JP3592374B2 - 吸着式冷却装置及びその冷熱出力制御方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は固体吸着剤の冷媒吸脱着作用を利用して冷却運転を行う吸着式冷却装置とその冷熱出力制御方法に係り、特に吸着/脱着工程切り換え前後における吸着剤の吸着効率の変動を冷却水の熱量を制御することによりこれを抑制し、安定した冷熱出力(負荷)を得ることの出来る吸着式冷却装置の発明に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体吸着剤の冷媒吸着/脱着作用を利用して冷熱を発生したり、ヒートポンプ運転を行うための吸着式冷却機は、工場廃熱や太陽集熱器等で得られる温水等の低級の熱源(50〜85℃)を有効利用出来るとともに、コンプレッサタイプの冷却機と比較して圧縮機などの可動部分が少なく、装置コストが安価で且つ運転騒音が小さいなど多くの利点を有している。
そしてこの種の吸着式冷却機は、一般に冷媒として水、アルコール等を使用し、又シリカゲル、ゼオライト、活性炭、活性アルミナ等の固体吸着剤を収設した吸着剤熱交換器を複数基並設し、前記低級の再生用熱源と冷却水を前記熱交換器に交互に供給しながら、前記吸着剤への冷媒の吸着と脱着を繰り返し、該冷媒の蒸発潛熱を利用して冷熱負荷出力を得るように構成している。
【0003】
図8は本発明が適用される従来技術に係る吸着式冷却装置の構成を示し、固体吸着剤を収設した二基の吸着剤熱交換器1、2、蒸気吐出弁3、4を介して前記夫々の吸着剤熱交換器1、2に連設させた凝縮器7、蒸気吸入弁5、6を介して前記夫々の吸着剤熱交換器1、2に連設させた蒸発器9、前記蒸発器9内で冷媒と熱交換しながら冷水を出力する負荷水路HI、前記蒸発器9内での負荷水との熱交換により蒸発した冷媒を吸着する為の冷却水を前記熱交換器1、2内の伝熱管に通水させる冷却水往路B、前記熱交換器1、2通過後の吸熱冷却水を出口側に排出させる冷却水戻路E、冷媒が充分吸着された他の吸着剤熱交換器1、2の伝熱管に再生用熱源水を供給して吸着剤より冷媒を蒸発させて脱着を行う熱原水往路C、前記脱着により奪熱された熱源水を出口側に排出させる熱原水戻路D、前記脱着工程により蒸発し、蒸気吐出弁3、4を介して凝縮器7内に導かれた蒸発冷媒を奪熱させて凝縮させる凝縮用冷却水路Aを設けている。
尚、吸着剤熱交換器1、2は冷媒がアルコール及び水であるために、常温で蒸発可能に真空容器33中に仕切壁34によって隔てられて構成されているが、吸着剤熱交換器1、2が3つ以上のものでも構造、原理は同じである。
【0004】
そして前記凝縮用冷却水路Aは、冷却水往路Bを分岐させてポンプ23を介して凝縮器7内の伝熱管8に連設させた後、冷却水戻路Eの下流側に連設させている。
15は4つの弁からなる往路側の経路切り換え用の入口弁で、冷却水往路Bと熱原水往路Cを交互に切り換えて夫々の吸着剤熱交換器1、2を、吸着工程と脱着工程に移行させるために使用される。
【0005】
19は4つの弁からなる戻路側の経路切り換え用出口弁で、前記と同様に冷却水戻路Eと熱原水戻路Dを対応する夫々の吸着剤熱交換器1、2に切り換えるために使用される。
又、13は凝縮器7と蒸発器9間を連通する冷媒通路で、凝縮器7内で冷却水との奪熱により凝縮した液冷媒を絞り弁14を介して蒸発器9内に導く。10は蒸発器9内に貯溜された液冷媒を散布器12bに導き、蒸発器9内の伝熱管12aに通水された負荷水を蒸発潛熱により奪熱させる冷媒循環通路である。
尚、図中は24、29、11は夫々対応する流体経路中に配設した流体ポンプ、図中25は夫々対応する流体経路中に配設した開閉弁である。
【0006】
かかる従来技術によれば、熱交換器1を吸着工程に、熱交換器2を脱着工程として夫々適用する場合は、入口弁15の弁15a、15dを開き且つ弁15b、15cを閉じ、又戻路側出口弁の弁19c、19bを開き且つ弁19a、19dを閉じる。更に、蒸気吸入弁5、6は吸着工程にある熱交換器1側のみ開き、又蒸気吐出弁3、4は脱着工程にある熱交換器2側のみ開く。
この結果、負荷水の冷却により蒸発器9内で奪熱された蒸発冷媒は、蒸気吸入弁5を通って吸着工程の熱交換器1内に導かれる。この際、冷却水は、弁25、ポンプ24、弁15aを介して前記熱交換器1内に通水されているために、これにより蒸発冷媒が前記熱交換器1の吸着剤に吸着される。そして前記吸着により加温された冷却水は弁19cを介して外部に排出される。
【0007】
一方脱着工程にある熱交換器2では、熱源水が、ポンプ26、弁15dを介して前記熱交換器2内に通水されているために、これにより吸着剤に吸着された冷媒が脱着/蒸発し、蒸気吐出弁4を通って凝縮器7内に導かれる。
凝縮器7内では、冷却水往路Bを分岐させてポンプ23を介して凝縮器7内の伝熱管8に導かれた凝縮用冷却水により前記蒸発冷媒を凝縮させて、凝縮器7内に貯溜させる。
そして、前記凝縮器7内で冷却水との奪熱により凝縮した液冷媒は冷媒通路13及び絞り弁14を介して蒸発器9内に導かれる。
そして蒸発器9内に貯溜された液冷媒は冷媒循環通路により循環させながら、散布器により蒸発器9内の伝熱管を介して負荷水を奪熱させ、該蒸発器9通過後の負荷水路Hより冷熱出力を得る事が出来る。
【0008】
そして前記吸着工程にある熱交換器1内の吸着剤に冷媒が充分吸着された後、往路側入口弁15の弁15a、15dを閉じ且つ弁15b、15cを開き、又戻路側出口弁の弁19b、19cを閉じ且つ弁19a、19dを開く。更に、又蒸気吸入弁5、6、蒸気吐出弁3、4も切り換える。この結果前記熱交換器1、2の脱着/吸着工程が切り換わり、前記と同様な吸着/脱着が行われる。
【0009】
従ってかかる固体吸着剤を用いる吸着式冷却機は、吸収式冷却機が吸収剤に液状吸湿剤を使うことにより容易に吸湿液の循環量や温度によって吸湿条件を変化させて連続的に冷熱出力(負荷)を制御できるのに反し、吸着式冷却機の冷却出力は吸着剤が固体のため、吸脱着の温度条件を定めると吸着剤熱交換器1、2の冷媒吸脱着量が一義的に決まってしまう。
而も吸着剤熱交換器1、2へ冷却水量が一定で循環している状態での1バッチサイクルの吸着開始直後では吸着剤の吸着能力が大きく、吸着終了間近では吸着剤の吸着能力が小さくなる等、一定でないためこの間の蒸気吸着量が一定に制御されない限り冷水出口温度が変動することになる。
更に負荷側の利用条件が変化して小さな能力が要求されるようになると蒸発器9の負荷水出口温度が所定の温度を一定に保つように吸着冷媒蒸気を制御しなくてはならない。
【0010】
これを図9に従来の吸着式冷却機で運転された場合の冷水出入口温度の変化を説明するに、前記の様に吸着/脱着工程がバッチサイクルで切り替わった直後は吸着剤の吸着能力が高く、そのときの吸着剤の状態に合わせるように蒸発器9から冷媒蒸気を吸着しようとする。
この時は図9のT1、T2、T3…で示されるように吸着/脱着工程の各バッチサイクルが切り替わる毎の各サイクルタイムの初期段階では冷媒蒸気の吸着量が多いため負荷水出口温度が設定値(この場合蒸発器9負荷水入口が14℃、冷水出口を9℃とする)よりも低くなっている。
【0011】
吸着が進むに従って吸着能力が低下してくるので冷水出口温度が徐々に上昇し、吸着剤の能力が限界に近づく、前記バッチサイクルタイムの終わりの数分間では逆に設定値よりも高くなり、蒸発器9入口の負荷水温度の14℃近くになっている。
このようにバッチサイクルタイムの始めと終わりでの吸着剤の吸着能力に大きな変動差があるため負荷水の蒸発器9出口温度も変動したものになっている。
又バッチサイクルタイムの中間でも負荷が減少してくると蒸発器9入口冷水温度は14℃より低い温度で蒸発器9に入り、9℃以下となって出るようになる。
この為前記した従来装置では冷水温度の変動が大きいため水温の均一化をはかるバッファ水槽を設けて使用するのが一般であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記の構成を取っても負荷の減少により蒸発器9に入る冷水入口温度が10℃以下に低下すると、吸着時の冷媒圧力の低下をまねき、冷媒駆動量が減少して効率の低下が生ずるばかりでなく蒸発温度が低下して0℃以下では結氷して運転不能、蒸発器9伝熱管の破損につながる恐れがでてくる。
【0013】
このため負荷が減少しても継続して運転できるように、特開平3−7859にでは、吸脱着の切り替え工程を冷却機の要求能力になるようにバッチサイクルタイムを遅延させ、例えば図10のバッチサイクルタイムT1’、T2’…で示されるように全負荷時に比較して吸着脱着のバッチサイクルタイムを長くするように制御して、この遅延時間で能力制御を行っているが、この種の方法ではそのバッチ内で全負荷と部分負荷が混同して負荷変動が生じる場合には対応できない。
【0014】
又前記バッチサイクルタイムを変えずに吸着剤の再生時に吸着能力が小さくなるように再生用熱原水の流量若しくは温度を制御する方法も存在するが、再生用熱源水は脱着工程にある吸着剤熱交換器の次のバッチサイクルにおける吸着可能量を制御する方式であるので、現吸着工程サイクルにおける負荷変動には全く無防備である。
【0015】
この為特開平5−272833号においては、負荷冷水経路の蒸発器出口側に負荷冷水温度検知センサを設け、一方前記蒸発器と吸着剤熱交換器間に、前記センサよりの検知信号に基づいて開度調整可能な、制御用蒸気吸入弁を配し、該制御用蒸気弁により負荷冷水温度に対応させて蒸発器から吸着工程にある吸着剤熱交換器への冷媒蒸気量を調整可能にした技術が開示されている。
【0016】
かかる技術によれば負荷冷水温度に対応させて吸着工程にある熱交換器1、2への蒸気量の流量制御をおこなうことによりバッチサイクルにおける負荷冷水温度の変動を抑制し得るが、蒸気弁の開閉動作以外に流量制御をおこなわしめるための高価な制御装置を使わなくてはならず全体として価格が高くなってしまう欠点があった。
【0017】
本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、簡単な装置構成で而も高価な制御装置を使用せず蒸発器に導入される入力負荷の変動が生じても、各バッチサイクルにおける負荷冷水、即ち冷熱出力(負荷)を一定に維持出来る吸着式冷却装置及びその熱出力制御方法を提供する事にある。
【0018】
【課題を解決する為の手段】
本発明は冷却能力の広範な制御と負荷水の冷熱出力の安定化をはかるため吸着剤の吸着能力の制御を、吸着熱を除去する冷却水の温度又は/温度と流量を制御することによっておこなおうとするものである。
即ち、蒸発器で負荷水と熱交換して蒸発した冷媒蒸気が吸着剤熱交換器に吸着されるとき、従来、吸着熱を除去するための冷却水は通常環境で決まる一定温度、流量で循環させているが、本発明ではこの吸着熱除去のための冷却水温と流量を、吸着熱除去後の加温された冷却水若しくは熱原水等を利用して負荷水の冷熱出力に応じて人工的に制御するものであり、より具体的には冷媒と熱交換後の冷熱出力を検知し、該検知信号に基づいて、前記吸着工程にある熱交換器通過後の加温冷却水、再生用熱源、若しくは前記脱着工程にある熱交換器通過後の冷却熱原水、更には冷媒の凝縮熱を吸熱した加温冷却水の内いずれか一又は複数の温熱水を、冷却水供給路側に供給しながら、供給側の冷却水温度と流量を制御し、吸着工程にある吸着剤熱交換器の能力をバッチサイクルの間、蒸発器で熱交換される負荷に見合って制御させようとするものである。
【0019】
そして第2発明においては、固体吸着剤を収設した複数の吸着剤熱交換器と、負荷水との熱交換により冷媒蒸気を前記熱交換器に選択的に導入する蒸発器と、前記熱交換器より選択的に導出された蒸気冷媒を凝縮する凝縮器と、前記熱交換器に冷却水を交互に供給する冷却水通路と、前記熱交換器に交互に再生用熱原水を供給する熱原水通路とを具え、前記再生用熱源と冷却水を前記熱交換器に交互に供給しながら、前記吸着剤への冷媒の吸着と脱着を繰り返し、前記蒸発器内で負荷水と熱交換させながら冷媒の蒸発潛熱を利用して負荷水の冷熱出力を得るようにした吸着式冷却装置において、
前記蒸発器通過後の冷熱出力の温度を検知する温度検知手段と、前記吸着工程にある熱交換器通過後の加温冷却水、再生用熱源、若しくは前記脱着工程にある熱交換器通過後の冷却熱原水、更には冷媒の凝縮熱を吸熱した加温冷却水の内いずれか一又は複数の温熱水を、吸着工程にある熱交換器への冷却水供給路側に供給する供給路とを設けるとともに、前記供給路の通路上に、前記温度検知手段よりの温度検知信号に基づいて前記加温冷却水の流量制御を行う1の弁若しくは複数の弁からなる流量制御手段を介在させたことを特徴とするものである。
【0020】
又、第2発明は前記吸着式冷却装置において、
前記蒸発器通過後の冷熱出力の温度を検知する温度検知手段と、
前記脱着工程にある熱交換器通過後の冷却熱原水を吸着工程にある熱交換器への冷却水供給路側に供給する供給路と、
前記供給路に設けた弁の入り口側と吸着工程にある熱交換器への冷却水供給路側とをバイパスさせるバイパス路を設け、
前記バイパス路上に、前記温度検知手段よりの温度検知信号に基づいて前記加温冷却水の流量制御を行う1の弁若しくは複数の弁からなる流量制御手段を介在させて構成することもできる。
【0021】
即ち、後記するように脱着工程にある熱交換器に供給する冷却水を単に加温制御するものであれば、脱着工程にある熱源水を単に冷却水に供給するだけでよいが、該熱源水は前記したように50〜85℃前後と冷却水(15〜35℃)に比して大幅に高い温度であるために、緻密な温度/流量制御を行うことが出来ない。そこで本発明は前記吸着工程にある熱交換器通過後の加温冷却水、再生用熱源、若しくは前記脱着工程にある熱交換器通過後の冷却熱原水、更には冷媒の凝縮熱を吸熱した加温冷却水の内いずれか一又は複数の加温若しくは熱原水、好ましくは3つの冷却水加温用水を用意し、これを前記冷熱出力の検知温度に基づいて冷却水への混入量を適宜制御することにより一層緻密な制御が可能である。
尚、冷却水への混入量を適宜制御する為の制御弁は、前記したバイパス制御弁のように独立した制御弁を用いなくても、後記するように入口弁若しくは出口弁を構成する4つの弁を前記検知信号に基づいて適宜開閉制御すれば足りる。
【0022】
更に熱原水往路と熱原水戻路間を直接バイパスさせる熱原水バイパス路とその開閉制御を行うバイパス制御弁を設ける事により、後記するように吸着/脱着切り換え時の熱回収を効率よく行うことが出来る。
【0023】
尚、本発明のようにバイパス路を設けた技術として例えば特開平5ー322359号に提案されている。
その構成を図11に基づいて簡単に説明するに、第1吸着器120で吸着工程を、第2吸着器121で脱着工程を行う場合は、弁V2、V3を閉じたままで弁V1、V4、V5を開く。
【0024】
この結果、減圧させた冷却容器122内の蒸発潛熱により冷却された冷媒蒸気が第1吸着器120の冷却を行われ、負荷水との熱交換が行われる。一方、第2吸着器121は熱水との熱交換により減圧下で加熱され、該吸着材に吸着されている冷媒が分離脱着して、凝縮器123に流入し、該凝縮器で凝縮した水が冷却器122内に戻される。
【0025】
そして前記工程が完了した時点では弁の開閉切り換え制御により、前記工程が切り換わり連続的な冷却を行うことが出来るが、第1の吸着器120の吸着工程が完了した時点では低温となっており、一方第2の吸着器121の脱着工程が完了した時点では高温となっており、この為各工程を切り換える毎に両者間の熱容量差が排熱となって熱損失が生じる。
【0026】
この為前記従来技術においては前記吸着器120、121間の冷媒通路をバイパスさせるバイパス通路134を設け、弁V1、V2、V5を閉じ、弁V3、V4を開放して両吸着器間で熱平衡を取って排熱を回収する熱回収工程を設けている。
【0027】
この結果例えば図9の太線(A)で示すように、吸着/脱着工程の切り換え時点で熱回収工程(A)が存在することとなり、COP(成績係数)が向上する。
しかしながら前記従来技術は、吸着/脱着工程の切り換え時点の熱回収を図るもので、本発明のように、各バッチサイクル(吸着工程、脱着工程)における負荷冷水、即ち冷熱出力(負荷)を一定に維持するものではない。
又、バイパス路も従来技術のように吸着器120、121間の冷媒通路をバイパスさせるバイパス通路134を設けたものではなく、冷却水若しくは熱源水通路の戻し路と往路間をバイパスさせるものである。
又、前記従来技術のバイパス路が吸着/脱着工程の切り換え時点の熱回収工程でのみ、開放されるのであり、本発明のように吸着工程時若しくは脱着工程時に、前記検知手段よりの検知信号に基づいて開閉制御されるものではなく、基本的な構成のみならず、目的及び作用も全く異なる。
勿論後記するように、前記本発明のバイパス路を熱回収工程として利用できることはいうまでもない。
【0028】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
本発明に至った経過を順を追って説明する。
前記したように本発明は、冷却能力の広範な制御と負荷水の冷熱出力の安定化をはかるため吸着剤の吸着能力の制御を、吸着熱を除去する冷却水の温度又は流量を制御することによっておこなおうとするものである。その方法として2つある。その1つが前記冷却水の熱交換器入口若しくはその出口側で冷却水の流量制御のみを行う方法である。
その第2が前記吸着用冷却水に、加温冷却水、再生用熱源、若しくは前記脱着工程にある熱交換器通過後の冷却熱原水を適宜混入させて吸着工程にある熱交換器への冷却水の温度と流量の両者を制御する方法である。
【0029】
図1は前者の実施例で、蒸発器9出口側の負荷水通路H上に蒸発器9通過後の負荷水の温度を検知する温度センサ30を、又出口弁19下流側の冷却水戻路E上に前記センサ30よりの検知信号に基づいて流量制御(弁開度制御若しくは断続的な開閉による流量制御)を行う流量制御弁31を配している。
この結果、温度センサ30で検知した負荷水の温度が設定温度より高い場合は、流量制御弁31の開度を大きくして冷却水を多く流し、その逆に温度センサ30で検知した負荷水の温度が設定温度より低い場合は、流量制御弁31の開度を小さくして冷却水の流量を少なくする事により、負荷水の変動を抑制し得る。
しかしながら脱着工程から吸着工程への切り換え初期では吸着剤熱交換器1、2は脱着工程側の熱回収後の温度、即ち熱原水の温度になっている為に、吸着効率が低く、この為蒸発器9内での熱交換効率が低く、この為負荷水の蒸発器9出口側の冷熱出力温度が設定値(9℃)より高くなっている。
そして温度センサ30ではこれを検知して、該検知センサ30よりの検知信号に基づいて流量制御弁31の開度を大きくして冷却水を多く流せるように設定する。
【0030】
そして前記冷却水の通水により吸着剤熱交換器1の温度が下がり、吸着剤が冷却水と同等の温度にまで低下してくると、吸着側熱交換器1は最大能力を発揮するようになる。つまり熱回収が終わった直後数秒して吸着側熱交換器1は最大能力を発揮し、負荷水温度が急速に低下し設定温度以下になってしまった場合、負荷水温度を負荷変化に合わせて流量制御弁31を全閉して、最高に能力を発揮する状態から停止する方向に制御しなければならず制御が不安定化し易い。
【0031】
これは図2若しくは図3に示すように、流量制御弁31の代りに、供給冷却水の開閉を行う入口弁15の冷却水切り換え弁15’aと15’bについて温度センサ30の検知信号に基づいて開度調整を行うように前記弁15’aと15’b自体に制御特性を持たせて冷却水の制御を行うように構成した場合、又戻し冷却水の開閉を行う出口弁19の冷却水切り換え弁19’cと19’dについて温度センサ30の検知信号に基づいて開度調整を行うように前記弁19’cと19’d自体に制御特性を持たせて冷却水の制御を行うように構成した場合のいずれも前記と同様な欠点、即ち各工程切り換えモード毎に切り換え弁15、19の全開の状態から急激に全閉若しくはこれに近い制御モードに変わる動きが要求され動作が安定しないことに加えて、熱交換器1、2が交互動作のために二台の切り換え弁15、19を制御弁として使用しなくてはならないので価格も高くなる。
【0032】
図4乃至図6はかかる実施例の欠点を解消するもので、図4は前記吸着用冷却水に、吸着剤熱交換器1通過後の加温冷却水を適宜混入させて吸着工程にある熱交換器1への冷却水の温度と流量の両者を制御する方法で、前記出口弁19の下流側に位置する冷却水戻路Eと入口弁15の上流側の冷却水往路B間をバイパスさせるバイパス路Gを設けるとともに、該バイパス路G上に、前記温度検知センサ30よりの検知信号に基づいてその開度又は/及び開閉制御を行うバイパス制御弁28を介在させる。
尚前記バイパス路Gの冷却水戻路E側の連設位置と、凝縮用冷却水路Aの連設位置との間には弁35が介在されている。
【0033】
かかる実施例によれば、温度センサ30で検知した負荷水の温度が設定温度より高い場合は、センサ30よりの信号でバイパス制御弁28は全閉となり冷却水のみを吸着工程にある吸着剤熱交換器1に供給する事により吸着効率を向上させる事が出来、一方温度センサ30で検知した負荷水の温度が設定温度より低い場合はバイパス制御弁28を開きバイパス路Gより加温冷却水を供給側に流す事により吸着工程にある吸着剤熱交換器1に供給される冷却水の温度を増加させて吸着効率を低減させる事が出来、特に脱着工程から吸着工程への切り換え初期においても負荷水の冷熱出力を効率よく制御する事が出来る。
【0034】
即ち、脱着工程から吸着工程への切り換え初期では吸着剤熱交換器1は脱着工程側の熱回収後の温度、即ち熱原水の温度になっている為に、吸着効率が低く、この為蒸発器9内での熱交換効率が低く、負荷水の蒸発器9出口側の冷熱出力温度が設定値(9℃)より高くなっている。そして温度センサ30ではこれを検知して、該温度センサ30よりの検知信号に基づいてバイパス制御弁28を全閉し、低い温度の冷却水のみを流すように設定する。
【0035】
そして前記冷却水の通水により吸着剤熱交換器1の温度が下がり、吸着剤が冷却水と同等の温度にまで低下してくると、吸着側熱交換器1は最大能力を発揮するようになる。
そして吸着剤熱交換器1の温度が冷却水温度に近づくと急激に吸着を開始し負荷水の蒸発器出口温度が設定値に近づいてくる。このまま冷却水を流し続けると負荷水出口温度は設定値を越えて低下してしまうが、このばあい負荷水の蒸発器9出口温度を検知するセンサ30の信号でバイパス制御弁28が開き負荷水温度が設定値を越えて低下することがないように冷却水出口弁19cのあとの温度が高くなった冷却水をバイパス制御弁28、バイパス路Gを通して戻し、吸着剤熱交換器1へ送られる冷却水の送水温度が制御される。
【0036】
吸着サイクルの終了間際になると吸着剤の吸着能力が低下してくるが、バイパス弁28が全閉となり低い温度の冷却水が流れて吸着能力が発揮され負荷水の蒸発器12出口温度も安定状態を維持することが可能である。
【0037】
次に図10により本実施例における負荷水の出入口の温度の変化を説明する。
本実施例の吸着式冷却機では上述のような負荷が減少すると、負荷水出口温度センサ30により制御信号を得て冷却水バイパス管Gのバイパス制御弁28を調整して吸着剤熱交換器1、2に流れる冷却水温度を調整することによって冷却出力が制御される事は前記した通りである。
【0038】
すなわち図10の実線に示されるようにバッチサイクルタイムT1、T2、T3…で示されるように蒸発器9からの負荷水出口温度が9℃より低くなろうとすると負荷水出口温度センサ30の信号でバイパス制御弁28の開度が前記温度に対応して開放する方向に制御され吸着熱交通過後の加温冷却水が再び入口側にもどるので吸着剤熱交換器1に流れる冷却水温度が高くなるほうに変化し、冷媒蒸気量が制御され負荷水の冷熱出力温度を所定値より低くなることがない。
【0039】
前記吸着サイクルの終わり近くでバッチサイクルタイムの始めに多量の冷媒蒸気を吸着して吸着能力が低下してしまう図1の実施例(図9の(A)参照)の場合と異なり、図10の(A)に示すように、平均して吸着能力を維持させることができ負荷水の冷熱出力の変動はほとんどないものになっている。
又蒸発器9に導入される負荷水が減少して蒸発器9入口負荷水温度が14℃より低くなっても常に負荷水出口温度が所定値になるようにバイパス制御弁28が冷却水入口温度を制御しているため安定したものになる。
【0040】
従って図10ではT1,T2,T3の(A)の前後で示すように、サイクルの切替わり直後にしかその変化は見られない。
又、切り替え直後の吸着剤が冷媒蒸気を吸着し始めて負荷水温度が所定値まで下がる数秒間は負荷水出口温度が14℃から9℃に低下した後は9℃で安定しているので負荷水出口に設ける不図示のバッファ水槽も従来よりも小さい容量で済むか、使い方によっては無くすことができる。
尚、前記吸着用冷却水の混合水として、加温冷却水のみを用いなくても、入口弁の切り換え制御により再生用熱源水、若しくは前記脱着工程にある熱交換器1、2通過後の冷却熱原水を用いる事が出来る。特に混合水としての温度は再生用熱源水が最も高く、次が前記脱着工程にある熱交換器2通過後の冷却熱原水であり、従って、これらの混合水を適宜選択して使用する事により、吸着効率の制御を自由に且つ大幅に行う事が出来る。
【0041】
即ち、図5(A)は前記吸着用冷却水に、脱着工程にある熱交換器2通過後の冷却熱原水を適宜混入させて吸着工程にある熱交換器1への冷却水の温度を制御する方法が開示されており、例えば前記温度センサ30の検知信号に基づいて出口弁19の切り換え弁19c、19dを開、弁19a、19bを閉とする事により、吸着用冷却水の混合水として、加温冷却水とともに前記脱着工程にある熱交換器2通過後の冷却熱原水をバイパス路Gに還流させる事が出来る。
図5(B)は前記吸着用冷却水に、熱原水を適宜混入させて吸着工程にある熱交換器1への冷却水の温度を制御する方法が開示されており、例えば前記温度センサ30の検知信号に基づいて入口弁15の切り換え弁15a、15cを開、弁15b、15dを閉とする事により、吸着用冷却水の混合水として冷却熱原水を直接混合させる事も出来る。
【0042】
又吸着工程にある吸着剤熱交換器1はある量の冷媒蒸気を吸着するとそれ以上は吸着動作が続けられない状態となる。又一方脱着工程にある吸着剤熱交換器2は脱着をおこなっていたので、蒸気吸入弁5、6と蒸気吐出弁3、4を切り換えて吸着/脱着工程を切り替えることによって蒸発器9から冷媒蒸気を継続して吸着可能になるが、両方の吸着剤熱交換器1、2はそれぞれ動作していたときの温度になっている。
【0043】
即ち吸着剤熱交換器1、2を切り替えて、負荷冷熱水を発生させようとすると吸着剤熱交換器1は冷却水の温度から加熱し、反対に吸着剤熱交換器2は熱原水温度より冷却しなくてはならないのでその加熱熱量が無駄になり、排熱されてしまう。
【0044】
このため図6に示すように、前記実施例のバイパス路Gとバイパス制御弁28に加えて熱原水往路Cと熱原水戻路D間をバイパスさせる第2の熱原水バイパス路Fとその開閉を行う電磁弁その他のバイパス制御弁35を設けるとともに、両吸着剤熱交換器1、2内に残留している温水ライン、冷却水ラインを並列につなぐため入口弁15の切り換え弁15a、15b、出口弁19の切り換え弁19c、19d、電磁弁27が開、入口弁の切り換え弁15c、15d、出口弁19の切り換え弁19a、19b、バイパス制御弁35が閉となって吸着剤熱交換器1、2が冷却水循環ポンプ24により平均温度まで熱回収をおこなうことによって、無駄な加熱熱量を節約することができるので成績係数が向上する。この熱回収工程の温度線図は図10の太線(A)で示す線図となる。
【0045】
このとき、バイパス制御弁28の動きは熱回収直後の吸着剤熱交換器1、2がまだ十分能力を発揮していない直後は、ほぼ全開状態であり、バッチサイクルタイム進行とともにバイパス制御弁28は閉じる方向に作動し、バッチサイクルタイムの終了近くでは、再び全開状態になるように作動していることから、急激な反対方向の開閉指示の動きでない(入口弁15の切り換え弁15c、15bを閉としている)ことから制御として安定した動作を保証することができる。
ここでバッチサイクルタイムとは、図9及び図10のT1、T2、T3…で示されるように吸着/脱着工程の各バッチサイクルが切り替わるまでの時間をサイクルタイムという。
【0046】
この熱回収時間は約一分以内で終了し、図7で示されるように吸着/脱着サイクルが切り換わり負荷水の冷熱出力が継続して行われる。
この場合弁、ポンプ等の動きは図4の運転モードの場合と同じであるがそれぞれの吸着剤熱交換器1、2への温水、冷却水の流れは点線矢印で示すように逆となる。
【0047】
従って本実施例における吸着剤熱交換器1又は2はある一定量の冷媒蒸気を吸着脱着するとそれ以上は吸脱着しなくなるので、どちらかが吸着しているときはもう一方は脱着しているように吸着、脱着の動作を5〜15分間の適当なサイクルで切り替えて若しくは前記サイクルの間に図6に示す熱回収サイクルを介在させて運転を継続する。
【0048】
このときの吸入蒸気弁5、6、吐出蒸気弁3、4、冷却水入口弁15a、15b、出口弁19c、19d、熱源水入口弁15c、15d、熱原水出口弁19a、19bが同じタイミングで切り替わるように制御される。
【0049】
又吐出蒸気弁3、4、吸入蒸気弁5、6、冷却水入口弁15a、15b、弁25、冷却水出口弁19c、19d、弁35、温水入口弁15c、15d、温水出口弁19a、19b、バイパス制御弁27、28、流量制御弁31等の弁開閉は空気シリンダ又は電気モータ等で駆動されるアクチュエータによって強制開閉がおこなわれる構造となっている。
【0050】
【発明の効果】
従って本発明によれば、簡単な装置構成で而も高価な制御装置を使用せず蒸発器に導入される入力負荷の変動が生じても、吸着/脱着工程の各バッチサイクルにおける負荷冷水、即ち冷熱出力(負荷)を一定に維持出来る。
特にバッチサイクルタイムは定格運転時と変わらない状態で、あらゆる負荷条件でも負荷水出口温度をほぼ一定に安定化させることができると同時に急激な負荷変化にも順応することが可能である。
又本発明は前記バイパス路Gとバイパス制御弁28を効果的に利用して、前記吸着バッチサイクルと脱着バッチサイクルの間に熱回収サイクルを介在させることも可能で、これにより成績係数の一層の向上につながる。従って負荷水利用系にバッファ−水槽や送水温度制御のための水温調節弁等を外部に別途設けることなく、負荷水の冷熱出力制御を緻密に且つ高精度に出力制御ができるために、従来の吸着冷却装置が対応できなかったあらゆる用途に、他の圧縮機方式や吸収式冷却機と同じように利用することができ、その実用的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却水出口側に専用制御弁を設けた本発明の吸着式冷却装置の全体回路図
【図2】冷却水出口弁で冷却水流量を制御する本発明の吸着式冷却装置の全体回路図
【図3】冷却水入口弁で冷却水流量を制御する本発明の吸着式冷却装置の全体回路図
【図4】バイパス路上にバイパス制御弁を設けた本発明の吸着式冷却装置の全体回路図
【図5】図4の変形作用図で(A)は前記脱着工程にある熱交換器通過後の冷却熱原水を冷却水供給路側に供給しながら負荷水制御を行い、又(B)は熱原水を供給路側に供給しながら負荷水制御を行うものである。
【図6】熱原水往路と熱原水戻路間を直接バイパスさせる熱原水バイパス路とその開閉制御を行うバイパス制御弁を設け熱回収を効率よく行うための他の実施例で,熱回収を行っている状態の弁の開閉状態を示す。
【図7】図6の吸着/脱着サイクルが切り換わった状態の熱回収工程における弁の開閉状態を示す。
【図8】従来技術に係る吸着式冷却装置の全体回路図
【図9】図8の従来技術における負荷水の出入口の温度の変化を説明するグラフ図。
【図10】本実施例における負荷水の出入口の温度の変化を説明するグラフ図。
【図11】バイパス路を設けた従来技術に係る吸着式冷却装置の全体回路図
【符号の説明】
A 凝縮器用冷却水分岐路
B 冷却水往路
C 熱源水往路
D 熱源水戻路
E 冷却水戻路
F 熱原水バイパス路
G 冷却水バイパス路
H 負荷水往路
I 負荷水戻路
1、2 吸着剤熱交換器
3、4 吐出蒸気弁
5、6 吸入蒸気弁
7 凝縮器
9 蒸発器
15 入口弁
19 出口弁
27 熱原水バイパス弁
28 冷却水バイパス制御弁
Claims (4)
- 固体吸着剤を収設した吸着剤熱交換器を複数基並設し、再生用熱源と冷却水を前記熱交換器に交互に供給しながら、前記吸着剤への冷媒の吸着と脱着を繰り返し、該冷媒の蒸発潛熱を利用して負荷の冷熱出力を得るようにした吸着式冷却装置における冷熱出力制御方法において、
前記負荷の冷熱出力と対応する温度検知信号に基づいて、吸着熱を除去する冷却水の温度又は流量を制御することにより、吸着工程にある吸着剤熱交換器の吸着能力を蒸発潛熱で熱交換される負荷に見合って制御させる事を特徴とする冷熱出力制御方法。 - 前記負荷の冷熱出力と対応する温度検知信号に基づいて、吸着熱を除去する冷却水の温度を制御する請求項1記載の冷熱出力制御方法において、
前記温度検知信号に基づいて、前記吸着工程にある熱交換器通過後の加温冷却水、再生用熱源、若しくは前記脱着工程にある熱交換器通過後の冷却熱原水、更には冷媒の凝縮熱を吸熱した加温冷却水の内いずれか一又は複数の温熱水を、冷却水供給路側に供給しながら、吸着工程にある吸着剤熱交換器に供給される冷却水の温度を制御する事を特徴とする請求項1記載の冷熱出力制御方法。 - 固体吸着剤を収設した複数の吸着剤熱交換器と、負荷水との熱交換により冷媒蒸気を前記熱交換器に選択的に導入する蒸発器と、前記熱交換器より選択的に導出された蒸気冷媒を凝縮する凝縮器と、前記熱交換器に冷却水を交互に供給する冷却水通路と、前記熱交換器に交互に再生用熱原水を供給する熱原水通路とを具え、前記再生用熱源と冷却水を前記熱交換器に交互に供給しながら、前記吸着剤への冷媒の吸着と脱着を繰り返し、前記蒸発器内で負荷水と熱交換させながら冷媒の蒸発潛熱を利用して負荷水の冷熱出力を得るようにした吸着式冷却装置において、
前記蒸発器通過後の冷熱出力の温度を検知する温度検知手段と、前記吸着工程にある熱交換器通過後の加温冷却水、再生用熱源、若しくは前記脱着工程にある熱交換器通過後の冷却熱原水、更には冷媒の凝縮熱を吸熱した加温冷却水の内いずれか一又は複数の温熱水を、吸着工程にある熱交換器への冷却水供給路側に供給する供給路とを設けるとともに、
前記供給路の通路上に、前記温度検知手段よりの温度検知信号に基づいて前記加温冷却水の流量制御を行う1の弁若しくは複数の弁からなる流量制御手段を介在させたことを特徴とする吸着式冷却装置。 - 固体吸着剤を収設した複数の吸着剤熱交換器と、負荷水との熱交換により冷媒蒸気を前記熱交換器に選択的に導入する蒸発器と、前記熱交換器より選択的に導出された蒸気冷媒を凝縮する凝縮器と、前記熱交換器に冷却水を交互に供給する冷却水通路と、前記熱交換器に交互に再生用熱原水を供給する熱原水通路とを具え、前記再生用熱源と冷却水を前記熱交換器に交互に供給しながら、前記吸着剤への冷媒の吸着と脱着を繰り返し、前記蒸発器内で負荷水と熱交換させながら冷媒の蒸発潛熱を利用して負荷水の冷熱出力を得るようにした吸着式冷却装置において、
前記蒸発器通過後の冷熱出力の温度を検知する温度検知手段と、
前記脱着工程にある熱交換器通過後の冷却熱原水を吸着工程にある熱交換器への冷却水供給路側に供給する供給路と、
前記供給路に設けた弁の入り口側と吸着工程にある熱交換器への冷却水供給路側とをバイパスさせるバイパス路を設け、
前記バイパス路上に、前記温度検知手段よりの温度検知信号に基づいて前記加温冷却水の流量制御を行う1の弁若しくは複数の弁からなる流量制御手段を介在させたことを特徴とする吸着式冷却装置。
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