JP5749723B2 - 注湯装置及び注湯方法 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送される鋳型に溶湯を注湯する注湯装置及び注湯方法に関する。
従来、例えば特許文献1に記載の縦型無枠造型ラインのような高速造型ラインでは、注湯装置が高速注湯することが要求される。高速注湯に適した注湯装置として、例えばストッパ式注湯装置がある。ストッパ式注湯装置は、例えば、特許文献2に記載のものがあり、このストッパ式注湯装置は、取鍋底部に設けた注湯ノズルをストッパ(ストッパロッド)により開閉する。注湯ノズルをストッパにより閉とした状態では、取鍋内に溶湯が保持される。この注湯ノズルをストッパにより開とさせることにより、ノズル下方に位置する鋳型の注入口に溶湯を注入する。
しかし、該ストッパ式注湯装置は、ストッパに不純物が付着し、又はストッパが摩耗して湯漏れが発生するおそれがある。さらに、ストッパの補修や交換が必要になり、メンテナンスのための時間や費用が発生する。このような問題を回避するには、ストッパ式以外の方式を採用することが考えられ、例えば、取鍋を傾動させて鋳型に注湯する傾動式の自動注湯装置を用いることが考えられる。従来の傾動式を採用した注湯装置では、高速注湯することが困難であった。さらに、傾動式の注湯装置において注湯速度の高速化を実現するに際して適切に注湯することとの両立を図る必要もあった。
特開平9−164473号公報 特開平7−214293号公報
本発明の目的は、傾動式であるとともに、造型速度が高速化してもこの速度に対応して適切且つ高速に注湯することを可能とする注湯装置及び注湯方法を提供することにある。
本発明に係る注湯装置は、内部に溶湯を貯留して保持するとともに、傾動されることにより溶湯を供給する保持炉と、該保持炉から供給される溶湯を貯めるとともに、傾動されることにより間欠搬送される鋳型に注湯する注湯取鍋と、前記注湯取鍋内の溶湯重量を計測する重量計測手段と、前記保持炉及び前記注湯取鍋の傾動動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記重量計測手段の計測結果を記憶する計測結果記憶手段と、前記計測結果記憶手段で記憶され、前記注湯取鍋による注湯が行われていないときの計測結果に基づいて、前記保持炉から前記注湯取鍋に供給される溶湯の流量を算出する第1流量演算手段と、前記計測結果記憶手段で記憶され、前記注湯取鍋による注湯が行われているときの計測結果に基づいて、前記注湯取鍋から鋳型に注湯される溶湯の流量を算出する第2流量演算手段とを有し、前記制御手段は、前記第2流量演算手段で算出される前記鋳型に注湯される溶湯の流量の情報に基づいて、製品の種類に応じた流量パターンで前記鋳型に注湯を行うように、前記注湯取鍋の傾動動作を制御する。
本発明に係る注湯方法は、内部に溶湯を貯留して保持するとともに、傾動されることにより溶湯を供給する保持炉と、該保持炉から供給される溶湯を貯めるとともに、傾動されることにより間欠搬送される鋳型に注湯する注湯取鍋と、前記注湯取鍋内の溶湯重量を計測する重量計測手段と、前記保持炉及び前記注湯取鍋の傾動動作を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記重量計測手段の計測結果を記憶する計測結果記憶手段と、前記計測結果記憶手段で記憶され、前記注湯取鍋による注湯が行われていないときの計測結果に基づいて、前記保持炉から前記注湯取鍋に供給される溶湯の流量を算出する第1流量演算手段と、前記計測結果記憶手段で記憶され、前記注湯取鍋による注湯が行われているときの計測結果に基づいて、前記注湯取鍋から鋳型に注湯される溶湯の流量を算出する第2流量演算手段とを有する注湯装置を用いて鋳型に注湯を行う注湯方法であって、前記制御手段が、前記第2流量演算手段で算出される前記鋳型に注湯される溶湯の流量の情報に基づいて、製品の種類に応じた流量パターンで前記鋳型に注湯を行うように、前記注湯取鍋の傾動動作を制御して注湯を行う。
本発明は、傾動式を採用して湯漏れの発生やメンテナンスのための時間や費用が発生することを防止するとともに、造型速度が高速化してもこの速度に対応して適切且つ高速に注湯することを実現する。
第1の実施形態の注湯装置の正面図である。 該注湯装置の平面図である。 注湯取鍋により鋳型に注湯するとともに、保持炉から注湯取鍋に溶湯を供給している状態を示す該注湯装置の正面図である。 湯切りをして鋳型への注湯を停止した状態を示す該注湯装置の正面図である。 該注湯装置を構成する制御手段の構成を示す概略図である。 保持炉の傾動制御のフローを示す図である。 注湯取鍋の傾動制御のフローを示す図である。 流量パターンの例を示す図である。(A)は、注湯流量が略一定な場合の図である。(B)は、経過時間の前半の注湯流量が少なく、後半の注湯流量が多い場合の図である。(C)は、経過時間の前半の注湯流量が多く、後半の注湯流量が少ない場合の図である。 第2の実施形態の注湯装置の平面図である。 図9の注湯装置の要部の平面図である。 図9の注湯装置の正面図である。 図9の注湯装置において、補給位置の保持炉を別の保持炉と交換する際の動作を説明するための図である。(a)は、標準状態を示し、すなわち、補給位置の保持炉から注湯取鍋に溶湯を補給しつつ、注湯取鍋から鋳型に注湯している状態を示す図である。(b)は、注湯取鍋から鋳型に注湯しつつ、交換するための保持炉を待機位置に搬送して待機させた状態を示す図である。(c)は、注湯取鍋から鋳型に注湯しつつ、交換前の保持炉を補給位置から退避させた状態を示す図である。(d)は、注湯取鍋から鋳型に注湯しつつ、退避させた保持炉と待機させていた保持炉とを同時に移動させて、待機させていた保持炉を補給位置に臨む位置に移動させた状態を示す図である。(e)は、注湯取鍋から鋳型に注湯しつつ、待機させ補給位置に臨む位置に位置された保持炉を補給位置に移動させた状態を示す図である。(f)は、補給位置から退避させた保持炉を溶解炉側に搬送すると共に、補給位置においては標準状態となったこと、すなわち、交換後の保持炉から注湯取鍋に溶湯を補給しつつ、注湯取鍋から鋳型に注湯している状態を示す図である。 第2の実施の形態において、図9の注湯装置の変形例を説明するための図であり、シリンダ方式の保持炉傾動手段を有する例の注湯装置の平面図である。 図13の注湯装置の正面図である。 該注湯装置を構成する制御手段の構成を示す概略図である。
以下、本発明を適用した注湯装置及び注湯方法について、図面を参照して説明する。まず、第1の実施の形態として、図1〜図8を用いて本発明を適用した注湯装置20について、図面を参照して説明する。以下では、この注湯装置20は、例えば縦型無枠造型機(図示せず)で造型された鋳型Mへの注湯に用いる自動注湯装置であるものとして説明する。
注湯装置20は、図1〜図4に示すように、内部に溶湯を貯留して保持するとともに、傾動されることにより溶湯を供給する保持炉10と、該保持炉10から供給される溶湯を貯めるとともに、傾動されることにより間欠搬送される鋳型Mに注湯する注湯取鍋1と、注湯取鍋1内の溶湯重量を計測する重量計測手段としてのロードセル6とを備える。
注湯取鍋1は、図1において、縦型無枠造型機で造型された鋳型Mの一方外側(図示の右側)上方に設けられている。注湯取鍋1は、複数回分の注湯重量の溶湯を貯めることができる。この注湯取鍋1の一端には、水平方向に延びる支持アーム2が取り付けられている。支持アーム2の一端には、注湯取鍋1を傾動させる注湯取鍋傾動駆動手段としての傾動用駆動機(例えばモータ)3が取り付けられている。
注湯取鍋1の内部形状は、注湯取鍋1の傾動角度を変えても水平面(即ち湯面)の断面積がほぼ一定になる形状が好ましい。このような形状としては例えば、縦断面が扇形、長方形もしくは正方形等の形状がある。
また、鋳型Mの他方外側には横行フレーム4が配設されている。横行フレーム4には、昇降フレーム5が昇降可能に取り付けられている。昇降フレーム5の上部には、支持アーム2が前後移動可能に取り付けられている。ここで、前後移動とは、図1中X方向への移動を意味する。
また、昇降フレーム5には、注湯取鍋1内の溶湯重量を計測する重量計測手段としてのロードセル6が取り付けられている。注湯装置20を構成する重量計測手段は、ロードセル6に限られるものではなく、その他の計測装置を用いてもよい。ロードセル6で計測した重量から、予め計測した風袋重量を減算することにより注湯取鍋1内の溶湯重量を計測できる。
さらに、昇降フレーム5には、注湯取鍋1をX方向に移動させるX方向駆動機(例えばモータ)7が設けられている。ここで図1に示すように、X方向は、Y方向に直交する方向である。Y方向は、鋳型Mの進行方向である。注湯取鍋1は、X方向駆動機7により、支持アーム2と共にX方向に移動可能とされている。
さらにまた、昇降フレーム5には、注湯取鍋1をZ方向に昇降させるZ方向駆動機(例えばモータ)8が設けられている。Z方向は、X方向及びY方向に直交する方向であり、上下方向である。注湯取鍋1は、このZ方向駆動機8により、昇降フレーム5及び支持アーム2と共にZ方向に昇降可能とされている。
横行フレーム4には、注湯取鍋1をY方向へ移動させるY方向駆動機(例えばモータ)9が設けられている。注湯取鍋1は、このY方向駆動機9により、横行フレーム4、昇降フレーム5及び支持アーム2と共に、Y方向(鋳型Mの進行方向及びその反対方向)に移動可能とされている。
保持炉10は、注湯取鍋1の一方外側に設けられ、溶湯を貯留すると共に該溶湯を注湯取鍋1に供給する。保持炉10には、該保持炉を傾動させる保持炉傾動駆動手段としての傾動シリンダ11が設けられている。保持炉傾動駆動手段としての傾動シリンダ11は、保持炉10から注湯取鍋1に供給される溶湯が常に同一流量となるように同一条件(基本的には傾動速度一定)で保持炉10を正傾動させるよう構成されている。すなわち、注湯取鍋1が鋳型へ注湯しているときも、注湯を行っていないときも、傾動中の保持炉10から注湯取鍋1への注湯流量(時間当たりの流量)が等しくなるように制御される。具体的には、注湯流量が同一となるような保持炉10の傾動速度データを最初に記憶させておけばよい。尚、ここでは、シリンダ方式の保持炉傾動駆動手段を設けるものとして説明するが、例えば半円形のセクタギヤといったギヤ方式の保持炉傾動駆動手段を設けてもよい。また、保持炉10は、図示しない保持炉用X方向駆動機によりX方向に移動可能とされ、図示しない保持炉用Y方向駆動機によりY方向に移動可能とされている。
また、注湯装置20は、重量計測手段であるロードセル6等で計測された情報に基づいて、保持炉10及び注湯取鍋1の傾動動作を制御する制御手段30を備える。制御手段30は、入力部、演算処理部、メモリ、表示部、出力部、記憶部等を有する制御処理装置からなる。この制御処理装置は、記憶部に記憶されたプログラムをメモリに読み出し、後述の各判定部、各演算部、各積算部、各制御部として機能する演算処理部で演算することにより、以下で説明する図5〜図7の処理を行う。すなわち、制御手段30は、図5に示すように、保持炉傾動制御手段としての保持炉傾動制御部31と、注湯取鍋傾動制御手段としての注湯取鍋傾動制御部32とを有する。保持炉傾動制御部31は、保持炉傾動駆動手段である傾動シリンダ11を制御する。注湯取鍋傾動制御部32は、注湯取鍋傾動駆動手段である傾動用駆動機3を制御する。
制御手段30は、計測結果記憶部33と、第1流量演算部34とを備える。また、制御手段30は、第2流量演算手段35としての流量差演算部36及び注湯流量演算部37を備える。
計測結果記憶部33は、入力されたロードセル6の計測結果を、所定周期ごとに記憶する。第1流量演算部34は、計測結果記憶部33で記憶され且つ注湯取鍋1による注湯が行われていないときの計測結果に基づいて、保持炉10から注湯取鍋1に供給される溶湯の流量Vinを算出する。
流量差演算部36は、注湯取鍋1による注湯が行われているときの計測結果に基づいて、注湯取鍋1に供給される溶湯の流量Vinと、注湯取鍋1から鋳型Mに注湯される溶湯の流量Voutとの流量差Vxを算出する。この関係を式で表すと、Vx=Vin−Voutとなる。
注湯流量演算部37は、流量差演算部36で算出された流量差Vxと、第1流量演算部34で算出された注湯取鍋1に供給される溶湯の流量Vinとに基づいて、注湯取鍋1から鋳型Mに注湯される溶湯の流量Voutを算出する。
このように、流量差演算部36及び注湯流量演算部37からなる第2流量演算手段35は、計測結果記憶部33で記憶され、注湯取鍋1による注湯が行われているときの計測結果に基づいて、注湯取鍋1から鋳型Mに注湯される溶湯の流量Voutを算出する。
また、制御手段30は、流量パターン記憶手段としての流量パターン記憶部38と、注湯流量監視手段としての注湯流量比較部39とを有する。
流量パターン記憶部38には、間欠搬送される各鋳型に対応する注湯の流量パターンについての情報が記憶される。この流量パターンについては、注湯装置20を含む設備全体を制御するコンピュータや、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、搬送される鋳型に応じて流量パターン記憶部38に入力される。上述の注湯取鍋傾動制御部32は、経過時間毎に当該流量パターンに従った注湯流量で注湯できるような角度で注湯取鍋1を傾動させるように制御する。
注湯流量比較部39は、所定時間間隔で経過時間毎に、流量パターンで予定された流量と、ロードセル6からの情報に基づいて算出された流量とが同じとなっていることを所定時間刻みで監視するための手段である。注湯流量比較部39は、流量パターン記憶部38で記憶された流量パターンで予定されている理想流量と、測定結果から注湯流量演算部37で算出された鋳型Mに注湯される溶湯の流量Voutとを比較して、この2つの流量に誤差が生じたときには、この誤差を示す情報を注湯取鍋傾動部32にフィードバックする。誤差情報を受けた注湯取鍋傾動部32は、この誤差を補正するような角度で注湯取鍋1を傾動させるように制御する。このように、制御手段30は、第2流量演算手段35で算出される情報に基づいて、製品の種類に応じた流量パターンで鋳型に注湯を行うように、注湯取鍋1を制御する。
さらに、制御手段30は、必要注湯量記憶部41と、注湯量積算部42と、注湯取鍋湯切時期判定部43とを有する。
必要注湯量記憶部41には、間欠搬送される各鋳型に対応する必要注湯量の情報が記憶される。この必要注湯量については、上述の流量パターンと同様設備全体の制御コンピュータ等から必要注湯量記憶部41に入力される。注湯量積算部42は、注湯流量演算部37で算出された注湯流量に基づいて、鋳型への注湯量を積算して算出する。
注湯取鍋湯切時期判定部43は、必要注湯量記憶部41で記憶された必要注湯量と、注湯量積算部42で算出された注湯量とを比較して、これに基づいて注湯取鍋の湯切時期であるか否かを判定する。具体的に、積算により算出された注湯量が、「必要注湯量」対して「湯切動作の開始から終了までに注がれる量」だけ少ない量(「必要注湯量」‐「湯切動作の開始から終了までに注がれる量」)になったときに、湯切動作を開始することを判定し、この情報を受けた注湯取鍋傾動制御部32は、注湯取鍋1を逆傾動させて水平状態に戻す。このように、制御手段30は、注湯取鍋湯切時期判定部43で湯切時期であると判定された場合に、注湯取鍋1に湯切動作を行うよう傾動させる。
さらにまた、制御手段30は、保持炉傾動監視手段としての保持炉傾動判定部44と、保持炉湯切時期判定手段としての保持炉湯切時期判定部45と、保持炉下限判定手段としての保持炉下限判定部46と、取鍋補給時期判定手段としての取鍋補給時期判定部47と、取鍋内溶湯量判定手段としての取鍋内溶湯量判定部48とを有する。
保持炉傾動判定部44は、注湯取鍋1による注湯が行われていないときの第1流量演算部34で算出された情報に基づいて、保持炉10の傾動状態を監視する。保持炉傾動判定部44は、注湯取鍋1による注湯が行われていないときの第1流量演算部34で算出される流量が一定範囲内となるように、保持炉10の傾動速度を制御する。一定範囲内とは、流量一定に加えて誤差程度を含む概念であるものとする。保持炉10は、例えば傾動速度が一定であれば流量が一定となるように構成されている。よって、保持炉傾動制御部31は、注湯取鍋1による注湯が行われていないときの保持炉傾動判定部44からの情報に応じて、保持炉10から注湯取鍋1に供給される流量が一定となるようにされ、このときと同じ条件で注湯取鍋1による注湯が行われているときも供給流量が一定となるように傾動動作される。尚、ここでは、傾動速度が一定であれば流量が一定となるように構成された例について説明したが、保持炉傾動判定部44は、傾動速度と流量との関係を把握することにより、常に保持炉10からの供給流量が一定となるように制御するものである。
保持炉湯切時期判定部45は、保持炉10の湯切時期であるか否かを判定する。上述の注湯量積算部42は、さらに、注湯取鍋1を介して保持炉10から鋳型群に注湯された総注湯量を積算する。保持炉下限判定部46は、注湯量積算部42で積算された総注湯量に基づいて、保持炉10内の溶湯が下限値より小さいか否かを判定する。すなわち、保持炉10の容量や注湯取鍋1の最大保持貯留量は、あらかじめ記憶されており、保持炉容量から総供給量(総注湯量+注湯取鍋の最大保持貯留量)を減算すれば下限値と比較すべき残量が算出できる。保持炉湯切時期判定部45は、少なくとも保持炉下限判定部46で保持炉10内の溶湯が下限値より小さいと判定された場合に湯切時期であることを判定する。その他には、保持炉湯切時期判定部45は、設備全体が停止する際や、造型ラインが停止した際や、材質変更の際等に、設備コンピュータの指令や、ユーザーの操作指令等に基づいて湯切時期であることを判定する。制御手段30は、保持炉湯切時期判定部45で湯切時期であると判定された場合に、保持炉10に湯切動作を行うように傾動させる。
取鍋内溶湯量判定部48は、ロードセル6からの計測結果情報を記憶した計測結果記憶部33からの信号に基づいて、注湯取鍋1内の溶湯量が所定量以上であるか、所定量以下であるかを判定する。ここで、所定量とは、保持炉10から注湯取鍋1への注湯供給を停止するタイミングの量であり、複数回分の注湯重量であり、且つ、効率的な注湯を行うため注湯取鍋1の大部分に溶湯が入った状態の量である。尚、以下の説明では、所定量以下で溶湯補給を開始して、所定量以上で溶湯補給を停止することを説明しているが、この開始の際の所定量は、停止の際の所定量より若干少ない量に設定する方が円滑な運転が可能であるが、同じ量に設定しても問題ない。また、取鍋内溶湯量判定部48は、計測結果記憶部33に記憶された注湯取鍋1内の溶湯量が、必要注湯量記憶部41に記憶され次に注湯する鋳型に必要な注湯量より大きいか否かを判定する機能も有している。上述の注湯取鍋傾動制御部32は、取鍋内溶湯量判定部48が次に注湯する鋳型に必要な注湯量より注湯取鍋1内の溶湯量が多いことを判定した場合に注湯を開始する。
取鍋補給時期判定部47は、取鍋内溶湯量判定部48からの信号に基づいて、注湯取鍋内の溶湯が所定量以下であることを判定した場合に、その他補給を開始してはいけない状況でなければ、注湯取鍋1に保持炉10から補給を開始してよい時期であると判定して、保持炉傾動制御部31に傾動開始を指示する。補給を開始してはいけない状況とは、例えば、設備全体が停止する直前である場合や、造型ラインが停止した場合や、材質変更の直前の場合である。
以上のような自動注湯装置20の動作について説明する。この自動注湯装置20は、保持炉及び注湯取鍋がそれぞれの状態に応じて傾動制御されるとともに、この傾動制御のための情報として共通の重量計測手段(ロードセル6)での計測結果を用いていることにも特徴を有している。以下では、まず、図6を用いて保持炉の傾動制御について説明し、図7を用いて注湯取鍋の傾動制御について説明し、その後に、全体の動作について説明する。
図6に示すように、注湯装置20の保持炉10の傾動方法は、ステップS1〜S12を有する。ステップS1において、保持炉下限判定部46は、保持炉10の注湯量が下限以上であるか否かを判定する。下限以上である場合には、ステップS2に進む。下限より小さい場合は、最初に戻る。ステップS2において、取鍋内溶湯量判定部48は、注湯取鍋1内が所定量以上であるか否かを判定する。所定量以下である場合には、S3に進む。所定量より多い場合は、最初に戻る。ステップS3において、取鍋補給時期判定部47が、取鍋補給時期か否かを判定する。補給時期であれば、S4に進む。補給時期でなければ、最初に戻る。
ステップS4において、保持炉傾動制御部31は、保持炉傾動判定部44からの信号に基づいて、保持炉傾動駆動手段である傾動シリンダ11を制御して、保持炉10を傾動させて注湯取鍋1の溶湯補給を行う。ステップS5において、制御手段30は、注湯取鍋傾動制御部32からの信号に基づき、注湯取鍋1により鋳型への注湯中であるか否かを判定する。注湯中である場合には、S8に進む。注湯中でない場合には、S6に進む。
ステップS6において、保持炉傾動判定部44は、保持炉10の傾動動作が適正かどうか、すなわち、補給流量が一定となる傾動速度となっているか(例えば傾動速度一定)どうかを判定する。傾動動作が適正な場合には、S8に進む。適正でない場合には、S7に進む。ステップS7において、保持炉傾動制御部31は、傾動動作が一定となるように傾動修正を加える。
ステップS8において、制御手段30は、終了間近か否かを判定する。終了間近である場合にはS11に進む。終了間近でない場合にはS9に進む。ステップS9において、保持炉下限判定部46は、保持炉10内の溶湯量が下限以上であるか否かを判定する。下限以上である場合には、S10に進む。下限より少ない場合には、S11に進む。
ステップS10において、取鍋内溶湯量判定部48は、取鍋内の溶湯量が所定量以上であるか否かにより取鍋補給が完了したか否かを判定する。溶湯量が所定量以上である場合には、取鍋補給が完了したと判定されS11に進む。溶湯量が所定量以下である場合には、取鍋補給が未完了であると判定されS4に進み、S4〜S10の動作を繰り返す。
ステップS11において、保持炉傾動制御部31は、保持炉湯切時期判定部45からの信号に基づいて、傾動シリンダ11を制御して湯切動作を行わせる。ステップS12において、制御手段30は、終了か否かを判定する。終了でない場合は、S1に戻る。
次に、図7を用いて注湯取鍋の傾動制御について説明する。図7に示すように、注湯装置20の注湯取鍋1の傾動方法は、ステップS21〜S27を有する。ステップS21において、制御手段30は、注湯する鋳型Wの注湯取鍋1による注湯位置への搬送が完了しているか否かを判定する。この鋳枠搬送の情報は、設備全体を制御するコンピュータから制御手段30が受け取る。完了していない場合は、最初に戻る。完了している場合は、S22に進む。
ステップS22において、取鍋内溶湯量判定部48は、注湯取鍋1内の溶湯量が必要溶湯量記憶部41に記憶された鋳枠Wへの必要溶湯量以上であるか否かを判定する。必要溶湯量以上である場合は、S23に進む。必要溶湯量より小さい場合は、最初に戻る。
ステップS23において、注湯取鍋傾動制御部32は、傾動用駆動機3を駆動して注湯取鍋1の傾動動作を開始し、S24に進む。ステップS24において、必要流量比較部39は、注湯流量演算部37からの信号に基づく注湯量が、流量パターン記憶部38に記憶された流量パターンに従った正しい流量とされているかを判定する。注湯流量が正しい場合は、S26に進む。注湯流量が正しくない場合は、S25に進む。
ステップS25において、注湯取鍋傾動制御部32は、注湯流量演算部37で算出された注湯量と、流量パターンとのずれがなくなるよう、傾動修正を加え、S26に進む。ステップS26において、注湯取鍋湯切時期判定部43は、上述したように必要注湯量記憶部41及び注湯量積算部42からの情報に基づき、注湯取鍋1の湯切時期であるか否かを判定する。湯切のタイミングであると判定された場合は、S27に進む。湯切のタイミングでないと判定された場合は、S24に進み、S24〜S26の動作を繰り返す。
ステップS27において、注湯取鍋傾動制御部32は、傾動用駆動機3を制御して湯切動作を行わせる。ステップS28において、制御部は、終了か否かを判定する。終了でない場合は、S21に戻る。
次に全体の動作について説明する。注湯準備として、水平状態の注湯取鍋1内に保持炉10から溶湯を供給し、該注湯取鍋1内に複数回分の注湯重量の溶湯を貯めておく。この際、傾動シリンダ11を伸長作動させることにより保持炉10を正傾動させ、該保持炉10内の溶湯を注湯取鍋1に供給する。注湯取鍋1内の溶湯重量が所定重量に達したら、傾動シリンダ11を収縮作動させることにより保持炉10を逆傾動させ、注湯取鍋1内への溶湯の供給を停止する。
次に、図示されない鋳型搬送手段により、縦型無枠造型機で造型された鋳型Mの鋳型群が1ピッチ分(1鋳型分)、進行方向(図2の矢印Y1方向)に間欠搬送される。これにより、注湯すべき鋳型Mが注湯ステーションSに搬送される(図2参照)。
なお、縦型無枠造型機で造型された鋳型Mの厚さはバラツキがあり一定ではないため、注湯ステーションSでの鋳型進行方向における鋳型Mの湯口の中心位置は毎回同じ位置に
はならない。このため、縦型無枠造型機からシフトされた鋳型厚みデータに基づき、注湯ステーションSの鋳型Mの鋳型進行方向における湯口の中心位置を算出し、鋳型進行方向における注湯取鍋1の出湯口の中心位置が該湯口の中心位置とY方向の位置において略同一位置になるよう、Y方向駆動機9により注湯取鍋1を移動させる。
その後、傾動用駆動機3を正作動等させることにより、注湯取鍋1を傾動させ、該注湯取鍋1内の溶湯を注湯ステーションSの鋳型M内に注湯する。ここで、注湯取鍋1は、流量制御されるため、注湯取鍋1を正傾動させて注湯を開始するとともに、注湯動作時には、前傾、後傾、停止等の動作(「傾動動作」ともいう)により傾動角度の調整が行われ、さらに、この傾動速度も流量偏差等によって変化されることとなる。そして、該鋳型M内に注湯しながら、傾動シリンダ11を伸長作動させることにより保持炉10を正傾動させ、該保持炉10内の溶湯を注湯取鍋1に供給する(図3参照)。ここで、保持炉10は、注湯取鍋1への供給流量が一定となるようにされているため、供給時は前傾、供給停止時は傾動停止するように操作される。この際、ロードセル6により所定周期(例えば、0.01秒)で注湯取鍋1内の溶湯重量を測定する。そして、上述したように、制御手段30は、該測定された溶湯重量に基づいて注湯取鍋1に供給される溶湯と流入出される溶湯と注湯取鍋1から流出される溶湯の流量差を算出し、該算出された流量差に保持炉10から注湯取鍋1に供給される溶湯の流量を加算して注湯取鍋1から実際に流出する溶湯流量を算出する。
また、制御手段30の流量パターン記憶部38及び必要注湯量記憶部41には、鋳物重量(鋳型Mに注湯すべき溶湯の総重量)及び流量パターン(経過時間と注湯流量の関係パターン)が記憶されている。該鋳物重量及び流量パターンに基づいて、注湯取鍋傾動制御部32は、注湯取鍋1の傾動角度を制御する。注湯取鍋1から実際に流出する溶湯流量が該必要注湯流量と合致するか否かを前記経過時間毎に判定し、合致しない場合は、傾動用駆動機3を駆動して注湯取鍋1の傾動角度を調整することにより、注湯取鍋1から実際に流出する溶湯流量が該必要注湯流量になるようにする。この溶湯流量の調整の間隔は、例えば、0.1秒間隔である。
なお図8に流量パターンの例を示す。図8(A)は、経過時間に対して注湯流量がほぼ一定な場合である。図8(B)は、経過時間の前半は注湯流量が少なく、後半は注湯流量が多い場合である。図8(C)は、経過時間の前半は注湯流量が多く、後半は注湯流量が少ない場合である。
そして、注湯量積算部42は、注湯中、記憶手段に記憶された鋳物重量に対してどれだけの重量の溶湯が注湯されたかを、該注湯中に測定した注湯取鍋1内の溶湯重量に基づいて、算出する。そして、該算出された注湯重量が所定の注湯重量になったら、傾動用駆動機3を逆作動させることにより注湯取鍋1を逆傾動させ、これにより湯切りをして鋳型M内への注湯を停止する(図4参照)。
その後、図示されない鋳型搬送手段により、該注湯が終了した鋳型Mを含む鋳型群が1ピッチ分(1鋳型分)、矢印Y1の方向に間欠搬送される。これにより、次に注湯すべき鋳型Mが注湯ステーションSに搬送され、上記の作動が繰り返される。
なお、前記湯切りをして鋳型M内への注湯を停止する工程、及び、前記鋳型群を1ピッチ分(1鋳型分)、矢印Y1の方向に間欠搬送させる工程においても、注湯取鍋1内の溶湯重量が所定重量に達していない場合には保持炉10を正傾動させることにより溶湯を注湯取鍋1に供給し続ける。この際、ロードセル6により所定周期(例えば、0.01秒)で、注湯取鍋1内の溶湯重量を測定する。第1流量演算部34は、該測定された溶湯重量に基づいて保持炉10から注湯取鍋1に供給される溶湯の流量を算出する。そして、該算出される溶湯の流量が、1鋳型分の注湯重量が1サイクル毎に不足なく注湯取鍋1に補充される流量になるように、保持炉10の傾動角度を調整して該保持炉10から注湯取鍋1に供給される溶湯の流量を調整する。
また、保持炉10内の溶湯が少なくなれば、該保持炉10内に溶湯を補給する必要がある。ここで、該保持炉10内への溶湯補給について説明する。該保持炉10内へ溶湯を補給する場合、まず、傾動シリンダ11を収縮作動させることにより保持炉10を逆傾動させ、該保持炉10を水平状態に戻す。その後、保持炉10の上方に配置された図示されないホイストで溶湯の入った図示されない取鍋を保持炉10の近くの位置まで移動させ、この取鍋を傾動させることにより該取鍋内の溶湯を保持炉10内に補給する。上述の保持炉10内への溶湯補給に代えて、溶湯が少なくなった保持炉10を保持炉用Y方向駆動機により鋳型Mの進行方向又はその反対方向に移動させ、溶湯補給済みの別の保持炉10を注湯取鍋1の一方外側、即ち、注湯取鍋1の後方に配置するようにしてもよい。
なお、上述したように、注湯取鍋1内には複数回分の注湯重量の溶湯を貯めておくことができるため、保持炉10内への溶湯補給をする前に注湯取鍋1内に複数回分の注湯重量の溶湯を貯めておけば、保持炉10内へ溶湯補給をしているときでも、注湯取鍋1による鋳型Mへの注湯を行うことができる。
この点につき、一例を示すと、例えば、保持炉内溶湯容量が2000kg、注湯取鍋1内溶湯容量が150kg、鋳型群の1ピッチ分(1鋳型分)の間欠搬送が10.5秒に1回、前記鋳物重量が10kg〜30kg程度で平均20kgという条件の場合、保持炉10内への溶湯補給を開始してから終了するまで約1分かかる。そして、注湯取鍋1内に150kgの溶湯を貯めておいたとすると、1鋳型の注湯に20kgの溶湯を使うので、150kg/20kg=7.5になり、約7鋳型分の注湯を行うことができる。
そして、7鋳型分の注湯を行うということは鋳型群の1ピッチ分(1鋳型分)の間欠搬送が7回あるということであるから、それに要する時間は、7×10.5秒=73.5秒である。したがって、73.5秒間は保持炉10から注湯取鍋1に溶湯を供給しなくても溶湯不足にはならないことになる。すなわち、保持炉10内への溶湯補給を開始してから終了するまでの約1分間は、保持炉10から注湯取鍋1に溶湯を供給できなくても、注湯取鍋1内の溶湯不足による注湯待ちは発生しない。したがって、保持炉10内へ溶湯補給をしているときでも、注湯取鍋1内の溶湯不足による注湯待ちを発生させずに、注湯取鍋1による鋳型Mへの注湯を連続して行うことができる。
なお、注湯装置20において、注湯取鍋1は、複数回分の注湯重量の溶湯を貯めることができ、さらに、鋳型M内に注湯する工程の開始から鋳型群を間欠搬送する工程の終了までの間、注湯取鍋1内の溶湯重量が所定重量に達していない場合には保持炉10を正傾動させることにより溶湯を注湯取鍋1に供給し続ける。このため、高速造型ラインのように鋳型群の間欠搬送が比較的に短い時間間隔で行われる場合であっても、注湯取鍋1内の溶湯不足による注湯待ちを発生させずに、注湯取鍋1による鋳型Mへの注湯を連続して行うことができるという効果がある。なお前記所定重量は、例えば、注湯取鍋1から溶湯が溢れ出さない上限の重量を設定することができる。この場合、注湯取鍋1内の溶湯重量が前記所定重量に達したら、前記保持炉10を逆傾動させることにより注湯取鍋1への溶湯供給を停止する。
また、注湯装置20においては、鋳型M内に注湯する工程中に、所定周期で前記注湯取鍋1内の溶湯重量を測定し、該測定された溶湯重量に基づいて注湯取鍋1に供給される溶湯と流入出される溶湯と注湯取鍋1から流出される溶湯の流量差を算出し、該算出された流量差に前記保持炉10から前記注湯取鍋1に供給される溶湯の流量を加算して前記注湯取鍋1から実際に流出する溶湯流量を算出する。
さらに、鋳型M内への注湯を停止する工程中及び鋳型群を間欠搬送する工程中に、所定周期で注湯取鍋1内の溶湯重量を測定し、該測定された溶湯重量に基づいて保持炉10から注湯取鍋1に供給される溶湯の流量を算出する。このため、注湯取鍋1を傾動させて鋳型M内に注湯しながら、保持炉10を正傾動させて該保持炉10内の溶湯を注湯取鍋1に供給するような複雑な作動であっても、注湯取鍋1から実際に流出する溶湯流量を正確に把握できるという効果がある。さらに、鋳型M内への注湯を停止する工程中及び鋳型群を間欠搬送する工程中に、保持炉10を正傾動させて該保持炉10内の溶湯を注湯取鍋1に供給するような場合においても、保持炉10から注湯取鍋1に供給される溶湯の流量を正確に把握できるという効果がある。
以上のように、本発明を適用した注湯装置20は、保持炉10と、注湯取鍋1と、重量計測手段(ロードセル6)と、制御手段30とを備え、制御手段30が、計測結果記憶部33と、第1流量演算部34と、第2流量演算手段35とを有する点に特徴を有する。また、本発明を適用した注湯方法は、このような注湯装置20を用いて鋳型に注湯を行う注湯方法であって、制御手段30が、第2流量演算手段35で算出される鋳型に注湯される溶湯の流量の情報に基づいて、製品の種類に応じた流量パターンで鋳型に注湯を行うように、注湯取鍋1の傾動動作を制御して注湯を行う点に特徴を有する。
以上のような注湯装置20及び注湯方法は、傾動式を採用して湯漏れの発生やメンテナンスのための時間や費用が発生することを防止するとともに、造型速度が高速化してもこの速度に対応して適切且つ高速に注湯することを実現する。
また、該注湯装置及び方法は、制御手段30が、必要注湯量記憶部41と、注湯量積算部42と、注湯取鍋湯切時期判定部43を有する点に特徴を有し、かかる特徴により、上述の高速注湯を実現するとともに、適正な自動運転における適正な湯切動作を可能とする。
また、該注湯装置及び方法は、制御手段30が、傾動監視の機能を有する保持炉傾動判定部44を有する点に特徴を有し、この特徴により、高速注湯と適切な注湯を実現する。
また、該注湯装置及び方法は、制御手段30が、保持炉湯切時期判定部45を有する点に特徴を有し、この特徴により、上述の高速注湯を実現するとともに、適正な湯切動作を可能とする。また、制御手段30が、保持炉下限判定部46を有する点に特徴を有し、この特徴により、上述の高速注湯を実現するとともに、適正な湯切動作を可能とする。
なお、注湯装置20において、例えば、注湯取鍋1を正逆傾動させる際等に、X方向駆動機7により注湯取鍋1をX方向に移動させるようにしてもよく、またZ方向駆動機8により注湯取鍋1を昇降させるようにしてもよい。また、注湯装置20において、保持炉用X方向駆動機により保持炉10をX方向に移動させるようにしてもよい。
また、上述では、縦型無枠造型機で造型された鋳型への注湯に適用した一例として説明したが、注湯装置20は、これに限定されるものではなく、水平割無枠造型機で造型された無枠鋳型、水平割枠付造型機で造型された枠付鋳型等への注湯に適用することもできる。
次に、第2の実施の形態として、図9〜図13を用いて本発明を適用した注湯装置120について、図面を参照して説明する。以下では、この注湯装置120は、例えば図9の縦型無枠造型機100で造型された鋳型Mへの注湯に用いる自動注湯装置であるものとして説明する。
注湯装置120は、図9〜図11に示すように、傾動されることにより間欠搬送される鋳型に注湯する注湯取鍋101と、移動可能に設けられ、内部に溶湯を貯留して保持するとともに、補給位置において傾動されることにより注湯取鍋101に溶湯を供給(補給)する二つの保持炉110A、110B(以下の説明及び図面において、特にこの二つの保持炉を区別する必要がない箇所においては、単に「保持炉110」という。)とを備える。注湯取鍋101は、該保持炉110から供給される溶湯を貯めるとともに、傾動されることにより間欠搬送される鋳型Mに注湯する。保持炉は、ここでは、二つ設けられるものとして説明するが、三つ以上であってもよい。また、第2の実施の形態では、少なくとも二以上の保持炉を有する場合の利点を説明するが、ここで説明する注湯装置120において保持炉を一つしか設けない場合にも、第1の実施の形態で説明した注湯装置20と同様の効果は有する。
また、注湯装置120は、該保持炉110A、110Bを搬送する搬送手段119(レール114及びローラコンベアユニット115)と、該搬送手段により補給位置に搬送された保持炉を傾動操作する保持炉傾動手段116と、注湯取鍋101内の溶湯重量を計測する重量計測手段としてのロードセル106とを備える。
注湯取鍋101は、図11において、縦型無枠造型機で造型された鋳型Mの一方外側(図示の右側)上方に設けられている。注湯取鍋101は、複数回分の注湯重量の溶湯を貯めることができる。この注湯取鍋101の一端には、水平方向に延びる支持アーム102が取り付けられている。支持アーム102の一端には、注湯取鍋101を傾動させる注湯取鍋傾動駆動手段としての傾動用駆動機(例えばモータ)103が取り付けられている。注湯取鍋101は、流量制御されるため、注湯取鍋101を正傾動させて注湯を開始するとともに、注湯動作時には、前傾、後傾、停止等の動作(「傾動動作」ともいう)により傾動角度の調整が行われ、さらに、この傾動速度も流量偏差等によって変化されることとなる。
注湯取鍋101の内部形状は、注湯取鍋101の傾動角度を変えても水平面(即ち湯面)の断面積がほぼ一定になる形状が好ましい。このような形状としては例えば、縦断面が扇形、長方形もしくは正方形等の形状がある。
また、鋳型Mの他方外側には図11中Y方向に移動可能とされた横行フレーム104が配設されている。横行フレーム104には、昇降フレーム105が昇降可能に取り付けられている。昇降フレーム105の上部には、支持アーム102が前後移動可能に取り付けられている。ここで、前後移動とは、図11中X方向への移動を意味する。
また、昇降フレーム105には、注湯取鍋101内の溶湯重量を計測する重量計測手段としてのロードセル106が取り付けられている。注湯装置120を構成する重量計測手段は、ロードセル106に限られるものではなく、その他の計測装置を用いてもよい。ロードセル106で計測した重量から、予め計測した風袋重量を減算することにより注湯取鍋101内の溶湯重量を計測できる。
さらに、昇降フレーム105には、注湯取鍋101をX方向に移動させるX方向駆動機(例えばモータ)107が設けられている。ここで図1に示すように、X方向は、Y方向に直交する方向である。Y方向は、鋳型Mの進行方向である。注湯取鍋101は、X方向駆動機107により、支持アーム102と共にX方向に移動可能とされている。
さらにまた、昇降フレーム105には、注湯取鍋101をZ方向に昇降させるZ方向駆動機(例えばモータ)108が設けられている。Z方向は、X方向及びY方向に直交する方向であり、上下方向である。注湯取鍋101は、このZ方向駆動機108により、昇降フレーム105及び支持アーム102と共にZ方向に昇降可能とされている。
横行フレーム104には、注湯取鍋101をY方向へ移動させるY方向駆動機(例えばモータ)109が設けられている。注湯取鍋101は、このY方向駆動機109により、横行フレーム104、昇降フレーム105及び支持アーム102と共に、Y方向(鋳型Mの進行方向Y1及びその反対方向)に移動可能とされている。
保持炉110は、溶湯を貯留し、注湯取鍋101の一方外側の補給位置に位置された状態で傾動操作されることで、溶湯を注湯取鍋101に供給する。すなわち、注湯取鍋101の一方外側には、搬送手段119により搬送されて当該位置に搬入された保持炉110を傾動操作する保持炉傾動手段116が設けられている。保持炉110は、注湯取鍋101への供給流量が一定となるようにされているため、供給時は前傾、供給停止時は傾動停止するように操作される。
保持炉110を搬送する搬送手段119は、鋳型の搬送方向Yと平行に敷設されたレール114と、このレール114上をY方向に移動自在に設けられた一対のローラコンベアユニット115と、各ローラコンベアユニット115をY方向に駆動するコンベアユニット駆動手段115aとを有する。尚、ローラコンベアユニット115は、3個以上設けられるよう構成してもよい。ローラコンベアユニット115は、保持炉110をY方向に直行するX方向に搬送するローラ部材115bと、このローラ部材115bを駆動するローラ駆動手段115cとを有する。搬送手段119は、コンベアユニット駆動手段115a及びローラ駆動手段115cにより、コンベアユニット115をY方向に移動させ、所定位置でローラ部材115bにより保持炉110をX方向に搬送することで、保持炉110が保持炉傾動駆動手段116にセットされた位置である補給位置と、保持炉110に溶湯を充填する溶解炉側の保持炉充填位置とに亘って各保持炉110A,110Bを搬送可能とされている。搬送手段119は、図12(a)〜図12(f)に示すように、各保持炉110A,110Bを搬送することで、補給位置に位置する保持炉の交換を行う。保持炉の交換動作の詳細については、後述する。
保持炉傾動駆動手段116は、傾動自在な傾動フレーム117と、この傾動フレーム117に設けられたセクタギヤ111と、このセクタギヤ111を介して傾動フレームを傾動させる傾動モータ112とを有する。また、傾動フレーム117には、ローラコンベアユニット115側から搬入された保持炉110を所定の位置まで搬送するローラコンベア113と、ローラコンベア113により搬送された保持炉110を所定の位置で位置決めする位置決め端部117aとが設けられている。この位置決め端部117aに当接するまで搬送された位置が、保持炉110の補給位置である。補給位置に移動された保持炉110は、傾動フレーム117とともに傾動されることで、注湯取鍋101に溶湯を供給する。保持炉傾動駆動手段116及び後述の保持炉傾動駆動手段126は、保持炉110から注湯取鍋101に供給される溶湯が常に同一流量となるように同一条件(基本的には傾動速度一定)で保持炉110を正傾動させるよう構成されている。すなわち、注湯取鍋101が鋳型へ注湯しているときも、注湯を行っていないときも、傾動中の保持炉110から注湯取鍋101への注湯流量(時間当たりの流量)が等しくなるように制御される。具体的には、注湯流量が同一となるような保持炉110の傾動速度データを最初に記憶させておけばよい。また、保持炉110を傾動操作する保持炉傾動駆動手段116は、図示しない保持炉用X方向駆動機によりX方向に移動可能とされ、図示しない保持炉用Y方向駆動機によりY方向に移動可能とするようにしてもよく、当該構成により、注湯取鍋101のXY方向への動きに追随できる。
尚、ここでは、セクタギヤ方式の保持炉傾動駆動手段116を設けるものとして説明したが、本発明を構成する保持炉傾動駆動手段は、これに限られるものではなく、図13及び図14に示すようなシリンダ方式の保持炉傾動駆動手段126を設けるように構成してもよい。図13及び図14に示す注湯装置は、保持炉傾動駆動手段以外は、図9〜図12に示す注湯装置と同様であり、同様の部分には同じ符号を付すとともに詳細な説明は省略する。シリンダ方式の保持炉傾動駆動手段126は、傾動自在であるとともに位置決め端部117a及びローラコンベア113を有する傾動フレーム127と、この傾動フレーム127を傾動操作する傾動シリンダ128とを有する。位置決め端部117aに当接する補給位置に移動された保持炉110は、傾動フレーム127とともに傾動されることで、注湯取鍋101に溶湯を供給する。また、保持炉110を傾動操作する保持炉傾動駆動手段126についても、X方向及びY方向に移動可能とするようにしてもよく、当該構成により、注湯取鍋101のXY方向への動きに追随可能である。すなわち、上述の保持炉傾動駆動手段116,126は、図示しない保持炉傾動駆動手段用X方向駆動機によりX方向に移動可能とされ、図示しない保持炉傾動駆動手段用Y方向駆動機によりY方向に移動可能とされてもよい。また、セクタギヤ方式、シリンダ方式に換えて逐次補給が可能な方式を採用してもよい。
また、注湯装置120は、重量計測手段であるロードセル106等で計測された情報に基づいて、保持炉110及び注湯取鍋101の傾動動作を制御する制御手段30と、搬送手段による保持炉110の搬送動作を制御する制御手段150とを備える。制御手段30の構成や機能は、第1の実施の形態で図5〜7を用いて説明したのと同様であるので、ここでは詳細は省略する。尚、ここでは、制御手段30と、次に詳細に説明する制御手段150とを独立に設ける例として説明するが、制御手段30の機能と、制御手段150の機能とを併せ持つ単一の制御手段を設けるように構成してもよい。
制御手段150は、入力部、演算処理部、メモリ、表示部、出力部、記憶部等を有する制御処理装置からなる。この制御処理装置は、記憶部に記憶されたプログラムをメモリに読み出し、後述の各判定部、各制御部として機能する演算処理部で演算することにより、所定の処理を行う。すなわち、制御手段150は、図15に示すように、搬送手段119を制御する保持炉搬送制御部151と、湯種交換判定部152とを有する。
湯種交換判定部152は、設備コンピュータからの指令や、ユーザーの操作指令等に基づいて、湯種変更(材質変更)の時期であるか否かを判定する。実際には、湯種交換判定部152は、湯種の交換時期が近づくと、具体的には、湯種を交換する鋳型まであと数鋳型であることを判定すると、保持炉搬送制御部151に保持炉交換の時期であることを示す保持炉交換信号を送る。尚、湯種交換判定部152による湯種交換時期を示す信号を制御部30の保持炉湯切時期判定部45にも送るようにしてもよいし、別途設備コンピュータから送るようにしてもよい。
保持炉搬送制御部151は、制御部30に設けられた保持炉下限判定部46から保持炉交換の時期であることを示す保持炉交換信号を受信した際や、湯種交換判定部152から保持炉交換信号を受信した際に、搬送手段119を制御して保持炉を搬送して保持炉交換動作を行わせる。具体的には、保持炉搬送制御部151は、コンベアユニット駆動手段115a及びローラ駆動手段115cを制御して、図12(a)〜図12(f)に示すような保持炉交換動作を行なわせる。すなわち、例えば図12に示すように補給位置に位置する保持炉110Aを、次の保持炉110Bと交換する動作を行わせる。また、注湯装置120を構成する制御部30の保持炉下限判定部46は、上述した湯切時期を判定するための下限値が設定されているとともに、保持炉内の溶湯量があと数鋳型分しか残存しないことを示す保持炉交換用閾値が設定されている。該保持炉下限判定部46は、注湯量積算部42で積算された総注湯量に基づいて、保持炉110内の溶湯が下限値より小さいか否かを判定するとともに保持炉交換用閾値より小さいか否かも判定する。尚、ここでは、数鋳型分残存している状態で交換用の信号を送るようにしたが、注湯装置120においては注湯取鍋101に複数回分の溶湯を貯めることができるため、下限値を保持炉交換用閾値として共用してもよい。
以上のような自動注湯装置120の動作について説明する。この自動注湯装置120は、上述した自動注湯装置20と同様に、保持炉及び注湯取鍋がそれぞれの状態に応じて傾動制御されるとともに、この傾動制御のための情報として共通の重量計測手段(ロードセル106)での計測結果を用いていることにも特徴を有している。この自動注湯装置120における保持炉の傾動制御と、注湯取鍋の傾動制御と、全体の動作については、保持炉の交換動作がある点を除いて、自動注湯装置20において図6〜図8等を用いて説明したのと同様であるので、ここでは、省略する。すなわち、自動注湯装置20においては、保持炉10内の溶湯が少なくなった場合には、溶湯補給を行っていたが、ここで説明する自動注湯装置120においては、保持炉110A,110Bのうち注湯取鍋101に注湯を行っていた一方の保持炉の溶湯が少なくなった場合には、あらかじめ溶湯充填が済まされている他方の保持炉を待機させて(例えば図12(b)に示す110B)おき、これと交換を行う。
次に、自動注湯装置120における保持炉110A,110Bの交換動作について、詳細に説明する。ここでは、図12(a)のように保持炉110Aが補給位置に位置して通常運転を行った状態から、この補給位置に位置する保持炉110A内の溶湯が少なくなった場合の交換動作について説明する。尚、図12(a)は、保持炉110Aから注湯取鍋101に溶湯補給しつつ、注湯取鍋101から鋳型W内に注湯している状態を示している。
図12(a)に示す状態から保持炉110A内の溶湯が少なくなり所定の保持炉交換用閾値より下回ると上述した保持炉下限判定部46が保持炉交換用の信号を制御部150の保持炉搬送制御部151に送る。保持炉交換用信号を受信した保持炉搬送制御部151は、図12(b)〜図12(f)に示すような手順で一対のローラコンベアユニット115を駆動して保持炉110Aを補給位置から退避させ、充填済みの保持炉110Bを補給位置に搬送する。尚、ここでは、保持炉110A内の溶湯が少なくなり保持炉交換用閾値を下回った場合の例について説明したが、湯種を変える場合にも、以下の動作は同様であり、その場合には保持炉110Aと、これと異なる湯種の溶湯が充填された保持炉110Bとが以下のように交換される。そのときには、保持炉交換信号は、上述したように、湯種交換判定部152から送られる。
まず、制御部150は、溶解炉側からY方向に搬送された充填済みの保持炉110Bを、図12(b)に示すように、待機させる。このとき、補給位置においては、通常運転が行われ、すなわち、保持炉110Aから注湯取鍋101に溶湯補給しつつ、注湯取鍋101から鋳型W内に注湯が行われている。尚、図12(b)の保持炉110Bが位置する位置を待機位置ともいう。
次に、制御部150は、図12(c)に示すように、補給位置から保持炉110Aを退避させる。保持炉110Aの退避に際しては、保持炉傾動駆動手段116のローラコンベア113と、ローラコンベアユニット115のローラ部材115bとにより保持炉110Aの搬出がなされる。このとき、注湯取鍋101から鋳型W内に注湯が行われている。尚、図12(c)の保持炉110Aが退避されて位置する位置を搬入出位置ともいう。換言すると、搬入出位置は、補給位置をX方向に臨む位置である。
次に、制御部150は、図12(d)に示すように、ローラ駆動手段115cを駆動して搬入出位置の保持炉110Aと、待機位置の保持炉110Bとを同時にY方向に移動して、搬入出位置に保持炉110Bを移動させる。この動作は、一対のローラコンベアユニット115を連係して移動させることで行われる。このとき、注湯取鍋101から鋳型W内に注湯が行われている。尚、図12(d)の保持炉110Aが退避されY方向に連係して移動された位置を退避位置ともいう。
次に、制御部150は、図12(e)に示すように、搬入出位置から保持炉110Bを補給位置に搬入させる。保持炉110Bの搬入は、ローラコンベアユニット115のローラ部材115bと、保持炉傾動駆動手段116のローラコンベア113とで行われる。このとき、注湯取鍋101から鋳型W内に注湯が行われている。そして、補給位置に搬入された保持炉110Bは、保持炉傾動駆動手段116により傾動され、注湯取鍋101に溶湯供給がなされる。尚、保持炉110Bの傾動動作は、上述した制御部30の取鍋補給時期判定部47の判定により、注湯取鍋101が所定量以下であることを判定している場合に行われる。
次に、制御部150は、図12(f)に示すように、退避させローラコンベアユニット115上に載置させ図12(d)及び図12(e)に示す位置に位置させた保持炉110Aを、図示しない保持炉充填位置まで搬送させる。このとき、補給位置においては、通常運転が行われ、すなわち、交換動作が完了した保持炉110Bから注湯取鍋101に溶湯補給しつつ、注湯取鍋101から鋳型W内に注湯が行われている。以上の図12(a)〜図12(f)に示した搬送手段119による動作により保持炉交換がなされるが、各保持炉の動かし方は上述に限られるものではなく、例えば上述の待機位置と退避位置を入れ替えて動作させるようにしてもよい。
本発明を適用した注湯装置120は、保持炉110A,110Bと、注湯取鍋101と、重量計測手段(ロードセル106)と、制御手段として制御手段30及び制御手段150とを備え、制御手段30が、計測結果記憶部33と、第1流量演算部34と、第2流量演算手段35とを有する点に特徴を有する。また、本発明を適用した注湯方法は、このような注湯装置120を用いて鋳型に注湯を行う注湯方法であって、制御手段30が、第2流量演算手段35で算出される鋳型に注湯される溶湯の流量の情報に基づいて、製品の種類に応じた流量パターンで鋳型に注湯を行うように、注湯取鍋101の傾動動作を制御して注湯を行う点に特徴を有する。以上のような注湯装置120及び注湯方法は、傾動式を採用して湯漏れの発生やメンテナンスのための時間や費用が発生することを防止するとともに、造型速度が高速化してもこの速度に対応して適切且つ高速に注湯することを実現する。また、注湯装置120は、その他の上述した注湯装置20と同様の効果を有している。
さらに、該注湯装置120及び注湯方法は、保持炉が、移動可能に設けられ、補給位置において傾動されることにより注湯取鍋に溶湯を補給するとともに、少なくとも二以上設けられ、すなわち、例えば上述したような保持炉110A,110Bが設けられ、当該注湯装置120が、さらに、この保持炉110A,110Bを搬送する搬送手段119と、該搬送手段119により補給位置に搬送された保持炉を傾動操作する保持炉傾動駆動手段116とを備え、制御手段30及び制御手段150が、保持炉110A,110B及び注湯取鍋101の傾動動作を制御するとともに搬送手段119による保持炉110A,110Bの搬送動作を制御する点に特徴を有し、かかる特徴により、エネルギー損失の観点から有利で且つ湯材質の変更にも有利であるとともに、造型速度が高速化してもこの速度に対応して適切且つ高速に注湯することを実現する。ここで、エネルギー損失の観点から有利で且つ湯材質の変更にも有利である点について説明する。上述した第1の実施形態に係る注湯装置20は、高速注湯の点では従来にない有利な効果を奏するものであるが、炉体の再加熱など湯材質の変更に大幅な時間がかかるおそれがあり、このような問題を回避するには、材質交換時、溶解炉あるいは保持炉交換装置を使った溶解炉あるいは保持炉自体を交換する方法が考えられるが、この場合、装置が非常に大規模となるとともに、再度、炉体あるいは保持炉の加熱にともなうエネルギー損失が大きくなってしまう可能性がある。上述の注湯装置120及び注湯方法によれば、かかる問題点を克服し、エネルギー損失の観点から有利で且つ湯材質の変更にも有利であるとともに、造型速度が高速化してもこの速度に対応して適切且つ高速に注湯することを実現する。
また、該注湯装置120及び注湯方法は、注湯取鍋101と、搬送可能とした保持炉110A,110Bと、該保持炉110を傾動させる溶湯補給装置(保持炉傾動手段11)と、実湯の入った保持炉110と空の保持炉110を自動交換する自動取鍋交換装置(搬送手段119)とを備え、可搬可能とした実湯の入った保持炉110を自動取鍋交換装置により、溶湯補給装置に移動・搬入し、実湯の入った保持炉110を正傾動させることによって、注湯取鍋101に溶湯を補給しつつ、注湯取鍋101を傾動して、間欠搬送されてくる鋳型群のうちの所定の鋳型内に注湯する自動注湯方法であって、注湯取鍋101を正傾動させることにより注湯取鍋101内の溶湯を鋳型W内に注湯する工程と、注湯取鍋101を逆傾動させることにより鋳型W内への注湯を停止する工程と、該注湯が終了した鋳型Wを含む鋳型群を間欠搬送する工程と、注湯中に満保持炉(例えば110B)を準備する工程と、保持炉(例えば110A)内の溶湯が空になった時、空の保持炉(例えば110A)を退避させる工程と、待機している満保持炉(例えば110B)を搬入位置に移動させる工程と、搬入位置の満保持炉(例えば110B)を溶湯補給装置に搬入する工程とを有し、鋳型W内に注湯する工程の開始から鋳型群を間欠搬送する工程の終了までの間、注湯取鍋101内の溶湯重量が所定重量に達していない場合には保持炉110A又は110Bを正傾動させることにより溶湯を注湯取鍋101に供給し続ける点にも特徴を有する。すなわち、鋳型内に注湯取鍋101で注湯する工程中に、溶湯がなくなった保持炉110を退避させ、別の補充された保持炉110と交換して、注湯が連続で行えることを特徴とする。換言すると、保持炉110内の溶湯が空になった時、注湯取鍋101内の溶湯を注湯し終えない内に、空の保持炉110を退避させるとともに、予め補給し、待機している満保持炉110を搬入位置に移動させ、搬入位置の満保持炉110を溶湯補給装置に搬入し、再度、保持炉110を正傾動させることにより溶湯を注湯取鍋101に供給することを特徴とし、この特徴により、注湯動作を中断することなく、生産が続行できる。また、湯材質の変更ある場合は、保持炉交換時間に注湯取鍋101が注湯する量相当の注湯取鍋101の溶湯を満たした状態で、現材質の保持炉(例えば110A)を退避させて、予め待機している新規材質の保持炉(例えば110B)を搬入位置に移動させ、搬入位置の満保持炉(例えば110B)を溶湯補給装置に搬入し、保持炉110を正傾動させることにより、新規材質の溶湯を前記注湯取鍋101に供給することができる等種々の効果がある。
なお注湯装置120及び注湯方法では、注湯取鍋101が複数回分の注湯重量の溶湯を貯めることができるようになっており、さらに、鋳型W内に注湯する工程の開始から鋳型群を間欠搬送する工程の終了までの間、注湯取鍋101内の溶湯重量が所定重量に達していない場合には保持炉110を正傾動させることにより溶湯を注湯取鍋101に供給し続けるようになっている。このため、高速造型ラインのように鋳型群の間欠搬送が短い間隔で行われる場合であっても、注湯取鍋101内の溶湯不足による注湯待ちを発生させずに、注湯取鍋101による鋳型Wへの注湯を連続して行うことができるという効果がある。なお所定重量は、例えば、注湯取鍋101から溶湯が溢れ出さない上限の重量を設定することができる。この場合、注湯取鍋101内の溶湯重量が所定重量に達したら、保持炉110を逆傾動させることにより注湯取鍋101への溶湯供給を停止する。この点は、上述した注湯装置20及び注湯方法も同様である。
なお注湯装置120及び注湯方法において、種々の作動中に、X方向駆動機107により注湯取鍋101を鋳型Wの進行方向と直交するX方向に移動させるようにしてもよく、またZ方向駆動機108により注湯取鍋101を昇降させるようにしてもよい。例えば、注湯取鍋101を正・逆傾動させる際、同時に、注湯取鍋101をX方向に移動させたり、注湯取鍋101を昇降させたりしてもよい。この点は、上述した注湯装置20及び注湯方法も同様である。
また注湯装置120及び注湯方法において、種々の作動中に、保持炉傾動手段用X方向駆動機により保持炉110を鋳型Wの進行方向と直交する方向Xに移動させるようにしてもよい。また上述の保持炉110内への溶湯補給に代えて、保持炉110内の溶湯が少なくなったら、その保持炉110を保持炉傾動手段用Y方向駆動機により鋳型Wの進行方向又はその反対方向であるY方向に移動させておき、溶湯補給済みの新しい保持炉110を注湯取鍋101の一方外側、すなわち、注湯取鍋101の後方に配置するようにしてもよい。
さらに注湯装置120及び注湯方法では、縦型無枠造型機で造型された鋳型への注湯に適用した一例を示したが、これに限定されるものではなく、水平割無枠造型機で造型された無枠鋳型、水平割枠付造型機で造型された枠付鋳型等への注湯に適用することもできる。この点は、上述した注湯装置20及び注湯方法も同様である。
1 注湯取鍋
10 保持炉
20 注湯装置
30 制御手段
M 鋳型

Claims (20)

  1. 内部に溶湯を貯留して保持するとともに、傾動されることにより溶湯を供給する保持炉と、
    該保持炉から供給される溶湯を貯めるとともに、傾動されることにより間欠搬送される鋳型に注湯する注湯取鍋と、
    前記注湯取鍋内の溶湯重量を計測する重量計測手段と、
    前記保持炉及び前記注湯取鍋の傾動動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記重量計測手段の計測結果を記憶する計測結果記憶手段と、
    前記計測結果記憶手段で記憶され、前記注湯取鍋による注湯が行われていないときの計測結果に基づいて、前記保持炉から前記注湯取鍋に供給される溶湯の流量を算出する第1流量演算手段と、
    前記計測結果記憶手段で記憶され、前記注湯取鍋による注湯が行われているときの計測結果に基づいて、前記注湯取鍋から鋳型に注湯される溶湯の流量を算出する第2流量演算手段と、
    鋳型造型ラインにより間欠搬送される各鋳型に対応する流量パターンについての情報を記憶する流量パターン記憶手段と、
    前記流量パターン記憶手段で記憶された流量パターンに基づいて、前記第2流量演算手段で算出される前記鋳型に注湯される溶湯の流量を監視する注湯流量監視手段とを有し、
    前記制御手段は、前記第2流量演算手段で算出される前記鋳型に注湯される溶湯の流量の情報に基づいて、及び流量パターン記憶手段に記憶する、間欠搬送される各鋳型に対応する流量パターンについての情報に基づいて、製品の種類に応じた流量パターンで前記鋳型に注湯を行うように、前記注湯取鍋の傾動動作を制御する注湯装置。
  2. 前記第2流量演算手段は、前記注湯取鍋による注湯が行われているときの計測結果に基づいて、前記注湯取鍋に供給される溶湯の流量と、前記注湯取鍋から前記鋳型に注湯される溶湯の流量との流量差を算出する流量差演算手段と、
    前記流量差演算手段で算出された前記流量差と、前記第1流量演算手段で算出された前記保持炉から前記注湯取鍋に供給される溶湯の流量とに基づいて、前記注湯取鍋から鋳型に注湯される溶湯の流量を算出する注湯流量演算手段とを有する請求項1記載の注湯装置。
  3. 前記制御手段は、間欠搬送される各鋳型に対応する必要注湯量を記憶する必要注湯量記憶手段と、
    前記注湯流量演算手段で算出された注湯流量に基づいて、鋳型への注湯量を積算する注湯量積算手段と、
    前記必要注湯量記憶手段で記憶された必要注湯量と、前記注湯量積算手段で算出された注湯量とに基づいて注湯取鍋の湯切時期であるか否かを判定する注湯取鍋湯切時期判定手段とを有し、
    前記制御手段は、前記注湯取鍋湯切時期判定手段で湯切時期であると判定された場合に、前記注湯取鍋に湯切動作を行うよう傾動させる請求項記載の注湯装置。
  4. 前記制御手段は、前記注湯取鍋による注湯が行われていないときの前記第1流量演算手段で算出された情報に基づいて、前記保持炉の傾動状態を監視する保持炉傾動監視手段を有し、
    前記保持炉傾動監視手段は、前記注湯取鍋による注湯が行われていないときの前記第1流量演算手段で算出される流量が一定となるように、前記保持炉の傾動速度を制御する請求項記載の注湯装置。
  5. 前記制御手段は、前記保持炉の湯切時期であるか否かを判定する保持炉湯切時期判定手段を有し、
    前記制御手段は、前記保持炉湯切時期判定手段で湯切時期であると判定された場合に、前記保持炉に湯切動作を行うように傾動させる請求項記載の注湯装置。
  6. 前記注湯量積算手段は、さらに、前記注湯取鍋を介して前記保持炉から鋳型群に注湯された総注湯量を積算し、
    前記制御手段は、前記注湯量積算手段で積算された総注湯量に基づいて、前記保持炉内の溶湯が下限値より小さいか否かを判定する保持炉下限判定手段を有し、
    前記保持炉湯切時期判定手段は、少なくとも前記保持炉下限判定手段で前記保持炉内の溶湯が下限値より小さいと判定された場合に湯切時期であることを判定する請求項記載の注湯装置。
  7. 前記保持炉は、移動可能に設けられ、補給位置において傾動されることにより前記注湯取鍋に溶湯を補給するとともに、少なくとも二以上設けられ、
    当該注湯装置は、
    さらに、前記保持炉を搬送する搬送手段と、
    該搬送手段により前記補給位置に搬送された保持炉を傾動操作する保持炉傾動駆動手段とを備え、
    前記制御手段は、前記保持炉及び前記注湯取鍋の傾動動作を制御するとともに前記搬送手段による前記保持炉の搬送動作を制御する請求項1乃至請求項の内いずれか1項に記載の注湯装置。
  8. 前記制御手段は、前記補給位置に位置する保持炉内の溶湯が下限となったときに退避位置に退避させ、補充された別の保持炉を前記補給位置に搬送させるように制御する請求項記載の注湯装置。
  9. 前記制御手段は、湯種を変更する際に、前記補給位置に位置する保持炉を退避位置に退避させ、他の湯種が補充された別の保持炉を前記補給位置に搬送させるように制御する請求項記載の注湯装置。
  10. 前記鋳型は、縦型無枠鋳型である請求項1記載の注湯装置。
  11. 内部に溶湯を貯留して保持するとともに、傾動されることにより溶湯を供給する保持炉と、
    該保持炉から供給される溶湯を貯めるとともに、傾動されることにより間欠搬送される鋳型に注湯する注湯取鍋と、
    前記注湯取鍋内の溶湯重量を計測する重量計測手段と、
    前記保持炉及び前記注湯取鍋の傾動動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記重量計測手段の計測結果を記憶する計測結果記憶手段と、
    前記計測結果記憶手段で記憶され、前記注湯取鍋による注湯が行われていないときの計測結果に基づいて、前記保持炉から前記注湯取鍋に供給される溶湯の流量を算出する第1流量演算手段と、
    前記計測結果記憶手段で記憶され、前記注湯取鍋による注湯が行われているときの計測結果に基づいて、前記注湯取鍋から鋳型に注湯される溶湯の流量を算出する第2流量演算手段と、
    鋳型造型ラインにより間欠搬送される各鋳型に対応する流量パターンについての情報を記憶する流量パターン記憶手段と
    前記流量パターン記憶手段で記憶された流量パターンに基づいて、前記第2流量演算手段で算出される前記鋳型に注湯される溶湯の流量を監視する注湯流量監視手段とを有する注湯装置を用いて鋳型に注湯を行う注湯方法であって、
    前記制御手段が、前記第2流量演算手段で算出される前記鋳型に注湯される溶湯の流量の情報に基づいて、及び流量パターン記憶手段に記憶する、間欠搬送される各鋳型に対応する流量パターンについての情報に基づいて、製品の種類に応じた流量パターンで前記鋳型に注湯を行うように、前記注湯取鍋の傾動動作を制御して注湯を行う注湯方法。
  12. 前記第2流量演算手段は、前記注湯取鍋による注湯が行われているときの計測結果に基づいて、前記注湯取鍋に供給される溶湯の流量と、前記注湯取鍋から前記鋳型に注湯される溶湯の流量との流量差を算出する流量差演算手段と、
    前記流量差演算手段で算出された前記流量差と、前記第1流量演算手段で算出された前記保持炉から前記注湯取鍋に供給される溶湯の流量とに基づいて、前記注湯取鍋から鋳型に注湯される溶湯の流量を算出する注湯流量演算手段とを有する請求項11記載の注湯方法。
  13. 前記制御手段は、間欠搬送される各鋳型に対応する必要注湯量を記憶する必要注湯量記憶手段と、
    前記注湯流量演算手段で算出された注湯流量に基づいて、鋳型への注湯量を積算する注湯量積算手段と、
    前記必要注湯量記憶手段で記憶された必要注湯量と、前記注湯量積算手段で算出された注湯量とに基づいて注湯取鍋の湯切時期であるか否かを判定する注湯取鍋湯切時期判定手段とを有し、
    前記制御手段が、前記注湯取鍋湯切時期判定手段で湯切時期であると判定された場合に、前記注湯取鍋に湯切動作を行うよう傾動させる請求項12記載の注湯方法。
  14. 前記制御手段は、前記注湯取鍋による注湯が行われていないときの前記第1流量演算手段で算出された情報に基づいて、前記保持炉の傾動状態を監視する保持炉傾動監視手段を有し、
    前記保持炉傾動監視手段が、前記注湯取鍋による注湯が行われていないときの前記第1流量演算手段で算出される流量が一定となるように、前記保持炉の傾動速度を制御する請求項13記載の注湯方法。
  15. 前記制御手段は、前記保持炉の湯切時期であるか否かを判定する保持炉湯切時期判定手段を有し、
    前記制御手段が、前記保持炉湯切時期判定手段で湯切時期であると判定された場合に、前記保持炉に湯切動作を行うように傾動させる請求項14記載の注湯方法。
  16. 前記注湯量積算手段は、さらに、前記注湯取鍋を介して前記保持炉から鋳型群に注湯された総注湯量を積算し、
    前記制御手段は、前記注湯量積算手段で積算された総注湯量に基づいて、前記保持炉内の溶湯が下限値より小さいか否かを判定する保持炉下限判定手段を有し、
    前記保持炉湯切時期判定手段は、少なくとも前記保持炉下限判定手段で前記保持炉内の溶湯が下限値より小さいと判定された場合に湯切時期であることを判定する請求項15記載の注湯方法。
  17. 前記保持炉は、移動可能に設けられ、補給位置において傾動されることにより前記注湯取鍋に溶湯を補給するとともに、少なくとも二以上設けられ、
    前記注湯装置が、さらに、前記保持炉を搬送する搬送手段と、
    該搬送手段により前記補給位置に搬送された保持炉を傾動操作する保持炉傾動駆動手段とを備え、
    前記制御手段は、前記保持炉及び前記注湯取鍋の傾動動作を制御するとともに前記搬送手段による前記保持炉の搬送動作を制御する請求項11乃至請求項16の内いずれか1項に記載の注湯方法。
  18. 前記制御手段は、前記補給位置に位置する保持炉内の溶湯が下限となったときに退避位置に退避させ、補充された別の保持炉を前記補給位置に搬送させるように制御する請求項17記載の注湯方法。
  19. 前記制御手段は、湯種を変更する際に、前記補給位置に位置する保持炉を退避位置に退避させ、他の湯種が補充された別の保持炉を前記補給位置に搬送させるように制御する請求項18記載の注湯方法。
  20. 前記鋳型は、縦型無枠鋳型である請求項11記載の注湯方法。
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