JP5258593B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器 Download PDF

Info

Publication number
JP5258593B2
JP5258593B2 JP2009012997A JP2009012997A JP5258593B2 JP 5258593 B2 JP5258593 B2 JP 5258593B2 JP 2009012997 A JP2009012997 A JP 2009012997A JP 2009012997 A JP2009012997 A JP 2009012997A JP 5258593 B2 JP5258593 B2 JP 5258593B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
temperature sensor
detected
infrared
heating coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009012997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010170879A (ja
Inventor
智 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd, Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Priority to JP2009012997A priority Critical patent/JP5258593B2/ja
Publication of JP2010170879A publication Critical patent/JP2010170879A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5258593B2 publication Critical patent/JP5258593B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B6/00Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
    • H05B6/02Induction heating
    • H05B6/06Control, e.g. of temperature, of power
    • H05B6/062Control, e.g. of temperature, of power for cooking plates or the like
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2213/00Aspects relating both to resistive heating and to induction heating, covered by H05B3/00 and H05B6/00
    • H05B2213/07Heating plates with temperature control means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Induction Heating Cooking Devices (AREA)

Description

この発明は、非接触で被加熱物(鍋などの調理容器)の温度を検出する手段を有する誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器においては、トッププレート上に載置した被加熱物である調理容器(鍋)の温度を、トッププレートと調理容器の接触面を含む調理容器側面下部の温度を側方から赤外線センサーで検出するものがあった。トッププレートを構成するガラスやセラミックは赤外線を吸収して透過しにくいので、下方からトッププレートを介して赤外線を検出する場合と比較して、側方から赤外線を検出する場合はより正確な赤外線放射量を検出可能である。また、調理容器の赤外線放射率や赤外線反射率の影響を受けて正確な温度を検出できなくなる問題点を、トッププレートと調理容器との接触面を含む調理容器の側面下部の温度を検出することにより赤外線放射率や赤外線反射率の影響を抑えて正確に温度検出できるようにしたものがあった(例えば、特許文献1)。
特開2003−92177号公報(第5頁〜第9頁、図1〜図11)
しかし、調理容器が加熱コイルの径より大きかったり、調理容器の載置位置が加熱コイルより赤外線センサー側にずれたりした場合に、加熱コイルに流れる高周波電流により生じる高周波磁界によって誘導される渦電流が流れて加熱されている調理容器の底部分を赤外線センサーが観測できず、正確な温度検出ができないために調理容器が過熱する虞がある問題点があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、調理容器が加熱コイルの径より大きかったり調理容器の載置位置が加熱コイルより赤外線センサー側にずれたりして加熱コイルに流れる高周波電流により生じる高周波磁界によって誘導される渦電流が流れて加熱されている調理容器の底部分を赤外線センサーが観測できない場合においても、調理容器が過熱するのを抑制する誘導加熱調理器を得ることにある。
本発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物を載置するトッププレートと、このトッププレートの下方に配置された加熱コイルと、この加熱コイルに高周波電力を供給して駆動する駆動手段と、前記トッププレートの外周に近接して配置され、前記被加熱物の温度を前記トッププレート上の側方から検出する赤外線温度センサーと、前記加熱コイルの外側に所定の距離だけ前記赤外線温度センサー側に離れた位置に配置され、前記被加熱物の温度を前記トッププレートを介して検出する接触型温度センサーと、前記被加熱物の加熱制御を行う制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記赤外線温度センサーによる検出温度が第1の所定の過熱保護温度を超過し、あるいは、前記接触型温度センサーによる検出温度が第2の所定の過熱保護温度を超過した場合、前記駆動手段を制御して加熱出力を抑制あるいは停止させ、前記赤外線温度センサーによる検出温度が前記第1の所定の過熱保護温度を超過せず、前記接触型温度センサーによる検出温度が前記第2の所定の過熱保護温度を超過せず、前記加熱コイルに対する設定電力が該加熱コイルの入力電力以上の場合、前記加熱出力を抑制しないものである。
本発明によれば、制御手段は、赤外線温度センサーにより検出された調理容器の温度、あるいは、接触型温度センサーにより検出された調理容器の温度が所定の過熱保護温度を超過すると加熱コイルを駆動する駆動手段を制御して加熱出力を抑制あるいは停止させるので、加熱コイルに高周波電力を供給することによって誘導される渦電流により加熱される調理容器の底部分が赤外線温度センサーにより観測できる場合には赤外線温度センサーによる検出温度により調理容器が過熱されるのを防止するとともに、調理容器の大きさや載置位置により誘導渦電流により加熱される底部分が赤外線温度センサーにより観測できない場合には、接触型温度センサーが配された位置のトッププレートの上方に調理容器の底部分が位置するので、加熱される調理容器の底部分の温度を接触型温度センサーで検出することができ、接触型温度センサーによる検出温度により調理容器の過熱を抑制することが可能になる。
実施の形態1に係る誘導加熱調理器の側面断面図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の回路構成図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器の調理容器、加熱コイルおよび温度センサーの位置関係を示す図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器で底面部に反りのある調理容器を使用した場合の、調理容器、加熱コイルおよび温度センサーの位置関係を示す図である。 実施の形態1における誘導加熱調理器の制御部11の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器において、赤外線温度センサーによる調理容器高温状態検出可否の判断に用いる外側温度センサーの検出温度と赤外線温度センサーの検出温度の関係を示す図である。 実施の形態2における誘導加熱調理器の制御部11の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態3に係る誘導加熱調理器において、赤外線温度センサーによる調理容器高温状態検出可否の判断に用いる内側温度センサーの検出温度と外側温度センサーの検出温度の関係を示す図である。 実施の形態3における誘導加熱調理器の制御部11の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態4における誘導加熱調理器の制御部11の動作を説明するフローチャートである。 誘導加熱調理器の他の調理容器、加熱コイルおよび温度センサーの位置関係を示す図である。 実施の形態5における誘導加熱調理器の制御部11の動作を説明するフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、この発明の誘導加熱調理器に係る実施の形態1を示す側面断面図である。図1において、誘導加熱調理器は本体1、本体1の上面に配置される例えばセラミクスなどの耐熱性非磁性絶縁材料からなる調理容器2を載置するトッププレート3、トッププレート3の下方に配置され調理容器2と磁気結合する加熱コイル4、加熱コイル4に高周波電流を供給する高周波電源回路5、本体1の上面前方に配置されて機器のオン/オフや加熱出力レベルを設定する各操作スイッチ6(図示せず)が設けられた操作部、操作部6の近傍に配置されて機器のオン/オフや加熱出力レベルを表示する表示部7、トッププレート3の外周に近接して配置され調理容器2の側面から調理容器2の側面下部の放射温度を検出する赤外線温度センサー8、トッププレート3の下面に密着させた状態で加熱コイル4の中心部に配置した接触型温度センサーである内側温度センサー9、およびトッププレート3の下面に密着させた状態で加熱コイル4の外側に所定の距離だけ赤外線温度センサー側に離れた位置に配置された接触型温度センサーである外側温度センサー10(内側温度センサー9および外側温度センサー10はサーミスタ等により構成される。)、操作部6からの操作入力に従い、赤外線温度センサー8や内側温度センサー9、外側温度センサー10の検出温度を使用して高周波電源回路5を制御して加熱コイル4に高周波電力を供給し、表示部7に動作状態を表示する制御部11から構成されている。
なお、制御部11は制御手段とも呼び、例えはDSPやCPUなどのプロセッサーあるいはマイクロコンピューターで構成される。高周波電源回路5は加熱コイルを駆動する駆動手段である。また、所定の距離とは、加熱コイル4の外径より大きい調理容器2がトッププレート3上に載置された時、あるいは加熱コイル4の外径より小さい調理容器が加熱コイル4の外周を超えてずれてしまった時に調理容器の底の一部が外側温度センサー10の真上に位置するような距離である。このような場合には、外側温度センサー10の上に調理容器が密着するので調理容器の熱が外部へ逃げてしまうことによる温度低下の問題が無くなり、外側温度センサー10による温度検出が可能となる。
図2は、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器の回路構成例を示す図である。図において、高周波電源回路5は商用電源12の交流電力を整流して直流電力に変換する直流電源回路13と、整流された直流電力を高周波電力に変換して加熱コイル4に供給するインバーター回路14から構成されている。直流電源回路13は、交流電力を整流する整流回路15と、その出力を平滑するチョークコイル16と平滑コンデンサー17からなり、その入力電流と入力電圧を検出する入力電流検出回路18と入力電圧検出回路19を備える。インバーター回路14は、直流電源回路13の出力である直流母線間に直列に接続されたスイッチング素子20・21と、それらのスイッチング素子と逆並列に接続されたダイオード22・23と、上記スイッチング素子20・21を交互に導通させる駆動回路24から構成される。このインバーター回路14の出力する高周波電力が加熱コイル4と共振コンデンサー25からなる共振回路に供給されている。
図3は、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器における調理容器2、加熱コイル4、接触型温度センサー9・10および赤外線温度センサー8の位置関係を示す図である。図3(a)は加熱コイル4の外径より小さい径の調理容器2aを加熱コイル4の中心位置上方のトッププレート3上に載置した場合であり、図3(b)は加熱コイル4の外径より大きい径の調理容器2bをトッププレート3上に載置した場合であり、図3(c)は加熱コイル4の外径より小さい径の調理容器2aを赤外線温度センサー8側にずれた状態で載置した場合を示している。加熱コイル4に流れる高周波電流により生じた高周波磁束は調理容器2a、2bの底面に鎖交して誘導渦電流を生じさせ、調理容器底面を発熱させる。図3(a)〜(c)において、調理容器2a・2bの底面の斜線部分は誘導渦電流が多く流れて特に加熱されている部分を示している。
図3(a)のように加熱コイル4の外径より小さい径の調理容器2aを載置した場合には、調理容器2aの側面の外側にまで加熱コイル4が位置するので、加熱コイル4に流れる高周波電流により生じる高周波磁束が調理容器2の底面部に鎖交するだけでなく、側面低部まで高密度で到達して誘導渦電流を生じさせ、発熱させる。その結果、赤外線温度センサー8から観測可能な調理容器2の側面低部の温度が調理容器2の底部と同様に上昇するので赤外線温度センサー8による調理容器2の温度検出が可能である。この場合、外側温度センサー10の上方には調理容器2aの底面部はなく、高温に加熱される調理容器2aの底面部と外側温度センサー10は離れているので、外側温度センサー10による調理容器2aの温度検出は不可能であり、調理容器2aの底面部が高温に加熱されている場合でも外側温度センサー10による検出温度は低くなる。一方、加熱コイル中心部に配設した内側温度センサー9の上方には調理容器2aの底面部が位置しているので、調理容器2aの底面部が高温に加熱されている場合には、内側温度センサー9による検出温度は底面部の温度に応じて高くなる。
また、図3(b)のように加熱コイル4の外径より大きい径の調理容器2bを載置した場合には、加熱コイル4に流れる高周波電流で生じる高周波磁束の大半が加熱コイル4に対向する調理容器2bの底面部に鎖交して誘導渦電流を生じさせて加熱するが、調理容器2bの側面低部に及ぶ高周波磁束は少なく、赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2bの側面低部の温度上昇が調理容器2bの底面部の温度上昇と比較して大幅に小さくなり、赤外線温度センサー8による調理容器2の温度検出が不可能となる。一方、加熱コイル4の外側に所定の距離だけ赤外線温度センサー側に離れた位置に配置された外側温度センサー10には、高温に加熱された調理容器2bの底面部が近接して位置するので、その高温に加熱された調理容器2bの底面部の温度がトッププレート3を介して伝わる。従って、外側温度センサー10による調理容器2bの温度検出が可能であり、調理容器2bの底面部が高温にされている場合には、外側温度センサー10による検出温度は調理容器2bの底面部の温度に応じて高くなる。また、内側温度センサー9による検出温度も外側温度センサー10による検出温度と同様に、調理容器2bの底面部の温度に応じて高くなる。
また、図3(c)に示した加熱コイル4の外径より小さい径の調理容器2aを赤外線温度センサー8側にずれた状態で載置した場合にも、加熱コイル4に供給された高周波電力で生じる高周波磁束は加熱コイル4に対向する調理容器2aの底面部と赤外線温度センサー8と反対側の側面低部に鎖交して誘導渦電流を生じさせて加熱するが、調理容器2aの赤外線温度センサー側の側面低部に及ぶ高周波磁束は少なく、赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2aの赤外線温度センサー側の側面低部における温度上昇が調理容器2aの底面部の温度上昇と比較して大幅に小さくなり、赤外線温度センサー8による調理容器2の温度検出が不可能となる。一方、加熱コイル4の外側に所定の距離だけ赤外線温度センサー側に離れた位置に配置された外側温度センサー10には、高温に加熱された調理容器2aの底面部が近接して位置するので、その高温に加熱された調理容器2aの底面部の温度がトッププレート3を介して伝わるので、外側温度センサー10による調理容器2aの温度検出が可能であり、調理容器2aの底面部が高温にされている場合には、外側温度センサー10による検出温度は調理容器2aの底面部の温度に応じて高くなる。また、内側温度センサー9による検出温度も外側温度センサー10による検出温度と同様に、調理容器2aの底面部の温度に応じて高くなる。
底面部の中央付近が反った調理容器2を使用した場合の例を図4に示す。図4(a)は加熱コイル4の外径より小さい径の調理容器2aを加熱コイル4の中心位置上方のトッププレート3上に載置した場合であり、図4(b)は加熱コイル4の外径より大きい径の調理容器2bをトッププレート3上に載置した場合であり、図4(c)は加熱コイル4の外径より小さい径の調理容器2aを赤外線温度センサー8側にずれた状態で載置した場合である。このような底面部の中央付近が反った調理容器2を使用した場合において、赤外線温度センサー8で調理容器2の底面部が高温となったのを検出できない虞がある図4(b)・(c)の状態では、加熱コイル4の中心部では調理容器2の底面中心部とトッププレート3との間に生じた空隙により高温に加熱された調理容器2の底面部の熱がトッププレート3に伝わりにくく、内側温度センサーでは高温状態の検出が遅れる虞があるのに対し、調理容器の底面周辺部はトッププレート3と接触しているので高温に加熱された調理容器2の底面部の熱がトッププレート3に伝わり、外側温度センサーでは安定して調理容器2の底面部の高温状態を検出できる。
次に、以上の各温度センサーの温度特性を認識した上で、本実施の形態1における誘導加熱調理器の動作について説明する。
図5は本実施の形態1における誘導加熱調理器の制御部11の動作を説明するフローチャートである。
次に、本実施の形態1における誘導加熱調理器の制御部11の動作について図1〜5を用いて説明する。まず、制御部11は操作部6から加熱開始指示が入力されたか否かを判断し(ステップ1)、加熱開始指示入力がなければ、上記動作を繰り返して加熱指示入力があるまで待つ。加熱開始指示入力があった場合には、制御部11は高周波電源回路5のインバーター回路14の駆動を開始する(ステップ2)。次いで、制御部11は動作状態を表示部7に表示するとともに(ステップ3)、入力電流検出回路18、入力電圧検出回路19、赤外線温度センサー8、内側温度センサー9、外側温度センサー10で検出した入力電流値、入力電圧値、調理容器2の温度データを取り込む(ステップ4)。図3(b)や図4(b)に示した調理容器2が加熱コイル4の外径より大きい場合や、図3(c)や図4(c)に示した調理容器2の載置位置が赤外線温度センサー側にずれた場合には、赤外線温度センサー8から観測可能な調理容器2の側面低部の温度が調理容器2の底面部と比較してかなり低くなり、調理容器2の底面部の温度が高温となっているのを検出できない虞がある。そこで、図6に示すような外側温度センサー10の検出温度を基準に所定のルールに従って定めた所定値(閾値)を予め図示しない記憶手段に格納しておき、制御部11は赤外線温度センサー8による検出温度が記憶手段に格納された上記所定値を超えるか否かを判断する(ステップ5)。赤外線温度センサー8による検出温度が所定値を超えない場合には、制御部11は赤外線温度センサー8で十分な温度検出ができていない虞があると判断して、加熱出力を所定の制限火力以下に抑制すべく、設定火力と制限火力を比較し(ステップ6)、設定火力が制限火力を上回っていた場合には設定火力を制限火力に変更する(ステップ7)。図6の所定値(閾値)の定め方(所定のルール)については、図3(a)に示したような赤外線温度センサーから調理容器2aの底面部が高温になったのを検出できる状態における外側温度センサー10と赤外線温度センサー8の検出温度データや、図3(b)に示したような加熱コイル4の外径より大きい調理容器2bを載置して加熱した場合の外側温度センサー10と赤外線温度センサー8の検出温度データから実験的に設定することとする。所定値は例えば、外側温度センサー10の検出温度に対する赤外線温度センサー8の検出温度の比率に実験的に決定した定数を乗算したものである。
次に、制御部11は赤外線温度センサー8、内側温度センサー9、および、外側温度センサー10がそれぞれ検出した調理容器2の温度の内の最高温度を検出値として調理容器2の過熱保護温度と比較する(ステップ8)。比較の結果、過熱保護温度を超えていなければ、制御部11は設定火力と検出した入力電流値と入力電圧値から算出した入力電力値とを比較する(ステップ9) 。比較の結果、設定火力の方が大きい場合には、制御部11は入力電力を増大させるべくインバーター回路14を制御し(ステップ10)、設定火力の方が小さい場合にはインバーター回路14を制御して(ステップ11) 、入力電力を設定された加熱出力レベルに一致させる。また、ステップ8で検出した調理容器2の温度が過熱保護温度を超過していた場合には、制御部11は調理容器2の温度を過熱保護温度以下に低下させるべく、ステップ11に移行し、インバーター回路14を制御して加熱出力を抑制させる。次いで、制御部11は操作部6から加熱停止指示が入力されたか否かを判断し(ステップ12)、加熱停止指示入力が無かった場合にはステップ3に戻って引き続き上述の動作状態の表示や加熱制御の処理を繰り返し、加熱停止指示入力があった場合には高周波電源回路5のインバーター回路14の駆動を停止して(ステップ13)、表示部7に加熱停止状態を表示し(ステップ14)、ステップ1に戻って加熱開始の指示入力を待つ。
以上のように、本実施の形態1の誘導加熱調理器では、トッププレート3の上方の調理容器2の載置位置の側方から調理容器2の側面低部の温度を観測すべく配置した赤外線温度センサー8を備え、トッププレート3を介さずに調理容器2から放射される赤外線を検出してその温度を検出するので検出感度がよいのに加え、赤外線温度センサー8のほかに加熱コイル4の外側に所定の距離だけ赤外線温度センサー側に離れた位置に配置され、加熱コイル4に近接するとともにトッププレート3の下面に密着するように配設した外側温度センサー10を備え、調理容器2の大きさや載置位置により赤外線温度センサー8による調理容器2の温度検出が十分でない場合(例えば図3(b)、(c)の場合)には外側温度センサー10が加熱された調理容器2の底部と近接した位置にあるので、安定した調理容器2の温度の検出が可能である。また、外側温度センサー10の検出値に基づき所定のルールに従って定めた所定値より赤外線温度センサー8で検出した温度が低い場合には、制御部11は赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2の側面低部が十分に加熱されず、調理容器2の底面部の温度上昇を十分に検出できない虞があると判断して加熱出力を所定値以下に制限するので、調理容器2の過熱を防止することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、加熱出力の上限を制限して調理容器2の温度上昇を抑制するようにしたが、赤外線温度センサーで調理容器2の底面部の温度を十分に検出できない場合には十分に検出できる場合と比較して過熱保護の温度を低く設定して、調理容器2の過熱を防止するようにしても良い。本実施の形態2ではこのような形態について説明する。
図1〜3及び図6は本実施の形態2でも用いられる。また、図7は、本実施の形態2における誘導加熱調理器の制御部11の動作を示すフローチャートである。
次に、本実施の形態2における誘導加熱調理器の制御部11の動作について図1〜3、図6及び図7を用いて説明する。図7において、ステップ101〜105における制御は実施の形態1のフローチャート(図5)のステップ1〜5と同様であり、説明を省略する。図7のステップ105において外側温度センサーの検出値に基づき所定のルールに従って定めた所定値より赤外線温度センサー8の検出温度が高い場合には、制御部11は赤外線温度センサー8による検出温度が正常にできていると判断して、赤外線温度センサー8、内側温度センサー9、および外側温度センサー10による検出温度の最高温度と第1の保護温度T1を比較する(ステップ108a)。比較の結果、保護温度T1より検出温度の方が高い場合には、制御部11は調理容器2の過熱を回避すべく、インバーター回路14を制御して入力電力を低減させる(ステップ111)。ステップ105において赤外線温度センサー8による検出温度が所定値を超えない場合には制御部11は赤外線温度センサー8で十分な温度検出ができていない虞があると判断して、上記第1の保護温度T1より低い第2の保護温度T2と、赤外線温度センサー8・内側温度センサー9・外側温度センサー10による検出温度の最高温度とを比較し (ステップ108b)、保護温度T2より検出温度の方が高い場合には、調理容器2の過熱を回避すべく、インバーター回路14を制御して入力電力を低減させる(ステップ111)。ステップ108a、ステップ108bにおいて、第1の保護温度T1あるいは第2の保護温度T2を超えなかった場合には、制御部11は設定火力と入力電力の比較(ステップ109)に移行する。以下、ステップ109〜ステップ114における制御は、実施の形態1のフローチャートである図5のステップ9〜ステップ14と同様であり、説明を省略する。
なお、ステップ108aでは赤外線センサー8・内側温度センサー9・外側温度センサー10で検出した最高温度と第1の保護温度T1とを比較したが、赤外線温度センサー8による検出温度のみと保護温度T1を比較することとしてもよく、ステップ108bでは赤外線センサー8・内側温度センサー9・外側温度センサー10で検出した最高温度と第2の保護温度T2とを比較したが、内側温度センサー9あるいは外側温度センサー10の検出温度と保護温度T2とを比較することとしてもよい。
以上のように本実施の形態2では、外側温度センサー10の検出温度に基づき所定のルールに従って定めた所定値より赤外線温度センサー8で検出した温度が低い場合には、調理容器2の底面部が高温になった場合にも赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2の側面低部が十分に加熱されず、調理容器2の底面部の温度上昇を十分に検出できない虞があると判断して過熱保護温度を通常の保護温度である第1の保護温度T1より低い第2の保護温度T2とすることで入力電力を抑制し、調理容器2の過熱を防止することができる。
実施の形態3.
実施の形態1〜2では、赤外線温度センサーの検出温度に基づいて赤外線温度センサーによる温度検出が可能か否かを判断するようにしたが、赤外線温度センサーの検出温度を使用せず、内側温度センサーの検出温度によって算出される所定値(閾値)と外側温度センサーの検出温度との関係によって赤外線温度センサーによる温度検出が可能か否かを判断することも可能である。本実施の形態3では、このような形態について説明する。
実施の形態3に係る誘導加熱調理器の側面断面、回路構成、調理容器2と加熱コイルおよび温度センサーの位置関係は、図1〜図3に示された実施の形態1に係る誘導加熱調理器のそれと同等であり、図1および図2においては説明を省略する。
図3は本実施の形態1に係る誘導加熱調理器の調理容器、加熱コイルおよび温度センサーの位置関係を示す図である。
図3において、図3(a)のように加熱コイル4の外径より小さい径の調理容器2aを加熱コイル4の中心部上方のトッププレート3上に載置した場合は、赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2aの側面低部が調理容器2の底面部と同様に加熱コイル4に流れる高周波電流により誘導される渦電流により加熱される状態で、加熱コイル4の中心部に配設された内側温度センサー9による検出温度は調理容器2aの底面部が高温になるのに応じて高くなるのに対し、加熱コイル4の外側に所定の距離だけ赤外線温度センサー側に離れた位置に配設された外側温度センサー10は調理容器2aの底面部から離れて位置しているので、その検出温度は調理容器2aの底面部が高温となってもあまり高くならない。
一方、図3(b)の加熱コイル4の外径より大きい径の調理容器2bを載置した場合あるいは、図3(c)の加熱コイル4の外径より小さい径の調理容器2aを赤外線温度センサー8側にずれた状態で載置した場合には、赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2b・2aの側面低部に加熱コイル4に流れる高周波電流により誘導される渦電流があまり流れず、赤外線温度センサー10による検出温度があまり上昇しない状態であるが、加熱コイル4の中心部に配設された内側温度センサー9も加熱コイル4の外側に配設された外側温度センサー10も、加熱コイル4に流れる高周波電流による誘導渦電流により加熱される調理容器2b・2aの底面部に近接して位置しているので、外側温度センサー10の検出温度も内側温度センサー9の検出温度と同様に、調理容器2の底面部が高温になるのに応じて高い温度を検出する。
図8は調理容器2が加熱された状態において、赤外線温度センサー8で調理容器2の高温状態を検出できる場合と、調理容器2の高温状態を検出できない虞がある場合とを判別するための内側温度センサー9の検出温度と外側温度センサー10の検出温度との関係を示す。上記で述べているように、図3(a)に示したような調理容器2が加熱された状態において赤外線温度センサー8で調理容器2の高温状態を検出可能な場合は、外側温度センサー10による検出温度が内側温度センサー9による検出温度よりかなり低くなり、図3(b)・(c)に示したような調理容器2が加熱された状態において赤外線温度センサー8で調理容器2の高温状態を検出できない虞がある場合は、外側温度センサー10による検出温度も内側温度センサー9による検出温度と同様に高くなる。そこで、図8に示すように、内側温度センサー9による検出温度に基づき所定のルールに従って定めた所定値(閾値)より外側温度センサー10による検出温度が低い場合には、赤外線温度センサー8で調理容器2の底面部の高温状態を検出可能な状態と判断し、外側温度センサー10による検出温度がその所定値(閾値)以上の場合には、赤外線温度センサー8で調理容器2の底面部の高温状態を検出できない虞がある状態と判断する。
ここで、図8の閾値は、例えば、図3(a)(b)(c)等の状態において、調理容器2a・2bを加熱した場合の内側温度センサー9の検出温度に対して、赤外線温度センサー8で調理容器2の高温状態を検出可能な図3(a)等の状態における外側温度センサー10の検出温度と、赤外線温度センサー8で調理容器2の高温状態を検出できない虞がある図3(b)(c)等の状態における外側温度センサー10の検出温度とを分けるべく設定する。なお、図8では内側温度センサー9による検出温度に基づき外側温度センサー10の検出温度を判定する閾値を設定しているが、外側温度センサー10の検出温度に基づき内側温度センサー9の検出温度を判定する閾値を設定することとしてもよい。
図9は、本実施の形態3における誘導加熱調理器の制御部11の動作を説明するフローチャートである。
次に、本実施の形態3における誘導加熱調理器の制御部11の動作について図1〜3、図8及び図9を用いて説明する。図9において、ステップ201〜ステップ204については実施の形態1に係る誘導加熱調理器の制御処理を示すフローチャートである図5のステップ1〜ステップ4と同等であり、説明を省略する。ステップ205において、制御部11は図8の関係を用いて検出した内側温度センサー9の検出温度から閾値を求め、外側温度センサー10の検出温度と比較する。比較の結果、外側温度センサー10の検出温度が閾値以下の場合には赤外線温度センサー8により調理容器2の底面部の高温状態を検出できる状態であるためステップ208へ移行する。ステップ205における比較の結果、外側温度センサー10の検出温度が閾値より高い場合には、制御部11は赤外線温度センサー8により調理容器2の底面部の高温状態を検出できない虞がある状態であると判断して、赤外線温度センサー8により観測可能な調理容器2の側面低部が加熱コイルに流れる高周波電流により十分に誘導加熱される位置に調理容器2を移動させるようにユーザーに促すメッセージを表示部7に表示させる(ステップ205a)。また、制御部11は温度センサーによる調理容器2の底面部温度の検出が遅れた場合の高温化を抑制するために入力電力を抑制すべく、設定火力と制限火力を比較し(ステップ206)、設定火力が制限火力を上回っていた場合には設定火力を制限火力に変更する(ステップ207)。ステップ206における比較の結果、設定火力が制限火力以下の場合にはステップ208へ移行する。
次に、制御部11はステップ208において、赤外線温度センサー8、内側温度センサー9、および、外側温度センサー10で検出した調理容器2の温度の最高温度を検出値として調理容器2の過熱保護温度T0と比較する。比較の結果、過熱保護温度T0を超えていなければ制御部11は設定火力と検出した入力電流値と入力電圧値から算出した入力電力値とを比較する(ステップ209)。その結果、設定火力の方が大きい場合には、制御部11は入力電力を増大させるべくインバーター回路14を制御し(ステップ210)、設定火力の方が小さい場合には入力電力を抑制すべくインバーター回路14を制御して(ステップ211) 、入力電力を設定された加熱出力レベルに一致させる。また、ステップ208で検出した調理容器2の温度が過熱保護温度を超過していた場合には、制御部11は調理容器2の温度を低下させるべく、ステップ211に移行してインバーター回路14を制御して加熱出力を抑制させる。次いで、制御部11は操作部6から加熱停止指示が入力されたか否かを判断し(ステップ212)、加熱停止指示入力が無かった場合にはステップ203に戻って上述の動作状態の表示及び加熱制御の処理を繰り返す。ステップ212において、加熱停止指示入力があった場合には、制御部11は高周波電源回路5のインバーター回路14の駆動を停止して(ステップ213)、表示部7に加熱停止状態を表示し(ステップ214)、ステップ201に戻って加熱開始の指示入力を待つ。
以上のように、本実施の形態3の誘導加熱調理器では、トッププレート3の上方の調理容器2の載置位置の側方から調理容器2の側面低部の温度を観測すべく配置した赤外線温度センサー8を備え、トッププレート3を介さずに調理容器2から放射される赤外線を検出してその温度を検出するので検出感度がよいのに加え、加熱コイル4の中心部の内側温度センサー9(接触型温度センサー)と加熱コイル4の外側に所定の距離だけ赤外線温度センサー8側に離れた位置に配置された外側温度センサー10(接触型温度センサー)をトッププレート3の下面に密着するように配設したので、調理容器2の大きさや載置位置により赤外線温度センサー8による調理容器2の温度検出が十分でない場合(例えば図3(b)、(c)の場合)にも内側温度センサー9と外側温度センサー10が加熱された調理容器2の底部と近接した位置にあるので、安定した調理容器2の温度の検出が可能である。また、内側温度センサー9の検出値に基づき所定のルールに従って定めた所定値より外側温度センサー10で検出した温度が高い場合には、赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2の側面低部が十分に加熱されず、調理容器2の底面部の温度上昇を十分に検出できない虞があると判断して加熱出力を所定値以下に制限するので、調理容器2の過熱を防止することができる。
実施の形態4.
実施の形態3では、加熱出力の上限を制限して調理容器2の温度上昇を抑制するようにしたが、本実施の形態4は、赤外線温度センサーで調理容器2の底面部の温度を十分に検出できない場合には十分に検出できる場合と比較して過熱保護の温度を低く設定して、調理容器2の過熱を防止することとしたものである。図1〜3及び図8は本実施の形態4でも用いられる。また、図10は、本実施の形態4における誘導加熱調理器の制御部11の動作を示すフローチャートである。次に、実施の形態4における誘導加熱調理器の制御部11の動作について図1〜3、図8及び図10を用いて説明する。図10において、ステップ301〜ステップ305における制御は実施の形態3のフローチャート(図9)のステップ201〜ステップ205と同様であり、説明を省略する。ステップ305において内側温度センサー9の検出値に基づき所定のルールに従って定めた所定値より外側温度センサー10の検出温度が低い場合には、制御部11は、赤外線温度センサー8による検出温度が正常にできていると判断して、赤外線温度センサー8、内側温度センサー9、および外側温度センサー10による検出温度の最高温度と第1の保護温度T3を比較し(ステップ308a)、保護温度T3より検出温度の方が高い場合には調理容器2の過熱を回避すべく、インバーター回路14を制御して入力電力を低減させる(ステップ311)。ステップ305における比較の結果、外側温度センサー10による検出温度が所定値を超えた場合には、制御部11は赤外線温度センサー8で十分な温度検出ができていない虞があると判断して、赤外線温度センサー8により観測可能な調理容器2の側面低部が加熱コイルに流れる高周波電流により十分に誘導加熱される位置に調理容器2を移動させるように促すメッセージを表示部7に表示させる(ステップ305a)。また、制御部11は上記第1の保護温度T3より低い第2の保護温度T4と、赤外線温度センサー8・内側温度センサー9・外側温度センサー10による検出温度の最高温度とを比較し (ステップ308b)、保護温度T4より検出温度の方が高い場合には、調理容器2の過熱を回避すべく、インバーター回路14を制御して入力電力を低減させる(ステップ311)。ステップ308a、ステップ308bにおいて、第1の保護温度T3あるいは第2の保護温度T4を超えなかった場合には設定火力と入力電力の比較(ステップ309)に移行する。以下、ステップ309〜ステップ314における制御は、実施の形態3のフローチャートである図9のステップ209〜ステップ214と同様であり、説明を省略する。
なお、ステップ308aでは赤外線センサー8・内側温度センサー9・外側温度センサー10で検出した最高温度と第1の保護温度T3とを比較したが、赤外線温度センサー8による検出温度のみと保護温度T3を比較することとしてもよく、ステップ308bでは赤外線センサー8・内側温度センサー9・外側温度センサー10で検出した最高温度と第2の保護温度T4とを比較したが、内側温度センサー9あるいは外側温度センサー10の検出温度と保護温度T4とを比較することとしてもよい。
以上のように本実施の形態4では、内側温度センサー9の検出温度に基づき所定のルールに従って定めた所定値より外側温度センサー10で検出した温度が高い場合には、制御部11は調理容器2の底面部が高温になった場合にも赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2の側面低部が十分に加熱されず、調理容器2の底面部の温度上昇を十分に検出できない虞があると判断して過熱保護温度を通常の保護温度である第1の保護温度T3より低い第2の保護温度T4とすることで入力電力を抑制し、調理容器2の過熱を防止することができる。
なお、上記の実施の形態1〜4では、図1、図3、および図4において、内側温度センサー9を加熱コイル4の中心部に配置し、加熱コイル4は内側から外側まで連続的に巻回した誘導加熱調理器の例を示したが、内側温度センサー9を加熱コイル4の内径と外径の中間部に配置し、加熱コイル4は内側コイル4aと外側コイル4bに分割して巻回したものを使用してもよい。図11は加熱コイルとして内側コイル4aと外側コイル4bに分割したものを使用し、内側温度センサー9を内側コイル4aと外側コイル4bの間に配置した誘導加熱調理器の1例における調理容器2、内側コイル4a、外側コイル4b、内側温度センサー9、外側温度センサー10および赤外線温度センサー8の位置関係を示す図である。図11(a)は外側コイル4bの外径より小さい径の調理容器2aを内側コイル4aおよび外側コイル4bの中心位置上方のトッププレート3の上に載置した場合の要部断面図であり、図11(b)は外側コイル4bの外径より大きい径の調理容器2bをトッププレート3の上に載置した場合の要部断面図であり、図11(c)は外側コイル4bの外径より小さい径の調理容器2aを赤外線温度センサー8側にずれた状態で載置した場合の要部断面図を示している。何れの場合も、内側コイル4aと外側コイル4bに流れる高周波電流により生じた高周波磁束はそれぞれ各加熱コイルに対向する調理容器2a、2bの底面に鎖交して誘導渦電流を生じさせ、調理容器2の底面を発熱させる。図11(a)〜(c)において、調理容器2a・2bの底面の斜線部分は誘導渦電流が多く流れて特に加熱されている部分を示している。図11のように内側コイル4aと外側コイル4bに分割された加熱コイル4を使用し、内側温度センサー9を内側コイル4aと外側コイル4bとの間に配置した場合においても、図11(a)の配置では赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2aの側面低部が外側コイル4bの内側に位置するので、赤外線温度センサー8で調理容器2の底面部の高温状態を検出可能であり、図11(b)・(c)の配置では赤外線温度センサー8で観測可能な調理容器2aの側面低部が外側コイル4bの外側に位置するので、赤外線温度センサー8で調理容器2の底面部の高温状態を検出できない虞があるが、外側温度センサー10に近接して加熱された調理容器2の底面部が位置するので、安定した調理容器2の温度の検出が可能である。
実施の形態5.
本実施の形態5に係る誘導加熱調理器の側面断面、回路構成、調理容器2と加熱コイルおよび温度センサーの位置関係は、図1〜図3に示された実施の形態1に係る誘導加熱調理器のそれと同等であり、説明を省略する。図12は本実施の形態5における誘導加熱調理器の制御部11の動作を示すフローチャートである。次に、実施の形態5における誘導加熱調理器の制御部11の動作について図1〜3、図6及び図12を用いて説明する。
図12において、ステップ401〜ステップ404は実施の形態1のフローチャートである図5のステップ1〜ステップ4と同等であり、説明を省略する。ステップ405において、制御部11は赤外線温度センサー8による検出温度と第1の過熱保護温度閾値Taとを比較し(ステップ405a)、閾値以上の場合にはステップ411へ移行する。ステップ405aにおける比較の結果、閾値以下の場合には、制御部11は内側温度センサー9による検出温度と第1の過熱保護温度閾値Taより低い第2の過熱保護温度閾値Tbとを比較し(ステップ405b)、検出温度が第2の過熱保護温度閾値を超過している場合にはステップ411へ移行する。ステップ405bにおける比較の結果、検出温度が第2の過熱保護温度閾値以下の場合には、制御部11は外側温度センサー10による検出温度と第1の過熱保護温度閾値Taより低い第3の過熱保護温度閾値Tcとを比較し(ステップ405c)、検出温度が第3の過熱保護温度閾値を超過している場合にはステップ411へ移行する。ステップ405cにおける比較の結果、検出温度が第3の過熱保護温度閾値以下の場合には、制御部11は設定火力と検出した入力電流値と入力電圧値から算出した入力電力値とを比較し(ステップ409)、設定火力の方が大きい場合には入力電力を増大させるべくインバーター回路14を制御し(ステップ410)、設定火力の方が小さい場合にはステップ411へ移行する。ステップ411では、制御部11はインバーター回路14を制御して、加熱出力を設定された加熱出力レベルに一致させる。次いで、制御部11は操作部6から加熱停止指示が入力されたか否かを判断し(ステップ412)、加熱停止指示入力が無かった場合にはステップ403に戻って引き続き上述の動作状態の表示や加熱制御の処理を繰り返す。ステップ412において、加熱停止指示入力があった場合には制御部11は高周波電源回路5のインバーター回路14の駆動を停止して(ステップ413)、表示部7に加熱停止状態を表示し(ステップ414)、ステップ401に戻って加熱開始の指示入力を待つ。
以上のように、本実施の形態5に係る誘導加熱調理器では、赤外線温度センサー8による検出温度に対する過熱保護温度Taを接触型温度センサーである内側温度センサー9による検出温度に対する過熱保護温度Tbや外側温度センサー10による検出温度に対する過熱保護温度Tcより高く設定しているので、赤外線温度センサー8で調理容器2の底面部が高温状態となったのを検出可能な状態では調理容器2の底面部が高温になるまで調理を継続できるとともに高温状態を迅速に検出して過熱を防止することができる。一方、赤外線温度センサー8で調理容器2の底面部が高温状態となったのを検出できない虞がある状態では、内側温度センサー9あるいは外側温度センサー10で検出する温度が赤外線温度センサー8による検出温度の保護温度Taより低い過熱保護温度Tb・Tcを超過したら加熱出力を抑制することにより、赤外線温度センサー8より調理容器2の温度に対する検出応答が遅い接触型温度センサーである外側温度センサー10等で制御を行う場合にも調理容器2の底面部が過熱するのを抑制することができる。
1 本体、2 調理容器、3 トッププレート、4 加熱コイル、5 高周波電源回路(駆動手段)、6 操作部、7 表示部、8 赤外線温度センサー、9 内側温度センサー(接触型温度センサー)、10 外側温度センサー(接触型温度センサー)、11 制御部、12 商用電源、13 直流電力、14 インバーター回路、15 整流回路、16 チョークコイル、17 平滑コンデンサー、18 入力電流検出回路、19 入力電圧検出回路、20 スイッチング素子、21 スイッチング素子、22 ダイオード、23 ダイオード、24 駆動回路、25 共振コンデンサー。

Claims (8)

  1. 被加熱物を載置するトッププレートと、
    このトッププレートの下方に配置された加熱コイルと、
    この加熱コイルに高周波電力を供給して駆動する駆動手段と、
    前記トッププレートの外周に近接して配置され、前記被加熱物の温度を前記トッププレート上の側方から検出する赤外線温度センサーと、
    前記加熱コイルの外側に所定の距離だけ前記赤外線温度センサー側に離れた位置に配置され、前記被加熱物の温度を前記トッププレートを介して検出する接触型温度センサーと、
    前記被加熱物の加熱制御を行う制御手段と、を備え、
    前記制御手段は
    記赤外線温度センサーによる検出温度が第1の所定の過熱保護温度を超過し、あるいは、前記接触型温度センサーによる検出温度が第2の所定の過熱保護温度を超過した場合、前記駆動手段を制御して加熱出力を抑制あるいは停止させ
    前記赤外線温度センサーによる検出温度が前記第1の所定の過熱保護温度を超過せず、前記接触型温度センサーによる検出温度が前記第2の所定の過熱保護温度を超過せず、前記加熱コイルに対する設定電力が該加熱コイルの入力電力以上の場合、前記加熱出力を抑制しない
    とを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記制御手段は、前記接触型温度センサーによる検出温度から所定のルールに従って定めた所定値より前記赤外線温度センサーによる検出温度の方が低い場合には、前記駆動手段を制御して加熱出力を所定値以下に抑制させることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記制御手段は、前記接触型温度センサーによる検出温度から所定のルールに従って定めた所定値より前記赤外線温度センサーによる検出温度の方が低い場合には、前記過熱保護温度を前記赤外線温度センサーによる検出温度が高い場合の過熱保護温度よりも低く下げることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記接触型温度センサーに代えて、
    前記加熱コイルの外周近傍且つ外周より外側の前記赤外線温度センサー側に配置された外側温度センサーと、前記加熱コイルの内側に配置された内側温度センサーと、を有する接触型温度センサーを備え、
    前記制御手段は、前記内側温度センサーによる検出温度から所定のルールに従って定めた所定値より前記外側温度センサーによる検出温度の方が高い場合には、前記駆動手段を制御して加熱出力を所定値以下に抑制させることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記接触型温度センサーに代えて、
    前記加熱コイルの外側に所定の距離だけ前記赤外線温度センサー側に離れた位置に配置された外側温度センサーと、前記加熱コイルの内側に配置された内側温度センサーと、を有する接触型温度センサーを備え、
    前記制御手段は、前記内側温度センサーによる検出温度から所定のルールに従って定めた所定値より前記外側温度センサーによる検出温度の方が高い場合には、前記過熱保護温度を前記赤外線温度センサーによる検出温度が高い場合の過熱保護温度よりも低く下げることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  6. 表示手段を備え、
    前記接触型温度センサーに代えて、
    前記加熱コイルの外側に所定の距離だけ前記赤外線温度センサー側に離れた位置に配置された外側温度センサーと、前記加熱コイルの内側に配置された内側温度センサーと、を有する接触型温度センサーを備え、
    前記制御手段は、前記内側温度センサーによる検出温度から所定のルールに従って定めた所定値より前記外側温度センサーによる検出温度の方が高い場合には、前記被加熱物の載置位置がずれてしまった虞があると判断して前記被加熱物を所定の位置へ移動させるようにユーザーに促すメッセ−ジを前記表示手段に出力することを特徴とする請求項1または請求項5に記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記制御手段は、前記赤外線温度センサーによって検出された温度と前記接触型温度センサーによって検出された温度の内、最高温度を検出温度とし、この検出温度が予め設定された温度に一致するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記所定の距離は、前記加熱コイルの外径より大きい被加熱物が前記トッププレート上に載置された時、あるいは前記加熱コイルの外径より小さい被加熱物が前記加熱コイルの外周を超えてずれてしまった時に前記被加熱物の一部が前記外側温度センサーの真上に位置するような距離であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
JP2009012997A 2009-01-23 2009-01-23 誘導加熱調理器 Expired - Fee Related JP5258593B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009012997A JP5258593B2 (ja) 2009-01-23 2009-01-23 誘導加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009012997A JP5258593B2 (ja) 2009-01-23 2009-01-23 誘導加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010170879A JP2010170879A (ja) 2010-08-05
JP5258593B2 true JP5258593B2 (ja) 2013-08-07

Family

ID=42702812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009012997A Expired - Fee Related JP5258593B2 (ja) 2009-01-23 2009-01-23 誘導加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5258593B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11154683B2 (en) * 2017-12-29 2021-10-26 Koninklijke Philips N.V. Humidifier and airway pressure support system including same
CN110432748B (zh) * 2018-05-03 2021-04-20 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 电磁加热电器的检锅方法、装置和设备

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3990116B2 (ja) * 2001-03-29 2007-10-10 三菱電機株式会社 誘導加熱調理器
JP3985539B2 (ja) * 2002-02-06 2007-10-03 松下電器産業株式会社 誘導加熱調理器
JP2004111091A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘導加熱調理器及び誘導加熱調理器用鍋
JP2004139894A (ja) * 2002-10-18 2004-05-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 温度検知装置
JP2007329025A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 誘導加熱調理器
JP4939248B2 (ja) * 2007-02-08 2012-05-23 パナソニック株式会社 誘導加熱調理器
JP2008267642A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Mitsubishi Electric Corp 加熱調理器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010170879A (ja) 2010-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101981671B1 (ko) 유도가열조리기 및 그 제어방법
EP2555586A1 (en) Induction heating cookware
WO2014068647A1 (ja) 誘導加熱調理器
WO2013136577A1 (ja) 誘導加熱調理器
JP4821791B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2010108796A (ja) 誘導加熱調理器
JP5258593B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4916381B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2010080187A (ja) 誘導加熱調理器
JP2010160899A (ja) 誘導加熱調理器
KR102161358B1 (ko) 이중 안전 기능을 갖춘 전자유도가열 조리기
JP2007287702A (ja) 誘導加熱調理器
JP2010086740A (ja) 誘導加熱調理器
JP4996289B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2009043587A (ja) 誘導加熱調理器
JP2009289629A (ja) 誘導加熱調理器
KR20220095898A (ko) 유도 가열 방식의 쿡탑 및 그의 동작 방법
JP4444126B2 (ja) 加熱機器
KR101919893B1 (ko) 인덕션 렌지의 구동 장치 및 방법
KR20210105198A (ko) 박막 손상 여부를 확인하는 유도 가열 방식의 쿡탑 및 그 방법
JP2008060088A (ja) 誘導加熱調理器
JP6360093B2 (ja) 誘導加熱調理器および非接触給電システム
JP5999998B2 (ja) 誘導加熱調理器及びそのプログラム
JP6005281B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2013125721A (ja) 誘導加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130326

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130423

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160502

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5258593

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees