JP5699725B2 - ガスセル製造装置およびガスセルの製造方法 - Google Patents

ガスセル製造装置およびガスセルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5699725B2
JP5699725B2 JP2011064217A JP2011064217A JP5699725B2 JP 5699725 B2 JP5699725 B2 JP 5699725B2 JP 2011064217 A JP2011064217 A JP 2011064217A JP 2011064217 A JP2011064217 A JP 2011064217A JP 5699725 B2 JP5699725 B2 JP 5699725B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
cell
plate
space
gas cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011064217A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012198183A5 (ja
JP2012198183A (ja
Inventor
長坂 公夫
公夫 長坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2011064217A priority Critical patent/JP5699725B2/ja
Priority to US13/417,647 priority patent/US8964293B2/en
Priority to CN201210074179.6A priority patent/CN102693889B/zh
Publication of JP2012198183A publication Critical patent/JP2012198183A/ja
Publication of JP2012198183A5 publication Critical patent/JP2012198183A5/ja
Priority to US14/581,262 priority patent/US9318750B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5699725B2 publication Critical patent/JP5699725B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M6/00Primary cells; Manufacture thereof
    • H01M6/005Devices for making primary cells
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/02Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux
    • G01R33/032Measuring direction or magnitude of magnetic fields or magnetic flux using magneto-optic devices, e.g. Faraday or Cotton-Mouton effect
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/49Method of mechanical manufacture
    • Y10T29/4998Combined manufacture including applying or shaping of fluent material
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/53Means to assemble or disassemble
    • Y10T29/5313Means to assemble electrical device
    • Y10T29/53135Storage cell or battery
    • Y10T29/53139Storage cell or battery including deforming means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Description

本発明は、ガスセル、ガスセル製造装置およびガスセルの製造方法の技術に関する。
光ポンピングを利用した磁気センサーが、MRI(magnetic resonance imaging:磁気共鳴画像法)装置などに用いられている。この磁気センサーは、アルカリ金属などの原子を気体の状態で封入したセルを有する。このセルに対して、円偏光成分を有するポンプ光を照射すると、封入された原子が励起する。そして、このポンプ光に交差するように、直線偏光成分を有するプローブ光を照射すると、励起した原子は、外部から印加された磁場に応じてそのプローブ光に含まれる直線偏光の偏光面を回転させる。磁気センサーは、このセルを透過したプローブ光の偏光面の回転角を計測することで、磁場を測定する。
セルは、光を透過するため、少なくとも一部は透明な部材で構成される必要がある。またセルは、励起した原子を収容するため密封されなければならない。透明な部材で構成された容器内部を密封状態にする技術として、例えば、特許文献1には、外囲器に取り付けたガラス製の排気管の一部を電気的な加熱手段によって軟化させ(第1の工程)、排気管の軸方向に排気管を引き伸ばしてその外径を縮小させ(第2の工程)、縮小した部位を第1の工程以上の温度に再加熱することで溶融させ封止し(第3の工程)、溶融した部分を切断して(第4の工程)、電気的な加熱手段によって徐冷する(第5の工程)、画像表示装置の製造方法が記載されている。
特開平10−64414号公報
本発明は、排気用のガラス管を用いる場合に比べて、容積や収容する気体の濃度が均一な複数のガスセルを製造することを目的とする。
本発明は、複数のセルのそれぞれに設けられた各孔に対応する位置に、固体物質をそれぞれ配置する配置工程と、前記各孔に繋がる通気路を通して、前記各セルの内部の空間に気体を収容させる収容工程と、前記固体物質を溶融して当該固体物質に対応する前記孔を塞ぎ、前記空間を密封する密封工程とを備えることを特徴とするガスセルの製造方法を提供する。この構成によれば、排気用のガラス管を用いる場合に比べて、容積や収容する気体の濃度が均一な複数のガスセルを製造することができる。
上記製造方法において、前記各セルの前記孔から遠ざかるほど温度が低下する温度勾配を、当該セルの内壁に発生させる温度勾配発生工程を備えるとよい。この構成によれば、セルの内部の空間に収容させるべき物質が収容されなくなることを、温度勾配を発生させない場合に比べて抑制することができる。
また、上記製造方法において、凹部の設けられた板を、当該凹部に沿って前記各孔が配置されるように前記各セルに貼り合わせて、当該凹部により前記通気路を形成する形成工程と、 前記密封工程の後、通気路を形成した前記凹部を有する前記板を前記各セルから除去する除去工程とを備えるとよい。この構成によれば、この構成を有しない場合に比べて、完成したガスセルの構成を簡素にすることができる。
また、上記製造方法において、前記除去工程の後、前記固体物質により塞がれた孔を覆うように、前記各セルに板状の部材を接合して、前記空間の密封を補強する補強工程を備えるとよい。この構成によれば、通気路が除去されることで外部に曝される固体物質の密封を補強することができる。
また、上記製造方法において、前記各セルの内部の空間を隔てる隔壁を切断して、各セルを分離する分離工程を備えるとよい。この構成によれば、個別に配置して用いられる複数のガスセルをそれぞれ製造することができる。
また、上記製造方法において、第1の板と、前記第1の板に向かい合わせて配置され、厚み方向に貫通する孔が設けられている第2の板と、前記第1の板と前記第2の板との間に配置される前記隔壁とを互いに接合して、前記複数のセルを組み立てる組立工程を備えるとよい。この構成によれば、板の接合によりガスセルを製造することができる。
また、上記製造方法において、前記組立工程は、前記各セルのうち、少なくとも1つのセルの内部に前記気体を発生させる発生源を設置する設置工程を有し、前記収容工程は、設置された前記発生源に前記気体を発生させる発生工程を有するとよい。この構成によれば、複数のセルの各空間を通気路のみに繋いで外部空間から遮断した後に、各空間内に気体を発生させることができる。
また、上記製造方法において、前記複数のセルのうち、少なくとも1つのセルに対して2以上の孔が設けられているとよい。この構成によれば、空間内の気体の流れが滞りにくくなる。
また、上記製造方法において、前記通気路は、前記1つのセルに設けられた2以上の孔を繋いだ部分が他の部分よりも前記気体が通りにくいように縮径または閉塞させられているとよい。この構成によれば、空間内に通るべき気体が通気路に流れることを抑制することができる。
また、上記製造方法において、前記気体は、光により励起されると磁場に応じて直線偏光の偏光面を回転させる原子を含むとよい。この構成によれば、排気用のガラス管を用いる場合に比べて、磁場の測定に用いられるガスセルであって、容積や収容する気体の濃度が均一な複数のガスセルを製造することができる。
また、本発明は、複数のセルのそれぞれに設けられた各孔に対応する位置に、固体物質をそれぞれ配置する配置手段と、前記各孔に繋がる通気路を通して、前記各セルの内部の空間に気体を収容させる収容手段と、前記固体物質を溶融して当該固体物質に対応する前記孔を塞ぎ、前記空間を密封する密封手段とを備えることを特徴とするガスセル製造装置を提供する。この構成によれば、排気用のガラス管を用いる場合に比べて、容積や収容する気体の濃度が均一な複数のガスセルを製造することができる。
実施形態に係る製造方法により製造されるガスセルの外観を示す図である。 実施形態に係る製造方法の主な製造工程を示すフロー図である。 組立工程の途中におけるガスセルの状態を示す図である。 組立工程が完了したときのガスセルの状態を示す図である。 天板に設けられた孔を拡大した概略図である。 配置工程におけるガスセルの状態を示す図である。 通気路板を示す図である。 通気路形成工程におけるガスセルの状態を示す図である。 収容工程におけるガスセルの状態を示す図である。 密封工程におけるガスセルの状態を示す図である。 密封工程が完了したときのガスセルの状態を示す図である。 通気路除去工程が完了したときのガスセルの状態を示す図である。 補強工程におけるガスセルの状態を示す図である。 分離工程におけるガスセルの状態を示す図である。 分離工程が完了した後のガスセルの状態を示す図である。 変形例に係る冷却工程におけるガスセルの状態を示す図である。 変形例に係る収容工程おけるガスセルの状態を示す図である。 変形例に係る収容工程おけるガスセルの状態を示す図である。 変形例に係るガスセルを製造するための製造装置の構成の一例を示す図である。
1.実施形態
図1は、本発明の実施形態に係る製造方法により製造されるガスセル90の外観を示す図である。ガスセル90の形状および配置などを説明するため、ガスセル90が配置される空間をxyz右手系座標空間として表す。また、以下の図3以降の各図に示す座標記号のうち、内側が白い円の中に黒い円を描いた記号は、紙面奥側から手前側に向かう矢印を表している。また、これら各図に示す座標記号のうち、内側が白い円の中に交差する2本の線分を描いた記号は、紙面手前側から奥側に向かう矢印を表している。空間においてx成分が増加する方向を+x方向といい、x成分が減少する方向を−x方向という。同様に、y、z成分についても、+y方向、−y方向、+z方向、−z方向を定義する。なお、以下の実施形態では、−z方向が重力方向である。
図2は、本発明の実施形態に係る製造方法の主な製造工程を示すフロー図である。本発明の実施形態に係る製造方法は、組立工程(ステップS101)、配置工程(ステップS102)、通気路形成工程(ステップS103)、収容工程(ステップS104)、密封工程(ステップS105)、通気路除去工程(ステップS106)、補強工程(ステップS107)、および分離工程(ステップS108)を含む。図1に示したガスセル90は、補強工程の完了後、分離工程の開始前のものである。同図に示すガスセル90は5個あり、+y方向に並べられている。以下、図2に示す各工程を、図1に示す矢線III−IIIから見た断面図を用いて説明する。
1−1.組立工程
図3は、組立工程の途中におけるガスセルの状態を示す図である。本発明の実施形態に係る製造方法の組立工程では、2つの側壁板21と、4つの隔壁板20とをそれぞれ融着により底板10に接合する。底板10、側壁板21、および隔壁板20は、ガラスなどの透明部材で形成された板である。そして、底板10、側壁板21、および隔壁板20をこのように接合したら、これらに+x方向から前面板、−x方向から後面板(いずれも図示せず)を、それぞれ融着により接合する。前面板および後面板はいずれもガラスなどの透明部材で形成された板である。これにより、+z方向に向いて開口し、+y方向に一列に並んだ5つの開口部を有する四角柱状の構造物が組み立てられる。なお、部材同士の接合には、上述したように、部材そのものの一部を加熱により溶融して接合する融着接合のほか、低融点ガラスやろう材を介する接合を適用してもよいし、加熱および電圧印加を用いて行う陽極接合や、紫外線などの光を照射することにより硬化する樹脂を用いた光学接合等を適用してもよい。また、部材同士の接合には、精密に研磨された各部材の接合面を加圧しつつ接触させて接合させるオプティカルコンタクトを適用してもよい。
図3に示す組立状態において、開口部の1つ(ここでは、最も−y方向側の開口部)から空間11に向けて、アンプル30が投入され、その空間11内に設置される。このアンプル30は、その外郭に機械的、熱的な衝撃や、例えば短パルスレーザを照射するといった光学的な衝撃など、何らかのエネルギーが加えられることにより破損する材質で形成され、内部には混じり合うとアルカリ金属蒸気を発生させる2以上の物質が、互いに隔てられて格納されている。これらの物質とは、例えば、塩化物と還元剤などである。すなわち、このアンプル30を空間11内に設置する工程は、前記各セルのうち、少なくとも1つのセルの内部に前記気体を発生させる発生源を設置する設置工程の一例である。
なお、このアンプル30の内部には、例えばアルカリ金属のアジ化物のように、それのみにジュール熱を加えたり、レーザー照射によって加熱をしたりすることでアルカリ金属蒸気を発生させる物質を封入してもよい。この場合には、アンプル30の内部に2以上の物質を格納する必要はなく、単一種類の物質を格納してもよい。
図4は、組立工程が完了したときのガスセルの状態を示す図である。図3で、組み立てられた底板10、側壁板21、および隔壁板20、ならびに前面板と後面板は、+z方向に開口した5つの開口部を有しており、この開口部を覆うように天板40が貼りつけられる。天板40(第2の板)は、底板10(第1の板)と対向するように配置され、前面板、後面板、側壁版21および隔壁板20に融着接合される。これらの構成が接合して組み合わさることにより、構造物の内部は、同図に示すように、5つの空間11a、11b、11c、11dおよび11e(以下、特に区別の必要がない場合は、これらを総称して「空間11」と記す)に仕切られる。
ここで、天板40には、各空間11のそれぞれに対応する位置に1つずつ孔41が設けられている。図5は、天板に設けられたこの孔41(図4に示すa部)を拡大した概略図である。孔41は、天板40の+z方向側に設けられた大径部411と、この大径部411と同心で、天板40の−z方向側に設けられた小径部413とを有する。大径部411の直径は小径部413の直径よりも大きく、これらの大きさの違いにより段差412が形成される。すなわち天板40は、第1の板に向かい合わせて配置され、厚み方向に貫通する孔が設けられている第2の板の一例である。そしてこの組立工程は、第1の板と、第1の板に向かい合わせて配置され、厚み方向に貫通する孔が設けられている第2の板と、第1の板と第2の板との間に配置される隔壁とを互いに接合して、複数のセルを組み立てる組立工程の一例である。
なお、大径部411および小径部413はいずれも+z方向に見たときに略円形の孔であるが、孔の形状はこれに限られず、楕円形や矩形、その他種々の多角形であってもよい。なお、孔41は、タングステン(W)、ニッケル(Ni)または金(Au)などによりメッキされていてもよい。
1−2.配置工程
図6は、配置工程におけるガスセルの状態を示す図である。空間11毎に天板40に設けられた孔41には、これに対応する位置にそれぞれ固体物質50が配置される。この固体物質50は、Au−SnやAu−Geなどを含む金系の合金はんだであり、形状が球形であってその直径が小径部413の直径よりも長いため、その一部が段差412に載って空間11に落ちないように構成されている。そして、固体物質50は、段差412に載った状態で、小径部413を完全には塞がない形状であるため、孔41を介して空間11と天板40の+z方向側の空間とは通気している。つまり、大径部411は、固体物質50を同図のxy平面上における孔41に対応する位置に位置決めする機能を果たし、段差412は、固体物質50が空間11に落下するのを防ぐ機能を果たすので、固体物質50は、孔41による通気を妨げない。なお、固体物質50の形状は球形に限られず、直方体、立方体、正四面体などであってもよく、要するに小径部413を塞がない形状を有していればよい。また、固体物質50の材質は金系の合金はんだに限られず、例えば低融点ガラスであってもよい。この場合、孔41に施した上述のメッキはなくてもよい。
1−3.通気路形成工程
図7は、+z方向に向かって見たときの通気路板60を示す図である。同図に示すように、通気路板60の−z方向側の表面には、+y方向に延びる溝61が設けられている。この溝61は、凹部の一例であり、通気路板60の−z方向側の表面に比べて凹んでいる。図8は、通気路形成工程におけるガスセルの状態を示す図である。同図に示すように、天板40の+z方向側から通気路板60を融着接合などにより貼り合わせると、天板40の+z方向側の面と、通気路板60の溝61とにより、各孔41を繋ぐ通気路62が形成される。通気路62とこれに繋がった各孔41とを介して、5つの空間11は互いに通気した状態となる。すなわちこの通気路形成工程は、凹部の設けられた板を、その凹部に沿って各孔が配置されるように各セルに貼り合わせて、その凹部により通気路を形成する形成工程の一例である。
なお、通気路形成工程が完了すると、5つの空間11は通気路62によって互いに通気しているが、通気路板60の+z方向や底板10の−z方向などの外部空間とは遮断される。したがって、外部空間と遮断される前に、この各空間11に、アルカリ金属原子のスピン偏極状態が維持される時間を伸ばす目的で、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、窒素(N)などの不活性ガスを封入してもよく、また、収容空間の内壁にパラフィンやシラン系材料などをコーティングしてもよい。また、上述した凹部は、溝61のような一方向に延びるものに限らない。例えば、+y方向に並べた空間11をさらに+x方向にも並べてマトリックス状にし、これに通気路版を貼り合わせる場合には、凹部は、長手方向を有する溝ではなく、広く薄く掘り下げた凹みであってもよい。要するに、凹部は、これに沿って各孔が配置されるように、これを有する板を各セルに貼り合わせて、通気路を形成するものであればよい。また、凹部は通気路板60に設けるのではなく、天板40側に設けてもよい。この場合、天板40の+z方向側に凹部を設け、通気路板60の平面と貼り合わせることにより、通気路を形成すればよい。通気路板60のような板状の部材を天板40に貼り合わせるのではなく、管状に形成された通気路を各孔41に直接つなぎあわせてもよい。
1−4.収容工程
図9は、収容工程におけるガスセルの状態を示す図である。ガスセルの製造者は、上述したエネルギーとして、短パルスレーザー光31をアンプル30に与えることで、アンプル30の外郭を破壊する。外郭が破壊されるとアンプル30は使用済みの破損アンプル32となり、空間11aに残る。そして、アンプル30の内部に格納されていた物質が混ざることで生じる化学反応によってガス状のアルカリ金属原子(アルカリ金属蒸気)が生成し、空間11aには、このアルカリ金属蒸気が充満する。すなわち、アンプル30の外郭を破壊してアルカリ金属蒸気を発生させるこの工程は、設置された発生源に、セルの外部から力を与えて気体を発生させる発生工程の一例である。このアルカリ金属蒸気は、孔41を通って通気路62に流れこみ、他の孔41から他の空間11b,11c,11d,11eに拡散する。これにより、各空間11にはアルカリ金属蒸気が収容される。
1−5.密封工程
図10は、密封工程におけるガスセルの状態を示す図である。上述した収容工程の結果、各空間11にアルカリ金属蒸気が収容された後、ガスセルの製造者はそれぞれの孔41に配置された固体物質50に対して+z方向側からレーザー光51を照射する。これにより固体物質50は溶融し、変形して孔41の小径部413を塞ぐ密封材52に変化する。固体物質50は、レーザー照射による加熱で融かされて融液となる。この融液は、小径部413に落ち込むと、自身の表面張力によって形状が保持されるとともに周囲から急冷され、その形状のまま固化する。この固化した物質が密封材52である。つまり、密封材52は、小径部413を塞ぐものであり、これにより空間11と通気路62との通気は閉ざされ、空間11は密封される。図11は、密封工程が完了したときのガスセルの状態を示す図である。レーザー光51を各固体物質50にそれぞれ照射することで、同図に示すように、5つの空間11はいずれも密封材52によって密封される。
なお、レーザー光51は、+z方向側から−z方向に照射していたが、この態様に限られず、例えば、−z方向側から底板10を通過して、+z方向に照射してもよい。
1−6.通気路除去工程
各空間11が密封材52によって密封された後、ガスセルの製造者は、切削機械などを用いることにより、通気路板60を研磨ないし切削して天板40から除去する通気路除去工程を行う。図12は、通気路除去工程が完了したときのガスセルの状態を示す図である。同図に示すように、通気路板60が除去されたため、通気路62はなくなり、密封材52が外部に曝される。すなわちこの通気路除去工程は、密封工程の後、通気路を形成した凹部を有する板を各セルから除去する除去工程の一例である。
1−7.補強工程
図13は、補強工程におけるガスセルの状態を示す図である。密封材52には、アルカリ金属蒸気を浸食する性質のものも含まれるため、これによる長期間の密封は不完全な場合がある。補強工程は、この密封材52による空間11の密封を補強する工程である。補強工程では、外部に曝された密封材52を覆うように、孔41の周囲に密封板70が接合される。密封板70はガラスなどの透明部材であってもよいし、樹脂などであってもよい。要するに密封板70は、天板40と融着などにより接合して、密封材52が曝された状態よりもアルカリ金属蒸気を外部に通し難くすることができるものであればよい。すなわちこの補強工程は、除去工程の後、固体物質により塞がれた孔を覆うように、各セルに板状の部材を接合して、空間の密封を補強する補強工程の一例である。
1−8.分離工程
図14は、分離工程におけるガスセルの状態を示す図である。分離工程は、空間11を隔てる隔壁板20を切断し、補強工程までに形成された構造物を、空間11をそれぞれ有する複数のガスセル90に分離する工程である。ガスセルの製造者は、同図において二点鎖線で示した4箇所を、ダイサーやカッター、ワイヤーソーなどの切断工具80で切断する。図15は、分離工程が完了した後のガスセルの状態を示す図である。隔壁板20は切断工具80により、隣接する2つの空間11を切り離す方向に切断され、2枚の壁板22になる。これにより空間11a,11b,11c,11d,11eをそれぞれ有する5つのガスセル90は、互いに分離されて完成する。すなわちこの分離工程は、各セルの内部の空間を隔てる隔壁を切断して、各セルを分離する分離工程の一例である。そして、上述した工程により製造されたガスセル90は、光により励起されると磁場に応じて直線偏光の偏光面を回転させる原子を含む気体を収容した空間を外部の空間と隔てる壁を備え、その壁に設けられた孔は、溶融された固体物質により塞がれているガスセルの一例である。また、このガスセル90は、固体物質により塞がれている孔を外部から覆うように、壁に板状の部材(密封板70)が接合されているガスセルの一例である。
以上説明したように、本発明の製造方法は、容器に排気管を溶接して、そのガス管を加熱するとともに軸方向に引き伸ばしてその外径を縮小させ、縮小した部位を再加熱することで溶融させ封止するといった密封容器の製造方法に比べて、排気管を用いずに固体物質を溶融することで気体を収容する空間を密封するため、その空間の大きさが比較的抑えられる。また、気体を収容する各空間を通気路で繋いだ状態で、これらの各空間に気体を収容するため、各空間に収容する気体の濃度のバラつきが比較的抑えられる。
また、排気管の溶接工程や溶融切断工程が不要であるため、製造にかかる費用や時間が抑えられるほか、バーナーを使って溶融切断することがないので、バーナーに由来する燃焼ガスがガスセル内に混入する可能性もない。さらに、完成したガスセルには、排気管が溶接されていないため、配置の自由度が高く、デッドスペースになるこの排気管がない分、気体を収容する空間は小さくなる。
2.変形例
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のように変形させて実施してもよい。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
2−1.上述の実施形態において、収容工程で、各空間11にアルカリ金属蒸気が収容され、これに続く密封工程で、各空間11を密封材52によって密封していたが、収容工程でアルカリ金属蒸気を収容した後、密封工程の前に、各空間11を冷却して、アルカリ金属蒸気を結露させる冷却工程を行ってもよい。図16は、この変形例に係る冷却工程におけるガスセルの状態を示す図である。この変形例において、底板10の−z方向側には、ペルティエ素子などの冷却手段33が接触して配置される。収容工程により各空間11にアルカリ金属蒸気が収容された後、冷却手段33により底板10を冷却する冷却工程が行われ、同図に破線で示すように、各空間11に面した壁面に、収容されたアルカリ金属蒸気が結露する。すなわち、この冷却工程は、各セルを冷却し、収容工程により収容させた気体を、内部空間に面した壁に結露させる冷却工程の一例である。
そして、アルカリ金属蒸気が結露した後に、上述した密封工程が行われる。このように、アルカリ金属蒸気を結露させることにより、空間11と通気路62とに含まれるガス状態のアルカリ金属原子の濃度は一時的に低下する。そして、その状態で各空間11を密封することにより、磁気センサーとして用いられることのない通気路62に残存するアルカリ金属原子の量は、抑制される。なお、冷却手段33は、ペルティエ素子に限られず、例えば冷媒を循環させる装置など種々の冷却装置を用いてもよい。冷却手段33が冷却するのは底板10に限られず、空間11に面したいずれかの壁面が冷却されればよい。
また、冷却手段33による冷却工程に加えて、または、これに代えて、加熱手段を用いてセルやセルの外部空間を加熱する加熱工程を行ってもよい。例えば、加熱手段は、空間11に面したいずれかの壁面と比べて高温になるように通気路62を加熱して、通気路62に残存するアルカリ金属原子を、空間11に面した上述の壁面に移動させ易くしてもよい。つまり、冷却手段33や加熱手段は、各セルの孔から遠ざかるほど温度が低下する温度勾配を、そのセルの内壁に発生させればよい。すなわち、これら冷却手段33や加熱手段により行われる工程は、各セルの孔から遠ざかるほど温度が低下する温度勾配を、そのセルの内壁に発生させる温度勾配発生工程の一例である。
2−2.上述の実施形態において、天板40には、各空間11のそれぞれに対応する位置に1つずつ孔41が設けられていたが、1つの空間11に対応する位置には、2以上の孔41が設けられていてもよい。図17は、この変形例に係る収容工程おけるガスセルの状態を示す図である。同図に示すように、天板40は、空間11aおよび空間11eに対応する位置に、それぞれ孔41が1つずつ設けられており、空間11b,11c,11dに対応する位置に、それぞれ孔41が2つずつ設けられている。
1つの空間11に対して2つ孔41が設けられていると、例えば、そのうちのいずれか一方の近隣における気圧が、他方の近隣における気圧に比べて高い場合、その一方の孔41が空間11にとって、気体の入口となり、他方の孔41が空間11にとって気体の出口となる。つまり、このように、1つの空間11につき2以上の孔を設けることにより、外気圧の差によってその孔41いずれかが入口となりそれ以外の孔41が出口となるので、1つの空間11につき1つの孔を設けた場合に比べて、気体が空間11を通りやすくなる。したがって、収容工程において、アルカリ金属原子を空間11に収容させやすい。
なお、ここでは、2以上の孔を設けた空間11は、−y方向の端と+y方向の端の空間11aおよび空間11eではなく、空間11b,11c,11dであったが、これに限られない。要するに、複数のセルのうち、少なくとも1つのセルに対して2以上の孔が設けられていればよい。
また、1つの空間11につき2以上の孔を設けた場合において、その2以上の孔をその空間11の外部で繋ぐ通気路を縮径させたり、閉塞させたりしてもよい。図18は、この変形例に係る収容工程おけるガスセルの状態を示す図である。同図に示す空間11b,11c,11dには、孔41がそれぞれ2つずつ設けられている。そして、通気路62のうち、空間11b,11c,11dに設けられた各1対の孔41をその外部でそれぞれ繋ぐ部分には、それぞれ突起部63が設けられている。
この突起部63により、この通気路62は縮径させられているため、この部分は、他の突起部63が設けられていない部分に比べて圧力損失が大きく、気体が通りにくくなっている。そのため、空間11b,11c,11dの内部では、同図に矢印で示した気流が生じやすい。つまり、突起部63を設けることで、空間11に設けられた2以上の孔41を外部で繋ぐ通気路が、いわゆるバイパスとして機能し難くなり、空間11内の気体の循環や押出流れが促されるので、この構成を備えない場合に比べて、収容工程におけるアルカリ金属蒸気の収容が容易になる。なお通気路62は、突起部63により閉塞させられていてもよい。すなわち、この変形例における通気路62は、1つのセルに設けられた2以上の孔を繋いだ部分が他の部分よりも気体が通りにくいように縮径または閉塞させられている通気路の一例である。
2−3.上述の実施形態において、重力方向を−z方向としていたが、本発明の重力方向はこれに限られず、また本発明は、重力のかからない環境にも適用可能である。この場合であっても、孔41の大径部411が固体物質50の位置決めをし、固体物質50が溶融されると小径部413に流れこみ、これを塞ぐように各部分が構成されていればよい。
また、上述の実施形態において、孔41は、大径部411、段差412、および小径部413を有していたが、孔41は、これらを有していなくてもよい。要するに、溶融される前の固体物質50が、孔41に対応する位置に配置され、その固体物質50が溶融されることでこれに対応する孔41が塞がれるのであれば、孔41の構造や固体物質50の形状はどのようなものであってもよい。
2−4.上述の実施形態において、ガスセル90の空間11には、アルカリ金属原子を含む気体が収容されたが、他の気体が収容されてもよい。要するに各空間11には、光により励起されると磁場に応じて直線偏光の偏光面を回転させる原子を含む気体が収容されていればよい。
2−5.上述の実施形態において、ガスセルの製造者は、切削機械などを用いることにより、通気路板60を研磨ないし切削して天板40から除去する通気路除去工程を行っていたが、通気路62がガスセル90に接合されたままの状態で使用されてもよいのであれば、通気路除去工程は無くてもよい。この場合、通気路を除去した部分に密封板70を接合する補強工程も不要である。
2−6.上述の実施形態において、ガスセルの製造者は、同図において二点鎖線で示した4箇所を、ダイサーやカッターなどの切断工具80で切断する分離工程を行っていたが、各ガスセル90は切り離されていない状態で使用されてもよいのであれば、分離工程は無くてもよい。
2−7.上述の実施形態において、固体物質50の材質は、Au−Snなど金系の合金であったが、これに限られない。要するに固体物質50は、溶融されて孔41を塞ぐ固体物質であればよい。
2−8.上述の実施形態において、底板10、側壁板21、および隔壁板20を接合したあとで、これらに前面板、および後面板を接合していたが、接合の順序はこれに限られない。また、各板を接合するのではなく、透明樹脂と鋳型とを用いた射出成形によって、組立工程において組み立てられるガスセルの構造を成形してもよい。
2−9.上述の実施形態において、アンプル30は、外郭に衝撃などのエネルギーが加えられることにより破損する材質で形成されていたが、この材質以外の材質で形成されていてもよい。例えば、一定の時間が経過すると破損する材質で形成されていてもよい。この場合、収容工程が開始される時点でアンプル30からアルカリ金属蒸気が発生するように時間の調整がされていれば、セルの外部からアンプル30に対して操作をする必要はない。アンプル30を破損させる仕組みは、その材質によるものでなくてもよく、例えば、予め決められたタイミングでアンプル30に衝撃を加える装置をアンプル30に付随して設置してもよい。
また、組立工程において空間11aには、アンプル30が設置されたが、設置する物体は、収容工程においてアルカリ金属蒸気を発生させる発生源であればアンプルでなくてもよい。さらに、アルカリ金属蒸気を発生させる発生源は、各空間11のいずれかではなく、通気路形成工程の結果、通気路62となる部分に設置されてもよい。要するに、光により励起されると磁場に応じて直線偏光の偏光面を回転させる原子を含む気体を収容工程において発生させる発生源が、組立工程において少なくとも1つのセルの内部、または形成工程を経て通気路となる部分に設置されていればよい。
2−10.本発明は、上記のガスセル90を製造するための製造装置としても特定され得る。図19は、ガスセル90を製造する製造装置100の構成の一例を示す図である。この製造装置100は、組立手段101、配置手段102、通気路形成手段103、収容手段104、密封手段105、通気路除去手段106、補強手段107、および分離手段108を備える。
組立手段101は、上述した透明部材(底板10、側壁板21、隔壁板20、前面板、および後面板)やアンプル30を、それぞれ予め決められた位置に搬送する搬送装置と、搬送された透明部材同士を加熱して融着させる加熱装置と、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えた制御部によってこれらを制御する制御装置とを有する。制御装置の制御の下、透明部材が配置され、アンプル30が設置され、加熱装置により透明部材同士の融着接合が行われて、図4に示した構造物が組み立てられる。なお、上述した変形例に示すようにこの組立手段101は射出成形を行う装置であってもよい。
配置手段102は、天板40の各孔41に固体物質50を配置する搬送装置とこれを制御する制御装置を有する。制御装置の制御の下、図6に示したように固体物質50が配置される。
通気路形成手段103は、通気路板60を天板40に対向する位置に位置決めする位置決め装置と、天板40と通気路板60とを加熱して融着させる加熱装置と、これらを制御する制御装置とを有する。制御装置の制御の下、図8に示したように通気路62が形成される。
収容手段104は、例えば外部からアンプル30に短パルスレーザ31を照射する照射装置と、これを制御する制御装置を有する。制御装置の制御の下、図9に示したようにアンプル30が破壊されて破損アンプル32となり、各空間11内にアルカリ金属蒸気が収容される。
密封手段105は、各孔41に配置された固体物質50に対してレーザー光51をそれぞれ照射する照射装置と、これを制御する制御装置を有する。制御装置の制御の下、図11に示したように各固体物質50は融けて密封材52に変化し、各孔41を塞ぐ。
通気路除去手段106は、透明部材を切削する切削装置と、これを制御する制御装置を有する。制御装置の制御の下、図12に示したように通気路板60は切削されて天板40から除去される。
補強手段107は、複数の密封板70を各孔41に対応する位置に搬送する搬送装置と、搬送された密封板70を加熱して天板40のうち、各孔41の周辺部分に融着させる加熱装置と、これらを制御する制御装置を有する。制御装置の制御の下、図13に示したように各密封板70は天板40と融着接合し各孔41を塞ぐ。
分離手段108は、隔壁板20を切断する切断装置と、これを制御する制御装置を有する。制御装置の制御の下、図15に示したように隔壁板20がそれぞれ切断され、各ガスセル90は分離される。
10…底板、11,11a,11b,11c,11d,11e…空間、20…隔壁板、21…側壁板、22…壁板、30…アンプル、31…短パルスレーザー光、32…破損アンプル、33…冷却手段、40…天板、41…孔、411…大径部、412…段差、413…小径部、50…固体物質、51…レーザー光、52…密封材、60…通気路板、61…溝、62…通気路、63…突起部、70…密封板、80…切断工具、90…ガスセル。

Claims (11)

  1. 複数のセルのそれぞれに設けられた各孔に対応する位置に、固体物質をそれぞれ配置する配置工程と、
    前記各孔に繋がる通気路を通して、前記各セルの内部の空間に気体を収容させる収容工程と、
    前記固体物質を溶融して当該固体物質に対応する前記孔を塞ぎ、前記空間を密封する密封工程と
    を備えることを特徴とするガスセルの製造方法。
  2. 前記各セルの前記孔から遠ざかるほど温度が低下する温度勾配を、当該セルの内壁に発生させる温度勾配発生工程
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のガスセルの製造方法。
  3. 凹部の設けられた板を、当該凹部に沿って前記各孔が配置されるように前記各セルに貼り合わせて、当該凹部により前記通気路を形成する形成工程と、
    前記密封工程の後、通気路を形成した前記凹部を有する前記板を前記各セルから除去する除去工程と
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のガスセルの製造方法。
  4. 前記除去工程の後、前記固体物質により塞がれた孔を覆うように、前記各セルに板状の部材を接合して、前記空間の密封を補強する補強工程
    を備えることを特徴とする請求項3に記載のガスセルの製造方法。
  5. 前記各セルの内部の空間を隔てる隔壁を切断して、各セルを分離する分離工程
    を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のガスセルの製造方法。
  6. 第1の板と、前記第1の板に向かい合わせて配置され、厚み方向に貫通する孔が設けられている第2の板と、前記第1の板と前記第2の板との間に配置される前記隔壁とを互いに接合して、前記複数のセルを組み立てる組立工程
    を備えることを特徴とする請求項に記載のガスセルの製造方法。
  7. 前記組立工程は、前記各セルのうち、少なくとも1つのセルの内部に前記気体を発生させる発生源を設置する設置工程を有し、
    前記収容工程は、設置された前記発生源に前記気体を発生させる発生工程を有する
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のガスセルの製造方法。
  8. 前記複数のセルのうち、少なくとも1つのセルに対して2以上の孔が設けられている
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のガスセルの製造方法。
  9. 前記通気路は、前記1つのセルに設けられた2以上の孔を繋いだ部分が他の部分よりも前記気体が通りにくいように縮径または閉塞させられている
    ことを特徴とする請求項8に記載のガスセルの製造方法。
  10. 前記気体は、光により励起されると磁場に応じて直線偏光の偏光面を回転させる原子を含む
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のガスセルの製造方法。
  11. 複数のセルのそれぞれに設けられた各孔に対応する位置に、固体物質をそれぞれ配置する配置手段と、
    前記各孔に繋がる通気路を通して、前記各セルの内部の空間に気体を収容させる収容手段と、
    前記固体物質を溶融して当該固体物質に対応する前記孔を塞ぎ、前記空間を密封する密封手段と
    を備えることを特徴とするガスセル製造装置。
JP2011064217A 2011-03-23 2011-03-23 ガスセル製造装置およびガスセルの製造方法 Expired - Fee Related JP5699725B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011064217A JP5699725B2 (ja) 2011-03-23 2011-03-23 ガスセル製造装置およびガスセルの製造方法
US13/417,647 US8964293B2 (en) 2011-03-23 2012-03-12 Gas cell, gas cell manufacturing apparatus, and gas cell manufacturing method
CN201210074179.6A CN102693889B (zh) 2011-03-23 2012-03-20 气室制造装置及气室的制造方法
US14/581,262 US9318750B2 (en) 2011-03-23 2014-12-23 Gas cell manufacturing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011064217A JP5699725B2 (ja) 2011-03-23 2011-03-23 ガスセル製造装置およびガスセルの製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014261916A Division JP6094571B2 (ja) 2014-12-25 2014-12-25 ガスセル

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012198183A JP2012198183A (ja) 2012-10-18
JP2012198183A5 JP2012198183A5 (ja) 2014-04-24
JP5699725B2 true JP5699725B2 (ja) 2015-04-15

Family

ID=46859255

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011064217A Expired - Fee Related JP5699725B2 (ja) 2011-03-23 2011-03-23 ガスセル製造装置およびガスセルの製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (2) US8964293B2 (ja)
JP (1) JP5699725B2 (ja)
CN (1) CN102693889B (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013072967A1 (ja) * 2011-11-18 2013-05-23 株式会社日立製作所 磁場計測装置およびその製造方法
JP5961998B2 (ja) * 2011-12-15 2016-08-03 株式会社リコー 原子発振器の製造方法
JP6036230B2 (ja) * 2012-11-30 2016-11-30 株式会社リコー アルカリ金属セルの製造方法及び原子発振器の製造方法
JP6179277B2 (ja) * 2013-08-29 2017-08-16 株式会社リコー アルカリ金属セルの製造方法及び原子発振器の製造方法
JP6171748B2 (ja) * 2013-09-05 2017-08-02 セイコーエプソン株式会社 原子セル、量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体
JP6217261B2 (ja) * 2013-09-09 2017-10-25 セイコーエプソン株式会社 原子セルの製造方法
JP6375637B2 (ja) * 2014-02-14 2018-08-22 セイコーエプソン株式会社 原子セル、量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体
JP2015159255A (ja) * 2014-02-25 2015-09-03 株式会社リコー アルカリ金属セルの製造方法及び原子発振器の製造方法
CN103864007B (zh) * 2014-02-27 2016-03-30 中国电子科技集团公司第五十五研究所 在片实现芯片级原子钟吸收泡的高纯度碱金属填充方法
JP6488572B2 (ja) * 2014-07-02 2019-03-27 セイコーエプソン株式会社 ガスセル、ガスセルの封止方法及びガスセルの製造方法
JP2016080613A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 セイコーエプソン株式会社 磁気計測装置、ガスセル、磁気計測装置の製造方法、およびガスセルの製造方法
WO2017018846A1 (ko) * 2015-07-30 2017-02-02 한국과학기술원 칩 스케일 원자시계를 위한 전기 광학 기능이 구비된 증기셀 및 칩 스케일 기기를 위한 밀폐용기 제작 방법
KR101774568B1 (ko) * 2015-07-30 2017-09-05 한국과학기술원 칩 스케일 기기를 위한 밀폐용기 제작 방법
JP2017208559A (ja) * 2017-07-05 2017-11-24 セイコーエプソン株式会社 原子セル、量子干渉装置、原子発振器、電子機器および移動体
JP6447678B2 (ja) * 2017-07-26 2019-01-09 セイコーエプソン株式会社 原子セルの製造方法、原子セル、量子干渉装置、原子発振器および電子機器
JP2019193238A (ja) 2018-04-27 2019-10-31 セイコーエプソン株式会社 原子発振器および周波数信号生成システム
US11180844B2 (en) * 2018-07-02 2021-11-23 Government Of The United States Of America, As Represented By The Secretary Of Commerce Process for making alkali metal vapor cells
GB2585647A (en) * 2019-07-08 2021-01-20 Univ Strathclyde Vapour cell
US10859981B1 (en) 2019-10-21 2020-12-08 Quantum Valley Ideas Laboratories Vapor cells having one or more optical windows bonded to a dielectric body
US11054453B2 (en) 2019-11-27 2021-07-06 Quantum Valley Ideas Laboratories Photonic-crystal vapor cells for imaging of electromagnetic fields
US11112298B2 (en) * 2019-11-27 2021-09-07 Quantum Valley Ideas Laboratories Vapor cells for imaging of electromagnetic fields
US11899406B2 (en) 2020-01-07 2024-02-13 The Regents Of The University Of Colorado, A Body Corporate Devices, systems, and methods for fabricating alkali vapor cells
DE102020200518A1 (de) 2020-01-17 2021-07-22 Robert Bosch Gesellschaft mit beschränkter Haftung Verfahren und Vorrichtung zum Befüllen einer Dampfzelle
CN112540328B (zh) * 2020-12-30 2022-03-25 之江实验室 一种基于双气室光泵浦碱金属原子梯度磁强计的探头结构
EP4307565A1 (en) * 2021-03-11 2024-01-17 National Institute of Information and Communications Technology Substrate, production method for substrate, and production method for unit cell
CN114477074A (zh) * 2021-12-22 2022-05-13 北京自动化控制设备研究所 基于mems技术的晶圆级原子气室加工方法及装置

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5241117B2 (ja) 1973-05-11 1977-10-17
JPS5538785B2 (ja) 1973-12-27 1980-10-06
US5517157A (en) * 1993-04-27 1996-05-14 Ball Corporation Evanescent-field interrogator for atomic frequency standards
US5642625A (en) * 1996-03-29 1997-07-01 The Trustees Of Princeton University High volume hyperpolarizer for spin-polarized noble gas
JPH1064414A (ja) 1996-08-16 1998-03-06 Canon Inc 画像表示装置の製造方法及びその方法の実施のための製造装置
JP3523502B2 (ja) * 1998-09-28 2004-04-26 京セラ株式会社 圧電振動子用容器ならびに圧電振動子およびその製造方法
DE10000675C2 (de) * 2000-01-11 2001-11-15 Otten Ernst Wilhelm Lineardurchführung, Vorrichtung und Verfahren zur hochproduktiven Erzeugung von hoch kernspinpolarisiertem Helium-3 Gas
JP4169122B2 (ja) * 2002-02-26 2008-10-22 独立行政法人産業技術総合研究所 核スピン偏極希ガスの製造装置とこれを用いた偏極希ガスの製造方法
DE10248033B4 (de) * 2002-03-29 2018-09-27 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Gassensorelement mit mindestens zwei Zellen
US20050140297A1 (en) * 2003-12-29 2005-06-30 Po-Cheng Chen Tubeless plasma display panel and manufacture of plasma display panel
US20050201651A1 (en) * 2004-02-12 2005-09-15 Panorama Flat Ltd. Apparatus, method, and computer program product for integrated influencer element
WO2006069115A1 (en) * 2004-12-20 2006-06-29 Northrop Grumman Corporation Micro-cell for nmr gyroscope
WO2008048281A2 (en) * 2005-11-03 2008-04-24 Princeton University Method and system for electrolytic fabrication of atomic clock cells
US8456161B2 (en) * 2006-09-05 2013-06-04 The Trustees Of Princeton University Polarizing nuclei solids via spin transfer from an optically-pumped alkali vapor
JP4389925B2 (ja) 2006-11-15 2009-12-24 セイコーエプソン株式会社 圧電デバイスの製造方法およびベースの製造方法
FR2909577B1 (fr) * 2006-12-08 2009-03-06 Accumulateurs Fixes Procede de soudure par laser a optique annulaire
WO2009023338A2 (en) * 2007-05-18 2009-02-19 Sarnoff Corporation Channel cell system
US7872473B2 (en) * 2007-08-07 2011-01-18 The United States of America as represented by the Secretary of Commerce, the National Institute of Standards and Technology Compact atomic magnetometer and gyroscope based on a diverging laser beam
WO2009073256A2 (en) * 2007-09-05 2009-06-11 The Regents Of The Universtiy Of California Optical atomic magnetometer
WO2009079054A2 (en) * 2007-09-21 2009-06-25 The Regents Of The University Of California Radio frequency atomic magnetometer
JP5343356B2 (ja) * 2008-01-07 2013-11-13 セイコーエプソン株式会社 原子発振器
JP2009212416A (ja) * 2008-03-06 2009-09-17 Epson Toyocom Corp ガスセルの製造方法及びガスセル
JP2009236599A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Canon Inc 光ポンピング磁力計
CN101587808B (zh) * 2008-05-23 2011-06-08 清华大学 真空器件的封接装置以及封接方法
JP5707021B2 (ja) 2008-09-30 2015-04-22 株式会社日立ハイテクノロジーズ 磁場計測装置

Also Published As

Publication number Publication date
US9318750B2 (en) 2016-04-19
CN102693889B (zh) 2016-03-23
US20120243088A1 (en) 2012-09-27
JP2012198183A (ja) 2012-10-18
US20150107097A1 (en) 2015-04-23
US8964293B2 (en) 2015-02-24
CN102693889A (zh) 2012-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5699725B2 (ja) ガスセル製造装置およびガスセルの製造方法
JP2013065819A (ja) パッケージの封止方法
WO2012164828A1 (ja) 電池ブロックおよびその製造方法
US20210391628A1 (en) Battery module and method for producing a battery module
JP6094571B2 (ja) ガスセル
JP3934848B2 (ja) 高周波ろう付け方法とそのろう付け装置
JP2005322510A (ja) 誘電体バリア放電ランプ
JP2010261632A (ja) 熱輸送デバイスの製造方法
JP5954368B2 (ja) ガスセル及び磁気測定装置
JP2013041970A (ja) パッケージの封止方法、電子デバイスの筐体及びセル
US20060261721A1 (en) Electrode unit of extreme ultraviolet generator
JP4500697B2 (ja) ソレノイドにおけるチューブの製造装置及び製造方法
JP6164340B2 (ja) ガスセル及び磁気測定装置
JP2020133696A (ja) 水素貯蔵容器
JP2004169965A (ja) 冷却機コンプレッサー用アキュームレータの製造方法及びその製品
US11097385B2 (en) Method for producing a heat pipe
JP2005276652A (ja) 閃光放電管の製造方法
WO2020095911A1 (ja) 摩擦圧接のための表面構造、及び摩擦圧接方法
JP2022118294A (ja) 半導体パッケージ
JP2006159805A (ja) 溶着装置
US9209100B2 (en) Housing having separate getter chamber for device operating under vacuum
JP2004231438A (ja) セラミックと金属のロウ付け構造
JP2002068109A (ja) ヒーテイングプレートと切断鋸刃の組立が容易な食品容器包装装置
JPH10197176A (ja) 熱交換器およびその製造方法
JP2002307178A (ja) アルミニウム管の溶接方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140304

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140304

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150120

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5699725

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees