JP2005239446A - 磁器組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高周波領域において優れた誘電特性を有する磁器組成物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 フォルステライトと、酸化錫と、酸化チタンを含む材料を焼成して得られる磁器組成物。あるいは、フォルステライトと酸化錫と酸化チタンを含み、各々の組成割合をxMg2SiO4−ySnO2−zTiO2(但し、x、y、zはモル%を表しており、x+y+z=100モル%である。)により表した場合に、前記x、y、zが図1の成分組成図において点a(x=90、y=7、z=3)、点b(x=90、y=2、z=8)、点c(x=50、y=9、z=41)、及び点d(x=50、y=34、z=16)を直線で結んで形成される領域内(但し、辺ab、辺bc、辺cd、辺daを含む。)にある材料を焼成して得られる磁器組成物。
【選択図】 図1

Description

本発明は磁器組成物及びその製造方法に関し、更に詳しくは、高周波数における誘電正接(tanδ)が小さく、高周波領域において優れた誘電特性を有する磁器組成物及びその製造方法に関する。本発明の磁器組成物は、回路基板、共振器の支持台、金具の鑞付け用磁器等の電子デバイス部品に好適に用いることができる。
近年、通信情報量の増大に伴い、マイクロ波、準ミリ波、ミリ波領域を利用した各種の通信システムが急速に発展しつつあり、それに伴って多くの誘電体材料が開発され、共振器、回路基板、絶縁体等に利用されている。高周波領域で使用される誘電体磁器に要求される特性として、高周波領域における誘電正接(以下、単に「tanδ」という)が小さいこと、共振周波数や誘電率の温度係数が小さく熱的安定性が高いこと等が挙げられ、特に近年は、高周波回路の集積化に伴い、なお一層、これらの要求を満たした高性能な誘電体材料が求められている。
高周波通信に適用できる誘電体材料として、高純度フォルステライトにチタン酸カルシウムやマグネシウムを添加した材料を焼成して得られる磁器組成物が公知である(特許文献1を参照)。フォルステライトは、MgOとSiOの反応生成物より構成されている。かかる磁器組成物においては、材料の電気的品質特性を示すQ・f値(Q=1/tanδ、f:周波数[GHz])の上限が80000程度である。
また、アルミナに酸化錫と酸化チタンを添加した材料を焼成して得られる磁器組成物が公知である(特許文献2を参照)。かかる磁器組成物においては、ベースとなるアルミナの誘電率が9.7程度と大きいために、磁器組成物の誘電率は12〜15程度と大きく、マイクロ波からミリ波帯域において信号の遅延等を生じさせてしまう。
情報伝送量の増大に対応するために、高速通信技術の開発の要請が高まっている。通信の高速化には、高周波デバイス材料が、信号を遅延・減衰させないように、誘電損失が小さいことが要求される。また、通信周波数帯の細分化に対応して、通信周波数の精密化・安定化も望まれている。このためには、誘電率や共振周波数の温度依存性を小さくすることが重要である。
特開2002−68829号公報 特開昭62−119157号公報
そこで本発明は、高周波領域において優れた誘電特性を有する磁器組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、以下の(1)〜(11)に記載した発明が構成される。
(1)フォルステライトと、酸化錫と、酸化チタンを含む材料を焼成して得られる磁器組成物。
(2)フォルステライトと酸化錫と酸化チタンを含み、各々の組成割合をxMgSiO−ySnO−zTiO(但し、x、y、zはモル%を表しており、x+y+z=100モル%である。)により表した場合に、前記x、y、zが図1の成分組成図において点a(x=90、y=7、z=3)、点b(x=90、y=2、z=8)、点c(x=50、y=9、z=41)、及び点d(x=50、y=34、z=16)を直線で結んで形成される領域内(但し、辺ab、辺bc、辺cd、辺daを含む。)にある材料を焼成して得られる磁器組成物。
(3)上記(1)または上記(2)に記載の磁器組成物であって、
誘電率が11より小さいことを特徴とする磁器組成物。
(4)上記(1)から上記(3)のうちいずれか1項に記載の磁器組成物であって、Q・f値が100000GHzより大きいことを特徴とする磁器組成物。
(5)上記(1)から上記(4)のうちいずれか1項に記載の磁器組成物であって、共振周波数の温度係数の絶対値が26ppm/℃以下であることを特徴とする磁器組成物。
(6)フォルステライトと、酸化錫と、酸化チタンを含む材料を焼成する工程を有する、磁器組成物の製造方法。
(7)フォルステライトと酸化錫と酸化チタンを含み、各々の組成割合をxMgSiO−ySnO−zTiO(但し、x、y、zはモル%を表しており、x+y+z=100モル%である。)により表した場合に、前記x、y、zが図1の成分組成図において点a(x=90、y=7、z=3)、点b(x=90、y=2、z=8)、点c(x=50、y=9、z=41)、及び点d(x=50、y=34、z=16)を直線で結んで形成される領域内(但し、辺ab、辺bc、辺cd、辺daを含む。)にある材料を焼成する工程を有する、磁器組成物の製造方法。
本発明によれば、高周波領域において優れた誘電特性を有する磁器組成物及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の磁器組成物は、フォルステライト(MgSiO)、酸化錫(SnO)、及び酸化チタン(TiO)を含む材料を焼成して得られる磁器組成物である。あるいは、フォルステライトと酸化錫と酸化チタンを含み、各々の組成割合をxMgSiO−ySnO−zTiO(但し、x、y、zはモル%を表しており、x+y+z=100モル%である。)により表した場合に、前記x、y、zが図1の成分組成図において点a(x=90、y=7、z=3)、点b(x=90、y=2、z=8)、点c(x=50、y=9、z=41)、及び点d(x=50、y=34、z=16)を直線で結んで形成される領域内(但し、辺ab、辺bc、辺cd、辺daを含む。)にある材料を焼成して得られる磁器組成物である。
本発明は、以下の知見に基づいてなされている。すなわち、酸化チタンはフォルステライトとは逆の温度依存性を示すために、フォルステライトに酸化チタンを添加して焼成することによって、磁器組成物における共振周波数の温度係数(TCf)や、誘電率の温度係数(TCε)を調整することが可能である。しかしながら、はっきりとした原因は不明ではあるが、フォルステライトに単に酸化チタンを添加したのみでは、添加量を極端に大きくしないと、磁器組成物におけるTCf、TCεを十分に小さくすることができない。また、フォルステライトに単に酸化チタンを添加したのみでは、誘電率が大きくなりすぎてしまい、高周波帯域において信号の遅延等を生じてしまう。
これに対し、フォルステライトに酸化チタンとともに酸化錫を添加して焼成すると、フォルステライトに酸化チタンを単独で添加する場合よりも少ない添加量でTCfやTCεを小さくすることができる。これは、あくまで推測ではあるが、フォルステライトに酸化チタンとともに酸化錫を添加して焼成することによってある種の固溶体が形成され、この固溶体が原因となってTCfやTCεを小さくできるようになると考えられる。なお、この推測は本発明の範囲を制限するものではない。
磁器組成物の原料として用いるフォルステライトは、従来公知の方法によって得られるフォルステライトであればよく、フォルステライトの由来や製造方法は特に限定しない。例えば、天然鉱物原料、あるいは酸化物系原料であるMgOとSiO2を混合して合成することにより得られたフォルステライトを磁器組成物の原料として用いることができる。いずれの原料においても、Alや、CaO、Fe、ZrO等の不純物が含有されていてもよいが、このような不純物の量が制御されていることが好ましい。例えば、Alが0.10%以下、CaOが0.05%以下、Feが0.05%以下、ZrOが0.40%以下、さらに、その他の不純物が0.01%以下であることが好ましい。
フォルステライトの粉末は、例えば、固相法によって得ることができる。具体的には、酸化マグネシウム粉末(MgO)と酸化珪素粉末(SiO)とを、モル比が2:1となるように調合し、脱イオン水とともにウレタンボールを用いてボールミルにより混合する。混合は、好ましくは20時間以上とする。こうして得られた混合物のスラリーを真空凍結乾燥することで原料混合物を得る。この原料混合物を高純度アルミナ磁器の角鉢に入れて電気炉で仮焼する。仮焼の温度は1200℃前後が好ましく、仮焼の時間は3時間程度が好ましい。仮焼品には反応により生じたフォルステライト(MgSiO)が含まれている。
フォルステライトの粉末は、必要に応じてジルコニアボールを用いて蒸留水中で粉砕し、真空凍結乾燥することで均一な粉末にすることができる。フォルステライトの粉末は、平均粒径が3μm以下であることが好ましい。より好ましくは、1.5μm以下である。また、フォルステライトの粉末を構成する粒子のうち、1μm以下の粒子の含量が50%以上であることが好ましい。なお、上述した固相法によるフォルステライト粉末の合成方法の各工程において、従来公知の他の手段を用いることができる。
酸化錫(SnO)の由来や製造方法も特に限定しない。酸化錫についての従来公知の各種合成方法を利用することができる。なお、酸化錫の純度や、酸化錫を粉末にした場合の粒径は制御されていることが好ましい。
酸化チタン(TiO)についても、その由来や製造方法は特に限定しないが、酸化チタンの純度や、酸化チタンを粉末にした場合の粒径は制御されていることが好ましい。例えば、平均粒径が1μm以下であることが好ましい。より好ましくは0.6μm以下である。純度は99.5%以上であることが好ましく、より好ましくは、99.9%以上である。
次に、フォルステライト、酸化錫、及び酸化チタンを含む材料を焼成して磁器組成物を製造する方法について説明する。
フォルステライトと、酸化錫と、酸化チタンとを混合して焼成用材料を調製する場合、焼成して得られる磁器組成物のTCf、TCεを十分に小さくすることのできる配合比率で各成分を混合する。具体的には、フォルステライトと酸化錫と酸化チタンのモル比率をそれぞれx%、y%、z%と表した場合に(但し、x+y+z=100モル%である。)、前記x、y、zが図1の成分組成図において点a(x=90、y=7、z=3)、点b(x=90、y=2、z=8)、点c(x=50、y=9、z=41)、及び点d(x=50、y=34、z=16)を直線で結んで形成される領域内(但し、辺ab、辺bc、辺cd、辺daを含む。)にある材料となるように各成分を混合するのが好ましい。このようにして調製された材料を焼成することにより、高周波帯域において優れた誘電特性を有する磁器組成物を得ることができる。また、共振周波数の温度係数(TCf)、及び、誘電率の温度係数(TCε)が十分に小さく、熱的安定性の高い磁器組成物を得ることができる。
本発明に係る磁器組成物の製造方法によれば、誘電率が11より小さく、Q・f値が100000GHzよりも大きく、共振周波数の温度係数の絶対値が26ppm/℃以下である磁器組成物を得ることができる。このような特性を持つ磁器組成物は、誘電損失が小さいので、高周波帯域における信号の遅延、減衰等を小さくすることができる。また、電気的品質特性や誘電特性のバランスが良好であり、高周波帯域における多重通信等に特に好ましく用いることが可能である。
なお、磁器組成物の誘電率(εr)、誘電正接(tanδ)、共振周波数の温度係数(TCf)、誘電率の温度係数(TCε)は、それぞれ誘電体円柱共振器法(JIS R1627−1996)により測定することができる。品質係数(Q)の値は、誘電正接の逆数により求めることができる。Q・f値は、品質係数と、その品質係数を測定したときの周波数[GHz]を乗ずることにより求めることができる。測定温度範囲は、誘電体として使用される磁器組成物の使用温度範囲内であることが好ましい。具体的には、20℃〜80℃の範囲が好ましく、より好ましくは0℃〜80℃の範囲である。
磁器組成物を製造するための焼成用材料には、フォルステライト、酸化錫、酸化チタン以外に、必要に応じて、各種添加物を混合することができる。例えば、焼成用材料を所定形状に成形した後に焼成する場合には、PVA(ポリビニルアルコール)などの有機系バインダーを添加することができる。
また、均一な粒径の焼成用材料を得るためには、ボールミル粉砕等の従来公知の各種方法を用いることができる。焼成用材料を粉末化する場合には、ボールミル粉砕等を経たスラリーを凍結乾燥、自然乾燥、マイクロ波乾燥、噴霧乾燥等により粉末化する方法を用いることができる。
以下、本発明の磁器組成物及びその製造方法をさらに具体化した実施例について説明する。
〔フォルステライトの合成〕
まず、酸化マグネシウム(MgO:純度99.9%、粒径0.1μm)57.294gと、酸化珪素(SiO:純度99.8%、粒径0.8μm)42.706gとを量りとり、ウレタン樹脂で被覆した径15mmの鉄球150個と、脱イオン水200mlと共に容積1000mlのポリエチレン瓶に入れて60rpmで24時間混合した(ボールミル混合)。こうして得られたスラリーを真空凍結乾燥させてフォルステライトを合成するための原料粉末を得た。
次に、こうして得られた原料粉末を高純度アルミナ磁器の角鉢に入れて、1150℃で3時間電気炉内で仮焼してフォルステライト(MgSiO)を合成した。
〔酸化チタン及び酸化錫の添加、素地の調製〕
酸化チタン(TiO:ルチル、純度99.9%、粒径1−2μm)と、酸化錫(SnO:試薬特級)とを、上記で合成したフォルステライト40gに対して添加し、径10mmの高純度アルミナ磁器球石(純度99.9%)と、脱イオン水80mlと共に容積1000mlのポリエチレン瓶に入れて60rpmで24時間混合した(ボールミル混合)。そして、有機系バインダーとしてPVA(ポリビニルアルコール)を0.5g添加し、0.5時間混合して溶解させた。こうして得られたスラリー状の混合物を真空凍結乾燥させた後に、40メッシュの篩いにかけて焼成用材料の素地を調製した。なお、焼成用材料中におけるフォルステライト、酸化チタン、及び酸化錫の配合割合は、以下の表1に示すNO.1〜NO.17の合計17種類を設定した。
Figure 2005239446
また、本発明の効果を実証するための比較例(比較例1〜比較例3)として、フォルステライト、酸化錫、及び酸化チタンの組み合わせ以外の成分組成を有する焼成用材料を調製した。
比較例1では、フォルステライトと、チタン酸カルシウム(CaTiO)と、酸化マグネシウム(MgO)とを所定の比率で含有する焼成用材料を調製した。
比較例2では、アルミナ(Al)と、酸化錫と、酸化チタンとを所定の比率で含有する焼成用材料を調製した。
比較例3では、フォルステライトと、酸化チタンとを所定の比率で含有する焼成用材料を調製した。
比較例1〜比較例3で調製した焼成用材料の成分組成を以下の表2に示す。
Figure 2005239446
〔成形、焼成、加工〕
上記表1のNO.1からNO.17までの焼成用材料、及び、上記表2の比較例1〜比較例3までの焼成用材料を金型に詰めて、圧力30MPaの条件でプレス成形を行い、焼成用材料をサイズ15mmφ×5mm〜6mmの円柱状に成形した。この焼成用材料を更に、静水圧プレス機にて圧力200MPaにて加圧して焼成用の試験片を作製した。
焼成用の試験片を、径10mmの高純度アルミナ磁器球石を敷き詰めた高純度アルミナ磁器の角鉢内にセットし、アルミナ磁器の蓋を被せて電気炉内にて焼成した。このときの焼成スケジュールは図2に示す通りである。すなわち、400℃まで6時間かけて昇温した後その温度で6時間保持し、その後6時間かけて焼成温度まで昇温した後その温度で2時間保持し、その後6時間かけて室温まで降温することにより焼成を行った。
そして、焼成により得られた磁器組成物に対してサイズ6mmφ×3mmとなるように研削加工を施し、これを誘電特性計測用の試料とした。
焼成により得られた磁器組成物の試料片について、誘電体円柱共振器法(JIS R1627−1996)に基づいて誘電率(εr)、誘電正接(tanδ)、共振周波数[GHz]、共振周波数の温度係数(TCf)を測定した。また、誘電正接の逆数及びそのときの周波数の値から、Q・f値を求めた。磁器組成物の共振周波数はおよそ20〜25GHzの範囲であった。また、磁器組成物の密度も測定した。これらの測定結果を以下の表4に示す。
Figure 2005239446
表4の結果により、以下のことが判明した。
(1)フォルステライトに対して酸化チタンと酸化錫を添加した材料を焼成することにより、酸化チタンのみを単独で添加した場合(比較例3)と比較して、少ない添加量でTCfの絶対値を小さくすることができるようになった。これにより、酸化チタンの添加量が大きくなることで誘電率が大きくなりすぎることを防止することができる。
(2)フォルステライトに対して酸化チタンと酸化錫を添加した材料を焼成することにより、フォルステライトにチタン酸カルシウムを添加した場合(比較例1)と比較して、より高いQ・f値が得られるようになった。
(3)フォルステライトに対して酸化チタンと酸化錫を添加した材料を焼成することにより、アルミナに対して酸化チタンと酸化錫を添加した場合(比較例2)と比較して、より低い誘電率が得られるようになった。また、焼結温度や磁器の硬度も低くなり、焼結や研削などの加工コストを著しく低減することができるようになった。
(4)フォルステライトに対して酸化チタンと酸化錫を添加した材料を焼成することにより、アルミナに対して酸化チタンと酸化錫を添加した場合(比較例2)と比較して、より低い磁器密度が得られるようになった。これにより、電子デバイス部品等の軽量化を図ることができるようになった。
(5)また、実施例NO.1〜NO.9の結果と、実施例NO.10〜NO.17の結果との比較により、図1の成分組成図における点a、b、c、dで囲まれた領域内の組成を有する材料を焼成することにより、誘電率が11より小さく、Q・f値が100000GHzより大きく、TCfの絶対値が26ppm/℃以下である磁器組成物を得ることができることが判明した。
フォルステライト、酸化錫、酸化チタンの三成分系組成図である。 焼成スケジュールを示すグラフである。

Claims (7)

  1. フォルステライトと、酸化錫と、酸化チタンを含む材料を焼成して得られる磁器組成物。
  2. フォルステライトと酸化錫と酸化チタンを含み、各々の組成割合をxMg2SiO4−ySnO2−zTiO2(但し、x、y、zはモル%を表しており、x+y+z=100モル%である。)により表した場合に、前記x、y、zが図1の成分組成図において点a(x=90、y=7、z=3)、点b(x=90、y=2、z=8)、点c(x=50、y=9、z=41)、及び点d(x=50、y=34、z=16)を直線で結んで形成される領域内(但し、辺ab、辺bc、辺cd、辺daを含む。)にある材料を焼成して得られる磁器組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載の磁器組成物であって、
    誘電率が11より小さいことを特徴とする磁器組成物。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の磁器組成物であって、
    Q・f値が100000GHzより大きいことを特徴とする磁器組成物。
  5. 請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の磁器組成物であって、
    共振周波数の温度係数の絶対値が26ppm/℃以下であることを特徴とする磁器組成物。
  6. フォルステライトと、酸化錫と、酸化チタンを含む材料を焼成する工程を有する、磁器組成物の製造方法。
  7. フォルステライトと酸化錫と酸化チタンを含み、各々の組成割合をxMg2SiO4−ySnO2−zTiO2(但し、x、y、zはモル%を表しており、x+y+z=100モル%である。)により表した場合に、前記x、y、zが図1の成分組成図において点a(x=90、y=7、z=3)、点b(x=90、y=2、z=8)、点c(x=50、y=9、z=41)、及び点d(x=50、y=34、z=16)を直線で結んで形成される領域内(但し、辺ab、辺bc、辺cd、辺daを含む。)にある材料を焼成する工程を有する、磁器組成物の製造方法。
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