JP5667195B2 - 有機電子デバイス、組成物、および方法 - Google Patents

有機電子デバイス、組成物、および方法 Download PDF

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Description

関連出願
本出願は、2009年9月29日に出願された米国特許仮出願第61/246,913号の優先権を主張するものであり、なお、当該仮出願は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
背景
透明導電体を採用する有機電子デバイス、例えば、有機発光ダイオード(OLED)、高分子発光ダイオード(PLED)、有機光起電デバイス(OPV)、フラット液晶ディスプレイ、タッチパネルなど、は、改良された材料および材料の組み合わせを必要としている。従来の金属酸化物材料、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)など、の短所に対処するために、導電性ナノワイヤをベースとする透明導電体が提案されている。しかしながら、ナノワイヤをベースとするものを含めて、透明導電体は、他の材料と共にはあまり良く機能し得ない。
概要
本明細書において説明する態様としては、例えば、組成物、液体および固体の両方、デバイス、物品、作製方法、ならびに組成物、物品、およびデバイスの使用方法が挙げられる。
一態様は、基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤを含む第一の層と、1種以上のポリマーまたはコポリマーを含む、当該ナノワイヤ上に配置された第二の層であって、当該1種以上のポリマーまたはコポリマーが、(i)少なくとも1種の共役した繰り返し基か、または(ii)任意によりケト基またはフッ素化アルキレンオキシド基を介して連結されている少なくとも1種のヘテロアリール基を含む、第二の層とを備えるデバイスを提供する。ヘテロアリール基の例は、ポリアリールアミンの一部であり得るアリールアミンである。
別の態様は、基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤと、1種以上の共役ポリマーまたはコポリマーを含む、当該ナノワイヤ上に配置された組成物とを含むデバイスであって、約2%を越えるηを有するOPVを含むデバイスを提供する。
別の態様は、基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤと、(i)少なくとも1種の有機置換基および(ii)当該ポリチオフェンの骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基を含む水溶性または水分散性ポリチオフェンを含む、当該ナノワイヤ上に配置された少なくとも1種の組成物とを含むデバイスを提供する。
別の態様は、複数の導電性ナノワイヤおよび非導電性マトリックスを含む導電層と、1種以上のポリチオフェンポリマーまたはコポリマーを含む、当該導電層上に配置されたHTL層とを備えるデバイスを提供する。
別の態様は、少なくとも1つの導電層を含むデバイスであって、当該少なくとも1つの導電層が、複数の導電性ナノワイヤと、(i)少なくとも1種の有機置換基、および(ii)当該ポリチオフェンの骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基を含む水溶性または水分散性の位置規則性ポリチオフェンを含む少なくとも1種の組成物とを含む、デバイスを提供する。
別の態様は、少なくとも1つの導電層と、当該導電層上に配置された少なくとも1つの他の層とを備え、当該少なくとも1つの導電層が複数の電気伝導性ナノワイヤを含み、ならびに当該少なくとも1つの他の層が、正孔注入層、正孔輸送層、オーバーコート層、または正孔収集層の群から選択される、デバイスであって、当該少なくとも1つの他の層が、(i)少なくとも1種の有機置換基、および(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基を含む水溶性または水分散性の位置規則性ポリチオフェンを含む少なくとも1種の組成物を含む、デバイスを提供する。
別の態様は、基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤを含む第一の層と、少なくとも1種のヘテロアリール基または少なくとも1種のポリアリールアミンを含む1種以上のポリマーまたはコポリマーを含む、当該ナノワイヤ上に配置された第二の層であって、当該ヘテロアリール基またはポリアリールアミンが、任意によりケト基またはフッ素化されたアルキレンオキシ基を介して連結されている、第二の層とを備えるデバイスを提供する。
少なくとも1つの態様の少なくとも1つの利点として、電極の溶液処理が挙げられる。すなわち、減圧の使用を避けることができる。ならびに、従来のITOの使用を避けることができる。少なくとも1つの態様の少なくとも1つのさらなる利点として、高導電性電極が挙げられる。少なくとも1つの態様の少なくとも1つの利点として、効率的な電荷収集および/または電荷注入が挙げられる。少なくとも1つの態様の少なくとも1つの利点として、効率的な電荷収集および/または電荷注入と組み合わされた高い電極導電性が挙げられる。少なくとも1つ態様の少なくとも1つの利点として、比較的脆い材料を避けることによる、基板および電極における柔軟性が挙げられる。少なくとも1つの態様の少なくとも1つの利点として、特に高出力変換効率を有する有機太陽電池のための、比較的高い効率などの有機電子デバイスにおけるナノワイヤベースの電極の良好な性能が挙げられる。
[本発明1001]
以下を備えるデバイス:
基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤ、および
ナノワイヤ上に配置された少なくとも1種の組成物であって、(i)少なくとも1種の有機置換基と、(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基とを含む水溶性または水分散性ポリチオフェンを含む、前記組成物。
[本発明1002]
約2%を越えるηを有するOPVを含む、本発明1001のデバイス。
[本発明1003]
ポリチオフェンが、スルホン化とは別に少なくとも約90%の位置規則性度を有する規則的な頭−尾結合ポリ(3−置換チオフェン)を含む、本発明1001のデバイス。
[本発明1004]
ポリチオフェンが水溶性ポリチオフェンを含む、本発明1001のデバイス。
[本発明1005]
ポリチオフェンが、ドープされたポリチオフェンを含む、本発明1001のデバイス。
[本発明1006]
ポリチオフェンが、少なくとも1種のアルキレンオキシド、アルコキシ、またはアルキル置換基を含む、本発明1001のデバイス。
[本発明1007]
ポリチオフェンが、約250 mg KOH/g ポリマー以下の酸価によって特徴付けられるポリチオフェンを含む、本発明1001のデバイス。
[本発明1008]
少なくとも1つの導電層を備えるデバイスであって、
該少なくとも1つの導電層が、
複数の電気伝導性ナノワイヤ、および
少なくとも1種の組成物であって、(i)少なくとも1種の有機置換基と、(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基とを含む水溶性または水分散性の位置規則性ポリチオフェンを含む、前記組成物
を含む、前記デバイス。
[本発明1009]
複数の電気伝導性ナノワイヤを含む少なくとも1つの導電層、および
正孔注入層、正孔輸送層、オーバーコート層、または正孔収集層の群から選択される、該導電層上に配置された少なくとも1つの他の層
を備えるデバイスであって、
該少なくとも1つの他の層が、少なくとも1種の組成物であって、(i)少なくとも1種の有機置換基と、(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基とを含む水溶性または水分散性の位置規則性ポリチオフェンを含む、前記組成物を含む、
前記デバイス。
[本発明1010]
約2%を越えるηを有するOPVを含む、本発明1009のデバイス。
[本発明1011]
以下を備えるデバイス:
基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤを含む第一の層、および
少なくとも1種のヘテロアリール基または少なくとも1種のポリアリールアミンを含む1種以上のポリマーまたはコポリマーを含む、該ナノワイヤ上に配置された第二の層であって、該ヘテロアリール基または該ポリアリールアミンは、ケト基またはフッ素化されたアルキレンオキシ基を介して連結されていてもよい、前記第二の層。

詳細な説明
序文
2009年9月29日に出願された優先出願の米国特許仮出願第61/246,913号は、作業実施例、請求項、概要、詳細な説明、および他のすべての態様を含むその全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書に記載のすべての参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
透明導電体は、高透過率の表面または基板の上にコーティングされた薄い導電性フィルムを意味し得る。透明導電体は、適度な光透過性を維持しつつ表面導電性を有するように製造することができる。そのような表面導電性透明導電体は、例えば、フラット液晶ディスプレイ、タッチパネル、エレクトロルミネセントデバイス、薄膜太陽電池、帯電防止層などにおける透明電極として、ならびに電磁波遮断層として、使用することができる。
現在、蒸着された金属酸化物、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)など、は、ガラスおよびポリマーフィルムなどの誘電体表面に光透過性および電気伝導性を付与するための業界標準材料である。しかしながら、金属酸化物フィルムは、脆弱で、屈曲または他の物理的応力の際に破損し易い場合がある。それらはさらに、高い導電レベルを実現するためには、高い被着温度および/または高いアニール処理温度も必要とする。それらはさらに、ある種のプラスチックまたは有機基板への接着が困難な場合がある。
本明細書において説明するのは、オーバーコート材料と組み合わせて使用することができる透明導電体において導電性ナノワイヤを使用する態様である。導電性ナノワイヤと一緒に使用されるオーバーコート材料は、電荷収集および電荷注入の効率が悪いという欠点を有し得、これが、デバイス効率の低下の原因となる。デバイス効率を向上させることを意図した他のオーバーコート材料は、ナノワイヤネットワークにとって有害であり得る。したがって、本明細書において説明するのは、ナノワイヤネットワークによって提供される高い導電性を犠牲にすることなく、効率的な電荷収集および/または電荷注入を提供することができる優れたオーバーコート材料である。
導電性ナノワイヤ
2006年10月12日に出願された、Aldenらに対する米国特許仮出願第60/851,652号「Nanowires-Based Transparent Conductors」;2007年4月10日に出願された、Aldenらに対する米国特許仮出願第60/911,058号「Nanowires-Based Transparent Conductors and Applications Thereof」;2006年4月20日に出願された、Allemandらに対する米国特許仮出願第60/913,231号「Applications and Methods for Conductive Films」;および2007年10月12日に出願された、Allemandらに対する米国特許出願第11/871,761号「Nanowire-Based Transparent Conductors and Applications Thereof」は、図、作業実施例、および請求項を含むその全体が、参照により本明細書に組み入れられる。
本明細書において説明するある特定の態様は、ナノワイヤの導電層をベースとする透明導電体を対象とする。特に、当該導電層は、金属ナノワイヤの低密度ネットワークを含み得る。その上、当該導電層は、透明、柔軟であってもよく、かつ導電性である少なくとも1つの表面を有していてもよい。当該導電層は、軟質基板および硬質基板などの様々な基板上にコーティングまたはラミネートすることができる。当該導電層はさらに、マトリックス材料およびナノワイヤを含む複合構造体の一部も形成し得る。当該マトリックス材料は、典型的には、当該複合構造体に対してある特定の化学的、機械的、および光学的特性を付与し得る。
好適なナノワイヤは、典型的には、例えば約10〜約100,000などの範囲のアスペクト比を有し得る。「アスペクト比」なる用語は、ナノワイヤの直径に対する長さの比、または非球状構造では、周囲長に対する長さの比を意味し得る。高い透明性のためにワイヤのより低い総合密度を許容しつつ、より効率的な導電性ネットワークの形成が可能となり得るので、透明導電体層にとっては、大きいアスペクト比が好ましくあり得る。高いアスペクト比を有する導電性ナノワイヤを使用する場合、導電性ネットワークを実現する当該ナノワイヤの密度を十分に低くできるので、当該導電性ネットワークは実質的に透明である。
光に対する層の透明度を定義する方法の1つは、その吸光係数による方法である。層を通過する光の明るさは、
I=Ioexp(-ax)
のように定義することができ、式中、Ioは、層の第一の側での入射光の照度であり、Iは、第二の側に通過してきた光の照度であり、exp(-ax)は、透明度因子である。透明度因子において、aは吸光係数であり、xは層の厚さである。1に近いが1未満である透明度係数を有する層は、実質的に透明であるとみなすことができる。
ナノワイヤのアスペクト比、サイズ、形状、および物理的パラメータの分布は、所望の光学的特性および電気的特性を提供するように選択することができる。ナノワイヤの所定の密度を提供するであろうそのようなワイヤの数は、許容可能な電気伝導特性を提供するように選択することができる。例えば、複数のナノワイヤが端子間に延在することにより、低抵抗の電気伝導経路を提供することができ、ならびに、濃度、アスペクト比、サイズ、および形状を選択することにより、実質的な透明導電体を提供することができる。
「端子」なる用語は、接触パッド、導電ノード、ならびに電気的に接続され得る任意の他の始点および終点を含み得る。端子間の距離は、単一のナノワイヤでは所望の光学特性が得られないような距離であり得る。端子間に導電経路を提供するためには、複数の多くのナノワイヤが様々な箇所においてお互いに連結される必要があり得る。当該ナノワイヤは、所望の光学的特性に基づいて選択することができる。したがって、所望の導電経路を提供するナノワイヤの数およびその経路の総抵抗を選択することにより、端子間の電気伝導のための許容可能な電気的特性を実現することができる。
透明層の電気伝導率は、a)単一のナノワイヤの導電率、b)端子間のナノワイヤの数、およびc)ナノワイヤ間の接続性などの因子によって制御することができる。ある特定のナノワイヤ濃度(パーコレーション閾値または電気的パーコレーションレベルとも呼ばれ得る)未満では、端子間の導電率は、ゼロまたはゼロ付近であり得、すなわち、ナノワイヤが離れすぎているために、連続する電流経路が、全く、または実質的に提供されない。この濃度を超えると、少なくとも1つの利用可能な電流経路が存在する。より多くの電流経路が提供されれば、層の総抵抗は減少するであろう。
導電性ナノワイヤとしては、金属ナノワイヤおよび高いアスペクト比(例えば、10より高い)を有する他の導電性粒子が挙げられる。非金属のナノワイヤの例としては、カーボンナノチューブ(CNT)、金属酸化物ナノワイヤ、導電性ポリマー繊維などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
本明細書において使用される場合、「金属ナノワイヤ」は、元素金属、金属合金、または金属化合物(金属酸化物など)を含む金属ワイヤを意味し得る。当該金属ナノワイヤの少なくとも1つの断面寸法は、約500nm未満、または約200nm未満、または約100nm未満であり得る。上述のように、当該金属ナノワイヤは、10を越える、好ましくは50を越える、より好ましくは100を越えるアスペクト比(長さ:直径)を有し得る。好適な金属ナノワイヤは、例えば、これらに限定されるわけではないが、銀、金、銅、ニッケル、および金メッキ銀など、様々な金属をベースとし得る。
当該金属ナノワイヤは、当技術分野における公知の方法によって調製することができる。特に、例えば、銀ナノワイヤは、ポリオール(例えば、エチレングリコール)およびポリ(ビニルピロリドン)の存在下での、銀塩(例えば、硝酸銀)の液相還元により合成することができる。均一なサイズの銀ナノワイヤの大量生産は、例えば、Xia, Y. et al., Chem. Mater., 2002,14, 4736-4745、およびXia, Y. et al., Nanoletters, 2003, 3(7), 955-960に記載の方法により調製することができる。
導電層および基板
ある特定の態様において、透明導電体は、基板上にコーティングされているかまたは別な方法で基板上に配置されている導電層を備える。当該導電層は、複数の金属ナノワイヤを含み得る。当該金属ナノワイヤは、導電性ネットワークを形成し得る。
いくつかの態様において、導電層は、マトリックスに包埋されているかまたは別な方法でマトリックスと混合されている複数の金属ナノワイヤを含む。
「基板」または「最適な基板」は、その上に導電層がコーティングもしくはラミネートされているかまたは別な方法で配置されている材料を意味し得る。基板は、硬質または軟質であり得る。基板は、透明または不透明であり得る。「最適な基板」なる用語は、ラミネート加工プロセスに関連して使用され得る。好適な硬質基板としては、例えば、ガラス、ポリカーボネート、アクリル樹脂などが挙げられる。好適な軟質基板としては、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネート、ポリオレフィン(例えば、直鎖状、分岐鎖状、および環状ポリオレフィン)、ポリビニル(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポリアクリレートなど)、セルロースエステルベース(例えば、三酢酸セルロース、酢酸セルロース)、ポリスルホン、例えばポリエーテルスルホンなど、ポリイミド、シリコーン、ならびに他の従来のポリマー性フィルムまたはプラスチックフィルムが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。好適な基板のさらなる例は、例えば、米国特許第6,975,067号に見出すことができ、なお、当該特許は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
「導電層」または「導電性フィルム」は、透明導電体の導電性媒体を提供する金属ナノワイヤのネットワーク層を意味し得る。マトリックスが存在する場合、金属ナノワイヤのネットワーク層とマトリックスの組み合わせも、「導電層」と呼ぶことができる。導電性は、一方の金属ナノワイヤから別の金属ナノワイヤへの電荷の浸透によって実現されるので、電気的パーコレーション閾値に達して導電性となるのに十分な金属ナノワイヤが、導電層中に存在し得る。導電層の表面導電率は、その表面抵抗率に逆比例し得、表面抵抗率は、場合によってシート抵抗とも呼ばれ、当技術分野における公知の方法によって測定することができる。
同様に、マトリックスが存在する場合、当該マトリックスは、導電性となるのに十分な金属ナノワイヤによって満たされ得る。本明細書において使用される場合、「閾値充填レベル」は、導電層が約106オーム/平方メートル(Ω/sq)以下の表面抵抗率を有するような、導電層の充填後の金属ナノワイヤの重量百分率を意味する。より典型的には、当該表面抵抗率は、105Ω/sq以下、104Ω/sq以下、1,000Ω/sq以下、500Ω/sq以下、または100Ω/sq以下である。当該閾値充填レベルは、金属ナノワイヤのアスペクト比、整列度、凝集度、および抵抗率などの因子によって変わる。
当業者に理解されるように、マトリックスの機械的および光学的特性は、その中に任意の粒子を高充填することによって変わるかまたはそれに伴って損なわれ得る。有利には、金属ナノワイヤの高アスペクト比により、銀ナノワイヤを含むナノワイヤの場合、好ましくは約0.05μg/cm2〜約10μg/cm2、より好ましくは約0.1μg/cm2〜約5μg/cm2、より好ましくは約0.8μg/cm2〜約3μg/cm2の閾値表面充填レベルにおいて、マトリックスを通る導電性ネットワークの形成が可能となり得る。これらの表面充填レベルは、当該マトリックスの機械的特性または光学的特性に影響しない。これらの値は、ナノワイヤの寸法および空間的分散に応じて変わり得る。有利には、金属ナノワイヤの充填レベルを調節することによって、可変同調電気伝導性(または表面抵抗率)および光透過性の透明導電体を提供することができる。
「マトリックス」は、金属ナノワイヤが分散または包埋されている固体材料を意味し得る。当該ナノワイヤの一部は、導電性ネットワークへのアクセスを可能にするために、当該マトリックス材料から突出し得る。マトリックスは、金属ナノワイヤの担持体であり得、導電層の物理的形態を提供する。マトリックスは、有害な環境因子、例えば、腐食および損耗など、から金属ナノワイヤを保護し得る。特に、当該マトリックスは、環境における腐食要因、例えば、湿気、微量の酸、酸素、硫黄など、の浸透性を大幅に低下させ得る。
その上、マトリックスは、導電層に対して、好ましい物理的および機械的特性を提供し得る。例えば、基板に接着性を提供し得る。さらに、金属酸化物フィルムとは異なり、金属ナノワイヤが包埋されているポリマーマトリックスまたは有機マトリックスは、頑健で、かつ軟質であり得る。軟質マトリックスは、低コストかつ高処理量のプロセスでの透明導電体の製作を可能にする。
さらに、導電層の光学的特性は、適切なマトリックス材料を選択することによって調節することができる。例えば、望ましい屈折率、組成、および厚さのマトリックスを使用することによって、反射損失および望ましくないグレアを効果的に低減することができる。
典型的には、当該マトリックスは、光学的に透明な材料である。材料は、その光透過が可視領域(400nm〜700nm)において少なくとも80%である場合、「光学的に透明」または「光学的に透過性」であると見なすことができる。いくつかの態様において、本明細書において説明した透明導電体におけるすべての層(基板およびナノワイヤネットワーク層を含む)は、光学的に透明である。マトリックスの光学的透明度は、屈折率(RI)、厚さ、厚さ全体でのRIの一貫性、表面(界面を含む)反射、およびヘイズ(表面粗度および/または包埋された粒子が原因の散乱損失)などの多数の因子によって決定され得るが、これらに限定されるわけではない。
ある特定の態様において、マトリックスはポリマーであってもよく、当該ポリマーは、ポリマーマトリックスとも呼ばれる。光学的に透明なポリマーは、当技術分野において公知である。好適なポリマーマトリックスの例としては、ポリアクリル樹脂(例えば、ポリメタクリレート(例えば、ポリ(メチルメタクリレート))、ポリアクリレート、およびポリアクリロニトリルなど)、ポリビニルアルコール、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネート、高い芳香族性を有するポリマー、例えば、フェノール樹脂もしくはクレゾールホルムアルデヒド(Novolacs(登録商標))、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリビニルキシレン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルフィド、ポリスルホン、ポリフェニレン、およびポリフェニルエーテルなど、ポリウレタン(PU)、エポキシ、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、および環状オレフィン)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)、セルロース類、シリコーンおよび他のケイ素含有ポリマー(例えば、ポリシルセスキオキサンおよびポリシラン)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアセテート、ポリノルボルネン、合成ゴム(例えば、EPR、SBR、EPDM)、ならびにフルオロポリマー(例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(TFE)、またはポリヘキサフルオロプロピレン)、フルオロ−オレフィンと炭化水素オレフィンのコポリマー(例えば、Lumiflon(登録商標))、およびアモルファスフルオロカーボンポリマーもしくはコポリマー(例えば、Asahi Glass Co.によるCYTOP(登録商標)またはDu PontによるTeflon AF(登録商標))が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
他の態様において、本明細書において説明したポリマーマトリックスは、部分的に重合または部分的に硬化したポリマーを含み得る。完全に重合または完全に硬化したマトリックスと比較して、部分的に硬化したマトリックスは、低い架橋度および/または重合度、ならびに低分子量を有し得る。したがって、当該部分的に重合したマトリックスは、ある特定の条件下においてエッチングすることができ、ならびに従来のフォトリソグラフィを使用してパターン形成することが可能である。部分的に硬化したマトリックスは、適切な重合条件下においてさらに硬化させることができ、それにより、さらなる架橋および重合が行われ、部分的に硬化したマトリックスよりも高分子量のマトリックスが提供される。当該部分的に硬化したマトリックスをエッチング処理し、それに続いてさらなる硬化工程を行うことにより、パターン形成されかつ完全に硬化した透明導電体フィルムを提供することができる。好適な部分的に硬化したポリマーの例としては、部分的に硬化したアクリレート、シリコーン−エポキシ、シロキサン、ノボラック、エポキシ、ウレタン、シルセスキオキサン、またはポリイミドが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
当業者は、重合度が、部分的に重合したマトリックスおよび/またはナノワイヤが溶解し得るエッチング条件(溶液)に影響を及ぼし得ることを理解するであろう。通常、重合度が高いほど、マトリックスのエッチングはより困難となる。
好ましくは、当該部分的に硬化したマトリックスは、許容可能な程度の物理的無欠陥性を有し、その中のナノワイヤを保護する。エンドユーザーが自らパターン形成および後続の硬化処理を実施して、最終的な透明導電体フィルムを得ることができるので、このことは望ましい。
ある特定の態様において、マトリックス自体が導電性であり得る。例えば、マトリックスは、導電性ポリマーであり得る。導電性ポリマーは、当技術分野において周知であり、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリアニリン、ポリチオフェン、およびポリジアセチレンが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。必要であれば、ドープした材料を使用することもできる。
ある特定の態様において、位置規則性ポリチオフェンまたはスルホン化ポリチオフェンあるいはスルホン化された位置規則性ポリチオフェンを含む導電性ポリマーを使用することにより、そのようなポリマーをPEDOTとして使用する場合に生じ得る腐食を低減することができる。腐食問題に加えて、PEDOTは、例えばOLEDまたは/およびOPVをなどの有機電子デバイスにおいて使用される場合、十分な電荷移動は生じ得ない。例えば、いくつかの態様では、PEDOTによって有機電子デバイスを作製し、それを使用しようと試みても、当該デバイスは機能し得ないか、または良好には機能し得ない。
ナノワイヤの被着および透明導電体の製作
したがって、ある特定の態様において、本明細書において説明するのは、複数の金属ナノワイヤを基板上に被着させる工程であって、当該金属ナノワイヤが流体中に分散されている工程と、当該流体を乾燥させることにより金属ナノワイヤネットワーク層を当該基板上に形成する工程とを含む、透明導電体の製作方法である。
金属ナノワイヤは、上記において説明したように調製することができる。金属ナノワイヤは、典型的には、被着を容易にするために液体中に分散される。本明細書で使用される場合、「被着」および「コーティング」が互換性を持って使用されることは理解されたい。金属ナノワイヤが安定した分散液(「金属ナノワイヤ分散液」とも呼ばれる)を形成することができる非腐食性液体が使用され得る。好ましくは、金属ナノワイヤは、水、アルコール、ケトン、エーテル、炭化水素、または芳香族溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)に分散される。より好ましくは、当該液体は、揮発性で、200℃以下、150℃以下、または100℃以下の沸点を有する。
加えて、金属ナノワイヤ分散液は、粘度、腐食性、接着性、およびナノワイヤ分散を制御するために添加剤およびバインダーを含有してもよい。好適な添加剤およびバインダーの例としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、2−ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース(MC)、ポリビニルアルコール(PVA)、トリプロピレングリコール(TPG)、およびキサンタンゴム(XG)、ならびに界面活性剤、例えば、エトキシレート、アルコキシレート、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドおよびそれらのコポリマー、スルホネート、スルフェート、ジスルホン酸塩、スルホスクシネート、リン酸エステル、ならびにフルオロ界面活性剤(例えば、DuPont社によるZonyl(登録商標))など、が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
一例において、ナノワイヤ分散液、または「インク」は、0.0025重量%〜0.1重量%の界面活性剤(例えば、好ましい範囲は、Zonyl(登録商標) FSO-100の場合は0.0025重量%〜0.05重量%である)、0.02重量%〜4重量%の粘度調整剤(例えば、好ましい範囲は、HPMCの場合は0.02重量%〜0.5重量%である)、94.5重量%〜99.0重量%の溶媒、および0.05重量%〜1.4重量%の金属ナノワイヤを含む。好適な界面活性剤の代表例としては、Zonyl(登録商標) FSN、Zonyl.RTM.FSO、Zonyl(登録商標) FSH、Triton(×100、×114、×45)、Dynol(604、607)、n−ドデシルb−D−マルトシド、およびNovekが挙げられる。好適な粘度調整剤の例としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、キサンタンゴム、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、およびヒドロキシエチルセルロースが挙げられる。好適な溶媒の例としては、水およびイソプロパノールが挙げられる。
当該分散液中のナノワイヤの濃度は、ナノワイヤネットワーク層の厚さ、導電率(表面導電率など)、光透過性、および機械的特性に影響を及ぼし得るか、または決定し得る。溶媒の割合は、分散液中のナノワイヤの所望の濃度を提供するように調節することができる。しかしながら、好ましい態様において、他の成分の相対比率は、同じに維持され得る。特に、粘度調整剤に対する界面活性剤の比率は、好ましくは、約80〜約0.01の範囲であり、金属ナノワイヤに対する粘度調整剤の比率は、好ましくは、約5〜約0.000625の範囲であり、ならびに界面活性剤に対する金属ナノワイヤの比率は、好ましくは、約560〜約5の範囲である。分散液の成分の比率は、基板および使用される適用方法に応じて変更してもよい。ナノワイヤ分散液にとって好ましい粘度範囲は、約1〜100cPである。
任意により、基板は、その後のナノワイヤの被着をより良好に受けるように表面を調製するために、前処理してもよい。表面前処理は、複数の機能を果たす。例えば、それらは、均一なナノワイヤ分散層の被着を可能にする。加えて、その後の処理工程のためにナノワイヤを基板上に固定することができる。さらに、前処理をパターン形成工程と同時に実施することにより、パターン形成されたナノワイヤの被着を作成することができる。前処理としては、溶媒または化学薬品洗浄、加熱、ナノワイヤ分散に適切な化学状態またはイオン状態を生じさせるための任意によるパターン形成された中間層の被着、ならびにさらなる表面処理、例えば、プラズマ処理、UV−オゾン処理、またはコロナなど、が挙げられる。
被着後、液体は、蒸発により除去することができる。当該蒸発は、加熱(例えば、ベーキング処理、「アニール処理」)によって促進され得る。結果として得られるナノワイヤネットワーク層は、電気伝導性を付与するために後処理を必要とする場合がある。この後処理は、以下において説明されるような、熱、プラズマ、コロナ放電、UV−オゾン、または圧力への暴露を伴う処理工程であり得る。
したがって、ある特定の態様において、本明細書において説明するのは、透明導電体の製作方法であって、流体中に分散されている複数の金属ナノワイヤを基板上に被着させる工程と、当該流体を乾燥させることにより基板上に金属ナノワイヤネットワーク層を形成する工程と、当該金属ナノワイヤネットワーク層上にマトリックス材料をコーティングする工程と、当該マトリックス材料を硬化させてマトリックスを形成する工程とを含む、方法である。
「マトリックス材料」は、本明細書において定義されるように、硬化してマトリックスとなり得る材料または材料の混合物を意味する。「硬化する」または「硬化」は、モノマーまたは部分ポリマー(150モノマー未満)が、重合および/または架橋して、固体ポリマーマトリックスを形成するプロセスを意味する。好適な重合条件は、当該分野において周知であり、例としては、モノマーの加熱、可視光または紫外線(UV)光、電子ビームなどのモノマーへの照射が挙げられる。さらに、溶媒除去により、それと同時に生じるポリマー/溶媒系の「凝固」も、「硬化」の意味の範囲内である。
硬化度は、モノマーの初期濃度および架橋剤の量を選択することによって制御することができる。それは、さらに、硬化パラメータ、例えば、重合が可能な時間および重合が行われる温度など、を調節することによって制御することができる。ある特定の態様において、当該部分的に硬化したマトリックスをクエンチすることにより、硬化プロセスを停止させることができる。硬化度または重合度は、例えば、硬化しているポリマーの分子量、または反応性の化学種を示す波長における吸光度によって、監視することができる。
したがって、ある特定の態様において、当該マトリックス材料は、完全にまたは部分的に硬化し得るポリマーを含む。光学的に透明なポリマーは、当技術分野において公知である。
他の態様において、当該マトリックス材料は、プレポリマーを含む。「プレポリマー」は、本明細書において説明されるように、重合および/または架橋してポリマー性マトリックスを形成し得る、モノマーの混合物またはオリゴマーもしくは部分ポリマーの混合物を意味する。所望のポリマーマトリックスの観点から好適なモノマーもしくは部分ポリマーを選択することは、当業者の知識の範囲内である。
いくつかの態様において、当該プレポリマーは光硬化性であり、すなわち、当該プレポリマーは、放射線照射への暴露により重合および/または架橋する。他の態様において、当該プレポリマーは、熱硬化性である。
パターン形成および他の処理工程は、例えば、国際公開公報第2008/046058号(Cambrios)の、例えば、第49〜59頁ならびに関連する図および実施例などに記載されているように実施することができる。
好ましい態様において、マトリックス材料は、スルホン化された位置規則性ポリチオフェンを含む。
2007年10月12日に出願された、Allemandらに対する米国特許出願第11/871,761号「Nanowire-Based Transparent Conductors and Applications Thereof」に記載されているように、透明導電体は、例えば、シートコーティング、ウェブコーティング、印刷、およびラミネート加工によって製作することができる。
別の態様は、スロットダイコーティングの使用を含む。
当該インク配合は、スロットダイコーティングの使用などの被着方法に対して適合させることができる。例えば、粘度は、増加または減少のどちらにも、適合させることができる。
ナノワイヤベースの電極との使用のための正孔輸送層、正孔注入層、または正孔収集層
いくつかの態様において、ナノワイヤベースの電極は、正孔輸送層(HTL)、正孔収集層(HCl)、または正孔注入層(HIL)でコーティングされる。好適なHTLは、PEDOTよりも酸性および腐食性が低く、ナノワイヤベースの電極に対して適合性が高い。一態様において、PEDOT材料は除外される。好ましいHTLは、1種以上の本質的導電性ポリマー(ICP)または正孔輸送材料(HTM)を含む。そのようなHTLは、ナノワイヤベースの電極を備えるデバイスが、ITO電極を使用するデバイスと同様に機能することを可能にし得る。HTLは、HTMおよび/またはICPに加えて、平坦化剤、界面活性剤、ドーパント、溶媒などの成分を含み得る。
正孔輸送材料
正孔輸送材料(HTM)は、隣接層の間、典型的には電極と放射層との間、または電極と光活性層との間での正孔の伝導を促進する導電性または半導電性材料である。HTMは、有機または無機ベースの材料である。従来の有機ベースのHTMの例としては、アリールアミンおよび/またはドープされたアリールアミンなどのヘテロアリールアミン化合物およびポリマー、アリールオキシ、ならびに有機金属錯体部分が挙げられる。アリールアミン部分は、当技術分野において公知である。例えば、Lim et al., Organic Letter, 2006, 8, 21, 4703-4706;Fukase et al., Polymers for Advanced Technologies, 13, 601-604 (2002);Shirota, Y. et al., Chem Rev 107, 2007, 953-1010;Z. Li and H. Meng,eds.,Organic Light-Emitting Materials and Devices, CRC Press (Taylor an Francis Group, LLC), Boca Raton (2007)、およびそれらの中の参考文献を参照されたい。アリールアミン部分はそれぞれ、少なくとも1個の窒素原子および少なくとも1つのベンゼン環を含み得る。非限定的な例として、それらは、窒素原子に結合している1つのベンゼン環、窒素原子に結合している2つのベンゼン環、または窒素原子に結合している3つのベンゼン環、または窒素原子に結合している3つのベンゼン環を含み得る。繰り返し部分は、正孔注入特性および/または正孔輸送特性を提供するように調節することができる。
アリールアミンの例としては、トリアリールアミン、ビストリアリールアミン、例えば、N,N−ジフェニルベンゼンアミンなど、が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。アリールアミン環は、少なくとも1つの他のアリール環に、共有結合によって直接結合し得るか、あるいは1個以上の炭素原子、1個以上の酸素原子、または1個以上のハロ原子を含む基によって連結され得る。例えば、当該連結基は、少なくとも1つのフッ素化されたアルキレンオキシ基またはケト基であり得る。
アリールアミンおよび適切な連結基の非限定的な例は、2008年10月27日に出願された、Seshadriらに対する米国特許仮出願第61/108851号(米国特許出願公開第2010/0108954号も参照のこと)、および2008年11月18日に出願された、Seshadriらに対する同第61/115877号(2009年11月17日に出願された米国特許出願第12/620,514号も参照のこと)に見出すことができ、なお、当該出願のそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
ICP:ポリチオフェン
本質的導電性ポリマーは、それらの共役型骨格構造ゆえに、いくつかの条件下において、(従来のポリマー性材料と比較して)高い電気伝導性を示す有機ポリマーである。正孔または電子の伝導体としてのこれらの材料の性能は、それらがドーピング、酸化、または還元されてポーラロンおよび/またはバイポーラロンを形成する場合に増加する。電気伝導性ポリマーについては、ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレン)、ポリ(p−フェニレンスルフィド)、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリエチレンジオキシチオフェン、およびポリ(p−フェニレンビニレン)、ならびにそれらの誘導体などが、The Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, Wiley, 1990, pages 298-300に記載されており、なお、当該文献は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。これらの参考文献には、ブロックコポリマーの形成など、ポリマーのブレンドおよび共重合についても記載されている。
ポリチオフェンおよびポリチオフェンの誘導体は、いくつかの態様において有用であるICPの例である。ポリチオフェンについては、例えば、Roncali, J., Chem. Rev. 1992, 92, 711; Schopf et al., Polythiophenes:Electrically Conductive Polymers, Springer: Berlin, 1997に記載されている。例えば、米国特許第4,737,557号および同第4,909,959号も参照されたい。
位置規則性ポリチオフェン
ICPの例として、位置規則性ポリチオフェンも挙げられる。2006年7月21日に出願された、Seshadriらに対する米国特許仮出願第60/832,095号「Sulfonation of Conducting Polymers and OLED and Photovoltaic Devices」は、図、作業実施例、および請求項を含むその全体が、参照により本明細書に組み入れられる。さらに、2006年9月18日に出願された、Seshadriらに対する米国特許仮出願第60/845,172号「Sulfonation of Conducting Polymers and OLED, Photovoltaic, and ESD Devices」は、図、作業実施例、および請求項を含むその全体が、参照により本明細書に組み入れられる。2007年7月13日に出願された、Seshadriらに対する米国特許出願第11/826,394号(米国特許出願公開第2008/0319207号)「Sulfonation of Conducting Polymers and OLED, Photovoltaic, and ESD Devices」は、図、作業実施例、および請求項を含むその全体が、参照により本明細書に組み入れられる。
様々な用語について、本明細書の以下においてさらに説明する。
「アルキル」は、例えば、1〜20個の炭素原子、または1〜15個の炭素原子、または1〜10個、または1〜5個、または1〜3個の炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状の一価のアルキル基であり得る。この用語は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、エチルヘキシル、ドデシル、イソペンチルなどの基によって例示される。
「任意により置換されている」基は、例えば、さらなる官能基で置換され得るかまたは置換され得ない官能基であり得る。例えば、基が、さらなる基で置換されていない場合、当該基は、基の名称、例えばアルキルまたはアリールなど、で呼ぶことができる。基が、さらなる官能基で置換されている場合、当該基は、より総称的に、置換アルキルまたは置換アリールと呼ぶことができる。
「置換アルキル」は、例えば、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、ヒドロキシルからなる群より選択される1〜3つ、好ましくは1〜2つの置換基を有するアルキル基であり得る。
「アリール」は、例えば、単一環(例えば、フェニル)または複数の縮合環(例えば、ナフチルまたはアントリル)を有する、6〜14個の炭素原子の一価の芳香族炭素環基であり得、この場合、縮合環は、芳香族であってもそうでなくてもよいが、ただし、結合位置は芳香族炭素原子である。好ましいアリールとしては、フェニル、ナフチルなどが挙げられる。
「置換アリール」は、例えば、ヒドロキシ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルケニル、置換アルケニル、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、およびスルホネートからなる群より選択される、1〜5つの置換基、または任意により1〜3つの置換基、または任意により1〜2つの置換基を有するアリール基であり得る。
「アルコキシ」は、例えば、基「アルキル−O−」であり得、例として、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、t−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、1−エチルヘキサ−1−イルオキシ、ドデシルオキシ、イソペンチルオキシなどが挙げられる。
「置換アルコキシ」は、例えば、基「置換アルキル−O−」であり得る。
「アルキレン」は、例えば、1〜20個の炭素原子、または1〜15個の炭素原子、または1〜10個、または1〜5個、または1〜3個の炭素原子を有する直鎖状および分岐鎖状の二価のアルキル基であり得る。この用語は、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピルエン、n−ブチレン、t−ブチレン、n−ペンチレン、エチルヘキシルエン、ドデシレン、イソペンチレンなどの基によって例示される。
「アルケニル」は、例えば、好ましくは2〜6個の炭素原子、より好ましくは2〜4個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1部位、好ましくは1〜2部位にアルケニル不飽和を有するアルケニル基であり得る。そのような基は、ビニル、アリル、ブタ−3−エン−1−イルなどによって例示される。
「置換アルケニル」は、例えば、アルコキシ、置換アルコキシ、アシル、アシルアミノ、アシルオキシ、アミノ、置換アミノ、アミノアシル、アリール、置換アリール、アリールオキシ、置換アリールオキシ、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、カルボキシルエステル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、複素環、および置換複素環からなる群より選択される1〜3つの置換基、好ましくは1〜2つの置換基を有するアルケニル基であり得るが、ただし、いかなるヒドロキシル置換基もビニル(不飽和)炭素原子に結合していない。
「アリールオキシ」は、例えば、基アリール-O-であり得、例として、フェノキシ、ナフトキシなどが挙げられる。
「置換アリールオキシ」は、例えば、置換アリール-O-基であり得る。
「アルキレンオキシド」または「アルキレンオキシ」または「ポリエーテル」は、例えば、基-O-(Ra-O)n-Rbであり得、この場合、Raはアルキレンであり、Rbは、アルキルまたは任意により置換されているアリールであり、nは、1〜6または1〜3の整数である。
アルキレンオキシドは、例えば、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドなどのような基をベースとする基であり得る。
上記において説明した置換基において、説明している置換基とそれに対するさらなる置換基とによって達成されるポリマー(例えば、それ自体が置換アリール基で置換されている置換アリール基を置換基として有する置換アリールなど)は、本明細書において包含することは意図されない。そのような場合、そのような置換基の最大数は3である。すなわち、上記の説明のそれぞれは、例えば、置換アリール基であれば、−置換アリール−(置換アリール)−置換アリールまでに制限されるという制限によって束縛され得る。
同様に、上記の説明は、許容されない置換パターン(例えば、5つのフルオロ基で置換されたメチル、またはエチレン性もしくはアセチレン性不飽和に対してα位のヒドロキシル基)を含むことは意図されない。そのような許容されない置換パターンは、当業者に周知である。
当業者は、本明細書において説明する様々な態様の実践において、以下の参考文献を利用することができる。特に、いくつかの参考文献には、導電性ポリマー、ポリチオフェン、位置規則性ポリチオフェン、置換ポリチオフェン、ならびにそれらから調製されるOLED、PLED、およびPVデバイスについて記載されており、これらは、1つ以上の本態様の実践において使用することができる。導電性ポリマーの名称を引用する場合、当該名称は、その誘導体も含み得る。例えば、ポリチオフェンは、ポリチオフェン誘導体を含み得る。
さらに、2004年9月24日に出願された、Williamsらに対する米国特許仮出願第60/612,640号(「HETEROATOMIC REGIOREGULAR POLY(3-SUBSTITUTEDTHIOPHENES) FOR ELECTROLUMINESCENT DEVICES」)、および2005年9月26日に出願された通常の米国特許出願第11/234,374号は、ポリマーの説明、図面、および請求項を含むその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
2004年9月24日に出願された、Williamsらに対する米国特許仮出願第60/612,641号(「HETEROATOMIC REGIOREGULAR POLY(3-SUBSTITUTEDTHIOPHENES) FOR PHOTOVOLTAIC CELLS」)、および2005年9月26日に出願された通常の米国特許出願第11/234,373号は、ポリマーの説明、図面、および請求項を含むその全体が、参照により本明細書に組み入れられる。
Williamsらに対する通常の米国特許出願第11/350,271号も、正孔注入層および正孔輸送層に対して本明細書において説明した様々な態様を実践するために使用することができる(「HOLE INJECTION/TRANSPORT LAYER COMPOSITIONS AND DEVICES」)。使用することができる別の参考文献は、2006年3月16日に出願された、Williamsら,11/376,550, COPOLYMERS OF SOLUBLE POLYTHIOPHENE WITH IMPROVED ELECTRONIC PERFORMANCEである。
ポリチオフェンは、ホモポリマー、コポリマー、またはブロックコポリマーであり得る。合成法、ドーピング、ならびに側基を有する位置規則性ポリチオフェンなど、ポリマーの特徴付けは、例えば、McCulloughらに対する米国特許第6,602,974号、McCulloughらに対する同第6,166,172号において提供されており、なお、当該特許は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。さらなる説明は、論文:Richard D. McCulloughによる「The Chemistry of Conducting Polythiophenes」,Adv. Mater. 1998,10,No. 2,pages 93-116、およびその中で引用されている参考文献において見出すことができ、なお、当該文献は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。当業者が使用することのできる別の参考文献は、McCulloughらによるthe Handbook of Conducting Polymers、2nd Ed. 1998, Chapter 9, "Regioregular, Head-to-Tail Coupled Poly(3-alkylthiophene) and its Derivatives" ,pages 225−258であり、なお、当該文献は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。この参考文献には、Chapter 29, "Electroluminescence in Conjugated Polymers" at pages 823−846にも記載されており、なお、当該記載は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
ポリマー性半導体については、例えば、Katzらによる「Organic Transistor Semiconductors」,Accounts of Chemical Research, vol. 34, no. 5, 2001, page 359において第365〜367頁などに記載されており、なお、当該文献は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
ブロックコポリマーについては、例えば、NoshayおよびMcGrathによるBlock Copolymers, Overview and Critical Survey, Academic Press, 1977に記載されている。例えば、このテキストには、A-Bジブロックコポリマー(第5章)、A-B-Aトリブロックコポリマー(第6章)、および-(AB)n-マルチブロックコポリマー(第7章)について記載されており、これらは、いくつかの態様におけるブロックコポリマータイプの基礎を形成し得る。
ポリチオフェンを含むさらなるブロックコポリマーについては、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み入れられるFrancois et al., Synth. Met. 1995, 69, 463-466;Yang et al., Macromolecules 1993, 26, 1188-1190;Widawski et al., Nature (London), vol. 369, June 2, 1994, 387-389;Jenekhe et al., Science, 279, March 20, 1998, 1903-1907;Wang et al., J. Am. Chem. Soc. 2000, 122, 6855-6861;Li et al., Macromolecules 1999, 32, 3034-3044;Hempenius et al., J. Am. Chem. Soc. 1998, 120, 2798-2804に記載されている。
以下の論文:Richard D. McCulloughによる「The Chemistry of Conducting Polythiophenes」, Adv. Mater. 1998, 10, No. 2, pages 93-116の第97頁冒頭および論文中で引用されている参考文献には、いくつかのタイプの位置規則性の系について記載されている。ポリチオフェンを含む位置規則性ポリマーにおいて、位置規則性度は、例えば、約90%以上、または約95%以上、または約98%以上、または約99%以上であり得る。例えばNMRなどのような、当技術分野において公知の方法を使用して、位置規則性度を測定することができる。位置規則性は、様々な方法において生じ得る。例えば、頭−尾(HT)ポリ(3−置換)チオフェンを提供する3−アルキルチオフェンなど非対称モノマーの重合から生じ得る。あるいは、例えば位置規則性HH−TTおよびTT−HHポリ(3−置換チオフェン)を提供する例えばビ−チオフェンなどのように、モノマーの2つの部分の間に対称平面を有するモノマーの重合から生じ得る。
特に、側鎖によって導電性ポリマーを可溶化するために使用することができる置換基としては、例えばC1〜C25基を含むアルコキシおよびアルキル、ならびに、例えば酸素および窒素などのヘテロ原子系が挙げられる。特に、少なくとも3個の炭素原子または少なくとも5個の炭素原子を有する置換基を使用することができる。混合置換基も使用することができる。当該置換基は、非極性、極性、または官能性有機置換基であり得る。当該側基は、置換基Rと呼ばれることがある。Rは、例えば、アルキル、ペルハロアルキル、ビニル、アセチレン、アルコキシ、アリールオキシ、ビニルオキシ、チオアルキル、チオアリール、ケチル、チオケチルであり得、および、任意により水素以外の原子で置換されていてもよい。
チオフェンポリマーは、分岐鎖の数が例えば3つより多く、かつチオフェンユニットを含む星形ポリマーであり得る。チオフェンポリマーは、デンドリマーであり得る。例えば、Anthopoulos et al., Applied Physics Letters, 82, 26, June 30, 2003, 4824-4826および本明細書の以下のデンドリマーのさらなる説明を参照されたい。
複素環式ポリマーは特に好ましい。特に好ましい系は、ポリチオフェン系および位置規則性ポリチオフェン系である。例えば、Plexcore、Plexcoat、および類似の材料などのポリチオフェンベースのポリマーなどのポリマーは、ペンシルベニア州ピッツバーグのPlextronics、Inc.から入手することができる。
別の態様としては、比較的立体不規則性である複素環式共役ポリマーが挙げられる。例えば、位置規則性度は、約90%以下、約80%以下、約70%以下、約60%以下、または約50%以下であり得る。
ポリマーのスルホン化
前述のポリマーなどのポリマーは、スルホン化に供することができる。複素環原子、例えば、S、N、Se、Te、およびSiなど、を有するポリマーを含む様々な導電性ポリマーおよび複素環型の導電性ポリマーに対するスルホン化スキームは、当技術分野において公知である。スルホン化されたポリチオフェン上の有機ベースの置換基は、特に限定されないが、例えば、可溶化機能を提供する基、例えば、アルキルまたはアルコキシなど、であり得る。
スルホネート基を有するポリチオフェン系は公知である。例えば、いくつかの態様は、(i)少なくとも1つの有機置換基と、(ii)ポリチオフェン骨格に直接結合している硫黄を含む少なくとも1つのスルホン化された置換基とを有する水溶性または水分散性の位置規則性ポリチオフェンを含む組成物を提供する。
位置規則性ポリマーをスルホン化に供しても、当該ポリマー組成物は、本発明の目的に関して、なお位置規則性と呼ばれ得る。
さらなるポリマーの態様
さらに、ポリマー骨格上のスルホン化された置換基を生成するためにスルホン化に供することができるポリマーの態様は、以下の式(I)によって表すことができ、
Figure 0005667195
式中、Rは、任意により置換されているアルキル、任意により置換されているアルコキシ、および任意により置換されているアリールオキシであり得る。任意の置換のための置換基の例としては、ヒドロキシル、フェニル、およびさらに任意により置換されているアルコキシ基が挙げられる。当該アルコキシ基も、任意により、ヒドロキシル、フェニル、またはアルコキシ基によって置換され得るか、あるいは、
Rは、任意により置換されているアルキレンオキシドであり得る。置換基は、例えば、ヒドロキシル、フェニル、またはアルコキシ基であり得るか、あるいは、
Rは、任意により置換されているエチレンオキシド、または任意により置換されているプロピレンオキシド、または他の低級アルキレンオキシユニットであり得る。置換基は、例えば、ヒドロキシル、フェニル、またはアルコキシ基であり得るか、あるいは、
Rは、任意により置換されているアルキレン、例えば、メチレンまたはエチレンなど、であり得、この場合、置換基は、例えば、任意により置換されているアルキレンオキシ、例えば、エチレンオキシまたはプロピレンオキシなど、であり、置換基は、例えば、ヒドロキシル、フェニル、またはアルコキシであり得る。
さらに、(I)における置換基Rは、アルコキシまたはフェノキシとしての酸素原子によってチオフェンに連結され得、この場合、当該置換基は、それぞれ、対応するアルコールまたはフェノールによって特徴付けられ得る。当該アルコールは、例えば、直鎖状または分岐鎖状であり得、ならびにC2〜C20、またはC4〜C18、またはC6〜C14の炭素原子を有し得る。当該アルコールは、例えば、アルキルアルコール、またはエチレングリコール、またはプロピレングリコール、またはジエチレングリコール、またはジプロピレングリコール、またはトリプロピレングリコールであり得る。さらなる例は、モノエチレングリコールエーテルおよびアセテート、ジエチレングリコールエーテルおよびアセテート、トリエチレングリコールエーテルおよびアセテートなどであり得る。酸素原子を介してチオフェン環に連結させることができるアルコールの例としては、ヘキシルセロソルブ、Dowanol PnB、エチルカルビトール、Dowanol DPnB、フェニルカルビトール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール、Dowanol DPM、ジイソブチルカルビノール、2−エチルヘキシルアルコール、メチルイソブチルカルビノール、Dowanol Eph、Dowanol PnP、Dowanol PPh、プロピルカルビトール、ヘキシルカルビトール、2−エチルヘキシルカルビトール、Dowanol DPnP、Dowanol TPM、メチルカルビトール、Dowanol TPnBが挙げられる。商標名は、当技術分野において周知である。例えば、DOW PシリーズおよびEシリーズのグリコールエーテルを参照されたい。
(I)において示された構造は、ポリマーとして単独で存在し得るか、または別のセグメントとのブロックコポリマーの一部であり得る。
分子量は、例えば、25〜5,000、または50〜1,000であり得る。
いくつかの態様において、2008年4月11日に出願された、Brownらに対する米国特許仮出願第61/044,380号、および2008年12月2日に出願されたBrownらに対する同第61/119,239号、ならびに2009年4月10日に出願された、Seshadriらに対する米国特許出願第12/422,159号に記載されているように、3,4−二置換ポリチオフェンおよび酸化還元ドーパントを含む組成物を、当該HIL組成物において使用してもよく、なお、当該出願のすべては、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
配合物およびブレンド
正孔注入層または正孔輸送層にとって必要な特性、例えば、平坦化など、の提供を助けるために、他の成分を使用してもよい。例えば、平坦化剤は、正孔注入成分とブレンドした場合、OLEDまたはPVデバイスなどのデバイスにおける正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、または正孔収集層(HCL)の形成を促進するであろう。平坦化剤も、HIL系に適用するために用いられる溶媒に可溶性であるだろう(発明者らは、本出願において、特定のデバイスまたはデバイス構成が特定の用語の1つの使用を必要としない場合、用語HIL、HTL、またはHCLのいずれをも意味するために、総称的に用語「HIL」を使用していることに留意されたい)。
2種以上の非導電性ポリマーを、配合物において使用することができる。
HIL組成物において有用なさらなる平坦化剤は、以下の出願において詳しく述べられており、当該出願のそれぞれは、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。「CHARGE INJECTION AND TRANSPORTING LAYER COMPRISIONG A CONDUCTIVE POLYMER MIXED WITH A SEMICONDUCTING POLYMER FOR USE IN ELECTRONIC DEVICES」の名称で2008年10月27日に出願された米国仮特許出願第61/108,844号。それぞれ「MODIFIED PLANARIZING AGENTS AND DEVICES」の名称で、2008年3月6日に出願された米国特許仮出願第61/034,476号および2009年3月5日に出願された米国特許出願第12/399,006号。それぞれPLANARIZING AGENTS AND DEVICESの名称で2008年2月29日に出願された米国特許仮出願第61/032,905号および2009年2月27日に出願された米国特許出願第12/395,327号。いくつかの態様において、平坦化剤および正孔注入成分は、本明細書において説明される組成と類似の組成のICPセグメントおよび非共役セグメントを含有するコポリマーによって表され得るであろう。
いくつかの態様において、平坦化剤は、適用溶媒において可溶であるが溶媒の除去時に蒸発しない「不揮発性」の低分子でもあり得る。それは、アルキル、アリール、または官能性アルキルもしくはアリールの特徴を有し得る。
当該他の成分は、HIL層への滑らかな表面の提供を促進する以外に、他の有用な機能、例えば、抵抗率の制御および透明性の制御など、も提供し得る。平坦性は、AFM測定などの当技術分野において公知の方法によって測定することができる。
ポリマーを分散するための溶媒系または溶媒は、水と、水混和性溶媒などの有機溶媒との混合物、ならびに酸素、炭素、および水素を含む溶媒、例えばアルコールまたはエーテル性アルコールなど、であり得る。水混和性溶媒のさらなる例としては、アルコール、例えば、イソプロパノール、エタノール、およびメタノールなど、ならびにDow ChemicalおよびEastman Chemicalからのエチレングリコールおよびプロピレングリコールが挙げられる。例えば、セロソルブ、カルビトール、プロパンジオール、メチルカルビトール、ブチルセロソルブ、Dowanol PMを参照されたい。いくつかの態様において、水の量は、有機溶媒の量より多くあり得る。アルコールと他の極性溶媒とを含む非水性溶媒など、多種多様の溶媒の組み合わせを使用することができる。当該組成物は、第一の溶媒、および第一の溶媒とは異なる第二の溶媒を含み得る。
特に、水溶性樹脂および水性分散液を使用することができる。水性分散液は、例えば、ポリ(スチレンスルホン酸)(すなわち、PSS分散液)、Nafion分散液(例えば、スルホン化されたフッ素化ポリマー)、ラテックス、およびポリウレタン分散液であり得る。水溶性ポリマーの例としては、ポリビニルピロリジノンおよびポリビニルアルコールが挙げられる。樹脂の他の例としては、酢酸セルロース樹脂(CA、CAB、CAP-Eastman社)が挙げられる。
例えば、イオン性および非イオン性界面活性剤、ならびにポリマー界面活性剤、フッ素化界面活性剤、およびイオノマーなどの界面活性剤を使用することができる。
樹脂およびHILインクは、例えば超音波処理などの当技術分野において公知の任意の方法で分散および/または溶解させることができる。
所望の場合、当該配合物は、架橋すると膨潤し得るが溶解し得ない架橋構造を提供する架橋剤を含むように配合することができる。
任意により、第二のタイプのポリマーなどのさらなる成分を混合してもよい。
いくつかの態様において、当該HIL系は、スピンコーティング、ドロップキャスティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、インクジェット印刷、グラビアコーティング、ドクターブレード法などによって適用することができる。
いくつかの態様におけるHILフィルムは、厚さが約10nm〜約50μmで、典型的な厚さが約50nm〜約1μmの範囲において提供され得る。別の態様において、厚さは、約10nm〜約500nm、より具体的には約10nm〜約100nmであり得る。
良好な表面平滑性および界面特性が重要である。
一態様において、組成物、例えば、HTL、HCL、またはHIL組成物は、PEDOTまたはPEDOT:PSSを含まない。
デバイス
いくつかの態様において、コーティングされた電極は、例えば多層構造において様々な有機ベースの電子デバイスに使用することができ、多層構造は、例えば溶液処理または蒸着、ならびに印刷およびパターン形成プロセス、あるいはそれらの組み合わせによって調製することができる。特に、本明細書において説明した態様は、例えばOPVおよびOLEDなどの有機電子デバイスのための陽極の溶液処理被着にとって有用である。
例えば、光起電デバイスは、当技術分野において公知である。例えば、当該デバイスは、例えば、コーティングされた陽極;任意によりさらなる正孔注入層または正孔輸送層;P/Nバルクヘテロ接合層;LiFなどの調整層;例えばCa、Al、またはBaなどの陰極、などのような多層構造を含み得る。デバイスは、電流密度対電圧の測定が可能であるように適合させることができる。逆構造を作成することも可能である。
様々な光活性層が、OPVデバイスにおいて使用され得る。光起電デバイスは、例えば米国特許第5,454,880号(Univ. Cal.);同第6,812,399号;および同第6,933,436号に記載されているような例えば導電性ポリマーと混合されたフラーレン誘導体を含む光活性層を有するように調製することができる。光起電デバイスは、以下の米国特許出願:2006年6月13日に出願された米国特許仮出願第60/812,961号、2007年5月2日に出願された米国特許出願第11/743,587号、および2008年2月29日に出願された米国特許出願第12/040,776号、に記載されている材料を使用した光活性バルクヘテロ接合を有するように調製することができる。インデンを含む誘導体などのフラーレン誘導体、またはPCBMフラーレン誘導体が、n型材料として使用され得る。
一般的な陰極材料および基板ならびに封入材料を使用することができる。
同様に、OLEDデバイスは、当技術分野において公知である。例えば、当該デバイスは、例えば、コーティングされた陽極;任意によりさらなる正孔注入層または正孔輸送層;ポリマー層などエレクトロルミネセント層;LiFなどの調整層;および例えばCa、Al、またはBaなどの陰極、などのような多層構造を含み得る。
例えばOLEDおよびOPVデバイスなどのデバイスを製作するために、当技術分野において公知の方法を使用することができる。当技術分野において公知の方法を使用して、輝度、効率、および寿命を測定することができる。OLEDの特許としては、例えば、米国特許第4,356,429号および同第4,539,507号(Kodak)が挙げられる。発光する導電性ポリマーは、例えば、米国特許第5,247,190号および同第5,401,827号(Cambridge Display Technologies)に記載されている。同様に、デバイス構成、物理原理、溶液処理、多層化、ブレンド、ならびに材料合成および配合などについて、Kraft et al.,「Electroluminescent Conjugated Polymers−Seeing Polymers in a New Light」,Angew. Chem. Int. Ed.,1998,37,402-428も参照されたく、なお、当該文献は、参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
様々な導電性ポリマー、ならびに有機分子、例えば、Sumation、Merck Yellow、Merck Blue、American Dye Sources(ADS)、Kodak(例えば、AlQ3など)、さらにはAldrichから入手可能な、例えばBEHP-PPVなどのような材料など、を含めて、当技術分野において公知でありかつ市販されている発光体を使用することができる。そのような有機エレクトロルミネセント材料としては、以下が挙げられる:
(i)ポリ(p−フェニレンビニレン)およびフェニレン部分上の様々な位置において置換されているその誘導体;
(ii)ポリ(p−フェニレンビニレン)およびビニレン部分上の様々な位置において置換されているその誘導体;
(iii)ポリ(p−フェニレンビニレン)ならびにフェニレン部分上の様々な位置において置換されており、かつビニレン部分の様々な位置において置換されているその誘導体;
(iv)アリーレンが、ナフタレン、アントラセン、フリレン、チエニレン、オキサジアゾールなどの部分であり得るポリ(アリーレンビニレン);
(v)アリーレンが上記の(iv)の通りであり得、さらにアリーレン上の様々な位置に置換基を有し得るポリ(アリーレンビニレン)の誘導体;
(vi)アリーレンが上記の(iv)の通りであり得、さらにビニレン上の様々な位置に置換基を有し得るポリ(アリーレンビニレン)の誘導体;
(vii)アリーレンが上記の(iv)の通りであり得、さらにアリーレン上およびビニレン上の様々な位置に置換基を有し得るポリ(アリーレンビニレン)の誘導体;
(viii)アリーレンビニレンオリゴマー、例えば、(iv)、(v)、(vi)、および(vii)におけるオリゴマーなど、と非共役オリゴマーとのコポリマー;および
(ix)ポリp−フェニレン、ならびに、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)などのラダーポリマー誘導体を含む、フェニレン部分上の様々な位置において置換されているその誘導体;
(x)アリーレンが、ナフタレン、アントラセン、フリレン、チエニレン、オキサジアゾールなどの部分であり得るポリ(アリーレン);ならびに、当該アリーレン部分上の様々な位置において置換されているその誘導体;
(xi)オリゴアリーレン、例えば、(x)におけるものなど、と非共役オリゴマーとのコポリマー;
(xii)ポリキノリンおよびその誘導体;
(xiii)ポリキノリンと、溶解性を提供するためにフェニレン上において例えばアルキルまたはアルコキシ基によって置換されているp−フェニレンとのコポリマー;ならびに
(xiv)剛直棒状ポリマー、例えば、ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスチアゾール)、ポリ(p−フェニレン−2,6−ベンゾビスオキサゾール)、ポリp−フェニレン−2,6−ベンズイミダゾールなど、ならびにその誘導体。
好ましい有機発光ポリマーとしては、緑色、赤色、青色、もしくは白色光を放射するSUMATION発光ポリマー(「LEP」)、あるいはそれらのファミリー、コポリマー、誘導体、または混合物が挙げられ、SUMATION LEPはSumation K.K.から入手可能である。他のポリマーとしては、Covion Organic Semiconductors GmbH, Frankfurt, Germany(現在はMerckの所有)から入手可能なポリスピロフルオレン様ポリマーが挙げられる。
あるいは、ポリマーではなく、蛍光またはリン光を放射する有機低分子が、有機エレクトロルミネセント層として機能し得る。低分子有機エレクトロルミネッセント材料の例としては、(i)トリス(8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq);(ii)1,3−ビス(N,N−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4−オキシダゾール(OXD−8);(iii)−オキソ−ビス(2−メチル−8−キノリナト)アルミニウム;(iv)ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム;(v)ビス(ヒドロキシベンゾキノリナト)ベリリウム(BeQ.sub.2);(vi)ビス(ジフェニルビニル)ビフェニレン(DPVBI);および(vii)アリールアミン−置換ジスチリルアリーレン(DSAアミン)が挙げられる。
そのようなポリマーおよび低分子材料は、当技術分野において周知であり、例えば、VanSlykeに対して交付された米国特許第5,047,687号;およびBredas, J. -L., Silbey, R., eds., Conjugated Polymers, Kluwer Academic Press, Dordrecht (1991)に記載されている。
一般的な電極材料および基板ならびに封入材料を使用することができる。
OLED試験
当技術分野において公知の方法を用いて、OLEDパラメータを測定することができる。例えば、測定は、10mA/cm2において行うことができる。
電圧は、例えば約2〜約8または約3〜約7であり得、例えば約2〜約5など、であり得る。
輝度は、例えば、少なくとも250cd/m2、または少なくとも500cd/m2、または少なくとも750cd/m2、または少なくとも1,000 cd/m2であり得る。
効率は、例えば、少なくとも0.25Cd/A、または少なくとも0.45Cd/A、または少なくとも0.60Cd/A、または少なくとも0.70Cd/A、または少なくとも1.00Cd/A、または少なくとも2.5Cd/A、または少なくとも5.00Cd/A、または少なくとも7.50Cd/A、または少なくとも10.00Cd/Aであり得る。
寿命は、50mA/cm2での時間により測定することができ、例えば、少なくとも50時間、または少なくとも100時間、または少なくとも約900時間、または少なくとも1,000時間、または少なくとも1100時間、または少なくとも2,000時間、または少なくとも5,000時間であり得る。
輝度、効率、および寿命の組み合わせが達成可能である。例えば、輝度は少なくとも1,000cd/m2、効率は少なくとも1.00Cd/A、および寿命は少なくとも1,000時間、少なくとも2,500時間、または少なくとも5,000時間であり得る。
OPV試験
当技術分野において公知の方法を使用してOPVパラメータを測定することができる。
JSC値(mA/cm2)は、例えば少なくとも6、または少なくとも7、または少なくとも8、または少なくとも9、または少なくとも10、または少なくとも11、または少なくとも12であり得る。当該値は、例えば、約5〜約12、または約5〜約15、または約5〜約20であり得る。
VOC値(V)は、例えば少なくとも約0.5、または少なくとも約0.6、または少なくとも約0.7、または少なくとも約0.8、または少なくとも約0.9、または少なくとも約1.0であり得、例えば約0.5〜約1.0または約0.55〜約0.65などであり得る。
FF値は、例えば少なくとも約0.2、または少なくとも約0.3、または少なくとも約0.4、または少なくとも約0.5、または少なくとも約0.6、または少なくとも約0.7であり得、例えば約0.5〜約0.8または約0.5〜約0.73などでもあり得る。
η(%)値は、例えば少なくとも約1%、または少なくとも約2%、または少なくとも約3%、または少なくとも約4%、または少なくとも約5%、または少なくとも約6%、または少なくとも約7%であり得、例えば、約1%〜約8%、または約1%〜約7%、または約1%〜約6%、または約1%〜約5%、または約1%〜約3.4%、または約2%〜約3.4%などであり得る。
本明細書において説明するようなスルホン化ポリマーおよびその配合物により、有機光起電デバイスのための高性能な正孔取り出し層または正孔収集層を製造するために使用することができるインクを作成することができる。
制御材料、例えば、Jonasらに対する米国特許第4,959,430号に記載されているPEDOT材料など、を配合することができる。Baytron材料は、H. C. Starkから入手することができる。
セルの劣化速度および劣化時間も調べることができる。
逆ソーラーデバイスを作成することができる。ロールツーロール処理を行うことができる。ソーラーモジュールを調製することができる。例えば、Sun and Sariciftci, Organic Photovoltaics, 2005を参照されたい。
以下の非限定的な作業実施例を使用して、さらなる説明を提供する。
作業実施例
実施例1:基板上に配置された、パターン形成された銀ナノワイヤの調製
銀ナノワイヤ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、Triton X−100、および水を含有するように、Cambrios Technologies Corporationから入手可能な水性コーティング溶液を調製した。Coresix Precision Glass Inc.によって供給されるClean Eagle 2000ガラスを使用して、銀コーティングされたガラス基板を調製した。当該ガラスのサイズは152.4mm×152.4mmであった。当該ガラスを、UV−オゾンを用いて10分間、前処理した。Headway Research Inc.からのスピンコーターModel # PWM32−PS−CB15PLを使用して、基板を調製した。均一なコーティングを得るために、凹型チャックを使用した。10mlのコーティング溶液を、500rpmで回転するスピナー上で60秒間、ガラス基板上に配置させた。次いで、当該コーティングを、対流式オーブンにおいて50℃で2分間乾燥させ、ホットプレート上において180℃で90〜120秒間ベーク処理した。当該コーティングを測定したところ、15〜17オーム/sqのシート抵抗(Delcom 717B Conductance Monitorにより測定した)、ならびに95%の透過率およびHaze Gard Plusでの測定による3%のヘイズを有していた。
銀コーティングをパターン形成するために、以下の手順を用いた。フォトレジストとして、AZ Electronic MaterialのAZ(登録商標) 3330F製品を使用した。フォトレジストの層は、2000rpmのスピン速度で60秒間、銀コーティング上で回転させた。フォトレジストは、ホットプレート上において110℃で3分間プリベーク処理した。220mJのエネルギーでの暴露のために、フィルムマスクを使用した。次いで、当該フォトレジストを60秒間ポストベーク処理した。AZ(登録商標) 300 MIF現像装置を使用して、30〜60秒間、当該レジスト材料を現像した。銀ナノワイヤのためのエッチング液として、Transene Aluminium Etchant Type Aを使用した。現像工程およびエッチング工程の後に、DI水洗浄工程を行った。プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)を使用して、当該フォトレジストを剥ぎ取った。
マスク設計:
Figure 0005667195
実施例2: PLEXCORE OC HIL A配合物による銀ナノワイヤ基板のコーティング
実施例1において説明したようなパターン形成された銀コーティングを、実施例5において調製したようなHIL材料でコーティングしたところ、結果として、銀ナノワイヤのコーティングの上に、不均一で曇ったフィルムが形成された。当該HILを、3重量部に対して2重量部のメタノールで希釈した。この希釈した配合物を、実施例1のパターン形成されたフィルム上に1000rpmで30秒間回転させてコーティングした。これに続いて、50℃で5分間の乾燥工程を行い、ならびに160℃で25〜30分間のベーク処理を行った。この結果として、表面形状測定器での測定による70〜80nmのコーティングが形成された。導電性コーティングとHILトップコーティングの組み合わせの透過率を測定したところ、フィルムのみで86%であった。
実施例3:活性層インクの調製
PLEXCORE P3HTを、米国特許出願公開第2008/0319207号に記載されているようにして調製した。542mgの当該固体を23.5gの1,2−ジクロロベンゼンに加えることによって、P3HTおよびフラーレン誘導体からインクを調製した。当該インクをおよそ60℃で2時間撹拌し、次いで冷却した。
実施例4:スルホン化ポリ(3−(メトキシエトキシエトキシ)チオフェン−2,5−ジイル)(PLEXCORE MPX)の調製
米国特許出願公開第2008/0248313号に記載されているようにして、スルホン化ポリ(3−(メトキシエトキシエトキシ)チオフェン−2,5−ジイル)の0.7%の水性分散液を調製した。
実施例5:4つのHIL配合物の調製
(1)127.2gの1,2−プロパンジオールおよび110.0gのイソプロパノールを入れた容器に、5.4gのポリ(4−ビニルフェノール)(DuPontまたはSigma−Aldrich)を加えることにより、pH3のHIL配合物を調製した。固体のすべてが溶解するまで、当該混合物を撹拌した。撹拌しながら、この溶液にポリ(スチレンスルホネート)の18%水溶液(Sigma−Aldrich)1.7gを加えた。次いで、撹拌しながら、PLEXCORE MPXの0.7%水溶液100.8gを滴加した。次いで、4.9gの水を加え、続いて、0.3gのSURFYNOL(登録商標) 104PA界面活性剤(2−プロパノール中における50重量%の2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、Air Products)を加え、当該配合物が均一になるまで両方を撹拌した。
(2)pH5が達成されるまで当該pH3のHIL配合物にジメチルエタノールアミン(Sigma−Aldrich)を滴加することにより(およそ5滴)、pH5のHIL配合物を調製した。
(3)49.0gの1,2−プロパンジオールおよび39.2gのイソプロパノールをいれた容器に、3.2gのポリ(4ビニルフェノール)(DuPontまたはSigma−Aldrich)を加えることにより、A PLEXCORE OC HIL A配合物を調製した。すべての固体が溶解するまで、当該混合物を撹拌した。撹拌しながら、この溶液に、ポリ(スチレンスルホネート)の18%水溶液(Sigma−Aldrich)0.2gを加え、続いて、パーフルオロ化された樹脂であるNAFION(Sigma−Aldrich)の10%水性分散液1.2gを加えた。撹拌しながら、PLEXCORE MPXの0.7%水溶液104.5gを滴加した。次いで、2.8gの水を加え、均一になるまで当該配合物を撹拌した。
(4)0.9gのポリ(4−ビニルフェノール)(DuPontまたはSigma−Aldrich)を、17.2gの2−ブトキシエタノール(Sigma−Aldrich)に加えることにより、A PLEXCORE OC HIL B配合物を調製した。すべての固体が溶解するまで、当該混合物を撹拌した。撹拌しながら、この溶液にPLEXCORE MPXの0.7%水溶液9.5gを滴加した。次いで、22.4gの水を加え、当該配合物が均一になるまで撹拌した。
実施例6:PEDOT/PSS HILおよび石鹸洗浄から作成したOPVデバイス
実施例1の銀ナノワイヤ基板を、クラス10,000のクリーンルームにおいて、石鹸溶液(Deconoex OP 162、Borer、脱イオン水1リットルあたりに1滴)中での20分間の超音波処理、続いて水中のでの20分間の超音波処理、続いてアセトン中での20分間の超音波処理によって清浄化した。次いで、当該基板を、UVおよびオゾンに10分間暴露させた。
清浄化した後、空気中において、400rpmで5秒間、続いて6000rpmで1分間のスピンコーティングによって、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリ(スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)水性分散液(H.C.StarckからのBAYTRON(登録商標) AI 4083)のおよそ30nm厚の層を含む正孔注入層(HIL)で基板をコーティングした。当該コーティングした基板を、窒素雰囲気において、175℃のホットプレート上において、30分間にわたってアニール処理した。
ドライボックスにおいて、実施例3の当該活性層インクを、窒素雰囲気において、350rpmで3分間、HILコーティングした基板上にスピンコーティングした。次いで、当該コーティングされた基板を、窒素雰囲気において、175℃のホットプレート上で30分間アニール処理した。アニール処理後、最初におよそ10nm厚のCa層を蒸着し、次いでおよそ200nm厚のAl層を蒸着することよって、当該活性層の上に陰極を適用した。次いで、当該デバイスを、ガラスカバースリップを用いて封入し、UV硬化性接着剤(Epoxy TechnologyからのEPO−TEK(登録商標) OG112−4)で封止して、80mW/cm2の強度で4分間UV放射線照射下で硬化させた。次いで、接触パッドをイソプロピルアルコールで拭いて、電極から有機物層を除去した。
各封入されたデバイスは、基板上に感光性ピクセルを備え、電極が、デバイスの封入された領域の外側に延出している。各ピクセルの典型的な面積は0.09cm2であった。Keithly 2400ソースメーターと、100mW/cm2の出力強度のXeランプをベースとし、太陽光スペクトルに近づけるAir Mass 1.5グローバルスペクトルフィルターを使用するOriel 300W Solar Simulatorとを備えたシステムを使用して、当該デバイスの光起電特性を測定した。ランプ強度は、NREL認証Si−KG5シリコンフォトダイオードを使用して較正した。
ソースメーターにより銀ナノワイヤ電極にバイアス電圧を供給し、その一方で、アルミニウム電極を接地した。結果として生じる光電流を、各ピクセルに印加される電圧の関数として測定した。太陽電池の電力変換効率は、η=(FF|Jsc|Voc)/Pinとして、1つのデバイスに対して4つのピクセルで測定し、この場合、FFは曲線因子であり、Jscは短絡回路の電流密度であり、Vocは、開放回路の光電圧であり、ならびにPinは、入射光出力密度であり、「最適なη」は、4つのピクセルにおいて測定されたうちの最高効率である。結果を表1にまとめる。
Figure 0005667195
*対照デバイスは、ガラス/ITO/PEDOT/活性層/Ca:Al/ガラスである。
実施例7:PEDOT/PSS HILおよびイソプロピルアルコール洗浄から作成されたOPVデバイス
超音波処理の際に、石鹸溶液の代わりにイソプロピルアルコールを使用することを除いて、実施例6の手順を使用した。デバイス試験の結果を表2にまとめる。
Figure 0005667195
*対照デバイスは、ガラス/ITO/PEDOT/活性層/Ca:Al/ガラスである。
実施例8:pH3およびpH5のHILならびにイソプロピルアルコールによるパッド清浄から作成したOPVデバイス
pH3およびpH5のHILでコーティングしたナノワイヤ基板を、クラス10,000のクリーンルームにおいて、圧縮した粒子不含乾燥窒素でブローすることによって清浄化した。
ドライボックスにおいて、実施例3の当該活性層インクを、HILコーティングした基板上に、窒素雰囲気において、350rpmで3分間スピンコーティングした。当該コーティングした基板を、窒素雰囲気において、175℃のホットプレート上で30分間アニール処理した。アニール処理後、最初におよそ10nm厚のCa層を蒸着し、次いでおよそ200nm厚のAl層を蒸着することにより、当該活性層の上に陰極を適用した。次いで、当該デバイスを、ガラスカバースリップを用いて封入し、UV硬化性接着剤(Epoxy TechnologyからのEPO−TEK(登録商標)OG112−4)で封止して、80mW/cm2の強度で4分間、UV放射線照射下において硬化させた。次いで、接触パッドをイソプロピルアルコールで拭いて、電極から有機物層を除去した。デバイス試験の結果を表4にまとめる。
Figure 0005667195
*対照デバイスは、ガラス/ITO/PEDOT/活性層/Ca:Al/ガラスである。
実施例9:pH3およびpH5のHILならびにトルエンによるパッド清浄から作成したOPVデバイス
電極への接続を作成するために、有機物層の除去においてイソプロピルアルコールの代わりにトルエン(無水物、Sigma−Aldrich)を使用することを除いて、実施例8の手順を使用した。デバイス試験の結果を表5にまとめる。
Figure 0005667195
*対照デバイスは、ガラス/ITO/PEDOT/活性層/Ca:Al/ガラスである。
実施例10:PLEXCORE OC HIL Bおよびトルエンによるパッド清浄から作成したOPVデバイス
pH3およびpH5のHILの代わりに実施例5のPLEXCORE OC HIL Bを使用することを除いて、実施例9の手順を使用した。デバイス試験の結果を表6にまとめる。
Figure 0005667195
*対照デバイスは、ガラス/ITO/PEDOT/活性層/Ca:Al/ガラスである。
実施例11:pH5のHILおよび任意によりPLEXCORE OC HIL Bから作成したOLEDデバイス
pH5−コーティングした実施例2の基板を、クラス10,000のクリーンルームにおいて、圧縮した粒子不含乾燥窒素でブローすることによって清浄化した。
実施例5のPLEXCORE OC HIL B配合物を、いくつかのpH5−コーティングされた基板上に、350rpmにおいて5秒間、続いて600rpmにおいて40秒間スピンコーティングした。次いで、当該PLEXCORE OC HIL B−コーティングした基板を、窒素雰囲気において、175℃で15分間アニール処理した。これにより、結果として、当該コーティングされたデバイス上におよそ60nmの層が形成された。
ドライボックスにおいて、清浄化したpH5−コーティングされた基板またはPLECORE OC HIL B−コーティングされた基板のいずれかの上に中間層を塗工した。およそ15nmの中間層を、窒素雰囲気において、300rpmで4秒間、続いて2000rpmで6秒間スピンコーティングし、その後、400rpmで30秒間乾燥させた。次いで、当該中間層−コーティングした基板を、窒素雰囲気において、180℃で60分間アニール処理した。
次に、ドライボックスにおいて、当該中間層の上に放射層を塗工した。およそ58nmの放射層を、窒素雰囲気において、400rpmで4秒間、続いて5500rpmで6秒間、スピンコーティングし、その後、400rpmで30秒間乾燥させた。次いで、当該放射層をコーティングした基板を、窒素雰囲気において、130℃で10分間アニール処理した。
アニール処理後、最初におよそ5nm厚のBa層を蒸着し、次いで、およそ200nm厚のAl層を蒸着することより、当該放射層の上に陰極を被着させた。次いで、当該デバイスを、吸湿剤およびガラスカバースリップを用いて封入し、それをエポキシ接着剤(Delo GmbH)で封止した。デバイス構成を表7にまとめる。
Figure 0005667195
次いで、一定の電流密度(30mA/cm2)で、当該デバイスを試験した。PhotoResearchのカメラ(PR−670)を使用して、電圧、効率、および色座標を測定した。デバイス試験の結果を表8にまとめる。
Figure 0005667195
さらなる作業実施例
実施例12:スロットダイコーターの使用による基板上に配置されたパターン形成した銀ナノワイヤの調製
スロットダイコーティングプロセスにとって好適な特別な水性コーティング溶液は、Cambrios Technologies Corporationによって供給された。この溶液は、銀ナノワイヤ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、Triton X−100、および水を含んでいた。Precision Glass & Optics,Inc.によって供給される1.1mm厚のガラス(Corning 7059)を使用して、銀コーティングされたガラス基板を調製した。当該ガラスのサイズは、152.2mm×152.2mmであった。最初に、当該ガラスを、DI水およびDetergent 8(Alconoxによる)の2%溶液で15分間超音波洗浄し、続いて、DI水(17.5MΩ)で15分間超音波洗浄し、続いてSpin Rinse Dryer Semitool(Model 280S),Program 1において洗浄/乾燥サイクルに供することにより、清浄化した。ナノワイヤ溶液を塗工する前に、当該清浄化されたガラスを、UVオゾンクリーナー(Jelight社製、Model 144AX)中において5分間前処理した。当該溶液は、スロットダイコーターNexTech FAS(Model Advantage II)により、以下のパラメータを使用して、ガラス基板上に塗工した。
Figure 0005667195
次いで、当該コーティングを、対流式オーブンにおいて50℃で2分間乾燥させ、ならびにホットプレート上において180℃で90〜120秒間ベーク処理した。当該コーティングを携帯式4点プローブRCheck+(Electronic Design to Market, Inc.による、Model RC 3175)で測定したところ、7〜9オーム/sqのシート抵抗を有しており、UV−可視分光測定器により550nmにおいて測定したところ、85%の透過率を有していた。
当該銀コーティングをパターン形成するために、以下の手順を用いた。フォトレジストとして、AZ Electronic MaterialのAZ(登録商標)1512製品を使用した。フォトレジストの層は、2,500rpmのスピン速度で60秒間、銀コーティング上で回転させた。当該フォトレジストを、真空チャックを備えたホットプレート上で、95℃で2分間ソフトベーク処理した。ABMマスクAlignerを使用して、フォトマスクを通して当該フォトレジストを120mJのエネルギー照射量においてに暴露させた。AZ(登録商標)300 MIF現像装置を使用して、60〜90秒間フォトレジスト材料を現像した。現像後、当該フォトレジストAZ(登録商標)1512を、同じホットプレート上において、110℃でハードベーク処理した。銀ナノワイヤのためのエッチング液として、Transene Aluminum Etchant Type Aを使用した。現像工程およびエッチング工程の後に、DI水洗浄工程を適用した。プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)を使用して、当該フォトレジストを剥ぎ取った。フォトマスクの設計を以下に示す。
Figure 0005667195
実施例13:HILおよびPV2000活性層から作成したOPVデバイス
Agナノ粒子透明導電体を、実施例12において説明したようにして、被着させ、ならびにパターン形成した。
パターン形成された当該基板をN2流に晒して、当該表面から粒子を除去した。次いで、各基板を、空気中において350rpmで3秒間、続いて1000rpmで30秒間スピンコーティングすることにより、約30nmの層厚のHIL(以下の配合)でコーティングした。次いで、当該デバイスを、ホットプレート上において120℃で1分間加熱し、次に、N2雰囲気のグローブボックスに移して、ホットプレート上において170℃で15分間アニール処理した。HILの配合情報を以下に示す。当該Agナノ粒子表面上での濡れ性を向上させるために、当該HILにメタノールを添加した。
Figure 0005667195
*スルホン化ポリ(3−(メトキシエトキシエトキシ)チオフェン−2,5−ジイル)は、米国特許出願公開第2008/0248313号に記載されているようにして調製した。
次いで、N2環境において、Headwayスピナー上で、300rpmで3秒間、ならびに400rpmで200秒間、HIL層の上に活性層をスピンコーティングして、必要な約200nmの活性層厚を得た。PV2000活性層配合物は、Plextronics,Inc.(Pittsburgh、PA)から入手可能である。次いで、当該活性層フィルムを、N2環境において、ホットプレート上で、175℃で30分間アニール処理した。最後に、アニール処理後に、約7×10-7の基底圧において陰極を蒸着した。当該デバイスのための陰極は、Ca(10nm)およびAl(200nm)の二重層であった。当該CaおよびAlは、それぞれ、0.3A/sおよび4A/sの速度で蒸着した。次いで、1つのSAES Dynic吸湿剤を備えたキャビティガラスを使用して当該デバイスを封入し、当該キャビティガラスの端部を、EPO-TEK OG112-4 UV硬化性接着剤で封止した。封入した当該デバイスを、4分間、UV照射下(80mW/cm2)において硬化させ、以下のように試験した。
Keithley 2400ソースメーターと、100mW/cm2の出力強度のXeランプをベースとするOriel 300W Solar Simulator(AM1.5G)とを備えたシステムを使用して、白色光暴露下(Air Mass 1.5 Global Filter)でのデバイスの光起電特性を測定した。ランプ強度は、NREL認証Si−KG5シリコンフォトダイオードを使用して設定した。
以下の表(表9)に、TCとしてITOを用いた標準デバイス対TCとしてAgナノワイヤを用いたデバイスの性能の結果をまとめる。
Figure 0005667195
最後に、さらなる態様1〜57が、米国特許仮出願第61/246,913号に記載されている:
態様1.基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤを含む第一の層と、1種以上のポリマーまたはコポリマーを含む、当該ナノワイヤ上に配置された第二の層であって、当該1種以上のポリマーまたはコポリマーが、(i)少なくとも1種の共役した繰り返し基か、または(ii)任意によりケト基またはフッ素化アルキレンオキシド基を介して連結されている少なくとも1種のヘテロアリール基を含む、第二の層とを備えるデバイス。
態様2.共役した繰り返し基がポリチオフェンを含む、態様1のデバイス。
態様3.ポリチオフェンが少なくとも1種の有機置換基を有する、態様2のデバイス。
態様4.置換基が、アルキレンオキシド、アルコキシ、またはアルキル置換基である、態様3のデバイス。
態様5.ポリチオフェンが位置規則性ポリチオフェンである、態様4のデバイス。
態様6.位置規則性度が少なくとも約90%である、態様5のデバイス。
態様7.ポリチオフェンが、少なくとも約90%の位置規則性度を有する規則的な頭−尾結合ポリ(3−置換チオフェン)を含む、態様2のデバイス。
態様8.ポリチオフェンが、ポリチオフェン骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を有する少なくとも1種のスルホネート置換基を有する、態様2のデバイス。
態様9.ポリチオフェンがさらに少なくとも1種の有機置換基を有する、態様8のデバイス。
態様10.置換基が、アルキレンオキシド、アルコキシ、またはアルキル置換基である、態様9のデバイス。
態様11.ポリチオフェンが位置規則性ポリチオフェンである、態様10のデバイス。
態様12.スルホン化とは別に位置規則性度が少なくとも約90%である、態様11のデバイス。
態様13.ポリチオフェンが3,4−二置換ポリチオフェンを含む、実施形態12のデバイス。
態様14.3,4−二置換ポリチオフェンが、それぞれ3位および4位にアルキレンオキシド、アルコキシ、またはアルキル置換基を有する、態様13のデバイス。
態様15.3,4−二置換ポリチオフェンが、それぞれ3位および4位にアルキレンオキシドを含む、態様14のデバイス。
態様16.上記の繰り返し基がアリールアミンを含む、態様2に記載のデバイス。
態様17.上記の繰り返し基が、少なくとも1種のフッ素化されたアルキレンオキシ基によって連結されているアリールアミン基を含む、態様16に記載のデバイス。
態様18.上記の繰り返し基が、ケト基によって連結されているアリールアミン基を含む、態様16に記載のデバイス。
態様19.ポリチオフェンが水溶性ポリチオフェンを含む、態様2のデバイス。
態様20.ポリチオフェンが、ドープされたポリチオフェンを含む、態様2のデバイス。
態様21.ポリチオフェンが、自己ドープされたポリチオフェンを含む、態様2のデバイス。
態様22.ポリマーまたはコポリマーが、非位置規則性チオフェンの繰り返しユニットを含む、態様2に記載のデバイス。
態様23.複数の電気伝導性ナノワイヤが、電気的パーコレーションレベル以上である、態様1のデバイス。
態様24.複数の電気伝導性ナノワイヤが銀を含む、態様1のデバイス。
態様25.少なくとも2つの電極と、少なくとも1つの発光層もしくは光活性層とを備える、態様1のデバイス。
態様26.さらに電極を備え、当該電極を清浄化するためにトルエンが使用される、態様1のデバイス。
態様27.約2%を越えるηを有するOPVを含む、態様1のデバイス。
態様28.第一の層がマトリックス材料を含む、態様1のデバイス。
態様29.第一の層が非導電性マトリックス材料を含む、態様1のデバイス。
態様30.第一の層が導電性マトリックス材料を含む、態様1のデバイス。
態様31.基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤと、1種以上の共役ポリマーまたはコポリマーを含む、当該ナノワイヤ上に配置された組成物とを含むデバイスであって、約2%を越えるηを有するOPVを含むデバイス。
態様32.共役ポリマーまたはコポリマーがポリチオフェンである、態様31のデバイス。
態様33.共役ポリマーまたはコポリマーが位置規則性ポリチオフェンである、態様31のデバイス。
態様34.共役ポリマーまたはコポリマーが、スルホン化された位置規則性ポリチオフェンである、態様31のデバイス。
態様35.ナノワイヤがマトリックス材料と混合されている、態様31に記載のデバイス。
態様36.ナノワイヤが導電性マトリックス材料と混合されている、態様31に記載のデバイス。
態様37.ナノワイヤが非導電性マトリックス材料と混合されている、態様31に記載のデバイス。
態様38.基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤと、(i)少なくとも1種の有機置換基、および(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基を含む水溶性または水分散性ポリチオフェンを含む、当該ナノワイヤ上に配置された少なくとも1種の組成物とを含むデバイス。
態様39.約2%を越えるηを有するOPVを含む、態様38に記載のデバイス。
態様40.ポリチオフェンが、スルホン化とは別に少なくとも約90%の位置規則性度を有する規則的な頭−尾結合ポリ(3−置換チオフェン)を含む、態様38に記載のデバイス。
態様41.ポリチオフェンが水溶性ポリチオフェンを含む、態様38に記載のデバイス。
態様42.ポリチオフェンが、ドープされたポリチオフェンを含む、態様38に記載のデバイス。
態様43.ポリチオフェンが、少なくとも1種のアルキレンオキシド、アルコキシ、またはアルキル置換基を含む、態様38に記載のデバイス。
態様44.ポリチオフェンが、約250mg KOH/g ポリマー以下の酸価によって特徴付けられるポリチオフェンを含む、態様38に記載のデバイス。
態様45.複数の導電性ナノワイヤおよび非導電性マトリックスを含む導電層と、当該導電層上に配置されたHTL層であって、1種以上のポリチオフェンポリマーもしくはコポリマーを含むHTL層とを含むデバイス。
態様46.OPVを含む、態様45に記載のデバイス。
態様47.約2%を越えるηを有するOPVを含む、態様45に記載のデバイス。
態様48.上記1種以上のポリチオフェンポリマーもしくはコポリマーが、1種以上の位置規則性ポリチオフェンポリマーもしくはコポリマーを含む、態様45に記載のデバイス。
態様49.上記1種以上のポリチオフェンポリマーもしくはコポリマーが、当該ポリチオフェン骨格に直接結合している少なくとも1種のスルホネート硫黄を含む1種以上の位置規則性ポリチオフェンポリマーもしくはコポリマーを含む、態様45に記載のデバイス。
態様50.上記HTL層が正孔注入層である、態様45に記載のデバイス。
態様51.上記HTL層が複数の層を含む、態様45に記載のデバイス。
態様52.上記HTL層が正孔収集層である、態様45に記載のデバイス。
態様53.さらに電極を備え、当該電極を清浄化するためにトルエンが使用される、態様45に記載のデバイス。
態様54.複数の電気伝導性ナノワイヤと、(i)少なくとも1種の有機置換基、および(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基を含む水溶性または水分散性の位置規則性ポリチオフェンポリチオフェンを含む少なくとも1種の組成物とを含む少なくとも1つの導電層を備えるデバイス。
態様55.少なくとも1つの導電層と、当該導電層上に配置された少なくとも1つの他の層とを備え、当該少なくとも1つの導電層が複数の電気伝導性ナノワイヤを含み、ならびに当該少なくとも1つの他の層が、正孔注入層、正孔輸送層、オーバーコート層、または正孔収集層の群から選択されるデバイスであって、当該少なくとも1つの他の層が、(i)少なくとも1種の有機置換基、および(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合しているスルホネート硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基を含む水溶性または水分散性の位置規則性ポリチオフェンを含む少なくとも1種の組成物を含む、デバイス。
態様56.約2%を越えるηを有するOPVを含む、態様55に記載のデバイス。
態様57.基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤを含む第一の層と、少なくとも1種のヘテロアリール基または少なくとも1種のポリアリールアミンを含む1種以上のポリマーまたはコポリマーを含む、当該ナノワイヤ上に配置された第二の層であって、当該ヘテロアリール基またはポリアリールアミンが、任意によりケト基またはフッ素化されたアルキレンオキシ基を介して連結されている、第二の層とを備えるデバイス。

Claims (12)

  1. 以下を備えるデバイスであって、有機光起電デバイス(OPV)または有機発光ダイオード(OLED)であるデバイス
    基板上の複数の電気伝導性ナノワイヤを含む導電層であって、電気伝導性ナノワイヤが金属ナノワイヤである、該導電層、および
    ナノワイヤを含む導電層上に配置された少なくとも1種の組成物からなる正孔注入層であって、(i)少なくとも1種の有機置換基と、(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合している硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基とを含む水溶性または水分散性ポリチオフェンを含む、前記正孔注入層
  2. 2%を越えるηを有するOPVを含む、請求項1記載のデバイス。
  3. ポリチオフェンが、スルホン化とは別に少なくとも90%の位置規則性度を有する規則的な頭−尾結合ポリ(3−置換チオフェン)を含む、請求項1記載のデバイス。
  4. ポリチオフェンが水溶性ポリチオフェンを含む、請求項1記載のデバイス。
  5. ポリチオフェンが、ドープされたポリチオフェンを含む、請求項1記載のデバイス。
  6. ポリチオフェンが、少なくとも1種のアルキレンオキシド、アルコキシ、またはアルキル置換基を含む、請求項1記載のデバイス。
  7. ポリチオフェンが、250 mg KOH/g ポリマー以下の酸価によって特徴付けられるポリチオフェンを含む、請求項1記載のデバイス。
  8. 少なくとも1つの導電層を備えるデバイスであって、
    該少なくとも1つの導電層が、
    複数の電気伝導性ナノワイヤであって、電気伝導性ナノワイヤが金属ナノワイヤである、該電気伝導性ナノワイヤ、および
    少なくとも1種の組成物であって、(i)少なくとも1種の有機置換基と、(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合している硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基とを含む水溶性または水分散性の位置規則性ポリチオフェンを含む、前記組成物
    を含み、
    該デバイスは有機光起電デバイス(OPV)または有機発光ダイオード(OLED)である、前記デバイス。
  9. 複数の電気伝導性ナノワイヤを含む少なくとも1つの導電層であって、電気伝導性ナノワイヤが金属ナノワイヤである、該導電層、および
    正孔注入層、正孔輸送層、オーバーコート層、または正孔収集層の群から選択される、該導電層上に配置された少なくとも1つの他の層
    を備えるデバイスであって、
    該少なくとも1つの他の層が、少なくとも1種の組成物であって、(i)少なくとも1種の有機置換基と、(ii)ポリチオフェンの骨格に直接結合している硫黄を含む少なくとも1種のスルホネート置換基とを含む水溶性または水分散性の位置規則性ポリチオフェンを含む、前記組成物を含み、
    該デバイスは有機光起電デバイス(OPV)または有機発光ダイオード(OLED)である
    前記デバイス。
  10. 2%を越えるηを有するOPVを含む、請求項9記載のデバイス。
  11. 金属ナノワイヤが、銀、金、銅、ニッケルまたは金メッキ銀のナノワイヤである、請求項1〜10のいずれかに記載のデバイス。
  12. 金属ナノワイヤが、銀のナノワイヤである、請求項1〜11のいずれかに記載のデバイス。
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