JP5687909B2 - 測定装置および測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、交流信号の周波数を測定する測定装置および測定方法に関するものである。
この種の測定装置として、特開2005−337980号公報において出願人が開示した交流信号測定装置が知られている。この交流信号測定装置は、フィルタ部、検出信号生成部、周波数測定部、周波数算出部、クロック生成部、A/D変換部および信号処理部などを備えて、入力した交流信号についての物理量を測定する。この場合、フィルタ部は、入力した交流信号に含まれているノイズ成分を除去し、検出信号生成部は、交流信号のゼロクロスを検出して検出信号を出力する。周波数測定部は、交流信号の各周期の期首を示す検出信号から期末を示す検出信号までの時間を計測し、その時間に基づいて交流信号の周波数を測定して周波数データを出力する。周波数算出部は、周波数データに基づいてサンプリング周波数を算出してサンプリング周波数を示す設定データを出力する。クロック生成部は、設定データで示される周波数のサンプリングクロックを生成する。A/D変換部は、サンプリングクロックに同期して交流信号をサンプリングしてデジタルデータを出力し、信号処理部は、デジタルデータを演算処理して、交流信号についての物理量を測定する。
特開2005−337980号公報(第4−6頁、第1−2図)
ところが、上記した従来の交流信号測定装置には、改善すべき以下の課題がある。すなわち、この交流信号測定装置を用いて、交流信号における複数波長分の周期からその交流信号の周波数を測定する際には、各周期の期首を示す検出信号から期末を示す検出信号までの時間を計測し、その時間の平均値(つまり複数波長分の周期の平均値)から周波数を算出する。一方、この種の交流信号測定装置では、測定対象の交流信号の公称周波数に応じて電気的特性の異なる複数のフィルタ回路がフィルタ部に備えられ、これらのフィルタ回路を切り替え操作によって切り替えることが可能となっている。このような交流信号測定装置を用いて、例えば公称周波数が50Hzの交流信号を入力してその周波数を測定する際に、60Hz用のフィルタ回路に切り替えた状態で測定を開始し、その後に誤りに気づいてフィルタ回路を切り替える操作をしたときには、測定処理の実行中に50Hz用のフィルタ回路から60Hz用のフィルタ回路への切り替えが行われる。この場合、フィルタ回路が安定するまでにやや時間を要するため、フィルタ回路の切り替えが行われた時点からフィルタ回路が安定するまでの間は、検出信号生成部が交流信号の周期として算出するゼロクロスの間隔が長くなったり短くなったりして変動することがある。したがって、従来のこの種の交流信号測定装置には、このようなゼロクロスの間隔が変動する要因が発生した場合において、実際には交流信号の周期が変動していないにも拘わらず算出された周期が変動し、これに起因してその交流信号の周波数を正確に測定するのが困難となるおそれがあるという課題が存在する。
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであり、交流信号の周期が変動する要因が発生した場合においてもその交流信号の周波数を正確に測定し得る測定装置および測定方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、交流信号のゼロクロスによって区分される当該交流信号の1波長分の周期を予め決められた規定時間内に含まれている各区分についてそれぞれ特定すると共に当該特定した周期に基づいて当該交流信号の周波数を測定する周波数測定処理を実行する測定処理部を備えた測定装置であって、複数の公称周波数にそれぞれ対応付けられて当該各公称周波数毎に電気的特性の異なる複数の処理回路を有して、前記複数の処理回路の中から切り替え操作によって切り替えられた処理回路によって前記交流信号に対して予め決められた信号処理を実行する信号処理部を備え、前記測定処理部は、前記ゼロクロスの間隔が変動する変動要因の発生としての前記切り替え操作の実行を検出したときに、当該変動要因の発生を検出した時点における前記1波長分の周期を除外して前記周波数測定処理を実行する。
また、請求項記載の測定装置は、請求項記載の測定装置において、前記測定処理部は、前記変動要因の発生を検出したときに、当該変動要因の発生を検出した時点における1波長分の周期と当該1波長分の後ろに連続する予め決められた数の波長分の周期とを除外して前記周波数測定処理を実行する。
また、請求項記載の測定装置は、請求項1または2記載の測定装置において、前記交流信号に対して予め決められたサンプリング周期でサンプリング処理を実行するサンプリング処理部と、記憶部とを備え、前記測定処理部は、前記交流信号の1波長分に対してサンプリングされたサンプリング数を前記記憶部に記憶させ、当該記憶されているサンプリング数と前記サンプリング周期とに基づいて前記各周期を特定すると共に、前記除外する周期を特定する除外情報を当該除外する周期に対応付けて前記記憶部に記憶させ、前記周波数測定処理の実行時において、前記除外する周期を前記除外情報に基づいて特定する。
また、請求項記載の測定方法は、交流信号のゼロクロスによって区分される当該交流信号の1波長分の周期を予め決められた規定時間内に含まれている各区分についてそれぞれ特定すると共に当該特定した周期に基づいて当該交流信号の周波数を測定する周波数測定処理を実行する測定方法であって、複数の公称周波数にそれぞれ対応付けられて当該各公称周波数毎に電気的特性の異なる複数の処理回路の中から切り替え操作によって切り替えた処理回路によって前記交流信号に対して予め決められた信号処理を実行する際に、前記ゼロクロスの間隔が変動する変動要因の発生としての前記切り替え操作の実行を検出したときに、当該変動要因の発生を検出した時点における前記1波長分の周期を除外して前記周波数測定処理を実行する。
請求項1記載の測定装置、および請求項記載の測定方法によれば、ゼロクロスの間隔が変動する要因として予め決められた変動要因の発生を検出したときに、変動要因の発生を検出した時点における1波長分の周期を除外して周波数測定処理を実行することにより、変動要因の発生によってゼロクロスの間隔が安定時と比較して長くなったり短くなったりしている(つまり変動している)可能性のある周期を周波数の算出の基礎とする周期から確実に除外することができるため、周波数を正確に測定することができる。
また、の測定装置では、複数の処理回路の中から切り替え操作によって処理回路が切り替えられたときに、その切り替え操作の実行を変動要因の発生として検出する。このため、この測定装置では、測定作業において発生する頻度が比較的高い処理回路の切り替え操作が行われたときに、その時点における1波長分の周期を確実に除外することができる結果、周波数をより正確に測定することができる。
また、請求項記載の測定装置では、変動要因の発生を検出した時点における1波長分の周期とその1波長分の後ろに連続する予め決められた数の波長分の周期とを除外して周波数測定処理を実行する。このため、この測定装置では、ゼロクロスの間隔が変動する変動要因が確実に解消されるのに十分な時間に対応する数を予め決めておくことで、周波数測定処理の実行中に発生した変動要因が解消したか否かを直接検出することが困難な場合であっても、ゼロクロスの間隔が安定時と比較して長くなったり短くなったりしている可能性のある周期を確実に除外することができる。
また、請求項記載の測定装置では、交流信号の1波長分に対してサンプリングされたサンプリング数を各周期に対応付けて記憶部に記憶させ、そのサンプリング数とサンプリング周期とに基づいて各周期を特定すると共に、除外する周期を特定する除外情報をその周期に対応付けて記憶部に記憶させ、周波数測定処理の実行時において、除外する周期を除外情報に基づいて特定する。このため、この測定装置によれば、例えば、時刻に連動させずに任意の時点で測定を開始した場合であっても、1波長分の周期を正確に特定することができる。また、この測定装置によれば、例えば、リングバッファ形式の記憶部の各記憶領域に1波長毎のサンプリング数および除外情報を先入れ先出し法に従って記憶させることで、交流信号の周波数の測定に用いる複数の周期の平均値を移動平均法によって容易に算出することができる。
測定装置1の構成を示す構成図である。 測定装置1の動作を説明する第1の説明図である。 測定装置1の動作を説明する第2の説明図である。
以下、測定装置および測定方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、測定装置の一例としての測定装置1の構成について説明する。図1に示す測定装置1は、信号処理部11、測定処理部12、操作部13、表示部14および制御部15を備え、入力した交流信号S1(一例として、図2に示す正弦波)についての物理量(例えば、周波数、電圧値、電流値および電力など)を測定可能に構成されている。
信号処理部11は、入力した交流信号S1に含まれているノイズ成分を除去する信号処理を実行する。また、信号処理部11は、図1に示すように、交流信号S1の周波数(公称周波数:50Hzおよび60Hz)にそれぞれ対応付けられて、互いに電気的特性の異なる複数(一例として、2つ)のフィルタ回路21(処理回路)を備えて構成されている。この場合、フィルタ回路21は、交流信号S1に含まれている公称周波数よりも高周波の成分および低周波の成分を除去する(つまり、公称周波数の成分を抽出する)バンドパスフィルタで構成されている。また、信号処理部11は、操作部13に対する切り替え操作によってこれら複数のフィルタ回路21の中から切り替えられたフィルタ回路21によって交流信号S1に対して予め決められた信号処理を実行する。
測定処理部12は、サンプリングクロック生成回路31、サンプリング回路(サンプリング処理部)32、ゼロクロス検出回路33、周波数測定回路34およびメモリ(記憶部)35を備えている。また、測定処理部12は、一例として、FPGA(Field Programmable Gate Array )で構成されている。なお、測定処理部12を制御部15と共にCPUで構成することもできる。
サンプリングクロック生成回路31は、予め決められたサンプリング周期Ts(周波数)のサンプリングクロックS2(図2参照)を生成する。サンプリング回路32は、サンプリングクロックS2に同期して交流信号S1をサンプリングすることにより、デジタルデータD1を出力するサンプリング処理を実行する。ゼロクロス検出回路33は、一例として、図外のコンパレータ回路を備えて構成され、交流信号S1と基準電位(ゼロボルトの電位)との交差(ゼロクロス)を検出してゼロクロス検出信号S3(同図参照)を出力する。
周波数測定回路34は、ゼロクロスによって区分される交流信号S1の1波長分(以下、交流信号S1の1波長分を「単位波」ともいう)の周期Twを予め決められた規定時間Tr(一例として、10秒)内に含まれている各区分についてそれぞれ特定すると共に、特定した複数の周期Tw(例えば、周期Tw1〜周期Tw500)に基づいて交流信号S1の周波数fを測定(算出)する周波数測定処理を実行する。
具体的には、周波数測定回路34は、図2に示すように、立ち上がりのゼロクロスを示すゼロクロス検出信号S3の出力時点から次の立ち上がりのゼロクロスを示すゼロクロス検出信号S3の出力時点までの間に交流信号S1に対して(つまり、交流信号S1の1波長分に対して)サンプリング回路32がサンプリングした回数をカウントし、そのカウント数Nを交流信号S1の1波長分(単位波)に対応するサンプリング数として、各周期Twに対応付けてメモリ35内に設けられている記憶領域に記憶させる。
また、周波数測定回路34は、信号処理部11のフィルタ回路21を切り替える切り替え操作が操作部13に対して実行されたときには、操作信号Soに基づいてその旨を検出し、検出した時点における1波長分の周期Twとその1波長の後ろに連続する予め決められた数(例えば、9個)の波長分の周期Tw(つまり、全部で10個の周期Tw)にそれぞれ対応付けられているメモリ35内の各記憶領域に、周波数測定処理において用いる周期Twから除外される周期Twであることを特定する除外情報D2を記憶させる。この場合、フィルタ回路21が切り替えられたときには、フィルタ回路21の動作が安定するまでにやや時間を要する。このため、フィルタ回路21の切り替えが行われた時点からフィルタ回路21の動作が安定するまでの間は、ゼロクロスの間隔が長くなったり短くなったり変動することがある。したがって、この測定装置1では、切り替え操作の実行が、ゼロクロスの間隔が変動する要因として予め決められている。
また、周波数測定回路34は、メモリ35に記憶させたカウント数NとサンプリングクロックS2の周期(サンプリング周期Ts)とに基づいて交流信号S1の1波長分の周期Twを算出する処理を、立ち上がりのゼロクロスを示すゼロクロス検出信号S3を検出する度に実行して、各周期Twを累計する。また、周波数測定回路34は、周期Twの累計が規定時間Tr(この例では10秒)以内で最大となる単位波の数(以下、この数を「波数m」ともいう)を特定する。さらに、周波数測定回路34は、これらのm個の単位波の各周期Twに基づいて交流信号S1の周波数fを測定(算出)する。具体的には、周波数測定回路34は、m個の単位波の各周期Twを平均し、その平均値Twaの逆数(1/Twa)を周波数fとして測定する。この場合、周波数測定回路34は、周波数fの測定に際して、除外情報D2が付されている単位波の周期Twを算出の基礎(具体的には、平均値Twaの算出の基礎)から除外する。
メモリ35は、複数の記憶領域が各周期Tw(各単位波)に対応付けられて設けられ、各記憶領域にカウント数N(サンプリング数)や除外情報D2をそれぞれ記憶する。この場合、メモリ35は、リングバッファ形式のメモリであって、先入れ先出し法に従って記憶を行う。
操作部13は、各種のスイッチを備えて構成され、それらが操作されたときに操作信号Soを出力する。表示部14は、制御部15の制御に従って各種の画像や測定値を表示する。制御部15は、操作部13から出力される操作信号Soに従って測定装置1を構成する各部を制御する。また、制御部15は、測定処理部12のサンプリング回路32から出力されたデジタルデータD1に基づいて交流信号S1についての物理量を測定する。また、制御部15は、測定処理部12の周波数測定回路34によって測定された周波数fやFFT演算処理などの各種の処理によって測定した各種の物理量を表示部14に表示させる。
次に、測定装置1を用いて交流信号S1の周波数、および交流信号S1についての物理量の一例としての電圧値を測定する測定方法、並びにその際の測定装置1の動作について説明する。なお、この測定装置1では、図1に示すように、50Hzの公称周波数に対応付けられている50Hz用のフィルタ回路21と、60Hzの公称周波数に対応付けられている60Hz用のフィルタ回路21とを備えて信号処理部11が構成されているものとする。
まず、信号処理部11において50Hz用のフィルタ回路21に切り替えられている状態で、公称周波数が50Hzの交流信号S1を入力してその周波数fおよび電圧値を測定する例について説明する。この場合、信号処理部11における50Hz用のフィルタ回路21が、入力した測定対象の交流信号S1のノイズ成分を除去する信号処理を実行して、処理後の交流信号S1を測定処理部12に出力する。また、測定処理部12のサンプリングクロック生成回路31が、図2に示すように、サンプリングクロックS2を生成し、測定処理部12のサンプリング回路32が、サンプリング処理を実行して、サンプリングクロックS2に同期して交流信号S1をサンプリングすることにより、デジタルデータD1を生成して制御部15に出力する。また、測定処理部12のゼロクロス検出回路33が、同図に示すように、交流信号S1と基準電位とのゼロクロス(例えば、立ち上がりのゼロクロス)を検出してゼロクロス検出信号S3を出力する。
次いで、測定処理部12の周波数測定回路34が、周波数測定処理を実行する。この周波数測定処理では、周波数測定回路34は、図2に示すように、立ち上がりのゼロクロスを示すゼロクロス検出信号S3の出力時点から次の立ち上がりのゼロクロスを示すゼロクロス検出信号S3の出力時点までの間に交流信号S1に対してサンプリング回路32がサンプリングしたサンプリング数、つまり交流信号S1の1波長分(単位波)に対応するサンプリング数をカウントして、そのカウント数Nを各周期Tw(各単位波)に対応付けられているメモリ35内の記憶領域に記憶させる処理を、ゼロクロス検出信号S3を検出する度に実行する。また、周波数測定回路34は、メモリ35に記憶させたカウント数Nとサンプリング周期Tsとに基づいて交流信号S1の1波長分の周期Twを算出する(具体的には、カウント数Nとサンプリング周期Tsとを乗算して周期Twを算出する)と共に、ゼロクロス検出信号S3を検出する度に算出した周期Twを累計する処理を実行する。
また、周波数測定回路34は、周期Twの累計が規定時間Tr(この例では10秒)以内で最大となる単位波の波数mを特定して、これらのm個の単位波の各周期Twに基づいて交流信号S1の周波数fを測定する。例えば、規定時間Tr内に500個の単位波が含まれていたときには、上記した周期Twを累計する処理で算出した周期Tw1〜周期Tw500の累計値を500で除してこれらの平均値Twaを算出する。次いで、周波数測定回路34は、平均値Twaの逆数(1/Twa)を交流信号S1の周波数fとして測定(算出)する。以上により周波数測定処理が終了する。
一方、制御部15は、測定処理部12のサンプリング回路32から出力されたデジタルデータD1に基づいて交流信号S1の電圧値を測定する。また、制御部15は、測定処理部12の周波数測定回路34によって測定された交流信号S1の周波数fおよび測定した交流信号S1の電圧値を表示部14に表示させる。
次に、上記した公称周波数が50Hzに代えて、公称周波数が60Hzの交流信号S1を入力してその周波数fおよび電圧値を測定装置1を用いて測定する例について説明する。この場合、信号処理部11は、上記した信号処理を実行して、処理後の交流信号S1を測定処理部12および制御部15に出力する。また、測定処理部12のサンプリングクロック生成回路31が、サンプリングクロックS2を生成し、測定処理部12のサンプリング回路32が、サンプリング処理を実行してデジタルデータD1を出力する。また、測定処理部12のゼロクロス検出回路33が、ゼロクロス検出信号S3を出力し、測定処理部12の周波数測定回路34が、ゼロクロス検出信号S3に基づいて上記した周波数測定処理を実行する。
ここで、例えば、信号処理部11のフィルタ回路21を50Hz用のフィルタ回路21から60Hz用のフィルタ回路21へ切り替える操作を行うことなく処理を開始させ、処理中にそのことに気づいて操作部13に対する切り替え操作を行ったときには、周波数測定回路34による周期数測定処理の実行中に50Hz用のフィルタ回路21から60Hz用のフィルタ回路21へ切り替えが行われる。このようなフィルタ回路21の切り替えが行われたときには、フィルタ回路21の動作が安定するまでの間に、図3に示すように、信号処理部11から出力される処理後の交流信号S1におけるゼロクロスの間隔が安定時と比較して長くなったり短くなったり(同図では短くなった状態を図示している)することがあり、この間の周期Twを周波数fの算出に用いたときには、周波数fが不正確となるおそれがある。このため、周波数測定回路34は、操作部13に対する切り替え操作の実行を検出したときには、ゼロクロスの間隔が安定時と比較して長くなったり短くなったりしている可能性のある周期Twとして、操作部13に対する切り替え操作の実行を検出した時点における1波長分の周期Twと、その1波長の後ろに連続する予め決められた数(この例では、9個)の波長分の周期Tw(つまり、全部で10個の周期Tw)にそれぞれ対応付けられているメモリ35内の各記憶領域に、周波数測定処理における周波数fの算出に用いる周期Twから除外される周期Twであることを特定する除外情報D2を記憶させる。
この場合、周波数測定回路34は、周波数fの測定に際して、除外情報D2が付されている周期Twを算出の基礎から除外する。例えば、規定時間Tr内に500個の単位波(周期Tw1〜周期Tw500)が含まれ、そのうちの10個の周期Tw(単位波)に対応付けられているメモリ35内の記憶領域に除外情報D2が記憶されているときには、周波数測定回路34は、規定時間Trの経過時(経過後)に、除外情報D2が記憶されていない490個の記憶領域に記憶されているカウント数Nを読み出して各周期Twを算出し、その490個の各周期Twの累計値を490で除してこれらの平均値Twaを算出する。次いで、周波数測定回路34は、その平均値Twaの逆数(1/Twa)を交流信号S1の周波数fとして測定する。以上により、周波数測定処理が終了する。この測定装置1では、このようにゼロクロスの間隔が安定時と比較して長くなったり短くなったりしている可能性のある周期Twを除外するため、周波数fを正確に測定することが可能となっている。
一方、制御部15は、測定処理部12の周波数測定回路34によって測定された交流信号S1の周波数fおよびデジタルデータD1に基づいて測定した交流信号S1の電圧値を表示部14に表示させる。
このように、この測定装置1および測定方法によれば、ゼロクロスの間隔が変動する要因として予め決められた変動要因の発生を検出したときに、変動要因の発生を検出した時点における1波長分の周期Twを除外して周波数測定処理を実行することにより、変動要因の発生によってゼロクロスの間隔が安定時と比較して長くなったり短くなったりしている(つまり変動している)可能性のある周期Twを周波数fの算出の基礎とする周期Twから確実に除外することができるため、周波数fを正確に測定することができる。
また、この測定装置1および測定方法では、複数のフィルタ回路21の中から切り替え操作によってフィルタ回路21が切り替えられたときに、その切り替え操作の実行を変動要因の発生として検出する。このため、この測定装置1および測定方法では、測定作業において発生する頻度が比較的高いフィルタ回路21の切り替え操作が行われたときに、その時点における1波長分の周期Twを確実に除外することができる結果、周波数fをより正確に測定することができる。
また、この測定装置1および測定方法では、変動要因の発生を検出した時点における1波長分の周期Twとその1波長分の後ろに連続する予め決められた数の波長分の周期Twとを除外して周波数測定処理を実行する。このため、この測定装置1および測定方法では、ゼロクロスの間隔が変動する変動要因が確実に解消されるのに十分な時間に対応する数を予め決めておくことで、周波数測定処理の実行中に発生した変動要因が解消したか否かを直接検出することが困難な場合であっても、ゼロクロスの間隔が安定時と比較して長くなったり短くなったりしている可能性のある周期Twを確実に除外することができる。
また、この測定装置1および測定方法では、交流信号S1の1波長分に対してサンプリングされたサンプリング数を各周期Twに対応付けてメモリ35に記憶させ、そのサンプリング数とサンプリング周期Tsとに基づいて各周期Twを特定すると共に、除外する周期Twを特定する除外情報D2をその周期Twに対応付けてメモリ35に記憶させ、周波数測定処理の実行時において、除外する周期Twを除外情報D2に基づいて特定する。このため、この測定装置1および測定方法によれば、例えば、時刻に連動させずに任意の時点で測定を開始した場合であっても、各単位波の周期Tw(交流信号S1における各1波長分の周期Tw)を正確に特定することができる。また、この測定装置1および測定方法によれば、例えば、リングバッファ形式のメモリ35に1波長毎のサンプリング数および除外情報D2を先入れ先出し法に従って記憶させることで、交流信号S1の周波数fの測定に用いる複数の周期Twの平均値Twaを移動平均法によって容易に算出することができる。
なお、フィルタ回路21が切り替えられたときに、その切り替え操作の実行を変動要因の発生として検出する構成および方法について上記したが、PLL(Phase Locked Loop)方式のサンプリングクロック生成回路31を用いた場合において位相同期ずれ(ロックアウト)が発生したときや、交流信号S1における振幅が予め決めた振幅よりも低下したときを変動要因の発生として検出する構成および方法を採用することもできる。
また、リングバッファ形式の複数の記憶領域が各周期Tw(単位波)に対応付けられて設けられたメモリ35にカウント数Nや除外情報D2を記憶させて、除外すべき周期Twを一括して特定する処理や、周期Twの累計値を算出する処理を、規定時間Trの経過時にまとめて行う構成および方法を例に挙げて説明したが、算出の基礎から除外すべき周期Twの有無を判別しつつ周期Twの累計値を算出する処理を常時実行して最新の累計値だけを記憶させる構成および方法を採用することもできる。
また、規定時間Trが10秒に規定されている例について上記したが、規定時間Trは任意の長さに規定することができる。
1 測定装置
11 信号処理部
12 測定処理部
13 操作部
15 制御部
21 フィルタ回路
31 サンプリングクロック生成回路
32 サンプリング回路
33 ゼロクロス検出回路
34 周波数測定回路
35 メモリ
D2 除外情報
f 周波数
N カウント数
S1 交流信号
Tr 規定時間
Ts サンプリング周期
Tw 周期

Claims (4)

  1. 交流信号のゼロクロスによって区分される当該交流信号の1波長分の周期を予め決められた規定時間内に含まれている各区分についてそれぞれ特定すると共に当該特定した周期に基づいて当該交流信号の周波数を測定する周波数測定処理を実行する測定処理部を備えた測定装置であって、
    複数の公称周波数にそれぞれ対応付けられて当該各公称周波数毎に電気的特性の異なる複数の処理回路を有して、前記複数の処理回路の中から切り替え操作によって切り替えられた処理回路によって前記交流信号に対して予め決められた信号処理を実行する信号処理部を備え、
    前記測定処理部は、前記ゼロクロスの間隔が変動する変動要因の発生としての前記切り替え操作の実行を検出したときに、当該変動要因の発生を検出した時点における前記1波長分の周期を除外して前記周波数測定処理を実行する測定装置。
  2. 前記測定処理部は、前記変動要因の発生を検出したときに、当該変動要因の発生を検出した時点における1波長分の周期と当該1波長分の後ろに連続する予め決められた数の波長分の周期とを除外して前記周波数測定処理を実行する請求項記載の測定装置。
  3. 前記交流信号に対して予め決められたサンプリング周期でサンプリング処理を実行するサンプリング処理部と、記憶部とを備え、
    前記測定処理部は、前記交流信号の1波長分に対してサンプリングされたサンプリング数を前記記憶部に記憶させ、当該記憶されているサンプリング数と前記サンプリング周期とに基づいて前記各周期を特定すると共に、前記除外する周期を特定する除外情報を当該除外する周期に対応付けて前記記憶部に記憶させ、前記周波数測定処理の実行時において、前記除外する周期を前記除外情報に基づいて特定する請求項1または2記載の測定装置。
  4. 交流信号のゼロクロスによって区分される当該交流信号の1波長分の周期を予め決められた規定時間内に含まれている各区分についてそれぞれ特定すると共に当該特定した周期に基づいて当該交流信号の周波数を測定する周波数測定処理を実行する測定方法であって、
    複数の公称周波数にそれぞれ対応付けられて当該各公称周波数毎に電気的特性の異なる複数の処理回路の中から切り替え操作によって切り替えた処理回路によって前記交流信号に対して予め決められた信号処理を実行する際に、
    前記ゼロクロスの間隔が変動する変動要因の発生としての前記切り替え操作の実行を検出したときに、当該変動要因の発生を検出した時点における前記1波長分の周期を除外して前記周波数測定処理を実行する測定方法。
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