JPH10132416A - 吸着式冷凍装置 - Google Patents

吸着式冷凍装置

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JPH10132416A
JPH10132416A JP8290345A JP29034596A JPH10132416A JP H10132416 A JPH10132416 A JP H10132416A JP 8290345 A JP8290345 A JP 8290345A JP 29034596 A JP29034596 A JP 29034596A JP H10132416 A JPH10132416 A JP H10132416A
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JP
Japan
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fluid
adsorber
refrigerant
evaporator
adsorption
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JP8290345A
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English (en)
Inventor
Hideaki Sato
英明 佐藤
Koji Tanaka
公司 田中
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/27Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着器を流れる加熱流体および冷却流体の温
度を調節して、吸着、脱着性能を向上する。 【解決手段】 脱着側の吸着器1の一端部から他端部に
加熱流体が流れるとき、冷媒の脱着により、一端部から
他端部にかけて加熱流体の温度が下がるが、吸着器1を
吸着側に切り換える前に、加熱流体の流れ方向を反転さ
せる。これにより、他端部の加熱流体の温度を高くで
き、他端部側における脱着性能も向上できる。吸着側の
吸着器2の一端部から他端部にかけて冷却流体が流れる
とき、冷媒の吸着により、一端部から他端部にかけて冷
却流体の温度が上がるが、吸着器2を脱着側に切り換え
る前に、冷却流体の流れ方向を反転させる。これによ
り、他端部側の冷却流体の温度を低くでき、他端部側に
おける吸着性能も向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸着器が有する吸
着剤の冷却および加熱により、蒸発器で気化した冷媒の
吸着、および、凝縮器への冷媒の供給を行なうようにし
た吸着式冷凍装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平5−133638号公報に
開示された吸着式冷凍装置は、凝縮器、蒸発器、およ
び、第1、第2吸着器を備え、この第1、第2吸着器
は、凝縮器および蒸発器に連通可能となっている。そし
て、吸着器の一端部から他端部にかけて冷却流体を流す
ことにより、この吸着器が冷媒を吸着して、蒸発器にて
冷媒を蒸発させている。また、吸着器の一端部から他端
部にかけて加熱流体を流すことにより、この吸着器が冷
媒を脱着して、この脱着された冷媒を凝縮器にて凝縮さ
せている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、本発明者ら
が、上記従来技術の吸着器の吸着、脱着性能を測定して
みたところ、その性能は低く、十分な冷房能力を得るた
めには、この装置が非常に大型となってしまう、という
ことがわかった。そして、この原因について、本発明者
らが実験、検討した結果について、図4に基づいて以下
に説明する。
【0004】まず、脱着側の吸着器では、吸着器の一端
部から例えば90℃程度の加熱流体が供給されるが、他
端部側へ移動するにつれ、吸着剤の脱着作用にて加熱流
体の温度が例えば70℃程度に下がるため、他端部側に
おける吸着器の脱着性能が低下する。また、吸着側の吸
着器では、吸着器の一端部から例えば30℃程度の冷却
流体が供給されるが、他端部側へ移動するにつれ、吸着
剤の脱着作用にて冷却流体の温度が例えば50℃程度に
上がるため、他端部側における吸着剤の吸着性能が低下
する。
【0005】さらに、吸着器を、脱着側から吸着側に切
り換える場合、その切り換え直後では、吸着器の一端部
は90℃程度、他端部は70℃程度となっている。よっ
て、吸着器の一端部から供給される冷却流体(30℃程
度)は、90℃といった環境で急激に加熱されるため、
吸着器の吸着性能がほとんど失われてしまう。逆に、吸
着から脱着に切り換えた直後では、吸着器の一端部に供
給される加熱流体(90℃程度)は、30℃といった環
境で急激に冷却されるため、吸着器の脱着性能がほとん
ど失われてしまう。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、吸着器を流れる加熱流体および冷却流体の温度を調
節して、吸着、脱着性能を向上することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1および3に記載の発明では、加熱されるこ
とにより冷媒を脱着し、冷却されることにより冷媒の吸
着を行なう第1吸着器(1、1a、1b)、第2吸着器
(1、2a、2b)に、この第1吸着器(1、1a、1
b)、第2吸着器(1、2a、2b)を加熱する加熱流
体、および、冷却する冷却流体が、所定時間(T1 )毎
に交互に流れ、上記所定時間(T1 )内に、加熱流体ま
たは冷却流体の少なくとも一方の流れ方向を反転させる
ことを特徴としている。
【0008】従って、吸着器(1、1a、1b)、
(1、2a、2b)の一端部から他端部にかけて加熱流
体が流れるとき、吸着器(1、1a、1b)、(1、2
a、2b)の脱着作用により、一端部から他端部にかけ
て加熱流体の温度が下がる。これに対して、加熱流体の
流れ方向を反転させることにより、加熱流体が他端部か
ら一端部にかけて流れるので、他端部側の加熱流体の温
度を高くでき、他端部側における脱着性能も向上でき
る。
【0009】このように、一回の脱着工程において、一
端部側および他端部側の両方で、効率よく冷媒を脱着さ
せることができ、一端部から他端部にかけて、冷媒の脱
着を平均的に行なわせることができる。よって、吸着器
の脱着性能を向上できる。また、吸着器(1、1a、1
b)、(1、2a、2b)の一端部から他端部にかけて
冷却流体が流れるとき、吸着器(1、1a、1b)、
(1、2a、2b)の吸着作用により、一端部から他端
部にかけて冷却流体の温度が上がる。これに対して、冷
却流体の流れ方向を反転させることにより、冷却流体が
他端部から一端部にかけて流れるので、他端部側の冷却
流体の温度を低くでき、他端部側における吸着性能も向
上できる。
【0010】このように、一回の吸着工程において、一
端部側および他端部側の両方で、効率よく冷媒を吸着さ
せることができ、一端部から他端部にかけて、冷媒の吸
着を平均的に行なわせることができる。よって、吸着器
の吸着性能を向上できる。そして、請求項2および3に
記載の発明では、加熱流体および冷却流体が、交互に、
かつ、互いの流れ方向が逆となるように流れることを特
徴としている。
【0011】ここで、吸着器(1、1a、1b)、
(1、2a、2b)の一端部から他端部にかけて冷却流
体が流れるとき、一端部から他端部にかけて冷却流体の
温度が上がっているが、その後、加熱流体がより温度の
高い他端部から供給される。よって、他端部から供給さ
れる加熱流体が急激に冷却されることは抑制され、吸着
器(1、1a、1b)、(1、2a、2b)による脱着
性能が失われることを抑制できるので、この脱着性能を
向上できる。
【0012】また、吸着器(1、1a、1b)、(1、
2a、2b)の一端部から他端部にかけて加熱流体が流
れるとき、一端部から他端部にかけて加熱流体の温度が
下がっているが、その後、冷却流体がより温度の低い他
端部から供給される。よって、他端部から供給される冷
却流体が急激に加熱されることは抑制され、吸着性能が
失われることを抑制できるので、この吸着性能を向上で
きる。
【0013】また、請求項3に記載の発明では、上記凝
縮器(3、3a、3b、4a、4b)は蒸発器としても
はたらき、上記蒸発器(4、3a、3b、4a、4b)
は凝縮器としてもはたらき、凝縮器(3、3a、3b、
4a、4b)および蒸発器(4、3a、3b、4a、4
b)には、冷媒の凝縮により凝縮熱を奪う流体と、冷媒
の蒸発により蒸発熱が奪われる流体とが、交互に、か
つ、互いの流れ方向が逆となるように流れ、上記蒸発熱
を奪われて冷却された流体を室内熱交換器(47)に循
環させて、室内を冷却することを特徴としている。
【0014】ここで、凝縮器(3、3a、3b、4a、
4b)および蒸発器(4、3a、3b、4a、4b)の
一端部から他端部にかけて凝縮熱を奪う流体が流れると
き、上記凝縮熱により、一端部から他端部にかけてこの
流体の温度が上がっている。この後、蒸発熱が奪われる
流体を一端部から供給した場合、この供給直後には、よ
り高温な他端部から流出する流体が室内熱交換器(4
7)に供給されるため、瞬間的に室内が温められる恐れ
がある。
【0015】これに対して、蒸発熱が奪われる流体を他
端部から供給することにより、この供給直後には、より
低温な一端部から流出する流体が室内熱交換器(47)
に供給されるため、上記恐れを抑制できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1の実施形態)図1に示すように、本実施形態の吸
着式冷凍装置100は、第1、第2吸着器1、2、凝縮
器3、および、蒸発器4を備えている。第1、第2吸着
器1、2は、密閉容器10、20の内部に、流体通路1
1、21および吸着剤Sを設けたものであり、凝縮器3
および蒸発器4は、密閉容器30、40の内部に、流体
通路31、41を設けたものである。ここで、吸着剤S
は、冷却状態において冷媒(例えば水、アルコール等)
を高能力で吸着し、また、冷媒の吸着に伴い吸着能力が
次第に低下するが、加熱状態とされることにより、吸着
していた冷媒を脱着して吸着能力が再生されるという性
質を有している。
【0017】そして、第1、第2吸着器1、2の密閉容
器10、20の冷媒入口部10a、20aには、三方切
換弁25を介して、蒸発器4の冷媒出口部40bが接続
され、冷媒出口部10b、20bには、三方切換弁26
を介して、凝縮器3の冷媒入口部30aが接続されてい
る。さらに、凝縮器3の冷媒出口部30bと蒸発器4の
冷媒入口部40aとは接続されており、この間には、絞
り弁27が設けられている。そして、これら、第1、第
2吸着器1、2、凝縮器3、蒸発器4、三方切換弁2
5、26および、絞り弁27は、冷媒配管28にて互い
に接続されており、もって冷媒回路29が構成されてい
る。この冷媒回路29内には、所要量の冷媒(例えば水
等)が封入されている。
【0018】そして、第1、第2吸着器1、2の流体通
路11、21の出入口部11a、11b、21a、21
bには、四方切替弁34、35、36、37および電動
ポンプ32、33を介して、エンジン38からのエンジ
ン冷却水(加熱流体)および室外熱交換器39からの冷
却流体が交互に供給可能となっている。具体的に、上記
加熱流体および冷却流体は、出入口部11a、11b、
21a、21bは、いずれか一方が入口部となるとき、
他方が出口部となる。
【0019】また、凝縮器3の流体通路31と、室外熱
交換器39の流体通路との間には、電動ポンプ46によ
り流体が循環するようになっている。また、蒸発器4の
流体通路41と、室内熱交換器47の流体通路との間に
は、電動ポンプ48により流体が循環するようになって
いる。なお、図1には、図を単純とするため室外熱交換
器39を2つ図示してあるが、実際は1つの室外熱交換
器で共用している。
【0020】室内熱交換器47は、室内に配置され、流
体が流れる流体通路と、この流体通路の外表面に一体に
設けたフィンとを備えている。ここで、蒸発器4の流体
通路41を流れる流体は、冷媒の蒸発による蒸発熱が奪
われる流体であり、この蒸発熱が奪われて冷却された流
体が、室内熱交換器47の流体通路に循環させて室内を
冷却するようになっている。
【0021】また、室外熱交換器39は、室外に配置さ
れ、流体通路およびフィンを備えている。ここで、凝縮
器3の流体通路31を流れる流体は、冷媒の凝縮による
凝縮熱を奪う流体であり、この凝縮熱を奪って加熱され
た流体を、室外熱交換器39の流体通路に循環させて、
上記凝縮熱を室外へ放出するようになっている。さら
に、吸着側の吸着器1、2の流体通路11、21を流れ
る冷却流体は、冷媒の吸着による吸着熱を奪う流体であ
り、この吸着熱を奪って加熱された流体を、室外熱交換
器39の流体通路に循環させて、上記凝縮熱を室外へ放
出するようになっている。
【0022】かかる構成において、第1、第2吸着器
1、2は、図示しないマイコン等の制御装置によって制
御されることにより、一方が冷媒を脱着させる脱着側と
なるとき、他方が蒸発器4からの気体冷媒を吸着する吸
着側となるよう、交互に、所定時間T1 (例えば60
秒)毎に切換えるようになっている。例えば、第1吸着
器1を脱着側、第2吸着器2を吸着側として使用する場
合、三方切換弁25、26、および、四方切替弁34、
35、36、37の回動位置を図1中実線位置とする。
この結果、第1吸着器1と凝縮器3とが連通状態とさ
れ、第2吸着器2と蒸発器4とが連通状態とされる。ま
た、第1吸着器1の流体通路11の一方の出入口部11
aから他方の出入口部11bにかけて、エンジン38か
らの加熱流体が供給され、第2吸着器2の流体通路21
の一方の出入口部21aから他方の出入口部21bにか
けて、室外熱交換器39からの冷却流体が供給される。
【0023】そして、本実施形態では、吸着、脱着を切
り換えたときから、上記所定時間T1 よりも短い時間T
2 (例えば30秒)が経過したときに、四方切換弁3
4、37の回動位置を図1中実線位置から図中点線位置
へと切り換え、加熱流体および冷却流体の流れを、図中
点線矢印で示すように反転させる。ここで、第1吸着器
1の一方の出入口部11aから他方の出入口部11bに
かけて加熱流体が流れるとき、第1吸着器1における冷
媒の脱着による脱着熱を加熱流体が奪われるため、一方
の出入口部11aから他方の出入口部11bにかけて加
熱流体の温度が下がる。これに対して、加熱流体の流れ
方向を反転させることにより、加熱流体が他方の出入口
部11bから一方の出入口部11aにかけて流れるの
で、他方の出入口部11b側の加熱流体の温度を高くで
きる。よって、この出入口部11b近傍も効率よく加熱
できるので、この出入口部11b近傍においても、効率
よく冷媒を脱着できる。
【0024】このように、一回の脱着工程において、一
方の出入口部11a側と、他方の出入口部11b側との
両方において、効率よく冷媒を脱着させることができ、
一方の出入口部11aから他方の出入口部11bにかけ
て、冷媒の脱着を平均的に行なわせることができる。よ
って、吸着器の脱着性能を向上できる。なお、第2吸着
器2が脱着工程を実行するときに関しても、同様の効果
が得られる。
【0025】また、第2吸着器2の一方の出入口部21
aから他方の出入口部21bにかけて冷却流体が流れる
とき、第2吸着器2における冷媒の吸着による吸着熱を
冷却流体が奪うため、一方の出入口部21aから他方の
出入口部21bにかけて冷却流体の温度が上がる。これ
に対して、冷却流体の流れ方向を反転させることによ
り、冷却流体が他方の出入口部21bから一方の出入口
部21aにかけて流れるので、他方の出入口部21b側
の冷却流体の温度を高くできる。よって、この出入口部
21b近傍も効率よく冷却できるので、この出入口部2
1b近傍においても、効率よく冷媒を吸着できる。
【0026】このように、一回の吸着工程において、一
方の出入口部21a側と、他方の出入口部21b側との
両方において、効率よく冷媒を吸着させることができ、
一方の出入口部21aから他方の出入口部21bにかけ
て、冷媒の吸着を平均的に行なわせることができる。よ
って、吸着器の吸着性能を向上できる。なお、第1吸着
器1が吸着工程を実行するときに関しても、同様の効果
が得られる。
【0027】ここで、本実施形態では、三方切換弁2
5、26、および、四方切替弁35、36の回動位置の
切換により、第1、第2吸着器1、2の吸着、脱着工程
の切換を行ない、四方切換弁34、37の回動位置の切
換により、加熱流体および冷却流体の流れの切換を行な
っている。そして、上記所定時間T1 が経過したとき、
弁25、26、34、35、36、37の回動位置を図
1中点線位置に切り換える。この結果、第1吸着器1と
蒸発器4とが連通状態とされ、第2吸着器2と凝縮器3
とが連通状態とされる。また、第1吸着器1の流体通路
11の他方の出入口部11bから一方の出入口部11a
にかけて、室外熱交換器39からの冷却流体が供給さ
れ、第2吸着器2の流体通路21の他方の出入口部21
bから一方の出入口部21aにかけて、エンジン38か
らの加熱流体が供給される。
【0028】(第2の実施形態)本実施形態は、図2に
示すように、1段目、2段目の第1吸着器1a、1b
と、1段目、2段目の第2吸着器2a、2bと、凝縮器
および蒸発器の役割を果たす1段目、2段目の第1凝縮
蒸発器3a、3bと、1段目、2段目の第2凝縮蒸発器
4a、4bとを備えている。これによれば、気体冷媒の
流路を切り換えるための弁(上記第1の実施形態でいう
三方切替弁25、26)を廃止でき、気体冷媒の圧力損
失を低減できるため、装置100の構造が単純になり、
小型化できる。
【0029】また、吸着器1a、1b、2a、2bは、
密閉容器10a、10b、20a、20bの内部に、流
体通路11a、11b、21a、21bおよび吸着剤S
を設けたものである。凝縮蒸発器3a、3b、4a、4
bは、密閉容器30a、30b、40a、40bの内部
に、流体通路31a、31b、41a、41bを備えた
ものである。吸着器1a、1b、2a、2bの密閉容器
10a、10b、20a、20bと、凝縮蒸発器3a、
3b、4a、4bの密閉容器30a、30b、40a、
40bとは、それぞれ連通部5a、5b、6a、6bに
て連通されている。
【0030】なお、凝縮蒸発器3a、3b、4a、4b
が蒸発側であるときは、流体通路31a、31b、41
a、41bに、冷媒の蒸発による蒸発熱が奪われる流体
が流れる。また、凝縮蒸発器3a、3b、4a、4bが
凝縮側であるときは、流体通路31a、31b、41
a、41bに、冷媒の凝縮による凝縮熱を奪う流体が流
れる。
【0031】室内熱交換器47は室内に配置され、流体
が流れる流体通路47aと、この流体通路47aの外表
面に一体に設けたフィン(図示しない)とを備えてい
る。室外熱交換器39は、室外に配置され、流体が流れ
る流体通路39、および、フィン(図示しない)を備え
ている。第1吸着器1a、1b、および、第2吸着器2
a、2bは、一方が吸着側であるとき、他方が脱着側と
なる。第1凝縮蒸発器3a、3bおよび第2凝縮蒸発器
4a、4bは、一方が蒸発器としてはたらくとき、他方
が凝縮器としてはたらくようになっている。そして、電
動ポンプ66、室外熱交換器39、四方切替弁67、1
段目の凝縮蒸発器3a、4a、2段目の凝縮蒸発器3
b、4b、および、四方切替弁64、65が、この順で
直列に接続されている。
【0032】また、室外熱交換器39、三方切替弁6
4、65、2段目の凝縮蒸発器3b、4b、1段目の凝
縮蒸発器3a、4a、四方切替弁67、室内熱交換器4
7、四方切換弁68、1段目の吸着器1a、2a、2段
目の吸着器1b、2b、四方切替弁69、および、電動
ポンプ66が、この順で直列に接続されている。また、
エンジン、図示しないポンプ、四方切替弁69、2段目
の吸着器1b、2b、1段目の吸着器1a、2a、およ
び、四方切替弁68が、この順で直列に接続されてい
る。
【0033】以下に、上記構成の吸着式冷凍装置100
の作動を説明する。まず、第1吸着器1a、1bが吸着
側、第2吸着器2a、2bが脱着側で、かつ、第1凝縮
蒸発器3a、3bが蒸発器側、第2凝縮蒸発器4a、4
bが凝縮器側の場合について説明する。この場合、上記
弁64、65、67、68、69の回動位置は、図2中
実線で示すように設定されている。
【0034】この結果、エンジンからの加熱流体が、2
段目の第2吸着器2b、1段目の第2吸着器2aの順に
循環し、室外熱交換器39からの流体は、弁67を経
て、1段目の第2凝縮蒸発器4a、2段目の第2凝縮蒸
発器4bの順に循環する。これにより、第2吸着器2
a、2bが脱着作用を発揮するとともに、第2凝縮蒸発
器4a、4bにおいて冷媒が凝縮する。ここで、凝縮器
としての第2凝縮蒸発器4a、4bの流体通路41a、
41bを流れる流体は、冷媒の凝縮による凝縮熱を奪う
流体である。
【0035】また、室外熱交換器39からの流体が、弁
64、2段目の第1凝縮蒸発器3b、1段目の第1凝縮
蒸発器3a、弁67、室内熱交換器47、弁68、1段
目の第1吸着器1a、2段目の第1吸着器1b、弁6
9、電動ポンプ66の順に循環する。これにより、第1
吸着器1a、1bが吸着作用を発揮するとともに、第1
凝縮蒸発器3a、3bにおいて冷媒が蒸発する。
【0036】ここで、蒸発器としての第1凝縮蒸発器3
a、3bの流体通路31a、31bを流れる流体は、冷
媒の蒸発による蒸発熱が奪われる流体である。そして、
この蒸発熱が奪われて冷却された流体を、室内熱交換器
47の流体通路47aに循環させることにより、室内を
冷却するようになっている。また、室内熱交換器47の
流体通路47aから流出する流体は、第1吸着器1a、
1bを冷却する冷却流体である。
【0037】そして、第1吸着器1a、1bが脱着側、
第2吸着器2a、2bが吸着側で、かつ、第1凝縮蒸発
器3a、3bが凝縮器側、第2凝縮蒸発器4a、4bが
蒸発器側となるように切り換える場合、上記弁64、6
5、67、68、69の回動位置を、図2中点線で示す
ように切り換えることにより、図2中点線矢印で示すよ
うに流体流れを切り換える。
【0038】このように、吸着側の吸着器の流体通路に
は、1段目(図2中左側)から2段目(図2中右側)に
かけて冷却流体が流れ、脱着側の吸着器の流体通路に
は、2段目から1段目にかけて加熱流体が流れている。
また、凝縮側の凝縮蒸発器の流体通路には、1段目から
2段目にかけて、上記凝縮熱を奪う流体が流れ、蒸発側
の凝縮蒸発器の流体通路には、2段目から1段目にかけ
て、上記蒸発熱が奪われる流体が流れている。
【0039】そして、それぞれの吸着器、凝縮蒸発器に
ついて、1段目から2段目にかけての流体の温度変化を
図3のグラフに示した。なお、この温度変化は、切り換
えてから所定時間T1 が経過する直前のものである。こ
の結果、吸着側の吸着器は、1段目から2段目に向かう
につれて徐々に温度が上がり、脱着側の吸着器は、2段
目から1段目に向かうにつれて徐々に温度が下がる。こ
のように、吸着側の吸着器および脱着側の吸着器は、と
もに1段目から2段目にかけて温度が上昇するようにな
っている。
【0040】このため、吸着器を脱着側から吸着側に切
り換えるとき、切り換え直前(脱着側)では、吸着器の
2段目から1段目にかけて、加熱流体の温度が下がって
いるが、切り換え直後(吸着側)に、冷却流体が、より
低温な1段目の吸着器から供給される。よって、1段目
の吸着器から供給される冷却流体が急激に加熱されるこ
とは抑制され、吸着器の脱着性能が失われることを抑制
できるので、吸着器の脱着性能を向上できる。
【0041】また、吸着器を吸着側から脱着側に切り換
えるとき、切り換え直前(吸着側)では、吸着側の1段
目から2段目にかけて、冷却流体の温度が上がっている
が、切り換え直後(脱着側)に、加熱流体が、より高温
な2段目の吸着器から供給される。よって、2段目の吸
着器から供給される加熱流体が急激に冷却されることは
抑制でき、吸着器の吸着性能が失われることを抑制でき
るので、吸着器の吸着性能を向上できる。
【0042】そして、凝縮側の凝縮蒸発器は、1段目か
ら2段目に向かうにつれて徐々に温度が上がり、蒸発側
の凝縮蒸発器は、2段目から1段目に向かうにつれて徐
々に温度が下がる。このように、凝縮側の凝縮蒸発器お
よび蒸発側の凝縮蒸発器は、ともに1段目から2段目に
かけて温度が上昇するようになっている。このため、凝
縮蒸発器を凝縮側から蒸発側に切り換えるとき、切り換
え直前(凝縮側)では、凝縮蒸発器の1段目から2段目
にかけて、凝縮熱を奪う流体の温度が上がるが、切り換
え直後(蒸発側)に、より低温な1段目から流出する流
体が、室内熱交換器47の流体通路47aに供給され
る。よって、より低温な、凝縮熱を奪う流体と室内空気
とを熱交換することになり、室内が温められる、といっ
た恐れを抑制できる。
【0043】(他の実施形態)上記第1の実施形態にお
いて、切換直後に、加熱流体と冷却流体とを、交互に、
かつ、互いの流れ方向が逆となるように流してもよい。
これによれば、切替直後における加熱流体の急激な冷却
や、冷却流体の急激な加熱を抑制でき、吸着器による吸
着、脱着性能が失われることを抑制できる。よって、吸
着器の吸着、脱着性能をより向上できる。
【0044】また、上記第1の実施形態において、加熱
流体または冷却流体のいずれか一方のみの流体流れを、
上記所定時間T1 よりも短い時間T2 が経過したときに
反転させるようにしてもよい。また、上記第2の実施形
態において、吸着、脱着を切り換える所定時間T1 の間
に、吸着側または脱着側の吸着器1a、1b、2a、2
bにおける、冷却流体または加熱流体の流れ方向を偶数
回反転させるようにしてもよい。例えば所定時間T1 を
60秒としたとき、切り換えてから20秒後に一回、切
り換えてから40秒後にもう一回、流れ方向を反転させ
る。
【0045】このように反転させることにより、一回の
吸着工程または脱着工程において、1段目の吸着器1
a、2a側と、2段目の吸着器1b 2b側との両方に
おいて、効率よく冷媒を吸着または脱着させることがで
き、吸着器の吸着、脱着性能をより向上できる。また、
上記第1の実施形態では、第1、第2吸着器1、2を1
段設けていたが、2段以上としてもよい。また、上記第
2の実施形態では、第1、第2吸着器1a、1b、2
a、2b、凝縮蒸発器3a、3b、4a、4bを2段設
けていたが、さらに多段に設けてもよい。このような冷
凍装置では、吸着器1、2、1a、1b、2a、2bの
流体通路11、21、11a、11b、21a、21b
の一端部と他端部との流体温度格差がより大きくなるた
め、本発明を適用することにより、吸着、脱着性能を効
果的に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる吸着式冷凍装
置の全体構成を概略的に示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係わる吸着式冷凍装
置の全体構成を概略的に示す図である。
【図3】第2の実施形態に係わる吸着式冷凍装置の吸着
器および凝縮蒸発器の流体温度を示すグラフ。
【図4】従来技術に係わる吸着式冷凍装置の吸着器の流
体温度を示すグラフ。
【符号の説明】 1…第1吸着器、2…第2吸着器、3…凝縮器、4…蒸
発器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を凝縮する凝縮器(3、3a、3
    b、4a、4b)と、 冷媒を蒸発させる蒸発器(4、3a、3b、4a、4
    b)と、 前記凝縮器(3、3a、3b、4a、4b)および前記
    蒸発器(4、3a、3b、4a、4b)に連通するよう
    に設けられ、加熱されることにより前記冷媒を脱着して
    前記凝縮器(3、3a、3b、4a、4b)に放出し、
    冷却されることにより前記蒸発器(4、3a、3b、4
    a、4b)にて蒸発した冷媒を吸着する第1吸着器
    (1、1a、1b)、第2吸着器(2、2a、2b)と
    を備え、 前記第1吸着器(1、1a、1b)、前記第2吸着器
    (2、2a、2b)には、この第1吸着器(1、1a、
    1b)、第2吸着器(2、2a、2b)を加熱する加熱
    流体と、冷却する冷却流体とが、所定時間(T1 )毎に
    交互に流れるようになっており、 前記所定時間(T1 )内に前記加熱流体または前記冷却
    流体の少なくとも一方の流れ方向を反転させることを特
    徴とする吸着式冷凍装置。
  2. 【請求項2】 冷媒を凝縮する凝縮器(3、3a、3
    b、4a、4b)と、 冷媒を蒸発させる蒸発器(4、3a、3b、4a、4
    b)と、 前記凝縮器(3、3a、3b、4a、4b)および前記
    蒸発器(4、3a、3b、4a、4b)に連通するよう
    に設けられ、加熱されることにより前記冷媒を脱着して
    前記凝縮器(3、3a、3b、4a、4b)に放出し、
    冷却されることにより前記蒸発器(4、3a、3b、4
    a、4b)にて蒸発した冷媒を吸着する第1吸着器
    (1、1a、1b)、第2吸着器(2、2a、2b)と
    を備え、 前記第1吸着器(1、1a、1b)、前記第2吸着器
    (2、2a、2b)には、この第1吸着器(1、1a、
    1b)、前記第2吸着器(2、2a、2b)を加熱する
    加熱流体と、冷却する冷却流体とが、交互に、かつ、互
    いの流れ方向が逆となるように流れることを特徴とする
    吸着式冷凍装置。
  3. 【請求項3】 前記凝縮器(3、3a、3b、4a、4
    b)は、冷媒を蒸発させる蒸発器としてもはたらくよう
    になっており、 前記蒸発器(4、3a、3b、4a、4b)は、冷媒を
    凝縮する凝縮器としてもはたらくようになっており、 前記凝縮器(3、3a、3b、4a、4b)および前記
    蒸発器(4、3a、3b、4a、4b)には、冷媒の凝
    縮による凝縮熱を奪う流体と、冷媒の蒸発による蒸発熱
    が奪われる流体とが、交互に、かつ、互いの流れ方向が
    逆となるように流れ、 前記凝縮器(3、3a、3b、4a、4b)および前記
    蒸発器(4、3a、3b、4a、4b)において前記蒸
    発熱を奪われて冷却された流体を、室内熱交換器(4
    7)に循環させて室内を冷却することを特徴とする請求
    項1または2に記載の吸着式冷凍装置。
JP8290345A 1996-10-31 1996-10-31 吸着式冷凍装置 Pending JPH10132416A (ja)

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