JP2008117638A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱コイルの中心部分の巻線温度の上昇を抑制して、加熱領域における温度分布が均一で効率の高い加熱が可能な誘導加熱装置の提供することを目的としている。
【解決手段】誘導加熱装置は、高周波電流が流れて磁束を発生させる加熱コイルが複数の巻線で構成されており、複数の巻線のそれぞれが独立した巻線であり、同一の中心で、且つ実質的に同一平面上に配置され、加熱コイルの内側の巻線に流れる電流が、その外側の巻線に流れる電流以下となるよう構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁誘導を用いて被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置に関するものである。
誘導加熱装置においては、高周波電流を流して磁束を発生させる円形の加熱コイルが用いられており、この加熱コイルを覆うトッププレート上に被加熱物である鍋等が載置されて、加熱コイルによる電磁誘導により被加熱物が加熱される構成である。従来の誘導加熱装置においては、被加熱物である鍋等の大きさに応じて加熱コイルによる誘導加熱状態を変更できるように、内側コイルと外側コイルに2分割された加熱コイルが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載された誘導加熱装置には、円形の加熱領域の内側と外側で2つに分割された加熱コイルが設けられており、大鍋と小鍋の2種類の被加熱物に応じて、対応する加熱コイルに高周波電流を流すよう構成されている。即ち、被加熱物が大鍋の時は内側と外側の加熱コイルの両方に対して高周波電流を流して誘導加熱を行い、小鍋の時は内側の加熱コイルのみに高周波電流を流して誘導加熱を行う構成である。特許文献1の誘導加熱装置においては、被加熱物が小鍋のような小さい加熱負荷の場合には、その被加熱物に応じて小さな加熱コイルを励起して、無用な磁束の発生を少なくし、効率的に電磁調理を行うよう構成したものである。
特開平11−214138号公報
上記のように構成された従来の誘導加熱装置においては、被加熱物の大きさに応じて内側と外側の加熱コイルに対して予め決められた高周波電流を単に流す構成である。加熱コイルに高周波電流が流れると、加熱コイルは、その加熱コイル自身の巻線抵抗(銅損)により巻線温度が上昇する。円形の加熱コイルにおいて、外側部分は放熱効果が高いため、温度上昇が抑制されるが、内側部分は放熱効果が期待できない構造であるため温度が徐々に上昇していた。したがって、従来の誘導加熱装置の構成において、加熱コイルの外側部分と内側部分で温度差が生じ、トッププレートの加熱領域においては温度分布にむらが生じていた。したがって、加熱コイルの内側部分の温度上昇を抑制し、加熱領域の温度分布を均一にすることは困難であり、可能なかぎり均一にするためには特別な冷却手段を設ける必要があった。
本発明は、上記のような従来における問題を解決するためになされたものであり、加熱コイルの中心部分の巻線温度の上昇を抑制して、加熱領域における温度分布が均一で効率の高い誘導加熱が可能な誘導加熱装置の提供を目的としている。
本発明による誘導加熱装置は、被加熱物を載置するためのトッププレートと、
前記トッププレートの下方に配置され、複数の巻線を有する加熱コイルと、
前記加熱コイルに高周波電流を流す駆動回路と、
高周波電流を制御するための制御回路と、を備え、
前記加熱コイルの各巻線は、実質的に同一中心軸を有して内側と外側に分割配置されて、前記駆動回路により個別に通電状態が制御されるよう構成されており、
前記加熱コイルの内側に配置された小径の巻線と、前記加熱コイルの外側に配置された大径の巻線の両方を駆動するとき、内側の巻線に流れる電流が外側の巻線に流れる電流以下となるよう構成されている。このように構成された誘導加熱装置は、加熱コイル上に載置された被加熱物を電磁誘導により加熱するとき、構造的に放熱条件の良い外側の巻線に損失を負担させることにより、放熱の条件が悪い内側の巻線に熱が集中し巻線温度が上昇するのを回避できると共に、中心部への発熱の偏りを周辺部に分散することで被加熱物に対する加熱むらを抑制できる。
本発明によれば、加熱コイルの中心部分の巻線温度の上昇を抑制して、加熱領域における温度分布が均一で効率の高い誘導加熱が可能な誘導加熱装置を提供することが可能となる。
実施の形態1.
図1は本発明に係る実施の形態1の誘導加熱装置における加熱機構の構成を模式的に示した断面図である。図1において、誘導加熱装置の内部には高周波電流が流れて磁束を発生させる円形の加熱コイル10が設けられており、この加熱コイル10は小径の巻線4(以下、内コイル4)とその外側にある大径の巻線5(以下、外コイル5)により構成されている。加熱コイル10の内コイル4と外コイル5は、コイルベース3上に配置され、略同一の中心点を有する渦巻き状であり、且つ略同一平面上に配置されている。加熱コイル10の直上には平板で耐熱性を有するトッププレート2が配設されており、そのトッププレート2の加熱領域2Aには鍋等の被加熱物が載置されるよう構成されている。
トッププレート2の加熱領域2Aの内側部分直下に配置された内コイル4には、高周波電流を発生する駆動回路6が接続されており、加熱領域2Aの外側部分直下に配置された外コイル5には駆動回路7が接続されている。本発明に係る実施の形態1の誘導加熱装置においては、外コイル5の直径に略等しい底部直径を有する大鍋1、即ち加熱領域2Aと略等しい底部を有する大鍋1が載置されたとき、実施の形態1における効果が顕著に表れるため、以下の説明においては被加熱物として大鍋1について説明する。尚、ここで大鍋1とは、一般的に使用されている標準的な直径である、約φ20cm〜24cmの範囲の直径を有する鍋である。
図2は内コイル4と外コイル5で構成された加熱コイル10がコイルベース3内に保持され配置された状態を示す斜視図であり、図3はコイルベース3の底面形状の具体例を示す図である。図3において、(a)が実施の形態1において用いたコイルベース3であり、(b)はその変形例である。図4は実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイル10とラジエントヒータ11と冷却ファン12の配置の一例を示す模式図である。
実施の形態1の誘導加熱装置においては、2つの加熱コイル10と1つのラジエントヒータ11は、空隙を確保して、各々の加熱コイルの中心とラジエントヒータ11の中心が略二等辺三角形の頂点の位置になるよう配置されており、2つの加熱コイル10は使用者が操作する側(図4における下側)に設けられている。また、装置内部の加熱コイル10等を冷却するための2つの冷却ファン12は、装置内部の奥側(図4における上側)の両側に設けられている。冷却ファン12からの冷却空気は装置内部において前方に送られ、例えばそれぞれの加熱コイル10の外周に沿って流れて加熱コイル10を冷却し、ラジエントヒータ11の方向へ送られるよう構成されている。
図3の(a)に示すように加熱コイル10を保持するコイルベース3は、底面部分に複数の開口孔3aが形成されている。実施の形態1において用いたコイルベース3においては、外コイル5と対応する位置に複数の開口孔3aが円環状で連続的に形成されている。なお、図3の(b)に示すように、コイルベース3の変形例として内コイル4と対応する位置にも複数の開口孔3bを形成して外コイル5と共に内コイル4に対して冷却ファン12からの冷却空気が流れるよう構成して、内コイル4の温度上昇を抑制できる構造とすることも可能である。
なお、図3に示したコイルベースの底面形状は、実施の形態1の誘導加熱装置において用いた例示であり、本発明の誘導加熱装置におけるコイルベースの形状を限定するものではなく、同様の効果を奏する形状であれば各種形状が適応可能である。また、図4に示した誘導加熱装置の配置は一例であり、その用途や仕様等に応じて各種変形が可能であることは言うまでもない。
実施の形態1の誘導加熱装置の加熱コイル10において、同一の中心点を有する渦巻き状であり、且つ略同一平面上に配置されている内コイル4と外コイル5は、その巻数が調整されている。このように巻数を調整することにより、内コイル4と外コイル5に流れる電流値を変えてそれぞれのコイルにおける発熱量を制御している。このように、実施の形態1の誘導加熱装置においては、内コイル4に流れる電流が外コイル5に流れる電流以下になるように、加熱コイルの内側と外側の巻線を構成している。この結果、外コイル5に比較して、内コイル4に流れる電流を抑えて巻線抵抗で発生する銅損による内コイル4の温度上昇を抑制するとともに、加熱コイル10における中心部分が偏重して発熱するのを防止し、被加熱物である例えば鍋底を均一に加熱することが可能となる。この理由の詳細については後述する。
以下、上記のように構成された実施の形態1の誘導加熱装置の動作について説明する。
使用者が誘導加熱装置に具備された操作部(図示なし)を操作することにより、その操作内容に応じて、誘導加熱装置内に設けられた制御回路13が駆動回路6、7を制御する。駆動回路6は内コイル4へ所定の高周波電流を流し、駆動回路7は外コイル5へ所定の高周波電流を流して、その結果、加熱コイル10には磁界が発生する。この磁界により、加熱コイル10上に載置された被加熱物、例えば大鍋1の底に渦電流が発生し、大鍋1自体の抵抗分により大鍋1自身が発熱し、大鍋1内の調理物が加熱される。
実施の形態1の誘導加熱装置において、大鍋1を加熱するときには内コイル4と外コイル5に所望の高周波電流が流れ、大鍋1より小さく内コイル4の加熱領域で十分加熱できる小鍋の場合には内コイル4のみに所望の高周波電流が流れる。
図5は実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイル10と、その内コイル4と外コイル5の駆動回路6,7と、共振コンデンサ8,9と、制御回路13との接続状態を模式的に示した回路図である。図5に示すように、制御回路13により制御された駆動回路6は、内コイル4と共振コンデンサ8により構成された共振回路に高周波電流を流し、駆動回路7は、外コイル5と共振コンデンサ9により構成された共振回路に高周波電流を流している。
図6は実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイル10のための駆動回路の具体的な回路構成を示している。図6において、内コイル4は、複数のスイッチング素子61,62,63,64で構成された駆動回路6と、共振コンデンサ8とによりフルブリッジの電流共振回路が構成されている。同様に、外コイル5は、複数のスイッチング素子71,72,73,74で構成された駆動回路7と、共振コンデンサ9とによりフルブリッジの電流共振回路が構成されている。
内コイル4のための駆動回路6において、スイッチング素子61,62の第1の直列体65と、スイッチング素子63,64の第2の直列体66が並列に接続され、各直列体65,66における中間接続点が内コイル4の両端にそれぞれ接続されている。なお、実施の形態1においては、第2の直列体66の中間接続点と内コイル4との間に共振コンデンサ8が設けられている。
また、外コイル5のための駆動回路7において、スイッチング素子71,72の第3の直列体75と、スイッチング素子73,74の第4の直列体76が並列に接続され、各直列体75,76における中間接続点が外コイル5の両端にそれぞれ接続されている。なお、実施の形態1においては、第4の直列体76の中間接続点と外コイル5との間に共振コンデンサ9が設けられている。
図7は、実施の形態1の誘導加熱装置において、被加熱物として大鍋1が載置され起動した時の加熱コイル10の略等価回路を示している。図7に示す大鍋1が載置された状態において、L1は内コイル4によるインダクタンス、L2は外コイル5によるインダクタンス、R1は内コイル4の抵抗成分、R2は外コイル5の抵抗成分、Mは内コイル4と外コイル5との間の相互インダクタンスである。そして、図7において、E1は内コイル4のための駆動回路6、E2は外コイル5のための駆動回路7に相当する。なお、抵抗成分R1,R2は、巻線自身の抵抗分と大鍋1の等価抵抗からなる。さらに、内コイル4と外コイル5のそれぞれが起動されたときに流れる高周波電流をそれぞれI1とI2で示す。
前述のように、内コイル4と外コイル5に、高周波のコイル電流I1とコイル電流I2が流れると、各コイルの抵抗成分のうち、巻線自身の抵抗分により銅損が発生し、巻線の温度が上昇する。そこで、発明者はコイル電流を減らすことにより、銅損、すなわち巻線の温度上昇を抑制できることに着目した。
内コイル4の巻数をN1、外コイル5の巻数をN2、内コイル4の作る磁界の磁束をφ1、外コイル5の作る磁束をφ2とすると、内コイル4と外コイル5の各インダクタンスL1,L2は簡易的に次式(1)、(2)で表せる。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
上記の式(1)、(2)から、内コイル4と外コイル5に流れるコイル電流I1とI2は、式(3)、(4)により表される。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
式(1)から(4)において、k1、k2は透磁率や機械的定数等からなる比例定数である。
式(3)、(4)より、コイル電流I1,I2は巻数N1,N2に反比例するので、巻数N1,N2を多くすることによりコイル電流I1,I2を小さくすることができる。
実施の形態1においては、内コイル4と外コイル5が同じ透磁率であり、内コイル4の外径は外コイル5の外形より小さいため、比例定数がk1<k2の関係にあるとき、式(3)、(4)より、コイル電流がI1≦I2の関係となるためには、N1≧N2となる巻数を選択すればよい。即ち、内コイル4の巻数N1を外コイル5の巻数N2以上とすることにより、内コイル4に流れるコイル電流I1は外コイル5に流れるコイル電流I2以下となる。
以下、式(3)、(4)と、比例定数がk1<k2であるから、コイル電流がI1≦I2の関係となるためには、N1≧N2のコイル巻数が選択される理由について説明する。
一般的に加熱コイルによる加熱電力Pは次式で表せる。
Figure 2008117638
式(5)において、kは定数、ρは鍋の固定抵抗、μは鍋の透磁率、fは加熱周波数、Nはコイルの巻数、Iはコイル電流である。
ここで、内コイル4の巻数をN1、コイル電流をI1、外コイル5の巻数をN2、コイル電流をI2とし、鍋に関する定数及び加熱周波数fは内外コイル4で共通であるため、式(6)のようにKaに置き換えると、内コイル4と外コイル5の各々による電力P1、P2は下記の式(7)、(8)で表せる。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
Figure 2008117638
今、均一加熱を前提に、内コイル4による加熱電力P1と外コイル5による加熱電力P2がほぼ等しくなるように構成された加熱コイル10と仮定する。仮に、P1=P2とすれば、下記式(9)、(10)及び(11)の関係が成り立つ。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
Figure 2008117638
一方、加熱コイルの巻線自身の温度上昇、いわゆる銅損Pは、コイルの巻線抵抗Rとコイル電流の二乗との積で表される。(下記式(12))
Figure 2008117638
ここで、巻線抵抗Rは加熱コイル形状(巻線長さ)に依存する固定定数であるため、巻線温度上昇を抑制するためには電流Iを小さくすればよい。そこで、内コイル4の巻線温度上昇を抑制するために内コイル4の電流を外コイル5と同等又は小さくする、つまり内コイル4と外コイル5の電流の関係をI1≦I2とすると、下記式(13)となる。
Figure 2008117638
したがって、式(13)から、N1≧N2となり、即ち、内コイル4の巻数は外コイル5と同等又は大きくなる巻数を選択すればよい。
実施の形態1の誘導加熱装置においては、内コイル4の巻数が外コイル5の巻数と等しいか、又は多くなるよう構成されているため、耐熱性のトッププレート2を介して載置された被加熱物を電磁誘導により加熱する場合、放熱の条件の良い外コイル5に損失を負担させる構成となり、放熱の条件が悪い内コイル4に熱が集中することを回避することができる。この結果、実施の形態1の誘導加熱装置の構成によれば、装置内部において冷却構造が複雑になる問題を回避できると共に、巻線温度上昇の偏りによる被加熱物の加熱むらを抑制可能となる。
以上のように、実施の形態1の誘導加熱装置においては、内コイル4のコイル電流I1が外コイル5のコイル電流I2以下となるように、加熱コイル10における内コイル4と外コイル5の巻数が選定されているため、外コイル5に比較して、内コイル4に流れるコイル電流I1が制御され、巻線抵抗で発生する銅損による内コイル4の温度上昇を抑制することができる。
また、上記のように加熱コイル10を構成することにより、発熱部分がコイルの中心部に偏重するのを防止することができ、被加熱物である鍋底を均一に加熱する効果が期待できる。
さらに、実施の形態1の誘導加熱装置においては、内コイル4の巻数N1を外コイル5の巻数N2以上の値とすることにより、コイルの中心部に発熱部分が集中することを回避できるので、冷却ファンなどで強制的にコイルを冷却する場合でも、コイルの外側部分において比較的放熱条件のよい外コイル5に対して比較的大きな電流を流して、巻線の発熱を負担させることにより、加熱コイル周辺部の構成を簡素化することができる。
以上のように、本発明に係る実施の形態1の誘導加熱装置によれば、加熱コイル上に載置された被加熱物を電磁誘導により加熱するとき、構造的に放熱条件の良い外側のコイルに損失を負担させることにより、放熱の条件が悪い内側のコイルに熱が集中し巻線温度が上昇するのを回避できると共に、中心部への発熱の偏りを周辺部に分散することで被加熱物の加熱むらを抑制できる。
実施の形態2.
以下、本発明に係る実施の形態2の誘導加熱装置について説明する。実施の形態2の誘導加熱装置は、前述の実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイルに流れる電流を制御するためにインピーダンスを調整する構成である。実施の形態2の誘導加熱装置の説明において、実施の形態1の誘導加熱装置と同じ機能、構成を有する要素には同じ符号を付しその説明は実施の形態1の説明を適用する。
実施の形態2の誘導加熱装置は、実施の形態1の誘導加熱装置と同じように、誘導加熱装置の内部には高周波電流が流れて磁束を発生させる円形の加熱コイル10(図1参照)が設けられており、この加熱コイル10は小径の内コイル4とその外側にある大径の外コイル5により構成されている。加熱コイル10の内コイル4と外コイル5は、コイルベース3上に配置され、略同一の中心点を有する渦巻き状であり、且つ略同一平面上に配置されている。加熱コイル10の直上には平板なトッププレート2が配設されており、そのトッププレート2の加熱領域2Aには被加熱物として大鍋1が載置されるよう構成されている。
内コイル4のインダクタンスをL1、内コイル4の巻数をN1、外コイル5のインダクタンスをL2、外コイル5の巻数をN2とするとき、巻数とインダクタンスとの関係は、簡易的に実施の形態1において説明した式(1)、(2)のように、下記式(14)、(15)で表せる。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
式(14)、(15)において、k1、k2は、透磁率、コイルの機械的数値等からなる比例定数である。式(14)、(15)から、内コイル4の巻数N1と外コイル5の巻数N2は下記式(16)、(17)となる。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
式(16)、(17)において、内コイル4のコイル電流I1を外コイル5のコイル電流I2以下とするには、内コイル4の巻数N1を外コイル5の巻数N2以上(N1≧N2)とする必要がある。即ち、下記式(18)が条件となる。
Figure 2008117638
したがって、L1≧L2が条件となる。即ち、内コイル4のインダクタンスL1を外コイル5のインダクタンスL2以上とすることにより、内コイル4と外コイル5に流れる各コイル電流の関係をI1≦I2にすることができる。このように、内コイル4のインダクタンスL1を外コイル5のインダクタンスL2以上となるよう選択することにより、内コイル4に流れるコイル電流I1を外コイル5に流れるコイル電流I2に比べて抑制することができる。
以下、上記の式(18)から、コイル電流をI1≦I2とするために、インダクタンスがL1≧L2の関係となるよう選択される理由について説明する。
コイルに電流Iが流れた時に生じる、コイルを貫通する磁界Hは次式で表せる。
Figure 2008117638
式(19)において、nは単位長さあたりの巻数であり、長さlcの巻数を
N=n・lcとすれば、巻数Nの作る磁界は次式(20)で表せる。
Figure 2008117638
一方、巻数Nのコイルが作る磁界による磁束φは、次に示す式(21)及び式(22)から式(23)で表せる。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
Figure 2008117638
式(21)から(23)において、Lはコイルインダクタンス、μは比透磁率、Sは磁束が通る断面積、Iはコイルに流れる電流、Bは磁界Hによる単位面積あたりの磁束密度である。
今、コイルの作る磁界と加熱に寄与する加熱電力の関係は次式(24)で得られる。
Figure 2008117638
式(24)において、kは比例定数、fは加熱周波数、μrは比透磁率(真空での透磁率に対する加熱負荷の透磁率)、lm・A:加熱金属長さと断面積の積、Q:加熱負荷における加熱材の電力発生係数である。
上記の数値のうち、k、f、μr、lm・A、Qの値は、主に加熱負荷により決まる値であるため、内外コイルに対しては共通の値と仮定して次式(25)のようにKbに置き換えることができる。
Figure 2008117638
ここで、前述の加熱電力Pを上記Kbを用いて表すと次式(26)により表される。
Figure 2008117638
また、式(27)と式(28)から磁界Hは式(29)により表される。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
Figure 2008117638
式(29)を式(26)に代入すると式(30)で表される。
Figure 2008117638
ここで、(1/μ・S)は、内コイル4及び外コイル5において共通の固定値であるため、Kc=(1/μ・S)とすれば、加熱電力Pは下記式(31)で表される。
但し、Kt=Kb・Kcである。
Figure 2008117638
ここで、均一加熱の観点から、内コイル4による加熱電力P1と外コイル5による加熱電力P2がほぼ等しくなるように構成された加熱コイル10と仮定する。この仮定において、各々のコイルによる加熱電力P1、P2は以下の式(32)、(33)で表せる。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
ここで、仮にP1=P2とすれば、式(34)から式(36)で表される。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
Figure 2008117638
一方、加熱コイルの巻線自身の温度上昇、いわゆる銅損Pは、コイルの巻線抵抗Rとコイル電流の二乗との積により表される。即ち、下記式(37)で表される。
Figure 2008117638
巻線抵抗Rは加熱コイル形状(巻線長さ)に依存する固定定数であるため、式(37)から、巻線温度上昇を抑制するためには電流Iを小さくすればよいことが理解できる。
そこで、内コイル4の巻線温度上昇を抑制するために内コイル4の電流I1を外コイル5の電流I2と同等又は小さくする。即ち、内コイル4と外コイル5の電流の関係をI1≦I2とすると、L1・I1=L2・I2の関係から下記式(38)の関係を有する。
Figure 2008117638
したがって、上記の条件において、各コイルのインダクタンスは(L1≧L2)の関係となる。つまり、内コイル4の巻数は外コイル5と同等又は大きくなるインダクタンス乗数を選択すればよい。
実施の形態2の誘導加熱装置においては、加熱コイル10の内コイル4と外コイル5による加熱領域2Aに被加熱物が載置された状態において、内コイル4によるインピーダンスが外コイル5によるインピーダンスと同等、若しくは大きくなるよう構成されているため、内コイル4に流れる電流を抑制して、内コイル4の銅損を小さくすることができる。したがって、実施の形態2の誘導加熱装置においては、内コイル4の温度上昇を低減できる構成となる。
以上のように、実施の形態2の誘導加熱装置においては、内コイル4のコイル電流I1が外コイル5のコイル電流I2以下になるように、加熱コイル10における内コイル4と外コイル5のインピーダンスが調整されている。このため、外コイル5に比較して、内コイル4に流れるコイル電流I1が制御され、巻線抵抗で発生する銅損による内コイル4の温度上昇を抑制することができる。
また、上記のように加熱コイル10を構成することにより、発熱部分がコイルの中心部に偏重するのを防止することができ、被加熱物である鍋底を均一に加熱する効果が期待できる。
さらに、実施の形態2の誘導加熱装置においては、内コイル4のインダクタンスL1を外コイル5のインダクタンスL2以上の値を選択することにより、コイルの中心部に発熱部分が集中することを回避できるので、冷却ファンなどで強制的に冷却する場合でも、コイルの外側部分において比較的放熱条件のよい外コイル5に対して比較的大きな電流を流して、巻線の発熱を負担させることにより、加熱コイル周辺部の構成を簡素化することができる。
以上のように、本発明に係る実施の形態2の誘導加熱装置によれば、加熱コイル上に載置された被加熱物を電磁誘導により加熱するとき、構造的に放熱条件の良い外側のコイルに損失を負担させることにより、放熱の条件が悪い内側のコイルに熱が集中し巻線温度が上昇するのを回避できると共に、中心部への発熱の偏りを周辺部に分散することで被加熱物の加熱むらを抑制できる。
実施の形態3.
以下、本発明に係る実施の形態3の誘導加熱装置について説明する。実施の形態3の誘導加熱装置は、前述の実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイルに流れる電流を制御するために共振周波数を調整する構成である。実施の形態3の誘導加熱装置の説明において、実施の形態1の誘導加熱装置と同じ機能、構成を有する要素には同じ符号を付しその説明は実施の形態1の説明を適用する。
実施の形態3の誘導加熱装置は、実施の形態1の誘導加熱装置と同じように、誘導加熱装置の内部には高周波電流が流れて磁束を発生させる円形の加熱コイル10が設けられており、この加熱コイル10は小径の内コイル4とその外側にある大径の外コイル5により構成されている。加熱コイル10の内コイル4と外コイル5は、コイルベース3上に配置され、略同一の中心点を有する渦巻き状であり、且つ略同一平面上に配置されている。加熱コイル10の直上には平板なトッププレート2が配設されており、そのトッププレート2の加熱領域2Aには被加熱物として大鍋1が載置されるよう構成されている。
内コイル4に高周波のコイル電流を流すための駆動回路6は、複数のスイッチング素子で構成されており、内コイル4と共振コンデンサ8により共振回路が構成されている。また、外コイル5に高周波のコイル電流を流すための駆動回路7は、複数のスイッチング素子で構成されており、外コイル5と共振コンデンサ9により共振回路が構成されている(図6参照)。
上記のように構成された実施の形態3の誘導加熱装置において、共振回路の共振周波数f0は簡易的に次式(39)で求められる。式(39)において、Lはインダクタンスであり、Cは容量である。
Figure 2008117638
ここで、内コイル4のインダクタンスをL1[μH]、共振コンデンサ8の容量をC1[μF]、外コイル5のインダクタンスをL2[μH]、共振コンデンサ9の容量をC2[μF]とすると、内コイル4と共振コンデンサ8で構成される共振回路、及び外コイル5と共振コンデンサ9で構成されるそれぞれの共振回路の概略の共振周波数は、式(40)及び式(41)で示される。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
図8は、共振コンデンサの容量とコイル電流との関係を示すグラフである。図8に示すように、共振コンデンサ容量がC0の時、回路は共振状態にあり、コイル電流Iが最大値を示す。すなわち、共振コンデンサの値がC0に近づくほどコイル電流が流れやすくなることを示している。言い換えれば、制御回路により加熱負荷に応じて任意に決定される駆動周波数fswが、共振コンデンサで決定される共振周波数f0に近づくほどコイル電流Iが流れやすくなる。すなわち、駆動周波数fswと共振周波数f0との差Δfが大きいほどコイル電流が流れにくくなると考えられる。そこで、実施の形態3の誘導加熱装置においては、共振コンデンサの容量Cを調整して、共振周波数f0を変更することにより、コイル電流Iを抑制している。
この考えを実施の形態3の誘導加熱装置に適用すると、内コイル4に接続された共振回路の共振コンデンサ8の駆動周波数fswと共振周波数f01との差Δf1(式(42))と、外コイル5に接続された共振回路の共振コンデンサ9の駆動周波数fswと共振周波数f02との差Δf2(式(43))は、Δf1≧Δf2、に設定される。ただし、駆動周波数fswと各共振周波数f01、f02との関係は、fsw>f01、及びfsw>f02)である。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
上記のように、Δf1≧Δf2とするためには、下記式(44)、(45)の関係となる。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
したがって、式(40)、(41)から下記式(46)、(47)の関係となる。
Figure 2008117638
Figure 2008117638
実施の形態3の誘導加熱装置においては、加熱コイル10の内コイル4と外コイル5に流れる電流を制御して、加熱領域を均一の温度とするために、L1・C1≧L2・C2、の関係を有する定数を選択すればよい。例えば、インダクタンスのL1とL2の関係が、L1≧L2、である時、少なくとも、C1≧C2、となる定数を選択すればよいことになる。このように、f01≧f02となるような共振周波数の関係が得られるように回路インピーダンス定数を選択することにより、実施の形態3の誘導加熱装置においては、前述の実施の形態1、及び実施の形態2と同様の効果が得られる。
実施の形態3の誘導加熱装置においては、加熱コイル10の内コイル4と外コイル5による加熱領域の全体に被加熱物が載置された状態において、内コイル4による共振周波数が外コイル5による共振周波数より低くなるよう構成しているため、駆動周波数と共振周波数の差が大きいほど、コイル電流が流れにくくなり、内コイル4に流れる電流が低減され、銅損による内コイル4の温度上昇を抑制できる。
以上のように、本発明に係る実施の形態3の誘導加熱装置によれば、加熱コイル上に載置された被加熱物を電磁誘導により加熱するとき、構造的に放熱条件の良い外側のコイルに損失を負担させることが可能となり、放熱の条件が悪い内側のコイルに熱が集中し巻線温度が上昇するのを回避できる構成とすることができ、中心部への発熱の偏りを周辺部に分散することで被加熱物の加熱むらを抑制できる。
実施の形態4.
以下、本発明に係る実施の形態4の誘導加熱装置について説明する。実施の形態4の誘導加熱装置は、加熱コイルに流れる電流を制御するために、内コイルと外コイルと被加熱物である大鍋1との距離を変えることにより、巻線のインピーダンスを調節する構成である。実施の形態4の誘導加熱装置の説明において、実施の形態1の誘導加熱装置と同じ機能、構成を有する要素には同じ符号を付しその説明は実施の形態1の説明を適用する。
実施の形態4の誘導加熱装置は、実施の形態1の誘導加熱装置と同じように、誘導加熱装置の内部には高周波電流が流れて磁束を発生させる円形の加熱コイル10が設けられており、この加熱コイル10は小径の内コイル4とその外側にある大径の外コイル5により構成されている。加熱コイル10の内コイル4と外コイル5は、コイルベース3上に配置され、略同一の中心点を有する渦巻き状である。加熱コイル10の直上には平板なトッププレート2が配設されており、そのトッププレート2の加熱領域2Aには被加熱物として大鍋1が載置されるよう構成されている。
実施の形態4の誘導加熱装置においては、内コイル4と外コイル5に対する大鍋1との距離を調整することにより、各コイルのインピーダンスを調節するものである。
図9は、実施の形態4の誘導加熱装置の加熱領域に大鍋1が載置された状態を模式的に示した断面図である。図10は実施の形態4の誘導加熱装置における加熱コイルを示す斜視図である。
電磁誘導において、被加熱物と磁界を発生するコイルとの距離が長くなると、磁気結合が弱くなり、結果としてコイルのインダクタンスが大きくなった場合と同様な状態となる。逆に、被加熱物とコイルの距離が短くなると、磁気結合が強くなり、結果としてコイルのインダクタンスが小さくなった場合と同様な状態となる。
実施の形態4の誘導加熱装置における、内コイル4と外コイル5のインダクタンスは、鍋が載置されない無負荷状態では略同等である。ここで、実施の形態4の誘導加熱装置において、加熱コイル10を構成する内コイル4とトッププレート2との距離をd1とし、外コイル5とトッププレート2との距離をd2とすると、d1>d2の関係となるように配置されている。このように内コイル4と外コイル5を配置することにより、トッププレート2を介して大鍋1が載置された時、外コイル5と大鍋1の結合に比較して、内コイル4と大鍋1との結合が弱くなる。その結果、内コイル4のインダクタンスが外コイル5のインダクタンスより大きくなった場合と同等の状態となる。インダクタンスが大きくなるとコイル電流が抑制されるため、内コイル4に流れるコイル電流は外コイル5に流れるコイル電流より小さくなる。
図11は内コイル4とトッププレート2との距離d1が外コイル5とトッププレート2との距離d2より長くなるよう配置(d1>d2)した場合のコイル電流I1、I2の状態を示すグラフである。図11のグラフに示されているように、内コイル4のコイル電流I1は外コイル5のコイル電流I2より小さくなっている。このように、被加熱物である大鍋1と加熱コイル10における内外の各コイル4,5との距離を変えることにより、大鍋1と各コイル4,5との結合度を調節して、内コイル4のインピーダンスが外コイル5のインピーダンスより大きくなった場合と同様の状態とすることができる。したがって、実施の形態4の誘導加熱装置の構成により、内コイル4に流れるコイル電流I1を制御することが可能となり、前述の実施の形態1から3の誘導加熱装置における効果と同様な効果が得られる。
実施の形態4の誘導加熱装置における加熱コイルにおいては、内コイル4から被加熱物までの距離が、外コイル5から被加熱物までの距離より長く設定されてインピーダンス調整が行われているため、加熱コイルにおける各巻線のインピーダンスを部品の変更に依存せずに調整可能となる。
以上のように、本発明に係る実施の形態4の誘導加熱装置によれば、加熱コイル上に載置された被加熱物を電磁誘導により加熱するとき、構造的に放熱条件の良い外側のコイルに損失を負担させることが可能となり、放熱の条件が悪い内側のコイルに熱が集中し巻線温度が上昇するのを回避できる構成とすることができ、中心部への発熱の偏りを周辺部に分散することで被加熱物の加熱むらを抑制できる。
実施の形態5.
以下、本発明に係る実施の形態5の誘導加熱装置について説明する。実施の形態5の誘導加熱装置は、前述の実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイルに流れる電流を制御するために、駆動回路の構成を変更したものである。実施の形態5の誘導加熱装置の説明において、実施の形態1の誘導加熱装置と同じ機能、構成を有する要素には同じ符号を付しその説明は実施の形態1の説明を適用する。
図12は本発明に係る実施の形態5の誘導加熱装置における加熱機構の概略構成を示す模式図である。実施の形態5の誘導加熱装置は、実施の形態1の誘導加熱装置と同じように、誘導加熱装置の内部には高周波電流が流れて磁束を発生させる円形の加熱コイル10が設けられており、この加熱コイル10は小径の内コイル4とその外側にある大径の外コイル5により構成されている。加熱コイル10の内コイル4と外コイル5は、コイルベース3上に配置され、略同一の中心点を有する渦巻き状であり、且つ略同一平面上に配置されている。加熱コイル10の直上には平板なトッププレート2が配設されており、そのトッププレート2の加熱領域2Aには被加熱物として大鍋1が載置されるよう構成されている。
図13は実施の形態5の誘導加熱装置における内コイル4と外コイル5のための各駆動回路6A、7Aの接続状態を示した回路構成図である。図14は実施の形態5における駆動回路6A、7Aの具体的な構成を示した回路図である。
前述の実施の形態1〜4の誘導加熱装置において、例えば図1に示したように、加熱コイル10の内コイル4と外コイル5に高周波電流を通電する各駆動回路6,7がフルブリッジ構成を有し、加熱コイル10と共振コンデンサ8,9とともに共振回路を構成している。そして、実施の形態1〜4においては、駆動回路6が第1の直列体65と第2の直列体66が並列に接続され、各直列体65,66における各中間接続点が内コイル4の両端に接続されている。また、駆動回路7が第3の直列体75と第4の直列体76が並列に接続され、各直列体75,76における各中間接続点が外コイル5の両端に接続されている。なお、実施の形態1〜4においては、第2の直列体66の中間接続点と内コイル4との間に共振コンデンサ8が、また、第4の直列体76の中間接続点と外コイル5との間に共振コンデンサ9が設けられている。
実施の形態5の誘導加熱装置においては、図14に示すように、内コイル4と、複数のスイッチング素子61,62,81,82で構成された駆動回路6Aと、共振コンデンサ8とによりフルブリッジの電流共振回路が構成されている。また、外コイル5と、複数のスイッチング素子71,72,81,82で構成された駆動回路7Aと、共振コンデンサ9とによりフルブリッジの電流共振回路が構成されている。即ち、実施の形態5においては、駆動回路6Aと7Aにおいて一部のスイッチング素子が重複する構成である。
内コイル4のための駆動回路6Aにおいて、スイッチング素子61,62を直列接続した第1の直列体83と、スイッチング素子81,82を直列接続した第3の直列体85が並列に接続されている。第1の直列体83における中間接続点は、内コイル4の一端に接続されている。第3の直列体85における中間接続点は、内コイル4の他端と外コイル5の一端に接続されている。また、実施の形態5においては、第1の直列体83の中間接続点と内コイル4との間に共振コンデンサ8が設けられている。
外コイル5のための駆動回路7Aにおいて、スイッチング素子71,72を直列接続した第2の直列体84と、スイッチング素子81,82を直列接続した第3の直列体85が並列に接続されている。第2の直列体84における中間接続点は、外コイル5の他端に接続されている。前述のように、第3の直列体85における中間接続点は、内コイル4の他端と外コイル5の一端に接続されている。また、実施の形態5においては、第2の直列体84の中間接続点と外コイル5との間に共振コンデンサ9が設けられている。
図14に示したように、実施の形態5の誘導加熱装置においては、スイッチング素子の一部、ここではスイッチング素子81,82の直列体で構成された第3の直列体85を駆動回路6Aと7Aとで共用した構造である。
このように構成された実施の形態5の誘導加熱装置においては、内コイル4と外コイル5のための駆動回路の一部を共用化した構成であっても、実施の形態1〜4と同等の動作が可能であり、同等の効果を得ることができるとともに、部品点数が削減でき、装置の小型化を図ることができる。さらに、実施の形態5の誘導加熱装置によれば、部品点数削減による大幅なコスト低減の効果が期待できる。
以上のように、本発明に係る実施の形態5の誘導加熱装置によれば、加熱コイル上に載置された被加熱物を電磁誘導により加熱するとき、構造的に放熱条件の良い外側のコイルに損失を負担させることが可能となり、放熱の条件が悪い内側のコイルに熱が集中し巻線温度が上昇するのを回避できる構成とすることができ、中心部への発熱の偏りを周辺部に分散することで被加熱物の加熱むらを抑制できるとともに、装置の小型化、低価格化を図ることが可能となる。
実施の形態6.
以下、本発明に係る実施の形態6の誘導加熱装置について説明する。実施の形態6の誘導加熱装置は、前述の実施の形態1の誘導加熱装置における共振回路に用いられていた共振コンデンサ8,9を共用化したものである。また、実施の形態6の誘導加熱装置は、前述の実施の形態5において説明したように一部を共用化した駆動回路6A、7Aが設けられている。実施の形態6の誘導加熱装置の説明において、実施の形態1及び実施の形態5の誘導加熱装置と同じ機能、構成を有する要素には同じ符号を付しその説明は実施の形態1及び実施の形態5の説明を適用する。
図15は本発明に係る実施の形態6の誘導加熱装置における加熱機構の概略構成を示す模式図である。実施の形態6の誘導加熱装置は、実施の形態1の誘導加熱装置と同じように、誘導加熱装置の内部には高周波電流が流れて磁束を発生させる円形の加熱コイル10が設けられており、この加熱コイル10は小径の内コイル4とその外側にある大径の外コイル5により構成されている。加熱コイル10の内コイル4と外コイル5は、コイルベース3上に配置され、同一の中心点を有する渦巻き状であり、且つ略同一平面上に配置されている。加熱コイル10の直上には平板なトッププレート2が配設されており、そのトッププレート2の加熱領域2Aには被加熱物として大鍋1が載置されるよう構成されている。
図16は実施の形態6の誘導加熱装置における内コイル4と外コイル5のための各駆動回路6A、7Aと共振回路の接続状態を示した回路構成図である。図17は実施の形態6における共振回路と駆動回路6A、7Aの具体的な構成を示した回路図である。
図16及び図17に示すように、内コイル4のための駆動回路6Aは、実施の形態5における構成と同様に、スイッチング素子61,62を直列接続した第1の直列体83と、スイッチング素子81,82を直列接続した第3の直列体85が並列に接続されて構成されている。一方、外コイル5のための駆動回路7Aは、スイッチング素子71,72を直列接続した第2の直列体84と、スイッチング素子81,82を直列接続した第3の直列体85が並列に接続されて構成されている。第1の直列体83における中間接続点は内コイル4の一端に接続され、第2の直列体84における中間接続点は、外コイル5の他端に接続されている。実施の形態6においては、内コイル4の他端は外コイル5の一端に接続され、共振コンデンサ90を介して第3の直列体85の中間接続点に接続されている。
このように実施の形態6の誘導加熱装置においては、内コイル4と外コイル5のための駆動回路6Aと7Aの一部を共用し、且つ共振回路の一部である共振コンデンサ90を共用した構成である。実施の形態6の誘導加熱装置の構成においても、実施の形態1〜4と同等の動作が可能であり、同等の効果を得ることができるとともに、部品点数が削減でき、装置の小型化を図ることができる。さらに、実施の形態6の誘導加熱装置によれば、部品点数削減による大幅なコスト低減の効果が期待できる。
以上のように、本発明に係る実施の形態6の誘導加熱装置によれば、加熱コイル上に載置された被加熱物を電磁誘導により加熱するとき、構造的に放熱条件の良い外側のコイルに損失を負担させることが可能となり、放熱の条件が悪い内側のコイルに熱が集中し巻線温度が上昇するのを回避できる構成とすることができ、中心部への発熱の偏りを周辺部に分散することで被加熱物の加熱むらを抑制できるとともに、装置の小型化、低価格化を図ることが可能となる。
実施の形態7.
以下、本発明に係る実施の形態7の誘導加熱装置について説明する。前述の実施の形態1〜6の誘導加熱装置における駆動回路はフルブリッジ回路の構成で説明したが、実施の形態7の誘導加熱装置においてはハーフブリッジ回路で構成された駆動回路を用いている。
図18は本発明に係る実施の形態7の誘導加熱装置における加熱コイル、駆動回路、共振コンデンサなどの回路構成を示す回路図である。
図18に示すように、内コイル4のための駆動回路は、スイッチング素子86,87を直列接続した第1の直列体91と、スイッチング素子93とにより構成されている。第1の直列体91における中間接続点は、内コイル4の一端に接続されており、スイッチング素子93の一端は、内コイル4の他端に接続されている。スイッチング素子93の他端は、第1の直列体91の下側スイッチング素子87の一端と共に接地側に接続されている。また、外コイル5のための駆動回路は、スイッチング素子88,89を直列接続した第2の直列体92と、スイッチング素子94とにより構成されている。第2の直列体92における中間接続点は、外コイル5の一端に接続されており、スイッチング素子94の一端は、外コイル5の他端に接続されている。スイッチング素子94の他端は、第2の直列体92の下側スイッチング素子87の一端と共に接地側に接続されている。
以上のように構成された実施の形態7の誘導加熱装置においては、駆動回路がハーフブリッジ回路で構成されているが、前述の実施の形態1〜6において用いたフルブリッジ回路の駆動回路と実質的に同様に動作する。
以上のように構成された実施の形態7の誘導加熱装置においては、巻数やインダクタンスや共振周波数、あるいは被加熱物である鍋等との結合度合いを調整することにより、内コイル4の巻線温度上昇を抑制でき、さらに、回路構成が簡素化できるので、部品点数が削減できると共に、装置の小型化を図ることが可能となり、部品点数削減によるコスト削減の効果も期待できる。
実施の形態8.
以下、本発明に係る実施の形態8の誘導加熱装置について説明する。実施の形態8の誘導加熱装置においては、前述の実施の形態7において説明したハーフブリッジ構成の駆動回路を用いており、且つ内コイル4と外コイル5のための駆動回路の一部を共有化した構成である。
図19は本発明に係る実施の形態8の誘導加熱装置における加熱コイル、駆動回路、共振コンデンサなどの回路構成を示す回路図である。
図19に示すように、内コイル4のための駆動回路は、スイッチング素子95,96を直列接続した直列体97と、スイッチング素子98とにより構成されている。直列体97における中間接続点は、内コイル4の一端に接続されており、スイッチング素子98の一端は、共振コンデンサ8を介して内コイル4の他端に接続されている。スイッチング素子98の他端は、直列体97の下側スイッチング素子96の一端と共に接地側に接続されている。また、外コイル5のための駆動回路は、前述した直列体97と、スイッチング素子99とにより構成されている。直列体97における中間接続点は、外コイル5の一端に接続されており、スイッチング素子99の一端は、共振コンデンサ9を介して外コイル5の他端に接続されている。スイッチング素子99の他端は、直列体97の下側スイッチング素子96の一端と共に接地側に接続されている。
以上のように構成された実施の形態8の誘導加熱装置においては、駆動回路がハーフブリッジ回路で構成され、且つその一部が共有化されているが、前述の実施の形態1〜6において用いたフルブリッジ回路の駆動回路と実質的に同様に動作する。
以上のように構成した実施の形態8の誘導加熱装置は、巻数やインダクタンスや共振周波数、あるいは被加熱物である鍋等との結合度合いを調整することにより、内コイル4の巻線温度上昇を抑制でき、さらに、回路構成が簡素化できるので、部品点数が削減できると共に、装置の小型化を図ることが可能となり、部品点数削減によるコスト削減の効果も期待できる。
なお、本発明に係る各実施の形態の誘導加熱装置においては、内コイル4と外コイル5を個別に駆動する駆動回路が設けられており、被加熱物として大鍋1を加熱する場合には、二つの内外コイル4,5を同時に駆動し、且つ加熱領域2Aが均一に発熱するよう構成されているため、大鍋加熱に必要な大電力を効率高く出力することができる。勿論、使用者の指令操作、または自動検知により内コイル4により十分加熱可能な小鍋が被加熱物の場合には、内コイル4のみが駆動回路により駆動される。
また、本発明に係る各実施の形態の誘導加熱装置においては、内コイル4と外コイル5を同時に駆動する場合、同一の周波数で駆動するよう構成されているため、2つの内外コイル4,5を同時に駆動する大鍋加熱時であっても、周波数差による干渉音が聞こえることがなく優れた効果を有している。
なお、本発明に係る各実施の形態においては、加熱コイルが内側と外側に2つに分かれた巻線構成について説明したが、加熱コイルを3分割、4分割に構成し、それぞれに駆動回路を設け、使用状況に応じて内側とその外側のそれぞれ巻線を前述の各実施の形態のように構成して加熱領域の発熱温度の均一化を図ることも可能である。
なお、本発明に係る各実施の形態においては、装置内部の加熱コイル等を冷却するための冷却ファンが装置内部の奥側に設けられている例で説明したが、装置内部の構成を考慮して冷却ファンを加熱コイルの使用者側に設けて冷却ファンからの風が加熱コイルを通り装置奥側に流れるよう構成してもよい。また、加熱コイルのための冷却ファンとして加熱コイルの底面に設ける構成としてもよい。
なお、本発明に係る各実施の形態においては、コイル10を支持するコイルベース3の開口孔形状を図3において開口孔3a、または変形例として開口孔3bの例で説明したが、開口孔形状は、たとえば任意に配置された小径円の開口孔が多数であってもよい。
本発明は加熱領域が均一に発熱し効率の高い誘導加熱が可能となるため、誘導加熱装置において有用である。
本発明に係る実施の形態1の誘導加熱装置における加熱機構の概略構成を示す模式図である。 実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイルの保持状態を示す斜視図である。 本発明に係る誘導加熱装置におけるコイルベースの底面形状を示す図であり、(a)が実施の形態1において用いたコイルベース3であり、(b)はその変形例である。 実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイル等の配置を示す模式図である。 実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイル等の接続状態を模式的に示した回路図である。 実施の形態1の誘導加熱装置における加熱コイルの駆動回路の回路図である。 実施の形態1の誘導加熱装置において、被加熱物として大鍋が載置され起動した時の等価回路である。 共振コンデンサの容量とコイル電流との関係を示すグラフである。 本発明に係る実施の形態4の誘導加熱装置の加熱領域に大鍋が載置された状態を示した模式図である。 実施の形態4の誘導加熱装置における加熱コイルを示す斜視図である。 実施の形態4の誘導加熱装置における加熱コイルの内コイル4とトッププレート2との距離d1が外コイル5とトッププレート2との距離d2より長くなるよう配置(d1>d2)した場合のコイル電流I1、I2の状態を示すグラフである。 本発明に係る実施の形態5の誘導加熱装置における加熱領域部分の概略構成を示す模式図である。 本発明に係る実施の形態5の誘導加熱装置における内コイル4と外コイル5のための各駆動回路6A、7Aと共振回路の接続状態を示した回路図である。 実施の形態5における共振回路と駆動回路6A、7Aの具体的な構成を示した回路図である。 本発明に係る実施の形態6の誘導加熱装置における加熱領域部分の概略構成を示す模式図である。 実施の形態6の誘導加熱装置における内コイル4と外コイル5のための各駆動回路6A、7Aと共振回路の接続状態を示した回路図である。 実施の形態6における共振回路と駆動回路6A、7Aの具体的な構成を示した回路図である。 本発明に係る実施の形態7の誘導加熱装置における加熱コイル、駆動回路、共振コンデンサなどの回路構成を示す回路図である。 本発明に係る実施の形態8の誘導加熱装置における加熱コイル、駆動回路、共振コンデンサなどの回路構成を示す回路図である。
符号の説明
1 大鍋、2 トッププレート、3 コイルベース、4 内コイル、5 外コイル、6 内コイルの駆動回路、7 外コイルの駆動回路、8 内コイルの共振コンデンサ、9 外コイルの共振コンデンサ、10 加熱コイル、11 ラジエントヒータ、12 冷却ファン、13 制御回路。

Claims (12)

  1. 被加熱物を載置するためのトッププレートと、
    前記トッププレートの下方に配置され、複数の巻線を有する加熱コイルと、
    前記加熱コイルに高周波電流を流す駆動回路と、
    前記高周波電流を制御するための制御回路と、を備え、
    前記加熱コイルの各巻線は、実質的に同一中心軸を有して内側と外側に分割配置されて、前記駆動回路により個別に通電状態が制御されるよう構成されており、
    前記加熱コイルの内側に配置された小径の巻線と、前記加熱コイルの外側に配置された大径の巻線の両方を駆動するとき、内側の巻線に流れる電流が外側の巻線に流れる電流以下となるよう構成された誘導加熱装置。
  2. 加熱コイルにおける内側の巻線の巻数が外側の巻線の巻数と等しいか、又は多くなるよう構成された請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 加熱コイルの内側の巻線と外側の巻線による加熱領域に対して被加熱物が載置された状態において、内側の巻線によるインピーダンスが外側の巻線によるインピーダンスと同等、又は大きくなるよう構成された請求項1に記載の誘導加熱装置。
  4. 加熱コイルにおける内側の巻線と外側の巻線による加熱領域の全体に被加熱物が載置された状態において、内側の巻線による共振周波数が外側の巻線による共振周波数より低くなるように構成された請求項1に記載の誘導加熱装置。
  5. 加熱コイルにおいて、内側の巻線から被加熱物までの距離が、外側の巻線から被加熱物までの距離より長く設定されてインピーダンス調整が行われて構成された請求項3に記載の誘導加熱装置。
  6. 加熱コイルにおける内側の巻線に高周波電流を流す駆動回路と外側の巻線に高周波電流を流す駆動回路のそれぞれが、複数のスイッチング素子を有するフルブリッジ回路で構成された請求項1乃至5のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  7. 加熱コイルにおける内側の巻線に高周波電流を流す駆動回路と外側の巻線に高周波電流を流す駆動回路のそれぞれが、複数のスイッチング素子を有するフルブリッジ回路で構成され、且つそれぞれのフルブリッジ回路の一部が共用された請求項1乃至5のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  8. 加熱コイルにおける内側の巻線に高周波電流を流す駆動回路と外側の巻線に高周波電流を流す駆動回路のそれぞれが、複数のスイッチング素子を有するフルブリッジ回路で構成され、且つそれぞれのフルブリッジ回路の一部が共用されるとともに、
    前記内側の巻線とともに共振回路を構成するコンデンサと、前記外側の巻線とともに共振回路を構成するコンデンサが共用された請求項1乃至5のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  9. 加熱コイルにおける内側の巻線に高周波電流を流す駆動回路と外側の巻線に高周波電流を流す駆動回路のそれぞれが、複数のスイッチング素子を有するハーフブリッジ回路で構成された請求項1乃至5のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  10. 加熱コイルにおける内側の巻線に高周波電流を流す駆動回路と外側の巻線に高周波電流を流す駆動回路のそれぞれが、複数のスイッチング素子を有するハーフブリッジ回路で構成され、且つそれぞれの前記ハーフブリッジ回路の一部が共用された請求項1乃至5のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  11. 加熱コイルにおける内側の巻線と外側の巻線による加熱領域の全体に被加熱物が載置された状態において、内側の巻線と外側の巻線が同時に駆動されるよう構成された請求項1乃至5のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
  12. 加熱コイルにおける内側の巻線と外側の巻線による加熱領域の全体に被加熱物が載置された状態において、内側の巻線と外側の巻線が同一の周波数で駆動されるよう構成された請求項1乃至5のいずれか一項に記載の誘導加熱装置。
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