JP4273555B2 - 空気調和システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、吸収式又は圧縮式冷凍機と除湿液を用いた除湿機とを組み合わせて構成される空気調和システムに関するものである。
【従来の技術】
【0003】
図14には、従来一般的な吸収式冷凍機Z0の単効用サイクルを示している。この吸収式冷凍機Z0は、例えば臭化リチウム溶液を吸収液とし、また冷媒として例えば水を利用するものであって、吸収器51と再生器52とを溶液熱交換器55を介して接続して吸収液循環系を構成し、蒸発器54からの冷媒蒸気(水蒸気)を上記吸収器51において吸収液に吸収するとともに、該冷媒蒸気の吸収によって希釈された希溶液を上記再生器52において加熱して冷媒蒸気を蒸発させ、さらにこの蒸発した冷媒蒸発を凝縮器53において凝縮させて上記蒸発器54に循環させるようになっている。そして、上記再生器52における再生熱源として低温排熱を利用することが試みられている。
【0004】
一方、図15には、除湿液(例えば、塩化リチウム液)の吸湿性を利用した除湿機X0のサイクルを示している。この除湿機X0は、除湿液に吸湿された水分を蒸発させて該除湿液を再生する再生モジュール62と、除湿液に空気中の水分を吸湿させて処理空気の除湿を行う除湿モジュール63と、上記再生モジュール62からの再生除湿液と上記除湿モジュール63からの吸湿除湿液との間で熱交換して熱回収を行う溶液熱交換器61とを備えて構成される。そして、上記除湿モジュール63には湿度の高い室外空気が通され、該除湿モジュール63において室外空気を除湿してその湿度を下げた後にこれを室内に吹き出させる。一方、上記再生モジュール62には、湿度の低い室内空気を通し、上記除湿液の再生を行わしめるが、この場合、該室内空気を上記再生モジュール62への導入前にヒーター65により加熱して高温空気とし、この空気温度を上記再生モジュール62における再生熱源として利用するようになっている。尚、上記再生モジュール62において除湿液から蒸発した水分は排気とともに室外へ放出される。かかる作用により、室内空気の除湿が実現されるものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記吸収式冷凍機Z0においては、吸収液の再生熱源として低温排熱が利用可能であるものの、冷媒の蒸発温度が例えば5℃程度である場合、駆動熱源として100℃程度の温度をもつ排熱が必要であり、例えば燃料電池等からの排熱のように70℃以下の非常に低温の排熱では事実上、動作させることができないものである。
【0006】
一方、上記除湿液を用いた除湿機Xにおいては、上記再生モジュール62での再生熱源として低温排熱を利用することは可能であるものの、上記除湿モジュール63での除湿液への吸湿に伴う吸収熱によって処理空気の温度が上昇することから、除湿機X0全体としての成績係数(以下、「COP」と略記する)は低いものとならざるを得ないという欠点があった。
【0007】
そこで本願発明では、除湿液を用いる除湿機に冷凍機を組み合わせ、該冷凍機の発生熱を上記除湿機の動作熱源として活用することで、低温排熱の有効利用と高いCOPの実現とを両立し得るようにした空気調和システムを提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0009】
本願の第1の発明では、放熱部を構成する吸収器1と再生器2と凝縮器3と吸熱部を構成する蒸発器4とを備えて冷凍サイクルを構成した吸収式冷凍機Zと、空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール23と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール22とを備えて構成される除湿機Xとを併設し、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4によって上記除湿機Xの上記除湿モジュール23を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1によって上記除湿機Xの上記再生モジュール22を加熱して上記除湿液の再生を行わせるとともに、上記除湿機Xが、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する再生モジュール22側から通風方向上流側に位置する再生モジュール22側に向けて除湿液が循環される複数の再生モジュール22,22,・・と、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する除湿モジュール23側から通風方向上流側に位置する除湿モジュール23側に向けて除湿液が循環される複数の除湿モジュール23,23,・・を備えたことを特徴としている。
【0010】
本願の第2の発明では、圧縮機11と放熱部を構成する凝縮器12と吸熱部を構成する蒸発器13を備えて冷凍サイクルを構成した圧縮式冷凍機Yと、空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール23と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール22とを備えて構成される除湿機Xとを併設し、上記圧縮式冷凍機Yの上記蒸発器13によって上記除湿機Xの上記除湿モジュール23を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記圧縮式冷凍機Yの上記凝縮器12によって上記除湿機Xの上記再生モジュール22を加熱して上記除湿液の再生を行わせるように構成するとともに、上記除湿機Xが、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する再生モジュール22側から通風方向上流側に位置する再生モジュール22側に向けて除湿液が循環される複数の再生モジュール22,22,・・と、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する除湿モジュール23側から通風方向上流側に位置する除湿モジュール23側に向けて除湿液が循環される複数の除湿モジュール23,23,・・を備えたことを特徴としている。
【0011】
本願の第3の発明では、放熱部を構成する吸収器1と再生器2と凝縮器3と吸熱部を構成する蒸発器4とを備えて冷凍サイクルを構成した吸収式冷凍機Zと、空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール23と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール22とを備えて構成される除湿機Xとを併設し、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4によって上記除湿機Xの上記除湿モジュール23を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1によって上記除湿機Xの上記再生モジュール22を加熱して上記除湿液の再生を行わせるとともに、上記除湿モジュール23から流出する上記除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4に還流させてこれを再冷却させるための除湿液還流路31を設けたことを特徴としている。
【0012】
本願の第4の発明では、圧縮機11と放熱部を構成する凝縮器12と吸熱部を構成する蒸発器13を備えて冷凍サイクルを構成した圧縮式冷凍機Yと、空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール23と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール22とを備えて構成される除湿機Xとを併設し、上記圧縮式冷凍機Yの上記蒸発器13によって上記除湿機Xの上記除湿モジュール23を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記圧縮式冷凍機Yの上記凝縮器12によって上記除湿機Xの上記再生モジュール22を加熱して上記除湿液の再生を行わせるように構成するとともに、上記除湿モジュール23から流出する上記除湿液を、上記圧縮式冷凍機Yの蒸発器13に還流させてこれを再冷却させるための除湿液還流路31を設けたことを特徴としている。
【0013】
本願の第5の発明では、放熱部を構成する吸収器1と再生器2と凝縮器3と吸熱部を構成する蒸発器4とを備えて冷凍サイクルを構成した吸収式冷凍機Zと、空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール23と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール22とを備えて構成される除湿機Xとを併設し、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4によって上記除湿機Xの上記除湿モジュール23を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1によって上記除湿機Xの上記再生モジュール22を加熱して上記除湿液の再生を行わせるとともに、上記再生モジュール22から流出する上記除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1に還流させてこれを再加熱させるための除湿液還流路32を設けたことを特徴としている。
【0014】
本願の第6の発明では、圧縮機11と放熱部を構成する凝縮器12と吸熱部を構成する蒸発器13を備えて冷凍サイクルを構成した圧縮式冷凍機Yと、空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール23と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール22とを備えて構成される除湿機)とを併設し、上記圧縮式冷凍機Yの上記蒸発器13によって上記除湿機Xの上記除湿モジュール23を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記圧縮式冷凍機Yの上記凝縮器12によって上記除湿機Xの上記再生モジュール22を加熱して上記除湿液の再生を行わせるように構成するとともに、上記再生モジュール22から流出する上記除湿液を、上記圧縮式冷凍機Yの凝縮器12に還流させてこれを再加熱させるための除湿液還流路32を設けたことを特徴としている。
【0015】
本願の第7の発明では、放熱部を構成する吸収器1と再生器2と凝縮器3と吸熱部を構成する蒸発器4とを備えて冷凍サイクルを構成した吸収式冷凍機Zと、空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール23と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール22とを備えて構成される除湿機Xとを併設し、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4によって上記除湿機Xの上記除湿モジュール23を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1によって上記除湿機Xの上記再生モジュール22を加熱して上記除湿液の再生を行わせるとともに、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1と上記除湿機Xの上記再生モジュール22との間、又は上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4と上記除湿機Xの除湿モジュール23との間を、上記除湿液が複数回循環するように構成したことを特徴としている。
【0016】
本願の第8の発明では、圧縮機11と放熱部を構成する凝縮器12と吸熱部を構成する蒸発器13を備えて冷凍サイクルを構成した圧縮式冷凍機Yと、空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール23と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール22とを備えて構成される除湿機Xとを併設し、上記圧縮式冷凍機Yの上記蒸発器13によって上記除湿機Xの上記除湿モジュール 23を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記圧縮式冷凍機Yの上記凝縮器12によって上記除湿機Xの上記再生モジュール22を加熱して上記除湿液の再生を行わせるように構成するとともに、上記圧縮式冷凍機Yの上記凝縮器12と上記除湿機Xの上記再生モジュール22との間、又は上記圧縮式冷凍機Yの上記蒸発器13と上記除湿機Xの除湿モジュール23との間を、上記除湿液が複数回循環するように構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0018】
(a) 本願の第1の発明にかかる空気調和システムによれば、上記除湿機Xの除湿モジュール23において空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う場合、該除湿モジュール23が上記吸収式冷凍機Zの蒸発器4によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気は除湿と冷却とが同時に行われ、より低温の除湿空気が得られることから、空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0019】
また、この空気調和システムによれば、上記吸収式冷凍機Zが、吸収器1と再生器2と凝縮器3と蒸発器4とを備え、上記放熱部を上記吸収器1で、上記吸熱部を上記蒸発器4でそれぞれ構成しているので、上記蒸発器4においては空気を露点以下まで冷却する必要がなく(即ち、通常は、空気を露点以下に冷却し、除湿するが、本願発明では吸収液で除湿するのでその必要がない)、上記吸収式冷凍機Zにおける冷媒の蒸発温度を高く設定することができ、その結果、該吸収式冷凍機Zを70℃以下の低温排熱によって動作させることが可能となり、それだけ低温排熱の有効利用が促進されることになる。また、上記再生モジュール22においては、上記吸収器1からの放熱を受けて加熱されることから、該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPの更なる向上が期待できるものである。
【0020】
さらに、この空気調和システムによれば、上記除湿機Xが、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する再生モジュール22側から通風方向上流側に位置する再生モジュール22側に向けて除湿液が循環される複数の再生モジュール22,22,・・と、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する除湿モジュール23側から通風方向上流側に位置する除湿モジュール23側に向けて除湿液が循環される複数の除湿モジュール23,23,・・とを備えているので、上記複数の再生モジュール22,22,・・及び上記複数の除湿モジュール23,23,・・のそれぞれにおいて、除湿液と空気の流れとが疑似的な対向流となり、上記各再生モジュール22,22,・・での除湿液の再生作用と上記各除湿モジュール23,23,・・での空気の除湿作用とにおける温度効率が高められ、それだけ空気調和システム全体としてのCOPの向上が図られることになる。
【0021】
(b) 本願の第2の発明にかかる空気調和システムによれば、上記除湿機Xの除湿モジュール23において空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う場合、該除湿モジュール23が上記圧縮式冷凍機Yの蒸発器13によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気は除湿と冷却とが同時に行われ、より低温の除湿空気が得られることから、空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0022】
また、この空気調和システムによれば、上記圧縮式冷凍機Yが、圧縮機11と凝縮器12と蒸発器13とを備え、上記放熱部を上記凝縮器12で、上記吸熱部を上記蒸発器13でそれぞれ構成しているので、上記圧縮式冷凍機Y側においては、空気を露点以下に冷却 する必要がなく、蒸発温度を高く設定でき、上記圧縮機11における圧縮負荷が低減され、それだけ該圧縮機11の駆動動力を低下させることができ、また上記除湿機X側においては上記再生モジュール22が上記凝縮器12によって加熱されることで該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進されることになり、これらの相乗効果として、空気調和システムのCOPの更なる向上が期待できるものである。
【0023】
さらに、この空気調和システムによれば、上記除湿機Xが、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する再生モジュール22側から通風方向上流側に位置する再生モジュール22側に向けて除湿液が循環される複数の再生モジュール22,22,・・と、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する除湿モジュール23側から通風方向上流側に位置する除湿モジュール23側に向けて除湿液が循環される複数の除湿モジュール23,23,・・とを備えているので、上記複数の再生モジュール22,22,・・及び上記複数の除湿モジュール23,23,・・のそれぞれにおいて、除湿液と空気の流れとが疑似的な対向流となり、上記各再生モジュール22,22,・・での除湿液の再生作用と上記各除湿モジュール23,23,・・での空気の除湿作用とにおける温度効率が高められ、それだけ空気調和システム全体としてのCOPの向上が図られることになる。
【0024】
(c) 本願の第3の発明にかかる空気調和システムによれば、上記除湿機Xの除湿モジュール23において空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う場合、該除湿モジュール23が上記吸収式冷凍機Zの蒸発器4によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気は除湿と冷却とが同時に行われ、より低温の除湿空気が得られることから、空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0025】
また、この空気調和システムによれば、上記吸収式冷凍機Zが、吸収器1と再生器2と凝縮器3と蒸発器4とを備え、上記放熱部を上記吸収器1で、上記吸熱部を上記蒸発器4でそれぞれ構成しているので、上記蒸発器4においては空気を露点以下まで冷却する必要がなく(即ち、通常は、空気を露点以下に冷却し、除湿するが、本願発明では吸収液で除湿するのでその必要がない)、上記吸収式冷凍機Zにおける冷媒の蒸発温度を高く設定することができ、その結果、該吸収式冷凍機Zを70℃以下の低温排熱によって動作させることが可能となり、それだけ低温排熱の有効利用が促進されることになる。また、上記再生モジュール22においては、上記吸収器1からの放熱を受けて加熱されることから、該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPの更なる向上が期待できるものである。
【0026】
さらに、この空気調和システムによれば、上記除湿モジュール23から流出する上記除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4又は上記圧縮式冷凍機Yの蒸発器13に還流させてこれを再冷却させるための除湿液還流路31を設けているので、該除湿液還流路31を通して還流される除湿液量だけ上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4又は上記圧縮式冷凍機Yの蒸発器13と上記除湿モジュール23との間での除湿液の循環量が増加し、その結果、除湿液と空気との温度差が増加し除湿効率が上昇し、それだけ上記除湿モジュール23の小型化を図ることが可能となる。
【0027】
(d) 本願の第4の発明にかかる空気調和システムによれば、上記除湿機Xの除湿モジュール23において空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う場合、該除湿モジュール23が上記圧縮式冷凍機Yの蒸発器13によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気は除湿と冷却とが同時に行われ、より低温の除湿空気が得られることから、空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0028】
また、この空気調和システムによれば、上記圧縮式冷凍機Yが、圧縮機11と凝縮器12と蒸発器13とを備え、上記放熱部を上記凝縮器12で、上記吸熱部を上記蒸発器13でそれぞれ構成しているので、上記圧縮式冷凍機Y側においては、空気を露点以下に冷却する必要がなく、蒸発温度を高く設定でき、上記圧縮機11における圧縮負荷が低減され、それだけ該圧縮機11の駆動動力を低下させることができ、また上記除湿機X側においては上記再生モジュール22が上記凝縮器12によって加熱されることで該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進されることになり、これらの相乗効果として、空気調和システムのCOPの更なる向上が期待できるものである。
【0029】
さらに、この空気調和システムによれば、上記除湿モジュール23から流出する上記除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4又は上記圧縮式冷凍機Yの蒸発器13に還流させてこれを再冷却させるための除湿液還流路31を設けているので、該除湿液還流路31を通して還流される除湿液量だけ上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4又は上記圧縮式冷凍機Yの蒸発器13と上記除湿モジュール23との間での除湿液の循環量が増加し、その結果、除湿液と空気との温度差が増加し除湿効率が上昇し、それだけ上記除湿モジュール23の小型化を図ることが可能となる。
【0030】
(e) 本願の第5の発明にかかる空気調和システムによれば、上記除湿機Xの除湿モジュール23において空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う場合、該除湿モジュール23が上記吸収式冷凍機Zの蒸発器4によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気は除湿と冷却とが同時に行われ、より低温の除湿空気が得られることから、空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0031】
また、この空気調和システムによれば、上記吸収式冷凍機Zが、吸収器1と再生器2と凝縮器3と蒸発器4とを備え、上記放熱部を上記吸収器1で、上記吸熱部を上記蒸発器4でそれぞれ構成しているので、上記蒸発器4においては空気を露点以下まで冷却する必要がなく(即ち、通常は、空気を露点以下に冷却し、除湿するが、本願発明では吸収液で除湿するのでその必要がない)、上記吸収式冷凍機Zにおける冷媒の蒸発温度を高く設定することができ、その結果、該吸収式冷凍機Zを70℃以下の低温排熱によって動作させることが可能となり、それだけ低温排熱の有効利用が促進されることになる。また、上記再生モジュール22においては、上記吸収器1からの放熱を受けて加熱されることから、該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPの更なる向上が期待できるものである。
【0032】
さらに、この空気調和システムによれば、上記再生モジュール22から流出する上記除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1又は上記圧縮式冷凍機Yの凝縮器12に還流させてこれを再加熱させるための除湿液還流路32を設けているので、該除湿液還流路32を通して還流される除湿液量だけ上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1又は上記圧縮式冷凍機Yの凝縮器12と上記再生モジュール22との間での除湿液の循環量が増加し、その結果、除湿液と空気との温度差が増加し除湿効率が上昇し、それだけ上記再生モジュール22の小型化を図ることが可能となる。
【0033】
(f) 本願の第6の発明にかかる空気調和システムによれば、上記除湿機Xの除湿モジュール23において空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う場合、該除湿モジュール23が上記圧縮式冷凍機Yの蒸発器13によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気は除湿と冷却とが同時に行われ、より低温の除湿空気が得られることから、空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0034】
また、この空気調和システムによれば、上記圧縮式冷凍機Yが、圧縮機11と凝縮器12と蒸発器13とを備え、上記放熱部を上記凝縮器12で、上記吸熱部を上記蒸発器13でそれぞれ構成しているので、上記圧縮式冷凍機Y側においては、空気を露点以下に冷却する必要がなく、蒸発温度を高く設定でき、上記圧縮機11における圧縮負荷が低減され、それだけ該圧縮機11の駆動動力を低下させることができ、また上記除湿機X側においては上記再生モジュール22が上記凝縮器12によって加熱されることで該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進されることになり、これらの相乗効果として、空気調和システムのCOPの更なる向上が期待できるものである。
【0035】
さらに、この空気調和システムによれば、上記再生モジュール22から流出する上記除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1又は上記圧縮式冷凍機Yの凝縮器12に還流させてこれを再加熱させるための除湿液還流路32を設けているので、該除湿液還流路32を通して還流される除湿液量だけ上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1又は上記圧縮式冷凍機Yの凝縮器12と上記再生モジュール22との間での除湿液の循環量が増加し、その結果、除湿液と空気との温度差が増加し除湿効率が上昇し、それだけ上記再生モジュール22の小型化を図ることが可能となる。
【0036】
(g) 本願の第7の発明にかかる空気調和システムによれば、上記除湿機Xの除湿モジュール23において空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う場合、該除湿モジュール23が上記吸収式冷凍機Zの蒸発器4によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気は除湿と冷却とが同時に行われ、より低温の除湿空気が得られることから、空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0037】
また、この空気調和システムによれば、上記吸収式冷凍機Zが、吸収器1と再生器2と凝縮器3と蒸発器4とを備え、上記放熱部を上記吸収器1で、上記吸熱部を上記蒸発器4でそれぞれ構成しているので、上記蒸発器4においては空気を露点以下まで冷却する必要がなく(即ち、通常は、空気を露点以下に冷却し、除湿するが、本願発明では吸収液で除湿するのでその必要がない)、上記吸収式冷凍機Zにおける冷媒の蒸発温度を高く設定することができ、その結果、該吸収式冷凍機Zを70℃以下の低温排熱によって動作させることが可能となり、それだけ低温排熱の有効利用が促進されることになる。また、上記再生モジュール22においては、上記吸収器1からの放熱を受けて加熱されることから、該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPの更なる向上が期待できるものである。
【0038】
さらに、この空気調和システムによれば、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1又は上記圧縮式冷凍機Yの上記凝縮器12と上記除湿機Xの上記再生モジュール22との間、又は上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4又は上記圧縮式冷凍機Yの上記蒸発器13と上記除湿機Xの除湿モジュール23との間を、上記除湿液が複数回循環するように構成しているので、該除湿液は、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1又は上記圧縮式冷凍機Yの上記凝縮器12と上記除湿機Xの上記再生モジュール22との間を複数回循環する間に繰り返して加熱作用を受けることで、又は上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4又は上記圧縮式冷凍機Yの上記蒸発器13と上記除湿機Xの除湿モジュール23との間を複数回循環する間に繰り返して冷却作用を受けることで、その温度がより高く、又はより低く保持され、それだけ除湿液と空気との温度差がさらに増加し、これによって空気調和システム全体としてのCOPがより一層高められることになる。
【0039】
(h) 本願の第8の発明にかかる空気調和システムによれば、上記除湿機Xの除湿モジュール23において空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う場合、該除 湿モジュール23が上記圧縮式冷凍機Yの蒸発器13によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気は除湿と冷却とが同時に行われ、より低温の除湿空気が得られることから、空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0040】
また、この空気調和システムによれば、上記圧縮式冷凍機Yが、圧縮機11と凝縮器12と蒸発器13とを備え、上記放熱部を上記凝縮器12で、上記吸熱部を上記蒸発器13でそれぞれ構成しているので、上記圧縮式冷凍機Y側においては、空気を露点以下に冷却する必要がなく、蒸発温度を高く設定でき、上記圧縮機11における圧縮負荷が低減され、それだけ該圧縮機11の駆動動力を低下させることができ、また上記除湿機X側においては上記再生モジュール22が上記凝縮器12によって加熱されることで該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進されることになり、これらの相乗効果として、空気調和システムのCOPの更なる向上が期待できるものである。
【0041】
さらに、この空気調和システムによれば、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1又は上記圧縮式冷凍機Yの上記凝縮器12と上記除湿機Xの上記再生モジュール22との間、又は上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4又は上記圧縮式冷凍機Yの上記蒸発器13と上記除湿機Xの除湿モジュール23との間を、上記除湿液が複数回循環するように構成しているので、該除湿液は、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1又は上記圧縮式冷凍機Yの上記凝縮器12と上記除湿機Xの上記再生モジュール22との間を複数回循環する間に繰り返して加熱作用を受けることで、又は上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4又は上記圧縮式冷凍機Yの上記蒸発器13と上記除湿機Xの除湿モジュール23との間を複数回循環する間に繰り返して冷却作用を受けることで、その温度がより高く、又はより低く保持され、それだけ除湿液と空気との温度差がさらに増加し、これによって空気調和システム全体としてのCOPがより一層高められることになる。
【発明の実施の形態】
【0042】
以下、本願発明にかかる空気調和システムを幾つかの好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0043】
第1の実施形態
図1には、第1の実施形態にかかる空気調和システムを示している。この実施形態の空気調和システムは、本願の請求項1,2,4,5,16及び17に記載の発明が適用されたものであって、次述の吸収式冷凍機Zと除湿機Xとを組み合わせて構成されている。
【0044】
上記吸収式冷凍機Zは、例えば、吸収液として臭化リチウム(LiBr)を、冷媒として水を使用して、従来周知の単効用サイクルを構成するものであって、吸収器1と溶液熱交換器5と低温再生器2と凝縮器3及び蒸発器4を順次接続してなる。尚、図1において、符号6は溶液ボンプ、7は膨張弁である。
【0045】
この吸収式冷凍機Zは、上記低温再生器2を低温排熱(例えば、燃料電池から排出される70℃以下の排熱)によって駆動されるものであって、上記蒸発器4からの冷媒蒸気、即ち、水蒸気を上記吸収器1において濃溶液に吸収するとともに、水蒸気の吸収によって希釈された希溶液を溶液ボンプ6によって上記低温再生器2に導入し、ここでこの希溶液を加熱し、冷媒を蒸発させ濃縮して吸収液を再生させる。尚、この低温再生器2で再生された濃溶液は、上記吸収器1側に還流されるが、その際、上記溶液熱交換器5において希溶液との間で熱交換で熱回収を行う。一方、上記低温再生器2において発生した冷媒蒸気は、上記凝縮器3において凝縮され、液冷媒として上記蒸発器4に導入され、該蒸発器4において蒸発して冷媒蒸気とされ、再び上記吸収器1に導入される。
【0046】
かかる動作によって、上記吸収器1においては吸収熱(温熱)が発生し、上記蒸発器4においては蒸発熱(冷熱)が発生するものであり、この温熱と冷熱を次述する除湿機Xの加熱熱源及び冷却熱源として利用することで該除湿機XのCOPの向上を図るとともに、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高めて上述の如き70℃以下の低温排熱での駆動を実現するものである。
【0047】
上記除湿機Xは、例えば、除湿液として塩化リチウムを用い、該除湿液の吸湿作用によって空気(例えば、室外空気)の除湿を行うとともに、除湿により希釈された除湿液を順次再生(水分放出)することで、継続的な除湿を可能とするものであって、再生モジュール22と除湿モジュール23と溶液ポンプ24とを除湿液循環路29で接続して除湿液循環系を構成するとともに、溶液熱交換器21においては上記再生モジュール22からの再生除湿液と上記除湿モジュール23からの吸湿除湿液との間での熱交換により熱回収を行うようになっている。
【0048】
そして、この実施形態のものにおいては、上記除湿モジュール23に室外空気を通し、ここで除湿された低湿度の空気を室内へ吹き出すとともに、低湿度の室内空気を上記再生モジュール22に通して除湿液の再生を行うようにしている。
【0049】
この場合、上記再生モジュール22の上流側の除湿液循環路29を上記吸収器1に、また上記除湿モジュール23の上流側の除湿液循環路29を上記蒸発器4に、それぞれ通し、上記吸収器1においてはその吸収熱によって上記再生モジュール22に導入される前の除湿液を予め加熱し、また上記蒸発器4においてはその蒸発熱によって上記除湿モジュール23に導入される前の除湿液を予め冷却するようにしている。このように、上記再生モジュール22への導入以前に上記吸収器1の吸収熱によって除湿液を加熱することは、間接的に該再生モジュール22そのものを加熱することになり、また上記除湿モジュール23への導入以前に上記蒸発器4の蒸発熱によって除湿液を冷却することは、間接的に該除湿モジュール23そのものを冷却することになるものである。
【0050】
このように構成された空気調和システムにおいては、次のような作用効果が得られる。
【0051】
即ち、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23においては、ここを通過する室外空気に含まれている水分が除湿液に吸収され該室外空気の除湿が行われるが、この場合、上記除湿モジュール23が上記吸収式冷凍機Zの蒸発器4の蒸発熱によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気(即ち、室外空気)に対して除湿作用と冷却作用とが同時に行われることとなる。この結果、例えば除湿作用のみしか行われない場合の如く、除湿液への水分の吸収に伴う吸収熱によって空気温度が上昇傾向となる場合に比して、より低温の空気を室内へ吹き出すことができ、それだけ空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0052】
また、上記蒸発器4においては、空気を露点以下に冷却する必要がないことから、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高く設定することができ、その結果、該吸収式冷凍機Zを、70℃以下の低温排熱によって動作させることが可能となり、低温排熱の有効利用がさらに促進されるものである。一方、上記再生モジュール22においては、上記吸収器1からの放熱を受けて加熱されることから、該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPのより一層の向上が図れることになる。
【0053】
さらに、上記除湿機Xの上記再生モジュール22への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記吸収器1において発生する吸収熱で加熱するようにしているので、かかる除湿液の事前加熱が行われない場合に比して、上記再生モジュール22内に、熱交換器を内蔵する必要がなく、上記再生モジュール22の構造の簡略化が促進されることになる。また、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記蒸発器4における蒸発熱で冷却するようにしているので、かかる除湿液の事前冷却が行われない場合に比して、上記除湿モジュール23内に、熱交換器を内蔵する必要がなく、上記除湿モジュール23の構造の簡略化が促進されることになる。これら両者の相乗効果として、上記除湿機Xの構造の簡略化、あるいはコンパクト化が促進されるものである。
【0054】
また、上記除湿モジュール23に室内空気を通し、これを除湿及び冷却した後、室内へ導入するように構成することで、室内の換気が行われ、室内の空気質が改善され、より快適な空調が実現される。
【0055】
一方、上記再生モジュール22においては、該再生モジュール22に室内から排出される室内空気が通されることで、除湿液の再生作用が低湿度の空気によって行われることとなり、この結果、該除湿液の温度が低くてもその再生が可能となり、それだけ該再生モジュール22における除湿液の再生効率が向上し、延いては、該再生モジュール22の必要面積を小さくしてそのコンパクト化をさらに促進することができるものである。
【0056】
ところで、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1と蒸発器4とを上記除湿機X側に対して加熱源あるいは冷却源として機能させる場合における構造としては、図1に示すように、除湿機Xの除湿液循環路29を直接上記吸収器1あるいは蒸発器4に通して該除湿液循環路29内を流通する除湿液を加熱あるいは冷却する構造が先ず考えられる。かかる直接的な加熱・冷却構造を採用する場合には、上記再生モジュール22及び除湿モジュール23は、上記吸収器1あるいは蒸発器4とは別体の単独構造とされるが、この場合において好適な再生モジュール22あるいは除湿モジュール23の構造例として、図7に示す如きものを提案する。
【0057】
即ち、図7に示す再生モジュール22あるいは除湿モジュール23は、本願の請求項11に記載の発明を適用したものであって、上記除湿液が流れる液流路を、水蒸気は通すが水は通さない分離膜35を用いて構成し、且つ該液流路に直交する方向に空気を流す構造としたものである。かかる構成とすることで、上記再生モジュール22又は除湿モジュール23においては、液流路を流れる除湿液の空気中への飛散が防止され、より快適な空調空間を創出することができることになる。
【0058】
一方、このような除湿液の直接的な加熱・冷却構造の外に、例えば上記吸収器1と上記再生モジュール22とを、また上記蒸発器4と上記除湿モジュール23とをそれぞれ一体化し、除湿液の加熱あるいは冷却作用と、除湿液の再生あるいは吸湿作用とを同時に行わせる構造を採用することも可能である。かかる場合の好適な構造例を図8〜図13に示す。
【0059】
図8に示すものは、本願の請求項12に記載の発明を適用したものであって、上記蒸発器4の伝熱管部分にスプレー36から除湿液を散布して該伝熱管の表面を除湿液で濡らせるとともに、この除湿液の散布部分に、その散布方向に略直交する方向から空気を流通させる構造である。かかる構造によれば、上記除湿液を散布することで、該除湿液と空気との接触面積が増加し、それだけ該除湿液による空気の除湿効率が向上し、延いては空気調和システムのCOPの向上に寄与することになる。
【0060】
図9に示すものは、本願の請求項13に記載の発明を適用したものであって、上記蒸発器4の伝熱管部分に滴下トレー37から除湿液を滴下させ、これを該伝熱管の表面に沿って流下させるとともに、該伝熱管部分に横方向から空気を流通させるようにした構造である。かかる構造によれば、例えば、該除湿液を散布する構成の場合の如き除湿液の散布動力が不要となり、空気調和システムのCOPの向上が期待できるものである。
【0061】
図10に示すものは、本願の請求項14に記載の発明を適用したものであって、上記蒸発器4と除湿モジュール23とを、複数枚の伝熱プレート45,45,・・を所定間隔をもって対向配置してなる熱交換器46で構成したものである。即ち、上記熱交換器46の上記複数枚の伝熱プレート45,45,・・間に形成される複数の通路に、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4を循環する液冷媒が流通する冷媒通路42(特許請求の範囲における「第2通路42」に該当する)と、上記除湿モジュール23側の除湿液通路43とを、交互に設定するとともに、上記除湿液通路43には、上記除湿液が上記伝熱プレート45の表面を流下するとともに、その内部側には空気が流通するように構成したものである。
【0062】
かかる構成によれば、上記蒸発器4と上記除湿モジュール23とが上記熱交換器46によって一体的に且つそのコンパクトに構成できることから、空気調和システム全体のコンパクト化を図ることができる。また、上記熱交換器46において上記除湿液と空気の冷却が同時に行われることで、空気調和システム全体としての熱効率が向上することになる。
【0063】
図11に示すものは、本願の請求項14に記載の発明を適用したものであって、上記吸収器1と上記再生モジュール22とを、複数枚の伝熱プレート45,45,・・を所定間隔をもって対向配置してなる熱交換器46で構成したものである。即ち、上記熱交換器46の上記複数枚の伝熱プレート45,45,・・間に形成される複数の通路に、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1を循環する液冷媒が流通する冷媒通路41(特許請求の範囲における「第1通路41」に該当する)と、上記再生モジュール22側の除湿液通路43とを、交互に設定するとともに、上記除湿液通路43には、上記除湿液が上記伝熱プレート45の表面を流下するとともに、その内部側には空気が流通するように構成したものである。
【0064】
かかる構成によれば、上記吸収器1と上記再生モジュール22とが上記熱交換器46によって一体的に且つそのコンパクトに構成できることから、空気調和システム全体のコンパクト化を図ることができる。また、上記熱交換器46において上記除湿液と空気の加熱が同時に行われることで、空気調和システム全体としての熱効率が向上することになる。
【0065】
図12に示すものは、本願の請求項15に記載の発明を適用したものであって、上記蒸発器4と除湿モジュール23とを、複数枚の伝熱プレート45,45,・・を所定間隔をもって対向配置してなる熱交換器46で構成し、該熱交換器46の上記複数枚の伝熱プレート45,45,・・間に形成される複数の通路に、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4を循環する液冷媒が流通する冷媒通路42(特許請求の範囲における「第2通路42」に該当する)と、上記除湿モジュール23側の除湿液通路43とを、交互に設定するとともに、上記除湿液通路43には、上記除湿液が上記伝熱プレート45の表面を流下するとともに、その内部側には空気が流通するように構成し、さらに上記除湿液通路43内に、上記伝熱プレート45の表面を流下する上記除湿液とその内側を流れる空気とを区画するようにして、水蒸気は通すが水は通さない性状をもつ分離膜44を設けたものである。
【0066】
かかる構造によれば、上記吸収器1と上記23とが上記熱交換器46によって一体的に且つそのコンパクトに構成できることから、空気調和システム全体のコンパクト化を図ることができるとともに、上記熱交換器46において上記除湿液と空気の冷却が同時に行われることで、空気調和システム全体としての熱効率が向上することになる。さらに、これに加えて、上記分離膜44によって除湿液の飛散が防止されるとともに、上記分離膜44によって除湿液と空気の界面が保持されることから、上記除湿モジュール23の設置方向に制約がなく、例えばこれらの横置き配置も可能になる等、上記除湿機Xのレイアウトの自由度が向上することになる。
【0067】
図13に示すものは、本願の請求項15に記載の発明を適用したものであって、上記吸収器1と再生モジュール22とを、複数枚の伝熱プレート45,45,・・を所定間隔をもって対向配置してなる熱交換器46で構成し、該熱交換器46の上記複数枚の伝熱プレート45,45,・・間に形成される複数の通路に、上記吸収器1を循環する液冷媒が流通する冷媒通路41(特許請求の範囲における「第1通路41」に該当する)と、上記再生モジュール22側の除湿液通路43とを、交互に設定するとともに、上記除湿液通路43には、上記除湿液が上記伝熱プレート45の表面を流下するとともに、その内部側には空気が流通するように構成し、さらに上記除湿液通路43内に、上記伝熱プレート45の表面を流下する上記除湿液とその内側を流れる空気とを区画するようにして、水蒸気は通すが水は通さない性状をもつ分離膜44を設けたものである。
【0068】
かかる構造によれば、上記吸収器1と上記再生モジュール22とが上記熱交換器46によって一体的に且つそのコンパクトに構成できることから、空気調和システム全体のコンパクト化を図ることができるとともに、上記熱交換器46において上記除湿液と空気の加熱が同時に行われることで、空気調和システム全体としての熱効率が向上することになる。さらに、これに加えて、上記分離膜44によって除湿液の飛散が防止されるとともに、上記分離膜44によって除湿液と空気の界面が保持されることから、上記再生モジュール22の設置方向に制約がなく、例えばこれらの横置き配置も可能になる等、上記除湿機Xのレイアウトの自由度が向上することになる。
【0069】
第2の実施形態
図2には、第2の実施形態にかかる空気調和システムを示している。この実施形態の空気調和システムは、本願の請求項1,3,4,5,16及び17に記載の発明が適用されたものであって、次述の圧縮式冷凍機Yを除湿機Xに組み合わせて構成されている。
【0070】
上記圧縮式冷凍機Yは、従来周知の構造をもつものであって、圧縮機11と凝縮器12と膨張弁14及び蒸発器13を順次管路で接続して冷媒循環系を構成したものである。この圧縮式冷凍機Yが運転されることにより、上記凝縮器12においては凝縮熱(温熱)が発生し、上記蒸発器13においては蒸発熱(冷熱)が発生し、この温熱と冷熱を次述の除湿機Xの加熱熱源及び冷却熱源として利用することで該除湿機XのCOPの向上を図るものである。
【0071】
上記除湿機Xは、例えば、除湿液として塩化リチウムを用い、該除湿液の吸湿作用によって空気(例えば、室外空気)の除湿を行うとともに、吸湿により希釈された除湿液を順次再生(水分放出)することで、継続的な除湿を可能とするものであって、再生モジュール22と除湿モジュール23と溶液ポンプ24とを除湿液循環路29で接続して除湿液循環系を構成するとともに、溶液熱交換器21においては上記再生モジュール22からの再生除湿液と上記除湿モジュール23からの吸湿除湿液との間での熱交換により熱回収を行うようになっている。
【0072】
そして、この実施形態のものにおいては、上記除湿モジュール23に室外空気を通し、ここで除湿された低湿度の空気を室内へ吹き出すとともに、低湿度の室内空気を上記再生モジュール22に通して除湿液の再生を行うようにしている。
【0073】
この場合、上記再生モジュール22の上流側の除湿液循環路29を上記凝縮器12に、また上記除湿モジュール23の上流側の除湿液循環路29を上記蒸発器13に、それぞれ通し、上記凝縮器12においてはその凝縮熱によって上記再生モジュール22に導入される前の除湿液を予め加熱し、また上記蒸発器13においてはその蒸発熱によって上記除湿モジュール23に導入される前の除湿液を予め冷却するようにしている。このように、上記再生モジュール22への導入以前に上記凝縮器12の凝縮熱によって除湿液を加熱することは、間接的に該再生モジュール22そのものを加熱することになり、また上記除湿モジュール23への導入以前に上記蒸発器13の蒸発熱によって除湿液を冷却することは、間接的に該除湿モジュール23そのものを冷却することになるものである。
【0074】
このように構成された空気調和システムにおいては、次のような作用効果が得られる。
【0075】
即ち、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23においては、ここを通過する室外空気に含まれている水分が除湿液に吸収され該室外空気の除湿が行われるが、この場合、上記除湿モジュール23が上記蒸発器13の蒸発熱によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気(即ち、室外空気)に対して除湿作用と冷却作用とが同時に行われることとなる。この結果、例えば除湿作用のみしか行われない場合の如く、除湿液への水分の吸収に伴う吸収熱によって空気温度が上昇傾向となる場合に比して、より低温の空気を室内へ吹き出すことができ、それだけ空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0076】
一方、上記再生モジュール22においては、上記凝縮器12からの凝縮熱を受けて加熱されることから、該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPのより一層の向上が図れることになる。
【0077】
さらに、上記除湿機Xの上記再生モジュール22への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記凝縮器12において発生する凝縮熱で加熱するようにしているので、かかる除湿液の事前加熱が行われない場合に比して、上記再生モジュール22内に熱交換器を内蔵する必要がなく、上記再生モジュール22の構造の簡略化が促進されることになる。また、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記蒸発器13における蒸発熱で冷却するようにしているので、かかる除湿液の事前冷却が行われない場合に比して、上記除湿モジュール23内に熱交換器を内蔵する必要がなく、上記除湿モジュール23の構造の簡略化が促進されることになる。これら両者の相乗効果として、上記除湿機Xの構造の簡略化、あるいはコンパクト化が促進されるものである。
【0078】
また、上記除湿モジュール23に室内空気を通し、これを除湿及び冷却した後、室内へ導入するように構成することで、室内の換気が行われ、室内の空気質が改善され、より快適な空調が実現される。
【0079】
一方、上記再生モジュール22においては、該再生モジュール22に室内から排出される室内空気が通されることで、除湿液の再生作用が低湿度の空気によって行われることとなり、この結果、該除湿液の温度が低くてもその再生が可能となり、それだけ該再生モジュール22における除湿液の再生効率が向上し、延いては、該再生モジュール22の必要面積を小さくしてそのコンパクト化をさらに促進することができるものである。
【0080】
尚、上記凝縮器12と上記再生モジュール22との伝熱構造、及び上記蒸発器13と上記蒸発器13との伝熱構造等は、上記第1の実施形態において説明した構造が適用できるものであり、従ってここでは第1の実施形態における該当説明部分を援用することでその説明を省略する。
【0081】
第3の実施形態
図3には、第3の実施形態にかかる空気調和システムを示している。この実施形態の空気調和システムは、本願の請求項1,2,4,5,6,16及び17に記載の発明が適用されたものであって、次述の吸収式冷凍機Zと除湿機Xとを組み合わせて構成されている。
【0082】
上記吸収式冷凍機Zは、例えば、吸収液として臭化リチウム(LiBr)を、冷媒として水を使用して、従来周知の単効用サイクルを構成するものであって、吸収器1と溶液熱交換器5と低温再生器2と凝縮器3及び蒸発器4を順次接続してなる。尚、図3において、符号6は溶液ポンプ、7は膨張弁である。
【0083】
この吸収式冷凍機Zは、上記低温再生器2を低温排熱(例えば、燃料電池から排出される70℃以下の排熱)によって駆動されるものであって、上記蒸発器4からの冷媒蒸気、即ち、水蒸気を上記吸収器1において濃溶液に吸収するとともに、水蒸気の吸収によって希釈された希溶液を溶液ポンプ6によって上記低温再生器2に導入し、ここでこの希溶液を加熱し、冷媒を蒸発させ濃縮して吸収液を再生させる。尚、この低温再生器2で再生された濃溶液は、上記吸収器1側に還流されるが、その際、上記溶液熱交換器5において希溶液との間で熱交換で熱回収を行う。一方、上記低温再生器2において発生した冷媒蒸気は、上記凝縮器3において凝縮され、液冷媒として上記蒸発器4に導入され、該蒸発器4において蒸発して冷媒蒸気とされ、再び上記吸収器1に導入される。
【0084】
かかる動作によって、上記吸収器1においては吸収熱(温熱)が発生し、上記蒸発器4においては蒸発熱(冷熱)が発生するものであり、この温熱と冷熱を次述する除湿機Xの加熱熱源及び冷却熱源として利用することで該除湿機XのCOPの向上を図るとともに、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高めて上述の如き70℃以下の低温排熱での駆動を実現するものである。
【0085】
上記除湿機Xは、例えば、除湿液として塩化リチウムを用い、該除湿液の吸湿作用によって空気(例えば、室外空気)の除湿を行うとともに、除湿により希釈された除湿液を順次再生(水分放出)することで、継続的な除湿を可能とするものであって、再生モジュール22と除湿モジュール23と溶液ポンプ24とを除湿液循環路29で接続して除湿液循環系を構成するとともに、溶液熱交換器21においては上記再生モジュール22からの再生除湿液と上記除湿モジュール23からの吸湿除湿液との間での熱交換により熱回収を行うようになっている。
【0086】
そして、この実施形態のものにおいては、請求項6に記載の発明を適用して、上記再生モジュール22を、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する再生モジュール22側から通風方向上流側に位置する再生モジュール22側に向けて除湿液が循環されるように接続された複数の再生モジュール22,22,・・で構成し、また上記除湿モジュール23を、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する除湿モジュール23側から通風方向上流側に位置する除湿モジュール23側に向けて除湿液が循環されるように接続された複数の除湿モジュール23,23,・・で構成している。
【0087】
尚、この実施形態のものにおいては、上記各除湿モジュール23,23,・・に室外空気を通し、ここで除湿された低湿度の空気を室内へ吹き出すとともに、低湿度の室内空気を上記各再生モジュール22,22,・・に通して除湿液の再生を行うようにしている。
【0088】
この場合、上記各再生モジュール22,22,・・の上流側の除湿液循環路29を上記吸収器1に、また上記各除湿モジュール23,23,・・の上流側の除湿液循環路29を上記蒸発器4に、それぞれ通し、上記吸収器1においてはその吸収熱によって上記各再生モジュール22,22,・・に導入される前の除湿液を予め加熱し、また上記蒸発器4においてはその蒸発熱によって上記各除湿モジュール23,23,・・に導入される前の除湿液を予め冷却するようにしている。このように、上記各再生モジュール22,22,・・への導入以前に上記吸収器1の吸収熱によって除湿液を加熱することは、間接的に該各再生モジュール22,22,・・そのものを加熱することになり、また上記各除湿モジュール23,23,・・への導入以前に上記蒸発器4の蒸発熱によって除湿液を冷却することは、間接的に該各除湿モジュール23,23,・・そのものを冷却することになるものである。
【0089】
このように構成された空気調和システムにおいては、次のような作用効果が得られる。
【0090】
即ち、上記除湿機Xの上記各除湿モジュール23,23,・・においては、ここを通過する室外空気に含まれている水分が除湿液に吸収され該室外空気の除湿が行われるが、この場合、上記各除湿モジュール23,23,・・が上記吸収式冷凍機Zの蒸発器4の蒸発熱によって冷却されているので、該各除湿モジュール23,23,・・における処理空気(即ち、室外空気)に対して除湿作用と冷却作用とが同時に行われることとなる。この結果、例えば除湿作用のみしか行われない場合の如く、除湿液への水分の吸収に伴う吸収熱によって空気温度が上昇傾向となる場合に比して、より低温の空気を室内へ吹き出すことができ、それだけ空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0091】
また、上記蒸発器4においては、空気を露点以下に冷却する必要がないため、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高く設定することができ、その結果、該吸収式冷凍機Zを、70℃以下の低温排熱によって動作させることが可能となり、低温排熱の有効利用がさらに促進されるものである。一方、上記各再生モジュール22,22,・・においては、上記吸収器1からの放熱を受けて加熱されることから、該各再生モジュール22,22,・・における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPのより一層の向上が図れることになる。
【0092】
さらに、上記除湿機Xの上記各再生モジュール22,22,・・への除湿液の導入に先立って、該除湿液を上記吸収器1において発生する吸収熱で加熱するようにしているので、かかる除湿液の事前加熱が行われない場合に比して、上記各再生モジュール22,22,・・の内部に熱交換器を内蔵する必要がなく、上記各再生モジュール22,22,・・の構造の簡略化が促進されることになる。また、上記除湿機Xの上記各除湿モジュール23,23,・・への除湿液の導入に先立って、該除湿液を上記蒸発器4における蒸発熱で冷却するようにしているので、かかる除湿液の事前冷却が行われない場合に比して、上記各除湿モジュール23,23,・・の内部に熱交換器を内蔵する必要がなく、上記各除湿モジュール23,23,・・の構造の簡略化が促進されることになる。これら両者の相乗効果として、上記除湿機Xの構造の簡略化、あるいはコンパクト化が促進されるものである。
【0093】
また、上記各除湿モジュール23,23,・・に室内空気を通し、これを除湿及び冷却した後、室内へ導入するように構成することで、室内の換気が行われ、室内の空気質が改善され、より快適な空調が実現される。
【0094】
一方、上記各再生モジュール22,22,・・においては、該各再生モジュール22,22,・・に室内から排出される室内空気が通されることで、除湿液の再生作用が低湿度の空気によって行われることとなり、この結果、該除湿液の温度が低くてもその再生が可能となり、それだけ該各再生モジュール22,22,・・における除湿液の再生効率が向上し、延いては、該再生モジュール22の必要面積を小さくしてそのコンパクト化をさらに促進することができるものである。
【0095】
さらに、この実施形態のものにおいては上記再生モジュール22と除湿モジュール23を、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する再生モジュール22側から通風方向上流側に位置する再生モジュール22側に向けて除湿液が循環される複数の再生モジュール22,22,・・と、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する除湿モジュール23側から通風方向上流側に位置する除湿モジュール23側に向けて除湿液が循環されるた複数の除湿モジュール23,23,・・とでそれぞれ構成しているので、上記各再生モジュール22,22,・・及び上記各除湿モジュール23,23,・・のそれぞれにおいて、除湿液と空気の流れとが疑似的な対向流となり、上記各再生モジュール22,22,・・での除湿液の再生作用と上記各除湿モジュール23,23,・・での空気の除湿作用とにおける温度効率が共に高められ、それだけ空気調和システム全体としてのCOPの向上が図られることになる。
【0096】
尚、上記凝縮器12と上記再生モジュール22との伝熱構造、及び上記蒸発器13と上記蒸発器13との伝熱構造等は、上記第1の実施形態において説明した構造が適用できるものであり、従ってここでは第1の実施形態における該当説明部分を援用することでその説明を省略する。
【0097】
第4の実施形態
図4には、第4の実施形態にかかる空気調和システムを示している。この実施形態の空気調和システムは、本願の請求項1,2,4,5,7,16及び17に記載の発明が適用されたものであって、次述の吸収式冷凍機Zと除湿機Xとを組み合わせて構成されている。
【0098】
上記吸収式冷凍機Zは、例えば、吸収液として臭化リチウム(LiBr)を、冷媒として水を使用して、従来周知の単効用サイクルを構成するものであって、吸収器1と溶液熱交換器5と低温再生器2と凝縮器3及び蒸発器4を順次接続してなる。尚、図4において、符号6は溶液ポンプ、7は膨張弁である。
【0099】
この吸収式冷凍機Zは、上記低温再生器2を低温排熱(例えば、燃料電池から排出される70℃以下の排熱)によって駆動されるものであって、上記蒸発器4からの冷媒蒸気、即ち、水蒸気を上記吸収器1において濃溶液に吸収するとともに、水蒸気の吸収によって希釈された希溶液を溶液ポンプ6によって上記低温再生器2に導入し、ここでこの希溶液を加熱し、冷媒を蒸発させ濃縮して吸収液を再生させる。尚、この低温再生器2で再生された濃溶液は、上記吸収器1側に還流されるが、その際、上記溶液熱交換器5において希溶液との間で熱交換で熱回収を行う。一方、上記低温再生器2において発生した冷媒蒸気は、上記凝縮器3において凝縮され、液冷媒として上記蒸発器4に導入され、該蒸発器4において蒸発して冷媒蒸気とされ、再び上記吸収器1に導入される。
【0100】
かかる動作によって、上記吸収器1においては吸収熱(温熱)が発生し、上記蒸発器4においては蒸発熱(冷熱)が発生するものであり、この温熱と冷熱を次述する除湿機Xの加熱熱源及び冷却熱源として利用することで該除湿機XのCOPの向上を図るとともに、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高めて上述の如き70℃以下の低温排熱での駆動を実現するものである。
【0101】
上記除湿機Xは、例えば、除湿液として塩化リチウムを用い、該除湿液の吸湿作用によって空気(例えば、室外空気)の除湿を行うとともに、吸湿により希釈された除湿液を順次再生(水分放出)することで、継続的な除湿を可能とするものであって、再生モジュール22と除湿モジュール23と溶液ポンプ24とを除湿液循環路29で接続して除湿液循環系を構成するとともに、溶液熱交換器21においては上記再生モジュール22からの再生除湿液と上記除湿モジュール23からの吸湿除湿液との間での熱交換により熱回収を行うようになっている。
【0102】
そして、この実施形態のものにおいては、請求項7に記載の発明を適用して、上記除湿機Xの上記再生モジュール22及び上記除湿モジュール23のそれぞれを、該各モジュール22,23内を循環する除湿液と、該各モジュール22,23を流通する空気流とが対向流となるように該除湿液と空気の流れ方向を設定している。具体的には、上記再生モジュール22においては、上記除湿液循環路29の流入側端部を上記再生モジュール22の空気流通方向下流端に接続するとともに、流出側端部を空気流通方向上流端から取り出すようにしている。また、上記除湿モジュール23においては、上記除湿液循環路29の流入側端部を上記除湿モジュール23の空気流通方向下流端に接続するとともに、流出側端部を空気流通方向上流端から取り出すようにしている。
【0103】
また、この実施形態のものにおいては、上記除湿モジュール23に室外空気を通し、ここで除湿された低湿度の空気を室内へ吹き出すとともに、低湿度の室内空気を上記再生モジュール22に通して除湿液の再生を行うようにしている。
【0104】
この場合、上記再生モジュール22の上流側の除湿液循環路29を上記吸収器1に、また上記除湿モジュール23の上流側の除湿液循環路29を上記蒸発器4に、それぞれ通し、上記吸収器1においてはその吸収熱によって上記再生モジュール22に導入される前の除湿液を予め加熱し、また上記蒸発器4においてはその蒸発熱によって上記除湿モジュール23に導入される前の除湿液を予め冷却するようにしている。このように、上記再生モジュール22への導入以前に上記吸収器1の吸収熱によって除湿液を加熱することは、間接的に該再生モジュール22そのものを加熱することになり、また上記除湿モジュール23への導入以前に上記蒸発器4の蒸発熱によって除湿液を冷却することは、間接的に該除湿モジュール23そのものを冷却することになるものである。
【0105】
このように構成された空気調和システムにおいては、次のような作用効果が得られる。
【0106】
即ち、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23においては、ここを通過する室外空気に含まれている水分が除湿液に吸収され該室外空気の除湿が行われるが、この場合、上記除湿モジュール23が上記吸収式冷凍機Zの蒸発器4の蒸発熱によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気(即ち、室外空気)に対して除湿作用と冷却作用とが同時に行われることとなる。この結果、例えば除湿作用のみしか行われない場合の如く、除湿液への水分の吸収に伴う吸収熱によって空気温度が上昇傾向となる場合に比して、より低温の空気を室内へ吹き出すことができ、それだけ空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0107】
また、上記蒸発器4においては、空気を露点以下に冷却する必要がなく、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高く設定することができ、その結果、該吸収式冷凍機Zを、70℃以下の低温排熱によって動作させることが可能となり、低温排熱の有効利用がさらに促進されるものである。一方、上記再生モジュール22においては、上記吸収器1からの放熱を受けて加熱されることから、該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPのより一層の向上が図れることになる。
【0108】
さらに、上記除湿機Xの上記再生モジュール22への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記吸収器1において発生する吸収熱で加熱するようにしているので、かかる除湿液の事前加熱が行われない場合に比して、熱交換器を内蔵する必要がなく、結果的に、上記再生モジュール22の構造の簡略化が促進されることになる。また、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記蒸発器4における蒸発熱で冷却するようにしているので、かかる除湿液の事前冷却が行われない場合に比して、上記除湿モジュール23の内部に熱交換器を内蔵する必要がなく、結果的に、上記除湿モジュール23の構造の簡略化が促進されることになる。これら両者の相乗効果として、上記除湿機Xの構造の簡略化、あるいはコンパクト化が促進されるものである。
【0109】
また、上記除湿モジュール23に室内空気を通し、これを除湿及び冷却した後、室内へ導入するように構成することで、室内の換気が行われ、室内の空気質が改善され、より快適な空調が実現される。
【0110】
一方、上記再生モジュール22においては、該再生モジュール22に室内から排出される室内空気が通されることで、除湿液の再生作用が低湿度の空気によって行われることとなり、この結果、該除湿液の温度が低くてもその再生が可能となり、それだけ該再生モジュール22における除湿液の再生効率が向上し、延いては、該再生モジュール22の必要面積を小さくしてそのコンパクト化をさらに促進することができるものである。
【0111】
さらに、上記除湿機Xの上記再生モジュール22及び上記除湿モジュール23のそれぞれを、該各モジュール22,23内を循環する除湿液と、該各モジュール22,23を流通する空気流とが対向流となるように該除湿液と空気の流れ方向を設定しているので、上記各モジュール22,23のそれぞれにおいて、除湿液と空気とが完全対向流となり、該各モジュール22,23での除湿液の再生・除湿作用における温度効率がさらに高められ、空気調和システム全体としてのCOPのより一層の向上が図られることになる。
【0112】
尚、上記凝縮器12と上記再生モジュール22との伝熱構造、及び上記蒸発器13と上記蒸発器13との伝熱構造等は、上記第1の実施形態において説明した構造が適用できるものであり、従ってここでは第1の実施形態における該当説明部分を援用することでその説明を省略する。
【0113】
第5の実施形態
図5には、第5の実施形態にかかる空気調和システムを示している。この実施形態の空気調和システムは、本願の請求項1,2,4,5,7,8,9,16及び17に記載の発明が適用されたものであって、次述の吸収式冷凍機Zと除湿機Xとを組み合わせて構成されている。
【0114】
上記吸収式冷凍機Zは、例えば、吸収液として臭化リチウム(LiBr)を、冷媒として水を使用して、従来周知の単効用サイクルを構成するものであって、吸収器1と溶液熱交換器5と低温再生器2と凝縮器3及び蒸発器4を順次接続してなる。尚、図5において、符号6は溶液ポンプ、7は膨張弁である。
【0115】
この吸収式冷凍機Zは、上記低温再生器2を低温排熱(例えば、燃料電池から排出される70℃以下の排熱)によって駆動されるものであって、上記蒸発器4からの冷媒蒸気、即ち、水蒸気を上記吸収器1において濃溶液に吸収するとともに、水蒸気の吸収によって希釈された希溶液を溶液ポンプ6によって上記低温再生器2に導入し、ここでこの希溶液を加熱し、冷媒を蒸発させ濃縮して吸収液を再生させる。尚、この低温再生器2で再生された濃溶液は、上記吸収器1側に還流されるが、その際、上記溶液熱交換器5において希溶液との間で熱交換で熱回収を行う。一方、上記低温再生器2において発生した冷媒蒸気は、上記凝縮器3において凝縮され、液冷媒として上記蒸発器4に導入され、該蒸発器4において蒸発して冷媒蒸気とされ、再び上記吸収器1に導入される。
【0116】
かかる動作によって、上記吸収器1においては吸収熱(温熱)が発生し、上記蒸発器4においては蒸発熱(冷熱)が発生するものであり、この温熱と冷熱を次述する除湿機Xの加熱熱源及び冷却熱源として利用することで該除湿機XのCOPの向上を図るとともに、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高めて上述の如き70℃以下の低温排熱での駆動を実現するものである。
【0117】
上記除湿機Xは、例えば、除湿液として塩化リチウムを用い、該除湿液の吸湿作用によって空気(例えば、室外空気)の除湿を行うとともに、吸湿により希釈された除湿液を順次再生(水分放出)することで、継続的な除湿を可能とするものであって、再生モジュール22と除湿モジュール23と溶液ポンプ24とを除湿液循環路29で接続して除湿液循環系を構成するとともに、溶液熱交換器21においては上記再生モジュール22からの再生除湿液と上記除湿モジュール23からの吸湿除湿液との間での熱交換により熱回収を行うようになっている。
【0118】
また、この実施形態のものにおいては、請求項7に記載の発明を適用して、上記除湿機Xの上記再生モジュール22及び上記除湿モジュール23のそれぞれを、該各モジュール22,23内を循環する除湿液と、該各モジュール22,23を流通する空気流とが対向流となるように該除湿液と空気の流れ方向を設定している。具体的には、上記再生モジュール22においては、上記除湿液循環路29の流入側端部を上記再生モジュール22の空気流通方向下流端に接続するとともに、流出側端部を空気流通方向上流端から取り出すようにしている。また、上記除湿モジュール23においては、上記除湿液循環路29の流入側端部を上記除湿モジュール23の空気流通方向下流端に接続するとともに、流出側端部を空気流通方向上流端から取り出すようにしている。
【0119】
さらに、この実施形態のものにおいては、請求項8及び請求項9に記載の発明を適用して、上記除湿モジュール23から流出する除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4に還流させてこれを再冷却させるための除湿液還流路31と、上記再生モジュール22から流出する除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1に還流させてこれを再加熱させるための除湿液還流路32を設けている。尚、図5において、符号25及び27は溶液ポンプ、符号26及び28は制御弁である。
【0120】
そして、この実施形態のものにおいては、上記除湿モジュール23に室外空気を通し、ここで除湿された低湿度の空気を室内へ吹き出すとともに、低湿度の室内空気を上記再生モジュール22に通して除湿液の再生を行うようにしている。
【0121】
この場合、上記再生モジュール22の上流側の除湿液循環路29を上記吸収器1に、また上記除湿モジュール23の上流側の除湿液循環路29を上記蒸発器4に、それぞれ通し、上記吸収器1においてはその吸収熱によって上記再生モジュール22に導入される前の除湿液を予め加熱し、また上記蒸発器4においてはその蒸発熱によって上記除湿モジュール23に導入される前の除湿液を予め冷却するようにしている。このように、上記再生モジュール22への導入以前に上記吸収器1の吸収熱によって除湿液を加熱することは、間接的に該再生モジュール22そのものを加熱することになり、また上記除湿モジュール23への導入以前に上記蒸発器4の蒸発熱によって除湿液を冷却することは、間接的に該除湿モジュール23そのものを冷却することになるものである。
【0122】
このように構成された空気調和システムにおいては、次のような作用効果が得られる。
【0123】
即ち、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23においては、ここを通過する室外空気に含まれている水分が除湿液に吸収され該室外空気の除湿が行われるが、この場合、上記除湿モジュール23が上記吸収式冷凍機Zの蒸発器4の蒸発熱によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気(即ち、室外空気)に対して除湿作用と冷却作用とが同時に行われることとなる。この結果、例えば除湿作用のみしか行われない場合の如く、除湿液への水分の吸収に伴う吸収熱によって空気温度が上昇傾向となる場合に比して、より低温の空気を室内へ吹き出すことができ、それだけ空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0124】
また、上記蒸発器4においては、上記除湿モジュール23側からの空気を露点以下に冷却する必要がなく、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高く設定することができ、その結果、該吸収式冷凍機Zを、70℃以下の低温排熱によって動作させることが可能となり、低温排熱の有効利用がさらに促進されるものである。一方、上記再生モジュール22においては、上記吸収器1からの放熱を受けて加熱されることから、該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPのより一層の向上が図れることになる。
【0125】
さらに、上記除湿機Xの上記再生モジュール22への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記吸収器1において発生する吸収熱で加熱するようにしているので、かかる除湿液の事前加熱が行われない場合に比して、上記再生モジュール22に熱交換器を内蔵する必要がなく、上記再生モジュール22の構造の簡略化が促進されることになる。また、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記蒸発器4における蒸発熱で冷却するようにしているので、かかる除湿液の事前冷却が行われない場合に比して、上記除湿モジュール23内に熱交換器を内蔵する必要がなく、上記除湿モジュール23の構造の簡略化が促進されることになる。これら両者の相乗効果として、上記除湿機Xの構造の簡略化、あるいはコンパクト化が促進されるものである。
【0126】
また、上記除湿モジュール23に室内空気を通し、これを除湿及び冷却した後、室内へ導入するように構成することで、室内の換気が行われ、室内の空気質が改善され、より快適な空調が実現される。一方、上記再生モジュール22においては、該再生モジュール22に室内から排出される室内空気が通されることで、除湿液の再生作用が低湿度の空気によって行われることとなり、この結果、該除湿液の温度が低くてもその再生が可能となり、それだけ該再生モジュール22における除湿液の再生効率が向上し、延いては、該再生モジュール22の必要面積を小さくしてそのコンパクト化をさらに促進することができるものである。
【0127】
さらに、上記除湿モジュール23から流出する除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4に還流させてこれを再冷却させるための除湿液還流路31と、上記再生モジュール22から流出する除湿液を、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1に還流させてこれを再加熱させるための除湿液還流路32を設けているので、上記除湿モジュール23側においては、上記除湿液還流路31を通して還流される除湿液量だけ上記蒸発器4と該除湿モジュール23との間での除湿液の循環量が増加し、これによって除湿液と空気との温度差が増加し除湿効率が上昇することから該除湿モジュール23の小型化を図ることが可能となる。また、上記再生モジュール22側においては、上記除湿液還流路32を通して還流される除湿液量だけ上記吸収器1と上記再生モジュール22との間での除湿液の循環量が増加し、これによって除湿液と空気との温度差が増加し除湿効率が上昇することから、該再生モジュール22の小型化を図ることが可能となる。
【0128】
また、上記除湿機Xの上記再生モジュール22及び上記除湿モジュール23のそれぞれを、該各モジュール22,23内を循環する除湿液と、該各モジュール22,23を流通する空気流とが対向流となるように該除湿液と空気の流れ方向を設定しているので、上記各モジュール22,23のそれぞれにおいて、除湿液と空気とが完全対向流となり、該各モジュール22,23での除湿液の再生・除湿作用における温度効率がさらに高められ、空気調和システム全体としてのCOPのより一層の向上が図られることになる。
【0129】
尚、上記凝縮器12と上記再生モジュール22との伝熱構造、及び上記蒸発器13と上記蒸発器13との伝熱構造等は、上記第1の実施形態において説明した構造が適用できるものであり、従ってここでは第1の実施形態における該当説明部分を援用することでその説明を省略する。
【0130】
第6の実施形態
図6には、第6の実施形態にかかる空気調和システムを示している。この実施形態の空気調和システムは、本願の請求項1,2,4,5,10,16及び17に記載の発明が適用されたものであって、次述の吸収式冷凍機Zと除湿機Xとを組み合わせて構成されている。
【0131】
上記吸収式冷凍機Zは、例えば、吸収液として臭化リチウム(LiBr)を、冷媒として水を使用して、従来周知の単効用サイクルを構成するものであって、吸収器1と溶液熱交換器5と低温再生器2と凝縮器3及び蒸発器4を順次接続してなる。尚、図6において、符号6は溶液ポンプ、7は膨張弁である。
【0132】
この吸収式冷凍機Zは、上記低温再生器2を低温排熱(例えば、燃料電池から排出される70℃以下の排熱)によって駆動されるものであって、上記蒸発器4からの冷媒蒸気、即ち、水蒸気を上記吸収器1において濃溶液に吸収するとともに、水蒸気の吸収によって希釈された希溶液を溶液ポンプ6によって上記低温再生器2に導入し、ここでこの希溶液を加熱し、冷媒を蒸発させ濃縮して吸収液を再生させる。尚、この低温再生器2で再生された濃溶液は、上記吸収器1側に還流されるが、その際、上記溶液熱交換器5において希溶液との間で熱交換で熱回収を行う。
【0133】
一方、上記低温再生器2において発生した冷媒蒸気は、上記凝縮器3において凝縮され、液冷媒として上記蒸発器4に導入され、該蒸発器4において蒸発して冷媒蒸気とされ、再び上記吸収器1に導入される。
【0134】
かかる動作によって、上記吸収器1においては吸収熱(温熱)が発生し、上記蒸発器4においては蒸発熱(冷熱)が発生するものであり、この温熱と冷熱を次述する除湿機Xの加熱熱源及び冷却熱源として利用することで該除湿機XのCOPの向上を図るとともに、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高めて上述の如き70℃以下の低温排熱での駆動を実現するものである。
【0135】
上記除湿機Xは、例えば、除湿液として塩化リチウムを用い、該除湿液の吸湿作用によって空気(例えば、室外空気)の除湿を行うとともに、吸湿により希釈された除湿液を順次再生(水分放出)することで、継続的な除湿を可能とするものであって、再生モジュール22と除湿モジュール23と溶液ポンプ24とを除湿液循環路29で接続して除湿液循環系を構成するとともに、溶液熱交換器21においては上記再生モジュール22からの再生除湿液と上記除湿モジュール23からの吸湿除湿液との間での熱交換により熱回収を行うようになっている。
【0136】
さらに、この実施形態のものにおいては、請求項10に記載の発明を適用して、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1と上記除湿機Xの上記再生モジュール22との間、及び上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4と上記除湿機Xの除湿モジュール23との間を、それぞれ上記除湿液が複数回(この実施形態では三回)循環するように、上記吸収器1と蒸発器4及び上記再生モジュール22と除湿モジュール23内の流路構造及び上記除湿液循環路29の接続構造を設定している。
【0137】
そして、この実施形態のものにおいては、上記除湿モジュール23に室外空気を通し、ここで除湿された低湿度の空気を室内へ吹き出すとともに、低湿度の室内空気を上記再生モジュール22に通して除湿液の再生を行うようにしている。
【0138】
この場合、上記再生モジュール22の上流側の除湿液循環路29を上記吸収器1に、また上記除湿モジュール23の上流側の除湿液循環路29を上記蒸発器4に、それぞれ通し、上記吸収器1においてはその吸収熱によって上記再生モジュール22に導入される前の除湿液を予め加熱し、また上記蒸発器4においてはその蒸発熱によって上記除湿モジュール23に導入される前の除湿液を予め冷却するようにしている。このように、上記再生モジュール22への導入以前に上記吸収器1の吸収熱によって除湿液を加熱することは、間接的に該再生モジュール22そのものを加熱することになり、また上記除湿モジュール23への導入以前に上記蒸発器4の蒸発熱によって除湿液を冷却することは、間接的に該除湿モジュール23そのものを冷却することになるものである。
【0139】
このように構成された空気調和システムにおいては、次のような作用効果が得られる。
【0140】
即ち、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23においては、ここを通過する室外空気に含まれている水分が除湿液に吸収され該室外空気の除湿が行われるが、この場合、上記除湿モジュール23が上記吸収式冷凍機Zの蒸発器4の蒸発熱によって冷却されているので、該除湿モジュール23における処理空気(即ち、室外空気)に対して除湿作用と冷却作用とが同時に行われることとなる。この結果、例えば除湿作用のみしか行われない場合の如く、除湿液への水分の吸収に伴う吸収熱によって空気温度が上昇傾向となる場合に比して、より低温の空気を室内へ吹き出すことができ、それだけ空気調和システム全体としてのCOPの向上が期待できるものである。
【0141】
また、上記蒸発器4においては、空気を露点以下に冷却する必要がなく、上記吸収式冷凍機Zにおいては冷媒の蒸発温度を高く設定することができ、その結果、該吸収式冷凍機Zを、70℃以下の低温排熱によって動作させることが可能となり、低温排熱の有効利用がさらに促進されるものである。一方、上記再生モジュール22においては、上記吸収器1からの放熱を受けて加熱されることから、該再生モジュール22における除湿液の再生作用が促進され、結果的に、空気調和システムのCOPのより一層の向上が図れることになる。
【0142】
さらに、上記除湿機Xの上記再生モジュール22への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記吸収器1において発生する吸収熱で加熱するようにしているので、かかる除湿液の事前加熱が行われない場合に比して、上記再生モジュール22に熱交換器を内蔵する必要がなく、結果的に、上記再生モジュール22の構造の簡略化が促進されることになる。また、上記除湿機Xの上記除湿モジュール23への除湿液の導入に先立って該除湿液を、上記蒸発器4における蒸発熱で冷却するようにしているので、かかる除湿液の事前冷却が行われない場合に比して、上記除湿モジュール23に熱交換器を内蔵する必要がなく、結果的に、上記除湿モジュール23の構造の簡略化が促進されることになる。これら両者の相乗効果として、上記除湿機Xの構造の簡略化、あるいはコンパクト化が促進されるものである。
【0143】
また、上記除湿モジュール23に室内空気を通し、これを除湿及び冷却した後、室内へ導入するように構成することで、室内の換気が行われ、室内の空気質が改善され、より快適な空調が実現される。
【0144】
一方、上記再生モジュール22においては、該再生モジュール22に室内から排出される室内空気が通されることで、除湿液の再生作用が低湿度の空気によって行われることとなり、この結果、該除湿液の温度が低くてもその再生が可能となり、それだけ該再生モジュール22における除湿液の再生効率が向上し、延いては、該再生モジュール22の必要面積を小さくしてそのコンパクト化をさらに促進することができるものである。
【0145】
さらに、上記吸収式冷凍機Zの上記吸収器1と上記除湿機Xの上記再生モジュール22との間、及び上記吸収式冷凍機Zの上記蒸発器4と上記除湿機Xの除湿モジュール23との間を、上記除湿液が複数回循環するように除湿液の循環系を構成しているので、該除湿液は、上記吸収器1と上記再生モジュール22との間を複数回循環する間に繰り返して加熱作用を受けることでその温度がより高く保持され、また、上記蒸発器4と上記除湿機Xの除湿モジュール23との間を複数回循環する間に繰り返して冷却作用を受けることでその温度がより低く保持され、これらの相乗的効果として、除湿液と空気との温度差がさらに増加し、これによって空気調和システム全体としてのCOPがより一層高められることになる。
【0146】
尚、上記凝縮器12と上記再生モジュール22との伝熱構造、及び上記蒸発器13と上記蒸発器13との伝熱構造等は、上記第1の実施形態において説明した構造が適用できるものであり、従ってここでは第1の実施形態における該当説明部分を援用することでその説明を省略する。
【0147】
その他
上記第1の実施形態及び第3〜第5の実施形態においては、共に、吸収式冷凍機Zと除湿機Xとの組み合わせによって空気調和システムを構成しているが、本願発明はかかる構成に限定されるものではなく、これら各実施形態においても圧縮式冷凍機Yと除湿機Xの組み合わせによって空気調和システムを構成することもできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第1の実施形態にかかる空気調和システムのシステム構成説明図である。
【図2】 本願発明の第2の実施形態にかかる空気調和システムのシステム構成図である。
【図3】 本願発明の第3の実施形態にかかる空気調和システムのシステム構成図である。
【図4】 本願発明の第4の実施形態にかかる空気調和システムのシステム構成図である。
【図5】 本願発明の第5の実施形態にかかる空気調和システムのシステム構成図である。
【図6】 本願発明の第6の実施形態にかかる空気調和システムのシステム構成図である。
【図7】 本願発明の空気調和システムに適用される再生モジュール又は除湿モジュールの構造説明図である。
【図8】 本願発明の空気調和システムに適用される再生モジュール又は除湿モジュールの構造説明図である。
【図9】 本願発明の空気調和システムに適用される再生モジュール又は除湿モジュールの構造説明図である。
【図10】 本願発明の空気調和システムに適用される除湿モジュールの構造説明図である。
【図11】 本願発明の空気調和システムに適用される再生モジュールの構造説明図である。
【図12】 本願発明の空気調和システムに適用される除湿モジュールの構造説明図である。
【図13】 本願発明の空気調和システムに適用される再生モジュールの構造説明図である。
【図14】 従来一般的な吸収式冷凍機のシステム構成図である。
【図15】 従来一般的な除湿液を用いた除湿機のシステム構成図である。
【符号の説明】
1は吸収器、2は低温再生器、3は凝縮器、4は蒸発器、5は溶液熱交換器、6は溶液ポンプ、7は膨張弁、11は圧縮機、12は凝縮器、13は蒸発器、14は膨張弁、21は溶液熱交換器、22は再生モジュール、23は除湿モジュール、24は溶液ポンプ、25は溶液ポンプ、26は制御弁、27は溶液ポンプ、28は制御弁、29は除湿液循環路、31及び32は除湿液還流路、35は分離膜、36はスプレー、37は滴下トレー、41は第1通路、42は第2通路、43は除湿液通路、44は分離膜、45は伝熱プレート、46は熱交換器、Yは圧縮式冷凍機、Xは除湿機、Zは吸収式冷凍機である。
Claims (8)
- 放熱部を構成する吸収器(1)と再生器(2)と凝縮器(3)と吸熱部を構成する蒸発器(4)とを備えて冷凍サイクルを構成した吸収式冷凍機(Z)と、
空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール(23)と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール(22)とを備えて構成される除湿機(X)とを併設し、
上記吸収式冷凍機(Z)の上記蒸発器(4)によって上記除湿機(X)の上記除湿モジュール(23)を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記吸収式冷凍機(Z)の上記吸収器(1)によって上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)を加熱して上記除湿液の再生を行わせるとともに、
上記除湿機(X)が、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する再生モジュール(22)側から通風方向上流側に位置する再生モジュール(22)側に向けて除湿液が循環される複数の再生モジュール(22),(22),・・と、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する除湿モジュール(23)側から通風方向上流側に位置する除湿モジュール(23)側に向けて除湿液が循環される複数の除湿モジュール(23),(23),・・を備えていることを特徴とする空気調和システム。 - 圧縮機(11)と放熱部を構成する凝縮器(12)と吸熱部を構成する蒸発器(13)を備えて冷凍サイクルを構成した圧縮式冷凍機(Y)と、
空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール(23)と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール(22)とを備えて構成される除湿機(X)とを併設し、
上記圧縮式冷凍機(Y)の上記蒸発器(13)によって上記除湿機(X)の上記除湿モジュール(23)を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記圧縮式冷凍機(Y)の上記凝縮器(12)によって上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)を加熱して上記除湿液の再生を行わせるように構成するとともに、
上記除湿機(X)が、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する再生モジュール(22)側から通風方向上流側に位置する再生モジュール(22)側に向けて除湿液が循環される複数の再生モジュール(22),(22),・・と、通風方向に列設配置され且つ順次直列に接続されるとともに通風方向下流側に位置する除湿モジュール(23)側から通風方向上流側に位置する除湿モジュール(23)側に向けて除湿液が循環される複数の除湿モジュール(23),(23),・・を備えていることを特徴とする空気調和システム。 - 放熱部を構成する吸収器(1)と再生器(2)と凝縮器(3)と吸熱部を構成する蒸発器(4)とを備えて冷凍サイクルを構成した吸収式冷凍機(Z)と、
空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール(23)と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール(22)とを備えて構成される除湿機(X)とを併設し、
上記吸収式冷凍機(Z)の上記蒸発器(4)によって上記除湿機(X)の上記除湿モジュール(23)を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記吸収式冷凍機(Z)の上記吸収器(1)によって上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)を加熱して上記除湿液の再生を行わせるとともに、
上記除湿モジュール(23)から流出する上記除湿液を、上記吸収式冷凍機(Z)の上記蒸発器(4)に還流させてこれを再冷却させるための除湿液還流路(31)が設けられていることを特徴とする空気調和システム。 - 圧縮機(11)と放熱部を構成する凝縮器(12)と吸熱部を構成する蒸発器(13)を備えて冷凍サイクルを構成した圧縮式冷凍機(Y)と、
空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール(23)と該除 湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール(22)とを備えて構成される除湿機(X)とを併設し、
上記圧縮式冷凍機(Y)の上記蒸発器(13)によって上記除湿機(X)の上記除湿モジュール(23)を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記圧縮式冷凍機(Y)の上記凝縮器(12)によって上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)を加熱して上記除湿液の再生を行わせるように構成するとともに、
上記除湿モジュール(23)から流出する上記除湿液を、上記圧縮式冷凍機(Y)の蒸発器(13)に還流させてこれを再冷却させるための除湿液還流路(31)が設けられていることを特徴とする空気調和システム。 - 放熱部を構成する吸収器(1)と再生器(2)と凝縮器(3)と吸熱部を構成する蒸発器(4)とを備えて冷凍サイクルを構成した吸収式冷凍機(Z)と、
空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール(23)と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール(22)とを備えて構成される除湿機(X)とを併設し、
上記吸収式冷凍機(Z)の上記蒸発器(4)によって上記除湿機(X)の上記除湿モジュール(23)を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記吸収式冷凍機(Z)の上記吸収器(1)によって上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)を加熱して上記除湿液の再生を行わせるとともに、
上記再生モジュール(22)から流出する上記除湿液を、上記吸収式冷凍機(Z)の上記吸収器(1)に還流させてこれを再加熱させるための除湿液還流路(32)が設けられていることを特徴とする空気調和システム。 - 圧縮機(11)と放熱部を構成する凝縮器(12)と吸熱部を構成する蒸発器(13)を備えて冷凍サイクルを構成した圧縮式冷凍機(Y)と、
空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール(23)と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール(22)とを備えて構成される除湿機(X)とを併設し、
上記圧縮式冷凍機(Y)の上記蒸発器(13)によって上記除湿機(X)の上記除湿モジュール(23)を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記圧縮式冷凍機(Y)の上記凝縮器(12)によって上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)を加熱して上記除湿液の再生を行わせるように構成するとともに、
上記再生モジュール(22)から流出する上記除湿液を、上記圧縮式冷凍機(Y)の凝縮器(12)に還流させてこれを再加熱させるための除湿液還流路(32)が設けられていることを特徴とする空気調和システム。 - 放熱部を構成する吸収器(1)と再生器(2)と凝縮器(3)と吸熱部を構成する蒸発器(4)とを備えて冷凍サイクルを構成した吸収式冷凍機(Z)と、
空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール(23)と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール(22)とを備えて構成される除湿機(X)とを併設し、
上記吸収式冷凍機(Z)の上記蒸発器(4)によって上記除湿機(X)の上記除湿モジュール(23)を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記吸収式冷凍機(Z)の上記吸収器(1)によって上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)を加熱して上記除湿液の再生を行わせるとともに、
上記吸収式冷凍機(Z)の上記吸収器(1)と上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)との間、又は上記吸収式冷凍機(Z)の上記蒸発器(4)と上記除湿機(X)の除湿モジュール(23)との間を、上記除湿液が複数回循環するように構成されていることを特徴とする空気調和システム。 - 圧縮機(11)と放熱部を構成する凝縮器(12)と吸熱部を構成する蒸発器(13)を備えて冷凍サイクルを構成した圧縮式冷凍機(Y)と、
空気中の水分を除湿液に吸収させて該空気の除湿を行う除湿モジュール(23)と該除湿液に吸収された水分を加熱蒸発させて該除湿液の再生を行う再生モジュール(22)と を備えて構成される除湿機(X)とを併設し、
上記圧縮式冷凍機(Y)の上記蒸発器(13)によって上記除湿機(X)の上記除湿モジュール(23)を冷却して空気の除湿と冷却を行なわせ、上記圧縮式冷凍機(Y)の上記凝縮器(12)によって上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)を加熱して上記除湿液の再生を行わせるように構成するとともに、
上記圧縮式冷凍機(Y)の上記凝縮器(12)と上記除湿機(X)の上記再生モジュール(22)との間、又は上記圧縮式冷凍機(Y)の上記蒸発器(13)と上記除湿機(X)の除湿モジュール(23)との間を、上記除湿液が複数回循環するように構成されていることを特徴とする空気調和システム。
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