JP2016175988A - インクジェット記録用インキ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、高速印刷した際の連続吐出性と、インクジェットヘッドを長時間待機させた後の間欠吐出性に優れ、コート紙、アート紙や軟質塩ビなどの低吸収基材上で白抜けの少ない鮮明な画像品質を得ることが可能なインクジェット記録用インキを提供することにある。【解決手段】顔料、および、水溶性有機溶剤を含有するインクジェット記録用インキであって、前記水溶性有機溶剤が、沸点230℃以下で表面張力30mN/m以下の1,2−アルキレングリコール(有機溶剤A)、および、沸点250℃以下の両末端アルキレングリコール(有機溶剤B)を含有し、インキ中における有機溶剤Aと有機溶剤Bの重量比が1:1〜1:6であることを特徴とするインクジェット記録用インキ。【選択図】なし

Description

本発明は、高速印刷した際の連続吐出性と、インクジェットヘッドを長時間待機させた後の間欠吐出性に優れ、コート紙、アート紙や軟質塩ビなどの低吸収基材上で白抜けの少ない鮮明な画像品質を得ることが可能なインクジェット記録用インキに関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて文字や画像を得る記録方式である。この方式によれば、使用する装置の騒音が小さく、操作性がよいという利点を有するのみならず、カラー化が容易であり、かつ記録部材として普通紙を使用することができるという利点があるため、オフィスや家庭での出力機として広く用いられている。
一方、産業用途においても、インクジェット技術の向上によりデジタル印刷の出力機としての利用が期待され、溶剤インキやUVインキによる低吸収性の印刷媒体(塩ビ, PETなどのプラスチック基材)に対しても印刷が可能な印刷機が実際に市販されてきた。しかし、近年、環境面への対応といった点から水性インキの需要が高まっている。
インクジェット用の水性インキとしては特許文献1、2、3のように印刷対象を普通紙や写真光沢紙のような専用紙としたインキの開発が古くからなされている。一方では近年インクジェット記録方式の用途拡大が期待されており、コート紙のような塗工紙や産業用途などに使用されるような吸収性の低い印刷媒体への直接印刷のニーズが高まっている。従来のインキは紙へ液滴を吸収させて描画を行うため、吸水性の低い印刷媒体へ印刷すると画像が滲んでしまい使用することができなかった。
特許文献4には特定のHLB値を有するグリコールエーテル類と1,2−アルキルジオール類を併用することで低吸収性の基材上で優れた印刷品質が得られることが記載されている。しかしながら、上記したようなインキ組成物では印刷画質と高速印刷時の連続吐出性の両立が困難であった。また、保湿性が不十分なため、プリンターを長時間待機させた後にノズル端面でインキが乾燥してしまい不吐出等に繋がるという問題があった。
特許文献5には2種のアルカンジオールとシリコン系界面活性剤を用いることで光沢紙上における印刷品質に優れ、吐出安定性にも優れたインクジェットインキ組成物が記載されている。しかしながら、上記したインキ組成物は印刷品質に優れても、高速で連続印刷するとメニスカスが不安定化し、連続吐出することが困難であるという問題があった。
特許第4764562号公報 特許第4595281号公報 特開2008−247941号公報 特開2011−195763公報 特許第4613863号公報
本発明の目的は、高速印刷した際の連続吐出性と、インクジェットヘッドを長時間待機させた後の間欠吐出性に優れ、コート紙、アート紙や軟質塩ビなどの低吸収基材上で白抜けの少ない鮮明な画像品質を得ることが可能なインクジェット記録用インキを提供することにある。
すなわち本発明は、顔料、および、水溶性有機溶剤を含有するインクジェット記録用インキであって、
前記水溶性有機溶剤が、沸点230℃以下で表面張力30mN/m以下の1,2−アルキレングリコール(有機溶剤A)、および、沸点250℃以下の両末端アルキレングリコール(有機溶剤B)を含有し、
インキ中における有機溶剤Aと有機溶剤Bの重量比が1:1〜1:6であることを特徴とするインクジェット記録用インキに関する。
また本発明は、最大泡圧法によって算出される50msecにおけるインキの動的表面張力が30mN/m以上であることを特徴とする上記インクジェット記録用インキに関する。
また本発明は、有機溶剤Aおよび有機溶剤Bの含有量の合計が、インキ全量に対し20重量%以上40重量%以下であることを特徴とする上記インクジェット記録用インキに関する。
また本発明は、有機溶剤Aの含有量が、インキ全量に対し10重量%以上20重量%以下であることを特徴とする上記インクジェット記録用インキに関する。
また本発明は、インキの液滴を吐出させて印刷基材上に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、
前記インキとして上記インクジェット記録用インキを用いるインクジェット記録方法に関する。
本発明のインクジェット記録用インキを用いることで、高速印刷した際の連続吐出性と、インクジェットヘッドを長時間待機させた後の間欠吐出性に優れ、コート紙、アート紙や軟質塩ビなどの低吸収基材上で白抜けの少ない鮮明な画像品質を得ることが可能なインクジェット記録用インキを提供することができた。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明について説明する。
本発明では、少なくとも沸点が230℃以下で表面張力が30mN/m以下の1,2−アルキレングリコール(有機溶剤A)及び沸点が250℃以下の両末端アルキレングリコール(有機溶剤B)を含有し、インキ中における有機溶剤Aと有機溶剤Bの含有量の比が1:1〜1:6にすることで高速印刷した際の連続吐出性と、インクジェットヘッドを長時間待機させた後の間欠吐出性に優れ、低吸収基材上で白抜けの少ない鮮明な画像品質を得ることを可能としている。
一般的に、コート紙、アート紙や軟質塩ビなどの低吸収基材は、基材自体の表面張力が低いため、これらの基材上でインキを十分に濡れ広げるのは容易ではないことが知られている。インキが十分な濡れ性を有していないと、印字部がインキで十分埋まらず、白抜け等が発生しやすくなる。また、これらの基材は吸収し難いため、使用している溶媒の揮発や浸透などによる乾燥性が悪いと、基材上に溶媒が残存することでドット同士が滲み、白抜けが生じたり、印刷塗膜表面を擦った際にインキが取られてしまったりするという問題につながる。そのため、低吸収基材上で印刷を行うには、インキの濡れ性と乾燥性を十分に確保する必要がある。
特に、水は溶媒の中でも極めて表面張力が高いことから、基材上で濡れ難く、浸透の寄与も低いため、水性インキの濡れ性、乾燥性を十分に得ることは非常に難しい。
一般的に、水性インキの濡れ性及び、乾燥性を高める目的で有機溶剤が用いられる。有機溶剤は水に比べると表面張力が低いため、低吸収基材上で濡れ性を向上させるには必要不可欠であり、疎水性の高い有機溶剤を用いることでインキの表面張力を下げ優れた濡れ性を確保することが可能となる。また、低沸点で揮発性の高い有機溶剤を用いることで、インキの乾燥性を向上させることも可能である。しかしながら、疎水性の高い有機溶剤を用いると高周波(短時間)における動的表面張力を下げてしまいメニスカスを不安定化させるため、高速で連続印刷した際に不吐出等の不具合につながるという問題がしばしば起こる。また、有機溶剤を低沸点化し乾燥性を向上させ過ぎると基材上ではインキを十分乾燥させられるが、プリンターを長時間待機させた後にインクジェットヘッドのノズル端面でインキが乾燥してしまい、ノズル抜け等の不具合につながってしまう。
本発明者らは、種々の水溶性有機溶剤が低吸収基材上における画像形成や、高速印刷した際の連続吐出安定性、長時間待機させた後の間欠吐出性に与える影響ついて鋭意検討した結果、少なくとも沸点が230℃以下で表面張力が30mN/m以下の1,2−アルキレングリコール(有機溶剤A)及び沸点が250℃以下の両末端アルキレングリコール(有機溶剤B)を含有し、インキ中における有機溶剤Aと有機溶剤Bの含有量の比が1:1〜1:6にすることで高速印刷した際の連続吐出性と、インクジェットヘッドを長時間待機させた後の間欠吐出性に優れ、低吸収基材上で白抜けの少ない鮮明な画像品質が得られることを見出し本発明に至った。
上記した有機溶剤を併用することで高速印刷した際の連続吐出性と、インクジェットヘッドを長時間待機させた後の間欠吐出性に優れ、低吸収基材上で白抜けの少ない鮮明な画像品質が得られる理由は定かではないが、次のようなことが考えられる。有機溶剤Aは表面張力が30mN/m以下の1,2−アルキレングリコールであり低吸収基材上で優れた濡れ性を有する。しかしながら、有機溶剤Aを単独で用いる場合、高周波(短時間)における動的表面張力を低下させやすいため、高速印刷時にメニスカスを不安定化させやすく、高速で連続吐出した際に不吐出等の不具合につながる。有機溶剤Aに対して有機溶剤Bを好適な比率で併用することで高周波(短時間)における動的表面張力を制御することが可能であり、高速で連続印刷した際にも安定した吐出性を確保できていることが考えられる。また、有機溶剤A及びBはいずれも好適な範囲の沸点を有するため、低吸収基材上において十分な乾燥性を確保し、尚且つインクジェットヘッドを長時間待機させた後でもノズル端面でインキが乾燥することなく、安定して吐出できているものと考えられる。
以下に本発明の主要となる各成分について述べる。
(有機溶剤A)
本発明で用いられる有機溶剤Aは、沸点が230℃以下で表面張力が30mN/m以下の1,2−アルキレングリコールであることが好ましい。また、表面張力は25℃の環境下におけるWilhelmy法(プレート法、垂直板法)により測定された表面張力を指す。表面張力が30mN/mを超えると低吸収基材上でインキが十分な濡れ性を確保することが難しく白抜け等の問題につながる。沸点が230℃以下で表面張力が30mN/m以下の1,2−アルキレングリコールであればどのような溶剤でも単独、もしくは複数使用可能である。具体的には1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオールが好ましく、1,2−ヘキサンジオールが低吸収基材上で優れた濡れ性を確保するという観点から特に好ましい。
本発明で用いられる有機溶剤Aの含有量は低吸収基材上で十分な濡れ性を有し白抜けの少ない優れた印刷品質を確保するという観点から0.5重量%以上20重量%以下であることが好ましく、5重量%以上20重量%以下がより好ましい。特に好ましくは10重量%以上20重量%以下である。有機溶剤Aの含有量が20重量%を超えると水が揮発した後に顔料の分散安定性を損なう可能性があり、プリンターを長時間待機させた後の間欠吐出性が悪化するおそれがある。
(有機溶剤B)
本発明で用いられる有機溶剤Bは、沸点が250℃以下の両末端アルキレングリコールであることが好ましい。有機溶剤Bとしては、分岐を有してもよい両末端アルキレングリコールを使用することが好ましく、具体的には1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールが好ましい。高速印刷した際の連続吐出安定性、長時間待機させた後の間欠吐出性に優れ、低吸収基材上で十分な乾燥性を確保するという観点から1,5−ペンタンジオールを使用することが特に好ましい。
本発明で用いられる有機溶剤Bの含有量は低吸収基材上で十分な乾燥性を確保するという観点から0.5重量%以上30重量%以下であることが好ましく、5重量%以上20重量%以下であることがより好ましい。含有量が30重量%を超えると低吸収基材上で乾燥性が低下する可能性がある。
本発明で用いられる有機溶剤Aと有機溶剤Bの含有量の比は、低吸収基材上で白抜けの少ない優れた印刷品質と、高速での連続吐出安定性と長期間待機させた後の間欠吐出性を確保するという観点から1:1〜1:6であることが好ましい。また、上記した印刷品質と吐出安定性を両立させるという観点から有機溶剤Aと有機溶剤Bの含有量の合計は20重量%以上40重量%以下であることが好ましい。有機溶剤Aと有機溶剤Bの含有量の合計が40重量%を超えると低吸収基材上でインキの乾燥性が低下することでドットが滲みやすくなり、白抜けが生じる可能性がある。
また、本発明の効果が小さくならない程度の好適な含有量の範囲内であれば、上記以外の有機溶剤を単独もしくは複数併用することができる。
上記以外の有機溶剤としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチルブタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、エチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
さらに、低吸収基材に対する密着性を向上させる目的で、水溶性の含窒素系溶剤を添加することもできる。
含窒素系溶剤としては、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、3−エチル−2−オキサゾリジノン、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−エトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ペントキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ヘキソキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ヘプトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−2−エチルヘキソキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−オクトキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ブトキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ペントキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ヘキソキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ヘプトキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−オクトキシプロピオンアミドなどが挙げられる。
本発明で用いられる有機溶剤は、低吸収基材上で十分インキを乾燥させるという観点から沸点が250℃以下の有機溶剤を使用することが好ましい。沸点が250℃を超える有機溶剤を使用した場合は低吸収基材上でインキが十分乾燥せず、ドット同士が滲むことにより白抜けが生じたり、印刷物表面を擦った際に取れてしまったりする可能性がある。
本発明で用いられる有機溶剤の含有量の合計は優れた吐出安定性と低吸収基材上で優れた印刷品質と乾燥性を確保するという観点から20重量%以上40重量%以下であることが好ましい。
本発明のインクジェット記録用インキは高速印刷した際の優れた連続吐出性を確保するという観点から最大泡圧法によって算出される50msecにおけるインキの動的表面張力が30mN/m以上であることが好ましい。具体的には、最大泡圧法を利用したバブルプレッシャー動的表面張力計 BP100(Kruss製)を用いて、25℃における動的表面張力を測定し、寿命時間50msecにおける動的表面張力から算出することが可能である。上記した測定方法により算出される50msecにおけるインキの動的表面張力が30mN/m以上である場合、高速印刷した際にもメニスカスが安定化し、優れた連続吐出性を確保することができる。
(界面活性剤)
本発明のインクジェット記録用インキは、表面張力を調整し低吸収基材上の濡れ性を確保する目的で界面活性剤を使用することができる。界面活性剤としては、アセチレン系、シリコン系、アクリル系、フッ素系など用途に合わせて様々なものが知られているが、最大泡圧法によって算出される50msecにおけるインキの動的表面張力を30mN/m以上確保し、高速印刷時に優れた連続吐出安定性を得るという観点からアセチレン系やアクリル系の界面活性剤を使用することが特に好ましい。シリコン系やフッ素系の界面活性剤を使用した場合は上記した測定方法で算出される動的表面張力が低下しやすく、高速で印刷した際に連続吐出安定性が損なう可能性がある。界面活性剤の含有量は、インキの全重量に対して、0.05重量%以上5重量%以下が好ましい。5重量%を超えるとインキの動的表面張力が低下し高速印刷した際の連続吐出安定性が損なう可能性がある。
(水)
本発明のインクジェット記録用インキに含まれる水としては、種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
本発明で使用することができる水の含有量としては、インキの全重量の20〜80重量%の範囲である
(顔料)
本発明のインクジェット記録用インキに含まれる顔料としては、従来既知のものが使用できる。
本発明で使用することができるシアンの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Blue1、2、3、15:3、15:4、16、22、C.I.Vat Blue 4、6等が挙げられる。
本発明で使用することができるマゼンタの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red5、7、12、22、23、31、48(Ca)、48(Mn)、49、52、53、57(Ca)、57:1、112、122;キナクリドン固溶体、146、147、150、238、269、C.I.Pigment Violet 19等が挙げられる。
本発明で使用することができるイエローの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow12,13,14,17,20,24,74,83,86,93,94,95,109,110,117,120,125,128,137,138,139,147,148,150,151,154,155,166,168,180,185、213等が挙げられる。
本発明で使用することができるブラックの顔料としては、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックが挙げられる。例えば、これらのカーボンブラックであって、一次粒子径が11〜40mμm(nm)、BET法による比表面積が50〜400m2/g、揮発分が0.5〜10重量%、pH値が2乃至10等の特性を有するものが好適である。このような特性を有する市販品としては下記のものが挙げられる。例えば、No.33、40、45、52、900、2200B、2300、MA7、MA8、MCF88(以上、三菱化学製)、RAVEN1255(コロンビア製)、REGAL330R、400R、660R、MOGUL L(以上、キャボット製)、Nipex 160IQ、Nipex 170IQ、Nipex 75、Printex 85、Printex 95、Printex 90、Printex 35、Printex U(以上、デグサ製)等があり、何れも好ましく使用することができる。
本発明で使用することができる白の顔料としては、例えば、塩基性炭酸鉛(2PbCO3Pb(OH)2、いわゆる、シルバーホワイト)、酸化亜鉛(ZnO、いわゆる、ジンクホワイト)、酸化チタン(TiO2、いわゆる、チタンホワイト)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3、いわゆる、チタンストロンチウムホワイト)などが利用可能であり、これらの中でも、酸化チタンが好ましい。白色顔料に使用される無機粒子は単体でもよいし、例えば、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタン等の酸化物や有機金属化合物、有機化合物との複合粒子であってもよい。酸化チタンは他の白色顔料と比べて比重が小さく、屈折率が大きく化学的、物理的にも安定であるため、顔料としての隠蔽力や着色力が大きく、更に、酸やアルカリ、その他の環境に対する耐久性にも優れている。従って、白色顔料としては酸化チタンを利用することが好ましい。必要に応じて上記以外の他の白色顔料を使用してもよい。
顔料の一次粒子径は常法により測定することができる。例えば、顔料の分散液を支持膜に滴下して乾燥後に、透過型電子顕微鏡を用いて観察し、任意に選択した1000個の粒子の粒子径(円相当径)の算術平均として平均一次粒子径を算出するこができる。
本発明では上述した顔料に限定されるものではなく、その他の顔料を使用してオレンジ、グリーン等の特色や顔料を含まないクリアを組み合わせたインキセットとして使用することができる。
本発明で使用することができる顔料の含有量としては、インキ組成中で0.1〜20重量%の範囲である。
(顔料分散樹脂)
これらの顔料を使用する場合には長期間のインキの保存安定性を維持するためにも、インキ媒体中に分散して使用することが好ましい。顔料の分散方法としては、顔料を酸化処理等により表面改質し、分散剤なしで顔料を分散させる方法や、界面活性剤や樹脂を分散剤として顔料を分散させる方法がある。より安定なインキとするためにも分散樹脂を使用して顔料を分散させることが好ましい。
顔料分散樹脂としてはアクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、マレイン酸樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、αオレフィンマレイン酸樹脂、ウレタン樹脂、エステル樹脂等が挙げられる。顔料分散体を安定化させるという観点から、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂を使用することが好ましい。
顔料分散樹脂の重量平均分子量は5000〜100000であることが好ましい。重量平均分子量5000以下では分散安定性が低下する場合があり、重量平均分子量100000以上では吐出に影響が出る場合がある。より好ましくは重量平均分子量10000〜50000であり、更に好ましくは重量平均分子量15000〜30000である。
本発明における顔料分散樹脂の重量平均分子量は常法によって測定することができる。本発明における顔料分散樹の重量平均分子量の測定方法は下記の通りであり、重量平均分子量は、TSKgelカラム(東ソー社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(東ソー社製、HLC−8120GPC)で、展開溶媒にTHFを用いて測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
顔料と顔料分散樹脂の比率は1/1〜100/1であることが好ましい。顔料分散樹脂の比率が1/1よりも大きいとインキの粘度が高くなる傾向が見られる。また、100/1よりも小さいと分散性が低下し、安定性が低下する場合がある。顔料と顔料分散樹脂の比率としてより好ましくは2/1〜50/1、更に好ましくは2/1〜20/1である。
(バインダー樹脂)
本発明のインクジェット記録用インキは、低吸収基材上でのインキの乾燥性や印字物の塗膜耐性を高めるためにバインダー樹脂を用いることができる。バインダー樹脂としては水分散性樹脂微粒子を使用することが好ましい。水性インキのバインダー樹脂としては大別して水溶性樹脂と樹脂微粒子が知られているが、一般に樹脂微粒子は水溶性樹脂と比較して高分子量であり、高い耐性を実現することができる。また、樹脂微粒子はインキの粘度を低くすることができ、より多量の樹脂をインキ中に配合することができることから、インクジェットインキの耐性を高めるのに適していると言える。樹脂微粒子の種類としてはアクリル系、ウレタン系、スチレンブタジエン系、塩化ビニル系、ポリオレフィン系等が挙げられる。
水分散性樹脂微粒子のガラス転移点温度(Tg)を高くすることで耐擦性、耐薬品性等の耐性を向上させることが可能であり、好ましくは50〜100℃の範囲であり、より好ましくは75〜90℃の範囲である。50℃よりも低い場合には十分な耐性が得られず、実用にて印刷物から印刷が剥がれる場合がある。また、100℃よりも高い場合には塗膜が非常に硬くなり、印刷物を折り曲げた際に印刷面にワレ、ヒビが生じる場合がある。なお、ガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量計)を用いて求めた値である。
DSC(示差走査熱量計)によるガラス転移温度の測定は以下のようにして行うことができる。バインダー樹脂組成物を乾固したサンプル約2mgをアルミニウムパン上で秤量し、該試験容器をDSC測定ホルダーにセットし、5℃/分の昇温条件にて得られるチャートの吸熱ピークを読み取る。このときのピーク温度を本発明のガラス転移温度とする。
また、水分散性樹脂微粒子は印字物の塗膜耐性を高めるだけでなく、液滴が着弾した後に速やかに成膜することで、インキ液滴同士の滲みを抑制し、色間の滲みのない優れた画像品質を得ることができる。
上記したような水分散性樹脂微粒子のインキ組成中における含有量は、不揮発分でインキの全重量の3重量%以上20重量%以下の範囲であることが好ましい。
(その他の成分)
また、本発明のインキは、上記の成分の他に、必要に応じて所望の物性値を持つインキとするために、消泡剤、防腐剤等の添加剤を適宜に添加することができる。これらの添加剤の添加量の例としては、インキの全重量に対して、0.01重量%以上10重量%以下が好適である。
(インキの調製方法)
上記したような成分からなる本発明のインキの調製方法としては、下記のような方法が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。まず初めに、顔料分散剤と、水とが少なくとも混合された水性媒体に顔料を添加し、混合撹拌した後、後述の分散手段を用いて分散処理を行い、必要に応じて遠心分離処理を行って所望の顔料分散液を得る。次に、必要に応じてこの顔料分散液に、水溶性有機溶剤、或いは、上記で挙げたような適宜に選択された添加剤成分を加え、撹拌、必要に応じて濾過して本発明のインキとする。
本発明のインキの調製方法においては、上記で述べたように、インキの調製に分散処理を行って得られる顔料分散液を使用するが、顔料分散液の調製の際に行う分散処理の前に、プレミキシングを行うのが効果的である。即ち、プレミキシングは、少なくとも顔料分散樹脂と水とが混合された水性媒体に顔料を加えて行えばよい。このようなプレミキシング操作は、顔料表面の濡れ性を改善し、顔料表面への分散剤の吸着を促進することができるため、好ましい。
顔料の分散処理の際に使用される分散機は、一般に使用される分散機なら、如何なるものでもよいが、例えば、ボールミル、ロールミル、サンドミル、ビーズミル及びナノマイザー等が挙げられる。その中でも、ビーズミルが好ましく使用される。このようなものとしては、例えば、スーパーミル、サンドグラインダー、アジテータミル、グレンミル、ダイノーミル、パールミル及びコボルミル(何れも商品名)等が挙げられる。
さらに、顔料のプレミキシング及び分散処理において、顔料分散剤は水のみに溶解もしくは分散した場合であっても、有機溶剤と水の混合溶媒に溶解もしくは分散した場合であっても良い。
本発明のインキは、インクジェット記録用であるので、顔料としては、最適な粒度分布を有するものを用いることが好ましい。即ち、顔料粒子を含有するインキをインクジェット記録方法に好適に使用できるようにするためには、ノズルの耐目詰り性等の要請から、最適な粒度分布を有する顔料を用いることが好ましい。所望の粒度分布を有する顔料を得る方法としては、下記の方法が挙げられる。先に挙げたような分散機の粉砕メディアのサイズを小さくすること、粉砕メディアの充填率を大きくすること、処理時間を長くすること、粉砕後フィルタや遠心分離機等で分級すること、及びこれらの手法の組み合わせ等の手法がある。
(低吸収基材)
本発明で用いられる低吸収基材とは、水を吸収し難い、もしくは吸収速度が遅い記録媒体のことである。例えば、コート紙、アート紙、キャスト紙などの紙媒体や、ポリカーボネート、硬質塩ビ、軟質塩ビ、ポリスチレン、発砲スチロール、PMMA、ポリプロピレン、ポリエチレン、PETなどのプラスチック基材やアルミ、ステンレスなどの金属基材、ガラス、木材等が使用できる。
(記録方法)
本発明のインクジェット記録用インキを印刷する方法としては、印刷基材を加熱しながら印刷する、または印刷した後に印刷物表面を加熱することが好ましい。加熱する際の基材の表面温度は、40〜90℃が好ましく、さらに好ましくは50〜70℃の範囲である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の記載において、「部」及び「%」とあるものは特に断らない限りそれぞれ「重量部」、「重量%」を表す。
(顔料分散樹脂1の製造例)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、ブタノール93.4部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱し、重合モノマーであるラウリルメタクリレート30部、スチレン40部、アクリル酸30部、および重合開始剤であるV−601(和光純薬製)6部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V−601(和光純薬製)0.6部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、分散樹脂Aの溶液を得た。さらに、室温まで冷却した後、ジメチルアミノエタノール37.1部添加し中和し、水を100部添加し、水性化した。その後、100℃以上に加熱し、ブタノールを水と共沸させてブタノールを留去し、固形分が50%になるように調整した。これより、顔料分散樹脂1の固形分50%の水性化溶液を得た。
(水分散性樹脂微粒子Aの製造例)
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、イオン交換水40部と界面活性剤としてアクアロンKH−10(第一工業製薬製)0.2部とを仕込み、別途、2−エチルヘキシルアクリレート10部、メチルメタクリレート57部、スチレン30部、ジメチルアクリルアミド2部、メタクリル酸1部、イオン交換水53部および界面活性剤としてアクアロンKH−10(第一工業製薬製)1.8部をあらかじめ混合しておいたプレエマルジョンのうちの1%をさらに加えた。内温を60℃に昇温し十分に窒素置換した後、過硫酸カリウムの5%水溶液10部、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液20部の10%を添加し重合を開始した。反応系内を60℃で5分間保持した後、内温を60℃に保ちながらプレエマルジョンの残りと過硫酸カリウムの5%水溶液、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液の残りを1.5時間かけて滴下し、さらに2時間攪拌を継続した。固形分測定にて転化率が98%超えたことを確認後、温度を30℃まで冷却した。ジエチルアミノエタノールを添加して、pHを8.5とし、さらにイオン交換水で不揮発分を40%に調整して樹脂微粒子水分散体を得た。得られた樹脂微粒子水分散体を水分散性樹脂微粒子Aとした。水分散性樹脂微粒子Aの計算上のガラス転移点温度は80℃である。
(シアン顔料分散液1の製造例)
顔料としてピグメントブルー15:3を20部、顔料分散樹脂1の水性化溶液を12部、水68部を混合し、ディスパーで予備分散した後、直径0.5mmのジルコニアビーズ1800gを充填した容積0.6Lのダイノーミルを用いて2時間本分散を行い、シアン顔料分散液1を得た。
実施例、比較例で使用する水溶性有機溶剤について以下に示す。
(有機溶剤A)
・1,2−ペンタンジオール(沸点:206℃、表面張力:27.7mN/m)
・1,2−ヘキサンジオール(沸点:224℃、表面張力:26.4mN/m)
(有機溶剤B)
・1,5−ペンタンジオール(沸点:239℃)
・1,6−ヘキサンジオール(沸点:250℃)
(その他の有機溶剤)
・1,2−ブタンジオール(沸点:191℃、表面張力:31.6mN/m)
・ジエチレングリコールモノエチルエーテル(沸点:196℃)
・グリセリン(沸点:290℃)
実施例、比較例で使用する界面活性剤について以下に示す。
(界面活性剤)
・サーフィノール440 (アセチレンジオール系界面活性剤、エアープロダクツジャパン社製)
・TEGO WET 270 (シリコン系界面活性剤、エボニックジャパン社製)
・メガファックF−554(フッ素系界面添加剤、DIC社製)
(実施例1のインキの製造例)
シアン顔料分散液1を15部、1,2−ヘキサンジオール4部、1,5−ペンタンジオール14部、水分散性樹脂微粒子A(不揮発分40%)を15部、サーフィノール440を0.5部、残りを水としてインキ全体が100部になるように調整し、これをディスパーで十分に均一になるまで攪拌した。その後、メンブランフィルターで濾過を行い、ヘッドつまりの原因となる粗大粒子を除去し実施例1のインキを作成した。
(実施例2〜20、比較例1〜6のインキの製造例)
表1、2記載の原料を用いて実施例1の製造例と同様にして実施例2〜20、比較例1〜6のインキの作成を行った。
Figure 2016175988
Figure 2016175988
作成したインキの評価方法について下記に示す。
(評価1:動的表面張力)
実施例1〜20、比較例1〜6の各インキについて、最大泡圧法を利用したバブルプレッシャー動的表面張力計 BP100(Kruss製)を用いて、25℃における動的表面張力を測定した。
1:寿命時間50msecにおける動的表面張力が20mN/m以上30mN/m未満
2:寿命時間50msecにおける動的表面張力が30mN/m以上40mN/m未満
(評価2:連続吐出性)
実施例1〜20、比較例1〜6で得られたインキについて、25℃の環境下でピエゾ素子を有するインクジェットヘッドを搭載したインクジェットプリンターに充填し、王子製紙社製OKトップコート+上に印字率100%のベタ印字を30分間行った後にノズルチェックパターンを印字してノズル抜けの有無を確認し評価を行った。
○:駆動周波数30〜40kHzにて30分間印字を行ってもノズル抜け無し
△:駆動周波数20〜30kHzにて30分間印字を行ってもノズル抜け無し
×:駆動周波数20〜30kHzにて30分間印字を行った後にノズル抜けが見られる
(評価3:間欠吐出性)
評価2の条件で印字した後にインキをプリンターに充填したまま25℃の環境下で各時間静置した後に再び王子製紙社製OKトップコート+上にノズルチェックパターンを印字してノズル抜けの有無を確認し評価を行った。
◎:25℃の環境下で6時間静置後に印字してもノズル抜け無し
○:25℃の環境下で4時間静置後に印字してもノズル抜け無し
△:25℃の環境下で2時間静置後に印字してもノズル抜け無し
×:25℃の環境下で1時間静置後に印字するとノズル抜けが見られる
(評価4:紙面上の白抜け)
実施例1〜20、比較例1〜6で得られたインキについて、評価2と同様の条件で王子製紙社製OKトップコート+上に印字率100%のベタ印字を行い、印刷物の白抜け度合を目視で確認した。
◎:インキが十分に広がり、目視で白抜けがない上に、濃度ムラがなく均一な画像が得られているもの
○:インキが程良く広がり、目視で白抜けがない上に、濃度ムラがなく良好な画像が得られているもの
△:インキが程良く広がり、目視で白抜けがないもの
×:インキの広がりが不十分であり、目視で僅かに白抜けが発生しているもの
(評価5:紙面上の乾燥性)
評価2と同様の条件で印字して作成した印刷物を70℃のエアーオーブンで各時間乾燥させた後に印刷物の塗膜表面を指先で擦り、指先にインキが付着するのか目視評価によりインキの乾燥性を評価した。
◎:1分間乾燥した後に印刷物の塗膜表面が十分乾燥し指先へのインキ付着が見られない
○:2分間乾燥した後に印刷物の塗膜表面が十分乾燥し指先へのインキ付着が見られない
△:3分間乾燥した後に印刷物の塗膜表面が十分乾燥し指先へのインキ付着が見られない×:3分間乾燥した後に印刷物の塗膜表面が乾燥せず指先へのインキ付着が見られる
上記の評価結果は、実施例1〜20については表3に、比較例1〜6については表4に示す。
Figure 2016175988
Figure 2016175988
実施例1〜20の組成を有するインキは、高速印刷した際の連続吐出性と、インクジェットヘッドを長時間待機させた後の間欠吐出性に優れ、低吸収基材上で白抜けの少ない鮮明な画像品質を得ることが示されている。

Claims (5)

  1. 顔料、および、水溶性有機溶剤を含有するインクジェット記録用インキであって、
    前記水溶性有機溶剤が、沸点230℃以下で表面張力30mN/m以下の1,2−アルキレングリコール(有機溶剤A)、および、沸点250℃以下の両末端アルキレングリコール(有機溶剤B)を含有し、
    インキ中における有機溶剤Aと有機溶剤Bの重量比が1:1〜1:6であることを特徴とするインクジェット記録用インキ。
  2. 最大泡圧法によって算出される50msecにおけるインキの動的表面張力が30mN/m以上であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用インキ。
  3. 有機溶剤Aおよび有機溶剤Bの含有量の合計が、インキ全量に対し20重量%以上40重量%以下であることを特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録用インキ。
  4. 有機溶剤Aの含有量が、インキ全量に対し10重量%以上20重量%以下であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のインクジェット記録用インキ。
  5. インキの液滴を吐出させて印刷基材上に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、
    前記インキとして請求項1〜4いずれか記載のインクジェット記録用インキを用いるインクジェット記録方法。
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