JP5751241B2 - 車両操舵装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、車両操舵装置及びプログラムに係り、特に、電動パワーステアリングのアシストトルクを発生させるように制御する車両操舵装置及びプログラムに関する。
タイヤのスリップ角と横力の動特性(図1参照)は、緩和長と呼ばれるパラメータによって記述される。緩和長は、接地荷重など様々な要因に応じて変化し、緩和長が長くなるほど横力の発生遅れが生じ、操縦性能に悪影響を及ぼす。
従来、緩和長の影響を補償するために、コーナリングフォースまたはセルフアライニングトルクの遅れがパワーステアリング性能に及ぼす影響を考慮し、遅れについて位相進み制御をすることによって緩和長の影響を補償していた(特許文献1)。
特許文献1の技術では、セルフアライニングトルクの推定値としてのSAT補償値に位相進み制御を行って、位相遅れの補償を施している。
特開2008−114687号公報
しかし、位相進み制御は、高周波数領域でゲインが大きくなり、高周波振動などのノイズの影響を受けやすくなるという課題がある。このようなノイズの低減には、一般的にローパスフィルタ処理が考えられるが、ローパスフィルタには位相を遅らせる性質があり、位相進み制御の効果を相殺してしまうという問題がある。
本発明では、上記問題点を解決するために成されたものであり、緩和長補償トルクを精度よく演算し、高い操縦性能を実現する車両操舵装置及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明の車両操舵装置は、車速を検出する車速検出手段と、車両の前輪実舵角状態量を検出する状態量検出手段と、緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮して前記前輪実舵角状態量に基づいて第1の路面反力トルクを求めるための路面反力トルクモデルと、前記緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮しないで前記前輪実舵角状態量に基づいて第2の路面反力トルクを求めるための規範反力トルクモデルとの差を用いて表され、かつ前記車速検出手段により検出された車速に応じて予め定められた、前輪実舵角状態量に対する前記緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクを表す伝達関数、及び前記状態量検出手段により検出された前輪実舵角状態量に基づいて、前記第2の路面反力トルクと前記第1の路面反力トルクとの差分に等しい前記緩和長補償トルクを演算する演算手段と、前記演算手段により演算された緩和長補償トルクを電動パワーステアリングのアシストトルクに加算する加算手段と、前記加算手段によって加算されたアシストトルクを発生させるように制御する操舵トルク制御手段と、を含んで構成されている。
第1の発明によれば、車速を検出する車速検出手段により車速を検出し、状態量検出手段により前輪実舵角状態量を検出し、演算手段により前輪実舵角状態量に基づいて第1の路面反力トルクを求めるための路面反力トルクモデルと、前輪実舵角状態量に基づいて第2の路面反力トルクを求めるための規範反力トルクモデルとの差を用いて表され、かつ前記車速検出手段により検出された車速に応じて予め定められた前輪実舵角状態量に対する前記緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクを表す伝達関数と、前記状態量検出手段により検出された前輪実舵角状態量とに基づいて、緩和長補償トルクを演算し、加算手段により前記演算手段により演算された緩和長補償トルクを電動パワーステアリングのアシストトルクに加算し、加算されたアシストトルクを発生させるように制御する。
このように、路面反力トルクモデルと、規範反力トルクモデルとの差を用いて表され、かつ車速に応じて定められる伝達関数と、検出された前輪実舵角状態量とに基づいて緩和長補償トルクを演算することにより、緩和長補償トルクを精度良く演算し、高い操縦性能を実現することができる。
第2の発明の車両操舵装置は、車速を検出する車速検出手段と、車両の前輪実舵角状態量を検出する状態量検出手段と、緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮して前記前輪実舵角状態量に基づいて第1の路面反力トルクを求めるための予め定められた路面反力トルクモデルと前記状態量検出手段により検出された前輪実舵角状態量と前記車速検出手段により検出された車速とに基づいて、第1の路面反力トルクを演算する路面反力トルク演算手段と、前記緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮しないで前記前輪実舵角状態量に基づいて第2の路面反力トルクを求めるための予め定められた規範反力トルクモデルと前記前輪実舵角状態量と前記車速とに基づいて、第2の路面反力トルクを演算する規範反力トルク演算手段と、前記規範反力トルク演算手段により演算された第2の路面反力トルクと前記路面反力トルク演算手段により演算された第1の路面反力トルクの差分を、前記緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクとして演算する緩和長補償トルク演算手段と、前記緩和長補償トルク演算手段により演算された緩和長補償トルクを電動パワーステアリングのアシストトルクに加算する加算手段と、前記加算手段によって加算されたアシストトルクを発生させるように制御する操舵トルク制御手段と、を含んで構成されている。
第2の発明によれば、車速検出手段により車速を検出し、状態量検出手段により前輪実舵角状態量を検出し、路面反力トルク演算手段により前輪実舵角状態量に基づいて第1の路面反力トルクを求めるための予め定められた路面反力トルクモデルと前輪実舵角状態量と車速とに基づいて第1の路面反力トルクを演算し、規範反力トルク演算手段により前輪実舵角状態量に基づいて第2の路面反力トルクを求めるための予め定められた規範反力トルクモデルと前輪実舵角状態量と車速とに基づいて、第2の路面反力トルクを演算し、緩和長補償トルク演算手段により規範反力トルク演算手段により演算された第2の路面反力トルクと路面反力トルク演算手段により演算された第1の路面反力トルクの差分を、緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクとして演算し、加算手段により前記緩和長補償トルク演算手段により演算された緩和長補償トルクを電動パワーステアリングのアシストトルクに加算し、加算されたアシストトルクを発生させるように制御する。
このように、路面反力トルクモデルに基づいて第1の路面反力トルクを演算し、規範反力トルクモデルに基づいて第2の路面反力トルクを演算し、第2の路面反力トルクと第1の路面反力トルクの差から緩和長補償トルクを演算することにより、緩和長補償トルクを精度よく演算し、高い操縦性能を実現することができる。
また、上記前輪実舵角状態量として、前輪実舵角速度を検出することができる。
また、上記前輪実舵角状態量として、前輪実舵角を検出することができる。
また、上記規範反力トルクモデルを、緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮しないで、かつ、高グリップタイヤを装着したときの路面反力トルクを求めるための規範反力トルクモデルとすることができる。
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、上記の車両操舵装置を構成する各手段として機能させるためのプログラムである。
以上説明したように、本発明の車両操舵装置、及びプログラムによれば、緩和長補償トルクを精度良く演算し、高い操縦性能を実現することができる。
タイヤのスリップ角と横力の動特性を示す図である。 第1の実施の形態の車両操舵装置の構成を示す概略図である。 操舵トルクから操舵角までのボード線図を示す図である。 連成系のブロック線図を示す図である。 制御系構成を示す図である。 コントローラの構成を示す図である。 コントローラのボード線図を示す図である。 前輪実舵角速度を観測量としたときのコントローラを示す図である。 舵角速度からアシストトルクまでのコントローラボード線図 舵角速度からアシストトルクまでのコントローラボード線図 舵角速度からアシストトルクまでのコントローラボード線図 舵角速度からアシストトルクまでのコントローラボード線図 操舵角−操舵トルクの特性を示す図である。 操舵角−手応え特性を示す図である。 操舵角から路面反力トルクまでの定常ゲインを変化しないための前後輪のコーナリングパワー増加の関係を示す図である。 前輪実舵角速度を観測量としたときのコントローラ(グリップ増)を示す図である。 操舵角−操舵トルクの特性を示す図である。 操舵角−手応え特性を示す図である。 第1の実施の形態の車両操舵装置の機能的構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態の車両操舵装置における補償トルク算出処理ルーチンを示すフローチャートである。 第2の実施の形態の車両操舵装置の機能的構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態の車両操舵装置における補償トルク算出処理ルーチンを示すフローチャートである。 第3の実施の形態の車両操舵装置の機能的構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態の車両操舵装置における補償トルク算出処理ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<発明の原理>
まず、補償トルクを推定する原理について説明する。本発明は、既に位相が遅れてしまっているコーナリングフォースやセルフアライニングトルクに基づいて位相を進めるのではなく、コーナリングフォース発生の要因である前輪実舵角の状態量に着目し、前輪実舵角状態量から車両運動モデルに基づいてコーナリングフォースの動特性を補償する。
前輪実舵角状態量は、セルフアライニングトルクに比べ位相の進んだ情報量となる結果、コーナリングフォースの動特性の補償に、位相進み制御を用いる必要がなくなる。このため、補償時に高周波数領域でゲインが大きくなることもなく、高周波振動などのノイズの影響を受ける心配がなくなる。
ステアリングの動特性と車両運動が連成するシステムは、下記(1)〜(8)式の運動方程式によって記述されることが知られている(非特許文献:山田ほか:自動車技術会春季学術講演会前刷集20125034)。
ただし、θ:操舵角、T:操舵トルク、I:ステアリングホイール慣性モーメント、C:ステアリングホイール減衰係数、Ktb:トーションバー剛性、θ:コラムシャフト回転角、TSAT:路面反力トルク(セルフアライニングトルク)、I:モータ慣性モーメント、C:コラムシャフト減衰係数、R:摩擦トルク、α:アシストトルク係数、δ:前輪実舵角、β:車体スリップ角、r:ヨー角速度、M:車両質量、I:ヨー慣性モーメント、F、F:前後輪のコーナリングフォース、K、K:前後輪のコーナリングスティッフネス、L、L:前後輪の車軸−重心間距離、ξ:トレール長、N:オーバーオールギヤ比、V:車速とする。
上記の方程式は、タイヤの動特性を無視したモデルのため、実際には時間遅れを伴う特性を有しており、上記(7)、(8)式は、下記(9)、(10)式のような数式でモデル化される。
ただし、τ、τ、は、前後輪横力発生の時定数であり、下記(11)、(12)式で表される。また、σ、σは、前後輪の緩和長である。
上記のタイヤ動特性の存在は、ステアリングと車両運動の連成特性に影響を与える。
図3は、操舵トルクから操舵角までのボード線図を示している。実線は、緩和長を考慮していない上記(1)−(8)式のモデルを、破線は、緩和長を考慮している上記(1)−(6)、(9)−(12)式のモデルを表している。この図から、緩和長を考慮したモデルでは、1Hz付近に共振現象が生じており、車両運動の操縦性能を議論する場合、緩和長の考慮が重要となることがわかる。
本発明は、電動パワーステアリングの制御によって、図3の破線の特性を実線の特性に変更することを目的としている。
まず、緩和長を考慮した上記(1)−(6)、(9)−(12)式のモデルを図4の操舵トルクと路面反力トルクを入力、操舵角と前輪実舵角を出力とした操舵系と、前輪実舵角を入力、路面反力トルクを出力とした車両運動に分離して記述する。このとき操舵系は、下記(13)、(14)式の状態方程式によって記述できる。
ただし、A、B、C、D、x、u、yは下記(15)−(21)式のとおりである。なお、Kfrcは、上記(2)式中R(θ)と記述された摩擦トルクの弾性係数である。上記(13)、(14)式及び下記(15)−(21)式で記述される操舵系には、通常のパワーステアリング制御ロジックも含まれており、ここでは、簡易にトーションバーねじれトルクに比例した(α倍)トルクをアシストするロジックを想定している。
また、車両運動は、下記の(22)、(23)式の状態方程式によって記述できる。ただし、A、B、C、D、x、u、yは下記(24)−(30)式のとおりである。
上記(22)−(30)式は、緩和長を含むモデルであるが、緩和長を含まない理想的な車両モデルは、以下の(31)、(32)式の状態方程式によって記述できる。ただし、Av0、Bv0、Cv0、Dv0、xv0、uv0、yv0は、下記(33)−(39)式のとおりである。
上記(20)式からわかるように車両運動から操舵系には、路面反力トルクの入力として影響を及ぼす。電動パワーステアリングモータのトルクは路面反力トルクと加算されてコラムシャフトの回転運動に寄与することから、図5のように前輪実舵角から電動パワーステアリングの補償トルクを演算する。車両運動と並列にコントローラを構成することで、車両運動からの影響を自由に調整することができる。このとき、上記(20)式の操舵系への入力は、下記(40)式で記述される。ただしTは、補償トルクである。
ここでは、路面反力トルクにおけるタイヤ緩和長の影響を補償するために、コントローラを図6に示す構成とする。この図において、路面反力トルクモデルは、路面反力トルクを推定するためのタイヤ緩和長を含む車両運動モデルであり、上記(22)−(30)式で記述される。また、規範反力トルクモデルは、規範反力トルクを推定するためのタイヤ緩和長を含まない車両運動モデルであり、上記(31)−(39)式で記述される。
図6の車両運動からの出力である路面反力トルクとコントローラ中の路面反力トルクモデルの出力は、一致することから両者は相殺され、操舵系への入力は、規範反力トルクのみとなる。この結果、ドライバはタイヤ発生力の遅れを感じることなく、操舵操作を行うことができる。
そのため、前輪実舵角から補償トルクを演算するコントローラは下記(41)式で表すことができる。ただし、K(s)は上記(21)−(30)式で記述される路面反力トルクモデル、 (s)は上記(31)−(39)式で記述される規範反力トルクモデルである。
図7は、図6に示すコントローラの周波数特性である。上記(22)−(30)式で記述されるタイヤ緩和長を含む車両モデルと、上記(31)−(39)式で記述されるタイヤ緩和長を含まない理想的な車両運動モデルの定常特性は一致することから、図7は、低周波領域でゲインが小さくなる特性となっている。このとき、コントローラの伝達関数の分子多項式における定数項は0となり、上記(41)式を変形して、下記の(42)式で記述できる。ただし、sはラプラス演算子、G(s)は、前輪実舵角速度(=s・δ)から補償トルクを演算するコントローラであり、図8のボード線図の特性となる。なお、伝達関数G(s)は、路面反力トルクモデルと、規範反力トルクモデルとの差を用いて表され、かつ車速に応じて予め定められた、前輪実舵角状態量に対する緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクを表す伝達関数の一例である。
また、上記図8に示すボード線図の特性は、特定の車速である場合であり、図9〜図12に示すように、車速に応じて、特性が異なる。
前輪実舵角のセンシングは、容易ではないが、前輪実舵角速度は、電動パワーステアリングのモータ角速度から容易に換算することができ、上記(42)式および図8に示す特性を持つコントローラ構成とすることで、実用上の課題を克服することができる。また、図8に示す特性を持つコントローラは、10Hz以上の高周波数領域でのゲインが十分小さく、高周波数振動などのノイズによる悪影響の心配も必要ない。
図13は、100km/h走行中に、2.2Nmの操舵トルクを1.0rad/sの正弦波状に入力したときの操舵角−操舵トルクの比較を示しており、実線は緩和長補償がある場合を表し、破線は制御がない場合を表している。
また、図14は、切り増し時にドライバが感じる手応えを操舵角と操舵トルクから演算した結果を示している。なお、実線は緩和長補償がある場合を表し、破線は制御がない場合を表している。
縦軸の手応え量は、ドライバの触覚特性に基づいて決まるドライバの手応え感覚を定量化した指標であり、操舵角の変化に対する操舵トルクの変化の割合の感覚量と、操舵トルクの感覚量とのマップから求められる(特開2011-57173、特開2009-279967を参照)。
制御なしの場合、タイヤ発生力の遅れの結果、操舵初期の6〜7deg付近までの手ごたえは小さく、その後8deg付近で急激に手応えが増加することがわかる。
これに対し、本発明の制御を行う場合、タイヤ発生力の遅れが操舵系に与える影響を補償する結果、手応えが遅れなく滑らかに増加し、その結果、高い操縦性能が期待できる。
<第1の実施の形態に係る車両操舵装置の構成>
図2に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る車両操舵装置100は、ステアリングホイール1に連動するトーションバー2に、EPSモータ3が取り付けられている。このEPSモータ3は、コンピュータ50に連結されている。
EPSモータ3は、操舵輪の切り角を変更するための操舵アシストトルクをコラム軸4とステアリングギア5を介して操舵輪へ出力する。
また、図19に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る車両操舵装置100は、モータ回転角速度センサ10と、車速センサ20と、操舵トルクセンサ30と、EPSモータ3とを備えている。車両操舵装置100のコンピュータ50は、CPUとRAMと後述する補償トルク算出処理ルーチンを実行するためのプログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することができる。
モータ回転角速度センサ10は、EPSモータ3の回転角速度を計測し、コンピュータ50に出力する。
車速センサ20は、自車の速度を計測し、コンピュータ50に出力する。
操舵トルクセンサ30は、操舵トルクを計測し、コンピュータ50に出力する。
コンピュータ50は、前輪実舵角速度算出部52と、緩和長補償トルク算出部54と、アシストトルク算出部56と、パワーステアリング制御部58とを備えている。
前輪実舵角速度算出部52は、モータ回転角速度センサ10から入力されたモータ回転角速度に基づいて前輪実舵角速度を算出し、緩和長補償トルク算出部54に出力する。
緩和長補償トルク算出部54は、車速センサ20から入力された車速に対応して予め求められたG(s)と、前輪実舵角速度算出部52から入力された前輪実舵角速度とに基づいて、上記(42)式に従って緩和長補償トルクを算出し、パワーステアリング制御部58に出力する。
アシストトルク算出部56は、車速センサ20から入力された車速と、操舵トルクセンサ30から入力された操舵トルクとに基づいてアシストトルクを算出し、パワーステアリング制御部58へ出力する。なお、アシストトルクの算出方法については、従来既知の手法を用いればよく、詳細な説明を省略する。
パワーステアリング制御部58は、緩和長補償トルク算出部54から入力された緩和長補償トルクと、アシストトルク算出部56から入力されたアシストトルクとを加算し、算出されたアシストトルクを発生させるように、ESPモータ3を制御する。
<第1の実施の形態に係る車両操舵装置の作用>
次に、本発明の第1の実施の形態に係る車両操舵装置100の作用について説明する。車両操舵装置100のROMに記憶されたプログラムを、CPUが実行することにより、図20に示す補償トルク算出処理ルーチンが実行される。
まず、ステップS100において、モータ回転角速度センサ10により計測されたモータ回転角速度を取得する。
次に、ステップS102において、車速センサ20により計測された車速を取得する。
次に、ステップS104において、操舵トルクセンサ30により計測された操舵トルクを取得する。
次に、ステップS106において、ステップS100において取得したモータ回転角速度に基づいて前輪実舵角速度を算出する。
次に、ステップS108において、ステップS102において取得した車速に対応するG(s)と、ステップS106において取得した前輪実舵角速度とに基づいて、上記(42)式に従って、緩和長補償トルクを算出する。
次に、ステップS110において、ステップS102において取得した車速とステップS104において取得した操舵トルクとに基づいてアシストトルクを算出する。
次に、ステップS112において、ステップS108において得られた緩和長補償トルクと、ステップS110において得られたアシストトルクとを加算する。ステップS114では、上記ステップS112で算出したアシストトルクに基づいて、EPSモータ3を制御して、上記ステップS200へ戻る。
以上、本発明の実施の形態にかかる車両操舵装置によれば、緩和長補償トルクを精度よく演算し、緩和長の影響を補償するパワーステアリング制御を実現し、タイヤのグリップ性能を補償することで高い操縦性能を実現することができる。
また、緩和長補償トルクを算出する際に、検出された前輪実舵角速度と、車速に対応するG(s)とに基づいて、上記(42)式に従って、緩和長補償トルクを算出することにより、緩和長補償トルクを精度よく演算し、高い操縦性能ができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、計測された前輪実舵角と、車速に対応する(K (s)−K(s))とを用いて、上記(41)式に従って緩和長補償トルクを算出している点が第1の実施の形態とは異なる。なお、第1の実施の形態の車両操舵装置100と同一の構成となる部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
<第2の実施の形態に係る車両操舵装置の構成>
図21に示すように、第2の実施の形態の車両操舵装置100は、CPUとRAMと後述する補償トルク算出処理ルーチンを実行するためのプログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することができる。この車両操舵装置100は、機能的には図21に示すように前輪実舵角センサ40と、車速センサ20と、操舵トルクセンサ30と、コンピュータ50と、EPSモータ3とを備えている。
前輪実舵角センサ40は、前輪の実舵角を計測し、緩和長補償トルク算出部54に出力する。
コンピュータ50の緩和長補償トルク算出部54は、前輪実舵角センサから入力された前輪実舵角と、車速センサ20から入力された車速に対応して予め求められた(K (s)−K(s))とに基づいて、上記(41)式に従って緩和長補償トルクを算出し、パワーステアリング制御部58へ出力する。なお、伝達関数(K (s)−K(s))は、路面反力トルクモデルと、規範反力トルクモデルとの差を用いて表され、かつ車速に応じて予め定められた、前輪実舵角状態量に対する緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクを表す伝達関数の一例である。
<第2の実施の形態に係る車両操舵装置の作用>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る車両操舵装置100の作用について説明する。車両操舵装置100のROMに記憶されたプログラムを、CPUが実行することにより、図22に示す補償トルク算出処理ルーチンが実行される。
ステップS200において、前輪実舵角センサ40により計測された前輪実舵角を取得する。
ステップS108において、ステップS200において取得した前輪実舵角と、ステップS102において取得した車速に対応する(K (s)−K(s))とに基づいて、上記(41)式に従って緩和長補償トルクを算出する。
以上、第2の実施の形態の車両操舵装置によれば、前輪実舵角と、車速に対応する(K (s)−K(s))とに基づいて、上記(41)式に従って緩和長補償トルクを算出することにより、緩和長補償トルクを精度よく演算し、高い操縦性能ができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、路面反力トルクと規範反力トルクを別々に算出し、算出された路面反力トルクと規範反力トルクの差から緩和長補償トルクを算出している点が第2の実施の形態とは異なる。なお、第2の実施の形態の車両操舵装置100と同一の構成となる部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
<第3の実施の形態に係る車両操舵装置の構成>
図23に示すように、第3の実施の形態に係る車両操舵装置100は、CPUとRAMと後述する補償トルク算出処理ルーチンを実行するためのプログラムや各種データを記憶したROMと、を含むコンピュータで構成することができる。この車両操舵装置100は、機能的には図23に示すように前輪実舵角センサ40と、車速センサ20と、操舵トルクセンサ30と、コンピュータ50と、EPSモータ3とを備えている。
路面反力トルク算出部60は、前輪実舵角センサ40から入力された前輪実舵角と車速センサ20から入力された車速とに基づいて、上記(22)−(30)式で記述される路面反力トルクモデルに従って路面反力トルクTSATを算出し、緩和長補償トルク算出部54に出力する。
規範反力トルク算出部62は、前輪実舵角センサ40から入力された前輪実舵角と車速センサ20から入力された車速とに基づいて、上記(31)−(39)式で記述される規範反力トルクモデルに従って規範反力トルクTSATを算出し、緩和長補償トルク算出部54に出力する。
緩和長補償トルク算出部54は、規範反力トルク算出部62から入力された規範反力トルクと、路面反力トルク算出部60から入力された路面反力トルクとの差から緩和長補償トルクTcを算出し、パワーステアリング制御部58に出力する。
<第3の実施の形態に係る車両操舵装置の作用>
次に、本発明の第3の実施の形態に係る車両操舵装置100の作用について説明する。車両操舵装置100のROMに記憶されたプログラムを、CPUが実行することにより、図24に示す補償トルク算出処理ルーチンが実行される。
ステップS300において、ステップS200において取得した前輪実舵角とステップS102において取得した車速とに基づいて、上記(22)−(30)式で記述される路面反力トルクモデルに従って路面反力トルクを算出する。
ステップS302において、ステップS200において取得した前輪実舵角とステップS102において取得した車速とに基づいて、上記(31)−(39)式で記述される規範反力トルクモデルに従って規範反力トルクを算出する。
ステップS108において、ステップS302において取得した規範反力トルクとステップS300において取得した路面反力トルクとの差から緩和長補償トルクを算出する。
以上、第3の実施の形態の車両操舵装置によれば、規範反力トルクと路面反力トルクを別々に算出し、その差をとることにより緩和長補償トルクを算出することにより、緩和長補償トルクを精度よく演算し、高い操縦性能ができる。
なお、モータ回転角速度に基づいて前輪実舵角速度を算出し、前輪実舵角速度から前輪実舵角を算出して、その算出された前輪実舵角を用いて規範反力トルクと路面反力トルクを別々に算出し、その差をとることにより緩和長補償トルクを算出するようにしてもよい。
次に、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態では、緩和長補償トルクを、規範反力トルクモデルとして高グリップタイヤを装着したときの車両運動モデルを用いて導出される伝達関数G(s)を用いた前輪実舵角速度を利用したコントローラにより算出している点が第1の実施の形態とは異なる。なお、第1の実施の形態の車両操舵装置100と同一の構成となる部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1〜3の実施の形態に係る発明は、緩和長の遅れの補償を目的としているが、規範反力モデルに用いられるタイヤ特性を変更することによって、高グリップタイヤを装着した時の操舵感を模擬することが可能である。ところで、操舵角から路面反力トルクまでの定常ゲインは、
と記述できる。この値が変化しないようにK を増加させる場合、上記(22)−(30)式で記述されるタイヤ緩和長を含む車両運動モデルと、上記(31)−(39)式で記述されるタイヤ緩和長を含まない高グリップの理想的な車両運動モデルの定常特性は一致する。
このとき、コントローラの伝達関数の分子多項式における定数項は0となり、上記(42)式と同様に前輪実舵角速度を利用したコントローラ設計が可能となる。
図15は、今回利用している車両諸元から、後輪のコーナリングパワーを定数倍したときに、上記(43)式を一定値に保つための前輪のコーナリングパワーの増分を示している。この諸元では、後輪コーナリングパワーを1.2倍する場合、前輪コーナリングパワーも1.0909倍すれば、操舵角から路面反力トルクまでの定常ゲインは変化しない。
図16は、後輪コーナリングパワーを1.2倍、前輪コーナリングパワーも1.0909倍したときの操舵感を実現するための、前輪実舵角速度から補償トルクを演算するコントローラのボード線図を示している。上記図8の特性と比較すると、グリップを増加させるために低周波数領域のゲインが多少大きくなっていることが分かる。
図17は、100km/h走行中に、2.2Nmの操舵トルクを1.0rad/sの正弦波状に入力したときの操舵角−操舵トルクの比較を示しており、上記図13に示す特性にグリップ増加の補償を行った結果を太線で追記している。また、図18は、切り増し時にドライバが感じる手応えを操舵角と操舵トルクから演算した結果を示している。グリップを増加させる制御を行うことによって、微小操舵角領域の手応えがより増加している。なお、実線は緩和長補償がある場合、破線は制御がない場合、太線がグリップ増加の補償がある場合を表している。
<第4の実施の形態に係る車両操舵装置の構成>
第4の実施の形態の車両操舵装置100の緩和長補償トルク算出部54は、前輪実舵角速度算出部52から入力された前輪実舵角速度と、上記(43)式の値が変化しないようにK を増加させた条件において予め定められた、計測された車速に対応するG(s)とに基づいて、上記(42)式に従って緩和長補償トルクを算出し、パワーステアリング制御部58に出力する。
<第4の実施の形態に係る車両操舵装置の作用>
次に、本発明の第4の実施の形態に係る車両操舵装置100の作用について説明する。車両操舵装置100のROMに記憶されたプログラムを、CPUが実行することにより、図20に示す補償トルク算出処理ルーチンが実行される。
ステップS108において、ステップS106において取得した前輪実舵角速度と、上記(43)式の値が変化しないようにK を増加させた条件において予め定められた、ステップS102において取得した車速に対応するG(s)とに基づいて、上記(42)式に従って緩和長補償トルクを算出する。
以上、第4の実施の形態の車両操舵装置によれば、前輪実舵角速度と、上記(43)式の値が変化しないようにK を増加させた条件において予め定められた、車速に応じたG(s)とに基づいて、上記(42)式に従って緩和長補償トルクを算出ことにより、高グリップタイヤを装着した時の操舵感を模擬し、高い操縦性能を実現することができる。
また、本発明によって、低燃費化(低転がり抵抗)や低コスト化のために犠牲にされていたタイヤのグリップ性能を補償することが可能となり、低コストながら高い操縦性能を有する車両を実現できる。
なお、上記の第4の実施の形態において、上記の第2の実施の形態で説明した、計測された前輪実舵角と、車速に対応する(K (s)−K(s))とを用いて、緩和長補償トルクを算出する技術を適用してもよい。この場合には、計測された前輪実舵角と、K を所望の値に設定したときの(K (s)−K(s))とに基づいて緩和長補償トルクを算出するようにすればよい。
また、上記の第4の実施の形態において、上記の第3の実施の形態で説明した、計測された前輪実舵角と車速に基づいて、路面反力トルクと規範反力トルクを別々に算出し、算出された路面反力トルクと規範反力トルクの差から緩和長補償トルクを算出する技術を適用してもよい。この場合には、K を所望の値に設定したときの路面反力トルクモデルと規範反力トルクモデルとに従って、路面反力トルクと規範反力トルクを算出するようにすればよい。
また、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
また、本願明細書中において、プログラムが予めインストールされている実施形態として説明したが、当該プログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能であるし、ネットワークを介して提供することも可能である。また、本実施の形態の車両操舵装置100の各部をハードウエアにより構成してもよい。
1 ステアリングホイール
2 トーションバー
3 ESPモータ
4 コラム軸
5 ステアリングギア
10 モータ回転角速度センサ
20 車速センサ
30 操舵トルクセンサ
40 前輪実舵角センサ
50 コンピュータ
52 前輪実舵角速度算出部
54 緩和長補償トルク算出部
56 アシストトルク算出部
58 パワーステアリング制御部
60 路面反力トルク算出部
62 規範反力トルク算出部
100 車両操舵装置

Claims (7)

  1. 車速を検出する車速検出手段と、
    車両の前輪実舵角状態量を検出する状態量検出手段と、
    緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮して前記前輪実舵角状態量に基づいて第1の路面反力トルクを求めるための路面反力トルクモデルと、前記緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮しないで前記前輪実舵角状態量に基づいて第2の路面反力トルクを求めるための規範反力トルクモデルとの差を用いて表され、かつ前記車速検出手段により検出された車速に応じて予め定められた、前輪実舵角状態量に対する前記緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクを表す伝達関数、及び前記状態量検出手段により検出された前輪実舵角状態量に基づいて、前記第2の路面反力トルクと前記第1の路面反力トルクとの差分に等しい前記緩和長補償トルクを演算する演算手段と、
    前記演算手段により演算された緩和長補償トルクを電動パワーステアリングのアシストトルクに加算する加算手段と、
    前記加算手段によって加算されたアシストトルクを発生させるように制御する操舵トルク制御手段と、
    を含む車両操舵装置。
  2. 車速を検出する車速検出手段と、
    車両の前輪実舵角状態量を検出する状態量検出手段と、
    緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮して前記前輪実舵角状態量に基づいて第1の路面反力トルクを求めるための予め定められた路面反力トルクモデルと前記状態量検出手段により検出された前輪実舵角状態量と前記車速検出手段により検出された車速とに基づいて、第1の路面反力トルクを演算する路面反力トルク演算手段と、
    前記緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮しないで前記前輪実舵角状態量に基づいて第2の路面反力トルクを求めるための予め定められた規範反力トルクモデルと前記前輪実舵角状態量と前記車速とに基づいて、第2の路面反力トルクを演算する規範反力トルク演算手段と、
    前記規範反力トルク演算手段により演算された第2の路面反力トルクと前記路面反力トルク演算手段により演算された第1の路面反力トルクの差分を、前記緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクとして演算する緩和長補償トルク演算手段と、
    前記緩和長補償トルク演算手段により演算された緩和長補償トルクを電動パワーステアリングのアシストトルクに加算する加算手段と、
    前記加算手段によって加算されたアシストトルクを発生させるように制御する操舵トルク制御手段と、
    を含む車両操舵装置。
  3. 前記状態量検出手段は、前記前輪実舵角状態量として、前輪実舵角速度を検出する請求項1又は2記載の車両操舵装置。
  4. 前記状態量検出手段は、前記前輪実舵角状態量として、前輪実舵角を検出する請求項1又は2記載の車両操舵装置。
  5. 前記規範反力トルクモデルを、前記緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮しないで、かつ、高グリップタイヤを装着したときの路面反力トルクを求めるための規範反力トルクモデルとする請求項1〜4の何れか1項記載の車両操舵装置。
  6. コンピュータを、
    緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮して状態量検出手段により検出された車両の前輪実舵角状態量に基づいて第1の路面反力トルクを求めるための路面反力トルクモデルと、前記緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮しないで前記前輪実舵角状態量に基づいて第2の路面反力トルクを求めるための規範反力トルクモデルとの差を用いて表され、かつ車速検出手段により検出された車速に応じて予め定められた、前輪実舵角状態量に対する前記緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクを表す伝達関数、及び前記前輪実舵角状態量に基づいて、前記第2の路面反力トルクと前記第1の路面反力トルクとの差分に等しい前記緩和長補償トルクを演算する演算手段、
    前記演算手段により演算された緩和長補償トルクを電動パワーステアリングのアシストトルクに加算する加算手段、及び
    前記加算手段によって加算されたアシストトルクを発生させるように制御する操舵トルク制御手段
    として機能させるためのプログラム。
  7. コンピュータを
    緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮して状態検出手段により検出された車両の前輪実舵角状態量に基づいて第1の路面反力トルクを求めるための予め定められた路面反力トルクモデルと前記前輪実舵角状態量と車速検出手段により検出された車速とに基づいて、第1の路面反力トルクを演算する路面反力トルク演算手段、
    前記緩和長に応じたタイヤの動特性を考慮しないで前記前輪実舵角状態量に基づいて第2の路面反力トルクを求めるための予め定められた規範反力トルクモデルと前記前輪実舵角状態量と前記車速とに基づいて、第2の路面反力トルクを演算する規範反力トルク演算手段、
    前記規範反力トルク演算手段により演算された第2の路面反力トルクと前記路面反力トルク演算手段により演算された第1の路面反力トルクの差分を、前記緩和長を補償するための操舵トルクである緩和長補償トルクとして演算する緩和長補償トルク演算手段と、
    前記緩和長補償トルク演算手段により演算された緩和長補償トルクを電動パワーステアリングのアシストトルクに加算する加算手段、及び
    前記加算手段によって加算されたアシストトルクを発生させるように制御する操舵トルク制御手段
    として機能させるためのプログラム。
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