JP2018021707A - 吸着冷凍機および吸着冷凍機の運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】再生蒸気の排熱を利用した高効率な吸着冷凍機を提供する。
【解決手段】吸着冷凍機200は、加熱および冷却が交互に行われる一対の第1吸着器101AA、101BAと、第1吸着器の再生蒸気による加熱および冷却が交互に行われる一対の第2吸着器と、再生蒸気を第2吸着器に供給するか否かの切り替えが行われる第1切り替え器432と、再生蒸気の温度を直接的または間接的に検知する第1温度検知器431と、第1温度検知器の検知温度に基づいて、第1切り替え器の切り替え動作を制御する制御装置700とを備える。このことにより再生温度が低い側の吸着器ペアの再生工程を高効率に行い得る。
【選択図】図5
【解決手段】吸着冷凍機200は、加熱および冷却が交互に行われる一対の第1吸着器101AA、101BAと、第1吸着器の再生蒸気による加熱および冷却が交互に行われる一対の第2吸着器と、再生蒸気を第2吸着器に供給するか否かの切り替えが行われる第1切り替え器432と、再生蒸気の温度を直接的または間接的に検知する第1温度検知器431と、第1温度検知器の検知温度に基づいて、第1切り替え器の切り替え動作を制御する制御装置700とを備える。このことにより再生温度が低い側の吸着器ペアの再生工程を高効率に行い得る。
【選択図】図5
Description
本開示は吸着冷凍機および吸着冷凍機の運転方法に関する。
熱式ヒートポンプとして、吸着冷凍機が知られている。吸着冷凍機では、吸着器の容器内に吸着材と呼ばれる吸湿材料(例えば、シリカゲル、ゼオライトなどの多孔質材料)が設けられている。この吸着材が吸湿することで、蒸気の気化熱により冷媒が生成される。なお、この吸着器の吸着工程では、容器内は適宜の真空ポンプで減圧状態に制御されているので、低温(例えば、約6℃程度)の蒸気が吸着材に吸着される。また、吸着器の吸着工程では、吸着材が吸湿すると発熱するので、適宜の冷却熱交換器(例えば、冷却塔)からの冷却水により吸着材の熱が除去される。これにより、吸着材は、その吸湿性能に適した温度に維持される。
吸着材の吸湿が行われる間は、容器内で冷媒を生成できるが、やがて、吸着材の吸湿が止まり、吸着材の再生(回復)が必要となる。
この吸着器の再生工程では、吸着材が適宜の外部熱源からの熱により加熱される。吸着材の加熱により、吸着材が温度上昇すると、吸着材に付着した水分の脱離(脱着)が起こり、吸着材の吸湿性能が回復する。吸着材から離脱した蒸気は、上記の冷却熱交換器からの冷却水との熱交換で冷やされ、液体の水として容器に戻される。
このように、吸着冷凍機の吸着器では、吸着材の吸着および再生が交互に行われる。
そして、従来の吸着冷凍機は、一般的に、かかる吸着器が対をなして設けられており、一方の吸着器で吸着工程を行う際に、他方の吸着器で再生工程を行うようにし、これを適時に切り替えて、容器内で冷媒(冷水)を連続的に生成するように構成されている。
ところで、以上の吸着冷凍機を多段に構成することにより、再生温度の低減など様々な利点があるので、従来から、多段構造の吸着冷凍機も提案されている(例えば、特許文献1−3参照)。
しかし、従来例は、再生温度が高い側の吸着器ペアから排出された再生蒸気の排熱を利用して、再生温度が低い側の吸着器ペアの再生工程が行われる吸着冷凍機(例えば、二重効用吸着冷凍機など)の高効率化については検討されていない。
本開示の一態様(aspect)は、このような事情に鑑みてなされたものであり、再生温度が高い側の吸着器ペアの再生蒸気の排熱を用いて、再生温度が低い側の吸着器ペアの再生工程を従来よりも高効率に行い得る吸着冷凍機を提供する。また、本開示の一態様は、このような吸着冷凍機の運転方法を提供する。
上記課題を解決するため、本開示の一態様の吸着冷凍機は、加熱および冷却が交互に行われる一対の第1吸着器と、前記第1吸着器の再生蒸気による加熱および冷却が交互に行われる一対の第2吸着器と、前記再生蒸気を前記第2吸着器に供給するか否かの切り替えが行われる第1切り替え器と、前記再生蒸気の温度を直接的または間接的に検知する第1温度検知器と、前記第1温度検知器の検知温度に基づいて、前記第1切り替え器の切り替え動作を制御する制御装置と、を備える。
また、本開示の一態様の吸着冷凍機の運転方法は、一対の第1吸着器において、加熱および冷却を交互に行い、一対の第2吸着器において、第1吸着器の再生蒸気による加熱および冷却を交互に行い、前記再生蒸気の検知温度に基づいて、前記再生蒸気を前記第2吸着器に供給するか否かの切り替えを行う。
本開示の一態様の吸着冷凍機およびその運転方法は、再生温度が高い側の吸着器ペアの再生蒸気の排熱を用いて、再生温度が低い側の吸着器ペアの再生工程を従来よりも高効率に行い得るという効果を奏する。
まず、図面を参照しながら、単効用吸着冷凍機の構成および動作を説明する。図1および図2は、単効用吸着冷凍機の一例を示す図である。
単効用吸着冷凍機100は、一対の吸着器101A、101B(以下、吸着器ペア101A、101Bという)と、冷媒系統300と、温熱系統400と、冷熱系統500と、を備える。
吸着器ペア101A、101Bはそれぞれ、シリカゲル、ゼオライトなどの吸着材が容器に充填されている。なお、吸着器ペア101A、101B内は、ここでは、図示しない真空ポンプにより、1/100気圧程度に減圧されている。
吸着器ペア101A、101Bのそれぞれには、これらの吸着材との間で熱交換が行われる熱媒体(例えば、水など)が流れる流路部材が通過している。つまり、この流路部材が、熱交換フィン、熱交換コイルなどの熱交換部材を備える。
吸着器101Aの流路部材の出口および入口の付近には、温熱系統400の循環経路401を循環する高温の温熱媒体を適時に吸着器101Aに供給し得るとともに、冷熱系統500の循環経路501を循環する低温の冷熱媒体を適時に吸着器101Aに供給し得るように、三方弁102A、103Aが設けられている。つまり、吸着器101Aの出口および入口がそれぞれ、三方弁102A、103Aのそれぞれを介して温熱系統400および冷熱系統500の両方に接続されている。よって、単効用吸着冷凍機100は、吸着器101A内に、温熱媒体を通過させるか、冷熱媒体を通過させるか選択できるように構成されている。
また、吸着器101Bの流路部材の出口および入口の付近には、温熱系統400の循環経路401を循環する高温の温熱媒体を適時に吸着器101Bに供給し得るとともに、冷熱系統500の循環経路501を循環する低温の冷熱媒体を適時に吸着器101Bに供給し得るように、三方弁102B、103Bが設けられている。つまり、吸着器101Bの出口および入口がそれぞれ、三方弁102B、103Bのそれぞれを介して温熱系統400および冷熱系統500の両方に接続されている。よって、単効用吸着冷凍機100は、吸着器101B内に、温熱媒体を通過させるか、冷熱媒体を通過させるか選択できるように構成されている。
なお、三方弁102A、102B、103A、103Bとして、例えば、電磁式のボールバルブを用いることができる。
更に、吸着器ペア101A、101Bはそれぞれ、二方弁104A、104Bのそれぞれを介して蒸発器310に接続するとともに、二方弁105A、105Bのそれぞれを介して凝縮器330にも接続している。
なお、二方弁104A、104B、105A、105Bとして、例えば、電磁式または空圧式のバタフライバルブを用いることができる。
ここで、図1では、吸着器101Aで吸着工程が行われ、吸着器101Bで再生工程が行われている状態が図示されている。図2では、吸着器101Aで再生工程が行われ、吸着器101Bで吸着工程が行われている状態が図示されている。つまり、吸着器ペア101A、101Bは、温熱媒体による加熱および冷熱媒体による冷却が交互に行われる。
そこで、図1および図2において、図面の内容が理解しやすくなるよう、便宜上、三方弁102A、102B、103A、103Bの開放側が黒で図示され、閉止側が白で図示されている。また、開放状態の二方弁104A、104B、105A、105Bは黒で図示され、閉止状態の二方弁104A、104B、105A、105Bは白で図示されている。また、連通状態の循環経路501および吸着材に吸着される蒸気の経路を太い実線で表し、連通状態の循環経路401および再生蒸気の経路を太い点線で表し、熱媒体が流れていない非連通状態の経路を細い二点鎖線で表している。
以下、図1を用いて、吸着器101Aで吸着工程が行われ、吸着器101Bで再生工程が行われている場合の単効用吸着冷凍機100について更に詳しく説明する。なお、図2の単効用吸着冷凍機100については、以下の説明で容易に理解できるので説明を省略する。
単効用吸着冷凍機100の冷媒系統300、温熱系統400および冷熱系統500の熱媒体には、通常、水が使用される。よって、熱媒体を水として、単効用吸着冷凍機100の構成および動作を説明する。
冷媒系統300、温熱系統400および冷熱系統500の水温は系統毎に相違している。一例として、冷媒系統300の水温は、約15℃程度であり、温熱系統400の水温は、約80℃程度であり、冷熱系統500の水温は、約30℃程度である。
冷媒系統300の経路301の両端はそれぞれ、蒸発器310および凝縮器330に接続されている。
蒸発器310では、蒸発器310内の水が蒸発することで冷凍出力が取り出される。つまり、蒸発器310から、水蒸発により適温にまで冷えた冷媒(例えば、冷水)を外部へ送ることができる。
本例では、二方弁104Aが開放され、二方弁104Bが閉止されているので、蒸発器310で発生した蒸気は、吸着器101Aの吸着材に吸着される。
凝縮器330では、再生工程で発生した蒸気が、冷熱系統500の循環経路501を流れる循環水により冷却される。これにより、凝縮器330内で、凝縮水が発生し、この凝縮水が、ポンプ311の動力により上記の蒸発器310へと送られ、蒸発を行うための水として再利用される。本例では、二方弁105Aが閉止され、二方弁105Bが開放されているので、吸着器101Bの再生工程で発生した蒸気が、凝縮器330へ供給されている。
なお、ポンプ311として、例えば、マグネットポンプ、カスケードポンプなどを用いることができる。
温熱系統400の循環経路401上には、熱源熱交換器450およびポンプ460が配されている。この熱源熱交換器450では、循環経路401を流れる循環水が受熱流体に用いられているので、適宜の熱源から温熱系統400に熱を取り込み得る(つまり、循環水が加熱される)。本例では、三方弁102A、102B、103A、103Bの弁操作およびポンプ460の動力により、熱源熱交換器450を通過した後の循環経路401内の高温の循環水は、吸着器101B内へと送られる。これにより、吸着器101Bの吸着材が、高温の循環水との熱交換により加熱され、吸着器101Bの再生工程が行われる。
なお、ポンプ460として、例えば、マグネットポンプ、カスケードポンプなどを用いることができる。
冷熱系統500の循環経路501上には、冷却熱交換器510(例えば、冷却塔)およびポンプ520が配されている。冷却熱交換器510では、循環経路501を流れる循環水が加熱流体に用いられているので、循環経路401内の循環水が冷却熱交換器510を通過するとき、循環水から熱が除去される(つまり、循環水が冷却される)。本例では、三方弁102A、102B、103A、103Bの弁操作およびポンプ520の動力により、冷却熱交換器510を通過した後の循環経路501内の低温の循環水は、吸着器101A内へと送られる。これにより、吸着器101Aの吸着材が、低温の循環水との熱交換により冷却され、吸着工程に適した温度に維持される。吸着器101A内を通過した循環水は、上記の凝縮器330において、再生工程で発生した蒸気を冷却するのに使用される。
なお、ポンプ520として、例えば、マグネットポンプ、カスケードポンプなどを用いることができる。
このようにして、単効用吸着冷凍機100は、一方の吸着器101Aで吸着工程を行う際に、他方の吸着器101Bで再生工程を行うようにし、これを適時に切り替えて、蒸発器310で冷媒(例えば、冷水)を連続的に生成している。
なお、上記切り替えは、例えば、予めサイクルタイムを固定する方式でもよいし、吸着器ペア101A、101Bのそれぞれの温度に基づいて制御する方式でもよい。後者の場合、吸着器101Aの流路部材の出口付近および入口付近のそれぞれに、一対の温度検知器(図示せず)を設け、吸着器101Bの流路部材の出口付近および入口付近のそれぞれにも、一対の温度検知器(図示せず)を設けるとよい。つまり、一対の温度検知器のそれぞれの検知温度の差(以下、検知温度差)から吸着器ペア101A、101Bの吸着工程の状態および再生工程の状態を知ることができる。例えば、吸着材の吸湿が完全に止まった場合、吸着材が完全に再生された場合、検知温度差が理論上ゼロになる。
次に、図面を参照しながら、二重効用吸着冷凍機の構成および動作を説明する。
図3Aおよび図3Bは、二重効用吸着冷凍機の一例を示す図である。なお、図3Aおよび図3Bにおける同一または対応する構成要素については、便宜上、同じ参照符号の最後に、図3Aでは「A」を付し、図3Bでは「B」を付している。
図3Aおよび図3Bに示すように、二重効用吸着冷凍機200は、一段目の一対の第1吸着器101AA、101BA(以下、第1吸着器ペア101AA、101BAという)と、二段目の一対の第2吸着器101AB、101BB(以下、第2吸着器ペア101AB、101BBという)と、を備える。そして、この二重効用吸着冷凍機200では、一段目の第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された再生蒸気の排熱を利用して、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生工程が行われている。つまり、二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBは、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気による加熱および冷却が交互に行われる。
なお、図3Aでは、第1吸着器101AAで吸着工程が行われ、第1吸着器101BAで再生工程が行われている状態が図示され、図3Bでも、第2吸着器101ABで吸着工程が行われ、第2吸着器101BBで再生工程が行われている状態が図示されているが、これに限らない。
第1吸着器ペア101AA、101BAの構成および動作、並びに、第2吸着器ペア101AB、101BBの構成および動作は、基本的に、すでに説明した単効用吸着冷凍機100の構成および動作と同じである。よって、二重効用吸着冷凍機200の各構成要素の詳細な説明は省略する。
相違点は、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された再生蒸気が流れる再生蒸気が、凝縮器ではなく、再生蒸気の供給経路430を通じて、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給されることである。つまり、二重効用吸着冷凍機200は、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された再生蒸気を熱源として、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生工程が行われることに特徴がある。
なお、第2吸着器ペア101AB、101BBから排出された温熱媒体は、図3Bの温熱系統400Bの循環経路401Bおよび図3Aの温熱系統400Aの循環経路401Aを通じて、熱源熱交換器450へ送られる。第2吸着器ペア101AB、101BBから排出された冷熱媒体は、図3Bの冷熱系統500Bの循環経路501Bおよび図3Aの冷熱系統500Aの循環経路501Aを通じて冷却熱交換器510へ送られる。凝縮器330から排出された凝縮水は、図3Bの冷媒系統300Bの経路301Bおよび図3Aの冷媒系統300Aの経路301Aのそれぞれを通じて、蒸発器310Bおよび蒸発器310Aのそれぞれへ送られる。
二重効用吸着冷凍機200の冷凍効率の理論値(COP)は、下記の(式1)に従い計算され、単効用吸着冷凍機100に比べ、COPの大幅な向上を達成できる。
(式1) ε2=ε1+(ε1×ε1)
(式1)において、ε2は、二重効用吸着冷凍機200のCOP、ε1は、単効用吸着冷凍機100のCOPである。例えば、単効用吸着冷凍機100のCOPは、およそε1=0.6であるので、これを(式1)に代入すると、ε2=0.96と計算される。すなわち、60%もの効率向上が図れる。
(式1)において、ε2は、二重効用吸着冷凍機200のCOP、ε1は、単効用吸着冷凍機100のCOPである。例えば、単効用吸着冷凍機100のCOPは、およそε1=0.6であるので、これを(式1)に代入すると、ε2=0.96と計算される。すなわち、60%もの効率向上が図れる。
なお、以上の熱媒体の温度、バルブの種類および配置、経路の引き回し方法などは、例示であって、本例に限定されない。
ところで、二重効用吸着冷凍機200の更なる高効率化について鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
図4は、二重効用吸着冷凍機の一段目の吸着器付近の熱媒体の温度プロファイルの一例を示す図である。
具体的には、第1吸着器ペア101AA、101BAの入口側の熱媒体の温度プロファイル600と、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された再生蒸気の温度プロファイル601と、第1吸着器ペア101AA、101BAの出口側の熱媒体の温度プロファイル602と、が示されている。
二重効用吸着冷凍機200の動作温度条件は、一例として、第1吸着器ペア101AA、101BAを加熱(再生)するための温熱媒体の設定温度が120℃、第1吸着器ペア101AA、101BAを冷却するための冷熱媒体の設定温度が30℃、第2吸着器ペア101AB、101BBを加熱(再生)するための熱媒体の再生温度が80℃であるとする。
図4から明らかな通り、第1吸着器ペア101AA、101BAの入口側の熱媒体の温度プロファイル600は、第1吸着器ペア101AA、101BAに供給される熱媒体(温熱媒体、冷熱媒体)の切り替えに対して、非常に早く追随して変化するのに対し、第1吸着器ペア101AA、101BAの出口側の熱媒体の温度プロファイル602は、温度プロファイル600に対して一定の遅延時間を以って追随する。これは、第1吸着器ペア101AA、101BAの熱容量に基づいた遅延である。つまり、温度プロファイル602は、第1吸着器ペア101AA、101BAの加熱時には、上記の温熱媒体の設定温度に向けて逓増して一定値に達し、冷却時には、上記の冷熱媒体の設定温度に向けて逓減して一定値に達している。また、第1吸着器ペア101AA、101BAの加熱(再生)で発生する再生蒸気の温度は、温度プロファイル602に対しても一定の遅延時間を持って追随し、その到達温度は、温度プロファイル602に対して若干低くなっている。
発明者は、このような再生蒸気を二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBに供給する場合に二重効用吸着冷凍機200の効率が損なわれるという以下の問題を見出した。
上記のとおり、二重効用吸着冷凍機200では、再生蒸気の温度に関わらず、再生蒸気が二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBに供給される。従って、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)に達していない再生蒸気までも、第2吸着器ペア101AB、101BBへ供給される。すると、二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBが、再生蒸気によって逆に冷却されることで二重効用吸着冷凍機200の効率を損なう可能性がある。これは、例えば、二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱が行われている途中で、一段目の第1吸着器ペア101AA、101BAの動作状態が切り替わる場合などで発生する現象である。
そこで、発明者は、鋭意検討の結果、二重効用吸着冷凍機200の効率を損なう可能性を低減すべく、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された再生蒸気の温度に基づいて、この再生蒸気を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えを行うという着想に到達した。つまり、本例の場合、上記の再生温度以上の再生蒸気エネルギー(図4のドット網掛け部)が、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生工程に有効に利用できることを見出した。
すなわち、本開示の第1の態様の吸着冷凍機は、加熱および冷却が交互に行われる一対の第1吸着器と、第1吸着器の再生蒸気による加熱および冷却が交互に行われる一対の第2吸着器と、再生蒸気を第2吸着器に供給するか否かの切り替えが行われる第1切り替え器と、再生蒸気の温度を直接的または間接的に検知する第1温度検知器と、第1温度検知器の検知温度に基づいて、第1切り替え器の切り替え動作を制御する制御装置と、を備える。
また、本開示の第1の態様の吸着冷凍機の運転方法は、一対の第1吸着器において、加熱および冷却を交互に行い、一対の第2吸着器において、第1吸着器の再生蒸気による加熱および冷却を交互に行い、再生蒸気の検知温度に基づいて、再生蒸気を第2吸着器に供給するか否かの切り替えを行う。
以上により、本態様の吸着冷凍機およびその運転方法は、再生温度が高い側の一対の第1吸着器の再生蒸気の排熱を用いて、再生温度が低い側の一対の第2吸着器の再生工程を従来よりも高効率に行い得る。具体的には、吸着冷凍機(例えば、二重効用吸着冷凍機)において、第1吸着器から排出された再生蒸気の温度に基づいて、第2吸着器を加熱するための再生蒸気を第2吸着器に供給するか否かを切り替えることができるので、第2吸着器が、再生蒸気により逆に冷却されることが抑制される。よって、吸着冷凍機の効率を損なう可能性を従来よりも低減できる。
また、本開示の第2の態様の吸着冷凍機は、第1の態様の吸着冷凍機において、第1切り替え器は、再生蒸気を第2吸着器へ送るための供給経路に設けられた第1分岐弁であり、制御装置は、第1温度検知器の検知温度に基づいて第1分岐弁の弁操作を制御する。
かかる構成によると、第1分岐弁を用いて、再生蒸気を第2吸着器に供給するか否かの切り替えを簡易に行い得る。
以下、添付図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。
以下で説明する実施形態は、本開示の一具体例を示すものである。以下の実施形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、あくまで一例であり、本開示を限定するものではない。また、以下の実施形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比などについては正確な表示ではない場合がある。
(第1実施形態)
[装置構成]
図5は、第1実施形態の吸着冷凍機の一例を示す図である。なお、図5では、吸着冷凍機200の一段目の第1吸着器ペア101AA、101BAのみが図示されている。二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBについては、図3Bの参酌により容易に理解できるので、詳細な説明および図示を省略する。また、第1吸着器ペア101AA、101BAの動作状態の切り替わりについては、上記の説明で容易に理解できるので、ここでは、図中の全ての三方弁および二方弁を白で図示し、全ての流体経路を細い実線で図示している。
[装置構成]
図5は、第1実施形態の吸着冷凍機の一例を示す図である。なお、図5では、吸着冷凍機200の一段目の第1吸着器ペア101AA、101BAのみが図示されている。二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBについては、図3Bの参酌により容易に理解できるので、詳細な説明および図示を省略する。また、第1吸着器ペア101AA、101BAの動作状態の切り替わりについては、上記の説明で容易に理解できるので、ここでは、図中の全ての三方弁および二方弁を白で図示し、全ての流体経路を細い実線で図示している。
本実施形態の吸着冷凍機200は、再生蒸気の供給経路430と、第1温度検知器431と、第1切り替え器432と、再生蒸気のバイパス経路433と、制御装置700と、を備える。他の構成要素は、図3Aおよび図3Bの吸着冷凍機200と同様であるので説明を省略する。
第1温度検知器431は、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気の温度を直接的または間接的に検知する。第1温度検知器431は、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気の温度を直接的または間接的に検知できれば、どのような構成であってもよい。例えば、供給経路430内に第1温度検知器431を設け、再生蒸気の温度を直接的に検知してもよいし、再生蒸気の温度と相関する所定の箇所(例えば、供給経路430を形成する配管の表面またはその周辺など)に第1温度検知器431を設け、再生蒸気の温度を間接的に検知してもよい。第1温度検知器431として、熱電対またはサーミスタなどを例示できる。
第1切り替え器432は、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気を、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えが行われる。第1切り替え器432は、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気を、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えが行われるものであれば、どのような構成であってもよい。例えば、本実施形態では、図5に示すように、第1切り替え器432は、供給経路430に設けられた第1分岐弁432A(三方弁)であるが、これに限らない。第1切り替え器432は、例えば、供給経路430および再生蒸気のバイパス経路433のそれぞれに設けられた図示しない開閉弁(二方弁)などで構成されていてもよい。なお、第1分岐弁432Aとして、例えば、電磁式のボールバルブなどを例示できる。
ここでは、第1分岐弁432Aは、第1温度検知器431よりも下流側の供給経路430に設けられ、第1分岐弁432Aの一方の分岐口は、再生蒸気のバイパス経路433に接続され、第1分岐弁432Aの他方の分岐口は、供給経路430に接続されている。また、再生蒸気のバイパス経路433の下流端は、温熱系統400Aの循環経路401Aに接続されている。これにより、第1分岐弁432Aの弁操作でバイパス経路433を流れる再生蒸気は、熱源熱交換器450へとバイパス供給される。
制御装置700は、第1温度検知器431の検知温度に基づいて、第1切り替え器432の切り替え動作を制御する。例えば、制御装置700は、第1温度検知器431の検知温度に基づいて第1分岐弁432Aの弁操作を制御する。つまり、制御装置700は、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)に達していない再生蒸気が、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給されないように、上記の切り替え動作を制御する。
制御装置700は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であってもよい。制御装置700は、例えば、演算回路(図示せず)と、制御プログラムを記憶する記憶回路(図示せず)と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどを例示できる。記憶回路として、例えば、メモリなどを例示できる。
制御装置700は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
[動作]
以下、第1実施形態の吸着冷凍機200の動作の一例について図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す動作は、例えば、制御装置700の演算回路が記憶回路から制御プログラムを読み出すことで行われる。ただし、以下の動作を制御装置700で行うことは、必ずしも必須ではない。操作者が、その一部または全部の動作を行っても構わない。
以下、第1実施形態の吸着冷凍機200の動作の一例について図面を参照しながら説明する。なお、以下に示す動作は、例えば、制御装置700の演算回路が記憶回路から制御プログラムを読み出すことで行われる。ただし、以下の動作を制御装置700で行うことは、必ずしも必須ではない。操作者が、その一部または全部の動作を行っても構わない。
第1吸着器ペア101AA、101BAにおいて、加熱および冷却が交互に行われる。これにより、第1吸着器ペア101AA、101BAは、上記のとおり、これらの再生工程において、高温の再生蒸気を生成する。例えば、第1吸着器ペア101AA、101BAが、約2気圧で約120℃の温度の蒸気により駆動する場合、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生工程において、大気圧状態で、到達温度が約100℃程度の再生蒸気が得られる。よって、この再生蒸気を用いて、二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBを駆動することができる。つまり、第2吸着器ペア101AB、101BBにおいて、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気による加熱および冷却が交互に行われる。
このとき、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気の検知温度に基づいて、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気を、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えを行う。つまり、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)に達していない再生蒸気が、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給されないように、上記の切り替えを行う。
以上により、第1実施形態の吸着冷凍機200およびその運転方法は、再生温度が高い側の第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気の排熱を用いて、再生温度が低い側の第2吸着器ペア101AB、101BBの再生工程を従来よりも高効率に行い得る。具体的には、吸着冷凍機200(例えば、二重効用吸着冷凍機)において、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された再生蒸気の温度に基づいて、第2吸着器ペア101AB、101BBを加熱するための再生蒸気を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かを切り替えることができるので、第2吸着器ペア101AB、101BBが、再生蒸気により逆に冷却されることが抑制される。よって、吸着冷凍機200の効率を損なう可能性を従来よりも低減できる。
(変形例)
第1実施形態では、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)を基準にして、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気を、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かが決定されている。
第1実施形態では、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)を基準にして、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気を、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かが決定されている。
しかし、上記の再生温度に関係なく、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給する再生蒸気の温度が、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度を超えていれば、本再生蒸気は、第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱にとって有効に機能する。
よって、発明者は、鋭意検討の結果、再生蒸気の温度と第2吸着器ペア101AB、101BBの温度とを比較することで、第2吸着器ペア101AB、101BBを加熱するための再生蒸気を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えを行うという着想に到達した。
図6は、第1実施形態の変形例の吸着冷凍機の一例を示す図である。なお、図6では、吸着冷凍機200の二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBのみが図示されている。一段目の第1吸着器ペア101AA、101BAについては、図5の参酌により容易に理解できるので、詳細な説明および図示を省略する。また、第2吸着器ペア101AB、101BBの動作状態の切り替わりについては、上記の説明で容易に理解できるので、ここでは、図中の全ての三方弁および二方弁を白で図示し、全ての流体経路を細い実線で図示している。
本変形例の吸着冷凍機200は、第1の態様または第2の態様の吸着冷凍機200において、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度を直接的または間接的に検知する基準温度検知器434A、434Bを備え、制御装置700は、第1温度検知器431(図5参照)の検知温度および基準温度検知器434A、434Bの検知温度の比較に基づいて第1切り替え器432(図5参照)の切り替え動作を制御する。
また、本変形例の吸着冷凍機200の運転方法は、第1の態様の吸着冷凍機200の運転方法において、再生蒸気の検知温度および第2吸着器ペア101AB、101BBの検知温度の比較に基づいて、再生蒸気を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えを行う。
基準温度検知器434A、434Bは、再生中(加熱中)の第2吸着器ペア101AB、101BBの温度を直接的または間接的に検知できれば、どのような構成であってもよい。例えば、第2吸着器ペア101AB、101BB内に温度検知器を設け、上記の第2吸着器ペア101AB、101BBの温度を直接的に検知してもよいし、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度と相関する所定の箇所に温度検知器を設け、上記の第2吸着器ペア101AB、101BBの温度を間接的に検知してもよい。
後者の場合では、例えば、第2吸着器101ABの流路部材の出口付近および入口付近のそれぞれに、一対の温度検知器434AA、434ABを設け、第2吸着器101BBの流路部材の出口付近および入口付近のそれぞれに、一対の温度検知器434BA、434BBを設けてもよい。この場合、一対の温度検知器434AA、434ABのうちの低い方の温度を第2吸着器101ABの温度に設定としてもよいし、高い方の温度を第2吸着器ペア101ABの温度に設定してもよいし、温度検知器434AA、434ABの検知温度の適切な計算法(例えば、対数平均温度など)で得られた温度を第2吸着器101ABの温度に設定としてもよい。第2吸着器101BBの温度設定も同様である。
以上により、第1吸着器ペア101AA、101BAの再生蒸気の検知温度のみに基づいて、この再生蒸気を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かを切り替える場合に比べて、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生工程を更に高効率に行い得る。つまり、再生蒸気の温度が、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度よりも低い温度であっても、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度が、この再生蒸気の温度よりも更に低い場合は、再生蒸気の排熱を第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱に有効に利用できる。例えば、再生工程に切り替わった直後などの第2吸着器ペア101AB、101BBの温度は、このような条件に該当する場合が多い。
(第2実施形態)
二重効用吸着冷凍機200の更なる高効率化について鋭意検討が行われ、以下の知見も得られた。
二重効用吸着冷凍機200の更なる高効率化について鋭意検討が行われ、以下の知見も得られた。
図7は、二重効用吸着冷凍機の一段目の吸着器付近の熱媒体の温度プロファイルの一例を示す図である。なお、温度プロファイル600、601、602は、第1実施形態で説明した図5のプロファイルと同様であるので説明を省略する。
図7から明らかなとおり、第1吸着器ペア101AA、101BAの出口側の冷熱媒体の温度の下降(温度プロファイル602参照)は、入口側の冷熱媒体の温度の下降(温度プロファイル600参照)に対して遅延する。よって、第1吸着器ペア101AA、101BAが吸着工程に入った直後は、冷熱媒体は、第1吸着器ペア101AA、101BAの熱容量により、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)以上の高温状態で排出される。しかし、従来、このような冷熱媒体エネルギーは利用されていなかった。つまり、従来は、高温状態の冷熱媒体は、冷却熱交換器510で冷却されていた。
そこで、発明者は、鋭意検討の結果、二重効用吸着冷凍機200の効率を更に向上すべく、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された冷熱媒体の温度に基づいて、この冷熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えを行うという着想に到達した。つまり、本例の場合、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度以上の冷熱媒体エネルギー(図7の斜線網掛け部)が、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生工程に有効に利用できることを見出した。
図8は、第2実施形態の吸着冷凍機の一例を示す図である。なお、図8では、吸着冷凍機200の一段目の第1吸着器ペア101AA、101BAのみが図示されている。二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBについては、図3Bの参酌により容易に理解できるので、詳細な説明および図示を省略する。また、第1吸着器ペア101AA、101BAの動作状態の切り替わりについては、上記の説明で容易に理解できるので、ここでは、図中の全ての三方弁および二方弁を白で図示し、全ての流体経路を細い実線で図示している。
第2実施形態の吸着冷凍機200は、第1実施形態の吸着冷凍機100において、第2切り替え器442と、第2温度検知器441と、制御装置700と、を備える。本実施形態の吸着冷凍機200の他の構成要素は、第1実施形態の吸着冷凍機200と同様であるので説明を省略する。
第2温度検知器441は、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された冷熱媒体(ここでは、一例として、水)の温度を直接的または間接的に検知する。第2温度検知器441は、このような冷熱媒体の温度を直接的または間接的に検知できれば、どのような構成であってもよい。例えば、冷熱媒体が流れる循環経路501Aであって、第1吸着器ペア101AA、101BAよりも下流側の循環経路501A内に第2温度検知器441を設け、冷熱媒体の温度を直接的に検知してもよいし、このような冷熱媒体の温度と相関する所定の箇所(例えば、循環経路501Aを形成する配管の表面またはその周辺など)に第2温度検知器441を設け、冷熱媒体の温度を間接的に検知してもよい。第2温度検知器441として、熱電対またはサーミスタなどを例示できる。
第2切り替え器442は、第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱(再生)において、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された冷熱媒体を、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えが行われる。第2切り替え器442は、このような冷熱媒体を、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えが行われるものであれば、どのような構成であってもよい。例えば、本実施形態では、図8に示すように、第2切り替え器442は、冷却熱交換器510の上流側の冷熱媒体が流れる循環経路501Aに設けられた第2分岐弁442A(三方弁)であるが、これに限らない。第2切り替え器442は、例えば、循環経路501Aおよび冷熱媒体のバイパス経路443のそれぞれに設けられた図示しない開閉弁(二方弁)などで構成されていてもよい。なお、第2分岐弁442Aとして、例えば、電磁式のボールバルブなどを例示できる。
ここでは、第2分岐弁442Aは、第2温度検知器441よりも下流側の循環経路501Aに設けられ、第2分岐弁442Aの一方の分岐口は、冷熱媒体のバイパス経路443に接続され、第2分岐弁442Aの他方の分岐口は、循環経路501Aに接続されている。また、冷熱媒体のバイパス経路443の下流端は、再生蒸気の供給経路430に接続されている。これにより、第2分岐弁442Aの弁操作でバイパス経路443を流れる冷熱媒体は、加熱時の第2吸着器ペア101AB、101BBへと供給される。
制御装置700は、第2温度検知器441の検知温度に基づいて、第2切り替え器442の切り替え動作を制御する。例えば、制御装置700は、第2温度検知器441の検知温度に基づいて第2分岐弁442Aの弁操作を制御する。つまり、制御装置700は、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)以上の冷熱媒体が、第2吸着器ペア101AB、101BBを加熱するための媒体として、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給されるように、上記の切り替え動作を制御する。
また、制御装置700は、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度に達していない冷熱媒体が、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給されないように、上記の切り替え動作を制御する。これにより、第2吸着器ペア101AB、101BBが、冷熱媒体により逆に冷却されることが抑制される。
以上により、第2実施形態の吸着冷凍機200は、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生工程を更に高効率に行い得る。例えば、第1吸着器ペア101AA、101BAが吸着工程に入った直後は、冷熱媒体は、第1吸着器ペア101AA、101BAの熱容量により高温状態で排出される。よって、第2実施形態の吸着冷凍機200は、上記の構成により、このような冷熱媒体エネルギーを有効に利用できる。
(変形例)
第2実施形態では、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)を基準にして、冷熱系統500Aの冷熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かが決定されている。
第2実施形態では、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)を基準にして、冷熱系統500Aの冷熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かが決定されている。
しかし、上記の再生温度に関係なく、冷熱系統500Aの冷熱媒体の温度が、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度を超えていれば、本冷熱媒体は、第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱にとって有効に機能する。
よって、発明者は、鋭意検討の結果、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された冷熱媒体の温度と第2吸着器ペア101AB、101BBの温度とを比較することで、第2吸着器ペア101AB、101BBを加熱するための冷熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えを行うという着想に到達した。
すなわち、本変形例の吸着冷凍機200は、第2実施形態の吸着冷凍機200において、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度を直接的または間接的に検知する基準温度検知器434A、434Bを備え、制御装置700は、第2温度検知器441の検知温度および基準温度検知器434A、434Bの検知温度の比較に基づいて第2切り替え器442の切り替え動作を制御する。なお、基準温度検知器434A、434Bは、第1実施形態の変形例(図6)と同様であるので詳細な説明は省略する。
以上により、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された冷熱媒体の検知温度のみに基づいて、この冷熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かを切り替える場合に比べて、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生工程を更に高効率に行い得る。つまり、冷熱媒体の温度が、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度よりも低い温度であっても、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度が、この冷熱媒体の温度よりも更に低い場合は、冷熱媒体の排熱を第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱に有効に利用できる。例えば、再生工程に切り替わった直後などの第2吸着器ペア101AB、101BBの温度は、このような条件に該当する場合が多い。
(第3実施形態)
二重効用吸着冷凍機200の制御自由度の向上について鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
二重効用吸着冷凍機200の制御自由度の向上について鋭意検討が行われ、以下の知見が得られた。
図9は、二重効用吸着冷凍機の一段目の吸着器付近の熱媒体の温度プロファイルの一例を示す図である。なお、温度プロファイル600、601、602は、第1実施形態で説明した図5のプロファイルと同様であるので説明を省略する。
図9から明らかなとおり、第1吸着器ペア101AA、101BAの出口側の温熱媒体の温度上昇(温度プロファイル602参照)は、入口側の温熱媒体の温度上昇(温度プロファイル600参照)に対して遅延する。よって、第1吸着器ペア101AA、101BAの出口側の温熱媒体は、第1吸着器ペア101AA、101BAの加熱直後は、第1吸着器ペア101AA、101BAの熱容量によって低い状態で排出される。しかし、加熱開始から所定時間を経過すると、第1吸着器ペア101AA、101BAの出口側の温熱媒体の温度は、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)を超える。この場合、本温熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱に利用することもできる。これは、吸着冷凍機200の効率(COP)の向上には直結しないが、熱源から供給された熱を、第1吸着器ペア101AA、101BAおよび第2吸着器ペア101AB、101BBでこの順にカスケード的に利用することによって、吸着冷凍機200の冷凍出力を変動させ得る効果がある。よって、このようなカスケード的な熱利用により、熱源から供給される熱の増減に対して、または、外部から要求される冷凍負荷の増減に対して、吸着冷凍機200の冷凍出力を調整することが容易になる。つまり、吸着冷凍機200の制御自由度が向上するので、吸着冷凍機200の運用性を改善できる。
そこで、発明者は、鋭意検討の結果、吸着冷凍機200の制御自由度を向上させるべく、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された温熱媒体の温度に基づいて、この温熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えを行うという着想に到達した。つまり、本例の場合、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度以上の温熱媒体エネルギー(図9の斜線網掛け部)が、上記のカスケード的な熱利用を行うことができる。
図10は、第3実施形態の吸着冷凍機の一例を示す図である。なお、図10では、吸着冷凍機200の一段目の第1吸着器ペア101AA、101BAのみが図示されている。二段目の第2吸着器ペア101AB、101BBについては、図3Bの参酌により容易に理解できるので、詳細な説明および図示を省略する。また、第1吸着器ペア101AA、101BAの動作状態の切り替わりについては、上記の説明で容易に理解できるので、ここでは、図中の全ての三方弁および二方弁を白で図示し、全ての流体経路を細い実線で図示している。
第3実施形態の吸着冷凍機200は、第1実施形態の吸着冷凍機100において、第3切り替え器452と、第3温度検知器451と、制御装置700と、を備える。本実施形態の吸着冷凍機200の他の構成要素は、第1実施形態の吸着冷凍機200と同様であるので説明を省略する。
第3温度検知器451は、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された温熱媒体の温度を直接的または間接的に検知する。第3温度検知器451は、このような温熱媒体の温度を直接的または間接的に検知できれば、どのような構成であってもよい。例えば、温熱媒体が流れる循環経路401Aであって、第1吸着器ペア101AA、101BAよりも下流側の循環経路401A内に第3温度検知器451を設け、温熱媒体の温度を直接的に検知してもよいし、このような温熱媒体の温度と相関する所定の箇所(例えば、循環経路401Aを形成する配管の表面またはその周辺など)に第3温度検知器451を設け、温熱媒体の温度を間接的に検知してもよい。第3温度検知器451として、熱電対またはサーミスタなどを例示できる。
第3切り替え器452は、第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱(再生)において、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された温熱媒体を、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えが行われる。第3切り替え器452は、このような温熱媒体を、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えが行われるものであれば、どのような構成であってもよい。例えば、本実施形態では、図10に示すように、第3切り替え器452は、熱源熱交換器450よりも上流側の温熱媒体が流れる循環経路401Aに設けられた第3分岐弁452A(三方弁)であるが、これに限らない。第3切り替え器452は、例えば、循環経路401Aおよび温熱媒体のバイパス経路453のそれぞれに設けられた図示しない開閉弁(二方弁)などで構成されていてもよい。なお、第3分岐弁452Aとして、例えば、電磁式のボールバルブなどを例示できる。
ここでは、第3分岐弁452Aは、第3温度検知器451よりも下流側の循環経路401Aに設けられ、第3分岐弁452Aの一方の分岐口は、温熱媒体のバイパス経路453に接続され、第3分岐弁452Aの他方の分岐口は、循環経路401Aに接続されている。また、温熱媒体のバイパス経路453の下流端は、再生蒸気の供給経路430に接続されている。これにより、第3分岐弁452Aの弁操作でバイパス経路453を流れる温熱媒体は、加熱時の第2吸着器ペア101AB、101BBへと供給される。
制御装置700は、第3温度検知器451の検知温度に基づいて、第3切り替え器452の切り替え動作を制御する。例えば、制御装置700は、第3温度検知器451の検知温度に基づいて第3分岐弁452Aの弁操作を制御する。つまり、制御装置700は、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)以上の温熱媒体が、第2吸着器ペア101AB、101BBを加熱するための媒体として、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給されるように、上記の切り替え動作を制御する。
また、制御装置700は、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度に達していない温熱媒体が、第2吸着器ペア101AB、101BBに供給されないように、上記の切り替え動作を制御する。これにより、第2吸着器ペア101AB、101BBが、温熱媒体により逆に冷却されることが抑制される。
以上により、第2実施形態の吸着冷凍機200は、吸着冷凍機200の制御自由度が向上するので運用性を改善できる。例えば、第1吸着器ペア101AA、101BAが再生工程に入ってから所定時間経過後は、温熱媒体は、高温状態で排出される。よって、このような温熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給することで、熱源から供給された熱を、第1吸着器ペア101AA、101BAおよび第2吸着器ペア101AB、101BBでこの順にカスケード的に利用できる。その結果、吸着冷凍機200の制御自由度が向上する。
(変形例)
第3実施形態では、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)を基準にして、温熱系統400Aの温熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かが決定されている。
第3実施形態では、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度(ここでは、一例として、80℃)を基準にして、温熱系統400Aの温熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かが決定されている。
しかし、上記の再生温度に関係なく、温熱系統400Aの温熱媒体の温度が、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度を超えていれば、本温熱媒体は、第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱にとって有効に機能する。
よって、発明者は、鋭意検討の結果、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された温熱媒体の温度と第2吸着器ペア101AB、101BBの温度とを比較することで、第2吸着器ペア101AB、101BBを加熱するための温熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かの切り替えを行うという着想に到達した。
すなわち、本変形例の吸着冷凍機200は、第3実施形態の吸着冷凍機200において、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度を直接的または間接的に検知する基準温度検知器434A、434Bを備え、制御装置700は、第3温度検知器451の検知温度および基準温度検知器434A、434Bの検知温度の比較に基づいて第3切り替え器452の切り替え動作を制御する。なお、基準温度検知器434A、434Bは、第1実施形態の変形例(図6)と同様であるので詳細な説明は省略する。
以上により、第1吸着器ペア101AA、101BAから排出された温熱媒体の検知温度のみに基づいて、この温熱媒体を第2吸着器ペア101AB、101BBに供給するか否かを切り替える場合に比べて、吸着冷凍機200の制御自由度が更に向上する。つまり、温熱媒体の温度が、第2吸着器ペア101AB、101BBの再生温度よりも低い温度であっても、第2吸着器ペア101AB、101BBの温度が、この温熱媒体の温度よりも更に低い場合は、温熱媒体の排熱を第2吸着器ペア101AB、101BBの加熱に有効に利用できる。例えば、再生工程に切り替わった直後などの第2吸着器ペア101AB、101BBの温度は、このような条件に該当する場合が多い。
なお、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態およびこれらの変形例は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせても構わない。例えば、第2実施形態の吸着冷凍機200に、第3実施形態の第3切り替え器452および第3温度検知器451を追加してもよい。
また、上記では、二重効用吸着冷凍機200について説明したが、二重効用吸着冷凍機200よりも段数が多い三重効用以上の多重効用吸着冷凍機についても同様の手法で、上段(再生温度の高い側)の吸着器ペアの再生蒸気、冷熱媒体および温熱媒体(以下、「再生蒸気など」という)を、下段(再生温度の低い側)の吸着器ペアで利用することが可能である。
この場合、例えば、三重効用吸着冷凍機の二段目の吸着器ペアの再生蒸気などを、三段目の吸着器ペアの検知温度に基づいて、三段目の吸着器ペアで利用するか、利用しないかを適宜選択可能な構成を取ることができる。また、一段目の吸着器ペアの再生蒸気などを、二段目の吸着器ペアの検知温度および三段目の吸着器ペアの検知温度に基づいて、二段目の吸着器ペアで利用するか、三段目の吸着器ペアで利用するか、あるいは、これらの吸着器ペアで利用しないかを適宜選択可能な構成を取ることもできる。つまり、本開示の技術は、どのような段数の吸着器ペアを備える吸着冷凍機であっても適用可能である。
このように、上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良および他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その動作条件、組成、構造および/または機能を実質的に変更できる。
本開示の一態様は、再生温度が高い側の吸着器ペアの再生蒸気の排熱を用いて、再生温度が低い側の吸着器ペアの再生工程を従来よりも高効率に行い得る吸着冷凍機に利用できる。
100 :吸着冷凍機(単効用吸着冷凍機)
101A :吸着器
101AA :第1吸着器
101AB :第2吸着器
101B :吸着器
101BA :第1吸着器
101BB :第2吸着器
102A :三方弁
102B :三方弁
103A :三方弁
103B :三方弁
104A :二方弁
104B :二方弁
105A :二方弁
105B :二方弁
200 :吸着冷凍機(二重効用吸着冷凍機)
300 :冷媒系統
300A :冷媒系統
300B :冷媒系統
301 :経路
301A :経路
301B :経路
310 :蒸発器
311 :ポンプ
330 :凝縮器
400 :温熱系統
400A :温熱系統
400B :温熱系統
401 :循環経路
401A :循環経路
401B :循環経路
430 :供給経路
431 :第1温度検知器
432 :第1切り替え器
432A :第1分岐弁
433 :バイパス経路
434A :基準温度検知器
434B :基準温度検知器
441 :第2温度検知器
442 :第2切り替え器
442A :第2分岐弁
443 :バイパス経路
450 :熱源熱交換器
451 :第3温度検知器
452 :第3切り替え器
452A :第3分岐弁
453 :バイパス経路
460 :ポンプ
500 :冷熱系統
500A :冷熱系統
500B :冷熱系統
501 :循環経路
501A :循環経路
501B :循環経路
510 :冷却熱交換器
520 :ポンプ
700 :制御装置
101A :吸着器
101AA :第1吸着器
101AB :第2吸着器
101B :吸着器
101BA :第1吸着器
101BB :第2吸着器
102A :三方弁
102B :三方弁
103A :三方弁
103B :三方弁
104A :二方弁
104B :二方弁
105A :二方弁
105B :二方弁
200 :吸着冷凍機(二重効用吸着冷凍機)
300 :冷媒系統
300A :冷媒系統
300B :冷媒系統
301 :経路
301A :経路
301B :経路
310 :蒸発器
311 :ポンプ
330 :凝縮器
400 :温熱系統
400A :温熱系統
400B :温熱系統
401 :循環経路
401A :循環経路
401B :循環経路
430 :供給経路
431 :第1温度検知器
432 :第1切り替え器
432A :第1分岐弁
433 :バイパス経路
434A :基準温度検知器
434B :基準温度検知器
441 :第2温度検知器
442 :第2切り替え器
442A :第2分岐弁
443 :バイパス経路
450 :熱源熱交換器
451 :第3温度検知器
452 :第3切り替え器
452A :第3分岐弁
453 :バイパス経路
460 :ポンプ
500 :冷熱系統
500A :冷熱系統
500B :冷熱系統
501 :循環経路
501A :循環経路
501B :循環経路
510 :冷却熱交換器
520 :ポンプ
700 :制御装置
Claims (11)
- 加熱および冷却が交互に行われる一対の第1吸着器と、
前記第1吸着器の再生蒸気による加熱および冷却が交互に行われる一対の第2吸着器と、
前記再生蒸気を前記第2吸着器に供給するか否かの切り替えが行われる第1切り替え器と、
前記再生蒸気の温度を直接的または間接的に検知する第1温度検知器と、
前記第1温度検知器の検知温度に基づいて、前記第1切り替え器の切り替え動作を制御する制御装置と、を備える吸着冷凍機。 - 前記第1切り替え器は、前記再生蒸気を前記第2吸着器へ送るための供給経路に設けられた第1分岐弁であり、前記制御装置は、前記第1温度検知器の検知温度に基づいて前記第1分岐弁の弁操作を制御する請求項1に記載の吸着冷凍機。
- 前記第2吸着器の温度を直接的または間接的に検知する基準温度検知器を備え、
前記制御装置は、前記第1温度検知器の検知温度および前記基準温度検知器の検知温度の比較に基づいて前記第1切り替え器の切り替え動作を制御する請求項1または2に記載の吸着冷凍機。 - 前記第2吸着器の加熱において、前記第1吸着器から排出された冷熱媒体を前記第2吸着器に供給するか否かの切り替えが行われる第2切り替え器と、
前記冷熱媒体の温度を直接的または間接的に検知する第2温度検知器と、
を備え、
前記制御装置は、前記第2温度検知器の検知温度に基づいて、前記第2切り替え器の切り替え動作を制御する請求項1に記載の吸着冷凍機。 - 前記冷熱媒体を冷却する冷却熱交換器を備え、
前記第2切り替え器は、前記冷却熱交換器よりも上流側の前記冷熱媒体が流れる経路に設けられた第2分岐弁であり、前記制御装置は、前記第2温度検知器の検知温度に基づいて前記第2分岐弁の弁操作を制御する請求項4に記載の吸着冷凍機。 - 前記第2吸着器の温度を直接的または間接的に検知する基準温度検知器を備え、
前記制御装置は、前記第2温度検知器の検知温度および前記基準温度検知器の検知温度の比較に基づいて前記第2切り替え器の切り替え動作を制御する請求項4または5に記載の吸着冷凍機。 - 前記第2吸着器の加熱において、前記第1吸着器から排出された温熱媒体を前記第2吸着器に供給するか否かの切り替えが行われる第3切り替え器と、
前記温熱媒体の温度を直接的または間接的に検知する第3温度検知器と、
を備え、
前記制御装置は、前記第3温度検知器の検知温度に基づいて、前記第3切り替え器の切り替え動作を制御する請求項1に記載の吸着冷凍機。 - 前記温熱媒体を加熱する熱源熱交換器を備え、
前記第3切り替え器は、前記熱源熱交換器よりも上流側の前記温熱媒体が流れる経路に設けられた第3分岐弁であり、前記制御装置は、前記第3温度検知器の検知温度に基づいて前記第3分岐弁の弁操作を制御する請求項7に記載の吸着冷凍機。 - 前記第2吸着器の温度を直接的または間接的に検知する基準温度検知器を備え、
前記制御装置は、前記第3温度検知器の検知温度および前記基準温度検知器の検知温度の比較に基づいて前記第3切り替え器の切り替え動作を制御する請求項7または8に記載の吸着冷凍機。 - 一対の第1吸着器において、加熱および冷却を交互に行い、
一対の第2吸着器において、第1吸着器の再生蒸気による加熱および冷却を交互に行い、
前記再生蒸気の検知温度に基づいて、前記再生蒸気を前記第2吸着器に供給するか否かの切り替えを行う吸着冷凍機の運転方法。 - 前記再生蒸気の検知温度および前記第2吸着器の検知温度の比較に基づいて、前記再生蒸気を前記第2吸着器に供給するか否かの切り替えを行う請求項10に記載の吸着冷凍機の運転方法。
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---|---|---|---|
JP2016153175A JP2018021707A (ja) | 2016-08-03 | 2016-08-03 | 吸着冷凍機および吸着冷凍機の運転方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7452495B2 (ja) | 2021-05-28 | 2024-03-19 | 株式会社豊田中央研究所 | 吸着式ヒートポンプシステム及び冷熱生成方法 |
-
2016
- 2016-08-03 JP JP2016153175A patent/JP2018021707A/ja active Pending
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