JP5700832B2 - スクータ型車両 - Google Patents
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Description
加えて、特許文献1の図5に、水冷式エンジン(E)の右側面図が示され、この図によれば、水冷式エンジン(E)の右側方にラジエータ(72)が配置される。
第7導管(100)の他端は、大気に開放されてラジエータ(72)とは別に配置されるリザーバ(図示せず)に接続される(特許文献1の段落番号[0037]第1行〜第3行参照)。リザーバ(以下、リザーブタンクと記す。)は、通常車体側(収納ボックスの周辺等)に配置される。
また、リザーブタンク設置用のスペースを確保することを目的に、収納ボックスの前壁位置を変えずに前壁を覆うカバーを前方へ移動すると、このカバーが前方に張り出して、ステップの床面積が確保しにくくなる。確保するために前輪を前方へ移動すると、車両の小型化が難しくなる。
請求項8に係る発明では、リザーブタンクは、後輪の上端より車両下方位置に、且つスイングアームの揺動を制御するリアクッションの前端より車両前方位置に配置されることを特徴とする。
また、リザーブタンクは、前記リアフェンダの取付部に下側から嵌め込ん取付けられている。
また、リザーブタンクは、前記リアフェンダの取付部に下側から嵌め込ん取付けられている。
先ず、リザーブタンクをリアフェンダ内に配置する。スクータ型車両では、シート下に収納ボックスを設けることが多いが、リザーブタンクがリアフェンダ内に配置されるため、リザーブタンクに影響されることなく、収納ボックスの大きさや形状を決めることができる。ステップも同様に、リザーブタンクに影響されることなく、大きさや形状を決めることができる。
加えて、ラジエータが水冷式エンジンの側方に配置され、リザーブタンクがリアフェンダ内に配置される。水冷式エンジンがシート下に配置され、シート下にリアフェンダの前部が配置されるため、ラジエータの近傍にリザーブタンクを配置することが可能となる。結果、ラジエータとリザーブタンクを結ぶ配管を短くすることができる。
また、ラジエータ及びリザーブタンクはスイングアームと一緒に移動する。ラジエータとリザーブタンクを結ぶ配管で揺動を吸収する必要がないので、同配管を十分に短くすることができる。
また、リアフェンダとリザーブタンクとをスイングアームに共締めするようにしたので、締結部品の点数を削減でき、コストダウンを図ることができると共に、外観性を高めることができる。
リザーブタンクが、ラジエータの車両後方位置で、ラジエータと車幅方向同一側の後輪側方に配置される。リザーブタンクをラジエータと車幅方向同一側に配置したため、リザーブタンク及びラジエータのメンテナンスを同一方向から行うことができ、メンテナンスの作業効率を高めることができる。
また、ラジエータ及びリザーブタンクはスイングアームと一緒に移動する。ラジエータとリザーブタンクを結ぶ配管で揺動を吸収する必要がないので、同配管を十分に短くすることができる。
また、リアフェンダとリザーブタンクとをスイングアームに共締めするようにしたので、締結部品の点数を削減でき、コストダウンを図ることができると共に、外観性を高めることができる。
また、引っ掛け部をリザーブタンクに一体的に形成することで、コストアップすることなく、引っ掛け部を設けることができる。
請求項8に係る発明では、リザーブタンクは、後輪の上端より車両下方位置に配置される。リザーブタンクは、後輪と共に上下動するが、後輪の上端よりリザーブタンクが下位にあるため、リザーブタンクの上方にスペースを確保することができる。
また、リザーブタンクは、リアクッションの前端より車両前方位置に配置される。請求項3または4にてリザーブタンクは、ラジエータの車両後方位置に配置される。リザーブタンクは、ラジエータとリアクッションの間に配置されることになる。すなわち、ラジエータとリアクッションの間のスペースに、リザーブタンクを配置することにより、同スペースの有効利用を図ることができる。
図1に示すように、スクータ型車両10は、車体フレーム11のヘッドパイプ12に操向可能に支持され下端に前輪13を回転自在に備えるフロントフォーク14と、このフロントフォーク14の上端に連結され運転者が握って前輪13を操舵するハンドル15と、ヘッドパイプ12から車両下方へ延ばされてから更に車両後方へ延ばされ後端にクロスパイプ16が連結されるメインフレーム17と、クロスパイプ16から車両後方へ延ばされ収納ボックス20(詳細後述)を支持するリアフレーム31L(Lは左を示す添え字。以下同様)と、クロスパイプ16に連結されたハンガーブラケット32にピボット軸33で揺動可能に止められスイングアームを兼ねると共に後端に後輪34を備えるパワーユニット35と、このパワーユニット35の後端部とリアフレーム31Lの後部とに連結されパワーユニット35の揺動を制御するリアクッション36Lとを有する。
水冷式エンジン40のシリンダヘッド41には、エアクリーナ52及びキャブレター53を有する吸気系と、排気管54及びマフラー55を有する排気系とが接続される。
さらに、リアフレーム31Lに、同乗者が足を置くピリオンステップ71が取付けられ、シート62の後部を取り囲むようにして、同乗者が握るグラブレール72が設けられる。
図2に示すように、水冷式エンジン40のクランクケース42の車幅方向右側方に、ラジエータ80(詳細後述)が配置され、このラジエータ80を覆うようにラジエータ80の車幅方向右側にラジエータカバー91が取付けられる。このラジエータカバー91の右側面には、走行風を導入する導入口92と、複数のルーバーを有しルーバー間の隙間から走行風を導入するルーバー部93とが備えられる。
リアフレーム31Rの後端部に、後輪34の後上部を覆う外側リアフェンダ98が取付けられる。この外側リアフェンダ98とは別に、スイングアーム94の前部37に、後輪34の上部99を囲う内側リアフェンダ100(詳細後述)が取付けられる。
ステップ70Rは、ラジエータカバー91の前端近傍まで延ばされ、ステップ70Rの終端には、後方へ向けて上るように形成される傾斜部121Rが設けられる。
図3に示すように、水冷式エンジン40は、クランクケース42と、シリンダブロック43と、シリンダヘッド41と、シリンダヘッドカバー44とからなる。
ラジエータ80は、クランクケース42の右側面にボルト81、82で締結される。なお、ラジエータ80は、実施例ではクランクケース42に締結したが、スイングアーム94に締結してもよい。
リザーブタンク130は、ラジエータ80の車両後方位置にて、内側リアフェンダ100の内側に配置される。加えて、リザーブタンク130が、ラジエータ80と車幅方向同一側の後輪34右側方に配置される。そして、リザーブタンク130は、後輪34の上端151より車両下方位置に、且つリアクッション36Rの前端152より車両前方位置に配置される。リザーブタンク130の下ノズル(図6、符号141)に、給水口ノズル89から延びる冷媒配管153の後端が連結される。
水冷式エンジン40に備えるウォータポンプで加圧された冷媒は、冷媒配管154を通じてシリンダブロック43及びシリンダヘッド41の内部に形成されたウォータジャケットに流込み、シリンダブロック43及びシリンダヘッド41を冷却する。ウォータジャケットから出た冷媒は、冷媒配管155を通じてウォータポンプの吸込み側に戻る。
スイングアーム94には、3つのマフラー支持部161、162、163と、クッション下部支持部164とが備えられる。加えて、スイングアーム94の後端部には、後輪34と一体に回転する後車軸165が挿入される軸受部166が設けられ、この軸受部166で後車軸165を回転可能に支持する。
収納ボックス20は、車両前後方向前側に設けられヘルメット(図2、符号61)を収納するヘルメット収納部21と、このヘルメット収納部21の車両後方に設けられ物品を収納する物品収納部22とを備える。加えて、物品収納部22の底部には、ヘルメット収納部21の底面23よりも車両上方に底上げされた底上げ部24が備えられる。収納ボックス20に底上げ部24を備えたため、スイングアーム94の揺動に伴ってリザーブタンク130が上方に移動しても、リザーブタンク130が収納ボックス20に接触することを防ぐことができる。
図4に示すように、内側リアフェンダ100は、後輪(図3、符号34)の形状に沿うように形成され後輪の上部(図3、符号99)を覆うフェンダ本体101と、このフェンダ本体101の車両前後方向前部に間隔を空けて立てられフェンダ本体101を補強する一対の補強部材102、103と、フェンダ本体101の左側に設けられパワーユニット(図1、符号35)に取付けられるフェンダ左取付部104と、フェンダ本体101の前部右側に設けられリザーブタンク130を内蔵すると共にスイングアーム94に2本のねじ105、106で締結されるフェンダ右取付部107とからなる。
図5に示すように、フェンダ右取付部107は、フェンダ本体(図4、符号101)に連続して設けられる上面108と、この上面108の右端から下方へ延ばされる右側面109と、上面108の前端及び右側面109の前端に連続して設けられる前面111と、上面108に開けられリザーブタンク130の上部を通過させるタンク通過穴112と、前面111に設けられリザーブタンク130の前部を支持するタンク支持部113とからなる。
リザーブタンク130は、略直方体状に形成され冷媒を貯留するタンク本体131と、このタンク本体131の上面132を貫通するように設けられ上面132から上方へ延ばされると共にタンク本体131内に冷媒を補充するときに用いるタンク給水管133と、このタンク給水管133の給水口134に取外し可能に取付けられるキャップ135と、タンク給水管133の車両前後方向前側から前方へ延ばされるオーバーフローノズル136と、タンク本体131の前面137から車両前方へ延ばされクランクケース(図4、符号42)にねじ(図4、符号127)で取付けられるタンク前ブラケット138と、タンク本体131の底面を貫通するように設けられ底面から下方へ延ばされる有底筒部139と、この有底筒部139から車両前後方向前側に延ばされ給水口ノズル(図3、符号89)から延びる冷媒配管(図3、符号153)に接続される下ノズル141と、タンク本体131及び有底筒部139から車両下方へ延ばされスイングアーム(図4、符号94)にねじ(図4、符号106)で取付けられるタンク後ブラケット142とからなる。
丸穴115の内径は、リザーブタンク130のキャップ135、タンク給水管133、第2引っ掛け部144を通過させることができるように決められる。
長穴114の長さと幅は、リザーブタンク130のオーバーフローノズル136を通過させることができるように決められる。
図6(a)に示すように、リザーブタンク130の第2引っ掛け部144を矢印(1)のようにフェンダ右取付部107の上面108に当て、第1引っ掛け部143を矢印(2)のようにタンク支持部113の水平穴117に嵌める。
(b)に示すように、リザーブタンク130がフェンダ右取付部107に仮止めされる。
図7に示すように、リザーブタンク130のタンク前ブラケット138を、ねじ127でクランクケース42の取付部171に止める。
フェンダ右取付部107の右側面109前部を、ねじ105でスイングアーム94の前側取付座172に止める。また、右側面109後部とリザーブタンク130のタンク後ブラケット142を、ねじ106でスイングアーム94の後側取付座173に止める。
フェンダ右取付部107は、タンク前ブラケット138の下部を除いてリザーブタンク130を覆うように形成されるため、スクータ型車両(図1、符号10)の外観性を向上させることができる。
図8において、想像線で示すリザーブタンク130のタンク前ブラケット138は、クランクケース42の取付部171に締結され、タンク後ブラケット142は、スイングアーム94の後側取付座173にフェンダ右取付部107の右側面109と共締めされる。
図9に示すように、リザーブタンク130の液面上限線147が、ラジエータ80の給水口ノズル89の中心線181よりも高さH1だけ低位置にある。
図10において、(a)で比較例を説明し、(b)で実施例を説明する。(a)及び(b)において、後輪201からシート202までの高さと後輪34からシート62までの高さは同じ高さH2とし、シート202の高さとシート62の高さは同じ高さH3とする。
(b)に示すように、リザーブタンク130は、内側リアフェンダ100のフェンダ右取付部107内に配置されている。
収納ボックス20の深さをH5とすると、(a)の収納ボックス204は、(b)の収納ボックス20に比べて高さH6だけ浅いボックスになる。
図10(b)に示す構成により、リザーブタンク130をリアフェンダ100内に配置する。スクータ型車両では、シート下に収納ボックスを設けることが多いが、リザーブタンク130がリアフェンダ100内に配置されるため、リザーブタンク130に影響されることなく、収納ボックス20の大きさや形状を決めることができる。ステップ70Rも同様に、リザーブタンク130に影響されることなく、大きさや形状を決めることができる。
また、引っ掛け部145をリザーブタンク130に一体的に形成することで、コストアップすることなく、引っ掛け部145を設けることができる。
図6(b)に示すように、第1引っ掛け部143と第2引っ掛け部144との2箇所で、リザーブタンク130をリアフェンダ100に仮止めする。第1引っ掛け部143に対して第2引っ掛け部144は直交する方向に延びるため、仮止め状態でリアフェンダ100を移動した場合、2箇所の引っ掛け部143、144が同時に外れる心配がない。結果、リアフェンダ100の取付作業が容易になる。
加えて、本発明に係る第2引っ掛け部は、実施の形態では爪状に形成したが、凹状に形成してフェンダ側の板材を挟むようにしてもよい。
Claims (8)
- 運転者が操作するハンドル(15)と前記運転者が座るシート(62)との間に、前記運転者が足を置くステップ(70L、70R)が配置され、このステップ(70L、70R)の車両後方で且つ前記シート(62)の下方に、水冷式エンジン(40)が配置され、この水冷式エンジン(40)の車幅方向一側方に、前記水冷式エンジン(40)から戻される冷媒を冷却するラジエータ(80)が配置されるスクータ型車両(10)において、
前記ラジエータ(80)に付属するリザーブタンク(130)が、前記ラジエータ(80)の車両後方位置にて、後輪(34)上部(99)を囲うリアフェンダ(100)の内側に配置され、
且つ前記リザーブタンク(130)は、前記リアフェンダ(100)の取付部(107)に下側から嵌め込んで取付けられている、
ことを特徴とするスクータ型車両。 - 運転者が操作するハンドル(15)と前記運転者が座るシート(62)との間に、前記運転者が足を置くステップ(70L、70R)が配置され、このステップ(70L、70R)の車両後方で且つ前記シート(62)の下方に、水冷式エンジン(40)が配置され、この水冷式エンジン(40)の車幅方向一側方に且つリアフェンダ(100)で覆われる後輪(34)の前方に、前記水冷式エンジン(40)から戻される冷媒を冷却するラジエータ(80)が配置されるスクータ型車両(10)において、
前記ラジエータ(80)に付属するリザーブタンク(130)が、前記ラジエータ(80)の車両後方位置で、前記ラジエータ(80)と車幅方向同一側の前記後輪(34)側方に配置され、
且つ前記リザーブタンク(130)は、前記リアフェンダ(100)の取付部(107)に下側から嵌め込んで取付けられている、
ことを特徴とするスクータ型車両。 - 運転者が操作するハンドル(15)と前記運転者が座るシート(62)との間に、前記運転者が足を置くステップ(70L、70R)が配置され、このステップ(70L、70R)の車両後方で且つ前記シート(62)の下方に、水冷式エンジン(40)が配置され、この水冷式エンジン(40)の車幅方向一側方に、前記水冷式エンジン(40)から戻される冷媒を冷却するラジエータ(80)が配置されるスクータ型車両(10)において、
前記ラジエータ(80)に付属するリザーブタンク(130)が、前記ラジエータ(80)の車両後方位置にて、後輪(34)上部(99)を囲うリアフェンダ(100)の内側に配置され、
前記後輪(34)は、上下に揺動するスイングアーム(94)の後端(166)に回転自在に取付けられ、このスイングアーム(94)の前部(37)に、前記水冷式エンジン(40)が取付けられ、前記スイングアーム(94)の前部(37)に、前記リアフェンダ(100)の前部(107)が締結され、
前記ラジエータ(80)は、前記水冷式エンジン(40)又は前記スイングアーム(94)に締結され、
前記リザーブタンク(130)は、前記水冷式エンジン(40)と前記スイングアーム(94)とに締結され、前記リアフェンダ(100)と共締めされる、
ことを特徴とするスクータ型車両。 - 運転者が操作するハンドル(15)と前記運転者が座るシート(62)との間に、前記運転者が足を置くステップ(70L、70R)が配置され、このステップ(70L、70R)の車両後方で且つ前記シート(62)の下方に、水冷式エンジン(40)が配置され、この水冷式エンジン(40)の車幅方向一側方に且つリアフェンダ(100)で覆われる後輪(34)の前方に、前記水冷式エンジン(40)から戻される冷媒を冷却するラジエータ(80)が配置されるスクータ型車両(10)において、
前記ラジエータ(80)に付属するリザーブタンク(130)が、前記ラジエータ(80)の車両後方位置で、前記ラジエータ(80)と車幅方向同一側の前記後輪(34)側方に配置され、
前記後輪(34)は、上下に揺動するスイングアーム(94)の後端(166)に回転自在に取付けられ、このスイングアーム(94)の前部(37)に、前記水冷式エンジン(40)が取付けられ、前記スイングアーム(94)の前部(37)に、前記リアフェンダ(100)の前部(107)が締結され、
前記ラジエータ(80)は、前記水冷式エンジン(40)又は前記スイングアーム(94)に締結され、
前記リザーブタンク(130)は、前記水冷式エンジン(40)と前記スイングアーム(94)とに締結され、前記リアフェンダ(100)と共締めされる、
ことを特徴とするスクータ型車両。 - 前記リザーブタンク(130)の外側面(146)に設けられる液面上限線(147)が、前記ラジエータ(80)の給水管(86)に備えられる給水口ノズル(89)より低位置にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のスクータ型車両。
- 前記リザーブタンク(130)は、前記リアフェンダ(100)に前記リザーブタンク(130)を引っ掛けることができる引っ掛け部(145)を一体的に備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のスクータ型車両。
- 前記引っ掛け部(145)は、車幅方向外側へ延びる第1引っ掛け部(143)と、車両後方へ延びる第2引っ掛け部(144)とからなることを特徴とする請求項6記載のスクータ型車両。
- 前記リザーブタンク(130)は、前記後輪(34)の上端(151)より車両下方位置に、且つ前記スイングアーム(94)の揺動を制御するリアクッション(36R)の前端(152)より車両前方位置に配置されることを特徴とする請求項3又は4に記載のスクータ型車両。
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