JP5686252B2 - インクジェット記録用水性顔料インク - Google Patents
インクジェット記録用水性顔料インク Download PDFInfo
- Publication number
- JP5686252B2 JP5686252B2 JP2011090198A JP2011090198A JP5686252B2 JP 5686252 B2 JP5686252 B2 JP 5686252B2 JP 2011090198 A JP2011090198 A JP 2011090198A JP 2011090198 A JP2011090198 A JP 2011090198A JP 5686252 B2 JP5686252 B2 JP 5686252B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- pigment
- hexanediol
- inkjet recording
- self
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Description
[1]
自己分散型顔料と、4級アミノ酸と、アルカンジオールと、を含有し、前記アルカンジオールは、少なくとも1質量%以上の1,6−ヘキサンジオールを含み、前記4級アミノ酸は、前記1,6−ヘキサンジオールよりも多く含有される、インクジェット記録用水性顔料インク。
[2]
前記4級アミノ酸が、トリメチルグリシンである、[1]に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
[3]
前記アルカンジオールは1,6−ヘキサンジオールからなる、[1]又は[2]に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
[4]
前記1,6−ヘキサンジオール以外のアルカンジオールを一種以上さらに含有し、前記1,6−ヘキサンジオールは、該1,6−ヘキサンジオール以外のアルカンジオールの総量よりも多く含有される、[1]又は[2]に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
[5]
アセチレングリコール系界面活性剤をさらに含有する、[1]〜[4]のいずれかに記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
[6]
[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェット記録用水性顔料インクを被記録媒体に対して吐出するインクジェットヘッドを備え、前記インクジェットヘッドは、前記被記録媒体に対して相対的に移動するものである、インクジェット記録装置。
[7]
前記インクジェットヘッドと共にキャリッジに搭載されるインクカートリッジ、又は、前記インクジェットヘッドを搭載したキャリッジと独立して搭載されるとともに、インク供給チューブによって該インクジェットヘッドと接続されたインクカートリッジをさらに備える、[6]に記載のインクジェット記録装置。
[8]
被記録媒体に対してインクジェットヘッドから[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェット記録用水性顔料インクを吐出する吐出工程を含む、インクジェット記録方法。
本発明の一実施形態に係る顔料インクは、自己分散型顔料と、4級アミノ酸と、アルカンジオールと、を含有する。そして、上記アルカンジオールは、少なくとも1,6−ヘキサンジオールを含み、かつ、上記4級アミノ酸は上記1,6−ヘキサンジオールよりも多く含有されることを特徴とする。
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、自己分散型顔料を含有する。この自己分散型顔料は、上記のとおり、その表面が分散性付与基(親水性官能基及びその塩のうち少なくともいずれか)の結合により改質されたものである。このような表面改質により、自己分散型顔料は分散剤を使用しなくとも水性溶媒中で安定的に分散することができる。
また、上記顔料は、酸化チタン等のセラミックス、樹脂微粒子、及び金属などの、白色又はメタリックの顔料であってもよい。
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、4級アミノ酸を含有する。この4級アミノ酸は、4つの置換又は無置換のアルキル基を有する4級アンモニウムイオンをアミノ基として有するアミノ酸を意味する。
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクはアルカンジオールを含有し、このアルカンジオールは少なくとも1,6−ヘキサンジオールを含む。
インクジェット記録用水性顔料インクは、上記のとおり、1,6−ヘキサンジオールを含有する。この1,6−ヘキサンジオールを含有するインクは、普通紙に対しても乾燥が速く、かつ、滲みの少ない高画質のカラー画像を形成することができる。そして、上記のとおり、所定の量的関係を有する上記4級アミノ酸と1,6−ヘキサンジオールとが、上記自己分散型顔料に対し協働することで、結果として自己分散型顔料の分散安定性を優れたものとすることができる。
また、1,6−ヘキサンジオールは結晶性物質であるが、水には容易に溶解するという特徴がある。しかし、4級アミノ酸における疎水基(例えば、トリメチルグリシンにおけるメチル基)の近傍において、1,6−ヘキサンジオールは層形態をとる。
その結果、4級アミノ酸とこれより少量の1,6−ヘキサンジオールとがインク中に併存すると、自己分散型顔料がマイクロカプセル化顔料と同等の機能を有し、これにより顔料の凝集による沈降を抑制でき、自己分散型顔料の分散安定性に優れる。
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、上記のとおり、1,6−ヘキサンジオールよりも少量である限りにおいて、1,6−ヘキサンジオール以外のアルカンジオールを含有してもよい。
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、界面活性剤を含有してもよい。この界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤が好ましく、アセチレングリコール系界面活性剤がより好ましい。インクジェット記録用水性顔料インクにアセチレングリコール系界面活性剤を含有させることで、4級アミノ酸の自己分散型顔料への吸着阻害を抑制でき、自己分散型顔料の分散安定性に優れたインクジェット記録用水性顔料インクが得られる。
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクに含有される水は主溶媒である。この水として、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水が挙げられる。中でも、カビやバクテリアの発生を防止してインク組成物の長期保存が可能となるため、紫外線照射又は過酸化水素の添加などにより滅菌処理した水が好ましい。
本実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクは、上記した添加剤(成分)以外のものを含んでもよい。以下、インクジェット記録用水性顔料インクに含まれ得る添加剤を説明する。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置は、インクジェットヘッドを、被記録媒体に対して、相対的に移動させつつ、インクジェットヘッドからインクを吐出させて記録を行うものであれば、特に制限されない。したがって、プリントヘッド(インクジェットヘッド)がほぼ移動せずに記録が行われるラインプリンターであってもよく、インクジェットヘッドが被記録媒体の搬送方向と直交した方向を往復移動しながら記録が行われるシリアルプリンターであってもよい。これらのうちシリアルプリンターとしては、インクカートリッジ(インクタンク)をインクジェットヘッドと共にキャリッジに搭載するオンキャリッジタイプであってもよく、インクカートリッジをキャリッジに搭載せず別の場所に載置し、当該インクカートリッジとキャリッジ上のインクジェットヘッドとをチューブで繋ぐオフキャリッジタイプであってもよい。
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録方法は、上記実施形態のインクジェット記録用水性顔料インクを吐出する吐出工程を含む。当該インクジェット記録方法は、図1に示すようなインクジェット記録装置を用いて、紙送りモーター4の駆動により、被記録媒体Pがプラテン3上に給送される。プラテン3の上方では、キャリッジモーター8の駆動により、キャリッジ6がガイド部材5に沿って、図1に示す矢印方向に往復移動する。
[使用材料]
〔顔料分散体〕
・CAB−O−JET300(キャボット社製商品名、固形分15%)
・BONJET BLACK CW−1(オリエント化学工業社製商品名、顔料分20%)
〔4級アミノ酸〕
・トリメチルグリシン(無水ベタイン、東京化成工業社(Tokyo Chemical Industry Co., Ltd.)製)
〔1級アミノ酸〕
・グリシン(東京化成工業社製)
〔アルカンジオール〕
・1,6−ヘキサンジオール(東京化成工業社製)
・1,2−ヘキサンジオール(東京化成工業社製)
・1,8−オクタンジオール(東京化成工業社製)
・1,5−ペンタンジオール(東京化成工業社製)
・1,3−プロパンジオール(東京化成工業社製)
〔アセチレングリコール系界面活性剤〕
・オルフィンE1010(エアープロダクツ社製商品名、アセチレングリコール)
・サーフィノール104(日信化学工業社製商品名、アセチレングリコール)
〔浸透促進剤〕
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル(表1中「TEGmBE」と略記した。)
〔湿潤剤〕
・グリセリン
〔pH調整剤〕
・トリイソプロパノールアミン(東京化成社製)
〔防腐剤・防黴剤〕
・エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA)
・プロキセルXL−2(Avecia社製商品名、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン)
〔水〕
・イオン交換水
表1に示す含有量で各材料を混合し、室温にて2時間攪拌した後、孔径5μmのメンブランフィルターで濾過して、実施例1〜5及び比較例1〜6の各インクジェット記録用水性顔料インクを作製した。
なお、表1中に示す含有量の単位は質量%であり、顔料分散体は固形分濃度で表している。また、空欄部は無添加であることを表す。また、イオン交換水の「残量」とは、インク全量が100質量%となるようにイオン交換水を加えたことを意味する。
上記で作製したインクを、顔料濃度(質量%)が1/1000となるように純水で希釈した。その際の顔料の平均粒径を、マイクロトラックUPA150を用いて測定することで、層形成を確認した。層が形成されていれば、擬似的なマイクロカプセルが形成されているものと推測することができる。評価基準は以下のとおりである。結果を表2に示す。
○:顔料の平均粒径が5nm以上大きくなっていたため、厚みの大きな層が形成されていると推測される。
△:顔料の平均粒径が2nm以上5nm未満大きくなっていたため、層が形成されていると推測される。
×:顔料の平均粒径が添加前と比較して2nm未満の範囲で大きくなっていたため、層が形成できていない。
作成したインクを、遠心分離機Himac社製DR20B2を用いて、10,000rpmで16分間遠心分離を行い、上澄み液を4,000倍に希釈して分光光度計HITACHI U−3300での吸光度の変化率を沈降率として測定した。評価基準は以下のとおりである。結果を表2に示す。
◎:沈降率18%未満、
△:沈降率18%以上25%未満、
×:沈降率25%以上。
Claims (7)
- 自己分散型顔料と、4級アミノ酸と、アルカンジオールと、を含有し、
前記アルカンジオールは、少なくとも1質量%以上の1,6−ヘキサンジオールを含み、
前記4級アミノ酸は、前記1,6−ヘキサンジオールよりも多く含有される、インクジェット記録用水性顔料インク。 - 前記4級アミノ酸が、トリメチルグリシンである、請求項1に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
- 前記アルカンジオールは1,6−ヘキサンジオールからなる、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
- 前記1,6−ヘキサンジオール以外のアルカンジオールを一種以上さらに含有し、
前記1,6−ヘキサンジオールは、該1,6−ヘキサンジオール以外のアルカンジオールの総量よりも多く含有される、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。 - アセチレングリコール系界面活性剤をさらに含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水性顔料インク。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水性顔料インクを被記録媒体に対して吐出するインクジェットヘッドを備え、
前記インクジェットヘッドは、前記被記録媒体に対して相対的に移動するものである、インクジェット記録装置。 - 前記インクジェットヘッドと共にキャリッジに搭載されるインクカートリッジ、又は、前記インクジェットヘッドを搭載したキャリッジと独立して搭載されるとともに、インク供給チューブによって該インクジェットヘッドと接続されたインクカートリッジをさらに備える、請求項6に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011090198A JP5686252B2 (ja) | 2011-04-14 | 2011-04-14 | インクジェット記録用水性顔料インク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011090198A JP5686252B2 (ja) | 2011-04-14 | 2011-04-14 | インクジェット記録用水性顔料インク |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012219261A JP2012219261A (ja) | 2012-11-12 |
JP5686252B2 true JP5686252B2 (ja) | 2015-03-18 |
Family
ID=47271121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011090198A Active JP5686252B2 (ja) | 2011-04-14 | 2011-04-14 | インクジェット記録用水性顔料インク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5686252B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6201701B2 (ja) * | 2013-12-06 | 2017-09-27 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置 |
JP2016175988A (ja) * | 2015-03-19 | 2016-10-06 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | インクジェット記録用インキ |
JP2016193971A (ja) * | 2015-03-31 | 2016-11-17 | ブラザー工業株式会社 | インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジ |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1143637A (ja) * | 1997-07-28 | 1999-02-16 | Pentel Kk | 水性インキ |
WO2009014240A1 (en) * | 2007-07-23 | 2009-01-29 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink jet recording ink, ink jet image-forming method and ink jet recording apparatus |
JP5375107B2 (ja) * | 2009-01-09 | 2013-12-25 | 株式会社リコー | インクジェット用インク、インクカートリッジ、画像形成装置、画像形成方法、画像形成物 |
JP2010261028A (ja) * | 2009-04-08 | 2010-11-18 | Ricoh Co Ltd | 顔料分散液、インクジェット用インク、インクカートリッジ、画像形成装置、記録方法、及び画像形成物 |
-
2011
- 2011-04-14 JP JP2011090198A patent/JP5686252B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012219261A (ja) | 2012-11-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5776883B2 (ja) | インクジェット記録用水性顔料インク | |
EP1509579B1 (en) | Inkjet inks with increased optical density | |
JP4789062B2 (ja) | インク組成物及び該インク組成物を用いて印刷を行う記録方法並びに該記録方法によって印刷が行われた記録物 | |
JP2009179722A (ja) | イエローインク組成物およびインクセット、これを用いた記録方法、記録物 | |
JP5636953B2 (ja) | 顔料インク、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 | |
JP5950073B2 (ja) | 液滴吐出装置 | |
US9120932B2 (en) | Ink set and ink jet recording method using the ink set | |
JP5540523B2 (ja) | インクセットおよびこれを用いた記録方法 | |
JP5704384B2 (ja) | インクジェット記録用インク、カートリッジ、インクジェット記録装置、画像形成物 | |
JP2006274023A (ja) | 水性インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法、並びに記録物 | |
JP2006274024A (ja) | 水性インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法、並びに記録物 | |
JP5686252B2 (ja) | インクジェット記録用水性顔料インク | |
US8668320B2 (en) | Treatment liquid for ink jet recording | |
US8241414B2 (en) | Water-based ink for ink-jet recording, ink cartridge, and ink-jet recording apparatus | |
JP4764563B2 (ja) | インク組成物 | |
JP2006274022A (ja) | 水性インク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法、並びに記録物 | |
JP7263909B2 (ja) | インクセット及びインクジェット記録装置 | |
JP6300084B2 (ja) | インクジェット記録用水性インク及びインクカートリッジ | |
JP2006274030A (ja) | 水系顔料インク及びそれを用いたインクジェット記録方法、並びに記録物 | |
JP2006282787A (ja) | インク組成物、これを用いた記録方法、および記録物 | |
EP4155079A1 (en) | Water-based ink for ink-jet recording and ink cartridge | |
JP5954452B2 (ja) | ブラックインク組成物 | |
JP2017214448A (ja) | インクセット及び記録方法 | |
JP2004204078A (ja) | 水性インク組成物 | |
JP2023125501A (ja) | インクジェット記録用水性インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク収容容器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140326 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141008 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141015 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141225 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150107 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5686252 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |