JP2005147582A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱源として温水および空気の両方を同時に利用し、高い暖房能力を得ると共に、空調システム全体のコスト低減を図ることである。
【解決手段】2台の圧縮機(31,32)と、熱源側として、冷媒が室外空気と熱交換する室外熱交換器(35)と冷媒が温水と熱交換する温水熱交換器(52)とを有する冷凍サイクルの冷媒回路(10)を備えている。この冷媒回路(10)は、暖房サイクル時に室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の少なくとも何れか一方が蒸発器となるように冷媒が循環され、室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の両方が蒸発器となるときに冷媒が異温度で蒸発するように構成されている。これにより、外気温が低い場合でも温水および空気の両方を熱源として同時に利用することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気調和装置に関し、特に、熱源側熱交換器として空気熱交換器と温水熱交換器とを備えたものに係るものである。
従来より、空気の熱源と温水等の熱源とを複合させ、外気温度が低い場合(低外気時)に温水等の熱源を利用して室内の暖房を行うヒートポンプ式の空気調和機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記空気調和機は、主に圧縮機、室内熱交換器、膨張弁および室外熱交換器が順に接続された冷媒回路を備えている。この冷媒回路では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。上記室外熱交換器は、空気を熱源とする熱源側熱交換器に構成されている。また、上記冷媒回路には、冷媒加熱器が室外熱交換器と並列に設けられている。この冷媒加熱器は、熱源機としてのボイラに接続され、該ボイラの温水から冷媒が吸熱するように構成されている。つまり、上記冷媒加熱器は、温水を熱源とする熱源側熱交換器に構成されている。
上記空気調和機では、外気の温度に応じて冷媒が室外熱交換器を通る循環と冷媒加熱器を通る循環とを切り換えて暖房運転が行われる。具体的に、例えば外気の温度が割と高い場合、つまり暖房負荷が割と小さい場合、圧縮機から吐出された冷媒は、室内熱交換器にて凝縮し、膨張弁で減圧された後、室外熱交換器に流れて外気との熱交換によって蒸発する。
一方、外気の温度が著しく低い場合(例えば、氷点下)、つまり暖房負荷が大きい場合、室内熱交換器にて凝縮した冷媒は、膨張弁で減圧された後、冷媒加熱器に流れて温水との熱交換によって蒸発する。このように、低外気時の場合には、温水を熱源として利用することによって所要の暖房能力が確保される。
特開平9−138023号公報
しかしながら、上述した従来の空気調和機においては、1台の圧縮機を備え、1つの蒸発温度に制御されるので、外気(空気)および温水の何れか一方を熱源として暖房運転が行われる。ここで、温水は通常ボイラ等の熱源機によって生成されるため、温水の利用コストが外気の利用コストに比べて割高になる。したがって、空調システム全体としての運転コストが高くなるという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱源として温水および空気の両方を同時に利用し、高い暖房能力を得ると共に、システム全体のコスト低減を図ることである。
具体的に、第1の発明は、圧縮機構(3A,3B)と熱源側熱交換器(35,52)と膨張機構(36,42)と利用側熱交換器(41)とが配管接続された蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒回路(10)を備えた空気調和装置を前提としている。そして、上記熱源側熱交換器(35,52)は、冷媒が室外空気と熱交換する空気熱交換器(35)と、冷媒が温水と熱交換する温水熱交換器(52)とを備え、上記圧縮機構(3A,3B)は、第1圧縮機構(3A)と第2圧縮機構(3B)とを備えている。一方、上記冷媒回路(10)は、暖房サイクル時に圧縮機構(3A,3B)の吐出冷媒が利用側熱交換器(41)で凝縮し、空気熱交換器(35)で蒸発して圧縮機構(3A,3B)に戻る循環を行う第1暖房動作と、暖房サイクル時に圧縮機構(3A,3B)の吐出冷媒が利用側熱交換器(41)で凝縮し、温水熱交換器(52)で蒸発して圧縮機構(3A,3B)に戻る循環を行う第2暖房動作と、暖房サイクル時に第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)の吐出冷媒が利用側熱交換器(41)で凝縮し、空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)で異温度蒸発して第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)に戻る循環を行う第3暖房動作とを行うように構成されている。また、上記冷媒回路(10)は、暖房負荷に応じて第1暖房動作、第2暖房動作および第3暖房動作を切り換える暖房切換手段(61)を備えている。
上記の発明では、冷媒回路(10)が暖房サイクル時において、例えば外気温が極めて低い(暖房負荷が極めて大きい)場合、利用側熱交換器(41)で凝縮した冷媒が空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)で異温度で蒸発するように冷媒回路(10)内で冷媒が循環されるので、温水に加えて温度の低い室外空気も熱源として同時に利用される。つまり、冷媒が温水および室外空気の両方から同時に吸熱する。したがって、熱源として温水または室外空気を単独利用する場合に比べて暖房能力が向上する。
また、熱源として温水と室外空気の両方を同時に利用できることから、温水の熱源機(例えば、ボイラ)の能力が低減される。これにより、空調システム全体としてのコスト低減が図られる。
また、第2の発明は、第1の発明において、上記膨張機構(36,42)は、空気熱交換器(35)のための第1膨張弁(36)と利用側熱交換器(41)のための第2膨張弁(42)とを備えている。一方、上記第1膨張弁(36)と第2膨張弁(42)との間の液配管には、分岐配管(20)の一端が接続されている。上記分岐配管(20)は、他端が暖房サイクル時における圧縮機構(3A,3B)の吸込側配管に接続されると共に、温水熱交換器(52)と該温水熱交換器(52)のための第3膨張弁(51)とが設けられている。
上記の発明では、例えば外気温が高い(暖房負荷が小さい)場合、第3膨張弁(51)を閉じることにより、利用側熱交換器(41)にて凝縮した液冷媒が液配管を通って第1膨張弁(36)で減圧され、空気熱交換器(35)にて室外空気と熱交換して蒸発する(第1暖房動作)。また、外気温が低い(暖房負荷が大きい)場合、第1膨張弁(36)を閉じることにより、利用側熱交換器(41)にて凝縮した液冷媒が液配管から分岐配管(20)に流れ、第3膨張弁(51)で減圧された後、温水熱交換器(52)にて温水と熱交換して蒸発する(第2暖房動作)。また、外気温が極めて低い(暖房負荷が極めて大きい)場合、上記第1膨張弁(36)および第3膨張弁(51)の両方を開けることにより、利用側熱交換器(41)にて凝縮した液冷媒は、一部が分岐配管(20)に流れ、温水熱交換器(52)で蒸発して例えば第2圧縮機構(3B)に戻り、残りが空気熱交換器(35)で蒸発して例えば第1圧縮機構(3A)に戻る(第3暖房動作)。つまり、暖房サイクル時には、暖房負荷に応じて第1膨張弁(36)および第3膨張弁(51)の開閉切換を行うことにより、空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の少なくとも何れか一方が蒸発器となる。
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、上記第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)は、互いが並列に設けられている。そして、上記第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)の暖房サイクル時の吸込側配管を繋ぐ補助配管(25)には、流路開閉手段(38)が設けられている。
上記の発明では、空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の何れか一方で冷媒が蒸発する第1暖房動作または第2暖房動作時において、流路開閉手段(38)を開けることにより、第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)の両方が利用される。これにより、上記冷媒回路(10)の冷媒循環量が増大し、空気熱交換器(35)または温水熱交換器(52)における冷媒の蒸発量が増大、つまり暖房サイクルにおける冷媒の吸熱量が増大するので、暖房能力が向上する。一方、上記流路開閉手段(38)を閉じることにより、空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)で異温度蒸発した冷媒が別個に各圧縮機構(3A,3B)に戻る3暖房動作が行われる。
また、上述したように、上記第1暖房動作および第2暖房動作時において、第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)の少なくとも何れか一方が利用されるので、暖房能力の異なる運転の種類が増える。これにより、より暖房負荷に見合った暖房能力で運転が行われる。したがって、運転の高効率化が図られる。
また、第4の発明は、第1〜3の何れか1の発明において、上記暖房切換手段(61)は、暖房負荷が圧縮機構(3A,3B)の周波数および吐出圧力に基づいて定められる。
上記の発明では、暖房負荷が確実に定められる。これにより、確実に暖房負荷に応じて暖房サイクルの冷媒循環が切り換えられる。したがって、運転の高効率化が確実に図られる。
また、第5の発明は、第1〜4の何れか1の発明において、上記温水熱交換器(52)が屋内に設置されている。
上記の発明では、温水熱交換器(42)が屋内に設置されているため、該温水熱交換器(42)の周囲温度が外気温より常時高くなり、また外気温が著しく低い(例えば、氷点下)場合でも、温水熱交換器(42)の周囲温度が氷点下になる恐れはほとんどない。したがって、温水熱交換器(42)を屋外に設置した場合に比べて温水熱交換器(42)を流れる温水の温度低下が抑制され、また温水が凍結することはほとんどない。この結果、温水の凍結防止のためにヒータ等の新たな機器を設けることなく、常時温水を熱源として高い暖房能力が得られる。
したがって、第1または第2の発明によれば、第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)を設け、暖房サイクル時において、空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の何れか一方で冷媒が蒸発する第1暖房動作および第2暖房動作と、空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の両方で冷媒が異温度蒸発する第3暖房動作とを暖房負荷に応じて切り換えるようにしたので、暖房負荷が大きい(例えば、外気温が低い)場合には、温水に加えて室外空気も熱源として同時に利用することができる。これにより、温水または室外空気を単独利用する場合と比べ、暖房サイクルにおける熱源からの冷媒の吸熱量を増大させることができるので、暖房能力を向上させることができる。
また、熱源として温水と室外空気の両方を同時に利用できることから、温水の熱源機であるボイラ等の能力を下げることができる。これにより、空調システム全体としてのコスト低減を図ることができる。
また、第3の発明によれば、第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)を並列に設け、各圧縮機構(3A,3B)の暖房サイクル時の吸入側配管を繋ぐ補助配管(25)に流路開閉手段(38)を設けるようにしたので、流路開閉手段(38)の開閉切換によって空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の両方における冷媒を異温度蒸発させることができる一方、温水および室外空気の何れか一方を熱源として運転する場合に両方の圧縮機構(3A,3B)を利用することができる。これにより、冷媒回路(10)における冷媒循環量が増大するので、空気熱交換器(35)または温水熱交換器(52)における冷媒の蒸発量を増大させることができる。その結果、より高い暖房能力を得ることができる。
また、上述したことから、空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の何れか一方が蒸発器とする暖房サイクル時において、第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)の少なくとも何れか一方を利用できるので、暖房能力の異なる運転モードを増やすことができる。これにより、より暖房負荷に見合った暖房能力で運転を行うことができるので、運転の高効率化を図ることができる。
また、第4の発明によれば、各圧縮機構(3A,3B)の周波数および吐出圧力に基づいて暖房負荷を定めるようにしたため、確実に暖房負荷の変動を捉えることができる。したがって、確実に暖房負荷に応じた暖房能力の運転に切り換えることができる。
また、第5の発明によれば、温水熱交換器(52)を屋内に設置するようにしたので、温水熱交換器(52)の温水の温度低下を抑制することができ、また温水が凍結するのを防止することができる。これにより、外気温が著しく低い場合であっても、温水を熱源として確実に利用することができるため、常時高い暖房能力を得ることができる。この結果、装置の小型化および装置の信頼性向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態》
本実施形態の空気調和装置(1)は、図1に示すように、熱源側である室外機(30)および温水ユニット(50)と、利用側である複数(本実施形態では、3台)の室内機(40)とを有し、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えている。この冷媒回路(10)は、冷房サイクルと暖房サイクルとに切り換わるように構成されている。
上記室外機(30)は、屋外に設置されている。この室外機(30)は、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)と、流路切換手段である第1四路切換弁(33)および第2四路切換弁(34)とを備えると共に、熱源側熱交換器である室外熱交換器(35)と、膨張機構である第1膨張弁(36)と、レシーバ(37)とを備えている。上記第1圧縮機(31)は、第1圧縮機構(3A)を構成し、第2圧縮機(32)は、第2圧縮機構(3B)を構成している。そして、この第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)は、冷媒回路(10)の圧縮機構(3A,3B)を構成している。
上記第1圧縮機(31)の吐出側および吸込側には、それぞれ第1吐出配管(31a)および第1吸入配管(31b)の一端が接続されている。この第1吐出配管(31a)および第1吸入配管(31b)の他端は、それぞれ別個に第1四路切換弁(33)に接続されている。また、上記第1四路切換弁(33)には、第1ガス配管(11)および第2ガス配管(15)の一端が接続されている。上記第1ガス配管(11)の他端は、室外機(30)から室内機(40)へ向かって延びている。一方、上記第2ガス配管(15)の他端は、室外熱交換器(35)の一端に接続され、該室外熱交換器(35)の他端には、第2液配管(14)の一端が接続されている。この第2液配管(14)の他端は、冷媒調整回路(13)を介して第1液配管(12)の一端に接続されている。この第1液配管(12)の他端は、室外機(30)から室内機(40)へ向かって延びている。
上記冷媒調整回路(13)には、第1膨張弁(36)とレシーバ(37)とが設けられている。具体的に、上記冷媒調整回路(13)は、ブリッジ回路で構成された整流機構である方向制御回路(16)と、常時冷媒が一方向に流れる一方向通路(17)とを備えている。上記一方向通路(17)には、レシーバ(37)が設けられている。上記方向制御回路(16)は、第1および第2の流入通路(18a,18b)と、第1および第2の流出通路(19a,19b)とがブリッジ状に接続されて構成されている。そして、この第1および第2の流入通路(18a,18b)と第2の流出通路(19b)には、それぞれ逆止弁(CV)が設けられている。上記第1の流出通路(19a)には、第1膨張弁(36)が設けられている。
上記方向制御回路(16)は、冷房サイクル時において、室外熱交換器(35)を出た冷媒が第2液配管(14)から第1の流入通路(18a)を通って一方向通路(17)に流れ、レシーバ(37)を経て第2の流出通路(19b)から第1液配管(12)に流れるように構成されている。一方、上記方向制御回路(16)は、暖房サイクル時において、第1液配管(12)の冷媒が第2の流入通路(18b)を通って一方向通路(17)に流れ、レシーバ(37)を経て第1の流出通路(19a)における第1膨張弁(36)を通った後、第2液配管(14)から室外熱交換器(35)へ流れるように構成されている。つまり、上記一方向通路(17)は、常時冷媒が図1における時計回り(右回り)の一方向に流れるように構成されている。なお、上記冷媒調整回路(13)は、配管が液配管に構成されている。
上記室外熱交換器(35)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、図示しない室外ファンが近接して配置されている。この室外熱交換器(35)は、冷媒が室外ファンによって取り込まれた室外空気と熱交換する空気熱交換器を構成している。
上記3台の室内機(40)は、屋内の各部屋に設置され、室外機(30)より延びる第1ガス配管(11)の他端から分岐したそれぞれのガス分岐管(11a)と、室外機(30)より延びる第1液配管(12)の他端から分岐したそれぞれの液分岐管(12a)とに並列に接続されている。上記各室内機(40)は、利用側熱交換器である室内熱交換器(41)と膨張機構である第2膨張弁(42)とが配管接続されて構成されている。上記室内機(40)における室内熱交換器(41)側の配管の端部には、ガス分岐管(11a)が接続される一方、室内機(40)における第2膨張弁(42)側の配管の端部には、液分岐管(12a)が接続されている。
上記室内熱交換器(41)は、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、図示しない室内ファンが近接して配置されている。この室内熱交換器(41)は、冷媒が室内ファンによって取り込まれた室内空気と熱交換する空気熱交換器を構成している。
一方、上記室外機(30)における第2圧縮機(32)の吐出側および吸込側には、それぞれ第2吐出配管(32a)および第2吸入配管(32b)の一端が接続されている。この第2吐出配管(32a)および第2吸入配管(32b)の他端は、それぞれ別個に第2四路切換弁(34)に接続されている。また、上記第2四路切換弁(34)には、第3ガス配管(21)および第4ガス配管(23)の一端が接続されている。上記第3ガス配管(21)の他端は、室外機(30)内における第1ガス配管(11)に接続されている。一方、上記第4ガス配管(23)の他端は、室外機(30)から温水ユニット(50)へ向かって延びている。
上記温水ユニット(50)は、屋内に設置されている。つまり、この温水ユニット(50)は、周囲温度が外気温よりも高い場所に設けられている。上記温水ユニット(50)は、膨張機構である第3膨張弁(51)と熱源側熱交換器である温水熱交換器(52)とを備えている。上記温水熱交換器(52)には、室外機(30)より延びる第4ガス配管(23)の一端が接続されると共に、第3液配管(22)の一端が接続されている。上記第3液配管(22)の他端は、第3膨張弁(51)を介して温水ユニット(50)の外へ延び、屋内における第1液配管(12)に接続されている。上記第3液配管(22)および第4ガス配管(23)は、分岐配管(20)を構成している。つまり、この分岐配管(20)は、一端が第1膨張弁(36)と第2膨張弁(42)との間の液配管である第1液配管(12)に接続される一方、他端が第2四路切換弁(34)を介して第2圧縮機(32)に接続されている。
また、上記温水熱交換器(52)は、温水が流れる温水配管(55)を備えている。この温水配管(55)は、熱源機としての、例えばボイラ(図示しない)に接続されている。上記温水熱交換器(52)は、いわゆるプレート式熱交換器であって、冷媒が温水から吸熱するように構成されている。
そして、上記室外機(30)における第2ガス配管(15)と第4ガス配管(23)との間には、電磁弁(38)を有する補助配管(25)が接続されている。つまり、この補助配管(25)は、後述する冷媒回路(10)が暖房サイクルの状態において、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)の吸込側となる互いの配管に接続され、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)が室外機(30)内において並列に設けられている。上記電磁弁(38)は、補助配管(25)の流路を遮断可能な流路開閉手段を構成している。また、上記第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)には、吐出圧力を検出する圧力検出手段である第1圧力センサ(31s)および第2圧力センサ(32s)がそれぞれ設けられている。
上記冷媒回路(10)は、第1四路切換弁(33)および第2四路切換弁(34)の切換によって暖房サイクル(暖房モードの運転)と冷房サイクル(冷房モードの運転)とに切り換わるように構成されている。つまり、上記第1四路切換弁(33)および第2四路切換弁(34)が図1の実線側の状態に切り換わると、冷媒回路(10)は、各室内熱交換器(41)を凝縮器とし、室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の少なくとも何れか一方を蒸発器とする暖房サイクルで冷媒が循環する。一方、上記第1四路切換弁(33)および第2四路切換弁(34)が図1の破線側の状態に切り換わると、冷媒回路(10)は、室外熱交換器(35)を凝縮器とし、各室内熱交換器(41)を蒸発器とする冷房サイクルで冷媒が循環する。つまり、上記冷媒回路(10)は、温水熱交換器(52)が蒸発器としてのみ機能するように構成されている。
本実施形態の空気調和装置(1)は、冷媒回路(10)が暖房サイクル時において、第1〜第5モードの5種類の運転モードが切り換わるように構成されている。この5種類の運転モードは、コントローラ(60)によって切り換えられ、該コントローラ(60)は、暖房切換手段(61)を備えている。この暖房切換手段(61)は、暖房負荷に応じて第1〜第5モードの運転を切り換えるように構成されている。具体的に、上記暖房切換手段(61)は、各モードの運転において、暖房負荷が増大して各圧力センサ(31s,32s)の検出圧力が各圧縮機(31,32)の周波数に対応する予め設定された所定圧力より低下すると、第1〜第5モードの運転を順次切り換えるように構成されている。つまり、上記暖房切換手段(61)は、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)の周波数と吐出圧力とに基づいて暖房負荷を定める。
上記各モードの切換は、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)の運転切換、第1膨張弁(36)および第3膨張弁(51)の開度調整および補助配管(25)における電磁弁(38)の開閉切換によって行われる。
具体的に、図2に示すように、上記各モードは、外気温の低下等で暖房負荷が大きくなるにつれて第1モードから第5モードまで順に切り換わる。つまり、上記第1モードは、第1膨張弁(36)を開状態に、第3膨張弁(51)および電磁弁(38)を閉状態にそれぞれ切り換えると共に、第1圧縮機(31)のみを運転し、室外熱交換器(35)のみが蒸発器として機能する運転モードである。上記第2モードは、第1膨張弁(36)および電磁弁(38)を開状態に、第3膨張弁(51)を閉状態にそれぞれ切り換えると共に、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)の両方を運転し、室外熱交換器(35)のみが蒸発器として機能する運転モードである。上記第3モードは、第3膨張弁(51)を開状態に、第1膨張弁(36)および電磁弁(38)を閉状態にそれぞれ切り換えると共に、第1圧縮機(31)のみを運転し、温水熱交換器(52)のみが蒸発器として機能する運転モードである。上記第4モードは、第1膨張弁(36)および第3膨張弁(51)を開状態に、電磁弁(38)を閉状態にそれぞれ切り換えると共に、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)の両方を運転し、室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の両方が蒸発器として機能する運転モードである。この場合、上記室外熱交換器(35)と温水熱交換器(52)とにおける冷媒が異温度で蒸発する。上記第5モードは、第3膨張弁(51)および電磁弁(38)を開状態に、第1膨張弁(36)を閉状態にそれぞれ切り換えると共に、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)の両方を運転し、温水熱交換器(52)のみが蒸発器として機能する運転モードである。
つまり、上記第1モードおよび第2モードは、圧縮機構(3A,3B)の吐出冷媒が各室内熱交換器(41)で凝縮し、室外熱交換器(35)で蒸発して圧縮機構(3A,3B)に戻る循環を行う第1暖房動作の運転を構成している。また、上記第3モードおよび第5モードは、圧縮機構(3A,3B)の吐出冷媒が各室内熱交換器(41)で凝縮し、温水熱交換器(52)で蒸発して圧縮機構(3A,3B)に戻る循環を行う第2暖房動作の運転を構成している。また、上記第4モードは、第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)の吐出冷媒が各室内熱交換器(41)で凝縮し、室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)で異温度蒸発して第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)に戻る循環を行う第3暖房動作の運転を構成している。
このように、上記暖房切換手段(61)は、暖房負荷に応じて第1暖房動作、第2暖房動作および第3暖房動作を切り換え、室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の少なくとも何れか一方で冷媒が蒸発するように構成されている。
−運転動作−
次に、上述した空気調和装置(1)の運転動作について説明する。この空気調和装置(1)は、冷房モードの冷房運転と暖房モードの暖房運転とを切り換えて行う。また、上記空気調和装置(1)は、暖房運転において、暖房負荷に応じて第1〜第5モードの運転を切り換えて行う。
〈冷房運転〉
この冷房運転では、まず、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)が停止している状態において、第1四路切換弁(33)および第2四路切換弁(34)を図1の破線側の状態に切り換え、また、室外機(30)の第1膨張弁(36)、温水ユニット(50)の第3膨張弁(51)および補助配管(25)の電磁弁(38)をそれぞれ閉じる。そして、上記各室内機(40)における第2膨張弁(42)の開度が所定開度に設定される。
図3に示すように、上述した冷媒回路(10)の状態で、第1圧縮機(31)を駆動すると、該第1圧縮機(31)で圧縮されたガス冷媒は、第1吐出配管(31a)、第1四路切換弁(33)および第2ガス配管(15)を順次経て室外熱交換器(35)へ流れ、室外ファンにより取り込まれた室外空気と熱交換して凝縮する。この凝縮した液冷媒は、第2液配管(14)および第1の流入通路(18a)を順次流れ、レシーバ(37)を経て第2の流出通路(19b)から第1液配管(12)に流れる。この第1液配管(12)の液冷媒は、各液分岐管(12a)に分流して各室内機(40)に流れる。該各室内機(40)において、液冷媒は、第2膨張弁(42)で減圧され、室内熱交換器(41)にて室内ファンにより取り込まれた室内空気と熱交換して蒸発する。その際、冷却された空気が室内に供給されて室内の冷房が行われる。上記各室内熱交換器(41)で蒸発したガス冷媒は、ガス分岐管(11a)を通って第1ガス配管(11)に合流し、第1四路切換弁(33)および第1吸入配管(31b)を経て再び第1圧縮機(31)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
なお、本実施形態では、第1圧縮機(31)のみを運転するようにしたが、冷房負荷によっては第1圧縮機(31)に加えて第2圧縮機(32)も同時に運転するようにしてもよい。その場合、上記補助配管(25)の電磁弁(38)を開状態に切り換える。
〈暖房運転〉
この暖房運転では、一例として、第1モードの運転から始め、その後暖房負荷の増大(外気温の低下)に伴って第2、第3、第4および第5モードの運転へと順番にモードを切り換えて暖房運転を行う場合について、図4〜図8を参照しながら説明する。
(第1モード)
この第1モードの運転では、まず、各圧縮機(31,32)が停止している状態において、第1四路切換弁(33)を図1の実線側の状態に切り換え、また、温水ユニット(40)の第3膨張弁(41)および補助配管(25)の電磁弁(38)をそれぞれ閉じる。そして、上記室外機(20)における第1膨張弁(24)の開度が所定開度に設定され、各室内機(30)における第2膨張弁(32)の開度が全開状態に設定される。
図4に示すように、上述した冷媒回路(10)の状態で、第1圧縮機(31)を駆動すると、該第1圧縮機(31)で圧縮されたガス冷媒は、第1吐出配管(31a)、第1四路切換弁(33)および第1ガス配管(11)を順次経た後、各ガス分岐管(11a)に分流して各室内機(40)に流れる。該各室内機(40)において、ガス冷媒は、室内熱交換器(41)にて室内ファンにより取り込まれた室内空気と熱交換して凝縮する。その際、加熱された空気が室内に供給されて室内の暖房が行われる。上記各室内熱交換器(41)で凝縮した液冷媒は、第2膨張弁(42)および液分岐管(12a)を通って第1液配管(12)に合流する。この液冷媒は、第2の流入通路(18b)を通ってレシーバ(37)を経た後、第1の流出通路(19a)の第1膨張弁(36)で減圧され、第2液配管(14)から室外熱交換器(35)へ流れ、室外ファンにより取り込まれた室外空気と熱交換して蒸発する。その後、蒸発したガス冷媒は、第2ガス配管(15)、第1四路切換弁(33)および第1吸入配管(31b)を順次経て再び第1圧縮機(31)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
そして、この第1モードの運転において、外気温が低下(暖房負荷が増大)して第1圧力センサ(31s)の検出圧力が第1圧縮機(31)の周波数に対応する所定圧力より低下すると、暖房切換手段(61)によって第2モードの運転に切り換えられる。
(第2モード)
この第2モードの運転では、上述した第1モードにおける冷媒回路(10)の状態において、第2四路切換弁(34)を図1の実線側の状態に切り換え、また、補助配管(25)の電磁弁(38)を開ける。
図5に示すように、上述した冷媒回路(10)の状態で、第1圧縮機(31)に加えて第2圧縮機(32)を駆動すると、該第2圧縮機(32)で圧縮されたガス冷媒は、第2吐出配管(32a)、第2四路切換弁(34)および第3ガス配管(21)を順次経た後、第1ガス配管(11)にて第1圧縮機(31)の吐出ガスと合流する。この合流した吐出ガスは、第1モードの運転と同様に、各室内熱交換器(41)にて凝縮した後、室外熱交換器(35)にて蒸発する。この蒸発したガス冷媒は、一部が第2ガス配管(15)から補助配管(25)へ分流して第4ガス配管(23)および第2四路切換弁(34)を通って再び第2圧縮機(32)に戻る一方、残りが第2ガス配管(15)から第1四路切換弁(33)を経て第1圧縮機(31)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
この第2モードでは、冷媒回路(10)における冷媒の循環量が増大して室外熱交換器(35)での冷媒の蒸発量が増大するので、第1モードの運転に比べて暖房サイクルにおける冷媒の吸熱量が増大する。したがって、暖房能力を向上させることができる。
そして、この第2モードの運転において、さらに外気温が低下(暖房負荷が増大)して第1圧力センサ(31s)の検出圧力が第1圧縮機(31)の周波数に対応する所定圧力より低下すると共に、第2圧力センサ(32s)の検出圧力が第2圧縮機(32)の周波数に対応する所定圧力より低下すると、暖房切換手段(61)によって第3モードの運転に切り換えられる。
(第3モード)
この第3モードの運転では、上述した第2モードにおける冷媒回路(10)の状態において、第2圧縮機(32)を停止し、また、室外機(30)の第1膨張弁(36)を閉じる。そして、上記温水ユニット(50)における第3膨張弁(51)の開度が所定開度に設定される。
図6に示すように、上述した冷媒回路(10)の状態になると、第1モードの運転と同様に、第1圧縮機(31)から吐出されたガス冷媒は、各室内機(40)における室内熱交換器(41)にて室内空気と熱交換して凝縮する。この凝縮した液冷媒は、第1液配管(12)から分岐配管(20)に流れる。この液冷媒は、第3液配管(22)を通って温水ユニット(50)に流れ、第3膨張弁(51)で減圧された後、温水熱交換器(52)にて温水配管(55)を流れる温水と熱交換して蒸発する。この蒸発したガス冷媒は、第4ガス配管(23)、補助配管(25)および第2ガス配管(15)を順次通って再び第1圧縮機(31)に戻り、この冷媒循環を繰り返す。
この第3モードでは、室外空気より温度の極めて高い温水を熱源とするので、第2モードの運転に比べて冷媒の蒸発温度が高くなり、暖房サイクルにおける冷媒の吸熱量が増大する。これにより、暖房能力をさらに向上させることができる。
そして、この第3モードの運転において、さらに外気温が低下(暖房負荷が増大)して第1圧力センサ(31s)の検出圧力が第1圧縮機(31)の周波数に対応する所定圧力より低下すると、暖房切換手段(61)によって第4モードの運転に切り換えられる。
(第4モード)
この第4モードの運転では、上述した第3モードにおける冷媒回路(10)の状態において、補助配管(25)の電磁弁(38)を閉じ、また、室外機(30)における第1膨張弁(36)の開度を所定開度に設定する。
図7に示すように、上述した冷媒回路(10)の状態で、第1圧縮機(31)に加えて第2圧縮機(32)を駆動すると、第2モードの運転と同様に、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)の吐出ガスが第1ガス配管(11)で合流した後、各室内熱交換器(41)にて室内空気と熱交換して凝縮する。この凝縮した液冷媒の一部は、第1液配管(12)から分岐配管(20)に分流して温水熱交換器(52)にて蒸発した後、第4ガス配管(23)および第2四路切換弁(34)を経て再び第2圧縮機(32)に戻る。一方、上記の凝縮した液冷媒の残りは、第1液配管(12)から室外熱交換器(35)に流れて蒸発した後、第2ガス配管(15)および第1四路切換弁(33)を経て再び第1圧縮機(31)に戻る。そして、この冷媒循環を繰り返す。
この第4モードでは、上記室外熱交換器(35)と温水熱交換器(52)とにおける冷媒が異温度で蒸発する。つまり、上記室外熱交換器(35)における冷媒は、温水熱交換器(52)における冷媒の蒸発温度よりも低い温度で確実に蒸発する。これにより、温水に加えて室外空気も熱源として利用することができるので、第3モードの運転に比べて冷媒の吸熱量をより増大させることができる。したがって、暖房能力をさらに向上させることができる。
そして、この第4モードの運転において、さらに外気温が低下(暖房負荷が増大)して第1圧力センサ(31s)の検出圧力が第1圧縮機(31)の周波数に対応する所定圧力より低下すると共に、第2圧力センサ(32s)の検出圧力が第2圧縮機(32)の周波数に対応する所定圧力より低下すると、暖房切換手段(61)によって第5モードの運転に切り換えられる。
(第5モード)
この第5モードの運転では、上述した第4モードにおける冷媒回路(10)の状態において、室外機(30)の第1膨張弁(36)を閉じ、また、補助配管(25)の電磁弁(38)を開ける。
図8に示すように、上述した冷媒回路(10)の状態になると、第2モードの運転と同様に、第1圧縮機(31)および第2圧縮機(32)の吐出ガスが第1ガス配管(11)で合流した後、各室内熱交換器(41)にて室内空気と熱交換して凝縮する。この凝縮した液冷媒は、分岐配管(20)に流れて温水熱交換器(52)にて蒸発する。この蒸発したガス冷媒は、一部が第4ガス配管(23)から補助配管(25)に分流して第2ガス配管(15)および第1四路切換弁(33)を通って再び第1圧縮機(31)に戻る一方、残りが第4ガス配管(23)から第2四路切換弁(34)を通って再び第2圧縮機(32)に戻る。そして、この冷媒循環を繰り返す。
この第5モードでは、冷媒回路(10)における冷媒の循環量が増大して温水熱交換器(52)での冷媒の蒸発量が増大するので、第4モードの運転に比べて冷媒の吸熱量をより一層増大させることができる。したがって、暖房能力をさらに向上させることができる。
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態によれば、圧縮機(31,32)を2台設け、暖房運転時において、室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の何れか一方で冷媒が蒸発する第1暖房動作および第2暖房動作と、室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の両方で冷媒が異温度蒸発する第3暖房動作とを暖房負荷に応じて切り換えるようにしたので、暖房負荷が大きい(例えば、外気温が低い)場合においても、熱源として温水に加えて室外空気も同時に利用することができる。これにより、温水または室外空気を単独利用する場合と比べ、暖房サイクルにおける熱源からの冷媒の吸熱量を増大させることができるので、暖房能力を向上させることができる。
また、熱源として温水と室外空気の両方を同時に利用できることから、温水の熱源機であるボイラ等の能力を下げることができる。これにより、空調システム全体としてのコスト低減を図ることができる。
また、上記2台の圧縮機(31,32)を並列に設けると共に、各圧縮機(31,32)の暖房サイクル時の吸入側配管を繋ぐ補助配管(25)に電磁弁(38)を設けるようにしたので、電磁弁(38)を閉じると、室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の両方における冷媒を異温度蒸発させることができる一方、電磁弁(38)を開けると、室外熱交換器(35)および温水熱交換器(52)の何れか一方が蒸発器として機能する運転の場合に両方の圧縮機(31,32)を同時に利用することができる。これにより、上記冷媒回路(10)における冷媒循環量が増大するので、室外熱交換器(35)または温水熱交換器(52)における冷媒の蒸発量を増大させることができる。その結果、暖房サイクルにおける熱源からの冷媒の吸熱量をより一層増大させることができるので、暖房能力を格段に向上させることができる。
また、上述したことから、暖房負荷の増大に伴って第1〜第5モードの5段階の運転を順次切り換えるようにしたので、つまり暖房能力の異なる暖房能力が暖房負荷に対して過剰になることはなく、より暖房負荷に見合った運転を行うことができる。これにより、高効率の運転を行うことができる。
また、上記温水熱交換器(52)を屋内に設置するようにしたので、温水の温度低下を抑制することができる。つまり、温水の放熱量を抑制することができる。これにより、外気温が著しく低い場合であっても、温水を熱源として確実に利用することができるため、常時高い暖房能力を得ることができる。その結果、装置の小型化および信頼性向上を図ることができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態において、第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)を各1台の圧縮機(31,32)で構成するようにしたが、複数台で構成するようにしてもよい。
また、上記暖房運転では、第1モードから運転を開始するようにしたが、運転開始時の暖房負荷(外気温)に応じて他の運転モードから開始するようにしてもよい。
また、上記暖房運転では、暖房負荷の増大に伴って第1〜第5モードへと順次切り換えて暖房能力を増大させるようにしたが、新たな切換条件を設定し、暖房負荷の低下に伴って暖房能力を低減させるモード切換を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、冷暖兼用の空気調和装置(1)としたが、本発明は暖房専用の空気調和装置にも適用することができる。
以上説明したように、本発明は、温水を熱源として暖房を行う空気調和装置として有用である。
実施形態に係る空気調和装置の冷媒回路図である。 実施形態に係る空気調和装置の暖房運転における各モード内容を示す表である。 実施形態に係る空気調和装置の冷房運転の動作を示す冷媒回路図である。 実施形態に係る空気調和装置の暖房運転における第1モードの動作を示す冷媒回路図である。 実施形態に係る空気調和装置の暖房運転における第2モードの動作を示す冷媒回路図である。 実施形態に係る空気調和装置の暖房運転における第3モードの動作を示す冷媒回路図である。 実施形態に係る空気調和装置の暖房運転における第4モードの動作を示す冷媒回路図である。 実施形態に係る空気調和装置の暖房運転における第5モードの動作を示す冷媒回路図である。
符号の説明
1 空気調和装置
10 冷媒回路
20 分岐配管
25 補助配管
31(3A) 第1圧縮機(第1圧縮機構)
32(3B) 第2圧縮機(第2圧縮機構)
35 室外熱交換器(熱源側熱交換器、空気熱交換器)
36 第1膨張弁(膨張機構)
38 電磁弁(流路開閉手段)
41 室内熱交換器(利用側熱交換器)
42 第2膨張弁(膨張機構)
51 第3膨張弁
52 温水熱交換器(熱源側熱交換器)
61 暖房切換手段

Claims (5)

  1. 圧縮機構(3A,3B)と熱源側熱交換器(35,52)と膨張機構(36,42)と利用側熱交換器(41)とが配管接続された蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒回路(10)を備えた空気調和装置であって、
    上記熱源側熱交換器(35,52)は、冷媒が室外空気と熱交換する空気熱交換器(35)と、冷媒が温水と熱交換する温水熱交換器(52)とを備え、
    上記圧縮機構(3A,3B)は、第1圧縮機構(3A)と第2圧縮機構(3B)とを備える一方、
    上記冷媒回路(10)は、暖房サイクル時に圧縮機構(3A,3B)の吐出冷媒が利用側熱交換器(41)で凝縮し、空気熱交換器(35)で蒸発して圧縮機構(3A,3B)に戻る循環を行う第1暖房動作と、暖房サイクル時に圧縮機構(3A,3B)の吐出冷媒が利用側熱交換器(41)で凝縮し、温水熱交換器(52)で蒸発して圧縮機構(3A,3B)に戻る循環を行う第2暖房動作と、暖房サイクル時に第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)の吐出冷媒が利用側熱交換器(41)で凝縮し、空気熱交換器(35)および温水熱交換器(52)で異温度蒸発して第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)に戻る循環を行う第3暖房動作とを行うように構成されると共に、
    上記冷媒回路(10)は、暖房負荷に応じて第1暖房動作、第2暖房動作および第3暖房動作を切り換える暖房切換手段(61)を備えている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 請求項1において、
    上記膨張機構(36,42)は、空気熱交換器(35)のための第1膨張弁(36)と利用側熱交換器(41)のための第2膨張弁(42)とを備える一方、
    上記第1膨張弁(36)と第2膨張弁(42)との間の液配管には、分岐配管(20)の一端が接続され、
    上記分岐配管(20)は、他端が暖房サイクル時における圧縮機構(3A,3B)の吸込側配管に接続されると共に、温水熱交換器(52)と該温水熱交換器(52)のための第3膨張弁(51)とが設けられている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  3. 請求項1または2において、
    上記第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)は、互いが並列に設けられ、
    上記第1圧縮機構(3A)および第2圧縮機構(3B)の暖房サイクル時の吸込側配管を繋ぐ補助配管(25)には、流路開閉手段(38)が設けられている
    ことを特徴とする空気調和装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項において、
    上記暖房切換手段(61)は、暖房負荷が圧縮機構(3A,3B)の周波数および吐出圧力に基づいて定められる
    ことを特徴とする空気調和装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項において、
    上記温水熱交換器(52)が屋内に設置されている
    ことを特徴とする空気調和装置。
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