JP5740639B2 - シートカバー - Google Patents
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Description
シートクッション、シートバックは、Sばねなどのばね組体(シートスプリングアッセンブリー)をその内部に架設した略矩形形状のフレーム(シートクッションフレーム、シートバックフレーム)に、発泡材から成形されたパッド(シートパッド)を被せてシートバック本体とし、このシートバック本体を略袋状のトリムカバーで被覆することにより、それぞれ形成されている。そして、表面のトリムカバーの汚れ防止の観点や、着座者の嗜好による美的観点からシートクッション、シートバックに、シートカバーが装着される。
たとえば、特開2007−097869号公報には、シートカバーCの前端、左右端の境界や後端に、シートカバーBの上下端や左右端に、面ファスナーをそれぞれ設けるとともに、シートクッション、シートバックの対応する位置にも面ファスナーを設けた構成が記載されている。
面ファスナーや樹脂製連結具を利用すれば、シートカバー(シートカバーC、シートカバーB)は、シートクッション、シートバックに容易に装着でき、汚れたときの取り外しや、嗜好に合わせた着せ替えも容易に行える。
たとえば、中央部に凹みを持つバックボードをシートバック背面に取付けることによって、シートバックの背面に凹部が設けられる。
車両用シートのシートクッション12、シートバック14の基本的な構造は周知であり、シートバックについてその構成を簡単に述べると、図3に示すように、骨格となる略矩形形状のシートバックフレーム(フレーム)14f1の内方にばね組体14f2を架設し、ウレタンフォームなどの発泡成形材からなるシートパッド(パッド)14pをばね組体に被せてシートバック本体16としている。そして、トリムカバー(表皮)14cでシートバック本体16を被覆してシートバック14が形成されている(図1、図2参照)。
もちろん、トリムカバー14cに切欠きを設けないで、トリムカバーの上からバックボード18をシェルフレームに被せてシェルフレームの開口の縁部に係止させてもよい。
略矩形形状の凹み18aを持つバックボード18がシェルフレーム14f1に取付けられることによって、バックボードの凹みから規定される略矩形形状の凹部14aがシートバック背面に形成される。
バックボード中央部の凹み18aからなるシートバック背面の凹部14aは、後部シートの着座者の膝(ニー)を収納するための二―スペースとしたり、凹部の下半部を網掛けして収納ポケットなどとして利用される。
図4(A)は本発明の一実施例に係るシートカバーの背面図、図4(B)は図4(A)の線B−Bに沿ったシートカバーの横断面図をそれぞれ示す。
シートカバー裏面の環状のワイヤ20aは、たとえば、バックボードの凹み周縁の溝18bよりも少し外方に位置する形状に、すなわち、環状の溝18bよりも少し大きな形状となるように切欠き20bの周縁に沿って縫製されている。
そして、ワイヤ20aが切欠き20bの周縁に沿って縫製されているため、切欠きの周縁でのシートカバー20の端末が処理される。バックボードの凹み周縁の溝18bによって外観意匠が損なわれるおそれはなく、面ファスナーをシートバックに設けることなくシートカバー20の端末が処理され、面ファスナー自体がないからシートカバーの未装着時においても外観意匠を損なうことがない。
特に、バックボードの環状の溝18bよりも外方に位置する形状に切欠きの周縁に沿って取り付けられているため、シートカバー裏面のワイヤ20aは、シートカバーの伸縮性のもとでバックボードの溝に強く押圧されて係止され、シートカバーをシートバック14に確実に装着できる。
しかしながら、略袋状のシートカバー20の下端処理を考慮するのであれば、略袋状に縫製されたその前後のシートカバー片(前身頃、後見頃)の下端の対応する位置に、たとえば、面ファスナーなどの連結具を縫製などによってそれぞれ取付けておけばよい。そして、前のシートカバー片の下端をシートクッション後端、シートバック下端の隙間に差し込んで後方に延出させ、前のシートカバー片下端の面ファスナーを後のシートカバー片下端の面ファスナーに連結すれば、シートカバー片の開口端の端末が処理できる。もちろん、これとは逆に、後のシートカバー片の下端をシートクッション後端、シートバック下端の隙間から前方に引出して、後のシートカバー片下端の面ファスナーを前のシートカバー片下端の面ファスナーに連結してもよい。
また、溝18bを略円弧断面としているため、シートカバー裏面のワイヤ20aを溝に容易に係止できる。しかしながら、溝18bの断面形状は略円弧に限定されず、ワイヤ20aが容易に係止される形状であれば足り、略V字形状などとしてもよい。
さらに、シートカバー裏面のワイヤ20aの係止されるバックボード凹み周縁の溝18bを凹み周縁に連続的に設ける代わりに、一部を欠いた形状としてもよい。
12 シートクッション
14 シートバック
14a シートバック背面の凹部
14c トリムカバー
14c’ 切欠きの周縁(トリムカバー端末)
14p シートパッド(パッド)
14f1 シートバックフレーム(シェルフレーム)
16 シートバック本体
18 バックボード
18a 凹み
18b 溝
20 シートカバー
20a ワイヤ
20b 切欠き
Claims (6)
- 中央部の凹みの周縁に沿って溝が形成されたバックボードを背面に取付けて背面に凹部を設けたシートバックに装着されるシートカバーにおいて、
バックボードの凹み周縁の溝に係止可能な環状に形状記憶合金から成形されたワイヤが、シートカバーの裏面に取付けられたことを特徴とするシートカバー。 - シートカバーは、バックボード中央部の凹みに対応した形状の切欠きを有して形成され、ワイヤは、バックボードの環状の溝よりも外方に位置する形状に、切欠きの周縁に沿って取り付けられている請求項1記載のシートカバー。
- シートカバーが前後のシートカバー片を含む複数のシートカバー片から略袋状に縫製され、前後のシートカバー片の下端を着脱自在に連結する連結具を前後のシートカバー片の下端に設けた請求項1または2記載のシートカバー。
- シートカバーが前後のシートカバー片を含む複数のシートカバー片から略袋状に縫製され、前後のシートカバー片の下端に面ファスナーを設けた請求項1または2記載のシートカバー。
- 環状のワイヤが縫製によってシートカバーの裏面に取付けられた請求項3または4記載のシートカバー。
- 環状のワイヤの隅部が、シートカバーの裏面に縫製されていない請求項5記載のシートカバー。
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