JP5725520B2 - 油圧システム及び該油圧システムを備えるフォークリフト - Google Patents

油圧システム及び該油圧システムを備えるフォークリフト Download PDF

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Description

本発明は、マストの剛性を高める油圧システム及び該油圧システムを備えるフォークリフトに関する。
従来から、フォークリフトは、油圧システムによって荷役用のフォークを昇降させている。油圧システムは、フォークリフトの車体の前方にマストを備えている。マストは、昇降方向に立設された左右一対のアウタマストと、アウタマストに沿って昇降可能に設けられた左右一対のインナマストとからなる。さらに、油圧システムは、インナマストを昇降させる油圧シリンダ(リフトシリンダ)を備えている。油圧システムは、油圧シリンダに対して作動油を給排して油圧シリンダを伸縮させることでインナマストを昇降させ、それによって、インナマストに支持されたフォークを昇降させる。このような構成は、従来のフォークリフトにおいて広く採用されているものであり周知である(例えば、特許文献1等)。
図8に、従来の油圧システム2’の一例を簡略化した構成が示されている。油圧システム2’は、左右一対の油圧シリンダ6L、6Rを備えている。油圧シリンダ6L、6Rは、シリンダチューブ60L、60R及びピストンロッド61L、61Rを有する。ピストンロッド61L、61Rの先端は、左右一対のインナマストを連結している連結部材5に固定されている。
さらに、油圧シリンダ6L、6Rは、ボトム室62L、62Rに接続されたボトム側回路Caと、ロッド室63L、63Rに接続されたロッド側回路Cbと、油圧シリンダ6L、6Rに作動油を供給する作動油供給手段7と、これらの回路Ca、Cbを開閉する切換バルブ8’と、を備えている。作動油供給手段7は、作動油が貯留された作動油タンク70と、作動油タンク70の作動油を吸引して吐出する油圧ポンプ71と、油圧ポンプ71を駆動する油圧モータ72と、を有する。
油圧システム2’は、切換バルブ8’を切り換えて、ボトム側回路Ca及びロッド側回路Cbを同時に開き、作動油を、作動油供給手段7によってボトム側回路Caを通じてボトム室62L、62Rに供給するとともに、ロッド側回路Cbを通じてロッド室63L、63Rから排出することで、ピストンロッド61L、61Rを上昇させる。それから、油圧システム2’は、切換バルブ8’を切り換えて、両回路Ca、Cbを同時に閉じて、作動油の流れを止めて、ピストンロッド61L、61Rを所望の高さで停止させる。
特開平03−120199号公報
上記のようにピストンロッド61L、61Rを停止させたとき、ボトム側回路Ca(ボトム室62L、62R)の作動油の圧力は高い一方で、ロッド側回路Cb(ロッド室63L、63R)の作動油の圧力は大気圧と同じであり低い。これが原因となって、ピストンロッド61L、61Rは、外力を受けたときに上下に微動しやすい状態になっていた。
そのため、フォークリフトの急発進、急停止、旋回、または荷役作業等によりマストに揺れ加速度が入力されると、油圧シリンダ6L、6Rが微小に伸縮し、それによって、とりわけ高揚高の際には、マスト全体が揺動することがあった。このような現象により荷崩れ等のリスクがあった。即ち、従来の油圧システム2’では、マストは揺れに対して強固ではなく剛性が低く、安全作業に支障をきたす虞があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、マストの剛性を高めることができる油圧システム及び該油圧システムを備えるフォークリフトを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る油圧システムは、昇降方向に立設されたアウタマストと、アウタマストに沿って昇降可能に設けられたインナマストと、作動油が充填されたシリンダチューブ及びシリンダチューブ内をボトム室とロッド室とに仕切り、シリンダチューブに昇降可能に設けられたピストンロッドを有し、インナマストを昇降させる油圧シリンダと、油圧シリンダのボトム室に接続されたボトム側回路と、油圧シリンダのロッド室に接続されたロッド側回路と、油圧シリンダに作動油を供給する作動油供給手段と、ボトム側回路及びロッド側回路を開閉する開閉手段と、を備える、荷役用のフォークを昇降させるためのフォークリフトの油圧システムであって、
ピストンロッドを停止させる際に、開閉手段によって、ボトム側回路とロッド側回路のうち作動油を油圧シリンダから排出している一方の回路を閉じてから、他方の回路を閉じるとともに、一方の回路を閉じてから他方の回路を閉じるまでの間に、作動油供給手段によって、他方の回路を通じて油圧シリンダに作動油を供給することで、ボトム側回路及びロッド側回路の双方の作動油の圧力を高め、
油圧シリンダは、一対設けられており、ボトム側回路が開閉手段により閉じられているとき、一方の油圧シリンダのボトム室と他方の油圧シリンダのボトム室とが非連通であり、ロッド側回路が開閉手段により閉じられているとき、一方の油圧シリンダのロッド室と他方の油圧シリンダのロッド室とが非連通であることを特徴とする。
好ましくは、上昇しているピストンロッドを停止させる際に、開閉手段によって、ロッド側回路を閉じてからボトム側回路を閉じるとともに、ロッド側回路を閉じてからボトム側回路を閉じるまでの間に、作動油供給手段によって、ボトム側回路を通じてボトム室に作動油を供給することで、ボトム側回路及びロッド側回路の双方の作動油の圧力を高める。
さらに、好ましくは、開閉手段は、ボトム側回路を開閉するボトム側開閉バルブと、ロッド側回路を開閉するロッド側開閉バルブと、からなる。
好ましくは、下降しているピストンロッドを停止させる際に、開閉手段によって、ボトム側回路を閉じてからロッド側回路を閉じるとともに、ボトム側回路を閉じてからロッド側回路を閉じるまでの間に、作動油供給手段によって、ロッド側回路を通じてロッド室に作動油を供給することで、ボトム側回路及びロッド側回路の双方の作動油の圧力を高める。
上記課題を解決するために、本発明に係るフォークリフトは、上記の油圧システムを備えることを特徴とする。
本発明に係る油圧システムによれば、ピストンロッドを停止させたときに、ボトム側回路及びロッド側回路の双方の作動油の圧力が高くなっており、それによって、マストに揺れ加速度が入力されても油圧シリンダが伸縮しにくく、マストが揺れにくくなっている。即ち、マストの剛性が高くなり、マストが揺れに対して強固になっている。その結果、マストの揺れによる荷崩れ等のリスクが減少する。ゆえに、当該油圧システムを備えるフォークリフトでは、安全に作業できる。
本発明に係る油圧システムを備えるフォークリフトの側面図である。 本発明に係る油圧システムの一実施形態の概略的な構成図である。 図2の油圧システムの切換バルブの要部の構成を示す図であり、スプールをストロークさせた様子を示す。 スプールのストローク量とポートの開口率の関係を示す図である。 本発明に係る油圧システムの他の実施形態の概略的な構成図である。 本発明に係る油圧システムのさらに他の実施形態の概略的な構成図である。 本発明に係る油圧システムのさらに他の実施形態の概略的な構成図である。 従来の油圧システムの概略的な構成図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る油圧システム及び該油圧システムを備えるフォークリフトについて説明する。
図1に、本発明に係るフォークリフト1が示されている。図1のフォークリフト1は、カウンタバランス式のフォークリフトであるが、リーチ式のフォークリフトでもよい。フォークリフト1は、荷役用の一対のフォーク10を昇降するために油圧システム2を備えている。
油圧システム2は、車体11の前部にマストを備えている。マストは、左右一対のアウタマスト3と、左右一対のインナマスト4とからなる。アウタマスト3は、昇降方向(上下方向)に立設されて車体11に対して固定されている。インナマスト4は、アウタマスト3に沿って昇降可能にアウタマスト3の内側に配置されている。フォーク10は、リフトブラケット12を介してインナマスト4に支持されている。一対のインナマスト4は、左右にのびる連結部材5によって連結されている。
さらに、油圧システム2は、インナマスト4を昇降させる一対の油圧シリンダ6L(6R)(リフトシリンダ)を備えている。油圧シリンダ6L、6Rは、その伸縮方向が上下方向になるようにアウタマスト3に支持されている。油圧シリンダ6L、6Rのピストンロッド61L、61Rの先端は、一対のインナマスト4を連結している連結部材5に固定されている。インナマスト4は、油圧シリンダ6L、6Rの伸縮によりアウタマスト3に沿って昇降し、それによって、フォーク10が昇降する。
図2に、油圧システム2の概略的な構成が示されている。一対の油圧シリンダ6L、6Rは、作動油が充填されたシリンダチューブ60L、60Rと、シリンダチューブ60L、60Rに昇降可能に設けられたピストンロッド61L、61Rとを有する。シリンダチューブ60L、60R内は、ピストンロッド61L、61Rによって、ボトム室62L、62Rとロッド室63L、63Rとに仕切られている。
油圧システム2は、ボトム室62L、62Rに作動油を流通させるために、ボトム室62L、62Rに接続されたボトム側回路Caを備えている。ボトム側回路Caは、膨張可能な油圧ホースからなる管路20を有する。管路20は、ボトム室62L、62Rに接続されており、ボトム室62L、62R間を連通している。
油圧システム2は、ロッド室63L、63Rに作動油を流通させるために、ロッド室63L、63Rに接続されたロッド側回路Cbを備えている。ロッド側回路Cbは、膨張可能な油圧ホースからなる管路21を有する。管路21は、ロッド室63L、63Rに接続されており、ロッド室63L、63R間を連通している。
油圧システム2は、油圧シリンダ6L、6Rに作動油を供給する作動油供給手段7を備えている。作動油供給手段7は、作動油が貯留された作動油タンク70と、作動油タンク70の作動油を吸引して吐出する油圧ポンプ71と、油圧ポンプ71を駆動する油圧モータ72とを有する。
油圧システム2は、ボトム側回路Ca及びロッド側回路Cbを開閉する開閉手段として、電磁式の方向切換バルブ8を備えている。ボトム側回路Caの管路20及びロッド側回路Cbの管路21は、切換バルブ8を介して、作動油タンク70に接続された供給管路22及び帰還管路23に接続されている。
図3に、切換バルブ8の要部の構成が示されている。切換バルブ8は、図3(c)の通り、4つのポートA、B、P、Rと、軸方向に摺動自在に設けられたスプールSとを備えている。なお、図3では、スプールSをストロークさせるための電磁ソレノイド、スプリング等は省略されている。
図2及び図3を参照して、ポートAは管路20に接続され、ポートBは管路21に接続されている。ポートPは供給管路22に接続され、ポートRは帰還管路23に接続されている。
図3(c)は、スプールSが中立位置にあり、ポートA及びポートBが閉口している状態である。スプールSを中立位置から左方向にストロークさせると、図3(a)の通り、ポートA及びポートBが開口して、ポートAとポートPとが連通し、ポートBとポートRとが連通する状態になる(ストローク左行)。切換バルブ8では、図3(a)のスプール左行及び図3(c)のスプール中立間の切換え際には、図3(b)の通り、ポートAだけが開口し、ポートBが閉口した状態を経る、即ち、ポートAとポートPとが連通し、ポートBとポートRとが非連通の状態を経るように構成されている。
また、スプールSを中立位置から右方向にストロークさせると、図3(e)の通り、ポートA及びポートBとが開口して、ポートAとポートRとが連通し、ポートBとポートPとが連通する(スプール右行)。切換バルブ8では、図3(c)のスプール中立及び図3(e)のスプール右行間の切換えの際には、図3(d)の通り、ポートBだけが開口し、ポートAが閉口した状態を経る、即ち、ポートBとポートPとが連通し、ポートAとポートRとが非連通の状態を経るように構成されている。
図4に、スプールSのストローク量と、ポートA、Bの開口率との関係が示されている。なお、図4に示される(a)〜(e)は、図3の(a)〜(e)の状態に対応する。図3及び図4の通り、ポートA及びポートBは、スプールの左右のストローク量に応じて、一方のポートが先に開口/閉口し、それから他方のポートが開口/閉口するようになっている。
図2〜図4を参照して、油圧システム2は、切換バルブ8をスプール中立(図3(c))からスプール左行(図3(a))に切り換えてポートA及びポートBを開口して、ボトム側回路Ca及びロッド側回路Cbを開く。そして、油圧システム2は、作動油供給手段7の油圧ポンプ71を駆動してボトム側回路Caを通じて、作動油をボトム室62L、62Rに供給することで、ピストンロッド61L、61Rを上昇させる。このとき、ロッド室63L、63Rの作動油は、ロッド側回路Cbを通じて作動油タンク70へ排出される。
なお、図3(a)〜(c)、図4の通り、切換バルブ8をスプール左行に切り換える際には、先にポートAが開口しボトム側回路Caが開き、次いでポートBが開口してロッド側回路Cbが開くが、作動油のボトム室62R、62Lへの供給は、ポートAだけが開口したときから開始してもよいし、ポートA及びポートBの双方が開口したときから開始してもよい。
それから、油圧シリンダ2は、切換バルブ8をストローク左行からストローク中立(図3(a)から図3(c))に戻して、ボトム側回路Ca及びロッド側回路Cbを閉じ、作動油の流れを止めて、上昇しているピストンロッド61L、61Rを所望の高さに停止させる。この際、図3(a)〜(c)、図4の通り、ポートBが先に閉口してポートB、R間が非連通になってから(図3(b))、ポートAが閉口してポートA、P間も非連通になる。即ち、作動油を油圧シリンダ6L、6Rから排出しているロッド側回路Cbが閉じてから、作動油を油圧シリンダ6L、6Rに供給しているボトム側回路Caが閉じるようになっている。
油圧システム2は、ロッド側回路Cbが閉じてからボトム側回路Caが閉じるまでの間も、駆動している油圧ポンプ71を停止させず、ボトム側回路Caを通じて作動油をボトム室62L、62Rへ供給し続ける。このとき、ロッド側回路Cbは閉じているため、ボトム室62L、62Rに作動油が供給されても、ロッド室63L、63Rの作動油は作動油タンク70へ排出されない。その結果、ボトム側回路Ca(ボトム室62L、62R)の作動油の圧力が高くなり、そしてロッド側回路Cb(ロッド室63L、63R)の作動油の圧力も高くなる。
油圧システム2は、このようにして、上昇しているピストンロッド61L、61Rを停止させたときに、両回路Ca、Cbの作動油が高圧になるように構成されている。それによって、外力を受けることによるピストンロッド61L、61Rの微小な上下動が抑えられる。また、両回路Ca、Cbの作動油が高圧のときには、管路20、21を構成している油圧ホースも既に大きく膨張しており、外力を受けたとしても、そこからさらに大きく膨張することはないので、ピストンロッド61L、61Rの上下動が抑えられる。
従って、フォークリフト1が急停止、急発進、旋回または荷役作業にすることにより、マストに揺れ加速度が入力されても、油圧シリンダ6L、6Rが伸縮しにくくなっており、油圧シリンダ6L、6Rの微小伸縮によってマスト全体が揺れることが防止される。即ち、マストの剛性が高められて、揺れに対して強固になる。
なお、ロッド側回路Cbが閉じてからボトム側回路Caが閉じるまでの所定時間をtとすると、この所定時間tは、非常に微小な時間である。この所定時間tは、油圧ポンプ71等の性能にもよるが、例えば、msecオーダーに設定される、即ち、1msec≦t<1000msecの範囲内で設定されることが好ましい。切換バルブ8は、所定時間tが上記の範囲になるように構成されている。
図2〜図4を参照して、また、油圧システム2は、切換バルブ8をスプール中立(図3(c))からスプール右行(図3(e))に切り換えて、両回路Ca、Cbを開く。そして、油圧システム2は、ピストンロッド61L、61R及びこれに支持されたインナマスト4(図1)の自重によってピストンロッド61L、61Rを下降させる。この際、作動油は、ボトム室62L、62Rから作動油タンク70へ排出されるとともに、作動油タンク70からロッド室63L、63Rへ供給される。なお、ピストンロッド61L、61Rは自重によって下降するため、油圧ポンプ71を駆動しなくも作動油は流れるが、油圧ポンプ71を駆動させて作動油をロッド室63L、63Rへ供給してもよい。
それから、油圧システム2は、切換バルブ8をストローク中立(図3(e)から図3(c))に戻して、作動油の流れを止めてピストンロッド61L、61Rを所望の高さに停止させる。この際、図3(c)〜(e)、図4の通り、ポートAが先に閉口してポートA、R間が非連通になってから(図3(d))、ポートBが閉口してポートB、Pも非連通になる。即ち、作動油を油圧シリンダ6L、6Rから排出しているボトム側回路Caが先に閉じ、それから所定時間t後に、作動油を油圧シリンダ6L、6Rに供給しているロッド側回路Cbが閉じる。
油圧システム2は、ボトム側回路Caを閉じてからロッド側回路Cbを閉じるまでの間に、油圧ポンプ71の駆動によって、ロッド側回路Cbを通じてロッド室63L、63Rに作動油を供給する。ボトム側回路Caは閉じているため、ロッド室63L、63Rに作動油が供給されても、ボトム室62R、62Lの作動油は作動油タンク70へ排出されない。その結果、ロッド側回路Cbの作動油の圧力が高くなり、そしてボトム側回路Caの作動油の圧力も高くなる。このように両回路Ca、Cbの作動油が高圧になることによって、先の通りマストの剛性が高くなり、揺れに対して強固になる。
このように、本実施形態の油圧システム2は、上昇または下降しているピストンロッド61L、61Rを停止させたときに、回路Ca、Cbの双方の作動油の圧力が高くなるようにして、マストの剛性を高めている。それによって、マストが揺れに対して強固になり、フォークリフト1の安全作業が保障される。
なお、油圧システム2は、フォークリフト1のオペレータがフォーク10を操作する操作手段を操作したときに、上記のようにして油圧シリンダ6L、6Rを伸縮させるように構成されている。
図5に、油圧システム2の他の実施形態が示されている。上記の実施形態と同一または類似の構成については、同一の符号を付してその説明を可能な限り省略する。
図5の油圧システム2では、ボトム側回路Caは、管路20L、20Rを有する。管路20Lは、ボトム室62Lに接続され、ボトム室62Rには接続されていない。管路20Rは、ボトム室62Rに接続され、ボトム室62Lには接続されていない。
ロッド側回路Cbは、管路21L、21Rを有する。管路21Lは、ロッド室63Lに接続され、ロッド室63Rには接続されていない。管路21Rは、ロッド室63Rに接続され、ロッド室63Lには接続されていない。
油圧システム2は、両回路Ca、Cbを開閉する開閉手段として、2つの切換バルブ8L、8Rを備えている。この切換バルブ8L、8Rは、図2の実施形態の切換バルブ8と同じ構成である。管路20L、21Lが、切換バルブ8Lを介して供給管路22、帰還管路23Lに接続されており、管路20R、21Rが、切換バルブ8Rを介して供給管路22、帰還管路23Rに接続されている。
油圧システム2は、2つの切換バルブ8L、8Rをスプール中立からスプール左行に同時に切り換え、両回路Ca、Cbを開き、作動油供給手段7によって作動油をボトム室62L、62Rへ供給し、ピストンロッド61L、61Rを昇降させる。それから、油圧システム2は、2つの切換バルブ8L、8Rをスプール中立に同時に戻して両回路Ca、Cbを閉じ、ピストンロッド61L、61Rを所望の高さで停止させる。
昇降しているピストンロッド61L、61Rを停止させる際、先の実施形態と同様に、ロッド側回路Cbが先に閉じ、それから所定時間t後にボトム側回路Caが閉じるので、油圧システム2は、この間に、作動油供給手段7により作動油をボトム室62L、62Rに供給する。それによって、両回路Ca、Cbの作動油の圧力が高くなり、マストの剛性が高くなる。
また、油圧システム2は、2つの切換バルブ8L、8Rをスプール中立からスプール右行に同時に切り換え、両回路Ca、Cbを開き、ピストンロッド61L、61R及びインナマスト4の自重によってピストンロッド61L、61Rを下降させる。そして、油圧システム2は、2つの切換バルブ8L、8Rをスプール中立に同時に戻して両回路Ca、Cbを閉じ、ピストンロッド61L、61Rを所望の高さで停止させる。
下降しているピストンロッド61L、61Rを停止させる際、ボトム側回路Caが先に閉じ、それから所定時間t経過後にロッド側回路Cbが閉じる。油圧システム2は、この間に、作動油供給手段7により作動油をロッド室63L、63Rに供給して、両回路Ca、Cbの作動油の圧力を高め、マストの剛性を高める。
本実施形態の油圧システム2によれば、図2の実施形態と同様に、両回路Ca、Cbの作動油を高圧にできる。図2の実施形態では、ボトム側回路Caは、切換バルブ8によって閉じられているとき、その管路20によって作動油がボトム室62L、62R間を移動できるように構成されている。ロッド側回路Cbも、切換バルブ8によって閉じられているとき、その管路21によって作動油がロッド室63L、63R間を移動できように構成されている。そのため、図2の実施形態では、マストの剛性が高くなり揺れに対して強固になっているものの、作動油の油圧シリンダ6L、6R間の往来というピストンロッド61L、61Rを微小に上下動させる要因が、即ち、マストに揺れを生じさせる要因がまだ残っている。
これに対して、本実施形態では、図5の通り、ボトム側回路Caは、切換バルブ8L、8Rによって閉じられているときには作動油がボトム室62L、62R間を移動できないように構成されている。さらに、ロッド側回路Cbも、切換バルブ8L、8Rによって閉じられているときには作動油がロッド室63L、63R間を移動できないように構成されている。従って、両回路Ca、Cbを閉じて両回路Ca、Cbの作動油を高圧にしているときに、作動油が両油圧シリンダ6L、6R間で往来することがない。それゆえ、本実施形態の方が、図2の実施形態よりもマストの剛性をより高めることができる。
図6に、さらに別の実施形態が示されている。上記2つの実施形態と同一または類似の構成については同一の符号を付してその説明を可能な限り省略する。
図6の油圧システム2は、ボトム側回路Ca及びロッド側回路Cbを開閉する開閉手段として、2つの電磁式の開閉バルブ9a、9bを備えている。ボトム側回路Caの管路20は、開閉バルブ9aを介して供給管路22に接続され、ロッド側回路Cbの管路21は、開閉バルブ9bを介して帰還管路23に接続されている。
油圧システム2は、2つの開閉バルブ9a、9bを同時に切り換えて、ボトム側回路Ca及びロッド側回路Cbを同時に開き、作動油供給手段7によってボトム側回路Caを通じて作動油をボトム室62L、62Rに供給することで、ピストンロッド61L、61Rを上昇させる。このとき、ロッド室63L、63Rの作動油は、ロッド側回路Cbを通じて作動油タンク70へ排出される。
それから、油圧システム2は、開閉バルブ9bだけを切り換えてロッド側回路Cbを先に閉じ、それから所定時間t後に開閉バルブ9aを切り換えてボトム側回路Caを閉じて、昇降しているピストンロッドを所望の高さで停止させる。油圧システム2は、ロッド側回路Cbを閉じてからボトム側回路Caを閉じるまでの間も、作動油供給手段7によってボトム側回路Caを通じてボトム室62L、62Rに作動油を供給する。油圧システム2は、それによって、両回路Ca、Cbの作動油の圧力を高くし、マストの剛性を高くする。
なお、ロッド側回路Cbを閉じてからボトム側回路Caを閉じるまでの所定時間tは、先の2つの実施形態と同じで微小時間であり、msecオーダーに設定される。
また、油圧システム2は、2つの開閉バルブ9a、9bを同時に切り換えて両回路Ca、Cbを同時に開き、ピストンロッド61L、61R及びこれに支持されたインナマスト4の自重によってピストンロッド61L、61Rを下降させ、それから2つの開閉バルブ9a、9bを同時に切り換えて両回路Ca、Cbを同時に閉じて、ピストンロッド61L、61Rを所望の高さに停止させる。
なお、図6の油圧システム2では、ピストンロッド61L、61Rを下降させるときに、作動油を油圧ポンプ71の駆動によってロッド室63L、63Rに供給することができない構成である。従って、下降しているピストンロッド61L、61Rを停止させる際、回路Ca、Cbの双方の圧力を高めることができないので、マストの剛性を高くすることはできない。
図7に、さらに別の実施形態が示されている。上記3つの実施形態と同一または類似の構成については、同一の符号を付してその説明を可能な限り省略する。
図7の油圧システム2は、ボトム側回路Ca及びロッド側回路Cbを開閉する開閉手段として、4つの開閉バルブ9aL、9aR、9bL、9bRを備えている。
ボトム側回路Caは、ボトム室62Lに接続された管路20Lと、ボトム室62Rに接続された管路20Rとを有する。管路20Lと供給管路22とが開閉バルブ9aLを介して接続され、管路20Rと供給管路22とが開閉バルブ9aRを介して接続されている。
ロッド側回路Cbは、ロッド室63Lに接続された管路21Lと、ロッド室63Rに接続された管路21Rとを有する。管路21Lと帰還管路23Lとが開閉バルブ9bLを介して接続され、管路21Rと帰還管路23Rとが開閉バルブ9bRを介して接続されている。
図7の油圧システムは、4つの開閉バルブ9aL、9bL、9aR、9bRを同時に切り換えて、ボトム側回路Ca及びロッド側回路Cbを同時に開き、作動油供給手段7によってボトム側回路Caを通じて作動油をボトム室62L、62Rに供給することで、ピストンロッド61L、61Rを上昇させる。このとき、ロッド室63L、63Rの作動油は、ロッド側回路Cbを通じて作動油タンク70へ排出される。
それから、油圧システム2は、2つの開閉バルブ9bL、9bRを切り換えてロッド側回路Cbを先に閉じ、それから所定時間t後に、他の2つの開閉バルブ9aL、9aRを切り換えてボトム側回路Caを閉じる。油圧システム2は、ロッド側回路Cbを閉じてからボトム側回路Caを閉じるまでの間も、作動油供給手段7によってボトム側回路Caを通じて作動油をボトム室62L、62Rに供給する。それによって、先の3つの実施形態と同様に、両回路Ca、Cbの作動油の圧力が高くなり、マストの剛性が高くなる。
本実施形態では、図7の通り、両回路Ca、Cbが開閉バルブ9aL、9bL、9aR、9bRにより閉じられているとき、ボトム室62L、62R間は非連通であり、ロッド室63L、63R間も非連通であり、作動油が両シリンダ6L、6R間を往来することができない。従って、本実施形態は、図6の実施形態の、両回路Ca、Cbが閉じられているときに作動油が両シリンダ6L、6R間を往来する構成よりも、マストの剛性をより高めることができる。
また、油圧システム2は、4つの開閉バルブ9aL、9bL、9aR、9bRを同時に切り換えて両回路Ca、Cbを同時に開き、ピストンロッド61L、61R及びこれに支持されたインナマスト4の自重によってピストンロッド61L、61Rを下降させ、それから4つの開閉バルブ9aL、9bL、9aR、9bRを同時に切り換えて両回路Ca、Cbを同時に閉じて、ピストンロッド61L、61Rを所望の高さに停止させる。なお、図7の油圧システム2は、図6の実施形態と同様、下降しているマストを停止させるときには、作動油供給手段7によって作動油をロッド室63L、63Rに供給することができないので、マストの剛性を高くすることができない。
以上、本発明に係る油圧システム2及びこれを備えるフォークリフト1の実施形態について説明したが、本発明は上記構成に限定されない。
1 フォークリフト
2 油圧システム
2’ 油圧システム(従来)
3 アウタマスト
4 インナマスト
6L、6R 油圧シリンダ
60L、60R シリンダチューブ
61L、61R ピストンロッド
62L、62R ボトム室
63L、63R ロッド室
7 作動油供給手段
8、8L、8R 切換バルブ(開閉手段)
9a、9b、9aL、9aR、9bL、9bR 開閉バルブ(開閉手段)
Ca ボトム側回路
Cb ロッド側回路

Claims (5)

  1. 昇降方向に立設されたアウタマストと、
    前記アウタマストに沿って昇降可能に設けられたインナマストと、
    作動油が充填されたシリンダチューブと、前記シリンダチューブ内をボトム室とロッド室とに仕切り、前記シリンダチューブに昇降可能に設けられたピストンロッドとを有し、前記インナマストを昇降させる油圧シリンダと、
    前記油圧シリンダの前記ボトム室に接続されたボトム側回路と、
    前記油圧シリンダの前記ロッド室に接続されたロッド側回路と、
    前記油圧シリンダに作動油を供給する作動油供給手段と、
    前記ボトム側回路及び前記ロッド側回路を開閉する開閉手段と、を備える、
    荷役用のフォークを昇降させるためのフォークリフトの油圧システムであって、
    前記ピストンロッドを停止させる際に、前記開閉手段によって、前記ボトム側回路と前記ロッド側回路のうち作動油を油圧シリンダから排出している一方の回路を閉じてから、他方の回路を閉じるとともに、前記一方の回路を閉じてから前記他方の回路を閉じるまでの間に、前記作動油供給手段によって、前記他方の回路を通じて前記油圧シリンダに作動油を供給することで、前記ボトム側回路及び前記ロッド側回路の双方の作動油の圧力を高め、
    前記油圧シリンダは、一対設けられており、
    前記ボトム側回路が前記開閉手段により閉じられているとき、一方の前記油圧シリンダの前記ボトム室と他方の前記油圧シリンダの前記ボトム室とが非連通であり、
    前記ロッド側回路が前記開閉手段により閉じられているとき、一方の前記油圧シリンダの前記ロッド室と他方の前記油圧シリンダの前記ロッド室とが非連通である、
    ことを特徴とする油圧システム。
  2. 上昇している前記ピストンロッドを停止させる際に、前記開閉手段によって、前記ロッド側回路を閉じてから前記ボトム側回路を閉じるとともに、前記ロッド側回路を閉じてから前記ボトム側回路を閉じるまでの間に、前記作動油供給手段によって、前記ボトム側回路を通じて前記ボトム室に作動油を供給することで、前記ボトム側回路及び前記ロッド側回路の双方の作動油の圧力を高めることを特徴とする請求項1に記載の油圧システム。
  3. 前記開閉手段は、前記ボトム側回路を開閉するボトム側開閉バルブと、前記ロッド側回路を開閉するロッド側開閉バルブと、からなることを特徴とする請求項2に記載の油圧システム。
  4. 下降している前記ピストンロッドを停止させる際に、前記開閉手段によって、前記ボトム側回路を閉じてから前記ロッド側回路を閉じるとともに、前記ボトム側回路を閉じてから前記ロッド側回路を閉じるまでの間に、前記作動油供給手段によって、前記ロッド側回路を通じて前記ロッド室に作動油を供給することで、前記ボトム側回路及び前記ロッド側回路の双方の作動油の圧力を高めることを特徴とする請求項1に記載の油圧システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の油圧システムを備えることを特徴とするフォークリフト。
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