JP5773899B2 - コージェライト質焼結体およびこのコージェライト質焼結体からなる露光装置用部材 - Google Patents
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Description
、温度が0.1℃変化すると520nmの変形が生じるものであるため、より位置精度を高めるべく、露光装置の部材であるステージ等には、熱膨張係数の低いコージェライト質焼結体が用いられており、このコージェライト質焼結体において、さらなる低熱膨張化が図られている(特許文献1参照)。
大きく膨張して位置決め精度が低下してしまうという問題があった。そのため、次世代の露光装置用部材には、100℃以上の温度において寸法変化の小さいことが求められている
。
法変化の小さいコージェライト質焼結体およびこのコージェライト質焼結体からなる露光装置用部材を提供することを目的とする。
コージェライト質焼結体を構成する全成分量100質量%に対し、MgをMgO換算で5.5質量%以上7.5質量%以下、CaをCaO換算で8.3質量%以上11.0質量%以下の範囲で含有するとともに、CuのKα線を用いたX線回折装置により測定されるコージェライトのピークIMAS(2θ=29.0°〜30.0°)とアノーサイトのピークIAn(2θ=27.5°〜28.5°)の強度比IAn/IMASが0.53〜1.2の範囲を満たし、熱膨張係数が、25℃に
おいて正、100℃において負であることを特徴とするものである。
焼結体とすることができる。
なる露光装置に好適に用いることができる。
全成分量100質量%に対し、MgをMgO換算で5.5質量%以上7.5質量%以下、CaをC
aO換算で8.3質量%以上11.0質量%以下の範囲で含有するとともに、CuのKα線を用
いたX線回折装置により測定されるコージェライトのピークIMAS(2θ=29.0°〜30.0°)とアノーサイトのピークIAn(2θ=27.5°〜28.5°)の強度比IAn/IMASが0.53〜1.2の範囲を満たすものである。
ロとなったところからさらに温度が上がると正の熱膨張係数を示す熱膨張特性を有するものである。なお、このような特有の熱膨張特性が得られる理由は明らかでないが、コージェライト結晶へCaOが固溶しているとともに、コージェライトと粒界に存在するアノーサイトとの存在量の適正化によると考えられる。
は、大きな寸法変化を生じてしまう。
ものである。なお、気孔率は、アルキメデス法により求めた値である。
)の強度比IAn/IMASが0.53〜1.2の範囲を満たすには、コージェライト質焼結体
を構成する全成分量100質量%に対し、MgをMgO換算で5.5質量%以上7.5質量%以下
、CaをCaO換算で8.3質量%以上11.0質量%以下の範囲で含有することが重要である
。
り、アノーサイトが多くなることから、強度比IAn/IMASが1.2を超え、室温にお
いて正の熱膨張係数を示すアノーサイトが増えることによって、室温もしくは100℃未満
において正の熱膨張係数を示すコージェライト質焼結体となる。また、MgO換算での含有量が7.5質量%を超えると、室温において正の熱膨張係数を示すスピネル(MgAl2
O4)やサフィリン(4MgO・5Al2O3・2SiO2)等が多く生成されることとなり、室温もしくは100℃未満において正の熱膨張係数を示すコージェライト質焼結体と
なる。なお、MgO換算での含有量が、5.5質量%未満または7.5質量%を超えるときには、温度の上昇に伴って熱膨張係数は大きくなる傾向を示し、100℃以上における熱膨張係
数は、大きな正の値を示すものとなる。
、室温における熱膨張係数は低いものの、室温以上の各温度における熱膨張係数は大きなものとなり、100℃においては正の熱膨張係数を示すコージェライト質焼結体となる。ま
た、CaO換算での含有量が11.0質量%を超えると、アノーサイトの生成が多くなり、強度比IAn/IMASが1.2を超え、室温または100℃未満において正の熱膨張係数を示すコージェライト質焼結体となる。なお、CaO換算での含有量が、8.3質量%未満または11.0質量%を超えるときには、温度の上昇に伴って熱膨張係数は大きくなる傾向を示し、100℃以上における熱膨張係数は、大きな正の値を示すものとなる。
長さをLT(L25,L100,L400,L600)としたとき、本実施形態のコージェライト質焼結体は、(L100−L25)/L25において負の値を示し、(L600−L400)/L400において3×10−4未満の値を示す。
であるからである。また、(L600−L400)/L400において3×10−4未満の値を示すのは、100〜400℃の間で熱膨張係数がゼロとなり、600℃においては正の熱膨張
係数を示すものの、400℃との熱膨張差が小さく、600℃においても熱膨張が小さいからである。
5)/L25において正の値を示し、100℃以上においてはさらに正側に大きな熱膨張係
数を示すことから、(L600−L400)/L400において3×10−4以上の値を示す。
差が小さい、すなわち100〜400℃の間の中でもより高温側で熱膨張係数がゼロになるということであることから、さらに高温において寸法変化の小さいコージェライト質焼結体となる。
が小さいことから、光源がEUV光からなる露光装置用部材として好適に用いることができる。
前後、SiO2換算で50質量%前後となるものであり、前述した含有量となるように秤量する。
焼して合成することにより、CaOが固溶したコージェライトからなる仮焼体を得る。次に、この仮焼体とともに、純水および各種バインダをボールミルに入れて平均粒径が3μm以下となるまで湿式混合および粉砕を行なう。次に、粉砕後のスラリーを噴霧造粒法(スプレードライ法)により造粒して2次原料とする。
コージェライト質焼結体を得ることができる。
のとはならず、100℃以上の温度における寸法変化の小さいコージェライト質焼結体とす
ることができない。
で2時間保持して仮焼体を得た。次に、この仮焼体とともに、純水および各種バインダをボールミルに入れて平均粒径が3μm以下となるまで湿式混合および粉砕を行なった。
料については、「<0.5」と記し、0.5%を超える気孔率の試料については、実測値を記した。
L25,L100,L400,L600としたときの(L100−L25)/L25の値および(L600−L400)/L400の値を求めた。結果を表1に示す。
範囲は満たすものの強度比IAn/IMASが0.53〜1.2の範囲に含まれていない試料N
o.1,7〜14は、(L100−L25)/L25の値が正であり、(L600−L400)/L400の値が3×10−4を超えており、100℃以上の温度における寸法変化が大
きいことを示している。
ライト結晶へのCaOの固溶が少なく、アノーサイトが多いことから、強度比IAn/IMASが1.2を超え、(L100−L25)/L25の値は正となり、(L600−L4
00)/L400の値が3×10−4を超えており、100℃以上の温度における寸法変化は
大きいものとなる。また、試料No.14は、MgO換算およびCaO換算での含有量の範囲は満たさないものの、強度比IAn/IMASが0.53〜1.2の範囲に含まれているが、
これも100℃以上の温度における寸法変化は大きいものとなる。
上11.0質量%以下の範囲で含有するとともに、CuのKα線を用いたX線回折装置により測定されるコージェライトのピークIMAS(2θ=29.0°〜30.0°)とアノーサイトのピークIAn(2θ=27.5°〜28.5°)の強度比IAn/IMASが0.53〜1.2の範囲を
満たす試料No.2〜6は、(L100−L25)/L25の値が負であり、(L600−L400)/L400の値が3×10−4未満である。
る。
下であることから、すなわち100〜400℃の間の中でもより高温側で熱膨張係数がゼロになるということであることから、さらに高温において寸法変化の小さいコージェライト質焼結体であることがわかる。
法変化が小さいことから、光源がEUV光からなる露光装置用部材として好適であることがわかった。
Claims (3)
- 主結晶が斜方晶のコージェライトであり、副結晶としてアノーサイトを含み、気孔率が0.5%未満のコージェライト質焼結体であって、該コージェライト質焼結体を構成する全成分量100質量%に対し、MgをMgO換算で5.5質量%以上7.5質量%以下、CaをCaO換算で8.3質量%以上11.0質量%以下の範囲で含有するとともに、CuのKα線を用いたX線回折装置により測定されるコージェライトのピークIMAS(2θ=29.0°〜30.0°)とアノーサイトのピークIAn(2θ=27.5°〜28.5°)の強度比IAn/IMASが0.53〜1.2の範囲を満たし、熱膨張係数が、25℃において正、100℃において負であることを特徴とするコージェライト質焼結体。
- T℃のときの試料長さをLTと表したとき、(L600−L400)/L400の値が1.8×10−4以下であることを特徴とする請求項1に記載のコージェライト質焼結体。
- 請求項1または請求項2に記載のコージェライト質焼結体からなり、露光光源がEUV光からなる露光装置に用いられることを特徴とする露光装置用部材。
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