JP5685900B2 - 光学シート、及び映像表示装置 - Google Patents
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図面を参照しつつ、本発明の光学シートについて説明する。図1は、一つの実施形態にかかる本発明の光学シート10の断面の一部を概略的に示した図である。図1において、紙面左側は、光学シート10が映像表示装置に取り付けられたときに映像光源が備えられる側であり、紙面右側は、光学シート10が映像表示装置に取り付けられたときに観察者が位置する側である。また、図1及び以下の図では、見易さのため、繰り返しとなる構成及び説明しない構成の符号は
省略している場合がある。
基材層11は、後で詳しく説明する光学機能層12を形成するための基材となる層である。基材層11は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を主成分とした材料で構成されることが好ましい。基材層11がPETを主成分とする場合、基材層11には他の樹脂が含まれてもよい。また、各種添加剤を適宜添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。ここで「主成分」とは、基材層を形成する材料全体に対して上記PETが50質量%以上含有されていることを意味する(以下、同様とする。)。
本実施形態では、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点から、PETを主成分とする樹脂によって基材層11を構成する例を挙げた。
光学機能層12は、映像光源側からの映像光の光路を制御するとともに、迷光や外光を適切に吸収する機能を有する層である。光学機能層12は、図1に示した断面を有して紙面奥/手前側に延在する形状を備える。図2(a)は、図1に示した光学機能層12の一部を拡大した図である。図2(a)に示したように、光学機能層12は、光透過部13、光吸収部14、被覆部18を備えている。なお、図2(a)及び後に説明する図3〜図5において光透過部と被覆部との境界は破線で示している。図2(b)は、図2(a)に示した光学機能層12のうち、光透過部13を示した図である。図1、図2及び適宜示す図を参照しつつ光学機能層12についてさらに説明する。
図1に戻って、粘着剤層20について説明する。粘着剤層20は、粘着剤を含む粘着剤組成物によって構成される層である。粘着剤としては、必要な光透過性、粘着性、耐候性を得ることができる、公知のものを用いることができる。また、粘着剤組成物にはUV吸収剤、近赤外線吸収剤、ネオン線吸収剤、および調色色素などを含めることもできる。
さらに、粘着剤層20の粘着剤の貯蔵弾性率は0.1MPa以上0.8MPa以下であることが望ましい。これより大きいと、凸凹への追従性が落ちて、気泡を噛む不具合が発生し、これより小さいと軟らかくて粘着剤組成物のはみ出しによる汚れの不具合が発生易い等の取り扱いの不便を生じる虞がある。
また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、通常はアクリル系粘着剤中に30.0質量部〜99.5質量部の量で共重合されている。
アクリル系粘着剤の市販品としては、例えば、日本合成化学社製、商品名:5407等が好適に用いられる。
図1に戻って、電磁波遮蔽層21について説明する。電磁波遮蔽層21は、その名称が示す通り、電磁波を遮断する機能を有する層である。当該機能を有する層であれば、電磁波を遮断する手段は特に限定されるものではない。これには例えば、透明基材21a上に銅メッシュ層21bがエッチング方式、印刷方式、蒸着方式、スパッタ方式で形成されるものを挙げることができ、遮断すべき電磁波により適宜設計される。なお、銅メッシュ層21bを形成する方法として、透明基材21aと金属箔とを接着剤で積層した後に金属箔をフォトリソグラフィー法でメッシュを形成する方法(例えば、特開平11−145678号公報)を選択する場合には、当該接着剤にも上記酸化防止剤を添加することで、電磁波遮蔽層21の変色を防ぐことができる。
次に、波長フィルター層22について説明する。波長フィルター層22は、所定の波長の光の透過を抑制する機能を有する層である。透過を抑制されるべき波長は必要に応じて適宜選択することができる。具体的には、PDPから出射されるネオン線をカットしたり、赤外線、近赤外線や紫外線をカットしたりする層、色調を調整する層等を挙げることができる。以下に、近赤外線をカットする層(近赤外線吸収フィルタ)、ネオン線をカットする層(ネオン光吸収フィルタ)、色調を調整する層(色調調整フィルタ)、及び紫外線をカットする層(紫外線吸収フィルタ)について説明する。
次に、反射防止層23について説明する。反射防止層23は最も観察者側に配置されて外光の反射を防止する機能を有する層である。これによれば、外光が光学シートの観察者側面で反射して観察者側へ戻るいわゆる映り込みを抑制することができる。このような反射防止層23は、市販の反射防止フィルムを用いる等して構成することが可能である。
これまでは、本実施形態に基づいて基材層11、光学機能層12、粘着剤層20、電磁波遮蔽層21、波長フィルター層22、及び反射防止層23について説明した。しかしながら、本発明では、少なくとも光学機能層を備えていればよく、用途に応じてこれまでに説明した層以外の様々な機能を有する層も備えることができる。具体的には、防眩層やハードコート層などを、粘着剤層を用いて貼合することで構成することができる。また、粘着剤層を構成する粘着剤組成物にはUV吸収剤、近赤外線吸収剤、ネオン線吸収剤、及び調色色素などを含め、粘着剤層に波長フィルター層も兼ねさせる場合がある。これらの層の積層順、及び積層数は、光学シートの用途に応じて適宜決定される。以下、防眩層、及びハードコート層の機能などについて説明する。
次に、本発明の映像表示装置について説明する。図9は一つの実施形態にかかる本発明の映像表示装置1(プラズマテレビ1)を模式的に示した分解斜視図である。図9では紙面右上が観察者側、紙面左下が背面側を示している。図9からわかるように、プラズマテレビ1は、前面側筐体2と背面側筐体3とにより形成される筐体の内側に、プラズマディスプレイパネルユニット4(PDPユニット4)を備えている。
(1)金型ロールの作製
光学機能層の作製に供される金型ロールを作成した。金型ロールは、円柱状であり、銅メッキが施され、当該銅メッキ部分をバイトにより切削して光透過部に対応する溝を形成した。バイトとしてはダイヤモンドバイトを用いた。当該バイトの先端部の形状を図11(a)に示した。すなわち、先端の幅が15μm、先端から3μmの位置での幅が35μm、先端から3μmの位置からの傾斜角度が1.9度、先端から85μmでの位置での幅が41μmである。このようなダイヤモンドバイトを用いて、ロール軸方向においてピッチが45μmとなるようにして、金型ロールの銅メッキ層の外周を切削して溝を形成した。これにより、深さが85μm、溝底幅が15μm、該溝底から3μm深さでの溝幅が35μm、金型表面側の溝幅が41μmの略台形の断面を有する溝を形成した。このように切削した金型ロールにクロムメッキを施した。
ビスフェノールA―エチレンオキシド2モル付加物を40.0質量部と、イソホロンジイソシアネートを15.0質量部と、ウレタン化触媒としてビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)を0.02質量部と、を混合して80℃で5時間反応させ、その後、その後2−ヒドロキシエチルアクリレートを5.0質量部加えて80℃で5時間反応させ、光硬化型プレポリマー(P1)を得た。
次に光硬化性プレポリマー(P1)を60.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを15.0質量部、及びビスフェノールA−エチレンオキシドを4モル付加したジアクリレートを25.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドの15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
アクリル系樹脂の粘着剤(商品名:SKダイン2094、綜研化学株式会社製、固形分25.0%、溶剤は酢酸エチルとメチルエチルケトン)100質量部、架橋剤(E−5XM、L−45、綜研化学株式会社製、固形分5、0%)0.28質量部、1,2,3−ベンゾトリアゾール0.25質量部、及び希釈溶剤(トルエン/メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=27.69g/27.69g/4.61g)32質量部を混合して粘着剤塗液を得た。
上記(1)で作製した金型ロールとニップロールとの間に、上記(3)で作製した基材を挿入して搬送した。この基材の搬送に合わせ、上記(2)で得られた光透過部構成組成物を基材の基材層上に供給装置から供給し、金型ロールおよびニップロール間の押圧力により、基材層と金型ロールとの間に光透過部構成組成物を充填した。その後、基材側から高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射して光透過部構成組成物を硬化させて、光透過部を形成した。その後、剥離ロールにより、金型ロールから光透過部を離型し、光透過部を含む厚さが273±20μmであるシート(中間部材)を作製した。
光硬化型プレポリマー(P2)として、エチレンオキシド、2,2’−[(1−メチルエチリデン)ビス(4,1−フェニレンオキシメチレン)]ビス−、ホモポリマー、2−プロペノアートを20.0質量部と、反応性希釈モノマー(M2)として、2−フェノキシエチル=アクリラート20.0質量部、α−アクリロイル−ω−フェノキシポリ(オキシエチレン)20.0質量部、及び2−{2−[2−(アクリロイルオキシ)(メチル)エトキシ](メチル)エトキシ}(メチル)エチル=アクリラート13.0質量部と、光吸収粒子として、平均粒径4.0μmのカーボンブラックを25%含有したアクリル架橋微粒子(ガンツ化成株式会社製)20.0質量部と、光重合開始剤(I2)として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)7.0質量部と、を混合し、均一化して光吸収部構成組成物を得た。
上記(5)で得られた光吸収部構成組成物を、上記(4)で作製した中間部材上に供給装置から供給した。また、中間部材の進行方向と略垂直に配置されたドクターブレードを用いて、中間部材上に供給した光吸収部構成組成物を中間部材に形成された略V字形状の溝(光透過部間の溝)内に充填するとともに、余剰分の光吸収部構成組成物を掻き落とした。その後、高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射して光吸収部構成組成物を硬化させ、硬化した光吸収部構成組成物によって光吸収部を形成した。この状態では、中間部材の表面から3μmの位置まで光吸収部が形成されていた。すなわち、光吸収部上には深さ3μmの窪みが形成されていた。
光透過部を構成する材料と同じ組成物を、光吸収部上の窪みに充填し、余剰分をドクターブレードで掻き取り、高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射して当該組成物を硬化させ、被覆部を形成し、光学機能層を得た。被覆部を形成後、被覆部上の窪みは1.5μmであった。このように、被覆部を形成することによって、光吸収部上の窪みを小さくすることができた。
上記(3)で形成した粘着剤層と同様の構成の粘着剤層を、上記光学機能層の上(基材層とは反対側)に、温度23℃、湿度50%の環境下にてラミネートし、実施例1にかかる光学シートを得た。なお、この粘着剤層について、多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて589nmの屈折率を測定したところ、1.490であった。また、この粘着剤層の貯蔵弾性率は0.22MPaであった。当該光学シートを光学顕微鏡にて観察したところ、気泡を確認できなかった。
金型ロールの作製に用いるバイトを変更し、被覆部を設けなかった以外は実施例1と同様にして、比較例1にかかる光学シートを作製した。
金型ロールの作製に用いるバイトを変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2にかかる光学シートを作製した。
金型ロールの作製に用いるバイトを変更した以外は比較例1と同様にして、比較例2にかかる光学シートを作製した。
実施例3では光透過部の弾性率が2000MPaとなる光透過部構成組成物を用いた。その他は実施例1と同じとした。当該光透過部構成組成物は、具体的には次の通りである。
光硬化性プレポリマー(P1)として、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレートを40.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのビスフェノールA−エチレンオキシドを4モル付加したジアクリレートを10.0質量部、及びジペンタエリスリトールのペンタアクリレート/ヘキサアクリレート(質量比60/40)の混合物を10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドの15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
実施例4では光透過部の弾性率が1500MPaとなる光透過部構成組成物を用いた。その他は実施例1と同じとした。当該光透過部構成組成物は、具体的には次の通りである。
光硬化型プレポリマー(P1)として、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレートを5.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを40.0質量部、ビスフェノールA−エチレンオキシドを4モル付加したジアクリレートを45.0質量部、及びジペンタエリスリトールのペンタアクリレート/ヘキサアクリレート(質量比60/40)の混合物を10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドの15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
実施例5では光透過部の弾性率が500MPaとなる光透過部構成組成物を用いた。その他は実施例1と同じとした。当該光透過部構成組成物は、具体的には次の通りである。
光硬化性プレポリマー(P1)として、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレートを10.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを50.0質量部、ビスフェノールA−エチレンオキシドを4モル付加したジアクリレートを30.0質量部、及びジペンタエリスリトールのペンタアクリレート/ヘキサアクリレート(質量比60/40)の混合物を10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドを15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
実施例6では光透過部の弾性率が20MPaとなる光透過部構成組成物を用いた。その他は実施例1と同じとした。当該光透過部構成組成物は、具体的には次の通りである。
2,4−トリレンジイソシアネートを10.0質量部、ジラウリル酸ジ−n−ブチル酸を0.03質量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.01質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレートを10.0質量部、及びポリテトラメチレングリコールを20.0質量部混合して光硬化性プレポリマー(P1)を得た。
次に得られた光硬化性プレポリマー(P1)を40.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシテトラエチレングリコールアクリレートを30.0質量部、2モルのエチレンオキシドを付加させたp−クミルフェノールのアクリレートを20.0質量部、及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドを15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
実施例7では光透過部の弾性率が2500MPaとなる光透過部構成組成物を用いた。その他は実施例1と同じとした。当該光透過部構成組成物は、具体的には次の通りである。
光硬化性プレポリマー(P1)としてビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレートを40.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを50.0質量部、及びジペンタエリスリトールのペンタアクリレート/ヘキサアクリレート(質量比60/40)の混合物を10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドを15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
実施例8では光透過部の弾性率が9.0MPaとなる光透過部構成組成物を用いた。その他は実施例1と同じとした。当該光透過部構成組成物は、具体的には次の通りである。
2,4−トリレンジイソシアネートを10.0質量部、ジラウリル酸ジ−n−ブチル酸を0.03質量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.01質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレートを10.0質量部、及びポリテトラメチレングリコールを20.0質量部混合して光硬化性プレポリマー(P1)を得た。
次に得られた光硬化性プレポリマー(P1)を40.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを15.0質量部、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレートを15.0質量部、及び2モルのエチレンオキシドを付加させたp−クミルフェノールのアクリレートを20.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドを15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、その他テトラエチレングリコールジアクリレートを10.0質量部混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
実施例9では、上記(8)で光学機能層上に形成する粘着剤層の粘着剤組成物の貯蔵弾性率を0.14MPaとした光学シートを形成した。当該粘着剤層以外は実施例1と共通である。粘着剤層の形成は次の通りである。
アクリル酸n−ブチルを50.0質量部と、アクリル酸メチルを30.0質量部と、メタクリル酸メチルを19.5質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを0.5質量部と、開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部と、を酢酸エチル300質量部中に添加し、60℃で12時間攪拌し、アクリル酸エステル共重合体溶液を得た。
得られた共重合体溶液の固形分100質量部に対し、架橋剤としてのイソシアネート系架橋剤TD−75(綜研化学株式会社製)を0.5質量部加え、2−ブタノンにて濃度25質量%の溶液となるように希釈し、粘着剤溶液とした。
実施例10では、上記(8)で光学機能層上に形成する粘着剤層の粘着剤組成物の貯蔵弾性率を0.78MPaとした光学シートを形成した。当該粘着剤層以外は実施例1と共通である。粘着剤層の形成は次の通りである。
アクリル酸n−ブチルを50.0質量部と、アクリル酸メチルを30.0質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを0.5質量部と、N,N−ジメチルアクリルアミドを19.5質量部と、開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル0.2質量部と、を酢酸エチル300質量部中に添加し、60℃で12時間攪拌し、アクリル酸エステル共重合体溶液を得た。
得られた共重合体溶液の固形分100質量部に対し、架橋剤としてのイソシアネート系架橋剤TD−75(綜研化学株式会社製)を0.5質量部加え、2−ブタノンにて濃度25質量%の溶液となるように希釈し、粘着剤溶液とした。
実施例11では、上記(8)で光学機能層上に形成する粘着剤層の粘着剤組成物の貯蔵弾性率を0.09MPaとした光学シートを形成した。当該粘着剤層以外は実施例1と共通である。粘着剤層の形成は次の通りである。
アクリル酸n−ブチルを75.0質量部と、アクリル酸メチル20.0質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル5.0質量部と、開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル0.2質量部と、を酢酸エチル300質量部中に添加し、60℃で12時間攪拌し、アクリル酸エステル共重合体溶液を得た。
得られた共重合体溶液の固形分100質量部に対し、架橋剤としてのイソシアネート系架橋剤TD−75(綜研化学株式会社製)を0.5質量部加え、2−ブタノンにて濃度25質量%の溶液となるように希釈し、粘着剤溶液とした。
を作製した。
実施例12では、上記(8)で光学機能層上に形成する粘着剤層の粘着剤組成物の貯蔵弾性率を1.1MPaとした光学シートを形成した。当該粘着剤層以外は実施例1と共通である。粘着剤層の形成は次の通りである。
アクリル酸n−ブチルを45.0質量部と、アクリル酸メチルを30.0質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチルを0.5質量部と、N,N−ジメチルアクリルアミドを24.5質量部と、開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部と、を酢酸エチル300質量部中に添加し、60℃で12時間攪拌し、アクリル酸エステル共重合体溶液を得た。
得られた共重合体溶液の固形分100質量部に対し、架橋剤としてのイソシアネート系架橋剤TD−75(綜研化学株式会社製)を0.5質量部加え、2−ブタノンにて濃度25質量%の溶液となるように希釈し、粘着剤溶液とした。
2 前面側筐体
3 背面側筐体
4 プラズマディスプレイパネルユニット
5 映像光源(プラズマディスプレイパネル)
10 光学シート
11 基材層
12 光学機能層
13 光透過部
14 光吸収部
15 バインダー
16 光吸収粒子
17 溝
17a 底部
17b 拡張部
18 被覆部
19 窪み
20 粘着剤層
21 電磁波遮蔽層
22 波長フィルター層
23 反射防止層
Claims (14)
- 映像光源より観察者側に配置され、該映像光源側から入射した光を制御して前記観察者側に出射する、複数の層を有する光学シートであって、
光学機能層を有しており、
前記光学機能層は、光を透過可能にシート面に沿って並列された光透過部を有しており、
前記光透過部間には溝が形成されており、
前記溝は、シート厚方向断面において曲線又は折れ線状に前記溝の開口部側に広がっており、
前記溝の内部において底部側に光を吸収可能な光吸収部が形成されるとともに、前記溝の内部において開口部側に、前記光透過部を構成する材料と同じ材料で構成された被覆部が形成されていることを特徴とする、光学シート。 - 前記溝は、シート厚方向断面において、曲線又は折れ線状に前記溝の開口部側に広がった拡張部を有するとともに、前記溝の内部において前記拡張部より底部側が略台形又は略矩形である、請求項1に記載の光学シート。
- 前記光透過部の弾性率が10MPa以上2000MPa以下である、請求項1又は2に記載の光学シート。
- シート厚方向断面において、前記被覆部の前記光吸収部とは反対側に形成された窪みの深さが2μm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の光学シート。
- 前記拡張部の深さが0.5μm以上6μm以下である、請求項2〜4のいずれかに記載の光学シート。
- 前記拡張部の開口部側の幅が前記拡張部の底部側の幅の2倍以上4倍以下である、請求項2〜5のいずれかに記載の光学シート。
- 基材層と、該基材層上に形成された前記光学機能層と、該基材層の該光学機能層とは反対側の面に形成され、粘着剤を含んでなる粘着剤層と、を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の光学シート。
- 前記粘着剤層に含まれる前記粘着剤の23℃における貯蔵弾性率は0.1MPa以上0.8MPa以下である、請求項7に記載の光学シート。
- 前記粘着剤層の厚さが20μm以上50μm以下である、請求項7又は8に記載の光学シート。
- 最も前記観察者側となる層が、反射防止層又は防眩層である、請求項1〜9のいずれかに記載の光学シート。
- 所定の波長の光の透過を抑制する機能を有する波長フィルター層を備える、請求項1〜10のいずれかに記載の光学シート。
- 電磁波を遮蔽する機能を有する電磁波遮蔽層を備える、請求項1〜11のいずれかに記載の光学シート。
- 光を透過可能にシート面に沿って並列された光透過部と、前記光透過部間の溝の内部において底部側に形成された、光を吸収可能な光吸収部と、前記光透過部を構成する材料と同じ材料で前記溝の内部において開口部側に形成された被覆部と、を有する光学機能層を備えた光学シートの製造方法であって、
前記光透過部間に、シート厚方向断面において曲線又は折れ線状に開口部側に広がった前記溝が形成されるように前記光透過部を形成する、光透過部形成工程と、
前記光透過部形成工程の後、前記溝の内部の底部側に前記光吸収部を形成する光吸収部形成工程と、
前記光吸収部形成工程の後、前記溝の内部の開口部側に前記被覆部を形成する被覆部形成工程と、
を有する、光学シートの製造方法。 - プラズマディスプレイパネルと、該プラズマディスプレイパネルより観察者側に配置された請求項1〜12のいずれかに記載の光学シートとを備える、映像表示装置。
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