JP4750988B2 - 不活性ガス分極装置のための試料セル - Google Patents

不活性ガス分極装置のための試料セル Download PDF

Info

Publication number
JP4750988B2
JP4750988B2 JP2001505165A JP2001505165A JP4750988B2 JP 4750988 B2 JP4750988 B2 JP 4750988B2 JP 2001505165 A JP2001505165 A JP 2001505165A JP 2001505165 A JP2001505165 A JP 2001505165A JP 4750988 B2 JP4750988 B2 JP 4750988B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
window
sample cell
glass
edge
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001505165A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003502132A (ja
Inventor
シュテファン・アッペルト
ジョヴァンニ・ドルサネオ
ナディム・ジョニ・シャー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Forschungszentrum Juelich GmbH
Original Assignee
Forschungszentrum Juelich GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Forschungszentrum Juelich GmbH filed Critical Forschungszentrum Juelich GmbH
Publication of JP2003502132A publication Critical patent/JP2003502132A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4750988B2 publication Critical patent/JP4750988B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/01Arrangements or apparatus for facilitating the optical investigation
    • G01N21/03Cuvette constructions
    • G01N21/05Flow-through cuvettes
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
    • G01R33/282Means specially adapted for hyperpolarisation or for hyperpolarised contrast agents, e.g. for the generation of hyperpolarised gases using optical pumping cells, for storing hyperpolarised contrast agents or for the determination of the polarisation of a hyperpolarised contrast agent
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T436/00Chemistry: analytical and immunological testing
    • Y10T436/11Automated chemical analysis
    • Y10T436/115831Condition or time responsive
    • Y10T436/116664Condition or time responsive with automated titrator

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)
  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【0001】
本発明は、不活性ガス分極装置のための試料セルに関する。また、本発明は、試料セルの製造方法に関する。
【0002】
ガラスと、ガス引入口及びガス排出口とから構成され、その中を通してレーザ光を伝達する、不活性ガス分極装置のための試料セルは、知られている。
【0003】
最近では、分極した不活性ガスを用いる磁気共鳴断層撮影法(MRT)や磁気共鳴分光法(NMR)が開発されており、医学、物理学や材料科学における用途が期待されている。文献 Happer等, Phys. Rev. A, 29, 3092 (1984) から、アルカリ原子を用いた光ポンピングにより核スピンを高度に分極できることが立証されている。今のところ、ルビジウムは、通常、不活性ガスと窒素の存在下で用いられる。これにより、不活性ガスであるキセノン(129Xe)の約20パーセントが核スピン分極できるようになる。この核スピン分極は、臨床上の磁気共鳴断層撮影の平衡分極より約100,000倍大きい。将来的に医学、科学及び技術における新たな用途の可能性が期待される理由は、この信号対雑音比に関する著しい増加から説明される。
【0004】
分極(polarisation)の用語は、原子核又は電子のスピンの配向(秩序化)の程度を示している。100パーセントの分極とは、例えば、全ての核又は電子が同じ向きに配向していることを示している。核又は電子の分極は、磁気モーメントと関連している。
【0005】
分極したキセノンは、例えば、人に吸入されるか、又は人に注入される。10〜15秒後に分極したキセノンが脳に蓄積される。脳内の不活性ガスの分布が磁気共鳴断層撮影法によって検出される。結果をさらなる分析に用いる。
【0006】
不活性ガスの選択は、用途によって異なる。129キセノンは、大きな化学シフトを有する。キセノンは、例えば表面に吸着された場合、共鳴周波数が著しく変化する。また、キセノンは脂肪を好む(すなわち親油性)液体に溶解する。これらの性質が必要なときに、キセノンが用いられる。
【0007】
ヘリウムは、液体にほとんど溶解しない不活性ガスである。したがって、空隙が関与する時は、一般に3ヘリウムの同位体が用いられる。ヒトの肺は、このような空隙の一例である。
【0008】
不活性ガスのいくつかは、上記のものとは異なる有益な性質を有する。例えば、同位体83クリプトン、21ネオンや131キセノンは、例えば基礎研究や表面物理学の実験に重要である四極子モーメントを有する。しかし、これらの不活性ガスは非常に高価であるため、必要な量が比較的多い用途には不適当である。
【0009】
文献 B. Driehuys 等, Appl. Phys. Lett. 69, 1668 (1996)から、以下の方法で、不活性ガスを分極させることが知られている。
【0010】
円偏光、すなわち光子の角運動量又はスピンがすべて同じ向きを示す光は、レーザを用いて製造される。光子の角運動量は、アルカリ原子の自由電子に伝達される。したがって、アルカリ原子の電子スピンは、熱平衡から大きく逸脱する。これにより、アルカリ原子は分極する。電子スピンの分極は、アルカリ原子と不活性ガス原子とが衝突することによりアルカリ原子から不活性ガス原子に伝達される。このようにして、分極した不活性ガスが形成される。
【0011】
アルカリ原子は、光と相互作用する大きな光双極子モーメントを有するため、用いられる。また、アルカリ原子は、原子当たり2個及びそれ以上の電子間の不都合な相互作用を防止する自由電子をそれぞれ有している。
【0012】
セシウムは、特に適切なアルカリ原子であり、上記効果を得るにはルビジウムよりも優れている。しかし、今のところ、セシウムによって、キセノンの分極に必要な十分に高出力なレーザを入手することはできない。しかし、今後は、セシウムの波長で100ワットの出力を備えたレーザが開発されることは予想される。その場合、おそらくセシウムを不活性ガスの分極に用いるのが好ましい。
【0013】
先行技術では、ガス混合物を、通常7〜10バールの圧力下で、円筒形のガラスセル中にゆっくりと運ぶ。ガス混合物は、4ヘリウム98パーセント、窒素1パーセント及びキセノン1パーセントからなる。ガス混合物の典型的な速度は、数cm/秒である。
【0014】
ガス混合物は、まず最初に、ルビジウム約1グラムが置かれた容器(以下「貯蔵容器」と称する)中を流れる。ルビジウムが中に置かれた貯蔵容器は、隣接したガラスセルと共に約100〜150℃に加熱される。この温度に高められることでルビジウムが気化する。ガス相中の気化したルビジウム原子の濃度は、貯蔵容器の温度によって決定される。気化したルビジウム原子は、ガスの流れによって貯蔵容器から円筒形の試料セルへ運ばれる。強力な円偏光レーザ(連続操作で100ワットの出力)を試料セル(以下「ガラスセル」とも称する)の軸方向に通過させ、ルビジウム原子を高度な分極状態に光ポンピングする。レーザの波長は、ルビジウム原子の光学的吸収線(D1ライン)に合わせる。換言すれば、光の偏光をアルカリ原子に最適に伝達するには、光の周波数を光学的クロスオーバーの共鳴周波数に一致させなければならない。試料セルは、コイル(一対のヘルムホルツコイル)によって発生させた数10ガウスの静磁場にある。磁場の方向は、試料セルの円筒軸に対して平行に、又はレーザのビーム方向に対して平行に延びている。磁場は、分極したアルカリ原子を誘導するのに役立つ。レーザ光により光学的に高度に分極したルビジウム原子は、ガラスセル中で、とりわけキセノン原子と衝突し、キセノン原子に高度の分極を伝達する。試料セルを離れる際、ルビジウムは、他のガスの融点と比較して融点が高いために壁に沈着する。分極したキセノン又はガス混合物は、試料セルから凍結ユニットに運ばれる。これは、末端が液体窒素に浸されたガラスフラスコからなる。また、そのガラスフラスコは、1,000〜2,000ガウスの強磁場に置かれている。窒素からなる液体中にガラス壁が浸漬されている場合、高度に分極したキセノンガスは、凍結ユニット内部のガラス壁に氷として沈着する。凍結ユニットの排出口では、残りのガス(ヘリウム及び窒素)が、ニードル弁を通して運ばれ、最終的に排出される。
【0015】
設備全体の流速は、ニードル弁によって制御することができ、これは測定器を用いて測定することができる。流速が過度に速い場合、ルビジウム原子からキセノン原子へ分極を伝達する時間がなくなるので、分極が得られない。流速があまりに遅い場合、所望の量の高度に分極したキセノンが凍結するまで、非常に多くの時間がかかる。実際には、キセノン原子の分極は、緩和のために再び減少する。キセノン原子の緩和は、凍結により、そして凍結ユニットがさらされる高磁場により著しく減速される。したがって、分極後はできる限り迅速に、最低限の損失で不活性ガスを凍結する必要がある。凍結による緩和は回避することができないが、最初に高度に分極したガスがさらに使用できなくなる程度に分極が減少するまでにT=77Kでなお1〜2時間かかる。
【0016】
一つの遊離アルカリ原子を分極させるには、ある一定のエネルギー量が必要である。必要なエネルギーは、アルカリ原子の自由電子を基底状態から励起状態に上げるための共鳴周波数に相当する。レーザからアルカリ原子へエネルギーを最適に伝達するには、レーザ光線の周波数は、アルカリ原子の共鳴周波数に合わせる必要がある。レーザは、一般に特定の周波数スペクトルの範囲内で光を伝達する。これは、単一の周波数でなく周波数の分布である。利用できるレーザスペクトルは、いわゆる線幅によって特徴付けられる。レーザの線幅がアルカリ原子の光学的クロスオーバーの線幅と一致する場合、アルカリ原子は最も効果的に分極する。アルカリ原子の光学的線幅は、加えた4ヘリウムレーザの圧力(圧力幅)に従って比例する。実際、圧力が高いほど、アルカリ原子とヘリウムのような衝突相手との間の衝突回数が高くなる。
【0017】
先行技術で用いられる強力な100ワットのレーザは、2ナノメートルの典型的なスペクトル幅を有する、グラスファイバに結合したダイオードレーザである。10バールのガス圧では、ルビジウム原子の光学的クロスオーバーの線幅は、約0.3ナノメートルに広がる。したがって、2ナノメートルの典型的な線幅を有する高価なダイオードレーザを光ポンピングに用いる既存のルビジウム/キセノン分極装置においては、レーザ光線の一部分しか使用されない。10バールのガス圧で4〜5nmの線幅を有する、より安価なダイオードレーザを用いる場合、効率はさらに低くなる。
【0018】
先行技術に係るガス混合物においては、一般に、ヘリウムの分圧は10バール以下である。これは、他の分圧と比較すると非常に高い。アルカリ原子の光学的クロスオーバーの圧力幅に加えて、分圧が高いと、分極した原子がガラスセルの試料壁に到達して、例えば常磁性中心との相互作用により分極が減ることはめったに起こらない。分極した原子が、セル壁に不都合に衝突する可能性は、分圧を高めることで減少する。
【0019】
レーザの十分な出力を利用すると同時に、壁との衝突による不都合な緩和効果を減少させるには30バールよりもかなり高いヘリウム圧を使用しなければならない。
【0020】
また、ガスの混合物を使用する場合、以下のことに留意しなければならない。
レーザから生じる光子を吸収した後に、ルビジウムのようなアルカリ原子は、蛍光(蛍光光子)により光子を放射することができる。この蛍光光子が近くの分極したアルカリ原子によって獲得される場合、この捕獲によりアルカリ原子が減極することになる。不活性ガスの分極に用いるガス混合物中の窒素は、上記の望ましくない減極を緩和するためこの蛍光放射線を抑制する(「消滅させる」)。先行技術においては、窒素分圧は、通常0.1バールである。
【0021】
重い不活性ガス原子、例えばキセノン原子は、アルカリ原子と衝突する際にアルカリ原子の分極に著しい緩和を引き起こす。光ポンピングの際にアルカリ原子の分極を最大にするには、ガスの混合物の不活性ガスの分圧は、適切に低くしなければならない。ガス混合物のキセノン分圧が0.1バールしかなくても、全体の試料体積中のアルカリ原子の70パーセントの分極を達成するには100ワットのレーザ出力が必要である。
【0022】
先行技術では、1ピースのガラスから吹きつけたガラスセルを用いる。従来は、所望の高圧に耐えることができると同時に高度の光学的品質が保証されたガラスセルを製造するには他の方法がなかった。ガラスセルを上記のように製造すると、セルのウィンドウを通してレーザ光線が進入する際、必ずカーブするか又は曲がるという問題が生じる。望ましくない不都合なレンズ効果は、レーザ光線が進入する際又は出る際に起こる。レーザ光線は、焦点が合わさるか又は広がる。これにより、ガラスセルのガス混合物中のアルカリ原子が分極する効率が著しく損なわれる。
【0023】
不活性ガスの分極のためのガラスセルは、以下の条件を満たしていなければならない。
そのガラスセルは、少なくとも10バールの高圧に耐え、非磁性体であり、200℃以下の温度でアルカリ金属に対して耐性がなければならない。
【0024】
ガラスセルは、バルブによって密閉できるようになっていなければならない。バルブヘッドとリングシールは、ガス混合物の存在下で200℃の温度に耐え、非磁性体であり、耐圧性でなければならない。不活性ガスの分極におけるバルブの影響は、できる限り低く抑えなければならない。
【0025】
セルの内部表面は、キセノン又はルビジウムの分極の際に破壊的な影響を受けてはならない。したがって、セルの内壁には常磁性又は強磁性中心があってはならない。セルを作る材料は、必ず非磁性体でなければならない。
【0026】
レーザ光線は、セルを通してレンズ効果なしにできる限り遠く、すなわち平行に伝搬されるようになっていなければならない。
【0027】
セルの進入ウィンドウは、レーザ光の吸収をできるだけ少なくしなければならない。でなければ、特に、進入ウィンドウは、過度に加熱されて最終的に破壊される。
【0028】
進入ウィンドウは、常圧又は高圧のいずれにおいても複屈折であってはならない。でなければ、レーザの円偏光が損なわれるか又は少なくとも低減される。
【0029】
本発明の目的は、これらの条件を満たすにあたって先行技術よりも優れた試料セルを提供することである。
【0030】
本発明の目的は、請求項1の特徴を有するガラスセルによって達成される。ガラスセルの製造方法は、独立請求項の特徴を備えている。好都合な特徴は、下位の請求項から明らかとなる。
【0031】
請求項に記載のガラスセルは、開口部(orifice)を有するガラス本体からなる。平らなガラスウィンドウが、開口部にはめ込まれる。ウィンドウの形状とサイズは、開口部の形状とサイズに一致している。開口部は、ウィンドウの厚さよりもふちが広くなっている。これにより、開口部のふちとウィンドウとの間に広い接点が与えられる。ウィンドウのふちは、開口部のふちと融合される。
【0032】
このようにして、平らな進入ウィンドウを備えたガラスセルを得ることができる。これによりウィンドウを通して平行なビームを通過させることができる。
また、ガラス本体は、ガス引入口とガス排出口とを備えている。
【0033】
ガラス本体は、特に円筒形をしている。そして、平らなウィンドウは、円板によって構成される。円板の直径は、ガラス本体の内径と一致している。円板は、円筒中の少し奥にはめ込まれる。そして円筒の内壁には、円板のふちが融合できる大きな接触領域が設けられている。そして、この内部表面は、ウィンドウの厚さより広い開口部のふちを形成している。
【0034】
円筒の2つの開口部は、それぞれ平らなウィンドウによって密封されるのが好都合である。
円筒は、さらにガス引入口とガス排出口とを有する。
【0035】
ウィンドウをガラスセルにしっかりと接合するには、ふちを、特に1,400〜1,500℃に数回加熱してそれぞれの領域を数回溶融させる。ガラス本体が円筒である場合、はめ込んだウィンドウを円筒と融合させるために外部から加熱する。
【0036】
溶融を繰り返すため、ウィンドウの内部と外部のふちに1〜2mmのアールができている。その結果、ガラスセルは耐圧性になると同時に少なくとも1つの平らな進入ウィンドウを有する。
【0037】
ウィンドウは、ガラス本体の開口部のふちにはめ込み溶融する前に研削してから、酸、特に15パーセントのフッ化水素酸を用いて洗浄しておくのが都合がよい。特に、ふちは円筒状に研削する。これらの工程により、ガラス本体の開口部のふちとの継目が特に丈夫になる。
【0038】
ホウケイ酸ガラスは、ガラス本体の材料として提供され、ボロフロートガラス(ホウケイ酸ガラスISO規格3.3)は一方又は両方のウィンドウ用に提供される。両材料は、同じ熱膨張係数を有するため、特に都合よく融合できる。さらに、両ホウケイ酸ガラスは、常磁性中心がほとんどなく、例えば石英ガラスのように圧力をかけた時に、実質的に複屈折でない。
【0039】
ガラス本体、例えば円筒は、通常24ミリメートルの内径を有する。肉厚は、5ミリメートル又はそれ以上である。ウィンドウをガラス本体に接合するアールは、通常、1〜2ミリメートル突出している。
このタイプのガラスセルは、15バールの圧力に耐える。
【0040】
主にガラスから製造されたバルブを、試料セルの入口と出口に設けるのが好都合である。リングシールがガラスバルブに差し込まれる場合、リングシールはエチレンプロピレンからなる。エチレンプロピレンは、アルカリに耐性であり、常磁性中心を持たない。さらに、その材料は実質的に不活性ガスを吸収しない。
【0041】
キセノン分極をNMR測定した後、このバルブの前及び後で分極の有意な損失がないことが直ちにわかった。
【0042】
以下、図面を参照して本発明を更に詳細に説明する。
図1は、試料セルの基本的な構造を示す。試料セルは、ガラスからなる円筒1と2つの平らなウィンドウ2及び3とから構成される。平らなウィンドウ2及び3は、円筒のそれぞれの末端の少し奥にはめ込まれている。ウィンドウ2及び3は、円筒1にしっかりと接合されている。まず、ガス混合物を試料セルに運び、分極させた後、再び取り出す。管4及び5は、バルブ6及び7によって密封することができる。引入口の管4は、バルブ6と試料セル1、2、3との間で直径部分が拡大されている。この部分は、ここで気化したアルカリ金属を受け取り、そして試料セルに運ぶことができる。
【0043】
図2は、試料セルの断面図である。進入ウィンドウ2及び出口ウィンドウ3が、円筒1の少し奥にはめ込まれている。溶融を繰り返すことによりウィンドウ2及び3は円筒1に接合されている。平らなウィンドウ2及び3と円筒1との間には融合された継目としてアール8が形成されている。アール8は、それぞれのウィンドウ2及び3のどちらの側にもあり、円筒1を接合している。円筒1は、ホウケイ酸ガラスからなる。ウィンドウは、ボロフロートガラスからなる。円筒壁は、5mmの厚さである。また、ウィンドウも、5ミリメートルの肉厚を有する。円筒の外径は、約35〜40mmである。
【0044】
ボロフロートガラス及びホウケイ酸ガラスは、同じ熱膨張係数を有する。したがって、ウィンドウは、円筒と特に都合よく融合する。そして15バールの圧力にも耐える非常に耐圧性のセルとなる。
【0045】
図3は、バルブ6又は7の断面図である。ガラスからなるライン4(管)の端部が、漏斗9の中に通じている。漏斗には、ねじ山10が施してある。ねじ山10には、プラスチック材料からなるキャップ11がとめられている。キャップ11には、対応するめねじが刻まれている。キャップ11の内部中央には、ガラスからなるボルト12が固定されている。ボルト12は、漏斗9の中を貫通している。ボルト12は、Oリング13が入る2つの溝を備えている。Oリング13は、エチレンプロピレンからなる。漏斗9の大径を有する上部のふちに位置する分岐管は、示されていない。また、管が分岐している適度な長さの管(図示せず)を、漏斗9とねじ山10の間に設けることができる。
一旦、キャップ11を回してはめ込むと、先にあるOリングは、漏斗9と緊密なシールを作り出す。その際、バルブは密閉される。
【0046】
ボルト12は、管4の内径よりも大きい外径を有することができるが、漏斗に面している末端では、テーパリング部分が漏斗の中に通じている。この部分は、漏斗に対応するものとして機能する。キャップ11を回してはめ込むことにより漏斗方向にボルト12が十分に移動すると、テーパリング部分の末端が漏斗9に密着するように、Oリングがテーパリング部分に取り付けられている。特に、この実施態様では、上記の高圧が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試料セルの基本的な構造を示す。
【図2】 試料セルの断面図である。
【図3】 バルブ6または7の断面図である。

Claims (11)

  1. ガス引入口(4)と、ガス排出口(5)と少なくとも1つの開口部とを備えたガラス本体(1)を有し、
    ・平らなガラスウィンドウ(2)が開口部にはめ込まれており、
    ・ウィンドウ(2)の形状とサイズが開口部の形状とサイズに一致しており、
    ・開口部は内壁にふちを有し、ふちは、開口部にウィンドウをはめ込んだ際にウィンドウと接触し、
    ・ふちは、ウィンドウの厚さより広く、
    ・ウィンドウのふちが開口部のふちと融合されている、
    ことを特徴とする、不活性ガス分極装置用の試料セル。
  2. ガラス本体が円筒(1)の形状をしており、平らなウィンドウ(2)が、円筒の一端部でガラス本体にはめ込まれた円板により形成されていることを特徴とする請求項1記載の試料セル。
  3. 試料セルが、互いに平行に配置された2つの平らなウィンドウ(2,3)を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の試料セル。
  4. 一方又は両方のウィンドウのどちらの側にも、少なくとも1ミリメートルの2つの突出したアール(8)が、ウィンドウの周囲に隣接して直接配置され、開口部のふちで耐圧性のある継目を形成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の試料セル。
  5. ガラス本体(1)が、ホウケイ酸ガラスからなり、ウィンドウ(2,3)が、ボロフロートガラスからなる請求項1〜4のいずれか一項記載の試料セル。
  6. ガラス(1,2,3)が、少なくとも5mmの厚さであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の試料セル。
  7. ガラス本体(1)の外径が、20〜100ミリメートル、特に35〜40ミリメートルであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の試料セル。
  8. ガラスで作られており、エチレンプロピレン製のリングシールを有するバルブ(6,7)が、ガスの入口と出口に設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の試料セル。
  9. ガラス本体に、開口部と、引入口と排出口とが設けられ、平らなウィンドウが開口部にはめ込まれており、ウィンドウの円周は開口部の円周と一致しているが
    、開口部のふちはウィンドウの厚さより厚くなっており、そしてふちの近くのガラスが溶けて、ウィンドウとふちとの間に融合された継目ができるように、ふちを外部から少なくとも二回加熱することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の試料セルの製造方法。
  10. 各ウィンドウをはめ込んでガラス本体の開口部のふちと溶融する前に、各ウィンドウのふちを研削する、特にふちを円筒状に研削してから、酸、特にフッ化水素酸で洗浄する、請求項1〜のいずれか一項記載の方法。
  11. 少なくとも10バールの圧力での請求項1〜10のいずれか一項記載の試料セルの使用。
JP2001505165A 1999-06-18 2000-06-07 不活性ガス分極装置のための試料セル Expired - Fee Related JP4750988B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19927788.5 1999-06-18
DE19927788A DE19927788C2 (de) 1999-06-18 1999-06-18 Polarisator für die Polarisation eines Edelgases
PCT/EP2000/005251 WO2000079244A2 (de) 1999-06-18 2000-06-07 Probenzelle für einen polarisator von edelgasen

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003502132A JP2003502132A (ja) 2003-01-21
JP4750988B2 true JP4750988B2 (ja) 2011-08-17

Family

ID=7911644

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001505165A Expired - Fee Related JP4750988B2 (ja) 1999-06-18 2000-06-07 不活性ガス分極装置のための試料セル

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7221448B1 (ja)
EP (1) EP1192476B1 (ja)
JP (1) JP4750988B2 (ja)
AT (1) ATE403161T1 (ja)
DE (2) DE19927788C2 (ja)
WO (1) WO2000079244A2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006104096A1 (ja) * 2005-03-28 2006-10-05 High Energy Accelerator Research Organization 希ガス封入用容器及び当該容器を用いた希ガス原子核の偏極方法
US9452409B2 (en) * 2011-04-22 2016-09-27 Vanderbilt University Para-hydrogen polarizer

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5610989A (en) * 1979-07-06 1981-02-03 Nippon Sekigaisen Kogyo Kk Laser oscillator
JPS60193443A (ja) * 1984-03-16 1985-10-01 日本光電工業株式会社 呼吸機能監視装置
JPH0843293A (ja) * 1994-07-29 1996-02-16 Ando Electric Co Ltd ガスセル
WO1997037178A1 (en) * 1996-03-29 1997-10-09 The Trustees Of Princeton University High volume hyperpolarizer for spin-polarized noble gas
WO1999017304A1 (en) * 1997-09-26 1999-04-08 Helispin Polarisierte Gase Gmbh Magnetically shielded container

Family Cites Families (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CH458794A (de) * 1966-05-23 1968-06-30 Merestechnikai Kozponti Durchflussküvette
US3583817A (en) * 1970-02-11 1971-06-08 Technicon Instr Colorimeter including a flow cell having end windows
DD158978A1 (de) * 1981-05-05 1983-02-09 Roland Koenig Anordnung zum transversalen pumpen eines farbstofflaser
US4523740A (en) * 1981-10-01 1985-06-18 Hayward Industries Rotatable unitary ball valve
EP0089157A1 (en) * 1982-03-15 1983-09-21 J & W SCIENTIFIC, INC. Optical detector cell
DE3328171A1 (de) * 1983-08-04 1985-02-14 Leybold-Heraeus GmbH, 5000 Köln Kuevette fuer gasanalysengeraete
JPS60193443U (ja) * 1984-09-07 1985-12-23 工業技術院長 加熱形気体セル
US4907884A (en) * 1984-11-15 1990-03-13 Wyatt Technology Corporation Sample cell monitoring system
US4616927A (en) * 1984-11-15 1986-10-14 Wyatt Technology Corporation Sample cell for light scattering measurements
US4980551A (en) * 1990-01-05 1990-12-25 National Research Council Canada Conseil National De Recherches Canada Non-pressure-dependancy infrared absorption spectra recording, sample cell
US5125742A (en) * 1990-07-25 1992-06-30 General Analysis Corporation Long path gas absorption cell
US5120129A (en) * 1990-10-15 1992-06-09 The Dow Chemical Company Spectroscopic cell system having vented dual windows
US5153887A (en) * 1991-02-15 1992-10-06 Krapchev Vladimir B Infrared laser system
JPH05240774A (ja) * 1992-03-02 1993-09-17 Hitachi Ltd 光学セル及び光学検出装置とこれを用いる試料分離検出装置
ES2120467T3 (es) * 1992-11-19 1998-11-01 Shinetsu Quartz Prod Procedimiento para fabricar un tubo de vidrio de cuarzo de gran tamaño, una preforma y una fibra optica.
JPH08335735A (ja) * 1995-04-07 1996-12-17 Toshiba Electron Eng Corp 紫外域レーザ装置及びその製造方法
US5612103A (en) * 1995-06-07 1997-03-18 Princeton University Coatings for production of hyperpolarized noble gases
WO1997029506A1 (en) * 1996-02-09 1997-08-14 Philips Electronics N.V. Thin-type display device
KR100300920B1 (ko) * 1997-09-09 2001-11-26 마츠시타 덴끼 산교 가부시키가이샤 샘플셀,선광계(旋光計)및선광각(旋光角)의측정방법
US6049388A (en) * 1998-04-14 2000-04-11 Uop Llc Spectroscopic fluid sample cell
US6433482B1 (en) * 1998-05-11 2002-08-13 Wisconsin Alumni Research Foundation Barium light source method and apparatus
JP2000206035A (ja) * 1999-01-19 2000-07-28 Anritsu Corp ガス検出装置
US6368560B1 (en) * 1999-03-06 2002-04-09 Trace Analytical, Inc. Photometric gas detection system and method

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5610989A (en) * 1979-07-06 1981-02-03 Nippon Sekigaisen Kogyo Kk Laser oscillator
JPS60193443A (ja) * 1984-03-16 1985-10-01 日本光電工業株式会社 呼吸機能監視装置
JPH0843293A (ja) * 1994-07-29 1996-02-16 Ando Electric Co Ltd ガスセル
WO1997037178A1 (en) * 1996-03-29 1997-10-09 The Trustees Of Princeton University High volume hyperpolarizer for spin-polarized noble gas
WO1999017304A1 (en) * 1997-09-26 1999-04-08 Helispin Polarisierte Gase Gmbh Magnetically shielded container

Also Published As

Publication number Publication date
WO2000079244A2 (de) 2000-12-28
WO2000079244A3 (de) 2001-06-28
DE19927788C2 (de) 2003-03-06
DE50015285D1 (de) 2008-09-11
DE19927788A1 (de) 2001-01-11
US7221448B1 (en) 2007-05-22
ATE403161T1 (de) 2008-08-15
EP1192476B1 (de) 2008-07-30
JP2003502132A (ja) 2003-01-21
EP1192476A2 (de) 2002-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Norquay et al. Xe 129-Rb spin-exchange optical pumping with high photon efficiency
JP4719392B2 (ja) 希ガスの核スピンを過偏極させるための高圧ポーラライザー
JP4555309B2 (ja) 原子核を超偏極する方法及びこの方法を実施する装置
US5617860A (en) Method and system for producing polarized 129 Xe gas
JP4830116B2 (ja) 希ガス封入用容器及び当該容器を用いた希ガス原子核の偏極方法
Rosen et al. Polarized Xe 129 optical pumping/spin exchange and delivery system for magnetic resonance spectroscopy and imaging studies
JP5117375B2 (ja) Li及び別の核の過偏極
US20060263300A1 (en) Apparatus for producing hyperpolarized noble gas, and nuclear magnetic resonance spectrometer and magnetic resonance imager which use hyperpolarized noble gases
US7710114B2 (en) Apparatus for producing nuclear spin-polarized noble gas, nuclear magnetic resonance spectrometer, and nuclear magnetic resonance imager
Appelt et al. Experimental studies of rubidium absolute polarization at high temperatures
JP4169122B2 (ja) 核スピン偏極希ガスの製造装置とこれを用いた偏極希ガスの製造方法
JP4750988B2 (ja) 不活性ガス分極装置のための試料セル
Kramer et al. A high-pressure polarized 3He gas target for the High Intensity Gamma Source (HIγS) facility at Duke Free Electron Laser Laboratory
US8456161B2 (en) Polarizing nuclei solids via spin transfer from an optically-pumped alkali vapor
JP3516010B2 (ja) 偏極ガスの製造装置を有する磁気共鳴イメージング装置
Bhaskar Concentration of atomic population in any single-ground-state magnetic sublevel in alkali-metal vapors
Elbel et al. Coherence transfer between the 2 P 1/2 and 2 P 3/2 states in sodium, induced in collisions with helium atoms
Radnatarov et al. Hyper-polarisation of xenon nuclei by spin-exchange optical pumping with broadband diode laser in an optically opaque medium
Kuntz et al. Dynamic Stark shift and alignment-to-orientation conversion
Watanabe Polarized 3 He Target
Dmitriev et al. Spin polarization of helium 2 3 S 1 atoms in a Na-He gas-discharge plasma with optically oriented sodium atoms
Chupp Polarized noble gas target development
Wang Polarizing helium-3 by spin exchange with potassium
Slifer et al. THE JLAB POLARIZED 3HE TARGET
Itoha et al. Development of Spin-Exchange Type Polarized r He Target

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070531

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100720

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20101019

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20101019

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20101213

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110114

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110426

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140527

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140527

Year of fee payment: 3

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees