JP5706753B2 - 橋桁端部の電気防食方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、コンクリートが劣化した橋桁端部を補修し、電気防食を施す橋桁端部の電気防食方法に関するものである。
多径間のコンクリート橋における橋桁と橋桁との間、又は橋桁と橋台との間には、温度変化、コンクリートのクリープ及び乾燥収縮等により生じる橋桁の伸縮を許容するための空間すなわち桁遊間が形成されている。この桁遊間の上部には、この桁遊間を跨ぐように伸縮装置が設けられ、橋面すなわち車輌等の走行面の連続性を維持し、安全に走行できる状態としている。
伸縮装置には、路面を通行する車両によって繰り返し衝撃が作用し、経年劣化が生じることなどから防水性が失われる場合が多い。伸縮装置の防水性が失われると、雨水等が桁遊間に流入して橋桁の端部が湿潤状態となっている時間が長くなり、鉄筋が腐食し易くなる。そして、鉄筋は腐食によって体積膨張を生じ、かぶり部分のコンクリートが劣化する。
このような橋桁の端部におけるコンクリートの劣化を防止するために電気防食を施すことが知られている。
例えば、特許文献1には、平行に配置された複数のPC桁の端部に電気防食を施す方法が記載されている。この電気防食方法では、複数のPC桁を連結するように設けられた横桁に、橋桁の支間中央側から電極挿入孔を形成し、電気防食用陽極を挿入して埋設する。そして、陽極とPC桁内の鉄筋との間に直流電圧を印加するものである。この電気防食方法では、横桁の支間中央側の面から陽極を埋設するので、橋桁間に十分な作業空間が存在しなくても橋桁端部に電気防食を施すことができる。
特開2009−179876号公報
しかしながら、上記のような電気防食方法では、橋桁端部や横桁のコンクリートの桁遊間に面する部分が既に劣化している場合には、劣化部分の補修ができず、別途に桁端の補修を行う必要がある。
本願発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、十分な作業空間が存在しない橋桁と橋桁との間の桁遊間から橋桁端部の劣化したコンクリートを修復するとともに修復後の橋桁端部に電気防食を施すことができる橋桁端部の電気防食方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 橋桁の端面が他の橋桁の端面と対向する橋桁端部、又は橋桁の端面が橋台と対向する橋桁端部の電気防食方法であって、
橋桁端部のコンクリートを、橋桁の端面近くに埋め込まれている鉄筋が露出するまではつり取るとともに、鉄筋の錆を除去する工程と、 橋桁の伸縮を許容する程度に柔軟に変形する目地材に、該目地材と間隔を保持して陽極部材を取り付けておく工程と、 端部をはつり取った前記橋桁の端面と対向する位置に前記目地材を配置し、前記陽極部材が前記目地材と前記橋桁の端面との間で前記鉄筋と非接触となるように、該目地材を支持する工程と、 前記鉄筋と前記陽極部材との間に直流電圧を印加するための導電線を配置する工程と、 前記橋桁の端面と前記目地材との間にモルタルを充填する工程と、を含むことを特徴とする橋桁端部の電気防食方法を提供する。
この橋桁端部の電気防食方法では、橋桁と橋桁との間、又は橋桁と橋台との間の狭い空間に、陽極部材を目地材に支持させた状態で配置することができる。つまり、予め目地材の所定の位置に陽極部材を取り付けておいて配置することができ、効率よく正確な位置に陽極部材を配置することが可能となる。そして、目地材と端部がはつり取られた橋桁との間にモルタルを充填することにより、陽極部材を埋め込むとともに橋桁の端部を所定の寸法に復元し、鉄筋を埋め込むことができる。この陽極部材と鉄筋との間に直流電圧を印加することにより、鉄筋の腐食が抑制される。また、橋桁に温度変化等が生じたときには、目地材が変形して橋桁の伸縮を許容する。
請求項2に係る発明は、 請求項1に記載の橋桁端部の電気防食方法において、 前記陽極部材は、帯状に形成された部材を用い、 該陽極部材を保持する支持部材によって前記目地材に支持させるものとし、 前記支持部材は、 帯状となった前記陽極部材の長さ方向の複数の位置に設けられ、該陽極部材を囲むように保持するとともに前記目地材に当接されるスペーサと、 保持された前記陽極部材を囲む位置に複数が設けられ前記スペーサを前記陽極部材の長さ方向に連結する連結部材と、を有するものとする。
この橋桁端部の電気防食方法では、陽極部材を簡単な作業で目地材に支持させることができるとともに、橋桁の端部と対向するように配置したときに、陽極部材と橋桁端部内に埋設されている鉄筋との間に隙間を保持し、電気的な短絡を防止することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の橋桁端部の電気防食方法において、前記目地材は、板状に形成されており、 該目地材の一方の面に前記陽極部材を保持する前記支持部材を取り付け、 前記支持部材が一方の面に取り付けられた2枚の前記目地材を、他方の面を互いに対向させて重ね合わせ、 これらの目地材を前記橋桁の端面と他の橋桁の端面との間に配置するものとする。
この橋桁端部の電気防食方法では、目地材のそれぞれに陽極部材を効率よく取り付けることができる。また、2枚の目地材は、橋桁が伸長したときは圧縮変形が生じて橋桁の伸長を許容する。一方、橋桁が収縮したとき、特に橋桁と橋桁との間隔又は橋桁と橋台との間隔が大きく拡大するような場合には、2枚の目地材の間が離隔されて、2枚の目地材のそれぞれが橋桁端部又は橋台に保持された状態で橋桁の収縮を許容することができる。
以上説明したように、この橋桁端部の電気防食方法では、十分な作業空間が存在しない橋桁間又は橋桁と橋台との間で、橋桁端部を修復するとともに電気防食を施すことが可能となる。
本願発明に係る橋桁端部の電気防食方法を適用することができる橋桁の一例を示す側面図及び断面図である。 図1に示す橋桁の端部を示す縦断面図である。 本願発明に係る橋桁端部の電気防食方法の工程を示す概略図である。 本願発明に係る橋桁端部の電気防食方法の工程を示す概略図である。 チタンメッシュが取り付けられた目地材を橋桁と橋桁との間に配置した状態の拡大断面図である。 支持部材によってチタンメッシュが保持された状態を示す概略斜視図である。 チタンメッシュを保持する支持部材を目地材に取り付けた状態を示す概略断面図である。 チタンメッシュが取り付けられ、橋桁と橋桁との間に配置された目地材を示す正面図である。 チタンメッシュが取り付けられた目地材を橋桁と橋桁との間に配置した状態の他の例を示す断面図である。 チタンメッシュを保持する支持部材の他の例を示す概略斜視図である。 チタンメッシュを保持する支持部材の他の例を示す概略斜視図である。 チタンメッシュを保持する支持部材の他の例を示す概略斜視図である。
以下、本願に係る発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願発明に係る橋桁端部の電気防食方法を適用することができる橋桁の一例を示す概略側面図及び横断面図である。図2は、図1に示す橋桁の端部を示す縦断面図である。
この橋桁1,2は、図1に示すように、橋脚3と橋脚4との間及び橋脚3,4と橋台5,6との間に架け渡されたものであり、プレストレストコンクリートからなる複数の主桁10をほぼ平行に配列して形成されている。主桁10の断面形状はほぼT型となっており、隣り合う主桁10の上床版部10aの間にコンクリート11が現場打設されて、連続するコンクリート床版が形成されている。この上面に舗装16が施され、路面が形成される。
上記主桁10の端部には、図2に示すように横桁12が設けられ、複数の主桁10が一体となっており、これらが支承13によって橋脚3,4又は橋台5,6の上に支持されている。
本実施の形態においては、上記橋桁1,2は単純支持されたものであり、これらの橋桁の一方の端部は該橋桁の軸線方向の移動が固定され、他方の端部は移動が許容されるものである。したがって、同一の橋脚3の上に支持された橋桁の端部は、一方が固定され他方は移動が許容されるものとなっている。これらの橋桁1,2の端面間には、橋桁の伸縮量に応じて桁遊間14が形成されている。そして、桁遊間14の上方には橋桁間を跨ぐように伸縮装置15が設けられるとともに、橋桁1,2上に舗装16が敷設され、連続した路面が形成されている。
なお、同一の橋脚の上に支持される2つの橋桁がいずれも移動を許容するように支持されるものとしてもよいし、双方を固定するものであってもよい。双方を固定するものでも、回転方向の変位を許容するように同様に桁遊間が設けられる。
上記のような橋桁1,2の端部は、端面付近に埋め込まれた鉄筋の腐食が生じ易く、コンクリートが劣化しているものがある。このような橋桁の端部を修復し、修復後における鉄筋の電気防食を施す方法について次に説明する。
まず、図3(a)に示すように、高圧水噴流(ウォータジェット)をノズル21から橋桁1,2の端部の劣化したコンクリートに向けて噴射し、コンクリート内に配設されている鉄筋17が露出するまでコンクリートをはつり取る。また、ウォータジェットを上記鉄筋17にも噴きつけて健全な部分を露出させ、鉄筋の表面に生じた錆を除去する。
その後、図3(b)に示すようにコンクリートをはつり取った部分の底部に型枠22を設ける。この型枠22は、端面が対向する双方の橋桁1,2間に連続するように設ける。そして、予め陽極部材であるチタンメッシュ23,24が取り付けられた目地材25を、2つの橋桁1,2間に上方から降下させるようにして配置する。
上記チタンメッシュ23,24は、チタンを主成分とする網状の部材であり、帯状に長く形成されている。このチタンメッシュ23,24は、図5及び図6に示すように支持部材26,27によって保持し、この支持部材26,27を目地材25に取り付ける。
上記支持部材26は合成樹脂からなり、図6に示すように、陽極部材であるチタンメッシュ23を保持する複数のスペーサ31と、これらを連結する連結部材33とで構成されており、スペーサ31に開削された複数の結合穴のそれぞれに連結部材33を挿通して、帯状となったチタンメッシュ23の長さ方向に複数のスペーサ31を連結したものである。
上記スペーサ31は、ほぼ四角形に形成されており、その一つの端縁31aを目地材25に当接した状態で固定するものである。この目地材25に当接される端縁から離れた位置にチタンメッシュ23を保持するための切り欠き31bが設けられている。つまり、この切り欠き31b内にチタンメッシュ23を挿通することにより、チタンメッシュ23の周囲を囲むように支持することができるようになっている。この切り欠き31bは、帯状となったチタンメッシュ23の幅方向に長い形状となっており、帯状の面が目地材25の表面と対向するように形成されている。また、切り欠き31bの一端がスペーサの外周縁に開放されており、この開放部分31cからチタンメッシュ23を容易に切り欠き31b内に保持させることができるものとなっている。
また、スペーサ31には上記切り欠き31bの他に、円形の開口31dや台形状の切り欠き31eが設けられ、モルタル内に埋め込まれて一体に保持されるとともにモルタルの連続性を維持するものとなっている。
上記連結部材33は、チタンメッシュ23を保持する切り欠き31bの周囲を囲むように複数が設けられている。したがって、チタンメッシュ23が橋桁側又は目地材側に大きく変形するのを拘束するものとなっている。つまり、連結部材33aがチタンメッシュ23と橋桁内に配置された鉄筋17との間にあって、チタンメッシュ23が鉄筋17と接触するのを防ぎ、電気的な短絡を防止するものとなっている。また、目地材25と対向する側にも連結部材33bがあり、チタンメッシュ23が目地材側に大きく変形するのを防止するものとなっている。
上記目地材25は、橋桁1,2の伸縮を許容する程度に柔軟に変形する素材、例えば合成樹脂やゴムを発泡させたもの、又はアスファルトコンパウンドに繊維質材料等を混合したエラスタイト等が用いられ、板状に成形したものである。
この目地材25は2枚を重ね合わせたものであり、それぞれの目地材の一方の表面に支持部材26,27を取り付け、陽極となるチタンメッシュ23,24を保持させる。
支持部材26,27の目地材25への取り付けは、図5及び図7に示すように、目地材25を貫通する結束線34によって行う。つまり、目地材25a,25bのスペーサ31が当接される位置付近に結束線34を貫通させ、支持部材26,27のスペーサ31に巻き回して結束する。この結束線34は、非導電性の材料、例えば合成樹脂等からなるものを用いるのが望ましい。
このように一方の表面に支持部材26,27が取り付けられた2枚の目地材25a,25bを、支持部材26,27が取り付けられていない面を対向させて重ね合わせる。このように重ね合わせた状態で吊り上げ、橋桁1,2間の上方からゆっくりと下降させて型枠22上に支持させ、橋桁1,2間の空間における所定の位置に支持する
なお、本実施の形態では、図8に示すように、目地材25は橋桁1,2の幅方向(幅員)に配列された6つの部分に分割されており、これらを順次に橋桁1,2間に配置する。また、分割された目地材25のそれぞれに取り付けられているチタンメッシュ23,24は、帯状となったものを橋桁端面の鉛直方向に取り付け、橋桁1,2の幅方向に所定の間隔で配列したが、配置する方向、本数、間隔は鉄筋へ流入させる防食電流の強さ等に基づいて適宜に決定することができる。
また、本実施の形態では、目地材25として厚さ約25mmのエラスタイトを2枚背中合わせにして使用したが、厚さは必要な桁遊間の大きさに応じて決定することができ、合成樹脂、合成ゴム等の他の材料を用いることもできる。
このように、支持部材26,27によってチタンメッシュ23,24が取り付けられた目地材25を橋桁1,2間の所定の位置に配置すると、図8に示すように橋桁間の側部に型枠28を設けるとともに、チタンメッシュ23と橋桁端部の鉄筋17とにそれぞれ導電線41,42を接続し、これらを型枠28の外側に引き出しておく。そして、図4(a)に示すように、橋桁間の上方よりモルタルを流し込み、端部がはつり取られた橋桁1,2と目地材25との間にモルタルを充填する。
モルタルが硬化すると、底型枠22及び側部の型枠28を撤去し、図4(b)に示すようにチタンメッシュ23,24と鉄筋17に接続した導電線41,42を電源装置43に接続する。また、橋桁1,2間の上部に伸縮装置15を取り付け、舗装16を復元して橋桁端部の修復及び電気防食を施す工事を終了する。
上記電源装置43は、チタンメッシュ23,24と鉄筋17との間に直流電流を印加するものである。つまり、外部電流方式の電気防食を施すものであり、電源装置43と陽極部材であるチタンメッシュ23,24と防食する橋桁内の鉄筋17とを含む電気回路を形成し、防食電流をチタンメッシュ23,24から鉄筋17へ流入させることにより、鉄筋の腐食を防止するものである。
なお、電源装置として太陽光で発電するものを用いることもできる。
上記伸縮装置15は、鋼部材に支持されたゴム材を用いるもの、鋼からなるフィンガージョイント等、桁遊間の伸縮量に応じて公知のものを用いることができる。
以上説明したように、陽極となるチタンメッシュ23,24が予め目地材25に取り付けられた状態で橋桁1,2間に配置されるので、作業空間がきわめて狭い橋桁1,2間で、橋桁1,2の端部を修復するともに、電気防食を施すことが可能となる。
なお、本願発明の橋桁端部の電気防食方法は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本願発明の範囲内で他の形態として実施することもできる。
例えば、上記目地材は2枚を背中合わせにして橋桁1,2間に配置したが、上記目地材25に代えて、図9に示すように1枚の目地材51の両面に陽極部材であるチタンメッシュ52,53を取り付け、これを橋桁1,2間に配置することもできる。
1枚の目地材51を配置する場合は、桁遊間の大きさに応じて厚さが大きい目地材を用い、目地材51の一方の面から他方の面まで貫通する結束線54で支持部材55を目地材51の一方の表面に取り付ける。また、他方の表面には、図10に示すようなスペーサ61に台座プレート62が設けられている支持部材56を用い、台座プレート62を目地材51に接着して取り付けるのが望ましい。この接着には、例えばエポキシ樹脂等の接着剤を用いることができる。
このようにチタンメッシュ52,53が取り付けられた目地材51を用いると、橋桁1,2の収縮量が大きくなったときに、目地材51は一方の橋桁1に付着して保持されるともに、他方の橋桁2に埋め込まれて目地材51に接着されていた支持部材56が目地材51から剥離され、目地材51と橋桁2とが離隔されて橋桁1,2の大きな収縮量を許容する。
また、図8に示す実施の形態では、施工の便宜のために、目地材25を橋桁1,2の幅方向(幅員方向)に6分割して配置したが、橋桁の幅員が小さいときには分割しなくてもよいし、分割するときには作業の効率等を考慮して分割数を設定することができる。
目地材25,51に支持部材26,27,56を取り付ける方法として、上記実施の形態では結束線34,54を用いて結束する方法、接着剤で接着する方法を採用したが、これらに限定されるものではなく、適宜に他の方法を採用することができる。
さらに、スペーサ31,61は、上記実施の形態で説明したものの他にさまざまな形状に成型されたものを用いることができる。例えば、図11に示すように、チタンメッシュ63を保持する切り欠き64が設けられた部分65をテーブル状の脚部66で保持するものを用いることができる。また、図12(a)に示すようにチタンメッシュ67を保持する切り欠き68が設けられた部分69の周囲に、放射状に複数の張り出し部70が設けられたスペーサを用い、これらを連結部材71で連結したものを支持部材として用いることができ、図12(b)に示すように、同様の張り出し部72を備えるスペーサの周囲に環状の外周部材73を有する支持部材を用いることもできる。
また、上記実施の形態では、陽極部材としてチタンメッシュが用いられているが、チタンメッシュに限定されるものではなく、チタンの棒状部材、帯状となった板材等を用いることもできる。材質はチタンが望ましいが、腐食することなく陽極として機能する材料であれば使用することができる。
一方、上記実施の形態では、プレストレストコンクリートの主桁10を複数並べた橋桁の端部を修復し、電気防食を施すものであったが、断面形状はこれに限定されるものではなく箱形の断面の橋桁、穴あきスラブ(いわゆるホロースラブ)からなる橋桁等に適用することができる。また、鉄筋コンクリートの橋桁、コンクリートと鋼部材との複合桁等に適用することもできる。さらに、上記実施の形態では、橋脚上で橋桁の端面と隣接する支間の橋桁の端面とが対向する部分で、修復及び電気防食を行うものであったが、橋桁の端面と橋台とが対向する部分にも同様に適用することができる。このときには、目地材の一方の面のみに陽極部材を取り付けておき、他方の面を橋台の立面に接触させて目地材を配置するものとなる。
1,2:橋桁、 3,4:橋脚、 5,6:橋台、
10:主桁、 11:現場打設するコンクリート、 12:横桁、 13:支承、 14:桁遊間、 15:伸縮装置、 16:舗装、 17:鉄筋、
21:ノズル、 22:型枠、 23,24:チタンメッシュ(陽極部材)、 25:目地材、 26,27:支持部材、 28:側型枠、
31:スペーサ、 31a:スペーサの目地部材に当接される端縁、 31b:チタンメッシュを保持する切り欠き、 33:連結部材、 34:結束線、
41,42:導電線、 43:電源装置、
51:目地材、 52,53:チタンメッシュ、 54:結束線、 55,56:支持部材、
61:スペーサ、 62:台座プレート、 63:チタンメッシュ、 64:切り欠き、 65:スペーサのチタンメッシュを保持する切り欠きが設けられた部分、 66:脚部、 67:チタンメッシュ、 68:切り欠き、 69:スペーサのチタンメッシュを保持する切り欠きが設けられた部分、 70:張り出し部、 71:連結部材、 72:張り出し部、 73:外周部材


Claims (3)

  1. 橋桁の端面が他の橋桁の端面と対向する橋桁端部、又は橋桁の端面が橋台と対向する橋桁端部の電気防食方法であって、
    橋桁端部のコンクリートを、橋桁の端面近くに埋め込まれている鉄筋が露出するまではつり取るとともに、鉄筋の錆を除去する工程と、
    橋桁の伸縮を許容する程度に柔軟に変形する目地材に、該目地材と間隔を保持して陽極部材を取り付けておく工程と、
    端部をはつり取った前記橋桁の端面と対向する位置に前記目地材を配置し、前記陽極部材が前記目地材と前記橋桁の端面との間で前記鉄筋と非接触となるように、該目地材を支持する工程と、
    前記鉄筋と前記陽極部材との間に直流電圧を印加するための導電線を配置する工程と、
    前記橋桁の端面と前記目地材との間にモルタルを充填する工程と、を含むことを特徴とする橋桁端部の電気防食方法。
  2. 前記陽極部材は、帯状に形成された部材を用い、
    該陽極部材を保持する支持部材によって前記目地材に支持させるものとし、
    前記支持部材は、 帯状となった前記陽極部材の長さ方向の複数の位置に設けられ、該陽極部材を囲むように保持するとともに前記目地材に当接されるスペーサと、 保持された前記陽極部材を囲む位置に複数が設けられ前記スペーサを前記陽極部材の長さ方向に連結する連結部材と、を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の橋桁の電気防食方法。
  3. 前記目地材は、板状に形成されており、
    該目地材の一方の面に前記陽極部材を保持する前記支持部材を取り付け、
    前記支持部材が一方の面に取り付けられた2枚の前記目地材を、他方の面を互いに対向させて重ね合わせ、
    これらの目地材を前記橋桁の端面と他の橋桁の端面との間に配置することを特徴とする請求項2に記載の橋桁端部の電気防食方法。
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