JP5703920B2 - 貼り合わせウェーハの製造方法 - Google Patents

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本発明は、イオン注入剥離法による貼り合わせウェーハの製造方法に関する。
貼り合わせウェーハの製造方法、特に先端集積回路の高性能化を可能とする薄膜SOIウェーハの製造方法として、イオン注入したウェーハを接合後に剥離してSOIウェーハを製造する方法(イオン注入剥離法:スマートカット法(登録商標)とも呼ばれる技術)が注目されている。
このイオン注入剥離法は、二枚のシリコンウェーハの内、少なくとも一方に酸化膜を形成すると共に、一方のシリコンウェーハ(ボンドウェーハ)の上面から水素イオン又は希ガスイオン等のガスイオンを注入し、該ウェーハ内部に微小気泡層(封入層)を形成した後、該イオンを注入した方の面を、酸化膜を介して他方のシリコンウェーハ(ベースウェーハ)と密着させて貼り合わせ、その後熱処理(剥離熱処理)を加えて微小気泡層を劈開面として一方のウェーハ(ボンドウェーハ)を薄膜状に剥離し、さらに熱処理(結合熱処理)を加えて強固に結合してSOIウェーハとする技術(特許文献1等参照)である。この段階では、劈開面(剥離面)がSOI層の表面となり、SOI層厚が薄く、かつ均一性も高いSOIウェーハが比較的容易に得られる。この場合、酸化膜を介さず、直接ボンドウェーハとベースウェーハを貼り合わすこともできる。
しかし、剥離後のSOIウェーハのSOI層表面にはイオン注入によるダメージ層が存在し、また、表面粗さが通常のシリコンウェーハの鏡面に比べて大きなものとなっている。したがって、イオン注入剥離法では、このようなダメージ層と表面粗さを除去することが必要になる。
従来、このダメージ層等を除去するために、結合熱処理後の最終工程において、タッチポリッシュと呼ばれる研磨代の極めて少ない鏡面研磨(取り代:100nm程度)が行われていた。ところが、SOI層に対して機械加工的要素を含む研磨を行うと、研磨の取り代が均一でないために、水素イオン等の注入と剥離によって達成されたSOI層の膜厚均一性が悪化してしまうという問題が生じる。
このような問題点を解決する方法として、前記タッチポリッシュの代わりに高温熱処理を行って表面粗さを改善する平坦化処理が行われるようになってきている。
例えば特許文献2では、剥離熱処理後(又は結合熱処理後)に、SOI層の表面を研磨することなく、水素を含む還元性雰囲気下の熱処理(急速加熱・急速冷却熱処理(RTA処理:Rapid Thermal Annealing))を加えることを提案している。さらに、特許文献3の請求項2等では、剥離熱処理後(又は結合熱処理後)に、酸化性雰囲気下の熱処理によりSOI層に酸化膜を形成した後に該酸化膜を除去し(犠牲酸化処理)、次に還元性雰囲気の熱処理(急速加熱・急速冷却熱処理(RTA処理))を加えることを提案している。
また、特許文献4では、剥離面を直接酸化する際に発生しやすいOSFを回避するため、不活性ガス、水素ガス、あるいはこれらの混合ガス雰囲気下での平坦化熱処理の後に犠牲酸化処理を行うことにより、剥離面の平坦化とOSFの回避を同時に達成している。
特許文献5では、剥離後の貼り合わせウェーハの結合強度を高めるための結合熱処理を酸化性雰囲気で行う際、剥離面に発生しやすいOSFを確実に回避するため、結合熱処理として、950℃未満の温度で酸化熱処理を行った後に、5%以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気で、1000℃以上の温度で熱処理を行うことが開示されている。
特開平5−211128号公報 特開平11−307472号公報 特開2000−124092号公報 WO2003/009386 特開2010−98167号公報
イオン注入剥離法により貼り合わせウェーハを作製する場合、剥離直後の薄膜表面(剥離面)の平坦化やイオン注入によるダメージ層を除去するために、水素を含む還元性雰囲気下において高温のRTA処理を加えることや、そのRTA処理の前後に犠牲酸化処理を行うことは前記文献により知られていた。
ところが、RTA処理と犠牲酸化処理を組み合わせることによって、薄膜表面の平坦化と薄膜の減厚化(ダメージ除去と膜厚調整)を行うと、ベースウェーハ中の酸素析出物(BMD:Bulk Micro Defect)の密度が増大するという課題を本発明者らは見出した。
一般にはRTA処理を行うとBMDは溶解するため、BMD密度は減少することが知られている。しかし、RTA処理によって一旦は大きいサイズのBMDが減少したとしても、小さなサイズのBMD核が新たに高密度に発生し、この核がその後の犠牲酸化処理によって大きなサイズのBMDに成長して、その結果、BMD密度がかえって増大してしまうという現象を本発明者らは見出した。さらに、RTA処理を高い温度にすればするほど、後続の酸化熱処理によるBMD密度の増加がより促進される関係があることを見出した。
BMD密度が高くなると、デバイスプロセスの熱処理を受けて貼り合わせウェーハが大きく変形してしまい、フォトリソグラフィー工程でパターンがずれて不良となるという問題が発生し、特に微細なフォトリソグラフィーを必要とする高性能な先端集積回路の製造に供される貼り合わせウェーハにおいては、BMD密度の増加を抑制することは重要な品質項目である。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、RTA処理と犠牲酸化処理を組み合わせて、貼り合わせウェーハの薄膜表面の平坦化と薄膜の減厚を行う際に、BMD密度の増加を抑制し、かつ、薄膜表面を十分に平坦化することができる貼り合わせウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、ボンドウェーハの表面から水素イオン、希ガスイオンの少なくとも一種類のガスイオンをイオン注入してイオン注入層を形成し、前記ボンドウェーハのイオン注入した表面とベースウェーハの表面とを直接あるいは絶縁膜を介して貼り合わせた後、前記イオン注入層でボンドウェーハを剥離させることにより、前記ベースウェーハ上に薄膜を有する貼り合わせウェーハを作製する貼り合わせウェーハの製造方法において、前記ボンドウェーハを剥離させた後の貼り合わせウェーハに対し、水素含有雰囲気下で第一のRTA処理を行った後、犠牲酸化処理を行って前記薄膜を減厚し、その後、水素含有雰囲気下で、前記第一のRTA処理よりも高い温度で第二のRTA処理を行うことを特徴とする貼り合わせウェーハの製造方法を提供する。
このように、第一のRTA処理を行って剥離面を平坦化することで、その後の犠牲酸化処理においてOSF等の欠陥の発生を抑制でき、膜厚均一性を維持しながらダメージ層除去や減厚を行うことができる。その後、第一のRTA処理よりも高い温度で第二のRTA処理を行うことで、さらなる薄膜の平坦化とともに、BMDを効果的に溶解することができる。以上より、薄膜が十分に平坦で膜厚均一性が高く、BMD密度が低い貼り合わせウェーハを効率的に製造することができる。
このとき、前記第二のRTA処理を、1200℃以上で行うことが好ましい。
このように、1200℃以上の温度であれば、薄膜をより効果的に平坦化することができる。
このとき、前記犠牲酸化処理を、950℃未満の温度で酸化熱処理を行った後に5%以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気下で1000℃以上の温度で熱処理を行って前記薄膜の表面に熱酸化膜を形成し、該熱酸化膜を除去することにより行うことが好ましい。
このような条件で犠牲酸化処理を行えば、剥離面へのOSF等の欠陥の発生を確実に防止することができる。
以上のように、本発明によれば、薄膜が十分に平坦で膜厚均一性が高く、BMD密度が低い貼り合わせウェーハを効率的に製造することができる。
本発明の貼り合わせウェーハの製造方法の実施態様の一例を示すフロー図である。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は本発明の貼り合わせウェーハの製造方法のフロー図である。
まず、図1の工程(a)では、ボンドウェーハ10及び支持基板となるベースウェーハ11として、例えば両面が鏡面研磨されたシリコン単結晶ウェーハを2枚用意する。
この際、貼り合わせウェーハの支持基板となるベースウェーハ11として、その後の熱処理において耐スリップ転位特性を発揮できるように、比較的高い酸素濃度の基板を選択することができる。また、ゲッタリングによってデバイス活性層から不純物の影響を低減する目的で、酸素濃度、窒素濃度又はホウ素濃度が高い基板を選択することもできる。このように、貼り合わせに用いる基板の種類によって、潜在的に貼り合わせウェーハのBMD密度がより増加しやすい状況を選択する場合があるが、本発明であれば、これらのような基板を用いてもBMD密度の増加を効果的に抑制できる。
次に、図1の工程(b)では、例えば熱酸化やCVD酸化等によりボンドウェーハ10に埋め込み酸化膜となる酸化膜12を形成する。この酸化膜12は、ベースウェーハ11のみに形成してもよいし、両ウェーハに形成してもよく、また、両ウェーハに形成することなく、直接貼り合わせてもよい。
次に、図1の工程(c)では、酸化膜12の表面から、イオン注入機により水素イオン及び希ガスイオンのうち少なくとも一種類のガスイオンを注入して、ボンドウェーハ10の内部にイオン注入層13を形成する。
この際、目標とする厚さの薄膜を得ることができるように、イオン注入加速電圧を選択する。
次に、図1の工程(d)では、ボンドウェーハ10のイオン注入された側の表面とベースウェーハ11の表面とを密着させて貼り合わせる。
なお、貼り合わせる前に、ウェーハの表面に付着しているパーティクルや有機物を除去するため、両ウェーハに貼り合わせ前洗浄を行ってもよく、また、貼り合わせ界面の結合強度を高めるため、ウェーハ表面にプラズマ処理を施してもよい。
次に、図1の工程(e)では、例えば不活性ガス雰囲気下、350℃〜500℃の温度で貼り合わせたウェーハを保持する熱処理を行い、イオン注入層13を境界としてボンドウェーハ10を剥離させ、ベースウェーハ11上に埋め込み酸化膜14と薄膜16を有する貼り合わせウェーハ15を得る。
次に、図1の工程(f)では、水素を含む雰囲気下で第一のRTA処理を行って、薄膜16の膜厚均一性を維持しながら剥離面を平坦化する。このRTA処理は、ランプ加熱方式の枚葉式熱処理炉を用いることができ、また、さらにエピタキシャル成長まで行うことが可能ないわゆるエピタキシャル成長炉を用いることもできる。
この第一のRTA処理によって、ベースウェーハ内部のBMDは一旦は溶解して減少するが、逆に、より小さいサイズのBMD核を高密度に形成していると考えられる。
また、表面粗さの改善効果を高めるために、第一のRTA熱処理の処理温度は1100℃以上であることが望ましい。熱処理雰囲気としては、例えばヘリウム、アルゴン等の不活性ガスに水素を含有した雰囲気や、100%水素ガス雰囲気とすることができる。
次に、図1の工程(g)では、例えば、バッチ式縦型炉(ヒーター加熱式縦型炉)を用いて薄膜16表面を熱酸化して酸化膜を形成し、その酸化膜をHFを含有する水溶液で除去することにより、犠牲酸化処理を行って薄膜16を減厚する。
このような犠牲酸化処理であれば、イオン注入剥離により得られた薄膜の膜厚均一性を高く維持しながら減厚して所望厚さの薄膜とすることができ、この際にイオン注入剥離によるダメージ層も除去できる。また、前工程の第一のRTA処理で薄膜の剥離面は平坦化されているため、表面を酸化する際にOSF等の欠陥が発生することも抑制できる。
この犠牲酸化は、剥離後の貼り合わせウェーハ表面に残るイオン注入によるダメージ層を確実に除去するために、数100nm程度の酸化膜を形成することが必要で、比較的長時間の酸化が必要とされるが、上記のように第一のRTA処理により平坦化しているためOSF等の欠陥の発生は抑制される。酸化膜に変化した薄膜の厚さ分が減厚されるため、薄膜が目標厚さとなるように酸化膜の厚さを適宜設定する。
また、剥離面に発生しやすいOSF等の欠陥を確実に回避するため、犠牲酸化処理において、950℃未満の温度で酸化熱処理を行った後に5%以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気下で1000℃以上の温度で熱処理を行って薄膜16表面に熱酸化膜を形成し、その後成長した熱酸化膜を除去することが好ましい。このような熱処理であれば、欠陥の発生防止とともに、貼り合わせ界面での結合強度も向上させることができる。
次に、図1の工程(h)では、水素含有雰囲気下で、第一のRTA処理よりも高い温度で第二のRTA処理を行う。この際用いる装置、雰囲気等は第一のRTA処理と同様のものとすることができる。
前工程の第一のRTA処理によって高密度にBMD核が形成され、犠牲酸化処理によりBMDが増大しているため、第二のRTA処理でこの増大したBMDを低減させるために、第一のRTA処理よりもBMDを溶解する能力を高く保つ必要があり、つまりは、第二のRTA処理は第一のRTA処理よりも高温である必要がある。
第二のRTA処理の温度としては、表面粗さの改善効果をより高める為に1200℃以上とすることが好ましい。RTA処理を高温で行う方が薄膜の表面粗さはより改善されるが、第一のRTA処理を高温で行うと犠牲酸化処理における酸化熱処理によって増大するBMD密度がさらに高くなる傾向がある。しかし、本発明において、第二のRTA処理で、第一のRTA処理より高温で、かつ1200℃以上の温度で行うことで、表面粗さのより十分な改善とともに、確実にBMD密度の低減が可能である。
なお、上記した本発明の製造方法の工程にさらに研磨等、別の工程を適宜加えることができ、例えば、第二のRTA処理後にさらに犠牲酸化処理を行うことによって薄膜の膜厚を調整することもできる。この際、第一のRTA処理後の犠牲酸化と同様にBMD密度が増加してしまうことが懸念されるので、第二のRTA処理後に行う犠牲酸化処理は、BMD密度が増加しない程度に短時間の酸化(薄い熱酸化膜形成)を行うことが好ましい。
以上のような本発明の貼り合わせウェーハの製造方法であれば、薄膜が十分に平坦で膜厚均一性が高く、BMD密度が低い貼り合わせウェーハを効率的に製造することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
ボンドウェーハとしてCZ法で作製されたシリコン単結晶ウェーハ(直径300mm、結晶方位(100))を準備し、145nmの熱酸化膜を成長させた後、イオン注入機にて、50KeVの加速電圧でHイオンを5×1016atoms/cm注入してイオン注入層を形成した。
ベースウェーハとして、酸素濃度が22.4ppma(ASTM’79)のシリコン単結晶ウェーハ(直径300mm、結晶方位(100))を用意し、ボンドウェーハのイオン注入側の面を貼り合わせ面としてベースウェーハに密着させて貼り合わせた後、バッチ式横型熱処理炉にて、投入温度200℃、最高温度500℃の熱処理を施し、ボンドウェーハをイオン注入層で剥離して、ベースウェーハ上にSOI層を有するSOIウェーハを作製した。
このSOIウェーハに、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1150℃40秒のRTA処理を施した。その後、バッチ式縦型熱処理炉にて、900℃のパイロ酸化及び1050℃の酸素1%を含むArガスの雰囲気で熱処理を施して酸化膜を形成し、SOI層の表面に形成された酸化膜(約200nm厚)をHF洗浄にて除去した。その後、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1200℃40秒のRTA処理を施した。
このSOIウェーハについて、赤外線トモグラフ装置によりベースウェーハの裏面から200μmまでの深さ領域に存在するBMDの密度を測定したところ、7.36×10/cmの密度を得た。さらに、このSOIウェーハのSOI層の表面粗さをAFMにおいて30μm角の領域で測定を行ったところ、RMS値は0.320nmであった。
(比較例1)
実施例1と同じく、ボンドウェーハとしてCZ法で作製されたシリコン単結晶ウェーハを準備し、実施例1と同一条件にて、酸化、イオン注入、剥離を実施し、実施例1と同じ酸素濃度のベースウェーハ上にSOI層を形成した。
このSOIウェーハに、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1150℃40秒のRTA処理を施した。その後、バッチ式縦型熱処理炉にて、900℃のパイロ酸化及び1050℃の酸素1%を含むArガスの雰囲気で熱処理を施して酸化膜を形成し、SOI層の表面に形成された酸化膜(約200nm厚)をHF洗浄にて除去した。その後、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1150℃40秒のRTA処理を施した。
このSOIウェーハについて、赤外線トモグラフ装置によりベースウェーハの裏面から200μmまでの深さ領域に存在するBMDの密度を測定したところ、1.73×10/cmの密度を得た。これは実施例1よりBMD密度が高くなっている。また、このウェーハの表面粗さをAFMにおいて30μm角の領域で測定を行ったところ、RMS値は0.342nmと、実施例1よりも高い値となり表面粗さの改善が不十分であった。
(比較例2)
実施例1と同じく、ボンドウェーハとしてCZ法で作製されたシリコン単結晶ウェーハを準備し、実施例1と同一条件にて、酸化、イオン注入、剥離を実施し、実施例1と同じ酸素濃度のベースウェーハ上にSOI層を形成した。
このSOIウェーハに、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1200℃40秒のRTA処理を施した。その後、バッチ式縦型熱処理炉にて、900℃のパイロ酸化及び1050℃の酸素1%を含むArガスの雰囲気で熱処理を施して酸化膜を形成し、SOI層の表面に形成された酸化膜(約200nm厚)をHF洗浄にて除去した。その後、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1150℃40秒のRTA処理を施した。
このSOIウェーハについて、赤外線トモグラフ装置によりベースウェーハの裏面から200μmまでの深さ領域に存在するBMDの密度を測定したところ、9.27×10/cmの密度を得た。これは実施例1と比較すると極めて高いBMD密度であるといえる。このウェーハの表面粗さをAFMにおいて30μm角の領域で測定を行ったところ、RMS値は0.315nmと、実施例1と同等の表面粗さを得た。
これより、最初のRTA処理の温度が1200℃と高いため表面粗さは改善されているが、後のRTA処理の温度の方が低い温度であるため、BMDの溶解が不十分で、BMD密度が極めて高くなることがわかった。
(比較例3)
実施例1と同じく、ボンドウェーハとしてCZ法で作製されたシリコン単結晶ウェーハを準備し、実施例1と同一条件にて、酸化、イオン注入、剥離を実施し、実施例1と同じ酸素濃度のベースウェーハ上にSOI層を形成した。
このSOIウェーハに、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1200℃40秒のRTA処理を施した。その後、バッチ式縦型熱処理炉にて、900℃のパイロ酸化及び1050℃の酸素1%を含むArガスの雰囲気で熱処理を施して酸化膜を形成し、SOI層の表面に形成された酸化膜(約200nm厚)をHF洗浄にて除去した。その後、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1200℃40秒のRTA処理を施した。
このSOIウェーハについて、赤外線トモグラフ装置によりベースウェーハの裏面から200μmまでの深さ領域に存在するBMDの密度を測定したところ、1.03×10/cmの密度を得た。これは実施例1と比較すると極めて高いBMD密度であり、比較例2と同等であるといえる。しかし、このウェーハの表面粗さをAFMにおいて30μm角の領域で測定を行ったところ、RMS値は0.284nmと、実施例1よりも良好な面粗さを得た。
(実施例2)
実施例1と同じく、ボンドウェーハとしてCZ法で作製されたシリコン単結晶ウェーハを準備し、実施例1と同一条件にて、酸化、イオン注入、剥離を実施し、実施例1と同じ酸素濃度のベースウェーハ上にSOI層を形成した。
このSOIウェーハに、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1180℃40秒のRTA処理を施した。その後、バッチ式縦型熱処理炉にて、900℃のパイロ酸化及び1050℃の酸素1%を含むArガスの雰囲気で熱処理を施して酸化膜を形成し、SOI層の表面に形成された酸化膜(約200nm厚)をHF洗浄にて除去した。その後、枚葉式RTA装置により水素50%、アルゴン50%の混合ガスの雰囲気で1230℃40秒のRTA処理を施した。
このSOIウェーハについて、赤外線トモグラフ装置によりベースウェーハの裏面から200μmまでの深さ領域に存在するBMDの密度を測定したところ、7.20×10/cmの密度を得た。さらに、このウェーハの表面粗さをAFMにおいて30μm角の領域で測定を行ったところ、RMS値は0.282nmと良好であった。
Figure 0005703920
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
10…ボンドウェーハ、 11…ベースウェーハ、 12…酸化膜、
13…イオン注入層、 14…埋め込み酸化膜、 15…貼り合わせウェーハ、
16…薄膜。

Claims (2)

  1. ボンドウェーハの表面から水素イオン、希ガスイオンの少なくとも一種類のガスイオンをイオン注入してイオン注入層を形成し、前記ボンドウェーハのイオン注入した表面とベースウェーハの表面とを直接あるいは絶縁膜を介して貼り合わせた後、前記イオン注入層でボンドウェーハを剥離させることにより、前記ベースウェーハ上に薄膜を有する貼り合わせウェーハを作製する貼り合わせウェーハの製造方法において、
    前記ボンドウェーハを剥離させた後の貼り合わせウェーハに対し、水素含有雰囲気下で第一のRTA処理を行った後、犠牲酸化処理を行って前記薄膜を減厚し、その後、水素含有雰囲気下で、前記第一のRTA処理よりも高い温度で第二のRTA処理を行い、
    前記第一のRTA処理を、1100℃以上で行い、
    前記第二のRTA処理を、1200℃以上で行うことを特徴とする貼り合わせウェーハの製造方法。
  2. 前記犠牲酸化処理を、950℃未満の温度で酸化熱処理を行った後に5%以下の酸素を含む不活性ガス雰囲気下で1000℃以上の温度で熱処理を行って前記薄膜の表面に熱酸化膜を形成し、該熱酸化膜を除去することにより行うことを特徴とする請求項1に記載の貼り合わせウェーハの製造方法。
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