JP5725201B2 - 吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法 - Google Patents
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Description
本発明は、吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法に関する。
近年、高度情報化社会の到来にともなって計算機で多量のデータが扱われるようになり、データセンター等の施設において多数の計算機を同一室内に設置して一括管理することが多くなっている。例えば、データセンターでは、計算機室内に多数のラック(サーバラック)を設置し、各ラックにそれぞれ複数の計算機(サーバ)を収納している。そして、それらの計算機の稼動状態に応じて各計算機にジョブを有機的に配分し、大量のジョブを効率的に処理している。
計算機の稼動にともなって計算機から多量の熱が発生する。計算機内の温度が高くなると誤動作や故障の原因となるため、計算機を冷却することが重要になる。そのため、通常データセンターでは、計算機で発生した熱を送風機によりラックの外に排出するとともに、空調機(エアコン)を使用して室内の温度を調整している。
ところで、データセンターでは、大量の電力が空調設備で消費されている。そこで、計算機等の電子機器から排出される熱(廃熱)を回収し、エネルギーとして有効利用することが提案されている。一般的に、計算機等の電子機器から回収される熱の温度は90℃以下であるが、吸着式ヒートポンプ(Adsorption Heat Pump:AHP)を使用すると、90℃以下の廃熱を利用して、空調や電子機器の冷却等に使用可能な冷水を得ることができる。
比較的小規模の施設でも使用できる吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法を提供することを目的とする。
開示の技術の一観点によれば、冷媒の蒸気を凝縮する凝縮器と、前記冷媒の蒸気を発生する蒸発器と、前記蒸発器と前記凝縮器との間に並列に配置されて、前記冷媒の蒸気を吸着する吸着剤と、一定の時間毎に温水が通流する伝熱配管とを有する複数の吸着器とを備えた吸着式ヒートポンプと、前記吸着式ヒートポンプの前記凝縮器から排出される冷却液を空冷して再度前記凝縮器に供給する空冷装置と、前記凝縮器に供給される前記冷却液の温度と前記凝縮器から排出される前記冷却液の温度との差が予め設定された温度以上であり、且つ前記温水が通流する前記吸着器内で結露が発生しないように、前記凝縮器に供給する前記冷却液の流量を制御する制御部とを有する吸着式ヒートポンプシステムが提供される。
開示の技術の他の一観点によれば、吸着式ヒートポンプの凝縮器から排出される冷却液を空冷装置で冷却する吸着式ヒートポンプの駆動方法であって、前記吸着式ヒートポンプは、冷媒の蒸気を凝縮する前記凝縮器と、前記冷媒の蒸気を発生する蒸発器と、前記蒸発器と前記凝縮器との間に並列に配置されて、前記冷媒の蒸気を吸着する吸着剤と、一定の時間毎に温水が通流する伝熱配管とを有する複数の吸着器とを有し、前記凝縮器に供給される前記冷却液の温度と前記凝縮器から排出される前記冷却液の温度との差が予め設定された温度以上であり、且つ前記温水が通流する前記吸着器内で結露が発生しないように、前記凝縮器に供給する前記冷却液の流量を制御する吸着式ヒートポンプの駆動方法が提供される。
上記観点によれば、凝縮器から排出される冷却水を空冷装置により冷却するので、散水式クーリングタワー等の大型の設備が不要である。このため、比較的小規模の施設でも使用することができる。
以下、実施形態について説明する前に、実施形態の理解を容易にするための予備的事項について説明する。
図1は吸着式ヒートポンプの一例を表した模式図である。
図1に例示する吸着式ヒートポンプ10は、蒸発器11と、蒸発器11の上方に配置された凝縮器12と、蒸発器11と凝縮器12との間に並列に配置された吸着器13a,13bとを有する。吸着式ヒートポンプ10内の空間は、例えば1/100気圧〜1/10気圧程度に減圧されている。
蒸発器11には、冷却水が通る冷却水配管11aと、冷媒を貯留するためのバット11bとが設けられている。冷媒には水又はアルコール等が使用されるが、ここでは冷媒として水を使用するものとする。
吸着器13a,13b内には、それぞれ伝熱配管14と吸着剤(デシカント)15とが設けられている。また、吸着器13aと蒸発器11とはバルブ16aを介して連結されており、吸着器13bと蒸発器11とはバルブ16bを介して連結されている。吸着剤15には、例えば活性炭、シリカゲル又はゼオライトなどが使用される。
凝縮器12には、多数のプレートフィンが取り付けられた冷却水配管12aが配置されている。凝縮器12と吸着器13aとの間にはバルブ17aが配置されており、凝縮器12と吸着器13bとの間にはバルブ17bが配置されている。
バルブ16a,16b,17a,17bは、例えば制御部(図示せず)から出力される電気信号により開閉する。また、凝縮器12と蒸発器11とは、配管18により連結されている。
以下、上述の吸着式ヒートポンプ10の動作について説明する。
ここでは、初期状態において、蒸発器11と吸着器13aとの間のバルブ16a及び吸着器13bと凝縮器12との間のバルブ17bがいずれも開状態であるとする。また、蒸発器11と吸着器13bとの間のバルブ16b及び吸着器13aと凝縮器12との間のバルブ17aがいずれも閉状態であるとする。更に、凝縮器12の冷却水配管には冷却水が供給され、吸着器13bの伝熱配管14には電子機器から排出された熱により温められた温水が供給されるものとする。
吸着器13aでは、吸着剤15が雰囲気中の水分を吸着するのにともなって吸着器13a内の圧力が低下する。吸着器13aと蒸発器11との間のバルブ16aが開状態であるので、蒸発器11内の圧力も低下し、それにともなってバット11bに貯留された水が蒸発して、冷却水配管11aから潜熱を奪う。これにより、冷却水配管11a内を通る水の温度が下がり、冷却水配管11aから低温の冷却水が排出される。この冷却水は、例えば室内の空調や電子機器の冷却等に使用される。
蒸発器11で発生した水蒸気は、バルブ16aを介して吸着器13内に進入し、吸着剤15に吸着される。
一方の吸着器13aで吸着剤15に水分を吸着する吸着工程を実施している間、他方の吸着器13bでは吸着剤15を再生(乾燥)する再生工程を実施する。すなわち、吸着器13bでは、吸着剤15に吸着されていた水分が伝熱配管14内を通る温水により加熱されて水蒸気になり、吸着剤15から離脱する。吸着器13bで発生した水蒸気は、開状態のバルブ17bを通って凝縮器12内に進入する。
吸着器13bから凝縮器12内に進入した水蒸気は、冷却水配管12a内を通る冷却水により冷却され、冷却水配管12aの周囲で凝縮して液体となる。この液体は、配管17を介して蒸発器11に移動し、バット11b内に貯留される。
吸着器13a内の吸着剤15がある程度水分を吸着すると、吸着剤15の吸着効率が低下する。そこで、制御部は、一定の時間が経過すると、温水の供給先を吸着器13bから吸着器13aに切り替えるとともに、バルブ16a,17bを閉状態、バルブ16b,17aを開状態にする。これにより、吸着器13b内の吸着剤15で水分の吸着が開始され、吸着器13a内の吸着剤15では水分が蒸発して吸着剤15が再生される。
このように一定の時間毎に温水の供給先を吸着器13aと吸着器13bとの間で切り替えることにより、吸着式ヒートポンプ10が連続的に稼動する。
ところで、上述したように凝縮器12の冷却水配管12aには冷却水を供給する必要がある。通常、凝縮器12に供給する冷却水には循環水を使用しており、循環水の温度が上昇しないように冷却装置で冷却している。冷却装置で消費する電力量が多いと、吸着式ヒートポンプを使用することにより得られる省エネルギー効果が削減されてしまう。そのため、冷却装置には、消費電力が比較的小さい散水式のクーリングタワーを用いることが多い。
しかし、散水式のクーリングタワーを設置するためには比較的大きなスペースが必要であり、上述した吸着式ヒートポンプを小規模の施設で使用することは困難である。
以下の実施形態では、比較的小規模の施設でも使用できる吸着式ヒートポンプシステム及び吸着式ヒートポンプの駆動方法について説明する。
(1)第1の実施形態
図2は、第1の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図である。
図2は、第1の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図である。
吸着式ヒートポンプ20は、蒸発器21と、蒸発器21の上方に配置された凝縮器22と、蒸発器21と凝縮器22との間に並列に配置された吸着器23a,23bと、制御部30とを有する。吸着式ヒートポンプ20内の空間は、例えば1/100気圧〜1/10気圧程度に減圧されている。
なお、本実施形態では蒸発器21と凝縮器22との間に2個の吸着器23a,23bを並列に配置しているが、蒸発器21と凝縮器22との間に3個又はそれ以上の吸着器を配置してもよい。
本実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムは、上述の吸着式ヒートポンプ20と、空冷装置29と、冷却水循環ポンプ31とを有する。吸着式ヒートポンプ20は例えば廃熱が排出される電子機器等の近傍に配置され、空冷装置29及び冷却水循環ポンプ31は屋外に配置される。
蒸発器21には、冷却水が通る冷却水配管21aと、冷媒を貯留するためのバット21bとが設けられている。冷媒には水又はアルコール等が使用されるが、本実施形態では冷媒として水を使用するものとする。
吸着器23a,23b内には、それぞれ伝熱配管24と吸着剤(デシカント)25とが設けられている。また、吸着器23aと蒸発器21との間にはバルブ26aが配置されており、吸着器23bと蒸発器21との間にはバルブ26bが配置されている。吸着剤25には、例えば活性炭、シリカゲル又はゼオライトなどが使用される。
吸着器23a内には吸着器23a内の圧力を検出する圧力センサ41aが配置されており、吸着器23b内には吸着器23b内の圧力を検出する圧力センサ41bが配置されている。これらの圧力センサ41a,41bから出力される信号は、制御部30に伝達される。
凝縮器22には、多数のプレートフィンが取り付けられた冷却水配管22aが配置されている。凝縮器22と吸着器23aとの間にはバルブ27aが配置されており、凝縮器22と吸着器23bとの間にはバルブ27bが配置されている。また、凝縮器22と蒸発器21とは、配管28により連結されている。
凝縮器22内には、凝縮器22内の圧力を検出する圧力センサ22bが配置されている。この圧力センサ22bから出力される信号も、制御部30に伝達される。
バルブ26a,26b,27a,27bとして制御部30により開閉が制御される電磁バルブを使用してもよいが、本実施形態では気圧差により自動的に開閉する差圧駆動式バルブを使用し、より一層の省電力化を図っている。
空冷装置29は、多数のプレートフィン29aが取り付けられた配管29bと送風ファン29cとを有し、送風ファン29cからプレートフィン29a間に外気を送風することにより、配管29b内を通流する冷却水(冷媒)を冷却する。空冷装置29のインレットは配管35aを介して凝縮器22の冷却水配管22aのアウトレットに接続され、空冷装置29のアウトレットは配管35bを介して冷却水循環ポンプ31の吸引側に接続されている。また、冷却水循環ポンプ31の吐出側は配管35cを介して凝縮器22の冷却水配管22aのインレットに接続されている。
配管35cには、凝縮器22の冷却水配管22aに供給される冷却水の温度を検出する温度センサ42aと、冷却水の流量を検出する流量センサ43とが配置されている。また、配管35aには、凝縮器22から排出される冷却水の温度を検出する温度センサ42bが配置されている。これらの温度センサ42a,42b及び流量センサ43から出力される信号も、制御部30に伝達される。
制御部30は、圧力センサ22b,41a,41b、温度センサ42a,42b及び流量センサ43から出力される信号に基づいて冷却水循環ポンプ31を制御し、凝縮器22に供給される冷却水の流量を調整する。また、制御部30は、電子機器等から排出された熱により温められた温水を、一定の時間毎に吸着器23aの伝熱配管24及び吸着器23bの伝熱配管24に交互に供給する。
以下、上述の吸着式ヒートポンプシステムにおける吸着式ヒートポンプの駆動方法について説明する。
ここでは、初期状態において、吸着器23aの吸着剤25は乾燥した状態であり、吸着器23bの吸着剤25は水分を吸着した状態であるとする。また、吸着器23bの伝熱配管24には、電子機器から排出された熱により60℃〜90℃に温められた温水が供給されるものとする。
(再生工程)
吸着器23bの伝熱配管24には温水が供給されているので、吸着器23bの吸着剤25から水分が蒸発し、吸着器23b内の圧力が上昇する。このため、バルブ26bは閉状態となり、バルブ27bは開状態となって、吸着器23bから凝縮器22に水蒸気が進入する。また、凝縮器22内の圧力が吸着器23a内の圧力よりも高くなって、バルブ27aが閉状態となる。
吸着器23bの伝熱配管24には温水が供給されているので、吸着器23bの吸着剤25から水分が蒸発し、吸着器23b内の圧力が上昇する。このため、バルブ26bは閉状態となり、バルブ27bは開状態となって、吸着器23bから凝縮器22に水蒸気が進入する。また、凝縮器22内の圧力が吸着器23a内の圧力よりも高くなって、バルブ27aが閉状態となる。
吸着器23bから凝縮器22に進入した水蒸気は、冷却水配管22a内を通る冷却水により冷却されて液体となる。この液体は、配管28を通って蒸発器21に移動し、バット21bに貯留される。
吸着器23bの伝熱配管24に一定時間温水を供給し続けることにより、吸着器23b内の吸着剤25が再生(乾燥)される。
(吸着工程)
吸着器23aでは、吸着剤25が水分を吸着することにより吸着器23a内の圧力が蒸発器21内の圧力よりも低くなり、バルブ26aが開状態となる。これにより、蒸発器21内の圧力も減少して冷媒である水が蒸発し、冷却水配管21aから潜熱を奪う。その結果、冷却水配管21a内を通る水の温度が下がり、冷却水配管21aから低温の冷却水が排出される。この冷却水は、例えば室内の空調や電子機器の冷却等に使用される。
吸着器23aでは、吸着剤25が水分を吸着することにより吸着器23a内の圧力が蒸発器21内の圧力よりも低くなり、バルブ26aが開状態となる。これにより、蒸発器21内の圧力も減少して冷媒である水が蒸発し、冷却水配管21aから潜熱を奪う。その結果、冷却水配管21a内を通る水の温度が下がり、冷却水配管21aから低温の冷却水が排出される。この冷却水は、例えば室内の空調や電子機器の冷却等に使用される。
蒸発器21内で発生した水蒸気は、バルブ26aを介して吸着器23a内に進入し、吸着剤25に吸着される。
なお、吸着剤25が水分を吸着するときに熱が発生する。このため、吸着工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)の伝熱配管24に冷却水を通流して、吸着剤25を冷却することが好ましい。その場合は、例えば空冷装置29から排出される冷却水の一部が吸着工程を実施中の吸着器の伝熱配管24に流れるようにしたり、吸着器用に空冷装置を別途設置したりすればよい。
(再生工程と吸着工程との切り替え)
吸着器23a内の吸着剤25がある程度水分を吸着すると、吸着剤25の吸着効率が低下する。そこで、制御部30は、一定の時間経過すると、温水の供給先を吸着器23bから吸着器23aに切り替える。そうすると、吸着器23aでは吸着剤25に吸着されていた水分が蒸発するため、吸着器23a内の圧力が上昇し、バルブ26aが閉状態、バルブ27aが開状態となる。これにより、吸着器23a内で発生した蒸気が凝縮器22内に進入する。
吸着器23a内の吸着剤25がある程度水分を吸着すると、吸着剤25の吸着効率が低下する。そこで、制御部30は、一定の時間経過すると、温水の供給先を吸着器23bから吸着器23aに切り替える。そうすると、吸着器23aでは吸着剤25に吸着されていた水分が蒸発するため、吸着器23a内の圧力が上昇し、バルブ26aが閉状態、バルブ27aが開状態となる。これにより、吸着器23a内で発生した蒸気が凝縮器22内に進入する。
一方、吸着器23bでは、温水の供給停止により、吸着器23b内の圧力が減少する。これにより、バルブ27bが閉状態となり、バルブ26bが開状態となって、蒸発器21で発生した蒸気が吸着器23b内に進入するようになる。
このようにして、温水の供給先を一定の時間毎に吸着器23aと吸着器23bとの間で切り替えることにより、吸着ヒートポンプ20が連続的に稼働する。
(凝縮器に供給する冷却水の制御)
凝縮器22では、水分が凝縮することにより凝縮熱が発生し、冷却水配管22内を通る冷却水の温度が上昇する。本実施形態では、この冷却水を空冷装置29で冷却し、再度凝縮器22に供給する。この場合、凝縮器22から排出される冷却水の温度と外気温との差が小さいと、空冷装置29の熱交換効率が低くなって、電力を無駄に消費することになる。このため、本実施形態では、凝縮器22から排出される冷却水の温度が外気温よりも2℃以上、好ましくは5℃以上高くなるように、冷却水循環ポンプ31を制御して凝縮器22に供給する冷却水の流量を調整する。
凝縮器22では、水分が凝縮することにより凝縮熱が発生し、冷却水配管22内を通る冷却水の温度が上昇する。本実施形態では、この冷却水を空冷装置29で冷却し、再度凝縮器22に供給する。この場合、凝縮器22から排出される冷却水の温度と外気温との差が小さいと、空冷装置29の熱交換効率が低くなって、電力を無駄に消費することになる。このため、本実施形態では、凝縮器22から排出される冷却水の温度が外気温よりも2℃以上、好ましくは5℃以上高くなるように、冷却水循環ポンプ31を制御して凝縮器22に供給する冷却水の流量を調整する。
但し、空冷装置29の熱交換効率を高くしようとして凝縮器22に供給する冷却水の流量を極端に減少すると、凝縮器22内で凝縮する水分量が減少し、再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)の内壁面で結露が発生する。吸着器の内壁面で結露した水分は、次の吸着工程において内壁面から蒸発して吸着剤25に吸着される。このため、吸着器の内壁面の結露により吸着式ヒートポンプ20が動作を停止することはないが、吸着器内での水分の蒸発は蒸発器21の冷却水配管21a内を通る冷却水の冷却には寄与しないため、吸着式ヒートポンプ20の性能低下の原因となる。
そこで、本実施形態では、凝縮器22及び吸着器23a,23b内に配置した圧力センサ22b,41a,41bにより、凝縮器22内の圧力と、再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)内の圧力とを計測する。そして、制御部30は、凝縮器22内の圧力と再生工程を実施中の吸着器内の圧力との差が所定の範囲から外れる場合、凝縮器22内の圧力と再生工程を実施中の吸着器内の圧力との差が所定の範囲内になるように、冷却水循環ポンプ31の吐出量を制御する。
凝縮器22内の圧力と再生工程を実施中の吸着器内の圧力との差が小さいことは、凝縮器22で凝縮する水分量が少なく、吸着器内で結露が発生しやすいことを意味する。凝縮器22内の圧力と再生工程を実施中の吸着器内の圧力との差は大きいことが好ましいが、凝縮器22内の圧力と再生工程を実施中の吸着器内の圧力との差は外気温により制限され、ある程度以上大きくすることはできない。
本実施形態では、再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)と凝縮器22との圧力差が1kPa〜2kPaの範囲内になるように冷却水循環ポンプ31aを制御して、凝縮器22への冷却水の供給量を調整するものとする。
但し、再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)と凝縮器22との圧力差の適切な範囲は吸着式ヒートポンプ20に供給される温水の温度や吸着剤25の種類等により異なる。各条件に対応する適切な圧力範囲を予め実験等により求めておき、制御部30に記録しておくことが好ましい。
(効果)
上述したように、本実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムは、フィン29aが取り付けられた配管29bと送風ファン29cとを有する空冷装置29により、凝縮器22から排出された冷却水を冷却する。このため、散水式クーリングタワー等の大型の設備が不要であり、小規模の施設でも吸着式ヒートポンプを使用することができる。
上述したように、本実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムは、フィン29aが取り付けられた配管29bと送風ファン29cとを有する空冷装置29により、凝縮器22から排出された冷却水を冷却する。このため、散水式クーリングタワー等の大型の設備が不要であり、小規模の施設でも吸着式ヒートポンプを使用することができる。
また、本実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムにおいては、凝縮器22内の圧力と吸着器23a,23b内の圧力との差が所定の範囲内になるように凝縮器22に供給する冷却水の流量を調整する。これにより、空冷装置29の熱交換効率を高くでき、より一層の省電力化が可能になる。また、再生工程を実施中の吸着器23a,23b内で水分(冷媒)が結露することを防止できるため、吸着式ヒートポンプ20の性能低下が回避される。
(変形例1)
上述の第1の実施形態では、空冷装置29において、送風ファン29cからフィン29aに外気を吹き付けて冷却水を冷却している。しかし、例えば図3(a)のようにスプレー配管51aを設け、フィン29aに水をスプレーしてもよい。この場合、水が気化するときにフィン29aから潜熱を奪うので、フィン29aに単に外気を吹き付ける場合に比べて空冷装置29の冷却能力が高くなる。
上述の第1の実施形態では、空冷装置29において、送風ファン29cからフィン29aに外気を吹き付けて冷却水を冷却している。しかし、例えば図3(a)のようにスプレー配管51aを設け、フィン29aに水をスプレーしてもよい。この場合、水が気化するときにフィン29aから潜熱を奪うので、フィン29aに単に外気を吹き付ける場合に比べて空冷装置29の冷却能力が高くなる。
また、図3(b)のように、送風ファンとフィン29aとの間に配置したスプレー配管51bから水をスプレーし、気化熱により温度を低下させた空気をフィン29aに吹き付けるようにしてもよい。この場合も、図3(a)の場合と同様に、フィン29aに単に外気を吹き付ける場合に比べて空冷装置29の冷却能力が高くなる。
(変形例2)
上述の第1の実施形態では、凝縮器22内の圧力と再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)内の圧力との差により吸着器内での結露の有無を判定している。しかし、例えば図4に例示するように、吸着器23a,23b内に湿度センサ52a,52bを配置し、それらの湿度センサ52a,52bの出力により制御部30が結露の有無を判定するようにしてもよい。
上述の第1の実施形態では、凝縮器22内の圧力と再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)内の圧力との差により吸着器内での結露の有無を判定している。しかし、例えば図4に例示するように、吸着器23a,23b内に湿度センサ52a,52bを配置し、それらの湿度センサ52a,52bの出力により制御部30が結露の有無を判定するようにしてもよい。
また、例えば図5に例示するように、結露により電気伝導度が変化する結露センサ53a,53bを吸着器23a,23b内に配置し、これらの結露センサ53a,53bの出力により制御部30が結露の有無を判定するようにしてもよい。
(変形例3)
再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)が温水から吸収する熱量に対して凝縮器22で水蒸気が凝縮する際に発生する凝縮熱量が少ないと、凝縮能力不足により吸着器内で結露が発生する。
再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)が温水から吸収する熱量に対して凝縮器22で水蒸気が凝縮する際に発生する凝縮熱量が少ないと、凝縮能力不足により吸着器内で結露が発生する。
変形例3では、図6のように吸着器23a,23bに供給される温水の温度を検出する温度センサ54a,54bと、吸着器23a,23bから排出される温水の温度を検出する温度センサ55a,55bとを設置する。また、吸着器23a,23bの伝熱配管24内を流れる温水の流量を検出する流量センサ56a,56bを設置する。
制御部30は、これらの温度センサ54a,54b,55a,55b及び流量センサ56a,56bの出力から、再生工程を実施中の吸着器(吸着器23a又は吸着器23b)の吸熱量を算出する。また、制御部30は、温度センサ42a,42b及び流量センサ43の出力から、凝縮器22の凝縮熱量を算出する。そして、制御部30は、吸着器の吸熱量と凝縮器22の凝縮熱量とが同一となるように、冷却水循環ポンプ31を調整する。これにより、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(実験例)
以下、第1の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを実際に製造して、その性能を調べた結果について説明する。
以下、第1の実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムを実際に製造して、その性能を調べた結果について説明する。
実験例として、図7に示す吸着式ヒートポンプシステムを作製した。図7において、図2,図4〜図6と同一物には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
吸着器23a,23bには、親水化処理を施した活性炭を200g充填した銅製のコルゲートフィン型熱交換器をそれぞれ5台ずつ配置した。また、吸着器23a,23b内には結露センサ53a,53bを配置した。
蒸発器21及び凝縮器22には、吸着器23a,23bに配置したものと同一形状の銅製プレートフィン型熱交換器を配置した。但し、蒸発器21及び凝縮器22の熱交換器には活性炭は充填されていない。
蒸発器21と吸着器23a,23bとの間のバルブ26a,26b、及び吸着器23a,23bと凝縮器22との間のバルブ27a,27bには、PET(ポリエチレンフタレート)により作製した差圧駆動式バルブを使用した。
凝縮器22のインレット側の配管35cには、凝縮器22に供給される冷却水の温度を検出する温度センサ42aと、冷却水の流量を検出する流量センサ43とを配置した。また、凝縮器22のアウトレット側の配管35aには凝縮器22から排出される冷却水の温度を検出する温度センサ42bを配置した。これらの温度センサ42a,42b及び流量センサ43から出力される信号は、制御部30に入力されるようにした。
吸着器23a,23bの伝熱配管24のインレット側の配管には温度センサ54a,54b及び流量センサ56a,56bを配置し、アウトレット側の配管には温度センサ55a,55bを配置した。これらの温度センサ54a,54b,55a,55b及び流量センサ56a,56bから出力される信号も、制御部30に入力されるようにした。また、外気温を検出する温度センサ57を設け、この温度センサ57から出力される信号も制御部30に入力されるようにした。
このように構成された吸着式ヒートポンプシステムにおいて、蒸発器21の冷却水配管21aには温度が18℃の冷却水を供給した。また、再生工程を実施する吸着器23bには温度が60℃の温水を供給し、凝縮器22及び吸着工程を実施する吸着器23aには空冷装置29により冷却した温度が26℃の冷却水を供給した。そして、凝縮器22と吸着器23bとの圧力差が1kPa〜2kPaとなるように、凝縮器22に供給する冷却水の流量を制御した。なお、このときの外気温は25℃であった。
最初に、吸着器23bに温度が60℃の温水を5L(リットル)/minの流量で流すと、吸着器23bでは平均400Wの吸熱が行われ、最大吸熱速度は600Wであった。このとき、蒸発器21の冷却水配管21aから排出される冷却水の温度は15℃であった。
次に、凝縮器22に供給する冷却水の流量を4L/minとした。この場合、凝縮器22から排出される冷却水の温度は27.4℃であった。凝縮器22に供給する冷却水の流量を1L/min〜2L/minにしたところ、凝縮器22から排出される冷却水の温度は28.8℃〜31.6℃となった。
次いで、冷却水の流量を1L/min以下にしたところ、凝縮器22から排出される冷却水の温度は34℃となった。このとき、結露センサ53bにより吸着器22b内で結露が発生したことが確認された。このため、凝縮器22に供給する冷却水の流量を2L/minに戻した。
このように、凝縮器22のインレット側とアウトレット側とにおける冷却水の温度差と結露の有無とにより凝縮器22に供給する冷却水の流量を適宜調整した。その結果、吸着器23b内での結露を回避しつつ、外気を利用して凝縮器22から排出される冷却水を冷却できることが確認された。なお、空冷装置29の冷却能力が不足するおそれがある場合は、前述したようにフィン29aに少量の水をスプレーすることにより、空冷装置29の冷却能力を向上させることができる。
(2)第2の実施形態
図8は第2の実施形態の吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図である。
図8は第2の実施形態の吸着式ヒートポンプシステムを表した模式図である。
図8に例示した吸着式ヒートポンプシステムは、2台の吸着式ヒートポンプ60a,60bと、制御部70と、空冷装置81,84と、温水供給源82と、冷却水タンク83と、切り替えユニット71,72とを有している。なお、実際には空冷装置81,84、温水供給源82及び冷却水タンク83にそれぞれポンプが接続されているが、図8ではそれらのポンプの図示を省略している。
吸着式ヒートポンプ60a,60bは蒸発/凝縮器61と、吸着器62とを有し、吸着式ヒートポンプ60a,60b内は例えば1/100気圧〜1/10気圧程度に減圧されている。
蒸発/凝縮器61は、冷却水が通流する伝熱配管63と、冷媒を貯留するバット64とを有する。伝熱配管63には、プレートフィン63aが設けられている。伝熱配管63のインレット側には温度センサ75a及び流量センサ76が配置されており、アウトレット側には温度センサ75bが配置されている。
吸着器62は、伝熱配管65と吸着剤66とを有する。伝熱配管65のインレット側には温度センサ73a及び流量センサ74が配置されており、アウトレット側には温度センサ73bが配置されている。
なお、図8では蒸発/凝縮器61の上方に吸着器62が配置されているが、吸着器62は蒸発/凝縮器61の側方に配置されていてもよい。また、本実施形態においても、吸着式ヒートポンプ60a,60b内に封入する冷媒として、水を使用するものとする。
空冷装置81,84は、第1の実施形態と同様に、プレートフィンが取り付けられた配管と、プレートフィンに向けて外気を吹き付ける送風ファンとを有している。また、温水供給源82は、電子機器等から排出される熱により温められた温水を供給する。
更に、冷却水タンク83は、吸着式ヒートポンプ60a,60bにより冷却された冷却水を貯留する。この冷却水タンク83に貯留された冷却水は、室内の空調や電子機器の冷却等に使用される。
制御部70は、切り替えユニット72を制御して、吸着式ヒートポンプ60a,60bに吸着工程と再生工程とを交互に実施させる。
以下、本実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムにおける吸着式ヒートポンプの駆動方法について説明する。ここでは、初期状態において、吸着式ヒートポンプ60aの吸着器62の吸着剤66は水分を吸着した状態であり、吸着式ヒートポンプ60bの吸着器62の吸着剤66は乾燥した状態であるとする。
この場合、制御部70は、切り替えユニット71を制御して、吸着式ヒートポンプ60aの吸着器62と温水供給源82とを接続し、吸着式ヒートポンプ60bの吸着器62と空冷装置81とを接続する。これと同時に、制御部70は、切り替えユニット72を制御して、吸着式ヒートポンプ60aの蒸発/凝縮器61と空冷装置84とを接続し、吸着式ヒートポンプ60bの蒸発/凝縮器61と冷却水タンク83とを接続する。
そうすると、吸着式ヒートポンプ60aの吸着器62には温水が供給され、吸着剤66に吸着されていた水分が蒸発して水蒸気が発生する。この水蒸気は蒸発/凝縮器61で冷却されて液体となり、バット64に貯留される。
一方、吸着式ヒートポンプ60bでは、吸着器62の吸着剤66に水分が吸着され、吸着式ヒートポンプ60b内の圧力が減少する。これにより、バット64に貯留されている水が蒸発して伝熱配管63から潜熱を奪うため、伝熱配管63を通流する冷却水の温度が低下する。
一定の時間が経過すると、制御部70は切り替えユニット71を制御して、吸着式ヒートポンプ60aの吸着器62と空冷装置81とを接続し、吸着式ヒートポンプ60bの吸着器62と温水供給源82とを接続する。これと同時に、制御部70は、切り替えユニット72を制御して、吸着式ヒートポンプ60aの蒸発/凝縮器61と冷却水タンク83とを接続し、吸着式ヒートポンプ60bの蒸発/凝縮器61と空冷装置84とを接続する。
そうすると、吸着式ヒートポンプ60aでは、吸着器62の吸着剤66に水分が吸着され、吸着式ヒートポンプ60a内の圧力が減少する。これにより、バット64に貯留されている水が蒸発して伝熱配管63から潜熱を奪うため、伝熱配管63を通流する冷却水の温度が低下する。
一方、吸着式ヒートポンプ60bの吸着器62には温水が供給され、吸着剤66に吸着されていた水分が蒸発して水蒸気が発生する。この水蒸気は、蒸発/凝縮器61で冷却され凝縮して液体となり、バット64に貯留される。
このように、一定の時間毎に制御部70が切り替えユニット71,72を制御することにより、冷却水タンク83には連続的に低温の冷却水が供給される。
制御部70は、温度センサ73a,73b,75a,75b及び流量センサ74,76により、吸着式ヒートポンプ60a,60bの各伝熱配管65,63のインレット側及びアウトレット側の冷却水又は温水の温度と、冷却水又は温水の流量とを取得する。そして、吸着工程を実施中の吸着器62の吸着熱量と再生工程を実施中の蒸発/凝縮器61の凝縮熱量とが同一となるように、空冷装置84から蒸発/凝縮器61に供給する冷却水の水量を調整する。
本実施形態に係る吸着式ヒートポンプシステムにおいても、第1の実施形態と同様に、散水式クーリングタワー等の大型の設備が不要であり、小規模の施設でも使用することができる。
Claims (7)
- 冷媒の蒸気を凝縮する凝縮器と、前記冷媒の蒸気を発生する蒸発器と、前記蒸発器と前記凝縮器との間に並列に配置されて、前記冷媒の蒸気を吸着する吸着剤と、一定の時間毎に温水が通流する伝熱配管とを有する複数の吸着器とを備えた吸着式ヒートポンプと、
前記吸着式ヒートポンプの前記凝縮器から排出される冷却液を空冷して再度前記凝縮器に供給する空冷装置と、
前記凝縮器に供給される前記冷却液の温度と前記凝縮器から排出される前記冷却液の温度との差が予め設定された温度以上であり、且つ前記温水が通流する前記吸着器内で結露が発生しないように、前記凝縮器に供給する前記冷却液の流量を制御する制御部と
を有することを特徴とする吸着式ヒートポンプシステム。 - 前記吸着器内の結露の有無を検出するセンサを有し、前記センサから出力される信号が前記制御部に入力されることを特徴とする請求項1に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
- 前記制御部は、前記温水が通流する前記吸着器の吸着熱量と前記凝縮器の凝縮熱量とが同じになるように、前記凝縮器に供給する前記冷却液の流量を制御することを特徴とする請求項1に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
- 前記蒸発器と前記吸着器との間、及び前記凝縮器と前記吸着器との間には、圧力差により自動的に開閉する差圧駆動式バルブが配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の吸着式ヒートポンプシステム。
- 吸着式ヒートポンプの凝縮器から排出される冷却液を空冷装置で冷却する吸着式ヒートポンプの駆動方法であって、
前記吸着式ヒートポンプは、冷媒の蒸気を凝縮する前記凝縮器と、前記冷媒の蒸気を発生する蒸発器と、前記蒸発器と前記凝縮器との間に並列に配置されて、前記冷媒の蒸気を吸着する吸着剤と、一定の時間毎に温水が通流する伝熱配管とを有する複数の吸着器とを有し、
前記凝縮器に供給される前記冷却液の温度と前記凝縮器から排出される前記冷却液の温度との差が予め設定された温度以上であり、且つ前記温水が通流する前記吸着器内で結露が発生しないように、前記凝縮器に供給する前記冷却液の流量を制御することを特徴とする吸着式ヒートポンプの駆動方法。 - 前記空冷装置は、屋外に設置することを特徴とする請求項5に記載の吸着式ヒートポンプの駆動方法。
- 前記温水が、電子機器から排出された熱により温められたものであることを特徴とする請求項5又は6に記載の吸着式ヒートポンプの駆動方法。
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