JP6217261B2 - 原子セルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原子セルの製造方に関するものである。
長期的に高精度な発振特性を有する発振器として、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属の原子のエネルギー遷移に基づいて発振する原子発振器が知られている。
一般に、原子発振器の動作原理は、光およびマイクロ波による二重共鳴現象を利用した方式と、波長の異なる2種類の光による量子干渉効果(CPT:Coherent Population Trapping)を利用した方式とに大別されるが、いずれの原子発振器も、アルカリ金属を封入したガスセル(原子セル)を備える(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1に係るガスセルは、シリコンウエハに形成された貫通孔の開口がガラス基板により封鎖されることにより、アルカリ金属を封入する内部空間が形成されている。このようなガスセルでは、シリコンウエハとガラス基板とが陽極接合法により接合されている。
ところで、近年、原子発振器の小型化の要請に伴い、ガスセルの小型化が求められている。一方、ガスセル内に充填された気体状のアルカリ金属はガスセルの内壁面に衝突したときに挙動が変化するが、ガスセルが小型になるほど、その挙動の変化に起因する発振特性の低下が顕著になることが知られている。そこで、ガスセルの内壁面にアルカリ金属の挙動の変化を低減するコーティングを施すことが提案されている。
しかし、特許文献1に係るガスセルでは、シリコンウエハとガラス基板との陽極接合の前にコーティングを施さなければならず、コーティングを施したとしても、その後の陽極接合時の高温によりコーティングが溶けてしまう。そのため、コーティングを施すこと難しいという問題があった。
特開2009−283526号公報
本発明の目的は、原子セルの内壁面にコーティングを容易に施すことができる原子セルの製造方を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の原子セルの製造方法は、内部空間、前記内部空間と外部とを連通する孔を有する構造体を準備する準備工程と、
前記孔を通じて前記内部空間に金属原子およびコーティング剤を送入する送入工程と、
前記孔に配置している封止材を溶融して前記孔を封止する封止工程と、
を含み、
前記準備工程において、前記構造体は、複数組の前記内部空間および前記孔を有しており、
前記封止工程の後に、前記構造体を前記組ごとに個片化する工程を有することを特徴とする。
このような原子セルの製造方法によれば、構造体の内部空間の壁面にコーティング(コーティング膜の形成)を行った後に、コーティング剤またはコーティング膜の融点未満の温度で内部空間を気密封止することができる。また、封止材の融点がコーティング剤またはコーティング膜の融点以上であっても、封止材を溶融する際の熱が局所的である。そのため、気密封止時にコーティング膜が溶けるのを防止または抑制することができる。その結果、原子セルの内壁面に容易にコーティングを行うことができる。
また、前記準備工程において、前記構造体は、複数組の前記内部空間および前記孔を有しており、前記封止工程の後に、前記構造体を前記組ごとに個片化する工程を有することにより、複数の原子セルを効率的に製造することができる。
[適用例
本発明の原子セルの製造方法では、前記送入工程は、
前記コーティング剤を前記内部空間に送入するコーティング剤送入ステップと、
前記金属原子を前記内部空間に送入する金属原子送入ステップと、
を含んでいることが好ましい。
これにより、金属原子がコーティングを阻害するのを防止することができる。そのため、均質なコーティング膜の形成が可能となる。
[適用例
本発明の原子セルの製造方法では、前記金属原子送入ステップは、前記コーティング剤送入ステップよりも前記構造体の温度が低いことが好ましい。
これにより、コーティング膜が溶けるのを防止することができる。また、コーティング膜に金属原子が混入するのを防止することができる。
[適用例4]
本発明の原子セルの製造方法は、内部空間、前記内部空間と外部とを連通する孔を有する構造体を準備する準備工程と、
前記孔を通じて前記内部空間に金属原子およびコーティング剤を送入する送入工程と、
前記孔に配置している封止材を溶融して前記孔を封止する封止工程と、
を含み、
前記送入工程は、
前記コーティング剤を前記内部空間に送入するコーティング剤送入ステップと、
前記金属原子を前記内部空間に送入する金属原子送入ステップと、
を含み、
前記金属原子送入ステップは、前記コーティング剤送入ステップよりも前記構造体の温度が低いことを特徴とする。
[適用例5]
本発明の原子セルの製造方法では、前記送入工程は、前記金属原子送入ステップの後に、緩衝ガスを前記内部空間に送入するステップを含んでいることが好ましい。
これにより、コーティングに悪影響を与えるのを防止しつつ、内部空間に金属原子とともに緩衝ガスを封入することができる。
[適用例6]
本発明の原子セルの製造方法では、前記送入工程は、前記構造体の温度を前記コーティング剤の沸点未満とした状態で、前記コーティング剤を前記内部空間に送入することが好ましい。
これにより、効率的に、内部空間の壁面にコーティングを行うことができる。
[適用例
本発明の原子セルの製造方法では、前記コーティング剤は、フッ素系樹脂、シロキサン系化合物および鎖式飽和炭化水素のうちのいずれかの化合物またはその前駆体を含んでいることが好ましい。
このような化合物により得られるコーティング膜は、金属原子が衝突した際の挙動の変化を効果的に低減することができ、また、化学的安定性に優れる。
[適用例
本発明の原子セルの製造方法では、前記準備工程は、加熱接合法を用いて前記構造体を製造するステップを含んでいることが好ましい。
このような加熱接合法を用いて製造される構造体は、加熱接合の際、内部空間全体が高温にさらされるが、加熱接合の後に、コーティングを行うこととなるため、コーティングが加熱接合の熱により溶けることがない。
[適用例
本発明の原子セルの製造方法では、前記加熱接合法は、陽極接合法であることが好ましい。
陽極接合法は、接合時の温度が極めて高い。したがって、このような場合、仮に陽極接合前にコーティングを行おうとすると、コーティング剤の選定が困難となる。そのため、このような場合に本発明を適用すると、その効果が顕著となる。
本発明の第1実施形態に係る原子発振器(量子干渉装置)を示す概略図である。 図1に示す原子発振器のガスセル内におけるアルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図である。 図1に示す原子発振器の光出射部および光検出部について、光出射部からの2つの光の周波数差と、光検出部での検出強度との関係を示すグラフである。 図1に示す原子発振器が備えるガスセルの斜視図である。 図4に示すガスセルの断面図である。 図5に示すガスセルの製造において金属原子およびコーティング剤の送入に用いる装置の模式図である。 図5に示すガスセルの製造方法(コーティング剤送入ステップ)を説明するための図である。 図5に示すガスセルの製造方法(金属原子送入ステップ)を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るガスセルを示す断面図である。 図9に示すガスセルの製造において金属原子およびコーティング剤の送入に用いる装置の模式図である。 図9に示すガスセルの製造方法(コーティング剤送入ステップ)を説明するための図である。 図9に示すガスセルの製造方法(金属原子送入ステップ)を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係るガスセルを示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係るガスセルを示す平面図である。 GPS衛星を利用した測位システム概略構成を示す図である。 動体の一例を示す図である。
以下、本発明の原子セルの製造方法添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.原子発振器
まず、子発振器(子干渉装置を備える原子発振器)について説明する。なお、以下では、子干渉装置を原子発振器に適用した例を説明するが、子干渉装置は、これに限定されず、原子発振器の他、例えば、磁気センサー、量子メモリー等にも適用可能である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る原子発振器(量子干渉装置)を示す概略図である。また、図2は、図1に示す原子発振器のガスセル内におけるアルカリ金属のエネルギー状態を説明するための図、図3は、図1に示す原子発振器の光出射部および光検出部について、光出射部からの2つの光の周波数差と、光検出部での検出強度との関係を示すグラフである。また、図4は、図1に示す原子発振器が備えるガスセルの斜視図、図5は、図4に示すガスセルの断面図である。
図1に示す原子発振器1は、量子干渉効果を利用した原子発振器である。このような量子干渉効果を利用した原子発振器1は、二重共鳴効果を利用した原子発振器に比し、小型化を図ることができる。
この原子発振器1は、図1に示すように、ガスセル2(原子セル)と、光出射部3と、光学部品41、42、43、44と、光検出部5と、ヒーター6と、温度センサー7と、磁場発生部8と、制御部10とを備える。
まず、原子発振器1の原理を簡単に説明する。
原子発振器1では、ガスセル2内に、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属(金属原子)が封入されている。
アルカリ金属は、図2に示すように、3準位系のエネルギー準位を有しており、エネルギー準位の異なる2つの基底状態(基底状態1、2)と、励起状態との3つの状態をとり得る。ここで、基底状態1は、基底状態2よりも低いエネルギー状態である。
このようなガス状のアルカリ金属に対して周波数の異なる2種の共鳴光1、2を前述したようなガス状のアルカリ金属に照射すると、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)に応じて、共鳴光1、2のアルカリ金属における光吸収率(光透過率)が変化する。
そして、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数に一致したとき、基底状態1、2から励起状態への励起がそれぞれ停止する。このとき、共鳴光1、2は、いずれも、アルカリ金属に吸収されずに透過する。このような現象をCPT現象または電磁誘起透明化現象(EIT:Electromagnetically Induced Transparency)と呼ぶ。
光出射部3は、ガスセル2に向けて、前述したような周波数の異なる2種の光(共鳴光1および共鳴光2)を出射する。
ここで、例えば、共鳴光1の周波数ω1を固定し、共鳴光2の周波数ω2を変化させていくと、共鳴光1の周波数ω1と共鳴光2の周波数ω2との差(ω1−ω2)が基底状態1と基底状態2とのエネルギー差に相当する周波数ω0に一致したとき、光検出部5の検出強度は、図3に示すように、急峻に上昇する。このような急峻な信号をEIT信号と呼ぶ。このEIT信号は、アルカリ金属の種類によって決まった固有値をもっている。したがって、このようなEIT信号を基準として用いることにより、高精度な発振器を実現することができる。
以下、原子発振器1の各部を順次詳細に説明する。
[ガスセル]
ガスセル2内には、ガス状のルビジウム、セシウム、ナトリウム等のアルカリ金属(金属原子)が封入されている。また、ガスセル2内には、必要に応じて、アルゴン、ネオン等の希ガス、窒素等の不活性ガスが緩衝ガスとしてアルカリ金属ガスとともに封入されていてもよい。
図4および図5に示すように、ガスセル2は、本体部21と、本体部21を挟んで設けられた1対の窓部22、23とを有している。
本体部21には、円柱状の貫通孔211が形成されている。なお、貫通孔211の横断面形状は、円形に限定されず、例えば、四角形、五角形等の多角形、楕円形等であってもよい。
このような本体部21を構成する材料としては、特に限定されず、ガラス材料、水晶、金属材料、樹脂材料、シリコン材料等を用いることができるが、ガラス材料、水晶、シリコン材料のいずれかを用いることが好ましく、シリコン材料を用いることがより好ましい。これにより、幅や高さが10mm以下となるような小さいガスセル2を形成する場合であっても、エッチング等の微細加工技術を用いて、高精度な本体部21を容易に形成することができる。また、シリコン材料で構成された本体部21は、窓部22、23をガラス材料で構成した場合、窓部22、23と陽極接合法により簡単に気密的に接合することができる。
このような本体部21の一方の端面には、窓部22が接合され、一方、本体部21の他方の端面には、窓部23が接合されている。
本体部21と窓部22、23との接合方法としては、これらの構成材料に応じて決められるものであり、気密的に接合できるものであれば、特に限定されないが、例えば、接着剤による接合方法、直接接合法、陽極接合法等を用いることができる。
ここで、貫通孔211の一端開口は、窓部22により封鎖され、一方、貫通孔211の他端開口は、窓部23により封鎖されている。これにより、アルカリ金属が封入される内部空間Sが形成されている。なお、図示しないが、内部空間S内に封入されているアルカリ金属は、一部が気体状で存在し、残部が余剰分として液体状または固体状で存在している。この内部空間S内に収納されている気体状のアルカリ金属は、励起光LLによって励起される。
窓部22、23は、それぞれ、板状をなし、その板面が励起光LLの軸に対して垂直となるように設置されている。そして、各窓部22、23は、前述した光出射部3からの励起光に対する透過性を有している。ここで、一方の窓部22は、ガスセル2の内部空間S内へ励起光LLが入射する入射側窓部であり、他方の窓部23は、ガスセル2の内部空間S内から励起光LLが出射する出射側窓部である。
また、この内部空間Sの内壁面には、コーティングが施されている。すなわち、内部空間Sの内壁面には、コーティング膜24が形成されている。
このコーティング膜24は、気体状のアルカリ金属が内部空間Sの内壁面に衝突したときの挙動(例えばスピン)の変化を抑制または低減する機能を有する。これにより、ガスセル2を小型化しても、アルカリ金属がガスセル2の内壁面に衝突することによる挙動の変化が特性に悪影響を与えるのを抑制し、原子発振器1の発振特性を優れたものとすることができる。
なお、コーティング膜24の形成に用いるコーティング剤、すなわち、コーティング膜24の構成材料またはその前駆体については、後述するガスセル2の製造方法の説明において詳述する。
特に、窓部22には、内部空間Sと外部とを連通させる孔221が形成され、この孔221は、封止材251により封止されている。同様に、窓部23には、内部空間Sと外部とを連通させる孔231が形成され、この孔231は、封止材252により封止されている。
この孔221、231は、後に詳述するように、ガスセル2を製造する際に、本体部21と窓部22、23との接合後、かつ、封止材251、252による封止前に、アルカリ金属およびコーティング剤を内部空間Sに送入するのに用いる。これにより、ガスセル2の内壁面に容易にコーティングを行うことができる。特に、ガスセル2の内壁面にコーティングを一様に形成することができる。そのため、前述したようなコーティング膜24の機能を好適に発揮させることができる。
また、孔221、231は、窓部22、23の厚さ方向に貫通している。これにより、後述するガスセル2の製造時のように、1つの構造体20を個片化して複数のガスセル2を得る場合であっても、個片化前において、孔231を通じた内部空間Sへのアルカリ金属およびコーティング剤の送入や、孔221、231の封止を容易に行うことができる(図7、図8参照)。
このような窓部22、23を構成する材料としては、前述したような励起光に対する透過性を有していれば、特に限定されないが、例えば、ガラス材料、水晶等が挙げられるが、ガラス材料を用いることが好ましい。これにより、本体部21をシリコン材料で構成した場合、本体部21と窓部22、23とを陽極接合により簡単に気密的に接合することができる。なお、窓部22、23の厚さや励起光の強度によっては、窓部22、23をシリコンで構成することもできる。この場合、本体部21をガラス材料で構成し、本体部21と窓部22、23とを陽極接合してもよいし、本体部21をシリコン材料で構成し、本体部21と窓部22、23とを直接接合してもよい。
また、封止材251、252の構成材料としては、特に限定されないが、金属材料が好適に用いられ、特に、銀ロウ、Au/Sn合金、Au/Ge合金等の金属を用いることが好ましい。また、封止材251、252の構成材料として、低融点ガラスを用いることもできる。
このようなガスセル2は、ヒーター6により、例えば、70℃程度に温度調節される。
[光源]
光出射部3(光源)は、ガスセル2中のアルカリ金属を励起する励起光LLを出射する機能を有する。
より具体的には、光出射部3は、励起光LLとして、前述したような周波数の異なる2種の光(共鳴光1および共鳴光2)を出射するものである。
共鳴光1は、ガスセル2内のアルカリ金属を前述した基底状態1から励起状態へ励起し得るものである。一方、共鳴光2は、ガスセル2内のアルカリ金属を前述した基底状態2から励起状態へ励起し得るものである。
この光出射部3としては、前述したような励起光を出射し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)等の半導体レーザー等を用いることができる。
このような光出射部3は、後述する制御部10の励起光制御部12に接続され、光検出部5の検出結果に基づいて駆動制御される(図1参照)。
また、このような光出射部3は、図示しない温度調節素子(発熱抵抗体、ペルチェ素子等)により、所定温度に温度調節される。
[光学部品]
複数の光学部品41、42、43、44は、それぞれ、前述した光出射部3とガスセル2との間における励起光LLの光路上に設けられている。
ここで、光出射部3側からガスセル2側へ、光学部品41、光学部品42、光学部品43、光学部品44の順に配置されている。
光学部品41は、レンズである。これにより、励起光LLを無駄なくガスセル2へ照射することができる。
また、光学部品41は、励起光LLを平行光とする機能を有する。これにより、励起光LLがガスセル2の内壁で反射するのを簡単かつ確実に防止することができる。そのため、ガスセル2内での励起光の共鳴を好適に生じさせ、その結果、原子発振器1の発振特性を高めることができる。
光学部品42は、偏光板である。これにより、光出射部3からの励起光LLの偏光を所定方向に調整することができる。
光学部品43は、減光フィルター(NDフィルター)である。これにより、ガスセル2に入射する励起光LLの強度を調整(減少)させることができる。そのため、光出射部3の出力が大きい場合でも、ガスセル2に入射する励起光を所望の光量とすることができる。本実施形態では、前述した光学部品42を通過した所定方向の偏光を有する励起光LLの強度を光学部品43により調整する。
光学部品44は、λ/4波長板である。これにより、光出射部3からの励起光LLを直線偏光から円偏光(右円偏光または左円偏光)に変換することができる。
後述するように磁場発生部8の磁場によりガスセル2内のアルカリ金属原子がゼーマン分裂した状態において、仮に直線偏光の励起光をアルカリ金属原子に照射すると、励起光とアルカリ金属原子との相互作用により、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位に均等に分散して存在することとなる。その結果、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数が他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に少なくなるため、所望のEIT現象を発現する原子数が減少し、所望のEIT信号の強度が小さくなり、その結果、原子発振器1の発振特性の低下をもたらす。
これに対し、後述するように磁場発生部8の磁場によりガスセル2内のアルカリ金属原子がゼーマン分裂した状態において、円偏光の励起光をアルカリ金属原子に照射すると、励起光とアルカリ金属原子との相互作用により、アルカリ金属原子がゼーマン分裂した複数の準位のうち、所望のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数を他のエネルギー準位のアルカリ金属原子の数に対して相対的に多くすることができる。そのため、所望のEIT現象を発現する原子数が増大し、所望のEIT信号の強度が大きくなり、その結果、原子発振器1の発振特性を向上させることができる。
[光検出部]
光検出部5は、ガスセル2内を透過した励起光LL(共鳴光1、2)の強度を検出する機能を有する。
この光検出部5としては、上述したような励起光を検出し得るものであれば、特に限定されないが、例えば、太陽電池、フォトダイオード等の光検出器(受光素子)を用いることができる。
このような光検出部5は、後述する制御部10の励起光制御部12に接続されている(図1参照)。
[ヒーター]
ヒーター6(加熱部)は、前述したガスセル2(より具体的にはガスセル2中のアルカリ金属)を加熱する機能を有する。これにより、ガスセル2中のアルカリ金属を適切な濃度のガス状に維持することができる。
このヒーター6は、通電(直流)により発熱するものであり、例えば、図示しないが、ガスセル2の外表面上に設けられた2つの発熱抵抗体で構成されている。
ここで、一方の発熱抵抗体は、ガスセル2の窓部22(入射側窓部)に設けられ、他方の発熱抵抗体は、ガスセル2の窓部23(出射側窓部)上に設けられている。各窓部22、23のそれぞれに発熱抵抗体を配置することにより、ガスセル2の窓部22、23にアルカリ金属原子が結露するのを防止することができる。その結果、原子発振器1の特性(発振特性)を長期にわたり優れたものとすることができる。
このような発熱抵抗体は、励起光に対する透過性を有する材料、具体的には、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、In、SnO、Sb含有SnO、Al含有ZnO等の酸化物等の透明電極材料で構成される。
また、発熱抵抗体は、例えば、プラズマCVD、熱CVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着等の乾式メッキ法、ゾル・ゲル法等を用いて形成することができる。
なお、ヒーター6は、ガスセル2を加熱することができるものであれば、前述した形態に限定されず、各種ヒーターを用いることができる。また、ヒーター6は、ガスセル2に対して非接触であってもよい。また、ヒーター6に代えて、または、ヒーター6と併用して、ペルチェ素子を用いて、ガスセル2を加熱してもよい。
このようなヒーター6は、後述する制御部10の温度制御部11に電気的に接続され、通電される(図1参照)。
[温度センサー]
温度センサー7は、ヒーター6またはガスセル2の温度を検出するものである。そして、この温度センサー7の検出結果に基づいて、前述したヒーター6の発熱量が制御される。これにより、ガスセル2内のアルカリ金属原子を所望の温度に維持することができる。
なお、温度センサー7の設置位置は、特に限定されず、例えば、ヒーター6上であってもよいし、ガスセル2の外表面上であってもよい。
温度センサー7としては、それぞれ、特に限定されず、サーミスタ、熱電対等の公知の各種温度センサーを用いることができる。
このような温度センサー7は、図示しない配線を介して、後述する制御部10の温度制御部11に電気的に接続されている(図1参照)。
[磁場発生部]
磁場発生部8は、ガスセル2内のアルカリ金属の縮退した複数のエネルギー準位をゼーマン分裂させる磁場を発生させる機能を有する。これにより、ゼーマン分裂により、アルカリ金属の縮退している異なるエネルギー準位間のギャップを拡げて、分解能を向上させることができる。その結果、原子発振器1の発振周波数の精度を高めることができる。
この磁場発生部8は、例えば、ガスセル2を挟むように配置されたヘルムホルツコイル、または、ガスセル2を覆うように配置されたソレノイドコイルで構成されている。これにより、ガスセル2内に一方向の均一な磁場を生じさせることができる。
また、磁場発生部8が発生する磁場は、定磁場(直流磁場)であるが、交流磁場が重畳されていてもよい。
このような磁場発生部8は、後述する制御部10の磁場制御部13に電気的に接続され、通電制御される(図1参照)。
[制御部]
図1に示す制御部10は、光出射部3、ヒーター6および磁場発生部8をそれぞれ制御する機能を有する。
この制御部10は、光出射部3の共鳴光1、2の周波数を制御する励起光制御部12と、ガスセル2中のアルカリ金属の温度を制御する温度制御部11と、磁場発生部8からの磁場を制御する磁場制御部13とを有する。
励起光制御部12は、前述した光検出部5の検出結果に基づいて、光出射部3から出射される共鳴光1、2の周波数を制御する。より具体的には、励起光制御部12は、前述した光検出部5によって検出された(ω1−ω2)が前述したアルカリ金属固有の周波数ω0となるように、光出射部3から出射される共鳴光1、2の周波数を制御する。また、励起光制御部12は、光出射部3から出射される共鳴光1、2の中心周波数を制御する。
また、励起光制御部12は、図示しないが、電圧制御型水晶発振器(発振回路)を備えており、その電圧制御型水晶発振器の発振周波数を光検出部5の検知結果に基づいて同期・調整しながら原子発振器1の出力信号として出力する。
また、温度制御部11は、温度センサー7の検出結果に基づいて、ヒーター6への通電を制御する。これにより、ガスセル2を所望の温度範囲内に維持することができる。
また、磁場制御部13は、磁場発生部8が発生する磁場が一定となるように、磁場発生部8への通電を制御する。
このような制御部10は、例えば、基板上に実装されたICチップに設けられている。
以上説明したように構成された原子発振器1によれば、ガスセル2の内壁面に一様なコーティング膜24が形成されているので、ガスセル2を小型化しても、アルカリ金属がガスセル2の内壁面に衝突することによる挙動の変化が特性(発振特性)に悪影響を与えるのを抑制することができる。そのため、原子発振器1を小型で優れた信頼性を有するものとすることができる。
ここで、一様なコーティング膜24は、以下に説明するようなガスセル2の製造方法により実現することができる。
(第1実施形態における原子セルの製造方法)
以下、本発明の原子セルの製造方法の一例として、ガスセル2の製造方法を説明する。
図6は、図5に示すガスセルの製造において金属原子およびコーティング剤の送入に用いる装置の模式図である。また、図7は、図5に示すガスセルの製造方法(コーティング剤送入ステップ)を説明するための図、図8は、図5に示すガスセルの製造方法(金属原子送入ステップ)を説明するための図である。
ガスセル2の製造方法は、[1A]内部空間Sおよび孔221、231を有する構造体20を準備する準備工程と、[1B]孔231を通じて内部空間Sにアルカリ金属およびコーティング剤を送入する送入する送入工程と、[1C]孔231を封止材252で封止する封止工程と、を有する。
ここで、送入工程[1B]において、図6に示す装置600を用いて、孔231を通じてアルカリ金属およびコーティング剤を内部空間Sに送入する。なお、装置600については、送入工程[1B]の説明とともに、後に詳述する。
以下、各工程[1A]、[1B]および[1C]を順次説明する。
[1A]
まず、図7(a)に示すように、複数組の内部空間Sおよび孔221、231を有する構造体20を準備する。
この構造体20は、貫通孔211を有する基板201と、孔221を有する基板202と、孔231を有する基板203とで構成されている。
基板201は、後述する個片化工程において個片化されることにより、本体部21となるものである。
基板202は、基板201の一方の面に接合され、後述する個片化工程において個片化されることにより、窓部22となるものである。
基板203は、基板201の他方の面に接合され、後述する個片化工程において個片化されることにより、窓部23となるものである。
ここで、基板201は、前述した本体部21と同じ構成材料で構成され、基板202、203は、前述した窓部22、23と同じ構成材料で構成されている。また、基板201と基板202、203とは、本体部21と窓部22、23との接合と同じ接合方法で接合されている。
基板201と基板202、203とを加熱して接合する場合、すなわち、準備工程[1A]が加熱接合法を用いて構造体20を製造するステップを含んでいる場合、構造体20は、加熱接合の際、内部空間S全体が高温にさらされる。そのため、加熱接合の前に、内部空間Sの壁面となる部位にコーティングを施しても、そのコーティングが加熱接合時の高温により溶けてしまう。そこで、加熱接合の後に、後述する送入工程[1B]において、コーティング(コーティング膜24の形成)を行う。したがって、コーティング膜24が加熱接合の熱により溶けることがない。
特に、陽極接合法は、接合時の温度が極めて高い。したがって、基板201と基板202、203とを陽極接合法により接合する場合、仮に陽極接合前にコーティングを行おうとすると、コーティング剤の選定が困難となる。そのため、このような場合に本発明を適用すると、その効果が顕著となる。
以上説明したようにして構造体20を準備する。また、図示しないが、本工程[1A]では、必要に応じて、基板202、203の基板201とは反対側の面に、後述する工程[1B]において、アルカリ金属やコーティング剤の付着を防止する保護膜を形成する。この保護膜は、例えば、樹脂フィルムで構成され、工程[1B]または工程[1C]の後に除去される。なお、後述する工程[1B]において、アルカリ金属やコーティング剤を送入する管を孔231に直接接続した場合、かかる保護膜は不要である。
[1B]
次に、孔231を通じて内部空間Sにアルカリ金属およびコーティング剤を送入する。
具体的に説明すると、送入工程[1B]は、<1B−1>コーティング剤を内部空間Sに送入するコーティング剤送入ステップと、<1B−2>アルカリ金属を内部空間Sに送入する金属原子送入ステップと、を含んでいる。
これらの工程<1B−1>および<1B−2>、すなわち、内部空間Sへの金属原子およびコーティング剤の送入は、例えば、図6に示す装置600を用いる。
装置600は、図6に示すように、ステージ601と、ステージ601に設けられた冷却部602と、ステージ601および冷却部602を収納するチャンバー603と、チャンバー603に接続された金属供給部605、コーティング剤供給部606、緩衝ガス供給部607およびポンプ609と、を備えている。
ステージ601には、構造体20が載置される。ここで、構造体20は、基板202側の面がステージ601に接するようにしてステージ601上に載置される。
また、ステージ601は、冷却部602によって冷却される。これにより、ステージ601に載置された構造体20を冷却することができる。
このような冷却部602は、ステージ601および構造体20を冷却することができれば、特に限定されないが、例えば、ペルチェ素子、冷却媒体が流通する冷却管等で構成することができる。
また、ステージ601には、構造体20が載置される面に開口する孔(図示せず)が形成されている。かかる孔は、ステージ601に載置される構造体20の孔221に対応して設けられ、ポンプ614(例えば、ロータリーポンプ、拡散ポンプ等の真空ポンプ)に接続されている。これにより、孔221を介して内部空間S内の気体を排出したり、内部空間S内を負圧状態としたりすることができる。また、このポンプ614による負圧を用いて、構造体20をステージ601に吸着してもよい。
このようなステージ601を構造体20ごと収納するチャンバー603には、ヒーター604が設けられている。これにより、チャンバー603内の雰囲気温度を構造体20の温度よりも高くすることができる。そのため、チャンバー603内の温度をアルカリ金属やコーティング剤の沸点以上の温度とし、チャンバー603内に流入した気体状のアルカリ金属やコーティング剤を気体状のまま内部空間Sに送入することができる。
また、チャンバー603には、配管608を介して、金属供給部605、コーティング剤供給部606、緩衝ガス供給部607およびポンプ609が接続されている。
金属供給部605は、気体状のアルカリ金属をチャンバー603へ供給する機能を有する。この金属供給部605は、アルカリ金属を収納する容器605aと、容器605aを加熱するヒーター605bと、を備えている。そして、金属供給部605は、ヒーター605bからの熱により容器605a内の金属をガス化する。
このような金属供給部605は、バルブ610を介して、配管608に接続されている。
コーティング剤供給部606は、気体状のコーティング剤をチャンバー603内へ供給する機能を有する。このコーティング剤供給部606は、コーティング剤を収納する容器606aと、容器606aを加熱するヒーター606bと、を備えている。そして、コーティング剤供給部606は、ヒーター606bからの熱により容器606a内の金属をガス化する。
このようなコーティング剤供給部606は、バルブ611を介して、配管608に接続されている。
緩衝ガス供給部607は、緩衝ガスをチャンバー603内に供給する機能を有する。この緩衝ガス供給部607は、例えば、緩衝ガスが充填されたボンベである。
このような緩衝ガス供給部607は、バルブ612を介して配管608に接続されている。
ポンプ609は、チャンバー603内を減圧する機能を有する。このポンプ609は、例えば、ロータリーポンプ、拡散ポンプ等の真空ポンプであり、配管608に接続されている。
また、配管608には、ヒーター613が設けられている。これにより、配管608を加熱し、配管608内を流通するアルカリ金属やコーティング剤が液化や固化するのを防止することができる。
以上説明したように構成された装置600を用いて、以下のようにして、コーティング剤送入ステップ<1B−1>および金属原子送入ステップ<1B−2>を行う。
<1B−1>
まず、構造体20をステージ601上に載置する。そして、バルブ610、612を閉状態とするとともにバルブ611を開状態としつつ、ポンプ614を作動させる。
これにより、図7(b)に示すように、気体状のコーティング剤(コーティング剤ガス)が孔231を介して内部空間Sに送入される。本実施形態では、孔221から吸引しつつ、孔231を介して内部空間Sにコーティング剤を送入するため、所望量のコーティング剤を内部空間S内に供給し、不要となる余剰のコーティング剤を孔231から排出することができる。
このとき、内部空間Sの壁面は、冷却部602により冷却されているが、その温度は、コーティング剤の沸点未満(より好ましくは融点未満)であることが好ましい。
このように、内部空間Sの壁面の温度をコーティング剤の沸点未満(より好ましくは融点未満)とした状態で、気体状のコーティング剤を内部空間Sに送入することにより、気体状のコーティング剤が内部空間Sの壁面で凝結または凝固してコーティング膜24となる。これにより、効率的に、内部空間Sの壁面にコーティングを行うことができる。
ここでコーティング剤は、前述したような機能を有するコーティング膜24を形成することができるものであれば、特に限定されないが、フッ素系樹脂、シロキサン系化合物および鎖式飽和炭化水素のうちのいずれかの化合物またはその前駆体であることが好ましい。
このような化合物により得られるコーティング膜24は、アルカリ金属が衝突した際の挙動の変化を効果的に低減することができ、また、化学的安定性に優れる
コーティング剤として用いるフッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)等が挙げられる。
また、コーティング剤として用いるシロキサン系化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等のシラザン、加水分解性基含有シロキサン等のシロキサン等が挙げられる。
また、コーティング剤として用いる鎖式飽和炭化水素としては、例えば、パラフィン(炭素原子の数が20以上のアルカン)等が挙げられる。
また、コーティング剤がコーティング膜24の構成材料の前駆体である場合には、必要に応じて加熱等することにより、内部空間Sの壁面に凝結または凝固したコーティング剤を反応させる。
以上説明したような工程<1B−1>により、内部空間Sにコーティング剤を送入し、内部空間Sの壁面にコーティング膜24を形成する。
本実施形態では、工程<1B−1>の後、かつ、工程<1B−2>の前に、図7(c)に示すように、孔221を封止材251により封止する。ここで、封止材251は、例えば、金属ボールを孔221に配置し、その金属ボールをレーザー、イオンビーム等のエネルギービームで溶融することにより形成される。
なお、孔221を封止材251で封止する工程は、後述する工程<1B−2>の後であってもよい。この場合、後述する工程<1B−2>において、工程<1B−1>と同様、孔221から吸引しつつ、孔231を介して内部空間Sにアルカリ金属を送入すればよい。
<1B−2>
次に、バルブ610、611、612を閉状態としつつ、ポンプ609を作動させる。これにより、チャンバー603内および内部空間Sが減圧される。
その後、ポンプ609を停止し、バルブ611、612を閉状態としたままバルブ610を開状態とする。
これにより、図8(a)に示すように、気体状のアルカリ金属(アルカリ金属ガス)が孔231を介して内部空間Sに送入される。
このような内部空間Sへのアルカリ金属の送入は、コーティング膜24が溶けない条件(温度および圧力)下で行われる。
特に、内部空間Sへのアルカリ金属の送入は、前述した内部空間Sへのコーティング剤の送入よりも低い温度条件で行うことが好ましい。すなわち、金属原子送入ステップ<1B−2>は、コーティング剤送入ステップ<1B−1>よりも低い温度条件で行うことが好ましい。より具体的には、例えば、チャンバー603内の雰囲気温度をコーティング剤の融点よりも低い温度とする。これにより、コーティング膜24が溶けるのを防止することができる。また、コーティング膜24に金属原子が混入するのを防止することができる。
またこのとき、内部空間Sの壁面は、冷却部602により冷却されているが、その温度は、内部空間Sに送入されるアルカリ金属の沸点未満(より好ましくは融点未満)であることが好ましい。
このように、内部空間Sの壁面の温度をアルカリ金属の沸点未満(より好ましくは融点未満)とした状態で、気体状のアルカリ金属を内部空間Sに送入することにより、気体状のアルカリ金属がコーティング膜24上で凝結または凝固して金属膜26となる。
以上説明したような工程<1B−2>により、内部空間Sにアルカリ金属を送入し、金属膜26を形成する。
以上説明したような送入工程[1B]によれば、内部空間Sにコーティング剤を送入した後にアルカリ金属を送入するので、アルカリ金属がコーティングを阻害するのを防止することができる。そのため、均質なコーティング膜24の形成が可能となる。
このような工程<1B−2>の後、かつ、工程[1C]の前に、必要に応じて、緩衝ガスを内部空間Sに送入する。
より具体的に説明すると、バルブ610、611、612を閉状態としつつ、ポンプ609を作動させる。これにより、チャンバー603内および内部空間Sが減圧される。
その後、ポンプ609を停止し、バルブ610、611を閉状態としたままバルブ612を開状態とする。
これにより、緩衝ガスが孔231を介して内部空間Sに送入される。このとき、内部空間S内のアルカリ金属は、液体状または固体状の金属膜26として存在するため、内部空間Sに送入されたアルカリ金属の量を保ったまま、内部空間Sに緩衝ガスを送入することができる。
このように、送入工程[1B]が記金属原子送入ステップ<1B−2>の後に、緩衝ガスを内部空間Sに送入するステップを含んでいることにより、コーティングに悪影響を与えるのを防止しつつ、内部空間Sにアルカリ金属とともに緩衝ガスを封入することができる。
[1C]
次に、図8(b)に示すように、孔231に配置した封止材252をエネルギービームにより溶融して孔231を封止する。これにより、内部空間Sは、壁面にコーティング膜24が形成され、かつ、アルカリ金属が封入された気密空間となる。
このとき、必要に応じて、減圧下で封止を行う。
また、本工程[1C]に用いるエネルギービームとしては、例えば、レーザー、イオンビーム等を用いることができる。
以上説明したような封止工程[1C]の後、例えばダイシングソー等を用いて、構造体20を内部空間Sおよび孔221、231の組ごとに個片化する。これにより、図8(c)に示すように、ガスセル2が得られる。このように、準備工程[1A]において構造体20に複数組の内部空間Sおよび孔221、231を形成しておき、封止工程[1C]の後に構造体20を個片化することにより、複数のガスセル2を効率的に製造することができる。
なお、図8(c)に示すガスセル2は、内部空間Sに封入されたアルカリ金属が液体状または固体状の金属膜26として存在しているが、前述したように、原子発振器1等に組み込んで用いる際には、加熱されることにより、金属膜26の一部が気体化するとともに残部が余剰分として液体状または固体状のまま内部空間Sの壁面に付着して存在することとなる。
以上説明したようなガスセル2の製造方法によれば、構造体20の内部空間Sの壁面にコーティング(コーティング膜24の形成)を行った後に、コーティング剤またはコーティング膜24の融点未満の温度で内部空間Sを気密封止することができる。また、封止材251、252の融点がコーティング剤またはコーティング膜24の融点以上であっても、封止材251、252を溶融する際の熱が局所的である。そのため、気密封止時にコーティング膜24が溶けるのを防止または抑制することができる。その結果、ガスセル2の内壁面に容易にコーティングを行うことができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係るガスセルを示す断面図である。
本実施形態は、原子セルの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図9において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Aは、第1実施形態の孔221を省略した以外は、第1実施形態のガスセル2と同様である。
このようなガスセル2Aは、第1実施形態の窓部22に代えて、孔221を省略した以外は窓部22と同様の窓部22Aを備え、本体部21の貫通孔211の両端開口が窓部22A、23により封鎖されることにより、内部空間Sが形成されている。この内部空間Sの壁面には、コーティング膜24Aが形成されている。
以上のような構成のガスセル2Aは、第1実施形態のガスセル2に比し、励起光の透過領域を大きくすることができる。
このようなガスセル2Aの製造は、以下のようにして行うことができる。
(第2実施形態における原子セルの製造方法)
図10は、図9に示すガスセルの製造において金属原子およびコーティング剤の送入に用いる装置の模式図である。また、図11は、図9に示すガスセルの製造方法(コーティング剤送入ステップ)を説明するための図、図12は、図9に示すガスセルの製造方法(金属原子送入ステップ)を説明するための図である。
ガスセル2Aの製造方法は、[2A]内部空間Sおよび孔231を有する構造体20Aを準備する準備工程と、[2B]孔231を通じて内部空間Sにアルカリ金属およびコーティング剤を送入する送入する送入工程と、[2C]孔231を封止材252で封止する封止工程と、を有する。
ここで、送入工程[2B]において、図10に示す装置600Aを用いて、孔231を通じてアルカリ金属およびコーティング剤を内部空間Sに送入する。この装置600Aは、ポンプ614を省略した以外は、前述した第1実施形態の装置600と同様である。
以下、各工程[2A]、[2B]および[2C]を順次説明する。
[2A]
まず、図11(a)に示すように、複数組の内部空間Sおよび孔231を有する構造体20Aを準備する。
この構造体20は、貫通孔211を有する基板201と、平板状の基板202Aと、孔231を有する基板203とで構成されている。
基板202Aは、後述する個片化工程において個片化されることにより、窓部22Aとなるものである。
[2B]
次に、孔231を通じて内部空間Sにアルカリ金属およびコーティング剤を送入する。
具体的に説明すると、送入工程[2B]は、<2B−1>コーティング剤を内部空間Sに送入するコーティング剤送入ステップと、<2B−2>アルカリ金属を内部空間Sに送入する金属原子送入ステップと、を含んでいる。
これらの工程<2B−1>および<2B−2>、すなわち、内部空間Sへの金属原子およびコーティング剤の送入は、例えば、図10に示す装置600Aを用いる。
<2B−1>
まず、構造体20Aをステージ601上に載置する。そして、バルブ610、611、612を閉状態としつつ、ポンプ609を作動させる。これにより、チャンバー603内および内部空間Sが減圧される。
その後、ポンプ609を停止し、バルブ610、612を閉状態としたままバルブ611を開状態とする。
これにより、図11(b)に示すように、気体状のコーティング剤(コーティング剤ガス)が孔231を介して内部空間Sに送入される。
このような工程<2B−1>により、内部空間Sにコーティング剤を送入し、内部空間Sの壁面にコーティング膜24Aを形成する。
<2B−2>
次に、前述した第1実施形態の工程<1B−2>と同様、図12(a)に示すように、気体状のアルカリ金属(アルカリ金属ガス)を孔231を介して内部空間Sに送入する。
このような工程<2B−2>により、内部空間Sにアルカリ金属を送入し、金属膜26Aを形成する。
このような工程<2B−2>の後、かつ、工程[2C]の前に、必要に応じて、前述した第1実施形態と同様、緩衝ガスを内部空間Sに送入する。
[2C]
次に、図12(b)に示すように、前述した第1実施形態の工程[1C]と同様、孔231に配置した封止材252をエネルギービームにより溶融して孔231を封止する。
その後、構造体20Aを内部空間Sおよび孔231の組ごとに個片化する。これにより、図12(c)に示すように、ガスセル2Aが得られる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図13は、本発明の第3実施形態に係るガスセルを示す断面図である。
本実施形態は、原子セルの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図13において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Bは、第1実施形態の本体部21に代えて、溝212を追加した以外は本体部21と同様の本体部21Bを備え、本体部21Bの貫通孔211の両端開口が窓部22、23により封鎖されることにより、内部空間Sが形成されている。この内部空間Sの壁面には、コーティング膜24Bが形成されている。
溝212は、本体部21Bの窓部23側の面に形成され、貫通孔211と孔231とを連通させている。これにより、窓部22、23が重なる方向、すなわち、励起光の照射方向から見たとき、孔231を内部空間Sと重ならい位置に配置することができる。そのため、内部空間S内における励起光の透過領域を大きくすることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図14は、本発明の第4実施形態に係るガスセルを示す平面図である。
本実施形態は、原子セルの構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第4実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図14において、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付している。
本実施形態のガスセル2Cは、内部空間の形状が異なるとともに1対の窓部のうちの一方の窓部の孔を省略した以外は、前述した第1実施形態のガスセル2と同様である。
このガスセル2Cは、貫通孔211Cを有する本体部21Cと、貫通孔211Cの両端開口を封鎖する1対の窓部22A、23Cとを備えている。
ここで、貫通孔211Cは、四角柱状をなしている。そして、窓部23Cには、貫通孔211Cの角部に対応する位置に、孔231Cが設けられている。これにより、内部空間S内における励起光LLの透過領域を大きくすることができる。
2.電子機器
以上説明したような原子発振器は、各種電子機器に組み込むことができる。このような電子機器は、優れた信頼性を有する。
以下、子機器について説明する。
図15は、GPS衛星を利用した測位システム概略構成を示す図である。
図15に示す測位システム100は、GPS衛星200と、基地局装置300と、GPS受信装置400とで構成されている。
GPS衛星200は、測位情報(GPS信号)を送信する。
基地局装置300は、例えば電子基準点(GPS連続観測局)に設置されたアンテナ301を介してGPS衛星200からの測位情報を高精度に受信する受信装置302と、この受信装置302で受信した測位情報をアンテナ303を介して送信する送信装置304とを備える。
ここで、受信装置302は、その基準周波数発振源として前述した本発明の原子発振器1を備える電子装置である。このような受信装置302は、優れた信頼性を有する。また、受信装置302で受信された測位情報は、リアルタイムで送信装置304により送信される。
GPS受信装置400は、GPS衛星200からの測位情報をアンテナ401を介して受信する衛星受信部402と、基地局装置300からの測位情報をアンテナ403を介して受信する基地局受信部404とを備える。
3.移動体
図16は、動体の一例を示す図である。
この図において、移動体1500は、車体1501と、4つの車輪1502とを有しており、車体1501に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪1502を回転させるように構成されている。このような移動体1500には、原子発振器1が内蔵されている。
このような移動体によれば、優れた信頼性を発揮することができる。
なお、子発振器を備える電子機器は、前述したものに限定されず、例えば、携帯電話機、ディジタルスチルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、パーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター)、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、地上デジタル放送、携帯電話基地局等に適用することができる。
以上、本発明の原子セルの製造方法ついて、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本発明は、任意の目的の工程が1または2以上追加されてもよい。また、本発明は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換することができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は、前述した各実施形態の任意の構成同士を組み合わせるようにしてもよい。
また、前述した実施形態では、原子セルの本体部および1対の窓部がそれぞれ別部材から構成されている場合を例に説明したが、これに限定されず、例えば、1対の窓部のうちの一方の窓部と本体部とが同一部材から形成されていてもよい。この場合、例えば、シリコン基板やガラス基板等の基板の一方の面に開口する凹部を形成し、その凹部を他の基板により封鎖することにより、アルカリ金属が封入される内部空間を形成すればよい。
1‥‥原子発振器 2‥‥ガスセル(原子セル) 2A‥‥ガスセル(原子セル) 2B‥‥ガスセル(原子セル) 2C‥‥ガスセル(原子セル) 3‥‥光出射部 5‥‥光検出部 6‥‥ヒーター 7‥‥温度センサー 8‥‥磁場発生部 10‥‥制御部 11‥‥温度制御部 12‥‥励起光制御部 13‥‥磁場制御部 20‥‥構造体 20A‥‥構造体 21‥‥本体部 21B‥‥本体部 21C‥‥本体部 22‥‥窓部 22A‥‥窓部 23‥‥窓部 23C‥‥窓部 24‥‥コーティング膜 24A‥‥コーティング膜 24B‥‥コーティング膜 26‥‥金属膜 26A‥‥金属膜 41‥‥光学部品 42‥‥光学部品 43‥‥光学部品 44‥‥光学部品 100‥‥測位システム 200‥‥衛星 201‥‥基板 202‥‥基板 202A‥‥基板 203‥‥基板 211‥‥貫通孔 211C‥‥貫通孔 212‥‥溝 221‥‥孔 231‥‥孔 231C‥‥孔 251‥‥封止材 252‥‥封止材 300‥‥基地局装置 301‥‥アンテナ 302‥‥受信装置 303‥‥アンテナ 304‥‥送信装置 400‥‥受信装置 401‥‥アンテナ 402‥‥衛星受信部 403‥‥アンテナ 404‥‥基地局受信部 600‥‥装置 600A‥‥装置 601‥‥ステージ 602‥‥冷却部 603‥‥チャンバー 604‥‥ヒーター 605‥‥金属供給部 605a‥‥容器 605b‥‥ヒーター 606‥‥コーティング剤供給部 606a‥‥容器 606b‥‥ヒーター 607‥‥緩衝ガス供給部 608‥‥配管 609‥‥ポンプ 610‥‥バルブ 611‥‥バルブ 612‥‥バルブ 613‥‥ヒーター 614‥‥ポンプ 1500‥‥移動体 1501‥‥車体 1502‥‥車輪 LL‥‥励起光 S‥‥内部空間

Claims (9)

  1. 内部空間、前記内部空間と外部とを連通する孔を有する構造体を準備する準備工程と、
    前記孔を通じて前記内部空間に金属原子およびコーティング剤を送入する送入工程と、
    前記孔に配置している封止材を溶融して前記孔を封止する封止工程と、
    を含み、
    前記準備工程において、前記構造体は、複数組の前記内部空間および前記孔を有しており、
    前記封止工程の後に、前記構造体を前記組ごとに個片化する工程を有することを特徴とする原子セルの製造方法。
  2. 前記送入工程は、
    前記コーティング剤を前記内部空間に送入するコーティング剤送入ステップと、
    前記金属原子を前記内部空間に送入する金属原子送入ステップと、
    を含んでいる請求項1に記載の原子セルの製造方法。
  3. 前記金属原子送入ステップは、前記コーティング剤送入ステップよりも前記構造体の温度が低い請求項2に記載の原子セルの製造方法。
  4. 内部空間、前記内部空間と外部とを連通する孔を有する構造体を準備する準備工程と、
    前記孔を通じて前記内部空間に金属原子およびコーティング剤を送入する送入工程と、
    前記孔に配置している封止材を溶融して前記孔を封止する封止工程と、
    を含み、
    前記送入工程は、
    前記コーティング剤を前記内部空間に送入するコーティング剤送入ステップと、
    前記金属原子を前記内部空間に送入する金属原子送入ステップと、
    を含み、
    前記金属原子送入ステップは、前記コーティング剤送入ステップよりも前記構造体の温度が低いことを特徴とする原子セルの製造方法。
  5. 前記送入工程は、前記金属原子送入ステップの後に、緩衝ガスを前記内部空間に送入するステップを含んでいる請求項2ないし4のいずれか1項に記載の原子セルの製造方法。
  6. 前記送入工程は、前記構造体の温度を前記コーティング剤の沸点未満とした状態で、前記コーティング剤を前記内部空間に送入する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の原子セルの製造方法。
  7. 前記コーティング剤は、フッ素系樹脂、シロキサン系化合物および鎖式飽和炭化水素のうちのいずれかの化合物またはその前駆体を含んでいる請求項1ないしのいずれか1項に記載の原子セルの製造方法。
  8. 前記準備工程は、加熱接合法を用いて前記構造体を製造するステップを含んでいる請求項1ないしのいずれか1項に記載の原子セルの製造方法。
  9. 前記加熱接合法は、陽極接合法である請求項に記載の原子セルの製造方法。
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