JP4396505B2 - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体製造プロセスで用いられるプラズマエッチング装置の主要部品であるシリコン電極板の作製に好適なシリコン単結晶の製造方法に関するものである。
半導体装置を製造する工程の一つにシリコンウェーハをエッチングする工程があり、このシリコンウェーハをエッチングするための装置として、プラズマエッチング装置が用いられている。一般的なプラズマエッチング装置は、図6に示すように、その内部を真空に保持可能な真空容器1を備え、真空容器1の頂部には外部よりエッチングガスが供給可能なガス供給口1aが、底部には外部にガスを排出可能なガス排出口1bがそれぞれ設けられる。真空容器1内部には円盤状の電極板2が水平に設けられ、エッチングガス供給口1aから供給されるエッチングガスが電極板2を通るように設置される。電極板2には円盤状の平面に対して直角方向に複数の貫通孔5が設けられ、エッチングガス供給口1aから供給されるエッチングガスが複数の貫通孔5から均一に吹出される。また真空容器1内部には、電極板2と一定の間隔をおいて支持板3が設けられ、支持板3の上にはエッチング対象となるシリコンウェーハ4が載置される。ガス供給口1a及び支持板3には電極板2とシリコンウェーハ4の間に高周波電圧を印加する高周波電源6が接続される。このように構成されたプラズマエッチング装置では、支持板3上にシリコンウェーハ4を載置した後、エッチングガス7をガス供給口1aから供給して電極板2に設けられた貫通細孔5を通してシリコンウェーハ4に向かって流しながら高周波電源6により電極板2と支持板3の間に高周波電圧を印加する。高周波電圧の印加により電極板2とシリコンウェーハ4の間の空間でプラズマ8が発生する。このプラズマ8によるスパッタリング即ち物理反応と、シリコン−エッチングガスによる化学反応とによりシリコンウェーハ4表面がエッチングされる。
従来プラズマエッチング装置の電極板として、円盤状の単結晶シリコンで構成されたシリコン電極板が主として使用されていた。例えば、COPの密度が104個/cm3以下の単結晶シリコンからなることを特徴とするパーティクル発生の少ないプラズマエッチング用シリコン電極板が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。上記特許文献1に示されるシリコン電極板を用いてシリコンウェーハをプラズマエッチングすると、パーティクル発生による不良品発生を大幅に減らすことができ、半導体装置産業の発展に大いに貢献しうるものであるとある。
特開2001−338913号公報(請求項1、段落[0024])
一方、このシリコン電極板を製造するために、φ240mm〜φ450mm程度の大口径シリコン単結晶棒を母材としていた。母材となるシリコン単結晶棒の育成では、先ずシリコン単結晶育成装置の炉内をヒータで加熱し、加熱した炉内で溶融させたシリコン融液に種結晶を浸す。次いで種結晶を引上げながら種絞り部、コーン部、肩部及び直胴部を通常のチョクラルスキー法(CZ法)もしくは磁場印加型CZ法で成長させる。次に直胴部に続くテール部を50mm〜150mmの範囲で成長させた後に、単結晶棒をシリコン融液から切り離す。次にシリコン融液から単結晶棒を切り離した後は、単結晶棒をシリコン融液の直上で結晶位置を維持しつつ、育成装置のヒータ電源を切り、炉内温度を低下させることにより単結晶棒を冷却し、後に育成装置内から冷却した単結晶棒を取出す。
続いて得られた単結晶棒の直胴部を150mm〜300mm程度の一定長さに切断してブロック化する。通常は、シリコン電極板の材料として直胴部の晶癖線が発生している領域までを使用している。更にブロック体を所定の厚さにスライスすることによりシリコン電極板を作製していた。しかしながら、得られたシリコン単結晶棒の直胴部をブロック化する際に、晶癖線を有し、かつエッチピット部を含む領域を切断加工すると、単結晶に大きな割れが発生してしまい、母材であるシリコン単結晶棒から割れのないシリコン電極板の製品化率が低い問題があった。
本発明の目的は、切断加工時の結晶割れの発生を防止し、シリコン電極板の製品化率を向上し得るシリコン単結晶の製造方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、CZ炉内に設けられた石英るつぼ13内に貯留されたシリコン原料を電熱ヒータ18により加熱して融解されたシリコン融液12から所定の長さのシリコン単結晶棒25を筒状の熱遮蔽部材36により包囲しながら引上げる工程と、図2に示すように、ヒータ18により加熱している状態で所定の長さに引上げられたシリコン単結晶棒25の引上げを停止してるつぼ13を一時的に下降させることによりシリコン融液12とシリコン単結晶棒25とを切り離す工程と、図3に示すように、切り離したシリコン単結晶棒25とるつぼ13を所定の位置まで一緒に下降させてシリコン単結晶棒25の下部を熱遮蔽部材36の下端から徐々に露出させるとともに、露出するシリコン単結晶棒25の下部をヒータ18の輻射熱に直接曝すことにより所定時間熱処理する工程とを含み、シリコン単結晶棒25の下部の熱処理が1000〜1400℃のヒータ温度で120〜180分間行われ、シリコン単結晶棒25の所定の長さが70〜120cmであって、シリコン単結晶棒の下部がシリコン単結晶棒の下端から0〜40cmであるシリコン単結晶の製造方法である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、所定時間熱処理したシリコン単結晶棒25の下部をヒータ18の電力を切断してCZ炉内で維持する工程を更に含む製造方法である。
従来は、シリコン融液から切り離したシリコン単結晶棒を冷却する場合、引上げたシリコン単結晶棒は熱遮蔽部材によって覆われ、ヒータの輻射熱を遮りながら徐々に冷却していたが、このような製造方法では、得られる単結晶棒の内部に存在する残留応力が大きいため、この残留応力に起因して切断加工時に結晶割れが発生すると考えられる。特にシリコン電極板として使用する場合には、直胴部の晶癖線が発生している領域までを使用するので、晶癖線を有し、かつエッチピット部を含む領域を切断加工しなければならないため、この影響は更に大きくなると考えられる。これに対して本発明のシリコン単結晶の製造方法では、内部に存在する残留応力が大きいシリコン単結晶棒の下部を熱遮蔽部材の下端から徐々に露出させ、露出するシリコン単結晶棒の下部をヒータの輻射熱に直接曝す熱処理工程を施す。この熱処理工程により、シリコン単結晶棒の下部の結晶内部に存在する残留応力が解放されるため、得られたシリコン単結晶棒からシリコン電極板を作製する際に切断加工による結晶割れの発生を防止することができ、シリコン電極板の製品化率を向上することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明であって、シリコン単結晶棒25の下部への熱処理がシリコン単結晶棒25を下降しながら行われ、ヒータ18による加熱が高温から低温に段階的又は連続的に温度を下降しながら行われる製造方法である。
請求項3に係る発明では、シリコン単結晶棒を下降しつつ、ヒータによる加熱を段階的又は連続的に温度を下降しながら行うことで、シリコン単結晶棒の下部は緩やかな温度プロファイルをとりながら徐冷されるため、シリコン単結晶棒の下部に存在する残留応力をより解放することができる。
請求項に係る発明は、請求項1に係る発明であって、シリコン単結晶棒の直径が240〜450mmである製造方法である。
本発明のシリコン単結晶の製造方法は、内部に存在する残留応力が大きいシリコン単結晶棒の下部を熱遮蔽部材の下端から徐々に露出させ、この露出する下部をヒータの輻射熱に直接曝す熱処理工程を施すことで、このシリコン単結晶棒の下部の結晶内部に存在する残留応力が解放されるため、得られたシリコン単結晶棒からシリコン電極板を作製する際に切断加工による結晶割れの発生を防止することができ、シリコン電極板の製品化率を向上することができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明のシリコン単結晶の製造方法を実施するCZ炉を示す。このCZ炉10のチャンバ11内には、シリコン融液12を貯留する石英るつぼ13が設けられ、この石英るつぼ13の外周面はグラファイトサセプタ14により被覆される。石英るつぼ13の下面は上記グラファイトサセプタ14を介して支軸16の上端に固定され、この支軸16の下部はるつぼ駆動手段17に接続される。るつぼ駆動手段17は図示しないが石英るつぼ13を回転させる第1回転用モータと、石英るつぼ13を昇降させる昇降用モータとを有し、これらのモータにより石英るつぼ13が所定の方向に回転し得るとともに、上下方向に移動可能となっている。石英るつぼ13の外周面は石英るつぼ13から所定の間隔をあけて電熱ヒータ18により包囲され、この電熱ヒータ18は保温筒19により包囲される。電熱ヒータ18は石英るつぼ13に投入されたシリコン原料を加熱・融解してシリコン融液12にする。
またチャンバ11の上端には円筒状のケーシング21が接続される。このケーシング21には引上げ手段22が設けられる。引上げ手段22はケーシング21の上端部に水平状態で旋回可能に設けられた引上げヘッド(図示せず)と、このヘッドを回転させる第2回転用モータ(図示せず)と、ヘッドから石英るつぼ13の回転中心に向って垂下されたワイヤケーブル23と、上記ヘッド内に設けられワイヤケーブル23を巻取り又は繰出す引上げ用モータ(図示せず)とを有する。ワイヤケーブル23の下端にはシリコン融液12に浸してシリコン単結晶棒25を引上げるための種結晶24が取付けられる。
更にチャンバ11にはこのチャンバ11のシリコン単結晶棒側に不活性ガスを供給しかつ上記不活性ガスをチャンバ11のるつぼ内周面側から排出するガス給排手段28が接続される。ガス給排手段28は一端がケーシング21の周壁に接続され他端が上記不活性ガスを貯留するタンク(図示せず)に接続された供給パイプ29と、一端がチャンバ11の下壁に接続され他端が真空ポンプ(図示せず)に接続された排出パイプ30とを有する。供給パイプ29及び排出パイプ30にはこれらのパイプ29,30を流れる不活性ガスの流量を調整する第1及び第2流量調整弁31,32がそれぞれ設けられる。
一方、引上げ用モータの出力軸(図示せず)にはエンコーダ(図示せず)が設けられ、るつぼ駆動手段17には支軸16の昇降位置を検出するエンコーダ(図示せず)が設けられる。2つのエンコーダの各検出出力はコントローラ(図示せず)の制御入力に接続され、コントローラの制御出力は引上げ手段22の引上げ用モータ及びるつぼ駆動手段の昇降用モータにそれぞれ接続される。またコントローラにはメモリ(図示せず)が設けられ、このメモリにはエンコーダの検出出力に対するワイヤケーブル23の巻取り長さ、即ちシリコン単結晶棒25の引上げ長さが第1マップとして記憶される。また、メモリには、シリコン単結晶棒25の引上げ長さに対する石英るつぼ13内のシリコン融液12の液面レベルが第2マップとして記憶される。コントローラは、引上げ用モータにおけるエンコーダの検出出力に基づいて石英るつぼ13内のシリコン融液12の液面を常に一定のレベルに保つように、るつぼ駆動手段17の昇降用モータを制御するように構成される。
シリコン単結晶棒25の外周面と石英るつぼ13の内周面との間にはシリコン単結晶棒25の外周面を包囲する熱遮蔽部材36が設けられる。この熱遮蔽部材36は円筒状に形成され電熱ヒータ18からの輻射熱を遮る筒部37と、この筒部37の上縁に連設され外方に略水平方向に張り出すフランジ部38とを有する。上記フランジ部38を保温筒19上に載置することにより、筒部37の下縁がシリコン融液12表面から所定の距離だけ上方に位置するように熱遮蔽部材36はチャンバ11内に固定される。そしてこの筒部37の下部には筒内の方向に膨出する膨出部39が設けられる。
このように構成されたCZ炉を用いてシリコン単結晶棒を製造する方法を説明する。
図1に示すように、石英るつぼ13にシリコン原料を投入し、電熱ヒータ18によりこのシリコン原料を加熱、融解してシリコン融液12にする。シリコン原料としては高純度のシリコン多結晶体が挙げられる。またシリコン多結晶体とともに必要に応じてドーパント不純物を石英るつぼ内に投入しても良い。続いてるつぼ駆動手段17により支軸16を介して石英るつぼ13を所定の速度で回転させる。そして回転引上げ手段の図示しない引上げ用モータによりワイヤケーブル23を繰出して種結晶24を降下させ、種結晶24の先端部をシリコン融液12に接触させる。その後種結晶24を石英るつぼ13とは逆方向に所定の回転速度で回転させながら、種結晶24を徐々に引上げることにより、種結晶24の下方に所定の長さのシリコン単結晶棒25を育成させる。
シリコン単結晶棒25の育成では、先ず、シリコン融液に接触させた種結晶24を融解した後に引上げを開始して種絞り部25aを形成し、結晶径を徐々に増大させ、コーン部25b、肩部25cを形成し、定形の直胴部25dの引上げに移る。直胴部25dの軸方向長さは50〜100cmが好ましい。引上げ育成に従い減少する融液面の高さを考慮しながら、引上げ速度と融液温度を制御して結晶成長速度を最適化する。直胴部25dを形成した後は、結晶径を徐々に小さくし、テール部25eを形成する。テール部は50mm〜150mmの範囲で成長させる。このようにして育成した所定の長さのシリコン単結晶棒25の直径は240〜450mmが好適である。
次に図2に示すように、テール部25eを形成した後は、電熱ヒータ18により加熱している状態で、回転引上げ手段の図示しない引上げ用モータの駆動を止めてシリコン単結晶棒25の引上げを停止するとともに、るつぼ駆動手段17により支軸16を介して石英るつぼ13を一時的に下降させることにより、シリコン融液12とシリコン単結晶棒25とを切り離す。切り離したシリコン単結晶棒25を構成する直胴部25dからテール部25eまでの長さは70〜120cmが製造コスト上の理由で好ましい。図4に示すように、例えば、直径400mm、直胴部25dからテール部25eまでの長さが60cmのシリコン単結晶棒25の直胴部25dは、肩部25cから約100mmまでが単結晶領域25gであり、この単結晶領域25gに続いて約400mmまでが晶癖線含有領域25h、更にテール部25eまでが晶壁線消失領域25iとなる。この晶癖線含有領域25hを切断し、この切断面をdash若しくはseccoエッチングすると、エッチピットが現れる。シリコン電極板として使用する領域は、単結晶領域25gと晶癖線含有領域25hである。
続いて、図3に示すように、電熱ヒータ18により加熱している状態で、切り離したシリコン単結晶棒25と石英るつぼ13を所定の位置まで一緒に下降させる。シリコン単結晶棒25と石英るつぼ13の下降速度は育成するシリコン単結晶棒25の直径や、軸方向の長さによっても前後するが、1.0〜2.5mm/minの範囲が好ましく、1.5〜2.0mm/minの範囲が更に好ましい。下限値未満では熱処理不足により結晶切断段階での割れの不具合を生じ、上限値を越えると熱処理過多の為、結晶切り離し部が溶融し結晶加工段階での割れの不具合を生じる。切り離したシリコン単結晶棒25の下降は回転引上げ手段の図示しない引上げ用モータによりワイヤケーブル23を繰出すことにより行われ、石英るつぼ13の下降はるつぼ駆動手段17の図示しない昇降用モータにより支軸16を介して行われる。この下降によりシリコン単結晶棒25とシリコン融液12は一定の間隔を保ちながら、シリコン単結晶棒25の下部が熱遮蔽部材36の下端に位置する膨出部39から徐々に露出し、シリコン単結晶棒25の下部のうち、露出した箇所から電熱ヒータ18の輻射熱に直接曝される。このようにシリコン単結晶棒25の下部への熱処理はシリコン単結晶棒25を下降しながら行われる。熱遮蔽部材36の下端から露出させるシリコン単結晶棒の下部は、切り離し部25fのシリコン単結晶棒の下端から20〜50cmが残留応力が大きい領域であるため好ましく、30〜40cmが更に好ましい。下限値未満では熱処理範囲不足により残留応力を緩和出来ず結晶加工段階で割れの不具合を生じ、上限値を越えても特に問題は無いが装置構造上での制限としている。またシリコン単結晶棒25の下部の熱処理は1000〜1400℃のヒータ温度で120〜180分間行うことが好ましく、1100〜1300℃のヒータ温度で120〜180分間行うことが更に好ましい。ヒータ温度を1000〜1400℃の範囲内としたのは、下限値未満であると急激な冷却となって、単結晶棒に残留応力が存在してしまうためであり、上限値を越えると単結晶棒の表面が再び融解してしまうおそれがあるためである。また、熱処理時間を120〜180分間の範囲内としたのは、下限値未満では、十分に熱処理を施すことができず単結晶棒に残留応力が存在してしまうためであり、上限値を越えてもその効果は変わらないが、製造コストが高くなってしまう。
また、電熱ヒータ18による加熱は高温から低温に段階的又は連続的に温度を下降しながら行っても良い。具体的には、シリコン単結晶棒25を下降し始めた直後から連続的に電熱ヒータによる加熱温度を下降させ、シリコン単結晶棒25の下部が熱遮蔽部材36の下端から完全に露出して下降を停止するまでに電熱ヒータによる加熱を停止させてもよい。また、シリコン単結晶棒25を下降し始めた直後は電熱ヒータによる加熱温度を一定に保ち、所望の位置まで単結晶棒が下降した際に、電熱ヒータによる加熱温度を所定の温度にまで低下して、更にその低下した温度を一定に保持するように段階的に加熱しても良い。
更に、所定時間熱処理したシリコン単結晶棒25の下部を電熱ヒータ18の電力を切断してCZ炉10内で維持する。炉内温度を低下させることにより単結晶棒を冷却し、冷却した単結晶棒をCZ炉内から取出す。このようにして得られたシリコン単結晶棒25の直胴部25dを150mm〜300mm程度の一定長さに切断してブロック化する。本発明の製造方法を経て得られたシリコン単結晶棒は、切断加工の割れの原因となる残留応力が解放されるため、単結晶棒の直胴部をブロック化する際に、晶癖線を有し、かつエッチピット部を含む領域25hで切断加工しても、単結晶に大きな割れが発生することがない。そのため、シリコン電極板の製品化率を向上することができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
図1に示すCZ炉を使用してシリコン単結晶棒を製造した。具体的には、先ずチャンバ11内を25torr(約3.3kPa)に減圧し、更にArガスを100l/minの割合で導入し続けた。次いで石英るつぼ13内に結晶用シリコン原料及びボロンを投入し、電熱ヒータ18のヒータ電力を160kWにしてシリコン原料及びボロンを融解してシリコン融液12とした。続いて、るつぼ駆動手段17により支軸16を介して石英るつぼ13を6rpmの速度で回転させ、回転引上げ手段の図示しない引上げ用モータによりワイヤケーブル23を繰出し、種結晶24を石英るつぼ13とは逆方向に6rpmの回転速度で回転させながら、種結晶24を降下させ、種結晶24の先端部をシリコン融液12に接触させた。種結晶24の先端部が融解した後に種結晶24を徐々に引上げることにより、種絞り部25a、コーン部25b、肩部25cを形成した。更に直径がφ340mm、軸方向長さが760mmの直胴部を形成し、直胴部形成後は、軸方向長さ50mmで結晶直径を300mm程度まで絞り込んでテール部25eを形成した。
次に図2に示すように、テール部25e形成後はシリコン単結晶棒25の引上げを停止するとともに、石英るつぼ13を一時的に下降させてシリコン融液12とシリコン単結晶棒25とを切り離した。切り離したシリコン単結晶棒25とシリコン融液12表面との距離は80mm程度とした。
次に、図3に示すように、シリコン単結晶棒25及び石英るつぼ13を1.5mm/minの下降速度で一緒に下降させ、シリコン単結晶棒25の下部を熱遮蔽部材36の下端から徐々に露出させ、露出するシリコン単結晶棒25の下部を電熱ヒータ18の輻射熱に直接曝すことにより所定時間熱処理を施した。このシリコン単結晶棒25及び石英るつぼ13の下降は200mm程度下降させた約135分後に停止した。また、電熱ヒータ18のヒータ電力を結晶切り離し前の160kWから100kWにまで出力を低下してヒータ温度を1300℃とし、このヒータ電力で60分間保持した。60分間経過後はヒータ電力を50kWにまで更に低下してヒータ温度を1100℃とし、このヒータ電力で60分間保持し、保持後はヒータ電力を切断した。この熱処理工程における石英るつぼ及びシリコン単結晶棒の下降速度とヒータ電力の関係を図5に示す。ヒータ電力切断後は、シリコン単結晶棒25を下降させた位置で維持したまま12時間保持してシリコン単結晶棒25を冷却した。冷却後はCZ炉内からシリコン単結晶棒25を取出し、シリコン単結晶棒25の直胴部25dを150mm〜300mm程度の一定長さに切断してブロック化した。ブロック化において、晶癖線を有し、かつエッチピット部を含む領域25hで切断加工しても、単結晶に大きな割れが発生することがなかった。また、各切断部位についても異常なく切断できた。
<比較例1>
実施例1と同様にして直胴部25dまで引き上げ、直胴部形成後は、軸方向長さ150mmで結晶直径を250mm程度まで絞り込んでテール部25eを形成した。テール部25e形成後はシリコン単結晶棒25の引上げを停止するとともに、石英るつぼ13を一時的に下降させてシリコン融液12とシリコン単結晶棒25とを切り離した。シリコン融液12からシリコン単結晶棒25を切り離した後は、シリコン単結晶棒25をシリコン融液12の直上で結晶位置を維持しつつ、ヒータ電力を切断した。この状態で12時間保持してシリコン単結晶棒25を冷却した。冷却後はCZ炉内からシリコン単結晶棒25を取出し、シリコン単結晶棒25の直胴部25dを150mm〜300mm程度の一定長さに切断してブロック化した。ブロック化において、晶癖線を有し、かつエッチピット部を含む領域25hで切断加工したところ、単結晶に大きな割れが発生した。同様にして複数回シリコン単結晶棒を製造してブロック化を試みたが、全ての単結晶棒について、晶癖線を有し、かつエッチピット部を含む領域25hで切断加工したところ、単結晶に大きな割れが発生してしまった。
本発明の製造方法におけるシリコン融液からシリコン単結晶棒を引上げる工程を示す図。 本発明の製造方法におけるシリコン融液とシリコン単結晶棒とを切り離す工程を示す図。 本発明の製造方法におけるシリコン単結晶棒の下部を熱処理する工程を示す図。 本発明の製造方法により得られたシリコン単結晶棒を示す図。 熱処理工程における石英るつぼ及びシリコン単結晶棒の下降速度とヒータ電力の関係を示す図。 一般的なプラズマエッチング装置の断面構成図。
符号の説明
10 CZ炉
12 シリコン融液
13 石英るつぼ
18 電熱ヒータ
25 シリコン単結晶棒
36 熱遮蔽部材

Claims (4)

  1. CZ炉(10)内に設けられた石英るつぼ(13)内に貯留されたシリコン原料を電熱ヒータ(18)により加熱して融解されたシリコン融液(12)から所定の長さのシリコン単結晶棒(25)を筒状の熱遮蔽部材(36)により包囲しながら引上げる工程と、
    前記ヒータ(18)により加熱している状態で前記所定の長さに引上げられたシリコン単結晶棒(25)の引上げを停止して前記るつぼ(13)を一時的に下降させることにより前記シリコン融液(12)とシリコン単結晶棒(25)とを切り離す工程と、
    前記切り離したシリコン単結晶棒(25)と前記るつぼ(13)を所定の位置まで一緒に下降させて前記シリコン単結晶棒(25)の下部を前記熱遮蔽部材(36)の下端から徐々に露出させるとともに、前記露出するシリコン単結晶棒(25)の下部を前記ヒータ(18)の輻射熱に直接曝すことにより所定時間熱処理する工程と
    を含み、
    前記シリコン単結晶棒(25)の下部の熱処理が1000〜1400℃のヒータ温度で120〜180分間行われ、
    前記シリコン単結晶棒(25)の所定の長さが70〜120cmであって、前記シリコン単結晶棒の下部がシリコン単結晶棒の下端から0〜40cmである
    シリコン単結晶の製造方法。
  2. 所定時間熱処理したシリコン単結晶棒(25)の下部をヒータ(18)の電力を切断してCZ炉(10)内で維持する工程を更に含む請求項1記載の製造方法。
  3. シリコン単結晶棒(25)の下部への熱処理が前記シリコン単結晶棒(25)を下降しながら行われ、
    ヒータ(18)による加熱が高温から低温に段階的又は連続的に温度を下降しながら行われる請求項1記載の製造方法。
  4. シリコン単結晶棒(25)の直径が240〜450mmである請求項1記載の製造方法。
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