JP4169122B2 - 核スピン偏極希ガスの製造装置とこれを用いた偏極希ガスの製造方法 - Google Patents

核スピン偏極希ガスの製造装置とこれを用いた偏極希ガスの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、核スピン偏極率の高い希ガスの製造装置とこれを用いた偏極希ガスの製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、NMR装置のために有用な、核スピンが数十パーセント以上の高い割合で偏極している希ガスの製造装置とこれを用いた偏極希ガスの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明の課題】
従来よりNMR装置において偏極率の高い希ガスの実現が重要な技術的課題となっていた。
【0003】
ここで偏極しているとは、主静磁場に対する配向状態に対応する原子核の核スピンのエネルギー準位を占有するスピン数の分布が、熱平衡時におけるその分布に比べて、極端に偏っていることをいう。
【0004】
そして、この偏極している状態を有する希ガスは、キセノン−129(129Xe)、ヘリウム−3(3He)等のスピン量子数1/2の核スピンを有する単原子分子を含む希ガスとルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)等のアルカリ金属蒸気を混合した気体に、円偏光された励起光を照射することによって、ルビジウム等の基底状態準位にある電子が光吸収により励起されて励起状態準位を経由した後に基底状態準位に戻る際に、外部から印加された磁場によって磁気的に縮退が解かれた基底状態準位の内の電子準位の一方の準位に高い確率で遷移させ、ルビジウム分子等の電子スピン偏極度が高い状態を作成し、この高偏極状態のルビジウム等がキセノン等の希ガスと衝突して、この過程でルビジウム等の高偏極状態がキセノン等の希ガスの核スピン系に移動することによって得られるものである〔W.Happer, E.Miron, S.Schaefer, D.Schreiber, W.A.van Wijngaarden, and X.Zeng, Phys. Rev. A29, 3092 (1984). 〕。この過程は、一般に光ポンピングと呼ばれている。
【0005】
従来、このような偏極ガスの製造のための装置としては、光反応容器内に希ガスとアルカリ金属蒸気の混合気体を封じ込め、これに励起光の照射と磁場の印加を行うもので、たとえば高密度の偏極ヘリウム−3を中性子ポーラライザーとして使用することを目的として、円筒状ガラスアンプル中にヘリウム−3ガスと窒素ガスの混合気体及びアルカリ金属を封じ込めて製造する装置が知られている〔M.E.Wagshul and T.E.Chupp, Phy. Rev. A40, 4447 (1989).〕。
【0006】
また、キセノン−129の偏極希ガスを核磁気共鳴測定(NMR)や磁気共鳴イメージング測定(MRI)に応用したものとしては、上記と同様な円筒状ガラス容器に導入したキセノン−129とルビジウムを用いて、偏極キセノン−129のNMR信号を測定する方法やこの偏極したキセノン−129核からプロトン−1核に核オーバーハウザー効果を利用してスピン分極を転送してプロトン−1のNMR信号を測定する方法〔D.Raftery, H.Long, T.Meersmann, P.J.Grandinetti, L.Reven, and A. Pines, Phy. Rev. Lett. 66, 584 (1991)及びG.Navon, Y.-Q.Song, T.Room, S.Appelt, R.E.Taylor, and A.Pines, Science 271, 1848 (1996) 〕、あるいは、偏極キセノン−129を動物に導入して肺などの空洞の画像を測定した例が知られている〔M.S.Albert, G.D.Cates, B.Driehuys, W.Happer, B.Saam, C.S.Springer Jr., and A.Wishnia, Nature 370, 199 (1994)及び米国特許5545396(1996)〕。
【0007】
これらのいずれの場合にも、偏極率を高めるための操作を、希ガス等を光反応容器内に滞留させた状態で、一方向から励起光を入射して行っている。偏極率が高まったところで、冷却してそのまま中性子ポーラライザーとして使用するか、偏極希ガスをガラス容器から別の容器へ移送してNMR等測定に使用することが行われている。
【0008】
一方、ガスを流しながら偏極希ガスを製造する装置や方法としては、たとえば10気圧程度のヘリウム−4ガスのバッファーガスに1%のキセノン−129を混合して円筒状ガラス容器に導入し、励起光をガスの流れに対して平行に、すなわち、円筒状ガラス容器の円柱底面方向より容器内ガス出口側から導入側に向って照射して偏極させ、偏極混合ガスを容器内ガス出口より液体窒素で冷却したデュワー内に誘導し偏極キセノン−129を固体にして分離させ、残りのヘリウム−4ガスはベントラインから排出させるものも知られている〔B.Driehuys, G.D.Cates, E.Miron, K.Sauer, D.K.Walter and W.Happer, Appl. Phys. Lett. 69, 1668 (1996).〕。
【0009】
さらに、この出願の発明者らが提案した偏極希ガス製造装置では、フローセルを用いて常圧付近で安全にガスを流しながら偏極希ガスを製造し、後方に核磁気共鳴装置を配置することで連続的に偏極希ガスを発生させた後、偏極率を減少させずに短時間でNMR測定を行えるようにしている〔服部、平賀、中井、守谷、ジョン エム トレーシー、特開平11−309126〕。
【0010】
しかしながら、従来の円筒状ガラス容器にガス等を滞留し励起偏極させる装置では、励起光強度は入射方向の入射面からの距離に依存して指数関数で減少し、円筒状ガラス容器内でのルビジウム等の濃度は、励起光が強い部位に最適化して決定するため、入射面からの距離が離れた励起光強度が弱い部分がかなりの体積を占めることになる。
【0011】
こうした励起効率の低い部位での偏極率の低下は、キセノン等分子が拡散や対流によって効率の高い部位に移動することにより解消されるが、全体の励起効率を低下させている原因となっている。
【0012】
また、従来のガス等を滞留させて偏極させる装置では、連続的に偏極希ガスを発生することができず、いちいち偏極ガスを別の容器に取り出してNMR装置等まで運ぶため手間がかかり、またその間に偏極率が減少するという問題点があった。
【0013】
一方、ガスを流しながら偏極希ガスを製造する装置においては、偏極キセノン−129分子間の衝突による偏極率の損失を少なくするため、高圧のバッファーガスを共に導入するのでガスの取り扱いが危険であること、また冷却デュワーに固化した偏極キセノン−129を再度加熱させて取り出させねばならず、操作も面倒で手間がかかりNMR測定までに時間を要すること、さらにこの装置で実際に偏極されたキセノン−129の量は5%程度と低いという問題点があった。
【0014】
さらに、この出願の発明者らがすでに提案した、フローセルを用いて常圧付近でガスを流しながら偏極希ガスを製造する装置においては、励起光が一方向からしか入射しないため光源から離れた部位での偏極率が減少するという問題点があった。
【0015】
そこで、この出願の発明は、以上のとおりの従来の問題点を解消し、この出願の発明者らが提案した装置、方法の特長を生かし、しかもそのセル形状と励起光源を改良することで、安全にガスを流しながら偏極率をさらに向上させた偏極希ガスの製造装置とこの装置を用いての偏極率の高い希ガスを製造する方法を提案することを課題としている。そしてまた、この出願の発明は、このような改良された装置と方法によって連続的に偏極希ガスを発生させた後に、偏極率を減少させずに短時間でNMR・MRI測定を行える核磁気共鳴検出装置と、この装置を用いた、検出感度の高い測定時間の短い極微小領域での検出が可能なNMR・MRI測定方法を提供することを課題としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この出願は、上記のとおりの課題を解決するものとして、第1の発明の核スピン偏極希ガスの製造装置では、隙間を介して対向する平板面を有し、照射するレーザ光の光パワー密度が充分に生かせる範囲の照射面積を有する平面型フローセル部内の隙間に希ガスと光ポンピング用触媒の混合気体を一方向に流通させるとともに、隙間を有するフローセル部内には励起光を照射し、かつフローセル部の励起光照射面に垂直に磁力線が通過するように磁場を印加する。また、光ポンピング用触媒としてのアルカリ金属、たとえばルビジウム(Rb)等のアルカリ金属蒸気圧を高くすることを目的に、平面型フローセル部のレーザ光照射面に対向する面に選択的にルビジウム(Rb)等のアルカリ金属を堆積させ、その蒸気圧を高めることを特徴としている。そして、平面型フローセル部のレーザ光照射面と対向する面に選択的にルビジウム(Rb)等のアルカリ金属を堆積させる際に、ルビジウム(Rb)リザーバーと平面型フローセル部の双方を10 -5 Pa以下の高真空状態にしておき、ルビジウム(Rb)等のアルカリ金属のリザーバーを含む配管内を高温状態(たとえば、150℃)とし、平面型フローセル部のレーザ光照射面と対向する面をこれらより5℃〜200℃、たとえば約50℃低い状態にしておくことを特徴としている。
【0019】
第2の発明の偏極希ガスの製造装置では、平面型フローセル部内に希ガスと光ポンピング用触媒の混合気体を一方向に流通させる際に、温度制御部の配置とその作用によって、平面型フローセル部のレーザ光照射面と対向する面におけるレーザ光強度が、レーザ光照射面におけるレーザ光強度の1/10を超えて減少する光ポンピング用触媒の蒸気圧を維持可能な温度(たとえば、400℃)とすることを特徴としている。
【0020】
また、第3の発明の偏極希ガスの製造装置では、平面型フローセル部は、照射光、たとえば波長795nm付近(正確には794.7nm:Rbの場合)の光に対して吸収が実質的に無く、偏極希ガスを製造する際に、加熱された平面型フローセル部内壁から水やその他の揮発成分を放出しない材質のもの(たとえば、石英ガラスやサファイア)であることを特徴とする。
【0021】
そして、第4の発明の偏極希ガスの製造装置では、平面型フローセル部、およびこれらの加熱機構を収納するためのスペースを確保することを目的として、空芯構造を有する磁石(例えば、永久磁石、ヘルムホルツコイル)を選択することを特徴とする。
【0022】
第5の発明の偏極希ガスの製造装置では、平面型フローセル部内に希ガスと光ポンピング用触媒の混合気体を一方向に流通させる際に、励起光が照射されている部分より下流のレーザ光が照射されていない配管内壁表面を、偏極希ガスの消滅を促進しない材質で被服すること、あるいは偏極された希ガスの消滅を促進しない材質を選択することを特徴とする。
【0023】
第6の発明の装置では、平面型フローセル部の下流に核磁気共鳴装置を配置し、連続的に偏極希ガスを発生させて、実質的に偏極率を減少させずに短時間でNMR測定を行うようにしている。
【0024】
第7の発明の装置では、光ポンピング用触媒はアルカリ金属のルビジウム(Rb)を好適なものとしており、第8の発明の装置では、混合気体の一部としてクエンチャーガスが流通されるものとしている。
【0025】
さらに第9の発明の方法では、以上のような装置を用いて偏極希ガスを製造することとしている。
【0026】
【発明の実施の形態】
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0027】
まずなによりも特徴的なことは、この出願の発明においては、核スピン偏極希ガスの製造装置において、これを構成するセルの形状を受光面積の大きな形状にして、さらにセル全面に励起光源が入射し、ルビジウム等の光ポンピング用触媒の光吸収の半値幅に一致するように、セル形状を平面型に改良することで、フローセル部内に常圧の希ガスと光ポンピング用触媒、さらにはクエンチャーガスの混合気体を一方向に流通させるとともに、高出力(たとえば、40W)レーザーダイオードアレイ等を用いた励起光をフローセル部内に照射し、かつ磁場を印加して高い偏極率で偏極希ガスを製造可能としていることである。そして、当該偏極希ガス製造装置の後方に配置したNMR・MRI装置を用いて測定を行うことを可能としたことである。
【0028】
以下、図面に沿ってこの出願の発明の実施の形態を説明する。
【0029】
図1は、この出願の発明に係る偏極希ガスの製造装置と磁気共鳴検出装置の全体の構成概要図である。希ガスとしてはXeが示されているが、核スピンを有する気体ならば希ガスに限らず公知のガスのいずれも用いることができるが、特にスピン量子数が1/2の核スピンを持つガス、たとえばキセノン−129、ヘリウム−3等の希ガスが好ましい。
【0030】
また、図1においては、希ガス(Xe)はボンベから供給されているが、ボンベに限らずカードル、屋外設置の大型タンクからのハウスライン、あるいは低温保存容器等公知のガス供給装置のいずれも用いることができる。
【0031】
そして図1の例においては、クエンチャーガスとして窒素ガス(N2)を用いている。励起光照射で励起された光ポンピング用触媒は、自然放出で基底状態に戻る主過程のほかに、非放射遷移で基底状態に戻る副過程があり、この副過程は緩和時間が長いため、クエンチャーガスを導入することで、光ポンピング用触媒の中間準位のエネルギーをクエンチャーガスに遷移させて短時間で基底状態に戻すことができる。このクエンチャーガスはセル内に存在しなくても偏極ガスを製造することは可能であるが、存在した方がより好ましい。
【0032】
クエンチャーガスには、水素、窒素などあるいは不飽和結合を有する無機ガス、あるいは不飽和結合を有する有機ガス、たとえばアセチレン、ベンゼン、π電子系化合物等を用いることができるが、特に窒素が好ましい。図1においては、クエンチャーガスはボンベから供給されているが、ボンベに限らずカードル、屋外設置の大型タンクからのハウスライン、あるいは低温保存容器等公知のガス供給装置のいずれも用いることができる。
【0033】
図1の例においては、希ガス及びクエンチャーガスを接続しているが、そのほかに洗浄用ガスを接続してもよい。洗浄用ガスは希ガス及びクエンチャーガスを導入する以前にガス配管とセル内部の水分や酸素などの不純物を除去し、さらに希ガス及びクエンチャーガスを停止させている間洗浄用ガスを流して外部からの空気や内壁から徐々に脱離してくる水分を除去するためのものである。洗浄用ガスを使用しなくてもこの出願の発明の実施は可能であるが、使用することがさらに望ましい。洗浄用ガスには窒素、アルゴンなどのボンベ、カードル、屋外設置の大型タンクからのハウスラインによる供給が可能である。
【0034】
図1の例では、希ガス及びクエンチャーガスは、圧力調整器で高圧から常圧付近まで圧力を下げてからフローセルに導入される。圧力は取り扱いの簡便と安全のため大気圧から10気圧以下が望ましく、特に大気圧から3気圧の領域が好ましい。
【0035】
希ガス及びクエンチャーガスは圧力調整器を通過した後、マスフローコントローラーで流量制御される。流量調節には、流量計、ニードルバルブ付き流量計、オリフィス、マスフローメーター、マスフローコントローラーなど市販のガス流量調節装置のいずれも用いることができるが、特にマスフローコントローラーが好ましい。ガス分子間や配管壁、セル内壁への衝突による偏極希ガスの偏極率減少を防ぐため、流量は層流域又は層流と乱流の混合域が用いられるが、特に層流域が好ましい。
【0036】
マスフローコントローラーを通過した希ガス及びクエンチャーガスは、ガス乾燥化装置とガス高純度化装置を通過して不純物を除いてからセルに導入される。水分、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素その他の不純物は、光ポンピング剤と反応して光ポンピングの効率を低下させたり、また、偏極した希ガスと衝突した際にスピン系を緩和させ希ガスの偏極率を減少するため、セル内に導入するガスは高純度が望ましい。
【0037】
なお、高純度ガスを使用する場合には必ずしも必要ではないが、ガス乾燥化装置を使用してもよい。このガス乾燥化装置はガス中の水分を除去するためのもので、使用しなくてもガス高純度化装置のみでガスを精製することは可能だが、ガス高純度化装置の使用寿命を延ばすことを考慮すると使用することが好ましい。低純度のガスしか入手できない時には必須でもある。ガス乾燥化装置にはモレキュラーシーブやシリカゲル等の公知の吸着剤いずれも本発明に用いることができるが、特にあらかじめ加熱乾燥させたモレキュラーシーブが好ましい。
【0038】
ガス高純度化装置はさらに酸素、二酸化炭素、一酸化炭素その他の反応性不純物を除くために使用するもので、ゲッター型、レジン型、金属錯体型等市販のガス精製器のいずれも本発明に使用することができる。
【0039】
そして、図1の例では、ガス高純度化装置を通過した希ガス及びクエンチャーガスはセルに導入される。光ポンピング剤、つまり光ポンピング用触媒としてのRbはあらかじめセルに移しておく。ここで光ポンピング剤とは、円偏光された励起光を照射することによって、基底状態準位にある電子が光吸収により励起されて励起状態準位を経由した後に基底状態準位に戻る際に、外部から印加された磁場によって磁気的に縮退が解かれた基底状態準位の内の電子準位の一方の準位に高い確率で遷移し、電子スピン偏極度が高い状態を作成し得る性質を持つ物質である。この出願の発明には、光ポンピング用触媒としてアルカリ金属原子、例えばセシウム、ルビジウム、ナトリウム等あるいは金属原子、例えば水銀原子、鉛、カドミウムなど、あるいは準安定状態の単原子分子、例えば水銀原子、鉛、カドミウムなど、あるいは準安定状態の単原子分子、例えば放電によって生成された準安定状態ヘリウム原子など、あるいは有機ラジカル、無機ラジカルなどの多原子分子を用いることができる。
【0040】
このような光ポンピング剤を導入する方法としては、真空条件下で温度差を利用して、光ポンピング剤貯蔵容器から、偏極用フローセル部の光照射面と対向する面に移送しておき、加熱により光ポンピング剤を蒸発させながら希ガス及びクエンチャーガスと混合させることが望ましい。
【0041】
そして、この出願の発明においては、不均一な温度分布により光ポンピング剤が偏析するのを防ぐため、光照射中は、光ポンピング剤貯蔵容器は冷たくしておく。セル全体は均一の温度に保持することが望ましい。この温度は、光ポンピング剤の濃度を制御するために、その飽和蒸気圧を考慮して決めるのが望ましい。
【0042】
図2はこの出願の発明における偏極希ガス製造装置の平面型フローセル部を例示した平面図とその拡大断面図である。側壁に支持されて上下に対向配置された一対の平板面(1A)(1B)とその間の隙間(2)とを有している。このような平面型フローセル部については、▲1▼励起用光源の強度を生かしルビジウム等の励起状態を効率よく生成するために、受光面積をできるだけ大きくすること、▲2▼フローセル受光面から入射した光がフローセル部内のルビジウム等で吸収されて強度が減少し入射時の強度の1/10になるまでの領域のみに当該混合ガスが存在するよう制限をするためにフローセル部の厚みを薄くすること、▲3▼セル内壁に吸着されている水分子などの脱離を容易にするためにセル全体が、200℃以上に加熱可能な材質と構造にすること、▲4▼光の入射方向と磁力線の方向を一致または略一致させるように磁場印加部を構成することが望ましい。
【0043】
フローセル部の材質には、金属、たとえば表面処理を施したステンレス、タンタル、モリブデン、白金、レニウム、チタン、タングステン、ジルコニウム、銅等あるいはガラス、例えば石英を用いることができ、セルの一部分または全体に光入射用の窓を有する構造が望ましい。この窓には、透過性に優れた石英やサファイアを使用することができる。
【0044】
図3は、金属(3)とガラス(4)とからなる隙間(2)を有するセルの構成図を例示した断面図である。金属(3)の側にRb(5)を堆積させている。
【0045】
図4及び図5はこの出願の発明の高出力レーザーダイオードアレイの配置を、平面図(A)、側面図(B)、そして正面図(C)として例示した構成図である。励起光源には、ランプ、レーザー等を使用することができるが、特にレーザーダイオードが好ましい。励起光源の前面には1/4波長板を配置して直線偏光を円偏光に変換することがレンズは、凹・凸シリンドリカルレンズ組み合わせた、エキスパンダーを用いることができる。
【0046】
ダイオードアレイとしては、たとえば、フローセルの流れの方向の長さと同一の長さを有するリニアアレイである。
【0047】
磁場印加部については、この出願の発明では、たとえば好適には、図1にも例示したように、空芯構造の磁石、たとえば永久磁石等とすることが考慮される。図1の例では、光の入射方向と磁力線の方向を一致もしくは略一致させるように磁石を配置してある。光ポンピングを行うためには、励起光入射方向と磁力線は平行あるいは略平行に配置することが望ましい。この配置で、ガスを流しながら偏極率を向上させるには、ガスの流れの方向が励起光入射方向と磁力線の両者に対して垂直あるいはほぼ垂直になることが最も効果が大きい。したがって、この出願の発明においては、フローセル内の気体の流通方向に垂直に励起光を照射し、フローセルの励起光照射面に垂直に磁力線が通過するように磁石を配置した構造が、特に好ましい。
【0048】
セルで偏極された希ガスは、図1に示すように後方の磁気共鳴検出装置に導入され、磁気共鳴検出測定が行われる。ここで用いる磁気共鳴検出装置は、パルス方式の誘導検出型の磁気共鳴イメージング装置、RF照射下で光検出NMR検出する光学顕微鏡装置、もしくは、AFMの原理を利用した力検出型の走査型プローブ顕微鏡装置等、いずれの方式でも利用することができる。
【0049】
従来からの滞留式の希ガス偏極装置においては、パルス方式誘導検出法を適用したくても、緩和時間の長いキセノン−129が飽和する問題があり不適当であった。しかし、この出願の発明における磁気共鳴検出装置においては、計測に関わる偏極希ガス分子が順次入れ替わっていくので、飽和の影響を受けずに核磁気共鳴信号の計測が可能である。
【0050】
【実施例】
そこで以下に実施例を示し、さらにこの出願の発明について説明する。もちろん以下の例によって発明が限定されることはない。
【0051】
この実施例においては、図1に例示した構成の装置が用いられている。
【0052】
希ガスは、日本酸素製の天然同位体比(キセノン−129:26.44%含有)のキセノン(純度99.95%)を、窒素ガスは日本酸素製のSグレード(純度99.9999%)用い、バルブ、マスフローコントローラ(MKS社製M−100−11C,M−310−01C)によりそれぞれの流量を制御した。これらのガスは、その後、ラインで混合され、空芯構造永久磁石中に置かれた、平面型フローセル部へ導入された。このとき、セルは、熱風送風加熱装置を用いて、150−300℃程度の温度に制御した。なお、平面型ローセル部は、前記の図3の説明のように、あらかじめルビジウム(Rb)が堆積されているものとすることができる。この堆積では、ルビジウムリザーバーとフローセル部の双方が1×10-5Paの高真空状態において、リザーバーとその配管内の温度よりもフローセル部の温度が約80℃低くなるようにする。
【0053】
マスフローコントローラーは、希ガスおよびフローセル内の反応制御用窒素の流量を制御するためのもので、最大流量・最小制御流量はそれぞれのガスについて、10SCCM・0.2SCCMと1.0SCCM・0.02SCCMを用いた。
【0054】
ルビジウムリザーバーは、一端を封じた外形寸法12mm、肉厚0.5mmのステンレス鋼304パイプを用いた。ルビジウムはフルウチ化学製(純度99.99%)を用い、ガラスアンプルのまま当該リザーバ内部に装着し、到達圧力10-7Pa台の油拡散ポンプ付きの真空排気装置で到達圧力になるまで2日間程度真空排気を行なった。この時、ルビジウムリザーバのまわりにテープヒーターを装着して約100℃まで加熱を行ない、セル内壁およびガラスアンプルの外側に吸着されていた水等の不純物を除去した。ルビジウムリザーバのテープヒーターを外して室温に戻した。
【0055】
熱風送風加熱装置は、ルビジウムリザーバからフローセルまでの間のルビジウム蒸気が存在する配管を含む部分全部の温度を均一にするためのものであり、温度調節器により設定値の±1℃以内に制御した。フローセル内のルビジウム蒸気圧力は温度の変化により変化するために、一部でも低温部が存在すると偏析してルビジウム蒸気圧力の制御が難しくなるため、全体を均一に保持する必要があるからである。フローセルを出た偏極された混合ガスは、自然冷却され、ルビジウム蒸気を除いた。
【0056】
平面型フローセルは、ガスの流れ方向の内矩70mm・流れと直行方向の内矩50mm、外側寸法80mm・60mmの構造の石英ガラス製であり、長さは60mmのレーザーダイオードの発光部分の長さより約10mmだけ長くした。ガスの流れる部分の隙間は1mmであり、以下に示す条件の時に内側の石英ガラス管表面で入射光量の1/10以下になるように、且つ隙間が70mmの長さにわたって均一になるように調整した。
【0057】
発光部の長さ60mmのレーザーダイオードのリニアアレイアッセンブリを設置した。各アレイの前面に1/4波長板を設置して直線偏光を円偏光に変換した。円偏光はレーザーダイオードのビーム広がり角(5.5度、35度)を生かすようにビームエクスパンダーにより照射面積および配置が決定されている。
【0058】
レーザーダイオードアレイ(LD)アッセンブリは中心発振波長794.7nmのもので、発光部全体の長さを60mmとしたものを板状ヒートシンク上に並べた。アッセンブリ全体での出力は150W、フロー方向に対して直交する方向のビーム広がり角度は35度である。
【0059】
1/4波長板は、一枚でLDの1ユニットの前面を覆う大きさのものを使用した。
【0060】
永久磁石は、平板状に小永久磁石を並べた上下2群の磁石から構成され、フローセルのガスフロー部分での磁場強度が0.01テスラ(T)になるようにした。
【0061】
生成された偏極希ガスを、図1のように、ガラス管のさらに先に配置した磁気共鳴イメージング装置を使って、キセノン−129のNMR信号強度から、その量を測定した。ここで、測定に用いた、磁気共鳴イメージング装置は、静磁場用電磁石、RF照射用コイル、RF増幅器、NMR検出コイル、増幅器等から成る、自作の装置を用いた。検出器の周波数は、プロトンとキセノン−129共に、3.5MHzになるよう各部品を調節した。
【0062】
次に、偏極希ガスの生成は以下の実験手順によった。まず、準備として真空ラインのバルブを開けて、約2日間真空排気してフローセルを含む配管内の乾燥および高純度化を行なった。このとき、ルビジウムリザーバ以外のガスラインは、リボンヒーターを巻いて、約150℃に温度制御した。ルビジウムリザーバの肉厚0.5mmのステンレス鋼304パイプを外側からクランプで挟んで、内部のガラスアンプルを破砕し、リザーバ内にルビジウム金属を充填した。この後、ルビジウムリザーバ及び光ポンピング用フローーセルの温度を制御する恒温槽の電源を入れて94℃で制御を開始した。ルビジウムの蒸気圧は、図5のとおり、0℃で10-8Torr、38.89℃で約10-5Torr、94℃で10-4Torrであり、この実施例では200℃即ち、10-2Torrに設定した。
【0063】
その後、乾燥用窒素ラインのバルブを閉じて、光反応用のキセノンおよび窒素のバルブを開け、マスフローコントローラを調節して流量をそれぞれ6SCCML,0.1SCCMにした。混合ガスのセル中の滞在時間は、この場合、30秒程度と見積もられる。NMR検出器に当該キセノン・窒素混合ガスが到達してから信号レベルを記録した。
【0064】
レーザーダイオード(LD)の電源を入れて円偏光をフローセルに照射し、検出器の出力信号を記録した。確認のために、レーザーダイオードの電源を断続して、この時の検出器の出力信号を記録した。一方、偏極キセノンの実験時に用いるガラス管と同一寸法のガラス管に磁化率が既知の水を詰め、検出器に挿入した時に得られる信号を測定して偏極率計算の基準とした。
【0065】
熱平衡時のプロトンと偏極率100%のキセノン−129での信号に寄与するスピン磁化の大きさ、1:10000である。この関係を用いて、プロトンとキセノン−129の磁気回転比と同体積の水及び偏極キセノンを使った実験で得られたNMR信号強度から、キセノン−129の偏極率を見積もることができる。前記の信号強度と同体積の水を用いた構成で得られたNMR信号強度とから、キセノン−129の偏極率の最大値として、40パーセントが得られた。
【0066】
以上まとめると、偏極希ガス製造装置へ、高出力ダイオードレーザー光を照射したところ、生成された偏極キセノンの信号強度をモニターして示す磁気共鳴検出装置の出力波形はダイオードレーザー光の強度の時間変化に対応して可逆的に変化した。すなわち、ダイオードレーザー光の強度の増減または断続により偏極キセノンの生成量が制御されること、すなわち、ダイオードレーザー光の照射により、キセノン−129のNMR信号を約10,000倍以上の感度増強ができることが確認された。
【0067】
【発明の効果】
この出願の発明によって、以上詳しく説明したように、以下の効果が得られる。
【0068】
すなわち、平面型フローセル部内に低圧の希ガスと光ポンピング用触媒の混合気体を一方向に流通させると共に、フローセル内には励起光を照射し、かつ磁場を印加することで、連続的に偏極希ガスを安全に製造することが可能である。そして、励起光源として直線状に配置した高出力レーザーダイオードアレイを用いてフローセル内に励起光を効率的に照射することで、偏極率を飛躍的に向上させることが可能である。
【0069】
また、偏極希ガス製造装置を磁気共鳴イメージング装置の前方に有することで、連続的に発生した偏極希ガスを、配管内壁との磁気的相互作用による核スピンの緩和を低減させるために被覆することにより、別容器への移送による偏極率の減少を起こさずに短時間で磁気共鳴イメージング装置に導入し磁気共鳴イメージング測定することが可能である。
【0070】
さらに、偏極させた希ガスを検出核に用いるため、NMR信号の検出感度を向上でき、NMRスペクトル、MRI画像測定の測定時間の大幅な短縮化や従来不可能であった検出領域の極微小化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の偏極希ガス製造装置の概略構成を例示した構成図である。
【図2】平面型フローセル部の構成を例示した構成図である。
【図3】金属とガラスとによるフローセルの構成側を示した構成断面図である。
【図4】高出力レーザーダイオードアレイの配置を例示した構成図である。
【図5】図4とは異なる高出力レーザーダイオードアレイの配置を例示した構成図である。
【図6】ルビジウムの蒸気圧線図である。
【符号の説明】
1A,1B 平板面
2 隙間
3 金属
4 ガラス
5 Rb(ルビジウム)

Claims (9)

  1. 隙間を介して対向する平板面を有し、隙間にはその一方向に希ガスと光ポンピング用触媒の混合気体が流通される平面型フローセル部とともに、平板面の少くとも一方に向けてレーザ光を照射して平面型フローセル部内に励起光を照射するレーザ光照射部と、レーザ光が照射される平板面に垂直もしくは略垂直に磁力線が通過するようにした磁場印加部とを備え、平面型フローセル部のレーザ光が照射される平板面とは反対側の対向平板面の内側には光ポンピング用触媒のアルカリ金属が堆積されており、アルカリ金属の堆積は、アルカリ金属のリザーバーと平面型フローセル部の双方が10 -5 Pa以下の高真空状態において、アルカリ金属のリザーバーとその配管内の温度よりも平面型フローセル部のアルカリ金属が堆積される平板面の温度を5℃〜200℃低くすることによって形成されたものであることを特徴とする核スピン偏極希ガスの製造装置。
  2. 平面型フローセル部のレーザ光が照射される平板面側のレーザ光強度に対し、これに対向する平板面側でのレーザ光強度が1/10を超えて減少する光ポンピング用触媒の蒸気圧を維持可能とする温度制御部が備えられていることを特徴とする請求項1の核スピン偏極希ガスの製造装置。
  3. 平面型フローセル部は、照射されるレーザ光に対して吸収が実質的に無く、水あるいは揮発成分を放出しない材質によって構成されていることを特徴とする請求項1または2の核スピン偏極希ガスの製造装置。
  4. 磁場印加部は、空芯構造を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかの核スピン偏極希ガスの製造装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかの偏極希ガスの製造装置において、平面型フローセル部の下流にあってレーザ光が照射されていない配管は、少くともその内壁が偏極された希ガスの消滅を促進しない材質により構成されていることを特徴とする核スピン偏極希ガスの製造装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかの偏極希ガスの製造装置において、平面型フローセル部の下流に核磁気共鳴装置が配置され、連続的に偏極希ガスを発生させて偏極率を実質的に減少させずに短時間でNMR測定を行えるようにしたことを特徴とする核スピン偏極希ガスの製造装置。
  7. 光ポンピング用触媒はアルカリ金属のルビジウム(Rb)であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかの核スピン偏極希ガスの製造装置。
  8. 平面型フローセル部には混合気体の一部としてクエンチャーガスが流通される請求項1ないし7のいずれかの核スピン偏極希ガスの製造装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかの偏極希ガスの製造装置において、平面型フローセル部に流通させた希ガスより核スピン偏極希ガスを製造することを特徴とする核スピン偏極希ガスの製造方法。
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