JP2000007425A - 高強度アルミナ基板およびその製造方法 - Google Patents

高強度アルミナ基板およびその製造方法

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JP2000007425A JP10182503A JP18250398A JP2000007425A JP 2000007425 A JP2000007425 A JP 2000007425A JP 10182503 A JP10182503 A JP 10182503A JP 18250398 A JP18250398 A JP 18250398A JP 2000007425 A JP2000007425 A JP 2000007425A
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magnesium oxide
alumina substrate
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Yoshio Uchida
義男 内田
Tetsu Umeda
鉄 梅田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】250μm以上350μm以下の厚さを持ち、
かつ3点曲げ測定において55kgf/mm2以上の高
強度を有するアルミナ基板とその製造方法を提供する。 【解決手段】〔1〕焼結体の厚さが250μm以上35
0μm以下であり、その厚さの試料を用い幅10mm、
スパン30mmで測定した3点曲げ強度が55kgf/
mm2以上であるアルミナ基板。 〔2〕実質的に破面を有しない多面体一次粒子よりな
り、重量累積粒度分布の微粒側から累積50%の粒径を
D50としたとき、1/2・D50〜2・D50が90
%以上であるアルミナを用い、焼結助剤として、酸化マ
グネシウムを添加し、テープキャスト法により成形し、
得られた成形体を焼結する〔1〕記載のアルミナ基板の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミナ基板およ
びその製造方法、詳しくは電子回路基板等の用途に用い
られるアルミナ基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで各種絶縁性セラミックスについ
て電子回路基板としての用途が開発されてきた。特に、
アルミナ基板は、電気絶縁性、機械的特性、化学的安定
性に優れ、また比較的安価なことから電子回路基板用セ
ラミックスの主流を占めている。近年、携帯電子機器な
どの発達に伴って電子回路の小型化が求められ、電子素
子のみならず基板の小型化、薄型化が求められている。
このため、取り扱い性の点などから、基板の高強度化が
求められている。
【0003】従来、セラミック基板の製造には、主とし
てドクターブレード法と呼ばれる手法が用いられてき
た。この手法では、まず原料となるセラミックス粉末に
焼結助剤、有機溶剤、分散剤、バインダー、可塑剤等を
添加し、ボールミル等で粉砕・混合することにより均一
なスラリーを作製する。次に、有機溶媒を所定量除去
し、粘度を調整した後にドクターブレードによりグリー
ンシートに形成する。次に、グリーンシートを乾燥し、
これを所定形状に裁断し、さらに焼成して目的とするセ
ラミック基板を得る。
【0004】しかし、これら従来の技術において製造さ
れる基板の厚さは、0.6mmが標準であり、たとえば
0.3mm程度の薄い基板を工業的に作製することは困
難であった。これは、原料として用いているアルミナの
粒径や形状が不均一であるため、ドクターブレードによ
るシート形成中にシート切れと呼ばれる現象が生じた
り、あるいはグリーンシート中における粒子のパッキン
グが不均一性であるために焼結時に局所的な収縮による
反りや歪みが生じたりすることによる。
【0005】この反りや歪みは、基板厚さが小さくなる
ほど顕著となるため、より薄い基板が必要とされる場合
には、標準厚みの基板を焼成後、研削により厚みを調整
する必要があった。
【0006】また、従来の技術によって作製されるアル
ミナ基板の強度は、理論値と比較して小さく、3点曲げ
強度で40kgf/mm2程度であり、ばらつきも大き
いものであった。これは、ドクターブレード法では、多
量の溶剤やバインダーなどの有機物を添加してシート成
形するため、グリーンシート中に多量の有機物が残存す
るためである。焼成時に脱脂と称してこれらの有機物が
焼失するような処理を加えるが、最適な脱脂を行った場
合でも通常の粉末プレス成形のような高充填率の成形体
が得られるわけではない。したがって、焼結後の基板内
部にもポアと呼ばれる空孔(欠陥)が多量に存在し、こ
れが基板強度を落としめる原因となっていた。
【0007】また、高密度化および高強度化のために、
酸化マグネシウム、酸化カルシウム、シリカ等の焼結助
剤を添加する方法が一般的に用いられている。しかし、
これらの粉末は凝集粒子を含み、これが欠陥の原因にな
り、強度が低下する問題が発生していた。
【0008】基板の高強度化の手法として、微粒アルミ
ナを原料として作製したシートを水素雰囲気で焼成する
方法(特開昭61−127660号公報)、微粒アルミ
ナを原料として作製した低密度焼結体を熱間圧延する方
法(特開平5−228914号公報)等が開示されてい
るが、これらの方法ではそれぞれ水素焼結炉、約100
0℃での高温熱間圧延機のような特殊な装置が必要とさ
れるために量産性やコストの面で問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
らの従来の基板製造法の欠点を克服して、250μm以
上350μm以下の厚さを持ち、かつ3点曲げ測定にお
いて55kgf/mm2以上の高強度を有するアルミナ
基板とその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来以上
に薄く、かつ従来以上の高強度を有する基板の製造法に
ついて研究を続けてきた。本発明者らは、そのような基
板を得るためには、基板内部の欠陥生成を抑制すること
が有効であり、粒度分布の狭い、形状の均一なアルミナ
粒子を原料とし、焼結助剤として粒径の小さい、凝集粒
子のない酸化マグネシウムを添加することによりこれら
の課題が解決できることを見出し、本発明を完成させる
に至った。
【0011】すなわち、本発明は、〔1〕焼結体の厚さ
が250μm以上350μm以下であり、その厚さの試
料を用い幅10mm、スパン30mmで測定した3点曲
げ強度が55kgf/mm2以上であるアルミナ基板に
係るものである。さらに、本発明は、〔2〕実質的に破
面を有しない多面体一次粒子よりなり、重量累積粒度分
布の微粒側から累積50%の粒径をD50としたとき、
1/2・D50〜2・D50が90%以上であるアルミ
ナを用い、焼結助剤として、酸化マグネシウムを添加
し、テープキャスト法により成形し、得られた成形体を
焼結する〔1〕アルミナ基板の製造方法に係るものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明を詳細に説明する。本
発明における焼結体の厚さは、研削、研磨等の処理を施
さずに、焼結後のアルミナ基板をそのまま測定したもの
である。また、本発明における基板の3点曲げ強度は、
0.3mm程度の厚み、10mm程度の幅、50mm程
度の長さを有する基板をスパン間距離30mmで測定し
て得られたものである。すなわち、あらかじめグリーン
シートを12mm幅に切断し、焼結した後にそのまま3
点曲げ試験を行ったもの、もしくは焼結基板を10mm
に切断し、そのまま強度試験に用いたものであり、研
削、研磨、エッジの丸め処理などを施さずに得られた強
度値である。
【0013】本発明の基板を製造するアルミナ原料とし
ては、実質的に破面を有しない多面体一次粒子よりな
り、重量累積粒度分布の微粒側から累積50%の粒径を
D50としたとき、1/2・D50〜2・D50が90
%以上であるアルミナが好ましい。例えば住友化学工業
株式会社製の商品名スミコランダムを挙げることができ
る。
【0014】該スミコランダムでは、平均一次粒子径
は、0.1〜30μmの範囲で任意に選べるが、高強度
基板の原料としては粒子径の小さいものが適している。
すなわち、原料アルミナの粒子径が大きい場合、焼結基
板の平均粒子径もそれに伴い大きくなり、基板強度が低
下する。一方、0.1μm等の極めて微細なアルミナ粒
子は、有機溶剤中で均一に分散させることが難しく、そ
の結果基板内部に空孔(欠陥)が生じ、基板強度が低下
する。したがって、本発明で用いるアルミナ原料粉末と
しては、平均粒径が好ましくは0.3〜0.7μm、さ
らに好ましくは0.4〜0.5μmであり、形状の揃っ
た多面体アルミナ粒子が用いられる。
【0015】上記の製造方法で得られるアルミナ粒子に
焼結助剤を加えることにより焼結時の粒成長を抑制しつ
つ緻密な焼結基板を得ることができる。焼結助剤として
は、酸化マグネシウム(MgO)等を例示することがで
きる。その添加量は、助剤の種類によって異なるが、M
gOの場合は、アルミナに対して好ましくは100〜2
000ppm程度であり、さらに好ましくは300〜1
000ppmである。
【0016】酸化マグネシウムは、凝集粒がないものを
用いることが好ましい。凝集粒を多く含む酸化マグネシ
ウムを用いると、それが欠陥の原因になり、強度が低下
してしまうので好ましくない。酸化マグネシウムとして
は、平均粒径が0.1μm以上1μm以下のものを用い
ることができる。特に限定はされないが、例えば、宇部
マテリアル(株)の商品名500A等を用いることができ
る。
【0017】また、粒径が大きいものでも粉砕して用い
ることができる。通常は、アルミナ粉末と酸化マグネシ
ウム粉末を混合、ボールミル等により混合粉砕を行う
が、これでは、酸化マグネシウムの添加量が少ないの
で、十分粉砕することが難しい。このため、酸化マグネ
シウムのみを湿式の方法で粉砕し、これを添加すること
により、高強度のアルミナ基板が得られるので好まし
い。この場合の粉砕方法としては、限定はされないが、
湿式でメデイアを用いる方法、例えば、ボールミル、ア
トライター、パールミル、ダイノーミル等を用いること
ができる。用いる溶媒としては、ドクターブレードの用
いる有機溶媒が好ましい。該溶媒として、例えば、トル
エン、アルコール類、ケトン類、エーテル類等を例示す
ることができる。必要であれば、分散剤として、ポリエ
ステル系、ノニオン系、カチオン系の界面活性剤を用い
ることができる。
【0018】次に、アルミナ粒子と焼結助剤に、有機溶
剤、分散剤、バインダー、可塑剤等を添加し、ボールミ
ル等で粉砕、混合することにより均質なスラリーを作製
することができる。該有機溶剤としては、トルエン、ア
ルコール類、ケトン類、エーテル類等を例示することが
できる。該分散剤としては、ポリエステル系、ノニオン
系、カチオン系等の界面活性剤を例示することができ
る。また、該バインダーとしてはポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアルコール、アクリル系ポリマー等を例
示することができ、該可塑剤としては、フタル酸エステ
ル、トリオレイン、脂肪酸エステル等を例示することが
できる。
【0019】これらの原料を混合し、ボールミル等で混
合、攪拌することにより均質なスラリーを調製すること
ができる。本発明で用いられるアルミナ原料は、粒度な
らびに形状が揃い、粗大粒や微粒が存在しないために分
散は容易であり、容易に均質なスラリーを調製すること
が可能である。
【0020】得られたスラリーから脱気処理等により溶
媒除去ならびに脱泡を行い、粘度を調整した後に、ドク
ターブレードによりグリーンシートを形成する。本発明
で使用するアルミナ原料は、微粒子を含まないため、溶
媒除去による粘度上昇が緩慢であり、グリーンシート形
成に適した粘度に達するまでに、通常のアルミナを用い
たとき以上に溶媒を除去することが可能である。このこ
とおよびアルミナ粒子の粒度ならびに形状が整っている
ことから、グリーンシート中のアルミナ粒子の充填性は
優れており、また気泡や粗粒に起因する欠陥の大きさが
小さくまた数も少ない優れたグリーンシートを得ること
ができる。また、スラリー中に微粒子を含まないため、
粘度上昇時にチクソトロピックな挙動を示すことがな
く、粗大粒が存在しないことと相まって薄いシート作製
時にもシート切れと呼ばれる現象が起こることは
い。
【0021】このグリーンシートを乾燥後、所定の大き
さに切断し、空気中で焼結させることにより所望の基板
を得ることができる。グリーンシートの脱脂のために仮
焼を行った後、所定の温度で焼結させることによりアル
ミナ基板が得られる。脱脂の温度は、好ましくは500
℃程度、焼結温度は、好ましくは1400〜1700
℃、さらに好ましくは1500〜1600℃である。該
焼結温度が1400℃よりも低いと焼結が進行せず、基
板強度が向上しない。一方、該焼結温度が1700℃を
超えると、粒成長が過剰に進行するためにやはり基板強
度が低下する。
【0022】上記手法で製造したアルミナ基板の密度
は、条件によって変化するが、好ましくは3.85g/
cm3以上であり、さらに好ましくは3.90g/cm3
以上であり、特に好ましくは3.95g/cm3以上で
ある。アルミナの理論密度は、3.99g/cm3であ
るので、上記手法により製造された基板は、好ましくは
96.5%以上、さらに好ましくは97.7%以上、特
に好ましくは99.0%以上の密度を有する。基板の密
度は、基板内部の空孔(欠陥)にほぼ規定され、したが
って本発明の基板は、充分に高い充填率をもち、欠陥に
起因する強度低下が小さいことと対応する。また、上記
手法で製造したアルミナ基板の焼結体粒径は、条件によ
って変化するが、好ましくは5μm以下、さらに好まし
くは3μm以下である。焼結体強度は、焼結体粒径が小
さい方が一般的に高くなる。本発明のアルミナ基板の製
造方法によると、多面体粒子を用い、さらに微粒の酸化
マグネシウムを用いることにより焼結体粒径が小さな基
板を製造することができる。
【0023】上記手法で製造したアルミナ基板は、高密
度であり、また内部欠陥が少ない。さらに粒径の揃った
アルミナを原料とするため、焼結基板中の粒子径も均一
であり、強度を低下させる大径の粒子が成長することも
ない。したがって、破壊の起点となる欠陥が少なく、基
板強度は優れたものとなる。基板幅約10mm、長さ約
50mm、厚さ約0.3mmの短冊型試験片を用いたス
パン30mmで測定した3点曲げ強度試験では60ない
し70kgf/mm2の強度値を示し、ばらつきも小さ
い。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。実施例における物性測定
は、以下の方法により行なった。酸化マグネシウムの粒
径は、マルバーン社製マスターサイザーMS20により
測定した。アルミナ粒子の粒度分布は、島津製作所
(株)製のセデイグラフ5000ETで測定した。密度
測定は、水を用いたアルキメデス法により測定した。3
点曲げ強度は、島津製作所製オートグラフDSS−50
0とJIS規格の測定治具を用いて測定した。ただし、
測定試料としては、幅10mm、厚さ3mm程度の短冊
状基板を用い、スパン30mmで測定した。
【0025】実施例1 本実施例で用いた均一な粒径ならびに形状を持つ多面体
のα−アルミナ粒子からなる粉末(以下、多面体α−ア
ルミナ粉末と称する)は、住友化学工業(株)製スミコ
ランダムAA04を用いた。1/2・D50〜2・D5
0は92%だった。酸化マグネシウムは、宇部マテリア
ルの商品名500Aを用いた。該酸化マグネシウム粉末
の粒径は、0.4μmであった。
【0026】平均粒径0.4μmの多面体α−アルミナ
粉末99.95重量%、酸化マグネシウム0.05重量
%、粉末100重量部に対してトルエン61.5重量
部、エタノール17.9重量部、シクロヘキサノン8.
6重量部、テキサホール3112(サンノプコ(株)
製:ポリエステル系分散剤)2重量部をボールミルで1
6時間混合し、さらにポリビニルブチラール(積水化学
(株)製:商品名BL−S)を7.2重量部、ジブチル
フタレート3.6重量部を添加し、ボールミルで6時間
混合し、均質なスラリーを得た。溶媒除去によりスラリ
ーの粘度を調整した後、ドクターブレード法により製膜
した。
【0027】空気中、室温で96時間乾燥した後、所定
の大きさに切断した。強度試験用としては、幅12mm
で切断した。これを電気炉で空気雰囲気で焼成した。5
00℃で1時間の脱脂を行い、その後1550℃で1時
間焼成した。
【0028】得られたアルミナ薄板焼結体の厚さは、平
均0.28mm、密度は3.97g/cm3、焼結体粒
径は2.1μmだった。この試料の3点曲げ強度を測定
したところ、62kgf/mm2の値が得られた。用い
た原料と得られた結果を表1に示す。
【0029】実施例2 酸化マグネシウムとして宇部マテリアルの商品名500
Aをエタノール中で6hrボールミルし粒径を0.38
μmにしたものを用いた以外は、実施例1と同様の方法
でアルミナ基板を作製した。用いた原料と得られた結果
を表1に示す。
【0030】実施例3 平均粒径0.5μmの商品名スミコランダムAA05を
用いた以外は実施例1と同様の手法で製膜した。AA0
5の1/2・D50〜2・D50は93%であった。得
られた基板を1600℃で焼成した。基板の厚さは、
0.32mm、密度は3.98g/cm3、焼結体粒径
は4.0μm、3点曲げ強度は61kgf/mm2であ
った。用いた原料と得られた結果を表1に示す。
【0031】実施例4 酸化マグネシウムとして、神島化学(株)の商品名HP−
30をエタノール中6hrボールミルにより粉砕、粒径
を0.5μmのものを用いた以外は実施例1と同様の方
法でアルミナ基板を作製した。曲げ強度は61kg/m
2であった。用いた原料と得られた結果を表1に示す。
【0032】実施例5 酸化マグネシウムの添加量を300ppmにした以外は
実施例4と同様の方法でアルミナ基板を作製した。用い
た原料と得られた結果を表1に示す。
【0033】実施例6 酸化マグネシウムの添加量を1000ppmにした以外
は実施例4と同様の方法でアルミナ基板を作製した。用
いた原料と得られた結果を表1に示す。
【0034】比較例1 住友化学工業(株)製高純度アルミナ粉末AKP−20
(粒径0.4μm)を原料とし、その他は実施例1と同
様にして製膜し、1600℃で焼結した。AKP20の
1/2・D50〜2・D50は86%だった。得られた
基板の強度は、35kgf/mm2であった。用いた原
料と得られた結果を表1に示す。
【0035】比較例2 昭和電工(株)製高純度アルミナ粉末商品名UA505
5(粒径:0.6μm)を原料とし、その他は実施例1
と同様にして製膜し、1600℃で焼結した。得られた
基板の強度は51kgf/mm2であった。用いた原料
と得られた結果を表1に示す。
【0036】比較例3 大明化学(株)社製商品名タイミクロンTM−DAR
(粒径0.1μm)を原料とし、その他は実施例1と同
様にして製膜したが、乾燥中クラックが発生し、基板を
得ることはできなかった。用いた原料と得られた結果を
表1に示す。
【0037】比較例4 酸化マグネシウムとして、神島化学(株)の粒径4μmの
商品名HP―30をそのまま用いた以外は実施例1と同
様にして製膜し、1600℃で焼結した。得られた基板
の強度は45kgf/mm2であった。用いた原料と得
られた結果を表1に示す。
【0038】比較例5 アルミナとして住友化学工業(株)製の商品名スミコラ
ンダムAA1(平均粒径:1μm)を用いた以外は実施
例4と同様にして製膜し、1700℃で焼結した。得ら
れた基板の焼結体粒径は9μm、強度は30kgf/m
2であった。用いた原料と得られた結果を表1に示す。
【0039】比較例6 酸化マグネシウムの添加量を50ppmにした以外は実
施例1と同様の方法でアルミナを基板を作製した。得ら
れた基板焼結体粒径は7μm、強度は46kg/cm2
あった。用いた原料と得られた結果を表1に示す。
【0040】比較例7 酸化マグネシウムの添加量を3000ppmにした以外
は実施例1と同様の方法でアルミナ基板を作製した。用
いた原料と得られた結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、機械的強度に優れ、か
つ従来では作製困難であった高純度薄板アルミナ基板が
得られ、電子回路形成用基板の小型化などにおいて顕著
な効果を奏する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼結体の厚さが250μm以上350μm
    以下であり、その厚さの試料を用い、幅10mmスパン
    30mmで測定した3点曲げ強度が55kgf/mm2
    以上であることを特徴とするアルミナ基板。
  2. 【請求項2】実質的に破面を有しない多面体一次粒子よ
    りなり、重量累積粒度分布の微粒側から累積50%の粒
    径をD50としたとき、1/2・D50〜2・D50が
    90%以上であるアルミナを用い、焼結助剤として、酸
    化マグネシウムを添加し、テープキャスト法により成形
    し、得られた成形体を焼結することを特徴とする請求項
    1記載のアルミナ基板の製造方法
  3. 【請求項3】実質的に破面を有しない多面体一次粒子よ
    りなり、重量累積粒度分布の微粒側から累積50%の粒
    径をD50としたとき、1/2・D50〜2・D50が
    90%以上であるアルミナのD50が0.3μm以上
    0.7μm以下であることを特徴とする請求項2記載の
    アルミナ基板の製造方法
  4. 【請求項4】酸化マグネシウムの粒径が0.1μm以上
    1μm以下であることを特徴とする請求項2または3記
    載のアルミナ基板の製造方法
  5. 【請求項5】焼結助剤として、あらかじめ湿式粉砕した
    酸化マグネシウムを用いることを特徴とする請求項2、
    3または4記載のアルミナ基板の製造方法
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