JP5672821B2 - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トレンチゲート構造を有する絶縁ゲート型半導体装置に関する。
従来より、インバータ等に使用されるスイッチング素子として、1200Vクラスでは絶縁ゲート型半導体装置(Insulated Gate Bipolar Transistor;IGBT)が使用されている。このようなIGBT素子として代表的なものはセルの間隔を広げたまびき型といわれる構造であり、例えば特許文献1で提案されている。
具体的に、特許文献1では、n型ベース層上にp型層が形成され、メインセルとダミーセルとを区画するように間隔をおいて複数のトレンチが形成され、このトレンチにトレンチゲート構造が形成されている。
また、メインセル内ではp型層はp型ベース層とされ、このp型ベース層の表面内にn型エミッタ層が形成されている。一方、ダミーセル内ではp型層はp型バッファ層とされ、p型のフロート層とされている。
このような構造によると、n型ベース層のうちダミーセルにおけるp型のフロート層の下部の部分にホールが蓄積される。このため、n型エミッタ層からn型ベース層への電子の注入効率が向上し、n型ベース層の伝導度変調が促進されるので、低オン電圧を実現することができる。
特開2007−13224号公報
しかしながら、上記従来の技術では、p型のフロート層は大きな帰還容量を形成するため、IGBT素子のSW損失やサージが大きいという問題があった。そこで、特許文献1では、p型のフロート層を抵抗で接地する方法が提案されているが、拡散層の分布抵抗の調整は実際には難しく、低オン電圧と低SWサージの両立は困難であった。
また、外付け抵抗を設けたとしても、コンタクト抵抗や配線の影響もあり実現は困難である。さらに、p型ベース層におけるチャネル部の抵抗も反転層では動作領域が非常に狭いため、オン電圧に影響を与えていた。
本発明は上記点に鑑み、チャネル部の抵抗を低減することでより低損失なIGBTを実現することができる構造を備えた絶縁ゲート型半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、一面(15)を有する第1導電型の半導体基板(14)と、半導体基板(14)のうちの一面(15)側に形成され、一方向を長手方向としてそれぞれ長手方向に沿って延設された複数本のトレンチ(16)と、トレンチ(16)の壁面に形成されたゲート絶縁膜(17)と、トレンチ(16)内において、ゲート絶縁膜(17)の上に形成されたゲート電極(18)と、を備えている。
また、半導体基板(14)の表層部のうちのトレンチ(16)と隣のトレンチ(16)との間の複数の領域に選択的に形成された第2導電型のチャネル層(19)と、半導体基板(14)の表層部のうちチャネル層(19)が形成されていないトレンチ(16)と隣のトレンチ(16)との間の第1領域(20)において、トレンチ(16)の側面に接するように形成された第1導電型のエミッタ領域(22)と、第1領域(20)にエミッタ領域(22)に挟まれるように形成された第2導電型のボディ領域(24)と、を備えている。
さらに、エミッタ領域(22)およびボディ領域(24)に電気的に接続されたエミッタ電極(27)と、半導体基板(14)のうち一面(15)とは反対側の他面(28)側に形成された第2導電型のコレクタ層(30)と、コレクタ層(30)と電気的に接続されたコレクタ電極(31)と、を備え、アキュミュレーションモードで動作することを特徴とする。
これによると、絶縁ゲート型半導体装置はチャネル部である第1領域(20)にチャネル層(19)が形成されていないチャネルレス構造であるので、第1領域(20)におけるキャリアの通過領域の幅が広がり、ゲート側壁部のチャネル抵抗を低減することができる。したがって、絶縁ゲート型半導体装置のオン電圧を低減することができ、低損失な絶縁ゲート型半導体素子を実現することができる。
請求項2に記載の発明では、ボディ領域(24)は、半導体基板(14)の一面(15)を基準として当該ボディ領域(24)の底部がエミッタ領域(22)の底部よりも深く位置するように形成されていることを特徴とする。
これによると、絶縁ゲート型半導体装置に大電流のサージが印加された場合、サージ電流はこのボディ領域(24)を経由して流すことができるので、エミッタ領域(22)とボディ領域(24)とによる寄生のPNダイオードの動作を防ぐことができ、ひいては2次降伏のような電圧降下を防ぐことができる。
請求項3に記載の発明では、ボディ領域(24)は、半導体基板(14)の一面(15)を基準としてトレンチ(16)の深さに対して10%以上70%以下の深さであることを特徴とする。
このように、ボディ領域(24)の深さが上記範囲内に規定されていることで、オン電圧の低減効果を得ることができ、かつ、飽和電流が過剰にならずに負荷短絡破壊防止の効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明では、半導体基板(14)の表層部のうち、トレンチ(16)における前記長手方向の終端部(16a)側に形成された第2導電型のウェル層(32)を備えていることを特徴とする。
これにより、ウェル層(32)によってトレンチ(16)の終端部(16a)の底部に集中する電界を緩和することができ、耐圧を確保することができる。
請求項5に記載の発明では、トレンチ(16)の終端部(16a)は、ウェル層(32)に形成されており、長手方向におけるトレンチ(16)の全体の長さをセル長さとし、長手方向においてトレンチ(16)のうちウェル層(32)に位置する終端部(16a)の長さをウェル長さとすると、セル長さの半分の長さはウェル長さの3倍以上の長さであることを特徴とする。
これによると、セル長さの半分の長さがウェル長さの3倍以下の場合よりもオン電圧が下がり、セル長さの半分の長さをウェル長さの3倍以上とすることでオン電圧が下げ止まると共にオン電圧を一定に保つことができる。
請求項6に記載の発明では、半導体基板(14)の表層部のうちチャネル層(19)が形成されたトレンチ(16)と隣のトレンチ(16)との間の第2領域(21)において、当該第2領域(21)に形成されたチャネル層(19)はエミッタ電極(27)に電気的に接続されていない層(19b)を有するフロート層になっていることを特徴とする。
これによると、半導体基板(14)のうちフロート層の下部の部分にホールが蓄積されるので、エミッタ領域(22)から半導体基板(14)への電子の注入効率が向上する。したがって、半導体基板(14)の伝導度変調が促進されるので、絶縁ゲート型半導体装置のオン電圧を低減することができる。
請求項7に記載の発明では、トレンチ(16)の深さ方向にフロート層をトレンチ(16)の開口側の第1の層(19a)とトレンチ(16)の底部側の第2の層(19b)とに分割する第1導電型のホールストッパー層(25)を備えており、第2の層(19b)は、エミッタ電極(27)に電気的に接続されていない層(19b)であり、エミッタ電極(27)は、エミッタ領域(22)、ボディ領域(24)、および第1の層(19a)に電気的に接続されていることを特徴とする。
これによると、フロート層の一部である第1の層(19a)がエミッタ電極(27)に接地されるので、コレクタ電極(31)からフロート層を介してゲート電極(18)に到達する経路に形成されていたミラー容量を低減できる。したがって、絶縁ゲート型半導体装置のスイッチングの速度を速くすることができ、スイッチング損失を低下させることができる。
また、フロート層に設けられたホールストッパー層(25)が電位の壁となって機能するため、エミッタ電極(27)に抜けようとするホールの流れを抑制することができる。したがって、半導体基板(14)でのホールの蓄積効果を発揮し、ひいてはオン電圧を低減することができる。
請求項8に記載の発明では、半導体基板(14)の他面(28)側に形成されたコレクタ層(30)の一部が第1導電型のカソード層(35)とされており、半導体基板(14)の一面(15)の面方向において、コレクタ層(30)が形成された領域がIGBT素子として動作するIGBT領域(33)とされ、カソード層(35)が形成された領域がダイオード素子として動作するダイオード領域(34)とされることを特徴とする。これにより、ダイオード機能付きの絶縁ゲート型半導体装置とすることができる。
請求項9に記載の発明では、トレンチ(16)とトレンチ(16)との間にチャネル層(19)が形成されていない各トレンチ(16)の間隔をXとし、トレンチ(16)とトレンチ(16)との間にチャネル層(19)が形成された各トレンチ(16)の間隔をYとすると、X<Yの関係を満たすようにトレンチ(16)が形成されていることを特徴とする。
これによると、ゲート容量が減るので、帰還容量の中に溜まる電荷はほとんど無くなる。したがって、絶縁ゲート型半導体装置の高速スイッチングを実現することができる。
請求項10記載の発明では、トレンチ(16)とトレンチ(16)との間にチャネル層(19)が形成されていない各トレンチ(16)の間隔をXとし、トレンチ(16)とトレンチ(16)との間にチャネル層(19)が形成された各トレンチ(16)の間隔をYとすると、X=Yの関係を満たすようにトレンチ(16)が形成されていることを特徴とする。
これによると、チャネル層(19)が形成された幅が、チャネル層(19)が形成されていない幅よりも広くないので、エミッタ電極(27)にはき出されるホールが多くなることはない。したがって、半導体基板(14)のホールの濃度が上昇するので、半導体基板(14)の抵抗が下がり、低オン電圧化を図ることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る半導体チップの平面図である。 図1のA−A断面の一部断面図である。 図1のA−A断面に相当する図である。 ボディ領域の深さに対するオン電圧(Von)と飽和電流(Isat)を示した図である。 セルエリアの一部の平面図である。 セル長さの半分の長さに対するオン電圧および耐圧を示した図である。 本発明の第2実施形態に係る半導体チップにおいて、(a)はIGBT領域におけるIGBT素子の最小単位の断面図であり、(b)はダイオード領域におけるダイオード素子の最小単位の断面図である。 第2実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。 本発明の第3実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。 本発明の第4実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。 本発明の第5実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。 本発明の第6実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。 本発明の第7実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。 本発明の第8実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。また、以下の各実施形態で示されるN型、N−型、N+型は本発明の第1導電型に対応し、P型、P+型は本発明の第2導電型に対応している。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される絶縁ゲート型半導体装置は、例えば、インバータ、DC/DCコンバータ等の電源回路に使用されるパワースイッチング素子として用いられるものである。
図1は、本実施形態に係る絶縁ゲート型半導体装置としての半導体チップ10の平面図である。また、図2は、図1のA−A断面の一部断面図である。
図1に示されるように、半導体チップ10は、セルエリア11と、このセルエリア11の外周に位置するガードリング部12と、複数のパッド13とを備えて構成されている。
セルエリア11は、絶縁ゲート型半導体素子(IGBT素子)が形成された領域である。図2に示されるように、IGBT素子は、ドリフト層として機能するN−型の半導体基板14に形成されている。この半導体基板14のうちの一面15側には、一方向を長手方向としてそれぞれ長手方向に沿って延設された複数本のトレンチ16が形成されている。トレンチ16は例えば複数個等間隔に平行に形成されており、各トレンチ16の先端部が引き回されることで環状構造とされている。
各トレンチ16内は、各トレンチ16の壁面に形成されたゲート絶縁膜17と、このゲート絶縁膜17の上に形成されたP+型のポリシリコンにより構成されるゲート電極18とにより埋め込まれている。これにより、トレンチゲート構造が構成されている。ゲート電極18は、トレンチ16の長手方向に沿って形成され、図1に示されるパッド13のうちゲート用のものに接続されている。
半導体基板14の表層部のうちのトレンチ16と隣のトレンチ16との間の複数の領域、すなわち環状のトレンチ16で囲まれた複数の領域に所定深さのP型のチャネル層19が選択的に形成されている。ここで、「所定深さ」とはトレンチ16の底部に達しない深さである。また、「選択的に」とは、本実施形態ではチャネル層19が形成されている領域と形成されていない領域とが交互に配置されるように、という意味である。
一方、トレンチ16と隣のトレンチ16との間にチャネル層19は形成されていない領域、すなわち環状のトレンチ16で囲まれていない領域には、半導体基板14の一部が位置している。このように、半導体基板14の表層部のうちチャネル層19が形成されていない環状のトレンチ16と隣の環状のトレンチ16との間の領域を第1領域20という。また、半導体基板14の表層部のうちチャネル層19が形成されたトレンチ16と隣のトレンチ16との間の領域、すなわち環状のトレンチ16で囲まれた領域を第2領域21という。
第1領域20には、N+型のエミッタ領域22が形成されている。このエミッタ領域22は、N−型の半導体基板14よりも高不純物濃度で構成され、第1領域20内において終端しており、かつ、トレンチ16の側面に接するように配置されている。
また、第1領域20には、エミッタ領域22よりも深いトレンチ23が形成されており、このトレンチ23にP+型のボディ領域24が埋め込まれている。トレンチ23は、エミッタ領域22に挟まれるように形成されている。したがって、ボディ領域24はエミッタ領域22に挟まれている。
ボディ領域24は、P型のチャネル層19よりも高不純物濃度で構成され、エミッタ領域22と同様に、第1領域20内において終端している。さらに、ボディ領域24の底部は、エミッタ領域22よりも深く形成されたトレンチ23により半導体基板14の一面15を基準としてエミッタ領域22の底部よりも深く形成されている。
エミッタ領域22は、第1領域20において、トレンチ16の長手方向に沿ってトレンチ16の側面に接するように棒状に延設され、トレンチ16の先端よりも内側で終端した構造とされている。また、ボディ領域24は、2つのエミッタ領域22に挟まれてトレンチ16の長手方向(つまりエミッタ領域22)に沿って棒状に延設されている。
そして、環状構造を構成するトレンチ16に囲まれたチャネル層19がフロート層として機能する。したがって、セルエリア11には、IGBT素子(IGBTセル)とダミー素子(ダミーセル)とが交互に配置されている。このため、本実施形態に係る絶縁ゲート型半導体装置は、間引き型のIGBT素子であると言える。
このフロート層には、トレンチ16の深さ方向にフロート層をトレンチ16の開口側の第1の層19aとトレンチ16の底部側の第2の層19bとに分割するN型のホールストッパー層25が形成されている。このホールストッパー層25により、第1の層19aと第2の層19bとは電位的に完全に分離される。
ホールストッパー層25は、トレンチ16の深さ方向においてはフロート層の表面側に位置していることが好ましく、例えば、トレンチ16の深さに対してフロート層の表面からトレンチ16の深さの約5分の1の深さに位置している。このようなホールストッパー層25の濃度は、例えば1×1016〜1×1017(/cm)程度である。
さらに、半導体基板14の一面15にはBPSG等の層間絶縁膜26が形成されている。そして、層間絶縁膜26にはコンタクトホール26aが形成されており、N+型のエミッタ領域22の一部、P+型のボディ領域24、およびフロート層のうちの第1の層19aの一部が層間絶縁膜26から露出している。
そして、層間絶縁膜26の上にエミッタ電極27が形成されると共にコンタクトホール26aを通じてエミッタ電極27がN+型のエミッタ領域22、P+型のボディ領域24、および第1の層19aに電気的に接続されている。
一方、N−型の半導体基板14のうち、一面15とは反対側の他面28側にN型のフィールドストップ層29が形成されている。また、このフィールドストップ層29の上にP型のコレクタ層30が形成され、コレクタ層30の上にコレクタ電極31が形成されている。
図2に示される構造は、セルエリア11におけるIGBTセルおよびダミーセルの最小単位の断面図であり、図2に示される構造は繰り返しミラー反転される。図2に示される構造が繰り返しミラー反転された構造、すなわち図1のA−A断面に相当する図を図3に示す。図3に示されるように、第1領域20と第2領域21とが交互に配置される。
セルエリア11の周囲に形成されたガードリング部12は、図示しないが、例えばN−型の半導体基板14の表層部にセルエリア11を囲むように環状のP型のウェルが形成された構造になっている。
複数のパッド13は、IGBT素子と外部回路とを電気的に接続するための接続部である。上述のように、ゲート電極18は半導体チップ10内に引き回された配線を介してパッド13に接続される。パッド13としては、ゲート用の他、温度センス用のパッド13等が設けられている。
上記構造において、ボディ領域24は半導体基板14の一面15を基準とするトレンチ16の深さに対して10%以上70%以下の深さになっている。このボディ領域24の深さの根拠について、図4を参照して説明する。
図4は、ボディ領域24の深さ(P+body深さ)に対するオン電圧(Von)と飽和電流(Isat)を示した図である。これらの関係は、発明者らがモデルシミュレーションを行った結果である。図4ではボディ領域24の深さをトレンチ16の深さに対する割合として表している。したがって、ボディ領域24の深さが100%は、トレンチ16の深さに対応する。
そして、図4に示されるように、オン電圧はボディ領域24の深さがトレンチ16の深さに対して70%を超えると従来と同じオン電圧となるが、70%以下ではバルクch効果によりオン電圧は下がる。このように、ボディ領域24の深さがトレンチ16の深さに対して70%以下の深さになっていることで、オン電圧の低減効果を得ることができる。
また、飽和電流はボディ領域24の深さがトレンチ16の深さに対して10%以上となると急激に下がる。このように、ボディ領域24の深さがトレンチ16の深さに対して10%以上の深さになっていることで、飽和電流が過剰にならずに負荷短絡破壊防止の効果を得ることができる。
したがって、ボディ領域24の深さがトレンチ16の深さに対して10%以上70%以下の深さになっていることで、オン電圧と飽和電流の両方を低減する効果が得られる。
なお、エミッタ領域22の深さは、トレンチ16の深さに対して10%の深さと同じである。したがって、ボディ領域24の深さはエミッタ領域22と同等の深さ、もしくはエミッタ領域22よりも深くトレンチ16の深さに対して70%以下の深さである。
さらに、上記構造において、本実施形態では、長手方向におけるトレンチ16の長さが規定されている。このことについて、図5および図6を参照して説明する。なお、図5ではゲート絶縁膜17を省略している。
図5は、セルエリア11の一部の平面図である。この図に示されるように、半導体基板14の表層部のうち、トレンチ16における長手方向の終端部16a側にP型のウェル層32が形成されている。言い換えると、トレンチ16の長手方向の終端部16aは、ウェル層32に形成されている。つまり、ウェル層32がトレンチ16の終端部16aを潰している。このウェル層32によってトレンチ16の終端部16aの底部に集中する電界が緩和され、耐圧が確保される。
そして、図5に示されるように、長手方向におけるトレンチ16の全体の長さをセル長さとし、長手方向においてトレンチ16のうちウェル層32に位置する終端部16aの長さをウェル長さとする。本実施形態では、ウェル長さを5μmとしている。このようにセル長さおよびウェル長さを規定した場合の「セル長さの半分の長さ」に対するオン電圧(Von)および耐圧(BV)の関係を図6に示す。
図6に示されるように、セル長さの半分の長さに対する耐圧はほぼ一定である。一方、セル長さの半分の長さが長くなるとオン電圧は下がり、セル長さの半分の長さが15μm以上となるとオン電圧は下げ止まり、一定となる。上述のように、ウェル長さは5μmであるので、セル長さの半分の長さをウェル長さの3倍以上とすると、セル長さの半分の長さがウェル長さの3倍以下の場合よりもオン電圧が下がる。また、セル長さの半分の長さをウェル長さの3倍以上とすることでオン電圧が下げ止まると共にオン電圧を一定に保つことができる。
以上が、本実施形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の構成である。本実施形態に係る絶縁ゲート型半導体装置は、アキュミュレーションモードで動作する。具体的には、ゲート電極18に電圧が印加されていない状態では、各ゲート電極18の周囲に空乏領域が形成される。このため、第1領域20では隣同士のゲート電極18による空乏層が触れ合ったピンチオフの状態になっている。そして、ゲート電極18にプラスのバイアスを印加すると、ピンチオフが解除され、エミッタ領域22から第1領域20における半導体基板14を介してコレクタ電極31側に電子が流れる。
次に、上記の絶縁ゲート型半導体装置の製造方法について説明する。まず、N−型のウェハを用意し、ウェハの表層部のうち各半導体チップ10となる領域それぞれにトレンチゲート構造を形成する。トレンチゲート構造の具体的な製造工程に関しては、周知なものと同様であり、詳しく説明しないが、半導体基板14にトレンチ16を形成し、このトレンチ16の内壁表面にゲート絶縁膜17とゲート電極18となるポリシリコンとを形成する。
続いて、チャネル層19の形成予定位置が開口するマスクをウェハの上に配置した後、そのマスクを用いてP型不純物のイオン注入を行う。また、N+型のエミッタ領域22の形成予定領域が開口するマスクをウェハの上に配置した後、そのマスクを用いてN型不純物のイオン注入を行う。そして、熱処理にて不純物を活性化させることにより、第1領域20にN+型のエミッタ領域22を形成し、第2領域21にチャネル層19を形成する。
この後、P+型のボディ領域24を形成する。このため、新たにP+型のボディ領域24の形成予定領域が開口するマスクをウェハの上に配置し、さらにそのマスクを用いて第1領域20にトレンチ23を形成する。そして、トレンチ23にボディ領域24としてのP+型のポリシリコンを埋め込む。
次に、マスクを用いたイオン注入と熱処理により、チャネル層19であるフロート層にホールストッパー層25を形成する。例えば、0.5MeV程度、ドーズ量として1×1013/cmでドーパントであるP(リン)をインプラ、900℃以上の熱処理で活性化させる。或いは、P(リン)をインプラ、熱処理した後、B(ボロン)をインプラ、熱処理する。このようにして、フロート層にホールストッパー層25を形成する。
この後、チャネル層19の上に層間絶縁膜26を形成し、この層間絶縁膜26にN+型のエミッタ領域22の一部、P+型のボディ領域24、およびフロート層のうちの第1の層19aの一部が露出するようにコンタクトホール26aを形成する。そして、コンタクトホール26aを埋めるように半導体基板14の一面15側にエミッタ電極27を形成し、エミッタ領域22、ボディ領域24、および第1の層19aとエミッタ電極27とを電気的に接続する。なお、エミッタ電極27の形成と同時に、パッド13等も形成する。
さらに、ウェハの裏面にN型のフィールドストップ層29を形成し、フィールドストップ層29の上にP型のコレクタ層30を形成する。そして、コレクタ層30の上にコレクタ電極31を形成し、ウェハを個々にダイシングカットすることで半導体チップ10が完成する。なお、ガードリング部12やパッド13等は上記の工程内で、もしくは、専用の工程で形成される。
以上説明したように、本実施形態では、エミッタ領域22が形成されたチャネル部である第1領域20にチャネル層19が形成されていないチャネルレス構造としたことが特徴となっている。これにより、第1領域20におけるキャリアの通過領域の幅が広がり、ゲート側壁部のチャネル抵抗を低減することができる。このため、IGBT素子のオン電圧を低減することができ、低損失なIGBT素子を実現することができる。
また、ダミーセルのフロート層にN型のホールストッパー層25が設けられ、このホールストッパー層25により分割された第1の層19aがエミッタ電極27に接地されている。これにより、従来では、IGBT素子のスイッチの切り替え時にフロート層に大量に溜まっていた電荷の放電に時間がかかり、スイッチング損が発生していたが、本実施形態ではフロート層がエミッタ電極27に接地されているので、コレクタ電極31からフロート層を介してゲート電極18に到達する経路に形成される帰還容量の中に溜まる電荷はほとんど無くなる。このため、スイッチの切り替え時に放電する電荷がほとんど無いので、スイッチング時間を短縮、ひいてはスイッチング損失を低減することができる。
そして、P型のフロート層に設けられたN型のホールストッパー層25が電位の壁となって機能するので、フロート層の一部である第1の層19aがエミッタ電極27に接地されたことにより半導体基板14からフロート層を介してエミッタ電極27にホールが抜けてしまうことを抑制することができる。つまり、ホールストッパー層25によりホールの流れを適度に抑制することができる。このため、半導体基板14を流れるホールがエミッタ電極27にはき出されにくくなり、半導体基板14のホールおよび電子の濃度が上昇していわゆる導電率変調が促進されるので、半導体基板14の抵抗が下がる。したがってIGBT素子のオン電圧を下げることができる。
さらに、本実施形態では、ボディ領域24がエミッタ領域22よりも深く形成されているので、IGBT素子に大電流のサージが印加された場合にはボディ領域24を経由してサージ電流をエミッタ領域22に流すことができる。このため、エミッタ領域22とボディ領域24とによる寄生のPNダイオードの動作を防止でき、ひいては2次降伏のような電圧降下を防止できる。
このように、トレンチ16で囲まれたまびき部(つまり第2領域21)にホールストッパー層25を入れて接地することで、ミラー容量低減とホール蓄積効果を両立させることでより低損失なIGBT素子を実現することができる。
そして、本実施形態では、半導体基板14の表層部に選択的にチャネル層19を形成して間引き型のIGBT素子としている。このため、IGBT素子が間引き型ではない場合に対して飽和電流を低減できるという利点もある。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について説明する。上記第1実施形態では、セルエリア11にIGBT素子のみが形成された構造について説明したが、本実施形態ではセルエリア11にIGBT素子が形成されたIGBT領域とダイオード素子が形成されたダイオード領域とが複数交互に設けられた構造となっている。
図7(a)はセルエリア11のうちIGBT領域33におけるIGBT素子の最小単位の断面図であり、図7(b)はセルエリア11のうちダイオード領域34におけるダイオード素子の最小単位の断面図である。
図7(a)に示されるように、IGBT領域33では、半導体基板14の他面28にフィールドストップ層29が形成され、このフィールドストップ層29の上にP型のコレクタ層30が形成されている。これにより、IGBT領域33では、コレクタ層30からホールが供給される構造となる。
一方、図7(b)に示されるように、ダイオード領域34では、フィールドストップ層29の上にN型のカソード層35が形成されている。これにより、ダイオード領域34では、エミッタ−コレクタ間にダイオード素子が形成された構造となる。
これによると、第1実施形態で示されたIGBT素子に対して、半導体基板14の他面28側に形成されたコレクタ層30の一部がN型のカソード層35とされることIGBT領域33の一部がダイオード領域34とされていると言える。そして、半導体基板14の一面15の面方向において、コレクタ層30が形成されたIGBT領域33がIGBT素子として動作し、カソード層35が形成されたダイオード領域34がダイオード素子として動作する。
図7に示された構造はIGBT素子およびダイオード素子の最小単位であり、これらの最小単位の構造が繰り返しミラー反転された構造となる。この構造の一部の断面図を図8に示す。
図8に示されるように、半導体基板14の一面15側の構造については、IGBT領域33およびダイオード領域34の全体に、第1領域20にエミッタ領域22およびボディ領域24が形成された構造と第2領域21のチャネル層19にホールストッパー層25が形成された構造とが繰り返し配置されている。そして、半導体基板14の他面28側において、フィールドストップ層29の上に形成される層がコレクタ層30であるかまたはカソード層35であるかにより、IGBT領域33とダイオード領域34とが区画されている。なお、セルエリア11では、図8に示される構造がさらに繰り返しミラー反転された構造となっている。以上のように、セルエリア11をRC−IGBT素子の構造とすることもできる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第2実施形態と異なる部分について説明する。図9は、本実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。この図に示されるように、本実施形態では、IGBT領域33では、エミッタ領域22が形成された第1領域20とホールストッパー層25が形成された第2領域21とが繰り返し配置されている。
一方、ダイオード領域34では、半導体基板14の表層部にチャネル層19が形成されているが、エミッタ領域22やホールストッパー層25が形成されていない。このような構造によると、ダイオード領域34ではIGBT素子として機能する部分が無いので、ダイオード素子の順方向電圧がIGBT素子から受ける影響を低減することが可能となる。
なお、本実施形態では、IGBT領域33とダイオード領域34との境界上にはダイオード素子が位置している。
(第4実施形態)
本実施形態では、第3実施形態と異なる部分について説明する。図10は、本実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。この図に示されるように、本実施形態では、ダイオード領域34に設けられたチャネル層19全体にホールストッパー層25が形成されている。なお、IGBT領域33とダイオード領域34との境界上にはダイオード素子が位置している。
このように、ダイオード領域34のチャネル層19それぞれにホールストッパー層25が設けられているので、半導体基板14からダイオード領域34のチャネル層19へのホールの注入が抑えられてホールの低注入化を図ることができる。
(第5実施形態)
本実施形態では、第4実施形態と異なる部分について説明する。図11は、本実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。この図に示されるように、本実施形態では、コレクタ層30とカソード層35との境界上に第1領域20が位置し、この第1領域20にエミッタ領域22が形成されている。言い換えると、IGBT領域33がダイオード領域34の外縁部にオーバーラップしていると言える。
このように、IGBT素子がIGBT領域33とダイオード領域34との境界上に位置していても、ダイオード領域34ではIGBT素子として機能する部分がほとんど無いので、ダイオード素子の順方向電圧がIGBT素子から受ける影響を低減することができる。
(第6実施形態)
本実施形態では、第5実施形態と異なる部分について説明する。図12は、本実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。この図に示されるように、本実施形態では、図11に示される構造に対して、ダイオード領域34のチャネル層19にホールストッパー層25が設けられていない構造になっている。このように、IGBT領域33とダイオード領域34との境界にIGBT素子が存在していても良い。
(第7実施形態)
本実施形態では、上記各実施形態と異なる部分について説明する。上記各実施形態では、トレンチ16が等間隔に形成されていたので、トレンチ16の間の第1領域20の幅と第2領域21の幅とは同じであった。しかしながら、この幅は一例であり、トレンチ16を形成する間隔に従って変化する。
例えば、図13(a)〜図13(c)は、エミッタ領域22が形成された第1領域20の幅よりも第2領域21の幅が広くなるようにトレンチ16を形成した構造である。すなわち、第1領域20を形成するトレンチ16と隣のトレンチ16との間隔をXとし、第2領域21を形成するトレンチ16と隣のトレンチ16との間隔をYとする。言い換えると、チャネル層19が形成されていないトレンチ16とトレンチ16との間隔がXであり、チャネル層19が形成されたトレンチ16とトレンチ16との間隔がYである。このようにXとYを規定すると、X<Yの関係を満たすようにトレンチ16が形成されている。
なお、図13では最小単位の構造を示しているので、トレンチ16とトレンチ16との間の第1領域20の幅の1/2がXに相当し、トレンチ16とトレンチ16との間の第2領域21の幅の1/2がYに相当する。
図13(a)は例えば第1実施形態で示された構造において第2領域21の幅が広げられた構造である。図13(b)はIGBT領域33においてチャネル層19であるフロート層にP+型の第1の層19aが形成された構造である。また、図13(c)はダイオード領域34の第2領域21の幅が広げられた構造である。
このように、X<Yという関係により、IGBT領域33では当該IGBT領域33の面積に対してゲートとして機能する領域が小さくなる一方、エミッタ接地される領域が増えるので、帰還容量の中に溜まる電荷はほとんど無くなり、IGBT素子の高速スイッチングを実現することができる。
(第8実施形態)
本実施形態では、上記各実施形態と異なる部分について説明する。上記各実施形態では、チャネル層19にホールストッパー層25が設けられていたが、ホールストッパー層25が設けられていない構造となっている。
図14(a)および図14(b)は、本実施形態に係るRC−IGBT素子の一部断面図である。これらの図に示されるように、チャネル層19にはホールストッパー層25が設けられていない。
そして、図14(a)に示されるように、IGBT領域33ではチャネル層19をフロート層とするために層間絶縁膜26によりチャネル層19が覆われている。また、図14(b)に示されるように、ダイオード領域34ではIGBT素子が機能しないように層間絶縁膜26によりエミッタ領域22およびボディ領域24が覆われている。このように、チャネル層19にホールストッパー層25が設けられていない構造とすることもできる。
なお、本実施形態においても、第7実施形態と同様に、第1領域20を形成するトレンチ16と隣のトレンチ16との間隔をXとし、第2領域21を形成するトレンチ16と隣のトレンチ16との間隔をYとすると、X<Yの関係を満たすようにトレンチ16が形成されていることが好ましい。
(他の実施形態)
上記各実施形態で示された構造は一例であり、上記で示した構造に限定されることなく、本発明の特徴を含んだ他の構造とすることもできる。例えば、ゲート電極18をP型のポリシリコンとしたが、外部の回路で電圧を制御できれば、ゲート電極18をN+型のポリシリコンとしても良い。
また、第1領域20にトレンチ23を設けてこのトレンチ23にP+型のボディ領域24を埋め込んでいたが、この構造も一例である。すなわち、ボディ領域24はイオン注入により形成されても良い。
ボディ領域24をイオン注入で形成する場合、上述のように、ウェハにトレンチゲート構造を形成し、イオン注入により第1領域20にエミッタ領域22を形成すると共に第2領域21にチャネル層19を形成した後、高加速多段イオン注入を行う。例えば、0.5MeV、1MeV、1.5MeVで3回行う。ドーズ量は1×1020/cmである。この後、ホールストッパー層25を形成していく。
一方、トレンチ23にボディ領域24を埋め込む方法において、先にホールストッパー層25を形成することもできる。この場合、上述のように、ウェハにトレンチゲート構造を形成した後、チャネル層19であるフロート層にホールストッパー層25を形成する。この後、エミッタ領域22を形成する。そして、マスクを用いて第1領域20にトレンチ23を形成して、トレンチ23にボディ領域24としてのP+型のポリシリコンを埋め込む。このような順序でボディ領域24を形成しても良い。
上記各実施形態では、エミッタ領域22およびボディ領域24は第1領域20においてトレンチ16の長手方向に沿って設けられていたが、トレンチ16の長手方向にエミッタ領域22とボディ領域24とが交互に配置されていても良い。
また、上記各実施形態では、上述のように、トレンチ16が等間隔に形成されているので、X=Yの関係を満たす。この場合、チャネル層19が形成された幅が広くないので、チャネル層19に流れるホールの数も少なくなり、さらにホールストッパー層25によってホールの流れが抑制されるので、低オン電圧化を図ることができる。このように、XとYとの関係によってスイッチング損失とオン電圧とのバランスを調節することができる。
14 半導体基板
15 半導体基板の一面
16 トレンチ
17 ゲート絶縁膜
18 ゲート電極
19 チャネル層
20 第1領域
22 エミッタ領域
24 ボディ領域
27 エミッタ電極
28 半導体基板の他面
30 コレクタ層
31 コレクタ電極

Claims (10)

  1. 一面(15)を有する第1導電型の半導体基板(14)と、
    前記半導体基板(14)のうちの一面(15)側に形成され、一方向を長手方向としてそれぞれ長手方向に沿って延設された複数本のトレンチ(16)と、
    前記トレンチ(16)の壁面に形成されたゲート絶縁膜(17)と、
    前記トレンチ(16)内において、前記ゲート絶縁膜(17)の上に形成されたゲート電極(18)と、
    前記半導体基板(14)の表層部のうちの前記トレンチ(16)と隣のトレンチ(16)との間の複数の領域に選択的に形成された第2導電型のチャネル層(19)と、
    前記半導体基板(14)の表層部のうち前記チャネル層(19)が形成されていない前記トレンチ(16)と隣のトレンチ(16)との間の第1領域(20)において、前記トレンチ(16)の側面に接するように形成された第1導電型のエミッタ領域(22)と、
    前記第1領域(20)に前記エミッタ領域(22)に挟まれるように形成された第2導電型のボディ領域(24)と、
    前記エミッタ領域(22)および前記ボディ領域(24)に電気的に接続されたエミッタ電極(27)と、
    前記半導体基板(14)のうち前記一面(15)とは反対側の他面(28)側に形成された第2導電型のコレクタ層(30)と、
    前記コレクタ層(30)と電気的に接続されたコレクタ電極(31)と、を備え、
    アキュミュレーションモードで動作することを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
  2. 前記ボディ領域(24)は、前記半導体基板(14)の一面(15)を基準として当該ボディ領域(24)の底部が前記エミッタ領域(22)の底部よりも深く位置するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  3. 前記ボディ領域(24)は、前記半導体基板(14)の一面(15)を基準として前記トレンチ(16)の深さに対して10%以上70%以下の深さであることを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  4. 前記半導体基板(14)の表層部のうち、前記トレンチ(16)における前記長手方向の終端部(16a)側に形成された第2導電型のウェル層(32)を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  5. 前記トレンチ(16)の終端部(16a)は、前記ウェル層(32)に形成されており、
    前記長手方向における前記トレンチ(16)の全体の長さをセル長さとし、前記長手方向において前記トレンチ(16)のうち前記ウェル層(32)に位置する終端部(16a)の長さをウェル長さとすると、前記セル長さの半分の長さは前記ウェル長さの3倍以上の長さであることを特徴とする請求項4に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  6. 前記半導体基板(14)の表層部のうち前記チャネル層(19)が形成された前記トレンチ(16)と隣のトレンチ(16)との間の第2領域(21)において、当該第2領域(21)に形成された前記チャネル層(19)は前記エミッタ電極(27)に電気的に接続されていない層(19b)を有するフロート層になっていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  7. 前記トレンチ(16)の深さ方向に前記フロート層を前記トレンチ(16)の開口側の第1の層(19a)と前記トレンチ(16)の底部側の第2の層(19b)とに分割する第1導電型のホールストッパー層(25)を備えており、
    前記第2の層(19b)は、前記エミッタ電極(27)に電気的に接続されていない層(19b)であり、
    前記エミッタ電極(27)は、前記エミッタ領域(22)、前記ボディ領域(24)、および前記第1の層(19a)に電気的に接続されていることを特徴とする請求項6に記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  8. 前記半導体基板(14)の他面(28)側に形成された前記コレクタ層(30)の一部が第1導電型のカソード層(35)とされており、
    前記半導体基板(14)の一面(15)の面方向において、前記コレクタ層(30)が形成された領域がIGBT素子として動作するIGBT領域(33)とされ、前記カソード層(35)が形成された領域がダイオード素子として動作するダイオード領域(34)とされることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  9. 前記トレンチ(16)とトレンチ(16)との間に前記チャネル層(19)が形成されていない各トレンチ(16)の間隔をXとし、前記トレンチ(16)とトレンチ(16)との間に前記チャネル層(19)が形成された各トレンチ(16)の間隔をYとすると、X<Yの関係を満たすように前記トレンチ(16)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  10. 前記トレンチ(16)とトレンチ(16)との間に前記チャネル層(19)が形成されていない各トレンチ(16)の間隔をXとし、前記トレンチ(16)とトレンチ(16)との間に前記チャネル層(19)が形成された各トレンチ(16)の間隔をYとすると、X=Yの関係を満たすように前記トレンチ(16)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
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