JP5772093B2 - 水性インクジェットインク - Google Patents
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Description
一方、産業用途においても、インクジェット技術の向上によりデジタル印刷の出力機としての利用が期待され、環境面および印刷物の耐性面等から水性顔料インキが求められている。
水性顔料インキは、顔料が水に不溶であるため、インキ中での顔料分散を保つために分散樹脂を用いて水中での分散安定化を図っている。(例えば特許文献1,2,3参照)。
また、インクジェット記録方式の場合、ノズルの乾燥防止を目的として、保湿剤と位置づけられる高沸点の水溶性溶剤が含まれている。
このため、インキ中に浸透性の高い高沸点の水溶性溶剤を添加することにより乾燥性の向上を図る必要がある。
しかしながら、インキ中への浸透性溶剤の添加は、顔料分散状態を安定化させている分散樹脂の溶解状態を変化させ、顔料分散性および保存安定性を著しく低下させる場合があった。
即ち、浸透性の高い溶剤と、それが存在しても顔料分散性を低下させない顔料分散樹脂の組み合わせが望まれていた。
すなわち、耐候性の良いPR122において、浸透性の高い溶剤耐候性が存在してもその分散安定性を保てるインキが望まれていた。
ジェット用顔料インクにおいて、
該顔料が、水に対して顔料1.00重量%加えて振とうし、1時間放置し、その後、水層を採取し、濁度系(NDH2000、日本電色工業株式会社製)の50mm角セルに仕込んで、濁度系(NDH2000、日本電色工業株式会社製)での測定結果で、水層の透過率が70未満であることを特徴とする親水性処理された顔料であり、
前記顔料分散樹脂が、下記の単量体A、単量体B及び単量体Cを共重合組成に合計70〜100重量%含むコポリマー(共重合体)であることを特徴とし、
単量体A:炭素数が18含むコポリマー(共重合体)であることを特徴とし、
単量体A:炭素数が12以上24以下のアルキル基の(メタ)アクリレートエステル
単量体B:スチレン、α−メチルスチレンもしくはベンジル(メタ)アクリレート
単量体C:(メタ)アクリル酸
前記水溶性溶剤が、グリコールエーテル類、ジオール類から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とするインクジェット用顔料インクに関する。
また本発明は、前記単量体Aが、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも一種であるインクジェット用顔料インクに関する。
また本発明は、前記単量体Bが、スチレンである請求項1乃至3いずれか記載のインクジェット用顔料インクに関する。
また本発明は、前記グリコールエーテル類が(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルである上記インクジェット用顔料インクに関する。
また本発明は、前記ジオール類が炭素数3〜6のアルカンジオールである上記インクジェット用顔料インクに関する。
また本発明は、さらに水性エマルジョンを含有する上記インクジェット用顔料インクに関する。
例えば、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記した中でも、保存安定性の向上をより高度に図るためには、前記単量体Aが、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
また、本発明で使用する単量体Cは、(メタ)アクリル酸である。本発明で使用するコポリマーは、上記したような単量体A、B及びCを共重合して得られたものであればよいが、これらの単量体に加えて更に(メタ)アクリル酸以外の酸性官能基を有する単量体を共重合させてなるものであってもよい。この場合に使用できる酸性官能基を有する単量体としては、下記のような酸性官能基を有するビニル化合物が挙げられる。例えば、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸ハーフエステル、イタコン酸、イコタン酸ハーフエステル、フマール酸、フマール酸ハーフエステル、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸等を、更に共重合させたものであってもよい。
さらに、コポリマー全量中の単量体A、B、Cの合計量の比率は、70〜100重量%が好ましい。
コポリマーは、通常のアクリルの溶液重合により得られる。しかしながら、このとき溶剤に溶解しており、水性媒体中に分散または溶解させるためには、以下の方法がある。
二つ目の方法としては、最終的にインキに含まれる水溶性溶剤を合成溶媒として重合する。その後、水とアミンを加えて中和し水性化するが、溶剤は取り除くことをせず、そのまま後述のプレミキシング、分散処理を行う。
一つ目の方法の合成溶媒としては、水と共沸するものであれば良いが、コポリマーに対し溶解性の高いものが良く、好ましくはエタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールがあり、さらに好ましくは1−ブタノールがある。
二つ目の方法の合成溶媒としては、最終的にインキに含まれる水性溶媒であれば良いが、コポリマーに対し溶解性の高いものが良く、好ましくはグリコールエーテル類、ジオール類、さらに好ましくは(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル、炭素数3〜6のアルカンジオール類が良い。
まず印字性に優れる最大の理由は浸透性である。インクジェットインキではノズルを乾燥させるとインキを吐出することできなくなるため、保湿剤つまり高沸点の水溶性溶剤が必須である。しかしながら、高沸点の水溶性溶剤を含有すると、当然、乾燥は遅くなる。インクジェット専用基材に印字する場合なら、それでも十分に優れた印字性を得ることができる可能性があるが、一般の印刷基材である上質紙、コート紙(片面に20g/m2程度塗工した紙)、アート紙(片面に40g/m2程度塗工した紙)や塩化ビニルシートに印字する場合、乾燥が遅く、これが印字したドットとドットがつながり起こる印字ムラの原因になることがある。特に、水や溶剤の吸収が乏しいコート紙、アート紙や塩化ビニルシートの場合は、この傾向が得に顕著である。そこで、基材への浸透性が高い溶剤を使用することで、乾燥性を高めることが重要となる。樹脂の合成溶媒として使用可能なグリコールエーテル類、ジオール類はその性質も合わせ持ち、中でも(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル、炭素数3〜6のアルカンジオール類はその効果が非常に高い。これらは、インクジェットインキによく使用される溶剤であるグリセリンやジエチレングリコールなどに比べ、はるかに基材への浸透性が高い。つまり、これらの溶剤を使用することで、乾燥性が高くなり、印字ムラなどの問題が解消し、印字性が優れたものとなる。
特にインキの保存安定性では、これらの溶剤を使用すると、大きく増粘するもしくは分離する傾向にある。
一方、分散樹脂の顔料への親和性を確保することで、分散樹脂の顔料への吸着を保持することができる。すなわち、分散樹脂の疎水性が高いだけでは、溶媒への脱着は抑えられても、それだけでは不十分であり、顔料への親和性を確保することで、顔料への吸着が保持できると考えられる。スチレン、α−メチルスチレンもしくはベンジル(メタ)アクリレート(単量体B)を共重合することで、芳香環による顔料への親和性が確保でき、分散性をよりいっそう高めることができる。
このようなP.R.122の分散は、前述したような分散樹脂の溶媒への脱着が特に起こりやすい顔料であるため、疎水性の高い長鎖アルキル基を分散樹脂に導入することが非常に重要な要素となる。長鎖アルキル基の中でもC12〜C24、特にC18〜C24の効果が高い。しかしこの長鎖アルキル基を導入した分散剤は、親水性表面をもつP.R.122には効果が高いが、疎水性表面をもったP.R.122には効果が低いものもある。理由は定かではないが、疎水性相互作用が強すぎてしまうためかもしれない。
これらにより、浸透性の高い溶剤を使用することで、印字性とノズルからの吐出性に優れ、これらの溶剤を使用しても分散性が低下しない分散樹脂を使用することで、保存安定性に優れるインキを得ることができる。
既定の評価方法において水層の透過率が70未満である顔料は、例えば顔料製造時に高酸価ロジンや親水性基をもった誘導体で処理された、親水性表面をもつ顔料である。
既定の評価方法において水層の透過率が70未満とならない顔料であっても上記顔料とのインクセットとして利用できる。
それらの顔料としては、公知の顔料が使用される。
また、イエロー顔料としては、C.I.Pigment Yellow 1、2、3、12、13、14、16、17、20、24、74、83、86、93、94、95、109、110、117、120、125、128、137、138、139、147、148、150、151、154、155、166、168、180、185、213等が挙げられる。
また、マゼンタ顔料としては、C.I.Pigment Red 5、7、9、12、31、48、49、52、53、57、97、112、122、147、149、150、168、177、178、179、202、206、207、209、238、242、254、255、269、C.I.Pigment Violet 19、23、29、30、37、40、50等が挙げられる。
上記以外の色の顔料を用いることもでき、その場合も含め、何れの顔料も各色インクにおいて単独でも、2つ以上の顔料を混合してもよい。勿論、本発明は、これらに限られるものではない。また、以上の他、自己分散型顔料等、新たに製造された顔料も使用することが可能である。
ジオール類の具体例としては、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール等が挙げられる。
これらの溶剤は単独で使用しても良く、複数を混合して使用することもできる。
上記したような水溶性有機溶剤のインク中における含有量は、一般的には、インクの全重量の3重量%以上60重量%以下の範囲であり、より好ましくは3重量%以上50重量%以下の範囲である。また、水の含有量としては、インクの全重量の10重量%以上90重量以下、更に好ましくは、30重量%以上80重量%以下の範囲である。
本発明のインクは、インクジェット記録用であるので、顔料としては、最適な粒度分布を有するものを用いることが好ましい。即ち、顔料粒子を含有するインクをインクジェット記録方法に好適に使用できるようにするためには、ノズルの耐目詰り性等の要請から、最適な粒度分布を有する顔料を用いることが好ましい。所望の粒度分布を有する顔料を得る方法としては、下記の方法が挙げられる。先に挙げたような分散機の粉砕メディアのサイズを小さくすること、粉砕メディアの充填率を大きくすること、処理時間を長くすること、粉砕後フィルタや遠心分離機等で分級すること、及びこれらの手法の組み合わせ等の手法がある。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の記載において、「部」及び「%」とあるものは特に断らない限り重量基準である。
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、トリエチレングリコールモノメチルエーテル93.4部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱して、ベヘニルメタクリレート35.0部、スチレン35.0部、アクリル酸30.0部、およびV−601(和光純薬製)6.0部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V−601(和光純薬製)0.6部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、分散樹脂1の溶液を得た。分散樹脂1の重量平均分子量は約16000であった。
さらに、室温まで冷却した後、ジメチルアミノエタノール37.1部添加し中和した。これは、アクリル酸を100%中和する量である。さらに、水を200部添加し、水性化した。これを1gサンプリングして、180℃20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に水性化した樹脂溶液の不揮発分が20%になるように水を加えた。これより、分散樹脂1の不揮発分20%の水性化溶液を得た。
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、ブタノール93.4部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱して、ベヘニルメタクリレート35.0部、スチレン35.0部、アクリル酸30.0部、およびV−601(和光純薬製)6.0部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V−601(和光純薬製)0.6部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、分散樹脂2の溶液を得た。分散樹脂2の重量平均分子量は約16000であった。
さらに、室温まで冷却した後、ジメチルアミノエタノール37.1部添加し中和した。これは、アクリル酸を100%中和する量である。さらに、水を200部添加し水性化した後、90℃以上に加熱し、ブタノールを水と共沸させてブタノールを留去した。内温が100℃に達すると、これを1gサンプリングして、180℃20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に水性化した樹脂溶液の不揮発分が20%になるように水を加えた。これより、分散樹脂2の不揮発分20%の溶剤を含まない水性化溶液を得た。
表1に記載した原料と仕込み量、反応温度を用いた以外は製造例1と同様にして合成を行い、分散樹脂3〜15の溶液を得た。さらに、中和率100%になるようにジメチルアミノエタノールを添加し、製造例1と同様にして水性化し、分散樹脂3〜15の水性化溶液を得た。
表1に記載した原料と仕込み量、反応温度を用いた以外は製造例1と同様にして合成を行い、比較分散樹脂1、2の溶液を得た。さらに、中和率100%になるようにジメチルアミノエタノールを添加し、製造例1と同様にして水性化し、比較分散樹脂1、2の水性化溶液を得た。
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、イオン交換水40部と界面活性剤としてアクアロンKH−10(第一工業製薬株式会社製)0.2部とを仕込み、別途、2−エチルヘキシルアクリレート40部、メチルメタクリレート50部、スチレン7部、ジメチルアクリルアミド2部、メタクリル酸1部、イオン交換水53部および界面活性剤としてアクアロンKH−10(第一工業製薬株式会社製)1.8部をあらかじめ混合しておいたプレエマルジョンのうちの1%をさらに加えた。内温を60℃に昇温し十分に窒素置換した後、過硫酸カリウムの5%水溶液10部、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液20部の10%を添加し重合を開始した。反応系内を60℃で5分間保持した後、内温を60℃に保ちながらプレエマルジョンの残りと過硫酸カリウムの5%水溶液、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液の残りを1.5時間かけて滴下し、さらに2時間攪拌を継続した。固形分測定にて転化率が98%超えたことを確認後、温度を30℃まで冷却した。ジエチルアミノエタノールを添加して、pHを8.5とし、さらにイオン交換水で固形分を40%に調整して樹脂微粒子水分散体を得た。なお、固形分は、150℃20分焼き付け残分により求めた。得られた樹脂微粒子水分散体を定着樹脂1とした。
顔料として Pigment Red122であるSymuler Super Magenta RGT(DIC製)、分散樹脂1を42.9部、水37.1部をディスパーで予備分散した後、直径0.5mmのジルコニアビーズ1800gを充填した容積0.6Lのダイノーミルを用いて2時間本分散を行い、顔料分散体を得た。このとき、顔料と分散樹脂の不揮発分の比率は、顔料/分散樹脂(不揮発分)=4/1となっている。
(顔料の水への親和性試験)
水に対して顔料1.00重量%加えて50回振とうし、1時間放置する。その後、水層を採取し、濁度系(NDH2000、日本電色工業株式会社製)の50mm角セルに仕込む。濁度系(NDH2000、日本電色工業株式会社製)での測定結果で、水層の透過率を測定した。
(分散体の粘度測定)
顔料分散体の粘度をE型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数20rpmという条件で測定した。
(分散体の経時保存安定性)
顔料分散体を70℃の恒温機に1週間保存、経時促進させた後、経時前後での顔料分散体の粘度変化について測定した。70℃1週間保存前後の粘度の変化率が±10%未満なら○、±10%以上±20%未満であれば△、±20%以上であれば×とした。
さらに、顔料分散体を20部、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを40部、水を27.5部、定着樹脂1を12.5部混合し、インキを作製した。このとき、インキ100部の中に、顔料4部、分散樹脂1.7部、定着樹脂5部が含まれている。
(インキの粘度測定)
インキの粘度をE型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数20rpmという条件で測定した。
(インキの経時保存安定性)
インキを70℃の恒温機に1週間保存、経時促進させた後、経時前後でのインキの粘度変化について測定した。70℃1週間保存前後の粘度の変化率が±10%未満なら○、±10%以上±20%未満であれば△、±20%以上であれば×とした。
(樹脂の吸着率)
作成したインキ20部を超遠心分離機で30,000rpmで4時間まわした。その後上澄みを採取し、固形分を測定して、上澄み中の樹脂濃度を算出した。
吸着率は下記の式に従い算出した。
吸着率(%)=(初期の仕込分散剤量 ― 上澄みの樹脂量)×100/初期の仕込分散剤量
インキをインクジェットプリンター(エプソン社製「PM−750C」)のカートリッジに詰めて、コート紙(王子製紙製OKトップコート+、米坪104.7g/m2)に印刷した。印刷したサンプルをルーペで観察し、ドットのつながりや色のムラなどを評価した。印刷品質が非常に良好なものは◎、良好なものは○、ある程度良好なものは△、良好でないものは×とした。
(印刷物の耐性試験)
上記の印刷物に、エタノールを綿棒に染み込ませたものでラビングし、耐性試験を行った。インキが剥がれ、下地が見えたラビング回数が50回以上のものは○、50回未満のものは×とした。
(印刷物の耐候性試験)
印刷基材としてPVCを使用して印刷を行ったサンプルを、スーパーキセノンウェザーメータSX75(スガ試験機製)を用いて放射照度160W、bp53℃、50%RH、照射+降雨サイクルモード(1サイクル120分、内18分降雨)の条件にて600時間耐候性試験を行い、試験前後での濃度変化を評価した。
○ : OD値低下率10%未満
× : OD値低下率10%以上
表2に記載した分散樹脂や溶剤を用いた以外は実施例1と同様にして分散体の作製、インキの作製、評価を行った。ただし、実施例15は参考例である。
(比較例1〜5)
表2に記載した分散樹脂や溶剤を用いた以外は実施例1と同様にして分散、インキ作製、評価を行った。
Claims (10)
- 顔料P.R.122、水溶性溶剤、水及び顔料分散樹脂を含有してなるインクジェット用顔料
インクにおいて、
該顔料が、水に対して顔料1.00重量%加えて振とうし、1時間放置し、その後、水層を採取し、濁度系(NDH2000、日本電色工業株式会社製)の50mm角セルに仕込んで、濁度系(NDH2000、日本電色工業株式会社製)での測定結果で、水層の透過率が70未満であることを特徴とする親水性処理された顔料であり、
前記顔料分散樹脂が、下記の単量体A、単量体B及び単量体Cを共重合組成に合計70〜100重量%含むコポリマー(共重合体)であることを特徴とし、
単量体A:炭素数が18以上24以下のアルキル基の(メタ)アクリレートエステル
単量体B:スチレン、α−メチルスチレンもしくはベンジル(メタ)アクリレート
単量体C:(メタ)アクリル酸
前記水溶性溶剤が、グリコールエーテル類、ジオール類から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とするインクジェット用顔料インク。 - 前記顔料分散樹脂の酸価が、50mgKOH/g以上400mgKOH/g以下である請求項1に記載のインクジェット用顔料インク。
- 前記単量体Aが、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレートから選ばれる少なくとも一種である請求項1または2記載のインクジェット用顔料インク。
- 前記単量体Bが、スチレンである請求項1乃至3いずれか記載のインクジェット用顔料インク。
- 顔料、分散剤、溶剤からなる分散体において顔料/分散樹脂(不揮発分)=4/1で仕込んだときの分散剤の顔料への吸着率が10%以上である請求項1乃至4いずれか記載のインクジェット用顔料インク。
- 前記グリコールエーテル類が(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルである請求項1乃至5いずれか記載のインクジェット用顔料インク。
- 前記ジオール類が炭素数3〜6のアルカンジオールである請求項1乃至5いずれか記載のインクジェット用顔料インク。
- 水性エマルジョンを含有する請求項1乃至7いずれか記載のインクジェット用顔料インク。
- 請求項1乃至8いずれか1項に記載のインクジェット顔料インキを含む、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクセット。
- 請求項1乃至9いずれか1項に記載のインクジェット用顔料インクを印刷してなる印刷物。
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