JP2023144224A - インクジェット記録用水性インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク収容容器 - Google Patents

インクジェット記録用水性インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク収容容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 トリエタノールアミンの配合量の低減と、再分散性の向上とを両立可能なインクジェット記録用水性インクを提供する。【解決手段】 本発明のインクジェット記録用水性インクは、顔料と、側鎖にn=3以上のアルキレン基とアミノ基を持つアミノ酸と、界面活性剤及び浸透剤の少なくとも一方と、水と、を含み、前記界面活性剤が、アセチレン系界面活性剤であり、前記浸透剤が、アルキレン系ジオール及びグリコールエーテル系化合物から選ばれる一種以上の浸透剤であり、インクジェット記録用水性インク全量における前記アミノ酸の配合量が、0.05%以上、1%以下である、ことを特徴とするインクジェット記録用水性インク。【選択図】 なし

Description

本発明は、インクジェット記録用水性インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク収容容器に関する。
特許文献1には、pH調整剤としてトリエタノールアミン(TEA)を配合したインク組成物が開示されている。
特開2003-128965号公報
しかしながら、水性インク組成の多様性の観点から、TEAの配合量を低減すること(TEAを配合しないことを含む。以下同様)が求められている。また、顔料を用いたインクジェット記録用水性インクにおいて、再分散性の向上も求められている。
そこで、本発明は、TEAの配合量の低減と、再分散性の向上とを両立可能なインクジェット記録用水性インクを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のインクジェット記録用水性インクは、
顔料と、側鎖にn=3以上のアルキレン基とアミノ基を持つアミノ酸と、界面活性剤及び浸透剤の少なくとも一方と、水と、を含み、
前記界面活性剤が、アセチレン系界面活性剤であり、
前記浸透剤が、アルキレン系ジオール及びグリコールエーテル系化合物から選ばれる一種以上の浸透剤であり、
インクジェット記録用水性インク全量における前記アミノ酸の配合量が、0.05%以上、1%以下であることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録用水性インクは、顔料と、特定のアミノ酸と、特定の界面活性剤及び特定浸透剤の少なくとも一方と、を含み、前記特定のアミノ酸の配合量を所定の量とすることで、TEAを配合せずとも、または、TEAの配合量を低減しても、再分散性を向上可能である。
図1は、本発明のインクジェット記録装置の一例の構成を示す概略斜視図である。
本発明において、「質量」という場合は、特に断らない限り「重量」と読み替えてもよいものとする。例えば、「質量比」は、特に断らない限り「重量比」と読み替えてもよく、「質量%」は、特に断らない限り「重量%」と読み替えてもよいものとする。
本発明のインクジェット記録用水性インク(以下、「水性インク」又は「インク」と言うことがある。)について説明する。本発明の水性インクは、顔料と、側鎖にn=3以上のアルキレン基とアミノ基を持つアミノ酸と、界面活性剤及び浸透剤の少なくとも一方と、水とを含む。
前記顔料としては、例えば、樹脂分散型顔料、自己分散型顔料等があげられる。
前記樹脂分散型顔料は、例えば、顔料分散用樹脂(樹脂分散剤)によって、水に分散可能なものである。前記樹脂分散型顔料として用い得る顔料としては、特に限定されず、例えば、カーボンブラック、無機顔料及び有機顔料等があげられる。前記カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等があげられる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄系無機顔料及びカーボンブラック系無機顔料等をあげることができる。前記有機顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ顔料、酸性染料型レーキ顔料等の染料レーキ顔料;ニトロ顔料;ニトロソ顔料;アニリンブラック昼光蛍光顔料;等があげられる。これらの顔料の具体例としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、6及び7;C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、15、16、17、55、73、74、75、78、83、93、94、95、97、98、114、128、129、138、150、151、154、180、185及び194;C.I.ピグメントオレンジ31及び43;C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、12、15、16、48、48:1、53:1、57、57:1、112、122、123、139、144、146、149、150、166、168、175、176、177、178、184、185、190、202、221、222、224及び238;C.I.ピグメントバイオレ
ット19及び196;C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、22及び60;C.I.ピグメントグリーン7及び36;及びこれらの顔料の固溶体等もあげられる。
前記樹脂分散剤としては、一般的な高分子分散剤等を用いてよい。前記樹脂分散剤としては、例えば、メタクリル酸及びアクリル酸の少なくとも一方をモノマーとして含むものを用いることができ、例えば、市販品を用いてもよい。前記樹脂分散剤は、例えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等の疎水性単量体、又は、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマル酸、フマル酸誘導体からなる群から選ばれる2つ以上の単量体からなるブロック共重合体、グラフト共重合体、あるいはランダム共重合体、又はこれらの塩等であってもよい。前記市販品としては、例えば、ジョンソンポリマー(株)製の「ジョンクリル(登録商標)611」、「ジョンクリル(登録商標)60」、「ジョンクリル(登録商標)586」、「ジョンクリル(登録商標)687」、「ジョンクリル(登録商標)63」及び「ジョンクリル(登録商標)HPD296」;ビックケミー社製の「Disperbyk190」及び「Disperbyk191」;ゼネカ社製の「ソルスパース20000」及び「ソルスパース27000」;等があげられる。
前記顔料は、自己分散型顔料であってもよい。前記自己分散型顔料は、例えば、顔料粒子にカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基等の親水性官能基及びそれらの塩の少なくとも一種が、直接又は他の基を介して化学結合により導入されていることによって、分散剤を使用しなくても水に分散可能なものである。前記自己分散型顔料は、例えば、特開平8-3498号公報、特表2000-513396号公報、特表2008-524400号公報、特表2009-515007号公報、特表2011-515535号公報等に記載の方法によって顔料が処理されたものを用いることができる。前記自己分散型顔料の原料としては、無機顔料及び有機顔料のいずれも使用することができる。また、前記処理を行うのに適した顔料としては、例えば、三菱化学(株)製の「MA8」及び「MA100」等のカーボンブラックがあげられる。前記自己分散型顔料は、例えば、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ社製の「CAB-O-JET(登録商標)200」、「CAB-O-JET(登録商標)250C」、「CAB-O-JET(登録商標)260M」、「CAB-O-JET(登録商標)270Y」、「CAB-O-JET(登録商標)300」、「CAB-O-JET(登録商標)400」、「CAB-O-JET(登録商標)450C」、「CAB-O-JET(登録商標)465M」及び「CAB-O-JET(登録商標)470Y」;オリエント化学工業(株)製の「BONJET(登録商標)BLACK CW-2」及び「BONJET(登録商標)BLACK CW-3」;東洋インキ製造(株)製の「LIOJET(登録商標)WD BLACK 002C」;等があげられる。
前記顔料は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インク全量に対する前記顔料の固形分配合量(顔料固形分量)は、特に限定されず、例えば、所望の光学濃度等により、適宜決定できる。前記顔料固形分量は、例えば、0.1重量%~20重量%、1重量%~10重量%、2重量%~8重量%である。
前記水性インクは、前記顔料に加え、さらに、染料等を含んでもよい。
前記樹脂分散剤を用いた前記顔料の分散方法としては、例えば、分散装置を使用して顔料を分散させることがあげられる。前記顔料の分散に使用する分散装置は、一般的な分散機であれば特に限定はされないが、例えば、ボールミル、ロールミル、サンドミル(例えば、高速型)等があげられる。
前記アミノ酸は、側鎖にn=3以上のアルキレン基とアミノ基とを含む。前記アミノ酸としては、例えば、アルギニン及びリジンの少なくとも一方である。前記アミノ酸は、pH調整剤として用いられる。
前記水性インク全量における前記アミノ酸の配合量は、例えば、0.01質量%~3質量%、0.01質量%~2質量%、0.05質量%~1質量%である。前記アミノ酸は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インクは、界面活性剤として、少なくとも、アセチレン系界面活性剤を含む。前記アセチレン系界面活性剤としては、例えば、市販品を用いてもよい。前記市販品としては、例えば、日信化学工業(株)製の「オルフィン(登録商標)E1004」、「オルフィン(登録商標)E1008」及び「オルフィン(登録商標)E1010」;エアープロダクツアンドケミカルズ社製の「サーフィノール(登録商標)440」、「サーフィノール(登録商標)465」及び「サーフィノール(登録商標)485」;川研ファインケミカル(株)製の「アセチレノール(登録商標)E40」及び「アセチレノール(登録商標)E100」;等があげられる。
前記水性インクは、前記アセチレン系界面活性剤に加えて、他の界面活性剤を含んでもよい。前記他の界面活性剤としては、例えば、花王(株)製のノニオン界面活性剤「EMULGEN(登録商標)」シリーズ、「RHEODOL(登録商標)」シリーズ、「EMASOL(登録商標)」シリーズ、「EXCEL(登録商標)」シリーズ、「EMANON(登録商標)」シリーズ、「AMIET(登録商標)」シリーズ及び「AMINON(登録商標)」シリーズ等;東邦化学工業(株)製のノニオン界面活性剤「ソルボン(登録商標)」シリーズ等;ライオン(株)製のノニオン界面活性剤「DOBANOX(登録商標)」シリーズ、「LEOCOL(登録商標)」シリーズ、「LEOX(登録商標)」シリーズ、「LAOL,LEOCOL(登録商標)」シリーズ、「LIONOL(登録商標)」シリーズ、「CADENAX(登録商標)」シリーズ、「LIONON(登録商標)」シリーズ及び「LEOFAT(登録商標)」シリーズ等;花王(株)製のアニオン界面活性剤「EMAL(登録商標)」シリーズ、「LATEMUL(登録商標)」シリーズ、「VENOL(登録商標)」シリーズ、「NEOPELEX(登録商標)」シリーズ、NS SOAP、KS SOAP、OS SOAP及び「PELEX(登録商標)」シリーズ等;ライオン(株)製のアニオン界面活性剤「LIPOLAN(登録商標)」シリーズ、「LIPON(登録商標)」シリーズ、「SUNNOL(登録商標)」シリーズ、「LIPOTAC(登録商標) TE,ENAGICOL」シリーズ、「LIPAL(登録商標)」シリーズ及び「LOTAT(登録商標)」シリーズ等;第一工業製薬(株)製のカチオン界面活性剤「カチオーゲン(登録商標)ES-OW」及び「カチオーゲン(登録商標)ES-L」等;があげられる。
また、前記他の界面活性剤は、例えば、下記式(1)で表される化合物であってもよい。下記式(1)で表される化合物は、例えば、アニオン性界面活性剤である。
Figure 2023144224000001
式(1)において、
は、アルキル基であり、
は、エチレン基又はプロピレン基であり、
nは、0~10であり、
Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミンである。
式(1)において、Rは、例えば、炭素原子数が8~18のアルキル基であり、Rは、例えば、エチレン基であり、nは、例えば、1~10である。
式(1)において、Mは、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、NH、NH(COH)、NH(COH)、NH-COH等があげられ、これらの中でも、ナトリウム、カリウム、アンモニウムが好ましい。
式(1)で表される化合物としては、市販されているものを用いてよい。前記市販品としては、例えば、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の「サンノール(登録商標)」シリーズ;花王(株)製の「エマール(登録商標)」シリーズがあげられる。
前記界面活性剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。すなわち、前記水性インクは、例えば、前記アセチレン系界面活性剤に加え、さらに、少なくとも1種類以上の前記界面活性剤を含んでもよい。前記界面活性剤の組み合わせは、特に制限されず、例えば、前記アセチレン系界面活性剤と前記式(1)で表される化合物との組み合わせ(以下、組み合わせAともいう)を含んでもよい。なお、前記組み合わせAは、例示であって、本発明は、前記組み合わせAに限定されない。前記界面活性剤の組み合わせは、例えば、前記アセチレン系界面活性剤と、前記他の界面活性剤とを任意に組み合わせ可能である。前記アセチレン系界面活性剤を含む2種類以上の前記界面活性剤を用いることで、例えば、再分散性により優れる。
前記水性インク全量に対する前記界面活性剤の配合量は、目的に応じて適宜選択することができる。前記界面活性剤の配合量は、例えば、0.01質量%~5質量%、0.05質量%~5質量%、0.1質量%~3質量%である。
前記浸透剤は、アルキレン系ジオール及びグリコールエーテル系化合物の少なくとも一つを含む。なお、アルキレン系ジオールとは、構造の一部にアルキレンジオールを含むジオールであり、グリコールエーテル系化合物とは、構造の一部にグリコールエーテルを含む化合物である。前記アルキレン系ジオールは、例えば、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール及び3-メチル-1,5-ペンタンジオール等があげられる。前記グリコールエーテル系化合物は、例えば、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール-n-プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール-n-プロピルエーテル、ジエチレングリコール-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコール-n-ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコール-n-プロピルエーテル、トリエチレングリコール-n-ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコール-n-プロピルエーテル、プロピレングリコール-n-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコール-n-プロピルエーテル、ジプロピレングリコール-n-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールエチルエーテル、トリプロピレングリコール-n-プロピルエーテル及びトリプロピレングリコール-n-ブチルエーテル等があげられる。
前記水性インクは、アルキレン系ジオール及びグリコールエーテル系化合物の少なくとも一つに加えて、他の浸透剤を含んでもよい。
前記浸透剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記水性インク全量に対する前記浸透剤の配合量は、例えば、1重量%~20重量%、1重量%~15重量%、1重量%~10重量%である。
前記水は、イオン交換水、純水等であってもよい。前記水性インク全量に対する前記水の配合量(水割合)は、所望のインク特性等に応じて適宜決定される。前記水割合は、例えば、他の成分の残部としてもよい。前記水の配合量は、例えば、50質量%~95質量%、55質量%~90質量%、60質量%~80質量%である。
前記水性インクは、前記顔料と、前記アミノ酸と、前記アセチレン系界面活性剤と、前記アルキレン系ジオール及びグリコールエーテル系化合物から選ばれる一種以上の浸透剤とを含み、前記アミノ酸の配合量を所定の量とすることで、TEAの配合量の低減と、再分散性の向上とを両立可能である。このように再分散性が向上するメカニズムは、例えば、つぎのように推定される。前記アミノ酸は、親水性基が多く、吸湿効果が高い。また、前記アミノ酸は固体であるため、水性インク中の水分が蒸発する際にも、揮発せず、水性インク中に残存し、水分を保つ効果がある。また、前記アミノ酸をpH調整剤として用いて、水性インクのpHを高めに調整することにより、樹脂分散剤の安定化を高め、顔料を安定して水性インク中に分散させることが可能である。特に、本発明者らは、前記アミノ酸のうちリジン及びアルギニンの少なくとも一方によれば、水性インクのpHを効率的に高めることができることを見出した。また、前記アミノ酸は、両性イオンであるため、顔料の凝集が生じにくい。以上のことから、pH調整剤として前記アミノ酸を用いることで、保存安定性が向上する。ただし、このメカニズムは推定に過ぎず、本発明はこれに限定されない。
一般的に、前記樹脂分散型顔料は、前記自己分散型顔料と比較して、再分散性が低い。しかしながら、前記水性インクによれば、後述の実施例に示すように、前記樹脂分散型顔料を用いた場合であっても、再分散性に優れる。
前記水性インクは、例えば、さらに、湿潤剤を含んでもよい。
前記湿潤剤は、特に限定されず、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコール等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド;アセトン等のケトン;ジアセトンアルコール等のケトアルコール;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル;ポリアルキレングリコール等のポリエーテル;アルキレングリコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多価アルコール;2-ピロリドン;N-メチル-2-ピロリドン;1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン;等があげられる。前記ポリアルキレングリコールは、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等があげられる。前記アルキレングリコールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール等があげられる。
前記湿潤剤としては、例えば、さらに、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、尿素及び尿素誘導体等があげられる。
前記尿素誘導体としては、例えば、尿素の窒素上の水素をアルキル基、またはアルカノールで置換した化合物;チオ尿素;チオ尿素の窒素上の水素をアルキル基、またはアルカノールで置換した化合物;等があげられる。具体的には、例えば、N,N-ジメチル尿素、チオ尿素、エチレン尿素、ヒドロキシエチル尿素、ヒドロキシブチル尿素、エチレンチオ尿素、ジエチルチオ尿素等があげられる。
前記湿潤剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。すなわち、前記水性インクは、例えば、少なくとも2種類以上の前記湿潤剤を含んでもよい。前記湿潤剤の組み合わせは、特に制限されず、例えば、尿素及び尿素誘導体の少なくとも一方と、3-メチル-1,5-ペンタンジオールとの組み合わせ(以下、組み合わせBともいう)を含んでもよい。なお、前記組み合わせBは、例示であって、本発明は、前記組み合わせBに限定されない。前記湿潤剤の組み合わせは、例えば、前述した各物質を任意に組み合わせ可能である。少なくとも2種類以上の前記湿潤剤を用いると、着色剤(前記顔料等)や湿潤剤以外の有機溶剤(浸透剤等)等との相溶性が高まり、1種類の前記湿潤剤の配合量を増加させるよりも、前記水性インク全量における前記湿潤剤の配合量が少量でも再分散性に優れる等の効果が得られると推定される。ただし、本発明は、前記推定に限定されない。
前記水性インク全量における前記湿潤剤の配合量は、例えば、0質量%~95質量%、5質量%~80質量%、5質量%~50質量%である。
ここで、前記浸透剤として例示した物質は、前記浸透剤としての使用に限られるものではなく、例えば、前記湿潤剤としても用い得る。同様に、前記湿潤剤として例示した物質は、前記湿潤剤としての使用に限られるものではなく、例えば、前記浸透剤としても用い得る。
前記水性インクのpHは、例えば、7~12、7.5~11、8~10.5である。pHを前記範囲とすることで、再分散性により優れた水性インクとすることができる。
前記水性インクは、必要に応じて、さらに、従来公知の添加剤を含んでもよい。前記添加剤としては、例えば、pH調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、防カビ剤等があげられる。前記粘度調整剤は、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、水溶性樹脂等があげられる。
前記水性インクは、例えば、pH調整剤として、さらに、トリエタノールアミン(TEA)を含んでもよいし、実質的に含まなくともよい。前記水性インクの調製しやすさの観点からは、前記水性インクは、トリエタノールアミンを実質的に含まない方が好ましい。前記水性インクにトリエタノールアミンを含ませる場合には、前記水性インク全量におけるpH調整剤(前記アミノ酸)の配合量に対し、充分に少ない量とすることが好ましい。具体的には、例えば、前記水性インク全量におけるトリエタノールアミンの配合量は、0.1質量%以下であってもよい。また、前記水性インク全量におけるトリエタノールアミンの配合量は、例えば、前記水性インク全量における前記アミノ酸の配合量と比べて、1/2以下、1/5以下、1/10以下の配合量であってもよい。一般的に、水性インクを構成する物質が少ないほど、前記水性インクの調製が容易である。本発明のインクジェット記録用水性インクは、TEAを配合しないこと、または、TEAの配合量を低減可能であるから、前記水性インクの調製の容易性を向上可能である。さらに、本発明のインクジェット記録用水性インクは、製造するTEAの量を低減可能である。
前述したように、特許文献1には、pH調整剤としてトリエタノールアミン(TEA)を配合したインク組成物が開示されている。しかしながら、水性インク組成の多様性の観点に加えて、環境への影響に配慮し、トリエタノールアミンを天然由来の原料へ置き換えることが求められている。これに対して、本発明のインクジェット記録用水性インクによれば、トリエタノールアミンを天然由来の原料(前記アミノ酸)に置き換え可能である。
つぎに、本発明のインク収容容器は、インクジェット記録用水性インクを含むインク収容容器であって、前記水性インクが、本発明のインクジェット記録用水性インクであることを特徴とする。前記インク収容容器としては、例えば、従来公知のものを使用できる。前記インク収容容器は、例えば、インクカートリッジ、タンク、パウチ等があげられる。
つぎに、本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法について説明する。
本発明のインクジェット記録装置は、インク収容部及びインク吐出部を含み、前記インク収容部に収容されたインクを前記インク吐出部によって吐出するインクジェット記録装置であって、前記インク収容部に、本発明のインクジェット記録用水性インクが収容されていることを特徴とする。
図1に、本発明のインクジェット記録装置の一例の構成を示す。図示のとおり、このインクジェット記録装置1は、4つのインク収容部(インクカートリッジ2。インク収容容器ともいえる)と、インク吐出部(インクジェットヘッド)3と、ヘッドユニット4と、キャリッジ5と、駆動ユニット6と、プラテンローラ7と、パージ装置8とを主要な構成要素として含む。
4つのインクカートリッジ2は、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色の水性インクを、それぞれ1色ずつ含む。例えば、前記4色の水性インクのうちの少なくとも一つが、本発明の水性インクである。本例では、4つのインクカートリッジ2のセットを示したが、これに代えて、水性イエローインク収納部、水性マゼンタインク収納部、水性シアンインク収納部及び水性ブラックインク収納部を形成するようにその内部が間仕切りされた一体型のインクカートリッジを用いてもよい。前記インクカートリッジの本体としては、例えば、従来公知のものを使用できる。
ヘッドユニット4に設置されたインクジェットヘッド3は、記録媒体(例えば、記録用紙)Pに記録を行う。キャリッジ5には、4つのインクカートリッジ2及びヘッドユニット4が搭載される。駆動ユニット6は、キャリッジ5を直線方向に往復移動させる。駆動ユニット6としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2008-246821号公報参照)。プラテンローラ7は、キャリッジ5の往復方向に延び、インクジェットヘッド3と対向して配置されている。
パージ装置8は、インクジェットヘッド3の内部に溜まる気泡等を含んだ不良インクを吸引する。パージ装置8としては、例えば、従来公知のものを使用できる(例えば、特開2008-246821号公報参照)。
パージ装置8のプラテンローラ7側には、パージ装置8に隣接してワイパ部材20が配設されている。ワイパ部材20は、へら状に形成されており、キャリッジ5の移動に伴って、インクジェットヘッド3のノズル形成面を拭うものである。図1において、キャップ18は、水性インクの乾燥を防止するため、記録が終了するとリセット位置に戻されるインクジェットヘッド3の複数のノズルを覆うものである。
本例のインクジェット記録装置1においては、4つのインクカートリッジ2は、ヘッドユニット4と共に、1つのキャリッジ5に搭載されている。ただし、本発明は、これに限定されない。インクジェット記録装置1において、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジは、ヘッドユニット4とは別のキャリッジに搭載されていてもよい。また、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジは、キャリッジ5には搭載されず、インクジェット記録装置1内に配置、固定されていてもよい。これらの態様においては、例えば、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジと、キャリッジ5に搭載されたヘッドユニット4とが、チューブ等により連結され、4つのインクカートリッジ2の各カートリッジからヘッドユニット4に前記水性インクが供給される。また、これらの態様においては、4つのインクカートリッジ2に代えて、ボトル形状の4つのインクボトルを用いてもよい。この場合、前記インクボトルには、外部から内部にインクを注入するための注入口が設けられていることが好ましい。
このインクジェット記録装置1を用いたインクジェット記録は、例えば、つぎのようにして実施される。まず、記録用紙Pが、インクジェット記録装置1の側方又は下方に設けられた給紙カセット(図示せず)から給紙される。記録用紙Pは、インクジェットヘッド3と、プラテンローラ7との間に導入される。導入された記録用紙Pに、インクジェットヘッド3から吐出される水性インクにより所定の記録がされる。この吐出は、例えば、前述のように、第1の吐出量で行われてもよいし、特定の条件を満たした場合に第2の吐出量で行われてもよい。記録後の記録用紙Pは、インクジェット記録装置1から排紙される。図1においては、記録用紙Pの給紙機構及び排紙機構の図示を省略している。
図1に示す装置では、シリアル型インクジェットヘッドを採用するが、本発明は、これに限定されない。前記インクジェット記録装置は、ライン型インクジェットヘッドやロールトゥロールを採用する装置であってもよい。
つぎに、本発明のインクジェット記録方法は、記録媒体に水性インクをインクジェット方式により吐出して記録する記録工程を含むインクジェット記録方法であって、前記記録工程において、前記水性インクとして、本発明のインクジェット記録用水性インクを用いることを特徴とする。本発明のインクジェット記録方法は、例えば、本発明のインクジェット記録装置を用いて実施可能である。前記記録は、印字、印画、印刷等を含む。
つぎに、本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実施例及び比較例により限定及び制限されない。
(顔料分散液A~Cの調製)
顔料(C.I.ピグメントイエロー74)20質量%、スチレン-アクリル酸共重合体の水酸化ナトリウム中和物 7質量%(酸価175mgKOH/g、分子量10000)に、純水を加え全体を100質量%とし、撹拌混合して混合物を得た。この混合物を、0.3mm径ジルコニアビーズを充填した湿式サンドミルに入れ、6時間分散処理を行った。その後、ジルコニアビーズをセパレータにより取り除き、孔径3.0μmセルロースアセテートフィルターでろ過することにより、顔料分散液Aを得た。なお、スチレン-アクリル酸共重合体の水酸化ナトリウム中和物は、一般に顔料の分散剤として用いられる水溶性のポリマーである。また、顔料種、成分割合、分散処理時間を適宜変更した以外は同様にして、顔料分散液B~Cを得た。
(顔料分散液Dの調製)
三菱化学(株)製のカーボンブラック「#2650」40gをイオン交換水200gに混合して、ビーズミルにて粉砕した。これにカルボキシル基剤を添加して、加熱撹拌を行い、酸化処理を行った。ついで、得られた液を溶剤にて数回洗浄後、水中に注ぎ、再度水洗を繰り返した後フィルターにてろ過処理し、顔料分散液Dを得た。この顔料分散液Dに含まれるカーボンブラックの平均粒子径を、(株)堀場製作所製の「LB-550」を用いて測定したところ、153nmであった。
(実施例1~16、及び比較例1~5)
水性インク組成(表1及び2)における、顔料分散液A~Dを除く成分を、均一に混合しインク溶媒を得た。つぎに、顔料分散液A~Dに前記インク溶媒を加え、均一に混合した。その後、得られた混合物を、東洋濾紙(株)製のセルロースアセテートタイプメンブレンフィルタ(孔径3.00μm)でろ過することで、表1及び2に示す実施例1~16、及び比較例1~5のインクジェット記録用水性インクを得た。
実施例1~16、及び比較例1~5の水性インクについて、(a)pH測定、(b)再分散性評価、を下記方法により実施した。
(a)pH測定
実施例および比較例の水性インクのpHを、(株)堀場製作所製のコンパクトpHメーターを用いて測定した。
(b)再分散性評価
実施例及び比較例の水性インク10μLを、スライドガラス上に滴下した。ついで、前記スライドガラスを、温度60℃、相対湿度40%の環境下にて3日保存することで、前記水性インクを蒸発乾固させた。つぎに、前記保存後の固形物上に純水を1mL滴下した。このようにして作製した評価サンプル中の粗大粒子及び異物の有無を目視及び顕微鏡(倍率200倍)にて観察し、下記評価基準に従って再分散性を評価した。
再分散性評価 評価基準
AA:純水の滴下により前記固形物がすぐに再分散(純水に溶解・分散)し、顕微鏡観察においても、粗大粒子及び異物は確認されなかった。
A :純水の滴下により前記固形物がすぐに再分散し、目視観察では粗大粒子及び異物は確認されなかったが、顕微鏡観察で粗大粒子及び異物が確認された。
B :目視観察で粗大粒子及び異物が確認された。
C :全く再分散しなかった。
実施例1~16、及び比較例1~5の水性インクの水性インク組成及び評価結果を、表1及び2に示す。
Figure 2023144224000002
Figure 2023144224000003
表1に示すように、実施例1~13では、再分散性の評価結果が「A」以上であり、良好であった。実施例1及び11において、前記式(1)で表される化合物を含む界面活性剤を用いた実施例11は、前記式(1)で表される化合物を含む界面活性剤を用いていないこと以外は同条件である実施例1と比べて、再分散性の評価結果がより優れていた。前記式(1)で表される化合物を含む界面活性剤を用い、実施例11とは顔料種が異なる実施例14~16においても、実施例11と同様に、再分散性の評価結果がより優れていた。実施例1及び12において、尿素を用いた実施例12は、尿素を用いていないこと以外は同条件である実施例1と比べて、再分散性の評価結果がより優れていた。実施例1及び13において、3-メチル-1,5-ペンタンジオールを用いた実施例13は、3-メチル-1,5-ペンタンジオールを用いていないこと以外は同条件である実施例1と比べて、再分散性の評価結果がより優れていた。
一方、側鎖にn=3以上のアルキレン基とアミノ基とを含むアミノ酸を用いなかった比較例1~5では、再分散性の評価結果が悪かった。
以上のように、本発明の水性インクは、TEAの配合量の低減と、再分散性の向上とを両立可能である。本発明の水性インクの用途は、各種記録媒体へのインクジェット記録に広く適用可能である。
1 インクジェット記録装置
2 インクカートリッジ
3 インク吐出部(インクジェットヘッド)
4 ヘッドユニット
5 キャリッジ
6 駆動ユニット
7 プラテンローラ
8 パージ装置

Claims (11)

  1. 顔料と、側鎖にn=3以上のアルキレン基とアミノ基を持つアミノ酸と、界面活性剤及び浸透剤の少なくとも一方と、水と、を含み、
    前記界面活性剤が、アセチレン系界面活性剤であり、
    前記浸透剤が、アルキレン系ジオール及びグリコールエーテル系化合物から選ばれる一種以上の浸透剤であり、
    インクジェット記録用水性インク全量における前記アミノ酸の配合量が、0.05%以上、1%以下である、ことを特徴とするインクジェット記録用水性インク。
  2. 前記アミノ酸が、アルギニン及びリジンの少なくとも一方である、請求項1記載のインクジェット記録用水性インク。
  3. さらに、少なくとも2種類以上の湿潤剤を含む、請求項1又は2記載のインクジェット記録用水性インク。
  4. 前記湿潤剤として、尿素及び尿素誘導体の少なくとも一方を含む、請求項3記載のインクジェット記録用水性インク。
  5. 前記湿潤剤として、3-メチル-1,5-ペンタンジオールを含む、請求項3又は4記載のインクジェット記録用水性インク。
  6. 前記顔料が、樹脂分散型顔料である、請求項1~5のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  7. 前記アセチレン系界面活性剤に加え、さらに、少なくとも1種類以上の界面活性剤を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インク。
  8. 前記界面活性剤として、下記式(1)で表される化合物を含む、請求項7記載のインクジェット記録用水性インク。
    Figure 2023144224000004
    式(1)において、
    は、アルキル基であり、
    は、エチレン基又はプロピレン基であり、
    nは、0~10であり、
    Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミンである。
  9. 記録媒体にインクジェット記録用水性インクをインクジェット方式により吐出して記録する記録工程を含み、
    前記記録工程において、前記インクジェット記録用水性インクとして、請求項1~8のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インクを用いることを特徴とする、インクジェット記録方法。
  10. インク収容部、及びインク吐出部を含み、
    前記インク収容部に収容されたインクを前記インク吐出部によって吐出するインクジェット記録装置であって、
    前記インク収容部に、請求項1~8のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インクが収容されていることを特徴とする、インクジェット記録装置。
  11. インクジェット記録用水性インクを含むインク収容容器であって、前記インクジェット記録用水性インクが、請求項1~8のいずれか一項に記載のインクジェット記録用水性インクであることを特徴とする、インク収容容器。
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