JPH0855678A - 電磁調理器用加熱コイル - Google Patents

電磁調理器用加熱コイル

Info

Publication number
JPH0855678A
JPH0855678A JP19165394A JP19165394A JPH0855678A JP H0855678 A JPH0855678 A JP H0855678A JP 19165394 A JP19165394 A JP 19165394A JP 19165394 A JP19165394 A JP 19165394A JP H0855678 A JPH0855678 A JP H0855678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
coil
heating coil
value
pot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19165394A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Ishima
勉 石間
Yoshio Tauchi
良男 田内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SPC Electronics Corp
Original Assignee
SPC Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SPC Electronics Corp filed Critical SPC Electronics Corp
Priority to JP19165394A priority Critical patent/JPH0855678A/ja
Publication of JPH0855678A publication Critical patent/JPH0855678A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被加熱物、例えば鍋の底部寸法に拘わらず、
十分な加熱電力と均一な加熱パターンが得られる安全構
造の電磁調理器用加熱コイルを提供する。 【構成】 内側コイル1と外側コイル2を同心上且つ略
同一平面上に電気的に分離して配するとともに、各コイ
ル1,2をその円周方向の高周波電流が同一方向となる
ように並列接続し、電源3から高周波電流を供給して小
型鍋5を加熱する際に、加熱電力を内側コイル1に集中
させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁調理器に用いる加
熱コイルの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電磁調理器用加熱コイルは、リッ
ツ線等を所定間隔で平型渦巻状に巻き、その両端に高周
波電源を接続する構造になっているのが一般的である。
図3は、この種の加熱コイルを用いて誘導加熱を行う場
合の要部断面図であり、3は高周波電力を出力する電
源、4は調理器筐体枠に固定されるトッププレート、
5,6は例えば磁性SUS材から成る被加熱物(小型鍋
及び大型鍋)、11は加熱コイルである。
【0003】図示のように、従来の加熱コイル11は、
実線で示す小型鍋5のほか、破線で示す大型鍋6にも対
応するように、リッツ線をその外径が大型鍋6の外径と
ほぼ同じになるまで平型渦巻状に巻き、その両端に電源
3を接続する構造となっている。このような構造の加熱
コイル1を用いて実際に小型鍋6及び大型鍋5を加熱す
る場合の等価回路を、それぞれ図4(a)(b)に示
す。
【0004】いま、大型鍋6の等価抵抗値をro、無負
荷時の加熱コイル11のインダクタンス値をLo、大型
鍋6をトッププレート4に載せて通電したことによるイ
ンダクタンス値の減少分をlo、電源3より出力される
高周波電流の値をIoとすると、大型鍋6の加熱電力値
PoはIo2・roとなり、電磁調理器の定格出力値とほぼ
等しくなる。加熱コイル11の抵抗分は一般に小さく、
コイルロスは全体の1/10以下である。一方、上記電
流値Ioが一定に制御されているものとして、同一の加
熱コイル11で小型鍋5を加熱した場合は、図4(a)
に示すように、その等価抵抗値rは大型鍋6の場合のほ
ぼ半分のro/2、加熱電力値PもIo2・ro/2(=P
o/2)となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
加熱コイル11を用いた場合は、大型鍋6であれば電磁
調理器の定格出力値と同程度の加熱電力値が得られる
が、小型鍋5では加熱電力値が低下してしまう欠点があ
った。また、大型鍋6で十分な加熱電力値が得られて
も、加熱コイル11の中心部(鍋底の中心部)付近の加
熱電力値が極めて小さく、逆に、周縁部付近が集中的に
加熱電力値が大きくなるため、加熱パターンがドーナツ
状になり、調理上不便となる問題もあった。更に、加熱
コイル11のうち、小型鍋5の誘導加熱に寄与しない部
分で不要な電磁界が発生し、安全性の点でも問題があっ
た。
【0006】本発明の課題は、かかる欠点等を解消し、
被加熱物の底部寸法に拘わらず、十分な加熱電力値と均
一な加熱パターンが得られる安全構造の電磁調理器用加
熱コイルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の電磁調理器用加熱コイルは、径の異なる複数の加熱
コイルを同心上且つ略同一平面上に電気的に分離して配
し、各々の加熱コイルをその円周方向の高周波電流が同
一方向となるように並列接続したことを特徴とする。な
お、このような構造において、径が小さい側の加熱コイ
ルのインダクタンス値を、径の大きい側の加熱コイルの
インダクタンス値よりも相対的に小さくなるように予め
設計しておくことが好ましい。
【0008】
【作用】本発明の電磁調理器用加熱コイルは、径の異な
る複数の加熱コイルをその円周方向の高周波電流が同一
方向となるように並列接続したので、その接続部に高周
波電流(電力)が供給された場合は各加熱コイルが各々
独立に被加熱物を加熱する。従って、電源から供給され
る高周波電流が一定であるとすると、誘導加熱に寄与す
る加熱コイルは、被加熱物を近づけたことによるインダ
クタンス値の低下があり、誘導加熱に寄与しない加熱コ
イルに比べて相対的に高周波電流が増加する。被加熱物
の底部寸法が小さい場合であっても、径の小さい側の加
熱コイルは常に誘導加熱に寄与することになるので、通
電時には加熱電力値が加熱コイルの中心部付近に集中
し、従来の加熱コイルの場合に生じる加熱電力値の相対
的低下が抑制される。なお、径が小さい側の加熱コイル
のインダクタンス値を径の大きい側の加熱コイルのイン
ダクタンス値よりも相対的に小さくなるように予め設計
しておくと、中心部付近の高周波電流がより大きくな
り、従来の加熱コイルの場合に生じていたドーナツ状の
加熱パターンが改善される。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は、本発明の一実施例に係る電磁調理
器用加熱コイルを用いて誘導加熱を行う場合の要部断面
図であり、内側コイル1と外側コイル2の二つの加熱コ
イルを各々並列接続した場合の例を示すものである。な
お、電源3、トッププレート4、小型鍋5及び大型鍋6
は、図3に示したものと同一とする。
【0010】内側コイル1は、例えば仕上げ径が約5m
mのリッツ線を約20ターンの平型渦巻状に巻いたもの
で、無負荷時のインダクタンス値は、従来の加熱コイル
(図3の符号11)の2倍の約60μH(2Lo)とす
る。つまり、図示のように、各ターンのピッチを従来よ
りも密に巻いておく。外側コイル2も、約60μH(2
Lo)となるように、内側コイル1の外側に巻いてお
く。なお、インダクタンス値を共に2Loとするのは説
明の便宜のためであって、実際には必ずしも両者を同一
値にしなくとも良い。
【0011】このような構造の加熱コイルを用いて大型
鍋6を加熱する場合は、図2(b)の等価回路に示すよ
うに、その合成インピーダンスは、等価抵抗値がro、
等価インダクタンス値がLo−loとなる。また、各コイ
ル1,2に流れる高周波電流の値I1’、I2’も等しく
なる。従って、大型鍋6の加熱電力値PoはIo2・roと
なり、従来の加熱コイル11を用いた場合と同じ値とな
る。
【0012】一方、小型鍋5を加熱する場合は、図2
(a)の等価回路に示すように、内側コイル1のインダ
クタンス値が外側コイル2のインダクタンス値より小さ
くなり、更に、小型鍋5の等価抵抗2roを含めた内側
コイル1の直列インピーダンスの大きさも外側コイル2
の無負荷インピーダンスの大きさより小さくなる。即
ち、内側コイル1を流れる高周波電流の値をI1、外側
コイル2を流れる高周波電流の値をI2とすると、I1
2、又は、I1>I o/2となる。従って、小型鍋5の
加熱電力値P1は、2ro・I2 1(>2ro(Io/2)2
=ro/2・Io2)となり、従来の加熱コイル11を用
いて小型鍋5を加熱した場合の加熱電力値P(=ro/
2・Io2)を常に超える。このときの高周波電流値I1
は、良く知られた計算式により(1)式で表され、小型鍋
5の加熱電力値P1は、(2)式で表される。
【0013】
【数1】
【0014】上記(1)、(2)式は、通常(2−lo/Lo)
2≫(ro/ωLo)2であるから、下記(3)、(4)式のよう
に表すことができる。
【0015】
【数2】
【0016】いま、内側コイル1の外径と小型鍋5の底
径とがほぼ等しく、電磁調理器の定格出力値が10kW
のとき、実測による小型鍋5の加熱電力値は、従来の加
熱コイル11を用いた場合には約5kWであったのに対
し、本実施例の加熱コイルによれば約7kWであった。
一方、このときの内側コイル1の等価抵抗値2roは約
1.6Ωであり、インダクタンス値2(Lo−lo)は約
40μHであった。また、電源3より出力される高周波
電流(Io)は約25kHZ、約110Aであった。そこ
で、前記(1)、(2)式にLo≒30μH、lo≒10μH、
ro≒0.8Ω、ω≒2π×25×103、Io≒110
Aを代入すると、 I1=65.7A P1=6.90kW となり、上記実測値と殆ど一致した。これに対し、従来
の加熱コイル11の場合は、小型鍋5の加熱電力Pは、
ro/2・Io2≒4.8kWであった。従って、本実施
例の加熱コイルを用いることにより小型鍋5の加熱電力
値が従来よりも確実に4〜5割アップすることがわか
る。
【0017】このように、本実施例によれば、従来、小
型鍋5の加熱が不十分であり、調理に不便であったとこ
ろの加熱電力値を4〜5割アップさせることができ、さ
らに、小型鍋5の載っていない外側コイル2の高周波電
流が減少するので、不要な電磁界の漏洩が少なくなり、
安全性を向上させることができる。
【0018】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲での設計変更
が可能である。例えば、内側コイル1のインダクタンス
値を最初から外側コイル2よりも小さく設計することに
より、大型鍋6の誘導加熱に際しても鍋底の中心部付近
を強くすることができる。また、並列接続する加熱コイ
ルの数は3以上であっても良い。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明の
電磁調理器用加熱コイルは、外径と同程度乃至それ以上
の大型の被加熱物に対しては、従来のように一つの加熱
コイルとほぼ同様に機能する一方、外側に位置する加熱
コイルの内径以下の小型の被加熱物に対しては、誘導加
熱に寄与する加熱コイルの高周波電流が増加するので、
被加熱物の大小に拘らず、調理上十分な加熱電力値が得
られる効果がある。さらに、小型の被加熱物の誘導加熱
に寄与しない加熱コイルについては、その高周波電流が
減少するので、電磁界の漏洩が従来よりも少なくなり、
安全性が向上する効果がある。
【0020】また、径が小さい側の加熱コイルのインダ
クタンス値を、径の大きい側の加熱コイルのインダクタ
ンス値よりも相対的に小さくなるように予め設計してお
くことにより、中心部付近の高周波電流の値が周縁部付
近よりも常に大きくなる。従って加熱電力が常に中心部
付近に集中するので、従来構造によるドーナツ状の加熱
パターンが改善されて鍋等の被加熱物が均一に加熱され
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の加熱コイルを用いて誘導加
熱を行う場合の要部断面図
【図2】(a)は本実施例の加熱コイルを用いて小型鍋
を加熱する場合の等価回路 (b)は同様の条件で大型鍋を加熱する場合の等価回路
【図3】従来の加熱コイルを用いて誘導加熱を行う場合
の要部断面図
【図4】(a)は従来の加熱コイルを用いて小型鍋を加
熱する場合の等価回路 (b)は同様の条件で大型鍋を加熱する場合の等価回路
【符号の説明】
1 本実施例の加熱コイルの構成要素となる内側コイル 2 本実施例の加熱コイルの構成要素となる外側コイル 3 電源 4 トッププレート 5,6 鍋(被加熱物)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 径の異なる複数の加熱コイルを同心上且
    つ略同一平面上に電気的に分離して配し、各々の加熱コ
    イルをその円周方向の高周波電流が同一方向となるよう
    に並列接続したことを特徴とする電磁調理器用加熱コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁調理器用加熱コイル
    において、 径が小さい側の加熱コイルのインダクタンス値を、径の
    大きい側の加熱コイルのインダクタンス値よりも相対的
    に小さくしたことを特徴とする電磁調理器用加熱コイ
    ル。
JP19165394A 1994-08-15 1994-08-15 電磁調理器用加熱コイル Pending JPH0855678A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19165394A JPH0855678A (ja) 1994-08-15 1994-08-15 電磁調理器用加熱コイル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19165394A JPH0855678A (ja) 1994-08-15 1994-08-15 電磁調理器用加熱コイル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0855678A true JPH0855678A (ja) 1996-02-27

Family

ID=16278238

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19165394A Pending JPH0855678A (ja) 1994-08-15 1994-08-15 電磁調理器用加熱コイル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0855678A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990009959A (ko) * 1997-07-14 1999-02-05 구자홍 유도 가열 조리기의 용기 자동 인식장치 및 그 방법
JP2005353458A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Toshiba Corp 誘導加熱調理器
JP2007305490A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Mitsubishi Electric Corp 加熱コイルの製造方法及び電磁誘導加熱調理器の加熱コイル
JP2008253434A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 炊飯器
JP2011070873A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Panasonic Corp 誘導加熱装置ならびにそれを用いた誘導加熱調理器

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19990009959A (ko) * 1997-07-14 1999-02-05 구자홍 유도 가열 조리기의 용기 자동 인식장치 및 그 방법
JP2005353458A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Toshiba Corp 誘導加熱調理器
JP2007305490A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Mitsubishi Electric Corp 加熱コイルの製造方法及び電磁誘導加熱調理器の加熱コイル
JP2008253434A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 炊飯器
JP2011070873A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Panasonic Corp 誘導加熱装置ならびにそれを用いた誘導加熱調理器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5289555B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5235836B2 (ja) 誘導加熱調理装置
JP2978069B2 (ja) 電磁調理器
EP2237641B1 (en) Electromagnetic induction heating device
JP5943683B2 (ja) 誘導加熱装置
JP4331071B2 (ja) 加熱調理器
JPH0855678A (ja) 電磁調理器用加熱コイル
JP2939554B2 (ja) 電磁調理具
JP2873659B2 (ja) 電磁調理器用均一加熱シート
JPH1140335A (ja) 電磁加熱調理器
FI92008C (fi) Induktiokeittolevy tai -sivulevy
KR101420875B1 (ko) 조리기기
JPH0732065B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2978097B2 (ja) 電磁誘導加熱装置
JPH07326471A (ja) 電磁調理器用加熱コイル及び電磁調理器
JP6029012B2 (ja) 誘導加熱式炊飯器
JPH1126143A (ja) 電磁誘導加熱用コイル
JP5208143B2 (ja) 誘導加熱調理器の加熱コイルユニット
EP4373211A1 (en) Induction heating type cooktop
JP2626034B2 (ja) 誘導加熱装置
JPH10335056A (ja) 電磁誘導加熱用コイル
JP2597867Y2 (ja) 電磁調理器
JP6383180B2 (ja) 誘導加熱調理器
JPH0937928A (ja) 誘導加熱調理器
JPH0339916Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040629

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040706

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20041102

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02