JP5642289B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の加熱コイルを備える誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器においては、例えば、「鍋を載置するための載置プレートと、前記載置プレートの下方に配置された誘導コイルと、前記誘導コイルに対して通電制御するための制御装置と、前記誘導コイルに対する通電制御指令を前記制御装置に発令するための操作部とを備えてなる誘導加熱調理器であって、前記誘導コイルが内コイルと外コイルとからなり、前記内コイル及び前記外コイルは個別に通電制御され、前記内コイル及び前記外コイルを利用して鍋底の大きさを判定する鍋底判定手段と、前記鍋底判定手段の判定結果に基づき前記内コイル及び/又は前記外コイルに対する通電を制御するコイル通電手段とをさらに備える」ものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−127821号公報(請求項1)
上記特許文献1の技術では、鍋底の大きさを検出し、鍋底の大きさに合わせて通電するコイルを選択するので、効率の良い加熱を可能とするとともに回路の安全性を高めた誘導加熱調理器を得ることができる。
しかし、加熱コイルの外径を超えるような大鍋に対しては、鍋の外周部の加熱がされず、鍋の中心部に対して外周部の温度が低くなり、温度むらが大きくなって、鍋の中心部の焦げ付きや鍋の周辺部の生焼けが生じる問題点があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、大径鍋に対しても加熱むらを改善した誘導加熱調理器を得るものである。
本発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物である調理容器を載置する天板と、前記天板の下方に配設される内加熱コイルと、前記内加熱コイルの外周の外側に配設される外加熱コイルと、前記内加熱コイルと前記外加熱コイルに高周波電力を供給するインバーター回路と、前記インバーター回路への入力電力あるいは前記インバーター回路からの出力電力を検出する電力検出手段と、前記内加熱コイルと前記外加熱コイルに流れる電流の大きさを検出する出力電流検出手段と、前記電力検出手段および前記出力電流検出手段の検出値に基づき前記インバーター回路を駆動制御する制御手段と、前記内加熱コイルおよび前記外加熱コイルの負荷抵抗をそれぞれ検出する負荷抵抗検出手段とを備え、前記制御手段は、前記内加熱コイルの上方にはあるが前記外加熱コイルの上方には無い小径の調理容器と、前記外加熱コイルの上方の一部に存在する中径の調理容器とを判別するための負荷抵抗の第1の閾値(R1)と、前記中径の調理容器と、前記外加熱コイルの上方の全面を覆う大径の調理容器とを判別するための負荷抵抗の第2の閾値(R2)とを有し、そして、前記第1の閾値(R1)と前記第2の閾値(R2)とは、前記第1の閾値(R1)<前記第2の閾値(R2)の関係にあり、前記負荷抵抗検出手段により検出した前記外加熱コイルの負荷抵抗が、前記第2の閾値(R2)以上の場合には、前記外加熱コイルの負荷抵抗が、前記第1の閾値(R1)以上であって、前記第2の閾値(R2)未満であると判断した場合と比較して、前記内加熱コイルに流れる電流値に対する前記外加熱コイルに流れる電流値の比大きくるように、前記インバーター回路から前記内加熱コイルおよび前記外加熱コイルに供給する電流の大きさをそれぞれ制御するものである。
本発明は、負荷抵抗検出手段が外加熱コイルの負荷抵抗値が所定値以上であることを検出した場合には、制御手段は、内加熱コイルおよび外加熱コイルの上方に載置された鍋が、比較的小さい加熱コイル電流で大きい加熱出力が得られる磁性材質の大径鍋と判断し、外加熱コイルの負荷抵抗値が所定値未満の場合と比較して、内加熱コイルの電流値(実効値)に対する外加熱コイルの電流値(実効値)の比を大きくするようインバーター回路を制御するので、大径鍋において鍋底中心部に対する外周部の温度低下を抑えて鍋底中心部と鍋底外周部の温度差を小さくすることができ、鍋底中心部が焦げ付いたり、鍋底外周部が生焼けとなったりするのを抑制することができる。
実施の形態1に係る誘導加熱調理器の回路構成例を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の加熱コイル構成例を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の鍋と加熱コイルの位置関係を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の内コイル負荷抵抗・外コイル負荷抵抗と鍋サイズの関係を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の制御手段における加熱制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の制御手段における内加熱コイル出力制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の制御手段における外加熱コイル出力制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の外コイル負荷抵抗値と外加熱コイル電力配分係数の関係例を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の各サイズ鍋底の温度分布例を示す図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱コイル構成を示す図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の回路構成例を示す図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと、鍋サイズ毎の鍋底との位置関係を示す図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の内加熱コイル負荷抵抗値と外加熱コイル負荷抵抗値と加熱コイル上方に載置されている鍋サイズの関係を示す図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の外加熱コイル負荷抵抗値/内加熱コイル負荷抵抗値と外加熱コイル電力配分係数との関係を示す図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器の別の回路構成例を示す図である。 実施の形態2に係る誘導加熱調理器のさらに別の回路構成例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の回路構成例を示す図であり、図2は加熱コイルの構成例を示す図である。
図1において、誘導加熱調理器は、交流電源1に接続されており、交流電源1から供給される電力は直流電源回路2a、2bで直流電力に変換され、インバーター回路8a、8bに供給される。直流電源回路2a、2bはそれぞれ同一の構成であり、インバーター回路8a、8bもそれぞれ同一の構成である。
直流電源回路2a、2bは、交流電力を整流する整流ダイオードブリッジ3a、3bとリアクトル4a、4bおよび平滑コンデンサ5a、5bにより構成されている。直流電源回路2a、2bで変換された直流電力は、インバーター回路8a、8bへ供給される。そしてインバーター回路8a、8bへ入力される入力電力は、入力電流検出手段6a、6bと入力電圧検出手段7a、7bとによって検出される。本発明の電力検出手段は、本実施の形態ではこの入力電流検出手段6a、6bと入力電圧検出手段7a、7bとにより構成される。
インバーター回路8a、8bは、直流電源回路2a、2bから出力された直流母線間に直列に接続された、高電位側のスイッチング素子(以下、上スイッチ9a、9bと呼ぶ)と低電位側のスイッチング素子(以下、下スイッチ10a、10bと呼ぶ)と、上スイッチ9a、9bに逆並列に接続された上ダイオード11a、11bと、下スイッチ10a、10bに逆並列に接続された下ダイオード12a、12bとで構成されている。前記上スイッチ9a、9bと下スイッチ10a、10bは駆動回路13a、13bにより交互にオン/オフされて高周波電圧を発生している。
インバーター回路8a、8bの出力点には、負荷回路14a、14bが接続されている。負荷回路14a、14bは、内加熱コイル15a、外加熱コイル15bと共振コンデンサ16a、16bの直列回路と、前記共振コンデンサ16a、16bと並列に接続されたクランプダイオード17a、17bとで構成されている。内加熱コイル15a、外加熱コイル15bは、後述するように、被加熱物である調理容器(鍋など)を載置する天板22の下方に配設される。さらに、外加熱コイル15bは、内加熱コイル15aと同心で、その外周の外側に配設される。クランプダイオード17a、17bは、内加熱コイル15a、外加熱コイル15bと共振コンデンサ16a、16bの接続点電位を直流電源の低電位側母線電位にクランプする。このクランプダイオード17a、17bの働きにより、下スイッチ10a、10bが導通した状態では内加熱コイル15a、外加熱コイル15bに流れる電流は転流しない。なお、内加熱コイル15aは被加熱物である鍋23(後述する小径鍋231、中径鍋232、大径鍋233)の鍋底中心部を加熱する加熱コイルであり、外加熱コイル15bは被加熱物の鍋底外周部を加熱する加熱コイルであり、それぞれの加熱コイルに流れる出力電流は出力電流検出手段18a、18bにより検出される。
制御手段19は、各インバーター回路8a、8bの駆動制御を行うとともに、誘導加熱調理器全体を制御する機能を果たすものである。制御手段19は、操作部20においてユーザが設定した火力指示に基づき、入力電流検出手段6a、6bと入力電圧検出手段7a、7bとからの検出値を使用して検出した内加熱コイル15aおよび外加熱コイル15bのそれぞれの電力を制御するようになっている。内加熱コイル15aの電力制御は、上スイッチ9aと下スイッチ10aのスイッチング周波数を固定とし、さらに、上スイッチ9aと下スイッチ10aのdutyを調整することにより制御する。外加熱コイル15bの電力制御も同様に、上スイッチ9bと下スイッチ10bのスイッチング周波数を固定とし、さらに、上スイッチ9bと下スイッチ10bのdutyを調整することにより制御する。このように、インバーター回路8a、8bのスイッチング周波数を調整しない電力制御方法が望ましい。周波数を調整する電力制御方法では、後述する負荷回路14a、14bのインピーダンスが周波数とともに変化し、内加熱コイル15a、外加熱コイル15bの負荷抵抗値も変化してしまい、電力配分が煩雑になるからである。
また、制御手段19内に設けられた負荷抵抗検出手段211は、入力電流検出手段6a、6b、入力電圧検出手段7a、7bにより検出された内加熱コイル15a、外加熱コイル15bのそれぞれの電力と、出力電流検出手段18a、18bにより検出された内加熱コイル15a、外加熱コイル15bにそれぞれ流れる電流から、内加熱コイル15aの負荷抵抗値と外加熱コイル15bの負荷抵抗値を検出するものである。なお、加熱コイル負荷抵抗値は、加熱コイルに流れる高周波電流と、その高周波電流により発生した磁束が加熱コイル上方に載置された鍋底に鎖交して発生する誘導渦電流による損失(発熱)により増減し、加熱コイルに対向する鍋底が広いほど大きくなる。内加熱コイル負荷抵抗値(Rin)、外加熱コイル負荷抵抗値(Rout)は下記式により求める。
Rin=(内加熱コイル電力値)/(内加熱コイル電流値)
=(インバーター回路8a:入力電流値×入力電圧値)/(内加熱コイル電流値)
Rout=(外加熱コイル電力値)/(外加熱コイル電流値)
=(インバーター回路8b:入力電流値×入力電圧値)/(外加熱コイル電流値)
図3は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器の鍋と加熱コイルの位置関係を示すものであり、図4は、内加熱コイルの負荷抵抗値・外加熱コイルの負荷抵抗値と、鍋の有無や鍋サイズとの関係を示す図である。
図3において、(a)は加熱コイル上方の天板22上に内加熱コイル15a外径程度以下の小径鍋231を載置した場合、(b)は加熱コイル上方の天板22上に内加熱コイル15a外径よりも大きく、外加熱コイル15b外径よりも小さい中径鍋232を載置した場合、(c)は加熱コイル上方の天板22上に外加熱コイル15b外径より大きい大径鍋233を載置した場合を示す。
被加熱物である鍋(231、232、233)の有無の判別は、入力電流検出手段6a、入力電圧検出手段7a、出力電流検出手段18aにより検出された内加熱コイル15aの入力電流値、入力電圧値、出力電流値を用いて負荷抵抗検出手段211が検出した内加熱コイル抵抗値(Rin)により判別する。内加熱コイル15aの上方に加熱に適した鍋が載置されていた場合には、内加熱コイル15aに流れる高周波電流により生ずる高周波磁束により鍋に渦電流が生じて発熱し、電力を消費するので内加熱コイル15aへ高周波電流を供給するインバーター回路8aへの入力電力が大きくなり、その結果、内加熱コイル15aの負荷抵抗値(Rin=入力電力/出力電流2)が大きくなる。一方、内加熱コイル15aの上方に鍋が載置されていない無負荷状態の場合には、内加熱コイル15aに流れる高周波電流により生ずる高周波磁束が誘導する渦電流が流れる負荷がないので電力が消費されず、入力電力が小さくなって負荷抵抗値も小さくなるからである。なお、鍋が、アルミニウムや銅等の誘導加熱に適さない低抵抗の材質である場合に、内加熱コイル15aの負荷抵抗値が小さくなる。かかる鍋は加熱しないように、加熱可否を判断する基準である内加熱コイル負荷抵抗値の閾値R0を設定するものとする。閾値R0は加熱コイルの銅線の巻き数等により異なるが、例えば、数Ω程度(2Ω〜5Ω)に設定する。
また、小径鍋231、中径鍋232、大径鍋233等の鍋サイズの判別は、入力電流検出手段6b、入力電圧検出手段7b、出力電流検出手段18bにより検出される外加熱コイル15bの入力電流値、入力電圧値、出力電流値を用いて、負荷抵抗検出手段211が検出する外加熱コイル負荷抵抗値(Rout)により判別する。図3(a)のように外加熱コイル15bの上方に鍋底が位置しない小径鍋231については、外加熱コイル15bに流れる高周波電流により生ずる高周波磁束が鍋底にあまり鎖交せず、わずかな誘導渦電流しか流れないので、電力消費が小さく、入力電力が小さくなって外加熱コイル15bの負荷抵抗値も小さくなる。図3(c)のように外加熱コイル15bの上方の全面を覆う大径鍋233については、外加熱コイル15bに流れる高周波電流により生ずる高周波磁束により鍋底の渦電流により消費される電力が大きくなり、特に磁性材質の鍋において渦電流の流れる表皮深さが浅くなって負荷抵抗値が大きくなる。また、外加熱コイル15bの上方の一部を覆う中径鍋232が載置されている場合には、外加熱コイル負荷抵抗値(Rout)は、小径鍋231が載置された場合と大径鍋233が載置された場合の中間的な値となる。
上記のことから、内加熱コイル負荷抵抗値(Rin)および外加熱コイル負荷抵抗値(Rout)により図4の関係を用いて、内加熱コイル15aおよび外加熱コイル15bの上方に載置された鍋の有無と鍋サイズの判定が可能である。すなわち、本実施の形態では、内加熱コイル負荷抵抗値(Rin)が所定値R0より小さい場合には加熱すべき鍋が載置されていないと判断し、R0以上の場合には鍋が載置されていると判断する。また、加熱すべき鍋が外加熱コイル15b上方に無い小径鍋231と外加熱コイル15b上方の一部に存在する中径鍋232とを判別する第1の閾値R1と、中径鍋232と外加熱コイル15b上方の全面を覆う大径鍋233を判別する外加熱コイル負荷抵抗値の第2の閾値R2を設定し、外加熱コイル負荷抵抗値と閾値R1、R2を比較することにより、小径鍋231、大径鍋233、中径鍋232および非磁性大径鍋を判別する。閾値R0、R1、R2はコイルの巻き数等により変わるが、次の関係がある。
R1<R0<R2
例えば、閾値R1が1.5Ω程度、閾値R2が5.3Ω程度となる。
図5は本実施の形態に係る誘導加熱調理器の制御手段19による加熱制御処理を示すフローチャート、図8は外加熱コイル負荷抵抗値と外加熱コイル電力配分係数の関係を示す図、図9は各鍋サイズにおける鍋底温度分布例を示す図である。図5は加熱制御処理全体を示すフローチャート、図6は内加熱コイル15aの出力制御処理を示すフローチャート、図7は外加熱コイル15bの出力制御処理を示すフローチャートである。以下、これらのフローチャートを用いて、本実施の形態1における誘導加熱調理器の制御手段の動作について説明する。
図5に示すように、まず、制御手段19は、操作部20から火力設定等の加熱要求の有無を判断し(ステップ1)、加熱要求があった場合には駆動回路13aを制御してインバーター回路8aを駆動し、内加熱コイル15aを含む負荷回路14aに高周波電圧を印加し、入力電流検出手段6a、入力電圧検出手段7a、出力電流検出手段18aによる検出値から負荷抵抗検出手段211により内加熱コイル15aの負荷抵抗値の検出処理を行う(ステップ2)。その結果、得られた内加熱コイル15aの負荷抵抗値を所定値R0と比較し(ステップ3)、R0未満の場合には、図4の内加熱コイル負荷抵抗値と負荷の有無の関係から鍋23が載置されていないと判断し、インバーター回路8aの駆動を停止して(ステップ4)、操作部20からの加熱要求待ち(ステップ1)に戻る。
ステップ3において、内加熱コイル15aの負荷抵抗値が所定値R0以上で、図4の内加熱コイル負荷抵抗値と負荷の有無の関係から負荷ありと判断した場合には、ステップ5に移行し、駆動回路13bを制御してインバーター回路8bを駆動し、外加熱コイル15bを含む負荷回路14bに高周波電圧を印加し、入力電流検出手段6b、入力電圧検出手段7b、出力電流検出手段18bによる検出値から負荷抵抗検出手段211により外加熱コイル15bの負荷抵抗値の検出処理を行う(ステップ5)。その結果、得られた外加熱コイル15bの負荷抵抗値を所定値R1およびR2と比較し(ステップ6)、R1未満の場合には、図4の外加熱コイル負荷抵抗値と鍋サイズの関係から、外加熱コイル15bの上方に鍋底が位置しない小径鍋231が載置されていると判断する。そして、図8の外加熱コイル負荷抵抗値と外加熱コイル電力配分係数の関係に基づき、外加熱コイル目標電力=0として、駆動回路13aによりインバーター回路8aのみを駆動して(ステップ7)、内加熱コイル15aの出力制御処理(ステップ8)を行う。
図6に示すように、内加熱コイル出力制御処理(ステップ8)は、入力電流検出手段6aと入力電圧検出手段7aによる検出値から内加熱コイル15aへの電力を検出し(ステップ8-1)、その検出電力と、操作部20により設定された火力の指定電力を目標電力として比較し(ステップ8-2)、検出電力の方が小さい場合には、加熱電力を増大させるべく駆動信号の出力レベルを上げ(上スイッチ9aと下スイッチ10aのdutyを大きくし)(ステップ8−3)、検出電力の方が大きい場合には、加熱電力を減少させるべく駆動信号の出力レベルを下げ(上スイッチ9aと下スイッチ10aのdutyを小さくし)(ステップ8−4)、検出電力と目標電力が略同等である場合には、駆動信号の出力レベルをそのまま維持する。かかる内加熱コイル15aのみの通電状態のとき、被加熱物である小径鍋231の鍋底温度の分布は、例えば図9(a)に示すようになる。
図5に戻り、次いで、出力電流検出手段18aの検出する出力電流値と、入力電流検出手段6aと入力電圧検出手段7aで検出される入力電力値から負荷抵抗検出手段211により内加熱コイル15aの負荷抵抗値を検出して無負荷か否かを判別し(ステップ9)、無負荷ではないと判断した場合には操作部20からの指示入力が加熱停止か否かを判定し(ステップ10)、加熱停止でなければステップ8へ戻って内加熱コイル加熱制御処理を継続する。ステップ9で無負荷と判断されるのは、例えば、使用者が調理中に鍋振りや鍋を加熱口から移動して、内加熱コイル15aの上方に鍋がない場合である。ステップ10で加熱停止、また、ステップ9で無負荷であると判断した場合には、ステップ11へ移行して駆動回路13aを制御してインバーター回路8aへの駆動信号の出力を停止し(ステップ11)、操作部20からの加熱要求待ち(ステップ1)に戻る。
ステップ6で、外加熱コイル15bの負荷抵抗値がR1以上R2未満の場合、および、R2以上の場合には、図4の外加熱コイル負荷抵抗値と鍋サイズの関係からそれぞれ、外加熱コイル15bの上方の一部を鍋底が覆う中径鍋232等が載置されている状態、および、外加熱コイル15bの上方を全面的に鍋底が覆う大径鍋233が載置されている状態と判断する。そして、図8の外加熱コイル負荷抵抗値と外加熱コイル電力配分係数の関係に基づき、中径鍋232等が載置されていると判定した場合には、内加熱コイル15aおよび外加熱コイル15bの加熱密度を略同等とする内外通常駆動モードを設定し(ステップ12)、大径鍋233が載置されていると判断した場合には、中径鍋232が載置されている場合よりも外側の加熱密度を上げるべく、外加熱重視駆動モードを設定する(ステップ13)。ここで、加熱密度とは、(加熱コイルの出力)/(加熱コイルの鍋に対向する部分の面積)である。
そして、操作部20で設定された火力の指定電力(Wall)と内加熱コイル負荷抵抗値(Rin)、外加熱コイル負荷抵抗値(Rout)を使用して、内加熱コイル15aと外加熱コイル15bの目標電力(Win:内加熱コイル目標電力、Wout:外加熱コイル目標電力)を、内外通常加熱モードの場合には、
Win=Wall×Rin/(Rin+Rout×A1)
Wout=Wall×Rout×A1/(Rin+Rout×A1)
に設定し、外重視加熱モードの場合には、
Win=Wall×Rin/(Rin+Rout×A2)
Wout=Wall×Rout×A2/(Rin+Rout×A2)
に設定し、駆動回路13a、13bを駆動する(ステップ14)。ただし、A1は内外通常加熱モード時の外加熱コイル電力配分係数であり、A1は所定の鍋径(例えば、内加熱コイル外径以上、外加熱コイル外形未満の鍋で、大径鍋以外の鍋)の鍋底温度分布(加熱コイルが対向する鍋底部分の温度部分)が略均一となる値であり、A2は(A2>A1>0)の関係にある(例えば、A1=1.0、A2=1.3)外重視加熱モード時の外加熱コイル電力配分係数である。
次いで内加熱コイル出力制御処理を行う(ステップ15)。この内加熱コイル出力制御処理は、前記ステップ8と同等であり、ステップ12またはステップ13で設定した内加熱コイル目標電力(Win)と検出電力とを比較して制御し、入力電流検出手段6a、入力電圧検出手段7a、出力電流検出手段18aの検出値から負荷抵抗検出手段211で検出した内加熱コイル負荷抵抗値から無負荷か否か判定し(ステップ16)、無負荷でない場合には外加熱コイル出力制御処理(ステップ17)を行う。ステップ16で無負荷と判断されるのは、例えば、使用者が調理中に鍋振りや鍋を加熱口から移動して、内加熱コイル15aの上方に鍋がない場合である。
図7に示すように、外加熱コイル出力制御処理(ステップ17)は、入力電流検出手段6bと入力電圧検出手段7bによる検出値から外加熱コイル15bへの電力を検出し(ステップ17−1)、その検出電力とステップ12またはステップ13で設定した外加熱コイル目標電力(Wout)とを比較し(ステップ17−2)、検出電力の方が小さい場合には加熱電力を増大させるべく駆動信号の出力レベルを上げ(ステップ17−3)、検出電力の方が大きい場合には加熱電力を減少させるべく駆動信号の出力レベルを下げる(ステップ17−4)。また、検出電力と目標電力が略同等である場合には、駆動信号の出力レベルをそのまま維持する。
図5に戻り、次いで、出力電流検出手段18bの検出する出力電流値と、入力電流検出手段6bと入力電圧検出手段7bで検出される入力電力値から負荷抵抗検出手段211により外加熱コイル15bの負荷抵抗値を検出して無負荷か否かを判別し(ステップ18)、無負荷ではないと判断した場合には操作部20からの指示入力が加熱停止か否かを判定し(ステップ19)、加熱停止でなければ操作部20から指示された火力変更指示の有無を判断し(ステップ20)、変更がなければステップ15に戻って内加熱コイル加熱制御処理等を継続する。なお、ステップ18において外加熱コイル15bが無負荷と判別されるのは、例えば、加熱開始時に小径鍋231が加熱口の中心からずれて配置され(外コイル15bの上方に鍋の一部がある)、その後、調理中に小径鍋231を加熱口の中心に戻し、外コイル15bの上方に鍋がない状態となった場合である。ステップ20で火力変更の指示があった場合には、ステップ14まで戻って、内加熱コイル目標電力(Win)と外加熱コイル目標電力(Wout)を設定しなおす。
ステップ16で無負荷であると判定した場合や、ステップ19で加熱停止指示と判断した場合には、ステップ11へ移行してインバーター回路8a、8bへの駆動信号出力を停止し、操作部20からの加熱要求待ち(ステップ1)に戻る。また、ステップ18において外加熱コイル15bで無負荷を検出した場合には、内加熱コイル15aのみに高周波電流を流すべくステップ7に移行する。
上記のように、内加熱コイル負荷抵抗値(Rin)、外加熱コイル負荷抵抗値(Rout)により、内加熱コイル15aおよび外加熱コイル15bへの目標電力を設定して制御した場合の各鍋サイズにおける鍋底温度分布の例を図9に示す。図9において、(a)は小径鍋231を載置した場合の温度分布例、(b)は中径鍋232を載置した場合の温度分布例である。小径鍋231が載置された図9(a)の場合には、外加熱コイル15bの上方に鍋底が位置せず、外加熱コイル負荷抵抗値Routが小さくなるため(Rout<R1)、外加熱コイル目標電力(Wout)は0であり、外加熱コイル15bには通電されない。中径鍋232が載置された図9(b)の場合には、外加熱コイル15bの上方の一部に鍋底が位置し、外加熱コイル負荷抵抗値(Rout)が所定値(第1の閾値R1)以上(Rout≧R1)となれば、内加熱コイル目標電力Win(=Wall×Rin/(Rin+A1×Rout))、外加熱コイル目標電力Wout(=Wall×A1×Rout/(Rin+A1×Rout))を設定し、内加熱コイル15aと外加熱コイル15bに加熱電力を分配する。
また、外加熱コイル負荷抵抗値(Rout)が所定値(第2の閾値R2)以上(Rout≧R2)であれば大径鍋233と判断し、中径鍋232の場合と比べて内加熱コイル15aの加熱密度に対する外加熱コイル加熱密度の比を高くする。すなわち、内加熱コイル15aの電流値(実効値)に対する外加熱コイル15bの電流値(実効値)の比を大きくする。図3(c)の大径鍋233で中径鍋232と同等の加熱密度で内加熱コイル15aと外加熱コイル15bから加熱すると、中径鍋232と比較して外加熱コイル15bの外径外側の外加熱コイルに流れる高周波電流による誘導渦電流があまり流れない鍋底部分が広くなり、鍋底外周部の平均加熱密度が下がって図9(c)のような鍋底温度分布となり、鍋底中心部と鍋底外周部の温度差が大きくなる。ここで、平均加熱密度とは、(外加熱コイル15bの加熱出力)/(鍋外周部の面積(下に加熱コイルがない部分を含む))である。このように温度差が大きくなると、被調理物を外周部まで十分に加熱すれば鍋底中心部で焦げ付きが生じたり、中心部の被調理物が十分に加熱できた時点で加熱を止めれば外周部で生焼けが生じたりする。そこで、本実施の形態のように外加熱コイル加熱密度を高くすることにより、図9(d)に示すように鍋底中心部と鍋底外周部の温度差を低減する。
本実施の形態では、上記のように、制御手段19が、負荷抵抗検出手段211により検出した外加熱コイル15bの負荷抵抗値が所定値以上の場合に、外加熱コイル15bの負荷抵抗値が所定値未満と判断した場合と比較して、内加熱コイル15aに流れる電流値に対する外加熱コイル15bに流れる電流値の比を大きくするようにインバーター回路8aを制御するようにしたものである。つまり、外加熱コイル15bの負荷抵抗値が所定値以上の場合である、天板22に載置される鍋が外加熱コイル15bの外径よりも大きい大径鍋233に対して、中径鍋232の場合と比較し、内加熱コイル電流(内加熱コイル用インバーター回路出力電流)に対する外加熱コイル電流(外加熱コイル用インバーター回路出力電流)の比を大きくした。すなわち、内加熱コイル15aの加熱密度に対する外加熱コイル15bの加熱密度の比を大きくしたので、鍋底中心部と鍋底外周部の温度差を低減でき、被調理物の鍋底中心部での焦げ付きや、鍋底外周部での生焼けが生じ難い誘導加熱調理器を得ることができる。
また、加熱される鍋を外加熱コイル負荷抵抗値が小さい非磁性大径鍋にした場合は、外加熱コイル15bの負荷抵抗値が小さく、外加熱コイル電流が流れやすいので、過電流が流れないようにインバーター回路8aの出力電流に制限を設ける必要がある。その結果、内加熱コイル15aおよび外加熱コイル15bによる加熱分布をインバーター回路8aの出力電流の制限等により加熱レベル(低火力〜高火力)に応じて変化させる必要がある。これに対し、本実施の形態では、加熱される鍋は、外加熱コイル15bの加熱密度を高くする被加熱負荷を外加熱コイル負荷抵抗値の大きい大径鍋233に限っており、小さい加熱コイル電流で高加熱出力を行えるので、過電流が流れないためインバーター回路8aの出力電流に制限を設ける必要がなく、内加熱コイル15aおよび外加熱コイル15bによる加熱分布をインバーター回路8aの出力電流で加熱レベル(低火力〜高火力)に応じて変化させることがない誘導加熱調理器を得ることができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、外加熱コイルを内加熱コイルの外周の外側に隣接して取り囲むように複数配置した構成の形態について説明する。
図10は、実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱コイルの構成を示す図であり、図11は本実施の形態2にかかる誘導加熱調理器の回路構成例を示す図であり、図12は本実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと、鍋サイズ毎の鍋底との位置関係を示す図であり、図13は本実施の形態2に係る誘導加熱調理器の内加熱コイル負荷抵抗値と外加熱コイル負荷抵抗値と加熱コイル上方に載置されている鍋サイズの関係を示す図であり、図14は本実施の形態2に係る誘導加熱調理器の外加熱コイル負荷抵抗値/内加熱コイル負荷抵抗値と外加熱コイル電力配分係数との関係を示す図である。
実施の形態2に係る図において、実施の形態1に係る図と同一または対応する部分については同一符号を付す。図10において、複数の加熱コイル15a、15b1〜15b4は、実施の形態1と同様に、被加熱物である調理容器(鍋など)を載置する天板22の下方に配設される。内加熱コイル15aは被加熱物である鍋底の中心部を加熱する内加熱コイルである。4個の外加熱コイル15b1〜15b4は、内加熱コイル15aの外周の外側で、内加熱コイル15aを取り囲むように配置された複数の外加熱コイルである。図11に示すように、内加熱コイル15aはインバーター回路8aに接続される。外加熱コイル15b1〜15b4は、インバーター回路8bの出力点に並列に接続されている。24a、24bはインバーター回路8a,8bから出力され、負荷回路14a、14bに印加される高周波電圧を検出する出力電圧検出手段であり、25a、25bは出力電圧検出手段24a、24bと出力電流検出手段18a、18bの出力からインバーター回路8a、8bの出力電力値を積算して生成する出力電力検出手段である。
本実施の形態においても、インバーター回路8aを駆動して負荷回路14aに高周波電圧を印加し、出力電流検出手段18aで検出した出力電流と、出力電力検出手段25aで検出した出力電力値から求まる内加熱コイル抵抗値Rinにより、内加熱コイル15aの上方に加熱に適した鍋が載置されているか否かを判別することが可能である。本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に適正鍋が載置されている場合と、加熱を行わないフォーク等の小物が載置されている場合を判別できるように内加熱コイル抵抗値の閾値R0を設定する。閾値R0は加熱コイルの銅線の巻き数等により異なるが、例えば、数Ω程度(2Ω〜5Ω)に設定する。
また、図12(a)に示すような内加熱コイル15aの上方のみに鍋底があり、4個の外加熱コイル15b1〜15b4の上方には鍋底が位置しない小径鍋231が載置されている場合、図12(b)に示すような内加熱コイル15aの上方、および4個の外加熱コイル15b1〜15b4の上方の一部が鍋底で覆われる中径鍋232が載置されている場合、図12(c)に示すような内加熱コイル15aおよび4個の外加熱コイル15b1〜15b4の上方が鍋底で覆われる大径鍋233が載置されている場合は、インバーター回路8aを駆動して出力電流検出手段18aと出力電力検出手段25aにより検出される内加熱コイル15aの出力電流値I1と出力電力値W1から算出される内加熱コイル負荷抵抗値Rin(=W1/I12)と、インバーター回路8bを駆動して出力電流検出手段18bと出力電力検出手段25bにより検出される外加熱コイル15b1〜15b4の出力電流値I2と出力電力値W2から算出される外加熱コイル負荷抵抗値Rout(=W2/I22)の比(Rout/Rin)から、図13の関係に基づき判定する。
本実施の形態2では、Rout/Rinで鍋径を判別しているので、鍋材質によらず鍋径を判別できる。なお、Rout/Rinの第1の閾値r1は、外加熱コイル15b1〜15b4の上方に鍋底が全く位置しない小径鍋231(図12(a))が載置された場合と、外加熱コイル15b1〜15b4の上方の一部に鍋底が位置する中径鍋232(図12(b))が載置された場合を判別できるように設定し、第2の閾値r2は中径鍋232が載置された場合と、外加熱コイル15b1〜15b4の上方全面を覆う大径鍋233(図12(c))が載置された場合とを判別できるように設定する。閾値r1およびr2は、例えばr1=0.1〜0.2、r2=1のように設定する。
そして、図14に示すように、
(外加熱コイル負荷抵抗値/内加熱コイル負荷抵抗値)<r1
となる小径鍋231の場合には、外加熱コイル目標電力(Wout)=0として、インバーター回路8aのみを駆動して内加熱コイル15aにのみ高周波電流を流すこととし、 r1≦(内加熱コイル負荷抵抗値/外加熱コイル負荷抵抗値)<r2
となる中径鍋232の場合には、内加熱コイル目標電力(Win)と外加熱コイル目標電力(Wout)を、
Win=Wall×Rin/(Rin+Rout×B1)
Wout=Wall×B1×Rout/(Rin+Rout×B1)
とし、
r2≦(内加熱コイル負荷抵抗値/外加熱コイル負荷抵抗値)
となる大径鍋233の場合には、内加熱コイル目標電力(Win)と外加熱コイル目標電力(Wout)を、
Win=Wall×Rin/(Rin+Rout×B2)
Wout=Wall×B2×Rout/(Rin+Rout×B2)
として(但し、0<B1<B2)、実施の形態1の図5と同様に加熱制御処理を行うものとする。このように内加熱コイル目標電力と外加熱コイル目標電力を設定して加熱制御処理を行うことにより内加熱コイル負荷抵抗値に対する外加熱コイル負荷抵抗値が所定値以上(大径鍋)である場合に所定値未満(中径鍋)である場合と比較して、内加熱コイルの加熱密度に対する外加熱コイルの加熱密度の比を大きくするように(内加熱コイルに通電する電流量に対する外加熱コイルに通電する電流量を大きくするように)インバーター回路8a、8bを制御することとなる。
上記のように内加熱コイル目標電力、外加熱コイル目標電力を設定してインバーター回路8a、8bを制御すれば、加熱に適した鍋が載置されている場合には、内加熱コイル負荷抵抗値に対する外加熱コイル負荷抵抗値の比が、所定値r1未満の場合には内加熱コイル15aのみに高周波電流を通電する。比(Rout/Rin)がr1以上r2未満の場合には、外加熱コイル15b1〜15b4に内加熱コイル15aのB1倍の高周波電流を通電するように制御する。比(Rout/Rin)がr2以上の場合には、外加熱コイル15b1〜15b4に内加熱コイル15aのB2倍(0<B1<B2)の高周波電流を通電するように制御する。したがって、加熱に適した材質であれば、その鍋の材質によらず鍋サイズに応じて外加熱コイルと内加熱コイルの高周波電流の大きさの比を調整することができ、大径鍋で鍋底外周部に外加熱コイルによりあまり加熱されない部分が増えた場合には外加熱コイルの加熱密度を増加させ、大径鍋において鍋材質によらず鍋底中心部と鍋底外周部の温度差を抑制した誘導加熱調理器を得ることができる。
なお、上記実施の形態2の図11の回路構成図においては、複数の外加熱コイル15b1〜15b4を並列に接続した例を示したが、図15に示すように個別のインバーター回路8b1〜8b4によって駆動される構成でもよく、また、図16に示すように直列に接続されている構成であってもよい。
以上のように本実施の形態2においては、内加熱コイル15aの周囲に複数の外加熱コイル15b1〜15b4を隣接して配設し、内加熱コイル負荷抵抗値Rinにより適正(加熱に適した)鍋の有無を判別するとともに、内加熱コイル負荷抵抗値Rinと外加熱コイル負荷抵抗値Routの比(Rout/Rin)により鍋材質によらず鍋サイズを判別し、外加熱コイル外径より大きい所定径以上の大径鍋に対して、内加熱コイル電流(内加熱コイル用インバーター回路出力電流)に対する外加熱コイル電流(外加熱コイル用インバーター回路出力電流)の比を大きくした。すなわち、内加熱コイルの加熱密度に対する外加熱コイルの加熱密度の比を大きくしたので、鍋底中心部と鍋底外周部の温度差を抑制し、鍋底中心部の焦げ付きや鍋底外周部の生焼けが生じ難い誘導加熱調理器を得ることができる。
1 交流電源、2a、2b、2b1〜2b4 直流電源回路、
3a、3b、3b1〜3b4 整流ダイオードブリッジ、
4a、4b、4b1〜4b4 リアクトル、
5a、5b、5b1〜5b4 平滑コンデンサ、
6a、6b、6b1〜6b4 入力電流検出手段、
7a、7b、7b1〜7b4 入力電圧検出手段、
8a、8b、8b1〜8b4 インバーター回路、
9a、9b、9b1〜9b4 上スイッチ、
10a、10b、10b1〜10b4 下スイッチ、
11a、11b、11b1〜11b4 上ダイオード、
12a、12b、11b1〜11b4 下ダイオード、
13a、13b、13b1〜13b4 駆動回路、
14a、14b、14b1〜14b4 負荷回路、
15a 内加熱コイル、15b、15b1〜15b4 外加熱コイル、
16a、16b、16b1〜16b4 共振コンデンサ、
17a、17b、17b1〜17b4 クランプダイオード、
18a、18b、18b1〜18b4 出力電流検出手段、
19 制御手段、20 操作部、
211、212、213 負荷抵抗検出手段、22 天板、
23 鍋、231 小径鍋、232 中径鍋、233 大径鍋、
24a、24b 出力電圧検出手段、25a、25b 出力電力検出手段。

Claims (2)

  1. 被加熱物である調理容器を載置する天板と、
    前記天板の下方に配設される内加熱コイルと、
    前記内加熱コイルの外周の外側に配設される外加熱コイルと、
    前記内加熱コイルと前記外加熱コイルに高周波電力を供給するインバーター回路と、
    前記インバーター回路への入力電力あるいは前記インバーター回路からの出力電力を検出する電力検出手段と、
    前記内加熱コイルと前記外加熱コイルに流れる電流の大きさを検出する出力電流検出手段と、
    前記電力検出手段および前記出力電流検出手段の検出値に基づき前記インバーター回路を駆動制御する制御手段と、
    前記内加熱コイルおよび前記外加熱コイルの負荷抵抗をそれぞれ検出する負荷抵抗検出手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記内加熱コイルの上方にはあるが前記外加熱コイルの上方には無い小径の調理容器と、前記外加熱コイルの上方の一部に存在する中径の調理容器とを判別するための負荷抵抗の第1の閾値(R1)と、
    前記中径の調理容器と、前記外加熱コイルの上方の全面を覆う大径の調理容器とを判別するための負荷抵抗の第2の閾値(R2)と
    を有し、そして、前記第1の閾値(R1)と前記第2の閾値(R2)とは、前記第1の閾値(R1)<前記第2の閾値(R2)の関係にあり、
    前記負荷抵抗検出手段により検出した前記外加熱コイルの負荷抵抗が、前記第2の閾値(R2)以上の場合には、前記外加熱コイルの負荷抵抗が、前記第1の閾値(R1)以上であって、前記第2の閾値(R2)未満であると判断した場合と比較して、前記内加熱コイルに流れる電流値に対する前記外加熱コイルに流れる電流値の比大きくるように、前記インバーター回路から前記内加熱コイルおよび前記外加熱コイルに供給する電流の大きさをそれぞれ制御する
    ことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 被加熱物である調理容器を載置する天板と、
    前記天板の下方に配設される内加熱コイルと、
    前記内加熱コイルの外周の外側に配設される外加熱コイルと、
    前記内加熱コイルと前記外加熱コイルに高周波電力を供給するインバーター回路と、
    前記インバーター回路への入力電力あるいは前記インバーター回路からの出力電力を検出する電力検出手段と、
    前記内加熱コイルと前記外加熱コイルに流れる電流の大きさを検出する出力電流検出手段と、
    前記電力検出手段および前記出力電流検出手段の検出値に基づき前記インバーター回路を駆動制御する制御手段と、
    前記内加熱コイルおよび前記外加熱コイルの負荷抵抗をそれぞれ検出する負荷抵抗検出手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記内加熱コイルの上方にはあるが前記外加熱コイルの上方には無い小径の調理容器と、前記外加熱コイルの上方の一部に存在する中径の調理容器とを判別するための、前記内加熱コイルの負荷抵抗に対する前記外加熱コイルの負荷抵抗の比である第1の閾値(r1)と、
    前記中径の調理容器と、前記外加熱コイルの上方の全面を覆う大径の調理容器とを判別するための、前記内加熱コイルの負荷抵抗に対する前記外加熱コイルの負荷抵抗の比である第2の閾値(r2)と
    を有し、そして、前記第1の閾値(r1)と前記第2の閾値(r2)とは、前記第1の閾値(r1)<前記第2の閾値(r2)の関係にあり、
    前記負荷抵抗検出手段により検出した前記内加熱コイルの負荷抵抗に対する前記外加熱コイルの負荷抵抗の比が、前記第2の閾値(r2)以上の場合には、前記内加熱コイルの負荷抵抗に対する前記外加熱コイルの負荷抵抗の比が、前記第1の閾値(r1)以上であって、前記第2の閾値(r2)未満であると判断した場合と比較して、前記内加熱コイルに流れる電流値に対する前記外加熱コイルに流れる電流値の比大きくるように、前記インバーター回路から前記内加熱コイルおよび前記外加熱コイルに供給する電流の大きさをそれぞれ制御する
    ことを特徴とする誘導加熱調理器。
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