JP5721261B2 - エレベータシステム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、高層建築で問題となっている長周期地震に対して管制運転を行うエレベータシステムに関する。
一般に、建屋に組込まれたエレベータにおいては、エレベータの乗りかごが上下移動する昇降路内の床面(ピット部)に地震のP波(Primary Wave)を検出するP波地震検知装置が設けられ、昇降路の上側に設けられた機械室内に地震のS波(Secondary Wave)を検出するS波地震検知装置が設けられている。そして、これら各地震検知装置で地震による加速度を検出している。
しかし、近年、高層建築等で問題になっている長周期地震については、加速度自体が地震検知装置で検知する設定値よりも格段に小さい、例えば1ガル〜20ガル程度の値しか発生しない。そして、揺れの周期も2〜10秒と従来の地震の周期に比して格段に長く、従来の地震検知装置で検出するのは難しい。それにも拘わらず、建屋の構造よっては、揺れの最大振幅は10cmから1mに達する場合がある。
特に、建物の固有振動数と昇降路内に張られたエレベータの主ロープ、調速機ロープ、更には乗りかごへの電力や信号通信用のケーブルなどの長尺物との固有振動数が一致すれば、長尺物は共振することになる。そして、共振状態の長尺物が、かご,吊り合い重り,昇降路内の各機器,又は昇降路壁に対して、接触,衝突,又は引っかかり等が発生し、所謂「閉じ込め事故」となる恐れがあった。
このような事故を防止するため、近年のエレベータでは、「管制運転装置」と呼ばれる安全装置を備えている。これは、加速度センサなどの感知器によって所定値を超える加速度(揺れ)が検知された場合に、エレベータの運転を休止したり、或いは運転中であれば、乗りかごを自動的に最寄階に移動させ、そこで乗客を降ろしてから運転停止するものである。また、建物の固有振動数と加速度センサなどを備えた感知器から検出した建物の振動量と振動時間やかご位置から長尺物の振れ量を検出し、これを元に管制運転を行うことも提案されている。
特開2008−133105号公報 特開2010−52924号公報
前述した従来技術によって、長周期地震動や強風時に長尺物の振れ量を検出でき、長尺物が建物揺れと共振する階(共振階)から共振しない階(非共振階)へエレベータを退避することにより、長尺物の振れによる閉じ込め等の事故を防ぐことが可能となる。しかし、長尺物の振れ量は建物の固有振動数と建物の振動量と振動時間によって検出するため、建物毎に感知器の振れ検出のための設定値の解析と、共振階/非共振階の解析が必要となる。このため、解析結果が間違っていると振れを正しく検出できず、エレベータのサービス低下や事故発生の可能性が生じることになる。
本発明の一実施形態は、長周期地震動や強風時における長尺物の振れを確実に検出することができ、エレベータサービスの向上及び安全性の向上をはかり得るエレベータシステムを提供することを目的とする。
実施形態によれば、建物の昇降路内に昇降可能に設置されたかごと、前記かごに取り付けられたワイヤーロープと、前記ワイヤーロープを駆動することにより前記かごを昇降させる電動機と、前記ワイヤーロープの端部に設けられ、前記かごに加わる荷重を検出する荷重検出装置と、前記建物の振動を感知し、前記ワイヤーロープの振れを検出する長尺物振れ感知器と、前記長尺物振れ感知器と前記荷重検出装置の各検出信号に基づいて、エレベータ異常時の管制運転を行うエレベータ制御装置と、を具備したエレベータシステムであって、前記制御装置は、前記長尺物振れ感知器によって前記ワイヤーロープの振れが検出された場合に、前記かごの停止階が建物揺れに共振しない非共振階として登録されていたにも拘わらず、前記かご内に乗客がいない状態での前記荷重検出装置の検出信号から前記ワイヤーロープが振れていると判断された場合、前記停止階の登録を非共振階から建物揺れに共振する共振階へ変更する、ことを特徴とする。
第1の実施形態に係わるエレベータシステムの概略構成を説明するためのもので、(a)は全体構成図、(b)は荷重検出装置の構成図。 第1の実施形態における制御装置の機能構成を表すブロック図。 第1の実施形態における処理手順を表すフローチャート。 第2の実施形態に係わるエレベータシステムを示す概略構成を説明するためのもので、(a)は全体構成図、(b)は荷重検出装置の構成図。 第3の実施形態に係わるエレベータシステムおける処理手順を表すフローチャート。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係わるエレベータシステムの概略構成を説明するためのもので、(a)は全体構成を示し、(b)は荷重検出装置の構成を示している。また、本実施形態は、1:1ローピングのエレベータの構成例である。
このエレベータシステムは、図1(a)に示すように、エレベータ駆動に係わる構成として、電動機を有する巻上機1,乗りかご2,メインロープ3,吊り合い重り4,コンペンロープ5,コンペンシープ6,及びテールコード7などを備えている。さらに、管制運転制御を行うための構成として、乗りかご2に加わる荷重を検出する荷重検出装置31、長尺物の振れを感知する長尺物振れ感知器41、及び各種制御を行うための制御装置50を備えている。また、図中の11は昇降路、12はピット、13は乗り場、14は機械室を示している。
乗りかご2は、メインロープ3にて吊り下げられ、巻上機1の駆動によって昇降路11内を昇降し、乗り場13に停止し、乗りかご2内と乗り場13との間でのエレベータ利用客の乗り降りを可能とする。昇降路11の上部には機械室14を有し、この機械室14内には巻上機1と制御装置50が設置されている。昇降路11の下部にはピット12を有し、このピット12内にはコンペンシープ6や図示しないバッファが設置される。
コンペンロープ5は、乗りかご2が昇降路11内を移動することによって生じるメインロープ3の重量の移動を相殺するために設けられたものであり、乗りかご2と吊り合い重り4の下部に接続され、コンペンシープ6に巻き掛けられている。
荷重検出装置31は、図1(b)に示すように、メインロープ3の端の乗りかご2の上部に設置され、乗りかご2の積載量に応じて変動するロープヒッチ部のバネ32の変動量に応じた電圧を出力する構成とし、ロードセルや差動トランス等からなるものとする。バネ32は防振ゴムでもよく、荷重検出装置31とロープヒッチ部の構成は特に限定されるものではない。
制御装置50は、CPU,ROM,及びRAM等を搭載したコンピュータからなり、巻上機1の駆動制御など、エレベータの運転制御に関わる一連の処理を実行する。また、後述するように、この制御装置50は、長周期地震動や強風等による低周波の建物揺れを検出する加速度センサと、長周期地震動や強風等によって本エレベータが設置される建物が揺れた場合に、昇降路内に吊り下げられているメインロープ3やコンペンロープ5、テールコード7等の長尺物の振れ量を演算する演算部と、を有する長尺物振れ感知器41を備える。この長尺物振れ感知器41は、例えば加速度センサの検出出力と長尺物の固有振動数に基づいて長尺物の振れを演算し、この振れが予め設定された値を超えた場合に長尺物が振れていると判定し、その旨の信号を出力するようになっている。さらに、乗りかご2が着床する乗り場13を備える停止階が、地震や強風等発生時の建物の揺れと長尺物が共振する階(共振階)であるか共振しない階(非共振階)であるかが予め演算され、登録されている。
なお、長尺物としては、ここでは図示しない乗りかご2の走行速度を検出するためのガバナ(調速機)のガバナロープ等も含む。また、各ロープ3,5,7は一般に鋼線をより合わせたワイヤーロープである。さらに、長尺物振れ感知器41は、上記に説明したように、メインロープ3のみではなく他のロープ5,7の振れも検出可能となっている。
図2は、本実施形態の制御装置50及びこれに関係する構成を機能的に表すブロック図である。
荷重検出装置31の出力信号から荷重検出部51により乗りかご2に加わる荷重が検出され、検出された荷重からかご内乗客有無判定部52により乗りかご2内の乗客の有無が判定される。かご内乗客有無判定部52の出力信号は、長尺物振れ感知器41の出力信号と共に長尺物振れ判定部53に供給される。
長尺物振れ判定部53では、長尺物振れ感知器41及びかご内乗客有無判定部52からの各信号から、長尺物の振れがあるか否か、更には荷重振動があるか否か等が判定される。長尺物振れ判定部53による判定結果は、管制運転指令出力部56,共振階更新部54,長尺物振れ感知器異常検出部59に供給される。共振階更新部54は、長尺物振れ判定部53の出力信号から、非共振階であるにも拘わらず振れが検出された場合に、非共振階を共振階へと変更するものである。共振階更新部54による変更結果は共振階情報出力部55に記憶されると共に、共振階情報出力部55から管制運転指令出力部56に供給される。さらに、共振階情報出力部55の共振階情報は長尺物振れ判定部53に供給されている。
長尺物振れ感知器異常検出部59は、長尺物振れ判定部53の出力信号から長尺物振れ感知器41が異常を来していることを検出するものであり、その検出結果は管制運転指令出力部56と共に外部発報部60に供給される。外部発報部60では、長尺物振れ感知器41が異常を来している場合に、それを外部に警報等により知らせるようになっている。
管制運転指令出力部56の出力信号は走行指令演算部57に供給され、この走行指令演算部57により、現在のエレベータ運行状態と必要な移動速度に基づいてエレベータの走行指令が演算され、更には管制運転時のエレベータ制御のための走行指令が演算される。そして、走行指令演算部57の演算結果を元に走行指令出力部58により巻上機1が駆動されるようになっている。
図3は本実施形態における処理を表すフローチャートである。
まず、長尺物振れ感知器41で長尺物の振れを検出したか否かを判定する(S1)。S1で振れ検出したと判定されると、乗りかご2を最寄階へ移動し(S2)、停止させる。続いて、乗りかご2の停止を判定し(S3)、停止が確認されたら戸開し(S4)、乗客を降ろす。
次いで、荷重検出装置31の出力電圧から荷重検出部51によって乗りかご2内の積載荷重が検出され、かご内乗客有無判定部52によってかご内乗客が無しであるか否かを判定する(S5)。かご内乗客無しと判定されたら、戸閉する(S6)。
次いで、乗りかご2内に乗客がいない状態となったら、共振階情報出力部55によって出力される共振階情報から、現在停止している階が共振階であるか否かを判定する(S7)。S7で共振階と判定されたら、直ちに管制運転指令出力部56により管制運転指令が走行指令演算装置57へ出力され、管制運転(1)が実行される(S10)。この管制運転(1)は、長尺物振れ検出時に実行する処理であり、例えば乗りかご2を共振階情報出力部55で得た非共振階情報を基に、非共振階へ移動させ運転休止する等とし、特に限定されるものではない。
一方、S7で現在停止している階が共振階でない、即ち非共振階と判定されたら、長尺物振れ判定部53により、荷重検出部51によって検出した荷重信号が所定時間tの間に所定量α以上変動しているか否かが判定される(S8)。S8で変動無しと判定されたら、S10の管制運転(1)に移る。S8で変動有りと判定されたら、長尺物振れ判定部53によって長尺物が振れていると判定される。この場合、共振階でないにも拘わらず長尺物が振れているため、共振階更新部54によって停止階が共振階へ変更される(S9)。そして、管制運転指令出力部56により管制運転指令が走行指令演算装置57へ出力され、管制運転(1)が実行される(S10)。
ここで、所定時間tは特に限定しないが、時間をかけ過ぎると長尺物が振れている場合、昇降路内機器と干渉してしまう恐れがあるため、3秒程度とする。所定量αは、長尺物が昇降路内機器と干渉する振れ量に対して20%程度の振れ量の場合の荷重信号変動量とする。荷重信号変動量は、エレベータの機種毎や停止階毎に解析や実測により予め求めて制御装置50に登録しておくものとする。
このような制御(S1〜S10)により、長尺物振れ感知器41での長尺物振れ検出時に、予め解析で求めた長尺物の非共振階で実際に長尺物が共振して振れることがないか確認することができ、非共振階で長尺物が共振して振れていれば停止中の非共振階を共振階へ更新することができる。このため、誤って共振階での待機や共振階への退避によって長尺物振れによる昇降路内機器との干渉等の事故を防止することができ、さらに解析の誤りによる共振階情報を正すことが可能となる。
次に、長尺物振れ感知器41で長尺物の振れを検出していない場合に関して説明する。
前記S1で長尺物振れ感知器41で長尺物の振れを検出していないと判定された場合は、乗りかご2が停止中であるか否かを判定し(S11)、停止中でなければ通常運転を行う(S20)。停止中であれば、荷重検出装置31の出力電圧から荷重検出部51によって乗りかご2内の積載荷重が検出され、かご内乗客有無判定部52でかご内乗客の有無が判定される(S12)。かご内乗客が有りと判定された場合はS20の通常運転を行う。S12でかご内乗客無しと判定された場合、荷重信号に変動があるか否かが判定される(S13)。S13で荷重信号に変動がないと判定された場合は、S20の通常運転を行う。つまり、かご内乗客有りと判定された場合と、かご内乗客無しで荷重信号の変動が無いと判定された場合は通常のエレベータ制御を継続する。
S13で荷重信号に変動があると判定された場合、停止階が共振階であるか否かが判定される(S14)。そして、共振階でない場合は、停止中の階を共振階へ変更する(S15)。つまり、停止中で乗りかご2内に乗客がいない状態で、荷重信号が変動しているならば、停止中の階が共振階か非共振階かを判定し、停止中の階が非共振階であれば共振階へ変更する。
次いで、長尺物振れ感知器41で振れを検出していない状態で荷重信号の変動により、長尺物の振れを検出したため、長尺物振れ感知器異常検出部59により長尺物振れ感知器41の振れ検出機能に異常をきたしていると異常検出し(S16)、外部発報部60により外部へ通報する(S17)。そして、管制運転(2)を実行する。この管制運転(2)は、長尺物振れ感知器41が異常となった場合に実施する管制運転であり、例えば最寄階停止で運転休止する等とし、特に限定されるものではない。
このような制御(S1,S11〜S20)により、長尺物振れ感知器41で振れ検出をしていないときに荷重検出装置31の出力電圧を監視することで、実際に長尺物が振れていないかを確認することができ、長尺物振れ感知器41の振れ検出機能が正しく機能しているか確認することができる。このため、建物毎に解析で求めた振れ検出の設定値や共振階非共振階の解析値の異常や感知器本体の異常を検出することができる。
このように本実施形態によれば、特別な機器を新たに追加することなく、乗りかご内の積載を検出する荷重検出装置31を利用して、長周期地震対策として設置した長尺物振れ感知器41の解析により求めた振れ検出の設定値や共振階データが正しいか、振れ検出機能が正常に動作しているかを確認することができる。従って、長周期地震動や強風時における長尺物の振れを確実に検出することができ、エレベータサービスの向上及び安全性の向上をはかることができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係わるエレベータシステムの概略構成を説明するためのもので、(a)は全体構成を示し、(b)は荷重検出装置の構成を示している。なお、図1と同一部分には同一符号を付して、その詳しい説明は省略する。
本実施形態は、2:1ローピングのエレベータの構成例である。ローピングの違いにより図1とは荷重検出装置31の設置場所が異なるが、検出方式は図1と同様であり、図示しないその他ローピングに関しても同様とする。荷重検出装置71の設置場所は、図4(b)に示すように、メインロープ3の端の昇降路11の上部であり、乗りかご2の積載量に応じて変動するロープヒッチ部のバネ72の変動量に応じた電圧を出力する構成とし、ロードセルや差動トランス等からなるものとする。バネ72は防振ゴムでもよく、荷重検出装置71とロープヒッチ部の構成は特に限定しない。
このような構成であっても、先に説明した第1の実施形態と同様の制御が可能であり、第1の実施形態と同様の効果が得られるのは勿論のことである。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態に係わるエレベータシステムおける処理手順を表すフローチャートである。なお、本実施形態の基本構成は、第1の実施形態で説明した図1及び図2と同様であるため、ここでは省略する。
建物の振動発生により管制運転を行った場合、振動が収束した後に通常運転に復帰させる必要がある。本実施形態は、この長尺物振れの収束をより正確に検出するためのものである。
まず、振れ収束信号がオンであるか否かを判定する(S21)。建物の振動発生により管制運転を行っている状態では、振れ収束信号はオフである。建物の振動発生により長尺物振れ感知器41が振れ検出した状態から、建物の振動が収束すると感知器41が振れ検出していない状態となる。そこで、感知器41の出力が振れ検出から振れ検出無しに変わったか否か、即ち感知器検出信号の変更の有無を判定する(S25)。感知器検出信号の変更がない場合は、管制運転を継続する(S28)。なお、管制運転を継続した場合、再びS21に戻り、更にS25による感知器検出信号変更の有無の判定を行う。つまり、感知器検出信号の変更があるまで、上記のループが繰り返される。
振れ検出状態から振れ検出していない状態となると、振れ収束信号をオンさせ(S26)、振れ収束タイマーをスタートさせる(S27)。振れ収束タイマーは感知器41が振れ収束と判定後に実測や解析で求めた実際に長尺物の振れが収束するのに必要とする時間βと比較される(S22)。そして、振れ収束タイマーがβ未満の場合は管制運転を継続する(S28)。
なお、振れ収束タイマーがβ未満の場合で管制運転を継続した場合、再びS21に戻り、更にS22による振れ収束タイマーと時間βとの比較を行う。つまり、振れ収束タイマーが時間βを越えるまで、上記のループが繰り返される。
振れ収束タイマーがβ以上となったら、更に荷重信号の変動を確認する(S23)。荷重信号が例えば所定量γ以上変動していれば管制運転を継続する(S28)。γはロープの振れ量から予め算出しておくものとする。なお、荷重信号の変動により管制運転を継続した場合、再びS21に戻り、更にS23による荷重信号の変動確認を行う。つまり、荷重信号の変動が無くなるまで上記のループが繰り返される。
S23で、荷重信号が変動していなければ振れ収束と判定し(S24)、振れ収束後の制御を実施する。なお、振れ収束後の制御は、例えば乗りかご2を低速で最下階から最上階まで走行させ、走行中のトルク指令等から長尺物が昇降路機器に引っかかっていないか確認の後、通常制御に復旧させる等とし、特に限定されるものではない。その他の部分は第1の実施形態と同様のため、説明は省略する。
このように本実施形態によれば、長尺物振れ感知器41で検出した長尺物振れの収束を、荷重検出装置51の検出信号を基に正確に検出することができる。このため、長尺物の振れ収束を誤って検出し、乗りかご2を動かした際に長尺物振れによる昇降路内機器との干渉等の事故を未然に防止することができる。
(変形例)
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。長尺物振れ感知器は、必ずしも加速度センサと演算部で構成されたものに限らず、長尺物であるワイヤーロープの振れを検出できるものであればよい。さらに、ワイヤーロープがメインロープに限らないのは勿論のことである。また、エレベータの構成は、前記図1又は図2に何ら限定されるものではなく、ワイヤーロープによりかごを昇降可能なものであれば適用することが可能である。
また、制御装置は、第1の実施形態で説明したS1〜S11の共振階を非共振階へ変更登録するための第1のモードと、S11〜S20の振れ感知器の異常検出のための第2のモードの両方を備える必要はなく、一方のみを備えたものであっても良い。さらに、第1及び第2のモードに加え、第3の実施形態で説明したS21〜S28の管制運転から復帰させるための第3のモードの3つのモードを備えたものであっても良い。
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…巻上機、2…乗りかご、3…メインロープ、4…吊り合い重り、5…コンペンロープ、6…コンペンシープ、7…テールコード、11…昇降路、12…ピット、13…乗り場、14…機械室、31,71…荷重検出装置、32,72…バネ、41…長尺物振れ感知器、50…制御装置、51…荷重検出部、52…かご内乗客有無判定部、53…長尺物振れ判定部、54…共振階更新部、55…共振階情報出力部、56…管制運転指令出力部、57…走行指令演算装置、58…走行指令出力装置、59…長尺物振れ感知器異常検出部、60…外部発報部。

Claims (6)

  1. 建物の昇降路内に昇降可能に設置されたかごと、
    前記かごに取り付けられたワイヤーロープと、
    前記ワイヤーロープを駆動することにより前記かごを昇降させる電動機と、
    前記ワイヤーロープの端部に設けられ、前記かごに加わる荷重を検出する荷重検出装置と、
    前記建物の振動を感知し、前記ワイヤーロープの振れを検出する長尺物振れ感知器と、
    前記長尺物振れ感知器と前記荷重検出装置の各検出信号に基づいて、エレベータ異常時の管制運転を行う制御装置と、
    を具備し、
    前記制御装置は、前記長尺物振れ感知器によって前記ワイヤーロープの振れが検出された場合に、前記かごを最寄り階で停止し、前記かごの停止階がワイヤロープが建物揺れに共振しない非共振階として登録されていたにも拘わらず、前記かご内に乗客がいない状態での前記荷重検出装置の検出信号から前記ワイヤーロープが振れていると判断された場合、前記停止階の登録を非共振階から建物揺れに共振する共振階へ変更する、
    ことを特徴とするエレベータシステム。
  2. 前記制御装置は、
    前記カゴを停止した最寄り階が共振階か非共振階かを判定し、
    前記最寄り階が共振階の場合は前記管制運転を行い、
    前記最寄り階が非共振階の場合は、前記かご内に乗客がいない状態での前記荷重検出装置の検出信号から前記ワイヤーロープが振れているか否かを判定し、前記ワイヤーロープが振れていない場合は前記管制運転を行い、振れている場合は前記最寄り階を共振階に変更した後に前記管制運転を行う、
    ことを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  3. 前記制御装置は、
    前記長尺物振れ感知器によって前記ワイヤーロープの振れが検出されていないにも拘わらず、前記かご内に乗客がいない状態での前記荷重検出装置の検出出力信号から前記ワイヤーロープが振れていると判断された場合、前記長尺物振れ感知器の振れ検出機能が異常をきたしているとして、前記長尺物振れ感知器が異常であることを表す異常信号を外部に出力すると共に、前記管制運転を行う、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータシステム。
  4. 建物の昇降路内に昇降可能に設置されたかごと、
    前記かごに取り付けられたワイヤーロープと、
    前記ワイヤーロープを駆動することにより前記かごを昇降させる電動機と、
    前記ワイヤーロープの端部に設けられ、前記かごに加わる荷重を検出する荷重検出装置と、
    前記建物の振動を感知し、前記ワイヤーロープの振れを検出する長尺物振れ感知器と、
    前記長尺物振れ感知器と前記荷重検出装置の各検出信号に基づいて、エレベータ異常時の管制運転を行う制御装置と、
    を具備し、
    前記制御装置は、
    前記長尺物振れ感知器によって前記ワイヤーロープの振れが検出され、管制運転が行われている場合に、
    前記長尺物振れ感知器が振れを検出している状態から振れを検出していない状態となったにも拘わらず、前記荷重検出装置の検出信号から前記ワイヤーロープの振れが継続していると判断された場合、前記ワイヤーロープの振れが収束した際のエレベータ制御は実行せず、
    前記荷重検出装置の検出信号から前記ワイヤーロープの振れが収束したと判断された後に、前記ワイヤーロープの振れが収束した際のエレベータ制御を実行する、ことを特徴とするエレベータシステム。
  5. 前記制御装置は、前記荷重検出装置の出力信号から前記ワイヤーロープの振れが集束したと判断されてから一定時間経過後に前記ワイヤーロープの振れが集束した際のエレベータ制御を実行することを特徴とする請求項4記載のエレベータシステム。
  6. 建物の昇降路内に昇降可能に設置されたかごと、
    前記かごに取り付けられたワイヤーロープと、
    前記ワイヤーロープを駆動することにより前記かごを昇降させる電動機と、
    前記ワイヤーロープの端部に設けられ、前記かごに加わる荷重を検出する荷重検出装置と、
    前記建物の振動を感知し、前記ワイヤーロープの振れを検出する長尺物振れ感知器と、
    前記長尺物振れ感知器と前記荷重検出装置の各検出信号に基づいて、エレベータ異常時の管制運転を行う制御装置と、
    を具備し、
    前記制御装置は、
    前記長尺物振れ感知器によって前記ワイヤーロープの振れが検出された場合に、前記かごを最寄り階で停止し、前記かごの停止階が建物揺れに共振しない非共振階として登録されていたにも拘わらず、前記かご内に乗客がいない状態での前記荷重検出装置の検出信号から前記ワイヤーロープが振れていると判断された場合、前記停止階の登録を非共振階から建物揺れに共振する共振階へ変更する第1のモードと、
    前記長尺物振れ感知器によって前記ワイヤーロープの振れが検出されていないにも拘わらず、前記かご内に乗客がいない状態での前記荷重検出装置の検出出力信号から前記ワイヤーロープが振れていると判断された場合、前記長尺物振れ感知器の振れ検出機能が異常をきたしているとして、前記長尺物振れ感知器が異常であることを表す異常信号を外部に出力すると共に、前記管制運転を行う第2のモードと、
    前記長尺物振れ感知器によって前記ワイヤーロープの振れが検出され、管制運転が行われている場合に、前記長尺物振れ感知器が振れを検出している状態から振れを検出していない状態となったにも拘わらず、前記荷重検出装置の検出信号から前記ワイヤーロープの振れが継続していると判断された場合、前記ワイヤーロープの振れが収束した際のエレベータ制御は実行せず、前記荷重検出装置の検出信号から前記ワイヤーロープの振れが収束したと判断された後に、前記ワイヤーロープの振れが収束した際のエレベータ制御を実行する第3のモードと、
    を有することを特徴とするエレベータシステム。
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