JP3516010B2 - 偏極ガスの製造装置を有する磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

偏極ガスの製造装置を有する磁気共鳴イメージング装置

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JP3516010B2
JP3516010B2 JP11969598A JP11969598A JP3516010B2 JP 3516010 B2 JP3516010 B2 JP 3516010B2 JP 11969598 A JP11969598 A JP 11969598A JP 11969598 A JP11969598 A JP 11969598A JP 3516010 B2 JP3516010 B2 JP 3516010B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、偏極希ガ
スの製造装置並びにその製造方法と、偏極希ガス製造装
置を有する磁気共鳴イメージング装置並びにその装置を
用いる磁気共鳴イメージング測定方法、偏極希ガスを用
いる磁気共鳴イメージング測定方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】主静磁場に対する配向状態に対応する原
子核の核スピンのエネルギー準位を占有するスピン数の
分布が、熱平衡時におけるその分布に比べて、極端に偏
っていることを「偏極している」と呼ぶことができる。
そして、この「偏極している」状態にあるものとして、
希ガスの例が知られている。この場合、偏極希ガスは、
キセノン−129、ヘリウム−3等のスピン量子数1/
2の核スピンを有する単原子分子を含む希ガスにルビジ
ウム、セシウム等のアルカリ金属蒸気を混合した気体
に、円偏光された励起光を照射することによって、ルビ
ジウム等の基底状態準位にある電子が光吸収により励起
されて励起状態準位を経由した後に基底状態準位に戻る
際に、外部から印加された磁場によって磁気的に縮退が
解かれた基底状態準位の内の電子準位の一方の準位に高
い確率で遷移され、ルビジウム分子等の電子スピン偏極
度が高い状態が作られ、この高偏極状態のルビジウム等
がキセノン等の希ガスと衝突して、この過程でルビジウ
ム等の高偏極状態がキセノン等の希ガスの核スピン系に
移動することによって得られる〔W.Happer,E.Miron,S.S
chaefer,D.Schreiber,W.A.van Wijngaarden,and X.Zen
g,Phys.Rev.A 29,3092(1984).〕ことが
知られている。この過程は、一般に光ポンピングと呼ば
れている。
【0003】このような光ポンピングの過程を利用した
従来の偏極希ガス製造装置としては、光反応容器内に希
ガスとアルカリ金属蒸気の混合気体を封じ込め、これに
励起光の照射と磁場の印加を行うもので、例えば高密度
の偏極ヘリウム−3を中性子ポーラライザーとして使用
することを目的として、円筒状ガラスアンプル中にヘリ
ウム−3ガスと窒素ガスの混合気体及びアルカリ金属を
封じ込んで製造する装置が知られている〔M.E.Wagshul
and T.E.Chupp.Phy.Rev.A40,4447(198
9)〕。
【0004】また、キセノン−129の偏極希ガスを核
磁気共鳴測定(NMR)や磁気共鳴イメージング測定
(MRI)に応用したものとしては、上記と同様な円筒
状ガラス容器に導入したキセノン−129とルビジウム
を用いて、偏極キセノン−129のNMR信号を測定す
る方法やこの偏極したキセノン−129核からプロトン
−1核に核オーバーハウザー効果を利用してスピン分極
を転送してプロトン−1のNMR信号を測定する方法
〔D.Raftery,H.Long,T.Meersmann,P.J.Grandinetti,L.R
even,and A.Pines,Phy.Rev.Lett .66,584(19
91): G. Navon,Y.-Q.Song.T.Room,S.Appelt,R.E.Tay
lor.and A.Plnes,Science 271,1848(199
6)]や、偏極キセノン−129を動物に導入して肺な
どの空洞の画像を測定した例がある[M.S.Albert,G.D.C
ates,B.Driehuys,W.Happer,B.Saam,C.S.Springer Jr.,a
nd A.Wishnia,Nature 370,199(1994):米
国特許5545396(1996)]。
【0005】いずれも、偏極率を高めるための操作を、
希ガス等を光反応容器内に滞留させた状態で、一方向か
ら励起光を入射して行っている。偏極率が高まったとこ
ろで、冷却してそのまま中性子ポーラライザーとして使
用するか、偏極希ガスをガラス容器から別の容器へ移送
してNMR等の測定に使用されている。一方、ガスを流
しながら偏極希ガスを製造する装置としては、例えば1
0気圧程度のヘリウム−4ガスのバッファーガスに1%
のキセノン−129を混合して円筒状ガラス容器に導入
し、励起光をガスの流れに対して平行に、すなわち円筒
状ガラス容器の円柱底面方向より容器内ガス出口側から
導入側に向かって、照射して偏極させ、偏極混合ガスを
容器内ガス出口より液体窒素で冷却したデュワー内に誘
導し偏極キセノン−129を固体にして分離させ、残り
のヘリウム−4ガスはベントラインから排出させる構成
のものが知られている〔B.Driehuys,G.D.Cates,E.Miro
n, K.Saucr,D.K.Walter and W.Happer,Appl.Phys.Lett
.69,1668(1996)]。この場合も、いっ
たんデュワー内に固体分離された偏極キセノン−129
は、再度加熱してガス化し、別の偏極ガス保存用容器に
移送してから使用されている。
【0006】さらには、この出願の発明者らが提案して
いる偏極希ガス製造装置として、フローセルを用いて常
圧付近で安全にガスを流しながら偏極希ガスを製造し、
後方に核磁気共鳴装置を配置することで連続的に偏極希
ガスを発生させた後に、偏極率を減少させずに短時間で
NMR測定を行えるようにしたものがある[服部峰之、
平賀 隆、守谷 哲郎、第36回NMR討論会講演要旨
集、P9,103(1997):特願平10−6788
0号]。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
手段の場合にはいずれも問題があり、たとえば円筒状ガ
ラス容器にガス等を滞留し励起偏極させる装置では、励
起光強度は入射方向の入射面からの距離に依存して指数
関数で減少するという現象にともなう欠点がある。円筒
状ガラス容器内でのルビジウム等の濃度は、励起光が強
い部位に最適化して決定するため、入射面からの距離が
離れた励起光強度が弱い部分がかなりの体積を占めるこ
とになる。
【0008】こうした励起効率の低い部位での偏極率の
低下は、キセノン等分子が拡散によって効率の高い部位
に移動することにより解消されるが、全体の励起効率を
低下させる原因となっているのである。また、従来のガ
ス等を滞留させて偏極させる装置では、連続的に偏極希
ガスを発生することができず、いちいち偏極ガスを別の
容器に取り出してNMR装置等まで運ぶため手間がかか
り、またその間に偏極率が減少するという問題点があっ
た。
【0009】そして、ガスを流しながら偏極希ガスを製
造する装置においては、偏極キセノン−129分子間の
衝突による偏極率の損失を少なくするため、高圧のバッ
ファーガスを共に導入するのでガスの取り扱いが危険で
あること、また冷却デュワーに固化した偏極キセノン−
129を再度加熱させて取り出させねばならず、操作も
面倒で手間がかかりNMR測定までに時間を要するこ
と、さらにこの装置で実際に偏極されたキセノン−12
9の量は5%程度と低いという問題点があった。
【0010】さらに、この出願の発明者らが提案したフ
ローセルを用いて常圧付近でガスを流しながら偏極希ガ
スを製造する装置においては、励起光が一方向からしか
入射しないため光源から離れた部位での偏極率が減少す
るという問題点があった。そこで、この出願の発明は、
従来の技術の欠点を解消し、すでに発明者らが提案して
いる装置に基づいて、セル形状と励起光源を改良するこ
とで、安全にガスを流しながら偏極率をさらに向上させ
た偏極希ガスの製造装置とその製造方法、並びに連続的
に偏極希ガスを発生させた後、偏極率を減少させずに短
時間でMRI測定を行えるようにした磁気共鳴イメージ
ング装置とその装置を用いた検出感度の高い測定時間の
短い極微小領域での検出が可能な磁気共鳴イメージング
測定方法を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】この出願は、上記のとお
りの課題を解決するために、請求項1の発明として、円
筒型フローセルと励起光照射手段並びに磁場印加手段と
を備え、同軸多重円筒型フローセルには、内筒と外筒と
の間に隙間が設けられており、この隙間内には希ガスと
光ポンピング用触媒の混合気体を一方向に流通させると
共に、フローセル内には励起光照射手段により励起光を
照射し、かつフローセルの励起光照射面に垂直に磁力線
が通過するように磁場印加手段により磁場を印加するよ
うにしたことを特徴とする偏極希ガス製造装置を提供す
る。
【0012】また、この出願は、前記請求項1の発明に
関連し、請求項2の発明として、楕円面鏡の2つの焦点
の一方には励起光源が、他方にはフローセルが配置され
た偏極希ガス製造装置を、請求項3の発明として、励起
光源として直線状にレーザーダイオードアレイが配置さ
れた偏極希ガス製造装置を提供する。そして、この出願
は、請求項4の発明として同軸多重円筒型フローセルの
内筒と外筒との間の隙間内に希ガスと光ポンピング用触
媒の混合気体を一方向に流通させると共に、フローセル
内には励起光を照射し、かつフローセルの励起光照射面
に垂直に磁力線が通過するように磁場を印加することを
特徴とする偏極希ガスの製造方法を提供する。
【0013】また、前記請求項4の発明に関連し、請求
項5の発明として、この出願は、楕円面鏡の2つの焦点
の一方に励起光源を、他方にはフローセルを配置する偏
極希ガスの製造方法を、請求項6の発明として、励起光
源として直線状に配置したレーザーダイオードアレイを
用いる偏極希ガスの製造方法も提供する。さらにまた、
この出願は、前記の請求項1ないし3のいずれかの偏極
希ガス製造装置を用いた磁気共鳴イメージング装置を請
求項7の発明として提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以上のとおりの特徴を有するこの
出願の発明について、以下、図面を使って、この発明の
実施の形態を説明する。図1は、この発明に係る偏極希
ガス製造装置を備えた磁気共鳴イメージング装置の全体
の構成図である。ここで、希ガスは、核スピンを有する
気体ならばいずれも用いることができるが、特にスピン
量子数が1/2の核スピンを持つガス、例えばキセノン
−129、ヘリウム−3等が好ましい。
【0015】また、希ガスはボンベから供給されている
が、ボンベに限らずカードル、屋外設置の大型タンクか
らのハウスライン、あるいは低温保存容器等公知のガス
供給装置のいずれから供給されてもよい。図1の構成に
おいては、クエンチャーガスとして窒素ガスを用いてい
る。励起光照射で励起された光ポンピング用触媒は、自
然放出で基底状態に戻る主過程のほかに、非放射遷移で
基底状態に戻る副過程がある。この副過程は緩和時間が
長いため、クエンチャーガスを導入することで、光ポン
ピング用触媒の中間準位のエネルギーをクエンチャーガ
スに遷移させて短時間で基底状態に戻すことができる。
このクエンチャーガスはセル内に存在しなくても偏極ガ
スを製造することは可能であるが、存在した方がより好
ましい。
【0016】クエンチャーガスには、水素、窒素などあ
るいは不飽和結合を有する無機ガス、あるいは不飽和結
合を有する有機ガス、例えばアセチレン、ベンゼン、π
電子系化合物等を用いることができるが、特に窒素が好
ましい。図1の構成においては、クエンチャーガスもボ
ンベから供給されているが、ボンベに限らずカードル、
屋外設置の大型タンクからのハウスライン、あるいは低
温保存容器等公知のガス供給装置のいずれから供給され
てもよい。
【0017】そして、図1の構成においては、希ガス及
びクエンチャーガスのほかに洗浄用ガスを接続している
が、この洗浄用ガスは希ガス及びクエンチャーガスを導
入する以前にガス配管とセル内部の水分や酸素などの不
純物を除去し、さらに希ガス及びクエンチャーガスを停
止させている間洗浄用ガスを流して外部からの空気や内
壁から徐々に脱離してくる水分を除去するためのもので
ある。洗浄用ガスを使用しなくても実施は可能である
が、使用することがさらに望ましい。洗浄用ガスには窒
素、アルゴンなどのボンベ、カードル、屋外設置の大型
タンクからのハウスラインによる供給が可能である。
【0018】希ガス及びクエンチャーガスは、圧力調整
器で高圧から常圧付近まで圧力を下げてからフローセル
に導入される。圧力は取り扱いの簡便と安全のため大気
圧から10気圧以下が望ましく、特に大気圧から3気圧
の領域が好ましい。希ガス及びクエンチャーガスは圧力
調整器を通過した後、マスフローコントローラー(MF
c)で流量制御される。流量調節には、流量計、ニード
ルバルブ付き流量計、オリフィス、マスフローメータ
ー、マスフローコントローラーなど市販のガス流量調節
装置のいずれも用いることができるが、特にマスフロー
コントローラー(MFc)が好ましい。ガス分子間や配
管壁、セル内壁への衝突による偏極希ガスの偏極率減少
を防ぐため、流量は層流域または層流と乱流の混合域が
用いられるが、特に層流域が好ましい。
【0019】マスフローコントローラーを通過した希ガ
ス及びクエンチャーガスは、ガス乾燥化カラムとガス高
純度化カラムを通過して不純物を除いてからセルに導入
される。水分、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素その他の
不純物は、光ポンピング剤と反応して光ポンピングの効
率を低下させたり、また、偏極した希ガスと衝突した際
にスピン系を緩和させ希ガスの偏極率を減少するため、
セル内に導入するガスはこれら不純物を取除いた高純度
なものであることが望ましい。
【0020】ガス乾燥化カラムはガス中の水分を除去す
るためのもので、このものを使用しなくてもガス高純度
化カラムのみでガスを精製することは可能だが、ガス高
純度化カラムの使用寿命を延ばすことを考慮すると使用
することが好ましい。ガス乾燥化カラムにはモレキュラ
ーシーブやシリカゲル等の公知の吸着剤のいずれも用い
ることができるが、特にあらかじめ加熱乾燥させたモレ
キュラーシーブが好ましい。
【0021】ガス高純度化カラムはさらに酸素、二酸化
炭素、一酸化炭素その他の反応性不純物を除くために使
用するもので、ゲッター型、レジン型、金属錯体型等市
販のガス精製器のいずれも本発明に使用することができ
る。そして、図1の構成において、ガス高純度化装置を
通過した希ガス及びクエンチャーガスは、光ポンピング
剤貯蔵容器から蒸発した光ポンピング剤蒸気と混合され
てセルに導入される。光ポンピング剤とは、円偏光され
た励起光を照射することによって、基底状態準位にある
電子が光吸収により励起されて励起状態準位を経由した
後に基底状態準位に戻る際に、外部から印加された磁場
によって磁気的に縮退が解かれた基底状態準位の内の電
子準位の一方の準位に高い確率で遷移し、電子スピン偏
極度が高い状態を作成し得る性質を持つ物質である。こ
の発明では、このような光ポンピング剤としてアルカリ
金属原子、例えばセシウム、ルビジウム、ナトリウム等
あるいは金属原子、例えば水銀原子、鉛、カドミウムな
ど、あるいは準安定状態の単原子分子、例えば放電によ
って生成された準安定状態ヘリウム原子など、あるいは
有機ラジカル、無機ラジカルなどの多原子分子を用いる
ことができる。
【0022】光ポンピング剤を導入する方法としては、
光ポンピング剤貯蔵容器を加熱し光ポンピング剤を蒸発
させながら希ガス及びクエンチャーガスと混合させるこ
とが望ましい。不均一な温度分布により光ポンピング剤
が偏析するのを防ぐため、光ポンピング剤貯蔵容器のほ
か、下流の配管及びセル全体は均一の温度に保持するこ
とが望ましい。この温度は、光ポンピング剤の濃度を制
御するために、その飽和蒸気圧を考慮して決めるのが望
ましい。
【0023】この発明におけるセル、すなわち希ガスと
光ポンピング用触媒の混合気体が導入されるセルは、円
筒型フローセルである。この円筒型フローセルは、混合
気体を一方向に流通させるようにしており、フローセル
内には励起光が照射され、かつ励起光照射面に垂直に磁
力線が通過するようにされている。図1には、この発明
において好適に用いられる同軸円筒型フローセル(同芯
円セル)の一例が示されている。これを拡大して例示し
たものが図2である。
【0024】この同軸円筒型フローセル(1)は、内筒
(11)と外筒(12)を備え、両者の間には隙間(1
3)が設けられている。前記の希ガスと光ポンピング用
触媒との混合気体(2)は、この隙間(13)を流れる
ことになる。そして内筒(11)の中空部(14)に
は、たとえば磁場印加のための手段の一つとしての永久
磁石(3)が置かれている。
【0025】たとえば以上のようなフローセルについて
は、励起光の照射を受けることから、<1>励起用光源
の強度を生かしルビジウム等の励起状態を効率よく生成
するために、受光面積を大きくすること、<2>フロー
セル受光面から入射した光がフローセル内のルビジウム
等で吸収されて強度が減少し入射時の強度の1/20に
なるまでの領域のみに当該混合ガスが存在するように制
限をするためにフローセルの厚みを薄くすること、<3
>セル内壁に吸着されている水分子などの脱離を容易に
するためにセル全体が、80℃以上に加熱可能な材質と
構造にすること、<4>光の入射方向と磁力線の方向を
一致させるために、磁力線の向きが放射状になるように
磁石を配置することが望ましい。
【0026】フローセルの材質には、金属、例えばステ
ンレス、アルミニウム、銅等あるいはガラス、例えば石
英、パイレックス、ソーダガラスなど、あるいは樹脂、
ABS樹脂、ポリエチレン、アクリル、塩化ビニル等を
用いることができ、セルの一部分または全体に光入射用
の窓を有する構造が望ましい。この窓には、透過性に優
れたガラス例えば石英、パイレックス、ソーダガラスな
ど、あるいは透明な樹脂、例えばアセテート、ポリエス
テル、アクリル板等を使用することができ、特にセル全
体が石英またはパイレックスのガラスであることが好ま
しい。
【0027】励起光照射については、この発明の装置と
して楕円面鏡の構造を採用することが考慮される。図3
はこの楕円面柱鏡の構造を例示した構成図である。同軸
多重円筒型フローセルと高出力レーザーダイオードアレ
イが楕円の2つの焦点位置の各々に置かれるように楕円
面鏡を構造化している。
【0028】図4は高出力レーザーダイオードアレイの
配置を例示した構成図である。励起光源には、ランプ、
レーザー等を使用することができるが、特にレーザーダ
イオードが好ましい。励起光源の前面には1/4波長板
を配置して直線偏光を円偏光に変換することが望まし
い。この発明で用いられるダイオードアレイは、例え
ば、<1>フローセルの流れ方向の長さと同一の長さを
有するリニアアレイであること、<2>フローセルの流
れの方向の長さと同一の長さを有する楕円鏡の2つの焦
点の内の片方にダイオードアレイの発光点を配置するこ
と、<3>全周(360度)の受光面を有するフローセ
ルに効率よく光を照射するために複数の楕円鏡・リニア
ダイオードアレイ対を配置することが望ましい。
【0029】また、図5はこの発明において採用する磁
場印加のための手段の一例としての磁石の配置を例示し
た構成図である。この永久磁石の配置は、図3における
楕円面鏡の一つの焦点に置かれたフローセル内の永久磁
石と最外部の永久磁石との配置関係に相当している。光
の入射方向と対向するように磁力線の向きが放射状にな
るように磁石を配置してある。光ポンピングを行うため
には、フローセルの励起光照射面と磁力線は垂直あるい
はほぼ垂直に配置することが望ましい。この配置で、ガ
スを流しながら偏極率を向上させるには、ガスの流れの
方向が励起光入射方向と磁力線の両者に対して垂直ある
いはほぼ垂直になることが最も効果が大きい。したがっ
て、この発明においては、フローセル内の混合気体の流
通方向に垂直に励起光を照射し、フローセルの励起光照
射面に垂直に磁力線が通過するように磁石を配置した構
造が、特に好ましい。
【0030】たとえば以上の例を好ましい構成として要
約すれば次のとおりとなる。セル形状を受光面積の大き
な同軸多重円筒型のフローセルの形状にして、さらに全
方向から励起光源が入射するようにセル形状及び励起光
源及び配置を改良することで、フローセル内に常圧の希
ガスと光ポンピング用触媒さらにクエンチャーガスの混
合気体を一方向に流通させると共に、楕円面鏡の2つの
焦点に励起光源とフローセルを配置して直線状に配置し
たレーザーダイオードアレイを用いた励起光をフローセ
ル内に特定の条件下で照射し、かつ磁場を印加させて高
い偏極率で偏極希ガスを製造した後、当該偏極希ガス製
造装置の後方に配置した磁気共鳴イメージング装置を用
いて磁気共鳴イメージング測定を行う。
【0031】セルで偏極された希ガスは、図1に示すよ
うに後方の磁気共鳴イメージング装置に導入され、磁気
共鳴イメージング測定が行われる。ここで用いる磁気共
鳴イメージング装置は、パルス方式の誘導検出型の磁気
共鳴イメージング装置、RF照射下で光検出NMRを行
う光学顕微鏡装置、もしくは、AFMの原理を利用した
力検出型の走査型プローブ顕微鏡装置、いずれの方式で
も利用することができる。
【0032】従来からの滞留式の希ガス偏極装置におい
てはパルス方式誘導検出法を適用したくても、緩和時間
の長いキセノン−129が飽和する問題があり不適当で
あった。しかし、本発明における磁気共鳴イメージング
装置においては、計測に関わる偏極希ガス分子が順次入
れ替わっていくので、飽和の影響を受けずに磁気共鳴イ
メージング測定が可能である。
【0033】
【実施例】以下、実施例を示し、さらに詳しく説明す
る。図1の構成の装置において、希ガスは、日本酸素製
の天然同位体比(キセノン−129:26.44%含
有)のキセノン(純度99.95%)を、窒素ガスは日
本酸素製のSグレード(純度99.9999%)用い、
バルブ、マスフローコントローラ(MKS社製M−10
0−11C、M−310−01C)によりそれぞれの流
量を制御した。その後、ラインで混合され、ガス高純度
化装置を通し、ルビジウムリザーバーから放出されるル
ビジウム金属の蒸気を加え、ヘルムホルツコイル中に置
かれた、同軸多重円筒型フローセルへ導入された。この
とき、気化器からセルにかけては、恒温槽を用いて、1
00−150℃程度の温度に制御した。
【0034】マスフローコントローラーは、希ガスおよ
びフローセル内の反応制御用窒素の流量を制御するため
のもので、最大流量・最小制御流量はそれぞれのガスに
ついて、10SCCM・0.2SCCMと1.0SCC
M・0.02SCCMを用いた。ガス高純度化装置は、
二つの方式を併用した。前段には、水分除去用に、ステ
ンレス鋼304製のカラムにモレキュラーシーブ(3A
サイズ)を吸着剤として充填したものに、テープヒータ
ーを巻いて290℃まで加熱し、窒素ガスを0.8Nm
3 /hで2日間流して乾燥させたものを用いた。さら
に、酸素や二酸化炭素などの反応性不純物を除くため
に、後段にはミリポア社製のガス高純度化器(WPRV
−200−SI)を用いた。
【0035】ルビジウムリザーバは、一端を封じた外形
寸法12mm、肉厚0.5mmのステンレス鋼304パ
イプにベローズシール構造のステンレス鋼304製バル
ブを取り付けたものを用いた。ルビジウムはフルウチ化
学製(純度99.99%)を用い、ガラスアンプルのま
ま当該リザーバ内部に装着し、到達圧力10-7Pa代の
ターボモレキュラーポンプ付きの真空排気装置で到達圧
力になるまで1週間程度真空排気を行なった。この時、
ルビジウムリザーバのまわりにテープヒーターを装着し
て約100℃まで加熱を行ない、セル内壁およびガラス
アンプルの外側に吸着されていた水等の不純物を除去し
た。ルビジウムリザーバのテープヒーターを外して室温
に戻した後にステンレス鋼304製バルブを閉じ、当該
ガスラインのガス高純度化装置とフローセルとの間にT
字型継ぎ手を用いて取り付けた。
【0036】恒温槽は、ルビジウムリザーバからフロー
セルまでの間のルビジウム蒸気が存在する配管を含む部
分全部の温度を均一にするためのものであり、温度調節
器により設定値の±0.1℃以内に制御した。フローセ
ル内のルビジウム蒸気圧力は温度の変化により変化する
ために、一部でも低温部が存在すると偏折してルビジウ
ム蒸気圧力の制御が難しくなるため、全体を均一に保持
する必要があるからである。フローセルを出た偏極され
た混合ガスは、自然冷却され、ルビジウム蒸気を除い
た。
【0037】同軸円筒型フローセルは、図2に示すよう
に外径10mm・内径8mmの外側に設置される石英ガ
ラス管からなる外筒(12)と外径7mm・内径6mm
の内側に設置される石英ガラス管からなる内筒(11)
を組合せた構造であり、長さは110mmでレーザーダ
イオードの発光部分の長さより約10mmだけ長くし
た。1対の石英管から構成される隙間は0.5mmであ
り、以下に示す条件の時に内側の石英ガラス管表面で入
射光量の1/10になるように、且つ隙間が100mm
の長さにわたって均一になるように調整した。
【0038】図3に示した楕円面柱鏡は、フローセルの
軸が一方の焦点になるように設置した。楕円面柱鏡の他
方の焦点には発光部の長さ100mmのレーザーダイオ
ードのリニアアレイアッセンブリを設置した。各アレイ
の前面に1/4波長板を設置して直線偏光を円偏光に変
換した。円偏光は鏡面での反射で位相が180度変化す
るゆえにレーザーダイオードからの直接光が同軸円筒状
フローセルを照射しないように、又レーザーダイオード
のビーム広がり角(5.5度、35度)を生かすように
配置が決定されている。
【0039】図4に示したレーザーダイオードアレイ
(LD)アッセンブリは発振波長794.7nmのもの
で、発光部全体の長さを100mmとしたものを直径5
mmの棒状ヒートシンク上に放射状に8列並べた。アッ
センブリ全体での出力は22W、フロー方向に対して直
交する方向のビーム広がり角度は35度である。1/4
波長板は、一枚でLDの1ユニットの前面を覆う大きさ
幅3mm×長さ100mmのものを全部で8枚使用し
た。
【0040】図5の永久磁石は、同軸円筒型フローセル
を構成している内側の石英ガラス管の中に、長さ120
mm・直径6mmの棒状のものを装着し、磁力線が中心
から放射状に外側に向かい且つフローセルのガスフロー
部分での磁場強度が0.01テスラ(T)になるように
した。こうして、生成された偏極希ガスを、図1のよう
に、ガラス管のさらに先に配置した磁気共鳴イメージン
グ装置を使って、キセノン−129のNMR信号強度か
ら、その量の分布を測定した。ここで、測定に用いた、
磁気共鳴イメージング装置は、静磁場用電磁石、静磁場
勾配発生用コイル、RF照射用コイル、RF増幅器、N
MR検出コイル、増幅器等から構成された、自作の装置
を用いた。検出器の周波数は、プロトンとキセノン−1
29共に、7MHzになるように各部品を調節した。気
体のキセノン−129は、一般にスピン−格子緩和時間
が長いので、FLASHなどの、フリップ角の小さなグ
ラジエントエコー系のイメージングシーケンスが適して
おり、ここでは、この方法を採用した。
【0041】次に、偏極希ガスの生成は以下の実験手順
によった。まず、準備として乾燥用窒素ラインのバルブ
を開けて、ガス高純度化装置を通した窒素ガスを約2日
間流してフローセルを含む配管内の乾燥及び高純度化を
行った。このとき、ガス高純度化装置より下流のガスラ
インは、リボンヒーターを巻いて、約80℃に温度制御
した。また、ルビジウムリサーバのステンレス鋼304
製バルブを最後の4時間は開けてリザーバ内のガス置換
を行った。ルビジウムリザーバの肉厚0.5mmのステ
ンレス鋼304パイプを外側からクランプを挟んで、内
部のガラスアンプルを破砕し、リザーバ内にルビジウム
金属を充填した。この後、ルビジウムリザーバ及び光ポ
ンピング用のフローセルの温度を制御する恒温槽の電源
を入れて94℃で制御を開始した。ルビジウムの蒸気圧
は、0℃で10-8Torr、38.89℃で約10-5
orr、94℃で約10-4Torrであり、本実施例で
は、94℃即ち、10-4Torrに設定した。
【0042】次に、乾燥用窒素ラインのバルブを閉じ
て、キセノンおよび窒素のバルブを開け、マスフローコ
ントローラーを調節して流量をそれぞれ0.1SCC
M、0.2SCCMにした。混合ガスのセル中の滞在時
間は、この場合、10分程度と見積もられる。磁気共鳴
イメージング装置の検出器中においたファントム試料
(図6(a))は、テフロンブロックから削りだして作
成した。ファントムの空洞部分が当該キセノン・窒素混
合ガスが到達して十分に置換が終わったのち、ダイオー
ドレーザー(LD)の電源を入れて円偏光をフローセル
に照射し、FLASHシーケンスを適応して磁気共鳴イ
メージング測定を行ったところ、空洞部分から大きな信
号を得た(図6(b))。
【0043】次に、図6(b)中の(1)に示したボク
セル(□)での信号強度を記録したところ、最大時に
は、3,000の値を得た。確認のために、ダイオード
レーザーの電源を断続して、このボクセルの信号強度の
時間変動を記録した(図7)。一方、ガラス管に磁化率
が既知の水を詰め、検出器に挿入したときに得られた、
このボクセルの信号強度を測定したらその値は10であ
った。
【0044】熱平衡時のプロトンと偏極率100%のキ
セノン−129での信号に寄与するスピン数の比は、
1:730である。この関係を用いて、プロトンとキセ
ノン−129の磁気回転比と同体積の水及び偏極キセノ
ンを使った実験で得られたMRI信号強度から、キセノ
ン−129の偏極率を見積もることができる。図7の信
号強度と同体積の水における校正で得られた、1ボクセ
ルの信号強度とから、キセノン−129の偏極率の最大
値として、40%が得られた。
【0045】以上まとめると、本実施形態の偏極希ガス
製造装置へ、高出力ダイオードレーザー光を図2に示す
ような光学系を用いて照射したところ、生成された偏極
キセノンの信号強度をモニターして示す磁気共鳴イメー
ジング装置の出力波形は図7に示すように、ダイオード
レーザー光の強度の時間変化に対応して可逆的に変化し
た。すなわち、ダイオードレーザー光の強度の増幅また
は断続により偏極キセノンの生成量が制御されること、
すなわち、ダイオードレーザー光の照射により、キセノ
ン−129のMRI信号を10,000倍以上の感度増
強ができることが確認された。
【0046】
【発明の効果】この出願の発明は、以上詳しく説明した
ことから明らかなように、以下に記載されるような効果
を奏する。すなわち、同軸円筒型フローセル内に低圧の
希ガスと光ポンピング用触媒の混合気体を一方向に流通
させると共に、フローセル内には励起光を照射し、かつ
磁場を印加することで、連続的に偏極希ガスを安全に製
造することが可能である。そして、楕円面鏡の2つの焦
点に励起光源とフローセルを配置させて、励起光源とし
て直線状に配置した高出力レーザーダイオードアレイを
用いてフローセル内に励起光を効率的に集光照射するこ
とで、偏極率を飛躍的に向上させることが可能である。
【0047】また、偏極希ガス製造装置を磁気共鳴イメ
ージング装置の前方に有することで、連続的に発生した
偏極希ガスを、別容器への移送による偏極率の減少を起
こさずに短時間で磁気共鳴イメージング装置に導入し磁
気共鳴イメージング測定することが可能である。さら
に、偏極させた希ガスを検出核に用いるため、MRI信
号の検出感度を向上でき、磁気共鳴イメージング測定の
測定時間の大幅な短縮化や従来不可能であった検出領域
の極微小化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の偏極希ガス製造装置の概略構成を例
示した構成図である。
【図2】この発明の同軸多重円筒型フローセルの構成を
例示した構成図である。
【図3】この発明の楕円面柱鏡の配置を例示した構成断
面図である。
【図4】この発明の高出力レーザーダイオードアレイの
配置を例示した構成図である。
【図5】この発明の磁石の配置を例示した構成図であ
る。
【図6】この発明の実施例における偏極希ガスを含んだ
ファントム試料の磁気共鳴イメージング実験の結果を示
した図である。 (a)実験に用いたファントムの形状 (b)FLASHシーケンスを用いて測定した空洞部の
画像
【図7】この発明の実施例における希ガス偏極状態の確
認実験の結果を示した図である。
【符号の説明】
1 同軸円筒型フローセル 11 内筒 12 外筒 13 隙間 14 中空部 2 希ガスと光ポンピング用触媒との混合気体 3 永久磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 598056755 中井 敏晴 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (73)特許権者 597007743 守谷 哲郎 茨城県つくば市東2丁目23番地8号 (73)特許権者 598056766 オプト パワー コーポレーション 米国 アリゾナ州 サクソン イー・グ ローバル ループ 3321 (74)上記5名の代理人 100093230 弁理士 西澤 利夫 (72)発明者 服部 峰之 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 平賀 隆 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 中井 敏晴 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 守谷 哲郎 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 (72)発明者 ジョン エム トレーシー 米国アリゾナ州サクソン イー・グロー バル ループ 3321 (56)参考文献 特開 平11−248809(JP,A) 特開 平9−173317(JP,A) 服部峰之、平賀隆、守谷哲郎、ダイオ ードレーザーアレイを用いた希ガス偏極 装置の設計・試作,第36回NMR討論会 講演要旨集,日本,第36回NMR討論 会,1997年10月 9日,p103−p104 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055 JICSTファイル(JOIS)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸多重円筒型フローセルと励起光照射
    手段並びに磁場印加手段とを備え、同軸多重円筒型フロ
    ーセルには、内筒と外筒との間に隙間が設けられてお
    り、この隙間内には希ガスと光ポンピング用触媒の混合
    気体を一方向に流通させると共に、フローセル内には励
    起光照射手段より励起光を照射し、かつフローセルの励
    起光照射面に垂直に磁力線が通過するように磁場印加手
    段により磁場を印加するようにしたことを特徴とする偏
    極希ガスの製造装置。
  2. 【請求項2】 楕円面鏡の2つの焦点の一方には励起光
    源が、他方には内筒型フローセルが配置された請求項1
    記載の偏極希ガス製造装置。
  3. 【請求項3】 励起光源として直線状にレーザーダイオ
    ードアレイが配置された請求項1または2記載の偏極希
    ガス製造装置。
  4. 【請求項4】 同軸多重円筒型フローセルの内筒と外筒
    との間の隙間内に希ガスと光ポンピング用触媒の混合気
    体を一方向に流通させると共に、フローセル内には励起
    光を照射し、かつフローセルの励起光照射面に垂直に磁
    力線が通過するように磁場を印加することを特徴とする
    偏極希ガスの製造方法。
  5. 【請求項5】 楕円面鏡の2つの焦点の一方に励起光源
    を、他方にはフローセルを配置する請求項4記載の偏極
    希ガス製造方法。
  6. 【請求項6】 励起光源として直線状に配置したレーザ
    ーダイオードアレイを用いる請求項4または5記載の偏
    極希ガス製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし3のいずれかに記載の偏
    極希ガス製造装置を備え、この装置により製造された偏
    極希ガスを用いるようにしたことを特徴とする磁気共鳴
    イメージング装置
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US7928359B2 (en) * 2006-09-20 2011-04-19 University Of New Hampshire Thermal management technology for polarizing Xenon

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服部峰之、平賀隆、守谷哲郎、ダイオードレーザーアレイを用いた希ガス偏極装置の設計・試作,第36回NMR討論会講演要旨集,日本,第36回NMR討論会,1997年10月 9日,p103−p104

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