JPH1123093A - 複合熱移動装置 - Google Patents

複合熱移動装置

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JPH1123093A
JPH1123093A JP9181314A JP18131497A JPH1123093A JP H1123093 A JPH1123093 A JP H1123093A JP 9181314 A JP9181314 A JP 9181314A JP 18131497 A JP18131497 A JP 18131497A JP H1123093 A JPH1123093 A JP H1123093A
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JP
Japan
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heat
heat exchanger
refrigerant
exhaust
transfer device
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JP9181314A
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English (en)
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Shusaburo Niimura
修三郎 新村
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P80/00Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
    • Y02P80/10Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier
    • Y02P80/15On-site combined power, heat or cool generation or distribution, e.g. combined heat and power [CHP] supply

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン駆動の圧縮式熱移動装置のエンジン
排熱及び冷媒排熱を効率良く回収し、これらの排熱を吸
収式熱移動装置等に効果的に与え、再生のための加熱作
用を高める。 【解決手段】 圧縮式ヒートポンプシステム1に、高温
側排熱回収用熱交換器7,8と、低温側排熱回収用熱交
換器9と、凝縮熱回収用熱交換器32とを設け、一方、
吸収式冷凍システム70に、低温側及び高温側の受熱用
熱交換器75,76を設ける。そしてこれらの間に、高
温側排熱回収用熱交換器7,8からエンジン排熱を高温
側受熱用熱交換器75に導く第1の排熱利用循環路50
と、低温側排熱回収用熱交換器9及び凝縮熱回収用熱交
換器32を直列配置してこれらからエンジン排熱及び冷
媒凝縮熱を低温側受熱用熱交換器76に導く第2の排熱
利用循環路60とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン駆動の圧
縮式熱移動装置と吸収式または吸着式の熱移動装置とを
備える複合熱移動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、冷凍機またはヒートポンプを
構成する熱移動装置として、圧縮式熱移動装置、吸収式
熱移動装置及び吸着式熱移動装置が知られている。
【0003】圧縮式熱移動装置は、圧縮機から吐出した
冷媒を凝縮器、膨張弁、蒸発器を経て圧縮機に戻すよう
に循環させ、蒸発器での吸熱や凝縮器での放熱を利用し
て冷暖房などを行なうようにしたものである。
【0004】吸収式熱移動装置は、冷媒を蒸発させる蒸
発器と、蒸発器から導かれる冷媒蒸気を吸収液に吸収さ
せる吸収器と、吸収器で冷媒の吸収を行なった後の吸収
液を導入してこの吸収液から冷媒を放出する再生器と、
再生器から送り出された冷媒蒸気を凝縮する凝縮器とを
有し、冷凍機として使用する場合は上記蒸発器で冷熱を
取り出し、ヒートポンプ装置として使用する場合は上記
凝縮器で熱を取り出すようにしたものである。
【0005】また、吸着式熱移動装置は、吸着剤を用い
て冷媒を吸着する吸着行程と冷媒を脱着する再生行程と
を交互に行なう吸着再生器と、冷媒を蒸発させる蒸発器
と、冷媒蒸気を凝縮する凝縮器を有し、蒸発器から吸着
行程にある吸着再生器へ冷媒蒸気を送る一方、再生行程
にある吸着再生器から凝縮器へ冷媒蒸気を送るように
し、冷凍機として使用する場合は上記蒸発器で冷熱を取
り出し、ヒートポンプ装置として使用する場合は上記凝
縮器で熱を取り出すようにしたものである。
【0006】一般にこれら3種類の熱移動装置は個別に
用いられるが、複数種類の移動装置を併用することも考
えられている。
【0007】ところで、上記吸収式熱移動装置において
は、再生器で吸収液から冷媒を放出するために吸収液を
加熱する必要があり、また、吸着式熱移動装置において
も、吸着再生器が再生行程にあるときに熱源から熱を供
給する必要があるが、そのための専用の熱源を設ける
と、必要熱量確保のための燃料消費量が多くなる。
【0008】そこで、例えば特開平7−218014号
公報には、吸収式冷凍機において、吸収器から再生器に
至る吸収剤希溶液ラインに、吸収式冷凍機以外の二温度
レベルの排熱源(例えば燃料電池)からそれぞれ供給さ
れる高温流体、低温流体と吸収剤希溶液とを熱交換する
高温排熱熱交換器と低温排熱熱交換器とを介設した装置
が示されている。
【0009】また、特開平7−111285号公報に
は、エンジンで駆動される圧縮機を用いた圧縮式冷凍機
と、吸収式冷凍機と、吸着式冷凍機とを備え、上記エン
ジンの排気通路上流部に設けられた第1の排ガス熱交換
器から取り出される高温のエンジン排熱を吸収式冷凍機
に導く第1の排熱回収系統を設けるとともに、排気通路
下流部に設けられた第2の排ガス熱交換器から取り出さ
れるエンジン排熱を吸着式冷凍機に導く第2の排熱回収
系統を設け、かつ、圧縮式冷凍機の圧縮機と凝縮器との
間に設けた熱交換器から熱を取り出す経路を上記第2の
排熱回収系統に並列接続した装置が示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平7−21
8014号公報では、吸収式冷凍機に二温度レベルの熱
を与えて再生のための加熱を行なうことは示されている
ものの、その二温度レベルの排熱源として燃料電池のほ
かにはガスエンジン排熱等が明細書中に例示されている
だけで、具体的な排熱回収の仕方は記載されていない。
従って、例えば圧縮式冷凍機と吸収式冷凍機とを併用す
るような場合、圧縮式冷凍機からの排熱の回収、利用を
如何に効率良く行なうかというような改善策は見られな
い。
【0011】また、上記の特開平7−111285号公
報に示された装置では、吸収式冷凍機には高温側のエン
ジン排熱のみが与えられるだけであって、充分な加熱作
用が得られにくい。また、吸着式冷凍機には低温側のエ
ンジン排熱及び冷媒排熱が与えられるだけであり、しか
も、第2の排ガス熱交換器と凝縮器上流の高圧冷媒の熱
を取り出す熱交換器とが並列に設けられていて、第2の
排熱回収系統を流れる水がこれらの熱交換器に分流する
ため、各熱交換器を通過する流量が減り、熱伝達の効率
が低下し易い。従って、吸着式冷凍機に対しても充分な
加熱作用が得られにくい。
【0012】本発明はこのような事情に鑑み、エンジン
駆動の圧縮式熱移動装置のエンジン排熱及び冷媒排熱を
効率良く回収し、これらの排熱を吸収式熱移動装置等に
効果的に与え、再生のための加熱作用を高めることがで
きる複合熱移動装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1の発明(請求項1に
係る発明)は、圧縮機から吐出した冷媒を凝縮器、膨張
弁、蒸発器を経て圧縮機に戻すように循環させる冷媒回
路を備えるとともに上記圧縮機がエンジンで駆動される
ようになっているエンジン駆動の圧縮式熱移動装置と、
冷媒を蒸発させる蒸発器、吸収液に冷媒蒸気を吸収させ
る吸収器、吸収液から冷媒を放出する再生器及び冷媒蒸
気を凝縮する凝縮器を有する吸収式熱移動装置とを備え
た複合熱移動装置であって、上記圧縮式熱移動装置に、
冷媒回路の膨張弁の上流に位置する凝縮熱回収用熱交換
器と、上記エンジンの本体乃至排気通路上流側部分から
高温のエンジン排熱を取出す高温側排熱回収用熱交換器
と、排気通路の途中からエンジン排熱を取出す低温側排
熱回収用熱交換器とを設け、一方、吸収式熱移動装置
に、吸収器から再生器へ吸収液を導く経路の途中に位置
する低温側受熱用熱交換器と、これより再生器側に位置
する高温側受熱用熱交換器とを設け、上記圧縮式熱移動
装置と吸収式熱移動装置との間に、上記高温側排熱回収
用熱交換器から取出されるエンジン排熱を上記高温側受
熱用熱交換器に導くように流体を循環させる第1の排熱
利用循環路と、上記凝縮熱回収用熱交換器及び低温側排
熱回収用熱交換器を直列配置としてこれらから取り出さ
れる熱を上記低温側受熱用熱交換器に導くように流体を
循環させる第2の排熱利用循環路とを設けたものであ
る。
【0014】この装置によると、エンジン駆動の圧縮式
熱移動装置と吸収式熱移動装置とがそれぞれ運転されて
いるときに、圧縮式熱移動装置における高温のエンジン
排熱が第1の排熱利用循環路によって吸収式熱移動装置
に与えられるとともに、比較的低温のエンジン排熱と冷
媒回路において生じる凝縮熱とが第2の排熱利用循環路
によって吸収式熱移動装置に与えられる。そして、上記
エンジン排熱及び凝縮熱が有効利用され、再生器へ送ら
れる吸収液の加熱が複数段階にわたり行われて、充分に
吸収液が加熱される。
【0015】この場合、凝縮熱回収用熱交換器と低温側
排熱回収用熱交換器とが直列配置されていることによ
り、並列配置の場合のように各熱交換器で流体の流量が
少なくなることはなく、エンジン排熱及び凝縮熱の回収
が効率よく行われる。
【0016】また、第2の発明(請求項2に係る発明)
は、圧縮機から吐出した冷媒を凝縮器、膨張弁、蒸発器
を経て圧縮機に戻すように循環させる冷媒回路を有する
とともに上記圧縮機がエンジンで駆動されるようになっ
ているエンジン駆動の圧縮式熱移動装置と、吸着剤を用
いて冷媒を吸着する吸着行程と冷媒を脱着する再生行程
とを交互に行なう吸着再生器、冷媒を蒸発させる蒸発器
及び冷媒蒸気を凝縮する凝縮器を有する吸着式熱移動装
置とを備えた複合熱移動装置であって、上記圧縮式熱移
動装置に、冷媒回路の膨張弁の上流に位置する凝縮熱回
収用熱交換器と、上記エンジンの本体乃至排気通路上流
側部分から高温のエンジン排熱を取出す高温側排熱回収
用熱交換器と、排気通路の途中からエンジン排熱を取出
す低温側排熱回収用熱交換器とを設け、上記圧縮式熱移
動装置と吸着式熱移動装置との間に、上記高温側排熱回
収用熱交換器から取出されるエンジン排熱を吸着式熱移
動装置に導くように流体を循環させる第1の排熱利用循
環路と、上記凝縮熱回収用熱交換器及び低温側排熱回収
用熱交換器を直列配置としてこれらから取り出される熱
を吸着式熱移動装置に導くように流体を循環させる第2
の排熱利用循環路とを設けるとともに、上記吸着再生器
が再生行程にあるときに上記各排熱利用循環路から上記
吸着再生器に熱が供給されるように流体流通状態を変更
する弁手段を設けたものである。
【0017】この装置によると、エンジン駆動の圧縮式
熱移動装置と吸着式熱移動装置とがそれぞれ運転されて
いるときに、圧縮式熱移動装置における高温のエンジン
排熱が第1の排熱利用循環路によって吸着式熱移動装置
に与えられるとともに、比較的低温のエンジン排熱と冷
媒回路において生じる凝縮熱とが第2の排熱利用循環路
によって吸着式熱移動装置に与えられ、吸着再生器の再
生行程で必要な加熱が効率よく行われる。
【0018】これらの発明において、上記凝縮熱回収用
熱交換器は圧縮式熱移動装置の冷媒回路に凝縮器として
組み込んでもよいが、凝縮器と並列に凝縮熱回収用熱交
換器を設けるとともに、凝縮器及び凝縮熱回収用熱交換
器の冷媒流量を制御する流量制御手段を設けること(請
求項3)が好ましい。このようにすると、凝縮熱回収用
熱交換器での凝縮熱の回収を運転状態等に応じて容易に
調整できる。
【0019】上記圧縮式熱移動装置を冷暖房可能な空調
装置とする場合、冷媒回路中に室外熱交換器及び室内熱
交換器を備えるとともに、冷房運転時は室外熱交換器が
凝縮器、室内熱交換器が蒸発器となり、暖房運転時は室
内熱交換器が凝縮器、室外熱交換器が蒸発器となるよう
に冷媒流通状態を切替える四方弁を備え、その冷媒回路
における圧縮機の吐出口と四方弁との間の高圧側通路か
ら分岐して四方弁及び室外熱交換器をバイパスする通路
に、上記凝縮熱回収用熱交換器と、この通路を開閉する
手段とを設けるようにすればよい(請求項4)。
【0020】このようにすると、冷房運転時に四方弁及
び室外熱交換器をバイパスする通路を開いて高圧冷媒を
凝縮熱回収用熱交換器に流すことにより、一般の空調装
置では冷房運転時に捨てられていた凝縮熱が回収され、
有効利用される。
【0021】また、圧縮式熱移動装置を冷暖房可能な空
調装置とする場合の別の構造として、上記圧縮式熱移動
装置は冷暖房可能な空調装置を構成するように、冷媒回
路中に室外熱交換器及び室内熱交換器を備えるととも
に、冷房運転時は室外熱交換器が凝縮器、室内熱交換器
が蒸発器となり暖房運転時は室内熱交換器が凝縮器、室
外熱交換器が蒸発器となるように冷媒流通状態を切替え
る四方弁を備え、その冷媒回路に室外熱交換器をバイパ
スして一端が四方弁と室外熱交換器との間に接続され、
他端が室外熱交換器と膨張弁との間に接続されたバイパ
ス通路を設け、このバイパス通路に上記凝縮熱回収用熱
交換器を設けるようにしてもよい(請求項5)。
【0022】このようにすると、冷房運転時には上記バ
イパス通路に高圧冷媒が流れて凝縮熱回収用熱交換器に
より凝縮熱の回収が行なわれ、一方、暖房運転時には、
上記バイパス通路に低圧冷媒が流れ、上記の冷房時に凝
縮熱回収用となる熱交換器でエンジン排熱が低圧冷媒に
与えられる状態となる。
【0023】また、上記エンジンが水冷エンジンの場
合、このエンジンの冷却水回路に、上記高温側排熱回収
用熱交換器と、この高温側排熱回収用熱交換器により取
出したエンジン排熱を上記高温側受熱用熱交換器に与え
るための熱供出部と、ラジエータとを配設しておけばよ
い(請求項6)。
【0024】さらにこのようにする場合、上記冷却水回
路と第1の排熱利用循環路とを別個に形成するととも
に、上記熱供出部として、エンジン排熱を冷却水回路中
の冷却水から第1の排熱利用循環路中の流体に与える熱
交換器を設けるようにする(請求項7)。あるいは、上
記熱供出部として、上記高温側排熱回収用熱交換器を経
た冷却水を上記高温側受熱用熱交換器に導く通路を上記
冷却水回路に設けることにより、冷却水回路が第1の排
熱利用循環路を兼ねるように構成してもよい(請求項
8)。
【0025】また、上記第1及び第2の各排熱利用循環
路にそれぞれ、上記各受熱用熱交換器をバイパスするバ
イパス通路を設けるとともに、各排熱利用循環路におけ
る各受熱用熱交換器の上流の流体の温度が低いときに流
体をバイパス通路に流す弁手段を設けておくこと(請求
項9)が好ましい。このようにすると、上記各受熱用熱
交換器に供給する熱量が適正に調整される。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0027】図1は、本発明の複合熱移動装置の一例と
しての空調装置を示しており、この空調装置は、圧縮式
熱移動装置としての圧縮式ヒートポンプシステム1と、
吸収式熱移動装置としての吸収式冷凍システム70とを
備えている。
【0028】圧縮式ヒートポンプシステム1には、水冷
式ガスエンジン2(以下、エンジン2と略す)と、この
エンジン2により駆動される圧縮機11を備えた冷媒回
路10と、上記エンジン2を冷却するための冷却水回路
50とが設けられている。そして、冷媒回路10の一部
(少なくとも後記室内熱交換器)が冷暖房を行なうべき
各部屋の室内機Aに設けられる一方、冷媒回路10の他
の部分とエンジン2、冷却水回路40等が室外機Bに設
けられている。
【0029】上記エンジン2の本体3には、燃料ガスを
供給する燃料ガス供給通路4と不図示の空気導入通路と
が不図示の混合器により合体されて、混合気の通路とさ
れる不図示の吸気通路と、排気通路5とが接続されてい
る。上記燃料ガス供給通路4には、燃料ガスの流量を制
御する電磁弁6が設けられている。エンジン本体3には
ウォータジャケット7が設けられている。また、排気通
路5には、その上流側に第1排ガス熱交換器8が設けら
れるとともに、これより下流側に第2排ガス熱交換器9
が設けられている。
【0030】上記冷媒回路10は、圧縮機11から吐出
される冷媒を凝縮器、膨張弁、蒸発器を通して圧縮機1
1に戻すように循環させるための閉回路を構成するもの
である。当実施形態では、冷房時と暖房時とに応じて冷
媒循環経路を切替えるための四方弁12を備えるととも
に、凝縮器及び蒸発器のうちの一方を構成する室外熱交
換器13と、他方を構成する室内熱交換器14と、電子
膨張弁15,16,17を備え、複数の部屋の冷暖房を
可能にするため室内熱交換器14とこれに接続された電
子膨張弁15は複数個ずつ設けられている。
【0031】冷媒回路10を具体的に説明すると、圧縮
機11と四方弁12との間には、圧縮機11の吐出口と
四方弁12の第1ポート12aとを接続する吐出側ライ
ン21と、四方弁12の第2ポート12bと圧縮機11
の吸込口とを接続する吸込側ライン22とが配設されて
いる。上記吐出側ライン21には、高圧冷媒からオイル
を分離するオイルセパレータ23が設置されている。ま
た、上記吸込側ライン22には、液相冷媒を分離して気
相冷媒のみを圧縮機11の吸込口に戻すためのアキュム
レータ24が設置されている。
【0032】上記四方弁12の第3ポート12cにはラ
イン25を介して室外熱交換器13が接続されている。
このライン25の途中に二重管熱交換器26(以下、W
−R熱交換器26と呼ぶ)が設けられている。
【0033】上記室外熱交換器13には、ライン27及
び電子膨張弁16を介してレシーバ28が接続されてい
る。また、レシーバ28から延びるライン29が室内機
側で分岐し、その各分岐ラインが室内機Aの電子膨張弁
15に接続されている。
【0034】一方、四方弁12の第4ポート12dには
ライン30が接続され、このライン30が室内機側で分
岐し、その各分岐ラインが室内熱交換器14に接続され
ており、室内熱交換器14に電子膨張弁15が接続され
ている。
【0035】さらに冷媒回路10には、圧縮機11と四
方弁12との間の吐出側ライン21から分岐し、下流端
が上記レシーバ28に至るバイパス通路31が設けられ
ている。そしてこのバイパス通路31には、電子膨張弁
17が設けられるとともに、この電子膨張弁17の上流
に凝縮熱回収用熱交換器32(以下、R−W熱交換器3
2と呼ぶ)が設けられ、さらにこのR−W熱交換器32
の上流に、流量調節用の電磁弁33が設けられている。
【0036】上記冷却水回路40は、その主通路41
に、水ポンプ42と、高温のエンジン排熱を取り出す高
温側排熱回収用熱交換器としてのウォータジャケット7
及び第1排ガス熱交換器8と、取り出したエンジン排熱
を後記第1排熱利用循環路50の水に受け渡す熱交換器
43(以下、W−W熱交換器43と呼ぶ)と、ラジエー
タ44とを備えており、水ポンプ42から吐出された冷
却水がウォータジャケット7、第1排ガス熱交換器8、
熱交換器43及びラジエータ44を経て水ポンプ42に
戻るように主通路41が形成されている。
【0037】また、W−W熱交換器43とラジエータ4
4との間の主通路41から分岐してラジエータ44をバ
イパスするラジエータバイパス通路45が設けられると
ともに、ラジエータバイパス通路45とその分岐個所よ
りもラジエータ側の主通路41とに、両通路の冷却水流
通割合を調節する電磁弁46,47が設けられている。
なお、この2個の電磁弁46,47の代りに、主通路4
1からのラジエータバイパス通路45の分岐個所に三方
電磁弁を設けるようにしてもよい。
【0038】さらに、第1排ガス熱交換器8の下流の主
通路から分岐して高温の冷却水の一部を上記W−R熱交
換器26に導く通路48が設けられ、この通路48は上
記W−R熱交換器26を経てラジエータ44より下流の
主通路41に至っている。この通路48の途中には、流
量調節用の電磁弁49が設けられている。
【0039】一方、吸収式冷凍システム70は、後述の
ように、蒸発器71、吸収器72、再生器73、凝縮器
74等で構成されるが(図2参照)、吸収器72から再
生器73へ吸収液を導く経路に、高温側及び低温側の受
熱用熱交換器75,76が設けられている。また、圧縮
式ヒートポンプシステム1と吸収式冷凍システム70と
の間には、第1の排熱利用循環路50と、第2の排熱利
用循環路60とが設けられている。
【0040】上記第1の排熱利用循環路50は、上記ウ
ォータジャケット7及び第1排ガス熱交換器8からW−
W熱交換器43を介して取り出される高温のエンジン排
熱を、吸収式冷凍システム70の高温側受熱用熱交換器
75へ送るものであり、上記W−W熱交換器43と高温
側受熱用熱交換器75とにわたり、流体として水あるい
は不凍液を循環させるように形成されており、この循環
路50中に水ポンプ51が介設されている。
【0041】上記第2の排熱利用循環路60は、第2排
ガス熱交換器9から取り出されるエンジン排熱及びR−
W熱交換器32から取り出される凝縮熱を吸収式冷凍シ
ステム70の低温側受熱用熱交換器76へ送るもので、
直列配置とされた第2排ガス熱交換器9及びR−W熱交
換器32と低温側受熱用熱交換器76とにわたり、流体
として水あるいは不凍液を循環させるように形成されて
おり、この循環路60中に水ポンプ61が介設されてい
る。
【0042】また、上記各循環路50,60には、それ
ぞれ、上記受熱用熱交換器75,76をバイパスするバ
イパス通路52,62が設けられるとともに、受熱用熱
交換器75,76とバイパス通路52,62とに対する
水の流通を調節する三方電磁弁53,63が設けられて
いる。さらに、上記各循環路50,60に対し、受熱用
熱交換器75,76へ送られる水の温度を検出する温度
センサ54,64が設けられている。
【0043】上記温度センサ54,64からの信号をは
図外の制御部に入力され、この制御部により検出温度に
応じて上記三方電磁弁53,63が制御される。なお、
上記冷媒回路10に設けられた四方弁12、電子膨張弁
15,16,17及び電磁弁33や、冷却水回路40に
設けられた電磁弁46,47,49等も、上記制御部に
より制御されるようになっている。
【0044】図2は吸収式冷凍システム70の一例を示
しており、この図に示すものは単効用サイクルで、か
つ、各部屋の冷房に用いられるようになっている。この
吸収式冷凍システム70には、蒸発器71、吸収器7
2、再生器73及び凝縮器74が設けられ、これらの間
に冷媒及び吸収液の通路が配設されるとともに、上記吸
収器72及び凝縮器74で冷媒等を冷却するための冷却
水回路90と、蒸発器71から冷熱を取り出すための冷
水回路95等が設けられている。そして、冷水回路95
の一部(少なくとも室内熱交換器97)が室内器A´に
設けられ、それ以外の部分が室外器B´に設けられてい
る。
【0045】上記蒸発器71は、高真空に保たれた容器
内に冷水通路95の一部をなす伝熱管95aを配置し、
上部から導入される水等の冷媒液を上記伝熱管95aに
滴下させて蒸発させることにより、気化熱に相当する熱
を伝熱管95a内の水から奪うようにしたものである。
この蒸発器71には、凝縮器74から冷媒液を導く冷媒
液通路77と、蒸発器71で生じる冷媒蒸気を導出する
冷媒蒸気通路78とが接続されている。さらに、蒸発器
71の底部に溜る未蒸発の冷媒を蒸発器71の上部に戻
すため、冷媒ポンプ80を介設した通路79が蒸発器7
1に接続されている。
【0046】上記吸収器72は、高真空に保たれた容器
内に吸収液を滴下させて、上記蒸発器71から送られる
冷媒蒸気を吸収液に吸収させるようにしたものである。
この吸収器72には、上記冷媒蒸気通路78と、再生器
73から吸収液を導く濃溶液通路81と、冷媒吸収後の
吸収液(希溶液)を導出する希溶液通路82とが接続さ
れており、希溶液通路82には希溶液を再生器73へ送
るための溶液ポンプ83が介設されている。
【0047】上記再生器73は、吸収器72から送られ
る希溶液を加熱することにより冷媒を蒸発分離するよう
にしたものであり、希溶液を導入すべく再生器73の上
部に希溶液通路82の下流端が接続されるとともに、分
離された冷媒蒸気と冷媒分離後の吸収液(濃溶液)とを
導出すべく再生器73の上端部及び下端部に冷媒蒸気通
路84及び濃溶液通路81が接続されている。
【0048】上記再生器73の近傍の希溶液通路82に
高温側受熱用熱交換器75が設けられている。また、希
溶液通路82の上流側部分(吸収器寄りの部分)に上記
低温側受熱用熱交換器76が設けられ、さらに、希溶液
通路82の途中に、この通路82中の希溶液と濃溶液通
路81中の濃溶液との間で熱交換を行なう溶液熱交換器
85が設けられている。なお、再生器73にはバーナー
86が具備され、このバーナー86に、ガス制御弁88
を備えた燃料ガス通路87が接続されている。
【0049】上記凝縮器74は、再生器73から送られ
る冷媒蒸気を冷却水で冷却して凝縮液化させるようにし
たものであり、凝縮器74の上端部に冷媒蒸気通路84
が接続される一方、凝縮器74の下端部に冷媒液通路7
7が接続されている。
【0050】上記冷却水回路90は、冷却塔91と、ポ
ンプ92と、上記吸収器72の内部に配置された通路
と、上記凝縮器74の内部に配置された通路とにわたっ
て形成され、冷却塔91で冷却された冷却水を吸収器7
2及び凝縮器74に送ってこれらを冷却するようになっ
ている。
【0051】また、冷水回路95は、蒸発器71の内部
に配置された伝熱管95aと、ポンプ96と、室内機側
の通路とにわたって水を循環させるように構成され、蒸
発器71で冷却された冷水を室内機に設けられた室内熱
交換器97に送って冷房等に供するようになっている。
室内機側の通路としては、複数の室内交換器97にそれ
ぞれ接続された通路95bが並列に設けられ、さらにこ
れらと並列に室内交換器97をバイパスする通路95c
が設けられており、これらの通路95b,95cに流量
を制御する制御弁98が介設されている。
【0052】以上のような当実施形態の複合熱移動装置
の作用を次に説明する。
【0053】冷房運転時に、上記圧縮式ヒートポンプシ
ステム1の冷媒回路10においては、図外の制御部によ
り、四方弁12の第1ポート12aと第3ポート12c
とが連通されるとともに、第4ポート12dと第2ポー
ト12bとが連通される。さらに、バイパス通路31の
電磁弁33及び電子膨張弁17は開とされ、ライン27
の電子膨張弁16は後述のように定期的に一時開かれる
以外は閉とされる。室内機Aの電子膨張弁15は適度の
絞り状態とされる。
【0054】このような状態では、図1中に実線矢印で
示すように、圧縮機11から吐出側ライン21に吐出さ
れた冷媒は、バイパス通路31を通り、R−W熱交換器
32で放熱、凝縮されて液化した後、電子膨張弁17、
レシーバ28、ライン29を経て電子膨張弁15に達
し、ここで膨張されてから、蒸発器となる室内熱交換器
14に導かれ、ここで吸熱することにより室内の冷房が
行われる。それから、ライン30、四方弁12を通って
吸込側ライン22に流れ、アキュムレータ24を経て圧
縮機11に戻される。
【0055】この冷房運転時に、従来の圧縮式ヒートポ
ンプシステムでは室外熱交換器が凝縮器となるように冷
媒が循環されていたが、当実施形態では、室外熱交換器
13に代わってR−W熱交換器32が凝縮器となるよう
に、バイパス通路31に冷媒が流される。この場合、室
外熱交換器13で冷媒が滞留する所謂寝込みを防止する
ため、室外熱交換器13に対する冷却ファン(図示省
略)は回転数を下げるかまたは停止することとし、ま
た、電子膨張弁16は閉とするが、一定期間おきに一時
的に開くようにすればよい。
【0056】冷却水回路40においては、エンジン出口
部分の冷却水温度に応じ、この冷却水温度が設定温度よ
りも高いときは冷却水がラジエータ44に流れ、冷却水
温度が低いときはときは冷却水がラジエータバイパス通
路45に流れるように電磁弁46,47が制御され、ま
た、W−R熱交換器26に冷却水を導く通路48に設け
らた電磁弁49は冷房運転時に閉とされる。
【0057】一方、吸収式冷凍システム70において
は、蒸発器71で冷媒液が蒸発され、その冷媒蒸気が吸
収器72に導かれて吸収液に吸収され、冷媒吸収後の吸
収液が再生器73に送られて加熱により冷媒が蒸発分離
され、冷媒分離後の吸収液が上記吸収器72に送られる
一方、分離された冷媒蒸気が凝縮器74で凝縮液化され
た後、蒸発器71に送られるというサイクルが繰り返さ
れる。そして、上記蒸発器71での冷媒の蒸発により冷
水回路95の伝熱管95a内の水が冷され、その冷水が
室内熱交換器97に送られることにより、冷房が行なわ
れる。
【0058】このように圧縮式ヒートポンプシステム1
と吸収式冷凍システム70とがそれぞれ冷房運転を行な
っているときに、エンジン駆動の圧縮式ヒートポンプシ
ステム1において生じるエンジン排熱及び冷媒回路の排
熱(凝縮熱)が、第1及び第2の排熱利用循環路50,
60を介して吸収式冷凍システム70に供給され、再生
器73に送られる吸収液の加熱に有効利用される。
【0059】すなわち、圧縮式ヒートポンプシステム1
のエンジン2に対する冷却水回路40のウォータジャケ
ット7及び第1排ガス熱交換器8から取り出される高温
のエンジン排熱は、W−W熱交換器43を介し、第1の
排熱利用循環路50の水に伝えられ、吸収式冷凍システ
ム70の高温側受熱用熱交換器75に送られて、上記再
生器73の近傍で吸収液の加熱に供せられる。また、R
−W熱交換器32と第2排ガス熱交換器9とから冷媒回
路の高圧冷媒の凝縮熱とエンジン排熱とが第2の排熱利
用循環路60の水に伝えられ、吸収式冷凍システム70
の低温側受熱用熱交換器76に送られて、高温側受熱用
熱交換器75より上流側で希溶液通路82中の吸収液の
加熱に供せられる。
【0060】このように、圧縮式ヒートポンプシステム
1から、エンジン排熱だけでなく冷媒回路の高圧冷媒の
凝縮熱も吸収式冷凍システム70に与えられ、かつ、低
温側と高温側とに分けられて段階的に効率良く吸収液が
加熱される。また、第2の排熱利用循環路60において
R−W熱交換器32と第2排ガス熱交換器9とが直列配
置されていることにより、並列配置の場合のように各熱
交換器で流体の流量が少なくなることはなく、エンジン
排熱及び凝縮熱の回収が効率よく行われる。なお、第1
排ガス熱交換器8における冷却水回路40の吸熱面の大
きさにより、吸熱面が特に大きい場合には、第2排ガス
熱交換器9をR−W熱交換器32の上流側に配置し、そ
うでない場合には、逆にR−W熱交換器32を第2排ガ
ス熱交換器9の上流側に配置する。
【0061】従って、上記再生器73に流入する吸収液
の温度が充分に高められる。このため、再生器73でバ
ーナーにより加熱して冷媒を蒸発分離するときに必要熱
量が少なくてすみ、燃料消費量が大幅に節減される。
【0062】すなわち、エンジン排熱及び凝縮熱の回収
により、吸収液の温度が高められ、蒸発器71の出口温
度が設定温度(約7°C)以下になった場合、ガス制御
弁88が絞られて、燃料が減少される。
【0063】また、上記各排熱利用循環路50,60に
おいて受熱用熱交換器75,76への水の送給量は温度
センサ54,64による検出温度に応じて制御される。
すなわち、温度センサ54によって検出される第1の排
熱利用循環路50の水の温度が第1設定温度(約70°
C)以上であればその温水を高温側受熱用熱交換器75
に流すが、第1設定温度未満のときは三方電磁弁53が
バイパス状態(バイパス通路52を開く状態)に制御さ
れる。また、温度センサ64によって検出される第2の
排熱利用循環路60の水の温度が第2設定温度(約50
°C)以上であればその温水を低温側受熱用熱交換器7
6に流すが、第2設定温度未満のときは三方電磁弁63
がバイパス状態(バイパス通路62を開く状態)に制御
される。
【0064】上記吸収式冷凍システム70は、圧縮式ヒ
ートポンプシステム1の運転が停止されている状態でも
単独で冷房運転可能であり、この場合、圧縮式ヒートポ
ンプシステム1から排熱が供給されなくなるが、その分
だけ再生器73のバーナー86に供給する燃料の量を増
加すればよい。
【0065】ところで、図1中に示す圧縮式ヒートポン
プシステム1は冷暖房可能であって、このシステム1に
よる暖房時には、上記四方弁12の第1ポート12aと
第4ポート12dとが連通されるとともに、第3ポート
12cと第2ポート12bとが連通される。さらに、バ
イパス通路31の電磁弁33及び電子膨張弁17は閉と
され、ライン27の電子膨張弁16は適度の絞り状態と
され、電子膨張弁15は流量調整を行なうべく制御され
る。
【0066】このような状態では、図1中に破線矢印で
示すように、圧縮機11から吐出側ライン21に吐出さ
れた冷媒は、四方弁12からライン30を通り、凝縮器
となる各室内熱交換器14に導かれ、ここで凝縮されて
液化し、その凝縮熱で暖房を行う。それから、電子膨張
弁15、ライン29、レシーバ28、電子膨張弁16、
ライン27を通り、蒸発器となる室外熱交換器13に導
かれ、ここで吸熱されて気化した後、W−R熱交換器2
6及び四方弁12を経て吸込側ライン22に流れ、アキ
ュムレータ24を経て圧縮機11に戻される。
【0067】また、このときに、冷却水回路40におい
ては電磁弁49が開かれることにより、ウォータジャケ
ット7及び第1排ガス熱交換器8でエンジン排熱を回収
した温水がW−R熱交換器26に導かれて、低圧冷媒を
加熱する。これにより、暖房性能が高められる。
【0068】本発明の装置の具体的構造は上記実施形態
に限定されず、種々変更可能である。
【0069】例えば、圧縮式ヒートポンプシステム1の
冷媒回路10におけるバイパス通路31は、その一端側
を図1中に二点鎖線で示すように四方弁12と室外熱交
換器13との間に接続しておいてもよい。このようにす
れば、冷房時は上記実施形態と同様に高圧冷媒がバイパ
ス通路31に導かれてR−W熱交換器32で凝縮熱が供
出される。一方、暖房時で、かつ吸収式冷凍システム7
0が停止されているときは、第2の冷媒利用循環路60
の三方電磁弁63がバイパス状態とされるとともに、上
記バイパス通路31の電磁弁33が開かれることによ
り、室内熱交換器14及び電子膨張弁15を経た低圧冷
媒が上記バイパス通路31に流れ、R−W熱交換器32
でエンジン排熱により低圧冷媒が加熱される。これによ
り、暖房性能の向上が期待できる。
【0070】また、図3に示すように、圧縮式ヒートポ
ンプシステム1において、冷媒回路の吸込側ライン22
に設けられたアキュムレータ24に、貯留される液相の
低圧冷媒を加熱するための熱交換器101,102を配
置してもよい。熱交換器101は、冷却水回路40から
三方電磁弁103を介して分岐した通路104に介設さ
れ、三方電磁弁103により冷却水回路40に対して通
路104が開かれたときに、エンジン排熱を回収した温
水が熱交換器101に導かれるようになっている。ま
た、熱交換器102は、冷房時にR−W熱交換器32あ
るいは室外熱交換器13を通過し液化した冷媒を、通過
中さらに冷却し過冷却状態にする。
【0071】この実施形態によっても暖房時等に低圧冷
媒が加熱され、またアキュムレータ24内の液相冷媒の
滞留を少なくすることができる。なお、冷却水回路のラ
ジエータ44とラジエータバイパス通路45とに対する
流量調節として、図3に示す例ではラジエータバイパス
通路45の分離個所に三方電磁弁105が設けられてい
るが、これに代えて図1中に示す電磁弁46,47を設
けてもよい。
【0072】図4は、吸収式冷凍システム70の変更例
(要部のみ)を示しており、当例のものも単効用サイク
ルであるが、図2に示すものとの相違点として、図2に
示すものでは圧縮式ヒートポンプシステムから送られる
排熱を顕熱のみで回収しているのに対し、当例では潜熱
及び顕熱で回収するようにしている。
【0073】すなわち、第2の排熱利用循環路60から
熱を受け取る低温側受熱用熱交換器76と溶液熱交換器
85とが希溶液通路82に設けられている点は図2に示
すものと同様であるが、第1の排熱利用循環路50から
熱を受け取る高温側受熱用熱交換器110は再生器73
に設けられている。そして、低温側受熱用熱交換器76
及び溶液熱交換器85で希溶液に与えられる熱は希溶液
の温度を上昇させる顕熱となるが、高温側受熱用熱交換
器110で与えられる熱は冷媒を蒸発させる潜熱となる
ように構成されている。
【0074】この例でも、圧縮式ヒートポンプシステム
1のエンジン排熱及び冷媒凝縮熱が吸収式冷凍システム
70において有効利用され、冷媒吸収後の吸収液が段階
的に効率良く加熱される。
【0075】図5は吸収式冷凍システム70の変更例と
して、二重効用サイクルであって、圧縮式ヒートポンプ
システム1から送られる排熱の回収を顕熱のみで行なう
ようにしたものを示している。
【0076】この図において、蒸発器71、吸収器7
2、凝縮器74、冷却水回路90、冷水回路95等の構
成は図2に示すものと同様であるが、再生器として高温
再生器73A及び低温再生器73Bの2つが設けられて
いる。吸収器72からポンプ83を介して希溶液を導出
する希溶液通路82には低温側受熱用熱交換器76、溶
液熱交換器85及び高温側受熱用熱交換器75が設けら
れるが、これより下流で希溶液通路82が2つの通路8
2a,82bに分岐し、その一方の通路82aは高温側
溶液熱交換器111を経て高温再生器73Aに達し、他
方の通路82bは低温再生器73Bに達している。
【0077】上記高温再生器73Aにはバーナー86が
具備されている。この高温再生器73Aに、蒸発分離さ
れた冷媒を導出する冷媒通路112と、冷媒分離後の吸
収液を導出する通路114が接続されている。上記冷媒
通路112は低温再生器73Bを通った後、凝縮器74
に達している。さらに、上記低温再生器73Bに、この
再生器73Bで蒸発分離された冷媒を導出する冷媒蒸気
通路113と、冷媒分離後の吸収液を導出する通路11
5が接続されており、冷媒蒸気通路113は凝縮器74
に達している。
【0078】また、上記通路114は高温側溶液熱交換
器111を通り、次いでこの通路114と上記通路11
5とが合流してから、低温側溶液熱交換器85を通っ
て、吸収器72に達している。その他の構造は図2に示
すものと同様である。
【0079】この例によると、高温再生器73Aで希溶
液が加熱されて冷媒が蒸発分離され、その冷媒蒸気が通
路112に導出される。また、低温再生器73Bでは、
その内部を通る通路112の冷媒の凝縮熱により希溶液
が加熱されて冷媒が蒸発分離され、この低温再生器73
Bから通路113に導出された冷媒蒸気と通路112の
冷媒が凝縮器74に送られる。一方、高温再生器73A
及び低温再生器73Bからそれぞれ通路114,115
に導出された冷媒分離後の吸収液は、吸収器72に送ら
れる。
【0080】このようにして高温再生器73A及び低温
再生器73Bにより2段階の加熱処理が行なわれる。さ
らに、冷媒吸収後の吸収液が希溶液通路82を通って再
生器に向かう間に、熱交換器76,85,75,111
で多段階に加熱され、充分に温度が高められる。このた
め、効率がより一層高められる。
【0081】図6は吸収式冷凍システム70の変更例と
して、二重効用サイクルであって、圧縮式ヒートポンプ
システム1から送られる排熱の回収を顕熱と潜熱とで行
なうようにしたものを示している。
【0082】この図において、希溶液通路82に低温側
受熱用熱交換器76及び溶液熱交換器85が設けられる
とともに、下流側で希溶液通路82が2つの通路82
a,82bに分岐し、その一方の通路82aが高温側溶
液熱交換器111を経て高温再生器73Aに達し、他方
の通路82bが低温再生器73Bに達している点は図5
に示すものと同様であるが、第1の排熱利用循環路50
から熱を受け取る高温側受熱用熱交換器120は低温再
生器73Bに設けられている。そして、低温側受熱用熱
交換器76及び溶液熱交換器85,111で希溶液に与
えられる熱は希溶液の温度を上昇させる顕熱となるが、
低温再生器73Bにおいて熱交換器120で与えられる
熱は冷媒を蒸発させる潜熱となるように構成されてい
る。
【0083】図7は吸収式冷凍システム70のさらなる
変更例として、このシステム70が冷房に加えて暖房も
行ない得るように構成されているものを示している。
【0084】具体的に説明すると、この図に示すシステ
ム70は、図5に示すものと同様の構成に加え、高温再
生器73Aから冷媒蒸気を導出する通路112から分岐
した通路121が、低温再生器73B及び凝縮器74を
バイパスして、冷房時に蒸発器となる容器71に達する
ように形成され、この通路121に電磁弁122が介設
されている。さらに、上記容器(蒸発器)71の下部と
希溶液通路82の途中箇所とを接続する通路123が形
成され、この通路123に電磁弁124が介設されてい
る。また、希溶液通路82から分岐して低温再生器73
Bに達する通路82aに、電磁弁125が介設されてい
る。なお、本図のものでは、蒸発器71の天井部と吸収
器72の天井部とを結び冷媒蒸気を通過させる冷媒蒸気
通路78の替わりに、蒸発器71の中間部吸収器の中間
部とを結び、主に冷媒蒸気あるいは冷媒液を吸収し希釈
された希溶液、場合によってはこの希溶液と冷媒蒸気の
両方を通過させる通路78Aを配置している。
【0085】この構造によると、冷房時には、電磁弁1
25が開かれるとともに電磁弁122,124が閉じら
れることにより、図5に示すものと同様の動作を行う。
また、暖房時には、電磁弁125が閉じられるとともに
電磁弁122,124が開かれることにより、高温再生
器73Aから導出される冷媒蒸気が上記容器71に導か
れて、ここで液化することにより、その凝縮熱で、回路
95を循環する水を加熱する。希溶液通路82から分岐
した通路123を通って蒸発器71に流れた希溶液は、
冷媒ポンプ80によって散布され、高温再生器から導入
された冷媒蒸気(冷媒液)を吸収し希釈され、通路78
を通って吸収器72側にオーバーフローする。吸収器の
希溶液は、図5と同様に、希溶液通路82を通り、熱交
換器76,85,75,111を介して高温再生器73
Aに導かれる。
【0086】上記容器71で加熱された温水は回路95
に設けられた室内熱交換器97に導かれることにより、
暖房が行われる。
【0087】この暖房時にも、圧縮式ヒートポンプシス
テム1から少なくともエンジン排熱が排熱利用循環路5
0,60を介して熱交換器75,76に送られるように
しておけば、高温再生器73Aに導かれる溶液の加熱に
有効利用される。
【0088】図8は本発明の複合式熱移動装置の別の実
施形態として、圧縮式ヒートポンプシステム1と吸着式
熱移動装置としての吸着式冷凍システム130とを複合
したものを示している。なお、圧縮式ヒートポンプシス
テム1は図1または図3と同様に構成すればよいので、
詳細の図示は省略する。
【0089】この図において、吸着式冷凍システム13
0は、主要な構成要素として2つの吸着再生器131,
132と、蒸発器133と、凝縮器134とを備えると
ともに、上記蒸発器133で生じる冷熱を取り出すため
の冷水通路170を備えている。
【0090】上記両吸着再生器131,132は、その
容器内にシリカゲル等の吸着剤を有し、容器内を冷却し
つつ水等の冷媒を吸着剤に吸着させる吸着行程と、容器
内を加熱しつつ冷媒を吸着剤から脱着させる再生行程と
を交互に繰り返すものであり、両吸着再生器131,1
32のうちの一方が吸着行程のときは他方が再生行程と
なるように互いに行程がずらされている。
【0091】上記蒸発器133は、その容器内に冷水通
路170の一部をなす伝熱管170aを配置し、凝縮器
134から通路135を介して導かれる冷媒液を上記伝
熱管170aに滴下させて蒸発させることにより、気化
熱に相当する熱を伝熱管170a内の水から奪うように
したものである。蒸発器133の底部に溜る未蒸発の冷
媒は冷媒ポンプ136を設けた通路を通って蒸発器13
3の上部に戻されるようになっている。また、この蒸発
器133は、通路137と、交互に開閉作動される一対
の電磁弁138,139とを介して上記各吸着再生器1
31,132に接続されており、蒸発器133から導出
された冷媒蒸気が吸着行程にある吸着再生器に送られる
ようになっている。
【0092】上記凝縮器134は、通路140と、交互
に開閉作動される一対の電磁弁141,142とを介し
て上記各吸着再生器131,132に接続されており、
再生行程にある吸着再生器から導出される冷媒蒸気が凝
縮器134に導かれ、凝縮器134で凝縮液化した後に
蒸発器133に送られるようになっている。
【0093】また、吸着行程にある吸着再生器と上記凝
縮器134とを冷却するため、冷却塔143で冷却され
た冷却水をポンプ144により送給する冷却水通路14
5が設けられ、この冷却水通路145がポンプ144よ
り下流側で2つの通路146,147に分岐している。
そして、通路146は、上記凝縮器134を冷却すべく
その内部を通り、冷却塔143に通じる冷却水通路14
9に達している。この通路146には電磁弁148が介
設されている。
【0094】各吸着再生器131,132にはそれぞ
れ、高温側受熱用と冷却用とを兼ねる第1熱交換器15
1,153と、低温側受熱用熱交換器である第2熱交換
器152,154とが設けられている。そして、圧縮式
ヒートポンプシステム1から第1の排熱利用循環路50
により送られてくる高温のエンジン排熱や第2の排熱利
用循環路60により送られてくるエンジン排熱及び冷媒
凝縮熱を再生行程にある吸着再生器に与えるとともに、
冷却水通路145から導かれる冷却水により吸着行程に
ある吸着再生器の冷却を行なうように、これらと熱交換
器151〜154との間の通路が構成されている。
【0095】すなわち、両吸着再生器131,132の
各第1熱交換器151,153の導入側に通じる通路1
59,160に対し、第1の排熱利用循環路50の流入
側通路50aと冷却水通路145から分岐した通路14
7とが、選択的に片方ずつに連通してその連通状態が切
替わるように、電磁弁155〜158を介して接続され
るとともに、上記各第1熱交換器151,153の導出
側に通じる通路161,162に対し、第1の排熱利用
循環路50の流出側通路50bと冷却水通路149と
が、選択的に片方ずつに連通してその連通状態が切替わ
るように、電磁弁163〜166を介して接続されてい
る。
【0096】また、両吸着再生器131,132の各第
2熱交換器152,154の導入側部分に対し、第2の
排熱利用循環路60の流入側通路60aが交互に連通す
るように、電磁弁167,168を介して接続されると
ともに、上記各第2熱交換器152,154の導出側部
分に第2の排熱利用循環路60の流出側通路60bが接
続されている。
【0097】上記冷水通路170は、蒸発器133の内
部に配置された伝熱管170aと、ポンプ171と、複
数の室内熱交換器172に接続された通路及びこれらを
バイパスする通路わたって水を循環させるように構成さ
れ、各室内熱交換器172の接続された通路及びこれら
をバイパスする通路には流量調節用の電磁弁173が設
けられている。
【0098】この実施形態によると、吸着式冷凍システ
ム130においては、電磁弁138,139,141,
142,155〜158,161〜164,167,1
68が所定周期で切替作動され、これらのうちで図に白
抜きで示した電磁弁138,142,155,158,
163,166,167が開、黒塗りで示した電磁弁1
39,141,156,157,164,165,16
8が閉の状態になったときには、吸着再生器131が吸
着行程、吸着再生器132が再生行程となる。
【0099】すなわち、この状態では、蒸発器133か
ら冷媒蒸気が電磁弁138を通って吸着再生器131に
導入されるとともに、冷却水通路145から電磁弁15
8を通って吸着再生器131の第1熱交換器151に冷
却水が導かれることによりこの吸着再生器131内が冷
却され、冷媒蒸気の吸着が行なわれる。一方、第1の排
熱利用循環路50の温水が電磁弁155を通って吸着再
生器132の第1熱交換器153に導かれ、かつ、第2
の排熱利用循環路60の温水が電磁弁167を通って吸
着再生器132の第2熱交換器154に導かれることに
より、吸着再生器132内が加熱されて吸着剤から冷媒
を脱着させる再生が行なわれ、脱着された冷媒蒸気は電
磁弁142を介して凝縮器134に送られる。
【0100】また、上記状態とは逆に電磁弁138,1
42,155,158,163,166,167が閉、
電磁弁139,141,156,157,164,16
5,168が開の状態となったときには、吸着再生器1
31が再生行程、吸着再生器132が吸着行程となり、
蒸発器133から冷媒蒸気が電磁弁139を通って吸着
再生器132に導入され、吸着される一方、吸着再生器
131で冷媒が脱着され、その冷媒蒸気が電磁弁141
を通って凝縮器134に送られる。
【0101】このように各吸着再生器131,132で
吸着行程と再生行程とが交互に行なわれつつ、蒸発器1
33で冷媒が連続的に蒸発され、これにより冷水回路1
70の水が冷却され、その冷水が室内熱交換器172に
導かれて冷房が行なわれる。
【0102】そして、この実施形態でも、エンジン駆動
の圧縮式ヒートポンプシステム1において生じるエンジ
ン排熱及び冷媒回路の排熱(凝縮熱)が、第1及び第2
の排熱利用循環路50,60を介して吸着式冷凍システ
ム130に供給され、吸着再生器131,132での再
生のために有効利用される。
【0103】なお、上記各実施形態では、圧縮式ヒート
ポンプシステム1を各部屋の冷暖房に用いるとともに、
吸収式冷凍システムや吸着式冷凍システムを各部屋の冷
房用または冷暖房用として用いるようにしているが、吸
収式冷凍システムや吸着式冷凍システムを製氷や冷水供
給等のための冷凍機として用いてもよい。この場合、回
路95及び通路170には水の替わりに不凍液を循環さ
せる。また、圧縮式ヒートポンプシステム1は冷房専用
としてもよく、この場合、四方弁を省略することができ
る。
【0104】また、図示の実施形態では圧縮式ヒートポ
ンプシステム1において冷却水回路40と第1の排熱利
用循環路50とを別個に形成し、その間にW−W熱交換
器43を設けているが、ウォータジャケット7及び第1
排ガス熱交換器8を経た冷却水を高温側受熱用熱交換器
に導く通路を冷却水回路40に設けることにより、冷却
水回路40が第1の排熱利用循環路を兼ねるように構成
してもよい。
【0105】
【発明の効果】以上のように、第1の発明は、圧縮式熱
移動装置と吸収式熱移動装置とを備え、その圧縮式熱移
動装置に、高温側排熱回収用熱交換器と、低温側排熱回
収用熱交換器と、凝縮熱回収用熱交換器とを設け、一
方、吸収式熱移動装置に、低温側及び高温側の受熱用熱
交換器を設け、これらの間に、高温のエンジン排熱を高
温側受熱用熱交換器に導く第1の排熱利用循環路と、低
温のエンジン排熱及び冷媒凝縮熱を低温側受熱用熱交換
器に導く第2の排熱利用循環路とを設けているため、圧
縮式熱移動装置のエンジン排熱及び凝縮熱が有効利用さ
れ、吸収式熱移動装置の再生器へ送られる吸収液の加熱
が効果的に行なわれる。
【0106】しかも、第2の排熱利用循環路において低
温側排熱回収用熱交換器と凝縮熱回収用熱交換器とが直
列配置されているため、並列配置の場合のように各熱交
換器で流体の流量が少なくなることがなく、エンジン排
熱及び凝縮熱の回収を効率よく行うことができる。
【0107】また、第2の発明は、圧縮式熱移動装置と
吸着式熱移動装置とを備え、その圧縮式熱移動装置に、
高温側排熱回収用熱交換器と、低温側排熱回収用熱交換
器と、凝縮熱回収用熱交換器とを設け、圧縮式熱移動装
置と吸着式熱移動装置との間に、高温のエンジン排熱を
吸着式熱移動装置に導く第1の排熱利用循環路と、低温
のエンジン排熱及び冷媒凝縮熱を吸着式熱移動装置に導
く第2の排熱利用循環路とを設けるとともに、吸着式熱
移動装置の吸着再生器が再生行程にあるときに各排熱利
用循環路から吸着再生器に熱が供給されるようにしてい
るため、圧縮式熱移動装置のエンジン排熱及び凝縮熱が
有効利用され、吸着式熱移動装置の吸着再生器における
再生処理のための加熱が効果的に行なわれる。
【0108】そして第2の発明でも、第2の排熱利用循
環路において低温側排熱回収用熱交換器と凝縮熱回収用
熱交換器とが直列配置されているため、並列配置の場合
のように各熱交換器で流体の流量が少なくなることがな
く、エンジン排熱及び凝縮熱の回収を効率よく行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の複合熱移動装置の一実施形態を示
す全体回路図である。
【図2】上記複合熱移動装置における吸収式冷凍システ
ムの回路図である。
【図3】圧縮式ヒートポンプシステムの別の例を示す回
路図である。
【図4】吸収式冷凍システムの変更例を示す要部回路図
である。
【図5】吸収式冷凍システムの別の例を示す回路図であ
る。
【図6】吸収式冷凍システムのさらに変更例を示す要部
回路図である。
【図7】吸収式冷凍システムのさらに別の例を示す回路
図である。
【図8】第2の発明の複合熱移動装置の一実施形態を示
す回路図である。
【符号の説明】
1 圧縮式ヒートポンプシステム 2 エンジン 7 ウォータジャケット 8 第1排ガス熱交換器 9 第2排ガス熱交換器 10 冷媒回路 11 圧縮機 12 四方弁 13 室外熱交換器 14 室内熱交換器 15,16,17 電子膨張弁 31 バイパス通路 32 R−W熱交換器 40 冷却水回路 43 W−W熱交換器 44 ラジエータ 50 第1の排熱利用循環路 60 第2の排熱利用循環路 70 吸収式冷凍システム 71 蒸発器 72 吸収器 73 再生器 74 凝縮器 75,76 受熱用熱交換器 95 冷水回路 130 吸着式熱交換器 131,132 吸着再生器 151〜154 熱交換器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機から吐出した冷媒を凝縮器、膨張
    弁、蒸発器を経て圧縮機に戻すように循環させる冷媒回
    路を備えるとともに上記圧縮機がエンジンで駆動される
    ようになっているエンジン駆動の圧縮式熱移動装置と、
    冷媒を蒸発させる蒸発器、吸収液に冷媒蒸気を吸収させ
    る吸収器、吸収液から冷媒を放出する再生器及び冷媒蒸
    気を凝縮する凝縮器を有する吸収式熱移動装置とを備え
    た複合熱移動装置であって、上記圧縮式熱移動装置に、
    冷媒回路の膨張弁の上流に位置する凝縮熱回収用熱交換
    器と、上記エンジンの本体乃至排気通路上流側部分から
    高温のエンジン排熱を取出す高温側排熱回収用熱交換器
    と、排気通路の途中からエンジン排熱を取出す低温側排
    熱回収用熱交換器とを設け、一方、吸収式熱移動装置
    に、吸収器から再生器へ吸収液を導く経路の途中に位置
    する低温側受熱用熱交換器と、これより再生器側に位置
    する高温側受熱用熱交換器とを設け、上記圧縮式熱移動
    装置と吸収式熱移動装置との間に、上記高温側排熱回収
    用熱交換器から取出されるエンジン排熱を上記高温側受
    熱用熱交換器に導くように流体を循環させる第1の排熱
    利用循環路と、上記凝縮熱回収用熱交換器及び低温側排
    熱回収用熱交換器を直列配置としてこれらから取り出さ
    れる熱を上記低温側受熱用熱交換器に導くように流体を
    循環させる第2の排熱利用循環路とを設けたことを特徴
    とする複合熱移動装置。
  2. 【請求項2】 圧縮機から吐出した冷媒を凝縮器、膨張
    弁、蒸発器を経て圧縮機に戻すように循環させる冷媒回
    路を有するとともに上記圧縮機がエンジンで駆動される
    ようになっているエンジン駆動の圧縮式熱移動装置と、
    吸着剤を用いて冷媒を吸着する吸着行程と冷媒を脱着す
    る再生行程とを交互に行なう吸着再生器、冷媒を蒸発さ
    せる蒸発器及び冷媒蒸気を凝縮する凝縮器を有する吸着
    式熱移動装置とを備えた複合熱移動装置であって、上記
    圧縮式熱移動装置に、冷媒回路の膨張弁の上流に位置す
    る凝縮熱回収用熱交換器と、上記エンジンの本体乃至排
    気通路上流側部分から高温のエンジン排熱を取出す高温
    側排熱回収用熱交換器と、排気通路の途中からエンジン
    排熱を取出す低温側排熱回収用熱交換器とを設け、上記
    圧縮式熱移動装置と吸着式熱移動装置との間に、上記高
    温側排熱回収用熱交換器から取出されるエンジン排熱を
    吸着式熱移動装置に導くように流体を循環させる第1の
    排熱利用循環路と、上記凝縮熱回収用熱交換器及び低温
    側排熱回収用熱交換器を直列配置としてこれらから取り
    出される熱を吸着式熱移動装置に導くように流体を循環
    させる第2の排熱利用循環路とを設けるとともに、上記
    吸着再生器が再生行程にあるときに上記各排熱利用循環
    路から上記吸着再生器に熱が供給されるように流体流通
    状態を変更する弁手段を設けたことを特徴とする複合熱
    移動装置。
  3. 【請求項3】 圧縮式熱移動装置の冷媒回路において凝
    縮器と並列に凝縮熱回収用熱交換器を設けるとともに、
    凝縮器及び凝縮熱回収用熱交換器の冷媒流量を制御する
    流量制御手段を設けたことを特徴とする請求項1または
    2に記載の複合熱移動装置。
  4. 【請求項4】 上記圧縮式熱移動装置は冷暖房可能な空
    調装置を構成するように、冷媒回路中に室外熱交換器及
    び室内熱交換器を備えるとともに、冷房運転時は室外熱
    交換器が凝縮器、室内熱交換器が蒸発器となり、暖房運
    転時は室内熱交換器が凝縮器、室外熱交換器が蒸発器と
    なるように冷媒流通状態を切替える四方弁を備え、その
    冷媒回路における圧縮機の吐出口と四方弁との間の高圧
    側通路から分岐して四方弁及び室外熱交換器をバイパス
    する通路に、上記凝縮熱回収用熱交換器と、この通路を
    開閉する手段とを設けたことを特徴とする請求項3記載
    の複合熱移動装置。
  5. 【請求項5】 上記圧縮式熱移動装置は冷暖房可能な空
    調装置を構成するように、冷媒回路中に室外熱交換器及
    び室内熱交換器を備えるとともに、冷房運転時は室外熱
    交換器が凝縮器、室内熱交換器が蒸発器となり、暖房運
    転時は室内熱交換器が凝縮器、室外熱交換器が蒸発器と
    なるように冷媒流通状態を切替える四方弁を備え、その
    冷媒回路に室外熱交換器をバイパスして一端が四方弁と
    室外熱交換器との間に接続され、他端が室外熱交換器と
    膨張弁との間に接続されたバイパス通路を設け、このバ
    イパス通路に上記凝縮熱回収用熱交換器を設けたことを
    特徴とする請求項3記載の複合熱移動装置。
  6. 【請求項6】 上記エンジンを水冷エンジンとし、この
    エンジンの冷却水回路に、上記高温側排熱回収用熱交換
    器と、この高温側排熱回収用熱交換器により取出したエ
    ンジン排熱を上記高温側受熱用熱交換器に与えるための
    熱供出部と、ラジエータとを配設したことを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載の複合熱移動装置。
  7. 【請求項7】上記冷却水回路と第1の排熱利用循環路と
    を別個に形成するとともに、上記熱供出部として、エン
    ジン排熱を冷却水回路中の冷却水から第1の排熱利用循
    環路中の流体に与える熱交換器を設けたことを特徴とす
    る請求項6記載の複合熱移動装置。
  8. 【請求項8】 上記熱供出部として、上記高温側排熱回
    収用熱交換器を経た冷却水を上記高温側受熱用熱交換器
    に導く通路を上記冷却水回路に設けることにより、冷却
    水回路が第1の排熱利用循環路を兼ねるように構成した
    ことを特徴とする請求項6記載の複合熱移動装置。
  9. 【請求項9】 上記第1及び第2の各排熱利用循環路に
    それぞれ、上記各受熱用熱交換器をバイパスするバイパ
    ス通路を設けるとともに、各排熱利用循環路における各
    受熱用熱交換器の上流の流体の温度が低いときに流体を
    バイパス通路に流す弁手段を設けたことを特徴とする請
    求項1〜8のいずれかに記載の複合熱移動装置。
JP9181314A 1997-07-07 1997-07-07 複合熱移動装置 Withdrawn JPH1123093A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011064352A (ja) * 2009-09-15 2011-03-31 Fujitsu Ltd 熱回収装置及び冷却システム
JP2011174679A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Aisin Seiki Co Ltd 空気調和装置
CN110422027A (zh) * 2019-07-26 2019-11-08 珠海格力电器股份有限公司 自复叠热管理系统及其运行方法和热管理装置

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