JP5817027B2 - 水性インクジェットインキ組成物 - Google Patents
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しかしながら、使用しているシリコン系界面活性剤の安定性が悪く、インキを長期保管した後に、表面張力が経時変化してしまい、印刷基材上の濡れ広がりや色間の滲み等の印刷品質が経時劣化してしまうという問題があった。
即ち、本発明は、少なくとも顔料、水、水溶性有機溶剤、バインダー樹脂及びシリコン系界面活性剤を含むインクジェットインキ組成物において、前記シリコン系界面活性剤が構造中に少なくとも一つ以上のアクリル基を有することを特徴とするインクジェットインキ組成物に関する。
なくとも一種以上を含むことを特徴とする上記インクジェットインキ組成物に関する。
また、前記グリコールエーテル類が(ポリ)アルキレングリコールモノ(またはジ)アルキル
エーテルである上記インクジェットインキ組成物に関する。
また、前記アルカンジオール類が炭素数3〜6の1,2−アルカンジオールである上記イ
ンクジェットインキ組成物に関する。
また、上記発明のインクジェットインキ組成物からなるインキセットであって、
かつ、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、ブラックインキを含む4色以上
のインキセットに関する。
更に、上記発明のインクジェットインキ組成物で印刷してなる印刷物に関する。
本発明のインキ組成物は、構造中に少なくとも一つ以上のアクリル基を有するシリコン系界面活性剤を含むことを特徴とする。先ず、本発明を特徴づけるシリコン系界面活性剤について説明する。
印刷基材上におけるインキの濡れ広がりが不十分な場合、インキが埋まりづらく、白抜け等の問題が発生する。また、広がりが不十分なため、基材上でインキが乾燥せず、色間の混色・滲み等の問題が生じてしまう。このような問題を解決するには、印刷基材上におけるインキの濡れ性を向上させることが必要不可欠である。
シリコン系界面活性剤はポリシロキサン骨格を有する界面活性剤であり、その特性はポリシロキサンの構造に由来する。一般的にシロキサンユニット(−Si−O−)で形成される主鎖の長さにより、表面張力の低下能を制御することが知られている。シロキサン主鎖が短くなる程、インキ中の相溶性が向上し、表面張力を低下させることが可能となる。また、シロキサン主鎖が長くなり、分子量が増えていくと、インキ中の相溶性が悪くなり、それほど表面張力を下げなくなる。
しかしながら、水を媒体とするインキに使用する場合、上記したシリコン系界面活性剤の構造によっては、インキを長期保管した後に表面張力が上昇し、基材上の濡れ性が経時で低下してしまう問題がしばしば起こる。特に、溶媒やインキの使用原料に対し高い相溶性を有するシリコン系界面活性剤を使用した場合、インキの表面張力を十分に低くすることは可能であるが、インキを長期間保管した後に表面張力が著しく上昇し、濡れ性も経時で低下してしまう問題が起こる。この原因については定かではないが、相溶性が高いシリコン系界面活性剤を使用した場合、インキを長期保管している間に、界面活性剤自身が水中で分散している顔料や疎水性樹脂微粒子などの界面に吸着し、インキと接する気液界面や基材との界面に配向していた界面活性剤の量が減少することで起きているものと考えられる。
インキの表面張力の経時変化を抑制できる理由については定かではないが、シリコン構造中のアクリル基により、溶媒やインキの使用原料に対する相溶性が制御され、顔料や疎水性樹脂微粒子などの界面への吸着を抑えているものと推察される。
上記したシリコン系界面活性剤のインキ中の含有量は、ポリ塩化ビニルシートなどの疎水性の高い基材に対して優れた濡れ性を有し、インキの表面張力や濡れ性の変化を少なくするという観点から、0.1〜2重量%以下であることが好ましく、0.5〜2重量%以下であることがより好ましい。添加量が2重量%を超えるとインキの粘度安定性を損なう可能性があるため、好ましくない。
また、本発明で用いられる上記のシリコン系界面活性剤は、疎水性の高い基材上において優れた濡れ性を有するだけではなく、インキの表面張力の経時安定性を十分に確保できる。
<一般式(1)>
表面張力変化率(%)=(経時試験前後の表面張力差)/(経時試験前の表面張力)
本発明の水性インキ組成物は、上記で説明したシリコン系界面活性剤の他に水、顔料、水溶性有機溶剤、バインダー樹脂を少なくとも含んでなるが、含有する各成分について説明する。
本発明の水性インキ組成物に含まれる水としては、種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
本発明で使用することができる水の含有量としては、インキの全重量の20〜80重量%、の範囲が好ましい。
本発明の水性顔料インキに含まれる顔料としては、従来既知のものが使用できる。
本発明で使用することができるシアンの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Blue1、2、3、15:3、15:4、16、22、C.I.Vat Blue 4、6等が挙げられる。
本発明で使用することができる顔料の含有量としては、水性インキ中に、0.1〜10重量%の範囲であることが好ましい。
本発明の水性顔料インキに含まれる顔料分散樹脂としては、従来既知のものが使用できるが、一般に、(メタ)アクリル酸共重合物が使用される。これは、顔料表面に吸着した(メタ)アクリル酸共重合物がイオン化した際の電荷反発により、水性溶媒中で、顔料どうしの電荷反発が起こり、安定した顔料分散状態を保つことができるためと考えられる。
本発明では単色のインキだけではなく、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインキを組み合わせた4色以上のインキセットとしても利用することができる。各色のインキについては特に組成を限定するものではないが、顔料以外の成分は全て同様の組成とすることが望ましい。同様の組成にすることで印刷時の乾燥速度や基材上での濡れ広がりを全色均一にし、印刷品質を向上させることができる。
さらに、本発明の水性インキ組成物は、難吸収基材上での乾燥性や印字物の塗膜耐性を高めるためにバインダー樹脂を用いることができる。バインダー樹脂としては水分散性樹脂微粒子を含有することが好ましい。水性インキのバインダー樹脂としては大別して水溶性樹脂と樹脂微粒子が知られているが、一般に樹脂微粒子は水溶性樹脂と比較して高分子量であり、高い耐性を実現することができる。また、樹脂微粒子はインキ粘度を低くすることができ、より多量の樹脂をインキ中に配合することができることから、インクジェットインキの耐性を高めるのに適していると言える。樹脂微粒子の種類としてはアクリル系、ウレタン系、スチレンブタジエン系、塩化ビニル系、ポリオレフィン系等が挙げられる。
また、水性樹脂微粒子は印字物の塗膜耐性を高めるだけでなく、液滴が着弾した後に速やかに成膜することで、ドット同士の滲みを抑制し、色間の滲みの少ない優れた印刷品質を得ることができる。
上記したような水性の樹脂微粒子のインキ中における含有量は、固形分でインキの全重量の3〜20重量%の範囲である。
また、本発明の水性インキ組成物は、水溶性有機溶剤を含有することができる。上記構造を有するシリコン系界面活性剤と相溶性が良好なものを好適に用いることができる。優れた印刷品質を得るという観点から、水溶性有機溶剤としてグリコールエーテル類、アルカンジオール類から選ばれる少なくとも一種以上を含むことが好ましい。
グリコールエーテル類は、ポリ塩化ビニルシートのようなインキが吸収し難い基材に対して浸透性を有しており、インキの乾燥性を高める目的で用いられる。中でも(ポリ)アルキレングリコールモノ(またはジ)アルキルエーテルを用いることで難吸収基材上における乾燥性を向上させ、ドット同士の融着を抑えることが可能となる。
アルカンジオール類の具体例としては、1, 2−プロパンジオール、1, 3−プロパンジオール、1, 2−ブタンジオール、1, 3−ブタンジオール、1, 2−ペンタンジオール、1, 5−ペンタンジオール、1, 2−ヘキサンジオール、1, 6−ヘキサンジオール、2−メチル−2, 4−ペンタンジオール等が挙げられる。アルカンジオール類の中でも1, 2−プロパンジオール、1, 2−ブタンジオール、1, 2−ペンタンジオール、1, 2−ヘキサンジオールといった炭素数3〜6の1, 2−アルカンジオールを使用するのが好ましい。
含窒素系溶剤としては、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、3−エチル−2−オキサゾリジノン、N,N−ジメチル−β−メトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−エトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ブトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ペントキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ヘキソキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−ヘプトキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−2−エチルヘキソキシプロピオンアミド、N,N−ジメチル−β−オクトキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ブトキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ペントキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ヘキソキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−ヘプトキシプロピオンアミド、N,N−ジエチル−β−オクトキシプロピオンアミドなどが挙げられる。
また、本発明のインキは、上記の成分の他に、必要に応じて所望の物性値を持つインキとするために、消泡剤、防腐剤等の添加剤を適宜に添加することができる。これらの添加剤の添加量の例としては、インキの全重量に対して、0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%が好適である。
上記したような成分からなる本発明のインキの調製方法としては、下記のような方法が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。先ず初めに、顔料分散樹脂と、水とが少なくとも混合された水性媒体に顔料を添加し、混合撹拌した後、後述の分散手段を用いて分散処理を行い、必要に応じて遠心分離処理を行って所望の顔料分散液を得る。次に、必要に応じてこの顔料分散液に、水溶性溶剤、或いは、上記で挙げたような適宜に選択された添加剤成分を加え、撹拌、必要に応じて濾過して本発明のインキとする。
本発明のインキの調製方法においては、上記で述べたように、インキの調製に分散処理を行って得られる顔料分散液を使用するが、顔料分散液の調製の際に行う分散処理の前に、プレミキシングを行うのが効果的である。即ち、プレミキシングは、少なくとも顔料分散樹脂と水とが混合された水性媒体に顔料を加えて行えばよい。このようなプレミキシング操作は、顔料表面の濡れ性を改善し、顔料表面への分散剤の吸着を促進することができるため、好ましい。
さらに、上記した顔料のプレミキシング及び分散処理において、顔料分散樹脂は水のみに溶解もしくは分散した場合であっても、水溶性溶剤と水の混合溶媒に溶解もしくは分散した場合であっても良い。
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、トリエチレングリコールモノメチルエーテル93.4部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を110℃に加熱して、ラウリルメタクリレート35.0部、スチレン35.0部、アクリル酸30.0部、およびV−601(和光純薬製)6.0部の混合物を2時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた後、V−601(和光純薬製)0.6部を添加し、さらに110℃で1時間反応を続けて、顔料分散樹脂1の溶液を得た。顔料分散樹脂1の重量平均分子量は約16000であった。
さらに、室温まで冷却した後、ジメチルアミノエタノール37.1部添加し中和した。これは、アクリル酸を100%中和する量である。さらに、水を200部添加し、水性化した。これを1gサンプリングして、180℃20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に水性化した樹脂溶液の不揮発分が20%になるように水を加えた。これより、顔料分散樹脂1の不揮発分20%の水性化溶液を得た。
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、イオン交換水40部と界面活性剤としてアクアロンKH−10(第一工業製薬製)0.2部とを仕込み、別途、2−エチルヘキシルアクリレート10部、メチルメタクリレート57部、スチレン30部、ジメチルアクリルアミド2部、メタクリル酸1部、イオン交換水53部および界面活性剤としてアクアロンKH−10(第一工業製薬製)1.8部をあらかじめ混合しておいたプレエマルジョンのうちの1%をさらに加えた。内温を60℃に昇温し十分に窒素置換した後、過硫酸カリウムの5%水溶液10部、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液20部の10%を添加し重合を開始した。反応系内を60℃で5分間保持した後、内温を60℃に保ちながらプレエマルジョンの残りと過硫酸カリウムの5%水溶液、および無水重亜硫酸ナトリウムの1%水溶液の残りを1.5時間かけて滴下し、さらに2時間攪拌を継続した。固形分測定にて転化率が98%超えたことを確認後、温度を30℃まで冷却した。ジエチルアミノエタノールを添加して、pHを8.5とし、さらにイオン交換水で不揮発分を40%に調整して樹脂微粒子水分散体を得た。得られた樹脂微粒子水分散体を水分散性樹脂微粒子1とした。水分散性樹脂微粒子1の計算上のガラス転移点温度は80℃である。
[シアン顔料分散液の製造]
顔料としてPigment Blue 15:3を20部、顔料分散樹脂1の水溶液を42.9部、水37.1部をマヨネーズ瓶に仕込み、ディスパーで予備分散した後、分散メディアとして直径0.5mmのジルコニアビーズ1800gを充填した容積0.6Lのダイノーミルを用いて2時間本分散を行い、シアン顔料分散液を得た。このシアン顔料分散液を顔料分散液Aとした。
[マゼンタ顔料分散液の製造]
顔料としてPigment Red 122を20部に変えた以外は、シアン顔料分散液と同様の方法で、マゼンタ顔料分散液を得た。このマゼンタ顔料分散液を顔料分散液Bとした。
[イエロー顔料分散液の製造]
顔料としてPigment Yellow 120を20部に変えた以外は、シアン顔料分散液と同様の方法で、イエロー顔料分散液を得た。このイエロー顔料分散液を顔料分散液Cとした。
[ブラック顔料分散液の製造]
顔料としてカーボンブラックを20部に変えた以外は、シアン顔料分散液と同様の方法で、ブラック顔料分散液を得た。このブラック顔料分散液を顔料分散液Dとした。
<構造中にアクリル基を有するシリコン系界面活性剤>
・BYK−UV3500(ビックケミー社製)
・BYK−UV3530(ビックケミー社製)
・TEGO Rad 2250(エボニック デグサ社製)
<構造中にアクリル基を有さないシリコン系界面活性剤>
・TEGO WET 280(エボニック デグサ社製)
・KF−351A(信越化学工業社製)
<非シリコン系界面活性剤>
・サーフィノール465 (エアー プロダクツ ジャパン社製)
上記の顔料分散体A〜Dを用いて表1、表2に記載のとおりの原料をディスパーにて撹拌を行いながら混合し、十分に均一になるまで攪拌した後、1μmおよび0.45μmのメンブランフィルターで濾過を行い、ヘッドつまりの原因となる粗大粒子を除去しインキを調製した。調製したシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインキを1組のインキセットとし、組成の異なる実施例1〜20、比較例1〜4のインキセットを得た。これらのインキセットを用いて以下の評価を行った。
調製したインキの評価方法について下記に示す。
実施例1〜20、比較例1〜4で得られたインキの粘度をE型粘度計(東機産業社製TVE−20L)を用いて、25℃において回転数50rpmという条件で測定した。このインキを50℃の恒温機に保存し、経時促進させた後、経時前後でのインキの粘度変化を評価した。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。
AA:10週間保存後の粘度変化率が±5%未満
A:8週間保存後の粘度変化率が±5%未満
B:6週間保存後の粘度変化率が±5%未満
C:6週間保存後の粘度変化率が±5%以上
<評価2:表面張力値の安定性評価>
実施例1〜20、比較例1〜4で得られたインキの表面張力値をCBVP−Z(協和界面科学製)を用いて測定した。このインキを50℃の恒温機に保存し、経時促進させ、経時試験前後でのインキの表面張力の変化を評価した。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。
AA:10週間保存後の表面張力変化率が±5%未満
A:8週間保存後の表面張力変化率が±5%未満
B:6週間保存後の表面張力変化率が±5%未満
C:6週間保存後の表面張力変化率が±5%以上
<評価3:印刷物の白抜け評価>
実施例1〜20、比較例1〜4で得られたインキについて、25℃の環境下でピエゾ素子を有するインクジェットヘッドを搭載したインクジェットプリンターに充填し、ポリ塩化ビニルシート(メタマーク社製MD−5)を50℃に加温しながら印字率100%のベタ印刷を行い、印刷物の白抜け度合を目視で確認した。また、このインキを50℃の恒温機に保存し、6週間経時促進させ、経時前後で白抜け度合を評価した。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。
AA:インキが十分に広がり、目視で白抜けがない上に、濃度ムラがなく均一な画像が得られている
A:インキが程良く広がり、目視で白抜けがない上に、濃度ムラがなく良好な画像が得られている
B:インキが程良く広がり、目視で白抜けがない
C:インキの広がりが不十分であり、目視で僅かに白抜けが発生している
D:インキの広がりが不十分であり、目視で明らかに白抜けが発生している
実施例1〜20、比較例1〜4で得られたインキについて、評価3と同様の基材及び印刷条件で印刷を行った。但し、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックを隣り合うように(色の順序はランダムでよい)印刷し、色間の混色度合を評価した。
1.経時試験前のインキ間の混色評価
経時試験前のインキを上記の通り印刷し、色間の混色度合を評価した。
2.経時試験前後のインキ間の混色評価
上記のインキ組成物を50℃の恒温機に保存し6週間経時促進させ、経時試験前後のインキを上記の通り印刷し、色間の混色度合を評価した。但し、経時試験前のインキと経時促進させた後のインキが交互に隣り合うように印刷した。
色間における混色度合いについては、目視により評価した。また、ドットのつながりはルーペで観察し評価した。評価基準は下記のとおりであり、AA、A、B評価が実用可能領域である。
AA:ドットの融着、色間の色混じりや滲みが全くなく、各色の境界が鮮明である
A:ドットの融着が僅かにあるが、目視で色間の色混じりや滲みが全くなく、各色の境界が鮮明である
B:ドットの融着が僅かにあるが、目視で色間の色混じりや滲みが全くない
C:目視で色間の色混じりや滲みが僅かに見られる
D:目視で色間の色混じりや滲みが明らかに見られる
実施例1〜20では請求項の範囲内のシリコン系界面活性剤を使用することにより、表面張力の経時変化が小さく、経時試験前後で疎水性の高い難浸透基材上において優れた印刷画像品質が得られている。
本発明の範囲外である比較例1〜4では全ての評価項目を満足し、実用可能な品質のインキとすることができないことが示されている。
Claims (6)
- 少なくとも顔料、水、水溶性有機溶剤、バインダー樹脂及びシリコン系界面活性剤を含む
インクジェットインキ組成物において、前記シリコン系界面活性剤が構造中に少なくとも
一つ以上のアクリル基を有することを特徴とするインクジェットインキ組成物。 - 水溶性有機溶剤としてグリコールエーテル類、アルカンジオール類から選ばれる少なくと
も一種以上を含むことを特徴とする請求項1記載のインクジェットインキ組成物。 - 前記グリコールエーテル類が(ポリ)アルキレングリコールモノ(またはジ)アルキルエーテ
ルである請求項2記載のインクジェットインキ組成物。 - 前記アルカンジオール類が炭素数3〜6の1,2−アルカンジオールである請求項2また
は3記載のインクジェットインキ組成物。 - 請求項1〜4いずれか記載のインクジェットインキ組成物からなるインキセットであって
、
かつ、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ、ブラックインキを含む4色以上
のインキセット。 - 請求項1〜4いずれか記載のインクジェット用インキで印刷してなる印刷物。
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