JP5763711B2 - セリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法、並びにそのセリア−ジルコニア系複合酸化物を用いた排ガス浄化用触媒 - Google Patents

セリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法、並びにそのセリア−ジルコニア系複合酸化物を用いた排ガス浄化用触媒 Download PDF

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Description

本発明は、セリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法、並びにそのセリア−ジルコニア系複合酸化物を用いた排ガス浄化用触媒に関する。
従来から、様々な金属酸化物を含有する複合酸化物が排ガス浄化用触媒用の担体や助触媒等として利用されてきた。このような複合酸化物中の金属酸化物としては、雰囲気中の酸素分圧に応じて酸素を吸放出可能である(酸素貯蔵能を持つ)ためセリアが好適に用いられてきた。そして、近年では、セリアを含有する様々な種類の複合酸化物が研究されており、種々のセリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法が開示されている。
例えば、特開2011−219329号公報(特許文献1)には、セリア及びジルコニアの複合酸化物を含むセリア−ジルコニア系複合酸化物であって、前記複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム])で43:57〜48:52の範囲にあり、且つ、大気中、1100℃の温度条件で5時間加熱後のX線回折測定により得られるCuKαを用いたX線回折パターンから求められる2θ=14.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(14/29)値}及び2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(28/29)値}がそれぞれ以下の条件:I(14/29)値≧0.015、I(28/29)値≦0.08を満たすものであることを特徴とするセリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法が開示されている。同公報の記載によれば、耐熱性が高く、長時間高温に晒された後においても優れた酸素貯蔵能を発揮することが可能なセリア−ジルコニア系複合酸化物を提供することが可能となっている。しかしながら、近年は、排ガス浄化用触媒に対する要求特性が益々高まっており、酸素貯蔵材の熱による劣化をより十分に抑制するとともに、酸素吸放出機能をより低温から十分に発現することが可能なセリア−ジルコニア系複合酸化物が求められるようになってきた。
また、国際公開第2006/030763号公報(特許文献2)には、セリウム及びジルコニウムを含む複合酸化物であって、(1)酸素放出開始温度が380℃以下であり、且つ、(2)酸素放出量が485μmol/g以上で、更に、(3)400℃での酸素放出量が15μmol/g以上であることを特徴とするセリウム−ジルコニウム系複合酸化物、及び、セリウム原料とジルコニウム原料とを所定の割合で混合して得られる原料混合物を、融点以上の温度下で熔融させた後に、冷却してインゴットを形成し、次いで、所望に応じて粉砕して粉体とし、引き続いて、加熱下で粉体結晶内の歪みを除去した後、さらに微細に粉砕することを特徴とするセリウム−ジルコニウム系複合酸化物の製造方法が開示されている。しかしながら、特許文献2に開示されているセリア−ジルコニア系複合酸化物は、酸素貯蔵材の劣化抑制効果が十分ではなく、より低温からの酸素吸放出機能の発現も必ずしも十分ではなく、耐久性も十分なものではなかった。
特開2011−219329号公報 国際公開第2006/030763号公報
本発明は、前記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、酸素貯蔵材の熱による劣化を十分に抑制するとともに、酸素吸放出機能を約400℃という低温から十分に発現することが可能なセリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法、並びにそのセリア−ジルコニア系複合酸化物を用いた排ガス浄化用触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、セリア−ジルコニア系複合酸化物に、セリアの還元を促進することが可能な特定の希土類元素を特定の条件を満たすように添加することにより、得られるセリア−ジルコニア系複合酸化物の酸素貯蔵材の熱による劣化を十分に抑制するとともに、酸素吸放出機能を約400℃という低温から十分に発現することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物は、セリア及びジルコニアの複合酸化物を含むセリア−ジルコニア系複合酸化物であって、該セリア−ジルコニア系複合酸化物はプラセオジム(Pr)、ランタン(La)及びイットリウム(Y)からなる群から選択される少なくとも一種を前記セリア−ジルコニア系複合酸化物中の陽イオン合計量に対して0.5〜5.0mol%含有しているとともに、前記セリア−ジルコニア系複合酸化物における(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)と(ジルコニウム)との含有比率がモル比([セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種]:[ジルコニウム])で43:57〜48:52の範囲にあり、且つ、大気中、1100℃の温度条件で5時間加熱後のX線回折測定により得られるCuKαを用いたX線回折パターンから求められる2θ=14.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(14/29)値}及び2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(28/29)値}がそれぞれ以下の条件:
I(14/29)値≧0.02
I(28/29)値≦0.08
を満たすものであることを特徴とするものである。
また、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物の製造方法は、セリア及びジルコニアの複合酸化物を含むセリア−ジルコニア系複合酸化物の製造方法であって、陽イオン合計量に対してプラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種を0.5〜5.0mol%含有しているとともに、(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)と(ジルコニウム)との含有比率がモル比([セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種]:[ジルコニウム])で43:57〜48:52の範囲にあるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を準備し、該セリア−ジルコニア系固溶体粉末を400〜3500kgf/cmの圧力で加圧成型した後、1450〜2000℃の温度条件で還元処理し
大気中、1100℃の温度条件で5時間加熱後のX線回折測定により得られるCuKαを用いたX線回折パターンから求められる2θ=14.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(14/29)値}及び2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(28/29)値}がそれぞれ以下の条件:
I(14/29)値≧0.02
I(28/29)値≦0.08
を満たすセリア−ジルコニア系複合酸化物を得る工程を含むことを特徴とする方法である。
さらに、本発明の排ガス浄化用触媒は、前記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物を含有していることを特徴とするものである。
前記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物の製造方法においては、前記還元処理の後に、前記セリア−ジルコニア系複合酸化物に酸化処理を施す工程を更に含むことが好ましい。
なお、本発明におけるI(14/29)値及びI(28/29)値とは、それぞれ、測定対象のセリア−ジルコニア系複合酸化物を大気中、1100℃の温度条件で5時間加熱した後、X線回折測定により得られるCuKαを用いたX線回折パターンから求められる2θ=14.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(14/29)値}及び2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(28/29)値}である。前記X線回折測定の方法としては、測定装置として理学電機社製の商品名「RINT2100」を用いて、CuKα線を用い、40KV、30mA、2θ=2°/minの条件で測定する方法を採用する。
ここで、2θ=14.5°の回折線は規則相(κ相)の(111)面に帰属する回折線であり、2θ=29°の回折線は規則相の(222)面に帰属する回折線とセリア−ジルコニア固溶体(CZ固溶体)の立方晶相(111)面に帰属する回折線とが重なるため、両者の回折線の強度比であるI(14/29)値を算出することにより規則相の維持率(存在率)を示す指標として規定される。なお、回折線強度を求める際、各回折線強度の値から、バックグラウンド値として2θ=10°〜12°の平均回折線強度を差し引いて計算する。また、完全な規則相には、酸素が完全充填されたκ相(CeZr)と、酸素が完全に抜けたパイロクロア相(CeZr)とがあり、それぞれのPDFカード(κ相はPDF2:01−070−4048、パイロクロア相はPDF2:01−075−2694)から計算したκ相のI(14/29)値は0.04、パイロクロア相のI(14/29)値は0.05である。また、規則相、すなわちセリウムイオンとジルコニウムイオンとにより形成される規則配列構造を有する結晶相は、前記X線回折測定により得られるCuKαを用いたX線回折パターンの2θ角が14.5°、28°、37°、44.5°及び51°の位置にそれぞれピークを有する結晶の配列構造(φ’相(κ相と同一の相)型の規則配列相:蛍石構造の中に生ずる超格子構造)である。なお、ここにいう「ピーク」とは、ベースラインからピークトップまでの高さが30cps以上のものをいう。
また、2θ=28.5°の回折線はCeO単体の(111)面に帰属する回折線であり、2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との両者の回折線の強度比であるI(28/29)値を算出することにより複合酸化物からCeOが分相している程度を示す指標として規定される。
なお、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物によって上記目的が達成される理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、セリア−ジルコニア系複合酸化物におけるCeO−ZrOのパイロクロア相(CeZr)は、気相中の酸素分圧に応じてκ相との間で相変化を行い、酸素貯蔵能(OSC)を発現する。パイロクロア相に由来するOSCは結晶格子内部の酸素移動に起因するため、低温側の酸素の吸放出量が不十分である。本発明では、プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種で、Pr11⇒3Pr+Oの還元時のΔG(ギブスの自由エネルギー)が負であるPrを導入し、2CeO⇒Ce+0.5OのΔG還元時のΔGが正であるCeOの還元をより起こり易くすることでパイロクロア型CZのOSCをより低温から発現させることができるものと本発明者らは推察する。また、ランタン或いはイットリウムのような+3価が安定な希土類元素を導入することで電荷補償の原理により、結晶内の酸素欠陥を安定化させることで、低温でOSCを発現させるとともにパイロクロア相の耐熱性も向上できるものと本発明者らは推察する。
本発明によれば、酸素貯蔵材の熱による劣化を十分に抑制するとともに、酸素吸放出機能を約400℃という低温から十分に発現することが可能なセリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法、並びにそのセリア−ジルコニア系複合酸化物を用いた排ガス浄化用触媒を提供することが可能となる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
先ず、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物について説明する。すなわち、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物は、セリア及びジルコニアの複合酸化物を含むセリア−ジルコニア系複合酸化物であって、該セリア−ジルコニア系複合酸化物はプラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種を前記セリア−ジルコニア系複合酸化物中の陽イオン合計量に対して0.5〜5.0mol%含有しているとともに、前記セリア−ジルコニア系複合酸化物における(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)と(ジルコニウム)との含有比率がモル比([セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種]:[ジルコニウム])で43:57〜48:52の範囲にあり、且つ、大気中、1100℃の温度条件で5時間加熱後のX線回折測定により得られるCuKαを用いたX線回折パターンから求められる2θ=14.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(14/29)値}及び2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(28/29)値}がそれぞれ以下の条件:
I(14/29)値≧0.02
I(28/29)値≦0.08
を満たすものである。
本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物は、プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種を前記セリア−ジルコニア系複合酸化物中の陽イオン合計量に対して0.5〜5.0mol%含有していることが必要であり、1.0〜3.0mol%含有していることがより好ましい。プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種の含有割合が前記下限未満では、CeOの還元をより起こり易くしパイロクロア型CZのOSCをより低温から発現させる効果が十分得られない。他方、前記の含有割合が前記上限を超えると、セリアの分相が抑制されることによる複合酸化物の安定性向上効果が得られないため、高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。
また、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物は、(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)と(ジルコニウム)との含有比率がモル比([セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種]:[ジルコニウム])で43:57〜48:52の範囲にあることが必要であり、44:56〜48:52の範囲にあることがより好ましい。(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)の含有比率が前記下限未満では、ジルコニウムリッチ組成となったことによる酸素貯蔵能の低下がセリアの分相が抑制されることによる複合酸化物の安定性向上効果を上回るため、高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。他方、(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)の含有比率が前記上限を超えると、セリアの分相が抑制されることによる複合酸化物の安定性向上効果が得られないため、高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。
さらに、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物は、前述のI(14/29)値が0.02以上であることが必要であり、0.030以上であることがより好ましく、0.033以上であることが特に好ましい。前記I(14/29)値が前記下限未満では、規則相の維持率が低く、高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。前述のI(14/29)値の上限は、特に限定されるものではないが、PDFカード(01−075−2694)から計算したパイロクロア相のI(14/29)値が上限という観点から0.05以下が好ましい。
また、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物においては、前述のI(28/29)値が0.08以下であることが必要であり、0.06以下であることがより好ましく、0.04以下であることが特に好ましい。前記I(28/29)値が前記上限を超えると、セリアの分相が十分に抑制されず、高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。前述のI(28/29)値の下限は、特に限定されるものではなく、より小さい値となることが好ましい。
本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物においては、前記複合酸化物中にセリウムイオンとジルコニウムイオンとにより規則配列構造を有する結晶相(規則相、パイロクロア相型の規則配列相)が形成されていると考えられる。このような規則相が形成されていることにより、酸素貯蔵材の熱による劣化を十分に抑制するとともに、酸素吸放出機能を約400℃という低温から十分に発現することが可能となり、高温に晒された後においても十分に高い酸素吸放出能が発揮されることとなる。また、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物においては、前記X線回折パターンのピーク強度比により求まる全結晶相に対する前記規則相の含有割合が、50〜100%であることが好ましく、80〜100%であることがより好ましい。前記規則相の含有割合が前記下限未満では、複合酸化物の酸素貯蔵材の劣化を抑制効果や、酸素吸放出機能をより低温から発現する効果が低下する傾向にある。
また、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物においては、セリウム、プラセオジム、ランタン及びイットリウム以外の希土類元素及びアルカリ土類元素からなる群から選択される少なくとも一種の元素を更に含有していてもよい。このような元素を含有させることで、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物を排ガス浄化用触媒の担体として用いた場合に、より高い排ガス浄化能が発揮される傾向にある。このようなセリウム、プラセオジム、ランタン及びイットリウム以外の希土類元素としては、スカンジウム(Sc)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等が挙げられ、中でも、貴金属を担持させた際に、貴金属との相互作用が強くなり、親和性が大きくなる傾向にあるという観点から、Nd、Scが好ましく、Ndがより好ましい。また、アルカリ土類金属元素としては、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、ラジウム(Ra)が挙げられ、中でも、貴金属を担持させた際に、貴金属との相互作用が強くなり、親和性が大きくなる傾向にあるという観点から、Mg、Ca、Baが好ましい。このような電気陰性度の低いセリウム以外の希土類元素及びアルカリ土類金属元素は、貴金属との相互作用が強いため、酸化雰囲気において酸素を介して貴金属と結合し、貴金属の蒸散やシンタリングを抑制し、排ガス浄化の際の活性点である貴金属の劣化を十分に抑制することができる傾向にある。
さらに、セリウム、プラセオジム、ランタン及びイットリウム以外の希土類元素及びアルカリ土類元素からなる群から選択される少なくとも一種の元素を更に含有する場合においては、前記元素の含有量が、セリア−ジルコニア系複合酸化物中に1〜20質量%であることが好ましく、3〜7質量%であることがより好ましい。このような元素の含有量が前記下限未満では、得られた複合酸化物に貴金属を担持させた場合に、貴金属との相互作用を十分に向上させることが困難となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、酸素貯蔵能が低下してしまう傾向にある。
さらに、このようなセリア−ジルコニア系複合酸化物の比表面積としては特に制限されないが、0.1〜2m/gであることが好ましく、0.2〜1m/gであることがより好ましい。このような比表面積が前記下限未満では、貴金属との相互作用が小さくなるとともに、酸素貯蔵能が小さくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、粒子径が小さな粒子が増加し、耐熱性が低下する傾向にある。なお、このような比表面積は吸着等温線からBET等温吸着式を用いてBET比表面積として算出することができる。
次に、上記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物を製造するための本発明の方法について説明する。
本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物の製造方法は、セリア及びジルコニアの複合酸化物を含むセリア−ジルコニア系複合酸化物の製造方法であって、陽イオン合計量に対してプラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種を0.5〜5.0mol%含有しているとともに、(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)と(ジルコニウム)との含有比率がモル比([セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種]:[ジルコニウム])で43:57〜48:52の範囲にあるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を準備し、該セリア−ジルコニア系固溶体粉末を400〜3500kgf/cmの圧力で加圧成型した後、1450〜2000℃の温度条件で還元処理して前記セリア−ジルコニア系複合酸化物を得る工程を含むことを特徴とする方法である。
本発明にかかるセリア及びジルコニアを含有する固溶体粉末(セリア−ジルコニア系固溶体粉末)は、該固溶体粉末中の陽イオン合計量に対してプラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種を0.5〜5.0mol%含有していることが必要である。用いるセリア−ジルコニア系固溶体粉末におけるプラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種の含有割合が前記下限未満では、CeOの還元がより起こり易くなり、パイロクロア型CZのOSCをより低温から発現させる効果が十分に得られない。他方、前記の含有割合が前記上限を超えると、セリアの分相が抑制されることによる複合酸化物の安定性向上効果が得られないため、高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。
また、本発明にかかるセリア−ジルコニア系固溶体粉末においては、(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)と(ジルコニウム)との含有比率がモル比([セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種]:[ジルコニウム])が43:57〜48:52の範囲にあることが必要である。用いるセリア−ジルコニア系固溶体粉末における(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)の含有比率が前記下限未満では、ジルコニウムリッチ組成となったことによる酸素貯蔵能の低下がセリアの分相が抑制されることによる複合酸化物の安定性向上効果を上回るため、高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。他方、(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)の含有比率が前記上限を超えると、セリアの分相が抑制されることによる複合酸化物の安定性向上効果が得られないため、高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。
このようなセリア−ジルコニア系固溶体粉末としては、規則相をより十分に形成させるという観点から、セリアとジルコニアとが原子レベルで混合された固溶体を用いることが好ましい。また、このようなセリアジルコニア系固溶体粉体としては、平均一次粒子径が2〜100nm程度であることが好ましい。
また、このようなセリア−ジルコニア系固溶体粉末を製造する方法は特に制限されず、例えば、いわゆる共沈法を採用して、セリウム及びジルコニウム、並びに前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種との含有比率が上記範囲内となるようにして前記固溶体粉末を製造する方法等が挙げられる。前記共沈法としては、例えば、セリウムの塩(例えば、硝酸塩)及びジルコニウムの塩(例えば、硝酸塩)、並びにプラセオジムの塩(例えば、硝酸塩)、ランタンの塩(例えば、硝酸塩)及びイットリウムの塩(例えば、硝酸塩)からなる群から選択される少なくとも一種の塩を含有する水溶液を用い、アンモニアの存在下で共沈殿物を生成せしめ、得られた共沈殿物を濾過、洗浄した後に乾燥し、更に焼成後、ボールミル等の粉砕機を用いて粉砕して、前記セリア−ジルコニア系固溶体粉末を得る方法が挙げられる。なお、前記セリウムの塩及びジルコニウムの塩、並びにプラセオジムの塩(例えば、硝酸塩)、ランタンの塩(例えば、硝酸塩)及びイットリウムの塩(例えば、硝酸塩)からなる群から選択される少なくとも一種の塩を含有する水溶液は、得られる固溶体粉末中のセリウム及びジルコニウム、並びにプラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種の含有比率が所定の範囲内となるようにして調製する。また、このような水溶液には、必要に応じて、セリウム、プラセオジム、ランタン及びイットリウム以外の希土類元素並びにアルカリ土類元素からなる群から選択される少なくとも一種の元素の塩や、界面活性剤(例えば、ノニオン系界面活性剤)等を添加してもよい。
次に、各工程について説明する。本発明においては、先ず、前記セリア−ジルコニア系固溶体粉末を400〜3500kgf/cmの圧力(より好ましくは500〜3000kgf/cmの圧力)で加圧成型する(加圧成型工程)。かかる加圧成型工程における圧力が前記下限未満では、粉体の充填密度が十分に向上しないため、還元処理時における結晶成長が十分に促進されず、結果として得られるセリア−ジルコニア系複合酸化物における高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。他方、かかる加圧成型工程における圧力が前記上限を超えると、セリアの分相が進行しやすくなり、結果として得られるセリア−ジルコニア系複合酸化物における高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。なお、このような加圧成型の方法としては特に制限されず、静水圧プレス等の公知の加圧成型方法を適宜採用できる。
次に、本発明においては、前記加圧成型されたセリア−ジルコニア系固溶体粉末に対して、1450〜2000℃(より好ましくは1600〜1900℃)の温度条件で還元処理を施すことにより(還元処理工程)、前記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物が得られる。かかる還元処理の温度条件が前記下限未満では、規則相の安定性が低く、結果として得られるセリア−ジルコニア系複合酸化物における高温耐久試験後の酸素貯蔵能が不十分となる。他方、かかる還元処理の温度条件が前記上限を超えると、還元処理に要するエネルギー(例えば電力)と性能の向上とのバランスが悪くなる。
また、前記還元処理の方法は、還元性雰囲気下で前記固溶体粉末を所定の温度条件で加熱処理することが可能な方法であればよく、特に制限されず、例えば、(i)真空加熱炉内に前記固溶体粉末を設置し、真空引きした後に、炉内に還元性ガスを流入させて炉内の雰囲気を還元性雰囲気として所定の温度条件で加熱して還元処理を施す方法や、(ii)黒鉛製の炉を用いて炉内に前記固溶体粉末を設置し、真空引きした後、所定の温度条件で加熱して炉体や加熱燃料等から発生するCOやHC等の還元性ガスにより炉内の雰囲気を還元性雰囲気として還元処理を施す方法や、(iii)活性炭を充填した坩堝内に前記固溶体粉末を設置し、所定の温度条件で加熱して活性炭等から発生するCOやHC等の還元性ガスにより坩堝内の雰囲気を還元性雰囲気として還元処理を施す方法が挙げられる。
このような還元性雰囲気を達成させるために用いる還元性ガスとしては、特に制限されず、CO、HC、H、その他の炭化水素ガス等の還元性ガスを適宜用いることができる。また、このような還元性ガスの中でも、より高温で還元性処理をした場合に炭化ジルコニウム(ZrC)等の複生成物が生成されることを防止するという観点からは、炭素(C)を含まないものを用いることがより好ましい。このような炭素(C)を含まない還元性ガスを用いた場合には、ジルコニウム等の融点に近いより高い温度条件での還元処理が可能となるため、結晶相の構造安定性をより十分に向上させることが可能となる。
また、このような還元処理の際の加熱時間としては、特に制限されないが、0.5〜5時間程度であることが好ましい。このような加熱時間が前記下限未満では、前記固溶体粉末の結晶粒径を十分に大きくすることができなくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、十分に粒成長が進み、それ以上の操作が不要となるため経済性が低下する傾向にある。
本発明においては、前記還元処理工程の後に、前記セリア−ジルコニア系複合酸化物に酸化処理を更に施すことが好ましい(酸化処理工程)。このような酸化処理を施すことにより、得られるセリア−ジルコニア系複合酸化物においては、還元中に失われた酸素が補填され、酸化物粉末としての安定性が向上する傾向にある。
このような酸化処理の方法は特に制限されず、例えば、酸化雰囲気(例えば、大気)中において前記セリア−ジルコニア系複合酸化物を加熱処理する方法を好適に採用することができる。また、このような酸化処理の際の加熱温度の条件としては、特に制限されないが、300〜800℃程度であることが好ましい。さらに、前記酸化処理の際の加熱時間も特に制限されないが、0.5〜5時間程度であることが好ましい。
以上、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法について説明したが、以下にそのセリア−ジルコニア系複合酸化物を用いた本発明の排ガス浄化用触媒について説明する。
本発明の排ガス浄化用触媒は、上記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物を含有するものである。このような本発明の排ガス浄化用触媒は、酸素貯蔵材の熱による劣化を十分に抑制するとともに、酸素吸放出機能を約400℃という低温から十分に発現することが可能となることから、高い触媒活性が発揮される。
このような本発明の排ガス浄化用触媒の好適な例としては、上記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物を含む担体と、前記担体に担持された貴金属とからなる排ガス浄化用触媒が挙げられる。このような貴金属としては、白金、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、金、銀等が挙げられる。また、このような担体に貴金属を担持させる方法としては特に制限されず、公知の方法を適宜採用することができ、例えば、貴金属の塩(硝酸塩、塩化物、酢酸塩等)又は貴金属の錯体を水、アルコール等の溶媒に溶解した溶液に前記セリア−ジルコニア系複合酸化物の粉末(担体)を浸漬し、溶媒を除去した後に焼成する方法を採用してもよい。また、前記担体に担持させる貴金属の量は特に制限されず、目的とする設計等に応じて適宜必要量担持させればよく、0.01質量%以上とすることが好ましい。
さらに、上記本発明の排ガス浄化用触媒の好適な他の例としては、触媒担体微粒子と、前記触媒担体微粒子に担持された貴金属とからなる第一触媒の周囲に、上記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物を配置してなる排ガス浄化用触媒が挙げられる。このような触媒担体微粒子としては特に制限されず、排ガス浄化用触媒の担体に用いることが可能な金属酸化物や金属酸化物複合体からなる担体(例えば、アルミナ粒子、アルミナ/セリアからなる粒子、アルミナ/セリア/ジルコニアからなる粒子等)を適宜用いることができる。また、このような触媒担体微粒子の平均粒子径としては特に制限されないが、5〜100nmであることが好ましい。また、このような触媒担体微粒子に貴金属を担持させる方法としては、前述の方法を採用することができる。また、前記触媒担体微粒子に担持させる貴金属の量は特に制限されず、目的とする設計等に応じて適宜必要量担持させればよく、0.01質量%以上とすることが好ましい。また、このような第一触媒の周囲に上記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物を配置する方法は特に制限されず、例えば、第一触媒と上記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物とを混合する方法を採用することができる。さらに、より高い触媒活性を得るという観点からは、上記本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物が高度に分散された状態で前記第一触媒の周囲に配置されていることが好ましい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
セリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で45:54:1であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を以下のようにして調製した。すなわち、先ず、CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液442gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gと、Pr11換算で1.2gとなる量の硝酸プラセオジムを含む水溶液100gと、含有されるセリウムの1.1倍モル量の過酸化水素を含む197gとを、中和当量に対して1.2倍当量のアンモニアを含有する水溶液1217gに添加し、共沈物を生成し、得られた共沈物を遠心分離、洗浄(イオン交換水)した。次に、得られた共沈物を110℃で10時間以上乾燥した後、400℃で5時間大気中にて焼成してセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの固溶体(CeO−ZrO−Pr11固溶体)を得た。その後、前記固溶体を粉砕機(アズワン社製の商品名「ワンダーブレンダー」)を用いて篩で粒径が75μm以下となるように粉砕して、前記セリア−ジルコニア−プラセオジム固溶体粉末を得た。
次に、得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム固溶体粉末20gを、ポリエチレン製のバッグ(容量0.05L)に詰め、内部を脱気した後、前記バッグの口を加熱してシールした。続いて、静水圧プレス装置(日機装社製の商品名「CK4−22−60」)を用いて、前記バッグに対して静水圧プレス(CIP)を2000kgf/cmの圧力(成型圧力)で1分間行って成型し、セリア−ジルコニア−プラセオジム固溶体粉末の成型体を得た。成型体のサイズは、縦4cm、横4cm、平均厚み7mm、重量約20gとした。
次いで、得られた成型体(2枚)を、活性炭70gを充填した紺蝸(内容積:直径8cm、高さ7cm)内に配置し、蓋をした後、高速昇温電気炉に入れ、昇温時間1時間で1000℃まで加熱した後、昇温時間4時間で1700℃(還元処理温度)まで加熱して5時間保持し、その後冷却時間4時間で1000℃まで冷却した後、自然放冷で室温まで冷却して還元処理品を得た。
次に、得られた還元処理品を大気中、500℃の温度条件で5時間加熱して酸化し、複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で45:54:1であるセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア系−プラセオジム合酸化物は篩で75μm以下に粉砕した。
<X線回折(XRD)測定>
得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を大気中1100℃で5時間加熱処理し(高温耐久試験)、処理後のセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物の結晶相をX線回折法により測定した。なお、X線回折装置として理学電機社製の商品名「RINT−2100」を用いてX線回折パターンを測定し、I(14/29)値及びI(28/29)値を求めた。得られた結果を、表1に示す。
<酸素吸放出量の測定試験:OSC評価法>
前記耐久試験後のセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物粉末3gと、Pd(0.25wt%)を担持したPd/Al触媒1gとを乳鉢で物理混合して試験用排ガス浄化用触媒試料試料を得た。得られた試料15mgを秤量し、熱重量分析計により酸素吸放出量を測定した。なお、酸素吸放出量は、触媒中のセリウム1mol当りの400℃における酸素の吸放出量(O−mol/Ce−mol)を指し、上記触媒試料を熱重量分析計(TG、島津製作所製、商品名:TGA−50)の試料セルに設置し、400℃の温度条件下において、触媒15mgに対して200ml/minの流量で、H(10容量%)及びN(90容量%)からなるガスと、Air(O:21容量%、N:78容量%)からなるガスを20分毎に交互に10分間流し、上記熱重量分析計を用いて可逆的重量変化から得た。評価には酸素放出側(還元側)の値を用いた。この場合、放出酸素量の理論限界値は0.25である。得られた結果を、表1に示す。
(実施例2)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液428gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gと、Pr11換算で2.9gとなる量の硝酸プラセオジムを含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で43.5:54:2.5であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で43.5:54:2.5であるセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(実施例3)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液398gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液623gと、Pr11換算で3gとなる量の硝酸プラセオジムを含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で40.5:57:2.5であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で40.5:57:2.5であるセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(実施例4)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液447gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液569gと、Pr11換算で2.9gとなる量の硝酸プラセオジムを含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で45.5:52:2.5であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で45.5:52:2.5であるセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(実施例5)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液428gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gと、La換算で2.8gとなる量の硝酸ランタンを含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとランタンとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[ランタン])で43.5:54:2.5であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとランタンとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[ランタン])で43.5:54:2.5であるセリア−ジルコニア−ランタン複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−ランタン複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(実施例6)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液428gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gと、Y換算で2gとなる量の硝酸イットリウムを含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとイットリウムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[イットリウム])で43.5:54:2.5であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとイットリウムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[イットリウム])で43.5:54:2.5であるセリア−ジルコニア−イットリウム複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−イットリウム複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(実施例7)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液428gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gと、Pr11換算で5.8gとなる量の硝酸プラセオジムを含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で41:54:5であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で41:54:5であるセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(比較例1)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液428gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gと、Fe換算で0.5gとなる量の硝酸鉄を含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムと鉄との含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[鉄])で43.5:54:2.5であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムと鉄との含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[鉄])で43.5:54:2.5であるセリア−ジルコニア−鉄複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−鉄複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(比較例2)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液428gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液634gと、Pr11換算で3gとなる量の硝酸プラセオジムを含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で39.5:58:2.5であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で39.5:58:2.5であるセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(比較例3)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液457gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液557.6gと、Pr11換算で2.9gとなる量の硝酸プラセオジムを含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で46.5:51:2.5であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で46.5:51:2.5であるセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(比較例4)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液452gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム])で46:54であるセリア−ジルコニア固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム])で46:54であるセリア−ジルコニア複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
(比較例5)
CeO換算で28質量%の硝酸セリウム水溶液354gと、ZrO換算で18質量%のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液590gと、Pr11換算で11.7gとなる量の硝酸プラセオジムを含む水溶液100gとした以外は、実施例1と同様にして、セリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で36:54:10であるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を得、次いで実施例1と同様にして複合酸化物におけるセリウムとジルコニウムとプラセオジムとの含有比率がモル比([セリウム]:[ジルコニウム]:[プラセオジム])で36:54:10であるセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物を得た。得られたセリア−ジルコニア−プラセオジム複合酸化物に対して、実施例1と同様にしてX線回折測定、及び酸素吸放出量の測定試験を実施した。得られた結果を、表1に示す。
Figure 0005763711
表1に示した実施例1〜実施例7の結果と比較例2〜比較例5の結果との比較から明らかなように、プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種の元素の含有量、及びセリア−ジルコニア系複合酸化物における(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)と(ジルコニウム)との含有比率が本発明の範囲内にある場合には、高温耐久試験後の400℃での酸素吸放出量(OSC)が顕著に向上していることから、酸素貯蔵材の熱による劣化が十分に抑制されているとともに、酸素吸放出機能を約400℃という低温から十分に発現することが確認された。また、高温耐久試験後のκ相維持率とOSC性能はほぼ対応しており、κ相維持率が高いほどOSC性能も高い傾向にあることが確認された。
なお、鉄を添加した試料(比較例1)は、無添加の試料(比較例4)に比べてI(14/29)、OSCが共に劣っており、添加元素として適当でないことが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、酸素貯蔵材の熱による劣化を十分に抑制するとともに、酸素吸放出機能を約400℃という低温から十分に発現することが可能なセリア−ジルコニア系複合酸化物及びその製造方法、並びにそのセリア−ジルコニア系複合酸化物を用いた排ガス浄化用触媒を提供することが可能となる。
このように本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物は、酸素吸放出機能をより低温から発現することが可能であるため、約400℃以下という比較的低温の条件から用いる排ガス浄化用触媒の担体や助触媒等として好適に利用することが可能である。また、本発明のセリア−ジルコニア系複合酸化物を用いた本発明の排ガス浄化用触媒は、耐熱性も向上していることから、このような比較的低温の条件下で使用する触媒に特に適している。

Claims (4)

  1. セリア及びジルコニアの複合酸化物を含むセリア−ジルコニア系複合酸化物であって、
    該セリア−ジルコニア系複合酸化物はプラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種を前記セリア−ジルコニア系複合酸化物中の陽イオン合計量に対して0.5〜5.0mol%含有しているとともに、前記セリア−ジルコニア系複合酸化物における(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)と(ジルコニウム)との含有比率がモル比([セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種]:[ジルコニウム])で43:57〜48:52の範囲にあり、且つ、
    大気中、1100℃の温度条件で5時間加熱後のX線回折測定により得られるCuKαを用いたX線回折パターンから求められる2θ=14.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(14/29)値}及び2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(28/29)値}がそれぞれ以下の条件:
    I(14/29)値≧0.02
    I(28/29)値≦0.08
    を満たすものであることを特徴とするセリア−ジルコニア系複合酸化物。
  2. セリア及びジルコニアの複合酸化物を含むセリア−ジルコニア系複合酸化物の製造方法であって、
    陽イオン合計量に対してプラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種を0.5〜5.0mol%含有しているとともに、(セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種)と(ジルコニウム)との含有比率がモル比([セリウム+前記プラセオジム、ランタン及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも一種]:[ジルコニウム])で43:57〜48:52の範囲にあるセリア−ジルコニア系固溶体粉末を準備し、該セリア−ジルコニア系固溶体粉末を400〜3500kgf/cmの圧力で加圧成型した後、1450〜2000℃の温度条件で還元処理し
    大気中、1100℃の温度条件で5時間加熱後のX線回折測定により得られるCuKαを用いたX線回折パターンから求められる2θ=14.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(14/29)値}及び2θ=28.5°の回折線と2θ=29°の回折線との強度比{I(28/29)値}がそれぞれ以下の条件:
    I(14/29)値≧0.02
    I(28/29)値≦0.08
    を満たすセリア−ジルコニア系複合酸化物を得る工程を含むことを特徴とするセリア−ジルコニア系複合酸化物の製造方法。
  3. 前記還元処理の後に、前記セリア−ジルコニア系複合酸化物に酸化処理を施す工程を更に含むことを特徴とする請求項2に記載のセリア−ジルコニア系複合酸化物の製造方法。
  4. 請求項1に記載のセリア−ジルコニア系複合酸化物を含有していることを特徴とする排ガス浄化用触媒。
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