JP5670519B2 - 純粋且つ無気泡のるつぼ内層を有するシリカるつぼの製造方法 - Google Patents

純粋且つ無気泡のるつぼ内層を有するシリカるつぼの製造方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は包括的に、シリカるつぼの製造方法に関する。より詳細には、本発明の実施形態は、高純度且つ無気泡のるつぼ内層を有するシリカるつぼの製造方法に関する。
単結晶シリコン材料を製造する方法として種々の方法が存在する。このようなプロセスの1つである「チョクラルスキー」(CZ)プロセスは、太陽電池用途を含む半導体用途のための単結晶シリコン材料を製造するために広範に利用されている。このCZプロセスでは、溶融シリコンが容器内に入れられ、単結晶性種結晶のチップをこの溶融シリコンに浸漬する。その後、種結晶を回転させながら「引上げる」。その結果、単結晶シリコンインゴットが溶融シリコンから成長する。
るつぼは、シリコンインゴットを製造するこの引上げ操作に通常使用される容器の1つである。るつぼは典型的に、引上げ操作中に溶融シリコンを含有しておくようにボウル形状で構成される。るつぼは、シリカガラス、又は石英ガラスから成り、所望量の酸素を溶融シリコンに導入すると共に、溶融シリコンが金属不純物によって汚染されるのを防ぐ。
CZプロセス中、シリカガラスるつぼの内表面は典型的に溶融シリコンに溶解する。るつぼ内層内に存在するあらゆる気泡は、溶解によって溶融シリコンに対して開放される可能性があり、シリコンインゴットの単結晶構造を乱すおそれのある粒子の潜在的な原因である。したがって、るつぼは典型的には、無気泡のるつぼ内層を有するように製造される。るつぼ外層は典型的に、数多くの小さい気泡を含有して発熱要素からの放射を拡散させるように製造される。
CZプロセス中のシリコンインゴットの汚染の可能性を最小限に抑えるために、るつぼ内層は可能な限り純粋でなければならない。
天然石英粒子から成るシリカガラスは多くの場合、5ppm〜20ppmのAl含量を含有する。シリカガラス中のAl元素は多くの場合、Li、Ca及びNa等の正に荷電した金属不純物と会合する。したがって、Al含量の減少が、他の金属元素の濃度を最小限に抑えるのに望まれる。
シリカガラスるつぼ又は石英ガラスるつぼを製造する既知の一方法は、回転式モールドの内部に、合成シリカ粒子であっても天然石英粒子であってもよいシリカ粒子をるつぼ形状に形成した後、それをシリカガラスるつぼへと溶融することである。るつぼをモールドから取り出し、機械的に仕上げ加工及び洗浄して、最終製品とする。
溶融中、シリカはるつぼ内層の内表面から昇華する。シリカは、アルミナよりも速く昇華するため、天然石英粒子を出発材料として使用する場合、アルミニウムがるつぼ内層の内表面に残る。上述のように、アルミニウムは他の金属不純物と会合する。
特許文献1に開示される一方法は、フッ化水素酸によりるつぼ内層の表面をエッチングすることによって、るつぼ内層の内表面におけるAl含量を最小限に抑えることが認識される。しかしながらこの方法は、フッ化水素酸の使用することから見て経済的にも、また環境的にも好ましいものでもない。
特許文献2に開示される、石英ガラスるつぼを製造する別の既知の方法は、ほとんど気泡を成長させることなく、るつぼ内層を無気泡とし、るつぼ内層の内表面におけるAl含量を減少させることが認識される。るつぼは、気泡及び気泡成長を低減させるような比較的大量の電力を使用することによって溶融され、るつぼ内層の表面上にアルミニウムリッチ層を残す。その後、アルミニウムリッチ層を研磨プロセス又はエッチングプロセスによって除去する。本方法は、CZプロセス中にほとんど気泡を成長させることのない、相対的に無気泡となり得るるつぼ内層を作製することができるが、アルミニウムリッチ層を研磨又はエッチングすることは、時間を浪費するものであり、また経済的でない。
特開昭63−166791号公報 米国特許第6,510,707号明細書
したがって、不純物濃度が最小であり且つ気泡及び気泡成長を低減させたるつぼ内層を有するシリカるつぼを合理的なコストで作製することが望ましい。
本発明の請求項1に係る方法は、シリカガラスるつぼを製造する方法であって、
モールドキャビティ内に第1のシリカ粒子層を形成すること、
前記第1のシリカ粒子層上に第2のシリカ粒子層を形成すること、
前記第2のシリカ粒子層の少なくとも一部を第1の温度で溶融すること、
前記第1のシリカ粒子層の少なくとも一部を、前記第1の温度を超える高い第2の温度で溶融すること、
第1のシリカ粒子層の少なくとも一部を昇華させること、
前記粒子を介してガスを実質的に吸引することなく、前記第2のシリカ粒子層の少なくとも一部を溶融すること、及び
前記第1のシリカ粒子層を溶融しながら、前記粒子を介して、前記モールドキャビティの内壁に分布する孔へとガスを吸引すること、
を含むことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る方法は、前記第2のシリカ粒子層の全体を昇華させることをさらに含むことを特徴とする。
法は、前記第2のシリカ粒子層の一部のみを昇華させることをさらに含む
本発明の請求項に係る方法は、前記第2のシリカ粒子層の少なくともさらなる部分を前記第2の温度で溶融することさらに含むことを特徴とする。
本発明の一実施形態によるるつぼを製造することができる装置の幾分概略的な断面図である。 本発明の一実施形態による供給システムを用いてシリカ粒子層を形成する方法を示す幾分概略的な断面図である。 本発明の一実施形態による供給システムを用いてシリカ粒子層を形成する方法を示す幾分概略的な断面図である。 本発明の一実施形態による粒子溶融システムを用いてシリカ粒子層を溶融する方法を示す幾分概略的な断面図である。 本発明の一実施形態による、るつぼ製造プロセスの一段階におけるるつぼを溶融する方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態による、るつぼ製造プロセスの一段階におけるるつぼを溶融する方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態による、るつぼ製造プロセスの一段階におけるるつぼを溶融する方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態による、るつぼ製造プロセスの一段階におけるるつぼを溶融する方法を示す断面図である。 本発明の別の実施形態による、るつぼ製造プロセスの一段階におけるるつぼを溶融する方法を示す断面図である。 本発明の別の実施形態による、るつぼ製造プロセスの一段階におけるるつぼを溶融する方法を示す断面図である。 本発明の別の実施形態による、るつぼ製造プロセスの一段階におけるるつぼを溶融する方法を示す断面図である。 本発明の別の実施形態による、るつぼ製造プロセスの一段階におけるるつぼを溶融する方法を示す断面図である。 本発明の一実施形態による、るつぼ内層の表面における不純物プロファイルを示す図である。 本発明の別の実施形態による、るつぼ内層の表面における不純物プロファイルを示す図である。 るつぼを製造する従来方法による、るつぼ内層の表面における不純物プロファイルを示す図である。 本発明の実施形態による一プロセス及び別の比較プロセスに関するるつぼからのコアサンプル及び対応するアルミニウムプロファイルを示す図である。
図1は、本発明の一実施形態によるるつぼを製造することができる装置の幾分概略的な断面図である。
図1は、溶融する準備の整ったモールド内に形成されるシリカ粒子の2つの層を有するモールド112の断面である。これから説明するように、溶融プロセスは5つの段階を含む。
図1を参照すると、シリカガラスるつぼを製造するための装置110は、米国特許出願第11/223,158号明細書(参照により本明細書中に完全に援用される)に記載されているように提供され得る。例えば、装置110は、モールドキャビティを定める内側モールド面114を有する回転式モールド112を備え得る。
空気路118及び空気路120のような複数の空気路が、内側モールド面114に連通している。各空気路118及び空気路120は、内側モールド面114の開口122のような円形開口を形成する円筒状の穴を有する。空気路120のような各空気路は、モールドキャビティから空気路にシリカ粒子が吸引されることを防ぐ多孔質グラファイトプラグ126を備える。空気路は、多岐管128、130、132のような多岐管に連通し、さらには穴134に連通する。排気システム501が穴134に接続している。
排気システム501は、モールドキャビティから空気路を介して、最終的には穴134を介して装置110の外部に空気を吸引するように構成される。排気システムは、少なくとも開始時間及び停止時間を制御するようにプログラム可能な排気能力に関して構成される。一実施形態において、排気ポンプ502は、室内環境と通気させるリーク弁503を少なくとも備える一連の制御弁504を有する。圧力ゲージ505は排気穴134に接続されている。この圧力の読取りは、溶融前線における圧力の指標として用いられる。
一実施形態において、モールド112は、天然石英粒子層228と、純粋なシリカ粒子層230とを含有する(内側モールド面114を露出させるように一部を取り壊したように示してある)。天然石英粒子層228及び純粋なシリカ粒子層230は、まとめて全シリカ粒子層と称することもある。
シリカ粒子の2つの層を形成する手法を、図2A及び図2Bを用いて説明する。図2A及び図2Bは、本発明の一実施形態による供給システムを用いてシリカ粒子層を形成する方法を示す幾分概略的な断面図である。
概して図2A及び図2Bを参照すると、供給システム210は、例えば、天然石英粒子214を含有する天然石英粒子ホッパー212と、純粋なシリカ粒子218を含有する純粋なシリカ粒子ホッパー216と、弁220及び弁222と、供給管224とを備え得る。モールド112の鉛直方向に出し入れ可能なスパチュラ226も備え得る。スパチュラ226はさらに、モールド112内を水平方向にも移動可能であり、モールド112が鉛直軸136の周囲を回転するにつれてシリカ粒子を成形することができる。
一実施形態において、天然石英粒子214は、Al、Ca、Li及びK等の不純物を含有する。天然石英粒子214は、一つには、約6ppmのAl含量、約1.3ppmのCa含量、約0.7ppmのLi含量、約0.1ppmのK含量、及び約0.05ppmのNa含量を有し得る。
一実施形態において、純粋なシリカ粒子218は、蒸留プロセスを介して精製される四塩化ケイ素から合成される。一実施形態において、純粋なシリカ粒子は1ppm未満の総金属含量を有していてもよく、このときAl含量は0.2ppm未満であり得る。
天然石英粒子ホッパー212及び純粋なシリカ粒子ホッパー216からの天然石英粒子214及び純粋なシリカ粒子218(まとめて「シリカ粒子」と称する)の流れは、それぞれ弁220及び弁222を調節することによって制御することができる。供給管224は、弁220及び弁222がどのように設定されているかに応じて、シリカ粒子の流れをホッパーのいずれか一方からモールド112に導くものである。
図2Aを参照すると、モールド112を、約70rpm〜約150rpmの速度で鉛直軸136の周囲を回転させ、供給管224を、内側モールド面114付近に配置し、弁220を開け、天然石英粒子214の堆積を開始し、モールドキャビティの外周部に天然石英粒子層228を形成している。天然石英粒子層228の厚み(モールド112の放射軸方向で測定される)はスパチュラ226の位置によって定められる。一実施形態において、天然石英粒子層228の厚みは、約15mm〜約30mmの範囲であり得る。
図2Bを参照すると、天然石英粒子層228を形成した後に弁220を閉じ、モールド112を鉛直軸136の周囲に回転させながら、弁222を開ける。純粋なシリカ粒子218が、純粋なシリカ粒子ホッパー216から供給管224の外部に供給されるにつれ、純粋なシリカ粒子層230により天然石英粒子層228の内表面は被覆される。一実施形態において、純粋なシリカ粒子層230の厚みは約1mm〜約5mmの範囲であり得る。一実施形態において、天然石英粒子層228及び純粋なシリカ粒子層230の厚みを合わせた全シリカ粒子層の厚みは、約25mm〜30mmであり得る。
純粋なシリカ粒子層230を形成した後、供給システム210及びスパチュラ226を回転式モールド112から取り出し、こうして、全シリカ粒子層を溶融してるつぼを形成することができる。
図3は、本発明の一実施形態による粒子溶融システム310を用いて全シリカ粒子層を溶融する方法を示す幾分概略的な断面図である。粒子溶融システムは、プログラム可能な電源316、並びに電源に接続される電極312及び電極314を有する。本発明の一実施形態において、電源316のプログラム可能な範囲は50kVA〜1200kVAである。
図3を参照すると、供給システム210を回転式モールド112から取り除いた後、粒子溶融システム310を回転式モールド112のキャビティに入れ、全シリカ粒子層を溶融させる。高温アークプラズマ318が全シリカ粒子層を溶融することにより、るつぼ320が形成される。るつぼ320は、天然石英粒子層228及び純粋なシリカ粒子層230(図2B中)に必ずしも対応するものでない層322及び層324を有する。層322及び層324は、むしろ、以下に記載されるプロセスにおける異なる工程の結果として形成される。示されるように、層322としては、純粋なシリカ粒子層230の一部、純粋なシリカ粒子層230の全て、又は純粋なシリカ粒子層230の全て及び天然石英粒子層230の一部が挙げられ得る。
排気システム501はプログラム化したように動作し、ガスが、回転式モールド112の内部から、全シリカ粒子層を介して、空気路118及び空気路120のような空気路へと吸引される。一般に、全シリカ粒子層の溶融は最内面で開始される。その後、溶融前線は、停止するまで外側へと移動し、るつぼ320と内側モールド面114との間に薄い未溶融粒子層326を残す。
溶融プロセスは、溶融電力、溶融前線位置、及び溶融前線における真空の変動により定められる5つの段階に分割することができる。図4A〜図4Dは、非斜線部分が未溶融粒子を示し、斜線部分が溶融された粒子の種々の層を示す、プロセスにおける連続工程を示す。5つの段階の第1の包括的な説明を、表1及び図4A〜図4Dを参照して示した後に、プロセスのより詳細な説明を表1のパラメータを用いて示す。
表1を参照すると、第1段階は皮膜形成の開始である。皮膜402は、穴134により実質的に大気圧で形成される。本発明の一実施形態において、排気システム501は、ポンプ502を運転していてもリーク弁503を大気に対し開くことによって停止している。この実施形態では、排気が皮膜の均質性に有害であり得ることから、この皮膜形成(skinning)段階において排気システム501は停止している。通常、高度な無気泡特性及び低い気泡成長特性が要求されるときには、モールドは、118及び120のような空気路を配置するように設計されている。これらの空気路は典型的にるつぼのコーナー半径部及び底部に配置される。何故ならば、形成されたるつぼをCZプロセスにおいて使用する場合は、シリコン溶融物との接触の接続は、るつぼの半径部及び底部において重要であるからである。皮膜を形成する前に排気システムを作動させると、高温プラズマガスが空気路に送られる。その結果、厚い皮膜が空気路位置に形成し、より薄い皮膜が他の場所に形成する。これは、昇華又は他の方法によって除去することが困難な不均一な厚みの皮膜を作る。また、薄い均質な皮膜は、空気路位置の溶融前線における圧力を下げることを助ける。
Figure 0005670519
皮膜形成位置を操作する洗練された方法の1つは、無気泡領域のために作製される空気路以外の別の一連の空気路(これらの実施形態では図示せず)を設けること、これらの空気路を介して排気させることによって皮膜形成を促進させることである。しかし、電気アークの電力及び位置を制御しながら皮膜形成中に空気路を介した空気の流れを停止させることは、均質で薄い皮膜を形成するのに実用上満足のいくものであり、また経済的である。
第2段階は、皮膜の完成及び排気の開始である。粒子層の表面の大半は、皮膜402によって被覆されているため、溶融前線における圧力は、排気システム501を作動させることによってこの段階で低くなり得る。皮膜は特にモールドの上部で完全ではないため、溶融前線における圧力は、皮膜402と内側モールド面114との間の未溶融粒子を介した「漏洩」に強く関係する。
第1段階及び第2段階の間、溶融電力は、皮膜を形成するための必要最低限の値に制御する。そうでなければ、皮膜402は、後に昇華により除去することができないほど厚くなってしまう。排気システム501を作動させた後の皮膜402は、無気泡の場合があるが、CZプロセス時に気泡成長を示す。これはおそらく、低電力で溶融されたシリカガラスが十分に脱気されていないため、CZプロセスのような高温において気泡成長を示すことが原因である。一実施形態において、排気システムは、リーク弁503を閉じることによって作動する。本実施形態では、排気システムを作動させると直ぐに、溶融電力が上がる。本発明の一実施形態では、排気システムを作動させた10秒後に、溶融電力が上がる。
第3段階は、溶融電力を上げることによって皮膜402の下の無気泡層を溶融する。排気システム501は第2段階の終わりに作動させてある。ここで、全シリカ粒子層の上面から第1の開口までの比較的長い距離によって、流れをポンプ送りする抵抗が増大する。さらにこれは、全シリカ粒子層の上面の上の環境と多岐管128、130及び132との間の圧力低下を増大させる。結果として、溶融前線における圧力が減少し、ガスは、ポンプ502によって溶融前線から多岐管128、130及び132へと吸引される。良好な真空度を確実にする良好な皮膜被覆率に加えて、るつぼをCZプロセスに使用する際に気泡成長を減少させるように、高電力溶融が必要とされる。高電力溶融は、溶融シリカガラスの脱気を助けると推測される。一実施形態において、電極への電力を、第3段階で600kVAに増大させる。
純粋なシリカ粒子がどれほど厚いかに応じて、無気泡層は、純粋なシリカガラスであっても、又は純粋なシリカ粒子層230から形成される純粋なシリカガラスと、天然石英粒子層228から形成される天然石英ガラスとの組み合わせであってもよい。この無気泡層はるつぼ内層322を構成する。
第4段階は、るつぼ内層322の外側の不透明なるつぼ外層324を溶融する。排気能力を下げることによって、気泡は溶融前線に誘導され得る。気泡サイズ及び気泡量を制御するために、また気泡成長を低減するために、制御された真空及び比較的高い電力がこの段階で要求される。一実施形態において、一連の制御弁504は、電極に600kVAを印加しながら、圧力ゲージ505で680Torrが維持されるように操作される。
溶融の第5段階は上記皮膜402の除去である。皮膜402を低溶融電力で、主に大気圧で溶融するので、皮膜402は無気泡でなく、それらの気泡はCZプロセス中に成長すると考えられる。このため、この皮膜402は除去しなければならない。皮膜を除去する最良の方法は、皮膜を形成するシリカガラスの昇華である。本発明の一実施形態では、電力を、600kVAから850kVAにまで42%上げた。電力レベル及びブースト工程は、遮蔽、電源の効率及びるつぼ内部における通気等の装置の構成に応じて変更することができる。
第4段階の終わりにモールド112とるつぼ320との間にいくらかの未溶融粒子326が残る飽和点で溶融前線は略停止する。
この第5段階は、或る程度の量の昇華が通常第3段階及び/又は第4段階で生じていることから、これらの段階と合わせてもよく、又はそれらの段階と重複してもよい。しかしながら、付加的な段階は皮膜を完全に除去する。第5段階は好ましくは、昇華のみを意図するものであり、溶融前線の進行が最小限に抑えられるものである。最終段階で昇華させる別の理由は、その後るつぼ内に落下し、るつぼ上に「ガス堆積(fume-deposit)」欠陥をもたらす、電極上における昇華した材料の堆積を防止するためである。第5段階、すなわち昇華段階は、皮膜の昇華後に残るアルミニウムの蓄積を最低限に抑えることが求められる。かかるアルミニウムの蓄積はより早期の段階の間に自然に発生する。皮膜の除去は、通常起こるよりも強力な昇華を必要とする。一実施形態では、0.8mm〜1.2mm厚の純粋なシリカ粒子層に対応する純粋なシリカガラスが、その後昇華される皮膜を作製するのに用いられる。この層は、図2B中の純粋なシリカ粒子層230中の粒子から溶融される。無気泡層を含む最終的なるつぼ構造体の設計、るつぼ層における純度プロファイル、粒子形成、溶融電力プログラム及び排気プログラムは、カスタマイズすることができる。
最内層ではより良好な封止とより良好な純度との矛盾が存在する。皮膜は厚いほど、下により良好な透明層を形成するのを助けるが、皮膜は薄いほど、皮膜を昇華させた後に残る不純物を少なくする。一実施形態では、約0.8mm〜1.2mmの純粋なシリカ粒子層を、皮膜を形成するのに用いた。昇華によって皮膜を取り去った後、この不純物プロファイルは従来技術よりも改良されていた。純粋なシリカ粒子の代わりに、天然石英粒子を皮膜に用いると、不純物プロファイルは昇華後により大きくなった。
純粋なシリカ粒子の最内層は、皮膜形成に求められるものよりも厚いことがある。昇華後に、るつぼは、天然石英ガラス層上に無気泡且つ気泡成長のない純粋なシリカ層を有し得る。純粋なシリカ粒子の厚みに応じて、且つ排気能力を低減すると、最終的なるつぼの気泡構造体を、所望の品質及び深さに細かく制御することができる。
一実施形態では、無気泡層の内側半分が、純粋なシリカ粒子から成り、無気泡層の外側半分及び不透明外層が、天然石英ガラスから成る(図5A〜図5D)。
るつぼ320によるCZプロセスの効果は、CZプロセスをシミュレートする真空焼成試験(vacuum bake test)を実施することによって評価することができる。例えば、真空焼成試験は、約1650℃で3時間0.1Pa圧のアルゴン雰囲気においてるつぼ片を加熱することを含み得る。
本発明によるるつぼは、特に底部上及びコーナー半径部周辺において、この真空焼成試験に応じて局在的な気泡を含有する領域、又は気泡成長を示す領域を有していない。したがって、るつぼ内層322からの気泡溶解の結果として、パーティクル生成に起因し得るCZプロセス中に引き上げられたシリコンインゴットの単結晶構造中の乱れが防がれている。
上記るつぼ内層322及びるつぼ外層324を形成する例示的な方法を、図4A〜図4D及び表1を参照してここでより詳細に説明する。
図4A〜図4Dは、本発明の一実施形態によるるつぼ溶融プロセスの種々の段階における、るつぼを溶融する方法を示す断面図である。表1は、本発明の上記の実施形態による5つの段階の概要である。
表1中、アークへの電力はkVA単位で示している。排気能力は任意の単位で示している。値100は、800m3/時間での真空ポンプ操作による圧力ゲージ505の読取りに対応する。各段階における主な事象を表中に記載する。各段階で溶融される粒子は、溶融前線の進行の定性的な速度に沿って説明される。真空度すなわち溶融前線における圧力は、任意単位を用いて示される。圧力は全溶融前線に関して均質でないため、数値は相対的な数値として理解される。下端において、値5は圧力ゲージ505におけるおおよその大気圧であり、値100は圧力ゲージ505において約150Torrである。昇華量及び補足も表に示している。
図4A及び表1を参照すると、るつぼ溶融プロセスの第1段階において、最内面の純粋なシリカ粒子層230の一部が溶融し、皮膜層402が形成される。第1段階中、電極312及び電極314に印加される電力は約100kVA以下であり得る。一実施形態において、電極312及び電極314に印加される電力は、約40kVA〜約80kVAの範囲であってもよい。第1段階中、排気システム501は、圧力ゲージ505で測定される圧力が約760Torrであるように停止され得る。
この条件は、皮膜が最終的なるつぼ形状の略80%を占める第2段階へと継続される。皮膜層402の大部分は、排気されずに溶融することによって形成されるため、皮膜層402は気泡を含有し得る。皮膜層402は、比較的低い電力で溶融することによって形成されるため、皮膜層はまたCZプロセスにおいて気泡成長を示す可能性がある。
第2段階の終わりに、排気システム501を作動させる。一実施形態では、第1段階及び第2段階の間、穴134を介してガスを排気しないようにリーク弁503を大気に対し開き、ポンプ502を運転させた状態に維持していた。例えば、排気システムを作動させた後、圧力ゲージ505で測定される圧力を150Torrにまで落としてもよい。
次に図4B及び表1を参照すると、るつぼ溶融プロセスの第3段階において、天然石英粒子層228である、形成された全シリカ粒子層の残部を溶融し、無気泡溶融シリカ層404aを形成する。第3段階中、電極312及び電極314に印加される電力は約600kVAであり得る。排気システム501は、天然石英ガラス層404aが実質的に気泡を含有しないことを確実にするために、運転状態に維持する。一実施形態において、第3段階の期間は、図4A〜図4Dの場合の404aと同じるつぼ内層322が、約2.0mm〜約6.0mmの厚みを有することを確実にするのに十分な時間に対応し得る。ポンプ502を第3段階の間動作させて、米国特許出願第11/223,158号明細書(参照により本明細書中に完全に援用される)に記載されるような流量でガスを排気し、るつぼ内層322を形成することができることが理解されよう。
皮膜層402はいくらか第3段階中に昇華されることがあるが、その量は相対的に少ない。
次に図4C及び表1を参照すると、るつぼ溶融プロセスの第4段階は、この場合は天然石英粒子層である全シリカ粒子層の残部を溶融して、不透明なるつぼ外層324を形成することである。図4A〜図4Dの場合、不透明な天然石英ガラス層はるつぼ外層324を構成する。排気能力は、十分量の気泡を誘導するように低減されるが、米国特許出願第11/223,158号明細書に記載されるように、溶融電力は、CZプロセス中の気泡成長を低減するのに十分に大きいと想定される。第4段階の終わりに、内側からの電気アークによる加熱と、モールドの冷壁との接触による冷却との間の均衡点で溶融前線は略停止する。本発明の一実施形態では、電力が取り除かれると、溶融前線は略停止し、溶融したるつぼ320と内側モールド面114との間に2mm〜3mmの未溶融粒子326が残る。
次に図4D及び表1を参照すると、るつぼ溶融プロセスの第5段階は、皮膜402を昇華により除去することである。溶融電力は、全シリカ粒子層を標的範囲に溶融するためではなく、主に皮膜402の昇華のために印加される。一実施形態において、電極312及び電極314に印加される電力は850kVAであった。
内層404aから皮膜層402が除去されると、約0.1mm〜約2.0mmの純粋なシリカガラスが昇華し、皮膜層402が十分に除去されることを確実にし得る。一実施形態では、約0.6mmの純粋な溶融シリカ層402が昇華し、皮膜層402が十分に除去されることを確実にし得る。一実施形態において、るつぼ内層322は、皮膜402の除去後に約2.0mm〜約6.0mmの厚みを有する。
表1と共に図4A〜図4Dにおいて例示的に上に記載されるプロセスに従って、純粋なシリカ粒子を主に皮膜に使用し、後に昇華させ、天然石英ガラスに類似のるつぼ内層(crucible inner layer)322の最内面を残す。図6は、本発明の一実施形態におけるるつぼ内層322上の不純物プロファイルを示す。約30マイクロメートル厚を有する3つの連続する表層をエッチングにより除去し、分析した。最内層は、14ppmのAl、0.2ppmのCa、0.6ppmのLi、及び0.14ppm未満のKであった。
天然石英粒子純度と同様の純度を有する最内面についてこれは自明でないことを理解されたい。純度は表4に示される従来方法の比較例よりもさらに1桁良好であることが理解される。これは、表4及び図8による比較例としてより詳細に後に説明される。
本発明の別の実施形態を、表2に伴う図5A〜図5Dに示す。図5Aに示されるような形成される粒子層は、図4Aに示されるこれまでの事例とは異なる。純粋なシリカ粒子層230は、皮膜に要求されるものよりも厚い。第3段階で溶融される無気泡層は、図5Bに示されるように純粋なシリカ粒子層230及び天然石英粒子層228から溶融する。通常、るつぼは、CZプロセス中に溶解される層よりも厚い無気泡層を有する。経済的な解決策として、無気泡層は、純粋なシリカ層404b及び天然石英ガラス層404aを有するように設計される。
Figure 0005670519
不透明なるつぼ外層324は、図4Cに示されるのと同様に図5Cに示すように溶融される。
図5Dは溶融プロセスの完了図である。表2に示されるように処理されるるつぼは、るつぼ内層322の内側部分として純粋なシリカ無気泡層を有する。一実施形態において、純粋なシリカ粒子は、Al、Ca、Li、Na及びKの全てに関して0.2ppm未満で形成された。約30マイクロメートル厚の最内面層は、2ppmのAl、0.2ppmのCa、0.5ppmのLi及び0.1ppm未満のKを有していた。3つの層分析によって観測される不純物プロファイルを図7に示す。観測される不純物の増大は、天然石英ガラス層404aからの拡散に起因し得ると思われる。
一比較例を図には示さず表3に示す。排気システムは、第1段階の開始時から動作させる。局在的な皮膜が、真空焼成試験により、表面の非常に近くで気泡成長を示す局在的な領域として観測された。この気泡成長層は、主要な排気開口が配置されるコーナー半径部で観測される。るつぼを、CZプロセスに用いると、結晶引上げの終了に向かって構造欠損を示す好ましくない結果が示された。
Figure 0005670519
表4は、例えば米国特許出願第11/223,158号明細書に記載されるようなるつぼを製造する従来の既知の方法を示す。
Figure 0005670519
純粋なシリカ粒子層は形成されない。直径及び厚みに関する寸法が得られた後に溶融プロセスが完了した。600kVAの電力は、所望の寸法を得るのに十分なものであった。真空焼成試験の結果、最内面の薄層は気泡成長を示した。30マイクロメートル厚のるつぼの内表面を分析すると、110ppmのAl、1.8ppmのCa、1.3ppmのLi及び0.1ppmのKが示された。このるつぼの不純物プロファイルを図8に示す。
図6、図7及び図8はそれぞれ、るつぼA、るつぼB及びるつぼDの各々の最内壁内の不純物のグラフから成る。各グラフのL1データ点は、るつぼ最内層を30マイクロメートルの深さまでエッチングし且つそのエッチング溶液を分析することによって定められる。L2データ点は、さらなる30マイクロメートルをさらにエッチングし且つそのエッチング溶液を分析することによって定められ、L3データ点は、さらなる30マイクロメートルをさらにエッチングし且つ分析することから得られる。
図9は、示される不純物プロファイルを作成するのに使用される最内層1001、層1001を含む純粋なシリカ層1002、層1001及び層1002を含む無気泡且つ気泡成長が遅い層1003、並びに層1003とるつぼの径方向の外面1005との間に広がる気泡を含む不透明層1004を備えるコアサンプルである。サンプルの下のグラフは、表4に記載されるるつぼDに関するもの、及び表2に記載されるるつぼBに関するものの2つの異なるプロセスに関するるつぼの壁中のアルミニウムを示す。るつぼDをCZプロセスに使用すると、引上げを開始する際に困難が生じた。引上げを開始するには何回かの再試行が必要であった。
実施例1
天然石英粒子を、回転式モールドにおいて天然粒子層として形成した。厚みが3.5mmの合成シリカ粒子を、天然石英粒子層上に純粋なシリカ粒子層として形成した。合成シリカ粒子は、Al、Ca、Li、Na及びKをそれぞれ0.2ppm未満で含有していた。天然石英粒子は、6ppmのAl、1.3ppmのCa、0.7ppmのLi、0.05ppmのNa及び0.1ppmのKを有していた。
回転式モールドは、直径463mmのキャビティを有していた。1000kVAのプログラム可能なDC電源をグラファイト電極に接続した。排気システムは800m3/時間の排気性能、並びに排気能力を制御するための一連の弁及び配管を有していた。
溶融プログラムの5つの工程を、表2に示すように操作した。
第1段階及び第2段階は合計して2分かかった。排気システムを、リーク弁を開けることによって停止し、(弁を閉じることによって)1分50秒で作動させる。第1段階及び第2段階における電力は60kVA〜100kVAであった。排気穴134によって位置決めされる真空センサを用いて、溶融前線における圧力をモニタリングした。読取りは、溶融前線における圧力を示すものではないが、相対値を示す。第3段階における圧力の読取りは150Torrであった。第3段階及び第4段階で電力を100kVAから600kVAに上げた。第4段階では、排気システムはセンサ位置で680Torrに調整された。
第5段階において、電力を850kVAに上げると、大規模なヒューム生成が観測された。
冷却後、溶融部をモールドから取り出し、所要の高さに切断した。外径は、11.5mmの壁厚を有して457mmであった。
或るるつぼは、切断して真空焼成試験用の切取試片とした。およそ1650℃で約3時間、約0.1Pa圧のアルゴンで、るつぼを焼成する真空焼成試験を実施した後、るつぼが、気泡を実質的に含まず且つ顕著な気泡成長を示さない3.5mm厚のるつぼ内層を有することが確認された。
約30μmのるつぼ内層を分析のために溶解した。3つの連続層を分析した。濃度プロファイルを図7に示す。
結晶構造に関する如何なる問題も伴うことなくるつぼはCZプロセスに用いられた。
実施例2
1.5mm厚の合成シリカ粒子層を天然石英粒子層上に形成した以外は、実施例1に概説したものと同様の手順に従ってるつぼを調製した。
溶融プログラムの5つの工程は、表1、そうでなければ同様の実施例1に示すように操作した。
図6に示すように不純物プロファイルを明らかにするために3つの最内層を分析した。最内層である層L1の純度は実施例1ほど純粋ではないが、以下の比較例よりも1桁良好である。
このるつぼは、構造欠損に関して同様に良好に機能した。シリコン溶融物は、実施例1の場合よりも多くの不純物を有するとされるが、構造欠損に対して重要なものではなかった。
比較例1
表3に示すように溶融段階をとった以外は、実施例1に概説したものと同様の手順に従ってるつぼを調製した。最大の違いは、排気システムを第1段階の始めから作動させたことである。
真空焼成試験結果から、コーナーR周辺に気泡層が示され、これは皮膜が完全に除去されていなかったことを示した。
このるつぼをCZプロセスに使用したが、単結晶の引上げの開始が成功する前に、3回の試行が繰り返し必要であった。
比較例2
合成シリカ粒子層を天然石英粒子層上に形成しなかったこと以外は、実施例1に概説したものと同様の手順に従ってるつぼを調製した。溶融段階は表4に示した通りである。意図的な昇華のための第5段階はない。所要の寸法、直径及び壁厚を満たした時点で溶融を停止した。不純物プロファイルは図8に示す。実に、850kVA等の高電力における昇華段階がないため、莫大な不純物の集積が観測された。第1の層L1中のアルミニウム含量は、実施例2よりも7.8倍大きく且つ実施例1よりも55倍大きい110ppmであった。
このるつぼに関して、成功したCZ引上げは70%未満であった。成功した引上げにすら、その引上げを終了するのに数回の再試行が必要であった。

Claims (3)

  1. シリカガラスるつぼを製造する方法であって、
    モールドキャビティ内に第1のシリカ粒子層を形成すること、
    前記第1のシリカ粒子層上に第2のシリカ粒子層を形成すること、
    前記第2のシリカ粒子層の少なくとも一部を第1の温度で溶融すること、
    前記第1のシリカ粒子層の少なくとも一部を、前記第1の温度を超える高い第2の温度で溶融すること、
    第1のシリカ粒子層の少なくとも一部を昇華させること、
    前記粒子を介してガスを実質的に吸引することなく、前記第2のシリカ粒子層の少なくとも一部を溶融すること、及び
    前記第1のシリカ粒子層を溶融しながら、前記粒子を介して、前記モールドキャビティの内壁に分布する孔へとガスを吸引すること、
    を含む、シリカガラスるつぼを製造する方法。
  2. 前記第2のシリカ粒子層の全体を昇華させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2のシリカ粒子層の少なくともさらなる部分を前記第2の温度で溶融することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
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