JP5473864B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、誘導加熱装置に関し、被加熱体を均一に予熱することにより、調理性能を向上させた誘導加熱装置に関する。
一般に、煮込み調理等で被加熱体(鍋など)に収容された食材(水など)を加熱して沸騰させると、気泡が発生し、その気泡が弾ける際に食材の飛沫が飛散して、鍋の周りを汚してしまう場合がある。そこで、たとえば特許文献1に記載の従来式の誘導加熱装置によれば、同心円状に配設した内コイルおよび外コイルからなる加熱コイルを配設し、内コイルおよび外コイルに対して高周波電力を交互に切り替えて供給するとともに、外コイルに供給される入力電力が内コイルに供給される入力電力より小さくなるように制御することにより、食材の飛沫の飛散を防止することが提案されている。
また特許文献2に記載の誘導加熱装置によれば、プレートの中央部下方に配置した第1の加熱コイルと、第1の加熱コイルの外周部に配置した輪型状の第2の加熱コイルとを有し、予熱時に略30秒以内の周期で第1の加熱コイルおよび第2の加熱コイルに交互に高周波電流を供給し、プレートの温度が所定の温度以下の時には、第2のコイルへの高周波電力の出力時間に比べて第1の加熱コイルへの高周波電力の出力時間を長くし、プレートの温度が所定の温度以上の時には、第1の加熱コイルへの高周波電力の出力時間に比べて第2の加熱コイルへの高周波電力の出力時間を略2倍以内に長くして、プレートの温度分布を改良して焼きムラを生じにくくすることが提案されている。
特開2008−287923号公報 特許第3279164号公報
しかしながら、特許文献1に記載の誘導加熱装置は、加熱コイルが同心円状に配設した内コイルと外コイルから構成されており、各コイルに交互に高周波電力を供給するものであるため、とりわけ電力が供給されていない外コイルの上方にある鍋の温度が非給電時に低下するという問題があった。
また特許文献1に記載の誘導加熱装置は、上述のように、食材の飛沫の飛散を防止するために、外コイルに対する供給電力が内コイルに対する供給電力より小さくなるように制御するものであるので、フライパン等の被加熱体を予熱する場合、鍋の外側の側面(いわゆる鍋肌)の温度を高くできず、予熱時において鍋底から鍋肌への温度勾配(温度ムラ)が大きくなり、オムレツや炒め物などをおいしく調理できないという問題があった。
一方、特許文献2に記載の誘導加熱装置によれば、プレートの中央部下方に配置した第1の加熱コイルと、第1の加熱コイルの外周部に配置した輪型状の第2のコイルから構成されており、予熱時に略30秒以内の周期で第1の加熱コイルと第2のコイルに交互に通電するため、特許文献1と同様、通電しない第1または第2の加熱コイルの上方に載置された鍋の温度が非給電時に低下し、より長い予熱時間を必要とするという問題があった。
そこで本願発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、予熱モードにおいて周辺コイルに供給される電力量が中央コイルに供給される電力量より大きくなるように制御することにより、予熱時間を短縮し、鍋底から鍋肌への温度のばらつきを抑制して(鍋を均一に加熱して)、オムレツや炒め物などをおいしく調理できる誘導加熱装置を実現しようとするものである。
本願発明に係る誘導加熱装置は、平面状に捲回された中央コイルと、前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)において、第1の電力(W )を中央コイルに定常的に供給し、第1の電力(W )より大きい第2の電力(W )を周辺コイルに定常的に供給するように、中央コイル電源回路および周辺コイル電源回路を制御することを特徴とするものである。
本願発明によれば、予熱モードにおいて中央コイルに供給される電力量が1つまたは複数の周辺コイルに供給される電力量(またはその和)より小さくなるように制御することにより、予熱時間を短縮し、鍋底から鍋肌への温度のばらつきを抑制して、オムレツや炒め物などをおいしく調理できる誘導加熱装置を実現することができる。
本願発明に係る誘導加熱装置の全体を示す概略斜視図である。 本願発明に係るIH操作パネルの正面図である。 実施の形態1に係るIH加熱部の加熱コイルを示す平面図である。 実施の形態1に係る高周波電源部のブロック回路図である。 実施の形態1において、予熱モード期間における中央コイルおよび周辺コイルに供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。 実施の形態1に係る制御回路を用いて予熱を行った際の鍋底温度の半径方向の温度勾配を示すグラフである。 実施の形態2に係るIH加熱部の加熱コイルを示す平面図である。 実施の形態2に係る高周波電源部のブロック回路図である。 実施の形態2の変形例1に係る加熱コイルを示す平面図である。 実施の形態2の変形例1に係る高周波電源部のブロック回路図である。 変形例1をさらに変形した高周波電源部のブロック回路図である。 変形例1をさらに変形した高周波電源部のブロック回路図である。 実施の形態2の変形例2に係る加熱コイルを示す平面図である。 実施の形態3において、予熱モード期間における中央コイルおよび周辺コイルに供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。 実施の形態4において、予熱モード期間における中央コイルおよび周辺コイルに供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。 実施の形態5において、予熱モード期間における中央コイルおよび周辺コイルに供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。 実施の形態6において、予熱モード期間における中央コイルおよび周辺コイルに供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。
以下、添付図面を参照して本願発明に係る誘導加熱装置の実施の形態を説明する。各実施の形態の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば、「上方」および「下方」など)を適宜用いるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は本願発明を限定するものでない。また以下の添付図面において、同様の構成部品については同様の符号を用いて参照する。
実施の形態1.
図1〜図6を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態1について以下詳細に説明する。図1は本願発明に係る誘導加熱装置1の全体を示す概略斜視図である。図1に示す誘導加熱装置1は、概略、筐体3と、その上側表面のほぼ全体を覆うガラスなどで形成されたトッププレート4と、左右に配置された第1および第2のIH加熱部10a,10bと、ラジエント加熱部5と、グリル加熱部6とを有する。各IH加熱部10は、所定平面内に形成された電磁誘導式の加熱コイル(以下、単に「加熱コイル」という。)30を有し、後述する高周波電源部2から高周波電流が供給されると、トッププレート4上に載置された金属材料からなる鍋(被加熱体)に渦電流を形成し、そのジュール熱により鍋を誘導加熱する。
また誘導加熱装置1は、ユーザがIH加熱部10a,10bの火力等を操作するために用いられるIH操作パネル12a,12b、ラジエント加熱部5およびグリル加熱部6の火力等を操作するために用いられる加熱操作パネル12、これらの制御状態を表示するための液晶表示部14、および筐体3の後方に設けられた吸気窓16および排気窓17を備える。
図2は本願発明に係るIH操作パネル12の正面図である。各IH操作パネル12は、その上段(図2(a))において、「入」スイッチ20の他、フライパン等を予熱するための「フライパン予熱」モードスイッチ21a、カレー等の煮込み料理のための「煮込み」モードスイッチ21b、熱燗等を一定温度に保温するための「保温」モードスイッチ21c、お湯を沸かすための「湯沸し」モードスイッチ21d、揚げ物調理のための「揚げ物」モードスイッチ21eを含む調理モード選択スイッチ21、ならびにこれらの調理モードにおける温度を設定できる温度設定スイッチ22を有する。
また調理モード選択スイッチ21および温度設定スイッチ22は組み合わせて使用することができ、各IH操作パネル12は、たとえばユーザが「フライパン予熱」モードスイッチ21aを押下して「フライパン予熱」モードを選択した後に、温度設定スイッチ22で所望の予熱温度を選択することにより、予熱温度を設定する手段(予熱温度設定手段)を有する。
さらに、各IH操作パネル12は、その下段(図2(b))において、「切」スイッチ24の他、所定時間経過後に給電を停止するための「切りタイマー」モードスイッチ25a、あらかじめプログラムされた調理メニューを液晶表示部15に表示させるための「メニュー」モードスイッチ25b、各IH加熱部10の火力を設定するための「弱」モードスイッチ25c、「中」モードスイッチ25d、「強」モードスイッチ25eを含む火力モード選択スイッチ25、ならびにこれらの調理モードにおける火力(時間)調整を設定できる火力調整スイッチ26を有する。
同様に、調理モード選択スイッチ21および火力(時間)調整スイッチ26を組み合わせて用いることができ、各IH操作パネル12は、たとえばユーザが「フライパン予熱」モードスイッチ21aを押下して「フライパン予熱」モードを選択した後に、予熱モードの時間を設定する手段(予熱期間設定手段)を有する。
図3は、実施の形態1に係る各IH加熱部10の加熱コイル30を示す平面図である。実施の形態1に係る加熱コイル30は、トッププレート4の下方に配置され、図示のように導線を平面状に捲回された中央コイル32と、中央コイル32の周辺に捲回された周辺コイル34とにより構成されている。また各IH加熱部10は、好適には図示のように中央コイル32と周辺コイル34の間に配置された、鍋底の温度を検出するための温度検出用センサ36a,36bを有する。なお温度検出用センサ36a,36bは、これに限定されるものではないが、たとえばサーミスタや赤外線温度センサなどであってもよい。なお、温度検出用センサ36a,36bの配置位置についても、中央コイル32と周辺コイル34の間の位置に限定されるものではなく、中央コイル32の内側または周辺コイル34の外側であってもよい。
図4は、実施の形態1に係る高周波電源部2のブロック回路図である。実施の形態1の高周波電源部2は、概略、単相または三相の商用交流電源110と、商用交流電源110の交流電圧を全波整流する整流回路112と、整流回路112で得られた全波整流の直流電圧を平滑化する平滑コンデンサ114と、中央コイル32および周辺コイル34にそれぞれ独立して高周波電力を供給するための中央コイル用および周辺コイル用のフルブリッジ式インバータ回路(電源回路)40,50(図4の破線で示す)とを有する。
中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40は、第1の高圧側スイッチング素子42aおよび第1の低圧側スイッチング素子42bが直列接続された第1のアーム43と、第2の高圧側スイッチング素子44aおよび第2の低圧側スイッチング素子44bが直列接続された第2のアーム45と、第1のアーム43および第2のアーム45のそれぞれの中間接点の間を電気的に接続する中央コイル32と第1の共振コンデンサ46とから構成されている。すなわち中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40は、中央コイル32に高周波電源(高周波電流)を供給するものである。
同様に、周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50は、第3の高圧側スイッチング素子52aおよび第3の低圧側スイッチング素子52bが直列接続された第3のアーム53と、第4の高圧側スイッチング素子54aおよび第4の低圧側スイッチング素子54bが直列接続された第4のアーム55と、第3のアーム53および第4のアーム55のそれぞれの中間接点の間を電気的に接続する周辺コイル34および第2の共振コンデンサ56とから構成されている。すなわち周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50は、周辺コイル34に高周波電源(高周波電流)を供給するものである。
なお言及するまでもないが、各フルブリッジ式インバータ回路40,50における共振コンデンサは、中央コイル32または周辺コイル34に対して直列接続されていれば、位置を置換して配置してもよいし、LCR回路を構成するものであれば、共振コンデンサを中央コイル32または周辺コイル34に対して並列に接続してもよい。
2つのフルブリッジ式インバータ回路40,50は、それぞれ2つのアーム43,45、53,55に対してドライブ回路47,48、57,58から出力される駆動信号により駆動され、ドライブ回路47,48、57,58は、制御回路70から出力される制御信号に基づいて、それぞれ独立に制御される。ただし、互いに隣接して配置される中央コイル32および周辺コイル34に電力供給する各フルブリッジ式インバータ回路40,50は、鍋から生じる干渉音(うなり現象)を防止するために、同一の駆動周波数を有する高周波電流を供給するように制御される。
換言すると、制御回路70から出力される制御信号は、各アーム43,45、53,55の駆動信号を出力するドライブ回路47,48、57,58に送られ、スイッチング素子42,44、52,54のスイッチング動作を行い、加熱コイル30の中央コイル32および周辺コイル34に高周波電力を供給して、被加熱体である鍋を誘導加熱する。
また本願発明に係る制御回路70は、ある瞬間(高周波電流の所定の位相)において、中央コイル32に流れる高周波電流の向きが、反時計回り(図3の矢印Aで示す)であるとき、周辺コイル34に流れる高周波電流の向きも反時計回り(図3の矢印Bで示す)となるように、フルブリッジ式インバータ回路40,50を制御する。すなわち、中央コイル32と周辺コイル34とが互いに隣接する領域(隣接領域)において、高周波電流が同一方向に流れるように制御することにより、中央コイル32および周辺コイル34により生じる誘導起電力が隣接領域において互いに相殺することなく、中央コイル32および周辺コイル34の間において鍋底に流れる電流を増大させることができる。その結果、隣接領域における鍋底で生じるジュール熱を増大させて、誘導加熱装置1としての加熱効率を向上させるとともに、インバータ回路40,50のスイッチング素子42,44、52,54で生じる電力損失(不要な発熱量)を低減することができる。したがって、インバータ回路40,50のスイッチング素子42,44、52,54を十分に冷却するために必要な放熱フィンや冷却ファン(ともに図示せず)を小型化、軽量化、および低コスト化することができる。
同様に、別の瞬間において、中央コイル32に流れる高周波電流の向きが時計回りであるとき、制御回路70は、周辺コイル34に流れる高周波電流の向きも時計回りとなるように、インバータ回路40,50を制御する。
図5は、「フライパン予熱」モード21aが選択されたときに、フライパン等の鍋を予備的に加熱する予熱モード期間(T)において、中央コイル32および周辺コイル34に供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。すなわち実施の形態1に係る制御回路70は、ユーザにより「フライパン予熱」モード21aが選択されたとき、中央コイル32に供給される電力(W)および周辺コイル34に供給される電力(W)が時間的に変動することなく(定常的に)一定の電力(単位時間当たりの電力量)で同時に供給され、かつ中央コイル32に供給される電力(W)が周辺コイル34に供給される電力(W)より小さくなるように、各インバータ回路40,50を制御する(W<W)。
図6は、実施の形態1に係る制御回路70を用いた場合(実線)、および前掲特許文献1等に記載の従来式の制御回路を用いた場合(破線)において、「フライパン予熱」したときのフライパンの表面温度(鍋底温度)が、その中心を原点とする半径方向の距離に応じてどのように変化するか(半径方向の温度勾配)を示すグラフである。
より具体的には、実施の形態1に係る制御回路70は、中央コイル32に供給される電力(W)と周辺コイル34に供給される電力(W)との比R(R=W/W、以下、単に「内外電力比」という。)が3対7となるようにインバータ回路40,50を制御するものであり、従来式の制御回路は、係る内外電力比が7対3となるようにインバータ回路40,50を制御するものである。
図6から明らかなように、内外電力比を3対7および7対3としたときの半径方向の温度勾配はともに、一点鎖線aで示す位置でピークに達する。これは、中央コイル32と周辺コイル34とが隣接する領域に対応し、上述のように中央コイル32および周辺コイル34の磁界が互いに強め合うことに起因するものである。
また図6によれば、内外電力比を3対7としたときの半径方向の温度勾配(実施の形態1、実線I)は、内外電力比を7対3としたときの半径方向の温度勾配(従来品、破線P)に比して、鍋の中心から鍋肌に至るまで鍋底温度の温度変化が小さい。すなわち実施の形態1に係る誘導加熱装置1によれば、より均一な鍋底温度で、かつより高い鍋肌温度でフライパンを予熱することができる。このように、予熱に際してフライパン全体を均一に、鍋肌まで十分に加熱することにより、オムレツや炒め物などをおいしく調理することができる。
なお詳細後述するが、本願発明によれば、予熱モード期間(T)において中央コイル32に供給される電力量(Q=W×T)が周辺コイル34に供給される電力量(Q=W×T)より小さくなるように制御するものであれば、図5に示すように電力(W,W)を定常的に供給することは必須ではなく、任意の電力(W)と供給時間(T)を制御することにより、鍋底の全体の温度をより均一にし、鍋肌をより高い温度に予熱することができる。
また実施の形態1によれば、中央コイル32および周辺コイル34に対して一定の電力(W,W)を定常的に同時に供給しているので、前掲特許文献2に記載の誘導加熱装置に比して、より短時間で所望する温度まで予熱することができる。
なお、一般的に普及しているフライパン等の鍋の大きさは大小さまざまあるが、外径(直径)が180mmを越えるものもある。そこで本願発明に係る周辺コイル34は、その外径(図3に示す直径D)が大半のフライパンの外径よりも大きくなるように、190mm〜290mmに設計することにより、予熱時における鍋底温度のばらつきを抑制し、鍋肌温度を高く予熱することができる。
実施の形態2.
図7〜図13を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置の実施の形態2について以下詳細に説明する。実施の形態1に係る加熱コイル30が中央コイル32、および円形状に捲回された単一の周辺コイル34を有するものであったのに対し、実施の形態2の加熱コイル30は、周辺コイル34を円周方向に分割して半円弧状に捲回された複数の周辺コイル34a,34bを有する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
図7は、実施の形態2に係る各IH加熱部10の加熱コイル30を示す平面図である。実施の形態2に係る加熱コイル30は、図示のように導線を平面状に捲回された中央コイル32と、その周辺に半円弧状(バナナ状または胡瓜状)に捲回された2つの周辺コイル34a,34bとから構成されている。すなわち実施の形態2に係る2つの周辺コイル34a,34bは、実施の形態1に係る単一の周辺コイル34を円周方向に2分割したものである。このとき、中央コイル32と実施の形態2に係る2つの周辺コイル34a,34bとの間の結合係数は、中央コイル32と実施の形態1に係る単一の周辺コイル34との間の結合係数より小さいので、中央コイル32および各周辺コイル34a,34bの間で生じる磁気的な相互作用がより小さくなり、これらに対する電力供給を制御しやすくすることができる。
また各IH加熱部10は、実施の形態1と同様、2つの温度検出用センサ36a,36bを有する。なお、温度検出用センサ36a,36bの配置位置は図7に限定されるものではない。
図8は、実施の形態2に係る高周波電源部2のブロック回路図である。実施の形態2の高周波電源部2は、中央コイル32に高周波電力を供給するための中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40と、各周辺コイル34a,34bに高周波電力を供給するための第1および第2の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50,60を有する。
そして実施の形態2に係る制御回路70は、実施の形態1と同様、中央コイル32と周辺コイル34a,34bとが互いに隣接する領域(隣接領域)において、高周波電流が同一方向(図7の破線矢印で示す)に流れるように、中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40および各周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50,60を制御する。こうして誘導加熱装置1としての加熱効率を向上させるとともに、インバータ回路40,50,60のスイッチング素子42,44、52,54、62,64で生じる電力損失を低減することができる。
さらに実施の形態1と同様、実施の形態2に係る制御回路70は、「フライパン予熱」モード21aが選択されたとき、フライパン等の鍋を予備的に加熱する予熱モード期間(T)において、中央コイル32には電力(W)が供給され、周辺コイル34a,34bに供給される電力の和(合計)が図5に示すような電力(W)となるように、各インバータ回路40,50,60を制御する。すなわち実施の形態2に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)において中央コイル32に供給される電力量(Q=W×T)が周辺コイル34に供給される電力量の和(ΣQ=ΣW×T)より小さくなるように、各インバータ回路40,50,60を制御することにより、鍋底の全体の温度をより均一にし、鍋肌をより高い温度に予熱することができる。
変形例1.
図9は、実施の形態2の変形例1に係る各IH加熱部10の加熱コイル30を示す平面図である。変形例1に係る加熱コイル30は、中央コイル32と、その周辺に1/4円弧状(バナナ状または胡瓜状)に捲回された4つの周辺コイル34a〜34dとから構成されている。すなわち変形例1に係る2つの周辺コイル34a〜34dは、実施の形態1に係る単一の周辺コイル34を円周方向に4分割したものである。このとき、中央コイル32と変形例1に係る4つの周辺コイル34a〜34dとの間の結合係数をより小さくすることができるので、これらの間で生じる磁気的な相互作用がより小さくなり、これらに対する電力供給を制御しやすくすることができる。
図10は、変形例1に係る高周波電源部2のブロック回路図である。変形例1の対向する周辺コイル34a,34cおよび34b,34dは並列に接続されている。すなわち変形例1の高周波電源部2は、中央コイル32に高周波電力を供給するための中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40と、周辺コイル34a,34cおよび周辺コイル34b,34dにそれぞれ独立して高周波電力を供給するための第1および第2の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50,60を有する。
そして変形例1に係る制御回路70は、実施の形態1,2と同様、中央コイル32と周辺コイル34a〜34dとが互いに隣接する領域(隣接領域)において、高周波電流が同一方向(図9の破線矢印で示す)に流れるように中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40および各周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50,60を制御する。こうして誘導加熱装置1としての加熱効率を向上させるとともに、インバータ回路40,50,60のスイッチング素子42,44、52,54、62,64で生じる電力損失を低減することができる。
変形例1の対向する周辺コイル34a,34cおよび34b,34dは並列に接続する代わりに、互いに隣接する周辺コイル34a,34bおよび34c,34dを並列に接続してもよい。
また、図11に示すように、変形例1の周辺コイル34a〜34dをすべて並列に接続し、これを単一の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50から高周波電力を供給するように構成し、制御回路70は、中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40および単一の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50を制御するようにしてもよい。
さらに択一的には、図12に示すように、変形例1の周辺コイル34a,34cと34b,34dを直列に接続したものとを並列に接続し、これを単一の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50から高周波電力を供給するように構成し、制御回路70は同様に、中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40および単一の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50を制御するようにしてもよい。
このように変形例1において、互いに隣接する周辺コイル34a,34bおよび34c,34dを並列に接続してもよいし、任意に選択された複数の周辺コイル34を並列接続する代わりに直列接続してもよい。
変形例2.
図13は、実施の形態2の変形例2に係る各IH加熱部10a,10bの加熱コイル30を示す平面図である。変形例2に係る加熱コイル30は、中央コイル32の周辺に1/6円弧状(バナナ状または胡瓜状)に捲回された6つの周辺コイル34a〜34fを配置する点以外は、変形例1と同様の構成を有する。また変形例2に係る高周波電源部2は、詳細図示しないが、中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40と、任意に選択された複数の周辺コイル34を並列または直列に接続したものに対して電力を供給する1つまたはそれ以上のフルブリッジ式インバータ回路50とを有するものであってもよい。
上記説明したように、実施の形態2に係る加熱コイル30は、任意の数に分割された複数の周辺コイル34を有するものであってもよい。
また中央コイル32は、円形の平面形状を有するものとして説明したが、四角形や長方形などの多角形形状を有するものであってもよい。同様に、周辺コイルも四角形、長方形、円形、楕円形、蒲鉾形などの任意の形状を有していてもよい。
さらに、中央コイル32および各周辺コイル34は同一平面上にあってもよいし、垂直方向において互いに重畳(2重または3重に配置)するように構成してもよい。
上記変形例1および2に係る制御回路70は、「フライパン予熱」モード21aが選択されたとき、中央コイル32に供給される電力量(Q=W×T)が周辺コイル34に供給される電力量の和(ΣQ=ΣW×T)より小さくなるように、各インバータ回路40,50,60を制御する。たとえば、予熱モード期間(T)において、中央コイル32には電力(W)を定常的に供給すると同時に、周辺コイル34a〜34fに供給される電力の和が図5に示すような電力(W)となるように供給することにより、鍋底の全体の温度をより均一にし、鍋肌をより高い温度に予熱することができる。
さらに上述のように、図7、図9および図13に示す周辺コイル34の直径Dは、広く普及している数多くのフライパンの外径よりも大きくなるように、190mm〜290mmに設計することにより、予熱時における鍋底温度のばらつきを抑制し、鍋肌温度を高く予熱することが好ましい。
実施の形態3.
図14を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態3について以下詳細に説明する。実施の形態3に係る制御回路70は、中央コイル32に電力(W)を断続的に供給し、周辺コイル34に同一の電力(W)を定常的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
図14は、予熱モード期間(T)において、実施の形態3に係る中央コイル32および周辺コイル34に供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。ここで予熱モード期間(T)は、予熱モード開始時から時刻Tまでの第1の予熱期間(T)と、時刻Tから予熱モード終了するまで(時刻Tまで)の第2の予熱期間とを有する。
具体的に、実施の形態3に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T)において、中央コイル32および周辺コイル34には同一の電力(W)を同時に(定常的に)供給し、第2の予熱期間(T)においては、周辺コイル34には引き続き同一の電力(W)を定常的に供給する一方、中央コイル32には電力(W)を断続的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する。ここで「電力を断続的に供給する」とは、供給される電力の大きさを変えることなく、電力を供給しない部分的時間を設けるという意味である。
このように構成された実施の形態3に係る誘導加熱装置1は、予熱モード期間(T)において中央コイル32に供給される電力量(Q)が周辺コイル34に供給される電力量(Q)より小さくなるように制御することにより、鍋底全体の温度をより均一にし、鍋肌をより高い温度に予熱することができる。
なお、上記実施の形態3に係る制御回路70は、実施の形態2に係る誘導加熱装置1にも等しく適用することができ、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T)において、複数の周辺コイル34a,34bに合計電力として電力(W)を定常的に供給し、第2の予熱期間(T)においては、複数の周辺コイル34a,34bに合計電力として電力(W)を定常的に供給する一方、中央コイル32には電力(W)を断続的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御してもよい。
実施の形態4.
図15を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態4について以下詳細に説明する。実施の形態4に係る制御回路70は、中央コイル32に電力(W)を断続的に供給するとともに、周辺コイル34に対して中央コイル32へ電力供給している時には同一の電力(W)を供給し、かつ中央コイル32へ電力供給を停止している時には電力(W)より大きい電力(W)を供給するように、各インバータ回路40,50を制御する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
図15は、予熱モード期間(T)において、実施の形態4に係る中央コイル32および周辺コイル34に供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。
具体的に、実施の形態4に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T)において、中央コイル32および周辺コイル34には同一の電力(W)を同時に(定常的に)供給し、第2の予熱期間(T)においては、周辺コイル34に対して中央コイル32へ電力供給している時(ΔT)には引き続き同一の電力(W)を定常的に供給する一方、中央コイル32への電力供給を停止している時(ΔT)には電力(W)より大きい電力(W)を供給するように、各インバータ回路40,50を制御する。
こうして実施の形態4に係る誘導加熱装置1は、予熱モード期間(T)において中央コイル32に供給される電力量(Q)が周辺コイル34に供給される電力量(Q)より小さくなるように制御することにより、鍋底全体の温度をより均一にし、鍋肌をより高い温度に予熱することができる。
実施の形態5.
図16を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態5について以下詳細に説明する。実施の形態5に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T)においては、電力(W)を中央コイルに定常的に供給するとともに、電力(W)より大きい電力(W)を周辺コイルに定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T)においては、電力(W)より小さい電力(W’)を中央コイルに定常的に供給するとともに、電力(W)より大きい電力(W’)を周辺コイルに定常的に供給するように、中央コイル電源回路および周辺コイル電源回路を制御する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
図16は、予熱モード期間(T)において、実施の形態5に係る中央コイル32および周辺コイル34に供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。
具体的に、実施の形態5に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T)において、中央コイル32には電力(W)を定常的に供給するとともに、周辺コイル34には電力(W)より大きい電力(W)を定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T)においては、中央コイル32には電力(W)よりさらに小さい電力(W’)を定常的に供給するとともに、周辺コイル34には電力(W)よりさらに大きい電力(W’)を定常的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する。すなわち実施の形態5に係る制御回路70は、上述の内外電力比(R=W/W)が第1の予熱期間(T)においてたとえば3対7であったものを第2の予熱期間(T)においては2対8に増大するように、各インバータ回路40,50を制御する。
こうして実施の形態5に係る誘導加熱装置1は、予熱モード期間(T)において中央コイル32に供給される電力量(Q)が周辺コイル34に供給される電力量(Q)より小さくなるように制御することにより、鍋底全体の温度をより均一にし、鍋肌をより高い温度に予熱することができる。
ここで再び図3を参照すると、各IH加熱部10は、中央コイル32と周辺コイル34の間に配置された温度検出用センサ36a,36bを有する。予熱モード期間(T)における第1の予熱期間(T)は、予熱モード開始時から経過した所定時間(たとえば60秒後)としてあらかじめ設定しておいてもよいが、温度検出用センサ36a,36bで検出された温度が所定の温度に達するまでの可変的な期間として設定してもよい。
また制御回路70は、温度検出用センサ36a,36bで検出された温度の上昇率に依存して、内外電力比Rを調整してもよいし、温度検出用センサ36a,36bで検出された温度に基づいて、予熱モード期間(T)を3つ以上の予熱期間(T〜T)に分割して、それぞれ異なる内外電力比Rに応じた電力を中央コイル32および周辺コイル34に供給するように、各インバータ回路40,50を制御してもよい。
実施の形態6.
図17を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態6について以下詳細に説明する。実施の形態6に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T)においては、電力(W)を中央コイル32に定常的に供給し、電力(W)より大きい電力(W)を周辺コイル34に定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T)においては、電力(W)より小さい電力(W’)を中央コイル32に断続的に供給し、電力(W)より大きい電力(W’)を周辺コイル34に定常的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
図17は、予熱モード期間(T)において、実施の形態6に係る中央コイル32および周辺コイル34に供給される高周波電力の時間推移を示すタイミングチャートである。
具体的に、実施の形態6に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T)においては、中央コイル32には電力(W)を定常的に供給し、周辺コイル34には電力(W)より大きい電力(W)を定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T)においては、中央コイル32には電力(W)より小さい電力(W’)を断続的に供給し、周辺コイル34には電力(W)より大きい電力(W’)を定常的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する。
こうして実施の形態6に係る誘導加熱装置1は、予熱モード期間(T)において中央コイル32に供給される電力量(Q)が周辺コイル34に供給される電力量(Q)より小さくなるように制御することにより、鍋底全体の温度をより均一にし、鍋肌をより高い温度に予熱することができる。
なお、上記実施の形態4〜6に係る制御回路70は、実施の形態2で説明したように、複数の周辺コイル34を有する誘導加熱装置1においても適用することができる。このとき、「周辺コイル34に供給される電力(W)または電力量(Q)」は、「複数の周辺コイル34に供給される電力の和(ΣW)または電力量の和(ΣQ)」と読み替えることができる。
実施の形態7.
再び図2を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態7について以下詳細に説明する。
図2(a)に示すIH操作パネル12は、「入」スイッチ20、「フライパン予熱」モード21aを含む調理モード選択スイッチ21、および温度設定スイッチ22を有する。
焼き物、炒め物など予熱が必要な調理の場合は、図2の「フライパン予熱」モード21aを押すことにより、周辺コイル34に供給される電力量(Q)(または複数の周辺コイル34に供給される電力の和(ΣQ))よりも大きくなるように加熱する。予熱が不要な調理の場合は通常の温度設定スイッチ22や火力調整スイッチ26で火力調整する。こうして焼き物、炒め物など予熱が必要な調理で加熱パターンを変えることにより、さまざまな調理法を適正に制御することができる。
またIH操作パネル12の火力を設定するための「弱」モードスイッチ25c、「中」モードスイッチ25d、および「強」モードスイッチ25eを選択すると、たとえば160℃、180℃、200℃で予熱されるようにあらかじめ設定しておき、上述のように温度検出用センサ36a,36bで検出された鍋の温度に基づいて予約モード期間(T)を終了してもよい。
さらに制御回路70は、調理モードに応じて設定可能な調理プログラムを記憶するためのメモリ(図示せず)を有し、たとえば焼き物や炒め物などの予熱が必要な調理のうち、各加熱コイル30に供給される電力(W)または電力量(Q)を変更することにより、具体的な調理モードに応じてプログラムされた温度(および時間)を実現するように構成してもよい。
1:誘導加熱装置、2:高周波電源部、3:筐体、4:トッププレート、5:ラジエント加熱部、6:グリル加熱部、10:IH加熱部、12:加熱操作パネル、14:液晶表示部、16:吸気窓、17排気窓、21:調理モード選択スイッチ(「フライパン予熱」モードスイッチ)、22:温度設定スイッチ、25:火力モード選択スイッチ、26:火力調整スイッチ、30:加熱コイル、32:中央コイル、34:周辺コイル、36:温度検出用センサ、40,50,60:インバータ回路(電源回路)、42,44,52,54,62,64:スイッチング素子、43,45,53,55,63,65:アーム、46,56,66:共振コンデンサ、47,48,57,58,67,68:ドライブ回路、70:制御回路、110:商用交流電源、112:整流回路、114:平滑コンデンサ。

Claims (11)

  1. 平面状に捲回された中央コイルと、
    前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
    前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
    前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
    前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
    被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
    前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)において、第1の電力(W )を中央コイルに定常的に供給し、第1の電力(W )より大きい第2の電力(W )を周辺コイルに定常的に供給するように、中央コイル電源回路および周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 平面状に捲回された中央コイルと、
    前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
    前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
    前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
    前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
    被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
    前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)において、第1の電力(W )を断続的に中央コイルに供給し、第1の電力(W )を周辺コイルに定常的に供給するように、中央コイル電源回路および周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。
  3. 平面状に捲回された中央コイルと、
    前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
    前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
    前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
    前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
    被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
    前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)において、第1の電力(W )を前記中央コイルに断続的に供給し、前記周辺コイルに対し、前記中央コイルへ電力供給している時には第1の電力(W )を供給し、かつ前記中央コイルへ電力供給を停止している時には第1の電力(W )より大きい第2の電力(W )を供給するように、前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。
  4. 平面状に捲回された中央コイルと、
    前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
    前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
    前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
    前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
    被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
    前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T )においては、第1の電力(W )を前記中央コイルに定常的に供給するとともに、第1の電力(W )より大きい第2の電力(W )を前記周辺コイルに定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T )においては、第1の電力(W )より小さい電力(W ’)を前記中央コイルに定常的に供給するとともに、第2の電力(W )より大きい電力(W ’)を前記周辺コイルに定常的に供給するように、前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。
  5. 平面状に捲回された中央コイルと、
    前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
    前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
    前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
    前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
    被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
    前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T )においては、第1の電力(W )を前記中央コイルに定常的に供給し、第1の電力(W )より大きい第2の電力(W )を前記周辺コイルに定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T )においては、第1の電力(W )より小さい電力(W ’)を前記中央コイルに断続的に供給し、第2の電力(W )より大きい電力(W ’)を前記周辺コイルに定常的に供給するように、前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。
  6. 複数の周辺コイルは、中央コイルの周辺に捲回され、互いに電気的に直列または並列に接続されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の誘導加熱装置。
  7. 中央コイルおよび1つまたは複数の周辺コイルからなる加熱コイルの径が直径190mm以上の円形形状を有することを請求項1〜6のいずれか1に記載の誘導加熱装置。
  8. 中央コイルと周辺コイルの間に配置された、被加熱体の表面温度を検出する温度センサをさらに有し、
    制御回路は、第1の予熱期間(T)から第2の予熱期間(T)に移行する際に温度センサで検出された温度に基づいて、第2の予熱期間(T)における周辺コイルに供給される電力および中央コイルに供給される電力を決定し、その決定された電力が周辺コイルおよび中央コイルに供給されるように中央コイル電源回路および周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする請求項4または5に記載の誘導加熱装置。
  9. 中央コイルと周辺コイルの間に配置された、被加熱体の表面温度を検出する温度センサをさらに有し、
    制御回路は、温度センサで検出された温度が所定の温度に達した時に、第1の予熱期間(T)から第2の予熱期間(T)に移行したと判断することを特徴とする請求項4、5、または8に記載の誘導加熱装置。
  10. 予熱モード期間(T)が終了した際の予熱温度を設定できる予熱温度設定手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の誘導加熱装置。
  11. 予熱モード期間(T)を設定できる予熱期間設定手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の誘導加熱装置。
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