以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.ゲーム装置、サーバシステム、ゲームシステムの構成
図1に本実施形態のゲーム装置(画像生成システム)の構成例を示す。なお、ゲーム装置の構成は図1に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
操作部160は、プレーヤが操作データを入力するためのものであり、その機能は、方向指示キー、操作ボタン、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(DRAM、SRAM、VRAM)などにより実現できる。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(DVD、CD等)、HDD(ハードディスクドライブ)、或いはメモリ(ROM等)などにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、各種プロジェクター型ディスプレイ、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、プレーヤがゲームプレイするための各種情報が記憶されるものであり、ICカード(メモリーカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、有線や無線のネットワークを介して外部装置(例えば他のゲーム装置、ターミナル装置、サーバシステム等)との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作データやプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、画像生成処理、或いは音生成処理などを行う。処理部100は記憶部170をワーク領域として各種処理を行う。この処理部100の機能は、各種プロセッサ(CPU、GPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、ゲーム演算部102、オブジェクト空間設定部104、移動体演算部106、仮想カメラ制御部108、受信処理部110、送信処理部114、対戦処理部116、リプレイ処理部118、画像生成部120、音生成部130を含む。なおこれらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの変形実施が可能である。
ゲーム演算部102はゲーム演算処理を行う。ここでゲーム演算としては、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などがある。
オブジェクト空間設定部104は、複数のオブジェクトが配置されるオブジェクト空間の設定処理を行う。例えば、移動体(車、人、飛行機、船舶、ロボット、動物等)、マップ(地形)、建物、コース(道路)、樹木、壁などの表示物を表す各種オブジェクト(ポリゴン、自由曲面又はサブディビジョンサーフェイスなどのプリミティブ面で構成されるオブジェクト)をオブジェクト空間に配置設定する処理を行う。即ちワールド座標系でのオブジェクトの位置や回転角度(向き、方向と同義)を決定し、その位置(X、Y、Z)にその回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)でオブジェクトを配置する。具体的には、記憶部170のオブジェクトデータ記憶部172には、オブジェクト(パーツオブジェクト)の位置、回転角度、移動速度、移動方向等のデータであるオブジェクトデータがオブジェクト番号に対応づけて記憶される。オブジェクト空間設定部104は、例えば各フレームごとにこのオブジェクトデータを更新する処理などを行う。
移動体演算部106は、移動体を移動させるための演算を行う。また移動体(移動体オブジェクト)を動作させるための演算も行う。即ち操作部160によりプレーヤが入力した操作データや、プログラム(移動・動作アルゴリズム)や、各種データ(モーションデータ)などに基づいて、移動体(オブジェクト、モデルオブジェクト)をオブジェクト空間内で移動させたり、移動体を動作(モーション、アニメーション)させる処理を行う。具体的には、移動体の移動情報(位置、回転角度、速度、或いは加速度)や動作情報(パーツオブジェクトの位置、或いは回転角度)を、1フレーム(1/60秒等)毎に順次求めるシミュレーション処理を行う。なおフレームは、移動体の移動・動作処理(シミュレーション処理)や画像生成処理を行う時間の単位である。
仮想カメラ制御部108は、オブジェクト空間内の所与(任意)の視点から見える画像を生成するための仮想カメラ(視点、基準仮想カメラ)の制御処理を行う。具体的には、仮想カメラの位置(X、Y、Z)又は回転角度(X、Y、Z軸回りでの回転角度)を制御する処理(視点位置、視線方向あるいは画角を制御する処理)を行う。
受信処理部110は、サーバシステム、ターミナル装置等の外部装置からの情報の受信処理を行う。この受信処理部110はデータ取得部112を含む。送信処理部114は、サーバシステム、ターミナル装置等の外部装置への情報の送信処理を行う。ここで受信処理は、通信部196に情報の受信を指示したり、通信部196が受信した情報を取得して記憶部170に書き込む処理などである。送信処理は、通信部196に情報の送信を指示したり、送信する情報を通信部196に指示する処理などである。
対戦処理部116は、対戦プレイのための種々の処理を行う。対戦処理部116が行う処理の詳細については後述する。
リプレイ処理部118は、リプレイデータ記憶部174に記憶されているリプレイデータを読み出し、リプレイ画像を生成するためのリプレイ処理を行う。例えばリプレイデータ記憶部174は、ゲーム時の各タイミングにおけるプレーヤの操作履歴情報(キー入力情報)を、リプレイデータとして記憶している。なお、操作履歴情報に加えて、移動体の位置情報や方向情報等をリプレイデータとして記憶してもよい。リプレイモードになると、このリプレイデータがリプレイデータ記憶部174から読み出される。そしてリプレイ処理部118は、このリプレイデータに基づいて、ゲーム時の動作と同じ動作を行うように移動体を制御する。そして画像生成部120が、リプレイ用の仮想カメラから見える画像を生成することで、リプレイ画像が生成される。
画像生成部120は、表示部190に表示される画像を生成する。例えば処理部100で行われる種々の処理(ゲーム処理、シミュレーション処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。具体的には、座標変換(ワールド座標変換、カメラ座標変換)、クリッピング処理、透視変換、或いは光源処理等のジオメトリ処理が行われ、その処理結果に基づいて、描画データ(プリミティブ面の頂点の位置座標、テクスチャ座標、色データ、法線ベクトル或いはα値等)が作成される。そして、この描画データ(プリミティブ面データ)に基づいて、透視変換後(ジオメトリ処理後)のオブジェクト(1又は複数プリミティブ面)を、描画バッファ176(フレームバッファ、ワークバッファ等のピクセル単位で画像情報を記憶できるバッファ)に描画する。これにより、オブジェクト空間内において仮想カメラ(所与の視点)から見える画像が生成される。
音生成部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音処理を行い、BGM、効果音、又は音声などのゲーム音を生成し、音出力部192に出力する。
図2に本実施形態のサーバシステム(ホスト装置)の構成例を示す。なお、サーバシステムの構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
サーバシステム500は、ネットワーク510を介して、ゲーム装置を含むゲームシステムGS1〜GSmと通信接続される。例えばサーバシステム500はホストであり、ゲームシステムGS1〜GSmはクライアントである。サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲームサーバ、コンテンツ配信サーバ、認証サーバ、通信サーバ又は課金サーバ等)により実現できる。ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
図3に本実施形態のゲームシステムの構成例を示す。図3に示すようにゲームシステムGS1は、ネットワーク510を介してサーバシステム500に通信接続されるターミナル装置TM1と、ターミナル装置TM1に通信接続されるゲーム装置GM11〜GM14を含む。ターミナル装置TM1とゲーム装置GM11〜GM14は無線LANや有線LAN等により通信接続される。このターミナル装置TM1は、店舗Aの店内サーバとして機能する。他のゲームシステムGS2〜GSmの構成・機能も同様である。
なお図3では、いわゆる業務用ゲームシステムに本実施形態を適用した場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えばゲームシステムGS1〜GSmは、据え置き型の家庭用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置などにより構成されるものであってもよい。この場合にはターミナル装置の機能は、家庭内サーバや基地局サーバなどにより実現できる。或いは、ターミナル装置を設けない構成としてもよい。
また本実施形態のゲームシステムの構成は図3に示す構成に限定されない。例えばターミナル装置を設けず、ネットワークを介して通信接続される複数のゲーム装置により構成されるゲームシステムであってもよい。例えば本実施形態のゲームシステムは、本実施形態の処理を分散処理(クラウド処理等)で実現する複数のゲーム装置により構成されるゲームシステムであってもよい。また本実施形態のゲームシステムは、サーバシステムと、ネットワークを介して通信接続される複数のゲーム装置とにより構成されるゲームシステムであってもよい。また本実施形態のゲームシステムには、図2に示すゲーム成績処理部606やプレーヤ情報記憶部672を設けることができる。この場合にゲーム成績処理部606やプレーヤ情報記憶部672は、サーバシステム500に設けられていてもよいし、サーバシステム500以外の装置(ゲーム装置、ターミナル装置等)に設けられていてもよい。またゲーム成績処理部606やプレーヤ情報記憶部672は、複数のゲーム装置の分散処理(クラウド処理等)により実現されるものであってもよい。
図2のサーバシステム500は、処理部600、記憶部670、通信部696を含む。処理部600は、送信処理部602、受信処理部604、ゲーム成績処理部606、画像生成用データ生成部620、音生成用データ生成部630を含む。なお、これらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
送信処理部602は、各種の情報をネットワーク510(通信部696)を介してゲームシステムGS1〜GSmに送信する処理を行う。受信処理部604は、各種の情報をネットワーク510(通信部696)を介してゲームシステムGS1〜GSmから受信する処理を行う。
ゲーム成績処理部606は、ゲーム成績の演算処理を行う。ゲーム成績処理部606は、は更新処理部608、集計処理部610を含む。このゲーム成績処理部606が行う処理の詳細については後述する。
画像生成用データ生成部620は、画像を生成するための画像生成用データを生成する。音生成用データ生成部630は、音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。ここで、画像を生成するための画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像をゲームシステムGS1〜GSmの各ゲーム装置(GM11〜GM14等)において生成(表示)するためのデータであり、画像データそのものであってもよいし、各ゲーム装置が画像を生成するために使用する各種データ(表示画面の設定データ、オブジェクトデータ等)であってもよい。音生成用データ生成部630が生成する音生成用データについても同様である。
記憶部670は、プレーヤ情報記憶部672、集計結果記憶部674を含む。プレーヤ情報記憶部672は、ネットワークゲームを行うためのプレーヤ情報を記憶する。集計結果記憶部674は、ランキング画像等の生成のためのゲーム成績の集計結果を記憶する。
図4に、ゲームシステムGS1を構成するゲーム装置GM11〜GM14、ターミナル装置TM1の外観構成図を示す。他のゲームシステムGS2〜GSmも同様の構成になる。
GM11〜GM14の各ゲーム装置は、図1の表示部190として機能するモニター10や、操作部160として機能するハンドル20、ブレーキ22、アクセル24、シフトレバー26などを有する。ターミナル装置TM1は、各種情報を表示するためのメインモニター40、各種情報を入力するためのタッチパネルモニター42、ICカード(携帯型情報記憶媒体)の情報読み取り部44、プレーヤが購入したICカードの搬出口46、引き継ぎ用磁気カードの投入口48などを有する。
次に、図1の本実施形態のゲーム装置の詳細な処理について説明する。図1のデータ取得部112は、プレーヤの過去のプレイ履歴に基づき作成されコンピュータ制御移動体を制御するためのプレイデータを取得(受信)する。またデータ取得部112は、ゲーム成績の集計結果を取得する。具体的には、図2のサーバシステム500のプレーヤ情報記憶部672に記憶されるプレイデータや、サーバシステム500が集計したゲーム成績の集計結果を、ネットワーク500を介して受信することで、プレイデータや集計結果を取得する。
ここで、プレイデータは、分身データやゴーストデータと呼ばれるものであり、ネットワークゲームの参加プレーヤの過去のプレイ履歴に基づき作成される。このプレイデータは、例えば、プレーヤの過去のプレイにおける操作履歴情報(キー入力情報)を含むことができる。また、この操作履歴情報に加えて、移動体(ゴーストカー)の位置情報や方向情報(トレイルデータ)を含んでもよい。このような位置情報、方向情報を持たせることで、操作履歴情報に基づき制御される移動体(ゴーストカー)のコース上での移動の補正処理などを行うことが可能になる。
対戦処理部116は、取得されたプレイデータに基づき制御されるコンピュータ制御移動体と、操作部160からの操作情報に基づき制御されるプレーヤ移動体との対戦処理を行う。例えば、プレイデータ(分身データ、ゴーストデータ)と所定の移動制御アルゴリズムによりコンピュータ制御移動体(ゴーストカー)を移動させると共に、操作情報に基づきプレーヤ移動体(プレーヤカー)を移動させ、コンピュータ制御移動体とプレーヤ移動体が対戦して順位等を競い合う対戦処理を実行する。
そして本実施形態では、データ取得部112は、対戦の開催期間を構成する第1〜第Nの期間の第Kの期間(1≦K<N。K、Nは自然数)では、第Kの期間での対戦処理の基準となる第Kの基準プレイデータ(第Kの基準分身データ)を取得する。例えば第Kの基準プレイデータを、ネットワーク510を介してサーバシステム500から受信することで取得する。
そして対戦処理部116は、第Kの期間では、第Kの基準プレイデータにより制御されるコンピュータ制御移動体と、プレーヤ移動体との対戦処理を行う。
また、データ取得部112は、第Kの期間の次の第K+1の期間では、第K+1の基準プレイデータ(第K+1の基準分身データ)を取得する。例えば第K+1の基準プレイデータを、ネットワーク510を介してサーバシステム500から受信することで取得する。なおデータ取得部112は、第K+1の基準プレイデータ等の基準プレイデータを、サーバシステム以外の装置(例えば他のゲーム装置、ターミナル装置等)から取得してもよい。
ここで第K+1の基準プレイデータは、第Kの期間でのゲームの参加プレーヤのプレイデータ、第Kの基準プレイデータの中から、第Kの期間での参加プレーヤの対戦結果に基づき選択されたプレイデータである。例えば第Kの期間において暫定的に1位となった参加プレーヤのプレイデータ等が、第K+1の基準プレイデータとして取得される。
そして対戦処理部116は、第K+1の期間では、第K+1の基準プレイデータにより制御されるコンピュータ制御移動体と、プレーヤ移動体との対戦処理を行う。
このように本実施形態では、前の期間(第Kの期間)でのゲームの参加プレーヤの対戦結果で選択された基準プレイデータに基づいて、次の期間(第K+1の期間)において、参加プレーヤの対戦相手となるコンピュータ制御移動体の制御を行って、対戦処理を実行する。
より具体的にはデータ取得部112は、第Kの期間でのゲームにおいて暫定的に1位となったプレイデータを、第K+1の基準プレイデータとして取得する。即ち、第Kの期間の参加プレーヤが、第Kの基準プレイデータで制御されるコンピュータ制御移動体と対戦プレイを行い、参加プレーヤの中で対戦成績の結果が最も良いプレーヤのプレイデータを、第Kの期間での暫定的な1位のプレイデータとする。そして、その暫定1位のプレイデータが、次の第K+1の期間の基準プレイデータである第K+1の基準プレイデータとして取得される。
このようにして、第1〜第N−1の各期間での基準プレイデータが取得されて各期間での対戦プレイが行われる。そしてデータ取得部112は、最終期間である第Nの期間の終了時点で1位となったプレイデータについてのプレーヤ情報を、最終的な1位のプレーヤ情報として取得する。即ち、最後の第Nの期間の終了時点において、対戦成績の結果が最も良いプレイデータが、最終的な1位のプレイデータとして決定される。そして、この最終的な1位のプレイデータのプレーヤ情報を各プレーヤに知らせるための画像が生成されて、各ゲーム装置の表示部190に表示される。
またデータ取得部112は、第Kの期間で行われたコンピュータ制御移動体とプレーヤ移動体との対戦終了後に、第Kの基準プレイデータのゲーム成績を基準として第Kの期間の参加プレーヤのプレイデータの成績(順位等)がソートされた集計結果を取得し、取得された集計結果に基づいて、ランキングの画像が生成される。即ち、第Kの期間において、各参加プレーヤとコンピュータ制御移動体との対戦プレイが行われると、その対戦プレイが終了するごとに、参加プレーヤのランキングがリアルタイムに更新されて、更新後のランキングの画像が生成され、各ゲーム装置の表示部190に表示される。
この場合にデータ取得部112は、参加プレーヤについてのプレイデータのゲーム成績の自己記録が更新されたことを条件に当該プレイデータについての成績(順位)が更新される集計結果を取得することが望ましい。例えば、プレーヤが操作するプレーヤ移動体が、第Kの期間において、コンピュータ制御移動体と対戦したが、その対戦プレイでは、過去のゲーム成績の自己記録が更新されなかったとする。この場合には、その対戦プレイ後に、当該プレーヤ移動体のプレイデータの順位についてのランキングの更新は行われない。そして、例えば、そのプレーヤ移動体が第Kの期間において再度挑戦を行い、その対戦プレイにおいて、過去のゲーム成績の自己記録が更新されたとする。この場合には、その対戦プレイ後に、当該プレーヤ移動体のプレイデータの順位が更新された集計結果が取得されて、ランキングの画像が生成され、各ゲーム装置の表示部190に表示される。
データ取得部112は、第Kの期間の終了後に、第K+1の基準プレイデータのゲーム成績を基準として、第Kの期間の参加プレーヤのプレイデータの順位がソートされる集計結果を取得する。例えば第Kの期間と次の第K+1の期間の間が、ゲーム成績の集計期間であったとする。この場合に、その集計期間においては、第Kの基準プレイデータではなく、次の第K+1の基準プレイデータのゲーム成績を基準として、参加プレーヤの順位がソートされるランキングの画像を生成する。即ち、第Kの基準プレイデータのゲーム成績を基準として順位がソートされるランキングが、第K+1の基準プレイデータのゲーム成績を基準として順位がソートされるランキングに変更されて、そのランキングの画像が各ゲーム装置の表示部190に表示される。
またデータ取得部112は、第Kの基準プレイデータのゲーム成績値に対する参加プレーヤのプレイデータの相対的なゲーム成績値が、表示項目として表示されるランキングの画像を生成するための集計結果を取得する。ここで、ゲーム成績値(各プレーヤのゲーム成績の良し悪しを表す値)は、例えばレースゲームのゴール時における移動体間(プレーヤ移動体とコンピュータ制御移動体の間)の距離差又はタイム差などである。例えば、ゲーム成績値が距離差である場合には、第Kの基準プレイデータに対する参加プレーヤの相対的な距離差が、表示項目として表示されるランキングの画像が生成される。
この場合にデータ取得部112は、第Kの期間の後に、第Kの期間までのプレイデータのゲーム成績値(距離差、タイム差)が、第K+1の基準プレイデータのゲーム成績値に対する相対的なゲーム成績値に更新された集計結果を取得する。これにより、第Kの基準プレイデータを基準として各参加プレーヤのゲーム成績値が表示されるランキングが、第K+1の基準プレイデータを基準としてゲーム成績値が表示されるランキングに更新され、更新後のランキングの画像が各ゲーム装置の表示部190に表示される。
なお、ランキング画像の生成用データは図2のサーバシステム500が生成し、各ゲーム装置の画像生成部120は、このランキング画像生成用データを用いてランキング画像を生成する。
また対戦処理部116は、第Kの期間と第K+1の期間の間の集計期間においては、プレーヤのゲーム参加の受付拒否処理を行う。例えば各期間の間の集計期間においては、サーバシステム500から参加受け付け拒否を指示するフラグ等が各ゲーム装置に送信され、各ゲーム装置は、このフラグを受信すると、当該ゲーム(分身対戦ゲーム)へのプレーヤの参加の受付を拒否するようにする。こうすることで、集計期間において、ゲームの対戦プレイが行われて、ランキングの書き換え等が行われてしまう事態を防止できる。
また画像生成部120は、第1〜第Nの期間で構成される開催期間の前の告知期間においては、表示部190に表示する画像として、対戦開催を告知する告知画像を生成する。例えば第1〜第Nの期間で構成される対戦が開始されることを告知するアイコンが表示される画像等を、告知画像として生成する。
そしてデータ取得部112は、告知期間の経過後の最初の第1の期間では、予め用意されたデフォルトのプレイデータを、第1の期間に対応する第1の基準プレイデータとして取得する。即ち、第2の期間以降では、その前の期間での参加プレーヤのプレイデータの中から、基準プレイデータが選択されるが、第1の期間の前にはゲームが行われていない。このため、第1の期間では、メーカー側が用意した固定のプレイデータを、第1の基準プレイデータとして用いる。例えば第1の期間の開始前に、サーバシステム500が、このデフォルトの第1の基準プレイデータを各ゲーム装置に配信する。そして各ゲーム装置は、最初の第1の期間においては、このデフォルトの第1の基準プレイデータにより制御されるコンピュータ制御移動体と、プレーヤ移動体との間での対戦処理を行うようにする。
また、各ゲーム装置は、図1に示すように、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うI/F(インターフェース)部194と、ネットワークを介して外部のサーバシステム500に対して情報を送信する処理を行う送信処理部114を含む。
そして、第K+1の期間において、携帯型情報記憶媒体195のIDに関連づけられた複数の移動体IDのうちの第Jの移動体IDがプレーヤにより選択され、この第Jの移動体IDに対応する第Jの移動体と、第K+1の基準プレイデータにより制御されるコンピュータ制御移動体との対戦処理が行われたとする。この場合に、各ゲーム装置の送信処理部114は、この対戦処理の結果データを、第Jの移動体IDに関連づけて、サーバシステム500に対して送信する処理を行う。
このようにすれば、プレーヤ情報(プレーヤの個人情報、移動体の各種情報、対戦処理の結果データ等)については、携帯型情報記憶媒体195に記憶しなくても済むようになる。即ち、プレーヤ情報(プレイデータ)は、携帯型情報記憶媒体195ではなく、サーバシステム500のプレーヤ情報記憶部672に記憶され、プレーヤ情報をサーバ側で一元的に管理できるようになる。従って、プレーヤ情報に対する不正等を防止したり、プレーヤ情報がシステムの色々な場所に重複して保存されてしまう事態を防止できるようになり、プレーヤ情報の効率的な管理等を実現できるようになる。
また、図3に示すように、GS1〜GSmの各ゲームシステムは、上記に説明した本実施形態のゲーム装置(GM11〜GM14等)と、ゲーム装置及び外部のサーバシステム500に通信接続されるターミナル装置(TM1〜TMm)を含む。
そしてターミナル装置は、第K+1の期間では、第K+1の基準プレイデータを、ネットワーク510を介してサーバシステム500から受信して、ターミナル装置に通信接続されるゲーム装置に送信する。そしてターミナル装置は、第K+1の基準プレイデータにより制御されるコンピュータ制御移動体と、プレーヤ移動体との対戦処理が、ゲーム装置において行われた場合に、その対戦処理の結果データを、ゲーム装置から受信して、ネットワーク510を介してサーバシステム500に送信する。
このようにすれば、プレイデータをサーバ側で一元的に管理できるようになる。従って、プレイデータに対する不正等を防止したり、プレイデータがシステムの色々な場所に重複して保存されてしまう事態を防止できるようになり、プレイデータの効率的な管理等を実現できるようになる。
そしてターミナル装置は、ネットワーク510が正常状態である場合には、ゲーム装置から受信した対戦処理の結果データ(ゲーム成績やプレイデータ等)を、ターミナル装置に設けられる保存用記憶部に保存することなく、ネットワーク510を介してサーバシステム500に送信する。
一方、ターミナル装置は、ネットワーク510がエラー状態(ネットワーク切断等)である場合には、ゲーム装置から受信した対戦処理の結果データを、ターミナル装置内の保存用記憶部に保存して、サーバシステム500に対して通信のリトライ処理を行う。
このように、ネットワーク510が正常状態の場合に、対戦処理の結果データを保存用記憶部に保存しないことで、対戦処理の結果データをサーバ側で一元的に管理してデータの不正使用等を防止できるようになる。
一方、ネットワーク510がエラー状態の場合には、ゲーム装置から受信した対戦処理の結果データを保存用記憶部に保存することで、ネットワーク510が正常状態になった後に、保存用記憶部に保存された対戦処理の結果データを、サーバシステム500に送信することが可能になる。従って、データの不正使用等の防止と、ネットワークエラー状態時の対応とを、両立して実現できるようになる。
またターミナル装置は、過去の各開催期間において最終的に1位となったプレーヤのプレイデータを、最終1位プレイデータとして保存用記憶部に記憶してもよい。そしてターミナル装置は、プレーヤが、最終1位プレイデータのコンピュータ制御移動体との対戦予約を、ターミナル装置において行った場合には、最終1位プレイデータをゲーム装置に対して送信する。
例えばプレーヤは、携帯型情報記憶媒体195を、図4に示すターミナル装置の情報読み取り部44にタッチして、自身が使用する移動体のIDを、ターミナル装置において選択すると共に、上述の対戦予約を行う。そして、プレーヤが、店舗内のゲーム装置において、その情報読み取り部に携帯型情報記憶媒体195をタッチすると、ターミナル装置が、そのゲーム装置に最終1位プレイデータを送信する。これにより、そのゲーム装置において、プレーヤ移動体と、最終1位プレイデータで制御されるコンピュータ制御移動体との間での対戦処理が可能になる。
次に、図2の本実施形態のサーバシステム500の詳細な処理について説明する。
サーバシステム500のプレーヤ情報記憶部672(プレーヤ情報データベース)は、プレーヤの過去のプレイ履歴に基づき作成されコンピュータ制御移動体を制御するためのプレイデータを、プレーヤ情報に関連づけて記憶する。即ち、分身データ(ゴーストデータ)と呼ばれるプレイデータを、プレーヤ情報に関連づけて記憶する。
ここで、プレーヤ情報は、プレーヤがゲーム装置において入力した情報や、プレーヤの個人情報や、プレーヤが操作する移動体に関する情報などである。例えば図1の携帯型情報記憶媒体195のIDが複数の移動体IDに関連づけられる場合に、プレーヤ情報は、複数の移動体IDの各移動体IDに関連づけられる。即ち、プレーヤは、自身が所有するレースカー等の移動体の台数分だけプレーヤ情報をサーバ内に所持することになる。そしてプレーヤ情報記憶部672には、この所有する移動体の台数分の記憶領域が確保され、その各記憶領域に対して、各移動体に対応するプレーヤ情報(プレーヤの名前・出身地・チーム等の入力情報や移動体の車種等の情報、対戦処理の結果データ等)と、当該移動体についての分身データであるプレイデータが記憶される。
送信処理部602は、プレーヤ情報に関連づけてプレーヤ情報記憶部672に記憶されているプレイデータを、ネットワーク510を介してゲームシステム(ゲーム装置)に送信する処理を行う。
一方、受信処理部604は、プレイデータに基づき制御されるコンピュータ制御移動体と、操作部160からの操作情報に基づき制御されるプレーヤ移動体との対戦処理が、ゲーム装置において行われた場合に、対戦処理の結果データを、ネットワーク510を介してゲームシステム(ゲーム装置)から受信する処理を行う。そしてゲーム成績処理部606は、この対戦処理の結果データに基づいて、ゲーム成績の演算処理を行う。例えばゲーム成績処理部606の更新処理部608、集計処理部610が、ゲーム成績やランキングの更新処理や集計処理を行う。
そして本実施形態では受信処理部604は、対戦の開催期間を構成する第1〜第Nの期間の第Kの期間において、第Kの期間でのゲームの参加プレーヤの対戦処理の結果データを受信する。例えば第Kの期間でのゲームにプレーヤが参加すると、当該プレーヤの対戦プレイが終了するごとに、その対戦プレイの対戦処理の結果データを、当該プレーヤがゲームプレイしたゲーム装置のゲームシステムから受信する。
ゲーム成績処理部606は、第Kの期間でのゲームの参加プレーヤのプレイデータ、第Kの基準プレイデータの中から、対戦処理の結果データに基づいて、第K+1の基準プレイデータを選択する処理を行う。例えば第Kの期間において複数のプレーヤがゲームに参加した場合に、その複数のプレーヤのプレイデータ(分身データ)や第Kの基準プレイデータの中から、対戦処理の結果データに基づいて、第K+1の期間で使用される第K+1の基準プレイデータを選択する。
そして送信処理部602は、選択された第K+1の基準プレイデータを、第Kの期間の次の第K+1の期間においてプレーヤ移動体の対戦相手となるコンピュータ制御移動体の制御用のプレイデータとして、ネットワーク510を介してゲームシステム(ゲーム装置)に送信する。例えば第Kの期間の参加プレーヤのプレイデータは、そのプレーヤの対戦プレイが行われるごとに、サーバシステム500にアップロードされて、プレーヤ情報に関連づけてプレーヤ情報記憶部672に記憶される。送信処理部602は、このようにしてプレーヤ情報記憶部672に記憶されたプレイデータ等の中から、第Kの期間の参加プレーヤの対戦処理の結果データに基づいて、第K+1の基準プレイデータを選択する。そして、その第K+1の基準プレイデータを、次の第K+1の期間のコンピュータ制御移動体のプレイデータとして、各ゲームシステムに送信する。
具体的にはゲーム成績処理部606は、第Kの期間でのゲームにおいて暫定的に1位となったプレイデータを、第K+1の基準プレイデータとして選択する。例えば第Kの期間の参加プレーヤの対戦処理の結果データに基づいて、第Kの期間において暫定的に1位になったプレイデータを特定し、そのプレイデータを、第K+1の基準プレイデータとして選択する。そしてゲーム成績処理部606は、最終期間である第Nの期間の終了時点において1位となったプレイデータを、最終的な1位のプレイデータとして決定する処理を行う。そして、その最終的な1位プレイデータを通知するための集計結果等の情報を、各ゲームシステムに送信する。なお、ゲーム成績処理部606やプレーヤ情報記憶部672をゲーム装置やターミナル装置に設ける変形実施も可能である。
またゲーム成績処理部606は、第Kの期間において、ゲームの参加プレーヤの対戦処理の結果データを受信した場合に、第Kの基準プレイデータのゲーム成績を基準として、第Kの期間の参加プレーヤのプレイデータの成績(順位)がソートされるランキングの集計処理を行う。即ち、各プレーヤがゲームに参加して、その対戦処理の結果データを受信すると、第Kの基準プレイデータのゲーム成績を基準とした、プレイデータの順位を決定する集計処理を行い、第Kの期間の参加プレーヤのプレイデータのランキングを決定する。この集計処理は、ゲーム成績処理部606が有する集計処理部610が行う。
そして送信処理部602は、集計処理により得られたランキングの画像の生成用データとなる集計結果のデータを、ネットワーク510を介してゲームシステムに送信する。すると、そのゲームシステムのゲーム装置の表示部190に対して、ランキングの画像の生成用データにより生成されたランキング画像が表示されるようになる。
またゲーム成績処理部606は、第Kの期間の終了後に、第K+1の基準プレイデータのゲーム成績を基準として、第Kの期間の参加プレーヤのプレイデータの順位がソートされるランキングの集計処理を行う。そして送信処理部602は、集計処理により得られたランキングの画像の生成用データとなる集計結果のデータを、ネットワーク510を介してゲームシステムに送信する。
この場合にゲーム成績処理部606は、第Kの基準プレイデータのゲーム成績値に対するプレイデータの相対的なゲーム成績値が、表示項目として表示されるランキングの集計処理を行う。
またゲーム成績処理部606は、第Kの期間と第K+1の期間の間の集計期間において、第Kの期間での対戦処理の結果データに基づいて、ゲーム成績の集計処理を行う。即ち、第Kの期間での暫定的な1位を決定するための集計処理を行う。
この場合に送信処理部602は、集計期間でのプレーヤのゲーム参加の拒否を指示する情報を、ネットワーク510を介してゲームシステムに送信する。これにより、ゲームシステムの各ゲーム装置では、集計期間において、プレーヤのゲーム参加の受付拒否処理が行われるようになる。
また受信処理部604は、コンピュータ制御移動体とプレーヤ移動体との対戦処理が行われた場合に、対戦処理の結果データとして、対戦処理が行われたプレーヤのプレイデータを、ネットワーク510を介してゲームシステム(ゲーム装置)から受信する。そしてゲーム成績処理部606は、受信したプレイデータをプレーヤ情報記憶部672に書き込んで、プレーヤ情報記憶部672の更新処理を行う。この更新処理は、ゲーム成績処理部606が有する更新処理部608が行う。
例えば、対戦処理の結果データに基づいて、第L(Lは自然数)のプレーヤのゲーム成績の自己記録が更新されたと判断されたとする。この場合にゲーム成績処理部606は、プレーヤ情報記憶部672の第Lのプレーヤのプレイデータ記憶領域に対して、自己記録に対応するプレイデータを上書きする更新処理を行う。即ち、プレーヤ情報記憶部672のプレイデータ記憶領域では、プレーヤのプレイデータが自己記録を更新したことを条件に当該プレイデータが更新される。こうすることで、プレーヤ情報記憶部672のプレイデータ記憶領域には、最も良いゲーム成績の時のプレイデータだけが記憶されるようになり、プレーヤ情報記憶部672の使用記憶容量を節約できる。なお、移動体ID毎にプレーヤ情報を記憶しているため、移動体ID毎にプレーヤ情報・プレイデータの更新が行われる。即ち、移動体毎に、当該開催期間中の過去の記録(対戦処理の結果データ)を上回る成績かどうかを判断し、上回る場合に、対戦処理の結果データや、プレイデータの更新が行われる。
また、第Kの期間において、参加プレーヤのうちの第M(Mは自然数)のプレーヤが、第K+1の基準プレイデータに対応するプレーヤであると判断されたとする。この場合にゲーム成績処理部606は、プレーヤ情報記憶部672の第Mのプレーヤのプレイデータ記憶領域に記憶されるプレイデータを、基準プレイデータ記憶領域にコピーする。即ち、第Mのプレーヤのプレイデータを、次の第K+1の期間用の第K+1の基準プレイデータとして用いるために、当該プレイデータを第K+1の基準プレイデータとして、基準プレイデータ記憶領域にコピーして保存する。
そしてゲーム成績処理部606は、第K+1の期間以降では、第Mのプレーヤの対戦処理の結果に基づいて、第Mのプレーヤのプレイデータ記憶領域に記憶されるプレイデータの更新処理を行う。
このようにすれば、第Mのプレーヤが自己記録を更新した場合等に、第K+1の基準プレイデータが更新されてしまう事態を防止できる。また第Mのプレーヤのプレイデータが第K+1の基準プレイデータとして用いられた後も、第Mのプレーヤのプレイデータは、第Mのプレーヤが自己記録を更新することで、更新されるようになる。
また、図1のようにゲーム装置が、携帯型情報記憶媒体195のI/F部194を有する場合に、サーバシステム500のプレーヤ情報記憶部672は、携帯型情報記憶媒体195のIDに関連づけられた複数の移動体IDの各移動体IDに関連づけて、プレーヤ情報及びプレイデータを記憶する。即ち、各移動体IDごとに、プレーヤ情報及びプレイデータの記憶領域が、プレーヤ情報記憶部672に確保される。
そして、第K+1の期間において、複数の移動体IDのうちの第J(Jは自然数)の移動体IDが選択され、第Jの移動体IDに対応する第Jの移動体と、第K+1の基準プレイデータにより制御されるコンピュータ制御移動体との対戦処理がゲーム装置において行われたとする。即ち、プレーヤが、ゲーム装置等に設けられた情報読み取り部に、自身が所有する携帯型情報記憶媒体195をタッチして、所有する複数の移動体の中から、第Jの移動体を選択し、コンピュータ制御移動体の対戦を行ったとする。
この場合に、受信処理部604は、この第Jの移動体IDに関連づけられた対戦処理の結果データを、ネットワーク510を介して、当該ゲーム装置のゲームシステムから受信する。そしてゲーム成績処理部606は、第Jの移動体IDに関連づけられた対戦処理の結果データを受信した場合に、第Jの移動体IDに関連づけられたプレーヤ情報記憶部672のプレーヤ情報及びプレイデータの更新処理を行う。即ち、第Jの移動体IDに対応して確保された記憶領域にアクセスして、当該記憶領域に記憶されるプレーヤ情報及び前記プレイデータの更新処理を行う。このようにすることで、プレーヤ情報やプレイデータをサーバ側で一元的に管理することが可能になる。これにより、プレーヤ情報やプレイデータの不正使用の防止等を図りながら、プレーヤ情報やプレイデータの効率的な管理が可能になる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について説明する。なお、以下では、本実施形態の手法を、分身対戦のレースカーゲームに適用した場合について説明する。但し本実施形態の手法は、レースカーゲーム以外の種々のゲーム(格闘技ゲーム、飛行機ゲーム等)にも適用できる。また、以下では、コンピュータ制御移動体、プレーヤ移動体を、適宜、Cカー(ゴーストカー)、プレーヤカーと呼ぶ。また、プレイデータを、適宜、分身データ(ゴーストデータ)と呼び、携帯型情報記憶媒体としてICカードを用いる場合について説明する。また、以下では、「プレーヤのプレイデータ」を、適宜、単に「プレーヤ」と呼ぶ。
2.1 全国1位争奪戦
まず、本実施形態の手法により実現される全国1位争奪戦の分身対戦について説明する。図5〜図10は、この全国1位争奪戦において表示されるゲーム画像(ゲーム画面)の例である。
本実施形態では、プレイデータを用いた分身対戦のモードとして、全国1位争奪戦を含む複数の対戦モードが用意されている。図5は、これらの対戦モードの選択画面の例である。
全国1位争奪戦は、全国のプレーヤが参加することができ、分身データであるプレイデータを利用した期間限定のイベントである。対戦の開催期間ごとに設定された走行エリアを、開催期間内で最も速く走行したプレーヤが優勝となり、優勝者は殿堂入りプレーヤとして記録される。即ち、期間限定であるため、開催期間内に、プレーヤは何度でも挑戦することができ、開催期間終了時に1位だったプレーヤが「全国1位」になる。この全国1位争奪戦によれば、腕に自信のあるマニアのプレーヤを中心に、繰り返し挑戦プレイを期待できる。
全国1位争奪戦の開催告知や、イベントの開始・開催中表示・終了表示などを指示する情報(フラグ情報)は、サーバシステム500(以下、適宜、単に「サーバ」と呼ぶ)から全国(各店舗のゲーム装置)に対して配信される。例えば全国1位争奪戦の開催の所定期間前(例えば1ヶ月程度前)から、開催の告知を開始する。この開催の告知は、図4のゲーム装置(GM11〜GM14)、ターミナル装置(TM1)の両方で行う。
例えば図5では、対戦開催を告知する告知画像が表示されている。具体的には、図5のA1に示すように、全国1位争奪戦の開催を告知する告知アイコンが表示されている。この告知アイコンは、開催告知期間になるまでは選択画面に表示されず、開催告知期間になった時点で表示されるようになる。開催告知期間では、プレーヤは、この告知アイコンを選択することはできるが、対戦への参加の決定はできない。そして、プレーヤがこの告知アイコンをカーソルで選択すると、A2、A3に示すように、「全国の分身の頂点を目指して戦うことができます」、「2013年8月6日より開催」などの説明のポップアップ表示が行われる。
そして、イベントの開催期間になると、例えば「全国1位争奪戦 開催中」のアイコンが表示され、プレーヤは、アイコンの選択及び参加の決定の両方を行うことが可能になる。
対戦の開催期間の長さは、例えば1週間〜1ヶ月程度に設定される。走行エリア(走行コース)は、開催される全国1位争奪戦ごとに設定される。そして、開催期間が終了すると、サーバは、争奪戦終了を指示する情報を全国に配信する。全国1位争奪戦の結果は、図4のターミナル装置等で閲覧できるようにする。
図6は、全国1位争奪戦の対戦選択画面の例である。この対戦選択画面では、B1に示すようにプレーヤの対戦相手のデータが表示される。また、B2に示すように、この全国1位争奪戦での走行エリアが表示される。そしてB3においてプレーヤが対戦を決定すると、この対戦相手との分身対戦が開始する。
図7は、分身対戦中に表示されるゲーム画像の例である。図7において、CカーRCA(コンピュータ制御移動体)は、分身データ(基準プレイデータ)に基づいて制御されて、走行エリアを走行する。そして、プレーヤは、プレーヤカーPCAを操作部160により操作して、CカーRCAとのレースを行う。
プレーヤは、暫定で全国1位の基準として設定された分身データで制御されるCカーRCAと対戦する。そして、どれだけ距離を残して先にゴールできたかを競い合い、その距離差によってランキングされる。
図8(A)、図8(B)は、対戦終了後に表示される全国1位争奪戦の対戦結果表示画面の例である。図8(A)は、プレーヤが負けて、対戦相手の方が先にゴールした場合の対戦結果表示画面であり、図8(B)は、プレーヤが勝利して、対戦相手よりも先にゴールした場合の対戦結果表示画面である。
図8(A)、図8(B)ではC1、C2に示すように、プレーヤの対戦のゲーム成績値が、対戦相手との相対的な距離差でプレーヤに知らされる。即ち、対戦相手であるCカーを基準値である0mとして、それに対する相対的な距離差がゲーム成績値になる。なお、ゲーム成績値は、ゴール時の移動体のタイム差(ラップタイムの差)であってもよい。
例えば図8(A)のC1では、対戦相手であるCカーのゴール時に、プレーヤカーは、ゴールから2.455mだけ遅れた位置を走行していたため、距離差は−2.455mとなり、マイナスの値になる。
一方、図8(B)のC2では、対戦相手であるCカーのゴール時に、プレーヤカーは、ゴールから12.451mだけ先の位置を走行していたため、距離差は12.451mとなり、プラスの値になる。
また、プレーヤの順位のランキングは、C3に示すようにプレーヤが自己記録を更新した場合にのみ更新される。また、プレーヤの分身データも、自己記録を更新した場合にのみサーバにアップロードされる。このようにすることで、ランキングの集計処理や分身データの更新処理の処理負荷を軽減できる。
図9は、本実施形態により生成されるランキング画像の例である。図9では、D1に示すようにプレーヤは、D2に示す暫定1位の分身データ(対戦相手)に負けており、D3に示すようにプレーヤのゲーム成績である距離差はマイナスの値になっている。なお、分身データにより制御されるCカーを、適宜、単に分身データと呼ぶこととする。
本実施形態の全国1位争奪戦では、開催期間が複数の期間(第1〜第Nの期間)に分割されている。そして、各期間(第Kの期間)において1位となった距離差の分身データが、次の期間(第K+1の期間)での、暫定1位の分身データになる。例えば図9では、D2に示す分身データが、当該期間における暫定1位の分身データ(基準プレイデータ)となっており、D4に示すように、暫定1位の分身データの距離差は、基準値である0mに設定される。プレーヤは、この暫定1位の分身データに、先にゴールされているため、D3に示すように距離差はマイナスになっている。
図9のランキングは、各プレーヤが全国1位争奪戦のレースを行うごとに、リアルタイムに更新される。但し、前述の図8(B)のC3で説明したように、ランキングにおいてプレーヤの順位が更新されるのは、プレーヤが自己記録を更新した場合のみである。即ち、プレーヤの順位のランキングは、最も成績が良かった1件だけがサーバに保存されて、ランキングに表示される。また、初めてプレーヤの記録が保存された場合、又は保存された記録が更新された場合には、ランキングの登録演出を行う。また、プレーヤが、暫定全国1位の分身データよりも遅れてゴールした場合にも、自己記録を更新していれば、ランキングに登録・表示される。
図9のD2に示す暫定1位の分身データ(基準プレイデータ)は、開催期間を構成する複数の期間(第1〜第Nの期間)の各期間(例えば1時間)ごとに、その入れ替え処理が行われる。例えば第Kの期間において1位となった分身データが、次の第K+1の期間において基準となる暫定1位の分身データとして選択されて、暫定1位分身データが入れ替えられる。この入れ替え期間中(集計期間中)においては、ランキングの書き換わりを防止するために、全国1位争奪戦のプレイができないようする。即ち、全国1位争奪戦へのプレーヤの参加を拒否する。
なお、図9のD5では現在の開催期間でのランキングが表示されているが、プレーヤは、例えばD6、D7のタブを選択することで、過去の各開催期間でのランキングを見ることができる。また、ランキングの集計処理には一定時間を要するため、D8に示すように、当該ランキングが更新された時刻を表示するようにする。
そして本実施形態では、複数の期間の最後の期間(第Nの期間)の暫定1位の分身データに対して、最も距離を離して先にゴールしたプレーヤ(そのプレーヤの分身データ)が、その対戦の開催期間における優勝者(最終1位)となる。優勝者は、例えばターミナル装置において、歴代1位として表彰表示され、殿堂入りになる。
プレーヤは、このようにして殿堂入りした分身データに対して、いつでも挑戦できるようになっている。具体的には図4のターミナル装置(TM1)のモニター40には、図10に示すように、殿堂入りした分身データとの対戦選択画面が表示される。
プレーヤは、この殿堂入りの分身データに挑戦する場合には、図4のターミナル装置(TM1)の情報読み取り部44にICカードをかざして、図10の対戦選択画面において、殿堂入りの分身データとの対戦を予約する。すると、この情報は、ターミナル装置からゲーム装置(GM11〜GM14)に送信される。そして、プレーヤが、ゲーム装置の情報読み取り部にICカードをかざして、ゲームプレイを開始することで、殿堂入りの分身データとの対戦を行うことが可能になる。
2.2 基準分身データを用いた対戦
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。前述したように本実施形態では、全国1位争奪戦の開催期間は、複数の期間に分割されて構成される。具体的には図11では、対戦の開催期間は、複数の期間TB1〜TBN(広義には第1〜第Nの期間)により構成される。また、各期間の後には集計期間TS1〜TSNが設けられている。
そして、最初の期間TB1(広義には第1の期間、第Kの期間)では、期間TB1での対戦処理の基準となる分身データRD1(広義には第Kの基準プレイデータ)が取得される。具体的には、サーバからゲーム装置に基準分身データRD1がダウンロードされる。この対戦開始時の基準分身データRD1は、メーカー側が用意したデフォルトの分身データ(広義には、予め用意されたデフォルトの第1の基準プレイデータ)である。
そして、期間TB1(第Kの期間)では、基準分身データRD1(第Kの基準プレイデータ)により制御されるCカー(コンピュータ制御移動体)RCA1と、プレーヤカー(プレーヤ移動体)PCA1、PCA2、PCA3等との対戦が行われる。即ち、期間TB1において全国1位争奪戦に参加するプレーヤカーPCA1、PCA2、PCA3は、基準分身データRD1により制御されるCカーRCA1と対戦する。
期間TB1の次の期間TB2では、期間TB1でのゲームの参加プレーヤの分身データや基準分身データRD1の中から選択された分身データが、期間TB2用の基準分身データRD2(広義には第K+1の基準プレイデータ)として取得される。
具体的には、サーバは、期間TB1に参加したプレーヤカー(プレーヤ)や基準分身カーの中から、期間TB1において1位となった車を、対戦結果データに基づいて特定する。例えば集計期間TS1での集計処理により特定する。そして、その車の分身データを、次の期間TB2用の基準分身データRD2として選択し、選択した基準分身データRD2を、サーバからゲーム装置にダウンロードする。
すると、次の期間TB2(第K+1の期間)においては、基準分身データRD2(第K+1の基準プレイデータ)により制御されるCカーRCA2と、プレーヤカーPCA1、PCA2、PCA3等との対戦が行われる。
同様に、期間TB2での対戦結果に基づいて、次の期間TB3用の基準分身データRD3が選択される。そして、期間TB3では、この基準分身データRD3により制御されるCカーRCA3と、プレーヤカーPCA1、PCA2、PCA3等との対戦が行われる。
このようにして、暫定1位の基準分身データを、順次、入れ替えながら、各期間での対戦処理が行われる。そして、最終の期間TBNの終了時点において1位となった車が、最終的な1位として優勝になる。具体的には、最終の期間TBN用の基準分身データRDNで制御されるCカーRCANに対して、最も距離を離してゴールした車が優勝となる。
以上のように本実施形態では、開催期間が複数の期間に分割され、各期間での1位が暫定1位分身データとして選択され、次の期間のCカーを制御する基準分身データとして用いられ、次の期間で参加した各プレーヤカーとの対戦処理が行われる。そして、最終の期間の暫定1位分身データで制御されるCカーから最も距離を離して1位となったプレーヤカーが、最終的な1位として決定される。
このようにすれば、分身対戦に対して、従来に無かった時間的要素を持たせることが可能になる。即ち、各プレーヤは、開催期間において何度でも挑戦でき、開催期間終了時に1位だったプレーヤが全国1位となるため、腕に自信のあるマニアのプレーヤを中心に、繰り返し挑戦プレイを期待できるようになる。例えば開催期間の終了間際で挑戦して、1位となれば、最後の最後で逆転して全国1位になることができる。マニアのプレーヤにとっては、全国1位以外は無意味であるため、開催期間の終了間際まで粘って何度もゲームをプレイすることになり、マニアの繰り返しプレイを期待できる。
また、各期間での暫定1位の分身データが次の期間での基準分身データとなり、図9に示すようなランキング表示が行われる。従って、各参加プレーヤは、この基準分身データを基準として、自身の相対的な順位や成績(距離差)を客観的に把握できるようになる。従って、各参加プレーヤは、まずは、前回の期間での暫定1位の基準分身データに勝利し、その上で各期間での暫定1位となり、開催期間の終了まで、最終的な全国1位を目指すというゲームプレイが可能になる。これにより、マニアのプレーヤが、開催期間において繰り返しプレイを行うことになり、これまでにないマニア向けの分身対戦を実現できるようになる。
2.3 ランキング表示
次に、本実施形態の手法による集計処理やランキング表示の詳細について説明する。
本実施形態では、図9に示すランキング画像が、各期間でのCカーとプレーヤカーの対戦が終了するごとに、リアルタイムに更新される。具体的には、各期間(第Kの期間)で行われたCカー(コンピュータ制御移動体)とプレーヤカー(プレーヤ移動体)の対戦終了後に、基準分身データ(第Kの基準プレイデータ)のCカーのゲーム成績を基準として、各期間の参加プレーヤの順位がソートされるランキングの集計処理が、サーバにおいて行われる。そして、基準分身データのゲーム成績を基準としたプレーヤの順位が表示されるランキング画像が、各ゲーム装置(ターミナル装置)の表示部にリアルタイムに表示される。
例えば、図12(A)のランキング画像では、前回の期間で暫定1位であった基準分身データのCカーRCA1は、E1に示すように現在の期間の現時点では10位に後退している。これは、現在の期間の現時点において、前回期間の暫定1位のCカーRCA1に対して勝利したプレーヤカーが9台いることを意味する。E2に示すように、この基準分身データのCカーRCA1のゲーム成績値である距離差は、基準値である0mに設定されている。
そして、図12(A)のE3では、このCカーRCA1に対してプレーヤカーPCALが挑戦し、CカーRCA1のゴール時に距離を離されて負けており、プレーヤカーPCALの順位は、CカーRCA1よりも下位の15位になっている。そして、プレーヤカーPCALは、CカーRCA1のゴール時に、5.165mだけ距離を離されている。従って、E4に示すように、プレーヤカーPCALのゲーム成績値である距離差は−5.165mとなり、マイナスの値になる。
一方、図12(B)のE5では、同じ期間内にプレーヤカーPCALが再度挑戦し、CカーRCA1に対してゴール時に距離を離して勝利しており、プレーヤカーPCALの順位は、CカーRCA1よりも上位の4位になっている。そして、プレーヤカーPCALは、そのゴール時に65.042mだけ距離を離して、CカーRCA1に勝利している。従って、E6に示すように、プレーヤカーPCALのゲーム成績値である距離差は65.042mとなり、プラスの値になる。
以上のように本実施形態では、図12(A)、図12(B)に示すように、CカーRCA1とプレーヤカーPCALの対戦が終了するごとに、リアルタイムにランキングが更新される。但し、プレーヤカーPCALのランキングの順位が更新されるのは、プレーヤカーPCALのゲーム成績が自己記録を更新したことが条件になる。
そして図12(A)、図12(B)のランキング画像では、基準分身データのCカーRCA1のゲーム成績(距離差)を基準として、プレーヤカーPCALの順位がソートされている。別の言い方をすれば、このランキング画像では、E4、E6に示すように、基準分身データ(第Kの基準プレイデータ)に対する参加プレーヤの相対的な距離差(ゲーム成績値)が、表示項目として表示される。
このようにすれば、各期間において参加プレーヤは、基準分身データのCカーRCA1に対する相対的な自身の順位やゲーム成績を、客観的に把握できるようになる。
例えば、各期間内において、順位やゲーム成績の基準値が変動してしまうと、それに伴いプレーヤ自身の順位やゲーム成績が変動してしまい、プレーヤの混乱を招くおそれがある。
この点、本実施形態では図12(A)、図12(B)のE2、E7に示すように、CカーRCA1のゲーム成績の基準値は、各期間内において固定値になり、参加プレーヤの順位は、この固定値の基準値を基準にしてソートされる。また、E4、E6に示すように、参加プレーヤのゲーム成績値(距離差)も、この基準値に対する相対的な値として表示される。従って、上述のようなプレーヤの混乱を招く事態を効果的に防止できるようになる。
また、本実施形態のランキング画像は、各期間の終了後にも、サーバにおいて集計されて各ゲーム装置(ターミナル装置)の表示部に表示される。例えば図11の集計期間TS1〜TSNにおいても表示される。この場合に、基準分身データの入れ替えに伴い、ランキング画像が更新される。例えば図11の期間TB2では、基準分身データがRD1からRD2に入れ替わるが、この基準分身データの入れ替えに伴い、集計期間TS1で表示されるランキング画像も更新される。他の集計期間においても同様である。
例えば図13(A)は、図11の期間TB1の最後に表示されるランキング画像の例である。F1に示すように、期間TB1の基準分身データRD1で制御されるCカーRCA1の順位は、251位に後退している。
また図13(A)のランキング画像では、F2、F3に示すように、このCカーRCA1に対するプレーヤカーPCAL、PCAMの相対的な順位や距離差が表示されている。そして、プレーヤカーPCAL、PCAMは、CカーRCA1に対して距離を離してゴールしているため、F4、F5に示すようにプレーヤカーPCAL、PCAMのゲーム成績値である距離差はプラスの値になっている。
一方、図13(B)は、期間TB1が終了して、TB1の後の集計期間TS1において表示されるランキング画像の例である。図11に示すように、期間TB1が終了すると、基準分身データをRD1からRD2に入れ替える処理が行われる。
例えば図13(A)のF3に示すように、期間TB1の終了時には、プレーヤカーPCAMが1位になっている。従って、次の期間TB2の基準分身データRD2として、このプレーヤカーPCAMの分身データが選択される。そして図13(B)のF6に示すように、期間TB1の終了後には、この基準分身データRD2に制御されるCカーRCA2の順位が1位となるランキング画像が表示される。即ち、図13(A)のランキング画像が図13(B)に示すように更新される。
具体的にはF7に示すように、次の期間TB2の基準分身カーとなるCカーRCA2の距離差が、基準値である0mに設定される。つまり、図13(A)のF5ではプラスの値であった距離差が、0mにリセットされる。そして、これに伴い、F8に示すようにプレーヤカーPCALの距離差も更新される。即ち、図13(A)のF4ではプラスの値であった距離差が、図13(B)のF8ではマイナスの値に変更される。
例えば図13(A)のF5、F4に示すように、プレーヤカーPCAMに対するプレーヤカーPCALの相対的な距離差は、2315.08−65.042=2250.035mとなっている。そして図13(B)のF6、F7では、プレーヤカーPCAMが基準分身カーになり、そのゲーム成績値である距離差が0mにリセットされる。従って、これに伴い、F8に示すように、プレーヤカーPCALの距離差は、−2250.035mに変更されて更新される。
そして、期間TB1の次の期間TB2では、図13(B)に示すように更新されたランキングで対戦が開始する。そして、各プレーヤカーが、期間TB2の基準分身カーであるRCA2と対戦することで、図12(A)、図12(B)と同様に、ランキングがリアルタイムに更新されるようになる。
以上のように本実施形態では、図13(A)に示すように、期間TB1(第Kの期間)では、基準分身データRD1(第Kの基準プレイデータ)の距離差(ゲーム成績値)に対する参加プレーヤの相対的な距離差(ゲーム成績値)が表示されるランキングの集計処理がサーバにおいて行われ、このランキングの画像がゲーム装置の表示部に表示される。
そして、図13(B)に示すように、期間TB1(第Kの期間)と期間TB2(第K+1の期間)の間の集計期間TS1では、基準分身データRD2(第K+1の基準プレイデータ)の距離差(ゲーム成績値)に対する参加プレーヤの相対的な距離差(ゲーム成績値)が表示されるランキングの集計処理がサーバにおいて行われ、このランキングの画像がゲーム装置の表示部に表示されるようになる。
以上のようなランキングの更新を行うことで、プレーヤは、各期間の切り替わりタイミングで基準分身カーの入れ替えが行われたことを容易に把握できるようになる。従って、プレーヤの混乱を招きにくく理解しやすいランキング画像の表示が可能になる。
2.4 プレーヤ情報、分身データ
次に、プレーヤ情報や分身データの更新処理等の詳細について説明する。図14に、図2のプレーヤ情報記憶部672に記憶されるプレーヤ情報の例を示す。
図14に示すように、各プレーヤ情報は、各車ID(広義には移動体ID)に対応づけてプレーヤ情報記憶部672に記憶される。即ち、プレーヤ情報記憶部672には、各車IDに対応した各プレーヤ情報の各記憶領域が確保され、確保された各記憶領域に各プレーヤ情報が記憶される。
図14では、各プレーヤ情報は、プレーヤの名前、車の登録地、車種、レベル、所属チーム、車を登録した店舗、或いは車の改造データなどを含む。また、各プレーヤ情報に対応づけて、分身データ(プレイデータ)が記憶される。
プレーヤは、車の登録を行う場合には、店舗内のゲーム装置やターミナル装置の情報読み取り部にICカードをかざして、名前、車種等のプレーヤ情報を入力する。すると、プレーヤ情報がサーバにアップロードされ、図14に示すように、ICカードのIDに関連づけてプレーヤ情報が、サーバのプレーヤ情報記憶部672に保存される。具体的には、1枚のICカードのID(IDC)に対して、複数台(例えば100台)分の車ID(IDY1〜IDY100)が対応づけられ、各車IDに対応するプレーヤ情報の記憶領域がプレーヤ情報記憶部領域672に確保される。なお、登録地、店舗などのプレーヤ情報は、例えば店舗に設置されるターミナル装置により付加されることになる。
そして、プレーヤが、各車IDに対応するプレーヤカーを操作して対戦プレイを行うと、その時の分身データが、プレーヤ情報(車ID)に関連づけてサーバのプレーヤ情報記憶部672(分身データ記憶部)に記憶されるようになる。
具体的には、サーバ(受信処理部)は、Cカー(コンピュータ制御移動体)とプレーヤカー(プレーヤ移動体)との対戦処理が行われた場合に、その対戦処理の結果データとして、対戦処理が行われたプレーヤの分身データ(プレイデータ)を、ネットワーク510を介してゲームシステム(ゲーム装置)から受信する。そして、サーバ(ゲーム成績処理部)は、受信したプレイデータをプレーヤ情報記憶部672に書き込んで、プレーヤ情報記憶部672の更新処理を行う。
この場合に、前述したように、サーバに記憶される分身データは、プレーヤのゲーム成績の自己記録が更新された場合に更新される。
例えば図15(A)に示すように、プレーヤの分身データPDL(第Lのプレーヤのプレイデータ)は、サーバのプレーヤ情報記憶部672の分身データ記憶領域(プレイデータ記憶領域)に記憶されている。そしてサーバは、対戦処理の結果データに基づいて、プレーヤ(第Lのプレーヤ)のゲーム成績の自己記録が更新されたと判断した場合に、プレーヤ情報記憶部672の分身データ記憶領域に対して、自己記録に対応するプレイデータPDL’を上書きする更新処理を行う。
このようにすれば、サーバには、プレーヤのベストの分身データだけが保存されるようになる。これにより、無用な分身データがサーバに保存されて、サーバの記憶部670の使用記憶容量が無駄に消費されてしまう事態を防止できる。
また、図11で説明した開催期間を構成する各期間(第Kの期間)において、あるプレーヤ(参加プレーヤのうちの第Mのプレーヤ)が、次の期間(第K+1の期間)の基準分身データ(第K+1の基準プレイデータ)に対応するプレーヤ(プレーヤカー)であると判断されたとする。
この場合には図15(B)に示すように、プレーヤ情報記憶部672の分身データ記憶領域(第Mのプレーヤのプレイデータ記憶領域)に記憶される分身データPDM(プレイデータ)が、基準分身データ記憶領域(基準プレイデータ記憶領域)にコピーされる。即ち、この分身データPDMが基準分身データRD2として選択されて、サーバの記憶部670に確保される基準分身データ記憶領域に保存される。
そして、この期間以降(第K+1の期間以降)では、プレーヤ(第Mのプレーヤ)の対戦処理の結果に基づいて、図15(C)に示すように、当該プレーヤの分身データ記憶領域(第Mのプレーヤのプレイデータ記憶領域)に記憶される分身データ(プレイデータ)の更新処理が行われるようになる。
このようにすれば、各期間において暫定1位となったプレーヤの分身データを、次の期間の基準分身データとして基準分身データ記憶領域に保存すると共に、次の期間以降において、当該プレーヤの分身データを、図15(C)に示すように適正に更新できるようになる。即ち、当該プレーヤの自己記録更新により分身データを更新するという処理を、適正に実行できるようになる。
また本実施形態では、図5で説明したように、開催期間の前の告知期間において、対戦開催を告知する告知画像を生成して、ゲーム装置の表示部に表示する。そして図16に示すように、この告知期間TANにおいては、プレーヤは、全国1位争奪戦の分身対戦に参加不可となる。例えばサーバが参加不可のフラグ情報をゲーム装置に送信する。するとゲーム装置は、例えば図5においてA1に示す告知アイコンをプレーヤが選択した場合にも、参加の決定については受け付けないようにする。
そして、この告知期間TANの経過後の期間TB1(第1の期間)では、予め用意されたデフォルトの分身データを、期間TB1の基準分身データRD1(第1の基準プレイデータ)として用いる。具体的には、サーバがゲーム装置に対して、サーバの運営会社であるメーカーが用意したデフォルトの基準分身データRD1をゲーム装置に送信する。すると、このデフォルトの基準分身データRD1を受信(取得)したゲーム装置は、期間TB1では、基準分身データRD1により制御されるCカー(コンピュータ制御移動体)と、プレーヤカー(プレーヤ移動体)との対戦処理を行うようにする。
このようにすれば、告知期間の経過後の最初の期間TB1においても、基準分身データにより制御されるCカーとプレーヤカーとの対戦処理を実行することが可能になる。即ち、図11で説明したように、期間TB2では、期間TB1の対戦結果に基づき選択された分身データを基準分身データRD2として、Cカーとプレーヤカーとの対戦処理が行われる。しかしながら、最初の期間TB1の前は告知期間TANであるため、このような、対戦結果に基づく基準分身データの選択処理を行うことができない。
そこで図16では、これに対応するために、予め用意されたデフォルトの分身データを基準分身データRD1として使用して、対戦処理を行うようにしている。
次に、サーバ、ターミナル装置、ゲーム装置間での分身データ、対戦結果データ等の情報の送受信処理について詳細に説明する。
図17(A)に示すように、サーバSVR(サーバシステム500)は、基準分身データRD(基準プレイデータ)をゲーム装置GMに送信する。
具体的には図11に示すように、サーバSVR(受信処理部)は、対戦の開催期間を構成する期間TB1〜TBNの各期間(第Kの期間)において、各期間でのゲームの参加プレーヤの対戦処理の結果データを受信する。そしてサーバSVR(ゲーム成績処理部)は、各期間でのゲームの参加プレーヤの分身データ(プレイデータ)等の中から、対戦処理の結果データに基づいて、次の期間に用いる基準分身データRD(第K+1の基準プレイデータ)を選択する処理を行う。そしてサーバSVR(送信処理部)は、選択された基準分身データを、次の期間(第K+1の期間)においてプレーヤカーの対戦相手となるCカーの制御用の分身データとして、ネットワーク510を介してゲーム装置GM(ゲームシステム)に送信する。
例えば図17(A)に示すように、サーバSVRは、基準分身データRDを、店内サーバであるターミナル装置TMを介してゲーム装置GMに送信する。即ち、ターミナル装置TMは、開催期間を構成する各期間(第K+1の期間)において、基準分身データRD(第K+1の基準プレイデータ)を、ネットワーク510を介してサーバSVRから受信して、ゲーム装置GMに送信する。
また、図1に示すように、ゲーム装置GMは、ICカード(携帯型情報記憶媒体)とのインターフェース処理を行うI/F部194を有する。
そして図17(B)に示すように、対戦の開催期間を構成する各期間(第K+1の期間)において、ICカードのIDであるIDCに関連づけられた複数の車ID(図14のIDY1〜IDY100)のうち、IDJ(第Jの移動体ID)が選択され、IDJに対応するプレーヤカー(第Jの移動体)と、基準分身データRD(第K+1の基準プレイデータ)により制御されるCカーとの対戦処理が行われたとする。
この場合には図18(A)に示すように、ゲーム装置GM(送信処理部)は、対戦処理の結果データ(分身データPDJ等)を、IDJ(第Jの移動体ID)に関連づけて、サーバSVRに対して送信する処理を行う。
具体的には、ゲーム装置GMから店内サーバであるターミナル装置TMを介して、対戦結果データがサーバSVRに送信される。即ち、ターミナル装置TMは、基準分身データRDのCカーとプレーヤカーとの対戦処理が、ゲーム装置GMにおいて行われた場合に、対戦処理の結果データを、ゲーム装置GMから受信して、ネットワーク510を介してサーバSVRに送信する。
そして、サーバSVR(受信処理部)は、車のIDであるIDJに関連づけられた対戦処理の結果データを、ネットワーク510を介してゲームシステム(GM、TM)から受信する。すると、サーバSVR(ゲーム成績処理部)は、図18(A)に示すように、IDJに関連づけられたプレーヤ情報記憶部672のプレーヤ情報及び分身データ(プレイデータ)の更新処理を行う。具体的には図15(A)で説明したように、プレーヤが自己記録を更新したことを条件に、プレーヤ情報記憶部672の分身データ記憶領域に対して分身データPDL’を上書きする更新処理を行う。
さて、店内サーバであるターミナル装置TMと、外部のサーバSVRを通信接続するネットワーク510は、常に正常状態であるとは限らず、図18(B)に示すようにエラー状態(通信不良、ネット切断等)になる場合がある。このような場合に対応して、本実施形態のターミナル装置TMは、以下に説明する処理を行っている。
即ち、図18(B)に示すようにターミナル装置TMには保存用記憶部が設けられている。そして図18(A)のようにネットワーク510が正常状態である場合には、ターミナル装置TMは、ゲーム装置GMから受信した対戦処理の結果データを、保存用記憶部に保存することなく、ネットワーク510を介してサーバSVRに送信する。
一方、図18(B)に示すように、ネットワーク510がエラー状態である場合には、ターミナル装置TMは、ゲーム装置GMから受信した対戦処理の結果データを、保存用記憶部に保存する。そして図18(C)に示すように、サーバSVRに対して通信のリトライ処理を行う。そして、通信のリトライ処理に成功したならば、保存用記憶部に保存されている対戦処理の結果データを、ネットワーク510を介してサーバSVRに送信する。一方、リトライ処理に不成功である場合には、ネット切断状態であると判断して、それに対応する処理を行う。
なお、ターミナル装置TMは、ゲーム装置GMに対しては、図18(B)のようにネットワーク510のエラー状態が検出された時点で、対戦結果データをアップロードできない可能性がある旨を通知する。この通知は、ゲーム装置GMの表示部によりプレーヤに対して知らされる。
例えば本実施形態では、データの不正使用や重複保存を防止するために、分身データ等の対戦結果データやプレーヤ情報を、サーバSVRにおいて一元的に管理して記憶するようにしている。このため、これらのデータについては、ゲーム装置GMやターミナル装置TMで一時的に保存することはあっても、長期に保存しないようにすることが原則となる。
しかしながら、図18(B)のようなネットワーク510のエラー状態時に、この原則を貫くと、対戦結果データ等が消失してしまうおそれがある。
そこで、このような事態に対処するために、ネットワーク510が正常状態である場合には、上記の原則にしたがって、対戦結果データ等を、ゲーム装置GMやターミナル装置TMに保存(長期保存)することなく、そのままサーバSVRにアップロードするようにする。一方、ネットワーク510がエラー状態である場合には、ターミナル装置TMに用意された保存用記憶部に対戦結果データ等を保存して、通信のリトライ処理等を行う。
このようにすれば、データの不正使用や重複保存の防止と、ネットワークエラー時の対処とを、両立して実現できるようになる。特に、ゲーム装置TMではなく、店内サーバとして機能するターミナル装置TMに保存用記憶部を設けることで、データの不正使用を効果的に防止できるようになる。
なお、ターミナル装置TMは、図10で説明した歴代殿堂入り分身との対戦処理にも有効活用される。
具体的には、ターミナル装置TMは、過去の各開催期間において最終的に1位となったプレーヤの分身データ(プレイデータ)を、最終1位分身データ(最終1位プレイデータ)として保存用記憶部に記憶する。即ち、図10の歴代殿堂入り分身のデータを、保存用記憶部に記憶する。
そして、プレーヤが、図10に示すように、この最終1位分身データのCカーとの対戦予約を、ターミナル装置TMにおいて行った場合には、この最終1位分身データをゲーム装置GMに対して送信する。例えばターミナル装置TMの情報読み取り部にICカードをかざして、図10の対戦選択画面で対戦を予約すると、プレーヤが選択した車のIDと、歴代分身との対戦予約のフラグ情報が、ゲーム装置GMに送信される。そして、プレーヤが店内のゲーム装置GMの情報読み取り部にICカードをかざすと、そのゲーム装置において、歴代殿堂入り分身との対戦をプレイできるようになる。なお、最終1位分身データをゲーム装置GMの保存用記憶部に記憶する変形実施も可能である。
また、図11で説明した期間TB1〜TBNの長さは、一定時間(例えば1時間)であることが原則であるが、期間TB1〜TBNの長さを可変にするようにしてもよい。
例えば図19(A)では、各期間TB1〜TBNでの参加プレーヤ数が一定人数に達すると、その期間での対戦参加が締め切られるようになっている。この場合には、参加プレーヤ数の人数に応じて、期間TB1〜TBNの長さは可変になる。なお、参加プレーヤ数だけではなく、例えばサーバの処理負荷等に基づいて、期間TB1〜TBNの長さを可変に設定してもよい。例えば、各期間でのサーバの処理負荷が所定のしきい値を超えた場合に、その期間での対戦参加を締め切るようにする。
また、最終1位となったプレーヤカーについてのリプレイ画像を生成する場合に、最終1位となったことへの特典として、リプレイ用の仮想カメラについて特別な制御を行うようにしてもよい。
例えば図19(B)では、全国1位争奪戦においてプレーヤカーCAXが最終1位となっている。この場合には、このプレーヤカーCAXのリプレイ画像を生成する場合に、競馬のゴール時の映像のように、ゴールラインに沿った視線の仮想カメラVCで、リプレイ画像を生成するようにする。このようにすれば、プレーヤは、僅差での最終1位の獲得や、大差での最終1位の獲得を、リプレイ画像にて鑑賞することが可能になる。
2.5 都道府県チャレンジ
次に、全国分身対戦の他のモードである都道府県チャレンジについて説明する。図20〜図23は、都道府県チャレンジにおいて生成されるゲーム画像の例である。
都道府県チャレンジでは、各ブロックが複数の都道府県を有する複数のブロックに、日本全国が分割される。そして、ブロック内の都道府県の全ての分身を倒すとブロック制覇になる。この場合に分身が倒された各都道府県の地図は、制覇色で埋められるようになる。そして、全てのブロックを制覇すると全国制覇となり、都道府県チャレンジでしか手に入らない全国制覇ステッカー等のドレスアップパーツが、全国制覇したプレーヤに付与される。この都道府県チャレンジによれば、ついつい地図を埋めたくなる国盗り仕様により、プレーヤの繰り返しプレイを促すことが可能になる。
プレーヤは、全国分身対戦のモードにおいて、都道府県チャレンジをプレイする場合には、図20の対戦モードの選択画面において、都道府県チャレンジを選択する。この都道府県チャレンジは、都道府県ごとにライバルの分身を倒して全国地図を埋めることを目的とする全国分身対戦である。
プレーヤが都道府県チャレンジを選択すると、図21に示すようなブロック選択画面が表示される。プレーヤは、このブロック選択画面において、攻略を開始するブロックを選択する。ブロック選択の初期状態では、プレーヤは、全てのブロックを選択できる。一方、G1、G2に示すように制覇を完了したブロックのアイコンは、スキップされて選択できない。制覇を完了したブロックのアイコンは、グレーアウト表示されて、「制覇完了」のテキストが貼られ、ブロックに含まれる都道府県のポップアップ表示は行われない。
また、G1、G2では北陸ブロックと関西ブロックが制覇されている。従って、G3、G4に示すように、ブロック選択画面に表示されている日本地図の北陸地域、関西地域が所定色で塗りつぶされる。プレーヤが、日本地図の全ての地域(ブロック)を塗りつぶすことで、全国制覇となる。
図22は、ブロック内の都道府県の選択画面の例である。図21ではプレーヤが南関東ブロックを選択したため、図22では、南関東ブロックに含まれる都道府県が表示される。
図22の都道府県の選択画面において、初期状態においては、プレーヤはブロック内の全ての都道府県を選択できる。一方、制覇された都道府県については、H1、H2に示すように都道府県のアイコンの表示は残すが、当該アイコンはグレーアウト表示され、プレーヤは選択できない(スキップされる)。またH1、H2に示すように、制覇された都道府県のアイコンには「制覇完了」のテキストが貼られる。
一方、攻略途中の都道府県アイコンについては通常表示のままとし、プレーヤは、都道府県アイコンを選択・決定することができる。なお、東京や神奈川は、設置店舗等が多いため、例えば東京1、東京2、東京3というように地域数を増加させている。
都道府県の制覇条件としては、選択していた都道府県地図の塗りつぶしが完了したら、制覇とする。図22のH3、H4に示すように、制覇途中又は制覇した都道府県は、地図上の該当する都道府県が所定色で塗りつぶされる。具体的には、プレーヤのレベル以上の分身カーに勝利した場合には、地図の塗りつぶし量は1となり、地図上の都道府県は1回の勝利で塗りつぶされる。一方、プレーヤのレベルよりも低い分身カーに勝利した場合には、地図の塗りつぶし量は1/2になり、2回勝利することで地図上の都道府県が塗りつぶされる。このようにすることで、制覇途中であることがプレーヤにとって分かりやすくなる。
ブロックに所属する都道府県を全て制覇完了した場合には、そのブロックは制覇完了となり、図21のG3、G4に示すように、ブロックに対応する地域が塗りつぶされる。
全国制覇の2周目以降の地図の塗りつぶしについては、前の周回で塗りつぶされた色を一旦クリアし、新たな色で塗りつぶす。全国制覇の6周目以降の地図の塗りつぶしについては、1周目〜5周目の色を繰り返し使用して塗りつぶす。
図23は、図22において都道府県を選択した時に表示される対戦相手の選択画面の例である。図23では、レベル別の対戦相手が表示される。例えば図23のI1に示すように、プレーヤのレベルは7であり、このレベル7以上の対戦相手や、レベル7よりも低い対戦相手が表示される。そして、前述したように、レベル7以上の対戦相手を倒した場合には、地図の塗りつぶし量は1になり、レベル7よりも低い対戦相手を倒した場合には、地図の塗りつぶし量は1/2になる。
都道府県チャレンジにおいて、各都道府県の対戦相手として登場する分身カーは、以下に説明する条件で選択する。
まず、自分自身が使用している車の分身カーは登場させない。また図23のI2〜I8等に示すように、レベル1〜10の各レベルの分身カー(分身データ)を、対戦相手として各レベルについて1台ずつ登場させる。この場合に、対戦相手は、当該走行エリアに分身データを持っている相手とする。
登場させる対戦相手は、できるだけ固定化しないようにランダムに選択する。また、できるだけ分身データの更新日時が新しい対戦相手を登場させる。
そして、レベル1〜10の全てのレベルで、分身カーが1台ずつ決定したら、そのうちの1台の分身カーを、予め用意したデフォルトの分身カー(分身データ)に入れ替える。なお、選択された都道府県の各レベルに、分身カーが存在しない場合には、該当するレベルに割り当てられたデフォルトの分身カーの中から1台を抽出して、プレーヤが対戦相手として選択できるようにする。
なお、図23では、プレーヤは南関東ブロックの中から東京を選択している。この場合には、図23のI2〜I8で出現する分身カーは、東京出身の分身カーになる。ここで、分身カーの出身地は、当該車を登録した店舗の地域により決定される。例えば図14で説明したICカードを、東京にある店舗で使用して、車IDを指定して車を登録したとすると、その車IDで指定される車の出身地は東京になる。
この場合に、プレーヤは、自身のICカード内に、色々な出身地の車を揃えることも可能になる。例えば、当該プレーヤが、東京ではなく、新潟の店舗で当該ICカードを使用して、車IDを指定して車を登録すると、その車IDで指定される車の出身地は新潟になる。従って、この場合には、1つのICカード内に、東京の出身地の車と、新潟の出身地の車が混在することになる。なお図23のI9に示す走行エリアは、I3に示す東京出身の分身カーが、当該分身データの生成時に走行したエリアであり、当該分身データの出身地とは無関係のものである。
また、上述のように、全てのレベルで分身カーが1台ずつ決定した後に、そのうちの1台の分身カーを、デフォルトの分身カーで入れ替えるのは以下の理由による。
即ち、分身対戦を行うと、走行エリア内にコース分岐があり複数のコースが存在する場合にも、1つのコースだけが走行されてしまう傾向がある。例えば、あるプレーヤが、複数のコースの中から1つのコースを選択して走行し、分身データが作成され、他のプレーヤが、その分身データに挑戦すると、その他のプレーヤは、必然的に同じコースを走行することになる。このため、各プレーヤが走行するコースが限定されてしまい、走行コースのバリエーションが低下してしまう。
この点、上述のようにデフォルトの分身カーの入れ替えを行えば、このデフォルトの分身カーは、ランダムにコース選択を行うため、走行エリア内の色々なコースを走行するようになる。これにより、走行コースにバリエーションを持たせることが可能になる。また、例えば周りを走るアザーカー(雑魚カー)の配置が異なる複数種類のデフォルトの分身カーを用意し、その中から選択されたデフォルト分身カーで、各レベルの分身カーを入れ替えることで、アザーカーの配置についてもバリエーションを持たせることが可能になる。
以上のように本実施形態の都道府県チャレンジによれば、日本等を表すマップが複数のブロックに分割され、その複数のブロックを分割する都道府県等の各エリアにおいて、プレーヤカーは、そのエリア出身の分身カーと対戦を行う。そして、1つのブロックに属する全てのエリアにおいて分身カーに勝利して、制覇すると、そのブロックの制覇が完了する。そして、全てのブロックの制覇が完了すると、そのマップの制覇となり、マップが日本であれば、日本全国の制覇となる。このようにすることで、分身対戦に、国盗りゲームのような要素を持たせることが可能になり、プレーヤの繰り返しプレイを誘発できる従来にないタイプの分身対戦を実現できる。
また、各エリア(都道府県)に対しては、レベルの異なる複数の分身カー(分身移動体)が用意され、プレーヤは、これらの各レベルの分身カーの中から1台を対戦相手として選択できる。そして、プレーヤ(プレーヤカー)よりも高いレベルの分身カーを倒した場合には、例えば地図の塗りつぶし量が1になり、例えば1回の勝利でそのエリアの制覇となる。一方、低いレベルの分身カーを倒した場合には、例えば地図の塗りつぶし量が1/2になり、例えば複数回勝利しないと、そのエリアの制覇とならないようにしている。このようにすることで、より多様な分身対戦を実現できる。また、各レベルの分身カーを、デフォルトの分身カーに入れ替える処理を行うことで、走行コースやアザーカーの配置にバリエーションを持たせることが可能になる。
なお、本実施形態では、図24(A)〜図24(E)に示すように、仲間との連帯感を創出するためのチームシステムも導入している。このチームシステムは、図4に示すターミナル装置を利用して実現される。最高で例えば50人までのチームが作成可能であり、遠くに住んでいる友達とも同じチームになることができる。図24(A)〜図24(E)で説明されるように、チーム名はステッカーとして車に貼ることができる。これにより、ゲーム中でも連帯感がアップし、自身の友達を誘うことを希望するプレーヤを増やすことが可能になる。
3.詳細な処理
次に本実施形態の詳細な処理例について図25〜図27のフローチャートを用いて説明する。
まず、プレーヤがゲームモードで全国分身対戦モードを選択したか否かを判断する(図25のステップS1)。そして、全国分身対戦モードが選択された場合には、プレーヤが使用するICカードで、全国分身対戦が初選択されたか否かを判断する(ステップS2)。
全国分身対戦が初選択であると判断された場合には、全国分身対戦の紹介画面を表示し(ステップS3)、ステップS8に移行する。
一方、ステップS2で全国分身対戦が初選択ではないと判断された場合には、サーバとの通信処理を行い、図14等で説明したように、当該ICカードの車IDに関連づけられたプレーヤ情報等をサーバからロードする(ステップS4)。そして、通信用待機画面を表示し(ステップS5)、通信が完了した場合には(ステップS6)、ステップS8に移行する。一方、通信が完了せずに通信切れの場合には、ネットワーク切断のエラーメッセージ表示する(ステップS7)。
ステップS8では、図5、図20に示すような、対戦相手の選択方法を選ぶ画面を表示する。具体的には、プレーヤは、「都道府県チャレンジ」、「レベルから選ぶ」、「リベンジ/対戦した相手から選ぶ」、「分身を検索」、「全国1位争奪戦」の中から、対戦相手の選択方法を選ぶことができる。
次に、図6に示すような対戦相手データ画面を表示し(ステップS9)、コース決定・ロード画面を表示する(ステップS10)。そして図7に示すような分身対戦のレース画面を表示する(ステップS11)。
次に、分身対戦のレースが終了すると、図8(A)、図8(B)に示すような対戦結果画面を表示する(図26のステップS12)。そして、ドレスアップパーツ、ナンバフレーム、全国制覇ステッカー等の獲得物画面を表示する(ステップS13)。
次に、全国1位争奪戦をプレイしたか否かを判断し(ステップS14)、プレイした場合には、図15(A)で説明したように、プレーヤが自己記録を更新したか否かを判断する(ステップS15)。そして、自己記録を更新した場合には、図9に示すような全国1位争奪戦のランキング更新画面を表示する(ステップS16)。
次に、レベルアップ・称号獲得の判定処理を行い(ステップS17)、コンティニューが成立したか否かを判断する(ステップS18)。そして、コンティニューが成立した場合には図25のステップS8に戻る。
図27は、図20〜図23で説明した都道府県チャレンジの処理を説明するフローチャートである。
まず、プレーヤが使用するICカードで都道府県チャレンジが初選択されたか否かを判断する(ステップS21)。そして、都道府県チャレンジが初選択であると判断された場合には、都道府県チャレンジの紹介画面を表示する(ステップS22)。そして図21に示すような都道府県チャレンジのブロック選択画面を表示する(ステップS23)。
次に、所定時間内にブロックが選択されたか否かを判断し(ステップS24)、選択された場合には、図22に示すような都道府県チャレンジのブロック内の都道府県選択画面を表示する(ステップS26)。
一方、ステップS21で、都道府県チャレンジが初選択ではないと判断された場合には、制覇中のエリアがあるか否かを判断する(ステップS25)。そして、制覇中のエリアがある場合には、都道府県チャレンジのブロック内の都道府県選択画面を表示する(ステップS26)。即ち、制覇中のブロック内の都道府県選択画面を表示する。一方、制覇中のエリアがない場合には、都道府県チャレンジのブロック選択画面を表示する(ステップS23)。
次に、所定時間内に都道府県が選択されたか否かを判断し(ステップS27)、選択された場合にはサーバとの通信処理を行い、対戦相手データのロード処理を実行する(ステップS28)。そして、通信用待機画面の表示し(ステップS29)、通信完了したか否かを判断する(ステップS30)。通信が完了した場合には、ロードした対戦相手データに基づいて、図23に示すような都道府県のレベル別対戦相手の選択画面を表示する(ステップS31)。そして、プレーヤが対戦相手を選択すると(ステップS32)、対戦する分身/コースの決定画面を表示する(ステップS33)。
一方、ステップS30で通信が完了せず、通信切れであると判断された場合には、ネットワーク切断のエラーメッセージ表示する(ステップS34)。
また、ステップS24で、所定時間内にブロックが選択されず、タイムアップであると判断されると、サーバとの通信処理を行い、タイムアップ用の対戦相手のロード処理を行う(ステップS35)。ステップS27で所定時間内に都道府県が選択されず、タイムアップであると判断された場合も、同様に、サーバとの通信処理を行い、タイムアップ用の対戦相手データのロード処理を行う(ステップS35)。即ち、ブロック選択画面や都道府県選択画面において、所定時間内にブロック選択や都道府県選択がプレーヤによって行われなかった場合には、タイムアップ用の対戦相手データをサーバからロードして、このタイムアップ用の対戦相手と対戦できるようにする。
次に、通信用待機画面を表示し(ステップS36)、通信完了か否かを判断する(ステップS37)。そして通信が完了した場合にはステップS33に以降する。一方、通信が完了しなかった場合には、ネットワーク切断のエラーメッセージを表示する(ステップS38)。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(プレイデータ、基準プレイデータ、移動体等)と共に記載された用語(分身データ、基準分身データ、車等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、プレイデータの処理手法、対戦処理、情報の送受信処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の範囲に含まれる。また本発明は種々のゲームに適用できる。また本発明は、業務用ゲームシステム、家庭用ゲームシステム、多数のプレーヤが参加する大型アトラクションシステム、シミュレータ、マルチメディア端末、ゲーム画像を生成するシステムボード、携帯電話等の種々のゲーム装置に適用できる。