JP5760153B1 - 基板作業装置、基板作業方法および基板作業システム - Google Patents

基板作業装置、基板作業方法および基板作業システム Download PDF

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Abstract

この基板作業装置(1)は、基板(CB)の搬入出を行う搬送部(12)と、基板に所定の作業処理を行う作業部(11)と、オペレータに所定の作業を要求するオペレータ作業要求にオペレータが対応可能か否かの対応可否状況を取得する制御部(14)とを備える。制御部は、対応可否状況に応じて、自動運転の運転モードを、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい継続優先モードとに切り替える。

Description

この発明は、基板作業装置、基板作業方法および基板作業システムに関し、特に、電子部品が搭載される基板に対して半田印刷、半田塗布、電子部品搭載前の基板外観検査、電子部品の搭載、電子部品搭載後の基板外観検査、電子部品搭載基板のリフロー処理、等々の所定の作業処理を行う基板作業装置、基板作業方法および基板作業システムに関する。
従来、電子部品が搭載される基板に対して所定の作業処理を行う基板作業装置が知られている。このような基板作業装置は、たとえば、特開2013−238909号公報に開示されている。
このような基板作業装置による自動運転中には、オペレータによる各種の作業が必要となる。オペレータによる作業は、たとえば、基板作業装置がエラー停止した場合のエラー要因の除去およびリスタート作業や、予定基板枚数分の作業終了後、次の自動運転を開始するための段取り作業などがある。基板作業装置は、自動運転の状況に応じて上記のような作業が必要となった場合に、自動運転を一時停止するとともに、オペレータに作業を要求するオペレータ作業要求を行う。
上記特開2013−238909号公報では、複数の基板作業装置から構成された回路基板製造ラインにおいて、段取り作業をオペレータに実行させる作業時刻(すなわち、段取り作業の実行要求を行う時刻)を算出し、その作業に要する準備時間の分だけ作業時刻から繰り上げた時刻(準備開始時刻)になると、オペレータに報知を行うことが開示されている。
特開2013−238909号公報
しかしながら、実際の作業現場では、オペレータが製造ラインから離れる必要が生じる場合も少なくないため、段取り作業時刻(作業要求の実行時刻)に合わせてオペレータが作業可能であるとは限らない。また、基板作業装置のエラーは、段取り作業時刻などのスケジュールとは無関係に偶発的に発生して、基板作業装置を停止させてしまう。そのため、オペレータの不在時において、エラー停止や段取り作業への移行などでオペレータ作業要求が発生した場合、オペレータが製造ラインに戻るまで製造ラインを停止させておかなければならず、作業効率が著しく低下してしまう。したがって、従来、特にオペレータの不在時などのオペレータによる作業ができない状況下でオペレータ作業要求が発生した場合に、装置の停止によって作業効率が低下してしまうという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、オペレータによる作業ができない状況下で、装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することが可能な基板作業装置、基板作業方法および基板作業システムを提供することである。
この発明の第1の局面による基板作業装置は、電子部品が搭載される基板の搬入出を行う搬送部と、自動運転により基板に対して所定の作業処理を行う作業部と、自動運転の状況に応じてオペレータに所定の作業を要求するオペレータ作業要求を行うように構成されるとともに、オペレータがオペレータ作業要求に対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得する制御部とを備え、制御部は、対応可否状況に応じて、自動運転の運転モードを、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替える制御を行うように構成されている。
なお、本発明において「オペレータ作業要求」とは、基板作業装置の自動運転中にオペレータによる作業が必要となった場合に、制御部がオペレータに対して作業の実行を要求することを示す概念である。オペレータ作業要求は、たとえば、基板作業装置において発生したエラーに対して、エラーに対応するための作業をオペレータに要求するエラー対応要求を含む。また、オペレータ作業要求は、たとえば、予め設定された予定基板枚数分の作業処理の終了後、次の自動運転を開始するための段取り作業へ移行する場合における、オペレータへの段取り作業の実行要求を含む。
この発明の第1の局面による基板作業装置では、上記のように、オペレータがオペレータ作業要求に対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得する制御部を設け、対応可否状況に応じて、自動運転の運転モードを、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件(制御部がオペレータ作業要求を発しにくい、あるいはオペレータ作業要求を行うことが少なくなる運転条件)の継続優先モードとに切り替える制御を行うように制御部を構成する。これにより、オペレータの不在時など、対応可否状況が対応不可の場合に継続優先モードに切り替えれば、エラー停止や段取り作業などの装置の停止を伴うオペレータ作業要求が発生することを抑制することができる。この結果、対応可否状況が対応不可となりオペレータによる作業ができない状況下でも、作業部による基板への作業処理を極力停止させずに継続させることが可能となるので、装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することができる。
上記第1の局面による基板作業装置において、好ましくは、オペレータ作業要求は、自動運転中に発生したエラーに対応するための作業をオペレータに要求するエラー対応要求を含み、継続優先モードでは、自動運転のエラー停止条件および自動運転の動作速度条件の少なくともいずれかについて、通常モードよりもエラー対応要求が発生しにくい運転条件で運転が行われるように構成されている。このように構成すれば、継続優先モードでは、エラー停止条件および動作速度条件の少なくともいずれかについてエラー対応要求が発生しにくい運転条件(制御部がエラー対応要求を発しにくい、あるいはエラー対応要求を行うことが少なくなる運転条件)で自動運転を行うことができるので、エラー停止が発生する可能性(頻度)を効果的に低減することができる。なお、本発明において「エラー停止条件」とは、基板作業装置において発生したエラーに起因して自動運転を停止するための条件(自動運転を停止するか否かを判断するための条件)を示す概念である。
この場合、好ましくは、制御部は、エラー停止条件に基づいてエラー対応要求を行うためのエラー判定を行うように構成され、継続優先モードでは、エラー停止条件として、通常モードよりもエラー判定をしにくいエラー判定閾値に基づいてエラー対応要求による停止を行うか否かが判断されるように構成されている。このように構成すれば、継続優先モードでは、自動運転中にエラー判定閾値に達してエラー判定がなされることを抑制することができる。これにより、装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することができる。なお、本発明において「エラー判定」とは、制御部がオペレータにエラー対応要求を行うか否かを判断した結果として、エラー対応要求を行うと判定することを示す概念である。
上記継続優先モードが通常モードよりもエラー判定をしにくいエラー判定閾値を有する構成において、好ましくは、制御部は、作業処理に含まれる作業部の動作が失敗した場合に、作業部に失敗した動作のリトライ動作を実行させるように構成され、エラー判定閾値は、作業部によるリトライ動作のエラー判定までの上限回数、データ転送のエラー判定までの待機時間、および、基板搬送のエラー判定までの待機時間の少なくともいずれかを含む。このように構成すれば、通常モードではエラー判定閾値に達してエラー停止してしまうような場合でも、継続優先モードでは、より多くの回数のリトライ動作や、より長い時間の待機を行うことが許容される。その結果、一時的なエラー要因がリトライ動作の繰り返しやより長い時間の待機により自然に解消され、エラー停止することなく作業を継続することができる可能性が高まる。これにより、通常モードよりもタクトタイム(基板1枚あたりの基板作業装置の作業工程時間)が増大する可能性を許容することによって、オペレータの対応不可の状況下でのエラー対応要求の発生(装置の停止)を抑制することができる。
上記継続優先モードがエラー停止条件および動作速度条件の少なくともいずれかについてエラー対応要求が発生しにくい運転条件を有する構成において、好ましくは、継続優先モードでは、動作速度条件として、通常モードよりも低速に設定された動作速度設定で運転が行われるように構成されている。このように構成すれば、継続優先モードでは、通常モードよりも低速で自動運転することによってエラー発生頻度を低減することができるので、オペレータ対応不可の状況下でのエラー対応要求の発生(装置の停止)をより抑制することができる。
この場合、好ましくは、動作速度設定は、作業部の動作速度、および、搬送部による基板の同時搬送数の少なくともいずれかを含む。このように構成すれば、各種作業に伴う作業部の動作速度に起因するエラーや、基板の同時搬送数に起因するエラーの発生を、効果的に低減することができる。特に、作業部が取り扱う電子部品や、搬送部が搬送する基板には個体差(公差)が除去し得ないエラー要因となる一方、より低速で確実に作業や搬送を行うことによってエラーの発生を低減することができるので、個体差等によるエラー対応要求の発生を抑制することが可能となる。
上記第1の局面による基板作業装置において、好ましくは、制御部は、対応可否状況が対応不可になる将来の対応不可予定を取得するとともに、現在時刻が対応不可予定の始期に到達した場合に、対応可否状況が対応不可であると判断して運転モードを継続優先モードに切り替えるように構成されている。このように構成すれば、オペレータが対応不可となるスケジュールが予め決まっている場合に、オペレータの対応不可予定に合わせて確実に運転モードを継続優先モードに切り替えることができる。
この場合、好ましくは、制御部は、対応不可予定の終期を取得するとともに、継続優先モードにおいて、対応不可予定の終期までの残時間に応じて、継続優先モードの運転条件を変化させるように構成されている。ここで、対応不可予定の終期が近付いてきたタイミングでエラー対応要求や段取り作業が発生しても、すぐにオペレータが対応することができるので、作業効率に与える影響はごく僅かとなる。そのため、対応不可予定の終期までの残時間に応じて、装置の停止が発生した場合の生産効率に与える影響(リスク)を考慮して継続優先モードの運転条件を変化させれば、作業効率の低下をさらに抑制することが可能となる。
上記制御部が対応不可予定の終期までの残時間に応じて継続優先モードの運転条件を変化させる構成において、好ましくは、継続優先モードは、運転条件が段階的に異なるように複数設けられており、制御部は、継続優先モードにおいて、対応不可予定の終期までの残時間が大きいほど、複数の継続優先モードのうちから、オペレータ作業要求がより発生しにくい運転条件の継続優先モードを選択するように構成されている。このように構成すれば、装置の停止が発生した場合の停止時間が長くなる場合(残時間が大きい場合)に、装置の停止が発生することをより抑制することができる。停止時間が短い場合(残時間が小さい場合)には、より効率を優先した継続優先モードを選択することができる。この結果、オペレータの対応不可の状況下での装置の停止を抑制しつつ、作業効率の低下をさらに効果的に抑制することが可能となる。
上記制御部が対応不可予定の終期までの残時間に応じて継続優先モードの運転条件を変化させる構成において、好ましくは、オペレータ作業要求は、自動運転のための段取り作業の実行要求を含み、制御部は、継続優先モードにおいて、対応不可予定の終期までの残時間に応じて、搬送部による基板の搬送時間間隔を変更するように構成されている。このように構成すれば、搬送時間間隔の変更によって装置のタクトタイムを調節することができるので、段取り作業の開始タイミングを調節することができる。これにより、オペレータが対応不可の状況下では、段取り作業の要求タイミングを遅らせることができるので、たとえば電子回路基板の製造に用いるペーストはんだやディスペンス液(接着剤など)の長時間待機による固化や劣化を防いで、段取り作業の容易化を図ることができる。その結果、段取り作業を含めた作業効率を向上させることができる。
この場合、好ましくは、制御部は、継続優先モードにおいて、残時間に対して、段取り作業に移行するまでの基板の残枚数が小さいほど、搬送時間間隔を長くするとともに、前回搬送時刻からの経過時間が搬送時間間隔よりも大きい場合に、搬送部に基板搬送を実行させるように構成されている。このように構成すれば、継続優先モード中に残枚数がなくなって段取り作業に移行するようなケースにおいて、より確実に、段取り作業の要求タイミングをオペレータの対応可否状況が対応可能になるタイミング(対応不可予定の終期)に合わせることができる。その結果、段取り作業の開始までの待機時間を短縮し、作業効率をより向上させることができる。
上記第1の局面による基板作業装置において、好ましくは、搬送部の上流または下流に設けられ電子回路基板の製造ラインを構成する他の基板作業装置とネットワーク接続された通信部をさらに備え、制御部は、取得した対応可否状況を、通信部を介して他の基板作業装置に通知するように構成されている。このように構成すれば、たとえば、製造ラインを構成する複数の基板作業装置に対して、オペレータの対応可否状況に応じた継続優先モードへの切り替えを一括して行うことができる。この際、オペレータは、所定の基板作業装置に対して対応可否状況の入力等を行えば、他の基板作業装置に対しても対応可否状況を反映させることができるので、対応可否状況の入力忘れなどを抑制することができる。
この発明の第2の局面による基板作業方法は、電子部品が搭載される基板に対して基板作業装置により所定の作業処理を行うステップと、自動運転の状況に応じてオペレータに所定の作業を要求するオペレータ作業要求に対してオペレータが対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得するステップと、対応可否状況に応じて、基板作業装置の運転モードを、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替えるステップとを備える。
この発明の第2の局面による基板作業方法では、上記のように、自動運転の状況に応じてオペレータに所定の作業を要求するオペレータ作業要求に対してオペレータが対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得するステップと、対応可否状況に応じて、基板作業装置の運転モードを、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替えるステップとを設ける。これにより、オペレータの不在時など、対応可否状況が対応不可の場合に継続優先モードに切り替えれば、作業処理を極力停止させずに継続させることが可能となるので、装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することができる。
上記第2の局面による基板作業方法において、好ましくは、継続優先モードにおいて、通常モードの運転条件と比較して、基板の搬入から次の基板の搬入までに要する単位作業時間が増大するか、または、単位作業時間の増大を許容することにより、オペレータ作業要求を発生しにくくした運転条件で運転を行うステップをさらに備える。このように構成すれば、継続優先モードでは、通常モードよりも単位作業時間(タクトタイム)を増大させる代わりに、エラー停止等のオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件で基板作業装置の自動運転を行うことができる。この結果、通常モードよりもタクトタイムが一時的に増大する可能性があるものの、オペレータが不在の間にエラー停止等によって作業が停止してしまうことを抑制することができるので、装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することができる。
上記第2の局面による基板作業方法において、好ましくは、オペレータ作業要求は、基板作業装置の自動運転中に発生したエラーに対応するための作業をオペレータに要求するエラー対応要求を含み、継続優先モードにおいて、基板作業装置のエラー停止条件および基板作業装置の動作速度条件の少なくともいずれかについて、通常モードよりもエラー対応要求が発生しにくい運転条件で運転を行うステップをさらに備える。このように構成すれば、継続優先モードでは、エラー停止条件および動作速度条件の少なくともいずれかについてエラー対応要求が発生しにくい運転条件で自動運転を行うことができるので、エラー停止が発生する可能性(頻度)を効果的に低減することができる。
この発明の第3の局面による基板作業システムは、基板に電子部品が搭載された電子回路基板の製造ラインに用いられる基板作業システムであって、自動運転により基板に対して所定の作業処理を行う基板作業装置と、基板作業装置とネットワーク接続されたサーバ装置とを備え、基板作業装置は、自動運転の状況に応じてオペレータに所定の作業を要求するオペレータ作業要求を行うように構成され、サーバ装置は、オペレータがオペレータ作業要求に対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得し、取得した対応可否状況を基板作業装置に通知するように構成されており、対応可否状況に応じて、基板作業装置の自動運転の運転モードが、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替えられるように構成されている。
この発明の第3の局面による基板作業システムでは、上記のように、オペレータがオペレータ作業要求に対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得し、取得した対応可否状況を基板作業装置に通知するようにサーバ装置を構成し、対応可否状況に応じて、基板作業装置の自動運転の運転モードが、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替えられるように基板作業システムを構成する。これにより、オペレータの不在時など、対応可否状況が対応不可の場合に継続優先モードに切り替えれば、作業処理を極力停止させずに継続させることが可能となるので、装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、オペレータによる作業ができない状況下で、装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することができる。
本発明の第1〜第5実施形態による部品実装システムの全体構成を示した図である。 本発明の第1実施形態による部品実装装置の模式的な平面図である。 対応可否状況テーブルを示した図である。 対応可否状況設定画面を示した図である。 対応不可予定テーブルを示した図である。 エラー停止条件テーブルを示した図である。 本発明の第1実施形態による対応不可予定の監視処理を説明するためのフロー図である。 本発明の第1実施形態による運転条件変更処理を説明するためのフロー図である。 動作速度条件テーブルを示した図である。 本発明の第2実施形態による運転条件変更処理を説明するためのフロー図である。 本発明の第3実施形態によるエラー停止条件テーブルを示した図である。 本発明の第3実施形態による動作速度条件テーブルを示した図である。 残時間条件テーブルを示した図である。 本発明の第3実施形態によるリトライ上限回数取得処理を示したフロー図である。 本発明の第3実施形態による速度設定取得処理を示したフロー図である。 本発明の第4実施形態による印刷機の構造を説明するための模式的な側断面図である。 生産予定枚数テーブルを示した図である。 本発明の第4実施形態による搬送時間間隔変更処理を示したフロー図である。 本発明の第4実施形態による搬送時間間隔取得処理を示したフロー図である。 本発明の第4実施形態の作用を説明するための図である。 本発明の第5実施形態による対応不可予定の監視処理を説明するためのフロー図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1〜図8を参照して、本発明の第1実施形態による部品実装システム100について説明する。なお、部品実装システム100は、本発明の「基板作業システム」の一例である。
本発明の第1実施形態による部品実装システム100は、図1に示すように、基板に電子部品が搭載された電子回路基板の製造ラインを構成している。部品実装システム100は、複数の基板作業装置1と、サーバ装置2とを備えている。また、各基板作業装置1は、搬送ライン3を介して接続されており、部品実装システム100は、上流側の装置から下流側の装置へと、基板を搬送可能に構成されている。
サーバ装置2と各基板作業装置1とは、ネットワークを介して相互に通信可能に接続されている。また、基板作業装置1の各々も相互に通信可能である。また、サーバ装置2は、制御部21と記憶部22とを主として備えている。サーバ装置2は、制御プログラムを実行して部品実装システム100全体を統括する管理コンピュータとしての機能を有している。記憶部22には、電子回路基板の生産に関する生産プログラムなどの管理情報が記憶されている。
各基板作業装置1は、作業部11と、搬送部12と、通信部13と、制御部14とを備えている。
作業部11は、自動運転により基板CBに対して所定の作業処理を行う機能を有し、作業内容に応じて基板作業装置1ごとに構成(構造)が異なる。また、搬送部12は、電子部品(図2参照、以下、部品Pという)が搭載される基板CB(図2参照)の搬入出を行う機能を有し、搬送ライン3の一部を構成している。通信部13は、ネットワークを介してサーバ装置2および他の基板作業装置1との通信を行う機能を有する。また、各基板作業装置1は、各々が制御部14によって動作制御される自立型の装置である。すなわち、各装置の動作は、サーバ装置2によらずに、各々の制御部14により個別に制御されている。
図1では、電子部品が搭載された電子回路基板の製造ラインの具体例を示している。図1に示す部品実装システム100では、搬送ライン3の上流側(X1側)から下流側(X2側)に向かって、ローダ(基板供給装置)31と、印刷機32と、ディスペンサ33と、部品実装装置34と、外観検査装置35と、リフロー炉36と、アンローダ(基板回収装置)37とがこの順で配置されている。各基板作業装置1(31〜37)とサーバ装置2との間は、ネットワークハブ4により接続されている。
次に、図1に示した各基板作業装置1の具体的な構成について説明する。
各基板作業装置1の装置構成(構造)自体は、従来公知の構成を採用することができ、それぞれの制御部14(制御部14が実行するプログラム)が従来とは異なる。第1実施形態では、部品実装装置34について詳細な説明を行い、他のローダ31、印刷機32、ディスペンサ33、外観検査装置35、リフロー炉36およびアンローダ37については概要のみを説明する。
ローダ31は、部品Pが実装される前の基板(配線基板)CBを多数保持し、基板CBを搬送ライン3に搬出する機能を有する。ローダ31の作業部11は、搬送部12を介して基板CBを搬送ライン3に送り出す基板供給作業を行う。ここで、部品Pは、LSI、IC、トランジスタ、コンデンサおよび抵抗器などの小片状の電子部品である。
また、印刷機32はスクリーン印刷機である。印刷機32の作業部11は、基板CBにペーストはんだを塗布するはんだ印刷作業を行う。ディスペンサ33は、部品固定用の接着剤などのディスペンス液を基板CBに塗布する装置である。ディスペンサ33の作業部11は、ディスペンス液を基板CBの表面上に塗布する液剤塗布作業を行う。
部品実装装置34は、はんだ印刷および液剤塗布が行われた基板CBに複数の部品(電子部品)Pを実装(搭載)する装置である。部品実装装置34の作業部11は、基板CBに部品Pを実装(搭載)する実装作業を行う。
部品実装装置34の作業部11および搬送部12は、図2に示すように、基台41上に設置されている。作業部11は、搬送部12の上方(紙面上方側)に配置されている。搬送部12は、一対のコンベア42上に基板CBを保持して、基板CBの搬入、保持および搬出を行うように構成されている。搬送部12の両側(Y1側およびY2側)には、多数(複数)のテープフィーダ43が配列されている。各テープフィーダ43は、複数の部品Pを保持したテープを送出して、先端部から部品供給を行う。
作業部11は、複数の実装ヘッド44aを備えたヘッドユニット44と、ヘッドユニット44を水平移動させる移動機構45とを含む。移動機構45は、水平方向のX軸およびY軸について、それぞれボールネジ軸とボールナットからなるボールネジ機構などの直動機構45ax、45ayと、案内機構(ガイドレール)45bx、45byとから構成されている。そして、移動機構45は、Y軸モータ45cおよびX軸モータ45dを駆動し、ボールネジ軸を回転駆動することにより、ヘッドユニット44を搬送部12の上方でY方向およびX方向に移動させる。
ヘッドユニット44には、複数の実装ヘッド44aを昇降させるためのZ軸モータ44bを有するZ軸移動機構と、実装ヘッド44aを中心軸回りに回転させるR軸モータ44cを有するR軸移動機構とが設けられている。実装ヘッド44aは、図示しない負圧供給機構から供給される負圧によって、部品Pを吸着および開放することが可能である。実装ヘッド44aは、XYZRの各軸の移動によって、部品吸着および基板CBの実装位置への部品装着を行う。
また、基台41上には、上方に撮像方向を向けた部品認識カメラ46が設置されている。部品認識カメラ46は、部品を吸着した実装ヘッド44aが部品認識カメラ46の上方位置を通過する際に、吸着部品の下面画像を撮像する。撮像した画像に基づいて、実装ヘッド44aに部品が吸着されたか否かの判定や、実装位置への部品搭載に際し吸着位置ずれの補正が行われる。
また、図1に示すように、外観検査装置35は、実装済みの基板CBを撮像し、画像認識によって各部品Pの実装状態を検査する光学検査装置である。作業部11は、部品Pが実装された基板CBを撮像する撮像作業を行う。得られた撮像画像に基づいて、制御部14が実装不良の有無の判定等を行う。
リフロー炉36は、加熱処理を行うことにより半田を溶融させて部品Pの電極を基板CB上の電極部に接合する装置である。リフロー炉36の作業部11は、基板CBの加熱処理を行う。また、アンローダ37は、部品Pが実装された後の基板CBを搬送ライン3から回収する装置である。アンローダ37の作業部11は、搬送部12を介して、搬送ライン3からの基板CBの回収作業を行う。このようにして、第1実施形態における部品実装システム100は構成されている。
次に、第1実施形態の基板作業装置1の制御部14の構成について説明する。第1実施形態では、部品実装装置34の制御部14を例に説明する。
図2に示すように、制御部14は、ハードウェア構成上は、CPUやメモリなどから構成されるコンピュータである。CPUは、メモリに格納された制御プログラムを実行することによって、部品実装装置34の制御部14として機能する。また、制御部14は、表示部51および入力部52を含んでいる。表示部51は、たとえば液晶モニタなどであり、制御部14の制御により、部品実装装置34に関わる各種の画面表示を行う機能を有する。入力部52は、部品実装装置34(制御部14)に対するオペレータからの入力操作を受け付けるように構成されている。入力部52は、たとえばキーボードおよびマウスや、タッチスクリーンなどからなる。
ここで、第1実施形態では、制御部14は、運転中にオペレータに所定の保守作業を要求するオペレータ作業要求を行うように構成されるとともに、このオペレータ作業要求に対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得する機能を有する。そして、制御部14は、対応可否状況に応じて、自動運転の運転モードを、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件(制御部14がオペレータ作業要求を発しにくい、あるいはオペレータ作業要求を行うことが少なくなる運転条件)の継続優先モードとに切り替える制御を行うように構成されている。
オペレータ作業要求は、オペレータに所定の保守作業を要求する処理(制御部14の処理)であり、特に基板作業装置1の自動運転の一時停止を伴う処理である。オペレータ作業要求は、たとえば、基板作業装置1において発生したエラーに対応するための保守作業をオペレータに要求するエラー対応要求や、段取り作業の実行要求などを含む。エラー対応要求は、部品実装装置34においては、たとえば部品認識エラー、部品吸着エラー、データ転送エラー(ファイル読込エラー)、基板搬送エラーなどが発生した運転状況において、運転継続のためにオペレータに保守作業を要求する処理である。部品認識エラーは、部品認識カメラ46による部品認識結果が正常でない場合のエラーである。部品吸着エラーは、実装ヘッド44aによる部品吸着が正常に行えない場合のエラーである。制御部14は、作業処理に含まれる作業部11の動作(部品認識動作や部品吸着動作)が失敗した場合に、作業部11に失敗した動作のリトライ動作(再度同じ動作を実行させること)を実行させる。部品認識および部品吸着には、所定回数のリトライ上限が設定されており、制御部14は、リトライ上限に達するまでは、動作に失敗しても部品認識動作や部品吸着動作を繰り返し実行(リトライ)する。リトライ上限に達しても失敗する場合に、制御部14はエラー判定をして自動運転を停止する。
データ転送エラー(ファイル読込エラー)は、製造ラインの上流側の装置から基板CBを搬入する際に、その基板CBに関するデータの転送(ファイルの読み込み)が正常に行えない場合のエラーである。基板搬送エラーは、上流側の装置から基板CBを搬入する際に、その基板CBが所定の作業位置まで正常に搬送できない場合などのエラーである。ファイル読込および基板搬送には、所定の待機時間が設定されており、制御部14は、待機時間に達するまでは、ファイル読み込みや基板搬送処理を継続的に実行する。待機時間に達しても処理が完了しない場合に、制御部14はエラー判定をして自動運転を停止する。
部品吸着エラー等の上記エラーが発生し、エラー対応要求を行う場合、制御部14は、ブザー鳴動やランプ点灯(いずれも図示せず)などにより、オペレータにエラー報知を行う。エラー対応要求に応じてオペレータがエラー要因を解消する復旧作業を行い、リスタートをさせれば、自動運転が再開される。
段取り作業は、自動運転における生産予定枚数分の基板CBへの作業が終了した場合に、次の自動運転のために運転を停止して行われる準備作業である。段取り作業においては、たとえば基板に搭載される部品の交換および補充や、基板種の変更に対応するための各種の作業などが、オペレータにより行われる。制御部14は、生産予定枚数分の作業が終了した場合(すなわち、段取り作業に移行する場合)、オペレータに段取り作業の実行要求を行う。オペレータが段取り作業を完了してリスタートさせれば、次の生産予定枚数分の自動運転が開始される。
対応可否状況とは、上記のオペレータ作業要求(エラー対応要求や段取り作業の実行要求)に対してオペレータが保守作業や段取り作業の実施により対応可能か否かのオペレータの現在状況を表す情報である。対応可否状況は、「対応可能」と「対応不可」とのいずれかの状況を表す。制御部14は、図3に示すように、対応可否状況テーブル60をメモリに有しており、「対応可能」と「対応不可」とのいずれかの情報(フラグ)を記憶するように構成されている。「対応可能」と「対応不可」とは、原則的には、製造ラインにおけるオペレータの滞在と、不在とに対応する。オペレータが不在の場合には、上記のオペレータ作業要求に対応できなくなるためである。第1実施形態では、制御部14は、対応可否状況が対応可能の場合には、通常モードに切り替え、対応可否状況が対応不可の場合には、継続優先モードに切り替える制御を行う。
通常モードには、「対応可能」状況を前提として、タクトタイムを最短にする(装置の作業効率を最大化する)ような運転条件が設定される。たとえば、通常モードでは、ある程度の頻度でエラー対応要求が発生してもその都度オペレータが対応した方が生産効率を高くすることができる場合には、生産効率を優先した運転条件が設定される。
一方、「対応不可」状況下でオペレータ作業要求が発生してしまうと、「対応可能」状況となるまでの間は、自動運転を停止し続けなければならなくなる。そこで、継続優先モードは、上記したオペレータ作業要求(エラー対応要求や段取り作業の実行要求)が通常モードよりも発生しにくくなる運転条件が設定される。
ここで、第1実施形態における継続優先モードには、自動運転のエラー停止条件について、通常モードよりもエラー対応要求が発生しにくい運転条件が設定されている。すなわち、継続優先モードでは、通常モードの運転条件と比較して、タクトタイムの増大を許容する(リトライ回数や待機時間を増大させる)ことによって、オペレータ作業要求を発生しにくくする運転条件が設定される。
以下では、制御部14による制御の詳細について説明する。
図4および図5に示すように、制御部14は、対応可否設定画面61および対応不可予定テーブル62を表示部51に表示するように構成されている。また、制御部14は、図6に示すように、基板作業装置1の自動運転の運転条件として、エラー停止条件テーブル63をメモリに記憶している。
対応可否設定画面61には、対応可能ボタン61a、対応不可ボタン61b、対応不可予定の時間帯入力窓61c、設定ボタン61dおよび削除ボタン61dが表示される。オペレータが対応可能ボタン61aおよび対応不可ボタン61bを入力することにより、現在が「対応可能」状況であるか、「対応不可」状況であるかの対応可否状況が制御部14に取得される。
対応不可予定は、対応可否状況が対応不可になる将来の予定を表し、対応不可予定の始期と終期とを含む。つまり、制御部14は、対応不可予定の始期と終期とを含む時間帯(対応不可時間帯)の入力を受け付けるように構成されている。オペレータが時間帯入力窓61cに始期と終期とを入力し、設定ボタン61dを入力することにより、対応不可予定が制御部14に受け付けられる。受け付けられた対応不可予定は、図5の対応不可予定テーブル62に登録される。
対応不可予定テーブル62は、始期(開始時刻)62aおよび終期(終了時刻)62bを含む対応不可予定を複数件登録可能となっている。登録されたいずれかの対応不可予定を選択し、時間帯入力窓61cおよび設定ボタン61dにより別の時間帯を入力すれば、時間帯の修正(変更)が可能である。また、いずれかの対応不可予定を選択して、対応可否設定画面61の削除ボタン61dを入力すれば、その対応不可予定の削除が可能である。
エラー停止条件テーブル63には、制御部14がエラー対応要求を行うための条件が、通常モードおよび継続優先モードのそれぞれについて設定されている。エラー停止条件テーブル63は、エラー判定項目63aと、項目毎のエラー判定閾値63bとを含む。エラー判定項目は、エラー対応要求の対象となる事象のリストである。エラー判定閾値63bは、各エラー判定項目63aについてエラー対応要求を行うための閾値(条件)である。自動運転中、制御部14は、エラー停止条件に基づいて、エラー対応要求を行うためのエラー判定を行う。すなわち、制御部14は、エラー判定項目毎にエラー判定閾値に達したか否かを判断し、エラー判定閾値に達した項目についてはエラー判定を行う。制御部14は、エラー判定を行った項目についてエラー対応要求を行う。
エラー判定閾値63bは、作業部11によるリトライ動作のエラー判定までの上限回数(閾値)、データ転送(基板CBのファイル読み込み)のエラー判定までの待機時間(閾値)、および、基板搬送のエラー判定までの待機時間(閾値)をそれぞれ含んでいる。部品実装装置34の場合、作業部11によるリトライ動作には、一例として、部品Pの認識リトライおよび部品Pの吸着リトライが含まれる。基板搬送のエラー判定の一例として、所定の実装作業位置への基板CBの到達待ち時間のエラー判定が含まれる。
図6の例では、通常モードについて、認識リトライ上限および吸着リトライ上限がそれぞれ3回、ファイル読込待ち時間が3秒、基板到達待ち時間が8秒として設定されている。これに対して、継続優先モードでは、たとえば、認識リトライ上限および吸着リトライ上限がそれぞれ30回、ファイル読込待ち時間が60秒、基板到達待ち時間が30秒に設定され、通常モードよりも判定閾値が緩和されている。
次に、制御部14による制御処理について説明する。まず、図7を参照して、制御部14による対応不可予定の監視処理について説明する。
図7のステップS1において、制御部14は、対応不可予定テーブル62に登録済みの対応不可予定があるか否かを判断する。対応不可予定が存在しない場合には、監視処理を終了する。対応不可予定がある場合、制御部14は、ステップS2において、現在時刻が対応不可予定に設定された対応不可時間帯に属しているか否かを判断する。現在時刻が開始時刻と終了時刻との間の時刻の場合、制御部14は、ステップS3において、対応可否状況を「対応不可」に更新する。現在時刻が開始時刻よりも前、または、終了時刻よりも後の場合、もしくは、ステップS3で対応可否状況を「対応不可」に更新した場合、処理がステップS4に進む。
ステップS4において、制御部14は、対応不可時間帯が終了したか否かを判断する。現在時刻が終了時刻よりも前の場合、そのまま処理を終了する。一方、現在時刻が終了時刻以後の場合、制御部14は、ステップS5において対応可否状況を「対応不可」に更新し、ステップS6において終期(終了時刻)を過ぎた対応不可予定を削除する。制御部14は、以上の監視処理を継続的に行うことにより、登録された対応不可予定に沿って対応可否状況を更新する。
次に、図8を参照して、制御部14による通常モードと継続優先モードとの切り替えによって、エラー停止条件(運転条件)を変更する運転条件変更処理について説明する。ここでは、図6に示したエラー判定項目の内から、部品認識処理のリトライ上限回数(判定閾値)を変更する処理を例に挙げて説明する。
部品認識処理を実行する際には、制御部14は、まず、図8のステップS11において、メモリのリトライ回数nをn=0にリセットする。そして、ステップS12において、制御部14は、部品認識処理動作を実行する。制御部14は、部品Pを吸着した実装ヘッド44aを所定の認識高さ位置に移動させた後、吸着された部品Pが部品認識カメラ46の上方位置を通過するようにヘッドユニット44を水平移動させるとともに、部品認識カメラ46側で画像取り込みを行うことにより、吸着部品Pの撮像画像を取得する。制御部14は、得られた撮像画像に対して画像認識処理を行うことにより、吸着部品の部品認識を行う。
そして、ステップS13において、制御部14は、認識結果が良好であるか否かを判断する。認識結果に問題がなければ(認識結果OK)、部品認識処理が終了する。一方、部品Pが認識できない場合などには、制御部14は、部品認識結果に問題あり(NG)と判断して、ステップS14に進む。ステップS14では、制御部14は、メモリのリトライ回数nをn=n+1に加算する。
ステップS15において、制御部14は、オペレータ対応が可能であるか否かを判断する。すなわち、制御部14は、メモリの対応可否状況テーブル60(図3参照)を確認して、対応可否状況のフラグが、「対応可能」になっているか否かを確認する。
対応可否状況が「対応可能」の場合、制御部14は、ステップS16において、認識リトライ上限に通常モードの判定閾値(3回)を設定する。一方、対応可否状況が「対応不可」の場合、制御部14は、ステップS17において、認識リトライ上限に継続優先モードの判定閾値(30回)を設定する。このステップS15〜S17によって、対応可否状況に応じたエラー停止条件(リトライ上限回数)が通常モードの条件と継続優先モードの条件とに切り替えられる。
その後、制御部14は、ステップS18において、リトライ回数nがリトライ上限回数に達したか否かを判断する。リトライ回数nがリトライ上限回数に達していない場合、処理がステップS12に戻ることにより、部品認識処理のリトライが実施される。ステップS18でリトライ回数nがリトライ上限回数に達したと判断された場合には、制御部14は、エラー対応要求を実行する(自動運転を一時停止させる)。
以上のようにして、第1実施形態による自動運転の運転条件切替が行われる。部品認識以外のエラー判定項目についても、作業の内容や、リトライか待機かの相違はあるものの、ステップS15〜S17に示したエラー停止条件の切り替え(通常モードと継続優先モードとの切り替え)の処理は同様である。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、オペレータ作業要求に対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得する制御部14を設け、対応可否状況に応じて、自動運転の運転モードを、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替える制御を行うように制御部14を構成する。これにより、対応可否状況が対応不可の場合に継続優先モードに切り替えれば、装置の停止を伴うオペレータ作業要求(エラー対応要求)が発生することを抑制することができる。この結果、オペレータによる作業ができない状況下でも、作業部11による基板CBへの作業処理を極力停止させずに継続させることが可能となるので、装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、継続優先モードにおいて、自動運転のエラー停止条件について、通常モードよりもエラー対応要求が発生しにくい運転条件(制御部14がエラー対応要求を発しにくい、あるいはエラー対応要求を行うことが少なくなる運転条件)で運転が行われるように基板作業装置1を構成する。これにより、継続優先モードでは、エラー対応要求が発生しにくい運転条件(エラー停止しにくい運転条件)で自動運転を行うことができるので、エラー停止が発生する可能性(頻度)を効果的に低減することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、継続優先モードにおいて、通常モードよりもエラー判定をしにくいエラー判定閾値63bに基づいてエラー判定(エラー対応要求を行うという判断)を行うように基板作業装置1を構成する。これにより、継続優先モードでは、通常モードと比較して、自動運転中にエラー判定閾値63bに達してエラー判定がなされることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、エラー判定閾値63bは、リトライ動作の上限回数、データ転送(ファイル読込)のエラー判定までの待機時間、および、基板搬送のエラー判定までの待機時間を含む。これにより、継続優先モードでは、通常モードより多くの回数のリトライ動作や、より長い時間の待機を行うことが許容される。その結果、一時的なエラー要因が自然的に解消される可能性が高まるので、エラー対応要求の発生(装置の停止)を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、将来の対応不可予定を取得するとともに、現在時刻が対応不可予定の始期(開始時刻)に到達した場合に、対応可否状況が対応不可であると判断して運転モードを継続優先モードに切り替えるように制御部14を構成する。これにより、オペレータのスケジュールが予め決まっている場合に、オペレータの対応不可予定に合わせて確実に運転モードを継続優先モードに切り替えることができる。
(第2実施形態)
以下、図1、図2、図9および図10を参照して、本発明の第2実施形態による部品実装システム200について説明する。この第2実施形態では、エラー停止条件の異なる通常モードと継続優先モードとを対応可否状況に応じて切り替えるように構成した第1実施形態と異なり、自動運転の動作速度条件が異なる通常モードと継続優先モードとを切り替える例について説明する。なお、部品実装システム200は、本発明の「基板作業システム」の一例である。
なお、第2実施形態による部品実装システム200(図1参照)は、基板作業装置1の制御部14aのみが上記第1実施形態と異なり、ハードウェア構成(装置構造)は同一であるので、説明を省略する。
第2実施形態では、基板作業装置1の制御部14aは、図9に示すように、自動運転の動作速度条件テーブル110をメモリに記憶している。第2実施形態では、基板作業装置1の自動運転の運転条件として、この動作速度条件が通常モードと継続優先モードとでそれぞれ異なっている。継続優先モードには、動作速度条件として、通常モードよりも低速に設定された動作速度設定が設定されている。
動作速度条件には、作業部11の動作速度、および、搬送部12による基板の同時搬送数の動作速度設定が含まれる。なお、ここでは、第1実施形態と同様に部品実装装置34(図2参照)の例について説明する。
図9に示すように、部品実装装置34の動作速度条件テーブル110は、動作項目111と、動作速度設定112とを含んでいる。部品実装装置34の動作項目111としては、搬送部12による基板の搬送モードと、実装ヘッド44aによる吸着、認識および装着の各動作における動作速度とが設定されており、動作速度設定112は、これらの搬送モードと、吸着速度、認識速度および装着速度との各設定値を含んでいる。
なお、吸着速度、認識速度および装着速度の速度設定は、生産プログラムにおいて予め設定されており、XYZ軸などの各軸についての速度基準値(基準速度)に対するパーセンテージで表現される。通常モードおよび継続優先モードの動作速度設定は、部品毎の生産プログラム設定値(%)に対する割合係数(パーセント)として設定される。
図9に示す例において、通常モードでは、搬送モードが複数毎搬送モードに設定されている。また、通常モードでは、各動作の速度設定がそれぞれ100%に設定されている。これに対して、継続優先モードでは、搬送モードが1枚搬送モードに設定されるとともに、各動作の速度設定がそれぞれ80%に設定される。このように、継続優先モードでは、通常モードよりも速度設定値が低速に設定される。
なお、複数毎搬送モードは、たとえば1枚目の基板を実装作業位置に搬送するのと並行して、2枚目の基板も実装作業位置の直前の待機位置まで搬送するモードである。複数枚の同時搬送を行う場合には、基板の個体差(公差)や、複数の基板の動き出しのタイミングの僅かなずれなどに起因して、搬送エラーが発生する可能性が生じる。このようなエラーは、継続優先モードで基板を1枚ずつ搬送する低速の搬送モードにより防止することができる。
また、実装ヘッド44a(図2参照)を高速で動作させた場合など、慣性によって発生する位置ずれに起因してエラーが発生するケースでは、継続優先モードで通常よりも低速で動作させることにより、エラー発生頻度を低減することができる。この結果、通常モードよりも低速に設定された動作速度設定(動作速度条件)を有する継続優先モードでは、通常モードと比較してエラー対応要求(オペレータ作業要求)の発生を抑制した自動運転が可能である。
次に、図10を参照して、第2実施形態の基板作業装置1の制御部14aによる通常モードと継続優先モードとの切り替えによって、動作速度条件(運転条件)を変更する運転条件変更処理について説明する。ここでは、図9に示した動作項目111の内から、部品認識処理の動作速度設定を変更する処理を例に挙げて説明する。
部品認識処理を実行する際、制御部14aは、まず、図10のステップS21において、オペレータ対応が可能であるか否かを判断する。
対応可否状況が「対応可能」の場合、制御部14aは、ステップS22において、認識速度に通常モードの認識速度設定(100%)を設定する。一方、対応可否状況が「対応不可」の場合、制御部14aは、ステップS23において、認識速度に継続優先モードの認識速度設定(80%)を設定する。このステップS21〜S23によって、対応可否状況に応じた動作速度条件(認識速度)が通常モードと継続優先モードとに切り替えられる。
そして、ステップS24において、制御部14aは、XY軸(ヘッドユニット44の移動機構45)およびZ軸(実装ヘッド44aのZ軸移動機構)の各軸速度に、動作速度設定を反映する。X、Y、Zの各軸速度(%)は、部品毎の生産プログラム設定(%)×動作速度設定(%)として設定される。
ステップS25において、制御部14aは、実装ヘッド44aのZ軸移動機構(Z軸モータ44b)を駆動し、ステップS24で設定されたZ軸速度で所定の認識高さ位置へ実装ヘッド44aを移動(昇降)させる。そして、ステップS26において、制御部14aは、ステップS44で設定されたX軸速度およびY軸速度でヘッドユニット44を水平移動させることにより、部品認識動作を実行する。これにより、吸着部品が部品認識カメラ46の上方位置を通過する際に撮像が行われ、撮像画像に基づく部品認識が行われる。
以上のようにして、第2実施形態による自動運転の運転条件(動作速度条件)の切り替えが行われる。部品認識以外の動作項目についても、作業の内容や、XYZおよびRの各軸の動作の相違はあるものの、ステップS21〜S23に示した動作速度条件の切り替え(通常モードと継続優先モードとの切り替え)の処理は同様である。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
この第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、オペレータ作業要求(エラー対応要求)が発生すること(オペレータ作業要求が行われること)を抑制することができるので、オペレータによる作業ができない状況下でも、装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することができる。上記第1実施形態では、判定閾値の緩和によって、特に一過性の要因によるエラー対応要求の発生(エラー対応要求が行われること)を抑制することができたのに対して、第2実施形態では、高速な動作速度に起因するエラー対応要求の発生を抑制することが可能である。
また、第2実施形態では、上記のように、継続優先モードでは、自動運転の動作速度条件について、通常モードよりもエラー対応要求が発生しにくい運転条件を設定する。これにより、継続優先モードでは、動作速度条件についてエラー対応要求が発生しにくい運転条件(エラー対応要求が行なわれ難くくなる運転条件)で自動運転を行うことができるので、エラー停止が発生する可能性(頻度)を効果的に低減することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、継続優先モードでは、動作速度条件として、通常モードよりも低速に設定された動作速度設定112で運転が行われるように基板作業装置1(制御部14a)を構成する。これにより、継続優先モードでは、通常モードよりも低速で自動運転することによってエラー発生頻度を低減することができる。また、第2実施形態では、上記のように、動作速度設定112は、作業部11の動作速度、および、搬送部12による基板の同時搬送数を含む。これにより、作業部11の動作速度に起因するエラーや、基板CBの同時搬送数に起因するエラーの発生を抑制することができるので、エラー対応要求の発生を効果的に低減することができる。
(第3実施形態)
以下、図1、図9〜図15を参照して、本発明の第3実施形態による部品実装システム300について説明する。この第3実施形態では、上記第1および第2実施形態の構成に加えて、運転条件の異なる複数の継続優先モードを設けて、対応不可予定の終期までの残時間に応じて継続優先モードを切り替える構成の例について説明する。なお、部品実装システム300は、本発明の「基板作業システム」の一例である。
第3実施形態による部品実装システム300(図1参照)では、基板作業装置1の制御部14bのみが第1実施形態と異なり、ハードウェア構成(装置構造)は同一であるので、説明を省略する。
第3実施形態による基板作業装置1の制御部14bは、現在時刻が対応不可予定の始期に到達した場合に、対応可否状況が対応不可であると判断して運転モードを継続優先モードに切り替えるように構成されている。そして、制御部14bは、継続優先モードにおいて、対応不可予定の終期までの残時間(現在時刻と終了時刻との差分)に応じて、継続優先モードの運転条件を変化させるように構成されている。
より具体的には、第3実施形態では、図11および図12に示すように、運転条件の異なる複数(2つ)の継続優先モードAおよびBが、エラー停止条件テーブル120と動作速度条件テーブル130とにそれぞれ設定されている。これらの継続優先モードAとBとは、運転条件が段階的に異なるように設定されている。そして、制御部14bは、継続優先モードにおいて、対応不可予定の終期までの残時間が大きいほど、複数の継続優先モードAおよびBのうちから、オペレータ作業要求がより発生しにくい運転条件の継続優先モードを選択するように構成されている。
図11に示すように、エラー停止条件テーブル120の各運転モードでは、エラー判定のし易さが通常モード>継続優先モードA>継続優先モードBとなるように、エラー判定項目121毎のエラー判定閾値122が設定されている。すなわち、継続優先モードA(認識リトライ10回、吸着リトライ10回、ファイル読込10秒、基板到達12秒)よりも、継続優先モードB(認識リトライ30回、吸着リトライ30回、ファイル読込60秒、基板到達30秒)に、より多い上限回数や、より長い待機時間が設定されている。
また、図12に示すように、動作速度条件テーブル130の各運転モードでは、動作速度(すなわち、エラー発生のし易さ)が通常モード>継続優先モードA>継続優先モードBとなるように、動作項目131毎の動作速度設定132が設定されている。すなわち、継続優先モードA(複数枚、速度それぞれ80%)よりも、継続優先モードB(1枚、速度それぞれ50%)に、より少ない搬送枚数や、より低速の速度設定が設定されている。
また、制御部14bは、図13に示すように、対応不可予定の終期(終了時刻)までの残時間に応じて運転モードを切り替えるための、残時間条件テーブル140をメモリに記憶している。残時間条件テーブル140は、モード切替を行う切替残時間設定141と、切替残時間設定141に対応付けられたモード設定142とを含む。第3実施形態では、エラー停止条件テーブル120と動作速度条件テーブル130とのそれぞれについて、切替残時間設定141が個別に設定可能となっている。制御部14bは、この残時間条件テーブル140を参照することにより、残時間に応じた運転モード切替を行うように構成されている。
図13の例では、エラー停止条件については、残時間が30分より長い場合のモードに、最もエラー判定頻度が低い継続優先モードBが設定されている。残時間が30分以下5分より長い場合のモードに、継続優先モードAが設定されている。そして、残時間が5分以下となる場合のモードに、通常モードが設定されている。
また、動作速度条件については、残時間が30分より長い場合のモードに、最もエラー発生頻度が低い継続優先モードBが設定されている。残時間が10分以下(0より長い)の場合のモードに、継続優先モードAが設定されている。そして、残時間が0となる場合のモードには、通常モードが設定されている。
このように、第3実施形態では、エラー停止条件テーブル120に関しては、対応不可時間帯の最中であっても、残時間が5分以下と短い場合には、通常モードに切り替える例を示している。
次に、図14を参照して、第3実施形態の基板作業装置1の制御部14bによる通常モード、継続優先モードAおよびBとの切り替え処理ついて説明する。ここでは、エラー停止条件に関する運転モードの切り替えによって、エラー判定項目121の内の認識リトライ上限回数が変更される例について説明する。
図14に示した処理フローは、図8に示した第1実施形態の運転条件変更処理フローのうち、ステップS15〜S17に代えて実行される処理である。そのため、前後のステップS11〜S14およびS18については、上記第1実施形態と同様である。
図14のステップS31において、制御部14bは、オペレータ対応が可能であるか否かを判断する。対応可否状況が「対応可能」の場合、制御部14は、ステップS32において、認識リトライ上限に通常モードの判定閾値(3回)を設定する。
一方、対応可否状況が「対応不可」の場合、制御部14bは、ステップS33において、対応不可予定の終期(終了時刻)までの残時間を算出する。制御部14bは、終了時刻と現在時刻との差分をとることにより、残時間を算出する。
ステップS34において、制御部14bは、残時間条件テーブル140を参照して、ステップS53で算出した残時間に対応するモードを取得する。これにより、制御部14bは、継続優先モードA、Bまたは通常モードのいずれかの運転モードを選択する。
ステップS35において、制御部14bは、図11のエラー停止条件テーブル120のテーブルから、対応する条件を読み込む。たとえば残時間が30分よりも大きく、継続優先モードBが選択された場合には、制御部14bは、認識リトライ上限に継続優先モードBの判定閾値(30回)を読み込む。
そして、ステップS36において、制御部14bは、ステップS35で読み込んだ判定閾値(30回)を、認識リトライ上限回数として設定する。このように、エラー停止条件に関する運転モードの切り替えによって、認識リトライ上限回数が変更される。
この結果、図8のステップS18では、設定された判定閾値(リトライ上限回数)に基づいて、リトライ回数nがリトライ上限回数に達したか否かが判断されることになる。以上によって、残時間に応じたモード選択と、選択されたモードに応じたエラー停止条件の設定とが行われる。
次に、図15を参照して、動作速度条件に関する運転モードの切り替えによって、動作項目131の内の部品認識速度が変更される例について説明する。
図15に示した処理フローは、図10に示した第2実施形態の動作条件変更処理フローのうち、ステップS21〜S23に代えて実行される処理である。そのため、後続のステップS24〜S26については、上記第2実施形態と同様である。
図15のステップS41において、制御部14bは、オペレータ対応が可能であるか否かを判断する。対応可否状況が「対応可能」の場合、制御部14bは、ステップS42において、部品認識速度に通常モードの認識速度設定(100%)を設定する。
対応可否状況が「対応不可」の場合、制御部14bは、ステップS43において残時間を算出し、ステップS44において残時間に対応するモードを残時間条件テーブル140から取得する。
ステップS45において、制御部14bは、図12の動作速度条件テーブル130から、対応する条件を読み込む。たとえば継続優先モードBが選択された場合には、制御部14bは、継続優先モードBの認識速度設定(50%)を読み込む。
そして、ステップS46において、制御部14bは、認識速度として、ステップS45で読み込んだ認識速度設定(50%)を設定する。この結果、動作速度条件に関する運転モードの切り替えによって、認識速度が変更される。
図10のステップS24以降では、XYZの各軸速度に、設定された動作速度(認識速度)が反映されることになる。以上によって、残時間に応じたモード選択と、選択されたモードに応じた動作速度条件の設定とが行われる。
なお、この第3実施形態では、2種類の継続優先モードAおよびBを設けた例を説明したが、3種類以上の継続優先モードを設けて、残時間に応じて各継続優先モードを切り替えてもよい。また、エラー停止条件と動作速度条件とのいずれか一方のみについて、複数の継続優先モードを設けてもよい。
第3実施形態では、上記第1実施形態および上記第2実施形態の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、第3実施形態では、上記のように、継続優先モードにおいて、対応不可予定の終期までの残時間に応じて、継続優先モードの運転条件を変化させる。ここで、対応不可予定の終期が近付いてきたタイミングでエラー対応要求が発生しても、すぐにオペレータが対応することができるので、作業効率に与える影響はごく僅かとなる。そのため、対応不可予定の終期までの残時間に応じて継続優先モードの運転条件を変化させることによって、作業効率の低下をさらに抑制することが可能となる。
また、第3実施形態では、上記のように、制御部14bを、継続優先モードにおいて、残時間が大きいほど、オペレータ作業要求がより発生しにくい運転条件(オペレータ作業要求がより行なわれ難い運転条件)の継続優先モードBを選択するように構成する。これにより、装置の停止が発生した場合の停止時間が長くなる場合(残時間が大きい場合)に、装置の停止が発生することをより抑制することができる。停止時間が短い場合(残時間が小さい場合)には、より効率を優先した継続優先モードAを選択することができる。この結果、オペレータの対応不可の状況下での装置の停止を抑制しつつ、作業効率の低下をさらに効果的に抑制することが可能となる。
(第4実施形態)
以下、図1、図16〜図20を参照して、本発明の第4実施形態による部品実装システム400について説明する。この第4実施形態では、上記第1実施形態のエラー停止条件および上記第2実施形態の動作速度条件とは異なる運転条件の変更例として、搬送部12による基板の搬送時間間隔を変更する例について説明する。また、上記第1〜第3実施形態がオペレータ作業要求のうち、エラー対応要求の発生を抑制しているのに対し、この第4実施形態は、オペレータ作業要求のうちの段取り作業の実行要求が対応不可の時間帯に発生することを抑制する例を示している。なお、部品実装システム400は、本発明の「基板作業システム」の一例である。
この第4実施形態による動作条件の変更は、基板作業装置1の内でも特に印刷機32およびディスペンサ33に関わる。そのため、ここでは、印刷機32の例にとって説明することとし、まず印刷機32の構造についての説明を行う。ディスペンサ33に関しては、たとえば、特開2008−18298号公報に開示されている構造を有する。
図16に示すように、印刷機32の作業部11は、スキージユニット71と、はんだ供給部72と、基板CBに対するはんだ印刷パターン(開口部)が形成されたマスクMを保持するマスク保持部(図示せず)とを含む。スキージユニット71は、昇降可能なスキージ部71aと、スキージ部71aを印刷方向(Y方向)に往復移動させる移動機構71bとを有し、マスクMの上方位置に配置されている
また、印刷機32の搬送部12は、マスクMの下方位置に配置されている。搬送部12は、基板CBを一対のコンベア73上に保持して搬入出を行うとともに、昇降機構(図示せず)により所定の印刷作業位置で基板CBを昇降させることが可能である。
搬送部12は、印刷作業位置に搬送された基板CBを上昇させて、基板CBをマスクMの下面に当接させる。この状態で、はんだ供給部72からペーストはんだをマスクMの上面に供給し、マスクMに対してスキージ部71を印刷方向に摺動させることにより、マスクMの開口部内にはんだを充填する。この結果、マスクMの下面側の基板CBへのはんだ印刷が行われる。
このような印刷機32において、第4実施形態では、制御部14cは、対応可否状況が対応不可となる継続優先モードにおいて、対応不可予定の終期までの残時間に応じて、搬送部12による基板CBの搬送時間間隔を変更するように構成されている。具体的には、制御部14cは、残時間に対して、段取り作業に移行するまでの基板CBの残枚数が小さいほど、搬送時間間隔を長くするように構成されている。そして、制御部14cは、前回搬送時刻からの経過時間が搬送時間間隔よりも大きい場合に、搬送部12に基板搬送を実行させるように構成されている。
残枚数を管理するため、制御部14cは、図17に示すように、自動運転の生産予定枚数テーブル150をメモリに記憶している。また、制御部14cは、自動運転を介してから現在時刻までの基板CBの処理枚数(印刷枚数)をカウントするように構成されている。
次に、図18を参照して、第4実施形態における基板の搬送時間間隔の変更処理について説明する。ここでは、基板CBの搬入タイミングを調整することにより、搬送時間間隔を変更する例について説明する。
図18のステップS51において、制御部14cは、搬送時間間隔を取得する。
具体的には、制御部14cは、図19のステップS61において、対応可否状況を参照して、オペレータ対応が可能であるか否かを判断する。
対応可否状況が「対応可能」の場合、制御部14cは、ステップS62において、搬送時間間隔=0に設定する。すなわち、通常モードでは、搬送時間間隔が「0(待機時間なし)」に設定される。
一方、対応可否状況が「対応不可」の場合、制御部14cは、ステップS63において、対応不可予定の終期までの残時間を算出する。また、制御部14cは、ステップS64において、残枚数を算出する。すなわち、制御部14cは、生産予定枚数テーブル150の生産予定枚数から、現在時刻までの基板CBの処理枚数(印刷枚数)を減算することにより、残枚数を算出する。
次に、制御部14cは、ステップS65において、搬送時間間隔を算出する。搬送時間間隔は、残時間に対して残枚数を除算して得た値(残時間/残枚数)として算出される。以上により、継続優先モードでは、搬送時間間隔が(残時間/残枚数)に設定される。
次に、図18のステップS52において、制御部14cは、前回(直前)の基板搬入時刻(前回搬入時刻)から搬送時間間隔分の時間が経過したか否かを判断し、経過時間が搬送時間間隔よりも小さい場合には、ステップS52の判断を繰り返すことにより待機する。なお、通常モードの場合には、搬送時間間隔=0なので、待機時間なしでステップS53に進む。
経過時間が搬送時間間隔よりも大きい場合には、制御部14cは、ステップS53において、搬送部12により基板搬入を行う。そして、制御部14cは、ステップS54において、前回搬入時刻を現在時刻に更新する。
基板搬入後、制御部14cは、ステップS55において、基板印刷処理を行い、ステップS56において、搬送部12により、印刷済みの基板搬出を行う。以上のようにして、基板の搬送間隔(搬入間隔)変更が行われる。
なお、基板CBの搬出タイミングを調整することにより、搬送時間間隔(搬出間隔)を変更してもよい。搬出タイミングを調整する場合には、ステップS51およびS52は、ステップS56の基板搬出の直前に行われる。また、経過時間の起算時点が前回搬入時刻ではなく、前回搬出時刻となる。そのため、ステップS54がステップS56の後に配置され、搬入時刻に代えて「前回搬出時刻=現在時刻」が設定される。
ここで、図20を参照して、第4実施形態の作用を説明する。
上記のように、印刷機32ではマスクM上にペーストはんだが供給されるので、長時間作業が行われない場合には、マスクM上のペーストはんだが固化してしまう。このため、対応可否状況が「対応不可」の場合(対応不可時間帯)に段取り作業に移行(すなわち、生産予定枚数分の作業が終了)すると、はんだの固化によって段取り作業の作業性が悪化したり、その後の印刷品質が劣化したりする可能性がある。なお、ディスペンサ33の場合でも、ディスペンス液(接着剤など)の固化のおそれがある点は同様である。そこで、第4実施形態は、搬送時間間隔の変更によって、段取り作業への移行後(段取り作業の実行要求の発生後)の停止時間を極力短縮させるものである。
具体例として、図20に示すように、対応不可予定の始期(開始時刻)が時刻t1、終期(終了時刻)が時刻t2であるとする。ここでは、運転条件の変更が搬送時間間隔のみであり、その他の運転条件は通常モードと継続優先モードとで同一であるとする。
図20のケース1は、搬送時間間隔の変更を行わない場合に、対応不可時間帯の最中に残枚数が0になるケースである。したがって、搬送時間間隔の変更を行わない場合(参考例)では、残枚数が0となる時刻t3以降、段取り作業の実行要求が発生して(段取り作業の実行要求が行なわれて)装置が停止する(オペレータによる段取り作業待ちになる)。
これに対して、搬送時間間隔の変更を行う第4実施形態の場合、継続優先モードにおける搬送時間間隔(=残時間/残枚数)は、残枚数が0に近付くほど大きい値になる。この結果、印刷機32の作業時間(基板搬入後、印刷作業および搬出を行い、次基板を搬入できる状態になるまでに要する時間)よりも搬送時間間隔が長くなると、待機時間が発生する。搬送時間間隔は、残時間を残枚数で均等に分割することになるので、このケース1では、対応不可予定の終期(時刻t2)に合わせて残枚数が0になり、オペレータ対応可能になるとともに段取り作業の実行要求が発生する。この結果、段取り作業待ちの停止時間を最小限にすることができる。
図20のケース2は、対応不可予定の終了後に残枚数が0になるケースである。したがって、搬送時間間隔の変更を行わずに通常モードで運転する場合(参考例)、対応不可予定の終期(時刻t2)以降の時刻t4で、残枚数が0となる。時刻t4ではオペレータ対応が可能なので、搬送時間間隔の変更を行わなくても、段取り作業の実行要求が発生したときに待ち時間なく段取り作業を行うことができる。
このケース2では、搬送時間間隔の変更を行う第4実施形態の場合でも、対応不可時間帯の間は残枚数が十分にあるため、継続優先モードにおける搬送時間間隔(=残時間/残枚数)は、印刷機32の作業時間よりも小さい値となる。そのため、ケース2では、次基板CBを搬入できる状態になったときには、既に搬送時間間隔を経過している状態となるので、基板搬送の待機時間は発生しない。その結果、対応不可時間帯の間も通常モードで運転するのと同様の結果になるため、不必要にタクトタイムを増大させることがない。
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
また、第4実施形態では、上記のように、継続優先モードにおいて、対応不可予定の終期までの残時間に応じて、搬送部12による基板CBの搬送時間間隔を変更するように制御部14cを構成する。これにより、残時間に応じて段取り作業(オペレータ作業要求)の開始タイミングを調節することができるので、ペーストはんだやディスペンス液(接着剤など)の固化および劣化を防いで、段取り作業の容易化を図ることができる。その結果、段取り作業を含めた作業効率を向上させることができる。
また、第4実施形態では、上記のように、継続優先モードにおいて、残時間に対して残枚数が小さいほど搬送時間間隔を長くするとともに、前回搬送時刻からの経過時間が搬送時間間隔よりも大きい場合に、搬送部12に基板搬送を実行させるように制御部14cを構成する。これにより、継続優先モード中に段取り作業に移行するようなケースを防いで、段取り作業の要求タイミングをオペレータが対応可能になるタイミング(対応不可予定の終期)に合わせることができる。
(第5実施形態)
以下、図1および図21を参照して、本発明の第5実施形態による部品実装システム500について説明する。この第5実施形態では、個々の基板作業装置の制御部に、対応可否状況や対応不可予定を入力(設定)するように構成した上記第1〜第4実施形態とは異なり、サーバ装置や、対応可否状況または対応不可予定が入力された一の基板作業装置から、他の基板作業装置へ対応可否状況を通知するように構成した例について説明する。なお、部品実装システム500は、本発明の「基板作業システム」の一例である。
この第5実施形態による部品実装システム500は、オペレータがサーバ装置2やいずれかの基板作業装置1に対応可否状況または対応不可予定を入力(設定)すると、対応可否状況または対応不可予定がネットワーク接続された他の基板作業装置1に通知されるように構成されている。
すなわち、図1に示すように、たとえばサーバ装置2に対応可否状況(対応可能または対応不可)が入力されると、サーバ装置2は、ネットワークハブ4を介して各基板作業装置1に対応可否状況を通知する。同様に、たとえば部品実装装置34に対応可否状況が入力されると、部品実装装置34の制御部14dは、ネットワークハブ4を介して他の基板作業装置1に対応可否状況を通知する。この結果、各基板作業装置1の制御部14dは、取得した対応可否状況に応じて、それぞれ運転モードの切り替えを行う。運転モードの切替制御は、上記第1から第4実施形態のいずれかまたはこれらの組み合わせであってよい。
対応可否状況および対応不可予定は、部品実装システム500の全ての基板作業装置1に通知してもよいし、一部の基板作業装置1のみに通知してもよい。また、対応不可予定の入力があった場合には、対応不可予定の始期(開始時刻)および終期(終了時刻)を通知してもよいし、対応不可予定に基づいて対応可否状況が更新(変更)された場合の対応不可状況を通知してもよい。また、サーバ装置2が対応可否状況を管理する場合には、対応可否状況とともに、継続優先モードにおける運転条件をそれぞれの基板作業装置1に対して個別に通知してもよい。この場合、個々の基板作業装置1ではモード毎の運転条件のテーブルを記憶しておく必要がなく、各基板作業装置1の運転条件をサーバ装置2側で一括して管理および変更することができる。
次に、図21を参照して、第5実施形態による対応不可予定の監視処理について説明する。ここでは、対応不可予定が入力されたサーバ装置2が対応不可予定を監視し、対応不可状況が変更された場合に通知する例を説明する。
図21のステップS71において、サーバ装置2は、対応不可予定テーブル62に登録済みの対応不可予定があるか否かを判断する。対応不可予定が存在しない場合には、処理が終了する。対応不可予定がある場合、サーバ装置2は、ステップS72において、現在時刻が対応不可時間帯に属しているか否かを判断する。現在時刻が対応不可時間帯の最中である場合、サーバ装置2は、ステップS73において、対応可否状況を「対応不可」に更新して、各基板作業装置1に通知する。現在時刻が対応不可時間帯ではない場合、または、ステップS73で対応可否状況を「対応不可」に更新した場合、ステップS74において、サーバ装置2は、対応不可時間帯が終了したか否かを判断する。
対応不可時間帯が終了していない場合、そのまま処理が終了する。一方、現在時刻が終了時刻以後の場合、サーバ装置2は、ステップS75において対応可否状況を「対応不可」に更新して、各基板作業装置1に通知する。そして、サーバ装置2は、ステップS76において終期(終了時刻)を過ぎた対応不可予定を削除する。サーバ装置2は、以上の監視処理を継続的に行うことにより、登録された対応不可予定(対応不可時間帯)に沿って対応可否状況を更新するとともに、各基板作業装置1に通知を行う。
なお、いずれかの基板作業装置1から他の基板作業装置1に対応可否状況を通知する場合も同様であるので、説明を省略する。
第5実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第5実施形態では、上記のように、対応可否状況を取得し、取得した対応可否状況を基板作業装置1に通知するようにサーバ装置2を構成する。そして、対応可否状況に応じて、基板作業装置1の自動運転の運転モードが、通常モードと、通常モードよりもオペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替えられるように基板作業システム500を構成する。これにより、対応可否状況が対応不可の場合に継続優先モードに切り替えれば、オペレータ作業要求が発生することを抑制することができるので、オペレータによる作業ができない状況下での装置の停止によって作業効率が低下してしまうことを抑制することができる。
また、第5実施形態では、上記のように、基板作業装置1の制御部14dを、通信部13を介して他の基板作業装置1に対応可否状況を通知するように構成する。これにより、たとえば、製造ラインを構成する複数の基板作業装置1に対して、オペレータの対応可否状況に応じた継続優先モードへの切り替えを一括して行うことができる。この際、オペレータは、所定の基板作業装置1に対して対応可否状況の入力等を行えば、他の基板作業装置1に対しても対応可否状況を反映させることができるので、対応可否状況の入力忘れなどを抑制することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、基板作業装置のうち部品実装装置の例について説明し、上記第4実施形態では印刷装置の例について説明したが、本発明はこれに限られない。本発明が部品実装装置および印刷装置以外の他の基板作業装置にも適用可能であることはいうまでもない。
なお、上記第1実施形態で説明したエラー停止条件や、上記第2実施形態で説明した動作速度条件などの基板作業装置の運転条件は、基板作業装置の構造や作業動作の内容に応じて、それぞれ異なる。そのため、通常モードと継続優先モードとにおいて変更される運転条件(エラー停止条件や動作速度条件)は、各基板作業装置において個別に設定されるものである。
ただし、たとえばエラー停止条件のうちデータの転送(ファイル読み込み)や基板搬送エラーに関わる条件は、回路基板製造ラインを構成している以上、全ての基板作業装置に共通するものである。一方、作業部の作業内容は基板作業装置毎に異なるので、動作速度条件などは、基板作業装置毎に個別に設定される。
また、上記第1および第2実施形態において説明したエラー判定項目や動作項目、および、各判定閾値や動作速度設定などは、あくまで一例である。これらの各項目や設定値は、上記した以外の項目が含まれてもよいし、上記した以外の設定値が設定されてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、対応可否状況または対応不可予定のいずれかの入力を受け付ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、対応可否状況のみを受け付けるようにしてもよい。すなわち、オペレータが不在になるときに対応不可にして、オペレータが戻った場合に対応可能に切り替えればよい。
一方、上記第3および第4実施形態では、将来の対応不可予定の入力を受け付けることを前提としている。したがって、上記第3および第4実施形態の場合には、対応不可予定のみを受け付けるようにしてもよい。
1 基板作業装置
2 サーバ装置
11 作業部
12 搬送部
13 通信部
14、14a、14b、14c、14d 制御部
100、200、300、400、500 部品実装システム(基板作業システム)
CB 基板
P 部品(電子部品)

Claims (16)

  1. 電子部品(P)が搭載される基板(CB)の搬入出を行う搬送部(12)と、
    自動運転により前記基板に対して所定の作業処理を行う作業部(11)と、
    自動運転の状況に応じてオペレータに所定の作業を要求するオペレータ作業要求を行うように構成されるとともに、オペレータが前記オペレータ作業要求に対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得する制御部(14)とを備え、
    前記制御部は、前記対応可否状況に応じて、自動運転の運転モードを、通常モードと、前記通常モードよりも前記オペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替える制御を行うように構成されている、基板作業装置。
  2. 前記オペレータ作業要求は、自動運転中に発生したエラーに対応するための作業をオペレータに要求するエラー対応要求を含み、
    前記継続優先モードでは、自動運転のエラー停止条件および自動運転の動作速度条件の少なくともいずれかについて、前記通常モードよりも前記エラー対応要求が発生しにくい運転条件で運転が行われるように構成されている、請求項1に記載の基板作業装置。
  3. 前記制御部は、前記エラー停止条件に基づいて前記エラー対応要求を行うためのエラー判定を行うように構成され、
    前記継続優先モードでは、前記エラー停止条件として、前記通常モードよりもエラー判定をしにくいエラー判定閾値(63b)に基づいて前記エラー対応要求による停止を行うか否かが判断されるように構成されている、請求項2に記載の基板作業装置。
  4. 前記制御部は、前記作業処理に含まれる前記作業部の動作が失敗した場合に、前記作業部に失敗した動作のリトライ動作を実行させるように構成され、
    前記エラー判定閾値は、前記作業部による前記リトライ動作のエラー判定までの上限回数、データ転送のエラー判定までの待機時間、および、基板搬送のエラー判定までの待機時間の少なくともいずれかを含む、請求項3に記載の基板作業装置。
  5. 前記継続優先モードでは、前記動作速度条件として、前記通常モードよりも低速に設定された動作速度設定(112)で運転が行われるように構成されている、請求項2に記載の基板作業装置。
  6. 前記動作速度設定は、前記作業部の動作速度、および、前記搬送部による前記基板の同時搬送数の少なくともいずれかを含む、請求項5に記載の基板作業装置。
  7. 前記制御部は、前記対応可否状況が対応不可になる将来の対応不可予定を取得するとともに、現在時刻が対応不可予定の始期(62a)に到達した場合に、前記対応可否状況が対応不可であると判断して運転モードを継続優先モードに切り替えるように構成されている、請求項1に記載の基板作業装置。
  8. 前記制御部は、前記対応不可予定の終期(62b)を取得するとともに、前記継続優先モードにおいて、前記対応不可予定の終期までの残時間に応じて、前記継続優先モードの運転条件を変化させるように構成されている、請求項7に記載の基板作業装置。
  9. 前記継続優先モードは、運転条件が段階的に異なるように複数設けられており、
    前記制御部は、前記継続優先モードにおいて、前記対応不可予定の終期までの残時間が大きいほど、複数の前記継続優先モードのうちから、前記オペレータ作業要求がより発生しにくい運転条件の前記継続優先モードを選択するように構成されている、請求項8に記載の基板作業装置。
  10. 前記オペレータ作業要求は、自動運転のための段取り作業の実行要求を含み、
    前記制御部は、前記継続優先モードにおいて、前記対応不可予定の終期までの残時間に応じて、前記搬送部による前記基板の搬送時間間隔を変更するように構成されている、請求項8に記載の基板作業装置。
  11. 前記制御部は、前記継続優先モードにおいて、前記残時間に対して、前記段取り作業に移行するまでの前記基板の残枚数が小さいほど、前記搬送時間間隔を長くするとともに、前回搬送時刻からの経過時間が前記搬送時間間隔よりも大きい場合に、前記搬送部に基板搬送を実行させるように構成されている、請求項10に記載の基板作業装置。
  12. 前記搬送部の上流または下流に設けられ電子回路基板の製造ラインを構成する他の基板作業装置とネットワーク接続された通信部(13)をさらに備え、
    前記制御部は、取得した前記対応可否状況を、前記通信部を介して前記他の基板作業装置に通知するように構成されている、請求項1に記載の基板作業装置。
  13. 電子部品が搭載される基板に対して前記基板作業装置により所定の作業処理を行うステップと、
    自動運転の状況に応じてオペレータに所定の作業を要求するオペレータ作業要求に対してオペレータが対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得するステップと、
    前記対応可否状況に応じて、前記基板作業装置の運転モードを、通常モードと、前記通常モードよりも前記オペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替えるステップとを備える、基板作業方法。
  14. 前記継続優先モードにおいて、前記通常モードの運転条件と比較して、前記基板の搬入から次の前記基板の搬入までに要する単位作業時間が増大するか、または、前記単位作業時間の増大を許容することにより、前記オペレータ作業要求を発生しにくくした運転条件で運転を行うステップをさらに備える、請求項13に記載の基板作業方法。
  15. 前記オペレータ作業要求は、前記基板作業装置の自動運転中に発生したエラーに対応するための作業をオペレータに要求するエラー対応要求を含み、
    前記継続優先モードにおいて、前記基板作業装置のエラー停止条件および前記基板作業装置の動作速度条件の少なくともいずれかについて、前記通常モードよりも前記エラー対応要求が発生しにくい運転条件で運転を行うステップをさらに備える、請求項13に記載の基板作業方法。
  16. 基板に電子部品が搭載された電子回路基板の製造ラインに用いられる基板作業システムであって、
    自動運転により前記基板に対して所定の作業処理を行う基板作業装置(1)と、
    前記基板作業装置とネットワーク接続されたサーバ装置(2)とを備え、
    前記基板作業装置は、自動運転の状況に応じてオペレータに所定の作業を要求するオペレータ作業要求を行うように構成され、
    前記サーバ装置は、オペレータが前記オペレータ作業要求に対応可能か否かのオペレータの対応可否状況を取得し、取得した前記対応可否状況を前記基板作業装置に通知するように構成されており、
    前記対応可否状況に応じて、前記基板作業装置の自動運転の運転モードが、通常モードと、前記通常モードよりも前記オペレータ作業要求が発生しにくい運転条件の継続優先モードとに切り替えられるように構成されている、基板作業システム。
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