JP5789125B2 - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Description
また、走行風はレッグシールド(27)の前部上側からレッグシールド(27)内に入り、レッグシールド(27)の後部下側から排出される際に、アウター部の内側に当たる走行風によりレッグシールド(27)が上方へ浮く力を受ける。そこで、車両の接地圧に対する配慮が望まれる。
請求項10に係る発明では、レッグシールドには、導風口から導入された走行風を主排風口に導く通路が備えられていることを特徴とする。
レッグシールド内を流れる走行風は、車幅方向外側に設けられる主排風口から排出される。車幅方向中央に風が溜まる心配がないので、走行抵抗の低減が図れる。
レッグシールド内に導入される走行風を上方に向けて排出するので、レッグシールド内に導入された走行風が、レックシールドを内側から上方に突き上げる力を低減することができる。結果、車両に作用する上向きの力の影響を低減し、車両の接地圧の改善を図ることができる。
前輪で左右に分けられた走行風は、車体に沿って車両後方へ且つやや上向きに流れる。 このような走行風を効率良く導入することができるように、導風口は車両前後方向に延ばされ且つ車両後方に向けて斜め下方に延ばされる。導風口に走行風が効率良く導入されるため、導風口の開口面積が小さくても十分な走行風を導入することができる。
導風口の車両後方に設けられる主排風口も、車両前後方向に延ばされ且つ車両後方に向けて斜め下方に延ばされる。向きが同一であるため、導風口から導入された走行風は、円滑に主排風口からは排出される。排出が円滑であるため、主排風口の開口面積が小さくても十分な走行風を排出することができる。
導風口及び主排風口の開口面積を小さくすることができるので、レッグシールドにおける開口がより小さくなり、レッグシールドの剛性及び外観性を容易に高めることができる。
主排風口より下位に設けるサブ排風口から排出される走行風は、ガイド部により車幅方向外側へ導く。サブ排風口の車両後方に運転者の足が置かれるが、ガイド部の作用により足に向かう走行風を減らすことができる。よって、レッグシールドの本来の効果である足に対する防風作用を高めることができる。
アウター部本体部の後端に開口が設けられるが、この開口は後部レックシールド部の前端で隠される。結果、車両の外観性の向上を図ることができる。
加えて、後部レッグシールド部がアウター部本体部と別体で成形されるので、アウター部本体部とは、塗装の有無や材質を変化させることができ、傷がつき易い車幅方向外側に位置する後部レッグシールド部の耐久性を向上させることができる。
後部レッグシールド部は、アウター部本体部と別体であるため、小型化が可能である。傷がついた場合等に小型の後部レッグシールド部を交換すればよい。交換部品の小型化、コスト低減が図れる。
膨出部の内側は凹部となり、導風口から導入された走行風は膨出部の内側の凹部に集まり易い。走行風が集まる部位に主排風口が設けられるので、走行風を効果的に主排風口に導くことができる。
車両正面からの走行風は、フロントフェンダにより車幅方向左右に分けられる。分けられた走行風が導かれる位置に、導風口が配置されるので、走行風を導風口に効率良く導入することができる。
走行風は、フェンダ膨出部に沿って車両後方へ流れる。フェンダ膨出部の外方に導風口が位置する。すなわち、フェンダ膨出部外方を通過する走行風が導かれる位置に、導風口が配置されるので、より一層、走行風を導風口に効率良く導入することができる。
吸気系を保護する遮蔽板が配置されても、導風口により走行風を逃がすことができ、走行抵抗の低減、接地性の改善を図ることができる。
車体カバーに設けられる開口を通じて、パワーユニットを冷却した排風が排出されるため、開口とは別に設けられている排風口からのパワーユニットを冷却した排風の排出を抑制し、高い位置から比較的温度の高い風の排出が少なくなり、乗員の快適性を高めることができる。
請求項10に係る発明では、レッグシールドには、導風口から導入された走行風を主排風口に導く通路が備えられている。
図1に示されるように、鞍乗型車両10は、ヘッドパイプ11に回転可能に支持されるステアリング軸12と、このステアリング軸12に取付けられているハンドル13と、ヘッドパイプ11の下端に取付けられ左右一対のフォーク部14L、14R(Lは、左を示す添え字であり、Rは、右を示す添え字である。以下同じ)の上端を支持するボトムブリッジ15と、ヘッドパイプ11の上方に配置され車両の方向を指示するウインカ16と、フォーク部14Lに支持され上方及び後方がフロントフェンダ17に覆われる前輪18と、ヘッドパイプ11の前方に配置され車両前方に向かって点灯する前照灯19とを備える。
さらに、懸架部材41の後部とシートレール22の間にリヤクッション43が設けられ、シートレール22の後部に後輪42を覆うリヤフェンダ44が設けられる。
車体フレーム20には、車体フレーム20、エンジン31等を覆う車体カバー50が取付けられる。
図2に示されるように、フロントフェンダ17は、前輪18の側方の一部を覆う。レッグシールド60L、60Rは、前輪18に対向して配置されるインナー部61L、61Rと、これらのインナー部61L、61Rの車幅方向外側に配置されるアウター部62L、62Rとからなる。
図3に示されるように、エアクリーナ33は、左右一対のインナー部61L、61Rの間に且つメインフレーム21の下方に配置される。車両正面視にて、エアクリーナ33は、ヘッドパイプ11の下端の近傍に配置される。
図4に示されるように、インナー部61Lの導風口65Lは、フェンダ膨出部66Lの車両後方に設けられる。そして、アウター部62Lに、導風口65Lからレッグシールド60L内に導入された走行風を排出する主排風口71Lが設けられる。主排風口71Lは、導風口65Lより上方に配置される。
図5に示されるように、アウター部62Lは、インナー部61Lの車幅方向外方に配置される。アウター部62Lは、車両前方側のアウター部本体部63Lと、車両後方側の後部レッグシールド部64Lとからなる。アウター部本体部63Lの後部に主排風口71Lが設けられる。メインパイプカバー51は、車幅方向内側から車両前方にかけて窪む凹部74を有する。
図6に示されるように、アウター部62Lは、主排風口(図4、符号71L)とは別に、走行風を排出するサブ排風口78Lを備える。そして、後部レッグシールド64Lに、サブ排風口78Lから排出される走行風を車幅方向外方へ導くガイド部81Lが設けられる。車幅方向から見ると、アウター部本体部63Lの後端82Lに、後部レッグシールド64Lの前端83Lが重なる。
図7に示されるように、走行風は、前輪18及びフロントフェンダ17により車幅方向左右に分けられ、矢印(1)のようにレッグシールド60L、60Rに流れ、導風口65L、65Rに導入される。
一方、レッグシールド60L、60Rの上部を流れる走行風は、矢印(2)のようにレッグシールド60L、60RのV字状凹部56L、56Rに入り、車両後方に流れる。V字状凹部56L、56Rは、車幅方向の幅が狭いので、走行風による走行抵抗の低減を図ることができる。
他方、レッグシールド60L上方では、走行風は、V字状凹部56Lを矢印(8)のように流れる。走行風が、V字状凹部56Lを流れることで主排風口71Lの上方に負圧が発生する。この負圧により主排風口71Lからレッグシールド60L内の走行風を効率よく排出することができる。
図9(a)は比較例の鞍乗型車両100であり、前輪101及びフロントフェンダ102付近を通過した走行風は矢印(9)のように流れ、導風口103からレッグシールド104内に導入される。レッグシールド104内に導入された走行風は矢印(10)のように流れ、レッグシールド104の内面105に当たる。内面105に当たった走行風は矢印(11)のように流れ、排風口106から外部へ排出される。
図4に示される構成により、レッグシールド60L内を流れる走行風は、車幅方向外側に設けられる主排風口71Lから排出される。車幅方向中央に風が溜まる心配がないので、走行抵抗の低減が図れる。
レッグシールド60L内に導入される走行風を上方に向けて排出するので、レッグシールド60L内に導入された走行風が、レックシールド60Lを内側から上方に突き上げる力を低減することができる。結果、車両に作用する上向きの力の影響を低減し、車両の接地圧の改善を図ることができる。
導風口65L及び主排風口71Lの開口面積を小さくすることができるので、レッグシールド60Lにおける開口がより小さくなり、レッグシールド60Lの剛性及び外観性を容易に高めることができる。
加えて、後部レッグシールド部64Lがアウター部本体部63Lと別体で成形されるので、アウター部本体部63Lとは、塗装の有無や材質を変化させることができ、傷がつき易い車幅方向外側に位置する後部レッグシールド部64Lの耐久性を向上させることができる。
後部レッグシールド部64Lは、アウター部本体部63Lと別体であるため、小型化が可能である。傷がついた場合等に小型の後部レッグシールド部64Lを交換すればよい。交換部品の小型化、コスト低減が図れる。
開口73とは別に設けられている主排風口71L、71Rからも排風の一部が排出されるが、主排風口71L、71Rから排出される排風の温度が下がっているため、排風の上昇が抑えられ、排風が主排風口71L、71Rから上方へ流れることが抑制される。
Claims (10)
- 車体フレーム(20)に操舵自在に設けられる前輪(18)と、この前輪(18)の上方で且つ後方で車両前部の側面に設けられるレッグシールド(60L、60R)と、このレッグシールド(60L、60R)に設けられ走行風を導入する導風口(65L、65R)と、前記レッグシールド(60L、60R)に設けられ走行風を排出する主排風口(71L、71R)とを有する鞍乗型車両(10)において、
前記レッグシールド(60L、60R)は、前記前輪(18)に対向して配置され前記導風口(65L、65R)を有するインナー部(61L、61R)と、このインナー部(61L、61R)の車幅方向外側に設けられ前記主排風口(71L、71R)を有するアウター部(62L、62R)とを有するとともに、
前記導風口(65L、65R)より前記主排風口(71L、71R)が上方に配置され、
前記導風口(65L、65R)及び前記主排風口(71L、71R)は、どちらも車両後方斜め上方に向けて開口していることを特徴とする鞍乗型車両。 - 前記導風口(65L、65R)は、車両前後方向に長く形成されるとともに車両後方に向けて斜め下方に延びるように形成され、
前記主排風口(71L、71R)は、車両前後方向に長く形成されるとともに車両後方に向けて斜め下方に延びるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両。 - 前記レッグシールド(60L)は、前記主排風口(71L)とは別に走行風を排出するサブ排風口(78L)を備え、
このサブ排風口(78L)は前記主排風口(71L)より下位に設けられ、
前記レッグシールド(60L)に、前記サブ排風口(78L)から排出される走行風を車幅方向外方へ導くガイド部(81L)が設けられていることを特徴とする請求項2記載の鞍乗型車両。 - 前記アウター部(62L、62R)は、アウター部本体部(63L、63R)と、このアウター部本体部(63L、63R)の後端に前端が車両側面視で重なるようにして配置される後部レッグシールド部(64L、64R)とからなることを特徴とする請求項3記載の鞍乗型車両。
- 前記主排風口(71L、71R)は、前記レッグシールド(60L、60R)の後方に且つ上方に膨出する膨出部(72L、72R)に設けられることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載の鞍乗型車両。
- 前記前輪(18)の近傍に、前記前輪(18)の側方の一部、上方及び後方を覆うフロントフェンダ(17)が設けられ、
車両正面視にて、前記導風口(65L、65R)が前記フロントフェンダ(17)の側方に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の鞍乗型車両。 - 前記フロントフェンダ(17)は、前記前輪(18)を支持する一対のフォーク部(14L、14R)を覆うフェンダ膨出部(66L、66R)を有し、
前記導風口(65L、65R)は、前記フェンダ膨出部(66L、66R)の車両後方に設けられることを特徴とする請求項6記載の鞍乗型車両。 - 左右一対の前記インナー部(61L、61R)間にエアクリーナ(33)が配置されるとともに、
前記エアクリーナ(33)の下方に設けられるエンジン(31)の吸気系(34)を覆う遮蔽板(67)が、前記エアクリーナ(33)から垂下げられることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の鞍乗型車両。 - 車体を覆う車体カバー(50)内に且つ前記エアクリーナ(33)の下方にパワーユニット(30)が配置され、
前記レッグシールド(60L、60R)の後方で且つ車両側面視にて前記パワーユニット(30)と重なる位置において、前記パワーユニット(30)を冷却した排風を排出する開口(73)が、前記車体カバー(50)に設けられていることを特徴とする請求項8記載の鞍乗型車両。 - 前記レッグシールド(60L、60R)には、前記導風口(65L、65R)から導入された走行風を前記主排風口(71L、71R)に導く通路(77)が備えられていることを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両。
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