JP5741468B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

この発明は、内側加熱コイルとその周辺に配される外側加熱コイルを備える誘導加熱調理器に係り、特に外側加熱コイルによる被調理物に対する過熱防止が図れる誘導加熱調理器に関する。
誘導加熱調理器は特許文献1に示されるように一般に被調理物の過熱、焦げつきを防止するために、温度センサーを設け、温度センサーによる検知温度が所定値以上になると加熱を停止あるいは小さくする制御がなされている。
特許第3284830号
一方、近年、種々の調理鍋に対応し、効率的な調理が行えるよう内側加熱コイルとその周辺に配される外側加熱コイルを備える誘導加熱調理器が現れている。
このような内側加熱コイルおよび外側加熱コイルを備える誘導加熱調理器において、内側加熱コイルおよび外側加熱コイルの通電状態に係わらず、被調理物の過熱、焦げつきを防止することが望まれる。
この発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、内側加熱コイルとその周辺に配される外側加熱コイルを備える加熱調理器において、少ない温度検知手段により、内側加熱コイルおよび外側加熱コイルの通電状態に係わらず、被調理物の過熱、焦げ付きを防止することを目的としている。
この発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物が載置される天板の下方に配される内側加熱コイルと、この内側加熱コイルの周辺に位置し、天板の下方に配される外側加熱コイルとを備えるとともに内側加熱コイルの外径内側に位置し、天板の下方に配される温度検出手段を備えたものにおいて、内側加熱コイルおよび外側加熱コイルそれぞれに電力を供給するするとともに、通電制御を行う内側加熱コイル用電力供給・制御手段および外側加熱コイル用電力供給・制御手段に、内側加熱コイルが非通電状態を示す時の値が通電状態を示す時の値より小さい停止あるいは抑制のための閾値が記憶された制御手段が、出力設定手段からの内側加熱コイルの通電および外側加熱コイルの通電を指示する加熱モード設定信号に従い記憶された閾値を選定し、温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報が選定された閾値を越えると内側加熱コイルおよび外側加熱コイルを停止あるいは抑制する駆動制御信号を出力するものである。
この発明に係る誘導加熱調理器は、停止あるいは抑制のための閾値として内側加熱コイルが非通電状態を示す時の値が通電状態を示す時の値より小さく設定されて記憶され、加熱モードに応じた閾値により内側加熱コイル用電力供給・制御手段および外側加熱コイル用電力供給・制御手段を制御手段が制御するため、内側加熱コイルが通電の場合、被加熱物の温度の上昇検出を高い精度で検出でき、比較的高温まで被加熱物を加熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくことなく加熱することができ、しかも、外側加熱コイルのみに通電の場合、温度検出手段が被加熱物の温度の上昇検出が遅れることにより、被加熱物が過熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくのを防止できるという効果を有する。
この発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと温度検出手段及び被加熱物の発熱部位の位置関係を示す図。 この発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱コイルの構成を示す図。 この発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図。 この発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器における制御手段による加熱制御を示すフローチャート。 この発明の実施の形態1に係る内側加熱コイルの通電状態と非通電状態における鍋底温度の温度履歴と閾値温度を示す図。 この発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器における制御手段による加熱制御を示すフローチャート。 この発明の実施の形態2に係る内側加熱コイルの通電状態と非通電状態における閾値温度上昇速度を示す図。 この発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図。 この発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器における制御手段による加熱制御のフローチャート。 この発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の制御手段における被加熱物の閾値温度と、外加熱コイルの電力と内側加熱コイルの電力の比との関係を示す図。 この発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器における制御手段による加熱制御を示すフローチャート。 この発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器の制御手段における被加熱物の閾値温度上昇速度と、外側加熱コイルの電力と内側加熱コイルの電力の比との関係を示す図。 この発明の実施の形態5に係る誘導加熱調理器の加熱コイルの構成を示す図。 この発明の実施の形態5に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図。
実施の形態1
本発明の実施の形態1について図1ないし図4を用いて説明する。
まず図1及び図2を用いて概略構成を説明する。
天板26には被調理物が入れられた被加熱物である調理鍋27が載置される。載置される調理鍋27が対向する天板26の下部に皿状の加熱コイルベース25が開口端を天板26に接して配置されている。この加熱コイルベース25の中央部に内側加熱コイル15が、この内側加熱コイル15の周辺に外側加熱コイル16が配され、保持される。内側加熱コイル15は調理鍋27の鍋底中央部もしくは小さい調理鍋27にあっては鍋底全体を加熱するものであり、内周に位置する2重巻きの内側加熱コイル内巻回部15aと同心円状に2重巻きの内側加熱コイル外巻回部15bを有している。内側加熱コイル内巻回部15aと内側加熱コイル外巻回部15bとの間には物理的に隙間を設けて配置されている。内側加熱コイル内巻回部15aの中心部から一側引き出し線28aが、内側加熱コイル外巻回部15bの外周端から他側引き出し線29aが加熱コイルベース25の外に引き出され、内側加熱コイル内巻回部の外周端と内側加熱コイル外巻回部の内周端が接続され、内側加熱コイル内巻回部と内側加熱コイル外巻回部とは電気的に直列に接続されている。
外側加熱コイル16は内側加熱コイル15と同心円状に加熱コイルベース25内部に配置され、調理鍋27の鍋底外周部を加熱する。外側加熱コイル16の内周端から一側引き出し線28bが、外周端から他側引き出し線29bが加熱コイルベース25の外に引き出される。
サーミスタや赤外線センサー等で構成される温度検出手段19が加熱コイルベース25の配置、保持される。温度検出手段19は内側加熱コイル15の外径内側に位置して配置される。この実施の形態1においては内側加熱コイル15の内側加熱コイル内巻回部15aと内側加熱コイル外巻回部15bとの間に設けられた隙間に天板26に接するように配置され、調理鍋27の温度を検出する。
次に図3を用いて内側加熱コイル15および外側加熱コイル16に電力を供給する構成を説明する。
この実施の形態1では内側加熱コイル15に電力を供給するするとともに、通電制御を行う内側加熱コイル用電力供給・制御手段30と、外側加熱コイル16に電力を供給するとともに、通電制御を行う外側加熱コイル用電力供給・制御手段31とを別々に有し、これら内側加熱コイル用電力供給・制御手段30および外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の両者を共通に制御する制御手段20とを備えている。
まず、内側加熱コイル用電力供給・制御手段30について説明する。内側加熱コイル用電力供給・制御手段30は直流電源回路2a、インバータ回路(高周波発生回路)8a、駆動回路13a、負荷回路構成手段から構成されている。
直流電源回路2aは交流電源1から供給される電力を直流電力に変換するものであり、整流回路3a、リアクトル4a、平滑コンデンサ5aにより構成される。整流回路3aは一対の入力端が交流電源1に接続され、ダイオードブリッジ接続された4つのダイオードから構成され、各ダイオードは一方の入力端と他方の出力端との間に順方向に、一方の入力端と一方の出力端に逆方向に、他方の入力端と他方の出力端との間に順方向に、他方の入力端と一方の出力端に逆方向に接続される。
整流回路3aの他方の出力端と直流電源回路2aの他方の出力端(高電位側)との間にリアクトル4aが接続される。直流電源回路2aの他方の出力端と整流回路3aの一方の出力端でもある直流電源回路2aの一方の出力端(低電位側)との間に平滑コンデンサ5aが接続される。
インバータ回路8aは直流電源回路2aの他方の出力端に接続された直流母線と直流電源回路2aの一方の出力端に接続された直流母線との間に直列接続された2つのNPNバイポーラトランジスタからなるスイッチング素子9a、10aと、これらスイッチング素子9a、10aそれぞれに逆並列に接続された2つのダイオード11a、12aとによって構成されている。以下、高電位側のスイッチング素子9a、ダイオード11aを上スイッチ9a、上ダイオード11a、低電位側のスイッチング素子10a、ダイオード12aを下スイッチ10a、下ダイオード12aと称する。上スイッチ9aおよび下スイッチ10aのコレクタは高電位側に、エミッタは低電位側に接続される。上スイッチ9aおよび下スイッチ10aとの接続点、いわゆるインバータ回路8aの出力端は内側加熱コイル15が接続された一側引き出し線28aに接続される。上スイッチ9aと下スイッチ10aは内側加熱コイル15通電時に駆動回路13aにより交互にオン/オフされ、高周波電力を内側加熱コイル15に供給する。
負荷回路構成手段は共振コンデンサ17aとクランプダイオード18aから構成され、内側加熱コイル15に直列接続され、内側加熱コイル15とで負荷回路14aを構成するものであり、内側加熱コイル15が接続された他側引き出し線29aと直流電源回路2aの一方の出力端に接続された直流母線との間に接続された共振コンデンサ17aとクランプダイオード18aとによって構成される。共振コンデンサ17aとクランプダイオード18aとは互いに並列接続される。クランプダイオード18aは内側加熱コイル15と共振コンデンサ17aの接続点の電位を直流電源回路2aの一方の出力端の低電位側の直流母線の電位にクランプする。この結果、下スイッチ10aが導通した状態では内側加熱コイル15に流れる電流は転流しなくなる。
交流電源1と直流電源回路2aの一方の出力端(低電位側)との間にはそこに流れる電流を検出する内側加熱コイル用入力電流検出手段6aが設けられている。整流回路3aの一対の出力端間には整流回路3aの直流出力電圧を検出する内側加熱コイル用入力電圧検出手段7aが設けられている。
次に、外側加熱コイル用電力供給・制御手段31について説明する。外側加熱コイル用電力供給・制御手段31は直流電源回路2b、インバータ回路(高周波発生回路)8b、駆動回路13b、負荷回路構成手段から構成されている。
直流電源回路2bは交流電源1から供給される電力を直流電力に変換するものであり、整流回路3b、リアクトル4b、平滑コンデンサ5bにより構成される。整流回路3bは一対の入力端が交流電源1に接続され、ダイオードブリッジ接続された4つのダイオードから構成され、各ダイオードは一方の入力端と他方の出力端との間に順方向に、一方の入力端と一方の出力端に逆方向に、他方の入力端と他方の出力端との間に順方向に、他方の入力端と一方の出力端に逆方向に接続される。
整流回路3bの他方の出力端と直流電源回路2bの他方の出力端(高電位側)との間にリアクトル4bが接続される。直流電源回路2bの他方の出力端と整流回路3bの一方の出力端でもある直流電源回路2bの一方の出力端(低電位側)との間に平滑コンデンサ5bが接続される。
インバータ回路8bは直流電源回路2bの他方の出力端に接続された直流母線と直流電源回路2bの一方の出力端に接続された直流母線との間に直列接続された2つのNPNバイポーラトランジスタからなるスイッチング素子9b、10bと、これらスイッチング素子9b、10bそれぞれに逆並列に接続された2つのダイオード11b、12bとによって構成されている。以下、高電位側のスイッチング素子9b、ダイオード11bを上スイッチ9b、上ダイオード11b、低電位側のスイッチング素子10b、ダイオード12bを下スイッチ10b、下ダイオード12bと称する。上スイッチ9bおよび下スイッチ10bのコレクタは高電位側に、エミッタは低電位側に接続される。上スイッチ9bおよび下スイッチ10bとの接続点、いわゆるインバータ回路8bの出力端は外側加熱コイル16が接続された一側引き出し線28bに接続される。上スイッチ9bと下スイッチ10bは外側加熱コイル16通電時に駆動回路13bにより交互にオン/オフされ、高周波電力を外側加熱コイル16に供給する。
負荷回路構成手段は共振コンデンサ17bとクランプダイオード18bから構成され、外側加熱コイル16に直列接続され、外側加熱コイル16とで負荷回路14bを構成するものであり、外側加熱コイル16が接続された他側引き出し線29bと直流電源回路2bの一方の出力端に接続された直流母線との間に接続された共振コンデンサ17bとクランプダイオード18bとによって構成される。共振コンデンサ17bとクランプダイオード18bとは互いに並列接続される。クランプダイオード18bは外側加熱コイル16と共振コンデンサ17bの接続点の電位を直流電源回路2bの一方の出力端の低電位側の直流母線の電位にクランプする。この結果、下スイッチ10bが導通した状態では外側加熱コイル16に流れる電流は転流しなくなる。
交流電源1と直流電源回路2bの一方の出力端(低電位側)との間にはそこに流れる電流を検出する外側加熱コイル用入力電流検出手段6bが設けられている。整流回路3bの一対の出力端間には整流回路3bの直流出力電圧を検出する外側加熱コイル用入力電圧検出手段7bが設けられている。
操作部からなる出力設定手段21はユーザによって例えば、強、中、弱の火力の設定、内側及び外側加熱コイル15、16に通電、内側加熱コイル15のみに通電、外側加熱コイル16のみに通電の加熱モードを設定されるものである。ユーザによって設定されると、出力設定手段21は火力設定信号、内側加熱コイル15の通電および外側加熱コイル16の通電を指示する加熱モード設定信号を制御手段20に出力する。
制御手段20は出力設定手段21からの火力設定信号および加熱モード設定信号、内側および外側加熱コイル用入力電流検出手段6a、6bからの内側および外側加熱コイル用入力電流検出信号、内側および外側加熱コイル用入力電圧検出手段7a、7bからの内側および外側加熱コイル用入力電圧検出信号、温度検出手段19からの温度検出信号を受け、内側および外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13a、13bに内側および外側加熱コイル15、16の通電制御を行うための内側および外側加熱コイル用駆動制御信号を出力する。
図5に示すように、制御手段20は、強、中、弱の火力の設定状態それぞれに対して、内側加熱コイル15の通電状態か非通電状態に応じて2種類の第一の閾値、この実施の形態1では危険温度Td1、Td2、2種類の第二の閾値、この実施の形態1では設定上限温度Ta1、Tb1、2種類の第三の閾値、この実施の形態1では設定下限温度Ta2、Tb2を記憶している記憶部を有している。
危険温度Td1、Td2は調理鍋27の温度が高温になり過ぎると加熱動作を緊急停止する温度である。危険温度Td1は内側加熱コイル15が通電状態の時の閾値である。危険温度Td2は危険温度Td1より低い温度(Td2<Td1)であり、内側加熱コイル15が非通電状態の時の閾値である。
設定上限温度Ta1、Tb1は加熱出力を抑制する温度である。設定上限温度Ta1は内側加熱コイル15が通電状態の時の閾値である。設定上限温度Tb1は設定上限温度Ta1より低い温度(Tb1<Ta1)であり、内側加熱コイル15が非通電状態の時の閾値である。外側加熱コイル16のみに通電の場合、温度検出手段19が調理鍋27の鍋底温度の上昇検出が遅れることにより、調理鍋27が過熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくのを防止するため、危険温度Td2は危険温度Td1より低い温度にしている。逆に、内側加熱コイル15が通電の場合、危険温度Td1を危険温度Td2より高くしているため、調理鍋27の鍋底温度の上昇検出を高い精度で検出でき、比較的高温まで調理鍋27が過熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくことなく加熱することができる。
設定下限温度Ta2、Tb2は加熱出力を徐々に復帰、促進させる温度である。設定下限温度Ta2は内側加熱コイル15が通電状態の時の閾値である。設定下限温度Tb2は設定下限温度Ta2より低い温度(Tb2<Ta2)であり、内側加熱コイル15が非通電状態の時の閾値である。
危険温度Td1、Td2、設定上限温度Ta1、Tb1、設定下限温度Ta2、Tb2はそれぞれ、火力の設定状態に応じて弱、中、強の順に低い値とされている。
すなわち、制御手段20は出力設定手段21からの加熱モード設定信号を受け、受けた加熱モード設定信号に応じて記憶部に記憶されている閾値、つまり、危険温度Td1、Td2、設定上限温度Ta1、Tb1、設定下限温度Ta2、Tb2を選定し、選定した閾値と温度検出手段19からの温度検出信号に基づく温度情報、この実施の形態1では温度と比較し、内側および外側加熱コイル用入力電流検出手段6a、6bからの内側および外側加熱コイル用入力電流検出信号、内側および外側加熱コイル用入力電圧検出手段7a、7bからの内側および外側加熱コイル用入力電圧検出信号を参照して内側および外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13a、13bに内側および外側加熱コイル15、16の通電制御を行うための内側および外側加熱コイル用駆動制御信号を出力する。
具体的には、制御手段20はマイコンなどにより構成され、図4に示すフローチャートを記憶している記憶部を有し、この記憶されたフローチャートに基づいて制御するCPU部を備えている。詳しくは、後記する動作説明にて行うが、例えば、出力設定手段21からの火力設定信号が「強」を示すと、設定電力を「強」に応じた目標電力とするとともに、「強」に応じた危険温度Td1、Td2、設定上限温度Ta1、Tb1、設定下限温度Ta2、Tb2を選択し、かつ、出力設定手段21からの加熱モード設定信号、例えば、外側加熱コイル16のみ通電を示すと、危険温度Td2、設定上限温度Tb1、設定下限温度Tb2を選定し、この選定した温度にて以下、制御が行われるものである。
外側加熱コイル16のみ通電を示した場合に調理鍋27が過熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくのを防止するため、制御手段20は温度検出手段19からの温度検出信号に基づく温度情報が設定上限温度Tb1を超えると、外側加熱コイル16を停止あるいは抑制する駆動制御信号を外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13bに出力する。駆動回路13bはインバータ回路8bからの出力電力を抑制、あるいは停止させ、外側加熱コイル16に流れる電流を抑制あるいは停止させる。
また、何らかの原因により、温度検出手段19からの温度検出信号に基づく温度情報が危険温度Td2を超えると、外側加熱コイル16を強制的に停止する駆動制御信号を外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13bに出力する。駆動回路13bはインバータ回路8bからの出力電力を停止させ、外側加熱コイル16に流れる電流を停止させる。
次に、この発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の加熱動作を、主として図4に示したフローチャートを用いて説明する。
≪出力設定手段21によってユーザが強の火力の設定、内側及び外側加熱コイル15、16に通電の加熱モードを設定した場合(加熱モード1)≫
この時の調理鍋27の鍋底における発熱の強い部分は図1の(a)にて斜線を施した部分になる。内側加熱コイル15は調理鍋27の鍋底中央部を加熱し、外側加熱コイル16は調理鍋27の鍋底外周部を加熱する。温度検出手段19は内側加熱コイル15の外径内側に配置されているため、調理鍋27の鍋底における発熱の強い部分の温度を検出しているため、精度の高い温度検出が出来ている。
出力設定手段21によってユーザが強の火力の設定、内側及び外側加熱コイル15、16に通電の加熱モード1を設定すると、制御手段20は「強」を示す火力設定信号と、内側及び外側加熱コイル15、16両者を通電状態とさせる加熱モ―ド設定信号を受ける。これら信号を制御手段20が受けると、ステップ1にて加熱開始要求の有りと判断し、ステップ2に進む。ステップ2では「強」を示す火力設定信号に基づき、内側及び外側加熱コイル15、16に対する設定電力値を火力「強」に応じた目標電力値に仮設定する。次いで、制御手段20はステップ3にて加熱モード、つまり、内側加熱コイル15のみか、内側及び外側加熱コイル15、16の両方か、外側加熱コイル16のみかを判断する。今、受けた加熱モ―ド設定信号が内側及び外側加熱コイル15、16両者を通電状態にすることを示しているので、ステップ5に進み、内側および外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13a、13bに駆動制御信号を出力し、インバータ回路8a、8bの両方の駆動を開始し、内側及び外側加熱コイル15、16の両方が通電開始し、目標電力に従って通電制御される。
ステップ7では、温度検出手段19および入力電流検出手段6a、6b、入力電圧検出手段7a、7bにより、調理鍋27の鍋底中央部の温度と、インバータ回路8a、8bの入力電力を検出する。温度検出手段19からの温度検出信号に基づく温度情報、つまり検出温度Tと、出力設定手段21からの火力設定信号および加熱モ―ド設定信号に基づいて記憶部に記憶された閾値から選定された危険温度Td1を比較する(ステップ8)。通常は検出温度Tが超えることはないので、ステップ10に進む。
何らかの原因で、検出温度Tが危険温度Td1を超えるとステップ9に進み、制御手段20は内側および外側加熱コイル用電力供給・制御手段30、31の駆動回路13a、13bに内側加熱コイル15および外側加熱コイル16を停止する駆動制御信号を出力し、この駆動信号を受けた駆動回路13a、13bはインバータ回路8a、8bの駆動を停止させ、内側及び外側加熱コイル15、16の両方ともに通電を停止させる。そして、ステップ1に戻る。この時の温度検出手段19からの検出温度Tは図4に示す曲線Aの経緯を示す。
一方、ステップ10に進むと、制御手段20はステップ18までさらに目標電力値の調整を行う。すなわち、ステップ10にてコイルやインバータ等の温度等に起因する目標電力値の調整を行い、さらにこの目標電力値と設定電力値を比較する。
調整された目標電力値が設定電力値を超過している場合にはステップ11にて設定電力値を目標電力値に設定し、ステップ19へ進む。目標電力値が設定電力値以下であると、ステップ12に進み、制御手段20は温度検出手段19からの温度検出信号に基づく温度情報、つまり検出温度Tと、出力設定手段21からの火力設定信号および加熱モ―ド設定信号に基づいて記憶部に記憶された閾値から選定された設定上限温度Ta1とを比較し、検出温度Tが設定上限温度Ta1を超えていると、ステップ13にて前回目標電力値を下げてから所定時間経過しているか否かを判断し、経過していればステップ14にて目標電力値を下げてステップ19へ、経過していなければそのままステップ19へ進む。
一方、ステップ12にて検出温度Tが設定上限温度Ta1以下であれば、ステップ15にて目標電力値が設定電力値未満か判断し、目標電力値が設定電力値未満であればステップ16に進み、目標電力値が設定電力値を超えているとステップ19に進む。
ステップ16では検出温度Tと、出力設定手段21からの火力設定信号および加熱モ―ド設定信号に基づいて記憶部に記憶された閾値から選定された設定下限温度Ta2とを比較し、検出温度Tが設定下限温度Ta2を超えているとステップ19に進み、検出温度Tが設定下限温度Ta2以下であればステップ17にて前回目標電力値を上げてから所定時間経過しているか否か判断し、経過していていればステップ18にて目標電力値を設定電力値を超えない範囲で所定量増加させてステップ19へ、経過していなければそのままステップ19へ進む。
ステップ19では、ステップ7にて検出した入力電流値と入力電圧値とを積算して得た入力電力値(検出電力値)と、スタップ10からステップ18にて調整された目標電力値とを比較する。演算された入力電力値が調整された目標電力値より小さい場合にはステップ20、大きい場合はステップ21、同じ場合はステップ22ヘそれぞれ進む。
ステップ20では演算された入力電力値が調整された目標電力値より小さいので、インバータ回路8a、8bの出力を促進させる駆動制御信号を、内側および外側加熱コイル用電力供給・制御手段30、31の駆動回路13a、13bに出力する。これにより、内側および外側加熱コイル15、16に供給される電力が増大し、調理鍋27の熱量が増大する。
また、ステップ21では演算された入力電力値が設定された目標電力値より大きいので、インバータ回路8a、8bの出力を低減させる駆動制御信号を、内側および外側加熱コイル用電力供給・制御手段30、31の駆動回路13a、13bに出力する。これにより、内側および外側加熱コイル15、16に供給される電力が減少し、調理鍋27の熱量が低減し、調理鍋27の過熱、つまり、被調理物の過熱、焦げ付きが抑えられる。
なお、演算された入力電力値が設定された目標電力値と同じ場合は内側および外側加熱コイル用電力供給・制御手段30、31の駆動回路13a、13bに出力される駆動制御信号はそのまま維持され、内側および外側加熱コイル15、16に供給される電力が維持される。
ステップ22では出力設定手段21からの加熱停止信号の有無を判断し、加熱停止信号がなければ、ステップ24に進み、出力設定手段21からの加熱モード変更指示の有無を判断し、変更がなければステップ7に戻って上記と同様に加熱制御処理を継続する。ステップ24にて加熱モード変更の指示があると、ステップ25に進み、内側および外側加熱コイル用電力供給・制御手段30、31の駆動回路13a、13bに内側加熱コイル15および外側加熱コイル16を停止する駆動制御信号を出力し、インバータ回路8a、8bの駆動を一旦停止させ、ステップ3に戻って上記と同様に出力モード選択からの加熱制御処理を行う。
ステップ22にて加熱停止信号があれば、ステップ23に進み、内側および外側加熱コイル用電力供給・制御手段30、31の駆動回路13a、13bに内側加熱コイル15および外側加熱コイル16を停止する駆動制御信号を出力し、この駆動信号を受けた駆動回路13a、13bはインバータ回路8a、8bの駆動を停止させ、内側及び外側加熱コイル15、16の両方ともに通電を停止させ、フローを終了、つまり、加熱要求待ち(ステップ1)に戻り、調理が終了する。
このように内側及び外側加熱コイル15、16に通電の加熱モードを設定した場合、温度検出手段19は内側加熱コイル15によって加熱される、発熱の強い調理鍋27の鍋底中央部の温度を検出しているため、調理鍋27の温度の上昇検出を高い精度で検出でき、危険温度Td1、設定上限温度Ta1を高く設定できる。その結果、調理鍋27を比較的高温まで加熱でき、被調理物も比較的高温まで過熱、焦げつくことなく加熱することができる。
≪出力設定手段21によってユーザが強の火力の設定、内側加熱コイル15のみに通電の加熱モードを設定した場合(加熱モード2)≫
この時の調理鍋27の鍋底における発熱の強い部分は図1の(b)にて斜線を施した部分になる。内側加熱コイル15は調理鍋27の鍋底中央部を加熱し、外側加熱コイル16は通電されず、調理鍋27の鍋底外周部は外側加熱コイル16によっては加熱されない。温度検出手段19は内側加熱コイル15の外径内側に配置されているため、調理鍋27の鍋底における発熱の強い部分の温度を検出しているため、精度の高い温度検出が出来ている。
したがって、この加熱制御は実質、上記した加熱モード1と同じになる。
つまり、外側加熱コイル16は外側加熱コイル用電力供給・制御手段31によって通電制御されず、非通電状態であるものの、内側加熱コイル15は制御手段20における図5に示されたフローに基づき、ステップ3からステップ4を介してステップ7に進み、以下、上記した加熱モードと同じ加熱制御に従い内側加熱コイル用電力供給・制御手段30によって通電制御される。
このように内側加熱コイル15のみに通電の加熱モードを設定した場合でも、上記した加熱モードと同様に温度検出手段19は内側加熱コイル15によって加熱される、発熱の強い調理鍋27の鍋底中央部の温度を検出しているため、調理鍋27の温度の上昇検出を高い精度で検出でき、危険温度Td1、設定上限温度Ta1を高く設定できる。その結果、調理鍋27を比較的高温まで加熱でき、被調理物も比較的高温まで過熱、焦げつくことなく加熱することができる。
≪出力設定手段21によってユーザが強の火力の設定、内側加熱コイル15のみに通電の加熱モードを設定した場合(加熱モード3)≫
この時の調理鍋27の鍋底における発熱の強い部分は図1の(c)にて斜線を施した部分になる。内側加熱コイル15は通電されず、調理鍋27の鍋底中央部は内側加熱コイル15によっては加熱されない。外側加熱コイル16は調理鍋27の鍋底外周部を加熱する。温度検出手段19は内側加熱コイル15の外径内側に配置されているため、調理鍋27の鍋底における発熱の強い部分の温度を直接検出できないため、調理鍋27の温度の上昇検出が遅れることになる。この実施の形態1ではこの遅れによる調理鍋27が過熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくのを防止するため、危険温度、設定上限温度、設定下限温度を上気過熱モード1および2の場合に比較して低い温度にしている。
以下、加熱モード3における誘導加熱調理器の加熱動作を、主として図4に示したフローチャートを用いて説明する。
出力設定手段21によってユーザが強の火力の設定、外側加熱コイル16のみに通電の加熱モード3を設定すると、制御手段20は「強」を示す火力設定信号と、外側加熱コイル16を通電状態、内側加熱コイル15を非通電状態とさせる加熱モ―ド設定信号を受ける。これら信号を制御手段20が受けると、ステップ1にて加熱開始要求の有りと判断し、ステップ2に進む。ステップ2では「強」を示す火力設定信号に基づき、外側加熱コイル16に対する設定電力値を火力「強」に応じた目標電力値に仮設定する。
次いで、制御手段20はステップ3にて加熱モード、つまり、内側加熱コイル15のみか、内側及び外側加熱コイル15、16の両方か、外側加熱コイル16のみかを判断する。今、受けた加熱モ―ド設定信号が外側加熱コイル16のみを通電状態にすることを示しているので、ステップ6に進み、外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13bに駆動制御信号を出力し、インバータ回路8bの駆動を開始し、外側加熱コイル16が通電開始し、目標電力に従って通電制御される。なお、内側加熱コイル用電力供給・制御手段30の駆動回路13aは停止信号を受けているため、インバータ回路8aは駆動されず、内側加熱コイル15は非通電状態のままである。
ステップ7では、温度検出手段19および入力電流検出手段6a、6b、入力電圧検出手段7a、7bにより、調理鍋27の鍋底中央部の温度、間接的に鍋底外周部の温度と、インバータ回路8a、8bの入力電力を検出する。温度検出手段19からの温度検出信号に基づく温度情報、つまり検出温度Tと、出力設定手段21からの火力設定信号および加熱モ―ド設定信号に基づいて記憶部に記憶された閾値から選定された危険温度Td2を比較する(ステップ8)。通常は検出温度Tが超えることはないので、ステップ10に進む。
何らかの原因で、検出温度Tが危険温度Td2を超えるとステップ9に進み、制御手段20は外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13bに外側加熱コイル16を停止する駆動制御信号を出力し、この駆動信号を受けた駆動回路13bはインバータ回路8bの駆動を停止させ、外側加熱コイル16の通電を停止させる。そして、ステップ1に戻る。この時の温度検出手段19からの検出温度Tは図4に示す曲線Bの経緯を示す。
この時の選定された危険温度Td2は上記した加熱モード1および2にて選定された危険温度Td1より低い値である。したがって、調理鍋27の鍋底外周部の温度が鍋底中央部の温度より高くとも、調理鍋27が過熱されるのを防ぐことができる。
一方、ステップ10に進むと、制御手段20はステップ18までさらに目標電力値の調整を行う。すなわち、ステップ10にてコイルやインバータ等の温度等に起因する目標電力値の調整を行い、さらにこの目標電力値と設定電力値を比較する。
目標電力値が設定電力値を超過している場合にはステップ11にて設定電力値を目標電力値に設定し、ステップ19へ進む。目標電力値が設定電力値以下であると、ステップ12に進み、制御手段20は温度検出手段19からの温度検出信号に基づく温度情報、つまり検出温度Tと、出力設定手段21からの火力設定信号および加熱モ―ド設定信号に基づいて記憶部に記憶された閾値から選定された設定上限温度Tb1とを比較し、検出温度Tが設定上限温度Tb1を超えていると、ステップ13にて前回目標電力値を下げてから所定時間経過しているか否かを判断し、経過していればステップ14にて目標電力値を下げてステップ19へ、経過していなければそのままステップ19へ進む。
この時の選定された設定上限温度Tb1は上記した加熱モード1および2にて選定された設定上限温度Ta1より低い値である。
一方、ステップ12にて検出温度Tが設定上限温度Tb1以下であれば、ステップ15にて目標電力値が設定電力値未満か判断し、目標電力値が設定電力値未満であればステップ16に進み、目標電力値が設定電力値を超えているとステップ19に進む。
ステップ16では検出温度Tと、出力設定手段21からの火力設定信号および加熱モ―ド設定信号に基づいて記憶部に記憶された閾値から選定された設定下限温度Tb2とを比較し、検出温度Tが設定下限温度Tb2を超えているとステップ19に進み、検出温度Tが設定下限温度Tb2以下であればステップ17にて前回目標電力値を上げてから所定時間経過しているか否か判断し、経過していていればステップ18にて目標電力値を設定電力値を超えない範囲で所定量増加させてステップ19へ、経過していなければそのままステップ19へ進む。
この時の選定された設定下限温度Tb2は上記した加熱モード1および2にて選定された設定下限温度Ta2より低い値である。
ステップ19では、ステップ7にて検出した入力電流値と入力電圧値とを積算して得た入力電力値(検出電力値)と、スタップ10から18にて設定された目標電力値とを比較する。演算された入力電力値が設定された目標電力値より小さい場合にはステップ20、大きい場合はステップ21、同じ場合はステップ22ヘそれぞれ進む。
ステップ20では演算された入力電力値が調整された目標電力値より小さいので、インバータ回路8bの出力を促進させる駆動制御信号を、外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13bに出力する。これにより、外側加熱コイル16に供給される電力が増大し、調理鍋27の熱量が増大する。なお、内側加熱コイル15は非通電状態のままである。
また、ステップ21では演算された入力電力値が調整された目標電力値より大きいので、インバータ回路8bの出力を低減させる駆動制御信号を、外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13bに出力する。これにより、外側加熱コイル16に供給される電力が減少し、調理鍋27の熱量が低減し、調理鍋27の過熱、つまり、被調理物の過熱、焦げ付きが抑えられる。
なお、演算された入力電力値が設定された目標電力値と同じ場合は外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13bに出力される駆動制御信号はそのまま維持され、外側加熱コイル16に供給される電力が維持される。
ステップ22では出力設定手段21からの加熱停止信号の有無を判断し、加熱停止信号がなければ、ステップ24に進み、出力設定手段21からの加熱モード変更指示の有無を判断し、変更がなければステップ7に戻って上記と同様に加熱制御処理を継続する。ステップ24にて加熱モード変更の指示があると、ステップ25に進み、外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13bに外側加熱コイル16を停止する駆動制御信号を出力し、インバータ回路8bの駆動を一旦停止させ、ステップ3に戻って上記と同様に出力モード選択からの加熱制御処理を行う。
ステップ22にて加熱停止信号があれば、ステップ23に進み、外側加熱コイル用電力供給・制御手段31の駆動回路13bに外側加熱コイル16を停止する駆動制御信号を出力し、この駆動信号を受けた駆動回路13bはインバータ回路8bの駆動を停止させ、外側加熱コイル16の通電を停止させ、フローを終了、つまり、加熱要求待ち(ステップ1)に戻り、調理が終了する。
このように外側加熱コイル16のみに通電の加熱モードを設定した場合、温度検出手段19は外側加熱コイル16によって加熱される、発熱の強い調理鍋27の鍋底外周部の温度を直接検出していないものの、危険温度Td2、設定上限温度Tb1を危険温度Td1、設定上限温度Ta1より低く設定しているため、調理鍋27の鍋底外周部の温度上昇が鍋中央部に遅れて現れても、調理鍋27の鍋底外周部の過熱を防げ、被調理物の過熱、焦げつきを防止できる。
なお、上記加熱制御は火力の設定状態が強の場合に説明したが、中の場合は危険温度Td1、Td2、設定上限温度Ta1、Tb1をそれぞれ強の場合より低く、設定下限温度Ta2、Tb2を高く設定し、弱の場合は危険温度Td1、Td2、設定上限温度Ta1、Tb1をそれぞれさらに低く、設定下限温度Ta2、Tb2をさらに高く設定した点が強の場合の加熱制御と異なるだけであり、その他の点については同じである
実施の形態2
図6はこの発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器における制御手段20による加熱制御を示すフローチャートであり、実施の形態1では、制御手段20に記憶される閾値を危険温度Td1、Td2、設定上限温度Ta1、Tb1、設定下限温度Ta2、Tb2とし、温度検出手段19からの検出信号に基づく温度情報を温度の値として比較したものであるのに対して、制御手段20に記憶される閾値を単位時間あたりの温度上昇である温度上昇速度を閾値とし、加熱動作を停止する危険温度上昇速度Ad1、Ad2、この危険温度上昇速度より単位時間あたりの温度上昇速度が小さい、加熱出力を抑制する設定上限温度上昇速度Aa1、Ab1、この設定上限温度上昇速度より単位時間あたりの温度上昇速度が小さい、加熱出力を徐々に復帰させる設定下限温度上昇速度Aa2、Ab2とし、温度検出手段19からの検出信号に基づく温度情報を検出温度から算出した温度の上昇速度の値として比較したものである点が相違し、その他の点については同一又は相当するものである。
図7はこの発明の実施の形態2に係る内側加熱コイル15の通電状態と非通電状態における閾値温度を示す図であり、危険温度上昇速度Ad2は外側加熱コイル16が通電状態、内側加熱コイル15が非通電状態の時の閾値である。危険温度上昇速度Ad2は危険温度上昇速度Ad1より小さい値に設定してある。
設定上限温度上昇速度Aa1は内側加熱コイル15が通電状態の時の閾値であり、設定上限温度上昇速度Ab1は外側加熱コイル16が通電状態、内側加熱コイル15が非通電状態の時の閾値である。設定上限温度上昇速度Ab1は設定上限温度上昇速度Aa1より小さい値に設定してある。
設定下限温度上昇速度Aa2は内側加熱コイル15が通電状態の時の閾値であり、設定下限温度上昇速度Ab2は外側加熱コイル16が通電状態、内側加熱コイル15が非通電状態の時の閾値である。設定下限温度上昇速度Ab2は設定下限温度上昇速度Aa2より小さい値に設定してある。
この実施の形態2にあっても、内側及び外側加熱コイル15、16に通電の加熱モードを設定した場合、および内側加熱コイル15のみに通電の加熱モードを設定した場合ともに、温度検出手段19は内側加熱コイル15によって加熱される、発熱の強い調理鍋27の鍋底中央部の温度を検出しているため、調理鍋27の温度の上昇検出を高い精度で検出でき、危険温度上昇速度Ad1、Ad2、設定上限温度上昇速度Aa1、Ab1を大きく設定できる。その結果、調理鍋27を比較的高温まで加熱でき、被調理物も比較的高温まで過熱、焦げつくことなく加熱することができる。
また、外側加熱コイル16のみに通電の加熱モードを設定した場合、温度検出手段19は外側加熱コイル16によって加熱される、発熱の強い調理鍋27の鍋底外周部の温度を直接検出していないものの、危険温度上昇速度Ad2、設定上限温度上昇Ab1を危険温度上昇速度Ad1、設定上限温度上昇速度Aa1より小さく設定しているため、調理鍋27の鍋底外周部の温度上昇が鍋中央部に遅れて現れても、調理鍋27の鍋底外周部の過熱を防げ、被調理物の過熱、焦げつきを防止できる。
実施の形態3
図8はこの発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図であり、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の回路構成に内側加熱コイル15及び外側加熱コイル16に流れるインバータ回路8a、8bの出力電流を検出する出力電流検出手段22a、22bを備えたものである。その他の構成は実施の形態1に係る誘導過熱調理器の回路構成と同一又は相当するものである。
図9はこの発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器における制御手段20による加熱制御のフローチャートであり、実施の形態1及2では、加熱モードの選択(ステップ3)により、内側加熱コイル15のみか、内側及び外側加熱コイル15、16の両方か、外側加熱コイル16のみに通電するかをユーザが選択しているが、本実施の形態3では被加熱物である調理鍋27が内側加熱コイル15及び外側加熱コイル16にどの割合で載置させているかを自動で検知し、内側加熱コイル15及び外側加熱コイル16に適した配分で通電させたものである。その他の点については実施の形態1と同一又は相当するものである。
図10は、実施の形態3に係る誘導加熱調理器の制御手段20における被加熱物である調理鍋27の閾値温度と、外側加熱コイル16の電力と内側加熱コイル15の電力の比との関係を示す図である。
制御手段20は、強、中、弱の火力の設定状態それぞれに対して、外側加熱コイル16に通電させる電力と内側加熱コイル15に通電させる電力の比に応じた閾値温度を有している。
危険温度Td3は調理鍋27の温度が高温になり過ぎると加熱動作を緊急停止する温度である。危険温度Td3は外側加熱コイル16の通電する電力の割合(外側加熱コイル電力/内側加熱コイル電力)が大きい程小さい値である。これは、外側加熱コイル16の通電量が多いということは外側加熱コイル16の上側に載置される調理鍋27の割合が大きいことを示しており、温度検出手段19は内側加熱コイル15の外径内側に配置されているため、調理鍋27の鍋底温度の上昇検出が遅れることにより、調理鍋27が過熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくのを防止するためである。逆に、内側加熱コイル15の通電量が多い場合外側加熱コイル16の上側に載置される調理鍋27の割合が大きいことを示し、調理鍋27の鍋底温度の上昇検出を高い精度で検出でき、比較的高温まで調理鍋27が過熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくことなく加熱することができる。
設定上限温度Tc1、は加熱出力を抑制する温度である。設定上限温度Tc1は内側加熱コイル15が通電状態の時の閾値である。設定上限温度Tc1は上記と同様の理由では外側加熱コイル16の通電する電力の割合(外側加熱コイル電力/内側加熱コイル電力)が大きい程小さい値である。
設定下限温度Tc2は加熱出力を徐々に復帰、促進させる温度である。設定下限温度Tc2は内側加熱コイル15が通電状態の時の閾値である。設定下限温度Tc2は上記と同様の理由では外側加熱コイル16の通電する電力の割合(外側加熱コイル電力/内側加熱コイル電力)が大きい程小さい値である。
以下、本実施の形態3における誘導加熱調理器の加熱動作を、図8に示したフローチャートを用いて実施の形態1との相違点のみを説明する。
出力設定手段21によってユーザが「強」の火力の設定をすると、制御手段20は「強」を示す火力設定信号を受ける。これら信号を制御手段20が受けると、ステップ1にて加熱開始要求の有りと判断し、ステップ2に進む。ステップ2では「強」を示す火力設定信号に基づき、内側及び外側加熱コイル15、16に対する設定電力値を火力「強」に応じた目標電力値に仮設定する。次いで、被加熱物である調理鍋27が内側加熱コイル15及び外側加熱コイル16にどの割合で載置させているかを検知する初期負荷検知処理工程(ステップ5−2)に進む。ここでは、初期負荷検知処理は所定の加熱コイル毎に所定の駆動信号を出力して、各コイルに流れる入力電流を入力電流検出手段6a、6b、出力電流出力電流検出手段22a、22bを検出し、その検出した入力電流と出力電流から負荷の有無を判別する。制御手段20は出力電流値が大きいとコイルの上に被加熱物である調理鍋27が載置されていると判断でき、その割合に応じて内側加熱コイル15及び外加熱コイル16に電力を供給することで効率的に加熱を行うことが可能である。そして制御手段20は負荷があったと判断した加熱コイルのインバータ回路8a、8bの駆動を開始する(ステップ5−2)。以降のステップは実施の形態1に記載したとおりであるため省略する。なお、本実施の形態3では加熱モードの選択工程がないためステップ24以降の工程は当然有しない。
実施の形態4
図11はこの発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器における制御手段20による加熱制御を示すフローチャートであり、実施の形態3では、制御手段20に記憶される閾値を危険温度Td3、設定上限温度Tc1、設定下限温度Tc2とし、温度検出手段19からの検出信号に基づく温度情報を温度の値として比較したものであるのに対して、制御手段20に記憶される閾値を単位時間あたりの温度上昇である温度上昇速度を閾値とし、加熱動作を停止する危険温度上昇速度Ad3、この危険温度上昇速度より単位時間あたりの温度上昇速度が小さい、加熱出力を抑制する設定上限温度上昇速度Ac1、この設定上限温度上昇速度より単位時間あたりの温度上昇速度が小さい、加熱出力を徐々に復帰させる設定下限温度上昇速度Ac2とし、温度検出手段19からの検出信号に基づく温度情報を検出温度から算出した温度の上昇速度の値として比較したものである点が相違し、その他の点については同一又は相当するものである。
図12はこの発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器の制御手段20における被加熱物の閾値温度上昇速度と、外側加熱コイル16の電力と内側加熱コイル15の電力の比との関係を示す図である。
制御手段20は、強、中、弱の火力の設定状態それぞれに対して、外側加熱コイル16に通電させる電力と内側加熱コイル15に通電させる電力の比に応じた閾値温度上昇速度を有している。
危険温度上昇速度Ad3は調理鍋27の温度が高温になり過ぎると加熱動作を緊急停止する温度である。危険温度上昇速度Ad3は外側加熱コイル16の通電する電力の割合(外側加熱コイル電力/内側加熱コイル電力)が大きい程小さい値である。これは、外側加熱コイル16の通電量が多いということは外側加熱コイル16の上側に載置される調理鍋27の割合が大きいことを示しており、温度検出手段19は内側加熱コイル15の外径内側に配置されているため、調理鍋27の鍋底温度の上昇検出が遅れることにより、調理鍋27が過熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくのを防止するためである。逆に、内側加熱コイル15の通電量が多い場合外側加熱コイル16の上側に載置される調理鍋27の割合が大きいことを示し、調理鍋27の鍋底温度の上昇検出を高い精度で検出でき、比較的高温まで調理鍋27が過熱、つまり被調理物が過熱、焦げつくことなく加熱することができる。
設定上限温度上昇速度Ac1、は加熱出力を抑制する温度である。設定上限温度上昇速度Ac1は内側加熱コイル15が通電状態の時の閾値である。設定上限温度上昇速度Ac1は上記と同様の理由では外側加熱コイル16の通電する電力の割合(外側加熱コイル電力/内側加熱コイル電力)が大きい程小さい値である。
設定下限温度上昇速度Ac2は加熱出力を徐々に復帰、促進させる温度である。設定下限温度Tc2は内側加熱コイル15が通電状態の時の閾値である。設定下限温度上昇速度Ac2は上記と同様の理由では外側加熱コイル16の通電する電力の割合(外側加熱コイル電力/内側加熱コイル電力)が大きい程小さい値である。
実施の形態5
図13はこの発明の実施の形態5に係る誘導加熱調理器の加熱コイルの構成を示す図であり、図14はこの発明の実施の形態5に係る誘導加熱調理器の回路構成を示す図である。上記実施の形態1乃至4においては、被加熱物27の外周部を加熱する外加熱コイル16は、被加熱物27の中心部を加熱する内側加熱コイル15の同心円状に配設したものであったが、本実施の形態5は図13のように内側加熱コイル15の衛星状に隣接して複数の加熱コイル16a、16b、16c、16dを配設したものである。この構成により、被加熱物である調理鍋27を局所的に加熱出来る為、調理鍋27内の水分が対流を起こしやすく、被調理物の火の通りが均等になるという効果を有する。また、図14にかかる回路構成においては外側加熱コイル16a、16b、16c、16dを並列に接続しているが、直列に接続してもよい。
なお、本実施の形態5は外側加熱コイル16の数を4個配設しているが、内側加熱コイル15を中心とした衛星状に配置していれば何個備えてもよい。
1 交流電源、2a・2b 直流電源回路、3a・3b 整流回路、4a・4b リアクトル、5a・5b 平滑コンデンサ、6a・6b 入力電流検出手段、7a・7b 入力電圧検出手段、8a・8b インバータ回路、9a・9b 上スイッチ、10a・10b 下スイッチ、11a・11b 上ダイオード、12a・12b 下ダイオード 13a・13b 駆動回路、14a・14b 負荷回路、15 内側加熱コイル、15a 内側加熱コイル内巻回部、15b 内側加熱コイル外巻回部、16・16a・16b・16c・16d 外側加熱コイル、17a・17b 共振コンデンサ、18a・18b クランプダイオード、19 温度検出手段、20 制御手段、21 出力設定手段、22a・22b 出力電流検出手段、25 加熱コイルベース、26 天板、27 調理鍋、28a・28b 一側引き出し線、29a・29b 他側引き出し線、30 内側加熱コイル用電力供給・制御手段、31 外側加熱コイル用電力供給・制御手段

Claims (11)

  1. 被加熱物が載置される天板、
    この天板の下方に配される内側加熱コイル、
    この内側加熱コイルの周辺に位置し、上記天板の下方に配される外側加熱コイル、
    上記内側加熱コイルの外径内側に位置し、上記天板の下方に配される温度検出手段、
    上記内側加熱コイルに電力を供給するするとともに、通電制御を行う内側加熱コイル用電力供給・制御手段、
    上記外側加熱コイルに電力を供給するするとともに、通電制御を行う外側加熱コイル用電力供給・制御手段、
    上記内側加熱コイルの通電および上記外側加熱コイルの通電を指示する加熱モード設定信号を出力する出力設定手段、
    この出力設定手段からの加熱モード設定信号および上記温度検出手段からの検出信号を受けるとともに、上記内側加熱コイルが非通電状態を示す時の値が通電状態を示す時の値より小さい停止あるいは抑制のための閾値が記憶され、上記出力設定手段からの加熱モード設定信号に応じて記憶された閾値を選定し、上記温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報が上記選定された閾値を越えると上記内側加熱コイルおよび外側加熱コイルを停止あるいは抑制する駆動制御信号を上記内側加熱コイル用電力供給・制御手段および上記外側加熱コイル用電力供給・制御手段に出力する制御手段を備えた誘導加熱調理器。
  2. 上記温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報は温度の値を示し、
    上記制御手段に記憶される閾値は保護温度であることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 上記温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報は温度の上昇速度の値を示し、
    上記制御手段に記憶される閾値は保護温度上昇速度の値であることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  4. 被加熱物が載置される天板、
    この天板の下方に配される内側加熱コイル、
    この内側加熱コイルの周辺に位置し、上記天板の下方に配される外側加熱コイル、
    上記内側加熱コイルの外径内側に位置し、上記天板の下方に配される温度検出手段、
    上記内側加熱コイルに電力を供給するするとともに、通電制御を行う内側加熱コイル用電力供給・制御手段、
    上記内側加熱コイル用電力供給・制御手段への入力電流を検出する内側加熱コイル用入力電流検出手段、
    上記内側加熱コイル用電力供給・制御手段における直流電圧を検出する内側加熱コイル用入力電圧検出手段、
    上記外側加熱コイルに電力を供給するするとともに、通電制御を行う外側加熱コイル用電力供給・制御手段、
    上記外側加熱コイル用電力供給・制御手段への入力電流を検出する外側加熱コイル用入力電流検出手段、
    上記外側加熱コイル用電力供給・制御手段における直流電圧を検出する外側加熱コイル用入力電圧検出手段、
    上記内側加熱コイル用入力電流検出手段および内側加熱コイル用入力電圧検出手段からの出力信号を受け、内側加熱コイルに供給される電力値を算出し、上記外側加熱コイル用入力電流検出手段および外側加熱コイル用入力電圧検出手段からの出力信号を受け、外側加熱コイルに供給される電力値を算出し、上記温度検出手段からの検出信号を受けるとともに、算出された上記外側加熱コイルに供給される電力値が算出された上記内側加熱コイルに供給される電力値より大きい時の値が小さい時の値より小さい閾値が記憶され、上記温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報が上記記憶された停止あるいは抑制のための閾値を越えると上記内側加熱コイルおよび外側加熱コイルを停止あるいは抑制する駆動制御信号を上記内側加熱コイル用電力供給・制御手段および上記外側加熱コイル用電力供給・制御手段に出力する制御手段を備えた誘導加熱調理器。
  5. 上記温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報は温度の値を示し、
    上記制御手段に記憶される閾値は保護温度であることを特徴とする請求項4記載の誘導加熱調理器。
  6. 上記温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報は温度の上昇速度の値を示し、
    上記制御手段に記憶される閾値は保護温度上昇速度の値であることを特徴とする請求項4記載の誘導加熱調理器。
  7. 被加熱物が載置される天板、
    この天板の下方に配される内側加熱コイル、
    この内側加熱コイルの周辺に位置し、上記天板の下方に配される外側加熱コイル、
    上記内側加熱コイルの外径内側に位置し、上記天板の下方に配される温度検出手段、
    上記内側加熱コイルに電力を供給するするとともに、通電制御を行う内側加熱コイル用電力供給・制御手段、
    上記外側加熱コイルに電力を供給するするとともに、通電制御を行う外側加熱コイル用電力供給・制御手段、
    上記内側加熱コイルに流れる電流を検出する内側加熱コイル用電流検出手段、
    上記外側加熱コイルに流れる電流を検出する外側加熱コイル用電流検出手段、
    上記内側加熱コイル用電流検出手段および上記外側加熱コイル用電流検出手段からの出力信号、および上記温度検出手段からの検出信号を受けるとともに、上記外側加熱コイル用電流検出手段からの出力信号の値が上記内側加熱コイル用電流検出手段からの出力信号の値より大きい時の値が小さい時の値より小さい停止あるいは抑制のための閾値が記憶され、上記温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報が上記記憶された閾値を越えると上記内側加熱コイルおよび外側加熱コイルを停止あるいは抑制する駆動制御信号を上記内側加熱コイル用電力供給・制御手段および上記外側加熱コイル用電力供給・制御手段に出力する制御手段を備えた誘導加熱調理器。
  8. 上記温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報は温度の値を示し、
    上記制御手段に記憶される閾値は保護温度であることを特徴とする請求項7記載の誘導加熱調理器。
  9. 上記温度検出手段からの検出信号に基づく温度情報は温度の上昇速度の値を示し、
    上記制御手段に記憶される閾値は保護温度上昇速度の値であることを特徴とする請求項7記載の誘導加熱調理器。
  10. 上記外側加熱コイルは上記内側加熱コイルと同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  11. 上記外側加熱コイルは上記内側加熱コイルの周辺に衛星状に配置された複数のコイル部を有することを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
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