JP5625296B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱コイルを用いて被加熱物を誘導加熱する装置に関するものである。
従来、この種の誘導加熱調理器は、1個の送風ファンで本体内の駆動回路部とその上の加熱コイルの効率的な冷却をおこない、騒音の低いものを実現している(例えば、特許文献1参照)。また、誘導加熱コイルを、環状の外部加熱コイルおよび外部加熱コイルの内周部に外部加熱コイルとの間に間隔を置いて配置された内部加熱コイルで構成して被加熱物の局所的な温度上昇を抑制し、被加熱物を均一に加熱するものがある(例えば、特許文献2参照)。
図8は、特許文献1に記載された従来の誘導加熱調理器を厨房装置のキャビネットに組み入れた状態を示すものである。図8に示すように、耐熱性ガラスなどの非金属で構成された平板状のプレート61と、プレート61の下部に設けた収容部67とを備える。
収容部67内には、プレート61上に載置される鍋などを誘導加熱するための加熱コイル等が、プレート61の裏面から約5mm程度の空間を介して配置される。
例えば、図8に示すように、誘導加熱調理器は、誘導加熱を行うための左部加熱コイル63及び右部加熱コイル62が配置され、これらの中央後方には誘導加熱を行うための中部加熱コイル70が配置される。収容部67内で、左部加熱コイル63の下方には、焼き魚などの調理を行うロースタ68が配置され、ロースタ68の庫内には電気抵抗式のヒータ、焼き網、受け皿が配置される。
また、収容部67内で、ロースタ68の右側にはそれぞれの加熱コイル63、62に高周波電流を供給するインバータ装置66が配置され、インバータ装置66は各加熱コイル63、62に対応するインバータ回路基板が上下方向に各々配置されて構成している。
図9は、従来の誘導加熱調理器の内部に配設されている加熱コイルの形状及び加熱コイルに交流電流を供給するインバータ装置66の回路図を示す。図9に示すように、加熱コイルは、小径の加熱コイル90と大径の加熱コイル91に分割され、2つの加熱コイルの間は間隔を置いて配置される。
分割せずに巻いた(即ち、加熱コイル線を内径から外径まで連続に巻いた)加熱コイルでは、加熱コイルの巻線の中央部付近(内径をR、外径をSとすると、中央部付近≒(R+S)/2)上方で、加熱コイルに流れる電流により発生する磁界(磁束密度)が最大になるのに加え、内径Rと外径Sとの差が大きくなることにより、内径R側や外径S側の巻線の上方と比べて磁束密度差が大きいため、加熱コイル上方に載置された鍋93を加熱すると、加熱分布に大きな偏りが発生してしまうが、加熱コイルを分割して巻いた構成とすることにより、加熱コイルの中央部付近の磁界を分散させて、被加熱物である鍋93の局所的な温度上昇を抑制し、均一に加熱することができるようになる。
インバータ装置66は、商用電源81をダイオードブリッジ82で全波整流し、平滑フィルタ構成部品83、84、85を介して、電気的に直列に接続された、逆並列ダイオードを有する2つのスイッチング素子87、88に電圧源を供給する形態とすることによりインバータ回路を構成している。
小径の加熱コイル90と大径の加熱コイル91(一般的に小径の加熱コイル90と大径の加熱コイル91は端子による接続ではなく、1本の加熱コイル線で隙間を設けて巻かれることが多い)、共振用コンデンサ92を電気的に直列に接続したものを、2つのスイッチング素子のどちらか一方(図9では下方)と電気的に並列に接続している。
2つのスイッチング素子87、88を排他的に動作させると共に、スイッチング素子87、88の動作周波数やDutyを変化させることにより、鍋93に供給される電力を調節することができる。
また、スイッチング素子87、88が導通状態から非導通状態に遷移する際に、スイッチング素子87、88に発生する電圧の傾きを緩やかにすることにより、スイッチング素子87、88に発生するスイッチング損失を下げる目的で、スナバコンデンサ89が接続されている。図9に示すインバータ装置66の回路構成は、誘導加熱調理器に採用されている典型的な回路の一つである。
特開2001−196153号公報 特開2005−353458号公報
しかしながら、前記従来の構成では、小径の加熱コイル90と大径の加熱コイル91が電気的に直列に接続されているため、小径加熱コイル90と大径加熱コイル91には同一電流が流れることになる。
したがって、同じ素線数で小径の加熱コイル90と大径の加熱コイル91を形成した場合、電流が流れることができる面積が同一であるため加熱コイルで発生する単位面積あたりの導通損失は同一であり、そのため、巻数が多く放熱され難い大径加熱コイル91の温度上昇の方が小径加熱コイル90の温度上昇よりも高くなる。
その結果、加熱コイルの最高到達温度によって加熱コイルの保障温度内かどうかが左右されることを考慮すると、加熱コイル温度のバランスを最適にできていなかったため、加熱コイル冷却構成の最適化がなされず、例えば風量を増大せざるを得ず騒音を高めていたという課題がある。
また、例えば機器が出力し得る最高電力を一定時間出力し続けたとき、加熱コイルの温度を保障温度以上に上昇させないようにするため、出力電力を下げる必要があったため、その結果、調理性能を維持できない、または湯沸しを短時間で行うことができないなどの課題がある。
更に、加熱コイルに一部を冷却し難い収容部に挿入して使用する場合、少なくとも大径の加熱コイル91は収容部に挿入されることになるため、大径の加熱コイル91の温度上昇の方が小径の加熱コイル90の温度上昇よりも低い状態では、小径の加熱コイル90と大径の加熱コイル91との温度差はさらに大きくなり、莫大な風量により冷却を行わないと冷却できないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、分割して巻かれた加熱コイルの温度上昇を略同等とし、加熱コイルの許容温度を最大限に活かすことのできる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、鍋を載置するためのプレートと、前記プレートの下方に略同心円状に配設された径の異なる複数の加熱コイルと、前記複数の加熱コイルに交流電流を供給するインバータ装置と、を備え、前記複数の加熱コイルには同時に通電するとともに、それぞれの加熱コイルに異なる電流を供給し、前記複数の加熱コイルのうち小径の加熱コイルには、大径の加熱コイルの面積に対する小径の加熱コイルの面積の比率よりも大きな比率の電力を供給する誘導加熱装置であって、
前記小径の加熱コイルの素線数を前記大径の加熱コイルの素線数よりも少なくすると共に、前記小径の加熱コイルのインダクタンスを前記大径の加熱コイルのインダクタンスと略同等にしたものである。
この構成によって、加熱コイルに異なる電流を流しているので、加熱コイルの径、巻数に関係なく、複数の加熱コイルの温度を略均一にすることができる。
例えば、同じ素線数で径の異なる加熱コイルを形成した場合、小径加熱コイルの巻数が大径の加熱コイルの巻数よりも少なければ、小径加熱コイルに流す電流を大きくすることにより、小径加熱コイルと大径加熱コイルの温度を略均一にすることができる。
本発明の誘導加熱調理装置は、分割した加熱コイルに異なる電流を流すことができるようにしたので、加熱コイルの径や巻数に関係なく、加熱コイルの温度を均一化させることができ、加熱コイルの許容温度範囲内で有効的に加熱コイルに電流を流すことができ、例えば定格出力を維持できる時間を長くすることが可能となり、調理作業性を向上させることができる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱装置の回路構成図 本発明の実施の形態1における誘導加熱装置の加熱コイルに流す電流波形の関係を示す図 (a)本発明の実施の形態1における誘導加熱装置の加熱コイルの断面図(b)本発明の実施の形態1における誘導加熱装置の加熱コイルの平面図 本発明の実施の形態2における誘導加熱装置の防磁用磁性体及び支持部材の単品平面図 (a)本発明の実施の形態3における誘導加熱装置の加熱コイルの断面図(b)本発明の実施の形態3における誘導加熱装置の加熱コイルの平面図 本発明の実施の形態4における誘導加熱装置のインバータ装置の回路図 本発明の実施の形態4における誘導加熱装置の2つの加熱コイルの共振周波数の関係と、インバータの動作周波数との関係を示す図 (a)従来の誘導加熱調理器の断面図(b)従来の誘導加熱調理器の平面図 従来の誘導加熱調理器のインバータ回路図
第1の発明は、鍋を載置するためのプレートと、前記プレートの下方に略同心円状に配設された径の異なる複数の加熱コイルと、前記複数の加熱コイルに交流電流を供給するインバータ装置と、を備え、前記複数の加熱コイルには同時に通電するとともに、それぞれの加熱コイルに異なる電流を供給し、前記複数の加熱コイルのうち小径の加熱コイルには、大径の加熱コイルの面積に対する小径の加熱コイルの面積の比率よりも大きな比率の電力を供給する誘導加熱装置であって、
前記小径の加熱コイルの素線数を前記大径の加熱コイルの素線数よりも少なくすると共に
、前記小径の加熱コイルのインダクタンスを前記大径の加熱コイルのインダクタンスと略同等にすることにより、加熱コイルに異なる電流を流しているので、加熱コイルの径、巻数に関係なく、複数の加熱コイルの温度を略均一にすることができ、加熱コイルの最大温度を下げることができる。
また、径の小さい加熱コイルの素線数を径の大きい加熱コイルの素線数よりも少なくしたことにより、径の小さい加熱コイルを多く巻くことができ、同一素線数で巻いたときと同じ外形としても、加熱コイルのインダクタンスを高くすることができ、それにより、小径の加熱コイルのインダクタンスを大径の加熱コイルのインダクタンスと略同等にすることにより、同一容量の共振コンデンサを用いても同一周波数で制御することができるようになり、鍋なり音の発生を防ぐことができる。
また、誘導加熱調理器に適用することにより、加熱コイルの最大温度を下げることができるため、加熱コイルを冷却するための風量を少なくすることができる。
また、複数の加熱コイルの温度が略同一になるようになり、ムラなく均一に加熱することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明のそれぞれの加熱コイルの厚みを略同一にしたことにより、均一に加熱することができる一定厚みの加熱コイルを、例えば狭い隙間にも収容することができるため、使用条件を拡大することができる。
3の発明は、特に、第1または2の発明において、径の小さい加熱コイルの巻き数を径の大きい加熱コイルの巻き数よりも多くすることにより、同一周波数且つ同一Dutyで駆動したときの加熱コイルから鍋の加熱に寄与する磁界の発生量を2つの加熱コイルの面積比と略同一にすることにより、インバータを共通化させることができる。
4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明において、それぞれの加熱コイルに共振用のコンデンサを電気的に接続し、面積が小さい加熱コイルとからなる共振周波数は、面積が大きい加熱コイルとからなる共振周波数よりも低くなるように共振用のコンデンサの値を設定することにより、大径の加熱コイルからなる共振周波数よりも高い周波数で動作させているインバータの状態では、小径の加熱コイルと共振コンデンサから決まる共振周波数を、大径の加熱コイルと共振用のコンデンサから決まる共振周波数よりも低くすることにより、出力電力または電流の割合を大きく変化させて調節することができる。
5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明において、径の異なる複数の加熱コイルに1つのインバータ装置で交流電流を供給するとしたことにより、安価な構成で均一な加熱や、冷却構成を簡素化できる加熱構成を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
(構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置の回路構成図を示す。
図1において、インバータ装置のうちの一つは、ダイオードブリッジ42、平滑フィルタ構成部品43、44、45、2つのスイッチング素子46、47からなるものと、商用電源41だけを共通として、ダイオードブリッジ、平滑フィルタ、スイッチング素子からなるインバータ回路を2つ設けている。
そして、小径の加熱コイル49はインバータ装置58に、大径の加熱コイル50はインバータ装置59にそれぞれ電気的に接続されている。
また、計4つのスイッチング素子の導通/非導通状態を制御する制御部53を有し、スイッチング素子46と47、スイッチング素子54と55を排他的に動作させるとともに、2つのインバータのスイッチング素子の位相差を一定に維持するように制御されている。
次に、インバータ装置の動作を図2を参照して説明する。図2は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置の加熱コイルに流す電流波形の関係を示す図である。回路構成は、小径の加熱コイル49と大径の加熱コイル50のそれぞれにインバータ装置を接続した構成としているため、スイッチング素子の動作周波数やDutyを変化させることにより、小径の加熱コイル49と大径の加熱コイル50に流す電流を一定の範囲内で任意の異なる値に設定することができる。
具体的には、Dutyを変化させて電力を調節する場合、スイッチング素子に印加される電圧値が一定の条件では、Duty=0.5、つまり、直列に接続された2つのスイッチング素子の導通状態と非導通状態の比率が1:1のときに最も出力が大きくなる。
逆に、電源のプラス側に接続されたスイッチング素子のDutyを0.1や0.9にするなど、Dutyを0.5から遠ざければ、出力を小さくすることができる。
図2は小径の加熱コイル49および大径の加熱コイル50に流れる電流の波形を示している。ここで、小径の加熱コイル49はDuty0.4付近で動作させ、大径の加熱コイル50はDuty0.5で動作させたものである。
大径の加熱コイルに流れている電流と小径の加熱コイルに流れている電流が異なるのは、加熱コイルの巻数、素線数、加熱コイルの下部に配置される磁界の集束用の磁性体の形状、さらには載置される鍋52の形状など、さまざまな要因により加熱コイルからみた鍋52込みの抵抗成分が異なることで、同じ電圧源であると加熱コイルに流れる電流が異なることによるものである。
なお、小径の加熱コイルに流れる電流の周波数と大径の加熱コイルに流れる電流の周波数は同一にする必要がある。これは、周波数が異なることにより周波数差に起因するうなり干渉音が発生しないようにするためである。
また、図1に示した回路構成の誘導加熱装置では、商用電源を全波整流しているが、平滑回路構成部品で完全に平滑しているわけではない。言い換えれば、平滑用コイルのインダクタンスや平滑コンデンサの容量は商用電源(50Hzまたは60Hz)を直流に維持できるほどの大きな値ではないため、直列に接続された2つのスイッチング素子の両端には、商用電源の2倍の周波数(100Hzまたは120Hz)の振幅を有する電圧源が供給されることになる。
次に、加熱コイルに用いられている線について説明する。加熱コイルには20kHz〜100kHz程度の高周波電流を流すため、表皮効果によって導通効率を低下させないよう、細い線の1本ずつに絶縁加工をした素線と呼ばれるものを作成し、その素線を複数本束ねることにより、素線数に流れる電流を素線数に応じて減少させることができるとともに、素線が細いことによって表皮効果が発生しても導通効率を下げることなく、加熱コイルの断面積に有効的に電流を流すことができる。
本構成のインバータで前述した内外2つの加熱コイルに電力を供給する場合、コイルに異なる電流を流すことができるため、内外それぞれの加熱コイルから発生させる磁界量を変化させることができる。
これにより、従来、外側の加熱コイルに対して内側の加熱コイルは加熱コイル径が小さいため加熱に寄与されにくく、外側の加熱コイルが発生する磁界が大きく加熱分布がドーナツ状になっていたが、内外別々のコイル電流を流すことによって、内側の加熱コイル電流を増大させ、加熱量を増やすことにより、均一な加熱分布をえることができるようになる。
また、加熱コイルの温度は、コイルに電流を流すことによって、コイル線の持つ抵抗とから発生するジュール熱による直接的発熱と、鍋を加熱コイル上部に載置して加熱することにより、プレートを介した所に高温の鍋がることから、鍋の熱が伝熱や輻射熱によって加熱コイルの温度を上昇させる間接的発熱の2種類がある。
その他、例えば誘導加熱調理器に適用した際に、インバータを動作させることにより部品から発生する発熱やロースタを使用している際に発生する発熱などにより、誘導加熱調理器内の温度が上昇し、使用環境温度が高くなることによる発熱なども考えられる。
これらの複数の要因で加熱コイルの温度は上昇する。しかし、加熱コイルの許容温度は上限があり(例えば200℃)、どのような鍋を載置しても、その鍋に入力できる定格電力を与えても、加熱コイルの温度が一定以下になるように設計されている。
しかし、加熱コイルは一般的に、加熱コイルから見た鍋の抵抗成分(加熱コイルに電流を流すことによってRI^2の電力が投入できるが、そのR成分)を大きくするために、内側の加熱コイルよりも外側の加熱コイルのほうが多く巻かれている。
そのため、内側の加熱コイルと外側の加熱コイルに一定の電流を流すと、外側の加熱コイルの方が発熱エリアが大きくなり、その結果、加熱コイルの放熱がされ難くなるため、加熱コイルの温度が上昇する。
そこで、内側の加熱コイルに外側よりも多くの電流を流すことにより、2つの加熱コイルの温度を平衡状態に近づけることができる。
複数の加熱コイルで1つの鍋を加熱する場合、鍋に与える電力は、それぞれの加熱コイルが鍋に与える電力の和であるため、定格出力を一定とした場合、内側の加熱コイルに流す電流を多くして出力される電力を大きくした量に比例して、外側の加熱コイルに流す電力を少なくして、内側と外側の加熱コイルの温度差を平衡状態にすることができる。
これにより、加熱コイルの最大温度を下げることができるため、加熱コイルを冷却するための風量を少なくすることができる。
また、内側の加熱コイルにたくさんの電流を流すことにより、巻数の少なかった内側の加熱コイルでも発熱量を大きくすることができる。その結果、加熱分布が悪くドーナツ状に加熱されていた従来の誘導加熱調理器と比べ、加熱分布を均一状態に近づけることができるため、調理性能のよい誘導加熱調理器を提供することができる。
図3(a)は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置の加熱コイルの断面図、図3(b)は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱装置の加熱コイルの平面図を示している。
前述のとおり、プレート1の寸法や金粒の数などから鍋52を載置できる径が決まっている、または、標準的な鍋のサイズ(例えば18cm程度)に合わせて加熱コイルの径を決める際、同じ巻数で加熱コイルからみた抵抗性分を大きくするためには、内径コイルと外径コイルの巻数が同一の場合、外径コイルの巻数を増大させることが必要であるため、図3の加熱コイルも内側の方が巻数は少なくしている。
このような構成であっても、小径の加熱コイル49と大径の加熱コイル50にインバータがそれぞれ接続されることにより、小径の加熱コイルに流す電流を増大させ、大径の加熱コイルに流す電流を大きくすることができ、加熱コイルの温度を均一化して最大温度を下げることができる。また、鍋を均一に加熱できて調理がっての良い誘導加熱調理器を提供することができる。
(実施の形態2)
(構成)
次に、本発明の第2の実施の形態について図3を参照して説明する。
第2の実施の形態は、加熱コイルの面積によって、その加熱コイルから供給する電力を決定したものである。なお、前記各実施の形態と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図3において、加熱コイルの構成は、直径0.3mm程度の素線を撚りながら束ねたコイル線22を使用し、それを内径側から外径側へ一層で巻いた状態にしている。
また、加熱コイル線だけでは加熱コイルの下部に磁界が多く漏洩するため、これを抑制するために、図4に示すように、磁性体27が加熱コイルの中心から放射状に配設されている。
図4は本発明の第2の実施の形態における誘導加熱装置の防磁用磁性体及び支持部材の単品平面図である。
図4において、磁性体27としては、一般的に高周波磁界を通しても損失が小さく発熱の少ないフェライトを用いた場合が多い。加熱コイル49、50と磁性体27を載置する台として支持材24を有することにより加熱コイルのユニットを形成している。
第2の実施の形態では、図3に示すように、小径の加熱コイル49と大径の加熱コイル50の面積によって、小径の加熱コイルから鍋に供給する電力と大径の加熱コイルから鍋に供給する電力の大小を決定している。
具体的には、小径の加熱コイル49の面積S1と大径の加熱コイル50の面積S2を比較する。小径の加熱コイルと大径の加熱コイルが同一素線数で巻かれたものであるとすると、同じ巻数とすると、小径の加熱コイルの面積S1は大径の加熱コイルの面積S2よりも小さくなる。
もちろん、図3のように、小径の加熱コイルの巻数が大径の加熱コイルよりも少なければ、当然ながらS1のほうがS2よりも小さくなる。これら大小2つの加熱コイルに電流を流して磁界を発生させ、プレート1上に載置された鍋を加熱するとき、大小2つの加熱コイルに同一の電流を流すと、面積の大きい大径の加熱コイルから発生する磁界が鍋の加熱に寄与する総量の方が、小径の加熱コイルよりも大きくなる。
しかし、加熱コイルに流す電流が小径の加熱コイルと大径の加熱コイルでことなるので
あれば、その関係を覆すことも可能となる。
例えば、小径の加熱コイルと大径の加熱コイルで同じ素線数の加熱コイルで作成したとき、小径の加熱コイルの面積S1は大径の加熱コイルの面積S2の1/3であったとする。
このとき、小径の加熱コイルと大径の加熱コイルに同値の電流を流したときは、面積比と同等か、小径の加熱コイルの方が、大径の加熱コイルの1/3よりも小さい量で、加熱量は寄与する。
ここで、小径の加熱コイルのほうが面積比よりも加熱に寄与する割合が小さくなるのは、小径の加熱コイルは内径が、鍋のサイズや筐体のサイズの面から3cm〜6cmで設計されているため、径が小さい側では、加熱コイルの下部に配設される磁性体で磁力線を大きな角度で変更させるのが困難であることや、加熱コイルの中心に対向する電流による磁界の打ち消し作用が働くことなどから磁界が弱まるためである。
このような現象の発生下でおいても、インバータを大小2つの加熱コイルで別々に有し、小径の加熱コイルに大径の加熱コイルよりもたくさんの電流を流すことができれば、打消し作用があっても小径の加熱コイルが加熱に寄与する磁界の量は、大径の加熱コイルの面積比である1/3以上の加熱出力バランスを実現することができる。
それにより、大径の加熱コイルの上面に対して加熱の弱かった内径の加熱コイル上面の加熱量を増大させ、均一に加熱することができる。
また、小径の加熱コイルの上面に位置する鍋の温度が大径の加熱コイルの上面に位置する鍋の温度よりも低いことにより、鍋からの輻射熱の影響が小さく、加熱コイルの温度が低かったものが、電流を多く流すことにより、内側の加熱コイルの温度を上昇させることができる。
すると、所望の加熱出力において、内側の加熱コイルの出力を大きくした分、大径の加熱コイルの出力を小さくすることが可能となる。
そうすると、小径の加熱コイルに対して温度が高かった大径の加熱コイルの温度を下げることができるとともに、小径の加熱コイルの温度との差を縮めることができるため、加熱コイルを構成する小径および大径の加熱コイルの最高温度を下げることができる。
その結果、加熱コイルの冷却風の風量を少なくできることや、冷却構成を簡素化することができること、冷却が困難である領域にも加熱コイルを配設することができる。
また、図3に示した加熱コイルは、小径の加熱コイルと大径の加熱コイルの厚みを略同等になっていることがわかる。小径の加熱コイルと大径の加熱コイルに流す電流を異ならせたことにより、小径の加熱コイルと大径の加熱コイルの加熱に寄与する磁界の発生量を変化させることができ、そうすると、例えば小径の加熱コイルを積層して巻かなくても、小径の加熱コイルが加熱に寄与する磁界の量を増大させて、ムラなく均一に加熱することができるようになる。
その結果、(請求4)均一に加熱することができる一定厚みの加熱コイルを、例えば狭い隙間にも収容することができるため、使用条件を拡大することができる。
(実施の形態3)
(構成)
次に、本発明の第3の実施の形態について図5を参照して説明する。図5(a)は本発明の第3の実施の形態における誘導加熱装置の加熱コイルの断面図(b)は本発明の第3の実施の形態における誘導加熱装置の加熱コイルの平面図である。
第3の実施の形態は、小径の加熱コイルの素線数と大径の加熱コイルの素線数を異ならせたものである。なお、上記各実施の形態と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第3の実施の形態では、小径の加熱コイルの素線数を、大径の加熱コイルの素線数よりも少なくしている。加熱コイルのインダクタンスは、巻数の2乗に比例し、径の2乗にも比例する。
本実施の形態のように、一つの鍋を加熱するときに、小径の加熱コイルと大径の加熱コイルの2つの加熱コイルを使用し、それぞれの加熱コイルにインバータを接続し、2つの加熱コイルに流す電流を異なる値にしたとき、それぞれの加熱コイルが有するインピーダンスに対応したインバータの動作が必要になる。
そうすると、大径の加熱コイルよりも小径の加熱コイルの方が加熱コイルの径が小さいのはもちろんのこと、加熱コイルからみた鍋の抵抗成分を高くするために、大径の加熱コイルの巻数や面積S2を大きくするような加熱コイルの設計にすると、大径の加熱コイルのインダクタンスに対して、一段と小径の加熱コイルのインダクタンスが小さくなるため、略同一の共振コンデンサを接続した場合、共振周波数が大きく異なるものになってしまう。
小径の加熱コイルと大径の加熱コイルは近傍に配設されていれば、小径の加熱コイルと大径の加熱コイルが発生する磁界の相が周期毎に変化しないよう、また、2つのインバータの動作周波数の差に起因する鍋なり音が発生したりしないように、インバータの動作周波数は同一であることが望ましい。
しかし、共振周波数が大きく異なれば、Duty制御だけで電力を制御できなくなり、その結果、同一周波数で動作させることができなくなっていたが、(請求5)小径の加熱コイルの素線数を少なくして、多く巻くことにより、同一素線数で巻いたときと同じ外径としても、加熱コイルのインダクタンスを高くすることができる。
それにより、小径の加熱コイルのインダクタンスを大径の加熱コイルのインダクタンスと略同等にすることにより、同一容量の共振コンデンサを用いても同一周波数で制御することができるようになり、鍋なり音の発生を防ぐことができる。
また、仮に小径の加熱コイルと大径の加熱コイルに接続する共振コンデンサの値を異なるものにして、共振周波数を略同一値に合わせたとしても、小径の加熱コイルのインダクタンスが小さいため、鍋と加熱コイルの磁気結合係数が径に限らず同一と仮定すると、インダクタンスに略比例して決まる抵抗成分も小さい。
そのため、共振回路のQ値が大きくなりすぎて制御が困難になる。例えば、Q値の小さい外径の加熱コイルでは、Dutyを0.01変化させることにより電力を40W変化させることができるのに対して、Q値の大きい小径の加熱コイルでは、Dutyを0.01変化させるだけで数百Wもの電力が変化してしまい、制御性の悪い構成になってしまうが、それも小径の加熱コイルの素線数を少なくして、多く巻くことにより解決することができる。
加えて、抵抗成分が小さいことにより、Dutyが低い領域でしか動作させることができない。具体的には、大径の加熱コイルのインバータはDutyを0から0.5で制御するのに対して、小径の加熱コイルのインバータはDutyを0から0.1の領域で制御しなければならず、その結果、共振電流が上手く流れずに効率を低下させてしまうが、その課題も本構成をとることにより解決することができる。
(実施の形態4)
(構成)
次に、本発明の第4の実施の形態について図6を参照して説明する。図6は本発明の第4の実施の形態における誘導加熱装置のインバータ装置の回路図である。
第4の実施の形態は、2つの加熱コイルに接続するインバータを共通化したものである。なお、上記各実施の形態と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
第4の実施の形態において、小径の加熱コイル49と大径の加熱コイル50それぞれに、異なる共振用コンデンサ51、56が電気的に接続され、加熱コイル49、50と共振用コンデンサからなるそれぞれの共振回路は、同一のインバータ回路に接続され、スイッチング素子49、50のどちらか一方と電気的に並列に接続される。
小径の加熱コイル49と大径の加熱コイル50を並列に接続することにより、異なる電流を流すことができるため、2つの加熱コイルのインピーダンスに応じて共振コンデンサやスイッチング素子46、47の動作を変更することにより、2つの加熱コイル上の鍋の加熱を均一にして加熱ムラができにくく調理勝手のよい誘導加熱調理器を提供することができる。
また、加熱コイルに流れる電流を制御することにより、加熱コイルの発熱を同等にして、加熱コイルの最高温度が抑えられることによる加熱コイルの使用できる許容温度までの幅が広がることで、冷却構成を簡素化したりすることができる。
また、インバータを共通化させることにより、小径の加熱コイルと大径の加熱コイルをそれぞれ独立に制御することは不可能となるが、小径の加熱コイルの巻数を最適化するとともに、共振コンデンサの値を異ならせて共振周波数を調節することによって、同一周波数且つ同一Dutyで駆動したときの加熱コイルから鍋の加熱に寄与する磁界の発生量を2つの加熱コイルの面積比と略同一にすることにより、インバータを共通化させることができる。
その結果、インバータの数を減らすことによって安価な構成で均一な加熱や、冷却構成を簡素化できる加熱構成を実現することができる。
さらに、薄型の加熱コイルで本特徴が実現できるため、狭い部分に加熱コイルを収容する必要がある場合には極めて有効である。
具体的には、まず、小径の加熱コイルと大径の加熱コイルを比べると、小径の加熱コイルが大径の加熱コイルの巻数と同等、またはそれ以下だと、加熱コイルのインダクタンスおよびそれに起因する加熱コイルからみた鍋込みの抵抗性分は、大径の加熱コイルの方が大きい。
よって、大径の加熱コイルに接続する共振用コンデンサ51は、小径の加熱コイルに接続する共振用のコンデンサ56よりも小さい容量とすることにより、2つの加熱コイルでそれぞれに決まる共振周波数を近づけることができる。
しかし、小径の加熱コイルと大径の加熱コイル間で、加熱コイルからみた鍋込みの抵抗成分に大きな差がある場合、仮に共振用のコンデンサの調整により共振周波数を略同一とし、共振周波数の近傍でインバータを動作させると、抵抗成分の小さい、つまり、小径の加熱コイルに多くの電流が流れてしまう。
本実施の形態の誘導加熱装置は、加熱コイルの面積に略比例した電力を出力する、または、加熱コイルに流れる電流を調整して小径の加熱コイルと大径の加熱コイルの温度を略同等にすることが特徴であるため、小径の加熱コイルに大差で電流が流れてしまうことは、小径の加熱コイルの温度が上がりすぎるためよくない。
そこで、共振用のコンデンサの容量は、小径の加熱コイルとからなる共振周波数が大径の加熱コイルが有する共振周波数よりもずらすように設定する。
図7は本発明の第4の実施の形態における誘導加熱装置の2つの加熱コイルの共振周波数の関係と、インバータの動作周波数との関係を示す図である。
インバータの動作周波数を大径の加熱コイルが有する共振周波数の近傍で動作させた場合、図7に示すように、小径の加熱コイルの共振周波数からは少し離れているため、小径の加熱コイルには共振電流が流れ難く、その結果、小径の加熱コイルから鍋に出力される電力を下げることができる。
それにより、小径の加熱コイルの温度を上昇させすぎず、大径の加熱コイルの温度と略同一にすることができる。
その結果、加熱コイルの温度低減化や、冷却構成の簡素化、加熱コイルを狭い収容部へ導入することなどができる。
ここで、小径の加熱コイルとそこに電気的に接続される共振用のコンデンサ56からなる共振周波数は、大径の加熱コイルとそこに電気的に接続される共振用のコンデンサ51からなる共振周波数よりも低いことが望ましい。
その理由は、まず、インバータの形態にある。一般的に、誘導加熱装置に用いられているインバータは、電圧源から共振電流を流すことにより加熱するものが多い。そのようなインバータでは、スイッチング素子がオンオフを切り替えるときに発生するスイッチング損失が低減するように、負荷の共振周波数よりもインバータの動作周波数の方を高くして動作させている。
従って、大径の加熱コイルからなる共振周波数よりも高い周波数で動作させているインバータの状態では、小径の加熱コイルと共振コンデンサから決まる共振周波数は、大径の加熱コイルと共振用のコンデンサから決まる共振周波数よりも低くする。
逆に、小径の加熱コイルと共振用のコンデンサから決まる共振周波数を動作周波数よりも高い周波数になるように共振用のコンデンサを決めることにより、大径コイルの共振周波数近傍でインバータを動作させつつ、動作周波数から少し遠い周波数に小径の加熱コイルの共振周波数を設定して動作させることも可能である。
しかし、動作周波数を変えて電力を調節するような場合、インバータの動作周波数を初期の周波数から少し低くした場合を考えると、大径の加熱コイルに流れる電流は増大するのに対して、小径の加熱コイルに流れる電流は減少する。
つまり、大径の加熱コイルと小径の加熱コイルに流れる電流を調節できることが特徴である本実施の形態においては、出力電力または電流の割合が大きく変化するこのような設定は好ましくない。ただし、動作周波数を変更せず、Dutyの変化や電源電圧の変化による電力調節のみの場合はこのような設定でも構成することは可能となる。
以上のように、実施の形態4で述べてきた、小径の加熱コイルのインダクタンスや抵抗成分が大径の加熱コイルのインダクタンスや抵抗成分よりも小さいのは、素線数が同等の場合であって、例えば小径の加熱コイルを構成する素線数が大径の加熱コイルよりも少ない場合は、小径の加熱コイルのインダクタンスや抵抗成分の方が大きくなることもある。
また、小径の加熱コイルのほうが巻数が少ないという従来の加熱構成に捉われず、小径の加熱コイルの巻数を大径の加熱コイルの巻数よりも多くしても同様のことが起こりうる。そういった場合には、小径の加熱コイルに接続される共振コンデンサの容量は、大径の加熱コイルに接続される共振コンデンサの容量よりも小さい場合もある。
更に、小径の加熱コイルと共振コンデンサからきまる共振周波数を大径の加熱コイルと共振コンデンサからきまる共振周波数よりも低くしたが、必ずしもこの限りではなく、同一の動作周波数において、小径の加熱コイルと大径の加熱コイルの温度が略同一になるように加熱コイルに流す電流を制御することや、それが不可能である状態であれば、例えば加熱コイルの面積の割合に略比例した電力を出力するように調節することや、巻数の割合に略比例した電流や電力を出力するように調節することができればよい。
なお、上記全ての実施の形態は、加熱コイルが小径の加熱コイルと大径の加熱コイルの2つの加熱コイルのみで説明したが、加熱コイルの数は2つに限定するものではなく、例えば、小径の加熱コイル、中径の加熱コイル、大径の加熱コイルの3つの加熱コイルで同様の構成とし、加熱コイルの面積や巻数に応じてそれぞれの加熱コイルに流れる電流を制御することにより、本発明の効果を得ることができる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱装置は、分割した加熱コイルに異なる電流を流すことができるようにしたので、加熱コイルの径や巻数に関係なく、加熱コイルの温度を均一化させることができ、加熱コイルの許容温度範囲内で有効的に加熱コイルに電流を流すことができ、例えば定格出力を維持できる時間を長くすることが可能となり、調理作業性を向上させることができるので、誘導加熱による調理器の用途に有効である。
1 プレート
5 インバータ装置
21 左部加熱コイル
22 右部加熱コイル
23 中部加熱コイル
49 小径の加熱コイル
50 大径の加熱コイル
51 第1の共振用コンデンサ
52 鍋
53 制御部
56 第2の共振用コンデンサ
58 第1のインバータ回路
59 第2のインバータ回路

Claims (5)

  1. 鍋を載置するためのプレートと、
    前記プレートの下方に略同心円状に配設された径の異なる複数の加熱コイルと、
    前記複数の加熱コイルに交流電流を供給するインバータ装置と、を備え、
    前記複数の加熱コイルには同時に通電するとともに、それぞれの加熱コイルに異なる電流を供給し、前記複数の加熱コイルのうち小径の加熱コイルには、大径の加熱コイルの面積に対する小径の加熱コイルの面積の比率よりも大きな比率の電力を供給する誘導加熱装置であって、
    前記小径の加熱コイルの素線数を前記大径の加熱コイルの素線数よりも少なくすると共に、前記小径の加熱コイルのインダクタンスを前記大径の加熱コイルのインダクタンスと略同等にする誘導加熱装置。
  2. それぞれの加熱コイルの厚みを略同一にした請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 径の小さい加熱コイルの巻き数を径の大きい加熱コイルの巻き数よりも多くした請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
  4. それぞれの加熱コイルに共振用のコンデンサを電気的に接続し、面積が小さい加熱コイルとからなる共振周波数は、面積が大きい加熱コイルとからなる共振周波数よりも低くなるように共振用のコンデンサの値を設定した請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
  5. 径の異なる複数の加熱コイルに1つのインバータ装置で交流電流を供給する請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱装置。
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