JP5776883B2 - インクジェット記録用水性顔料インク - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用水性顔料インクに関する。具体的にいえば、本発明は、自己分散顔料を含有するインクジェット記録用水性顔料インクに関する。
従来、被記録媒体に、画像データ信号に基づき画像を形成する記録方法として、種々の方式が利用されてきた。このうち、インクジェット方式は、安価な装置で、必要とされる画像部のみにインクを吐出し被記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを効率良く使用でき、ランニングコストが安い。さらに、インクジェット方式は騒音が小さいため、記録方法として優れている。
近年、インクジェット方式の記録方法に適用可能なインクとして、様々な被記録媒体に適用できると共に、耐水性及び耐光性に優れた顔料インクが注目されている。しかし、インクジェット記録用の顔料インクは、色再現領域、印字濃度、及び信頼性の点で問題が生じる。そこで、これらの問題を解消するため、分散剤を使用せずに安定的に分散可能な、いわゆる自己分散型顔料を含有するインクジェット記録用水性顔料インクが開発されている。
例えば、特許文献1には、カーボンブラックの表面に、キノン基に対するモル比が10以上の水酸基を導入した表面官能基組成を有するよう表面改質した、自己分散型カーボンブラックが開示されている。また、特許文献2には、酸性カーボンブラック及び水を混合し、これに次亜塩素酸ソーダを滴下して、100〜105℃で10時間撹拌し、脱塩、濃縮して得られた顔料分散液を酸処理、濃縮、乾燥することにより、活性水素で表面改質した自己分散型酸化カーボンブラック粉末の製造方法が開示されている。
また、例えば、特許文献3には、着色顔料をスルファニル酸と混合し、ここに亜硝酸ナトリウム溶液を添加して顔料スラリーを形成させた後、塩化水素酸を添加し70℃下で混合、乾燥させることで、CSO NA基を有する表面改質した着色顔料を製造する方法が開示されている。
特開平5−186704号公報 特開平8−3498号公報 特表2000−513396号公報
しかしながら、インクには通常、界面活性剤や有機溶媒や樹脂粒子などの多くの添加剤(成分)が含まれるため、自己分散型顔料の分散安定性が悪化し、当該顔料の凝集による沈降が発生するという問題が生じる。
そこで、本発明は、顔料の凝集による沈降を抑制でき、自己分散型顔料の分散安定性に優れるインクジェット記録用水性顔料インクを提供することを目的の一つとする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した。その結果、自己分散型顔料と、4級アミノ酸と、所定含有量の融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料と、トリアルキルアミン及びトリアルカノールアミンのうち少なくともいずれかと、を含有するインクジェット記録用水性顔料インクにより、上記の問題点を解決することができることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は下記のとおりである。
[1]
インクジェット記録用水性顔料インクであって、自己分散型顔料と、4級アミノ酸と、融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料と、トリアルキルアミン及びトリアルカノールアミンのうち少なくともいずれかと、を含有し、前記融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料が、グリセリン脂肪酸エステル、及び1,6−ヘキサンジオールからなる群より選択される一種以上であり、前記融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料は、該インクジェット記録用水性顔料インクの総質量に対し、3質量%以上15質量%以下含まれる、インクジェット記録用水性顔料インク。
[2]
前記4級アミノ酸が、トリメチルグリシンである、[1]に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
[3]
前記自己分散型顔料の原料である顔料が、酸化チタン、無機顔料、有機顔料、金属、及び樹脂粒子からなる群より選択される一種以上である、[1]又は[2]に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。

アセチレングリコール系界面活性剤をさらに含有する、[1]〜[]のいずれかに記載のインクジェット記録用水性顔料インク。

[1]〜[]のいずれかに記載のインクジェット記録用水性顔料インクを被記録媒体に対して吐出するインクジェットヘッドを備え、前記インクジェットヘッドは、前記被記録媒体に対して相対的に移動するものである、インクジェット記録装置。

前記インクジェットヘッドと共にキャリッジに搭載されるインクカートリッジ、又は、前記インクジェットヘッドを搭載したキャリッジと独立して搭載されるとともに、インク供給チューブによって該インクジェットヘッドと接続されたインクカートリッジをさらに備える、[]に記載のインクジェット記録装置。

被記録媒体に対してインクジェットヘッドから[1]〜[]のいずれかに記載のインクジェット記録用水性顔料インクを吐出する吐出工程を含む、インクジェット記録方法。
本実施形態におけるプリンター1の構成を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本明細書において、「分散安定性」とは、固体粒子を液体中に分散させて安定な縣濁液を形成する性質をいう。「吐出安定性」とは、ノズルの目詰まりがなく常に安定したインクの液滴をノズルから吐出させる性質をいう。
[インクジェット記録用水性顔料インク]
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録用水性顔料インクは、自己分散型顔料と、4級アミノ酸と、所定含有量である融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料(以下、「特定材料」ともいう。)と、トリアルキルアミン及びトリアルカノールアミンのうち少なくともいずれかと、を含有する。
以下、当該インクジェット記録用水性顔料インクに含まれるか又は含まれ得る添加剤(成分)について、説明する。
〔自己分散型顔料〕
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、自己分散型顔料を含有する。この自己分散型顔料は、上記のとおり、その表面が分散性付与基(親水性官能基及びその塩のうち少なくともいずれか)の結合により改質されたものである。このような表面改質により、自己分散型顔料は分散剤を使用しなくとも水性溶媒中で安定的に分散することができる。
上記自己分散型顔料の原料である顔料としては、酸化チタン、無機顔料、有機顔料、金属、及び樹脂粒子からなる群より選択される一種以上が好ましい。
セラミックスとして、上記酸化チタンのほか、酸化鉄などが挙げられる。
上記の無機顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類を使用することができる。
上記の有機顔料としては、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
更に詳しくは、以下に限定されないが、例えば、C.I.ピグメントイエロー 1,3,12,13,14,17,24,34,35,37,42,53,55,74,81,83,95,97,98,100,101,104,108,109,110,117,120,128,138,150,153,155,174,180,198、C.I.ピグメントレッド 1,3,5,8,9,16,17,19,22,38,57:1,90,112,122,123,127、146,184、202、209、C.I.ピグメントバイオレット 1,3,5:1,16,19,23,38、C.I.ピグメントブルー 1,2,15,15:1,15:2,15:3,15:4,16、C.I.ピグメントブラック 1,7が挙げられる。
上記の金属として、硫酸バリウム及び炭酸カルシウム等の白色顔料、並びに銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、及び銅などのメタリック顔料が挙げられる。
上記の樹脂粒子としては中空樹脂粒子が挙げられる。この中空樹脂粒子は、特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。例えば、米国特許第4,880,465号や特許第3,562,754号などの明細書に記載されている中空樹脂粒子を好ましく用いることができる。
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、顔料の凝集による沈降を抑制でき、自己分散型顔料の分散安定性に優れるため、セラミックスや金属などの比重の大きな沈降しやすい顔料を用いる場合、極めて有効である。
自己分散型顔料は、上記顔料の表面に分散性付与基を、直接的に、又はアルキル基、アルキルエーテル基、アリール基等を介して間接的に結合させることにより作製することができる。このようにして顔料から加工された自己分散型顔料は、分散剤の不存在下で水性溶媒中に分散又は溶解する。
また、自己分散型顔料は、インクの保存安定性を良好にし、かつ、ノズルの目詰まりを防止するため、その平均粒径が50〜250nmの範囲であることが好ましい。ここで、本明細書において、平均粒径とは、光散乱法による球換算50%平均粒径(d50)を意味し、以下のようにして得られる値である。
分散媒中の粒子に光を照射し、この分散媒の前方・側方・後方に配置された検出器によって、発生する回折散乱光を測定する。得られた測定値を利用して、本来は不定形である粒子を、球形であると仮定し、当該粒子の体積と等しい球に換算された粒子集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その際の累積値が50%となる点を、「光散乱法による球換算50%平均粒径(d50)」とする。上記回折散乱光の測定装置としては、例えば、レーザー回折散乱式粒度分布測定器 LMS−2000e(セイシン企業社(SEISHIN ENTERPRISE Co.,Ltd.)製商品名)などが挙げられる。
上記自己分散型顔料のうち、ブラック色の自己分散型顔料の市販品として、例えば、Cabot社より異なる2種類の製品として販売されている。CAB−O−JET200(スルホン化カーボンブラック)、CAB−O−JET300(カルボキシル化カーボンブラック)(以上、キャボット社(Cabot Corporation)製商品名)、Bonjet Black CW−1(オリエント化学工業社(ORIENT CHEMICAL INDUSTRIES CO., LTD.)製商品名)が挙げられる。
自己分散型顔料の表面に結合される分散性付与基としては、以下に限定されないが、例えば、カルボキシル基(−COOH)、ケトン基(−CO)、水酸基(−OH)、スルホン酸基(−SOH)、リン酸基(−PO)、及び4級アンモニウム、並びにそれらの塩が挙げられる。これらの分散性付与基は、インクジェット記録用水性顔料インクに含まれる様々な物質(中でも極性の高い物質)によって不安定化される場合がある。
そこで、後述の、4級アミノ酸と所定含有量の特定材料とが、自己分散型顔料の表面に層を形成して自己分散型顔料を被覆し、これにより自己分散型顔料が安定化する(分散安定性に優れる)ことを、本発明者らは見出した。つまり、自己分散型顔料と、所定含有量の特定材料と、をインクジェット記録用水性顔料インクに含有させることで、自己分散型顔料の周囲にその沈降を抑制するカプセルが形成されると推測されることを、本発明者らは見出した。さらにいえば、本実施形態における自己分散型顔料は、機能上、カプセル構造を有するいわゆる擬似的なマイクロカプセル化顔料ということができる。なお、上記「カプセル構造」とは、4級アミノ酸及び所定含有量の特定材料が自己分散型顔料の表面に層を形成してなる構造を指し、上記「機能上」とは、表面に層が形成された自己分散型顔料が分散安定性に優れることを指す。ただし、マイクロカプセルは、一般的にポリマーやワックスや無機物などの比較的強固なカプセルを形成するもののことを言う。本実施形態における自己分散型顔料への層形成は、カプセル構造を形成し分散性向上には寄与するものの、非ポリマーで形成されているため強固なカプセルではなくマイクロカプセル化顔料とまで言い切れない。よって、本実施形態は擬似的にマイクロカプセル化した自己分散型顔料ということができる。
従来、墨汁のニカワや牛乳のカゼインのように、保護コロイドでコロイドを覆って安定化させる技術が知られている。しかし、当該技術によれば、コロイドを安定化させるためにコロイドを覆うのは高分子であるため、この高分子が溶媒まで高粘度化してしまうという問題が生じる。そのため、顔料を安定化させるために高分子から形成される保護コロイドを利用することは困難である。そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、イオン性の4級アミノ酸と所定含有量の特定材料とが、自己分散型顔料の周りに安定した層構造を形成することで、この層構造が保護コロイドとしての機能を有し、自己分散型顔料を擬似的にマイクロカプセル化することに想到した。そして、この擬似的にマイクロカプセル化した自己分散型顔料をインクに含有させることで、溶媒を高粘度化させることなく、保護コロイドのような上記層構造が顔料の分散安定性を良好なものとすることができることを本発明者らは見出したのである。
また、本実施形態における自己分散型顔料を擬似的にマイクロカプセル化したものは、従来のマイクロカプセル化したものに比べ、インクに高濃度で含有させたとしても、低粘度であって吐出安定性に優れたインクとすることができる。
また、上記の自己分散型顔料は、分散安定性に優れ、顔料の凝集による沈降を抑制できるため、インクの保存安定性に優れた効果を発揮するものである。さらに、上記擬似的なマイクロカプセル化顔料を含有するインクジェット記録用水性顔料インクは、顔料の分散安定性に優れると共に、記録物上での発色性にも優れる。
上記自己分散型顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記自己分散型顔料は、インクジェット記録用水性顔料インクの総質量(100質量%)に対し、2〜15質量%含有されることが好ましく、5〜12質量%含有されることがより好ましい。含有量が2質量%以上であると、印字濃度が十分なものとなって発色性に優れる。また、含有量が15質量%以下であると、ノズルが目詰まりすることなく、吐出安定性にも優れる。
〔4級アミノ酸〕
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、4級アミノ酸を含有する。この4級アミノ酸は、4つの置換又は無置換のアルキル基を有する4級アンモニウムイオンをアミノ基として有するアミノ酸を意味する。なお、4級アミノ酸は、イオン性、及び非ポリマー性という性質を有する。
上記4級アミノ酸は、アミノ酸が共通して持つ、pH調整機能、及び保湿機能や被記録媒体のカール抑制剤としての機能を有する。これに加えて、4級アミノ酸は、3級アミノ酸、2級アミノ酸、及び1級アミノ酸よりも化学的安定性に優れ、さらにインクの長期保存安定性にも適している。
4級アミノ酸として、以下に限定されないが、例えば、トリメチルグリシン、N,N,N−トリメチルアラニン、N,N,N−トリメチルグルタミン酸、及びトリエチルグリシンが挙げられる。
これらの中でも、最も分子量の低いトリメチルグリシンが好ましい。4級アミノ酸としてトリメチルグリシンを後述の特定材料と共にインクジェット記録用水性顔料インクに含有させることで、自己分散型顔料が厚い層で被覆されて分散安定性に優れる。
4級アミノ酸の市販品としては、アミノコート(登録商標、トリメチルグリシン、旭化成ケミカルズ社(Asahi Kasei Chemicals Corporation.)製商品名)が好ましく挙げられる。
4級アミノ酸は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
4級アミノ酸は、インクジェット記録用水性顔料インクの総質量(100質量%)に対し、好ましくは1〜30質量%含まれ、より好ましくは4〜20質量%含まれる。含有量が上記範囲内であると、4級アミノ酸と融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料とが、上記自己分散型顔料に対し協働して層形成して自己分散型顔料の分散安定性を優れたものとすることができる。
〔融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料〕
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料(特定材料)を含有する。なお、当該材料は水溶性のものであると好ましい。
ピエゾヘッド式インクジェット用インクは、連続印字中40℃程度になることがある。そのため、40℃でもカプセルが形成されている必要がある。強固なカプセル層を形成するには、融点が40℃以上であることが要求される。
また、ポリマー型の物質がインク中に分散していると、インク粘度が上昇しインクの吐出安定性が悪化する。そのため、非ポリマー型の物質が要求される。
特定材料は上記の要求を全て満たすものであって、これを含有するインクジェット記録用水性顔料インクは、特にピエゾ式インクジェット記録への使用に適している。
上記特定材料として、以下に限定されないが、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、1,6−ヘキサンジオール、及びトリメチロールプロパンが挙げられる。中でも、4級アミノ酸の疎水基と疎水結合しやすく、かつ、4級アミノ酸と協働して層形成しやすいため、グリセリン脂肪酸エステル、1,6−ヘキサンジオール、及びトリメチロールプロパンからなる群より選択される一種以上であることが好ましい。
上記特定材料は、インクジェット記録用水性顔料インクの総質量(100質量%)に対し、3質量%以上15質量%以下含まれ、好ましくは4〜10質量%含まれる。含有量が上記範囲内であると、顔料の分散安定性及びインクの吐出安定性に優れたものとなる。
ここで、本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクが自己分散型顔料の分散安定性に優れる理由について、以下で説明する。
4級アミノ酸は、疎水基、並びに2種の親水基としてのカルボキシル基及びアミノ基を有するため、自己分散型顔料の粗い表面にも付着しやすいという特徴がある。4級アミノ酸が自己分散型顔料の表面に付着すると、上記のカルボキシル基及びアミノ基が自己分散型顔料のζ(ゼータ)電位を上昇させ、顔料の帯電反発力を向上させることで、自己分散型顔料は分散安定化する。このとき同時に、後述のアミンが存在すると自己分散型顔料の表面のマイナス帯電が促進され、アミンと4級アミノ酸の吸着がより進行する。
また、融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料は、4級アミノ酸における疎水基(例えば、トリメチルグリシンにおけるトリメチル基)の近傍において、室温で液体の物質よりも強固な層を形成し、顔料の分散安定性を良好なものとする。さらに、この特定材料の含有量は、強固なカプセルが形成されつつ、吐出不良が発生しないような適切な量である必要がある。
その結果、アミンと4級アミノ酸と所定含有量の特定材料とがインクジェット記録用水性顔料インクに含有されると、自己分散型顔料がマイクロカプセル化顔料と同等の機能を有し、これにより顔料の凝集による沈降を抑制でき、自己分散型顔料の分散安定性に優れる。
〔アミン〕
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、アミンとして、トリアルキルアミン及びトリアルカノールアミンのうち少なくともいずれかを含有する。
上記のとおり、インクジェット記録用水性顔料インクが自己分散型顔料の分散安定性に優れる理由を考慮すると、本実施形態におけるアミンは塩基性を示すものであればよい。より具体的にいえば、本発明者らは、アミン中の窒素基の作用により、4級アミノ酸の窒素基が自己分散型顔料表面に吸着をすることが促進され、分散安定性に優れた強固なカプセル構造を形成できることを見出した。
上記の中でも、塩基性が低くて化学的にも安定である三級アミンが好ましい。さらにこの中でも、引火点が高く臭気も低いトリアルキルアミン及びトリアルカノールアミン(のうち少なくともいずれか)がより好ましい。
なお、トリアルキルアミン及びトリアルカノールアミンはいずれも、イオン性、及び非ポリマー性という性質を有する。
トリアルキルアミンとして、以下に限定されないが、例えばトリエチルアミン及びトリプロピルアミンが挙げられる。トリアルカノールアミンとして、以下に限定されないが、例えばトリエタノールアミン及びトリイソプロパノールアミンが挙げられる。
トリアルキルアミン及びトリアルカノールアミンのうち少なくともいずれかは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
トリアルキルアミン及びトリアルカノールアミンのうち少なくともいずれかは、インクジェット記録用水性顔料インクの総質量(100質量%)に対し、好ましくは0.01〜2質量%含まれる。含有量が上記範囲内であると、pH調整機能及び4級アミノ酸のカプセル構造促進効果が得られる。
〔界面活性剤〕
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、界面活性剤を含有してもよい。この界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤が好ましく、アセチレングリコール系界面活性剤がより好ましい。インクジェット記録用水性顔料インクにアセチレングリコール系界面活性剤を含有させることで、4級アミノ酸の自己分散型顔料への吸着阻害を抑制でき、自己分散型顔料の分散安定性に優れたインクジェット記録用水性顔料インクが得られる。
その理由として、ノニオン系界面活性剤の中でも直鎖構造ではなく立体構造を有するものは、4級アミノ酸よりも自己分散型顔料に付着しにくくなるためと推測される。立体構造を有するノニオン系界面活性剤の中では、上記のとおり、アセチレングリコール系界面活性剤が好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤は、アセチレン基を中央に持ち、左右対称の構造を有する非イオン系界面活性剤であり、泡立ちにくい濡れ剤として様々な分野の水系材料に応用されている。また、アセチレングリコール系界面活性剤は、濡れ、消泡、及び分散といった各機能に優れる。さらに、アセチレングリコール系界面活性剤は、分子構造としても非常に安定したグリコールで、分子量も小さく、水の表面張力を下げる効果があるため、インクの被記録媒体への浸透性や滲みを適度に制御できる。
4級アミノ酸と所定含有量の特定材料とがインク中に併存することに加えて、4級アミノ酸の顔料への吸着を阻害しない条件も満たされると、顔料の凝集による沈降を一層抑制でき、自己分散型顔料の分散安定性に極めて優れる。
アセチレンアルコール系界面活性剤として、以下に限定されないが、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、及び3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールが挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフィノール 104(シリーズ)、420、440、465、485、104、STG(以上、エアープロダクツ社(Air Products and Chemicals. Inc.)商品名)、オルフィン STG、PD−001、SPC、E1004、E1010(以上、日信化学工業社(以上、Nissin Chemical Industry Co., Ltd.)製商品名)、アセチレノール E00、E40、E100、LH(以上、川研ファインケミカル社(Kawaken Fine Chemicals Co., Ltd.)製商品名)が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アセチレングリコール系界面活性剤の含有量は、インクジェット記録用水性顔料インクの総質量(100質量%)に対し、0.1〜3.0質量%が好ましく、0.3〜2.0質量%がより好ましい。含有量が上記範囲内であると、光沢感及び浸透性が良好なものとなる。
〔水〕
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクに含有される水は主溶媒である。この水として、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水が挙げられる。中でも、カビやバクテリアの発生を防止してインク組成物の長期保存が可能となるため、紫外線照射又は過酸化水素の添加などにより滅菌処理した水が好ましい。
〔その他の添加剤〕
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、上記した添加剤(成分)以外のものを含んでもよい。以下、インクジェット記録用水性顔料インクに含まれ得る添加剤を説明する。
インクジェット記録用水性顔料インクはpH調整剤を含有してもよい。このpH調整剤として、例えば、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等のトリアルキルアミン及びトリアルカノールアミンを除くアミン類が挙げられる。また、必要に応じて、コリジン、イミダゾール、燐酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、及びほう酸などをpH緩衝剤として用いてもよい。
pH調整剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。pH調整剤は、インクジェット記録用水性顔料インクの総質量(100質量%)に対し、0.01〜2質量%含まれるとよい。
インクジェットヘッドのノズル近傍での目詰まりを防止する目的で、インクジェット記録用水性顔料インクは湿潤効果を付与する水溶性有機溶剤(湿潤剤)を含有してもよい。この湿潤剤として、例えば、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレンフリコール、ジプロピレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール等の多価アルコール類、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の糖類、糖アルコール類、ヒアルロン酸類、尿素類などのいわゆる固体湿潤剤、エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類、ピロリドンカルボン酸、アスパラギン酸、グリシン、グリシン、プロリン、及びベタイン等のいわゆるアミノ酸、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、及びスルホランが挙げられる。なお、本実施形態における4級アミノ酸も上記湿潤剤(保湿剤)の一つに含まれる。
湿潤剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。インクの適正な物性値(粘度等)、並びに良好な印刷品質及び信頼性を確保するため、湿潤剤は、インクジェット記録用水性顔料インクの総質量(100質量%)に対し、5〜50質量%含まれるとよい。
インクジェット記録用水性顔料インクは防腐剤・防黴剤を含有してもよい。この防腐剤・防黴剤として、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(Avecia社製のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、及びプロキセルTN)が挙げられる。
防腐剤・防黴剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。防腐剤・防黴剤は、インクジェット記録用水性顔料インクの総質量(100質量%)に対し、0.001〜1質量%含まれるとよい。
インクジェット記録用水性顔料インクは、水性溶媒が被記録媒体に浸透することを促進する目的で、浸透促進剤をさらに含有してもよい。水性溶媒が被記録媒体に素早く浸透することによって、画像の滲みが少ない記録物を得ることができる。このような浸透剤としては、多価アルコールのアルキルエーテル(グリコールエーテルモノアルキルエーテル)及び1,2−アルキルジオールが挙げられる。上記グリコールエーテルモノアルキルエーテルの具体例として、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、及びトリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGmBE)が挙げられる。上記1,2−アルキルジオールの具体例として、1,2−ペンタンジオール及び1,2−ヘキサンジオールが挙げられる。
浸透促進剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。浸透促進剤は、インクジェット記録用水性顔料インクの総質量(100質量%)に対し、1〜15質量%含まれるとよい。
インクジェット記録用水性顔料インクは酸化防止剤(紫外線吸収剤)を含有してもよい。この酸化防止剤(紫外線吸収剤)として、例えば、アロハネート、メチルアロハネート等のアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸及びその塩など、チバガイギー社製のTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024など、あるいはランタニドの酸化物が挙げられる。
酸化防止剤(紫外線吸収剤)は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、上記以外に、消泡剤などをインクジェット記録用水性顔料インクに含有させてもよい。
このように、本実施形態によれば、顔料の凝集による沈降を抑制でき、自己分散型顔料の分散安定性に優れるインクジェット記録用水性顔料インクを提供することができる。
[インクジェット記録装置]
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置は、インクジェットヘッドを、被記録媒体に対して、相対的に移動させつつ、インクジェットヘッドからインクを吐出させて記録を行うものであれば、特に制限されない。したがって、プリントヘッド(インクジェットヘッド)がほぼ移動せずに記録が行われるラインプリンターであってもよく、インクジェットヘッドが被記録媒体の搬送方向と直交した方向を往復移動しながら記録が行われるシリアルプリンターであってもよい。これらのうちシリアルプリンターとしては、インクカートリッジ(インクタンク)をインクジェットヘッドと共にキャリッジに搭載するオンキャリッジタイプであってもよく、インクカートリッジをキャリッジに搭載せず別の場所に載置し、当該インクカートリッジとキャリッジ上のインクジェットヘッドとをチューブで繋ぐオフキャリッジタイプであってもよい。
本実施形態に係るインクジェット記録装置として、オフキャリッジタイプのシリアルプリンター(以下、単に「プリンター」という。)を例示し、図を参照しつつ説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態におけるプリンター1の構成を示す斜視図である。図1に示すように、プリンター1は、フレーム2に、プラテン3、紙送りモーター4、及びガイド部材5を備える。プラテン3は、その上に、紙送りモーター4の駆動により被記録媒体Pが給送されるものである。
ガイド部材5は、キャリッジ6がガイド部材5の軸線方向に往復移動可能に支持されたものである。キャリッジ6は、フレーム2内に設けられたタイミングベルト7を介して、キャリッジモーター8に連結されたものである。
キャリッジ6は、その内部にインクジェットヘッド(図示せず)を備える。当該インクジェットヘッドは、上記実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクを被記録媒体Pに対して吐出するものである。上記インクジェットヘッドは、上記実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクとの相性が良いことから、ピエゾ式インクジェットヘッドであることが好ましい。
インクカートリッジ9は、キャリッジ6と独立して搭載されてもよい。例えば、プリンター1本体の外側(キャリッジ6の移動範囲の外側)に設けられたカートリッジ収納部10に収納されている。インクカートリッジ9とキャリッジ6との間は、インク供給チューブ13で接続される。インクカートリッジ9及びキャリッジ6は、共に動かない。
キャップ11は、乾燥によるノズル目詰まりを防ぐためのものである。また、クリーナー12は、ノズルが目詰まりを起こした場合に吸引を行うためのものである。したがって、クリーナー12はポンプなどの吸引手段が搭載された部材であり、吸引装置又はクリーニングボックスとも称される。
なお、図示していないが、大容量インクタンクがプリンター1の外側に増設される場合、当該大容量インクタンクとインクカートリッジ9との間がインク補給チューブで接続される。これにより、オンキャリッジタイプのプリンターと同様、オフキャリッジタイプのプリンター1においても、上記インクジェット記録用水性顔料インクの貯蔵量を大幅に増大させることができる。
〔インクジェット記録方法〕
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録方法は、上記実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクを吐出する吐出工程を含む。当該インクジェット記録方法は、図1に示すようなインクジェット記録装置を用いて、紙送りモーター4の駆動により、被記録媒体Pがプラテン3上に給送される。プラテン3の上方では、キャリッジモーター8の駆動により、キャリッジ6がガイド部材5に沿って、図1に示す矢印方向に往復移動する。
上記の吐出工程においては、被記録媒体に向けて、上記インクジェット記録用水性顔料インクを吐出する。具体的に言えば、インクカートリッジ9内のインクジェット記録用水性顔料インクは、インクジェットヘッドに備えられた圧電素子(図示せず)の駆動により、インクカートリッジ9からインクジェット記録用水性顔料インク用のインクジェットヘッドへと供給される。そして、このインクジェットヘッドのノズル形成面に形成された複数のノズルから、プラテン3上に給送された被記録媒体P(の被記録面)に向けて、上記インクジェット記録用水性顔料インクが吐出される。これにより、被記録媒体P上にインク層(図示せず)が形成される。
本実施形態のインクジェット記録方法は、上記の吐出工程に加えて、吐出されたインクジェット記録用水性顔料インクが付着した被記録媒体を加熱する加熱工程をさらに有してもよい。
インクジェット記録用水性顔料インクは、分散媒として水を含むものであって吐出後速やかに乾燥する。そのため、吐出工程の後に、別途、乾燥工程を有しなくてもよい。その一方で、加熱工程をさらに有することで、被記録媒体が保水性に優れたものである場合や、インクジェット記録用水性顔料インクが揮発度の低い液体成分を比較的高い含有率で含む場合であっても、得られる記録物中に、インクジェット記録用水性顔料インクを構成する液体成分が残存することを効果的に防止することができる。そして、これにより、記録物の耐久性及び信頼性を優れたものとすることができる。
以上2つの実施形態によれば、顔料の凝集による沈降を抑制でき、自己分散型顔料の分散安定性に優れるインクジェット記録用水性顔料インクを用いて記録を行うのに好適なインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を実施例及び比較例によってさらに具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[使用材料]
〔顔料分散体〕
・CAB−O−JET300(キャボット社製商品名、固形分15%)
・BONJET BLACK CW−1(オリエント化学工業社製商品名、顔料分20%)
・NanoTek(R)Slurry(シーアイ化成社製商品名、平均粒径36nm、酸化チタンのスラリー)
〔4級アミノ酸〕
・トリメチルグリシン(無水ベタイン、東京化成工業社(Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.)製)
〔1級アミノ酸〕
・グリシン(東京化成工業社製)
〔融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料〕
・1,6−ヘキサンジオール(東京化成工業社製、融点42℃)
・グリセリン脂肪酸エステル(レオドールMS−50〔商品名〕、花王社(Kao Corporation)製、融点55〜60℃)
・トリメチロールプロパン(東京化成工業社製、融点58℃)
なお、表1中、融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料は、単に「融点40℃以上の材料」と略記した。
〔融点40℃未満の材料〕
・1,2−ヘキサンジオール(東京化成工業社製)
・1,5−ペンタンジオール(東京化成工業社製)
・1,3−プロパンジオール(東京化成工業社製)
・グリセリン(東京化成工業社製)
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル(東京化成工業社製)(表1中「TEGmBE」と略記した。)
〔界面活性剤〕
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(東京化成工業社製)
・オルフィンE1010(エアープロダクツ社製商品名、アセチレングリコール系界面活性剤)
・サーフィノール104(日信化学工業社製商品名、アセチレングリコール系界面活性剤)
・PF−151N(OMNOVA社製商品名、フッ素系界面活性剤)
〔アミン〕
・トリエタノールアミン(東京化成工業社製)
・トリイソプロパノールアミン(東京化成工業社製)
〔pH調整剤〕
・水酸化カリウム(KOH)
〔防腐剤・防黴剤〕
・エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)
・プロキセルXL−2(Avecia社製商品名、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン)
〔水〕
・イオン交換水
[顔料インクの作製]
表1に示す含有量で各材料を混合し、室温にて2時間攪拌した後、孔径5μmのメンブランフィルターで濾過して、実施例1〜5及び比較例1〜14の各インクジェット記録用水性顔料インクを作製した。
なお、表1中に示す含有量の単位は質量%であり、顔料分散体は固形分濃度で表している。また、空欄部は無添加であることを表す。また、イオン交換水の「残量」とは、インク全量が100質量%となるようにイオン交換水を加えたことを意味する。
表1に示した各インクジェット記録用水性顔料インクについて、以下の各評価を行った。
[顔料の平均粒径における増大度評価]
上記で作製したインクを、顔料濃度(質量%)が1/1000となるように純水で希釈した。その際の顔料の平均粒径を、マイクロトラックUPA150を用いて測定することで、層形成を確認した。層が形成されていれば、擬似的なマイクロカプセルが形成されているものと推測することができる。
なお、表2中、顔料の平均粒径における増大度評価を、「粒径増大度」と略記した。評価基準は以下のとおりである。結果を表2に示す。
◎:顔料の平均粒径が6nm以上大きくなっていたため、厚みの大きな層が形成されていると推測される。
△:顔料の平均粒径が2nm以上6nm未満大きくなっていたため、層が形成されていると推測される。
×:顔料の平均粒径が添加前と比較して2nm未満の範囲で大きくなっていたため、層が形成できていない。
[遠心沈降率の評価]
作製したインクを、遠心分離機Himac社製DR20B2を用いて、10,000rpmで16分間遠心分離を行い、上澄み液を4,000倍に希釈して分光光度計HITACHI U−3300での吸光度の変化率を沈降率として測定した。評価基準は以下のとおりである。結果を表2に示す。
◎:沈降率15%未満、
△:沈降率15%以上25%未満、
×:沈降率25%以上。
[吐出安定性の評価]
作製したインクを、EPSON社製インクジェットプリンタPX−500のカートリッジに入れ、インクジェット吐出観察装置「Dot View」(トライテック社製)によりインクの吐出速度を観察した。評価基準は以下のとおりである。結果を表2に示す。
○:インク吐出速度 7m/s以上
×:インク吐出速度 7m/s未満
表2より、自己分散型顔料と、4級アミノ酸と、融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料と、アミンとをインクに併用し、かつ、上記融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料の含有量が所定範囲内である場合(各実施例)、そうでない場合と比べて(各比較例)、顔料の平均粒径の増大度が顕著に増大し、遠心沈降率が顕著に低くなり、さらに、インクの吐出速度が同等以上であることが分かった。

Claims (7)

  1. インクジェット記録用水性顔料インクであって、
    自己分散型顔料と、4級アミノ酸と、融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料と、トリアルキルアミン及びトリアルカノールアミンのうち少なくともいずれかと、を含有し、
    前記融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料が、グリセリン脂肪酸エステル、及び1,6−ヘキサンジオールからなる群より選択される一種以上であり、
    前記融点40℃以上の非ポリマー型かつ非イオン性の材料は、該インクジェット記録用水性顔料インクの総質量に対し、3質量%以上15質量%以下含まれる、インクジェット記録用水性顔料インク。
  2. 前記4級アミノ酸が、トリメチルグリシンである、請求項1に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
  3. 前記自己分散型顔料の原料である顔料が、酸化チタン、無機顔料、有機顔料、金属、及び樹脂粒子からなる群より選択される一種以上である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
  4. アセチレングリコール系界面活性剤をさらに含有する、請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水性顔料インクを被記録媒体に対して吐出するインクジェットヘッドを備え、
    前記インクジェットヘッドは、前記被記録媒体に対して相対的に移動するものである、インクジェット記録装置。
  6. 前記インクジェットヘッドと共にキャリッジに搭載されるインクカートリッジ、又は、前記インクジェットヘッドを搭載したキャリッジと独立して搭載されるとともに、インク供給チューブによって該インクジェットヘッドと接続されたインクカートリッジをさらに備える、請求項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 被記録媒体に対してインクジェットヘッドから請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水性顔料インクを吐出する吐出工程を含む、インクジェット記録方法。
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