JP5682225B2 - 光学シート、光学フィルター及び映像表示装置 - Google Patents
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また、図1に示した形態の光学フィルター10は、その他にも、粘着剤層20、電磁波遮蔽層21、粘着剤層22、23、波長フィルター層24、ハードコート層25、及び反射防止層26を備えている。すなわち、光学シート19に各種機能を有する層が積層されて光学フィルター10とされている。
基材層11は、光学機能層12を形成するための基材となる層である。基材層11は、ポリエチレンテレフタレート(PET)を主成分とした材料で構成されることが好ましい。基材層11がPETを主成分とする場合、基材層11には他の樹脂が含まれてもよい。また、各種添加剤を適宜添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。ここで「主成分」とは、基材層を形成する材料全体に対して上記PETが50質量%以上含有されていることを意味する(以下、同様とする。)。
本実施形態では性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点からPETを主成分とする樹脂によって基材層11を構成する例を挙げた。
バインダー15は、光透過部13の屈折率Npより小さい屈折率Nbを有する所定の材料により構成されている。このように光透過部13の屈折率Npとバインダー15(光吸収部14)の屈折率NbとをNp>Nbとすることにより、光吸収部14と光透過部13との界面で、スネルの法則に基づいて所定の条件で光透過部13に入射した映像源からの映像光を適切に反射させる。また、スネルの法則に基づき、当該界面から光吸収部14に入射した光は吸収される。NpとNbとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0より大きく0.06以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0より大きく0.02以下、さらには0.003より大きく0.015以下であることが好ましい。また、正面輝度や視野角を重視する場合にはこの範囲内で大きい方が好ましく、黒輝度を下げ、コントラストを重視する場合にはこの範囲内で小さい方が好ましい。
本実施形態では上記のようにNp>Nbの関係が好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、光透過部と光吸収部との屈折率を同じとしたり、光透過部の屈折率を光吸収部の屈折率よりも小さく形成したりすることも可能である。
高屈折率層16の屈折率Nkは、バインダー15の屈折率Nbより高ければ特に限定されることはないが、高屈折率層16の屈折率Nkと、ここに積層される粘着剤23(図1参照。)の屈折率との和の半分、すなわち平均値が、バインダー15の屈折率Nbに略等しいことが望ましい。ここで「略」とは屈折率差が0.02以内であることを意味する。
また、高屈折率層16の厚さは、特に限定されることはないが、後述する窪み18の深さに対して1/3倍〜3倍であることが好ましく、窪み18の深さと同等がさらに好ましい。
高屈折率層16は、上記したバインダーと同様の材料により構成することができるが、フルオレン部位を有する材料により高屈折率にすることが容易となることから、このような材料により構成されていることが好ましい。
図4(a)は光吸収部14aの断面形状が三角形である例、図4(b)は光吸収部14bの斜辺が折れ線状とされた例、図4(c)は光吸収部14cの斜辺が曲線状とされた例である。
粘着剤層20は、粘着剤を含む粘着剤組成物によって構成される層である。粘着剤としては、必要な光透過性、粘着性、耐候性を得ることができる、公知のものを用いることができる。また、粘着剤組成物にはUV吸収剤、近赤外線吸収剤、ネオン線吸収剤、及び調色色素などを含める場合もある。
さらに、粘着剤層20の粘着剤の貯蔵弾性率は23℃において0.1MPa以上0.8MPa以下であることが望ましい。これより大きいと、凸凹への追従性が低下し、気泡を巻き込む不具合が発生し易くなり、これより小さいと軟らかくて粘着剤組成物のはみ出しによる汚れの不具合が発生し易くなる。
また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、通常はアクリル系粘着剤中に30.0質量部〜99.5質量部の量で共重合されている。
(1)粘着剤層/光学シート/粘着剤層/電磁波遮蔽層/波長フィルター層/ハードコート層/反射防止層
(2)粘着剤層/光学シート/粘着剤層/波長フィルター層/ハードコート層/反射防止層
(3)粘着剤層/光学シート/粘着剤層(ネオン光吸収機能を有する)/波長フィルタ層/ハードコート層/反射防止層
ここで、ネオン光吸収機能を有する粘着剤層は、粘着剤に上記したネオン光吸収のための色素を含ませたものである。
第一に光透過部13上に、光吸収粒子が分散されたバインダー構成組成物36を供給し、ドクターブレード35によって光吸収粒子及びバインダー構成組成物36を光透過部13間の溝37に充填しつつ、余剰分を掻き落とす。そして、光透過部13間の溝37に残ったバインダー構成組成物36に光を照射して硬化させる。なお、図6に示した矢印VIは、シート19’の送り方向である。
第二に、さらに光透過部13上から高屈折率層構成組成物を同様に供給し、ドクターブレードによって高屈折率層構成組成物を光透過部13間のバインダー上に充填しつつ、余剰分を掻き落とす。そして、光透過部13間に残った高屈折率層構成組成物に光を照射して硬化させる。
以上により光吸収部14を形成することができる。
光L1はPDP5から光透過部13に入射し、そのまま光透過部13を通過して観察者側に出射される。
光L2はPDP5から光透過部13に入射し、光吸収部14との界面で反射し、光透過部13を通過して観察者側に出射される。このとき、界面はシート法線に対してθの角度を有しているので、反射後の光は反射前の光よりもシート法線に対して大きな角度を有している。従って視野角を広げることができる。
光L3はPDP5から光透過部13に入射し、さらに光吸収部14に入射して光吸収粒子17に吸収される。これにより例えば迷光を吸収することができる。
ここで、光L2のように反射するか、又は光L3のように吸収されるかは、入射光の角度、光透過部13の屈折率、及び光吸収部14の屈折率により決まる。
光L4は観察者側からのいわゆる外光が光吸収部14に入射して光吸収粒子17に吸収された例である。これにより外光の一部を吸収することができ、コントラストの向上をはかることができる。
これに対して本実施形態では、バインダー15から高い屈折率である高屈折率層16に侵入するとき所定の方向に屈折し、さらに低い屈折率である粘着剤層23に侵入するとき、逆方向に屈折する。従って各界面で波長分散は生じるものの、屈折方向が逆であるため打ち消されて、虹状の色むらとして観察されなくなるものと考えられる。
実施例1では、光学機能層の出光面側における光吸収部に高屈折率層を設けた光学シートを製作した。具体的には次の通りである。
ビスフェノールA−エチレンオキシド2モル付加物を40.0質量部、イソホロンジイソシアネートを15.0質量部、ウレタン化触媒としてのビスマストリ(2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキサン酸50質量%溶液)を0.02質量部混合し、80℃で5時間反応させた。その後2−ヒドロキシエチルアクリレートを5.0質量部を加え、80℃で5時間反応させ光硬化性プレポリマー(P1)を得た。
次に光硬化性プレポリマー(P1)を60.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを15.0質量部、及びビスフェノールA−エチレンオキシドを4モル付加したジアクリレートを25.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドの15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
この光透過部構成組成物を厚さ100μmで塗工し、高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射して光透過部構成組成物を硬化させ、多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて589nmの屈折率を測定したところ、1.550であった。
アクリル系樹脂の粘着剤(商品名:SKダイン2094、綜研化学株式会社製、固形分25.0%、溶剤は酢酸エチルとメチルエチルケトン)を100質量部、架橋剤(E−5XM、L−45、綜研化学株式会社製、固形分5、0%)を0.28質量部、1,2,3−ベンゾトリアゾールを0.25質量部、及び希釈溶剤(トルエン/メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=27.69g/27.69g/4.61g)を32質量部を混合して粘着剤塗液を得た。
上記塗液を、基材(PETフィルム、商品名:A4300、東洋紡績社製、厚さ100μm)上に厚さが25μmとなるように塗布して乾燥し、さらにその上に離型フィルム(商品名:E7007、東洋紡績社製、厚さ38μm)を貼合して、粘着剤層付き基材層(以下、単に「基材」という。)を作製した。
なお、この粘着剤層について、多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて589nmの屈折率を測定したところ、1.490であった。また、この粘着剤層に用いた粘着剤の23℃における貯蔵弾性率は0.2MPaであった。この貯蔵弾性率は固体粘弾性アナライザー(レオメトリックス社製RSAII)を用い、圧縮モードにて測定周波数1Hz、測定温度を−50℃〜150℃の範囲で昇温速度5℃/分で測定した値に基づいた。
金型ロールは、円柱状であり、銅メッキを施している。この銅メッキ部分をダイヤモンドバイトを用いて、円周方向に溝を切削した。ダイヤモンドバイトは先端幅35μm、斜面角度1.9°で、深さ85μmのときの幅が41μmになるような形状とした。そして、溝断面において、溝底幅35μm、金型表面の溝幅は41μm、深さ85μmの台形形状とし、ピッチ45μmでロール全幅に周期的な溝を形成した。切削後にクロムメッキを施して、金型ロールを得た。
上記(3)で作製した金型ロールとニップロールとの間に、上記(2)で作製した基材を挿入して搬送した。この基材の搬送に合わせ、上記(1)で得られた光透過部構成組成物を基材の基材層上に供給装置から供給し、金型ロール及びニップロール間の押圧力により、基材層と金型ロールとの間に光透過部構成組成物を充填した。その後、基材側から高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射して光透過部構成組成物を硬化させて、光透過部を形成した。その後、剥離ロールにより、金型ロールから光透過部を離型し、光透過部を含む厚さが273±20μmであるシート(中間部材)を作製した。
この中間部材について、光透過部の弾性率を、圧縮式微小硬度計(FISCHER HM2000)を用いて微小圧子材料に負荷をかけ、これを除荷することによって測定した。このとき、負荷力は100mN、負荷速度は4μm/10秒、保持時間は60秒とした。その結果、光透過部の弾性率は800MPaであった。
光硬化型プレポリマー(P2)として、エチレンオキシド、2,2’−[(1−メチルエチリデン)ビス(4,1−フェニレンオキシメチレン)]ビス−、ホモポリマー、ジー2−プロペノアートを20.0質量部と、反応性希釈モノマー(M2)として、2−フェノキシエチル=アクリラート20.0質量部、α−アクリロイル−ω−フェノキシポリ(オキシエチレン)20.0質量部、及び2−{2−[2−(アクリロイルオキシ)(メチル)エトキシ](メチル)エトキシ}(メチル)エチル=アクリラート13.0質量部と、光吸収粒子として、平均粒径4.0μmのカーボンブラックを25%含有したアクリル架橋微粒子(ガンツ化成株式会社製)20.0質量部と、光重合開始剤(I2)として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)7質量部と、を混合し、均一化して光吸収粒子を含有するバインダー構成組成物を得た。
なお、バインダー構成組成物のみを厚さ10μmで塗工し、高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させ、多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて589nmの屈折率を測定したところ、1.547であった。
光硬化性プレポリマー(P3)としては、ビスフェノールA―プロピレンオキシド2モル付加物10.0質量部、キシリレンジイソシアネート5.0質量部、及びウレタン化触媒としてビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)(以下同じ)0.01質量部混合し、80℃で5時間反応させ、その後2−ヒドロキシエチルアクリレート5.0質量部を加え、80℃で5時間反応させて得た光硬化性プレポリマー(P3)を20.0質量部と、反応性希釈モノマー(M3)としての9,9’−ビス(4−ヒドロキシエチル)フルオレンエチレンオキシド変性ジアクリレート25.0質量部、フェノキシエチルアクリレート55.0質量部と、光重合開始剤(I3)としての1−ヒドロキーシシクロヘキシルーフェニルーケトン[商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製]を3.0質量部と、を混合し、均一化して高屈折率層構成組成物を得た。
この高屈折率層構成組成物を厚さ100μmで塗工し、高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射して光透過部構成組成物を硬化させ、多波長アッベ屈折計DR−M4(株式会社アタゴ製)を用いて589nmの屈折率を測定したところ、1.580であった。
上記(5)で得られた光吸収粒子を含有するバインダー構成組成物を、上記(4)で作製した中間部材上に供給装置から供給した。また、中間部材の進行方向と略垂直に配置されたドクターブレードを用いて、中間部材上に供給したバインダー構成組成物を中間部材に形成された楔形の溝(光透過部間の溝)内に充填するとともに、余剰分のバインダー構成組成物を掻き落とした。その後、高圧水銀灯により800mJ/cm2の紫外線を照射してバインダー構成組成物を硬化させた。この状態では、バインダーの表面には、深さ4μmの窪みが発生していた。
次に、(6)で得られた高屈折率層構成組成物を同様の工程にて、充填、掻き取り、及び硬化をした。これにより窪みの深さは1μmになった。
実施例2では、(7)において、光吸収部の成形時の製造条件を調整し、該バインダー表面に深さ5μmの窪みが形成され、高屈折率層を成形した後の光吸収部の窪みは2μmである光学シートを製作した。
実施例3では、(7)において、光吸収部の成形時において製造条件を調整し、該バインダー表面に深さ6μmの窪みが形成され、高屈折率層を成形した後の光吸収部の窪みは3μmである光学シートを製作した。
実施例4では、(6)の高屈折率層構成組成物中に、光吸収粒子として、平均粒径4.0μmのカーボンブラックを25%含有したアクリル架橋微粒子(ガンツ化成株式会社)5.0質量部を添加し、かつ光重合開始剤として1−ヒドロキーシシクロヘキシルーフェニルーケトン[商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製]を3.0質量部から7.0質量部に変更した。これにより(7)と同様に光吸収部を形成して光学シートを得た。このときにおけるバインダー成形時において該バインダー表面に深さは4μmの窪みが形成され、高屈折率層を成形した後の光吸収部の窪みは1μmであった。
実施例5では、実施例4と同じ高屈折率層構成組成物を用い、(7)において、バインダー成形時において製造条件を調整し、該バインダーの表面に深さ5μmの窪みが形成され、高屈折率層を成形した後の光吸収部の窪みは2μmである光学シートを製作した。
実施例6では、実施例4と同じ高屈折率層構成組成物を用い、(7)において、光吸収部の表面に深さ6μmの窪みを有し、高屈折率層を成形した後の光吸収部の窪みは3μmである光学シートを製作した。
実施例7では光透過部の弾性率が2000MPaとなる材料を用いた。具体的には次の通りである。
光硬化性プレポリマー(P1)として、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレートを40.0質量部と、反応性モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを40.0質量部、ビスフェノールA−エチレンオキシドを4モル付加したジアクリレートを10.0質量部、及びジペンタエリスリトールのペンタアクリレート/ヘキサアクリレート(質量比60/40)の混合物を10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドの15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
実施例8では光透過部の弾性率が1500MPaとなる材料を用いた。具体的には次の通りである。
光硬化性プレポリマー(P1)として、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレートを5.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを40.0質量部、ビスフェノールA−エチレンオキシドを4モル付加したジアクリレートを45.0質量部、及びジペンタエリスリトールのペンタアクリレート/ヘキサアクリレート(質量比60/40)の混合物を10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドを15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
実施例9では光透過部の弾性率が500MPaとなる材料を用いた。具体的には次の通りである。
光硬化性プレポリマー(P1)として、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレートを10.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを50.0質量部、ビスフェノールA−エチレンオキシドを4モル付加したジアクリレートを30.0質量部、及びジペンタエリスリトールのペンタアクリレート/ヘキサアクリレート(質量比60/40)の混合物を10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドを15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
実施例10では光透過部の弾性率が20MPaとなる材料を用いた。具体的には次の通りである。
2,4−トリレンジイソシアネートを10.0質量部、ジラウリル酸ジ−n−ブチル酸を0.03質量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.01質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレートを10.0質量部、及びポリテトラメチレングリコールを20.0質量部混合して光硬化性プレポリマー(P1)を得た。
次に得られた光硬化性プレポリマー(P1)を40.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシテトラエチレングリコールアクリレートを30.0質量部、2モルのエチレンオキシドを付加させたp−クミルフェノールのアクリレートを20.0質量部、及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドを15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
比較例1では、高屈折率層の代わりに、高屈折率層と同じ位置にバインダーと同じ材料をさらに積層した(以下、「付加層」と記載する。)。従って付加層の屈折率は1.547である。
また、比較例1では光透過部の弾性率が2500MPaとなる材料を用いた。具体的には次の通りである。
光硬化性プレポリマー(P1)としてビスフェノールAジグリシジルエーテルのジアクリレートを40.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを50.0質量部、及びジペンタエリスリトールのペンタアクリレート/ヘキサアクリレート(質量比60/40)の混合物を10.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドを15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、を混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
比較例2でも付加層を設けるとともに、光透過部には弾性率が9.0MPaとなる材料を用いた。具体的には次の通りである。
2,4−トリレンジイソシアネートを10.0質量部、ジラウリル酸ジ−n−ブチル酸を0.03質量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを0.01質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレートを10.0質量部、及びポリテトラメチレングリコールを20.0質量部混合して光硬化性プレポリマー(P1)を得た。
次に得られた光硬化性プレポリマー(P1)を40.0質量部と、反応性希釈モノマー(M1)としてのフェノキシエチルアクリレートを15.0質量部、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレートを15.0質量部、及び2モルのエチレンオキシドを付加させたp−クミルフェノールのアクリレートを20.0質量部と、金型離型剤(S1)としてのテトラデカノール−エチレンオキシドを10モル付加したリン酸エステル(モノエステル/ジエステル=モル比1/1)を0.05質量部、及びステアリルアミン−エチレンオキシドを15モル付加物を0.05質量部と、光重合開始剤(I1)としての1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製)を3.0質量部と、その他テトラエチレングリコールジアクリレートを10.0質量部混合し、均一化して光透過部構成組成物を得た。
比較例3では、高屈折率層や付加層を有さず、光吸収粒子を含有するバインダーのみで形成した光吸収部とした光学シートを製作した。他の条件は実施例3と同じである。このときの光吸収部の窪みは6μmであった。
比較例4でも付加層を設けた。ここでは光透過部の構成組成物、バインダーの構成組成物は実施例1と同じとした。そしてバインダーの硬化後の窪みは6μmとなり、付加物の硬化後は2.5μmとなった。
比較例5でも付加層を積層した。比較例5では比較例4に対して、付加層に光吸収粒子を含有させた。そしてバインダーの硬化後の窪みは6μmとなり、付加物の硬化後は2.5μmとなった。
4 PDPユニット
5 PDPパネル(映像源)
10 光学フィルター
11 基材層
12 光学機能層
13 光透過部
14 光吸収部
15 バインダ
16 高屈折率層
17 光吸収粒子
18 窪み
19 光学シート
20 粘着剤層
21 電磁波遮蔽層
22 粘着剤層
23 粘着剤層
24 波長フィルター層
25 ハードコート層
26 反射防止層
Claims (11)
- 映像源より観察者側に配置され、該映像源側から入射した光を制御して前記観察者側に出射する、複数の層を有する光学シートであって、
基材層と、該基材層に積層された光学機能層とを備え、
前記光学機能層は、光を透過可能にシート面に沿って並列された光透過部と、該光透過部間に光を吸収可能に並列された光吸収部と、を有し、
前記光吸収部には、シート厚方向断面において前記基材層とは反対側の面に曲線又は折れ線状の窪みが形成されるとともに、前記光吸収部は前記シート厚方向に少なくとも2層有しており、該少なくとも2層のうち最も前記基材層側に配置される層には光を吸収する材料が充填され、前記少なくとも2層のうち前記基材層とは反対側表面に積層される層は、その屈折率が前記光吸収部の中で最も高く、かつ、透明であることを特徴とする光学シート。 - 前記光透過部の弾性率は10MPa以上2000MPa以下である、請求項1に記載の光学シート。
- 前記光吸収部の窪みの深さが0.5μm以上6.0μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学シート。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学シートの前記光学機能層の面のうち、前記窪みが形成された側の面には、粘着剤を含んでなる粘着剤層が形成されている光学フィルター。
- 前記粘着剤の屈折率が、前記光吸収部の屈折率より低いことを特徴とする請求項4に記載の光学フィルター。
- 前記粘着剤の23℃における貯蔵弾性率は0.1MPa以上0.8MPa以下である、請求項4又は5に記載の光学フィルター。
- 前記粘着剤層の厚さが20μm以上、50μm以下であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の光学フィルター。
- 最外層に反射防止層又は防眩層を有することを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の光学フィルター。
- 所定の波長の光の透過を抑制する機能を有する波長フィルタ層を備えることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一項に記載の光学フィルター。
- 電磁波を遮蔽する機能を有する電磁波遮蔽層を備えることを特徴とする請求項4〜9のいずれか一項に記載の光学フィルター。
- プラズマディスプレイパネルと、前記プラズマディスプレイパネルより観察者側に配置された請求項4〜10のいずれか一項に記載の光学フィルターと、を備え、前記光学フィルターの光吸収部の窪みが観察者側に向けられていることを特徴とする映像表示装置。
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