JP2013177272A - 載置用部材およびこれを用いた露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、被処理基板の汚染を低減する要求に応える載置用部材およびこれを用いた露光装置を提供するものである。
【解決手段】
本発明の一態様に係る載置用部材3a〜3cは、上側に板状体の載置領域を有する載置用部材3a〜3cであって、コージェライトを主成分とし、添加成分としてY、Yb、ErおよびCeのいずれか1種以上を含むセラミック焼結体7を備え、セラミック焼結体7の表面は、表面に研磨面を有し、該研磨面に複数の突起7aが形成された第1領域R1を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば半導体製造装置またはフラットパネルディスプレイ製造装置に用いられ、ウエハやガラス基板などを載置する載置用部材およびこれを用いた露光装置に関する。
従来、半導体デバイスや液晶表示デバイスの製造に用いられる露光装置は、マスクに描かれた極めて複雑な回路パターンなどを高性能なレンズで縮小し、半導体ウエハやガラス基板などの被処理基板に焼き付けることによって、被処理基板上に微小パターンを形成する。近年は、例えば、特許文献1に開示されているような、レンズと被処理基板との間に純水を満たした状態で露光する液浸露光技術が提案され、回路パターンの微細化が進められている。
一方、被処理基板の載置用部材として、例えば、特許文献2には、低熱膨張セラミックスであるコージェライト質焼結体を用いることが提案されている。このような低熱膨張セラミックスを用いると、載置用部材の熱膨張を低減して、被処理基板の位置ずれを低減することができるため、微細な回路パターン形成の歩留まりを向上させることができる。
ところで、このようなコージェライト質焼結体の表面に純水が付着して残存すると、パーティクルが純水に吸着されやすい。そして、被処理基板の処理時にこの純水が蒸発すると、吸着されていたパーティクルがコージェライト質焼結体の表面から離れて被処理基板の方へ飛来するため、このパーティクルによって被処理基板が汚染されやすくなる。
よって、被処理基板の汚染を低減することが可能な載置用部材およびこれを用いた露光装置が求められている。
特開2004−207710号公報 特開2004−269272号公報
本発明は、被処理基板の汚染を低減する要求に応える載置用部材およびこれを用いた露光装置を提供するものである。
本発明の一態様に係る載置用部材は、上側に板状体の載置領域を有する載置用部材であって、コージェライトを主成分とし、添加成分としてY、Yb、ErおよびCeのいずれか1種以上を含むセラミック焼結体を備え、該セラミック焼結体は、表面に研磨面を有し、該研磨面に複数の突起が形成された第1領域を有する。
本発明の一態様に係る露光装置は、上記載置用部材を備えている。
本発明の一態様に係る載置用部材によれば、セラミック焼結体は、表面に研磨面を有し、この研磨面に複数の突起が形成された第1領域を有することから、複数の突起によって
表面の撥水性を高めることができる。その結果、セラミック焼結体の表面における純水の残存を低減し、ひいては被処理基板の汚染を低減することができる。
本発明の一態様に係る露光装置によれば、上記載置用部材を備えることから、被処理基板の汚染を低減することができる。
本発明の第1実施形態の露光装置の構成例を模式的に示す図である。 (a)は、本発明の第1実施形態のセラミック焼結体の表面を模式的に示す図であり、(b)は、従来のセラミック焼結体の表面を模式的に示す図であり、(c)は、本発明の第2実施形態のセラミック焼結体の表面を模式的に示す図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施例における試料1の表面形状の測定結果につき、角度を変えて示した図である。 (a)は、本発明の実施例における試料1の突起における成分分析の結果を示す図であり、(b)は、本発明の実施例における試料1の突起以外の領域における成分分析の結果を示す図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施例における試料2の表面形状の測定結果につき、角度を変えて示した図であり、XYZの各方向におけるスケールは、図3(a)〜(c)と同じである。
<第1実施形態>
以下に、本発明の第1実施形態による載置用部材を用いた露光装置について、図1および図2を参照しつつ詳細に説明する。
(露光装置)
図1に一例として示した露光装置1は、例えば半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ製造装置として用いられるものであり、半導体ウエハやガラス基板などの板状体である被処理基板2に対して、微細な回路パターンの液浸露光を行なう装置である。
露光装置1は、被処理基板2が載置されるステージ装置3と、被処理基板2に露光光を照射する光学系4と、被処理基板2上に例えば供給管5aなどを介して純水などの液体Lを供給する液体供給装置5と、被処理基板2の外側に流出した液体Lを、例えば回収管6aなどを介して回収する液体回収装置6とを備えている。
この露光装置1による液浸露光においては、光学系4から照射された露光光が、液体Lを通って被処理基板2に達することによって、被処理基板2上に回路パターンが形成される。このように、露光光が、空気よりも屈折率の高い純水などの液体Lを通過するため、回路パターンを微細化することができる。なお、液浸露光の露光光としては、例えばArFエキシマレーザ光(波長193nm)などが用いられる。
ステージ装置3は、板状体である複数の載置用部材を組み合わせることによって構成されており、本実施形態においては、第1載置用部材3a、第2載置用部材3bおよび第3載置用部材3cが組み合せられている。第1載置用部材3aは、上側の載置領域に板状体である被処理基板2が載置されており、真空チャックまたは静電チャックなどとして用いられる。第2載置用部材3bは、上側の載置領域に板状体である第1載置用部材3aが載置されている。第3載置用部材3cは、上側の載置領域に板状体である第2載置用部材3bが載置されており、第2載置用部材3bをXYZ方向に移動させることが可能なステージが用いられる。
これらの載置用部材3a〜3cは、図2(a)に示すように、それぞれ母材としてセラミック焼結体7を備えている。以下、本実施形態のセラミック焼結体7について、詳細に説明する。
(セラミック焼結体)
載置用部材3a〜3cに用いられるセラミック焼結体7は、コージェライト(MgAlSi18)を主成分とし、Y、Yb、ErおよびCeのいずれか1種以上を添加成分とするコージェライト質焼結体である。このセラミック焼結体7は、室温(20〜25℃)における熱膨張率が例えば−120ppb/℃以上120ppb/℃以下に設定されている。このような低熱膨張セラミック焼結体を用いることによって、載置用部材3a〜7cに載置される被処理基板2の位置ずれを低減することができ、ひいては被処理基板2上に微細回路パターンを歩留まり良く形成することができる。なお、セラミック焼結体7の主成分は、セラミック焼結体7において最も多く含まれている成分をいう。また、セラミック焼結体7の添加成分は、セラミック焼結体7において主成分以外の成分をいう。
このセラミック焼結体7は、例えば、Mgを酸化物換算で12質量%以上14質量%以下,Alを酸化物換算で33質量%以上35質量%以下およびSiを酸化物換算で52質量%以上54質量%以下の組成範囲からなる主成分100質量%に対し、添加成分としてY,Yb,ErおよびCeのいずれか1種を酸化物換算で4質量%以上15質量%以下含んでいる。
なお、セラミック焼結体7における各成分の含有量は、セラミック焼結体7の一部を粉砕し、得られた粉体を塩酸などの溶液に溶解した後、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置(島津製作所製:ICPS−8100)を用いて測定し、得られた各成分の数値を用いて酸化物換算することにより求めることができる。
また、セラミック焼結体7の結晶相は、コージェライトが主結晶相であり、その結晶粒界には、添加成分を含むダイシリケート(例えば、YbSi)と、スピネル(MgAl)とが存在している。
なお、セラミック焼結体7の結晶相は、例えば、日本電子製の走査型電子顕微鏡(SEM)で表面を測定し、日本電子製のエネルギー分散型X線分析装置(EDX装置)でこの表面の成分分析を行なうことで確認することができる。
本実施形態においては、セラミック焼結体7の表面は、少なくとも一部が露光装置1内に露出している。このセラミック焼結体7の露出した表面には、液体Lが付着することがある。
一方、本実施形態のセラミック焼結体7は、露光装置1内の空間に露出した表面に、後述するように研磨された研磨面を有し、図2(a)に示すように、この研磨面に複数の突起7aとそれらの間に形成された底面7bとによって構成された第1領域R1を有している。
このように第1領域R1に複数の突起7aが形成されていることから、液体Lが第1領域R1に付着した場合に、第1領域R1の表面と液体Lとの接する面積を増加させることができるため、第1領域R1における表面の撥水性を高めることができる。それゆえ、セラミック焼結体7の表面に対する液体Lの残存を低減することができるため、液体Lに吸着するパーティクルの量を低減することができる。したがって、液体Lが蒸発する際に、液体Lに吸着していたパーティクルが飛散する量を低減し、ひいては被処理基板2の汚染を低減できる。
この複数の突起7aは、図2(a)に示すように、柱状に形成されていることが望ましい。その結果、第1領域R1の表面と液体Lとの接する面積を良好に増加させることができる。この柱状の突起7aは、例えば底面7bから頂部に向かって先細りとなるテーパ−状に形成されている。
また、複数の突起7aは、高さが0.05μm以上2μm以下であることが望ましい。その結果、高さが0.05μm以上であることによって、第1領域R1の表面と液体Lとの接する面積を増加させることができる。また、高さが2μm以下であることによって、第1領域R1の表面からの突起7aの脱落を低減することができる。
また、複数の突起7aは、幅が1μm以上5μm以下であることが望ましい。その結果、幅が1μm以上であることによって、第1領域R1の表面からの突起7aの脱落を低減することができる。なお、突起7aの幅は、突起7aと底面7bとの接続部の幅である。
また、複数の突起7aは、アスペクト比が0.2以上2以下であることが望ましい。その結果、アスペクト比が0.2以上であることによって、第1領域R1の表面と液体Lとの接する面積を良好に増加させることができる。また、アスペクト比が2以下であることによって、第1領域R1の表面からの突起7aの脱落を低減することができる。なお、突起7aのアスペクト比は、突起7aの高さ/幅である。
また、複数の突起7aは、第1領域R1における個数が2×10個/mm以上5×10個/mm以下であることが望ましい。その結果、個数が2×10個/mm以上であることによって、第1領域R1の表面と液体Lとの接する面積を良好に増加させることができる。また、個数が5×10個/mm以下であることによって、第1領域R1の表面からの突起7aの脱落を低減することができる。
また、第1領域R1は、算術平均粗さ(Ra)が0.003μm以上0.02μm以下であることが望ましい。その結果、第1領域R1を鏡面状態とし、例えばシーリング部材との密着性を高めることができる。なお、算術平均粗さ(Ra)の定義は、JIS B0601:2001に準拠している。
また、複数の突起7aは、上述した結晶粒界に位置するスピネルを主成分とすることが望ましい。その結果、突起7aの硬度を高めることができる。
また、第1領域R1は、載置領域で露出していることが望ましい。その結果、第1領域R1は、載置される板状体と接触することになるが、上述した突起7aによって、第1領域R1と板状体との密着強度を低減できるため、第1領域R1から板状体を容易に移動させることができる。また、複数の突起7aがスピネルを主成分であると、突起7aの硬度を高めることによって、第1領域R1と板状体との密着強度をより低減することができる。
なお、第1領域R1は、セラミック焼結体7の表面全体に形成されていることが望ましいが、本実施形態においては、第1領域R1は、セラミック焼結体7の露光装置1内に露出した表面の少なくとも一部に形成されていればよく、その他の部分は、研磨面でなくてもよいし、研磨面であって第1領域R1が形成されていなくても構わない。
一方、底面7bは、平坦に形成されており、図2(b)に示すセラミック焼結体7´のような溝状の研磨痕G´が形成されていない。それゆえ、底面7bは、液体Lが残存しやすい溝状の研磨痕G´がないため、底面7bにおける液体Lの残存を低減することができ
る。
(載置用部材の製造方法)
次に、本実施形態による載置用部材3a〜3cの製造方法の一例を説明する。この載置用部材3a〜3cの製造方法は、セラミック焼結体7を作製する工程と、所望の形状のセラミック焼結体7を得るため、セラミック焼結体7を加工する工程とを備えている。
(セラミック焼結体の作製)
まず、1次原料として、Mgを酸化物換算で11質量%以上14質量%以下,Alを酸化物換算で29質量%以上34質量%以下およびSiを酸化物換算で52質量%以上54質量%以下の組成範囲で予め合成した、平均粒径が0.5〜5μmの合成コージェライト粉末と、平均粒径が0.5〜3μmのスピネル粉末と、平均粒径が0.5〜2μmのY,
Yb,ErおよびCeのいずれか1種の酸化物粉末とを準備する。そして、合成コージェライト粉末およびスピネル粉末を所定量秤量し、次に、合成コージェライト粉末とスピネル粉末との合計100質量%に対し、添加成分を4質量%以上15質量%の範囲となるように秤量し、純水および各種バインダを加え、ボールミルを用いて平均粒径が2μm以下となるまで5〜30時間、湿式混合および粉砕を行ないスラリーとする。
なお、コージェライト質セラミックスの主成分を構成するのは、予め合成したコージェライト粉末およびスピネル粉末に含まれるMg,Al,Siの酸化物であり、焼成後のコージェライト質セラミックスは、Mgを酸化物換算で12質量%以上14質量%以下,Alを酸化物換算で33質量%以上35質量%以下およびSiを酸化物換算で52質量%以上54質量%以下の組成範囲からなるものである。また、添加成分の1次原料である、Y,Yb,ErおよびCeのいずれか1種の酸化物粉末については、主成分および添加成分の組成の範囲内であればYSi,YbSi,ErSiおよびCeSiのダイシリケートの形で添加してもよい。
次に、噴霧造粒法(スプレードライ法)にてスラリーを噴霧して造粒し、2次原料とする。そして、2次原料を用いて静水圧プレス成形(ラバープレス)法や粉末プレス成形法にて成形し、必要に応じて切削加工を施す。その後、これを焼成炉にて大気雰囲気中1340〜1440℃の最高温度で1時間以上10時間以下保持して、その後、1000℃までを10℃/min以下で降温する焼成条件によって、添加成分と合成コージェライト中のSiOとが反応して、ダイシリケートを結晶粒界に形成することができる。また、このダイシリケートの形成によって、余剰となったMgO・Alが反応して、スピネルを結晶粒界に形成することができる。また、その後、焼結体をさらにHP法(ホットプレス法)やHIP法(ホットアイソスタティックプレス法)を用いてより緻密化させることもできる。
以上のようにして、セラミック焼結体7を作製することができる。
(セラミック焼結体の加工)
まず、ダイヤモンドツールを用いた研削加工によって、セラミック焼結体7の外形形状を形成する。次に、後述する研磨加工によって、セラミック焼結体7の表面に第1領域R1を形成する。
以下、第1領域R1を形成するための研磨加工について、詳細に説明する。
まず、アルミナ砥粒からなる第1研磨材とポリウレタンパッドからなるラップ盤とを用いた第1研磨加工を行なう。次に、酸化セリウムからなる第2研磨材とポリウレタンパッドからなるラップ盤を用いた第2研磨加工を行なう。
ところで、従来のラップ加工では、ダイヤモンド砥粒と鋳鉄系ラップ盤とが用いられている。このようにラップ加工を行なうと、ダイヤモンド砥粒の硬度が高いため、図に示すように、ダイヤモンド砥粒による溝状の研磨痕G´が形成されることによって、表面形状が凹凸となるが、突起は形成されない。
一方、本実施形態の第1研磨加工および第2研磨加工に用いるアルミナ砥粒および酸化セリウム砥粒の硬度は、従来のラップ加工で使用されるダイヤモンド砥粒の硬度よりも低い。このように硬度の低いアルミナ砥粒および酸化セリウム砥粒を用いて研磨を行なっているため、スピネルの研磨量をコージェライトよりも小さくして、スピネルを残存させつつ、コージェライトを研磨によって除去することができる。その結果、残存したスピネルからなる突起7aを形成することができ、且つ研磨されたコージェライトからなる底面7bを形成することができる。特に、酸化セリウム砥粒は、アルミナ砥粒よりも硬度が低いため、スピネルの研磨量をアルミナ砥粒よりも小さくし、高さの大きい突起7aを形成することができる。
また、研磨材のモース硬度は、コージェライトのモース硬度とスピネルのモース硬度との中間の値であることが望ましい。その結果、高さの大きい突起7aを形成することができる。このような研磨材としては、酸化セリウム砥粒が挙げられる。
なお、コージェライトのモース硬度は8であり、スピネルのモース硬度は9であり、アルミナのモース硬度は12であり、酸化セリウムのモース硬度は9であり、ダイヤモンドのモース硬度は15である。なお、モース硬度は、15段階に修正された修正モース硬度である。
さらに、上述したように第1研磨加工の後、第2研磨加工を行なうことが望ましい。その結果、第1研磨加工において、酸化セリウム砥粒よりも硬度の高いアルミナ砥粒を用いることによって、第2研磨加工よりも速く、突起7aを形成することができる。さらに、第2研磨加工において、アルミナ砥粒よりも硬度の低い酸化セリウム砥粒を用いることによって、第1研磨加工後の突起7aの高さよりも、突起7aの高さを大きく形成することができる。
第1研磨加工は、具体的には、例えば、平均粒径が1μmのアルミナ砥粒を使用し、ポリウレタンパッド上で2〜10時間程度研磨加工を行なう。第2研磨加工は、具体的には、例えば、平均粒径が1μmの酸化セリウム砥粒を使用し、ポリウレタンパッド上で2〜10時間程度研磨加工を行なう。
なお、上述した第1研磨加工および第2研磨加工は、どちらか一方のみでも構わない。また、突起7aを形成するための研磨材としては、アルミナ砥粒および酸化セリウム砥粒の他にコロイダルシリカを用いても構わない。また、突起7aを形成するためのラップ盤としては、スウェードパッドまたはピッチを用いても構わない。
以上のようにして、セラミック焼結体7の表面に、突起7aおよび底面7bによって構成された第1領域R1を有する研磨面を形成し、ひいては載置用部材3a〜3cを作製することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る載置用部材を、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、上述した第1実施形態と同様の構成に関しては、記載を省略する。
第2実施形態は、第1実施形態と異なり、載置用部材3a〜3cが、図2(c)に示すように、セラミック焼結体7の第1領域R1を被覆する被覆膜8をさらに備えている。この被覆膜8として、撥水性が高いものを用いることによって、載置用部材3a〜3cの露出した表面の撥水性を高めることができる。さらに、第1領域R1には複数の突起7aが形成されているため、この突起7aのアンカー効果によって、第1領域R1と被覆膜8との接着強度を高めることができる。したがって、第1領域R1からの被覆膜8の剥離を低減し、被覆膜8による撥水性を維持することができる。
また、第2実施形態は、第1実施形態と同様に、突起7aがスピネルを主成分とすることが望ましい。その結果、突起7aの硬度を高めることができ、ひいては突起7aと被覆膜8とのアンカー効果を高めることができる。
この被覆膜8の厚みは、突起7aの高さよりも小さいことが望ましい。その結果、被覆膜8が突起7aに追随することによって、載置用部材3a〜3cの表面に、突起7aと突起7aを被覆した被覆膜8とからなる複数の突出部9を形成することができる。この複数の突出部9によって、載置用部材3a〜3cの表面における撥水性を高めることができる。なお、被覆膜8の厚みは、例えば0.1μm以上1μm以下に設定されている。
また、被覆膜8は、従来周知の撥水性有機材料などによって形成されている。その結果、被覆膜8における撥水性を高めることができる。
なお、被覆膜8は、載置用部材3a〜3cの露光装置1内に露出した表面のみに形成されていることが望ましいが、本実施形態においては、載置用部材3a〜3cの露光装置1内に露出した表面の少なくとも一部に形成されていればよい。
また、被覆膜8は、載置領域以外に形成されており、載置領域には第1領域R1が露出していることが望ましい。その結果、載置用部材3a〜3cの露光装置1内に露出した表面では、被覆膜8によって撥水性を高めつつ、載置用部材3a〜3cの載置領域では、第1領域R1によって、載置される板状体との密着強度を低減することができる。
次に、本実施形態の載置用部材3a〜3cの製造方法を説明する。
まず、第1実施形態と同様に、セラミック焼結体7の作製および加工を行なう。次に、CVD法またはPVD法などを用いて、セラミック焼結体7表面の第1領域R1上に、被覆膜8を形成する。
以上のようにして、本実施形態の載置用部材3a〜3cを作製することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良、組合せなどが可能である。
例えば、上述した実施形態において、第1ないし第3載置用部材それぞれに本発明のセラミック焼結体を適用した例について説明したが、本発明のセラミック焼結体は、第1ないし第3載置用部材のいずれかに適用されればよい。
また、上述した実施形態において、複数の突起がスピネルを主成分とした例について説明したが、突起はスピネル以外の材料を主成分としていても構わない。例えば、コージェライトに対する添加成分の添加量を調節することによって、スピネルの代わりに、ムライト、サファリンおよびフォルステライトのいずれかを結晶粒界に形成し、上述した実施形態の研磨方法を用いることによって、これらの材料を主成分とする突起を形成しても構わ
ない。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の変更、実施の態様は、いずれも本発明の範囲内に含まれる。
(載置用部材の作製条件)
以下の作製条件で、試料1および試料2の載置用部材を作製した。
まず、上述した実施形態と同様にしてセラミック焼結体を作製した後、セラミック焼結体の表面全面に対して、第1研磨加工として、平均粒径が1μmのアルミナ砥粒を使用し、ポリウレタンパッド上で10時間程度研磨加工を行ない、さらに、第2研磨加工として、平均粒径が1μmの酸化セリウム砥粒を使用し、ポリウレタンパッド上で1時間程度研磨加工を行なうことによって、試料1の載置用部材を作製した。
また、上述した実施形態と同様にしてセラミック焼結体を作製した後、セラミック焼結体の表面全面に対して、ラップ加工として、平均粒径が2μmのダイヤモンド砥粒を使用し、鋳鉄系ラップ盤上で0.5時間程度ラップ加工を行なうことによって、試料2の載置用部材を作製した。
なお、試料1、2の載置用部材において、セラミック焼結体の表面は露出している。
(評価方法)
試料1、2の載置用部材について、走査型白色顕微鏡を用いて、セラミック焼結体の表面の形状および算術平均粗さ(Ra)を測定した。また、エネルギー分散型X線分析装置を用いて、セラミック焼結体の表面の成分分析を行なった。
(結果)
試料1の載置用部材は、図3(a)ないし(c)に示すように、セラミック焼結体の表面に突起が形成されていた。この試料1の突起は、高さが1μm、幅が1〜5μm、アスペクト比が0.2〜1、個数が20×10個/mmであった。また、試料1のセラミック焼結体の表面の算術平均粗さ(Ra)は、0.028μmであった。
また、試料1において、突起は、図4(a)に示すように、Mg、Alの含有量が多く、Siの含有量が少なかった。すなわち、突起は、スピネルを主成分とすることが推測される。なお、図4(a)においては、Crが検出されているが、これは顔料として微量添加されたものである。一方、試料1において、突起以外の領域は、図4(b)に示すように、Mg、Al、Siの含有量が多く、さらにYbが検出された。すなわち、突起以外の領域は、コージェライトおよびダイシリケートを主成分とすることが推測される。
これに対し、試料2の載置用部材は、図5(a)ないし(c)に示すように、セラミック焼結体の表面に突起が形成されておらず、溝状の研磨痕が形成されていた。このように研磨痕があると、研磨痕に純水が残存しやすくなる。なお、試料2のセラミック焼結体の表面の算術平均粗さ(Ra)は、0.009μmであった。
以上のように、本実施形態の載置用部材によれば、セラミック焼結体の表面に複数の突起が形成されていることが確認された。
1 露光装置
2 被処理基板
3 ステージ装置
3a 第1載置用部材
3b 第2載置用部材
3c 第3載置用部材
4 光学系
5 液体供給装置
6 液体回収装置
7 セラミック焼結体
7a 突起
7b 底面
8 被覆膜
9 突出部

Claims (7)

  1. 上側に板状体の載置領域を有する載置用部材であって、
    コージェライトを主成分とし、添加成分としてY、Yb、ErおよびCeのいずれか1種以上を含むセラミック焼結体を備え、
    該セラミック焼結体は、表面に研磨面を有し、該研磨面に複数の突起が形成された第1領域を有することを特徴とする載置用部材。
  2. 請求項1に記載の載置用部材において、
    前記複数の突起は、高さが0.05μm以上2μm以下であることを特徴とする載置用基板。
  3. 請求項2に記載の載置用部材において、
    前記複数の突起は、アスペクト比が0.2以上2以下であることを特徴とする載置用部材。
  4. 請求項1に記載の載置用部材において、
    前記複数の突起は、スピネルを主成分とすることを特徴とする載置用部材。
  5. 請求項1に記載の載置用部材において、
    前記セラミック焼結体の前記第1領域を被覆した被覆膜を更に備えていることを特徴とする載置用部材。
  6. 請求項1に記載の載置用部材において、
    前記第1領域は、算術平均粗さ(Ra)が0.003μm以上0.02μm以下であることを特徴とする載置用部材。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の載置用部材を備えたことを特徴とする露光装置。
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