JP2001130950A - アルミナ混合組成物、その成形体、およびその焼結体の用途 - Google Patents

アルミナ混合組成物、その成形体、およびその焼結体の用途

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JP2001130950A JP30672199A JP30672199A JP2001130950A JP 2001130950 A JP2001130950 A JP 2001130950A JP 30672199 A JP30672199 A JP 30672199A JP 30672199 A JP30672199 A JP 30672199A JP 2001130950 A JP2001130950 A JP 2001130950A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形体密度をDg、焼結体密度をFgとした場
合、1500〜1900℃で焼結後のFgが3.970
g/cm3以上となり、収縮率(SR)が16.0%以
下と小さいアルミナ成形体を提供する。 【解決手段】一次粒子が実質的に破砕面を有さない、多
面体であり、六方格子面に平行な最大粒子径をD、六方
細密格子面に垂直な最大粒子径をHとした場合に、D/
H比が0.5以上2.0未満であるαアルミナ粒子から
なり、数平均粒径が0.1μm以上2.0μm以下、累
積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積90%の粒
径をそれぞれD10、D90としたときにD90/D1
0の値が5以下の粒度分布を有する、BET比表面積が
0.7〜5.0m2/gのαアルミナ粉末に、アルミナ
粉末総量に対して10.0重量%以上50.0重量%以
下の、BET比表面積が4.0〜30.0m2/gのア
ルミナ粉末を混合するアルミナ混合組成物、それを15
00〜1900℃の範囲で加熱した場合に、成形体から
焼結体に至るまでの収縮率が16%以下となり、焼結体
密度が3.970g/cm3以上となるアルミナ成形
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナトリウム放電ラ
ンプあるいはメタルハライドランプ用の発光管部材、歯
科材や耳小骨材といったバイオセラミックス部材、櫛歯
状のアルミナブレード、ギアあるいはスクリュー等の機
械部品等の複雑形状体、あるいはマイクロ波照射窓、ド
ライエッチャーチャンバー、搬送ハンド、真空チャック
等の半導体製造装置部材や高温装置の測温窓等、皿やカ
ップ等の装飾品等のアルミナ焼結体を製造する上で、好
適なアルミナ混合粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミナ成形体を大気雰囲気中で焼成し
て得られるアルミナ焼結体は、広く一般に使用されてい
るセラミックスである。アルミナ焼結体の原料粉末とし
ては、アルミナ純度99.5%以上のバイヤー法アルミ
ナが最も広く用いられている。アルミナ純度99.9%
以上の高純度アルミナでは、アルミニウムミョウバンの
熱分解によって得られるアルミナ粉末が最も広く用いら
れている。また有機アルミニウムの加水分解によって得
られる高純度アルミナ粉末も使われている。その他、ア
ルミニウムドーソナイトの熱分解法や水中火花放電法に
よるアルミナ粉末が知られ、製品特性や製造プロセスに
応じて使い分けられている。これらは主にBET比表面
積が5.0〜20.0m2/gで、レーザー回折散乱法
による粒度分布の平均粒子径が0.2〜2.0μmであ
る、αアルミナ粉末が用いられている。
【0003】上記のアルミナ原料粉末は一次粒子が不定
形状であり、粒内に欠陥を有し、さらに凝集しているた
め、成形体の密度が2.00g/cm3以下と低く、該
成形体を1500℃以上の温度で焼結して焼結体密度
3.970g/cm3以上の多結晶アルミナ焼結体を作
製した場合、体積で17〜30%収縮するのが一般的で
ある。アルミナ粉末の成形方法としては、アルミナ粉末
を溶媒に分散した後での鋳込み成形あるいは押し出し成
形が広く用いられるが、プレス成形が最も一般的であ
る。具体的には、まずスプレードライヤー等の造粒装置
により、焼結助剤、有機バインダー、離型剤等が添加さ
れた顆粒を作製し、この顆粒をゴム型や金型に充填し、
一軸プレス成形や冷間静水圧プレス成形をおこなう。し
かし一次粒子が不定形状でかつ粒度分布が広い従来のア
ルミナ粉末を用いた顆粒は、顆粒個々の密度が低く、し
たがって充填密度が低く嵩高いものであった。この様な
顆粒を用いたプレス成形では、応力伝達が成形体各部分
で不均一となり、1500℃以上の温度で焼結した場合
の収縮が各部分で異なるために、焼結体が湾曲したり割
れたりする場合がある。たとえば、中空管を作製した場
合、肉厚が十分でないと焼結体の管壁が大きく収縮する
ため、薄くなり、焼結助剤が雰囲気中に逸散するため異
常粒成長が生じたり、クラックが入ったりする。また円
筒形状の成形体では、両端部に比べて中央部で成形圧力
が十分に伝達しないために直径が一様ではない円筒焼結
体となる。
【0004】こうした問題に対し、原料粉末を充填する
成形型を工夫することが古くから行われてきた。たとえ
ば中空管では収縮率を考慮に入れて壁厚が厚い中空管が
成形できる金型としたり、円筒形状の場合には両端部よ
りも中央部が膨らんだゴム型を使用する。これらの技術
については直井が高圧ガス誌 第25巻(1988年)
第34頁に記載している。しかし形状が複雑な場合、た
とえばスクリューやギア等の櫛歯形状の場合は櫛歯間の
ピッチが狭く、収縮率を考慮に入れたゴム型が設計でき
ないという問題がある。現状では平板や立方体あるいは
直方体形状に成形した後、旋盤や特殊な削り出し加工機
を用いて、目的とする複雑形状体に加工しているが、こ
の方法は削り出しによる原料粉末のロスが大きく、加工
費と合わせて製品のコストアップにつながるという別の
問題を抱えている。また大型の成形体を作製する場合
は、加圧機器の有効体積が限られているためゴム型や金
型を工夫しても限られた以上の大きさの成形体が作製で
きなかった。したがって成形型に高充填できる粉末が要
求されてきた。さらにこのような大型成形体を焼結する
場合、焼結時の収縮に伴う歪みが焼結体内部に残留する
ことがあり、クラックの発生や機械的強度の低下の原因
となる。特に大型焼結体では小さな衝撃を与えてもクラ
ックが発生したり割れたりする場合がある。したがって
収縮率が小さいアルミナ成形体の製造方法が要求されて
いた。
【0005】以上のように、型に充填した粉末が成形し
た場合になるべく小さくならず、型と成形体との大きさ
の差が少ないこと、すなわち成形体密度の向上が要求さ
れている。また焼結した後に密度が3.970g/cm
3以上に緻密なものとなり、その場合の収縮率が小さ
い、高密度アルミナ成形体の製造方法が要求されてき
た。またその収縮率が設計でき、制御できれば、収縮率
の異なる成形体を組み合わせて焼結する技法、通称「焼
きはめ」と呼ばれる技法によって、多段的に直径が変わ
った中空状焼結体が作製できる。「焼きはめ」は昔から
熱膨張係数の差を利用して、接着剤等を用いずに複数の
金属同士を固定するためにおこなわれている技法である
が、セラミックスにも応用されている。具体的には焼結
時に25%収縮する中空管成形体に、17%収縮する中
空管成形体をはめて、同時に焼結すると接着剤を用いな
くとも緻密に接合するものである。さらに収縮率17%
の中空管成形体に収縮率12%の中空管成形体をはめこ
み、同時に焼結すれば3段階に直径が異なる中空管が容
易に設計、作製できる。
【0006】アルミナ成形体の密度を高めるために原料
粉末に注目した研究報告が樽田らによって報告されてい
る。具体的には樽田らは、粒度の異なるアルミナ混合粉
末を成形した場合に、最高で相対密度78%の成形体密
度を有するアルミナ成形体が得られることを 日本セラ
ミックス協会学術論文誌第101巻第5号第583〜5
88頁(1993年)に報告しており、また、樽田ら
は、粒度の異なるアルミナ混合粉末を成形し、焼結した
場合に、1500℃の焼結で14%の収縮率が得られる
ことを、日本セラミックス協会学術論文誌第104巻第
5号第447〜450頁(1996年)に報告してい
る。しかし樽田らの検討では、成形体密度を高めるため
に、粗い粒子として数μmの粒子を用いているため、1
600℃まで焼結温度を高めても、焼結密度が充分高く
なっておらず、焼結体中に多数の気孔が残存しているこ
とを記載している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
体密度をDg、焼結体密度をFgとした場合、1400
〜1900℃で焼結後のFgが3.970g/cm3
上となり、下式(1)で SR(%)=[1−(Dg/Df)1/3 ]×100 (1) 計算される収縮率(SR)が16.0%以下と小さいア
ルミナ成形体を提供することにあり、さらにそれを焼結
して得られる焼結体密度3.970g/cm3以上の多
結晶アルミナ焼結体を用いるナトリウム放電ランプある
いはメタルハライドランプ用の発光管部材、歯科材や耳
小骨材といったバイオセラミックス、櫛歯状のアルミナ
ブレード、ギアあるいはスクリュー等の機械部品等の複
雑形状体、またはマイクロ波照射窓等の半導体製造装置
部材、装飾品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、係る状況
下、鋭意検討を重ねた結果、ある特定のαアルミナ粉末
に対して、それよりも微粒のアルミナを添加し、必要に
応じて焼結助剤を添加した混合粉末を、成形することに
より、成形体から焼結体にいたるまでの収縮が小さいア
ルミナ成形体を製造できることを見出し、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明は下記の(1)〜
(4)を提供する。
【0009】(1)一次粒子が実質的に破砕面を有さな
い、多面体であり、六方格子面に平行な最大粒子径を
D、六方細密格子面に垂直な最大粒子径をHとした場合
に、D/H比が0.5以上2.0未満であるαアルミナ
粒子からなり、数平均粒径が0.3μm以上2.0μm
以下、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積9
0%の粒径をそれぞれD10、D90としたときにD9
0/D10の値が5以下の粒度分布を有する、BET比
表面積が0.7〜5.0m2/gのαアルミナ粉末に、
アルミナ粉末総量に対して10.0重量%以上50.0
重量%以下の、BET比表面積が4.0〜30.0m2
/gのアルミナ粉末を混合し、さらに焼結助剤を添加し
てもよいことを特徴とするアルミナ混合組成物。 (2)上記(1)記載のアルミナ混合組成物を成形し
て、1500〜1900℃の範囲で加熱した場合に、成
形体から焼結体に至るまでの収縮率が16%以下とな
り、焼結体密度が3.970g/cm3以上となること
を特徴とするアルミナ成形体。 (3)上記(2)記載のアルミナ成形体を1500〜1
900℃の範囲で焼結して得られる焼結体密度3.97
0g/cm3以上の多結晶アルミナ焼結体。 (4)上記(3)記載の焼結体を用いる機械部品、各種
ランプ用発光管、半導体製造装置用部材、バイオセラミ
ックス部材または装飾品。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のアルミナ混合組成物は、一次粒子が実質
的に破砕面を有さない、多面体であり、六方格子面に平
行な最大粒子径をD、六方細密格子面に垂直な最大粒子
径をHとした場合に、D/H比が0.5以上2.0未満
であるαアルミナ粒子からなり、数平均粒径が0.3μ
m以上2.0μm以下、累積粒度分布の微粒側からの累
積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90
としたときにD90/D10の値が5以下の粒度分布を
有する、BET比表面積が0.7〜5.0m2/gのア
ルミナ粉末に、アルミナ粉末総量に対して10.0重量
%以上50.0重量%以下の、BET比表面積が4.0
〜30.0m2/gのアルミナ粉末を混合して取得でき
る。該混合組成物は、必要に応じ、酸化マグネシウム等
の焼結助剤を添加する。次いで、該混合組成物に、溶
媒、分散剤、有機バインダー、可塑剤を混合し、スラリ
ーを調整し、該スラリーを用いて成形する。
【0011】本発明のアルミナ原料として用いることの
できるアルミナ原料、すなわち、一次粒子が実質的に破
砕面を有さない多面体であり、六方格子面に平行な最大
粒子径をD、六方細密格子面に垂直な最大粒子径をHと
した場合に、D/H比が0.5以上2.0未満であるα
アルミナ粒子からなり、数平均粒径が0.3μm以上
2.0μm以下、累積粒度分布の微粒側からの累積10
%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90とした
ときにD90/D10の値が5以下の粒度分布を有す
る、BET比表面積が0.7〜5.0m2/gのαアル
ミナ粉末は、その原料に遷移アルミナまたは熱処理によ
り遷移アルミナとなるアルミナ粉末を、塩化水素を含有
する雰囲気ガス中にて焼成することにより得られるαア
ルミナ粉末を挙げることができ、特開平6−19183
3号公報あるいは特開平6−191836号公報等に記
載のαアルミナの単結晶粒子よりなるアルミナ粉末を挙
げることができる。上記αアルミナは、一次粒子同士が
凝集していない単一粒子粉末であり、粒度分布がシャー
プなために成形体中の粒子配列が均一であり、粒子間の
空隙サイズが均一である。
【0012】原料とする上記のαアルミナ粉末は、BE
T比表面積が0.7〜5.0m2/g、好ましくは1.
0〜3.0m2/g、さらに好ましくは1.2〜3.0
2/gであり、粒子内部に欠陥が無く粒度分布が狭い
ものが好ましい。具体的には、実質的に破砕面を有さな
い、多面体一次粒子からなる、六方格子面に平行な最大
粒子径をD、六方最密格子面に垂直な粒子径をHとした
場合に、D/H比が0.5以上2.0以下、好ましくは
0.8以上1.2以下であるαアルミナ粒子からなり、
該αアルミナ粒子の数平均粒径が0.3μm以上2.0
μm以下、好ましくは0.5μm以上1.5μm以下で
あり、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積9
0%の粒径をそれぞれD10、D90としたときにD9
0/D10の値が5以下、好ましくは4以下の粒度分布
であるアルミナ粉末が好ましい。例えば、住友化学社製
のスミコランダムAA05(一次粒子径;0.5μm、
BET比表面積;3.0m2/g)、スミコランダムA
A07(一次粒子径;0.7μm、BET比表面積;
2.1m2/g)、スミコランダムAA1(一次粒子
径;1μm、BET比表面積;1.4m2/g)を挙げる
ことができるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0013】本発明において他方の原料であるアルミナ
粉末は、BET比表面積が4.0〜30.0m2
g、、好ましくは7.0〜20.0m2/gの微粒アル
ミナであり、結晶相に限定されないが、α相が好まし
い。さらには粒子内部に欠陥が無く、粒度分布が狭いも
のが好ましい。具体的には、累積粒度分布の微粒側から
の累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D
90としたときにD90/D10の値が10以下の粒度
分布、さらには7以下が好ましく、4以下が最も好まし
い。例えば、大明化学社製のTM−DAR(BET比表
面積14.4m2/g)や住友化学社製のAKP−53
(BET比表面積15.0m2/g)、AA02(BE
T比表面積7.5m2/g)を挙げることができるが、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0014】上記のアルミナ粉末の添加量は、総アルミ
ナ粉末に対して50.0重量%以下であるが、成形体の
焼結時の収縮率をできる限り小さくしたい場合には、1
5.0〜30.0重量%以下、さらには20.0〜3
0.0重量%が好ましい。微粒アルミナ粉末の添加量が
30.0重量%以下ならば、成形体の収縮率はほぼ直線
的に減少するため、微粒アルミナの添加量によって、任
意の収縮率が設計可能である。
【0015】必要に応じて焼結助剤を添加する場合、元
素周期率表の金属元素2A族、3A族および4A族化合
物から選ばれる1種類以上を添加する。化合物として
は、酸化物、硝酸塩、酢酸塩、水酸化物、塩化物等が挙
げられるが、大気中1200℃以下で酸化物になる化合
物であればよく、限定されない。具体的には、マグネシ
ウム、チタン、スカンジウム、イットリウム、ジルコニ
ウム、ハフニウム、ランタンが挙げられる。焼結助剤と
しては特にマグネシウム化合物が好ましく、さらには硝
酸マグネシウムが好ましい。これらは大気中での焼結時
に酸化物となり焼結助剤として効果を発現する。通常、
該アルミナ粉末に焼結助剤を酸化物換算で総計10pp
m以上1000ppm以下、好ましくは10ppm以上
300ppm未満添加する。また、用途により高純度の
焼結体、例えば、99.99wt%以上が必要な場合、
アルミナ純度99.99wt%のアルミナ原料粉末に焼
結助剤を酸化物換算で10〜100ppm添加すること
が好ましく、さらには10〜50ppm添加することが
好ましい。
【0016】溶媒としては使用するバインダーの種類や
成形方法によって異なるが、スプレードライヤーにより
顆粒を製造する場合に用いる、ポリビニルアルコールで
は水が主に用いられる。処方によっては各種有機溶媒も
用いることができる。
【0017】分散剤としては、溶媒が水の場合は主にポ
リアクリル酸アンモニウム塩[例えば商品名;SN−D
5468、サンノプコ(株)品]が用いられる。また有
機溶媒の場合にはオレイン酸エチル、ソルビタンモノオ
レート、ソルビンタントリオレート、ポリカルボン酸系
等が用いられるが、特に本発明で原料とするアルミナ原
料粉末には、ポリエステル系[商品名;テキサホール3
012、サンノプコ(株)品]が好ましいが、これらに
限定されるものではない。併用する有機バインダーによ
っては、分散剤を用いない方が粘度の低いスラリーが作
製でき、したがってスラリー中のアルミナ粉末濃度を高
めることができる
【0018】有機バインダーとしては、ポリビニルアル
コール、ポリビニルアセタール、各種アクリル系ポリマ
ー、メチルセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブ
チラール系、各種ワックス、各種多糖類を用いることが
できるが本発明はこれらに限定されるものではない。成
形方法や加工手段によっては、有機バインダーは添加し
ないことが好ましい。
【0019】可塑剤は用いる有機バインダーによって異
なるが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ポリエチエレングリコール、グリセリン、ポリグリセリ
ン、各種エステル系等が用いられる。特に有機溶媒を用
いる場合には、ジブチルフタレート、フタル酸ジエチル
ヘキシル等が用いられるが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0020】本発明において、その他の添加剤として、
離型剤や凝集剤やpH調整剤を添加することもできる
が、添加しないことが最も好ましい。
【0021】次にスラリーの作製法および成形法につい
て説明すると、まず特定のαアルミナ原料粉末、溶媒、
分散剤、焼結助剤、そして総アルミナ粉末に対して50
重量%以下の微粒アルミナを適量配合し、機械的な撹拌
混合を行う。攪拌混合の場合には外部から超音波を照射
しながら攪拌羽根や攪拌子等により攪拌混合をおこなう
方法の他、ボールミルやダイノーミル等の各種粉砕メデ
ィアを用いる方法、アトライターやピンミル等の各種ア
ジテーターを用いる方法など、慣用の方法を用いること
ができる。
【0022】前記のように調整したスラリーを減圧下に
おいて、脱泡してもよい。また各種消泡剤を用いてもよ
い。またその後の成形方法によって、各種pH調整剤や
凝集剤の添加により粘度を50〜10000センチポイ
ズとしてもよい。たとえばスプレードライヤーによる造
粒では球形の顆粒を作製するために、アルミナスラリー
の粘度は塩酸水溶液やアンモニア水等によるpH調整
で、300〜400センチポイズに調整することが好ま
しい。さらには静置沈降や遠心分離やロータリーエバポ
レーター等による減圧濃縮等により、スラリー中のアル
ミナ濃度を高めることもできる。
【0023】本発明において、成形方法としては前記ス
ラリーを用いて、スリップキャスト法、押出し成形法等
慣用の方法を用いることができる。最も好ましい方法と
しては、前記スラリーをスプレードライ等により顆粒状
とした後、一軸プレス成形や冷間静水圧プレス成形する
ことを挙げることができる。
【0024】冷間静水圧プレス成形の場合、前記スラリ
ーをスプレードライ等により顆粒状とし、この顆粒を5
0〜500Kg/cm2、好ましくは200〜300k
g/cm2の圧力で一軸プレス成形した後、冷間静水圧
プレス成形機にて0.5t/cm2以上、好ましくは
1.0〜2.0t/cm2で等方的に加圧し、得られた
成形体を所定の形状に加工する。
【0025】上記の成形法で得た成形体を、大気中ある
いは酸素雰囲気中で、500〜1200℃の範囲で1時
間以上、好ましくは900〜1000℃の範囲で3時間
以上焼成し、脱脂する。その後引き続き高温で焼結され
るが、本発明は焼結雰囲気に限定されない。好ましくは
大気雰囲気中で1500〜1900℃、さらに好ましく
は1600〜1700℃の範囲で焼結する。あるいは常
圧から真空までの還元雰囲気中で1600〜1900
℃、好ましくは1750℃〜1850℃の範囲で焼結し
て目的のアルミナ焼結体を製造する。場合によっては水
素雰囲気やアルゴン雰囲気等で焼結しても良い。
【0026】
【実施例】次に本発明の実施例を挙げ、本発明を詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0027】なお本発明に於ける各種の測定は次のよう
にしておこなった。 (a)BET比表面積の測定 島津製作所フローソーブ2300により測定した。 (b)一次粒子径の数平均粒径の測定および一次粒子の
D/Hの測定 走査電子顕微鏡(SEM:日本電子株式会社T−300
型)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真から
50〜100個の粒子を選択して画像解析をおこない、
その平均値として求めた。 (c)D10、D90の測定(重量累積粒度分布の測
定;「粒度分布」と略す) マスターサイザー(マルバーン社製)を使用し、レーザ
ー回折散乱法により測定した。測定のために準備したア
ルミナスラリーは、アルミナ粉末2.5gに対し、ヘキ
サメタリン酸ナトリウムの0.5重量%水溶液を25g
添加し、該混合溶液をホモジナイザーにより超音波を2
分間照射し調製した。 (d)アルミナ焼結体の密度測定 焼結体密度(Df)は室温水中でアルキメデス法により
測定した。 (e)収縮率の測定 直径約20mm、高さ約5mmの円柱成形体の直径
(R)と高さ(T)をノギスで0.01mmまで正確に
計測し、さらに該成形体の重量(W)を0.0001g
まで正確に計測した。そして下式(2)で成形体密度
(Dg)を計算した。 Dg(g/cm3)=W/[(R/2)2×π×T] (2) 次に前述(1)式にDg値および(d)のDf値を代入
し、収縮率を計算した。
【0028】実施例1 実質的に破砕面を有さないαアルミナとして、住友化学
工業株式会社製αアルミナ粉末(商品名;スミコランダ
ムAA1)を用いた。該アルミナ粉末は8〜20面を有
する多面体粒子よりなり、D/Hは1.0であった。B
ET比表面積は1.372m2/gであった。この粉末
のレーザー回折散乱法による平均粒径は1.45μmで
あった。また粒度分布から計算される[D90/D10]
値は2.93であった。AA1粉末;3750g、水
(溶媒);2700g、硝酸マグネシウム六水和物(試
薬特級);16.0g(全アルミナ粉末に対し、酸化マ
グネシウムとして500ppm)、さらにBET比表面
積15.0m2/gの微粒アルミナ(住友化学社品;商
品名AKP−53);1250g(全アルミナ粉末に対
し、25.0重量%)を超音波を照射しながら、30分
間撹拌混合をおこなった。このスラリーを、スプレード
ライヤーにより噴霧乾燥し顆粒を作製した。この顆粒を
含水率0.5重量%に調湿した後、金型に充填し、油圧
式一軸プレス成形機で0.3t/cm2の荷重で、さら
に冷間静水圧プレスにより1.0t/cm2の荷重で、
直径;20mm、高さ;5mmの円柱成形体を作製し
た。成形体密度(Dg)は2.773g/cm3であっ
た。次にこの成形体を大気中900℃で3時間焼成した
後、水素中(露点0℃)1800℃で4時間焼成した。
得られた焼結体の密度(Df)は3.974g/cm3
であり、収縮率は11.3%であった。
【0029】実施例2 実質的に破砕面を有さないαアルミナとして、住友化学
工業株式会社製αアルミナ粉末(商品名;スミコランダ
ムAA07)を用いた。該アルミナ粉末は8〜20面を
有する多面体粒子よりなり、D/Hは1.0であった。
BET比表面積は2.143m2/gであった。この粉
末のレーザー回折散乱法による平均粒径は1.06μm
であり、粒度分布の[D90/D10]は3.20であっ
た。AA07粉末;3750g、水;2700g、硝酸
マグネシウム六水和物;16.0g、さらにBET比表
面積15.4m2/gの微粒アルミナ(住友化学社品;
商品名AKP−53);1250g(全アルミナ粉末に
対して25.0重量%)を超音波を照射しながら、30
分間撹拌混合をおこなった。このスラリーを、スプレー
ドライヤーにより噴霧乾燥し顆粒を作製した。この顆粒
を実施例1と同様の方法で円柱成形体に成形した。成形
体密度(Dg)は2.689g/cm3であった。この
成形体を大気中900℃で3時間焼成し、有機バインダ
ーを除去した後、水素中1800℃で2時間焼成した。
得られた焼結体の密度(Df)は3.985g/cm3
で、収縮率は12.3%であった。
【0030】実施例3 実質的に破砕面を有さないαアルミナとして、住友化学
工業株式会社製αアルミナ粉末(商品名;スミコランダ
ムAA05)を用いた。該アルミナ粉末は8〜20面を
有する多面体粒子よりなり、D/Hは1.0であった。
BET比表面積は3.119m2/gであった。この粉
末のレーザー回折散乱法による平均粒径は0.83μm
であった。また粒度分布から計算される[D90/D1
0]値は3.83であった。AA05粉末;3750
g、水(溶媒);2700g、硝酸マグネシウム六水和
物(試薬特級);16.0g(全アルミナ粉末に対し、
酸化マグネシウムとして500ppm)、さらにBET
比表面積15.0m2/gの微粒アルミナ(住友化学社
品;商品名AKP−53);1250g(全アルミナ粉
末に対して、25.0重量%)を超音波を照射しなが
ら、30分間撹拌混合をおこなった。このスラリーを、
スプレードライヤーにより噴霧乾燥し顆粒を作製した。
この顆粒を実施例1と同様の方法で円柱成形体に成形し
た。成形体密度(Dg)は2.498g/cm3であっ
た。次にこの成形体を大気中900℃で3時間焼成した
後、水素中(露点0℃)1800℃で2時間焼成した。
得られた焼結体の密度(Df)は3.983g/cm3
であり、収縮率は14.4%であった。
【0031】実施例4 実施例1で添加した微粒アルミナを、BET比表面積
7.5m2/gのアルミナ(住友化学社品;商品名AA
02)とした。そして実施例1と同様の方法で円柱成形
体を作製し、さらに焼結体を作製した。成形体密度(D
g)は2.650g/cm3であり、得られた焼結体の
密度(Df)は3.979g/cm3、収縮率は12.
7%であった。
【0032】実施例5 実施例1の原料粉末AA1の仕込み量を4450g、添
加する微粒アルミナを、BET比表面積14.4m2
gのアルミナ(大明化学社品;商品名TM−DAR)と
し、添加量を550g(全アルミナ粉末に対して、1
1.0重量%)に変更した。そして実施例1と同様の方
法で成形体を作製し、さらに焼結体を作製した。成形体
密度(Dg)は2.578g/cm3であり、得られた
焼結体の密度(Df)は3.975g/cm3、収縮率
は13.4%であった。
【0033】実施例6 実施例2の原料粉末AA07の仕込み量を4450g、
添加する微粒アルミナを、BET比表面積14.4m2
/gのアルミナ(大明化学社品;商品名TM−DAR)
とし、添加量を550g(全アルミナ粉末に対し、1
1.0重量%)に変更した。そして実施例2と同様の方
法で成形体を作製し、さらに焼結体を作製した。成形体
密度(Dg)は2.446g/cm3であり、得られた
焼結体の密度(Df)は3.985g/cm3、収縮率
は15.0%であった。
【0034】実施例7 実施例3の原料粉末AA05の仕込み量を4450g、
添加する微粒アルミナAKP−53の添加量を550g
(アルミナ総量に対し11.0%)に変更した。そして
実施例3と同様の方法で円柱成形体に成形し、さらに焼
結体を作製した。成形体密度(Dg)は2.401g/
cm3であり、得られた焼結体の密度(Df)は3.9
85g/cm3、収縮率は15.5%であった。
【0035】実施例8 実施例1の成形体を作製する工程の、成形圧力を2.0
t/cm3とし、実施例1と同条件で焼結体を作製し
た。成形体密度は2.866g/cm3、得られた焼結
体の密度は3.979g/cm3、収縮率は10.3%
であった。
【0036】実施例7 実施例1と同条件で作製した成形体を大気中1700℃
で焼結した。成形体密度は2.733g/cm3、得ら
れた焼結体の密度は3.960g/cm3、収縮率は1
1.6%であった。
【0037】実施例8 実施例2と同条件で作製した成形体を大気中1700℃
で焼結した。成形体密度は2.624g/cm3、得ら
れた焼結体の密度は3.970g/cm3、収縮率は1
2.9%であった。
【0038】比較例1 本比較例1では、原料のαアルミナ粉末として不二見研
磨材社品のWA#3000(BET比表面積2.4m2
/g)を使用した。このWA#3000粉末の一次粒子
は多面体形状ではない、破砕面を有する不定形状のαア
ルミナ粉末であった。粒度分布による平均粒子径は2.
79μmで、D90/D10は7.21であった。WA
#3000粉末;3750g、水(溶媒);3100
g、硝酸マグネシウム六水和物;6.4g、そして微粒
アルミナとしてAKP−53;1250g(全アルミナ
粉末に対して、25.0重量%)を超音波を照射しなが
ら、30分間撹拌混合をおこなった。このスラリーから
実施例1と同条件で成形体を作製した。成形体密度は
2.469g/cm3であった。空気中900℃で3時
間焼成後、水素中(露点0℃)1820℃で2時間焼成
した。得られた焼結体の密度は3.912g/cm3
収縮率は14.2%であった。
【0039】比較例2 比較例2では、、原料のαアルミナ粉末として不二見研
磨材社品のWA#6000(BET比表面積3.7m2
/g)を使用した。このWA#6000粉末の一次粒子
は多面体形状ではない、破砕面を有する不定形状のαア
ルミナ粉末であり、一次粒子のD/Hは3よりも大きか
った。粒度分布の平均粒子径は2.06μm、D90/
D10は5.12であった。WA#6000粉末;37
50g、水(溶媒);3100g、硝酸マグネシウム六
水和物;6.4g、微粒アルミナとしてAKP−53;
1250g(全アルミナ粉末に対して、25.0重量
%)を超音波を照射しながら、30分間撹拌混合をおこ
なった。このスラリーから実施例2と同条件で成形体を
作製した。成形体密度は2.529g/cm3であっ
た。空気中900℃で3時間焼成した後、水素中(露点
0℃)1800℃で2時間焼成した。得られた焼結体の
密度は3.897g/cm 3、収縮率は13.4%であ
った。
【0040】比較例3 本比較例3では、アルミナ原料粉末として(不二見研磨
材(株)商品名;WA10000)を使用した。このア
ルミナ粉末の一次粒子は多面体形状ではない、破砕面を
有する不定形状であり、D/Hが3より大きかった。ま
たこの粒子のBET比表面積は27.4m2/gであっ
た。この粉末のレーザー回折散乱法による平均粒子径は
0.86μmであり、D90/D10 は4.05であ
った。WA#10000粉末;3750g、水;310
0g、硝酸マグネシウム6水和物;16.0g(全アル
ミナ粉末に対し、酸化マグネシウムとして500pp
m)、さらにTM−DAR;1250g(全アルミナ粉
末に対し25.0%)を添加し、超音波を照射しながら
30分間撹拌混合をおこなった。このスラリーから実施
例1と同条件で成形体を作製した。成形体密度は2.6
10g/cm3であった。大気中900℃で3時間焼成
した後、水素中(露点;0℃)にて1800℃で2時間
焼成した。得られた焼結体は密度が3.940g/cm
3、収縮率は12.8%であった。
【0041】
【発明の効果】本発明により1500〜1900℃の範
囲で焼結して、焼結体密度3.970g/cm3以上の
多結晶アルミナ焼結体とした場合の収縮率が16.0%
以下となり、該収縮率を設計・制御できるアルミナ成形
体を提供することができ、それを焼結して得られる焼結
体密度3.970g/cm3以上の多結晶アルミナ焼結
体を用いることによって、良好な歯科材や耳小骨材とい
ったバイオセラミックス、ナトリウム放電ランプあるい
はメタルハライドランプ用の発光管部材、櫛歯状のアル
ミナブレード、ギア、スクリュー等の機械部品等の複雑
形状体、またはマイクロ波照射窓等の半導体製造装置部
材、装飾品を提供することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月26日(2000.10.
26)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナトリウム放電ラ
ンプあるいはメタルハライドランプ用の発光管部材、歯
科材や耳小骨材といったバイオセラミックス部材、櫛歯
状のアルミナブレード、ギアあるいはスクリュー等の機
械部品等の複雑形状体、あるいはマイクロ波照射窓、ド
ライエッチャーチャンバー、搬送ハンド、真空チャック
等の半導体製造装置部材や高温装置の測温窓等、皿やカ
ップ等の装飾品等のアルミナ焼結体を製造する上で、好
適なアルミナ混合粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミナ成形体を大気雰囲気中で焼成し
て得られるアルミナ焼結体は、広く一般に使用されてい
るセラミックスである。アルミナ焼結体の原料粉末とし
ては、アルミナ純度99.5%以上のバイヤー法アルミ
ナが最も広く用いられている。アルミナ純度99.9%
以上の高純度アルミナでは、アルミニウムミョウバンの
熱分解によって得られるアルミナ粉末が最も広く用いら
れている。また有機アルミニウムの加水分解によって得
られる高純度アルミナ粉末も使われている。その他、ア
ルミニウムドーソナイトの熱分解法や水中火花放電法に
よるアルミナ粉末が知られ、製品特性や製造プロセスに
応じて使い分けられている。これらは主にBET比表面
積が5.0〜20.0m2/gで、レーザー回折散乱法
による粒度分布の平均粒子径が0.2〜2.0μmであ
る、αアルミナ粉末が用いられている。
【0003】上記のアルミナ原料粉末は一次粒子が不定
形状であり、粒内に欠陥を有し、さらに凝集しているた
め、成形体の密度が2.00g/cm3以下と低く、該
成形体を1500℃以上の温度で焼結して焼結体密度
3.970g/cm3以上の多結晶アルミナ焼結体を作
製した場合、体積で17〜30%収縮するのが一般的で
ある。アルミナ粉末の成形方法としては、アルミナ粉末
を溶媒に分散した後での鋳込み成形あるいは押し出し成
形が広く用いられるが、プレス成形が最も一般的であ
る。具体的には、まずスプレードライヤー等の造粒装置
により、焼結助剤、有機バインダー、離型剤等が添加さ
れた顆粒を作製し、この顆粒をゴム型や金型に充填し、
一軸プレス成形や冷間静水圧プレス成形をおこなう。し
かし一次粒子が不定形状でかつ粒度分布が広い従来のア
ルミナ粉末を用いた顆粒は、顆粒個々の密度が低く、し
たがって充填密度が低く嵩高いものであった。この様な
顆粒を用いたプレス成形では、応力伝達が成形体各部分
で不均一となり、1500℃以上の温度で焼結した場合
の収縮が各部分で異なるために、焼結体が湾曲したり割
れたりする場合がある。たとえば、中空管を作製した場
合、肉厚が十分でないと焼結体の管壁が大きく収縮する
ため、薄くなり、焼結助剤が雰囲気中に逸散するため異
常粒成長が生じたり、クラックが入ったりする。また円
筒形状の成形体では、両端部に比べて中央部で成形圧力
が十分に伝達しないために直径が一様ではない円筒焼結
体となる。
【0004】こうした問題に対し、原料粉末を充填する
成形型を工夫することが古くから行われてきた。たとえ
ば中空管では収縮率を考慮に入れて壁厚が厚い中空管が
成形できる金型としたり、円筒形状の場合には両端部よ
りも中央部が膨らんだゴム型を使用する。これらの技術
については直井が高圧ガス誌 第25巻(1988年)
第34頁に記載している。しかし形状が複雑な場合、た
とえばスクリューやギア等の櫛歯形状の場合は櫛歯間の
ピッチが狭く、収縮率を考慮に入れたゴム型が設計でき
ないという問題がある。現状では平板や立方体あるいは
直方体形状に成形した後、旋盤や特殊な削り出し加工機
を用いて、目的とする複雑形状体に加工しているが、こ
の方法は削り出しによる原料粉末のロスが大きく、加工
費と合わせて製品のコストアップにつながるという別の
問題を抱えている。また大型の成形体を作製する場合
は、加圧機器の有効体積が限られているためゴム型や金
型を工夫しても限られた以上の大きさの成形体が作製で
きなかった。したがって成形型に高充填できる粉末が要
求されてきた。さらにこのような大型成形体を焼結する
場合、焼結時の収縮に伴う歪みが焼結体内部に残留する
ことがあり、クラックの発生や機械的強度の低下の原因
となる。特に大型焼結体では小さな衝撃を与えてもクラ
ックが発生したり割れたりする場合がある。したがって
収縮率が小さいアルミナ成形体の製造方法が要求されて
いた。
【0005】以上のように、型に充填した粉末が成形し
た場合になるべく小さくならず、型と成形体との大きさ
の差が少ないこと、すなわち成形体密度の向上が要求さ
れている。また焼結した後に密度が3.970g/cm
3以上に緻密なものとなり、その場合の収縮率が小さ
い、高密度アルミナ成形体の製造方法が要求されてき
た。またその収縮率が設計でき、制御できれば、収縮率
の異なる成形体を組み合わせて焼結する技法、通称「焼
きはめ」と呼ばれる技法によって、多段的に直径が変わ
った中空状焼結体が作製できる。「焼きはめ」は昔から
熱膨張係数の差を利用して、接着剤等を用いずに複数の
金属同士を固定するためにおこなわれている技法である
が、セラミックスにも応用されている。具体的には焼結
時に25%収縮する中空管成形体に、17%収縮する中
空管成形体をはめて、同時に焼結すると接着剤を用いな
くとも緻密に接合するものである。さらに収縮率17%
の中空管成形体に収縮率12%の中空管成形体をはめこ
み、同時に焼結すれば3段階に直径が異なる中空管が容
易に設計、作製できる。
【0006】アルミナ成形体の密度を高めるために原料
粉末に注目した研究報告が樽田らによって報告されてい
る。具体的には樽田らは、粒度の異なるアルミナ混合粉
末を成形した場合に、最高で相対密度78%の成形体密
度を有するアルミナ成形体が得られることを 日本セラ
ミックス協会学術論文誌第101巻第5号第583〜5
88頁(1993年)に報告しており、また、樽田ら
は、粒度の異なるアルミナ混合粉末を成形し、焼結した
場合に、1500℃の焼結で14%の収縮率が得られる
ことを、日本セラミックス協会学術論文誌第104巻第
5号第447〜450頁(1996年)に報告してい
る。しかし樽田らの検討では、成形体密度を高めるため
に、粗い粒子として数μmの粒子を用いているため、1
600℃まで焼結温度を高めても、焼結密度が充分高く
なっておらず、焼結体中に多数の気孔が残存しているこ
とを記載している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
体密度をDg、焼結体密度をFgとした場合、1400
〜1900℃で焼結後のFgが3.970g/cm3
上となり、下式(1)で SR(%)=[1−(Dg/Df)1/3]×100 (1) 計算される収縮率(SR)が16.0%以下と小さいア
ルミナ成形体を提供することにあり、さらにそれを焼結
して得られる焼結体密度3.970g/cm3以上の多
結晶アルミナ焼結体を用いるナトリウム放電ランプある
いはメタルハライドランプ用の発光管部材、歯科材や耳
小骨材といったバイオセラミックス、櫛歯状のアルミナ
ブレード、ギアあるいはスクリュー等の機械部品等の複
雑形状体、またはマイクロ波照射窓等の半導体製造装置
部材、装飾品を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、係る状況
下、鋭意検討を重ねた結果、ある特定のαアルミナ粉末
に対して、それよりも微粒のアルミナを添加し、必要に
応じて焼結助剤を添加した混合粉末を、成形することに
より、成形体から焼結体にいたるまでの収縮が小さいア
ルミナ成形体を製造できることを見出し、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明は下記の(1)〜
(4)を提供する。
【0009】(1)一次粒子が実質的に破砕面を有さな
い、多面体であり、六方格子面に平行な最大粒子径を
D、六方細密格子面に垂直な最大粒子径をHとした場合
に、D/H比が0.5以上2.0未満であるαアルミナ
粒子からなり、数平均粒径が0.3μm以上2.0μm
以下、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積9
0%の粒径をそれぞれD10、D90としたときにD9
0/D10の値が5以下の粒度分布を有する、BET比
表面積が0.7〜5.0m2/gのαアルミナ粉末に、
アルミナ粉末総量に対して10.0重量%以上50.0
重量%以下の、BET比表面積が4.0〜30.0m2
/gのアルミナ粉末を混合し、さらに焼結助剤を添加し
てもよいことを特徴とするアルミナ混合組成物。 (2)上記(1)記載のアルミナ混合組成物を成形し
て、1500〜1900℃の範囲で加熱した場合に、成
形体から焼結体に至るまでの収縮率が16%以下とな
り、焼結体密度が3.970g/cm3以上となること
を特徴とするアルミナ成形体。 (3)上記(2)記載のアルミナ成形体を1500〜1
900℃の範囲で焼結して得られる焼結体密度3.97
0g/cm3以上の多結晶アルミナ焼結体。 (4)上記(3)記載の焼結体を用いる機械部品、各種
ランプ用発光管、半導体製造装置用部材、バイオセラミ
ックス部材または装飾品。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のアルミナ混合組成物は、一次粒子が実質
的に破砕面を有さない、多面体であり、六方格子面に平
行な最大粒子径をD、六方細密格子面に垂直な最大粒子
径をHとした場合に、D/H比が0.5以上2.0未満
であるαアルミナ粒子からなり、数平均粒径が0.3μ
m以上2.0μm以下、累積粒度分布の微粒側からの累
積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90
としたときにD90/D10の値が5以下の粒度分布を
有する、BET比表面積が0.7〜5.0m2/gのア
ルミナ粉末に、アルミナ粉末総量に対して10.0重量
%以上50.0重量%以下の、BET比表面積が4.0
〜30.0m2/gのアルミナ粉末を混合して取得でき
る。該混合組成物は、必要に応じ、酸化マグネシウム等
の焼結助剤を添加する。次いで、該混合組成物に、溶
媒、分散剤、有機バインダー、可塑剤を混合し、スラリ
ーを調整し、該スラリーを用いて成形する。
【0011】本発明のアルミナ原料として用いることの
できるアルミナ原料、すなわち、一次粒子が実質的に破
砕面を有さない多面体であり、六方格子面に平行な最大
粒子径をD、六方細密格子面に垂直な最大粒子径をHと
した場合に、D/H比が0.5以上2.0未満であるα
アルミナ粒子からなり、数平均粒径が0.3μm以上
2.0μm以下、累積粒度分布の微粒側からの累積10
%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D90とした
ときにD90/D10の値が5以下の粒度分布を有す
る、BET比表面積が0.7〜5.0m2/gのαアル
ミナ粉末は、その原料に遷移アルミナまたは熱処理によ
り遷移アルミナとなるアルミナ粉末を、塩化水素を含有
する雰囲気ガス中にて焼成することにより得られるαア
ルミナ粉末を挙げることができ、特開平6−19183
3号公報あるいは特開平6−191836号公報等に記
載のαアルミナの単結晶粒子よりなるアルミナ粉末を挙
げることができる。上記αアルミナは、一次粒子同士が
凝集していない単一粒子粉末であり、粒度分布がシャー
プなために成形体中の粒子配列が均一であり、粒子間の
空隙サイズが均一である。
【0012】原料とする上記のαアルミナ粉末は、BE
T比表面積が0.7〜5.0m2/g、好ましくは1.
0〜3.0m2/g、さらに好ましくは1.2〜3.0
2/gであり、粒子内部に欠陥が無く粒度分布が狭い
ものが好ましい。具体的には、実質的に破砕面を有さな
い、多面体一次粒子からなる、六方格子面に平行な最大
粒子径をD、六方最密格子面に垂直な粒子径をHとした
場合に、D/H比が0.5以上2.0以下、好ましくは
0.8以上1.2以下であるαアルミナ粒子からなり、
該αアルミナ粒子の数平均粒径が0.3μm以上2.0
μm以下、好ましくは0.5μm以上1.5μm以下で
あり、累積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積9
0%の粒径をそれぞれD10、D90としたときにD9
0/D10の値が5以下、好ましくは4以下の粒度分布
であるアルミナ粉末が好ましい。例えば、住友化学社製
のスミコランダムAA05(一次粒子径;0.5μm、
BET比表面積;3.0m2/g)、スミコランダムA
A07(一次粒子径;0.7μm、BET比表面積;
2.1m2/g)、スミコランダムAA1(一次粒子
径;1μm、BET比表面積;1.4m2/g)を挙げる
ことができるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0013】本発明において他方の原料であるアルミナ
粉末は、BET比表面積が4.0〜30.0m2
g、、好ましくは7.0〜20.0m2/gの微粒アル
ミナであり、結晶相に限定されないが、α相が好まし
い。さらには粒子内部に欠陥が無く、粒度分布が狭いも
のが好ましい。具体的には、累積粒度分布の微粒側から
の累積10%、累積90%の粒径をそれぞれD10、D
90としたときにD90/D10の値が10以下の粒度
分布、さらには7以下が好ましく、4以下が最も好まし
い。例えば、大明化学社製のTM−DAR(BET比表
面積14.4m2/g)や住友化学社製のAKP−53
(BET比表面積15.0m2/g)、AA02(BE
T比表面積7.5m2/g)を挙げることができるが、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0014】上記のアルミナ粉末の添加量は、総アルミ
ナ粉末に対して50.0重量%以下であるが、成形体の
焼結時の収縮率をできる限り小さくしたい場合には、1
5.0〜30.0重量%以下、さらには20.0〜3
0.0重量%が好ましい。微粒アルミナ粉末の添加量が
30.0重量%以下ならば、成形体の収縮率はほぼ直線
的に減少するため、微粒アルミナの添加量によって、任
意の収縮率が設計可能である。
【0015】必要に応じて焼結助剤を添加する場合、元
素周期率表の金属元素2A族、3A族および4A族化合
物から選ばれる1種類以上を添加する。化合物として
は、酸化物、硝酸塩、酢酸塩、水酸化物、塩化物等が挙
げられるが、大気中1200℃以下で酸化物になる化合
物であればよく、限定されない。具体的には、マグネシ
ウム、チタン、スカンジウム、イットリウム、ジルコニ
ウム、ハフニウム、ランタンが挙げられる。焼結助剤と
しては特にマグネシウム化合物が好ましく、さらには硝
酸マグネシウムが好ましい。これらは大気中での焼結時
に酸化物となり焼結助剤として効果を発現する。通常、
該アルミナ粉末に焼結助剤を酸化物換算で総計10pp
m以上1000ppm以下、好ましくは10ppm以上
300ppm未満添加する。また、用途により高純度の
焼結体、例えば、99.99wt%以上が必要な場合、
アルミナ純度99.99wt%のアルミナ原料粉末に焼
結助剤を酸化物換算で10〜100ppm添加すること
が好ましく、さらには10〜50ppm添加することが
好ましい。
【0016】溶媒としては使用するバインダーの種類や
成形方法によって異なるが、スプレードライヤーにより
顆粒を製造する場合に用いる、ポリビニルアルコールで
は水が主に用いられる。処方によっては各種有機溶媒も
用いることができる。
【0017】分散剤としては、溶媒が水の場合は主にポ
リアクリル酸アンモニウム塩[例えば商品名;SN−D
5468、サンノプコ(株)品]が用いられる。また有
機溶媒の場合にはオレイン酸エチル、ソルビタンモノオ
レート、ソルビンタントリオレート、ポリカルボン酸系
等が用いられるが、特に本発明で原料とするアルミナ原
料粉末には、ポリエステル系[商品名;テキサホール3
012、サンノプコ(株)品]が好ましいが、これらに
限定されるものではない。併用する有機バインダーによ
っては、分散剤を用いない方が粘度の低いスラリーが作
製でき、したがってスラリー中のアルミナ粉末濃度を高
めることができる
【0018】有機バインダーとしては、ポリビニルアル
コール、ポリビニルアセタール、各種アクリル系ポリマ
ー、メチルセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブ
チラール系、各種ワックス、各種多糖類を用いることが
できるが本発明はこれらに限定されるものではない。成
形方法や加工手段によっては、有機バインダーは添加し
ないことが好ましい。
【0019】可塑剤は用いる有機バインダーによって異
なるが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ポリエチエレングリコール、グリセリン、ポリグリセリ
ン、各種エステル系等が用いられる。特に有機溶媒を用
いる場合には、ジブチルフタレート、フタル酸ジエチル
ヘキシル等が用いられるが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0020】本発明において、その他の添加剤として、
離型剤や凝集剤やpH調整剤を添加することもできる
が、添加しないことが最も好ましい。
【0021】次にスラリーの作製法および成形法につい
て説明すると、まず特定のαアルミナ原料粉末、溶媒、
分散剤、焼結助剤、そして総アルミナ粉末に対して50
重量%以下の微粒アルミナを適量配合し、機械的な撹拌
混合を行う。攪拌混合の場合には外部から超音波を照射
しながら攪拌羽根や攪拌子等により攪拌混合をおこなう
方法の他、ボールミルやダイノーミル等の各種粉砕メデ
ィアを用いる方法、アトライターやピンミル等の各種ア
ジテーターを用いる方法など、慣用の方法を用いること
ができる。
【0022】前記のように調整したスラリーを減圧下に
おいて、脱泡してもよい。また各種消泡剤を用いてもよ
い。またその後の成形方法によって、各種pH調整剤や
凝集剤の添加により粘度を50〜10000センチポイ
ズとしてもよい。たとえばスプレードライヤーによる造
粒では球形の顆粒を作製するために、アルミナスラリー
の粘度は塩酸水溶液やアンモニア水等によるpH調整
で、300〜400センチポイズに調整することが好ま
しい。さらには静置沈降や遠心分離やロータリーエバポ
レーター等による減圧濃縮等により、スラリー中のアル
ミナ濃度を高めることもできる。
【0023】本発明において、成形方法としては前記ス
ラリーを用いて、スリップキャスト法、押出し成形法等
慣用の方法を用いることができる。最も好ましい方法と
しては、前記スラリーをスプレードライ等により顆粒状
とした後、一軸プレス成形や冷間静水圧プレス成形する
ことを挙げることができる。
【0024】冷間静水圧プレス成形の場合、前記スラリ
ーをスプレードライ等により顆粒状とし、この顆粒を5
0〜500Kg/cm2、好ましくは200〜300k
g/cm2の圧力で一軸プレス成形した後、冷間静水圧
プレス成形機にて0.5t/cm2以上、好ましくは
1.0〜2.0t/cm2で等方的に加圧し、得られた
成形体を所定の形状に加工する。
【0025】上記の成形法で得た成形体を、大気中ある
いは酸素雰囲気中で、500〜1200℃の範囲で1時
間以上、好ましくは900〜1000℃の範囲で3時間
以上焼成し、脱脂する。その後引き続き高温で焼結され
るが、本発明は焼結雰囲気に限定されない。好ましくは
大気雰囲気中で1500〜1900℃、さらに好ましく
は1600〜1700℃の範囲で焼結する。あるいは常
圧から真空までの還元雰囲気中で1600〜1900
℃、好ましくは1750℃〜1850℃の範囲で焼結し
て目的のアルミナ焼結体を製造する。場合によっては水
素雰囲気やアルゴン雰囲気等で焼結しても良い。
【0026】
【実施例】次に本発明の実施例を挙げ、本発明を詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0027】なお本発明に於ける各種の測定は次のよう
にしておこなった。 (a)BET比表面積の測定 島津製作所フローソーブ2300により測定した。 (b)一次粒子径の数平均粒径の測定および一次粒子の
D/Hの測定 走査電子顕微鏡(SEM:日本電子株式会社T−300
型)を使用して粉末粒子の写真を撮影し、その写真から
50〜100個の粒子を選択して画像解析をおこない、
その平均値として求めた。 (c)D10、D90の測定(重量累積粒度分布の測
定;「粒度分布」と略す) マスターサイザー(マルバーン社製)を使用し、レーザ
ー回折散乱法により測定した。測定のために準備したア
ルミナスラリーは、アルミナ粉末2.5gに対し、ヘキ
サメタリン酸ナトリウムの0.5重量%水溶液を25g
添加し、該混合溶液をホモジナイザーにより超音波を2
分間照射し調製した。 (d)アルミナ焼結体の密度測定 焼結体密度(Df)は室温水中でアルキメデス法により
測定した。 (e)収縮率の測定 直径約20mm、高さ約5mmの円柱成形体の直径
(R)と高さ(T)をノギスで0.01mmまで正確に
計測し、さらに該成形体の重量(W)を0.0001g
まで正確に計測した。そして下式(2)で成形体密度
(Dg)を計算した。 Dg(g/cm3)=W/[(R/2)2×π×T] (2) 次に前述(1)式にDg値および(d)のDf値を代入
し、収縮率を計算した。
【0028】実施例1 実質的に破砕面を有さないαアルミナとして、住友化学
工業株式会社製αアルミナ粉末(商品名;スミコランダ
ムAA1)を用いた。該アルミナ粉末は8〜20面を有
する多面体粒子よりなり、D/Hは1.0であった。B
ET比表面積は1.372m2/gであった。この粉末
のレーザー回折散乱法による平均粒径は1.45μmで
あった。また粒度分布から計算される[D90/D10]
値は2.93であった。AA1粉末;3750g、水
(溶媒);2700g、硝酸マグネシウム六水和物(試
薬特級);16.0g(全アルミナ粉末に対し、酸化マ
グネシウムとして500ppm)、さらにBET比表面
積15.0m2/gの微粒アルミナ(住友化学社品;商
品名AKP−53);1250g(全アルミナ粉末に対
し、25.0重量%)を超音波を照射しながら、30分
間撹拌混合をおこなった。このスラリーを、スプレード
ライヤーにより噴霧乾燥し顆粒を作製した。この顆粒を
含水率0.5重量%に調湿した後、金型に充填し、油圧
式一軸プレス成形機で0.3t/cm2の荷重で、さら
に冷間静水圧プレスにより1.0t/cm2の荷重で、
直径;20mm、高さ;5mmの円柱成形体を作製し
た。成形体密度(Dg)は2.773g/cm3であっ
た。次にこの成形体を大気中900℃で3時間焼成した
後、水素中(露点0℃)1800℃で4時間焼成した。
得られた焼結体の密度(Df)は3.974g/cm3
であり、収縮率は11.3%であった。
【0029】実施例2 実質的に破砕面を有さないαアルミナとして、住友化学
工業株式会社製αアルミナ粉末(商品名;スミコランダ
ムAA07)を用いた。該アルミナ粉末は8〜20面を
有する多面体粒子よりなり、D/Hは1.0であった。
BET比表面積は2.143m2/gであった。この粉
末のレーザー回折散乱法による平均粒径は1.06μm
であり、粒度分布の[D90/D10]は3.20であっ
た。AA07粉末;3750g、水;2700g、硝酸
マグネシウム六水和物;16.0g、さらにBET比表
面積15.4m2/gの微粒アルミナ(住友化学社品;
商品名AKP−53);1250g(全アルミナ粉末に
対して25.0重量%)を超音波を照射しながら、30
分間撹拌混合をおこなった。このスラリーを、スプレー
ドライヤーにより噴霧乾燥し顆粒を作製した。この顆粒
を実施例1と同様の方法で円柱成形体に成形した。成形
体密度(Dg)は2.689g/cm3であった。この
成形体を大気中900℃で3時間焼成し、有機バインダ
ーを除去した後、水素中1800℃で2時間焼成した。
得られた焼結体の密度(Df)は3.985g/cm3
で、収縮率は12.3%であった。
【0030】実施例3 実質的に破砕面を有さないαアルミナとして、住友化学
工業株式会社製αアルミナ粉末(商品名;スミコランダ
ムAA05)を用いた。該アルミナ粉末は8〜20面を
有する多面体粒子よりなり、D/Hは1.0であった。
BET比表面積は3.119m2/gであった。この粉
末のレーザー回折散乱法による平均粒径は0.83μm
であった。また粒度分布から計算される[D90/D1
0]値は3.83であった。AA05粉末;3750
g、水(溶媒);2700g、硝酸マグネシウム六水和
物(試薬特級);16.0g(全アルミナ粉末に対し、
酸化マグネシウムとして500ppm)、さらにBET
比表面積15.0m2/gの微粒アルミナ(住友化学社
品;商品名AKP−53);1250g(全アルミナ粉
末に対して、25.0重量%)を超音波を照射しなが
ら、30分間撹拌混合をおこなった。このスラリーを、
スプレードライヤーにより噴霧乾燥し顆粒を作製した。
この顆粒を実施例1と同様の方法で円柱成形体に成形し
た。成形体密度(Dg)は2.498g/cm3であっ
た。次にこの成形体を大気中900℃で3時間焼成した
後、水素中(露点0℃)1800℃で2時間焼成した。
得られた焼結体の密度(Df)は3.983g/cm3
であり、収縮率は14.4%であった。
【0031】実施例4 実施例1で添加した微粒アルミナを、BET比表面積
7.5m2/gのアルミナ(住友化学社品;商品名AA
02)とした。そして実施例1と同様の方法で円柱成形
体を作製し、さらに焼結体を作製した。成形体密度(D
g)は2.650g/cm3であり、得られた焼結体の
密度(Df)は3.979g/cm3、収縮率は12.
7%であった。
【0032】実施例5 実施例1の原料粉末AA1の仕込み量を4450g、添
加する微粒アルミナを、BET比表面積14.4m2
gのアルミナ(大明化学社品;商品名TM−DAR)と
し、添加量を550g(全アルミナ粉末に対して、1
1.0重量%)に変更した。そして実施例1と同様の方
法で成形体を作製し、さらに焼結体を作製した。成形体
密度(Dg)は2.578g/cm3であり、得られた
焼結体の密度(Df)は3.975g/cm3、収縮率
は13.4%であった。
【0033】実施例6 実施例2の原料粉末AA07の仕込み量を4450g、
添加する微粒アルミナを、BET比表面積14.4m2
/gのアルミナ(大明化学社品;商品名TM−DAR)
とし、添加量を550g(全アルミナ粉末に対し、1
1.0重量%)に変更した。そして実施例2と同様の方
法で成形体を作製し、さらに焼結体を作製した。成形体
密度(Dg)は2.446g/cm3であり、得られた
焼結体の密度(Df)は3.985g/cm3、収縮率
は15.0%であった。
【0034】実施例7 実施例3の原料粉末AA05の仕込み量を4450g、
添加する微粒アルミナAKP−53の添加量を550g
(アルミナ総量に対し11.0%)に変更した。そして
実施例3と同様の方法で円柱成形体に成形し、さらに焼
結体を作製した。成形体密度(Dg)は2.401g/
cm3であり、得られた焼結体の密度(Df)は3.9
85g/cm3、収縮率は15.5%であった。
【0035】実施例8 実施例1の成形体を作製する工程の、成形圧力を2.0
t/cm3とし、実施例1と同条件で焼結体を作製し
た。成形体密度は2.866g/cm3、得られた焼結
体の密度は3.979g/cm3、収縮率は10.3%
であった。
【0036】実施例9 実施例2と同条件で作製した成形体を大気中1700℃
で焼結した。成形体密度は2.624g/cm3、得ら
れた焼結体の密度は3.970g/cm3、収縮率は1
2.9%であった。
【0037】比較例1 本比較例1では、原料のαアルミナ粉末として不二見研
磨材社品のWA#3000(BET比表面積2.4m2
/g)を使用した。このWA#3000粉末の一次粒子
は多面体形状ではない、破砕面を有する不定形状のαア
ルミナ粉末であった。粒度分布による平均粒子径は2.
79μmで、D90/D10は7.21であった。WA
#3000粉末;3750g、水(溶媒);3100
g、硝酸マグネシウム六水和物;6.4g、そして微粒
アルミナとしてAKP−53;1250g(全アルミナ
粉末に対して、25.0重量%)を超音波を照射しなが
ら、30分間撹拌混合をおこなった。このスラリーから
実施例1と同条件で成形体を作製した。成形体密度は
2.469g/cm3であった。空気中900℃で3時
間焼成後、水素中(露点0℃)1820℃で2時間焼成
した。得られた焼結体の密度は3.912g/cm3
収縮率は14.2%であった。
【0038】比較例2 比較例2では、、原料のαアルミナ粉末として不二見研
磨材社品のWA#6000(BET比表面積3.7m2
/g)を使用した。このWA#6000粉末の一次粒子
は多面体形状ではない、破砕面を有する不定形状のαア
ルミナ粉末であり、一次粒子のD/Hは3よりも大きか
った。粒度分布の平均粒子径は2.06μm、D90/
D10は5.12であった。WA#6000粉末;37
50g、水(溶媒);3100g、硝酸マグネシウム六
水和物;6.4g、微粒アルミナとしてAKP−53;
1250g(全アルミナ粉末に対して、25.0重量
%)を超音波を照射しながら、30分間撹拌混合をおこ
なった。このスラリーから実施例2と同条件で成形体を
作製した。成形体密度は2.529g/cm3であっ
た。空気中900℃で3時間焼成した後、水素中(露点
0℃)1800℃で2時間焼成した。得られた焼結体の
密度は3.897g/cm 3、収縮率は13.4%であ
った。
【0039】比較例3 本比較例3では、アルミナ原料粉末として(不二見研磨
材(株)商品名;WA10000)を使用した。このア
ルミナ粉末の一次粒子は多面体形状ではない、破砕面を
有する不定形状であり、D/Hが3より大きかった。ま
たこの粒子のBET比表面積は27.4m2/gであっ
た。この粉末のレーザー回折散乱法による平均粒子径は
0.86μmであり、D90/D10 は4.05であ
った。WA#10000粉末;3750g、水;310
0g、硝酸マグネシウム6水和物;16.0g(全アル
ミナ粉末に対し、酸化マグネシウムとして500pp
m)、さらにTM−DAR;1250g(全アルミナ粉
末に対し25.0%)を添加し、超音波を照射しながら
30分間撹拌混合をおこなった。このスラリーから実施
例1と同条件で成形体を作製した。成形体密度は2.6
10g/cm3であった。大気中900℃で3時間焼成
した後、水素中(露点;0℃)にて1800℃で2時間
焼成した。得られた焼結体は密度が3.940g/cm
3、収縮率は12.8%であった。
【0040】
【発明の効果】本発明により1500〜1900℃の範
囲で焼結して、焼結体密度3.970g/cm3以上の
多結晶アルミナ焼結体とした場合の収縮率が16.0%
以下となり、該収縮率を設計・制御できるアルミナ成形
体を提供することができ、それを焼結して得られる焼結
体密度3.970g/cm3以上の多結晶アルミナ焼結
体を用いることによって、良好な歯科材や耳小骨材とい
ったバイオセラミックス、ナトリウム放電ランプあるい
はメタルハライドランプ用の発光管部材、櫛歯状のアル
ミナブレード、ギア、スクリュー等の機械部品等の複雑
形状体、またはマイクロ波照射窓等の半導体製造装置部
材、装飾品を提供することができる
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C081 AB03 AB06 BB08 BC01 CF112 CF122 CF151 CF22 CF24 DA01 DB02 DB06 DC12 EA03 EA04 4G030 AA36 BA01 BA18 BA21 CA01 CA04 5F031 DA13 EA01 GA32

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一次粒子が実質的に破砕面を有さない、多
    面体であり、六方格子面に平行な最大粒子径をD、六方
    細密格子面に垂直な最大粒子径をHとした場合に、D/
    H比が0.5以上2.0未満であるαアルミナ粒子から
    なり、数平均粒径が0.3μm以上2.0μm以下、累
    積粒度分布の微粒側からの累積10%、累積90%の粒
    径をそれぞれD10、D90としたときにD90/D1
    0の値が5以下の粒度分布を有する、BET比表面積が
    0.7〜5.0m2/gのαアルミナ粉末に、アルミナ
    粉末総量に対して10.0重量%以上50.0重量%以
    下の、BET比表面積が4.0〜30.0m2/gのア
    ルミナ粉末を混合し、さらに焼結助剤を添加してもよい
    ことを特徴とするアルミナ混合組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアルミナ混合組成物を成形
    して、1500〜1900℃の範囲で加熱した場合に、
    成形体から焼結体に至るまでの収縮率が16%以下とな
    り、焼結体密度が3.970g/cm3以上となること
    を特徴とするアルミナ成形体。
  3. 【請求項3】請求項2記載のアルミナ成形体を1500
    〜1900℃の範囲で焼結して得られる焼結体密度3.
    970g/cm3以上の多結晶アルミナ焼結体。
  4. 【請求項4】請求項3記載の焼結体を用いる機械部品、
    各種ランプ用発光管、半導体製造装置用部材、バイオセ
    ラミックス部材または装飾品。
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