JP5710582B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関と駆動輪との間に係合装置(変速機あるいはクラッチなど)を備えるとともに、内燃機関と係合装置との間に少なくとも3つの回転要素を有する差動機構(遊星歯車機構など)を備える車両に関する。
特開2006−335127号公報(特許文献1)には、エンジンと駆動輪との間に変速機(係合装置)を備えるとともに、エンジンと変速機との間に遊星歯車機構(差動機構)を備える車両が開示されている。遊星歯車機構は、第1モータに連結されるサンギヤと、変速機を介して第2モータおよび駆動輪に連結されるリングギヤと、サンギヤおよびリングギヤに噛合するピニオンギヤと、エンジンに連結されるキャリアとを含む。特許文献1には、このような車両において、変速機での変速中に、第1モータおよび第2モータの少なくとも一方を用いてリングギヤの回転速度を制御することによって、変速ショックを抑制する技術が開示されている。
特開2006−335127号公報 特開2009−143388号公報 特開2009−154625号公報
しかしながら、特許文献1に開示された車両において、変速機での変速中にリングギヤの回転速度を制御する際、遊星歯車機構の回転エネルギ変化を考慮することなくエンジンの発生パワーを制御すると、変速が停滞あるいは逆進してしまい、変速時間の適正化を図ることができなくなる可能性がある。
すなわち、エンジンと変速機との間に遊星歯車機構が設けられていない通常のエンジン車両では、エンジンの発生パワーと変速機の入力軸回転変化との間に正の相関関係(一方が増加すると他方も増加し、一方が低下すると他方も低下する関係)が定常的に存在する。したがって、ダウンシフト時にはエンジンの発生パワーの増加補正を行なうことで、アップシフト時にはエンジンの発生パワーの低下補正を行なうことで、それぞれの変速を促進することが可能である。
ところが、特許文献1に開示された車両のようにエンジンと変速機との間に遊星歯車機構が設けられている車両においては、遊星歯車機構の状態によっては、エンジンの発生パワーと変速機の入力軸回転変化との間の相関関係が変化して負の相関関係(一方が増加すると他方が低下し、一方が低下すると他方が増加する関係)となる場合がある。そのため、特許文献1に開示された車両において、通常のエンジン車両と同様の補正を行なうと、遊星歯車機構の状態によっては変速が停滞したり逆進してしまう可能性がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、内燃機関と駆動輪との間に係合装置を備えるとともに、内燃機関と係合装置との間に少なくとも3つの回転要素を有する差動機構を備える車両において、変速時間の適正化を図ることである。
この発明に係る車両は、駆動輪を回転させるためのパワーを発生する内燃機関と、内燃機関と駆動輪との間に設けられ、係合状態、スリップ状態および解放状態のいずれかの状態に切替可能な係合装置と、内燃機関と係合装置との間に設けられ、内燃機関に連結される第1回転要素と係合装置を介して駆動輪に連結される第2回転要素とを含む少なくとも3つの回転要素を有する差動機構と、内燃機関および係合装置を制御する制御装置とを備える。制御装置は、係合装置がスリップ状態または解放状態である場合、差動機構の回転エネルギの変化に応じて内燃機関の発生パワーおよび係合装置の伝達パワーの少なくとも一方を補正する。
好ましくは、制御装置は、回転エネルギが増加するときは発生パワーの増加補正および伝達パワーの低下補正の少なくとも一方の補正を行ない、回転エネルギが低下するときは発生パワーの低下補正および伝達パワーの増加補正の少なくとも一方の補正を行なう。
好ましくは、制御装置は、回転エネルギの変化量が大きいほど、発生パワーおよび伝達パワーの少なくとも一方の補正量を大きくする。
好ましくは、差動機構は、第1、第2回転要素に加えて第3回転要素を有する。車両は、第3回転要素に連結される回転電機と、回転電機との間で電力授受可能な蓄電装置とをさらに備える。制御装置は、蓄電装置の充放電可能パワーに応じて、発生パワーおよび伝達パワーの少なくとも一方の補正量を変更する。
好ましくは、差動機構は、サンギヤと、リングギヤと、サンギヤおよびリングギヤに噛合するピニオンギヤと、ピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持するキャリアとを含む遊星歯車機構である。第1回転要素はキャリアであり、第2回転要素はリングギヤであり、第3回転要素はサンギヤである。
好ましくは、制御装置は、発生パワーおよび伝達パワーのどちらを優先的に補正するのかを、要求駆動パワーおよび伝達パワーに応じて変更する。
好ましくは、制御装置は、要求駆動パワーの変化率が所定率よりも大きくかつ伝達パワーが所定パワーよりも小さい場合、発生パワーの低下補正よりも伝達パワーの増加補正を優先的に行なう。
好ましくは、係合装置は、変速比を変更可能な変速機である。制御装置は、変速機での変速中である場合に、差動機構の回転エネルギの変化に応じて発生パワーおよび伝達パワーの少なくとも一方を補正する。
好ましくは、第2回転要素の回転速度が第1回転要素の回転速度に応じて決まる境界値よりも高い第1領域では第2回転要素の回転速度の低下に応じて差動機構の回転エネルギが低下し、第2回転要素の回転速度が境界値よりも低い第2領域では第2回転要素の回転速度の低下に応じて差動機構の回転エネルギが増加する。制御装置は、変速機でのアップシフト中である場合、第2回転要素の回転速度が第1領域に含まれるときは、発生パワーの低下補正および伝達パワーの増加補正の少なくとも一方の補正を行ない、第2回転要素の回転速度が第2領域に含まれるときは、発生パワーの増加補正および伝達パワーの低下補正の少なくとも一方の補正を行なう。
好ましくは、第2回転要素の回転速度が第1回転要素の回転速度に応じて決まる境界値よりも高い第1領域では第2回転要素の回転速度の増加に応じて差動機構の回転エネルギが増加し、第2回転要素の回転速度が境界値よりも低い第2領域では第2回転要素の回転速度の増加に応じて差動機構の回転エネルギが低下する。制御装置は、変速機でのダウンシフトの実行中である場合、第2回転要素の回転速度が第1領域に含まれるときは、発生パワーの増加補正および伝達パワーの低下補正の少なくとも一方の補正を行ない、第2回転要素の回転速度が第2領域に含まれるときは、発生パワーの低下補正および伝達パワーの増加補正の少なくとも一方の補正を行なう。
好ましくは、制御装置は、変速機での変速開始時から変速終了時までの間に差動機構の回転エネルギが極小となる時がある場合、変速開始時の回転エネルギと極小となる時の回転エネルギとの差分に応じて、発生パワーの低下補正および伝達パワーの増加補正の少なくとも一方の補正を行なう。
本発明によれば、内燃機関と駆動輪との間に係合装置を備えるとともに、内燃機関と係合装置との間に少なくとも3つの回転要素を有する差動機構を備える車両において、変速時間の適正化を図ることができる。
車両の全体ブロック図である。 動力分割装置の共線図を示す。 自動変速機での変速時の回転変化の様子を模式的に示した図である。 動力分割装置の全体の回転エネルギの分布を示した図(その1)である。 ECUが行なう補正手法を示す図(その1)である。 ECUの処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 第2MG回転速度ωmおよびエンジン発生パワーPeの変化の様子を示す図である。 合計エネルギ変化率ΔPiとエンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcとの対応関係の一例を示す図である。 合計エネルギ変化率ΔPiおよびバッテリ入出力余裕電力ΔPbin,ΔPboutと、エンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcとの対応関係の一例を示す図である。 ECUの処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。 動力分割装置の全体の回転エネルギの分布を示した図(その2)である。 ECUが行なう補正手法を示す図(その2)である。 ECUの処理手順の一例を示すフローチャート(その3)である。 車両の構成の変形例を示す図(その1)である。 車両の構成の変形例を示す図(その2)である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
また、本明細書において「電力」という用語は、狭義の電力(仕事率)を意味する場合と、広義の電力である電力量(仕事量)あるいは電気エネルギを意味する場合とがあり、その用語が使用される状況に応じて弾力的に解釈される。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態による車両1の全体ブロック図である。車両1は、駆動輪82を回転させて走行する。この車両1は、エンジン(E/G)100、第1モータジェネレータ(以下「第1MG」という)200、動力分割装置300、第2モータジェネレータ(以下「第2MG」という)400、自動変速機(A/T)500、電力制御装置(Power Control Unit、以下「PCU」という)600、バッテリ700、電子制御装置(Electronic Control Unit、以下「ECU」という)1000を含む。
エンジン100は、駆動輪82を回転させるためのパワー(駆動パワーPv)を発生する。エンジン100が発生したパワーは動力分割装置300に入力される。
動力分割装置300は、エンジン100から入力されたパワーを、自動変速機500を介して駆動輪82に伝達されるパワーと、第1MG200に伝達されるパワーとに分割する。
動力分割装置300は、サンギヤ(S)310、リングギヤ(R)320、キャリア(C)330、およびピニオンギヤ(P)340を含む遊星歯車機構(差動機構)である。サンギヤ(S)310は、第1MG200のロータに連結される。リングギヤ(R)320は、自動変速機500を介して駆動輪82に連結される。ピニオンギヤ(P)340は、サンギヤ(S)310とリングギヤ(R)320とに噛合する。キャリア(C)330は、ピニオンギヤ(P)340を自転かつ公転自在に保持する。キャリア(C)330は、エンジン100のクランクシャフトに連結される。
第1MG200および第2MG400は、交流の回転電機であって、モータとしてもジェネレータとしても機能する。本実施の形態においては、第2MG400は、動力分割装置300と自動変速機500との間に設けられる。より具体的には、動力分割装置300のリングギヤ(R)320と自動変速機500の入力軸とを連結する回転軸350に第2MG400のロータが接続される。
自動変速機500は、回転軸350と駆動軸560との間に設けられる。自動変速機500は、複数の油圧式の摩擦係合要素(クラッチおよびブレーキなど)を含むギヤユニットと、ECU1000からの制御信号に応じた油圧を各摩擦係合要素に供給する油圧回路とを備える。複数の摩擦係合要素の係合状態が変更されることによって、自動変速機500は、係合状態、スリップ状態および解放状態のいずれかの状態に切り替えられる。係合状態では、自動変速機500の入力軸の回転パワーの全部が自動変速機500の出力軸に伝達される。スリップ状態では、自動変速機500の入力軸の回転パワーの一部が自動変速機500の出力軸に伝達される。解放状態では、自動変速機500の入力軸と出力軸との間の動力伝達が遮断される。また、自動変速機500は、係合状態における変速比(出力軸回転速度に対する入力軸回転速度の比)を予め定められた複数の変速段(変速比)のうちのいずれかに切替可能に形成される。なお、自動変速機500は、通常は係合状態に制御されるが、変速中は一時的にスリップ状態または解放状態となり、変速終了後に再び係合状態に戻される。
PCU600は、バッテリ700から供給される直流電力を交流電力に変換して第1MG200および/または第2MG400に出力する。これにより、第1MG200および/または第2MG400が駆動される。また、PCU600は、第1MG200および/または第2MG400によって発電される交流電力を直流電力に変換してバッテリ700へ出力する。これにより、バッテリ700が充電される。
バッテリ700は、第1MG200および/または第2MG400を駆動するための高電圧(たとえば200V程度)の直流電力を蓄える。バッテリ700は、代表的にはニッケル水素やリチウムイオンを含んで構成される。なお、バッテリ700に代えて、大容量のキャパシタも採用可能である。
さらに、車両1には、エンジン回転速度センサ10、車速センサ15、レゾルバ21,22、アクセルポジションセンサ31、監視センサ32が備えられる。エンジン回転速度センサ10は、エンジン100の回転速度(以下「エンジン回転速度ωe」という)を検出する。車速センサ15は、駆動軸560の回転速度を車速Vとして検出する。レゾルバ21は、第1MG200の回転速度(以下「第1MG回転速度ωg」という)を検出する。レゾルバ22は、第2MG400の回転速度(以下「第2MG回転速度ωm」という)を検出する。アクセルポジションセンサ31は、ユーザによるアクセルペダルの操作量(以下「アクセル開度A」という)を検出する。監視センサ32は、バッテリ700の状態(バッテリ電圧Vb、バッテリ電流Ib、バッテリ温度Tbなど)を検出する。これらの各センサは検出結果をECU1000に出力する。
ECU1000は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵し、当該メモリに記憶された情報や各センサからの情報に基づいて所定の演算処理を実行する。ECU1000は、演算処理の結果に基づいて車両1に搭載される各機器を制御する。
ECU1000は、アクセル開度Aおよび車速Vから要求駆動パワーPvreqを決定する。ECU1000は、要求駆動パワーPvreqを満足するように所定のアルゴリズムに従ってエンジン目標パワーPetag、第1MG目標パワーPgtag、第2MG目標パワーPmtagを算出する。ECU1000は、実際のエンジンパワーがエンジン目標パワーPetagとなるようにエンジン100(具体的には点火時期、スロットル開度、燃料噴射量など)を制御する。また、ECU1000は、PCU600を制御することによって、第1MG200の実パワーが第1MG目標パワーPgtagとなるように第1MG200を流れる電流を制御する。同様に、ECU1000は、PCU600を制御することによって、第2MG400の実パワーが第2MG目標パワーPmtagとなるように第2MG400を流れる電流を制御する。
ECU1000は、監視センサ32の検出結果に基づいてバッテリ700の残存容量(State Of Charge、以下「SOC」ともいう)を算出する。ECU1000は、SOCおよびバッテリ温度Tbなどに基づいて、バッテリ出力可能電力WOUTおよびバッテリ受入可能電力WIN(単位はいずれもワット)を設定する。ECU1000は、バッテリ700の実出力電力Pboutがバッテリ出力可能電力WOUTを超えないようにPCU600を制御する。また、ECU1000は、バッテリ700の実受入電力Pbinがバッテリ受入可能電力WINを超えないようにPCU600を制御する。
ECU1000は、予め定められた変速マップを参照してアクセル開度Aおよび車速Vに対応する目標変速段を決定し、実際の変速段が目標変速段となるように自動変速機500を制御する。なお、上述したように、自動変速機500は、通常は係合状態に制御されるが、変速中(アップシフト中またはダウンシフト中)は一時的にスリップ状態または解放状態となり、変速終了後に再び係合状態に戻される。
図2は、動力分割装置300の共線図を示す。図2に示すように、サンギヤ(S)310の回転速度(すなわち第1MG回転速度ωg)、キャリア(C)330の回転速度(すなわちエンジン回転速度ωe)、リングギヤ(R)320の回転速度(すなわち第2MG回転速度ωm)は、動力分割装置300の共線図上で直線で結ばれる関係(いずれか2つの回転速度が決まれば残りの回転速度も決まる関係)になる。なお、本実施の形態においては、リングギヤ(R)320と駆動軸560との間に自動変速機(A/T)500が設けられている。そのため、第2MG回転速度ωmと車速Vとの比は、自動変速機500で形成される変速段(変速比)によって決まる。なお、図2には、自動変速機500が1速〜4速のいずれかの前進変速段を形成可能な場合が例示されている。
図3は、自動変速機500での変速時の回転変化の様子を模式的に共線図上に示した図である。図3に示すように、変速時(ダウンシフト時あるいはアップシフト時)には、車速Vはほとんど変化せず固定される。そのため、ダウンシフト時(変速比を上げる時)には、一点鎖線に示すように、自動変速機500の入力軸回転速度(すなわち第2MG回転速度ωm)を上昇させる必要がある。逆に、アップシフト時(変速比を下げる時)には、二点鎖線に示すように、自動変速機500の入力軸回転速度を低下させる必要がある。
通常のエンジン車両では、エンジンと自動変速機との間に動力分割装置300に相当する装置が設けられない。そのため、エンジンパワーと自動変速機の入力軸回転変化との間には正の相関関係(一方が増加すると他方も増加し、一方が低下すると他方も低下する関係)が定常的に存在する。したがって、ダウンシフト時には、エンジンパワーの増加補正(あるいは自動変速機の伝達パワーの低下補正)を行なうことで、自動変速機の入力軸回転速度を上昇させて変速を促すことが可能である。また、アップシフト時には、エンジンパワーの低下補正(あるいは自動変速機の伝達パワーの増加補正)を行なうことで、自動変速機の入力軸回転速度を低下させて変速を促すことが可能である。
ところが、本実施の形態による車両1においては、エンジン100と自動変速機500との間に動力分割装置300が設けられる。このような車両1において、通常のエンジン車両と同様の補正を行なうと、動力分割装置300の状態によっては、変速が促進されずに、かえって変速が停滞したり逆進してしまうおそれがある。この点について、図4を参照してより詳しく説明する。
図4は、動力分割装置300の全体の回転エネルギの分布を等エネルギ曲線群(エネルギが等しい点を結んだ曲線を所定エネルギ毎に示したもの)を用いて示した図である。図4においては、エンジン回転速度ωe(キャリア(C)330の回転速度)を横軸とし、第2MG回転速度ωm(リングギヤ(R)320の回転速度)を縦軸としている。上述の図2で説明したように、エンジン回転速度ωeおよび第2MG回転速度ωmが決まれば、残りの第1MG回転速度ωg(サンギヤ(S)310の回転速度)も決まり、動力分割装置300内のすべての回転要素の回転速度を特定することができる。そのため、エンジン回転速度ωeおよび第2MG回転速度ωmをパラメータとすることで、動力分割装置300の全体の回転エネルギ(以下、単に「合計エネルギEsum」ともいう)が決まることになる。各等エネルギ曲線が示す合計エネルギEsumの値E1,E2,E3,…E10,…は、原点から遠いほど高い。すなわち、E1<E2<E3<E4…<E10…の関係にある。
図4から分かるように、エンジン回転速度ωeが変化しない場合には、第2MG回転速度ωmと合計エネルギEsumとの間の相関関係が境界ラインL1よりも上側の領域と下側の領域とで反対になる。具体的には、境界ラインL1よりも上側の領域では、第2MG回転速度ωmと合計エネルギEsumとの間には正の相関関係(一方が増加すると他方も増加し、一方が低下すると他方も低下する関係)がある。そのため、以下では、境界ラインL1よりも上側の領域を「正相関領域」ともいう。一方、境界ラインL1よりも下側の領域では、第2MG回転速度ωmと合計エネルギEsumとの間には負の相関関係(一方が増加すると他方は低下し、一方が低下すると他方は増加する関係)がある。そのため、以下では、境界ラインL1よりも下側の領域を「負相関領域」ともいう。
なお、境界ラインL1は、下記の式(a)の関係式で表わすことができる。
ωm={(1+ρ)Ig/(Ig+ρIm)}ωe …(a)
式(a)において、「Ig」は第1MG200の慣性モーメント、「Im」は第2MG400の慣性モーメント、「ρ」は動力分割装置300のプラネタリギヤ比である。
また、図4には、代表的な変速時の回転変化がパターン(1)〜(4)に示されている。なお、図4では、変速時にエンジン回転速度ωeがほとんど変化しない場合を想定している。
正相関領域でアップシフトを行なう場合、図4のパターン(1)に示すように、第2MG回転速度ωmが低下し、これに伴って合計エネルギEsumも低下する。言い換えれば、正相関領域でアップシフトを行なう場合には、合計エネルギEsumを低下させる必要がある。一方、負相関領域でアップシフトを行なう場合、図4のパターン(2)に示すように、第2MG回転速度ωmが低下するが、合計エネルギEsumは増加する。言い換えれば、負相関領域でアップシフトを行なう場合には、合計エネルギEsumを増加させる必要がある。
正相関領域でダウンシフトを行なう場合、図4のパターン(3)に示すように、第2MG回転速度ωmが増加し、これに伴って合計エネルギEsumも増加する。言い換えれば、正相関領域でダウンシフトを行なう場合には、合計エネルギEsumを増加させる必要がある。一方、負相関領域でダウンシフトを行なう場合、図4のパターン(4)に示すように、第2MG回転速度ωmは増加するが、合計エネルギEsumは低下する。言い換えれば、負相関領域でダウンシフトを行なう場合には、合計エネルギEsumを低下させる必要がある。
このような特性に鑑み、本実施の形態によるECU1000は、変速中である場合、合計エネルギEsumの変化に応じて、エンジン100が発生するパワー(以下「エンジン発生パワーPe」ともいう)および自動変速機500が伝達するパワー(以下「変速機伝達パワーPc」ともいう)の少なくとも一方を補正する。
図5は、ECU1000が行なうエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正手法を示す図である。
正相関領域でアップシフトが行なわれるパターン(1)の場合、第2MG回転速度ωmの低下に伴って合計エネルギEsumも低下する。この場合には、ECU1000は、エンジン発生パワーPeの低下補正および変速機伝達パワーPcの増加補正を行なうことで、合計エネルギEsumの低下を促す。
負相関領域でアップシフトが行なわれるパターン(2)の場合、第2MG回転速度ωmは低下するが合計エネルギEsumは増加する。この場合には、ECU1000は、エンジン発生パワーPeの増加補正および変速機伝達パワーPcの低下補正を行なうことで、合計エネルギEsumの増加を促す。
正相関領域でダウンシフトが行なわれるパターン(3)の場合、第2MG回転速度ωmの増加に伴って合計エネルギEsumも増加する。この場合には、ECU1000は、エンジン発生パワーPeの増加補正および変速機伝達パワーPcの低下補正を行なうことで、合計エネルギEsumの増加を促す。
負相関領域でダウンシフトが行なわれるパターン(4)の場合、第2MG回転速度ωmは増加するが合計エネルギEsumは低下する。この場合には、ECU1000は、エンジン発生パワーPeの低下補正および変速機伝達パワーPcの増加補正を行なうことで、合計エネルギEsumの低下を促す。
このように、ECU1000は、同種の変速が行なわれる場合であっても、その変速が正相関領域で行なわれるのか負相関領域で行なわれるのかに応じて、エンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正方向を逆転させる。なお、パターン(2)、(4)の場合の補正態様は、通常のエンジン車両での補正態様とは逆となる。
図6は、ECU1000がエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcを補正する場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。
S10にて、ECU1000は、変速中であるか否かを判定する。変速中でない場合(S10にてNO)、ECU1000は処理を終了させる。
変速中である場合(S10にてYES)、ECU1000は、S11にてイナーシャ相中であるか否かを判定する。なお、イナーシャ相中は、自動変速機500の入力軸回転速度が、変速前の同期回転速度(=出力軸回転速度×変速前の変速比)から変速後の同期回転速度(=出力軸回転速度×変速後の変速比)に向かって変化する。イナーシャ相中でない場合(S11にてNO)、ECU1000は処理を終了させる。
イナーシャ相中である場合(S11にてYES)、ECU1000は、S12にて、合計エネルギEsumの単位時間あたりの変化量(=イナーシャパワー)を算出する。なお、以下では、「合計エネルギEsumの単位時間あたりの変化量」を、単に「合計エネルギ変化率ΔPi」ともいう。
たとえば、ECU1000は、上述の図4に示したような等エネルギ曲線群を予めマップとして記憶しておき、このマップを参照して単位時間あたりの動作点変化に対応する合計エネルギEsumの変化量を求め、求めた変化量を合計エネルギ変化率ΔPiとする。なお、他の手法を用いて合計エネルギ変化率ΔPiを算出するようにしてもよい。
S13にて、ECU1000は、合計エネルギ変化率ΔPiが0よりも大きいか否か(すなわち単位時間の間で合計エネルギEsumが増加したか否か)を判定する。
合計エネルギ変化率ΔPiが0よりも大きい場合(S13にてYES)、すなわち上述の図4、5に示すパターン(2)またはパターン(3)の場合、ECU1000は、S14にて、エンジン発生パワー補正量ΔPeを正の所定値としてエンジン発生パワーPeの増加補正を行ない、変速機伝達パワー補正量ΔPcを負の所定値として変速機伝達パワーPcの低下補正を行なう。この際、どちらか一方の補正量に重みを付けてもよい。また、どちらか一方の補正量が0になってもよい(どちらか一方の補正のみを行なうようにしてもよい)。
一方、合計エネルギ変化率ΔPiが0よりも小さい場合(S13にてNO)、すなわち上述の図4、5に示すパターン(1)またはパターン(4)の場合、ECU1000は、S15にて、エンジン発生パワー補正量ΔPeを負の所定値としてエンジン発生パワーPeの低下補正を行ない、変速機伝達パワー補正量ΔPcを正の所定値として変速機伝達パワーPcの増加補正を行なう。この際、上述のS14と同様、どちらか一方の補正量に重みを付けてもよい。また、どちらか一方の補正量が0になってもよい(どちらか一方の補正のみを行なうようにしてもよい)。
S16にて、ECU1000は、S14あるいはS15で設定された補正量での補正を実現するための指令信号(スロットル制御信号、点火時期制御信号、油圧制御信号)を、エンジン100および自動変速機500に出力する。
図7は、負相関領域でアップシフトが行なわれる場合(図4、5のパターン(2)の場合)の第2MG回転速度ωmおよびエンジン発生パワーPeの変化の様子を示す図である。なお、図7には、エンジン発生パワーPeの補正のみを行なう場合が例示されている。
時刻t1でアップシフトが開始されると、まずトルク相が開始される。時刻t2でトルク相が終了しイナーシャ相が開始される。イナーシャ相の開始に伴って、第2MG回転速度ωmが変速前の同期回転速度から変速後の同期回転速度に向けて低下し始める。
この際、第2MG回転速度ωmが負相関領域(ωm<L1の領域)に含まれているため、第2MG回転速度ωmの低下に伴って合計エネルギEsumが増加する。そのため、合計エネルギ変化率ΔPiが正となる。この場合、ECU1000は、エンジン発生パワーPeを増加補正する。これにより、合計エネルギEsumの増加を促して、第2MG回転速度ωmを早期に低下させることができる。そのため、変速の停滞や逆進を回避して、変速時間の適正化を図ることができる。
たとえば一点鎖線に示すようにエンジン発生パワーPeを増加補正しない場合には、第2MG回転速度ωmが緩やかに低下するため、アップシフト終了時刻が時刻t4に遅れてしまう。これに対し、本実施の形態では、エンジン発生パワーPeの増加補正によって第2MG回転速度ωmの低下が促されるため、アップシフト終了時刻が時刻t4よりも早い時刻t3となり、変速時間を短縮することができる。
以上のように、本実施の形態によるECU1000は、エンジン100と自動変速機500との間に動力分割装置300(遊星歯車機構)が設けられる車両1において、自動変速機500での変速中である場合、動力分割装置300での全体の回転エネルギの変化に応じて、エンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正方向を決定する。これにより、図4に示したような正相関領域および負相関領域のいずれの領域で変速が行なわれる場合であっても、変速の停滞や逆進を適切に防止して変速時間の適正化を図ることができる。
なお、上述の実施の形態1は、たとえば以下のように変更することもできる。
<実施の形態1の変形例(その1)>
上述の図6のフローチャートのS14およびS15の処理において、エンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcの絶対値(大きさ)を合計エネルギ変化率ΔPiの絶対値に応じて変更するようにしてもよい。
図8は、合計エネルギ変化率ΔPiとエンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcとの対応関係の一例を示す図である。図8に示すように、合計エネルギ変化率ΔPiの絶対値が大きいほどエンジン発生パワー補正量ΔPeの絶対値および変速機伝達パワー補正量ΔPcの絶対値を大きくするようにしてもよい。このようにすることで、合計エネルギ変化率ΔPiの絶対値を考慮したより適切な補正が可能となるため、変速時間のさらなる適正化を図ることができる。
さらに、エンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcの絶対値を、合計エネルギ変化率ΔPiに加えてバッテリ入出力余裕電力に応じて変更するようにしてもよい。ここで、バッテリ入出力余裕電力とは、バッテリ700の実受入電力Pbinとバッテリ受入可能電力WINとの差分(以下「バッテリ入力余裕電力ΔPbin」という)、あるいは、バッテリ700の実出力電力Pboutとバッテリ出力可能電力WOUTとの差分(以下「バッテリ出力余裕電力ΔPbout」という)である。
図9は、合計エネルギ変化率ΔPiおよびバッテリ入出力余裕電力ΔPbin,ΔPboutと、エンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcとの対応関係の一例を示す図である。図9に示すように、合計エネルギ変化率ΔPiがバッテリ入出力余裕電力ΔPbin,ΔPboutの範囲内である場合(ΔPbin<ΔPi<ΔPboutの場合)は、バッテリ700に入出力される電力の増減(第1MG200および第2MG400の少なくとも一方の発電量あるいは電力消費量の増減)によって合計エネルギEsumの変化を担保できるため、エンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcを0とする。一方、合計エネルギ変化率ΔPiがバッテリ入出力余裕電力ΔPbin,ΔPboutの範囲を超える場合(ΔPi<ΔPbinまたはΔPi>ΔPboutの場合)は、バッテリ700に入出力される電力の増減のみでは不足するため、不足分をエンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcで担保するようにする。このようにすると、変速時間の適正化を図りつつ、エンジン発生パワーPeの補正による燃費の悪化および変速機伝達パワーPcの補正によるドライバビリティの悪化を最小限に抑えることができる。
<実施の形態1の変形例(その2)>
上述の図6のフローチャートのS14およびS15の処理において、エンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcを以下のように算出してもよい。
動力分割装置300のパワーバランス式は、動力分割装置300の合計イナーシャパワーを「Pi」とすると、下記の式(b)となる。
Pe+Pb=Pc+Pi …(b)
式(b)の左辺(エンジン発生パワーPeとバッテリ700の出力パワーPbとの合計)が動力分割装置300に入力されるパワーである。一方、式(b)の右辺(変速機伝達パワーPcと動力分割装置300のイナーシャパワーPiとの合計)が動力分割装置300から出力されるパワーである。なお、式(b)では、熱などとして消費される損失エネルギは省略している。
上記の式(b)のパワーバランス式が変速後の状態で担保されるように、エンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcを下記の式(c)、(d)で算出してもよい。これにより、変速後のパワーバランスをフィードバック的に担保することができる。
ΔPe=[Pc推定値+ΔPi−Pb]−Pe推定値 …(c)
ΔPc=[Pe推定値+Pb−ΔPi]−Pc推定値 …(d)
式(c)、(d)に用いる「Pe推定値」として、回転変化開始時のPe指令値とPe推定値との差分値でPe指令値を補正した値を用いてもよい。この際、差分値として、ノイズ防止のためにフィルタ処理した値を用いてもよい。
[実施の形態2]
本実施の形態2では、エンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcのどちらを優先的に補正するのかを、要求駆動パワーPvreqおよび変速機伝達パワーPcに応じて変更する。その他の構造、機能、処理は、前述の実施の形態1と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
本実施の形態2によるECU1000は、通常は、エンジン発生パワーPeの補正を優先的に行ない、エンジン発生パワーPeの補正では不足する場合に変速機伝達パワーPcの補正を行なう。たとえばエンジン発生パワーPeの低下補正を点火時期の遅角によって実現する場合に、失火防止や触媒過熱防止のために点火時期の遅角量が制限されると、エンジン発生パワーPeの低下補正量が必要量よりも不足することになる。この不足分に相当するパワー分だけ変速機伝達パワーPcを増加させる。
一方、アクセル開度Aが所定値よりも低い値から高い値に急激に(所定時間よりも短い時間で)増加しかつ変速機伝達パワーPcが油圧ばらつき等で所定パワーよりも低い場合、ECU1000は、変速機伝達パワーPcの補正を優先的に行ない、変速機伝達パワーPcの補正では不足する分をエンジン発生パワーPeで補正する。
たとえば、変速後の加速が重視される変速中(たとえばパワーオンダウンシフト中)に変速機伝達パワーPcが油圧ばらつき等の影響で想定よりも小さい場合、エンジン発生パワーPeを低下させると、変速後の加速もたつきが発生することが想定される。このような場合には、本実施の形態によるECU1000は、エンジン発生パワーPeの低下補正よりも変速機伝達パワーPcの増加補正を優先的に行なう。これにより、変速時間の適正化を図りつつ、変速後の加速もたつきを未然に防止することができる。
また、アクセル開度Aが所定開度よりも低い値から高い値に変化したことで発生する変速中に変速機伝達パワーPcが油圧ばらつき等で所定パワーよりも低い場合、エンジン回転速度ωeが急激に増加する。このような場合、エンジン発生パワーPeを低下させると、変速中はエンジン回転速度ωeの急増を抑制できるが、変速後の加速もたつきが発生することが想定される。このような場合には、本実施の形態によるECU1000は、エンジン発生パワーPeの低下補正よりも変速機伝達パワーPcの増加補正を優先的に行なう。これにより、変速時間の適正化を図りつつ、変速後の加速もたつきを未然に防止することができる。
図10は、本実施の形態によるECU1000がエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcを補正する場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図10に示すステップのうち、前述の図6に示したステップと同じ番号を付しているステップについては、既に説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
S20にて、ECU1000は、要求駆動パワーPvreqの単位時間あたりの増加量(以下「車両要求駆動パワー増加率ΔPv」という)が所定率ΔP0よりも大きく、かつ、変速機伝達パワーPcが所定パワーP0よりも小さいか否かを判定する。
車両要求駆動パワー増加率ΔPvが所定率ΔP0よりも大きくかつ変速機伝達パワーPcが所定パワーP0よりも小さい場合(S20にてYES)、ECU1000は、エンジン発生パワーPeよりも変速機伝達パワーPcを優先的に補正する。具体的には、ECU1000は、S21にて変速機伝達パワー補正量ΔPcを算出し、S22にて合計エネルギ変化率ΔPiから変速機伝達パワー補正量ΔPcを差し引いた値をエンジン発生パワー補正量ΔPeとする。
一方、車両要求駆動パワー増加率ΔPvが所定率ΔP0よりも小さい場合または変速機伝達パワーPcが所定パワーP0よりも大きい場合(S20にてNO)、ECU1000は、変速機伝達パワーPcよりもエンジン発生パワーPeを優先的に補正する。具体的には、ECU1000は、S23にて点火時期の変更によるエンジン発生パワー補正量ΔPe_saを算出し、S24にてスロットル開度(吸入空気量)の変更によるエンジン発生パワー補正量ΔPe_thを算出し、S25にて合計エネルギ変化率ΔPiからエンジン発生パワー補正量ΔPe(=ΔPe_sa+ΔPe_th)を差し引いた値を変速機伝達パワー補正量ΔPcとする。
以上のように、本実施の形態によるECU1000は、エンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcのどちらを優先的に補正するのかを、要求駆動パワーPvreqおよび変速機伝達パワーPcに応じて変更する。これにより、変速時間の適正化を図りつつ、変速後の加速もたつきを未然に防止することができる。
[実施の形態3]
上述の実施の形態1では、イナーシャ相開始後に合計エネルギ変化率ΔPiを算出し、その結果でエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正方向を決定していた。
これに対し、本実施の形態3では、イナーシャ相開始前に変速前後の合計エネルギEsumの変化(変速前の合計エネルギEsumと変速後の合計エネルギEsumとの差分)を予測し、その予測結果に応じてエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正方向および補正量を決定する。これにより、補正指令の出力から実際にパワーが変化するまでの応答性を考慮して最適なタイミングで(たとえばイナーシャ相開始前に)補正指令を出力することできる。
図11は、上述の図4と同様、合計エネルギEsumの分布を等エネルギ曲線群を用いて示した図である。
図12は、本実施の形態によるECU1000が行なうエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正手法を示す図である。
ECU1000は、変速が開始されると、変速前動作点(変速開始時のエンジン回転速度ωeおよび第2MG回転速度ωm)を特定するとともに、変速後動作点(変速後のエンジン回転速度ωeおよび第2MG回転速度ωm)を予測する。そして、ECU1000は、図11に示すような等エネルギ曲線マップを参照して変速前の合計エネルギEsumと変速後の合計エネルギEsumとを算出し、両者の差分を算出する。そして、その差分に応じてエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正方向および補正量を決定する。
たとえば、正相関領域でダウンシフトを行なうパターン(3)の場合、変速開始から変速終了までに第2MG回転速度ωmが増加し、これに伴って合計エネルギEsumも増加する。この場合には、図12に示すように、ECU1000は、エンジン発生パワーPeの増加補正および変速機伝達パワーPcの低下補正を行なう。
一方、負相関領域でダウンシフトを行なうパターン(4)の場合、変速開始から変速終了までに第2MG回転速度ωmは増加するが、合計エネルギEsumは低下する。この場合には、図12に示すように、ECU1000は、エンジン発生パワーPeの低下補正および変速機伝達パワーPcの増加補正を行なう。
変速開始から変速終了までに境界ラインL1を通過するパターン(5)の場合、変速開始から変速終了までに第2MG回転速度ωmは増加するが、合計エネルギEsumは境界ラインL1通過前には低下し、境界ラインL1通過時に極小となり、境界ラインL1通過後に増加する。このような場合、ECU1000は、境界ラインL1通過前の回転変化を促すようにエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正方向および補正量を決定する。具体的には、図12に示すように、ECU1000は、境界ラインL1通過前にエンジン発生パワーPeの低下補正および変速機伝達パワーPcの増加補正を行なう。この際、ECU1000は、変速前の合計エネルギEsumと境界ラインL1通過時の合計エネルギEsum(変速中における合計エネルギEsumの極小値)との差分に応じて、エンジン発生パワー低下補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー増加補正量ΔPcを設定する。そして、境界ラインL1通過後は、ECU1000は、エンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正を行なわない(補正量を0にする)。
なお、図11、12にはアップシフトを行なう場合については記載されていないが、アップシフトを行なう場合においてもダウンシフトと同様の補正手法が適用される。
図13は、本実施の形態によるECU1000がエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcを補正する場合の処理手順の一例を示すフローチャートである。
S30にて、ECU1000は、変速が開始されたか否かを判定する。変速が開始されていない場合(S30にてNO)、ECU1000は処理を終了させる。
変速が開始された場合(S30にてYES)、ECU1000は、S31にて、エンジン回転速度ωeおよび第2MG回転速度ωmで決まる動作点が変速終了までに境界ラインL1を通過するか否かを判定する。具体的には、ECU1000は、変速前動作点を特定するとともに、変速後動作点を予測し、図11のマップ上で変速前動作点と変速後動作点との間に境界ラインL1が存在するか否かを判定する。
境界ラインL1を通過する場合(S31にてYES)、ECU1000は、S32にて、変速開始時から境界ラインL1通過時までの合計エネルギEsumの変化量(以下「合計エネルギ変化量ΔE(L1)」という)を、図11のマップを用いて算出する。そして、ECU1000は、S33にて、合計エネルギ変化量ΔE(L1)を変速開始時から境界ラインL1通過時までの予測時間T(L1)で割った値を、合計エネルギ変化率ΔPiとして算出する。
一方、境界ラインL1を通過しない場合(S31にてNO)、ECU1000は、S34で、変速開始時から変速終了時までの合計エネルギEsumの変化量(以下「合計エネルギ変化量ΔE」という)を算出する。そして、ECU1000は、S35にて、回転エネルギ変化量ΔEを予測変速時間Tで割った値を、合計エネルギ変化率ΔPiとして算出する。
S36にて、ECU1000は、エンジン発生パワー補正量ΔPeおよび変速機伝達パワー補正量ΔPcを算出する。たとえば、ECU1000は、下記の式(e)、(f)を用いて算出する。
ΔPe={(Pc推定値+ΔPi−Pb)−Pe推定値}×ゲイン …(e)
ΔPc={(Pe推定値+Pb−ΔPi)−Pc推定値}×ゲイン …(f)
S37にて、ECU1000は、S36で算出された補正量での補正を実現するための指令信号(スロットル制御信号、点火時期制御信号、油圧制御信号)を、境界ラインL1の通過の有無、スロットル制御によるエンジン発生パワーPeの応答性、点火時期制御によるエンジン発生パワーPeの応答性、油圧制御による変速機伝達パワーPcの応答性などを考慮した最適なタイミングで、エンジン100および自動変速機500に出力する。
以上のように、本実施の形態3によるECU1000は、イナーシャ相開始前に変速前後の合計エネルギEsumの変化を予測し、その予測結果に応じてエンジン発生パワーPeおよび変速機伝達パワーPcの補正方向および補正量を決定する。これにより、境界ラインL1の通過の有無およびパワー補正の応答性を考慮した最適なタイミングで補正指令を出力することできる。たとえば、スロットル制御信号を出力してから実際にエンジン発生パワーPeが変化するまでには、多少のタイムラグがある。このようなタイムラグを考慮して、イナーシャ相の開始前に指令信号を出力することが可能となる。
<車両構成の変形例>
上述の実施の形態1〜3による車両1の構成は、たとえば以下のように変更することもできる。
図14は、車両1の構成の変形例を示す図(その1)である。上述の実施の形態1〜3では動力分割装置300と駆動輪82との間に自動変速機500が設けられる構成を示したが、図14に示す車両1Aのように自動変速機500に代えてクラッチ520が設けられる構成であってもよい。
図15は、車両1の構成の変形例を示す図(その2)である。上述の図14に示す車両1Aでは第2MG400のロータが回転軸350(リングギヤ(R)320とクラッチ520の入力軸との間)に接続される構成を示したが、図15に示す車両1Bのように第2MG400のロータが駆動軸560(クラッチ520の出力軸と駆動輪82との間)に接続される構成であってもよい。
また、動力分割装置300は、上述の図4に示したような正相関領域と負相関領域とが存在する差動機構、具体的にはエンジン100に連結される第1回転要素と自動変速機500(あるいはクラッチ520)を介して駆動輪82に連結される第2回転要素とを含む少なくとも3つの回転要素を有する差動機構であればよい。したがって、必ずしもエンジン100がキャリア(C)330に接続され、自動変速機500がリングギヤ(R)320に接続される必要はない。
また、必ずしも第1MG200あるいは第2MG400を備える必要はない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B 車両、10 エンジン回転速度センサ、15 車速センサ、21,22 レゾルバ、31 アクセルポジションセンサ、32 監視センサ、82 駆動輪、100 エンジン、200 第1MG、300 動力分割装置、350 回転軸、400 第2MG、500 自動変速機、520 クラッチ、560 駆動軸、600 PCU、700 バッテリ、1000 ECU。

Claims (9)

  1. 駆動輪を回転させるためのパワーを発生する内燃機関と、
    前記内燃機関と前記駆動輪との間に設けられ、変速比を変更可能な変速機と、
    前記内燃機関と前記変速機との間に設けられ、前記内燃機関に連結される第1回転要素と前記変速機を介して前記駆動輪に連結される第2回転要素とを含む少なくとも3つの回転要素を有する差動機構と、
    前記内燃機関および前記変速機を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記変速機での変速中である場合、前記差動機構単体および前記差動機構に連結される部品を含めた回転エネルギの変化に応じて前記内燃機関の発生パワーおよび前記変速機の伝達パワーの少なくとも一方を補正し、
    前記第2回転要素の回転速度が前記第1回転要素の回転速度に応じて決まる境界値よりも高い第1領域では前記第2回転要素の回転速度の低下に応じて前記回転エネルギが低下し、前記第2回転要素の回転速度が前記境界値よりも低い第2領域では前記第2回転要素の回転速度の低下に応じて前記回転エネルギが増加し、
    前記制御装置は、前記変速機でのアップシフト中である場合、前記第2回転要素の回転速度が前記第1領域に含まれるときは、前記発生パワーの低下補正および前記伝達パワーの増加補正の少なくとも一方の補正を行ない、前記第2回転要素の回転速度が前記第2領域に含まれるときは、前記発生パワーの増加補正および前記伝達パワーの低下補正の少なくとも一方の補正を行なう、車両。
  2. 駆動輪を回転させるためのパワーを発生する内燃機関と、
    前記内燃機関と前記駆動輪との間に設けられ、変速比を変更可能な変速機と、
    前記内燃機関と前記変速機との間に設けられ、前記内燃機関に連結される第1回転要素と前記変速機を介して前記駆動輪に連結される第2回転要素とを含む少なくとも3つの回転要素を有する差動機構と、
    前記内燃機関および前記変速機を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記変速機での変速中である場合、前記差動機構単体および前記差動機構に連結される部品を含めた回転エネルギの変化に応じて前記内燃機関の発生パワーおよび前記変速機の伝達パワーの少なくとも一方を補正し、
    前記第2回転要素の回転速度が前記第1回転要素の回転速度に応じて決まる境界値よりも高い第1領域では前記第2回転要素の回転速度の増加に応じて前記回転エネルギが増加し、前記第2回転要素の回転速度が前記境界値よりも低い第2領域では前記第2回転要素の回転速度の増加に応じて前記回転エネルギが低下し、
    前記制御装置は、前記変速機でのダウンシフトの実行中である場合、前記第2回転要素の回転速度が前記第1領域に含まれるときは、前記発生パワーの増加補正および前記伝達パワーの低下補正の少なくとも一方の補正を行ない、前記第2回転要素の回転速度が前記第2領域に含まれるときは、前記発生パワーの低下補正および前記伝達パワーの増加補正の少なくとも一方の補正を行なう、車両。
  3. 駆動輪を回転させるためのパワーを発生する内燃機関と、
    前記内燃機関と前記駆動輪との間に設けられ、変速比を変更可能な変速機と、
    前記内燃機関と前記変速機との間に設けられ、前記内燃機関に連結される第1回転要素と前記変速機を介して前記駆動輪に連結される第2回転要素とを含む少なくとも3つの回転要素を有する差動機構と、
    前記内燃機関および前記変速機を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記変速機での変速中である場合、前記差動機構単体および前記差動機構に連結される部品を含めた回転エネルギの変化に応じて前記内燃機関の発生パワーおよび前記変速機の伝達パワーの少なくとも一方を補正し、
    前記制御装置は、前記変速機での変速開始時から変速終了時までの間に前記回転エネルギが極小となる時がある場合、前記変速開始時の前記回転エネルギと前記極小となる時の前記回転エネルギとの差分に応じて、前記発生パワーの低下補正および前記伝達パワーの増加補正の少なくとも一方の補正を行なう、車両。
  4. 前記制御装置は、前記回転エネルギが増加するときは前記発生パワーの増加補正および前記伝達パワーの低下補正の少なくとも一方の補正を行ない、前記回転エネルギが低下するときは前記発生パワーの低下補正および前記伝達パワーの増加補正の少なくとも一方の補正を行なう、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両。
  5. 前記制御装置は、前記回転エネルギの単位時間あたりの変化量が大きいほど、前記発生パワーおよび前記伝達パワーの少なくとも一方の補正量を大きくする、請求項に記載の車両。
  6. 前記差動機構は、前記第1、第2回転要素に加えて第3回転要素を有し、
    前記車両は、
    前記第3回転要素に連結される回転電機と、
    前記回転電機との間で電力授受可能な蓄電装置とをさらに備え、
    前記制御装置は、前記蓄電装置の充放電可能パワーに応じて、前記発生パワーおよび前記伝達パワーの少なくとも一方の補正量を変更する、請求項1〜のいずれか1項に記載の車両。
  7. 前記差動機構は、サンギヤと、リングギヤと、前記サンギヤおよび前記リングギヤに噛合するピニオンギヤと、ピニオンギヤを自転かつ公転自在に保持するキャリアとを含む遊星歯車機構であり、
    前記第1回転要素は前記キャリアであり、
    前記第2回転要素は前記リングギヤであり、
    前記第3回転要素は前記サンギヤである、請求項に記載の車両。
  8. 前記制御装置は、前記発生パワーおよび前記伝達パワーのどちらを優先的に補正するのかを、要求駆動パワーおよび前記伝達パワーに応じて変更する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両。
  9. 前記制御装置は、前記要求駆動パワーの変化率が所定率よりも大きくかつ前記伝達パワーが所定パワーよりも小さい場合、前記発生パワーの低下補正よりも前記伝達パワーの増加補正を優先的に行なう、請求項に記載の車両。
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