JP5473864B2 - 誘導加熱装置 - Google Patents
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Description
また特許文献1に記載の誘導加熱装置は、上述のように、食材の飛沫の飛散を防止するために、外コイルに対する供給電力が内コイルに対する供給電力より小さくなるように制御するものであるので、フライパン等の被加熱体を予熱する場合、鍋の外側の側面(いわゆる鍋肌)の温度を高くできず、予熱時において鍋底から鍋肌への温度勾配(温度ムラ)が大きくなり、オムレツや炒め物などをおいしく調理できないという問題があった。
図1〜図6を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態1について以下詳細に説明する。図1は本願発明に係る誘導加熱装置1の全体を示す概略斜視図である。図1に示す誘導加熱装置1は、概略、筐体3と、その上側表面のほぼ全体を覆うガラスなどで形成されたトッププレート4と、左右に配置された第1および第2のIH加熱部10a,10bと、ラジエント加熱部5と、グリル加熱部6とを有する。各IH加熱部10は、所定平面内に形成された電磁誘導式の加熱コイル(以下、単に「加熱コイル」という。)30を有し、後述する高周波電源部2から高周波電流が供給されると、トッププレート4上に載置された金属材料からなる鍋(被加熱体)に渦電流を形成し、そのジュール熱により鍋を誘導加熱する。
また調理モード選択スイッチ21および温度設定スイッチ22は組み合わせて使用することができ、各IH操作パネル12は、たとえばユーザが「フライパン予熱」モードスイッチ21aを押下して「フライパン予熱」モードを選択した後に、温度設定スイッチ22で所望の予熱温度を選択することにより、予熱温度を設定する手段(予熱温度設定手段)を有する。
同様に、調理モード選択スイッチ21および火力(時間)調整スイッチ26を組み合わせて用いることができ、各IH操作パネル12は、たとえばユーザが「フライパン予熱」モードスイッチ21aを押下して「フライパン予熱」モードを選択した後に、予熱モードの時間を設定する手段(予熱期間設定手段)を有する。
なお言及するまでもないが、各フルブリッジ式インバータ回路40,50における共振コンデンサは、中央コイル32または周辺コイル34に対して直列接続されていれば、位置を置換して配置してもよいし、LCR回路を構成するものであれば、共振コンデンサを中央コイル32または周辺コイル34に対して並列に接続してもよい。
換言すると、制御回路70から出力される制御信号は、各アーム43,45、53,55の駆動信号を出力するドライブ回路47,48、57,58に送られ、スイッチング素子42,44、52,54のスイッチング動作を行い、加熱コイル30の中央コイル32および周辺コイル34に高周波電力を供給して、被加熱体である鍋を誘導加熱する。
同様に、別の瞬間において、中央コイル32に流れる高周波電流の向きが時計回りであるとき、制御回路70は、周辺コイル34に流れる高周波電流の向きも時計回りとなるように、インバータ回路40,50を制御する。
より具体的には、実施の形態1に係る制御回路70は、中央コイル32に供給される電力(W1)と周辺コイル34に供給される電力(W2)との比R(R=W2/W1、以下、単に「内外電力比」という。)が3対7となるようにインバータ回路40,50を制御するものであり、従来式の制御回路は、係る内外電力比が7対3となるようにインバータ回路40,50を制御するものである。
また図6によれば、内外電力比を3対7としたときの半径方向の温度勾配(実施の形態1、実線I)は、内外電力比を7対3としたときの半径方向の温度勾配(従来品、破線P)に比して、鍋の中心から鍋肌に至るまで鍋底温度の温度変化が小さい。すなわち実施の形態1に係る誘導加熱装置1によれば、より均一な鍋底温度で、かつより高い鍋肌温度でフライパンを予熱することができる。このように、予熱に際してフライパン全体を均一に、鍋肌まで十分に加熱することにより、オムレツや炒め物などをおいしく調理することができる。
図7〜図13を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置の実施の形態2について以下詳細に説明する。実施の形態1に係る加熱コイル30が中央コイル32、および円形状に捲回された単一の周辺コイル34を有するものであったのに対し、実施の形態2の加熱コイル30は、周辺コイル34を円周方向に分割して半円弧状に捲回された複数の周辺コイル34a,34bを有する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
また各IH加熱部10は、実施の形態1と同様、2つの温度検出用センサ36a,36bを有する。なお、温度検出用センサ36a,36bの配置位置は図7に限定されるものではない。
そして実施の形態2に係る制御回路70は、実施の形態1と同様、中央コイル32と周辺コイル34a,34bとが互いに隣接する領域(隣接領域)において、高周波電流が同一方向(図7の破線矢印で示す)に流れるように、中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40および各周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50,60を制御する。こうして誘導加熱装置1としての加熱効率を向上させるとともに、インバータ回路40,50,60のスイッチング素子42,44、52,54、62,64で生じる電力損失を低減することができる。
図9は、実施の形態2の変形例1に係る各IH加熱部10の加熱コイル30を示す平面図である。変形例1に係る加熱コイル30は、中央コイル32と、その周辺に1/4円弧状(バナナ状または胡瓜状)に捲回された4つの周辺コイル34a〜34dとから構成されている。すなわち変形例1に係る2つの周辺コイル34a〜34dは、実施の形態1に係る単一の周辺コイル34を円周方向に4分割したものである。このとき、中央コイル32と変形例1に係る4つの周辺コイル34a〜34dとの間の結合係数をより小さくすることができるので、これらの間で生じる磁気的な相互作用がより小さくなり、これらに対する電力供給を制御しやすくすることができる。
そして変形例1に係る制御回路70は、実施の形態1,2と同様、中央コイル32と周辺コイル34a〜34dとが互いに隣接する領域(隣接領域)において、高周波電流が同一方向(図9の破線矢印で示す)に流れるように中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40および各周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50,60を制御する。こうして誘導加熱装置1としての加熱効率を向上させるとともに、インバータ回路40,50,60のスイッチング素子42,44、52,54、62,64で生じる電力損失を低減することができる。
また、図11に示すように、変形例1の周辺コイル34a〜34dをすべて並列に接続し、これを単一の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50から高周波電力を供給するように構成し、制御回路70は、中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40および単一の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50を制御するようにしてもよい。
さらに択一的には、図12に示すように、変形例1の周辺コイル34a,34cと34b,34dを直列に接続したものとを並列に接続し、これを単一の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50から高周波電力を供給するように構成し、制御回路70は同様に、中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40および単一の周辺コイル用フルブリッジ式インバータ回路50を制御するようにしてもよい。
このように変形例1において、互いに隣接する周辺コイル34a,34bおよび34c,34dを並列に接続してもよいし、任意に選択された複数の周辺コイル34を並列接続する代わりに直列接続してもよい。
図13は、実施の形態2の変形例2に係る各IH加熱部10a,10bの加熱コイル30を示す平面図である。変形例2に係る加熱コイル30は、中央コイル32の周辺に1/6円弧状(バナナ状または胡瓜状)に捲回された6つの周辺コイル34a〜34fを配置する点以外は、変形例1と同様の構成を有する。また変形例2に係る高周波電源部2は、詳細図示しないが、中央コイル用フルブリッジ式インバータ回路40と、任意に選択された複数の周辺コイル34を並列または直列に接続したものに対して電力を供給する1つまたはそれ以上のフルブリッジ式インバータ回路50とを有するものであってもよい。
また中央コイル32は、円形の平面形状を有するものとして説明したが、四角形や長方形などの多角形形状を有するものであってもよい。同様に、周辺コイルも四角形、長方形、円形、楕円形、蒲鉾形などの任意の形状を有していてもよい。
さらに、中央コイル32および各周辺コイル34は同一平面上にあってもよいし、垂直方向において互いに重畳(2重または3重に配置)するように構成してもよい。
図14を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態3について以下詳細に説明する。実施の形態3に係る制御回路70は、中央コイル32に電力(W1)を断続的に供給し、周辺コイル34に同一の電力(W1)を定常的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
具体的に、実施の形態3に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T1)において、中央コイル32および周辺コイル34には同一の電力(W1)を同時に(定常的に)供給し、第2の予熱期間(T2)においては、周辺コイル34には引き続き同一の電力(W1)を定常的に供給する一方、中央コイル32には電力(W1)を断続的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する。ここで「電力を断続的に供給する」とは、供給される電力の大きさを変えることなく、電力を供給しない部分的時間を設けるという意味である。
図15を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態4について以下詳細に説明する。実施の形態4に係る制御回路70は、中央コイル32に電力(W1)を断続的に供給するとともに、周辺コイル34に対して中央コイル32へ電力供給している時には同一の電力(W1)を供給し、かつ中央コイル32へ電力供給を停止している時には電力(W1)より大きい電力(W2)を供給するように、各インバータ回路40,50を制御する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
具体的に、実施の形態4に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T1)において、中央コイル32および周辺コイル34には同一の電力(W1)を同時に(定常的に)供給し、第2の予熱期間(T2)においては、周辺コイル34に対して中央コイル32へ電力供給している時(ΔT1)には引き続き同一の電力(W1)を定常的に供給する一方、中央コイル32への電力供給を停止している時(ΔT2)には電力(W1)より大きい電力(W2)を供給するように、各インバータ回路40,50を制御する。
こうして実施の形態4に係る誘導加熱装置1は、予熱モード期間(T)において中央コイル32に供給される電力量(Q1)が周辺コイル34に供給される電力量(Q2)より小さくなるように制御することにより、鍋底全体の温度をより均一にし、鍋肌をより高い温度に予熱することができる。
図16を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態5について以下詳細に説明する。実施の形態5に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T1)においては、電力(W1)を中央コイルに定常的に供給するとともに、電力(W1)より大きい電力(W2)を周辺コイルに定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T2)においては、電力(W1)より小さい電力(W1’)を中央コイルに定常的に供給するとともに、電力(W2)より大きい電力(W2’)を周辺コイルに定常的に供給するように、中央コイル電源回路および周辺コイル電源回路を制御する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
具体的に、実施の形態5に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T1)において、中央コイル32には電力(W1)を定常的に供給するとともに、周辺コイル34には電力(W1)より大きい電力(W2)を定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T2)においては、中央コイル32には電力(W1)よりさらに小さい電力(W1’)を定常的に供給するとともに、周辺コイル34には電力(W2)よりさらに大きい電力(W2’)を定常的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する。すなわち実施の形態5に係る制御回路70は、上述の内外電力比(R=W2/W1)が第1の予熱期間(T1)においてたとえば3対7であったものを第2の予熱期間(T2)においては2対8に増大するように、各インバータ回路40,50を制御する。
図17を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態6について以下詳細に説明する。実施の形態6に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T1)においては、電力(W1)を中央コイル32に定常的に供給し、電力(W1)より大きい電力(W2)を周辺コイル34に定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T2)においては、電力(W1)より小さい電力(W1’)を中央コイル32に断続的に供給し、電力(W2)より大きい電力(W2’)を周辺コイル34に定常的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する点を除き、実施の形態1の誘導加熱装置1と同様の構成を有するので、重複する点については説明を省略する。
具体的に、実施の形態6に係る制御回路70は、予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T1)においては、中央コイル32には電力(W1)を定常的に供給し、周辺コイル34には電力(W1)より大きい電力(W2)を定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T2)においては、中央コイル32には電力(W1)より小さい電力(W1’)を断続的に供給し、周辺コイル34には電力(W2)より大きい電力(W2’)を定常的に供給するように、各インバータ回路40,50を制御する。
再び図2を参照しながら、本願発明に係る誘導加熱装置1の実施の形態7について以下詳細に説明する。
図2(a)に示すIH操作パネル12は、「入」スイッチ20、「フライパン予熱」モード21aを含む調理モード選択スイッチ21、および温度設定スイッチ22を有する。
焼き物、炒め物など予熱が必要な調理の場合は、図2の「フライパン予熱」モード21aを押すことにより、周辺コイル34に供給される電力量(Q2)(または複数の周辺コイル34に供給される電力の和(ΣQ2))よりも大きくなるように加熱する。予熱が不要な調理の場合は通常の温度設定スイッチ22や火力調整スイッチ26で火力調整する。こうして焼き物、炒め物など予熱が必要な調理で加熱パターンを変えることにより、さまざまな調理法を適正に制御することができる。
さらに制御回路70は、調理モードに応じて設定可能な調理プログラムを記憶するためのメモリ(図示せず)を有し、たとえば焼き物や炒め物などの予熱が必要な調理のうち、各加熱コイル30に供給される電力(W)または電力量(Q)を変更することにより、具体的な調理モードに応じてプログラムされた温度(および時間)を実現するように構成してもよい。
Claims (11)
- 平面状に捲回された中央コイルと、
前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)において、第1の電力(W 1 )を中央コイルに定常的に供給し、第1の電力(W 1 )より大きい第2の電力(W 2 )を周辺コイルに定常的に供給するように、中央コイル電源回路および周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。 - 平面状に捲回された中央コイルと、
前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)において、第1の電力(W 1 )を断続的に中央コイルに供給し、第1の電力(W 1 )を周辺コイルに定常的に供給するように、中央コイル電源回路および周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。 - 平面状に捲回された中央コイルと、
前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)において、第1の電力(W 1 )を前記中央コイルに断続的に供給し、前記周辺コイルに対し、前記中央コイルへ電力供給している時には第1の電力(W 1 )を供給し、かつ前記中央コイルへ電力供給を停止している時には第1の電力(W 1 )より大きい第2の電力(W 2 )を供給するように、前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。 - 平面状に捲回された中央コイルと、
前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T 1 )においては、第1の電力(W 1 )を前記中央コイルに定常的に供給するとともに、第1の電力(W 1 )より大きい第2の電力(W 2 )を前記周辺コイルに定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T 2 )においては、第1の電力(W 1 )より小さい電力(W 1 ’)を前記中央コイルに定常的に供給するとともに、第2の電力(W 2 )より大きい電力(W 2 ’)を前記周辺コイルに定常的に供給するように、前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。 - 平面状に捲回された中央コイルと、
前記中央コイルの周辺に捲回された1つまたは複数の周辺コイルと、
前記中央コイルに電力を供給する中央コイル電源回路と、
前記1つまたは複数の周辺コイルに電力を供給する1つまたは複数の周辺コイル電源回路と、
前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御する制御回路と、
被加熱体を予備的に加熱する予熱モードを選択できるモード選択スイッチとを備え、
前記制御回路は、前記中央コイルおよび前記1つまたは複数の周辺コイルが互いに隣接する領域において高周波電流が実質的に同一方向に流れるように、かつ予熱モードにおいて前記中央コイルに供給される電力量が、前記1つの周辺コイルに供給される電力量または複数の周辺コイルに供給される電力量の和より小さくなるように前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御するとともに、被加熱体を予備的に加熱する予熱モード期間(T)の第1の予熱期間(T 1 )においては、第1の電力(W 1 )を前記中央コイルに定常的に供給し、第1の電力(W 1 )より大きい第2の電力(W 2 )を前記周辺コイルに定常的に供給し、予熱モード期間(T)の第2の予熱期間(T 2 )においては、第1の電力(W 1 )より小さい電力(W 1 ’)を前記中央コイルに断続的に供給し、第2の電力(W 2 )より大きい電力(W 2 ’)を前記周辺コイルに定常的に供給するように、前記中央コイル電源回路および前記周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする誘導加熱装置。 - 複数の周辺コイルは、中央コイルの周辺に捲回され、互いに電気的に直列または並列に接続されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の誘導加熱装置。
- 中央コイルおよび1つまたは複数の周辺コイルからなる加熱コイルの径が直径190mm以上の円形形状を有することを請求項1〜6のいずれか1に記載の誘導加熱装置。
- 中央コイルと周辺コイルの間に配置された、被加熱体の表面温度を検出する温度センサをさらに有し、
制御回路は、第1の予熱期間(T1)から第2の予熱期間(T2)に移行する際に温度センサで検出された温度に基づいて、第2の予熱期間(T2)における周辺コイルに供給される電力および中央コイルに供給される電力を決定し、その決定された電力が周辺コイルおよび中央コイルに供給されるように中央コイル電源回路および周辺コイル電源回路を制御することを特徴とする請求項4または5に記載の誘導加熱装置。 - 中央コイルと周辺コイルの間に配置された、被加熱体の表面温度を検出する温度センサをさらに有し、
制御回路は、温度センサで検出された温度が所定の温度に達した時に、第1の予熱期間(T1)から第2の予熱期間(T2)に移行したと判断することを特徴とする請求項4、5、または8に記載の誘導加熱装置。 - 予熱モード期間(T)が終了した際の予熱温度を設定できる予熱温度設定手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の誘導加熱装置。
- 予熱モード期間(T)を設定できる予熱期間設定手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1に記載の誘導加熱装置。
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